1: 2013/03/25(月) 00:58:56.87 ID:HhIqsmas0
凛「いらっしゃい、そろそろ来る頃だと思ってたよ」
P「ああ、予約してあった物は届いてるか?」
凛「うん、蛇結茨と……」
P「二つ増やしただろ?」
凛「あったあった、エーデルワイスと彼岸花」
加蓮「それにしても、洒落たことするんだね。 ロマンチスト?」
P「うるさい、って居たのか」
奈緒「悪ィか?」
P「別に悪くないさ」
加蓮「ふふ、ならいいじゃない」
P「まーな」
凛「明日行くんでしょ?」
P「……ま、約束だからな」
凛「私達も、付いて行っていいかな?」
P「ああ、予約してあった物は届いてるか?」
凛「うん、蛇結茨と……」
P「二つ増やしただろ?」
凛「あったあった、エーデルワイスと彼岸花」
加蓮「それにしても、洒落たことするんだね。 ロマンチスト?」
P「うるさい、って居たのか」
奈緒「悪ィか?」
P「別に悪くないさ」
加蓮「ふふ、ならいいじゃない」
P「まーな」
凛「明日行くんでしょ?」
P「……ま、約束だからな」
凛「私達も、付いて行っていいかな?」
7: 2013/03/25(月) 01:04:42.59 ID:HhIqsmas0
P「来ても面白いことは無いと思うぞ?」
加蓮「いやー、別の意味で面白いし」
奈緒「だな」
P「アホか」
凛「明日だけど、何時に行けば良いかな」
P「さあな」
奈緒「は?」
P「気まぐれだから、いつ来るかも分からないし」
加蓮「あ、一緒には行かないんだ?」
P「そりゃな、あそこで会うのが大事なんだよ」
加蓮「やっぱりロマンチストだね」
P「違うっての……」
凛「加蓮はわかってないね」
加蓮「人をロマンの欠片も無いみたいに」
加蓮「いやー、別の意味で面白いし」
奈緒「だな」
P「アホか」
凛「明日だけど、何時に行けば良いかな」
P「さあな」
奈緒「は?」
P「気まぐれだから、いつ来るかも分からないし」
加蓮「あ、一緒には行かないんだ?」
P「そりゃな、あそこで会うのが大事なんだよ」
加蓮「やっぱりロマンチストだね」
P「違うっての……」
凛「加蓮はわかってないね」
加蓮「人をロマンの欠片も無いみたいに」
8: 2013/03/25(月) 01:09:10.22 ID:HhIqsmas0
P「ま、その話は追々しようか」
凛「うん、私も店を空けるわけにはいかないから」
奈緒「んじゃ、明日3人で迎えに行くから」
P「ん? 俺んち知ってたっけ?」
凛「前の時に……ね」
P「うわ……」
加蓮「アタシらも必氏だったからね」
奈緒「主に凛がな」
凛「……うん」
加蓮「否定しないんだ?」
凛「否定しても、もう遅いから」
P「……じゃあな」
凛「ありがとうございました」
凛「うん、私も店を空けるわけにはいかないから」
奈緒「んじゃ、明日3人で迎えに行くから」
P「ん? 俺んち知ってたっけ?」
凛「前の時に……ね」
P「うわ……」
加蓮「アタシらも必氏だったからね」
奈緒「主に凛がな」
凛「……うん」
加蓮「否定しないんだ?」
凛「否定しても、もう遅いから」
P「……じゃあな」
凛「ありがとうございました」
10: 2013/03/25(月) 01:14:18.43 ID:HhIqsmas0
加蓮「……さて、Pさんは去ったわけだけど」
凛「私は引き続き店番だからね」
奈緒「はいはい、じゃあハナコと遊んでるから」
凛「ちょっと、私だけほったらかし?」
加蓮「店番でしょ? 仕方ないね」
奈緒「仕方ないな」
凛「……ずるい」
加蓮「あはは、冗談だよ」
奈緒「アタシらに手伝えることあれば言えよな」
凛「うん」
奈緒「……ところで加蓮さ」
加蓮「うん?」
奈緒「いつからプロデューサーのこと名前で呼ぶようになったんだ?」
加蓮「……あれ?」
凛「私は引き続き店番だからね」
奈緒「はいはい、じゃあハナコと遊んでるから」
凛「ちょっと、私だけほったらかし?」
加蓮「店番でしょ? 仕方ないね」
奈緒「仕方ないな」
凛「……ずるい」
加蓮「あはは、冗談だよ」
奈緒「アタシらに手伝えることあれば言えよな」
凛「うん」
奈緒「……ところで加蓮さ」
加蓮「うん?」
奈緒「いつからプロデューサーのこと名前で呼ぶようになったんだ?」
加蓮「……あれ?」
11: 2013/03/25(月) 01:19:41.88 ID:HhIqsmas0
翌日
ぴんぽーん
P「……はい」
凛「おはよ」
加蓮「おはよー」
奈緒「おっす」
P「もう来たのか、まだ9時だぞ」
加蓮「いつ来るかわからないなら、早めの方がいいんじゃない?」
凛「そういうこと」
P「なるほどね、じゃあ行くか」
奈緒「おう」
P「……遠足じゃないぞ?」
凛「……知ってる」
P「じゃあそのお菓子とジュースはなんだよ」
ぴんぽーん
P「……はい」
凛「おはよ」
加蓮「おはよー」
奈緒「おっす」
P「もう来たのか、まだ9時だぞ」
加蓮「いつ来るかわからないなら、早めの方がいいんじゃない?」
凛「そういうこと」
P「なるほどね、じゃあ行くか」
奈緒「おう」
P「……遠足じゃないぞ?」
凛「……知ってる」
P「じゃあそのお菓子とジュースはなんだよ」
12: 2013/03/25(月) 01:24:39.31 ID:HhIqsmas0
加蓮「道中暇だと思って」
奈緒「思い出話を聞きながら電車に揺られるのもいいだろ?」
P「ロマンチスト発見」
奈緒「う、うっさい!」
P「ま、その方がいいか」
凛「じゃ、行こう?」
P「メールは……いいか」
加蓮「送らないの?」
P「送る必要なんて無いかもしれんからな」
奈緒「ふーん、変わってんの」
P「15年同じことしてきたんだ、今更だろ」
凛「……いいな、そういうの」
P「そうか?」
凛「うん」
奈緒「思い出話を聞きながら電車に揺られるのもいいだろ?」
P「ロマンチスト発見」
奈緒「う、うっさい!」
P「ま、その方がいいか」
凛「じゃ、行こう?」
P「メールは……いいか」
加蓮「送らないの?」
P「送る必要なんて無いかもしれんからな」
奈緒「ふーん、変わってんの」
P「15年同じことしてきたんだ、今更だろ」
凛「……いいな、そういうの」
P「そうか?」
凛「うん」
14: 2013/03/25(月) 01:29:34.29 ID:HhIqsmas0
加蓮「15年といえば凛の歳と同じだからね」
P「そう考えると長いな」
奈緒「さ、行こうぜ。 電車少ないんだから」
P「そうだな」
・
・
・
凛「お弁当?」
P「2時間くらいだとしても、長旅には変わらんからな」
凛「なんだ、言えば作ったのに」
P「……作れるのか?」
凛「完全にバカにしてるよね?」
P「お前らはどうなんだよ」
奈緒「……あんまり」
P「そう考えると長いな」
奈緒「さ、行こうぜ。 電車少ないんだから」
P「そうだな」
・
・
・
凛「お弁当?」
P「2時間くらいだとしても、長旅には変わらんからな」
凛「なんだ、言えば作ったのに」
P「……作れるのか?」
凛「完全にバカにしてるよね?」
P「お前らはどうなんだよ」
奈緒「……あんまり」
17: 2013/03/25(月) 01:34:09.55 ID:HhIqsmas0
P「イメージに無いものな」
凛「あはは」
奈緒「ひっでェな! 今に見てろ!」
加蓮「アタシは練習中」
凛「そうなの?」
加蓮「うん、ちょっと前からね」
P「何でまた」
加蓮「……うーん? 何でなんだろ」
奈緒「気まぐれだなァ」
凛「……猫?」
P「……加蓮にゃん?」
凛「ぶふっ」
加蓮「ちょっと、噴き出さないでよ」
凛「けほけほ……ごめん」
凛「あはは」
奈緒「ひっでェな! 今に見てろ!」
加蓮「アタシは練習中」
凛「そうなの?」
加蓮「うん、ちょっと前からね」
P「何でまた」
加蓮「……うーん? 何でなんだろ」
奈緒「気まぐれだなァ」
凛「……猫?」
P「……加蓮にゃん?」
凛「ぶふっ」
加蓮「ちょっと、噴き出さないでよ」
凛「けほけほ……ごめん」
18: 2013/03/25(月) 01:40:43.68 ID:HhIqsmas0
P「ふむ、考えてみるか」
加蓮「やめてよ、変なことになりそう」
P「今度ネコミミと尻尾でもつけてみるか」
奈緒「是非立ち合せてくれよな」
凛「私も私も」
P「あはは、勿論だ」
加蓮「アタシがいじられるなんて……」
P「……お、乗り換えだぞ」
凛「加蓮、置いていくよ?」
加蓮「……むー」
P「不貞腐れてる加蓮って珍しくないか?」
凛「だね」
P「拗ねっ子は放っておいて行くか」
加蓮「ちょ、ちょっと!」
加蓮「やめてよ、変なことになりそう」
P「今度ネコミミと尻尾でもつけてみるか」
奈緒「是非立ち合せてくれよな」
凛「私も私も」
P「あはは、勿論だ」
加蓮「アタシがいじられるなんて……」
P「……お、乗り換えだぞ」
凛「加蓮、置いていくよ?」
加蓮「……むー」
P「不貞腐れてる加蓮って珍しくないか?」
凛「だね」
P「拗ねっ子は放っておいて行くか」
加蓮「ちょ、ちょっと!」
19: 2013/03/25(月) 01:47:41.78 ID:HhIqsmas0
がたん がたん
P「……変わるものと変わらんものがあるだろ?」
凛「うん」
P「この路線だけはずっと変わらないんだ」
奈緒「景色は変わっちまったのか?」
P「大分かな……駅の数も減ったし、今乗ってるのだって俺達だけだろ?」
加蓮「そういえば……もぐ……全然いないね」
凛「食べながら喋らない」
P「あはは、思い出って大事だぞ?」
奈緒「Pさんとあの人に思い知らされてるって」
P「そう言われるとなんだかな」
加蓮「んぐ……他にも話聞かせてよ」
P「いいや、俺は弁当食うわ」
凛「私も」
奈緒「んじゃアタシも」
P「……変わるものと変わらんものがあるだろ?」
凛「うん」
P「この路線だけはずっと変わらないんだ」
奈緒「景色は変わっちまったのか?」
P「大分かな……駅の数も減ったし、今乗ってるのだって俺達だけだろ?」
加蓮「そういえば……もぐ……全然いないね」
凛「食べながら喋らない」
P「あはは、思い出って大事だぞ?」
奈緒「Pさんとあの人に思い知らされてるって」
P「そう言われるとなんだかな」
加蓮「んぐ……他にも話聞かせてよ」
P「いいや、俺は弁当食うわ」
凛「私も」
奈緒「んじゃアタシも」
20: 2013/03/25(月) 01:52:15.58 ID:HhIqsmas0
△△駅
P「結局昼過ぎだな」
凛「3時間くらいかかるんだね、去年は短く感じたのに」
奈緒「起こすの任せて寝てたのは何処の誰だよォ?」
凛「……誰?」
奈緒「しらばっくれやがって、もういい」
加蓮「とにかく、これからもう向かうの?」
P「折角だし、ダム見るか」
凛「ダム?」
P「ああ、もともと俺達が住んでた町があるダムだ」
加蓮「……ねえPさん」
P「なんだ?」
加蓮「住んでた町が無くなるなんてアタシ達にはわからないけど、寂しくない?」
P「寂しくないよ、お前達もいるしな」
P「結局昼過ぎだな」
凛「3時間くらいかかるんだね、去年は短く感じたのに」
奈緒「起こすの任せて寝てたのは何処の誰だよォ?」
凛「……誰?」
奈緒「しらばっくれやがって、もういい」
加蓮「とにかく、これからもう向かうの?」
P「折角だし、ダム見るか」
凛「ダム?」
P「ああ、もともと俺達が住んでた町があるダムだ」
加蓮「……ねえPさん」
P「なんだ?」
加蓮「住んでた町が無くなるなんてアタシ達にはわからないけど、寂しくない?」
P「寂しくないよ、お前達もいるしな」
21: 2013/03/25(月) 01:59:30.70 ID:HhIqsmas0
凛「う……」
奈緒「そう言われると照れるな……」
P「ま、昔を思い返す暇すら無いってことだよ」
加蓮「……大変?」
P「まさか、楽しいさ……さ、こっちだ」
凛「加蓮、平気?」
加蓮「もう大丈夫だよ、去年とは違うから」
奈緒「頼もしいな、出発ー」
・
・
・
P「平気か? 公園化してるから道も舗装してあるけど……」
加蓮「ん、平気……トレーニングのお陰かな」
凛「私達も平気だよ」
奈緒「そう言われると照れるな……」
P「ま、昔を思い返す暇すら無いってことだよ」
加蓮「……大変?」
P「まさか、楽しいさ……さ、こっちだ」
凛「加蓮、平気?」
加蓮「もう大丈夫だよ、去年とは違うから」
奈緒「頼もしいな、出発ー」
・
・
・
P「平気か? 公園化してるから道も舗装してあるけど……」
加蓮「ん、平気……トレーニングのお陰かな」
凛「私達も平気だよ」
22: 2013/03/25(月) 02:05:38.81 ID:HhIqsmas0
P「さ、これだ」
加蓮「……うわ……」
奈緒「……すご……」
凛「わ……綺麗……」
P「湖面しか見えないけどな、水位が下がったときは電柱なんかも見えるぞ」
凛「それも……綺麗なんだろうね」
P「んー……どうなんだろ」
奈緒「なァPさん」
P「なんだ?」
奈緒「……ちょっとだけ、思い出ってものがわかったかも」
P「……」
わしわし
奈緒「な、なんだよ……撫でんなよ……」
加蓮「……うわ……」
奈緒「……すご……」
凛「わ……綺麗……」
P「湖面しか見えないけどな、水位が下がったときは電柱なんかも見えるぞ」
凛「それも……綺麗なんだろうね」
P「んー……どうなんだろ」
奈緒「なァPさん」
P「なんだ?」
奈緒「……ちょっとだけ、思い出ってものがわかったかも」
P「……」
わしわし
奈緒「な、なんだよ……撫でんなよ……」
25: 2013/03/25(月) 02:10:52.47 ID:HhIqsmas0
P「さて、俺はもうちょっとここに居るつもりだけど……駅に戻ってるか?」
凛「……私達もここにいていい?」
加蓮「もうちょっと話聞きたいな」
奈緒「……アタシも」
P「そのコーヒー取ってくれ、何の話からしようかな……」
―――――
―――
―
P「げ」
凛「……17時、だね」
加蓮「話し込んじゃったね」
P「加蓮……平気か?」
加蓮「自分でもびっくりするくらい平気だよ」
奈緒「アイドルって体力つくもんなァ」
凛「……私達もここにいていい?」
加蓮「もうちょっと話聞きたいな」
奈緒「……アタシも」
P「そのコーヒー取ってくれ、何の話からしようかな……」
―――――
―――
―
P「げ」
凛「……17時、だね」
加蓮「話し込んじゃったね」
P「加蓮……平気か?」
加蓮「自分でもびっくりするくらい平気だよ」
奈緒「アイドルって体力つくもんなァ」
27: 2013/03/25(月) 02:15:44.04 ID:HhIqsmas0
P「さて、花の確認もしたし……行くか」
凛「……今更だけどさ、迷惑じゃない?」
P「全部知っておいて何を言うよ」
加蓮「……あー、全部聞いたもんね」
奈緒「何か悪ィことしたな」
P「気にするな、一度下まで戻らないと道が無いからな……暗くなる前に下りるぞ」
凛「わかった」
・
・
・
凛「……着いたね」
P「……」
奈緒「……Pさん?」
P「……ふー……」
凛「……今更だけどさ、迷惑じゃない?」
P「全部知っておいて何を言うよ」
加蓮「……あー、全部聞いたもんね」
奈緒「何か悪ィことしたな」
P「気にするな、一度下まで戻らないと道が無いからな……暗くなる前に下りるぞ」
凛「わかった」
・
・
・
凛「……着いたね」
P「……」
奈緒「……Pさん?」
P「……ふー……」
30: 2013/03/25(月) 02:23:40.54 ID:HhIqsmas0
加蓮「緊張してるの?」
P「違うよ、ここはいつ来ても変わらないから……すこし安心するんだ」
凛「……いない……ね」
P「時間潰したつもりだったんだけどなー」
奈緒「……へ?」
P「あの人は夜に来るんだよ」
加蓮「え、アタシ達早すぎた?」
P「今日も昼過ぎに来る予定だったのにさー、お前らがさー?」
凛「……ごめん」
P「いいよ、普段思い出さないことまで思い出したから」
加蓮「あと1時間くらいかな?」
P「そんなでもない、夕暮れには来るさ」
奈緒「ふーん?」
P「……ほら」
P「違うよ、ここはいつ来ても変わらないから……すこし安心するんだ」
凛「……いない……ね」
P「時間潰したつもりだったんだけどなー」
奈緒「……へ?」
P「あの人は夜に来るんだよ」
加蓮「え、アタシ達早すぎた?」
P「今日も昼過ぎに来る予定だったのにさー、お前らがさー?」
凛「……ごめん」
P「いいよ、普段思い出さないことまで思い出したから」
加蓮「あと1時間くらいかな?」
P「そんなでもない、夕暮れには来るさ」
奈緒「ふーん?」
P「……ほら」
33: 2013/03/25(月) 02:31:28.44 ID:HhIqsmas0
凛「……うん、来たね」
奈緒「おーい! のあさーん!」
のあ「……貴方達……?」
加蓮「こんばんは、のあさん」
のあ「……ええ……」
P「今年は会えたね」
のあ「……そうね……」
P「……」
のあ「……」
奈緒「……お……?」
加蓮「……立ち入れない……」
凛「……二人の世界とか……ずるい」
P「そんなんじゃないよ、懐かしんでただけ」
のあ「……記憶は……違ってしまったりするものだから……」
奈緒「おーい! のあさーん!」
のあ「……貴方達……?」
加蓮「こんばんは、のあさん」
のあ「……ええ……」
P「今年は会えたね」
のあ「……そうね……」
P「……」
のあ「……」
奈緒「……お……?」
加蓮「……立ち入れない……」
凛「……二人の世界とか……ずるい」
P「そんなんじゃないよ、懐かしんでただけ」
のあ「……記憶は……違ってしまったりするものだから……」
35: 2013/03/25(月) 02:36:37.72 ID:HhIqsmas0
P「いや、そこまで疎通は無理じゃない?」
のあ「…………」
P「無理だから」
のあ「……記憶の鍵はPの瞳であると言っても……?」
P「何それ……」
凛「わかんない……」
奈緒「……のあさんってさ」
加蓮「うん、時々わからない」
P「さ、もう日没か」
のあ「……待っていた……向こうを見なさい……」
奈緒「あ、さっきのダムだ」
加蓮「こっちの方が高いところにあるんだね」
凛「夕焼け……綺麗だね」
P「俺も見るのは初めてだわ」
のあ「…………」
P「無理だから」
のあ「……記憶の鍵はPの瞳であると言っても……?」
P「何それ……」
凛「わかんない……」
奈緒「……のあさんってさ」
加蓮「うん、時々わからない」
P「さ、もう日没か」
のあ「……待っていた……向こうを見なさい……」
奈緒「あ、さっきのダムだ」
加蓮「こっちの方が高いところにあるんだね」
凛「夕焼け……綺麗だね」
P「俺も見るのは初めてだわ」
37: 2013/03/25(月) 02:43:53.51 ID:HhIqsmas0
のあ「……この瞬間……Pにあの町で最後に会ったのも……この夕暮れ……」
P「ばいばいって言って……それっきりだね」
のあ「……待っていたわ……15年……」
P「アイツら景色見てて気付いてないな……今のうちに」
のあ「……何……?」
P「で……これ」
のあ「……蛇結茨……」
P「なんとなくだけどさ、毎年持って帰ってたでしょ」
のあ「……想像することは易いわ……」
P「で、持って帰るの?」
のあ「…………」
P「じゃあ、はい」
のあ「…………そう…………」
P「誕生日おめでとう、のあちゃん」
P「ばいばいって言って……それっきりだね」
のあ「……待っていたわ……15年……」
P「アイツら景色見てて気付いてないな……今のうちに」
のあ「……何……?」
P「で……これ」
のあ「……蛇結茨……」
P「なんとなくだけどさ、毎年持って帰ってたでしょ」
のあ「……想像することは易いわ……」
P「で、持って帰るの?」
のあ「…………」
P「じゃあ、はい」
のあ「…………そう…………」
P「誕生日おめでとう、のあちゃん」
38: 2013/03/25(月) 02:50:45.76 ID:HhIqsmas0
のあ「…………」
P「初めて会って16年、再開して1年……パーティーでもした方が良かったかな?」
のあ「……無用よ、この瞬間に勝るものなどそう無いわ……」
P「大げさだな」
のあ「……今の私の言葉をどう理解するかは……P次第よ……」
P「……わかってはいるんだけど……ね」
凛「のあさんってさ、回りくどくストレートに言うよね」
P「……凛!?」
のあ「……景色はもういいのかしら……」
奈緒「うん、凄かった」
加蓮「綺麗だったなーって考えてたら二人で誕生日会してるから……見学してた」
P「見てどうにかなるもんでもないぞ」
凛「私達も言わなきゃと思ってね、誕生日おめでとう……のあさん」
奈緒「おめでとう!」
P「初めて会って16年、再開して1年……パーティーでもした方が良かったかな?」
のあ「……無用よ、この瞬間に勝るものなどそう無いわ……」
P「大げさだな」
のあ「……今の私の言葉をどう理解するかは……P次第よ……」
P「……わかってはいるんだけど……ね」
凛「のあさんってさ、回りくどくストレートに言うよね」
P「……凛!?」
のあ「……景色はもういいのかしら……」
奈緒「うん、凄かった」
加蓮「綺麗だったなーって考えてたら二人で誕生日会してるから……見学してた」
P「見てどうにかなるもんでもないぞ」
凛「私達も言わなきゃと思ってね、誕生日おめでとう……のあさん」
奈緒「おめでとう!」
39: 2013/03/25(月) 02:56:22.55 ID:HhIqsmas0
加蓮「おめでとう、のあさん」
のあ「……誕生日……祝う事など……無かったというのに……」
P「珍しく感激してる……?」
のあ「……誰かの為に……など……」
P「こんな形になったけど、小さい誕生会だな」
のあ「……感謝を形に……空を見なさい……」
P「うおお!?」
奈緒「何だよこれェ!?」
凛「……流星群……?」
加蓮「……まさかのあさんが……!」
のあ「……私は人外じゃないわ……」
P「おお、のあさんが傷ついてる」
のあ「……暦の通りなだけ……毎年の事だけれど……」
奈緒「……すげー……毎年これ見てるんだ?」
のあ「……誕生日……祝う事など……無かったというのに……」
P「珍しく感激してる……?」
のあ「……誰かの為に……など……」
P「こんな形になったけど、小さい誕生会だな」
のあ「……感謝を形に……空を見なさい……」
P「うおお!?」
奈緒「何だよこれェ!?」
凛「……流星群……?」
加蓮「……まさかのあさんが……!」
のあ「……私は人外じゃないわ……」
P「おお、のあさんが傷ついてる」
のあ「……暦の通りなだけ……毎年の事だけれど……」
奈緒「……すげー……毎年これ見てるんだ?」
40: 2013/03/25(月) 03:03:40.23 ID:HhIqsmas0
のあ「……ええ……星が流れる様は……万華鏡のよう……」
凛「……あ……」
P「……本当のロマンチストってのあさんなんじゃ……」
のあ「……Wish upon a star……」
P「……それって?」
のあ「……意味は考えなさい」
P「そっか」
のあ「花……増えてる……?」
P「折角誕生日を祝えるし……去年はおめでとうも言えてなかったからね」
のあ「……言葉より容易く意思を伝える方法はあるわ……」
P「ふーん?」
のあ「……ん……」
P「ちょ、ちょっと」
凛「待った」
凛「……あ……」
P「……本当のロマンチストってのあさんなんじゃ……」
のあ「……Wish upon a star……」
P「……それって?」
のあ「……意味は考えなさい」
P「そっか」
のあ「花……増えてる……?」
P「折角誕生日を祝えるし……去年はおめでとうも言えてなかったからね」
のあ「……言葉より容易く意思を伝える方法はあるわ……」
P「ふーん?」
のあ「……ん……」
P「ちょ、ちょっと」
凛「待った」
41: 2013/03/25(月) 03:09:09.08 ID:HhIqsmas0
加蓮「アタシ達も見てるのに」
奈緒「な、何やってんだよォ!?」
P「何しようとしてんだ!」
のあ「……謝意……」
凛「だめ」
P「同じく」
のあ「……ふっ……」
P「げ、最終行っちまう!」
加蓮「やば、早く帰らないと」
奈緒「急げ!」
凛「ほら、行こうよ二人とも」
のあ「……P……来年も……」
P「ここで会おう」
おわり
奈緒「な、何やってんだよォ!?」
P「何しようとしてんだ!」
のあ「……謝意……」
凛「だめ」
P「同じく」
のあ「……ふっ……」
P「げ、最終行っちまう!」
加蓮「やば、早く帰らないと」
奈緒「急げ!」
凛「ほら、行こうよ二人とも」
のあ「……P……来年も……」
P「ここで会おう」
おわり
44: 2013/03/25(月) 03:10:56.77 ID:HhIqsmas0
46: 2013/03/25(月) 03:15:44.02 ID:6dChsSNl0
おつおつ
前作も読んできた よかったぜ
前作も読んできた よかったぜ
引用元: モバP「今年も届けに、今日も花屋へ」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります