1: 2012/08/03(金) 04:07:15.90 ID:z17to2M30

雪歩「プロデューサー♪」

P「……」

雪歩「プロデューサー?」

P「……どうした、雪歩?」

雪歩「な、なんでもないですぅ。呼んでみただけ……」

P「そ、そっか」

雪歩「はい、そうなんです……えへへ」

485: 2012/08/04(土) 00:21:42.70 ID:v/d3YdcJ0

雪歩「……私、わかります」

P「……」

雪歩「このままプロデューサーと律子さんが、今付き合っても……きっと、すぐに別れちゃう、って」

P「どうして、そんなこと……」

雪歩「恋する乙女の勘ですぅ! ……そしたら、そのときは……私のことを、もっと見てくれますか?」

P「……仮定の話が多すぎて、付いていけないが……そんなこと、その時になってみないとわからない」

雪歩「……見てくれるかもしれないし、見てくれないかもしれない、ってことですか?」

P「まあ……そんなところだ」

雪歩「えへへ……それなら、今の私の立場より、ずっとずっと幸せですね♪」

P「……」

雪歩「だって今は……残念だけど、プロデューサーは律子さんに夢中みたいだから。それに比べたら……幸せです」

489: 2012/08/04(土) 00:27:13.30 ID:v/d3YdcJ0

雪歩「だから、今は……、協力します」

P「……協力?」

雪歩「はい。今から……、律子さんを呼んでください。近くにいるんですよね?」

P「あ、ああ。いるにはいるが……」

雪歩「私が演技して、うまく二人をくっつけてみせます」

P「……」

雪歩「そして私の乙女の勘どおり、プロデューサーと律子さんが恋人になって、そして別れたら……私の大勝利ですぅ!」

P「は、ははは……もう、意味がわからない」

雪歩「意味なんて、考える必要もないんです。だって、恋ってそういうものだから」

P「そもそも……雪歩に、そんな演技が出来るのか?」

雪歩「出来ます! 台本なくても、バッチリですぅ! だって……」


雪歩「私をここまでの舞台女優に育ててくれたのは、他でもない、プロデューサーですから」

493: 2012/08/04(土) 00:34:15.88 ID:v/d3YdcJ0

―――
――


P(そして、俺は雪歩の演技に付き合い、実際に……律子と付き合うことができた)

P(しかし、雪歩の言ったとおりに、すぐに別れてしまい……それから、今のような状況になってしまったんだ)

P(雪歩が、人の見ていないところで……必要以上に、なついてくるようになった)


P「聞きたいことは……これだけか?」

貴音「ええ。ありがとうございます、あなた様」

P「……」

貴音「プロデューサーが、未だに律子嬢のことを想っているというのは、雪P派の私としては悲しいことです」

貴音「ですが……事態は着実に、萩原雪歩の言う通りになってきているようですね」

P「……そんなこと、まだわからないだろう」

496: 2012/08/04(土) 00:40:55.06 ID:v/d3YdcJ0

貴音「これから先、あなた様の逆転大勝利があると?」

P「ないとも言い切れない……俺と律子が、また寄りを戻すかもしれないし」

貴音「ふふっ、確かに、その通りですね。ですが……」

貴音「……プロデューサーも、律子嬢も……あなた達は優しすぎます。ですからきっと……それは難しいでしょう」

P「……」

貴音「互いを思いやるが故に、繰り返すことを恐れて、踏み出すことが出来ない。違いますか?」

P「……知らないさ、そんなこと。だって俺は……俺たちは、まだまだ子どもだから」

497: 2012/08/04(土) 00:46:55.09 ID:v/d3YdcJ0

P(その後……貴音は銀色の髪をふわふわと棚引かせて、この部屋を去っていった)

P(そしてひとり残された俺は、律子と別れた、あの日のことを思い出そうとしていた)

P「……」

P(だけど、思い出せない。きっとそれは、本当に大した原因ではなかったから)

P(ただ少しだけ、すれ違いが重なっただけだ。よくあることで、わざわざ語るまでもない)


『私たち、もう……別れた方がいいのかもしれないわね』


P(こう言い放った律子の、少し疲れた顔だけが……俺の記憶に残る全てだった)

498: 2012/08/04(土) 00:48:51.76 ID:v/d3YdcJ0

コンコン

P「……はい」


『プロデューサー? えへへ……雪歩ですぅ』


P「……どうしたんだ?」


『寝る前に、怖い話を聞いちゃって……なんだか眠れないから、少しお話、してくれませんか?』


P「……」

501: 2012/08/04(土) 00:57:25.16 ID:v/d3YdcJ0

P「……」


『プロデューサー……このドアをあけてください』


P(俺は、このドアを開けるのか? 雪歩を俺の場所に連れてくることが、本当に正しいのか?)


P(季節は夏。俺たちは揃いも揃って、ただの子どもだった)

P(何が正しいか、何が間違ってるか、そんなこと……誰もわかっては、いなかったんだ)


ガチャ



おわり

502: 2012/08/04(土) 00:57:48.59 ID:UirUB7OlO
ここから雪歩ルートに…

503: 2012/08/04(土) 00:58:16.30 ID:9np8TpIc0
最後の文字が見えない

510: 2012/08/04(土) 01:01:27.28 ID:v/d3YdcJ0
お、おわりです。二部もないよ

513: 2012/08/04(土) 01:04:24.10 ID:A7BOLudu0
俺は今怒っている

518: 2012/08/04(土) 01:06:56.82 ID:E7f5+lHW0
ここで放り投げるのはひどい

524: 2012/08/04(土) 01:15:43.05 ID:XQ+JyGek0
とりあえず乙
なんか腑に落ちないのでできれば続きを書いてほしい

引用元: P「雪歩のなつき度が最大になった」