1: ◆RY6L0rQza2 2014/05/10(土) 23:38:44.05 ID:38Y3+BjKo
亜美「見て真美!空めっちゃ綺麗に見えるよ!」
亜美が縁日で買ったビー玉を渡してきた。真美も覗き込んでみると、目の前に広がるのはビー玉の模様と混ざって深まった青色。
真美「うわ~!めっちゃ綺麗だね!亜美!雲がぐにゃぐにゃだよ!」
亜美「うんうん!面白すぎっしょ~!」
亜美が縁日で買ったビー玉を渡してきた。真美も覗き込んでみると、目の前に広がるのはビー玉の模様と混ざって深まった青色。
真美「うわ~!めっちゃ綺麗だね!亜美!雲がぐにゃぐにゃだよ!」
亜美「うんうん!面白すぎっしょ~!」
2: 2014/05/10(土) 23:39:47.06 ID:38Y3+BjKo
……小学4年生、あの頃は何もかもがキラキラして見えて、よく夕方まで外で遊んでたっけ。
真美達は周りの女の子と違って「おままごと」とか「人形遊び」とかはあんまりやらず、外で駆け回っている事が多いやんちゃな子どもだったと思う。
この日もそんな感じで、放課後真美達の秘密基地で空をじーっと見ていた。
雨上がりの空はとってもピカピカしてて、あの時はどんな宝石よりも綺麗に見えてたんだっけ
真美達は周りの女の子と違って「おままごと」とか「人形遊び」とかはあんまりやらず、外で駆け回っている事が多いやんちゃな子どもだったと思う。
この日もそんな感じで、放課後真美達の秘密基地で空をじーっと見ていた。
雨上がりの空はとってもピカピカしてて、あの時はどんな宝石よりも綺麗に見えてたんだっけ
3: 2014/05/10(土) 23:40:17.57 ID:38Y3+BjKo
亜美「ねえねえ、真美!芝生で寝っ転がっちゃおうYO!」
真美「おっ!いいねぇ~。」
雨上がりの土の匂い、風が吹いてふわーっとたんぽぽの綿毛が散る。
寝っ転がろうとすると、亜美が手を握ってきた。
真美「おっ!いいねぇ~。」
雨上がりの土の匂い、風が吹いてふわーっとたんぽぽの綿毛が散る。
寝っ転がろうとすると、亜美が手を握ってきた。
4: 2014/05/10(土) 23:41:05.05 ID:38Y3+BjKo
亜美「せーの!」
かけ声をかけて、地面を蹴る。真美はまだ何にも準備をしていないから、慌てて走ろうとして二人で転がってしまった。
ごろんごろんと転がった芝生は、とっても気持ち良かった。街が、逆さまに見えてそれがまた面白くてお互い笑い合っている。
「「あはははははは!!あはは、あははは!!」」
かけ声をかけて、地面を蹴る。真美はまだ何にも準備をしていないから、慌てて走ろうとして二人で転がってしまった。
ごろんごろんと転がった芝生は、とっても気持ち良かった。街が、逆さまに見えてそれがまた面白くてお互い笑い合っている。
「「あはははははは!!あはは、あははは!!」」
5: 2014/05/10(土) 23:41:40.26 ID:38Y3+BjKo
――――
小学校卒業の日。丸い筒を持って(別の学校だと本みたいになってるらしいよ!)、校門で記念撮影。
パパはお仕事が忙しくて来れなかったけど、ママが写真を撮ってくれた。真美達はこれから大人!
電車も大人料金だし、背も沢山伸びた。そして……。
小学校卒業の日。丸い筒を持って(別の学校だと本みたいになってるらしいよ!)、校門で記念撮影。
パパはお仕事が忙しくて来れなかったけど、ママが写真を撮ってくれた。真美達はこれから大人!
電車も大人料金だし、背も沢山伸びた。そして……。
7: 2014/05/10(土) 23:44:49.04 ID:38Y3+BjKo
亜美「真美も、アイドルやるっしょ?」
真美「もち!亜美と一緒の所で、亜美と一緒にやりたい!」
亜美「んっふっふ~、まぁ、亜美はユニット入っちゃったから、いきなり一緒には出来ないけど、一緒の所で頑張ろ?」
真美「おおっ!?言ってたユニット?なんだっけ、あきたこまち?」
亜美「それはお米っしょ!竜宮小町、だよ~!」
真美「もち!亜美と一緒の所で、亜美と一緒にやりたい!」
亜美「んっふっふ~、まぁ、亜美はユニット入っちゃったから、いきなり一緒には出来ないけど、一緒の所で頑張ろ?」
真美「おおっ!?言ってたユニット?なんだっけ、あきたこまち?」
亜美「それはお米っしょ!竜宮小町、だよ~!」
8: 2014/05/10(土) 23:46:24.87 ID:38Y3+BjKo
そう。真美も亜美と同じアイドルをやるんだ。
亜美は真美がアイドルやるかどうか迷っている間にデビューして、新しいユニットに入ったみたいだから、
ずっと一緒に活動出来る!と言う訳ではないらしい。微妙に違う道だけど、目指す所はきっと同じ。
でも、それがたまらなく嬉しくなって、思わず駆け出していった。風が気持ちいい。追い風が真美の背中を押してくれる。
亜美は真美がアイドルやるかどうか迷っている間にデビューして、新しいユニットに入ったみたいだから、
ずっと一緒に活動出来る!と言う訳ではないらしい。微妙に違う道だけど、目指す所はきっと同じ。
でも、それがたまらなく嬉しくなって、思わず駆け出していった。風が気持ちいい。追い風が真美の背中を押してくれる。
9: 2014/05/10(土) 23:47:01.48 ID:38Y3+BjKo
真美「やれば、どこだって目指せるっしょ!!真美、絶対日本一になって亜美をブラジルに連れて行くかんね!」
亜美「じゃあ亜美も日本一になってロシアに連れて行っちゃうよ!!」
真美「うあうあ~!!シベリアは嫌だよ~!!」
亜美「じゃあ亜美も日本一になってロシアに連れて行っちゃうよ!!」
真美「うあうあ~!!シベリアは嫌だよ~!!」
10: 2014/05/10(土) 23:48:40.92 ID:38Y3+BjKo
――――
中学3年生の春。真美達……いや、765プロのみんなは名実ともにトップアイドルとなっていた。
竜宮小町は今も快進撃を続けているし、やよい、ひびきん、真美のユニットは今度全国ツアーを行う事になっているし。
あの時目指したものは今、手に入ったんだろう。
そして、真美達は示し合わせる訳でもなく、この秘密基地跡に来ていた。
中学3年生の春。真美達……いや、765プロのみんなは名実ともにトップアイドルとなっていた。
竜宮小町は今も快進撃を続けているし、やよい、ひびきん、真美のユニットは今度全国ツアーを行う事になっているし。
あの時目指したものは今、手に入ったんだろう。
そして、真美達は示し合わせる訳でもなく、この秘密基地跡に来ていた。
11: 2014/05/10(土) 23:49:06.95 ID:38Y3+BjKo
亜美「懐かしいね、ここ。」
真美「そだね。あの頃はどろんこになって駆け回ってたよね~。」
亜美「いたずらしまくりだし!」
真美「でも、楽しかったよね。あの頃。」
亜美「うんうん。……こんないい場所に秘密基地作ってさ。」
真美「いたずらの計画ばっかり練ってたよね~。」
真美「そだね。あの頃はどろんこになって駆け回ってたよね~。」
亜美「いたずらしまくりだし!」
真美「でも、楽しかったよね。あの頃。」
亜美「うんうん。……こんないい場所に秘密基地作ってさ。」
真美「いたずらの計画ばっかり練ってたよね~。」
12: 2014/05/10(土) 23:50:31.68 ID:38Y3+BjKo
二人で思い出に浸り笑い合う。あの時と同じ雨上がりの空が真美達を包み込む。
そして、風が吹いて、たんぽぽの綿毛が散っていく。
……ああ、あの頃と同じだなぁ。
そして、風が吹いて、たんぽぽの綿毛が散っていく。
……ああ、あの頃と同じだなぁ。
13: 2014/05/10(土) 23:51:04.31 ID:38Y3+BjKo
亜美「せーのっ!」
亜美が手を引っ張り、また真美は慌てて走り出して、二人で芝生に転がる。
二人で寝っ転がった芝生から、逆さまの街を見て、また笑い出す。
「「あははははは、あははははっ!!」」
亜美が手を引っ張り、また真美は慌てて走り出して、二人で芝生に転がる。
二人で寝っ転がった芝生から、逆さまの街を見て、また笑い出す。
「「あははははは、あははははっ!!」」
14: 2014/05/10(土) 23:52:02.89 ID:38Y3+BjKo
確かにこの世の中は理不尽な事ばっかりだし、あの頃みたいに『やればどこだって目指せる』なんて事は無いと悟った。
綺麗な言葉は嘘っぱちだし、時たま『世の中クソだな』ってどっかのゲームの人が言ってたみたいに思うときもある。
だけど、二人で居れば大丈夫、だってここは真美達の宝島だもん!
おわり
綺麗な言葉は嘘っぱちだし、時たま『世の中クソだな』ってどっかのゲームの人が言ってたみたいに思うときもある。
だけど、二人で居れば大丈夫、だってここは真美達の宝島だもん!
おわり
15: 2014/05/10(土) 23:54:18.80 ID:38Y3+BjKo
コブクロ「宝島」を聞いたときに何となくピンと来たので亜美真美で
元気な亜美真美は良いですよね、とっても
見てくれてありがとう
16: 2014/05/11(日) 01:28:19.17 ID:YeoapzBZo
おつおつ
引用元: 亜美「宝」真美「島!」
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