唯「でもなんで急にバイクなの？」

律「なんか楽しそうだろー？」

紬「皆で一緒に教習なんてとっても楽しそう♪」

澪「私も、ちょっとだけ興味があって」

梓「私は両親がバイクに乗っているのでいずれ免許は取るつもりでしたけど」

唯「お金あるかな～？憂に聞いてみよっと」

唯「うい～バイクの免許取りたい～」

憂「え？」

唯「バイクの免許をけいおん部の皆で取りに行くんだけど、お金っていくらくらいかかるのかな？」

憂「お姉ちゃんバイクに乗るの！？」

唯「うん、駄目？」

憂「ギターは？」

唯「それはそれ、これはこれです」ﾌﾝｽ

憂「もう・・・」

唯「いい？」

憂「仕方ないなあ、いいよ」

唯「やったー！ありがとう憂！」

憂「調子いいんだからー」

唯「というわけでやって来ました教習所！」

律「なんか緊張するなー」

澪「怖くなってきた・・・」

梓「私たち４人は普通自動二輪でムギ先輩は大型自動二輪ですか」

紬「うん！がんばる！」

唯「ムギちゃんは力持ちだからおっきいバイクでも大丈夫そうだもんね」

紬「私峠を３００キロで攻めるのが夢だったの～」

唯「よろしくお願いしまーす」

律「これが教習用のバイクか」

澪「これはなんてバイクなんだろう」

梓「これはＣＢ４００ＳＦですね、しかもＲＥＶＯみたいです」

唯「何言ってるか全然分からないよ～」

律「この中でバイクに詳しいのは梓だけだもんな」

梓「両親の影響ですよ、別に詳しくなんか・・・」

紬「私のバイクはなんていうの？」

梓「私たちと同じバイクです。排気量が７５０ｃｃってだけですよ」

紬「そうなんだ～３００キロ出るかしら？」

梓「ムギ先輩はスピードを出したいタイプなんですね」

紬「そんなことないわよ～」

唯「じゃあ私も３００キロ出したい！」

梓「唯先輩は絶対止めてください」

唯「あずにゃんのいけず～」

梓「分かりましたから、ほら始まりますよ」

唯「点検して、ＯＫです！」

唯「乗ります！」

唯「わっ、なんかバランスが・・・」

ガシャーン！

唯「いたた・・・」

澪「唯！」

律「大丈夫か？」

唯「平気平気、とりあえずバイク起こさないと・・・」

唯「重いよ～」

澪「唯大丈夫か？」

唯「う～」

唯「ほいっ！」

律「なんとか起こせたか」

唯「重いよこのバイク」

梓「倒れたバイクを起こすのが女の子にとって一番の難関と言われてますからね」

梓「倒れたバイクを起こすのは必須項目です」

梓「みなさんも出来るようになっておかないと免許取れませんよ」

唯「私は起こせたよ！」

梓（私が一番起こせなさそうだけど・・・まあ大丈夫だよね）

律「あたし起こせるかなー？」

澪「不安・・・」

紬「～♪」

梓（ムギ先輩はもう乗りこなしてる！）

唯「大分乗れるようになってきたね」

澪「うん」

律「楽しいもんだなバイクって」

梓（スーフォアですら足付きが悪いとは・・・低身長がこんなところでネックに）

唯「そろそろ次の段階だね！」

澪「あ、ギアがニュートラルに入った～・・・」ﾄﾞｼｬ

律「あーあー」

唯「一本橋とスラロームか～」

律「難しそうだな」

澪「落ちたらどうしよう・・・」

梓「心配しなくてもあのくらいの段差はバイクにとってどうってことありません」

梓「それにほら」

紬「しゃらんらしゃらんら♪」ｳｫﾝ!ｳｫﾝ!

律「ガード擦りながらバンクさせてスラロームを・・・」

梓「すごいですねほんとに」

唯「私もあれやりたい！」

律「あれをやるのは無理だろ・・・」

唯「うんたん♪うんたん♪」ｵｫﾝ!ｵｫﾝ!

梓「出来てる・・・」

律「・・・あたしたちはマイペースで行こう！」

澪「うん」

唯「すかいはーい！！」ｸﾞｫﾝ!ｸﾞｫﾝ!

唯「あうっ・・・」ﾍﾞﾁ

律「唯は一本橋が苦手だなー」ﾄﾛﾄﾛ

澪「私はスラロームが怖くて苦手だけど」ﾄﾛﾄﾛ

梓「得手不得手ってのはあるもんですね」ﾄﾛﾄﾛ

紬「・・・」ﾄﾛﾄﾛ

梓「ムギ先輩のタイム３０秒！？そんな馬鹿な！？」

紬「私一本橋を一分かけて渡るのが夢なの～」

梓（ムギ先輩無免許で乗ってるんじゃ？）

唯「あー・・・」ﾍﾞﾁ

唯「なんとか一本橋も安定してきて二段階だね」

律「二段階は特に技術的なことは無いからな」

澪「二段階こそしっかりやるべきだぞ！実際の道路と同じようにだな・・・」ｳﾀﾞｳﾀﾞ

紬「私公道で３００キロ出すのが夢だったの～」

梓「ムギ先輩は免許取らない方がいい気がしてきました」

唯「よーしあとは卒検に備えて頑張ろう！」

律澪紬梓「おー！」「です！」

唯（あれ？筆記勉強してないや）

唯「筆記の勉強してないよ～どうしよ～」

澪「唯はほんとに勉強しないよな」

梓「自業自得です！」

紬「唯ちゃん頑張って！」

唯「今からで間に合うのかな～・・・」

紬「大丈夫！唯ちゃんなら出来るわ！」

唯「う～・・・りっちゃんも勉強してないよね？」

律「しとるわい」

唯「二度も裏切られた」

唯「そんなこんなで卒検です！」

澪「筆記はいいのか？」

唯「多分ね」

律「しかしあいにくの雨だな」

梓「急制動の距離が伸びますね」

紬「視界が心配ね」

唯「大丈夫だよ！やってみよう！」

唯「よーし行くよ！」

唯「とう！」ｩｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵﾝ!!

梓「唯先輩ふかし過ぎです！」

律「唯だなあ」

澪「逆に安心するよ」

紬（私もふかそうかしら）

唯「行きまーす！」

唯「やったー上手く出来た！」

澪「ああ、これなら」

律「全員合格だろうな」

紬「～♪」

梓（ムギ先輩は最終的に一本橋５０秒、スラローム３秒で駆け抜けました）

唯「合格発表・・・」

澪「・・・」

律「・・・」

紬「・・・」

梓「・・・」

唯「！！」

唯「こ、これって・・・」

唯「全員合格！」

澪「やったー！」

律「よっしゃー！」

紬「うふふ」

梓「ほっとしました」

唯「後は筆記試験だね！」

唯「明日免許センターに行こう！」

唯「筆記も受かったよー！」

澪「全員無事合格して良かったよ」

律「一人だけ落ちるとかでも面白かったけどなー」

紬「その時は私がなんとかするから！」

律「えっ・・・」

紬「・・・冗談よ～」

澪（いや、あれは本気なら出来るって目だ）

梓「・・・あ、お母さん？うん、受かったよ・・・うん、うん、じゃあね」

唯「ようやく私たちのバイクライフがスタートするんだね！」

紬「じゃあさっそくバイクを買いに行きましょう！」

梓「皆さんはもう買うバイクは決めたんですか？」

唯澪律「決めてないよ」

唯「そもそもバイクの事なーんにも分かんないし」

律「教習車も忘れた、なんだっけ？」

梓「ＣＢ４００ＳＦのＲＥＶＯです」

紬「私はちょっと欲しいかもって思うバイクがあるの」

梓「私もです」

唯「じゃあムギちゃんとあずにゃんが買うの見てから決めようかな」

唯「とりあえず今日は解散で明日バイク屋さんに行こう！」

澪「うん」

律「それじゃなー」

紬「またねー」

梓（ついにバイクに乗れる日がきた・・・！）




チャラーチャラーチャラーチャラララララララー

けいおォん！

唯「まずはあずにゃんだね！」

梓「はい！」

唯「今日はどこに行くの？私バイク屋さん行ったことないし全然分かんないよ」

梓「じゃあ今日は私がいろいろ案内してあげます」

唯「おお、さすがあずにゃん」

梓「親に連れられていろいろバイク屋さん見てた時期があるので」

紬「楽しみね～」

律「バイク屋ってあたしも初めてだな」

澪「怖い人とかいない・・・？」

梓「大丈夫ですよ、一昔前のゲーセンに持ってる偏見と一緒です」

梓「まずはここ、レッドバロンです」

唯「なんかオンボロだねえ」

梓「レッドバロンは全国チェーンなのでいろんなバイクがあります」

唯「入るのがちょっと怖いね」

梓「最初は皆そんなもんです、さあ行きましょう」

律「確かに入りづらいな」

紬「わ～バイクがいっぱい」

澪「怖い人に絡まれたりしない？」

梓「大丈夫ですよ」

梓「・・・」

唯「これ触っていいの？」

梓「はい、でも成約車って書いてあるのは駄目ですよ。もう売れたバイクなので」

澪「すごいな～」

律「澪！これかっこいい！」

澪「私はこれがいいな！」

紬「へ～・・・ふ～ん」

唯「あ、これかわいい」

梓「ふむふむ」

店員「何かお探しでしょうか？」

梓「はい」

店員「どのような・・・」

紬（そういえばレッドバロンってうちの子会社じゃなかったかしら）

梓「・・・わかりました」

店員「是非ご検討を」

梓「じゃあ次行きましょう」

唯「もう？」

梓「あんまりいいものがなかったので」

澪「バイク屋さんって楽しいかも」

律「だな！」

梓「さ、次は・・・」

梓「ハヤサカサイクルです」

唯「ここはさっきのとこより綺麗だね」

梓「どこの地域にもあると思いますが、こういった地域型の系列店は意外と品ぞろえがいいんです」

梓「全国チェーンではないので在庫数はレッドバロンに劣りますが、大学生協などと提携して利益をあげています」

唯「ハヤサカサイクルはこの辺りだけなの？」

梓「そうですね、私たちの住んでいる地域が完全にばれます」

唯「なんと！」

梓「ハヤサカはいたいけな大学生からぼったくってると一部では評判ですが、いいところだと思いますよ」

唯「じゃあ入ろっか」

梓「こういった・・・予算は・・・」

店員「はい・・・でしたら・・・」

唯「ピカピカだねこのバイク」

澪「そうだな」

律「さっきの薄汚い店とは全然違うなー」

紬（ハヤサカサイクルもうちの子会社だったと思うわ～）

梓「はい次行きまーす」

梓「次はここ、バイク王です」

律「あ、ＣＭでやってるとこか」

澪「バイクを売るならおおーバイクおー」（日笠ボイス）

紬（バイク王もうちの子会社ね）

唯「ここも結構綺麗だね」

梓「レッドバロンは小汚いですからね」

唯「ひどい言いようだね」

唯「あずにゃんいいのあった？」

梓「いえ、なかなかありませんね」

澪「梓はなんてバイクが欲しいの？」

律「まあ聞いても分かんないけど一応言ってみ」

紬「ではどうぞ！」

梓「なんですかそのノリは・・・」

梓「私が買おうと思っているバイクは・・・」

梓「ＳＲ４００です」

唯「ふうん・・・」

澪「・・・」

律「全然分かんないから聞いても何にもリアクションがとれないな」

紬「私最近ちょっと調べてるから分かるわよ～」

梓「ほんとですかムギ先輩！」

紬「ヤマハのバイクで昔からあるのよね」

梓「はい！モデルチェンジはしていますが昔ながらの古き良きバイクです！」

唯「あずにゃんの目がキラキラしてるよ・・・」

梓「ゴホン・・・ＳＲについて語ると日が暮れるので次行きましょう」

唯「次は？」

梓「次はヤマハのバイクといえばここ！ＹＳＰです」

唯「へえ」

梓「最初から本命はここだったんですけどね」

律「じゃあ最初からそこでいいじゃん」

梓「バイク初心者の先輩たちをいろいろなバイク屋に連れていくのも今日の目的だったんです」

澪「ありがとう梓」

紬「やさしいのね」

梓「いえいえ・・・さあ行きましょうか、もう買っちゃいましょう」

梓「・・・というわけで！ここＹＳＰで！！」

梓「ＳＲ４００の黒！新車で買いました！！」

唯澪律紬「お～」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

梓「さあ次は誰ですか？」

紬「じゃあ私で！」

梓「はい！」

唯（ＳＲって黒光りしててなんか・・・）

唯（うん、まあいっか）

梓「ムギ先輩の欲しいバイクって何ですか？」

紬「うふふ」

梓「ムギ先輩は大型免許だしどれでも好きなバイクが・・・」

紬「最速こそ私が求める道よ、梓ちゃん」

唯「ムギちゃん・・・かっこいい・・・」

澪「走り屋の顔だ・・・」

律「こんなムギを見るのはあの時以来か・・・」

梓「え！？ムギ先輩って一体・・・」

紬「・・・なんてね」

梓「・・・もう！ふざけないでくださいよー！」

紬「気を取り直して」

紬「私の愛車となるのは・・・」

紬「最速、ＺＸ―１４Ｒよ」

梓「ＺＸ－１４Ｒ！！？」

唯「おわっ！何？あずにゃん」

梓「ＺＸ１４－Ｒといえば市販されているバイクで最速と言われているバイクです」

律「おお！かっこいいじゃん！」

澪「ムギにぴったりだな！」

唯「さすがムギちゃん！」

紬「ありがとうみんな～」

梓「え～・・・初バイクがＺＸ１４－Ｒですか・・・大丈夫ですか？」

紬「まかせて梓ちゃん！」

梓「まあムギ先輩なら大丈夫かも知れませんね」

紬「・・・はい、この緑ので」

紬「支払いはカードか小切手で・・・はい」

梓「１００万以上するのに迷いなく買いましたね」

唯「ムギちゃんにとっての１００万は私たちにとっての１００円なんだよ」

梓「さすがにそこまでは・・・」

紬「買いました！」

梓「おめでとうございますムギ先輩！」

紬「うふふ、じゃあ次は誰？」

唯「澪ちゃんりっちゃん、一緒に決めよ！」

澪「うん！」

律「よーし！」

澪「あ、これかっこいいかも！」

梓「どれですかー？」

梓（澪先輩の事だからきっと素敵なバイクだよね！なにかな？王道のＣＢ？オフ車でセロー？ちょっと奇抜なグラディウス？）

梓「・・・」

梓「カタナ４００・・・」

梓（いやいや見間違いだよきっと）

梓（カタナはないよ、うんカタナはない・・・４００って、しかも４００って）

梓（まあ普通二輪だから仕方ないけど・・・いや、見間違いだ！ほんとはどのバイクの事を言ってるんですか～・・・）ﾁﾗｯ

澪「これかっこいいな～」ｷﾗｷﾗ

梓（澪先輩のセンスがずれてる事を忘れてたよ・・・）

澪「最高にかっこいい！」

梓（鈴菌とは分かりあえない運命なんだね）

澪「この青と銀のバイクください！」

梓「ああもうだめだ・・・」

澪「かっこいいだろ？なあ梓！」

梓「あ、はい・・・」

梓（バイク乗りにはこんな格言がある）

梓（すべてのバイクは平等）

梓（ただしスズキ以外は・・・と）

梓「まあいっか」

律「じゃあ次はあたしだなーっと」

梓「律先輩はどんなバイクが好みなんです・・・か・・・」

律「ん？これ買おうと思ってるんだけど・・・どうかな？」

梓「・・・」

梓（マ、ママママママ・・・マジェスティ・・・）

梓「律先輩！」

律「えっ？何？」

梓「それだけは！それだけはやめてください！！！」

梓「この通りです！お願いします！！！」ｺﾞｯ

律「土下座！？」

梓「お願いします！なんでもしますからそれだけは！！！」

律「えーこれ結構いいのに・・・」

梓「靴ですか！靴を舐めればいいんですか！？」

律「ちょ、おい止めろ梓！」

梓「あとはなんですか！これでいいですか！犬の降伏のポーズでいいですか！！？」

律「わかったから！これ買わないからやめてくれ！」

梓「はあはあ」

梓（いい加減にしてくださいよ先輩・・・）

律「じゃあこれにする」

梓「ドラッグスター４００のオレンジですか・・・いいんじゃないですか」

律「すいませーんこれくださーい」

梓「なんとかマジェを買わせないですんだ・・・」

梓「じゃあ次は唯せんぱ・・・」

唯「え？私もう買ったよ？」

梓「ええええええええ！！？？」

梓「一体何を・・・」

唯「んーとね」

梓（バカスクだったらもう唯先輩を頃して私も氏ぬしかない）

唯「これ！」

梓「ＣＢ４００ＳＦのＲＥＶＯ・・・赤白」

唯「かわいいでしょ」

梓「あ、はい」

梓（良かった・・・まあ主人公だしね、ここはＣＢでしょ）

梓（ん？主人公って何？今の思考は何？）

唯「とりあえず皆バイク買ったね！」ＣＢ４００ＳＦＲＥＶＯ、赤白

澪「うん！」カタナ４００、青銀

律「じゃあ次はツーリングだな！」ドラッグスター４００、オレンジ

紬「楽しみね～」ＺＸ１４－Ｒ、ライムグリーン

梓「じゃあつぎの休みは！」ＳＲ４００、黒

唯澪律紬梓「みんなでツーリングだー！」



おしまい




梓「ムギ先輩私たちの事おいてかないでくださいね」

紬「私３００キロ出すのが夢なの～」

寝落ちです
ツーリング編も書きたかった

むぎゅうは金にものを言わせてY2Kかと思ってたのに

乙