13: 2010/10/17(日) 01:02:29.96 ID:EiPyk1os0
澪「というわけで一日憂ちゃんをレンタルすることになった」

憂「レンタルされることになりました」

律「大丈夫なのか?主に唯の生活が」

唯「ひどいよりっちゃん!私そこまでズボラじゃないもん!」

澪(いや、それはどうだろう)

憂「大丈夫ですよ、ご飯は作り置きしておきましたから」

唯「うわぁ~い!」

律「ズボラじゃないと証明する気はないのか・・・」

唯「えっなに聞こえない」

律「・・・・・」

澪「まあまあ。ともかく唯、妹さんはお預かりします」

唯「これはご丁寧に・・・こちらこそ、憂をよろしくお願いします」

憂「行ってくるね、お姉ちゃん!」
けいおん! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
17: 2010/10/17(日) 01:07:37.23 ID:EiPyk1os0
澪「・・・とりあえず外に出たわけだけど」

憂「これからどうします?」

澪「唯と憂ちゃんは二人で外出する時ってどうしてたんだ?」

憂「そうですねぇ・・・手を繋いで歩いたりとか」

澪「手っ・・・!?」

憂「あとは二人で一本のマフラーを巻いたりとかですかね」

澪「・・・///」

憂「・・・澪さん?」


律「こちら律、配置に付いた。ドーゾ」

唯「こちらもOKです。ドーゾ」

律「それじゃいくぜ!ザ・追跡!」

唯「おー!」

19: 2010/10/17(日) 01:12:57.35 ID:EiPyk1os0
澪「そ、そういうことじゃなくて・・」

憂「?」

澪「どこ行ったりするか、とかそういうのが聞きたかったんだけど・・・」

憂「あ・・・///」

澪「ま、まったく!憂ちゃんは意外とそそっかしいな!」

憂「す、すみません・・・」

澪「いや、謝ることはないけど・・・で、どこに行こうか?」

憂「う~ん・・・」


律「う~さみぃ」

唯「隊長、これマフラーであります」

律「おお、すまねえ・・・ってお前これは・・・」

唯「へへへ」

律「・・・///」

21: 2010/10/17(日) 01:17:46.63 ID:EiPyk1os0
憂「お姉ちゃんと出かけるのは買い物がほとんどですね」

澪「服とかかな?」

憂「生活用品もですけどね」

澪(主婦・・・だがそれがいい)

澪「わかった、それじゃ姉妹らしくお買い物としゃれこもうか」

憂「はい!」

澪「・・・」ソワソワ

憂「?」

澪「・・・」ワキワキ

憂「!」ギュッ

澪「!」

澪「へへへ」

憂「えへへ」

22: 2010/10/17(日) 01:23:45.59 ID:EiPyk1os0
澪「憂ちゃんの手は暖かいな・・・まるで憂ちゃんの心を表したみたいだ」

憂「えっ!?」

澪「ん?」

憂「・・っ」カァァ

澪「あれ?ひょっとして今声に出て・・・?」

憂「・・・」コクコク

澪「!」カァァ


唯「りっちゃんりっちゃん、なんか二人とも真っ赤ですよ!」

律「手なんか繋いじゃってまぁ・・・」

唯「憂を赤くするとは・・・澪ちゃんすごーい」

律「・・・ああそっか、憂ちゃんはお前に鍛えられてんのか」

唯「鍛えてます!」

23: 2010/10/17(日) 01:30:34.93 ID:EiPyk1os0
澪「そ、それじゃ行こうか?」

憂「は、はい・・・」

澪(な、何を話せばいいんだ!助けて律!)

憂(うう、さっきの話のせいで話し辛いよお姉ちゃ~ん!)

和「あら、澪・・・と憂?珍しい組み合わせね」

澪(救世主きたー!)

憂「あ、あの、実はかくかくしかじかで」

和「へぇ、澪がお姉ちゃんね」

澪「お、おかしいかな?」

和「いいんじゃない?普段から軽音部の長女って感じだし」


唯「まさかの和ちゃん」

律「でもおかげで雰囲気がよくなったっぽいな」

律「引き続き監視を続けよう」

律「らじゃ」

24: 2010/10/17(日) 01:42:13.34 ID:EiPyk1os0
澪「・・・言われてみれば姉の自覚が出てきた気がする」

和「それでなくとも律とは姉妹っぽいしね」

憂「あと梓ちゃんともそれっぽいですよね」

澪「梓はともかく律と姉妹・・・」

和「嫌かしら?」

澪「ちょっとな」

憂「でもそう見えますよ?」

澪「やめてくれ・・・」


律「今何か失礼な会話が行われている気がする」

唯「和ちゃん楽しそう・・・」

律「普段と変わらんように見える・・・」

唯「へへ、幼馴染だからねっ!」

律「ずるいぞ唯!」

律「くそ、澪ー!お前も私にしかわからん表情をしてくれー!」

25: 2010/10/17(日) 01:48:53.65 ID:EiPyk1os0
和「それじゃ私生徒会室行くわね」

澪「え?」

和「生徒会の仕事がかくかくしかじかでね」

憂「そっか・・・無理しないでね」

和「わかってるわ、それじゃあ」

澪「ああ、また明日」

憂「またねー!」

澪「・・・行っちゃったな」

憂「はい」

澪「憂ちゃんって和に対して砕けた態度なんだな」

憂「幼馴染ですから」

澪「・・・いいなぁ」


唯「行っちゃった」

律「我々も使命を果たそう」

唯「は!」

26: 2010/10/17(日) 01:54:10.20 ID:EiPyk1os0
澪「なあ憂ちゃん」

憂「はい?」

澪「今日は私が憂ちゃんのお姉ちゃんなんだから、お姉ちゃんと呼んでくれないかな?」

憂「お・・・お姉・・・ちゃん」

澪「!!」

憂「///」

澪「い、行こうか・・・」

憂「はい・・・うん!」


律「初々しすぎる」

唯「ういだけにね!」

律「うまくないぞー」

唯「・・・・・」

29: 2010/10/17(日) 02:13:34.26 ID:EiPyk1os0
憂「あの、澪さん」

澪「・・・」プイ

憂「あ・・・澪、お姉ちゃん?」

澪「どうした憂ちゃん!?」

憂「その・・・お姉ちゃんのことなんだけど」

澪「私?いや、唯の事か」

憂「うん。今更なんだけど、お姉ちゃん軽音部に入ってから毎日楽しそうで」

憂「だから、ありがとうって言おうと思って」

澪「なっ!そういうことはみんながいるときに言ってくれ!///」

憂「ううん、さっきの和ちゃんの話」

憂「澪・・・お姉ちゃん///が長女だって。だから澪お姉ちゃんのおかげかなって」

澪「いや、あれは例えだから!」


律「恥ずかしがってる恥ずかしがってる」

唯「澪ちゃんって顔に出るからけっこうわかりやすいよね」

律「幼馴染の特権などなかった」

31: 2010/10/17(日) 02:24:15.12 ID:EiPyk1os0
澪「それに、お礼を言うなら本来こっちなんだ」

憂「え?」

澪「唯が入ってくれなかったら廃部だったからな・・・」

澪「まあそれだけじゃなく、唯がいるだけで雰囲気が明るくなるし。あれは天性のものだろうな」

憂「ゴロゴロしてるだけでも可愛いもんね?」

澪「さすがにまだその境地には至ってないな・・・」

憂「そうなんだ・・・」

澪「でも、憂ちゃんも似た素養はあると思うよ?」

憂「え!?」

澪「こうして一緒にいるだけで暖かい気がする」

憂「そんな・・・///」


律「ゴロゴロ・・・か」

唯「?」

律「///なんでもないよ」

32: 2010/10/17(日) 02:33:42.24 ID:EiPyk1os0
憂「そうこうしているうちに洋服屋に着いたね」

澪「普段こういう店には来ないから新鮮だな」

憂「え?普段はどうしてるの?」

澪「そりゃあ・・しまむr」

紬「あれ?澪ちゃん?・・・と憂ちゃ・・・ハッ!?」

憂「紬さん?」

紬「ごごごごめんなさい!デートの邪魔だから私帰るね、それじゃ!」

澪「待てい」ガシッ

紬「離して!私には使命が!二人を静かに見守ると言う使命があるの!」

澪「そんなものはまやかしだ」

憂「デート・・・///」


律「お、ムギ登場」ペロペロ

唯「ムギちゃん意外に騒動屋だね」ペロペロ

律「だな。っていうかこの気温でアイスって」

唯「美味しいからいいのです!」

33: 2010/10/17(日) 02:39:36.13 ID:EiPyk1os0
紬「うう・・・どうしてこんなことに・・・」

澪「何故逃げようとしたんだ」

紬「それは・・・デートの邪魔だと思ったから」

憂「デート・・・///」

澪「いいかムギ、これはかくかくしかじかなんだ、わかったか?」

紬「姉妹プレイ!?」

澪「聞けよ」

憂「プレイ・・・///」

澪「何を想像した」

紬「姉妹・・・絡み合う手と手・・・フフフフフ・・・」

澪「律・・・いや唯でもいい、助けてくれぇ・・・」


律「澪・・・生きろ」

唯「ねーねー、姉妹ぷれいって何?」

律「唯は知らなくてもいいことだよ」

唯「そっか」

36: 2010/10/17(日) 02:47:44.21 ID:EiPyk1os0
紬「デュフフフ・・・ハッ!?」

澪「おはようムギ」

紬「お、おはよう澪ちゃん・・・その・・・ごめんなさい」

澪「何を謝ってるんだ?」

紬「だって二人の邪魔をしてしまって」

澪「そんなことないさ、なあ憂ちゃん」

憂「・・・え?あ、は、はい!とっても楽しいですよ?」

澪「・・・・・」

紬「そう、それならよかった」


唯「ムギちゃんってたまに恐いよね」

律「澪とは違ったベクトルで恐いよな」

唯「ムギちゃん・・・恐ろしい子!」

37: 2010/10/17(日) 02:56:54.45 ID:EiPyk1os0
紬「あっ、そろそろ帰らないと・・・」

澪「もう?まだこんな時間なのに」

紬「ええ、実はこれからお稽古の時間なの(嘘だけどね)」

澪「お稽古なら仕方ないな・・・」

紬「ええ、名残惜しいけれど。そうだ憂ちゃん」

憂「はい?」

紬「頑張ってね!」ボソッ

憂「はい!」

澪「何をこそこそと・・・」

紬「それじゃあまあ明日~!」

澪「あ、こら!ムギー!」


律「ムギ先生の御帰還か・・・」

唯「ご立派でありました・・・」

律「私らも引き続き」

唯「うん」

38: 2010/10/17(日) 03:03:02.92 ID:EiPyk1os0
憂「行っちゃったね」

澪「騒々しかったな・・・」

憂「でも楽しかった」

澪「そりゃあ・・・仲間だしな」

憂「いいなぁ、軽音部・・・」

澪「憂ちゃんも入るか!?」

憂「ううん、私は家のことがあるから・・・」

澪「そっか・・・」

憂「・・・」

澪「・・・」


唯「嵐の後の静けさってやつだね」

律「それ違わね?」

唯「・・・」

律「・・・」

40: 2010/10/17(日) 03:25:49.41 ID:EiPyk1os0
澪「服・・・」

憂「え?」

澪「服、どうしようか」

憂「あ、そ、そうだったね」

澪「とりあえず一通り回って見る?」

憂「・・・うん!」

憂「お姉ちゃんすごくスタイルいいよね」

澪「・・・憂ちゃんがそれを言うの?」

憂「その大きな胸が羨ましいよ・・・」

澪「その均衡の取れたプロポーション・・・」

憂・澪「はあ・・・」


律「勝ち組共め・・・滅びるがいい」

唯「姉より優れた妹など存在しねえ!」

律・唯「はあ・・・」

41: 2010/10/17(日) 03:37:42.86 ID:EiPyk1os0
憂「買っちゃった」

澪「結構な値段なんだな・・・」

憂「うん、だからいつもここに来るってわけじゃないんだけど」

澪「そうなのか?」

憂「でも今日は特別!」

澪「!そ、そうか・・・」

憂「だって澪お姉ちゃんと一緒なんだもーん!」

澪「――ッ!」


律「おーっとこれは強烈!澪選手グロッキーか!」

唯「これは効いてますよ、心を許した相手にだけ見せる無邪気な笑顔」

律「年中だいたい誰にでもやってる私共には出せない破壊力ですねー」

唯「その通りです」

律・唯「・・・・・」

42: 2010/10/17(日) 03:45:32.51 ID:EiPyk1os0
憂「ねえ、澪お姉ちゃん」

澪「ど、どうした憂ちゃん?」

憂「お姉ちゃんも『憂』って呼び捨てにしてよ」

澪「ええ!?」

憂「駄目・・・?」

澪「い、いや!いい、いいとも!」

憂「やった!」

澪「それじゃいくぞ・・・う、憂・・・」

憂「うん、澪お姉ちゃん!」

澪「」ガクッ

憂「わ、澪お姉ちゃーん!」


律「カンカンカーン、ここで終了!憂選手の3RKO勝ちです!」

唯「順当な結果といったところでしょうか」

律「澪選手のメンタルの弱さは折り紙つきですからね」

唯「ええ」

44: 2010/10/17(日) 03:51:30.02 ID:EiPyk1os0
澪「はっ!?」

憂「あ、気が付いた?」

澪「憂ちゃん?ここは・・・」

憂「憂」

澪「え?」

憂「ちゃんと呼んで欲しいな」

澪「ごめん・・・憂」

憂「うん。ここはさっきのお店からすぐ近くの公園」

澪「で、これは?」

憂「膝枕?」

澪「///」


律「復活したけどまたすぐ氏にそうな勢いだな」

唯「澪ちゃん大丈夫かな?主に心臓が」

律「大丈夫だろ、脆いけど案外立ち直りも早いからな」

唯「そっか」

47: 2010/10/17(日) 04:09:59.86 ID:EiPyk1os0
憂「もうビックリしたよ、お姉ちゃん突然倒れるんだもん」

澪「いや、ビックリしたのはこっちだよ」

憂「?」

澪「・・・なんで憂ちゃんそんなに可愛いの?///」

憂「え・・・!?」

澪「ちょっと『お姉ちゃん』って呼ばれただけなのに何あれ?・・・って私は何を恥ずかしいことを話してるんだああ!?」

憂「・・・///」

純「あれ、憂?」

梓「澪先輩も?何してるんです?」

憂・澪「わーーー!何でもない、何でもない!」


唯「ピンチ到来だね」ペロペロ

律「どう切り抜けるか見ものだな」ペロペロ

律「ってだから寒いっちゅうの!なんで二個目買ってんだよ!」

唯「二人なら暖かいよ」

律「それはなんか違う・・・」

48: 2010/10/17(日) 04:17:16.78 ID:EiPyk1os0
梓「・・・まあいっか。それでは失礼します」

澪「あ、ああ・・・」

純「待たんかい」

梓「・・・なに?」

純「こんな美味しい光景をスルーとかありえないでしょ・・・」

梓「悪趣味だなぁ・・・」

純「というわけで澪先輩」

澪「はい!」

純「憂」

憂「は、はい」

純「なにがあった?」


律「ゴクリ・・・」

唯「ゴクリ・・・」

律「さっき食べたばっかなんだからアイス屋を見て唾を飲み込むのはやめなさい」

唯「は~い・・・」

50: 2010/10/17(日) 04:28:18.67 ID:EiPyk1os0
澪「実は・・・かくかくしかじか」

純「!?」

梓「憂が澪先輩と姉妹!?」

憂「う、うん・・・」

純「私を差し置いて・・・」

梓「アホは置いといて・・・よかったね、憂」

憂「・・・ありがとう、梓ちゃん!」

澪「よかったってどういうことだ?」

梓「あ・・・!な、なんでもないです!」

澪「?まあいっか。二人はどうしてここへ?」

純「お二人と違ってただの買い物ですよ・・・はぁ」

澪「そ、そっか」


律「露骨にテンション下がったな佐々木さん」

唯「佐藤さんじゃなかったっけ?」

52: 2010/10/17(日) 04:37:34.95 ID:EiPyk1os0
梓「・・・それじゃ私たちは買い物の続きに行こうか、純」

純「うん・・・澪せんぱ~い、今度は私とも遊んで下さいね~」

澪「あ、ああ、わかった」

憂「二人ともばいば~い!」

澪「・・・・・」

憂「・・・・・」

澪「あのさ、憂」

憂「なあに、お姉ちゃん?」

澪「さっきの話さ」

憂「!」

澪「よかった、ってことは・・・そういうこと、なのか?」

憂「・・・///」


律「澪がここまで空気の読める子だったとは・・・」

唯「なに?どういうことなの?」

律「まあ見てなって」

54: 2010/10/17(日) 04:57:27.71 ID:EiPyk1os0
澪「つまり、憂は私にお姉ちゃんになって欲しかった・・・と。そういうことでいいのか?」

憂「うん・・・だから一日レンタルって聞いた時は飛びあがるくらい嬉しかったんだよ?」

澪「そうか・・・実は今回、私の勝手な都合に巻き込んで憂には悪かったかなと思ってたんだ」

憂「そんな!むしろどんどん巻き込んで欲しいよ!」

澪「ありがとう、憂。やっぱり私、憂みたいな妹が欲しかったよ」

憂「私もだよ、澪お姉ちゃん」

澪「へへ」

憂「えへへへ」


唯「あー、そういうことだったのかー」

律「そういうことだったんだ」

唯「つまり二人は両思いだったんだね!」

律「そう・・・ってなんか違わないか?」

唯「そうだよ、きっと」

56: 2010/10/17(日) 05:11:48.41 ID:EiPyk1os0
澪「・・・お腹減ったな」

憂「そうだね、何食べよう?」

澪「うーん・・・さすがにハンバーガーは無いよな・・・」

憂「お姉ちゃんの食べたいものでいいよ?」

澪「いや、今日はせっかく憂と姉妹なんだし何か特別な・・・あっ!」

『ケーキ食べ放題』

憂「・・・ここでいいの?」

澪「ああ!いつもは体重気にして入らないからな!それに今日という特別な日にはケーキが相応しい」

憂「お姉ちゃんもけっこう甘いもの好きなんだね?」

澪「ああ、唯には負けるけどな」

憂「ふふっ」


律「まさか澪がケーキに走るとは・・・」

唯「多分ムギちゃんのケーキの方が美味しいと思うんだけど・・・」

律「まあ記念ってことなら納得だけどな」

唯「そういうものかな」

57: 2010/10/17(日) 05:20:26.04 ID:EiPyk1os0
澪「うめー!」モグモグ

憂「うん、食べ放題だからもっと適当なものかと思ったけどこれは美味しいね!」

澪「これはムギのお菓子に勝るとも劣らないな・・・」

憂「紬さんのお菓子ってそんなに美味しいの?」

澪「ああ、なんでも貰い物だそうなんだけど、それが高級感溢れるものばかりで」

憂「いいなぁ、軽音部・・・あ」

澪「・・・」

憂「・・・」モグモグ


『洋菓子店KOTOBUKI』

律「・・・まさか、な」

唯「ないない、それはないよ」

律「だよな、考えすぎだよな」

律・唯「アハハハハ」

58: 2010/10/17(日) 05:29:20.11 ID:EiPyk1os0
澪「ふー、食べた食べた」

憂「久しぶりに食べすぎちゃったー」

澪「・・・まさかとは思うが憂」

憂「なに?」

澪「唯と同じく食べても太らない体質だったり・・?」

憂「まさか!これでも体重には気を使ってるんだよ」

澪「おお同志よ!」

憂「お姉ちゃーん!」

澪「・・・一緒に頑張ろうな」

憂「うん!」


律「唯はいいよな、体重気にしなくていいし」

唯「りっちゃんもあまり気にしてるようには見えないけど?」

律「澪ほど過敏じゃないだけだよ」

唯「そっか」

60: 2010/10/17(日) 05:40:23.01 ID:EiPyk1os0
澪「次はどこ行こうか」

憂「はい!CDショップに行きたいです!」

澪「異議なし、それじゃ早速行こうか」

憂「やった~!」

澪「で、着いたわけだけども」

憂「・・・・・」

澪「へぇ、憂も洋楽なんて聞くんだ」

憂「あっ、うん。梓ちゃんに勧められて・・・」

澪「納得だ」


唯「りっちゃん見て見て!変なジャケット!」

律「ブフッ!なんだそりゃ!」

唯「前衛的だねー」

律「お前、前衛的って使いたかっただけじゃないのか?」

唯「そんなまさか・・・」

62: 2010/10/17(日) 05:54:24.04 ID:EiPyk1os0
澪「CDにはこうして惜しげもなくお金を注ぎこめるのに、何故服にはお金をかけたくないのだろうか・・・」

憂「お姉ちゃん?」

澪「何でもない、独り言だよ」

憂「そっか、でもけっこう買ったね」

澪「ああ、うん。良ければ一緒に聞こうか」

憂「本当?やった!」

澪「誰かと一緒に聞くってのもなかなかないからな」

憂「特別?」

澪「特別特別」

憂「ふふふ」


律「そしてお前は何故演歌のカセットテープを買った」

唯「いや~、買ってくれと訴えかけてきたのでつい・・・」

律「お前の感性は澪以上にわからん」

唯「いいじゃん演歌・・・」

63: 2010/10/17(日) 06:00:54.20 ID:EiPyk1os0
澪「早速聞こうと思うんだけど、どっちい行こうか?」

憂「どっち?」

澪「うちと憂の家」

憂「もちろんお姉ちゃんの家で!」

澪「即答・・・」

憂「だって・・・」

澪「特別?」

憂「そうそう」

澪「考えてみれば律以外を上げるのは初めてな気がするな」

憂「・・・」

澪「どうした?」

憂「ううん、なんでもない」


律「む、澪の家に向かうのか」

唯「さすがに家の中までは付いていけないね」

67: 2010/10/17(日) 06:29:30.14 ID:EiPyk1os0

律「帰るか・・・」

唯「そうだね」

64: 2010/10/17(日) 06:10:24.44 ID:EiPyk1os0
澪「さー上がって」

憂「お邪魔します」

澪「違うよ」

憂「え?」

澪「ただいま、だ。憂は今私の妹なんだからな」

憂「!た、ただいま!」

澪「ああ、おかえり、憂」


唯「ただいまー、っと」

律「お邪魔しまーす、っと」

唯「いらっしゃーい、っと」

唯・律「プッ」

65: 2010/10/17(日) 06:19:01.01 ID:EiPyk1os0
澪「ここが私の部屋。とりあえず飲みもの持ってくるから寛いでてよ」

憂「私が行ければいいんだけど・・・ごめんねお姉ちゃん」

澪「そういう水臭いことを言う妹は嫌いだぞー」

憂「うっ・・・ありがとう、お姉ちゃん」

澪「よしよし。それじゃちょっと待っててな」

憂「はーい」


律「さて、とりあえず飲食物だな」

唯「私が持って行くからりっちゃんは」

律「駄目だ、私がやるから唯は部屋に行っていなさい」

唯「ケチー」

69: 2010/10/17(日) 06:45:25.59 ID:EiPyk1os0
澪「お待たせー・・・っと、早速自分の買ったの開けたのか」

憂「うん、CDの封だけは切っておいたよ」

澪「よし、それじゃ早速」

~♪

澪「しっとりした曲があったと思えば・・・」

憂「うん、激しい曲もあって」

澪「曲毎に全く違う表情を見せる。これは・・・」

憂「さすが梓ちゃんだなぁ、こんな凄いのを知ってるなんて」

澪「つ、次は私のを聞くぞ!」

憂「うん、わかった」



唯「・・・やることなくなって暇だねりっちゃん」

律「実際やることないから二人を追いかけまわしてたんだしな」

唯・律「ほげー」

70: 2010/10/17(日) 06:55:03.78 ID:EiPyk1os0
~♪

憂「お姉ちゃんの買った曲、可愛い・・・!」

澪「そ、そうか・・・」

憂「普段からこういうの聞いてるからあんなに可愛い歌詞が書けるんだね!」

澪「そんなことは・・・///」

憂「・・・?あっ!」

澪「ん?」

憂「このバンドのベースの人、左利き!」

澪「何っ!?」


律「やっぱ憂ちゃんの料理はうめえ・・・」

唯「うぷ・・・苦しい・・・」

律「だから言ったろ、昼飯あるんだからケーキはほどほどにしとけって」

唯「うう・・・」

72: 2010/10/17(日) 07:02:10.11 ID:EiPyk1os0
澪「そうか・・・なんかジャケットの写真に惹かれて買ったんだけど理由はこれだったか・・・」

憂「知らないで買ってたんだ・・・」

澪「ああ、これはもう運命だな」

憂「運命!?」

澪「憂、ありがとう」

憂「へ?」

澪「憂がいなければCDを買うこともなかったろうし、レフティーに気付くこともなかったと思う」

澪「本当にありがとう」

憂「そ、そんな・・・」

澪「でも」

憂「?」


律「ふう・・・食った食った」

唯「」

律「唯?ゆいちゃ~ん?駄目だこりゃ」

唯「」

73: 2010/10/17(日) 07:12:12.45 ID:EiPyk1os0
澪「本当にお礼を言いたいのは、憂が妹になってくれたことそのものに対してだ」

澪「CDとか関係なくね」

憂「え?」

澪「今日は、何をしてても憂と一緒にいるだけで楽しかった」

澪「だから、ありがとう」

憂「そ、そんな・・・」

澪「それで、なんだけど」

憂「?」

澪「今日だけじゃなくて、たまにでいいから明日からも憂のお姉ちゃんになりたいんだけど・・・駄目かな?」

憂「・・・喜んで!」


律「澪は憂ちゃんみたいな妹が欲しいっていってたけど」

律「私なら妹はちょっと不出来なくらいがちょうどいいな」

律「なあ、そう思わないか?唯」

唯「zzzzz」

75: 2010/10/17(日) 07:19:51.96 ID:HNgYjIbC0
乙!

引用元: 澪「憂ちゃんみたいな妹ほしい」