1: 2013/02/18(月) 23:07:14.94 ID:Qdtfa+140
――――――
ワー ワー ワー
凛「……よし。今日のLIVEバトル、上手くいった」
律子「おつかれー。凛」
凛「お疲れ様です、律子さん。今日はありがとうございました」
律子「気にしなくていいわ。一緒にLIVEに出ることはあっても、プロデューサーとして
凛につく事はなかったから、いい機会だったわ。……でも、私がすることはなかったけどね」
凛「そんな事ないです。律子さんのアドバイス、とても助かりました。正直今回ぐらいのレベルが相手だと、不安な時もありますから」
律子「そう? 凛はもうちょっと自信持っていいと思うけど……まあいいわ。とにかくおめでとう凛。あとは事務所に戻りましょう」
凛「はい」
ワー ワー ワー
凛「……よし。今日のLIVEバトル、上手くいった」
律子「おつかれー。凛」
凛「お疲れ様です、律子さん。今日はありがとうございました」
律子「気にしなくていいわ。一緒にLIVEに出ることはあっても、プロデューサーとして
凛につく事はなかったから、いい機会だったわ。……でも、私がすることはなかったけどね」
凛「そんな事ないです。律子さんのアドバイス、とても助かりました。正直今回ぐらいのレベルが相手だと、不安な時もありますから」
律子「そう? 凛はもうちょっと自信持っていいと思うけど……まあいいわ。とにかくおめでとう凛。あとは事務所に戻りましょう」
凛「はい」
3: 2013/02/18(月) 23:11:45.62 ID:Qdtfa+140
――――――
凛「……」
律子「結構渋滞してるわねー……裏通りから帰った方がよかったかしら……」
凛(……律子さんの運転だと……なんだか新鮮……いつもプロデューサーの運転だったし……)
律子「凛、飲み物とかは大丈夫? 寄るなら今だけど」
凛(今日はプロデューサー、都合が悪いっていってたけど……本当に? やっぱり避けられてるんじゃ……)
律子「凛~? 聞いてる~?」
凛(……こんなんじゃ、プレゼントもなにもない……私、嫌われ)
律子「りーんっ!!」
凛「わっ!?」
凛「……」
律子「結構渋滞してるわねー……裏通りから帰った方がよかったかしら……」
凛(……律子さんの運転だと……なんだか新鮮……いつもプロデューサーの運転だったし……)
律子「凛、飲み物とかは大丈夫? 寄るなら今だけど」
凛(今日はプロデューサー、都合が悪いっていってたけど……本当に? やっぱり避けられてるんじゃ……)
律子「凛~? 聞いてる~?」
凛(……こんなんじゃ、プレゼントもなにもない……私、嫌われ)
律子「りーんっ!!」
凛「わっ!?」
4: 2013/02/18(月) 23:15:56.29 ID:Qdtfa+140
律子「……聞いてた?」
凛「……すみません。聞いてませんでした」
律子「でしょうね。プロデューサー殿の事、考えるのもいいけど、私のお話は無視なのかしら?」
凛「む、無視したわけじゃなくて……すみません……っ!? な、なんで、プロデューサーの事って」
律子「わかりやすいからよ。凛ってクールに見えるけど、あんまりウソはつけないみたいね」
凛「……先輩たちにはよく言われます」
律子「ふふ。でしょうね」
律子「……まだ仲直りしてないの?」
凛「はい……最近、あまり会えてもないですし」
律子「あー、たしかに最近忙しいみたいね。あちこち飛び回ってるみたいだし。タイミング悪いわねー……」
凛「で、でも大丈夫です。その……今度の、十四日には戻ってこれるって」
律子「十四日? ……あ~。なるほどね~。なるほどなるほど……へ~……」ニヤニヤ
凛「……すみません。聞いてませんでした」
律子「でしょうね。プロデューサー殿の事、考えるのもいいけど、私のお話は無視なのかしら?」
凛「む、無視したわけじゃなくて……すみません……っ!? な、なんで、プロデューサーの事って」
律子「わかりやすいからよ。凛ってクールに見えるけど、あんまりウソはつけないみたいね」
凛「……先輩たちにはよく言われます」
律子「ふふ。でしょうね」
律子「……まだ仲直りしてないの?」
凛「はい……最近、あまり会えてもないですし」
律子「あー、たしかに最近忙しいみたいね。あちこち飛び回ってるみたいだし。タイミング悪いわねー……」
凛「で、でも大丈夫です。その……今度の、十四日には戻ってこれるって」
律子「十四日? ……あ~。なるほどね~。なるほどなるほど……へ~……」ニヤニヤ
5: 2013/02/18(月) 23:21:03.35 ID:Qdtfa+140
凛「……なんですか」
律子「ふふふ。怒らないで。凛はかわいいなって思っただけよ」
凛「……意味がわかりません」
律子「ごめんごめん。……まあ、とにかく応援してるわ。がんばって」
凛「……上手くいくでしょうか?」
律子「んー……あの人、そんなに根に持つタイプじゃないから大丈夫じゃないかしら。とにかく素直になることね」
凛「なるほど……」
凛「……」
凛「……なんだか、奥さんみたいですね。あの人なんて呼び方」
律子「なっ……」
律子「……さっきのお返しってわけね。いい度胸じゃない凛」
凛「痛み分けってことで許してください」
律子「……最初のころより、なかなか図太くなったわよね……」
律子「ふふふ。怒らないで。凛はかわいいなって思っただけよ」
凛「……意味がわかりません」
律子「ごめんごめん。……まあ、とにかく応援してるわ。がんばって」
凛「……上手くいくでしょうか?」
律子「んー……あの人、そんなに根に持つタイプじゃないから大丈夫じゃないかしら。とにかく素直になることね」
凛「なるほど……」
凛「……」
凛「……なんだか、奥さんみたいですね。あの人なんて呼び方」
律子「なっ……」
律子「……さっきのお返しってわけね。いい度胸じゃない凛」
凛「痛み分けってことで許してください」
律子「……最初のころより、なかなか図太くなったわよね……」
6: 2013/02/18(月) 23:26:45.88 ID:Qdtfa+140
――――――
凛「―――運転お疲れ様でした」
律子「気にしないで。もう初心者ってわけでもないし……あ」
凛「? ……あ。あずささん」
あずさ「……あら? 律子さんに凛ちゃん。お疲れ様です~」
凛「お疲れ様です。あずささんも仕事終わりですか?」
あずさ「ええ。ちょうど今、帰るところで……二人も?」
律子「私たちも明日の予定を確認したら終わりです」
あずさ「あら~。そうなの」
律子「でも、明日の仕事もだけど、もうひとつ重要なこともあるものね? 凛」
凛「う……またですか」
律子「さすがにしつこいわよね。ふふ……もうやめておくわ」
凛「―――運転お疲れ様でした」
律子「気にしないで。もう初心者ってわけでもないし……あ」
凛「? ……あ。あずささん」
あずさ「……あら? 律子さんに凛ちゃん。お疲れ様です~」
凛「お疲れ様です。あずささんも仕事終わりですか?」
あずさ「ええ。ちょうど今、帰るところで……二人も?」
律子「私たちも明日の予定を確認したら終わりです」
あずさ「あら~。そうなの」
律子「でも、明日の仕事もだけど、もうひとつ重要なこともあるものね? 凛」
凛「う……またですか」
律子「さすがにしつこいわよね。ふふ……もうやめておくわ」
7: 2013/02/18(月) 23:30:41.26 ID:Qdtfa+140
あずさ「……明日……? そういえば……もうすぐ……」
あずさ「……」
あずさ「……!」ティン
あずさ「ねえ凛ちゃん。今日、これから予定あるかしら?」
凛「え? いえ、特には……」
あずさ「じゃあ一緒にご飯食べに行かない? ごちそうしてあげるから、ね?」
凛「本当ですか? でも迷惑じゃ」
あずさ「そんなことないわ~。こっちから誘ったんだもの。あ、律子さんもどうですか?」
律子「? 私もですか? いいですけど、なんで急に……」
あずさ「ちょっとお話が聞きたくて……ね?」ジー
凛「? はあ」
律子「……なるほど」
あずさ「……」
あずさ「……!」ティン
あずさ「ねえ凛ちゃん。今日、これから予定あるかしら?」
凛「え? いえ、特には……」
あずさ「じゃあ一緒にご飯食べに行かない? ごちそうしてあげるから、ね?」
凛「本当ですか? でも迷惑じゃ」
あずさ「そんなことないわ~。こっちから誘ったんだもの。あ、律子さんもどうですか?」
律子「? 私もですか? いいですけど、なんで急に……」
あずさ「ちょっとお話が聞きたくて……ね?」ジー
凛「? はあ」
律子「……なるほど」
8: 2013/02/18(月) 23:35:42.44 ID:Qdtfa+140
律子「いいですよ。付き合います」
あずさ「決まりね。じゃあ、二人が終わるまで待ってるわ~」
凛(話って……何の話だろう?)
あずさ「決まりね。じゃあ、二人が終わるまで待ってるわ~」
凛(話って……何の話だろう?)
10: 2013/02/18(月) 23:40:41.33 ID:Qdtfa+140
――――――
あずさ「―――凛ちゃんはプロデューサーの事が好きなの?」
凛「っ!? ―――ごほっ、ごほっ!!」
あずさ「あらあら、ごめんなさい! タイミングが悪かったわね。飲み込んでからにするべきだったわ~」
律子「タイミングというか……直球すぎます、あずささん……」
律子「……んー……。まあ、ここではっきりと聞かせてもらってもいいかもね。どうなの?凛」
凛「ど、どうもなにも……ごほっ、何でそんな事を聞くんですか……」
あずさ「だって、気になるじゃない? 最近の若い女の子の恋愛事情なんて。それが後輩ならなおさら……ふふっ♪」
凛「ふふって……あずささんも充分若いじゃないですか……」
あずさ「―――凛ちゃんはプロデューサーの事が好きなの?」
凛「っ!? ―――ごほっ、ごほっ!!」
あずさ「あらあら、ごめんなさい! タイミングが悪かったわね。飲み込んでからにするべきだったわ~」
律子「タイミングというか……直球すぎます、あずささん……」
律子「……んー……。まあ、ここではっきりと聞かせてもらってもいいかもね。どうなの?凛」
凛「ど、どうもなにも……ごほっ、何でそんな事を聞くんですか……」
あずさ「だって、気になるじゃない? 最近の若い女の子の恋愛事情なんて。それが後輩ならなおさら……ふふっ♪」
凛「ふふって……あずささんも充分若いじゃないですか……」
11: 2013/02/18(月) 23:46:35.98 ID:Qdtfa+140
律子「私も気になるわ。凛は気づいているかわからないけど、プロデューサー殿は結構ライバルが多いわよ?」
凛「それは……まあ……わかってます……けど……」
律子「あら、気づいてたの? だったらもっと焦ってると思ったんだけど」
凛「……一応、これでも焦ってます。プロデューサーが許してくれるかとか、先輩たちもまたチョコあげるんだろうなとか、自分はうまく作れるのかな、とか……」
凛「……不安、なんです……」
律子「凛……」
あずさ「凛ちゃん……」
凛「……」
凛「それは……まあ……わかってます……けど……」
律子「あら、気づいてたの? だったらもっと焦ってると思ったんだけど」
凛「……一応、これでも焦ってます。プロデューサーが許してくれるかとか、先輩たちもまたチョコあげるんだろうなとか、自分はうまく作れるのかな、とか……」
凛「……不安、なんです……」
律子「凛……」
あずさ「凛ちゃん……」
凛「……」
12: 2013/02/18(月) 23:47:31.41 ID:Qdtfa+140
律子「……プロデューサーが好きってことは否定しないのね?」
凛「」
律子「ほんと正直ね、凛」
あずさ「やっぱりかわいいわ~、凛ちゃん♪」
凛(……先輩たちがいじめる)
凛「」
律子「ほんと正直ね、凛」
あずさ「やっぱりかわいいわ~、凛ちゃん♪」
凛(……先輩たちがいじめる)
13: 2013/02/18(月) 23:51:20.07 ID:Qdtfa+140
>>9 SSって、sageるんじゃないんですか? なんとなくsageてるだけなんですけど……
――――――
あずさ「凛ちゃんはお菓子作りとか、するの?」
凛「はい。最近はそこそこ……でも、チョコはやったことなかったですね。難しいんでしょうか?」
律子「まったくの初心者ってわけじゃないなら大丈夫じゃないかしら。凛なら余計なことはせずに、レシピ通りに作れるでしょうし」
凛「そうですか? ……レシピ通りだと、面白味がないんじゃ」
律子「そういう余計なことを考えるから失敗するのよ。凛が手作りしてくれたってことが重要なの」
あずさ「うふふ。でも凛ちゃんの気持ちもわかるわ~。大事な人なんだから、喜んでくれるものをあげたいわよね」
凛「ま、まあ……はい……」
――――――
あずさ「凛ちゃんはお菓子作りとか、するの?」
凛「はい。最近はそこそこ……でも、チョコはやったことなかったですね。難しいんでしょうか?」
律子「まったくの初心者ってわけじゃないなら大丈夫じゃないかしら。凛なら余計なことはせずに、レシピ通りに作れるでしょうし」
凛「そうですか? ……レシピ通りだと、面白味がないんじゃ」
律子「そういう余計なことを考えるから失敗するのよ。凛が手作りしてくれたってことが重要なの」
あずさ「うふふ。でも凛ちゃんの気持ちもわかるわ~。大事な人なんだから、喜んでくれるものをあげたいわよね」
凛「ま、まあ……はい……」
14: 2013/02/18(月) 23:57:19.78 ID:Qdtfa+140
あずさ「明日、私が手伝ってあげてもいいんだけど……」
律子「明日はレギュラーがありますよ、あずささん」
あずさ「そうなのよねぇ……残念だわ~。凛ちゃんとお菓子作りたかったのに」
凛「ふふ。うれしいです。じゃあまた、次の機会に」
あずさ「本当? ならもちろん、律子さんも。ね?」
律子「また私も? しばらくぶりね、お菓子作りなんて……でも、二人が一緒ならおもしろそうですね」
あずさ「約束ですよ? うふふ♪」
あずさ「……なら明日はだれか、オフの子にお願いするしかないわね~」
律子「そうですね。明日予定は―――」ペラッ
凛「……えっ、いや、そこまでしてくれなくても―――」
律子「明日はレギュラーがありますよ、あずささん」
あずさ「そうなのよねぇ……残念だわ~。凛ちゃんとお菓子作りたかったのに」
凛「ふふ。うれしいです。じゃあまた、次の機会に」
あずさ「本当? ならもちろん、律子さんも。ね?」
律子「また私も? しばらくぶりね、お菓子作りなんて……でも、二人が一緒ならおもしろそうですね」
あずさ「約束ですよ? うふふ♪」
あずさ「……なら明日はだれか、オフの子にお願いするしかないわね~」
律子「そうですね。明日予定は―――」ペラッ
凛「……えっ、いや、そこまでしてくれなくても―――」
18: 2013/02/19(火) 00:02:36.07 ID:hYcm9gfc0
あずさ「気にしなくていいわよ?」
律子「そうよ。凛の頼みって言えば、みんな二つ返事でOKするはずだから……お。ぴったりな二人がいたわね。それじゃあ……あずささんはこっちに電話を」プルルル
あずさ「こっちですね……わかりました~」プルルル
凛「……」
ア、ハルカ? ゴメンネコンナジカンニ。トツゼンナンダケド……
チハヤチャン? イマ、オハナシダイジョウブカシラー? アノネ……
凛(……ど、どんどん大事になっているような……)
律子「そうよ。凛の頼みって言えば、みんな二つ返事でOKするはずだから……お。ぴったりな二人がいたわね。それじゃあ……あずささんはこっちに電話を」プルルル
あずさ「こっちですね……わかりました~」プルルル
凛「……」
ア、ハルカ? ゴメンネコンナジカンニ。トツゼンナンダケド……
チハヤチャン? イマ、オハナシダイジョウブカシラー? アノネ……
凛(……ど、どんどん大事になっているような……)
20: 2013/02/19(火) 00:05:49.45 ID:hYcm9gfc0
律子「よし、OKよ」ピッ
あずさ「こっちもOKでした~」ピッ
凛「さっきの電話……春香さんと千早さんですか?」
律子「そうよ。明日、凛のチョコレート作りに協力してくれるって。うちのメンバーの中なら、文句なしの二人でしょ。ちょうどオフで助かったわ」
あずさ「そういうわけだから、明日は三人でチョコレート作り、がんばってね? ……あ、千早ちゃんのお部屋、どこかわかる?」
凛「いえ、知らないです。……えっ!? 千早さんのお部屋でするんですか!?」
23: 2013/02/19(火) 00:13:35.77 ID:hYcm9gfc0
あずさ「そうだけど……都合悪かったかしら?」
凛「い、いえ……その……なんというか……光栄というか……畏れ多いというか……」
律子「あんまり硬くならなくていいわよ? あの二人も、凛のためなら喜んで、って言ってたし」
凛「……恐縮です」
あずさ「待っててね。今、道を教えてあげるわね?」
律子「……いえ。私が教えますね、あずささん……」
凛(……明日、千早さんのお部屋で……春香さんもいっしょに……)
凛(この前は響さんにも、ハナコとお呼ばれされちゃったし……)
凛(どんな感じなんだろう。先輩たちのお部屋って……)
凛「い、いえ……その……なんというか……光栄というか……畏れ多いというか……」
律子「あんまり硬くならなくていいわよ? あの二人も、凛のためなら喜んで、って言ってたし」
凛「……恐縮です」
あずさ「待っててね。今、道を教えてあげるわね?」
律子「……いえ。私が教えますね、あずささん……」
凛(……明日、千早さんのお部屋で……春香さんもいっしょに……)
凛(この前は響さんにも、ハナコとお呼ばれされちゃったし……)
凛(どんな感じなんだろう。先輩たちのお部屋って……)
26: 2013/02/19(火) 00:18:13.90 ID:hYcm9gfc0
――――――
ピンポーン
ガチャ
千早「いらっしゃい、待ってたわ。春香。渋谷さん」
春香「おじゃましまーす♪」
凛「お、おじゃまします……」
千早「どうぞ。入って」
凛(うわあ……千早さんの部屋だ……歌姫、如月千早の……765プロの蒼い鳥、如月千早の……)
ピンポーン
ガチャ
千早「いらっしゃい、待ってたわ。春香。渋谷さん」
春香「おじゃましまーす♪」
凛「お、おじゃまします……」
千早「どうぞ。入って」
凛(うわあ……千早さんの部屋だ……歌姫、如月千早の……765プロの蒼い鳥、如月千早の……)
27: 2013/02/19(火) 00:20:55.83 ID:hYcm9gfc0
千早「……し、渋谷さん? あんまり熱心に見られると、恥ずかしいのだけれど……」
凛「あっ……す、すみません!」
千早「こちらこそごめんなさい。なにもない部屋だから、つまらないでしょう?」
凛「そ、そんなことないです。なんというか……ええと、その……」
春香「納得した?」
凛「それです……あっ、違うっ、すみませんまた失礼なことを……!」
千早「……春香」
凛「あっ……す、すみません!」
千早「こちらこそごめんなさい。なにもない部屋だから、つまらないでしょう?」
凛「そ、そんなことないです。なんというか……ええと、その……」
春香「納得した?」
凛「それです……あっ、違うっ、すみませんまた失礼なことを……!」
千早「……春香」
29: 2013/02/19(火) 00:21:48.61 ID:hYcm9gfc0
春香「だって~、凛ちゃんと千早ちゃん二人だけで仲良くしてるんだもん。ずるい」
凛「す、すみません春香さん」
千早「気にしなくていいわ渋谷さん。春香は本気で言っているわけではないから」
春香「あはは。凛ちゃんってば緊張しすぎだよ。もうちょっとリラックス! ね?」
凛「は、はい」
凛(なんでだろう、事務所だとそんなことないのに……千早さんのお部屋ってだけで余計に……)
凛(と……とにかくがんばろう!)
凛「す、すみません春香さん」
千早「気にしなくていいわ渋谷さん。春香は本気で言っているわけではないから」
春香「あはは。凛ちゃんってば緊張しすぎだよ。もうちょっとリラックス! ね?」
凛「は、はい」
凛(なんでだろう、事務所だとそんなことないのに……千早さんのお部屋ってだけで余計に……)
凛(と……とにかくがんばろう!)
30: 2013/02/19(火) 00:27:13.08 ID:hYcm9gfc0
――――――
カチャカチャ
千早「春香。こんな感じかしら?」
春香「んー……もうちょっと切るように混ぜたほうがいいかな。こんな感じ」
千早「なるほど……わかったわ」
凛「……」カチャカチャ
凛(さすが春香さん。前にクッキー教えてもらった時も思ったけど、教え方がうまい。わかりやすいし)
春香「よっ、と。……あ、凛ちゃんのはいい感じだね。そろそろいいと思うよ」
凛「あ、はい」
春香「……」
千早「……」
カチャカチャ
千早「春香。こんな感じかしら?」
春香「んー……もうちょっと切るように混ぜたほうがいいかな。こんな感じ」
千早「なるほど……わかったわ」
凛「……」カチャカチャ
凛(さすが春香さん。前にクッキー教えてもらった時も思ったけど、教え方がうまい。わかりやすいし)
春香「よっ、と。……あ、凛ちゃんのはいい感じだね。そろそろいいと思うよ」
凛「あ、はい」
春香「……」
千早「……」
31: 2013/02/19(火) 00:30:27.48 ID:hYcm9gfc0
凛「ええっと……これを……こう……。よし」
春香(……真剣だね。凛ちゃん)ヒソヒソ
千早(そうね。私たちも渋谷さんのやる気に答えないと)ヒソヒソ
春香(やる気、かあ……)
春香「……凛ちゃん?」
凛「はい。なんですか?」
春香「最初に聞いておけばよかったんだけど……それって、本命だよね?」
凛「えっ」
春香(……真剣だね。凛ちゃん)ヒソヒソ
千早(そうね。私たちも渋谷さんのやる気に答えないと)ヒソヒソ
春香(やる気、かあ……)
春香「……凛ちゃん?」
凛「はい。なんですか?」
春香「最初に聞いておけばよかったんだけど……それって、本命だよね?」
凛「えっ」
32: 2013/02/19(火) 00:33:28.32 ID:hYcm9gfc0
千早「ちょっと春香……ストレート過ぎるわよ」
春香「だって気にならない? 千早ちゃんも」
千早「それは……気にならないと言えばウソになるわね」
春香「でしょ?」
凛「……先輩たちって、みんなストレートにきますよね」
春香「みんな?」
凛「いえ、なんでもないです」
春香「?」
春香「だって気にならない? 千早ちゃんも」
千早「それは……気にならないと言えばウソになるわね」
春香「でしょ?」
凛「……先輩たちって、みんなストレートにきますよね」
春香「みんな?」
凛「いえ、なんでもないです」
春香「?」
33: 2013/02/19(火) 00:38:34.99 ID:hYcm9gfc0
――――――
凛「……というわけで……本命といえば本命なんですけど……」
千早「そ、そうだったのね……」
春香「な、なかなか凛ちゃんも過激な攻め方するね……あはは……」
凛「だからそもそも……受け取ってもらえるのかなって……昨日もあずささんと律子さんに話聞いてもらって……」
春香「……」
千早「……」
凛「……あっ、すみません。あげる前からこんな弱気で……。大丈夫です。もう、とにかくがんばろうって決めてきましたから」
千早「渋谷さん……」
春香「……」スッ
ガシッ
凛「……は、春香さん? なんで手を握って」
凛「……というわけで……本命といえば本命なんですけど……」
千早「そ、そうだったのね……」
春香「な、なかなか凛ちゃんも過激な攻め方するね……あはは……」
凛「だからそもそも……受け取ってもらえるのかなって……昨日もあずささんと律子さんに話聞いてもらって……」
春香「……」
千早「……」
凛「……あっ、すみません。あげる前からこんな弱気で……。大丈夫です。もう、とにかくがんばろうって決めてきましたから」
千早「渋谷さん……」
春香「……」スッ
ガシッ
凛「……は、春香さん? なんで手を握って」
34: 2013/02/19(火) 00:42:03.50 ID:hYcm9gfc0
春香「凛ちゃんっ!」
凛「はいっ!?」
春香「大丈夫! プロデューサーさん、きっと喜んでくれるよ! 凛ちゃんだって、悪いことしたなって反省して、そしてがんばって作ろうとしてるんだから! 気持ちのこもった、おいしいチョコが出来上がると思う!」
凛「え……」
千早「そうね。それにプロデューサーは許してくれるわ。その……正直、私も……あんまりプロデューサーに素直じゃなかった頃もあったから」
凛「そうなんですか? 意外です……」
千早「何かあるたびに反発して、衝突して……やめてしまおうかと思ったときもあったわね。……でも……プロデューサーはそんな私でも、今も続けて、いっしょにいてくれているから」
凛「……」
凛「はいっ!?」
春香「大丈夫! プロデューサーさん、きっと喜んでくれるよ! 凛ちゃんだって、悪いことしたなって反省して、そしてがんばって作ろうとしてるんだから! 気持ちのこもった、おいしいチョコが出来上がると思う!」
凛「え……」
千早「そうね。それにプロデューサーは許してくれるわ。その……正直、私も……あんまりプロデューサーに素直じゃなかった頃もあったから」
凛「そうなんですか? 意外です……」
千早「何かあるたびに反発して、衝突して……やめてしまおうかと思ったときもあったわね。……でも……プロデューサーはそんな私でも、今も続けて、いっしょにいてくれているから」
凛「……」
35: 2013/02/19(火) 00:44:59.88 ID:hYcm9gfc0
春香「凛ちゃん、自分が素直じゃないって言ってるけど、そんな凛ちゃんなんて比べ物にならないくらいだったんだよ。昔の千早ちゃん。ね?」
千早「ええ。……なんだか、あらためて思い出すと恥ずかしいわ……」
春香「若気の至りってやつだね!」
凛「ふふ。二人とも、私とそんなに変わらないじゃないですか。……この前も、あずささんだってまだ若いのに、似たようなことを……」
春香「え、なになに? なにかあったの?」
凛「はい。さっきもちょっと言いましたけど、律子さんもいっしょに……」
千早「ええ。……なんだか、あらためて思い出すと恥ずかしいわ……」
春香「若気の至りってやつだね!」
凛「ふふ。二人とも、私とそんなに変わらないじゃないですか。……この前も、あずささんだってまだ若いのに、似たようなことを……」
春香「え、なになに? なにかあったの?」
凛「はい。さっきもちょっと言いましたけど、律子さんもいっしょに……」
36: 2013/02/19(火) 00:49:01.66 ID:hYcm9gfc0
――――――
凛「……よし、できた」
千早「ふう。なんとかなったわね」
春香「二人ともうまくできたね! 全員大成功! だね!」
凛「本当にありがとうございました。先輩たちのおかげです」
春香「どういたしまして。……でも凛ちゃん。お礼をいうのはまだ早いんじゃないかな?」
凛「え?」
千早「明日、うまくいってから。っていうことじゃないかしら」
春香「そういうこと! 明日チョコを渡し終わってから、結果報告といっしょに聞かせてね」
凛「……はいっ。わかりました」
千早「がんばって、渋谷さん。思いが伝わるように祈っているわ」
凛「……よし、できた」
千早「ふう。なんとかなったわね」
春香「二人ともうまくできたね! 全員大成功! だね!」
凛「本当にありがとうございました。先輩たちのおかげです」
春香「どういたしまして。……でも凛ちゃん。お礼をいうのはまだ早いんじゃないかな?」
凛「え?」
千早「明日、うまくいってから。っていうことじゃないかしら」
春香「そういうこと! 明日チョコを渡し終わってから、結果報告といっしょに聞かせてね」
凛「……はいっ。わかりました」
千早「がんばって、渋谷さん。思いが伝わるように祈っているわ」
37: 2013/02/19(火) 00:55:39.99 ID:hYcm9gfc0
春香「私たち、応援してるから! 凛ちゃんファイトー!」
千早「おー!」
凛「お、おー……」
春香「声が小さーいっ! ファイトー!?」
凛「おーっ!」
春香「よろしい!」
千早「ふふ」
春香「……よしっ。気合も入ったところで最後の仕上げ。ラッピングしていこう」
凛「はい。これで終わりですね」ゴソゴソ
凛「どんな感じにしようかな……色は……」ゴソゴソ
千早「……」
千早「おー!」
凛「お、おー……」
春香「声が小さーいっ! ファイトー!?」
凛「おーっ!」
春香「よろしい!」
千早「ふふ」
春香「……よしっ。気合も入ったところで最後の仕上げ。ラッピングしていこう」
凛「はい。これで終わりですね」ゴソゴソ
凛「どんな感じにしようかな……色は……」ゴソゴソ
千早「……」
38: 2013/02/19(火) 00:59:44.63 ID:hYcm9gfc0
千早(大丈夫かしら、渋谷さん)ヒソヒソ
春香(ん? ……千早ちゃん、心配?)ヒソヒソ
千早(ええ……なんだか私の方が不安になってきてしまって)
春香(……んー……でもなー……もしかしたら、なにか足りないのかな……)
春香(……)
千早(……春香?)
春香(……! いいこと思いついた)
春香「……明日、楽しみだね。凛ちゃん」
凛「……? はい。そうですね」
春香「ふふ……」ニコニコ
凛「……?」ニコ
千早「……」
千早(……なにかしら)
春香(ん? ……千早ちゃん、心配?)ヒソヒソ
千早(ええ……なんだか私の方が不安になってきてしまって)
春香(……んー……でもなー……もしかしたら、なにか足りないのかな……)
春香(……)
千早(……春香?)
春香(……! いいこと思いついた)
春香「……明日、楽しみだね。凛ちゃん」
凛「……? はい。そうですね」
春香「ふふ……」ニコニコ
凛「……?」ニコ
千早「……」
千早(……なにかしら)
40: 2013/02/19(火) 01:05:09.96 ID:hYcm9gfc0
――――――
凛(よし。バレンタインイベント終了。ファンのみんな、喜んでくれたかな)
凛(でもこの後に……もうひと勝負……!)
ガチャ
P「―――凛。おつかれ。よかったぞ今日のイベント」
凛「本当?」
P「ああ。……それにしても悪かったな。ばたばたしてしまって。俺の方がギリギリに会場入りで即打ち合わせだったから、ゆっくり話す時間もなかったし」
凛「……そうだよ。久し振りに会ったっていうのに」
P「すまんすまん」
凛「もう……プロデューサーは―――!」
凛(ち、ちがう! そうじゃなくて……今日は素直に……!)
凛(よし。バレンタインイベント終了。ファンのみんな、喜んでくれたかな)
凛(でもこの後に……もうひと勝負……!)
ガチャ
P「―――凛。おつかれ。よかったぞ今日のイベント」
凛「本当?」
P「ああ。……それにしても悪かったな。ばたばたしてしまって。俺の方がギリギリに会場入りで即打ち合わせだったから、ゆっくり話す時間もなかったし」
凛「……そうだよ。久し振りに会ったっていうのに」
P「すまんすまん」
凛「もう……プロデューサーは―――!」
凛(ち、ちがう! そうじゃなくて……今日は素直に……!)
41: 2013/02/19(火) 01:10:19.73 ID:hYcm9gfc0
凛「ぷっ、プロデューサーっ!!」
P「うわっ!? な、なんだ、凛」
凛「あの、さ……今日……バレンタインだから……」
P「あ、ああ……だから今日、イベントで」
凛「そうじゃなくて……ええと……こ……これ……」スッ
P「……?」
P「……あっ! もしかしてチョコ? くれるのか?」
凛「う、うん。……もらってくれる?」
P「当たり前だろ。ありがとう、凛!」ガサガサ
凛「えっ、もう食べるの?」
P「ああ。せっかくもらったんだし……だめか?」
凛「い、いいけど……」
P「うわっ!? な、なんだ、凛」
凛「あの、さ……今日……バレンタインだから……」
P「あ、ああ……だから今日、イベントで」
凛「そうじゃなくて……ええと……こ……これ……」スッ
P「……?」
P「……あっ! もしかしてチョコ? くれるのか?」
凛「う、うん。……もらってくれる?」
P「当たり前だろ。ありがとう、凛!」ガサガサ
凛「えっ、もう食べるの?」
P「ああ。せっかくもらったんだし……だめか?」
凛「い、いいけど……」
42: 2013/02/19(火) 01:16:08.19 ID:hYcm9gfc0
P「よかった。どれどれ……」ガサガサ
P「これは……手作りか?」
凛「うん……どうかな。形悪くない?」
P「そんなことないぞ。うまくできてる。結構、手間だったろ?」
凛「実は……その……プロデューサーに……謝ろうと思って」
P「……謝る?」
凛「ちょっと前に、プロデューサーに対して、やりすぎたと思って。……ごめんなさい」
P「ああ……あれな……なるほど」
凛「チョコつくってきたから、許してなんてわけじゃないけど……こんな機会でもないと、素直に言えないと思って……」
P「凛……」
P「これは……手作りか?」
凛「うん……どうかな。形悪くない?」
P「そんなことないぞ。うまくできてる。結構、手間だったろ?」
凛「実は……その……プロデューサーに……謝ろうと思って」
P「……謝る?」
凛「ちょっと前に、プロデューサーに対して、やりすぎたと思って。……ごめんなさい」
P「ああ……あれな……なるほど」
凛「チョコつくってきたから、許してなんてわけじゃないけど……こんな機会でもないと、素直に言えないと思って……」
P「凛……」
43: 2013/02/19(火) 01:19:31.49 ID:hYcm9gfc0
P「……頭をあげてくれ」
凛「……」
P「凛。俺は怒ってないぞ。……まあ、若干傷ついた感はあるが」
凛「……」
P「でもこうやって、凛が謝ってくれたんだ。嫌われたわけじゃないってことがわかったんだから、ほっとしたよ」
凛「……嫌いになんてなってない。むしろこっちが嫌われたかと……」
P「そうか……」
P「……だから凛。この前のことだったら、もう許して……」
凛「……」
P「……」ジー
凛「……? プロデューサー……?」
凛「……」
P「凛。俺は怒ってないぞ。……まあ、若干傷ついた感はあるが」
凛「……」
P「でもこうやって、凛が謝ってくれたんだ。嫌われたわけじゃないってことがわかったんだから、ほっとしたよ」
凛「……嫌いになんてなってない。むしろこっちが嫌われたかと……」
P「そうか……」
P「……だから凛。この前のことだったら、もう許して……」
凛「……」
P「……」ジー
凛「……? プロデューサー……?」
44: 2013/02/19(火) 01:23:48.96 ID:hYcm9gfc0
P「……いや。だめだ」
凛「……え?」
P「やっぱりだめだ。凛のことは許さない」
凛「―――っ」
P「素直に謝ったって、チョコを作ってきたって、俺は傷ついたんだ。こんなことじゃあ許す気にはなれないな」
凛「―――ご、ごめん、なさい―――」
P「……りん。誠意を見せてくれ」
凛「……誠意?」
P「ああ。本当に、許してほしいって言うなら、さ」
凛「……」コク
P「……あーん。って、してくれ」
凛「……え?」
P「やっぱりだめだ。凛のことは許さない」
凛「―――っ」
P「素直に謝ったって、チョコを作ってきたって、俺は傷ついたんだ。こんなことじゃあ許す気にはなれないな」
凛「―――ご、ごめん、なさい―――」
P「……りん。誠意を見せてくれ」
凛「……誠意?」
P「ああ。本当に、許してほしいって言うなら、さ」
凛「……」コク
P「……あーん。って、してくれ」
45: 2013/02/19(火) 01:28:52.84 ID:hYcm9gfc0
凛「……」
凛「……ごめん。なんて?」
P「凛が作ってくれたチョコ。これを食べさせてくれ」
凛「……誰が?」
P「凛が」
凛「……誰に?」
P「俺に」
凛「」
P「……なんだ? やってくれないのか、そうか……」
凛「っ!? や、やる! やるよ!」
P「本当か? じゃあ、お願いします」
凛「……ごめん。なんて?」
P「凛が作ってくれたチョコ。これを食べさせてくれ」
凛「……誰が?」
P「凛が」
凛「……誰に?」
P「俺に」
凛「」
P「……なんだ? やってくれないのか、そうか……」
凛「っ!? や、やる! やるよ!」
P「本当か? じゃあ、お願いします」
47: 2013/02/19(火) 01:33:32.06 ID:hYcm9gfc0
凛「わ、わかった……チョコだね。チョコを食べさせれば……」
凛「……よし。プロデューサー。口、あ、あけて?」
P「……ちがう」
凛「え」
P「あーん。だ」
凛「」
P「……やっぱりやってくれな」
凛「やる! やるから!」
凛「……い、いくよ?」
P「おう」
凛「……」
凛(な、なんでこんなことに……)
凛「……よし。プロデューサー。口、あ、あけて?」
P「……ちがう」
凛「え」
P「あーん。だ」
凛「」
P「……やっぱりやってくれな」
凛「やる! やるから!」
凛「……い、いくよ?」
P「おう」
凛「……」
凛(な、なんでこんなことに……)
48: 2013/02/19(火) 01:38:40.38 ID:hYcm9gfc0
P「……まだか?」
凛「せかさないでっ……」
凛「……」
凛「……ぷ、プロデューサー……」
凛「あ、あーん……」
パクッ
凛(……やっちゃった)
P「……うまい! うまいぞ凛! やるな!」
凛「あ……ありがとう……ふう……」
凛(余計に疲れた気がする)
凛「せかさないでっ……」
凛「……」
凛「……ぷ、プロデューサー……」
凛「あ、あーん……」
パクッ
凛(……やっちゃった)
P「……うまい! うまいぞ凛! やるな!」
凛「あ……ありがとう……ふう……」
凛(余計に疲れた気がする)
49: 2013/02/19(火) 01:43:04.40 ID:hYcm9gfc0
P「おいしいチョコが食べれた上に、かわいい凛もみれた! 今日はいい日だな」
凛「―――っ!!」
凛(お、落ち着こう……。今日は素直にいくんだ……)
「……そんな事してるから、凛ちゃんに怒られるんじゃないですか?」
「あんまり冗談が過ぎると、本当に嫌われてしまいますよ」
凛「あ……春香さん……千早さん……」
P「見られていたか」
春香「見てますよー。……もう。そんなことばっかりしてると、あげないですからね……はい、どうぞ」
P「お、チョコ。毎年ありがとう春香」
千早「私からもです。お口に合えばいいですけど」
P「ありがとう千早。大丈夫、最近は千早の手作りチョコ、すごくおいしいぞ。はじめの頃は、その……な?」
千早「はい……あのころは未熟でしたから……くっ」
凛「―――っ!!」
凛(お、落ち着こう……。今日は素直にいくんだ……)
「……そんな事してるから、凛ちゃんに怒られるんじゃないですか?」
「あんまり冗談が過ぎると、本当に嫌われてしまいますよ」
凛「あ……春香さん……千早さん……」
P「見られていたか」
春香「見てますよー。……もう。そんなことばっかりしてると、あげないですからね……はい、どうぞ」
P「お、チョコ。毎年ありがとう春香」
千早「私からもです。お口に合えばいいですけど」
P「ありがとう千早。大丈夫、最近は千早の手作りチョコ、すごくおいしいぞ。はじめの頃は、その……な?」
千早「はい……あのころは未熟でしたから……くっ」
50: 2013/02/19(火) 01:51:02.81 ID:hYcm9gfc0
P「……でも二人とも、わざわざ今届けてくれたのか? さっき事務所で渡してくれてもよかったのに」
凛「事務所?」
P「ああ。今朝、先に事務所に寄らなきゃならなくてな。それで遅くなったんだよ。そのときにちょうど二人が」
春香「だってプロデューサーさん、忙しそうだったじゃないですか。引きとめるのも悪いし」
千早「それに……今日の主役は私たちではないので」
春香「……ね? 凛ちゃん」
凛「……え?」
千早「渋谷さんがプロデューサーにあげるまで……仲直りできるまで、見守ってあげようって」
凛「そう、だったんですか……すみません、気をつかってもらって」
凛「事務所?」
P「ああ。今朝、先に事務所に寄らなきゃならなくてな。それで遅くなったんだよ。そのときにちょうど二人が」
春香「だってプロデューサーさん、忙しそうだったじゃないですか。引きとめるのも悪いし」
千早「それに……今日の主役は私たちではないので」
春香「……ね? 凛ちゃん」
凛「……え?」
千早「渋谷さんがプロデューサーにあげるまで……仲直りできるまで、見守ってあげようって」
凛「そう、だったんですか……すみません、気をつかってもらって」
52: 2013/02/19(火) 01:56:36.19 ID:hYcm9gfc0
春香「すみません。じゃなくて……」
凛「え? ……あ」
凛「……ありがとうございました」
凛(本当に……よかった……)
凛(先輩たちのおかげだ。先輩たちが協力してくれなかったら……)
凛(あ、そうだった。先輩にもチョコあげないと)
凛(……貴音さんには、期待されてるみたいだし。ふふ)
凛「え? ……あ」
凛「……ありがとうございました」
凛(本当に……よかった……)
凛(先輩たちのおかげだ。先輩たちが協力してくれなかったら……)
凛(あ、そうだった。先輩にもチョコあげないと)
凛(……貴音さんには、期待されてるみたいだし。ふふ)
53: 2013/02/19(火) 02:03:14.35 ID:hYcm9gfc0
ガチャ
凛「おはようございます」
P「おはよう。今日も頑張っていこうな、凛」
凛「うん。……こうしてあいさつするのも、久しぶりな気がする」
P「あ……わるかったな。しばらくついていてやれなくて。もう大丈夫だぞ」
凛「……私もデビューしてから結構たつし、たまにはひとりでも大丈夫だよ」
P「もちろん凛のことは信頼してる。ひとりでもまかせられるくらいにはなったろう。……でも、約束したじゃないか」
凛「約束……あ」
P「ずっと凛のこと、見てるって。な?」
凛「……」
凛「……そうだね。あいがとう、プロデューサー」
P「ああ」
凛「おはようございます」
P「おはよう。今日も頑張っていこうな、凛」
凛「うん。……こうしてあいさつするのも、久しぶりな気がする」
P「あ……わるかったな。しばらくついていてやれなくて。もう大丈夫だぞ」
凛「……私もデビューしてから結構たつし、たまにはひとりでも大丈夫だよ」
P「もちろん凛のことは信頼してる。ひとりでもまかせられるくらいにはなったろう。……でも、約束したじゃないか」
凛「約束……あ」
P「ずっと凛のこと、見てるって。な?」
凛「……」
凛「……そうだね。あいがとう、プロデューサー」
P「ああ」
55: 2013/02/19(火) 02:08:15.93 ID:hYcm9gfc0
凛(プロデューサー、ちゃんと覚えてくれた)
凛(……やっぱり……)
凛(私も……もうちょっと素直になっていいのかな)
P「……それにしても昨日は本当にいい日だったよ。たくさんチョコがもらえたしな」
凛「毎年の事でしょ?」
P「いやいや。毎年みんなパワーアップしてるからな。いつも楽しみにしてるんだよ。これだとお返しを考えるのも大変だな。……見てろよ凛。凛が泣いて喜ぶようなお返しを用意してやる」
凛「ふふ。ほんと? なら期待してる……いつも大変だね」
P「いや、今年はいつもよりお返しには困らなくてすみそうだ」
凛「……なんで? もしかして、誰かにもらってないとか?」
P「いや、また全員からもらったぞ。ちひろさんからも」
凛「? じゃあ、なんで?」
凛(……やっぱり……)
凛(私も……もうちょっと素直になっていいのかな)
P「……それにしても昨日は本当にいい日だったよ。たくさんチョコがもらえたしな」
凛「毎年の事でしょ?」
P「いやいや。毎年みんなパワーアップしてるからな。いつも楽しみにしてるんだよ。これだとお返しを考えるのも大変だな。……見てろよ凛。凛が泣いて喜ぶようなお返しを用意してやる」
凛「ふふ。ほんと? なら期待してる……いつも大変だね」
P「いや、今年はいつもよりお返しには困らなくてすみそうだ」
凛「……なんで? もしかして、誰かにもらってないとか?」
P「いや、また全員からもらったぞ。ちひろさんからも」
凛「? じゃあ、なんで?」
56: 2013/02/19(火) 02:17:48.92 ID:hYcm9gfc0
P「昨日、凛だけじゃなくて、伊織たちからも謝られてな。チョコと一緒に。しかも、お返しはいらないって」
凛「……?」
P「ホワイトデーには、むしろ自分たちがなにかしたいって言って……なんでも、一回だけどんな事でもしてくれるそうだ」
凛「な」
凛(そんな手が……先輩たち、きたな―――もとい、さすが!)
P「まあ、なにかしらお返しはするけどな。なにかしてもらったあとに」
凛「!? な、なに、してもらうの……?」
P「まだ考えてないが……せっかくのチャンスだ、有効につかわせてもらうよ。くっくっく……みてろよ、伊織、やよい、亜美、真美、響……」
凛(うわぁ……)
凛「……?」
P「ホワイトデーには、むしろ自分たちがなにかしたいって言って……なんでも、一回だけどんな事でもしてくれるそうだ」
凛「な」
凛(そんな手が……先輩たち、きたな―――もとい、さすが!)
P「まあ、なにかしらお返しはするけどな。なにかしてもらったあとに」
凛「!? な、なに、してもらうの……?」
P「まだ考えてないが……せっかくのチャンスだ、有効につかわせてもらうよ。くっくっく……みてろよ、伊織、やよい、亜美、真美、響……」
凛(うわぁ……)
57: 2013/02/19(火) 02:21:51.50 ID:hYcm9gfc0
律子「……犯罪の気配がしたんですが」
P「ん? おお、律子にあずささん」
あずさ「プロデューサーさん……あんまり、伊織ちゃんたちに変な事しちゃだめですよ?」
P「当たり前です。俺はプロデューサーですから」
千早「なら不穏な発言は控えてください」
春香「凛ちゃんじゃなくても引いちゃいますよ」
P「春香と千早も。……まあいいじゃないか。ジョークジョーク」
春香「もう……ホワイトデーの日は気をつけてね、凛ちゃん?」
律子「なにかあったら、すぐ教えるのよ?」
凛「わかりました」
P「おいおい」
P「ん? おお、律子にあずささん」
あずさ「プロデューサーさん……あんまり、伊織ちゃんたちに変な事しちゃだめですよ?」
P「当たり前です。俺はプロデューサーですから」
千早「なら不穏な発言は控えてください」
春香「凛ちゃんじゃなくても引いちゃいますよ」
P「春香と千早も。……まあいいじゃないか。ジョークジョーク」
春香「もう……ホワイトデーの日は気をつけてね、凛ちゃん?」
律子「なにかあったら、すぐ教えるのよ?」
凛「わかりました」
P「おいおい」
58: 2013/02/19(火) 02:28:19.24 ID:hYcm9gfc0
P「……さて、ホワイトデー……お返し……どうするかな」
P「去年は……春香のお返しは、一緒にショッピングだったよな」
凛「へー、ショッピング……」
凛「……え?」
春香「そうでしたねー……とっても楽しかったですよ! あ……ま、また今年も、同じでもいいんですよ? プロデューサーさん」
P「そうか? ならそれかな……。千早はコンサートだったな」
凛「コンサート? ……ふ、ふたりでですか?」
千早「ええ。私は楽しかったけれど……退屈じゃありませんでしたか? プロデューサー」
P「いや、すごくよかった。もしまた、観たいコンサートでもあったら教えてくれ。千早がよければ、またそれでお返しってことで」
千早「本当ですか? では、その時はぜひ」
P「律子はドライブ、あずささんはディナーだったな。今年は……」
律子「同じでかまいませんよ。また私の運転につきあってください」
あずさ「私も……また素敵なお店、つれていってくださいね~? ふふっ♪」
P「去年は……春香のお返しは、一緒にショッピングだったよな」
凛「へー、ショッピング……」
凛「……え?」
春香「そうでしたねー……とっても楽しかったですよ! あ……ま、また今年も、同じでもいいんですよ? プロデューサーさん」
P「そうか? ならそれかな……。千早はコンサートだったな」
凛「コンサート? ……ふ、ふたりでですか?」
千早「ええ。私は楽しかったけれど……退屈じゃありませんでしたか? プロデューサー」
P「いや、すごくよかった。もしまた、観たいコンサートでもあったら教えてくれ。千早がよければ、またそれでお返しってことで」
千早「本当ですか? では、その時はぜひ」
P「律子はドライブ、あずささんはディナーだったな。今年は……」
律子「同じでかまいませんよ。また私の運転につきあってください」
あずさ「私も……また素敵なお店、つれていってくださいね~? ふふっ♪」
59: 2013/02/19(火) 02:37:45.88 ID:hYcm9gfc0
P「……よし。そういうことなら、今年もその方向で―――」
凛「プロデューサーっ!!」
P「うわっ!? ど、どうした凛……」
凛「私は!?」
P「……ん?」
凛「私には!?」
P「私にはって……ホワイトデーか?」
凛「私にはなかった! なんで!?」
P「あ、あげただろ、アクセサリー。気にいってくれたじゃないか」
凛「そ……そうだけど……そういうのとは別に……」
凛「プロデューサーっ!!」
P「うわっ!? ど、どうした凛……」
凛「私は!?」
P「……ん?」
凛「私には!?」
P「私にはって……ホワイトデーか?」
凛「私にはなかった! なんで!?」
P「あ、あげただろ、アクセサリー。気にいってくれたじゃないか」
凛「そ……そうだけど……そういうのとは別に……」
60: 2013/02/19(火) 02:45:59.55 ID:hYcm9gfc0
春香「―――凛ちゃん」
凛「―――! は、春香さん」
春香「……」
凛「……ショッピングって……もちろん、二人きりで……ですよね」
春香「……うん。そうだよ」ニコ
凛「……」
春香「……」ニコニコ
凛「……この前、応援してくれるって、言ってくれましたよね」
春香「もちろん! 凛ちゃんの事は応援してるよ!」
凛「―――! は、春香さん」
春香「……」
凛「……ショッピングって……もちろん、二人きりで……ですよね」
春香「……うん。そうだよ」ニコ
凛「……」
春香「……」ニコニコ
凛「……この前、応援してくれるって、言ってくれましたよね」
春香「もちろん! 凛ちゃんの事は応援してるよ!」
61: 2013/02/19(火) 02:54:35.50 ID:hYcm9gfc0
春香「……でも、ね?」
春香「……あくまで、真剣勝負だから。トップアイドル目指すことも、その他の事も」
凛「な」
春香「―――お互い、がんばろうね。凛ちゃん?」
凛「―――!」
あずさ「……な、なんだか怖いわ~春香ちゃん……」
律子「はっぱかけるにしてもやりすぎよ、あの子は……。あとでフォローしとかないと」
千早「ええ、そうね。渋谷さん、本気にとってなければいいけど……」
P「な、なんだか険悪じゃないか? 俺またなにかやらかした?」
律子「まったく関係ないわけじゃないですけど……まあ、プロデューサー殿はそのまま見守ってあげててください」
春香「……あくまで、真剣勝負だから。トップアイドル目指すことも、その他の事も」
凛「な」
春香「―――お互い、がんばろうね。凛ちゃん?」
凛「―――!」
あずさ「……な、なんだか怖いわ~春香ちゃん……」
律子「はっぱかけるにしてもやりすぎよ、あの子は……。あとでフォローしとかないと」
千早「ええ、そうね。渋谷さん、本気にとってなければいいけど……」
P「な、なんだか険悪じゃないか? 俺またなにかやらかした?」
律子「まったく関係ないわけじゃないですけど……まあ、プロデューサー殿はそのまま見守ってあげててください」
63: 2013/02/19(火) 03:02:05.40 ID:hYcm9gfc0
P「……? よくわからんが……」
P「……んー……でもまあ……」
―――ふーん、アンタが私のプロデューサー? ……まあ、悪くないかな……―――
―――私、愛想ないから―――
―――よろしくお願いします。先輩。……先輩といっても、負ける気はありませんから―――
―――……? 先輩じゃなくて、名前で……ですか?―――
―――……は、恥ずかしいですね―――
―――あんまり伝わらないかもしれないけど……プロデューサーには感謝してるよ―――
―――……もちろん先輩……じゃなかった……春香さん、たちにも……―――
P「……んー……でもまあ……」
―――ふーん、アンタが私のプロデューサー? ……まあ、悪くないかな……―――
―――私、愛想ないから―――
―――よろしくお願いします。先輩。……先輩といっても、負ける気はありませんから―――
―――……? 先輩じゃなくて、名前で……ですか?―――
―――……は、恥ずかしいですね―――
―――あんまり伝わらないかもしれないけど……プロデューサーには感謝してるよ―――
―――……もちろん先輩……じゃなかった……春香さん、たちにも……―――
64: 2013/02/19(火) 03:03:04.76 ID:hYcm9gfc0
凛「負けないっ……負けませんから……! 絶対勝ちますからっ!」
春香「わっはっは~、全力できなさいっ! ニュージェネレーション!」
千早「……まあ……火がついたようだし、よかったのかしら……」
P「……随分馴染んだもんだなあ……」
凛(先輩アイドルでも……ここは譲れない)
凛(必ずトップアイドルになって……プロデューサーの事も、決着をつけてみせる)
春香「わっはっは~、全力できなさいっ! ニュージェネレーション!」
千早「……まあ……火がついたようだし、よかったのかしら……」
P「……随分馴染んだもんだなあ……」
凛(先輩アイドルでも……ここは譲れない)
凛(必ずトップアイドルになって……プロデューサーの事も、決着をつけてみせる)
66: 2013/02/19(火) 03:04:48.98 ID:hYcm9gfc0
凛「―――プロデューサー! お願いがあるんだけど!」
P「こ、今度はなんだ!」
凛「ホワイトデー……私と……いっしょに……!」
律子「!?」
あずさ「あら~」
千早「!!」
春香「……きた!!」
凛(私の本気……見ててね、プロデューサー!)
おわり
P「こ、今度はなんだ!」
凛「ホワイトデー……私と……いっしょに……!」
律子「!?」
あずさ「あら~」
千早「!!」
春香「……きた!!」
凛(私の本気……見ててね、プロデューサー!)
おわり
67: 2013/02/19(火) 03:07:01.82 ID:hYcm9gfc0
凛「先輩アイドルと全力勝負」68: 2013/02/19(火) 03:18:28.28 ID:zXAAVhM80
おつー
引用元: 凛「先輩アイドルと最終決戦」
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