1: 2015/01/01(木) 16:12:56.23 ID:kb9LKJ8T0
学校にて


ココア「ねえ、千夜ちゃん……ちょっといいかな?」

千夜「どうしたのココアちゃん?」

ココア「なんだか最近、実家から離れて暮らしてるからか、お姉ちゃんが恋しくなっちゃったんだ」

ココア「それで少し寂しくて……」

千夜「あら、ココアちゃんにはチノちゃんがいるじゃない」

ココア「お姉ちゃん恋しさと妹恋しさは全然別物なんだよ! こしあんぱんとつぶあんぱんくらい違うよ!」

千夜「そんなに!? ……そう。こしあんぱんとつぶあんぱんなら、仕方ないわね……」

ココア「うん、その差は決定的だよ……」

2: 2015/01/01(木) 16:14:18.33 ID:kb9LKJ8T0
ココア「それでね、千夜ちゃんに頼みたいことがあって」

千夜「なぁに? なんでも言って」

ココア「……千夜ちゃんのこと、お姉ちゃんって呼んでみても良いかな?」

千夜「それは別に良いけれど……私、お姉さんに似ているかしら?」

ココア「千夜ちゃんはお姉ちゃんオーラが出てるから、お姉ちゃん恋しさも紛れるかなって」

千夜「そんなオーラ出てたかしら? それくらいなら、いくらでもしていいわよ」

ココア「じゃあ……千夜お姉ちゃん」

千夜「なぁに?」ナデナデ

ココア「! 千夜お姉ちゃーん!」モフモフ

千夜「うふふ、よしよし」

ココア「えへへぇー、お姉ちゃ~ん♪」スリスリ

3: 2015/01/01(木) 16:15:52.56 ID:kb9LKJ8T0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

千夜「ってことがあってね」

シャロ「あのココアでもホームシックになったりするのね」

千夜「ココアちゃん、モフモフで温かくて、ぎゅーってしてたら私まで幸せになっちゃった♪」

シャロ「ほぇー」

千夜「ねえ、シャロちゃんも、モフモフしてみて良い?」

シャロ「……私は遠慮しとくわ」

千夜「そんなこと言わずに~」ワキワキ

シャロ「いいってば。ひょっとしてあんた、ココアが染ったんじゃないの?」

千夜「ほんとに気持ち良いのにー……」

4: 2015/01/01(木) 16:17:19.92 ID:kb9LKJ8T0
数日後

シャロ「こんにちはー」

千夜「こんにちは」

リゼ「おお、いらっしゃい」

ココア「千夜ちゃん、シャロちゃん、来てくれたんだ~。いらっしゃーい」

チノ「い、いらっしゃいませ」オドオド

シャロ「(なんかチノちゃんの様子が変ね……)とりあえず、ミルクココアちょうだい」

ココア「私? どうぞどうぞ~」モフモフ

シャロ「いや飲み物の方よ。ミルクつけたのにどうしてそうなるのよ」

ココア「えへへー」モフモフ

チノ「…………。あの、千夜さん」

千夜「なぁに? どうしたのチノちゃん」

チノ「千夜さんのこと、……その、モフモフしても良いですか///」

ココア「!?」

リゼ「!?」

シャロ(ココアがどんどん感染してる!?)

5: 2015/01/01(木) 16:18:33.84 ID:kb9LKJ8T0
千夜「どうしたのいきなり?」

チノ「……この間、ココアさんが家に帰ってくるなり、私をモフモフしながらすっごく嬉しそうに千夜さんのモフモフ具合を自慢してきたんです」

チノ「なので、私も千夜さんをモフモフしてみたいと思って」チラッ

ココア「」

シャロ(いや見るからにそれは千夜への嫉妬心よね)

リゼ(ココアを煽りに行ってるな)

ココア「そ、そんな……チノちゃんが自分からモフモフしに行くなんて……」

リゼ(そして思い通りに煽られてるな)

千夜「いいわよ。おいで、チノちゃん」

チノ「は、はい……では」モフッ

千夜「うふふ……チノちゃんもふわふわで暖かい……」モフモフ

チノ「ん……千夜お姉ちゃん……」チラッ

ココア「」

シャロ「……」

6: 2015/01/01(木) 16:20:51.58 ID:kb9LKJ8T0
千夜(ねぇチノちゃん。本当はココアちゃんにモフモフされたいんじゃないの?)

チノ(そ、そんなことありません……)

千夜(んー……じゃあ、私とココアちゃん、どっちのほうが良いか、モフモフ比べしてみない?)

千夜(私、どっちのほうが良いか気になるわ)

チノ(! わ、わかりました……それならしょうがないですね……)


チノ「ココアさん。千夜さんとどっちのほうがモフモフして気持ち良いか比べたいので、モフモフして良いですか」

ココア「!! もちろん、ばっちこいだよ!」

チノ「で、では」モフッ

ココア「えへへ~、チノちゃ~ん」モフモフモフ

チノ「……///」

チノ「……こ、ココアお姉ちゃんのほうが、気持ち良いです……」

ココア「えっへへへぇ~」モフモフ


千夜「ほほえま~」

シャロ「ほんと、あの二人は仲良いわねー」

リゼ「一応営業中なんだけどな……」

7: 2015/01/01(木) 16:21:55.55 ID:kb9LKJ8T0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

千夜「今日はいいもの見れたわ~」ツヤツヤ

シャロ「……」

千夜「? どうしたのシャロちゃん。何か機嫌悪そうよ」

シャロ「別に……そんなことないし」

千夜「あ、やっぱり私にモフモフされたくなったとか?」

シャロ「そ、そんなわけないでしょ! ……別に、羨ましいわけじゃないわ」

千夜「そう? ……えいっ!」モフモフ

シャロ「んっ……してほしいんじゃないってば……」

千夜「その割りに抵抗はしないのねー」モフモフ

シャロ「うぅ……///」

8: 2015/01/01(木) 16:25:18.41 ID:kb9LKJ8T0
さらに数日後

シャロ「こういうの好きだなシンプルで。あんこの味って女のコよね」

千夜「? あんこは男の子よ?」

シャロ「いや、そういうんじゃないわ……甘兎の揚げまんじゅうはいつ食べても美味しいって話よ」

千夜「そう? ありがと、シャロちゃん」

リゼ「こ、こんにちはー」コソッ

千夜「あらリゼちゃん。いらっしゃーい」

リゼ「ああ、千夜……あの、後でちょっと、……その、話があるんだが、良いか?」

千夜「?? 別に、話くらいなら今でも良いわよ」

リゼ「い、いやそれは……み、店が終わったらまた来る!」ダッ

千夜「ええ、また」


千夜「……ひょっとして告白とかされちゃうのかしら!」キャー

シャロ「なんでそうなるのよ。さすがに無いでしょ」

千夜「それはどうかしら?」

シャロ「……まさか、心当たりでもあるの?」

千夜「無いわ♪ 大丈夫よ、私とリゼちゃんの間にそういうのは無いもの。安心して」

シャロ「どういう意味よ……」

千夜「うふふ♪」

シャロ「……」

9: 2015/01/01(木) 16:25:54.58 ID:kb9LKJ8T0
リゼ「お、お邪魔します……」

千夜「あら、いらっしゃい」

シャロ(結局リゼ先輩が気になって閉店までくつろいじゃった)コソッ

リゼ「な、なぁ千夜」

千夜「なぁに?」

リゼ「……わ、私も千夜のことモフモフしてみて良いか?」

シャロ(!?)

千夜「あら、リゼちゃんにもココアちゃんが染っちゃった?」

リゼ「そ、そういうわけじゃない……ただ、チノもココアも、柔らかくて温かくて、ほにゃっととろける感じがしたとか言うから、気になって」

千夜「ちょっと照れるわ……それじゃ、ほら、リゼちゃんおいで」

リゼ「ん……」モフッ

10: 2015/01/01(木) 16:26:55.99 ID:kb9LKJ8T0
千夜「どうかしら」モフモフ

リゼ「……」

千夜「リゼちゃん?」モフモフ

リゼ「…………」

千夜「寝ちゃったの?」モフモフ

リゼ「……ほにゃー」

千夜「!」

シャロ(!?)

リゼ「えっ、あっ、い、今のは違う、違うぞ!」

千夜「よしよし」

リゼ「うぐぅ……」


シャロ「むうぅ……」

11: 2015/01/01(木) 16:29:00.22 ID:kb9LKJ8T0
カランカラン

ココア「あ、リゼちゃんがモフモフされてる!」

チノ「わ、私も千夜さんにモフモフされたいです!(ココアさんと千夜さんに挟まれたいです)」

リゼ「な、お前らなんでここに!」

ココア「お店が終わってから千夜ちゃんにモフモフされたくて!」

チノ「わ、私もです!(ココアさんについてきただけです)」

ココア「というわけでリゼちゃんごとモフモフー!」

リゼ「ちょ、ちょっと待」

チノ「私も混ぜてください!」モフモフ

リゼ「あっ、ちょっ……はぁんっ///」

千夜「よしよし、みんなまとめてモフモフよ~」モフモフ


シャロ「……っ」

12: 2015/01/01(木) 16:29:55.04 ID:kb9LKJ8T0
シャロ「……」

ココア「あれ、シャロちゃんいたんだ。一緒にモフモフしようよー」

千夜「ほら、おいでシャロちゃん」

シャロ「……」グイッ

千夜「ちょっ、し、シャロちゃん?」

シャロ「……」ギュッ

千夜「……ひょっとして、リゼちゃんをモフモフしたことに怒って」


シャロ「千夜は……千夜は私のだーっ!」ギュッ


千夜「!?」

ココア「!?」

リゼ「!?」

チノ(ココアさんココアさん)モフモフ

14: 2015/01/01(木) 16:31:28.87 ID:kb9LKJ8T0
シャロ「あっ……ご、ごめん。いきなり……」

千夜「シャロちゃん……?」

ココア「ひょっとして、シャロちゃんは千夜ちゃんのことが好きなの?」

リゼ「え、それって……そういう意味……だよな。女同士とかってどうなんだ……?」

チノ「今時は普通ですよ」モフモフ

千夜「シャロちゃん……そうなの?」

シャロ「う……そ、そんなこと……///」

15: 2015/01/01(木) 16:33:41.47 ID:kb9LKJ8T0
千夜「……シャロちゃん。私はね、シャロちゃんのこと好きよ」

千夜「シャロちゃんは、私をどう思っているの?」

シャロ「……す、好き。私も千夜のこと、好きよ」

千夜「友達として? それとも」

シャロ「れ、恋愛的な意味でよ! みなまで言わせないで!」

千夜「シャロちゃんっ!」ギュッ


ココア「私たちはお邪魔かな」

リゼ「ああ、そ、そうみたいだな///」ドキドキ

チノ(私もいつかは……)

16: 2015/01/01(木) 16:36:09.29 ID:kb9LKJ8T0
千夜「ねえ、シャロちゃんはリゼちゃんが好きなんじゃないの?」

シャロ「私は昔から千夜一筋よ。勘違いしないで」

千夜「それで、私が他の人をモフモフしたから機嫌が悪かったのね……可愛いシャロちゃん」

千夜「大丈夫よ、私も昔から、シャロちゃん一筋だから」モフモフ

シャロ「ん……もう、あんまり他の人、モフモフしないでよ」キュッ

千夜「ふふふ、はーい」

17: 2015/01/01(木) 16:36:45.26 ID:kb9LKJ8T0
数日後

ココア「千夜お姉ちゃ~ん」モフモフ

千夜「えっと、これはココアちゃんがお姉ちゃんシックでね……」

シャロ「むうぅ……ココアにはチノちゃんがいるんだから、離れなさいよっ!」

ココア「い、お姉ちゃん恋しさと妹恋しさは、こしあんぱんとつぶあんぱんくらい違うんだよ?」

シャロ「わかんないわよーっ!!」


おしまい

18: 2015/01/01(木) 16:38:51.74 ID:kb9LKJ8T0
タイトルが全て。
久しぶりすぎて書き方を覚えていないです。
実はココアも千夜のことが好きだったとか考えたけど、それを盛り込む技術は無かった。
考えずに感じて頂ければ。

確かこれが十九作目のはず……あと一作、そのうち作ります。

19: 2015/01/01(木) 17:24:16.72 ID:iNwpvppOO

引用元: 【ごちうさ】シャロ「千夜は私のだーっ!」