1: 2010/07/25(日) 17:20:38.61 ID:1m6eSxCb0
律「なぬ? どういう事だ和」

和「放課後ティータイムのライブ」

律「ああ」

和「このままではインパクトが足らないわ」

律「ふんふん」

和「だから全員メガネにしてみたらどうかしら?」

律「えっ……なんで?」

2: 2010/07/25(日) 17:25:14.21 ID:1m6eSxCb0
和「はぁ、律じゃ話にならないわね」

律「ちょっと待って! 根本からおかしいよ!」

和「なんですって?」

律「あうっ……に、睨むなって和」

和「おほん、大人げなかったわ。続けてちょうだい」

律「だ、だからさ、メガネでインパクト出るってのがさ」

和「なにか問題でも?」

律「むしろメガネなんて地味じゃん」

5: 2010/07/25(日) 17:30:39.68 ID:1m6eSxCb0
和「地味? メガネが地味ですって?」

律「あっ、いや別に和が地味って意味じゃないぞ念の為」

和「ははん、あなたも唯と同じ事を言うのね」

律「なんのこっちゃ……」

和「私がメガネの素晴らしさに気付いたのは中学生」

律「えっ、昔話始まっちゃうの?」

和「初恋のメガネが人でした」

律「順序おかしくない?」

8: 2010/07/25(日) 17:35:54.14 ID:1m6eSxCb0
和「そのメガネは教師で……ずっと片思いしてたわ」

律「無機物が中心すぎてコメントし辛い」

和「メガネを見ているだけで幸せだった……」

律「告白しなかったの?」

和「しなかったわ。学業に専念、ううん度胸がなかったのね」

律「早まらなくて良かったと思う」

和「でもメガネの事はどうしても忘れられなかった」

律「なあひょっとして私をからかってる?」

10: 2010/07/25(日) 17:40:41.22 ID:1m6eSxCb0
和「それからよ。私がメガネをかけ始めたのは」

律「ちょっと待て、もしかして和って伊達メガネなの?」

和「見くびらないで! 視力もしっかり弱いわよ!」

律「そ、それは良かった」

和「でも私はそれを人に強要する気はないわ」

律「考え直してくれたか」

和「だってメガネは伊達でも素晴らしいものだもの」

律「考え直せ」

11: 2010/07/25(日) 17:45:09.46 ID:1m6eSxCb0
和「だからメガネライブしましょう?」

律「いやだ」

和「メガネも5人分ちゃんと用意したわ」

律「頼んでねえ」

和「早いもの勝ちだけど律は部長だし先に選んでもいいわよ」

律「いらん」

和「ぷうう~、ノリわるぅ~」

律「そういうのはさわちゃんに付き合ってお腹いっぱいなの」

和「先生が良くて私はダメなの?」

12: 2010/07/25(日) 17:50:27.09 ID:1m6eSxCb0
律「そ、そんなウルウルしたってダメなもんはダメ」

和「なんで? ウルウル不足だった?」

律「だからそういう問題じゃないんだってば」

和「どうビンタすれば納得するの?」

律「ぼ、暴力はおよしになって和さん!」

和「だってこんだけ言ってるのに律が分からず屋だから……」

律「そんなの私と和の独断で決められる事じゃないだろ~」

15: 2010/07/25(日) 17:55:17.87 ID:1m6eSxCb0
和「ちっ、このままじゃ埒が明かない」

律「同感だ」

和「この際、律だけでもいい」

律「へっ?」

和「ライブの時メガネかけてよ」

律「もー、しつこいー」

和「仕方ないわね。ライブの時以外でもいいわよ」

律「それなら……って、余計悪いわ!」

16: 2010/07/25(日) 18:00:30.69 ID:1m6eSxCb0
和「もうどうすればいいのよ」

律「ここでただかけるだけならいいけどさ」

和「本当? じゃあそれでいいや」

律「投げやりだなおい」

和「M・G・N! M・G・N!」

律「ほいっ、これでいいか?」

和「……」

17: 2010/07/25(日) 18:05:19.97 ID:1m6eSxCb0
律「ど、どうしたの和?」

和「動かないで!」

律「ちょ、いきなり写真撮るなよ恥ずかしい!」

和「かっこいいんだもの! かっこいいんだもの!」

律「はぁ……そんなに?」

和「顔面偏差値が30は跳ね上がった!」

律「褒められてるのか貶されてるのか分からない」

19: 2010/07/25(日) 18:10:09.41 ID:1m6eSxCb0
和「付き合って! 私と付き合って下さい!」

律「落ち着け和! メガネ取るぞ!」

和「あ、あれ? 律?」

律「そうだりっちゃんだ」

和「イケメンは?」

律「いい加減どつくぞ」

和「メガネしてよ」

律「もうやだ。絶対やだ」

20: 2010/07/25(日) 18:15:43.68 ID:1m6eSxCb0
和「ふぅ……まあいいわ」

律「そう? 帰っていい?」

和「とりあえず満足したけどまた頼むわね」

律「なんか中毒患者っぽくて怖い」

和「あ、良かったらこのメガネプレゼントするけど」

律「いいです。いつもの和でいて欲しい」

和「あら……いつもの律でもかっこいいかも」

律「失礼しますね」

21: 2010/07/25(日) 18:21:06.79 ID:1m6eSxCb0
 ……

風子「遂に始まったのね」

和「風子……来てたの」

風子「軽音部メガネっ娘計画」

和「ええ。校内でも人気の軽音部がメガネっ娘になり」

風子「その姿でライブしたとなれば必ず来る」

和「そう……メガネっ娘の時代がね」

風子「ふふふ……」

和「アハハハハハ!」

風子(笑い声でかっ)

22: 2010/07/25(日) 18:51:13.71 ID:1m6eSxCb0
 秋山澪編

澪「……ん~」

和「澪ー、こっちよ」

澪「あっ、和! ごめんごめん待たせた?」

和「気にするほどじゃないわ」

澪「でも約束から……20分だぞ」

和「行き交うメガネを観察して暇を潰してたから」

澪「えっ」

和「気にしないで」

23: 2010/07/25(日) 18:55:21.21 ID:1m6eSxCb0
 喫茶店

澪「和と二人きりで会うなんて久々だな」

和「そうね。校内の人気者とお茶なんていい気分だわ」

澪「かっ、からかうなよぉ~……」

和「ごめんなさい。澪を呼んだのはちょっとお願いがあってね」

澪「お願い?」

和「実はファンクラブの事なんだけど」

澪「……あんまり聞きたくないな」

25: 2010/07/25(日) 19:00:29.99 ID:1m6eSxCb0
和「澪、私にはあなた位しか頼れる人がいないの」

澪「私を頼るまでもないだろ和なら」

和「そう思われてるからこそ甘えられる人が限られてくるの」

澪「そ、そういうものかな」

和「澪だって分かるでしょ? 私の気持ちが」

澪「うん……少しなら分かるかも」

和「良かった。やっぱり澪って優しい」

27: 2010/07/25(日) 19:05:26.40 ID:1m6eSxCb0
澪「で、私に頼みたい事って何?」

和「実は澪ファンクラブの間であるものの需要が急速に高まってきてね」

澪「あるもの?」

和「会長としてはファンサービスでそれにお応えしたいなと」

澪「分かった! 私の詩を小冊子にしてお配りするんだな!」

和「違うわ。澪のブロマイド写真が欲しいの」

澪「やだ!」

28: 2010/07/25(日) 19:11:05.44 ID:1m6eSxCb0
和「話を聞いて澪」

澪「やだ! 絶対恥ずかしい写真でしょ! やーだ!」

和「恥ずかしくないから!」

澪「水着でギリギリポーズなんて無理!」

和「そんな事させないわよ」

澪「じゃあ何させる気なの? まさかそれ以上の」

和「私を何だと思ってるのよ……」

29: 2010/07/25(日) 19:16:30.38 ID:1m6eSxCb0
澪「えっ、違うの?」

和「澪のメガネ姿が欲しいだけよ」

澪「メガネ? あっそう……」

和「いいのね? じゃあこれをかけて」

澪「今撮るのか?」

和「メガネは急げって言うじゃない」

澪「もっと人のいない所にしないか?」

和「分かったわ。出ましょうか」

31: 2010/07/25(日) 19:22:07.08 ID:1m6eSxCb0
 路地裏

澪「これでいいか?」

和「み、澪……」

澪「どうした和?」

和「一般的にメガネは美人には相乗効果は少ないとされていた」

澪「はあ……」

和「だが澪の様なつり目の美少女にはピタリとハマる!」

澪「和、目が怖いんだが」

32: 2010/07/25(日) 19:26:37.53 ID:1m6eSxCb0
和「それが今証明された! 私は嬉しい!」

澪「よ、喜んでもらえたなら良かったよ」

和「澪! これからもそのメガネを愛用し続けるべきよ!」

澪「え、えぇ~……」

和「ええじゃないか! ええじゃないか!」

澪「目をさませ和! メガネ取るぞ!」

和「あれ……ふぅ、ふぅ。ごめんなさいちょっと興奮しちゃって」

澪「ちょっと所じゃなかったぞ」

33: 2010/07/25(日) 19:31:13.59 ID:1m6eSxCb0
和「ふふっ、メガネって罪なアクセサリーよね」

澪「その感性には同意しかねます」

和「澪、写真ありがとう。宝物にするわね」

澪「あれ? ブロマイドにするんじゃなかったのか?」

和「もちろんそうするけど個人的にも大切にさせていただくわ」

澪「そ、そんなの恥ずかしいよ」

和「いいじゃない澪ファンクラブ会長だもん私」

澪「ちょ、ちょっと和ぁ~!」

34: 2010/07/25(日) 19:36:36.95 ID:1m6eSxCb0
 ……

和「澪かわいいわ澪」

風子「ほう、さすが和ちゃん」

和「風子……机の下で何やってるの?」

風子「あの澪さんをもメガネにさせるとは」

和「あんた私のパンツ覗いてたんじゃないでしょうね」

風子「その写真、私にもお譲りください」

和「いいわ同志よ」

風子「あっ、素敵……私お姉様についてきて良かった」

和「お姉様?」

36: 2010/07/25(日) 19:45:13.00 ID:1m6eSxCb0
 琴吹紬編

和「ムギ、偶然ね」

紬「和ちゃん! 図書室に調べもの?」

和「そんな所かしら。ムギは?」

紬「私はちょっとお勉強してたの~」

和「お邪魔しちゃったかしら」

紬「全然! 一息入れたい所だったし」

和「そう……隣いい?」

39: 2010/07/25(日) 19:50:09.73 ID:1m6eSxCb0
紬「もちろん。なんなら膝枕する?」

和「魅力的な提案だけど今度にしておくわ」

紬「うふふ、和ちゃんのそのサバサバした感じ好きよ」

和「ありがとう。私もムギといると落ち着くんだ」

紬「和ちゃんいつも落ち着いているじゃない」

和「表面上はね。心からホッとする事は難しいから」

紬「生徒会長って責任を背負ってるものね」

和「でもきついだけではないのよ。求められるのも幸せだから」

41: 2010/07/25(日) 19:58:37.31 ID:1m6eSxCb0
紬「和ちゃんはすごいな。尊敬しちゃう」

和「ありがと。私もムギを尊敬してるけどね」

紬「へえ~、ホント?」

和「ええ。溢れる美貌と気品に天真爛漫さ、行動力とユーモア」

紬「あららら?」

和「ミステリアスな眉毛、海の様な寛大さ。あなた程の女性は中々いない」

紬「どうしましょう……」

和「まさにメガネをかける為に生まれてきたメガミ」

42: 2010/07/25(日) 20:04:58.66 ID:1m6eSxCb0
紬「そんな事いわれても困っちゃうから」

和「私なんかに褒められていい気になる人じゃないでしょムギは」

紬「買い被らないで。和ちゃんに言われたら誰でもドキドキするよ」

和「気にしないで。言葉に出すと軽くなるって言うし」

紬「やっぱりからかってたんだ」

和「そうでもないけど。じっとしてて」

紬「……やっ」

43: 2010/07/25(日) 20:11:28.67 ID:1m6eSxCb0
和「メガネかけるのイヤ?」

紬「そうじゃないけど……意味分からないから」

和「ここにメガネがある。それだけで十分じゃないかしら」

紬「そう……なのかな?」

和「私に身を委ねなさいムギ」

紬「は、はい」

和「装・着!!」

紬「うふふ、似合う?」

44: 2010/07/25(日) 20:17:49.94 ID:1m6eSxCb0
和「うっ……ぐはああああぁっ!!」

紬「のっ、和ちゃん!?」

和「惚れてまうやろ! 惚れてまうやろ!」

紬「えっ、あの……」

和「むぎゅうううううううぅっ!!」

紬「わぁ!」(和ちゃんに抱きつかれちゃった!)

和「うふ、ふふふふ私のメガミ様もう離さないんだからぁ!」

紬「和ちゃんがおかしい……」

45: 2010/07/25(日) 20:22:27.53 ID:1m6eSxCb0
和「あのねムギ、私ずっとこうしてムギに甘えたかったの」

紬「そ、そうなんだ~」

和「この金髪も大きな瞳も真っ白な肌も憧れてた」

紬(急に人が変わったみたい)

和「そのムギがメガネで……メガネなのよ?」

紬「うんうん」(でもかわいい……もう少しこのままでもいいかな)

風子「いけない琴吹さん! メガネを外すのよ!」

紬「高橋さん?」

47: 2010/07/25(日) 20:28:23.31 ID:1m6eSxCb0
風子「早く! 和ちゃんが戻ってこれなくなる前に!」

紬「わ、分かった! えいっ!」

和「ハッ! 私ったら何てはしたない事を!」

紬「正気に返ったのね。でもどうして?」

和「ムギごめんなさい。今の私にはあなたが眩しすぎる」

紬「和ちゃん?」

和「出直すわ。行くわよ風子」

風子「うん! じゃあね琴吹さん!」

紬(結局どういう事なの……)

49: 2010/07/25(日) 20:37:39.19 ID:1m6eSxCb0
 ……

和「まさかムギのメガネがあれ程とは。不覚だったわ」

風子「和ちゃん安心して。写真は私が収めたから」

和「本当!? でかしたわ風子!」

風子「えへへ」(撫でて撫でて! もっと風子を撫でてくださいお姉様!)

和「んう? でも肝心のムギがちゃんと撮れてないわね」

風子「あ……その」(しまった! お姉様を中心にしすぎた!)

和「まー、あのムギを直視出来ないのは仕方ないか。ありがと」

風子「和ちゃん……」(お姉様だって美人でかっこいいですよぉ!)

51: 2010/07/25(日) 20:44:42.52 ID:1m6eSxCb0
 中野梓編

和「ねえそこの子、ちょっといい?」

純「あっ、和先輩!」

和「あら……あなた確か憂の友達の」

純「純です! 鈴木純です!」

和「覚えているわ。ライブも一緒に行ったよね鈴木さん」

純「鈴木じゃなくて純で結構ですよ!」

和「憂から聞いてた通りゆかいな子ね。ふふっ」

53: 2010/07/25(日) 20:50:29.22 ID:1m6eSxCb0
純「ゆかい? いやー、あはは」(どんな風に伝わってるんだ私)

和「あなた、いいかも知れないわね」

純「あ、ありがとうございま……って何がです?」

和「活発そうなのがギャップでたまらない系?」

純「あのあの、何か憂に用事があったんじゃ~……」

和「あらそうだった。梓ちゃん呼んでもらえる?」

純「梓ですか?」

和「ええ。頼むわ純ちゃん」

54: 2010/07/25(日) 20:56:08.69 ID:1m6eSxCb0
 2年1組の教室

純「梓ー、梓ー」

梓「どうしたの純?」

純「和先輩が梓を呼んでる」

梓「和先輩が私を? なんだろう?」

憂「珍しいね~」

純「軽音部の話じゃない? 多分」

梓「そっか。行って来るね」

憂「和さんによろしく」

純「達者でな~」

56: 2010/07/25(日) 21:00:41.73 ID:1m6eSxCb0
 廊下

梓「和先輩~!」

和「梓ちゃん突然呼び出したりしてごめんね。大丈夫?」

梓「大丈夫ですけど……なんでしょうか?」

和「まだお昼休み少し時間あるわよね」

梓「はい」

和「ここじゃ何だから生徒会室で話さない?」

梓「いいですけど何の話なんですか?」

和「すぐ終わるから安心して」

57: 2010/07/25(日) 21:04:56.81 ID:1m6eSxCb0
 生徒会室

梓「うわぁ~、なんだか緊張します」

和「楽にして。取って食ったりしないから」

梓「アハハ」(大人って感じだな和先輩)

和「軽音部はどう? 楽しい?」

梓「はい! ちょっと怠ける人がいますけど」

和「あらハッキリ言うのね」

梓「あっ、いえ……生意気でした後輩なのに」

58: 2010/07/25(日) 21:11:15.72 ID:1m6eSxCb0
和「ふふっ、梓ちゃんみたいに実直な人好きよ」

梓「恐縮です」

和「あなたの加入で唯もすごく成長したし」

梓「そうでしょうか?」

和「今の軽音部は梓ちゃんが引っ張ってるかもね」

梓「と、とんでもないです!」

和「何よりネコミミが似合うのが素晴らしいわ」

梓「そんな……えっ」

59: 2010/07/25(日) 21:15:36.57 ID:1m6eSxCb0
和「普通なら違和感があるのに梓ちゃんの場合ナチュラルでしょ?」

梓「あの、和先輩?」

和「今時ツインテールがハマる女の子なんてあなた位のものよ」

梓「話が見えないんですが」

和「かわいいって事よ」

梓「は、はひ!?」(まさかこれって告白!?)

和「かわいいから何でも似合っちゃうのよね」

梓「あの嬉しいですけど……」(和先輩の事よく知らないし)

60: 2010/07/25(日) 21:20:26.81 ID:1m6eSxCb0
和「だからお願い……」

梓「ダ、ダメです!」

和「待って。話だけでも聞いて」

梓「だって私、私は!」(やだ、どうして唯先輩の顔が浮かぶの?)

和「ちょっとだけでいいからメガネかけてくれない?」

梓「唯せん……が?」

和「メガネ」

61: 2010/07/25(日) 21:26:13.21 ID:1m6eSxCb0
梓「な……なんなんですか?」

和「似合うから。絶対似合うから」

梓「私の胸のときめきを返してください」

和「スチャっといっとこ? スチャっと。ね?」

梓「嫌ですよ。メガネなんて」

和「甘いわ梓ちゃん。今時メガネがハンデキャップという考えは古い」

梓「確かに最近のメガネはオシャレになりましたけど」

和「そうよ! それに私はメガネ萌えなの」

62: 2010/07/25(日) 21:31:52.82 ID:1m6eSxCb0
梓「和先輩の趣味に、合わせる義理はないんですが」

和「そんな冷たい事おっしゃらないで」

梓「メガネで呼び出すなんてどうかしてます」

和「気持ちは分かるわ。でも梓ちゃんの為でもあるの」

梓「明らかに和先輩しか得しないと思いますが」

和「梓ちゃんはそのままでもキュート。だけど完全じゃない」

梓「いえ間に合ってますから」

和「完全体になりたくないの?」

梓「和先輩限定の完全体になる理由はありません」

64: 2010/07/25(日) 21:39:16.56 ID:1m6eSxCb0
和「唯ともっと親密になりたいんでしょ?」

梓「そんな事ありません」(元から仲いいもん)

和「メガネはいわばチャンスアイテム」

梓「騙されません」

和「唯も実はメガネ好きなのよ」

梓「本当ですか!?」

和「そうよ。だから私と唯はずっと仲良しさんなの」

梓「そんな事情があったとは!」

65: 2010/07/25(日) 21:44:12.05 ID:1m6eSxCb0
和「今こそメガネとドッキングする時よ梓ちゃん!」

梓「よしきたです!」

和「合・体!!」

梓「ど……どうでしょうか?」

和「きゃっ、きゃわいいいいいいいっ!!」

梓「マジですか!!」

和「マジっす!!」

梓「これで唯先輩もメロメロという訳ですね!」

66: 2010/07/25(日) 21:49:55.95 ID:1m6eSxCb0
和「えっ……いやそれは分からないけど」

梓「何言ってるんですか!? メガネっ娘あずにゃんですよ!」

和「う~んどうかな~」

梓「まさか騙したんですか!?」

和「大切にしてね、そのエンゲージメガネ」

梓「なにがエンゲージメガネですか!」

和「私と梓ちゃんの愛の誓い?」

梓「こ、こんなものー!」

68: 2010/07/25(日) 21:55:19.55 ID:1m6eSxCb0
和「ダ~メ」

梓「うっ! 離してください!」

和「梓ちゃんっていい匂いがするのね」

梓(和先輩の目付きがおかしい)

和「どんなリンス使ってるの? うへへ」

梓「も、元に戻ってください和先輩!」

和「大丈夫よ。動かなければすぐ終わるから」

梓(このままでは犯される!?)

69: 2010/07/25(日) 21:59:52.07 ID:1m6eSxCb0
和「はいあずにゃん笑って~」

梓「はにゃっ!?」

和「ありがとう。いい画が撮れたわ」

梓「あ、あれ? これだけ?」

和「ええ。ちょっと暴走しちゃってごめんね」

梓「あのメガネ……返します」

和「残念だわ。すごく魅力的なのに」

梓「和先輩ってメガネかけてる人にはいつもこうなんですか?」

和「まさか。そんな事ないわ」

70: 2010/07/25(日) 22:03:36.64 ID:1m6eSxCb0
梓「本当ですか?」

和「もしそうだったら日常生活もままならないわよ」

梓「そ、そりゃそうですね」

和「原因はそうね……元々メガネじゃない人にかけさせた達成感とか」

梓「なるほど」(私も唯先輩なら見てみたいかな)

和「後は琴線に触れたというのかしら。元々あなたが好きだってのもあるけど」

梓「好きって……え!?」

和「ふふ、気にしないで。深い意味はないから」

梓「やめてくださいよ~、もう!」

72: 2010/07/25(日) 22:18:06.88 ID:1m6eSxCb0
 ……

風子「今日は良く我慢出来たね和ちゃん」

和「正直危なかったわ。軽音部には魔物が棲んでいるのかしら」

風子「……少し悔しいな」

和「なに? 良く聞こえなかったけど」

風子「何でもないですよ~だ」

和「変な子ね……でも風子のお陰かな自制出来たのは」

風子「私の?」

和「あなたが見守ってくれてたから耐えられた。ありがとう」

風子「おっ、お姉様ぁ~!」

和「わっ、どこ触ってるの! 調子に乗らない!」

73: 2010/07/25(日) 22:21:50.24 ID:1m6eSxCb0
 平沢唯編

唯「たっだいまぁ~!」

和「おかえりなさい唯」

唯「はれ? 何で和ちゃん私ん家いるの?」

和「サプライズよ」

唯「そうなんだぶぅ」

和「なに拗ねてるのよ」

唯「だってそーゆーのは私の専売特許なのに」

和「ごめん連絡すべきだったわね。いくら幼馴染でも」

77: 2010/07/25(日) 22:28:06.37 ID:1m6eSxCb0
唯「うーそ。ホントはすごく嬉しいよっ!」

和「分かってるわよ」

唯「和ちゃ~ん!」

和「はいはい」(いつまでこうして私に甘えてくれるのかしらね)

唯「大外刈り! 大外刈り!」

和「……なにやってんの?」

唯「うぇ~ん! 和ちゃん全然倒れてくれない!」

和「やめなさい。生兵法はなんとやらよ」

80: 2010/07/25(日) 22:32:31.77 ID:1m6eSxCb0
唯「うい~、うい~、和ちゃん来てるよ!」

憂「知ってるよお姉ちゃん」

唯「あれ……憂なにそれ」

憂「あ、このメガネ? 和さんに貰ったんだ~」

唯「……ふぅん」

和「似合うわよね。パーフェクト憂って感じ」

憂「えへへっ、和さんたらー!」

唯「……メガネなんて飾りですよ」

81: 2010/07/25(日) 22:38:49.13 ID:1m6eSxCb0
憂「お姉ちゃん?」

和「妬いてるの唯? ちゃんと唯の分もあるから安心して」

唯「ちっがーうっ!!」

和「急にどうしたの」

唯「憂はメガネかけない方がかわいいもん!」

憂「え……そうかな」

和「それは唯の感覚であって一般的には違うのよ」

唯「違う! 和ちゃんがおかしーの!」

83: 2010/07/25(日) 22:43:42.70 ID:1m6eSxCb0
和「ゆ、唯……」

憂「お姉ちゃんそれはあんまりだよ」

和「いいの憂。少し分かっていたから」

唯「そうだよ! 和ちゃんもメガネない方がかわいい!」

和「唯の気持ちは知ってるけど私も譲れないわ」

唯「えー! メガネ取って取って!」

和「ちょ、ちょっと待ってよ唯」

憂「お姉ちゃん和ちゃん困ってるじゃない」

86: 2010/07/25(日) 22:48:40.48 ID:1m6eSxCb0
唯「うー! 憂はどっちの味方なの!?」

憂「そ、そんなのどっちでもないよ」

唯「憂だって久し振りに見たいでしょ? メガネなしの和ちゃん」

憂「そりゃ見たいけど……」

唯「ほら! ほらほらほら~!」

和「唯ったらすぐこれなんだから」

唯「だって和ちゃんメガネ似合ってないし!」

憂「お、お姉ちゃん!」

87: 2010/07/25(日) 22:53:07.76 ID:1m6eSxCb0
和「唯はまだ今の私を認めてくれないのね」

唯「そうだよ。昔の和ちゃんに戻って欲しい」

憂「ひどいよお姉ちゃん! 和ちゃんに謝って!」

和「いいのよ憂。私達の間で遠慮する事はないから」

唯「じゃあメガネ取っていい?」

和「唯もメガネかけてくれたらいいわ。取引よ」

唯「えー、いやだなそれは」

憂(お姉ちゃん流石にわがまますぎる……)

88: 2010/07/25(日) 22:59:11.19 ID:1m6eSxCb0
和「そんなに重く考えないで。これは遊びよ遊び」

唯「ん~、和ちゃんがそれ程までに頼むなら仕方ない」

和「良かった。それじゃ私から取るね」

唯「……あ」

憂「か、かっこいい……」

和「ん……あんまり良く見えないんだけど」

唯「のど……か……ちゃん?」

憂(けだるそうな感じがまた色っぽいというか)

89: 2010/07/25(日) 23:03:50.32 ID:1m6eSxCb0
唯「うわあああああっ!! 和ちゃん和ちゃああああんん!!」

和「ちょ、ちょっと唯! 苦しいから!」

憂「あっ、お姉ちゃんずるい! 私もー!」

和「憂まで!?」

唯「会いたかった! 会いたかったよ和ちゃん~!」

和「いつも会ってるでしょ!?」

憂「胸はいいけどおしりは私のだからねお姉ちゃん!」

和「うぅっ……もうどうにでもして……」

92: 2010/07/25(日) 23:10:55.05 ID:1m6eSxCb0
 ……

風子「まさか唯さんがメガネアンチだったとは」

和「そうなのよ。でも良く分かったわ」

風子「なにが分かったの?」

和「自分の趣味を他人に押し付けるってやっぱり迷惑よね」

風子「そんな! 和ちゃんはメガネの素晴らしさを広めようとして!」

和「でも当の本人がメガネ似合ってないもん。バカみたいよね」

風子「私は好きだよ! 和ちゃんのメガネ姿!」

96: 2010/07/25(日) 23:15:05.59 ID:1m6eSxCb0
和「風子……私も風子のメガネ好きよ」

風子「そ、そうでしょ? 和ちゃんも自信持って!」

和「ふふっ、風子に慰められるなんてね」

風子「慰めじゃない本当です」(初めて会った時から私は)

和「ありがとう。そうよね自信出てきたわ」

風子「それでこそ和ちゃんよ」

和「ねえたまには一緒にお茶しましょうか」

風子「はい! メガネ談義でもバーっとしましょう!」

99: 2010/07/25(日) 23:22:15.17 ID:1m6eSxCb0
 山中さわ子編

さわ子「あら和ちゃん。まだ残っていたの?」

和「これから帰る所ですよ」

さわ子「そう……たまには私に少し付き合わない?」

和「どうしたんですか急に」

さわ子「色々あるんですよ大人には」

和「別に構いませんけど」

さわ子「本当!? 先生奢っちゃうから安心して!」

101: 2010/07/25(日) 23:27:39.16 ID:1m6eSxCb0
 場末の居酒屋

和「あの私、一応未成年なんですが」

さわ子「大丈夫、和ちゃん老けてみえっから。いい意味でよ」

和「制服なんですが」

さわ子「細かいわね~、だからメガネなのよ」

和「先生もですが」

さわ子「ほとばしる知性の発露だからしょうがないの」

和「むしろ野生を抑えてる様な印象ですが」

さわ子「そうよ! 今時女は肉食系じゃなきゃいけないわ!」

103: 2010/07/25(日) 23:33:17.48 ID:1m6eSxCb0
和「そんなもんですか」

さわ子「そうよ! 飲みなさい」

和「それは無理です」

さわ子「先生を一人にしないで!」

和「しませんから落ち着いて下さい」

さわ子「私は冷静よ。静かなる事林の如く」

和「大体、私を酔わせてどうするつもりですか」

さわ子「人肌恋しい季節なのよ! 分かるでしょ!」

106: 2010/07/25(日) 23:39:48.25 ID:1m6eSxCb0
和「先生に捧げる気は毛頭ないですから」

さわ子「けっ! 別にいりませんよ先生だって!」

和「えっ、マジですか?」

さわ子「あっ、もう一押しでしたか?」

和「いえいえ気の迷いでした」

さわ子「ダメよ? もっと自分を大切にしないと」

和「はい」

さわ子「ホッとしました」

108: 2010/07/25(日) 23:44:43.46 ID:1m6eSxCb0
和「何だかんだいって分別あるんですね」

さわ子「そうよ。焼き鳥食べる?」

和「いや、いらないです」

さわ子「うわっ! 焼き鳥拒んだ人初めて見た!」

和「すみません」

さわ子「何なの? 何科の動物なの?」

和「単に食欲ないんです」

さわ子「じゃあどうしてあげたらいいんですか先生は」

111: 2010/07/25(日) 23:49:38.47 ID:1m6eSxCb0
和「お酌しましょう」

さわ子「あっ、これはどうも! へっへっへっ!」

和「先生お酒強いんですね」

さわ子「へいへいへ~~~い♪」

和「やっぱりちょっと酔ってきましたか?」

さわ子「気に入った! 私の家で飲み直そうぜ!」

和「いえ、割と過保護な親が心配しますので」

さわ子「和ちゃん! どこにも行っちゃやだ!」

112: 2010/07/25(日) 23:54:48.94 ID:1m6eSxCb0
和「で、でも……」

さわ子「ビデオ溜まってるのよ!」

和「じゃあ、それ見たらいいじゃないですか」

さわ子「一緒に見ましょうよう!」

和「こんな状態で見ても全然中身入っていかないでしょ」

さわ子「ひひひひひ! 和ちゃんったら!」

和「怖いです」

さわ子「ひどい! 優しいよ!」

114: 2010/07/25(日) 23:59:48.16 ID:1m6eSxCb0
 さわ子のマンション

和「ここですか?」

さわ子「そうなのだ! ここなのだ!」

和「じゃあ帰ります。お大事に」

さわ子「待ちなさい! お茶飲んでけ!」

和「さわ子先生……」

さわ子「もう遅いし女の子一人じゃ危ないわよ!」

和「でも……」

さわ子「和ちゃん方向音痴なんでしょ!? 唯ちゃんから聞いたし!」

和「何も泣く事はないじゃないですか」

さわ子「甘んじろ! 甘んじて受けろ!」

117: 2010/07/26(月) 00:07:40.69 ID:ndCG0fgJ0
 その室内

さわ子「そろそろお腹空いたでしょ? 和ちゃん」

和「ええまあ」

さわ子「何か作るわ。ビーフorチキン?」

和「チキンで」

さわ子「了解~」

和「というかそんな状態で料理なんかして平気なんですか?」

さわ子「ただの野菜炒めよん。目隠ししても出来るわ」

和「確かに手際いいですね。流石です」

120: 2010/07/26(月) 00:15:06.82 ID:ndCG0fgJ0
 ……

さわ子「はい出来たわよ~」

和「いただきます。ん、おいしいです」

さわ子「うふふ、ありがとね」

和「お礼を言うのはこっちですよ。ご馳走になっちゃって」

さわ子「いいのよ。自分の分だけ作るのって張り合いないし」

和「作ってあげる彼氏とかいないんですか?」

さわ子「わ、悪かったわね! いないわよ! 今はね!」

和「ホントですか?」

121: 2010/07/26(月) 00:23:10.86 ID:ndCG0fgJ0
さわ子「何でいきなりそんないじわる言うの!」

和「ちょっと気になりまして」

さわ子「今まで仲良くやってたのに!」

和「先生泣かないで」

さわ子「うええぇ~ん! 和ちゃんのバカ~!」

和「さわ子先生の良さが分からない男共が愚かなんですよ」

さわ子「そうよ男なんて! 男なんてー!」

和「私は違いますから」

123: 2010/07/26(月) 00:29:17.35 ID:ndCG0fgJ0
さわ子「へっ?」

和「私が男の事なんて忘れさせてあげます」

さわ子「ま、待った和ちゃん。私にそのケはないわ」

和「でも私が異性だったとしたらどうです?」

さわ子「異性ではないわよね?」

和「嫌いですか?」

さわ子「嫌いじゃないけど異性ではないわよね?」

和「私も先生の事好きです。眼鏡だし」

126: 2010/07/26(月) 00:34:52.85 ID:ndCG0fgJ0
さわ子「その理由おかしいし異性ではないわよね?」

和「もちろん綺麗で優しくて変な先生だとも思ってますが」

さわ子「もう一度確認するけど異性ではないわよね?」

和「ごめんなさい冗談です」

さわ子「何だよっ!! 期待して損したあーっ!!」

和「うわっ! び、びっくりした」

さわ子「あー、罰よ罰! 今日はとことん付き合いなさい!」

和「まだ飲む気ですか先生? 身体に毒ですよ」

128: 2010/07/26(月) 00:40:21.54 ID:ndCG0fgJ0
 ……

風子「そ、それで和ちゃんの貞操は無事なの!」

和「当たり前じゃない。先生をなんだと思っているの?」

風子「だ、だってさわ子先生がそんな人だったなんて」

和「内緒にしといてね。でもいい先生よ?」

風子(そうか誇張、誇張よね)

和「そういえばツーショット撮らせて貰ったんだ。見る?」

風子「あっ、すごい楽しそう」(先生こんな表情するんだ)

和「この後、抱きつかれてキスされまくったんだけどね」

風子「ぬわんですってえええぇっ!!」

和「じょ、冗談! 冗談よ!」(頬っぺただけだし)

130: 2010/07/26(月) 00:44:25.08 ID:ndCG0fgJ0
 ライブ編

和「そろそろ出番よ。準備出来た?」

律「おー、バッチリだよん」

澪「最後の学園祭、悔いの残らない様にしなきゃな」

紬「き、緊張してきたー」

唯「ふぁ~、待たされすぎて眠くなってきちゃったよ~」

梓「唯先輩は少し緊張してください!」

さわ子「気合入れなさい! あなたたちならやれるわ!」

和「所で何故かメガネがポケットにあるのだけど」

131: 2010/07/26(月) 00:48:46.61 ID:ndCG0fgJ0
律「ぷっ! 和も執念深いやつだな~」

和「自分でもそう思うわ。それでどうかしらメガネ?」

律「しょうがねーなぁ」(みんな断わるだろうし私だけでも)

澪「恥ずかしいけど……」(ファンサービスだファンサービス)

紬「かけるかける~」(和ちゃんのデレみたいし)

梓「みなさんがやるなら私も」(唯先輩のメガネ……)

唯「え~、私はイヤだな~」

和「ほ、本当に!? みんなありがとう!!」

さわ子「なにが始まるの?」

135: 2010/07/26(月) 00:54:23.61 ID:ndCG0fgJ0
律「なんだなんだ、みんな和には甘いなぁ!」

澪「律こそ」

律「まあいっか。軽音部も和には色々お世話になったし」

澪「そうだな」(主に律の不注意が原因だけど)

紬「うふふ、和ちゃんどうかしら~?」

和「似合うわムギとっても」

唯「おかしい! メガネなんて変だよ!」

梓「唯先輩だけですよ。やりましょ?」

136: 2010/07/26(月) 00:59:10.07 ID:ndCG0fgJ0
唯「あずにゃんの頼みだって私は」

梓「何でそんなに嫌がるんです? 和先輩があんなに」

和「いいの梓ちゃん。無理強いしてもメガネは喜ばないわ」

梓「和先輩……」(なに言ってるんだろうこの人)

唯「ふんだ!」(メガネメガネって! 絶対かけてやるもんか!)

和「それに唯の方が大切。メガネより長い付き合いだもの」

唯「えっ……」

和「頑張ってきてね唯」

139: 2010/07/26(月) 01:05:24.08 ID:ndCG0fgJ0
唯「かっ、貸してよメガネ!」

和「唯?」

唯「勘違いしないで! たまにはいいかな~って思っただけだもん!」

和「唯……ありがとう!」

律「よく言った唯! この一体感こそ我が軽音部の誇りだっ!」

澪「ああ」(不思議と落ち着く……メガネっていいかも)

紬「幼馴染っていいなー」

梓(思った以上にメガネっ娘の唯先輩マジプリティ)

 そして行われた軽音部によるメガネライブは大盛況に終わり、
桜が丘高校の間でメガネブームが巻き起こったのは言うまでもない。

さわ子「和ちゃんGJよ!」

143: 2010/07/26(月) 01:10:37.23 ID:ndCG0fgJ0
 高橋風子編

風子「やったね和ちゃん! 大成功だよ!」

和「そうね。でも風子のお陰よ」

風子「えっ? わ、私なにも……」

和「あなたという最大の理解者が支えてくれたから成し遂げられた」

風子「と、とんでもないです」

和「私はそう思ってる。感謝するわ風子」

風子「和ちゃんはズルイよ……」

和「ずるい? 私が?」

144: 2010/07/26(月) 01:14:55.60 ID:ndCG0fgJ0
風子「だってかっこよすぎるもん」

和「そうかしら」

風子「そうだよ。これじゃ好きになっちゃうよ」

和「……別に構わないんじゃない」

風子「ダメですよ。女の子同士なのに気持ち悪いでしょ」

和「私は嬉しいわよ。風子の好意なら」

風子「中途半端に期待持たせないでよ!」

和「どうして?」

146: 2010/07/26(月) 01:19:10.44 ID:ndCG0fgJ0
風子「例え偏見がなくったって和ちゃんは唯さんが好き」

和「そうね」

風子「ほら! 私には1ミリの希望だってないもの!」

和「泣かないで」

風子「だって、だって私、私はぁ……」

和「私だって途惑ってるんだから」

風子「……ごめんなさい」

和「謝らないで。私の話を聞いて」

148: 2010/07/26(月) 01:23:47.56 ID:ndCG0fgJ0
風子「……」

和「私も風子が好き。風子の好きとは違うかも知れないけど」

風子「うん」

和「でもすごく近いと思う」

風子「……!」

和「だからしばらく仲のいい友達のままでいさせてくれない?」

風子「い、いいの? 本当にいいの?」

和「今更なによ。人の事をお姉様呼ばわりしておいて」

152: 2010/07/26(月) 01:28:54.67 ID:ndCG0fgJ0
風子「あはは……ふ、深い意味はないんですよ」

和「少し素直になりなさい。私が照れ臭いじゃないの」

風子「分かりました!」

和「いい返事ね」

風子「不肖この高橋風子、一生お姉様について行きます!」

和「あらあら思い切った事。ちょっと引くかも」

風子「もう決めちゃったもん! 覚悟してねお姉様!」

153: 2010/07/26(月) 01:35:22.62 ID:ndCG0fgJ0
 その後、3年2組

律「澪ー、いつまでメガネしてんだ?」

澪「メガネはいいものだぞ。勉強もはかどる」

律「そうなの? 貸して貸してっ!」

澪「こ、こらぁー! 律ぅ!」

紬「でもメガネ似合うよね澪ちゃん」

唯「うんかわいーよね」

和「嬉しいわね。唯もメガネの偏見なくなった?」

唯「そうだね。ライブ気持ちよかったし」

154: 2010/07/26(月) 01:43:29.34 ID:ndCG0fgJ0
和「良かった」

唯「あのね、メガネしてない和ちゃんもいいけど……」

風子「メガネしてる和ちゃんもかっこいいですよね」

唯「う、うん!」

和「あんまり褒められると痒いんだけど」

紬「うふふっ、和ちゃん人の事いえないでしょう?」

和「そうだったかしら?」

唯「あの……高橋さんって和ちゃんと仲いいよね」

風子「風子! 風子って呼んで唯ちゃん!」


                       おしまい

155: 2010/07/26(月) 01:46:10.28 ID:fFlb2R0x0

引用元: 和「全員メガネにしてみたらどうかしら?」