1: 2015/10/12(月) 05:51:31.64 ID:sCaIejX80
シンデレラが魔法使いに出会ったシーンからの勝手な創作です





魔法使い「その通りよ!!」


シンデレラ「後の三十分は何とかならないの!?
最後の三十分でお互いの名前とか住所とか話すのに!!」


魔法使い「そういわれてもねぇ・・・
こっちもボランティアでやってるわけじゃないし・・・
今回のはいわば魔法のお試し使用よ!!
時間を延ばしたければ課金することね!!」


シンデレラ「こちとら毎日奴隷扱いされて給料だって一度だってもらったことないのに課金なんてできないわ!!」


魔法使い「そんなあなたに大チャンス!!」


シンデレラ「!?」


魔法使い「初回限定、1回だけレアガチャを引けるわ!!」


シンデレラ「れあがちゃ??」


魔法使い「そう!!レアガチャ!!
このガチャで引いたアイテムはお試し時間がすぎても消えることはないわ!!
それに今ならキャンペーン中で使い切りアイテムのカボチャの馬車がもれなく付いてくるわよ!!」


シンデレラ「なるほど、これでドレスでも当てれば何とかしのげるってことね!!」


魔法使い「その通り!!とりあえず引いてみる??」


シンデレラ「もちろんよ!!」


魔法使い「それでは早速!!」テッテケテー ガチャッ・・・

2: 2015/10/12(月) 06:11:53.68 ID:sCaIejX80
シンデレラ「・・・・これは何??」


魔法使い「おめでとうございまーす!!
☆☆☆アイテムのガラスのくつでーす!!」


シンデレラ「つ、使えねぇ!!!」


魔法使い「あら、結構いいアイテムだとおもうけど・・・」


シンデレラ「靴一足でどうやって30分間乗り切れと!?ボロ雑巾みたいな服にガラスの靴とか謎コーデ過ぎでしょ」


魔法使い「それはそれで今どきの個性的なファッションってことで!!」


シンデレラ「そんなの王子様もドン引きで声をかけるどころが絶対目線すら合わせないようにするわよ!!
てか靴いらないから最後の30分なんとか伸ばしてよ」


魔法使い「いや、私も最後の大事なとこだけサービスしないで見てるのも楽しいところあるし・・・」


シンデレラ「あんた、私の意地の悪いお姉さま方よりも嫌な性格してるわね・・」


魔法使い「まあ十二時まで精々頑張ることね。ほら、初回限定のドレスよ!!
十二時になったら消えるから注意してね!!」チャラチャラらー


シンデレラ「くそー!!十二時までに何としても王子様を落として見せるしかない!!」


魔法使い「ほら、十二時まであと1時間しかないわよ!!カボチャの馬車飛ばしていかないと舞踏会が終わってしまうわよ!!」


シンデレラ「不安しかないが、やるしかない!!」






シンデレラを乗せたカボチャの馬車は王子様のいるお城へと向かう!!



3: 2015/10/12(月) 06:34:39.50 ID:sCaIejX80
シンデレラを乗せた馬車は無事にお城へとたどり着いた。





モブA「みてあれ!!カボチャの馬車よ!!」ガヤガヤ


モブB「カボチャの馬車だなんてまるで魔法のようだな・・」ガヤガヤ


シンデレラ「カボチャの馬車、すごい効果ね!!これで一気に注目を集めることができたわ!!
でも油断は禁物。ここからが本当の闘いよ!!」


魔法使い(ちなみに王子様を落とせる確率はざっと2%と言ったところね。)


シンデレラ「こいつ・・・姿は見えないのに心の中に直接・・・!?」


魔法使い(とりあえず第一印象が肝心よ!!第一印象で7割方判断されるわ!!)


シンデレラ「なんだか面接の指導を受けてるみたい・・・でも第一印象はやっぱり大切。
恥ずかしがらずに堂々と!!」


シンデレラは堂々と、そしてゆっくりと馬車から降りた



4: 2015/10/12(月) 06:48:38.27 ID:sCaIejX80
モブB「おお、なんと美しいお方だ!!」


モブC「ぜひとも一曲踊っていただきたいですな!!」


シンデレラ(邪魔なモブどもだ。まあ褒められて悪い気はしないが。
今日は王子様以外の男は眼中にいれないわ!!)


シンデレラは人混みをかき分けて一直線に王子様のいる場所へと向かうが・・・


???「ぁれれ~????ちょっとぁれ氏ンデレラじゃなぁぃ????」


???「ぁあ!!まじ氏ンデレラじゃ~~ん!!」


シンデレラ(この聞き慣れた嫌みったらしい声は・・・!!)


お姉さまA「あれれ~~、氏ンデレラ。なんでこんなところにぃんの???
そんなドレス着ちゃってさ、家でトイレ掃除してんじゃなかったの??」


シンデレラ(ここにきてとんでもない妨害が・・・!!)





十二時まであと三十分!!

5: 2015/10/12(月) 07:05:17.62 ID:sCaIejX80
お姉さまB「ねぇ、氏ンデレラ。ここはぁんたのような奴隷が来る場所じゃないのよ。」


お姉さまA「その通りだわ。あんたみたいなのがいたら会場が臭くなって周りにも迷惑よ??
わかったらとっとと家に帰ってトイレ掃除でもしてたら???」


シンデレラ(くそっ!!ここまできてまたこいつらに邪魔されるのか!?
王子さまはもうすぐそこにいるっていうのに!!!)


お姉さまA「ねえ、氏ンデレラ話聞いてるの???うつむいてないでなんか言ったらどうなの???」


シンデレラ(いつもいつもこいつらのせいで私の人生はめちゃくちゃだ・・・もういい加減にやめてくれ・・・)


お姉さまB「黙ってんだったらとっとと帰れよ!!」


シンデレラ「・・・る・・・さい・・・。」


お姉さまA「あぁ・・・???」


シンデレラ「うるせえっつてんだよ!!このくそブスがぁ!!!!!」バキッ


シンデレラの正拳突きがお姉さまAの顔面に炸裂する!!


おねえさまB「きゃあああああ!!!」

6: 2015/10/12(月) 07:24:41.21 ID:sCaIejX80
お姉さまA「氏ンデレラ風情がよくも私の顔面を殴ってくれたわね・・・」


お姉さまAは鼻血の噴き出た顔を腕でぬぐいながらシンデレラの前に立ちはだかる


シンデレラ「はっ!!!いつも邪魔ばかりしやがって!!!お前みたいなブスは鼻血で化粧でもしてな!!」


お姉さまA「そしたらてめえの返り血でお色直ししてやるよ!!」バキッ


お姉さまAの回し蹴りがシンデレラの腹にヒットする。あまりの威力にシンデレラは後ろへ吹っ飛んだ。


おねえさまB「ドレスを着ているとは思えないほどの身のこなし!!見事な蹴りだわ!!」


三人の周りにはいつの間にか囲むようにして人だかりができていた。


お姉さまA「氏ンデレラのくせに調子に乗りやがって!!一生這いつくばって掃除でもしてろ!!」バキッバキッ


お姉さまAはしゃがみこんでいるシンデレラに容赦なく追撃の蹴りをいれる


シンデレラ「ふざけんなぁ!!!」


シンデレラは蹴りを入れていたお姉さまAの足をガッチリとつかみそのままバランスを失った相手を張り倒した

7: 2015/10/12(月) 07:38:11.66 ID:sCaIejX80
シンデレラ「おめー彼氏いるくせによぉ、王子様に手を出そうとは何事だよ!!」ズガガガガガ


シンデレラは張り倒したお姉さまAに馬乗りになり、顔面に怒涛のラッシュを浴びせた


お姉さまA「」ガッ


お姉さまAは馬乗りにされている状態でシンデレラの両腕をがっしりとつかんだ。


お姉さまA「さっきから顔面ばっか狙ってんじゃねーよ!!」ゴスッ


お姉さまAはなんと馬乗りにされている状態から体を起こしてシンデレラの眉間に頭突きを食らわせた。


お姉さまB「あの状態から頭突きを食らわせるなんてなんて腹筋なの!?
てか二人とも強っ!!」

8: 2015/10/12(月) 07:48:18.31 ID:sCaIejX80
・・・五分後・・・


シンデレラ「ゼエゼエ・・・」


お姉さまA「はぁはぁ・・・」


二人の白かったドレスは今やお互いの血で赤く染まっており、びりびりに破れていた。


お姉さまA「はぁはぁ・・・氏ンデレラのくせになかなかやるじゃない。
てか何よそのガラスの靴、完全に凶器じゃない・・・」


シンデレラ「お姉さまもこんなに強いとはしらなかったわ・・・いつの間にキックボクシングなんて習ってたのよ」


王子様「おい!!お前たち!!何をやっている!!」


シンデレラ・お姉さまAB「王子様!!!!!?????」

9: 2015/10/12(月) 09:03:10.65 ID:sCaIejX80
お姉さまB「あのですね・・・これには深い事情がありまして・・・」


王子様「いったいどんな事情があって血まみれになるほどの事態が起きるんだ?」


お姉さまB「それは・・・その・・・」


王子様「・・・」


お姉さまA「いいんだB、どんな事情があるにしても汚い言葉を吐きながら血まみれになるまで殴り合うような女に王子さまは振り向いてくれはしないだろう。」


シンデレラ「ちょっとお姉さま!勝手に・・!」


お姉さまA「シンデレラ!!確かにお前は私に殴り掛かるだけの理由もあれば、私も殴られるだけの理由もあっただろう。
だがな、どんな理由があろうとも私たちがこの舞踏会の場を台無しにしてしまったのは分かるだろう?」


シンデレラ「・・・・・・!!」


シンデレラが周りを見渡すと周りにいる人全員がこちらに冷たい目線を送っていた。


お姉さまA「少なくとも私たちにはもうここにいる資格はない。
王子様、せっかくの舞踏会を台無しにして申し訳ありませんでした。私たちはこの場からすぐに去ります・・・」


シンデレラ「・・・・」


王子様「君たち・・・」


お姉さまA「王子様、もしよかったらこのBと一曲踊ってやってくれませんか??」


お姉さまB「お、お姉さま・・・」


お姉さまA「Bは決してお淑やかとは言えませんが、少なくとも私たちの様に野蛮ではありませんから。それでは失礼します・・・」


シンデレラとお姉さまAは口を閉ざし、舞踏会の会場を去ろうとした。


王子様「待ってくれ君たち!!」


シンデレラ・お姉さまA「???」


王子様「君たちが去る必要はない!!
なぜなら、私は・・・・















強い女が大好きだ!!!!!」



一同「!!!!!?????」

10: 2015/10/12(月) 09:14:12.39 ID:sCaIejX80
王子様「だから君たちが去る必要はないんだ!!
むしろ大歓迎ということさ!!」


一同「ポカーン」


王子様「丁度お淑やかな舞踏会には飽き飽きしていたところなんだ。
正直強い女にしか興味がないものでね。」


王子様「そうだ!!舞踏会なんてやめにして武道会を開こう!!
ここでバトルロワイヤルをして最後に立っていたものを我が妻として迎えよう!!」


一同「・・・・・」




王子様の権力とは恐ろしいものである。


思い付き一つで舞踏会場を血の海に変えてしまうのだから・・・

11: 2015/10/12(月) 10:11:08.50 ID:sCaIejX80
※ここからお姉さまA・BをA・Bで表記します。ちなみにAが姉、Bが妹です。


十二時まで残り十分。
もはや魔法が解けたところで誰も気に留めることもないが・・


王子様の提案後、会場にいた男性は二階へ移動し見物することになった。
女性は大広間に残り、重々しい雰囲気の中お互いをにらみあっていた。


この闘いで勝ち残れば晴れてお姫様。
皆気合は十分すぎるほどである。


魔法使い(シンデレラ、シンデレラ、聞こえるかい??)


シンデレラ「ああ、魔法使いさん」


魔法使い(なんだかおもしろい・・・いえ、大変な状況になったわね。)


シンデレラ「ええ、何とか首の皮一枚繋がってるわ。
魔法の制限時間も気にしなくて済みそうだし。」


魔法使い(首の皮一枚どころが今のあなたはとっても有利な状況よ。)


シンデレラ「・・・・?
どういうことなの・・??」


魔法使い(だってこの場であなただけはとっても強力な武器を持っているんですもの。)


シンデレラ「武器って・・・・まさか・・・・」


魔法使い(そのまさかよ!!
そのガラスの靴は立派な魔法の武器なんですもの!!)


シンデレラ「私が引いたガチャって武器ガチャだったんだ・・・」


魔法使い(ちゃんと意識して使えば蹴りの威力がぐんと上がるのはもちろんのこと、速く走ったりもできるわ!!
あと絶対に割れないから存分に使いなさい!!)


シンデレラ「ガラスの靴・・・侮ってたわ。」


魔法使い(この戦いで注意するとしたらAね。
武器なしであんなに強いんだから注意して戦うことね。)


シンデレラ「わかったわ。忠告ありがとう。」


魔法使い(それじゃ、健闘を祈ってるわ・・・)


A「シンデレラ、さっきから何一人でぶつぶつ言ってんのよ。気持ち悪いわ。」


シンデレラ「・・・・・」


A「一つ言っておくけどね、この戦いあんたにだけは絶対に負けないわ。」


シンデレラ「私だってお姉さまにだけは負けないわ。」


A「・・・・・」


シンデレラ「・・・・・」


王子様「それではこれより、我が妻を決めるバトルロワイアルを始める。
それでは・・・・・はじめ!!!!」

12: 2015/10/12(月) 10:24:20.18 ID:sCaIejX80
A「はあああああああ!!!!」バキッ


王子様の開始の合図と同時にAは近くにいた他の参加者たちを手あたり次第蹴り飛ばしていた。


シンデレラ(やはりお姉さまの強さは本物のようだ。
ガラスの靴があるからと言って油断はできない。)


シンデレラ「私も負けてられないわああああ!!!」ズガガガガガ


シンデレラも目にもとまらぬ速さで周りの参加者たちを蹴散らしていく。


シンデレラ「魔法の靴、すごい威力だ。それにヒールなのにやたら動きやすい!!」


シンデレラが相手を思い切り蹴り上げると二階まで吹っ飛んでいく者もいた。


ドレスを纏った淑女たちが大広間でお互いを殴り合い、蹴り合い、取っ組み合い・・・
中には血を流すものも少なくない。
まさに地獄絵図である。

13: 2015/10/12(月) 10:41:07.04 ID:sCaIejX80
~お城の裏口付近~


B「はあはあ・・・」


B(私は逃げてきた。
お姫様にはなりたいけど私はAの様には強くない。


それに氏ンデレラがあんなに強いだなんて聞いてない。
悔しいが今の私に合の闘いに参加する力もなければ勇気もない。


散々虐めてきたシンデレラの前に立つことすら恐ろしい・・・


そしてそんな自分が情けない。
悔しくて仕方ない。)


B「くやしい・・・・・くやしいいいいいいいいい!!!!!!!!」


魔法使い「あなた、今とっても困っているようね。」


B「!?
あなたは誰??」


魔法使い「私は魔法使い。魔法を必要としている人に魔法を有料で提供するのが仕事さ。」


B「有料かよ!!
私お金今は持ってないし・・・」


魔法使い「それならお試しでドレス一着を一時間無料で貸し出しと、
時間制限なしのレアガチャが一回だけ引けるけど・・・
やってみる?」


B「・・・・
少しでも・・・・
少しでもお姫様になれる可能性があるならやるわ!!!」


魔法使い「よく言ったわ。
今ならキャンペーン中で使い捨てのカボチャの馬車ももらえるわ。」テッテケテー ガシャッ・・・


B「こ、これは??」


魔法使い「これは一発で凄いのを引いたわね・・・・」

15: 2015/10/12(月) 11:37:40.30 ID:sCaIejX80
~大広間~


シンデレラ「どうやら残っているのは・・・」


A「私たちだけのようね。」


シンデレラ「さあ、決着をつけよう!!お姉さま!!」


A「ええ、その前に一つ言っておいてもいいかしら??」


シンデレラ「なによ??」


A「私はね、シンデレラ、あんたのことが大嫌いなのよ。」


シンデレラ「そんなことは知ってるわ」


A「なんで嫌いかっていうとね、いつも言われたことをただただやるあなたが嫌い。
どんなに嫌なことや理不尽なことでも反抗の一つもしないでやるあなたが嫌い。
なんだかんだで泣き寝入りしてばかりいたあなたが嫌い。
嫌なことを嫌だと言えないあなたが嫌い。


要はね、あんた気持ち悪いのよ。」


シンデレラ「・・・・・」


A「でもあんたは今日私たちに反抗してきた。
初めてだったからね、私もBも相当焦ったわ。
でもね、少なくとも私は嬉しかったわ。
義理とはいえ妹が初めて私に感情を出してくれたんだもの。
だから今日少しだけどあなたを見直したわ。」


シンデレラ「お姉さま・・・」


A「話はこれでお終い。
今の話とこの闘いとは別のはなしよ?

私があなたのことを大嫌いだろうと大好きだろうとお姫様の座だけは絶対に渡さない。
全力であなたを倒す!!!」


シンデレラ「ええ、そうね!!
この闘いはまた別の話!!
私も全力をもってお姉さまを倒す!!」


シンデレラ・A「「いくぞ!!」」

16: 2015/10/12(月) 11:55:42.51 ID:sCaIejX80
シンデレラ「うおおああああああああ!!!!」ズガガガガ


A「はああああああああ!!!!」ズドドドドド


二人の足と足が、拳と拳が凄まじい速さでぶつかり合う


王子様「なんと・・・・・
二人ともなんと美しいのだろうか!!!
まさに魂のぶつかり合い!!
二人とも妻に迎えたいほどだ・・・」


男たち「二人ともがんばれー!!」
「俺、王子の趣味が今なら分かる気がするよ」
「確かにこの二人の闘いは美しい・・・」


二階のギャラリーも激しい戦いを目の当たりにして盛り上がっている


シンデレラ(クソッ!!!
こっちはガラスの靴で少なからず強化されてるはずなのに・・・
本気を出してもやっと互角だ!!!)ズドドドドドド


A「シンデレラがこんなに強いなんて・・・・!!
いつの間にトレーニングしてたのかっ!!!」ガガガガガガガ

17: 2015/10/12(月) 12:07:03.01 ID:sCaIejX80
ボーン ボーン・・・・


二人の戦闘が激しさを増す中、十二時を知らせる鐘の音が城内に鳴り響く


A「シンデレラのドレスが消えた!?」


シンデレラのドレスは鐘の音とともに消え去り、元着ていたボロボロの服装にもどった。


シンデレラ「返り血だらけのズタズタのドレスよりもだいぶ動きやすくなったわ!!」


身軽になったシンデレラはより勢いをまして攻撃に入る・・・


A「くっ!!!」


シンデレラ(隙ができた!!!!)


シンデレラ「これで終わりだああああ!!!!!」


Aに向かってシンデレラは渾身の一撃を繰り出す!!

18: 2015/10/12(月) 12:23:08.78 ID:sCaIejX80
その瞬間、シンデレラとAの間に激しい光が迸った!!


シンデレラ「!?
何が起きた!!??」


A「・・・・!?」


B「あら、お姉さまに氏ンデレラ、
まだグダグダと戦っていたのね・・・」


その場にいた全員が声のするほうへと視線を向ける。
そこにいたのは黒いドレスを纏い、宙に浮いている、正確には浮いている杖に座っているBの姿だった。


A「B・・・
これは一体どういうことなんだ!?」


B「ふふふ・・・・
単純な話よ。
私も強い女としてこの闘いに参加しているのよ?」


シンデレラ「そ、その杖は一体・・・??」


B「ふん・・・・・・
あなたのガラスの靴と同じよ。
私もね、魔法使いさんに会ってレアガチャを引いたの。


最も、私が当てたのは☆☆☆アイテムのガラスの靴とは比べ物にならないくらい強力な武器・・・・

☆☆☆☆☆アイテム・・・魔女の杖よ!!!」

19: 2015/10/12(月) 13:18:50.34 ID:sCaIejX80
王子様「ま、魔女の杖・・・・」


B「王子様、今すぐ私が強い女であることを証明して差し上げますわね。」


男たち「おい、あの女浮いてるぞ!!」
「さっきの光もあいつがやったのか??」
「ま・・・魔女だ!!!」


B「なんだかギャラリーが騒がしいですわね。
少し黙ってもらおうか!!!」


シンデレラ「Bお姉さま!!
一体なにをするつもり!?」


Bはシンデレラの言うことに耳を貸さずに宙に浮いたまま杖を振りかざした。
その瞬間杖から出た無数の緑色の閃光がギャラリーのいる二階の床に直撃する


激しい爆音とともに二階の床が崩れ、王子以外の男たちは悲鳴を上げながら大広間へと落とされた


男たち「う、うう・・・・」
「い、痛くて動けん!!」
「・・・・・・」


A「B!!!!
なんてことをするの!!!」


B「ふん・・・・
ちょっとうるさかったから黙らせただけよ!!!」


A「意識を失っている人だっているのよ!!!」


B「ああ!!
もううるさいなあ!!!
お姉さまのそーゆー態度が気に入らないんだよ!!!」


A「B・・・・・
一体どうしてしまったの・・・」


B「お姉さまもちょっと黙ってて・・・」ピュンッ


魔女の杖から出た閃光がAの体に直撃する


A「うああああ!!!!」


Aは吹っ飛びお城のドアに直壁、苦しそうにもがいている


シンデレラ「Aお姉さま!!!!」


B「次はてめーの番だ!!!
氏ンデレラ!!!」

20: 2015/10/12(月) 13:35:34.50 ID:sCaIejX80
B「ははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!
精々逃げ回れ氏ンデレラ!!!!!」ピュンピュンピュン


シンデレラ「くっ!!!
なんて数の光線なの!!!
ちょっとでも走ることをやめたら一瞬でやられる!!」


Bの無数の攻撃をシンデレラは全力で走りながら回避し続ける


シンデレラ(考えろ・・・・
どうしたらBを倒せるのかを・・・!!
宙に浮いている時点で地上からの物理攻撃は届かない
だからと言って飛び上がれば空中で間違いなく光線の餌食になる・・・


二階から攻撃しようにも二階はもうほとんど崩壊しているから難しい・・・)


B「どうした!?
氏ンデレラぁ!!!
手も足も出ないか!!!
ははははははは!!!!」


シンデレラ(あの光線、物に当たるとその物を粉々に破壊する・・・
人体に当たるとAお姉さまの様に飛ばされるのか・・・
ならば!!)

21: 2015/10/12(月) 13:53:38.31 ID:sCaIejX80
シンデレラ「うわああああ!!!」ガッ!!


シンデレラは光線を回避しつつ二階の床だった瓦礫をBめがけて蹴り上げた


B「流石は魔法の靴だけあって凄いパワーね・・・
でも残念・・・」ピュン


シンデレラの蹴り上げた瓦礫はあっけなく光線に粉砕された


シンデレラ「まだまだぁ!!!!!!」ズドドドド


今度は五つの大きな瓦礫を一気に蹴り上げる


B「何個飛ばしたって同じだぁ!!!」ピュンピュン


瓦礫はまたしてもあっけなく粉砕された。


B「こんな意味のない攻撃・・・!!!」


シンデレラ「はぁ!!!」


Bが瓦礫を粉砕した直後、Bの目の前にはシンデレラがいた。


B(瓦礫は攻撃じゃなかった!!
瓦礫は私の攻撃に対する楯であり、自身の接近を気づかせないための目くらまし!!
瓦礫の陰に隠れてジャンプしていたのか!!)


シンデレラ「これで終わりだー!!!」


B「クッ!!!」


シンデレラはBの顔面めがけて全力で蹴りをいれた



22: 2015/10/12(月) 14:01:33.45 ID:sCaIejX80
ブンッ!!!


シンデレラの蹴りはBの頬をかすめて空を切った


シンデレラ「よ、よけられた!!!」


B「は、はははははは!!!!!
これで終わりよ氏ンデレラ!!」


空中で蹴りを外したシンデレラは楯もなく、着地するまでは無防備な状態。
Bの光線を躱すこともできない。


B「くらえぇ!!!」


空中で身動きの取れないシンデレラに向かってBは光線を放った!!!

27: 2015/10/12(月) 17:18:22.61 ID:sCaIejX80
シンデレラのとった行動は完全に反射だった.


頭で考えるよりも先に体が動いた。


シンデレラはガラスの靴を脱ぎ、とっさに自分と魔法の杖の間に挟んだ。


B「光線が・・・
曲がった!?」


光線はシンデレラから少し離れた場所に当たった。


シンデレラ(ガラスだから光が屈折したんだ!!
そして運がよかったのはこのガラスの靴の最強の能力!!)


シンデレラ「この靴は・・・
絶対に割れない!!!」スタッ


B「なるほどね。
絶対に壊れない力に加えて光を曲げるガラスの性質、
光線に対してはかなり相性のいいアイテムってことね。」


シンデレラ「まあ、曲がった光が私に当たらない保証なんてないし、
光線が細かったのが幸いだったわ。
いわゆる今のは運がよかっただけね・・・」


B「どうやらそのようね・・・
光線をもっと太く、強力にするだけでその靴でのガードは意味をなさなくなるわ。


それに、蹴りを外したのは致命傷だったわね・・・
同じ手はもう通用しないわよ!!!」


シンデレラ「ええ、また作戦を考え直さないと・・・・」
(これで振り出しに戻ったわけだ。
すぐにでも対策を打たないと体力がもたない!!!)


B「さあ、第二ラウンドの始まりよ!!!」

28: 2015/10/12(月) 17:43:16.86 ID:sCaIejX80
B「はははははh!!!!
今度の光線は当たれば致命傷は確実よ!!!」ピュンピュン


シンデレラ(今は逃げつつ新たな作戦を考えなければ!!)



~大広間入口~


A「はあはあ・・・・
何とか意識を失わずに済んだわ・・・・


でもこの状況、シンデレラが圧倒的に不利!
やられるのも時間の問題だわ・・・


何とかBを止めてあげる方法はないかしら・・・
てか魔法とかなんなのよ・・・」


魔法使い「あのアイテムは私が彼女たちに与えたのよ!」


A「・・・あんたがBの言っていた魔法使いね・・・」


魔法使い「ええ、そうよ?
そしてあなたは今、魔法を必要としている・・・」


A「ええ、そうよ。
だから私にもレアガチャとやらを引かせてちょうだい!」


魔法使い「もちろんいいけど、どんなアイテムが出るかはあなたの運次第よ。
あっ!!
ついでに新しいドレスは一時間で消えちゃうわよ??」


A「それじゃあ、できるだけ動きやすいドレスをお願いするわ・・・」


魔法使い「それでは早速!!
カボチャの馬車はおまけよ!!」テッテケテー ガシャッ・・・・


A「これは??」


魔法使い「これは☆☆アイテム 魔法の鏡よ!!!
鏡に向かって
『鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだれ?』
って聞いてみて!!」


A「鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだれ?」


鏡「それはA様にございます。」


A「・・・・・・・・・・・・・・・
うれしいのだけれど・・・・・・
それで???」


魔法使い「・・・いや、それだけよ・・・・
人によっては凄くうれしいアイテムだと思うんだけど。」


A「うん、なるほどね・・・
ちなみに他の会話もできるのかしら??」


魔法使い「簡単な会話であればね!!!」


A「分かったわ!!
ありがとう魔法使いさん!!」ダッ


Aは再び戦場へと向かう!!

30: 2015/10/12(月) 18:28:41.66 ID:sCaIejX80
~大広間~


シンデレラ「ぜえぜえ・・・・・
もう限界だ畜生!!」


B「ははははははははは!!!!
もうお終いかしら?????
でもなかなか楽しめたわよ?


それじゃ、氏ンデレラ・・・・



さようなら!!!!!」


シンデレラ「クッ!!!
ここまでか!!!」




その時、大広間のドアが開き、大広間にカボチャの馬車が勢いよく飛び込んできた!


B「な、何事だ!?」


A「B!!
あんたを止めに来たのよ!!」


Aを乗せた馬車は一直線にBに向かって飛んでいく


シンデレラ(あの馬車・・・
飛べたんだ・・)


B(あの馬車に乗っているということは何かしらのアイテムをお姉さまも持っているということ・・・
初撃で馬車を粉砕して、あとは光線を跳ね返すような道具を持っていると厄介だ!!

馬車を破壊した一瞬でお姉さまのアイテムを見切って対策を取らねば!!!)


B「どんなにあがこうとも無駄だ!!
ここのお姫様になるのはこの私だぁ!!!」ピュン


光線がカボチャの馬車を粉砕し、中からは一直線にBに向かって飛ぶAが出てきた。


B(Aのアイテムは・・・
鏡だ!!
これは相性が悪すぎる!!
距離をおいて攻撃の回避に専念だ!!)


B「・・・・・!!!なに!!!???」


BはAの予想外の行動に驚き、動きを止めた。


Aはなんと武器であり楯であるはずの鏡を投げ出して無防備な状態で向かってくるのだ。


B「一体・・・これは・・・!!!」


完全にひるんでしまったBは避けることも反撃することもできないうちにAは目の前にきていた。


B「う、うあああああああ!!!!」


Bは思わず瞼を閉じた

31: 2015/10/12(月) 19:24:49.60 ID:sCaIejX80
B「・・・・・・!!??」


AからBへの攻撃はなかった。
Aはただ何も持つことなくBに強く、そして優しく抱き着いていた


A「ねえB、こんな魔法にばかり頼った闘いはやめましょう?
王子様だってこんな周りの人を傷つけるような強さは望んでいないはず・・・」


Bがふと王子様に目を向けると王子さまはおびえ切った目でBを見ている。

更に周りに目を向けると二階から落とされて動けない男たち、逃げるタイミングを失って端でおびえている敗北者たち


B「わ、私は・・・・」


A「お姫様になりたい気持ちが強いのもわかる。
手に入れた力で今までため込んでいた気持ちを開放したかったのも分かる。
でも、関係ない人たちを傷つけるのは間違ってるわ。」


B「・・・・うっ・・・・うっ・・・・」


A「・・B・・・」


B「うるさーーーーーーいいいいいいいいいい!!!!!!」


A「B!!」


B「私は最強の魔法を手に入れたんだ!!!
私はこの力を使って世界中の誰よりも幸せになるんだあああああああ!!!!!」


大広間が緑色の閃光に包まれ、Aはまたしても前回よりも強く吹っ飛ばされた。


B「うおああああああああ!!!!」


Bは完全に錯乱していた。


何を狙うわけでもなくがむしゃらに、四方八方に光線を打っていた。


A「くそっ!!!
分からない妹だ!!
だったらせめてもう誰も傷つけるな!!!
シンデレラ、頼んだ!!」


シンデレラと聞いてBはあたりを見渡すがシンデレラの姿は見えない


B「!!!???
氏ンデレラのやつがいないぃ!!!!
どこだ!!」


シンデレラ「ここだぁ!!!!」

32: 2015/10/12(月) 19:36:27.50 ID:sCaIejX80
声のするほう、すなわち上を見るとシンデレラがBめがけて降ってきた。


B「お姉さまが私のきを引いている間に登っていたのか!!
だがしかし!!!
この距離なら光線を一撃食らわせることができる!!!」ピュン


しかしBの光線はシンデレラの持っている鏡によってはじかれる!!


B「それはお姉さまの!!!」


シンデレラ(Aが投げ出した鏡、投げ出すようでしっかりと私にパスをしてくれてた。
それに鏡がしゃべって天井に登れっていうAの指示まで伝えてくれた。

おまけに光線もはじける!!!)


シンデレラ「これで最後だああああ!!!!!!」ガッ!!!


シンデレラの全力の踵落としがBの頭に直撃する!!


B「うああああああああ!!!!!」ドン!!


Bは大広間の中心に落下、床に勢いよくたたきつけられた。



33: 2015/10/12(月) 19:52:05.50 ID:sCaIejX80
A「どうやらうまくいったようだ・・・」


シンデレラ「はあはあ・・・・」


B「・・・ぼえてなさい・・・・・」


A・シンデレラ「!!!!」


B「覚えてなさい!!!!
今回は破れたが、私はこの力で自ら幸せをつかむ!!!!!」


フラフラと立ち上がりながらBが言い終わるのと同時に大広間の中心にカボチャの馬車が現れた
Bは馬車に乗り込んで勢いよく大広間から飛び出していった。


A「B・・・・・」


シンデレラ「それがBお姉さまの選択なのか・・・・」



しばらくの沈黙が大広間を包んだ。












A「ところで王子様??」


王子様「え!!あ、はいッ!!!」



A「最後に立っていた一人がお姫様になれるのよね??」


王子様「そ、そうだとも!!」


A「そうだとしたらこの場に立っているのは二人。
ちゃんと決着をつけないとね!!!!」

34: 2015/10/12(月) 20:06:09.07 ID:sCaIejX80
シンデレラ「この状況でまだやろうってのか・・・・」


そういいながらシンデレラはガラスの靴を脱ぎ、持っていた鏡も投げ出した


A「あら、別にアイテムを使ったっていいのよ???
それでも私は負けないから。」


シンデレラ「光線を二発も食らっておいて余裕ね。
本当は立っているのもつらいくせに。」


A「それはあなたも同じでしょ???
あれだけの時間走り続けてよく立ってられるわね。」


城内はボロボロ、けが人も多いがギャラリーは皆やれやれと言った感じでこの戦闘姉妹を暖かく見守っていた。


シンデレラ「ところでこのガラスの靴、
強い人が履くほど輝いて見えると思うんだけど・・・
勝ったほうの物にしない??」


A「ええ、いいわよ!!
じゃあ負けたほうは精々お淑やかになりなさいってことで
その鏡をもらうことにしましょうか。」


シンデレラ「ええ。
それじゃ、本当の最後の闘い!!!」




シンデレラ・A「「始めようか!!!」」

37: 2015/10/13(火) 23:07:18.01 ID:KXilD0VQ0
シンデレラ「うおおおおおりゃああああああ!!!!」ガッ


A「はああああああああああ!!!!」ガッ


戦いが始まった刹那、お互いの本気の蹴りが同時にお互いの顔面にヒットする。


シンデレラ「ガハッ・・・・」どさっ


A「く・・・う・・・」バタッ


最後の闘いは一瞬で幕を閉じた。
その時大広間に立つものは一人としていない。


シンデレラ「こう・・なったら・・・・」


A「先に立ちあがった方の・・・・勝ち・・・・!!」


シンデレラ「うう・・・・・」ヨロヨロ


A「ああ・・・・体が全く言うことを聞かないわ。
指の関節一つピクリとも動かない・・・・」


先にゆっくりとだが、ヨロヨロと立ち上がったのはシンデレラだった。


A「シンデレラ、あなたの勝ちよ・・・・」


シンデレラ「いいえ・・・・・
それは違うわ。
お姉さまは光線を二発も食らっているのよ??
なのに私は光線なんて一発も受けてないわ。
本当に強くて・・・お姫様になるのにふさわしいのはお姉さまよ!」


シンデレラはガラスの靴を手に取りAのもとへと歩く。
そして倒れているAの足に靴を履かせようとする。


シンデレラ「・・・・・・・!!!????」


A「あは・・・・・
あははははははは!!!」


しかしAのガラスの靴にAの足ははいらない!!!


A「この場面で・・・!!!
まさかサイズが合わないとはね!!!」


シンデレラ「こ、こんなはずじゃ!!!」


A「いいのよ!!
私の鍛え上げられた武脚にそんなものは不要よ!!


そもそもたとえあなたが私にお姫様の座を譲ろうとしても
ルール上、今立っているあなたはもうすでにお姫様なのよ!!」


シンデレラ「そんな・・・・
わたしが・・・・・・・・・!!!
う、う、・・・・
うあああああああああん!!!」(泣)



A「結婚おめでとう・・・・
シンデレラ姫!!!!!」


終わり

38: 2015/10/13(火) 23:09:51.03 ID:KXilD0VQ0
完全に書きながら考えた行き当たりばったりのストーリーでした。


見苦しい箇所も多かったと思いますが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

40: 2015/10/14(水) 06:46:32.81 ID:rPczqZWU0

引用元: シンデレラ「え!!舞踏会は十二時半までなのに魔法は十二時に解けるって!?」