1: 2012/06/20(水) 00:07:14.16 ID:eYiDPI7G0
洋榎「この南大阪代表の姫松が提供する本格たこ焼きやでー」

由子「お好み焼きもありますよー」

絹恵「あ、そこの人どうですかー」

洋榎「おっようみたらそこにおるんは清澄の中堅やないか」

久「え?あら?あなた達……」

洋榎「どや?よかったらたこ焼きかお好み焼き買ってかへん?」

久「というかあなた達、どうして会場の近くでこんな事を?」

洋榎「いやーあんたらに姫松が負けてしもうたやん?」

久「え、えぇ……」

洋榎「そしたら代行……あ、監督の代行な?」

洋榎「代行が帰りの電車代は自分たちで稼げとか言い出しおって」

洋榎「屋台も突貫で作ったんやわーお陰で漫と恭子は今ぐったりしてるわ」

久「そ、そう……」

5: 2012/06/20(水) 00:11:41.53 ID:eYiDPI7G0
久「なんというかたくましいわね」

洋榎「そうか?まぁそれはええけど、私らを少しでも助けるつもりで買ってかへん?」

絹恵「今ならサービスしますよ」

洋榎「あーもうしゃあないなぁ、本当はたこ焼き8個のところをメンバーが1個ずつ食べられるように10個にしたるわ」

洋榎「どや?買わへん?」

久「え?あ、じゃあいただくわ」

洋榎「300万になるでー」

久「え、えっと300円ってことでいいのよね?」

洋榎「まいどおおきにーありがた山のとんびからすやでー」

洋榎「あ、そうそううちの学校倒したんやで優勝せな許さへんでー」

久「ふふっありがとう」

6: 2012/06/20(水) 00:17:14.69 ID:eYiDPI7G0
洋榎「ん?どないしたん、戻ってきてもクーリングオフ期間は5秒やで」

久「いやー実はうちの部員って6人なのよ、それに同室に他校が3人いたりして」

洋榎「こっちも帰りの費用がかかってるのにまだサービスせいってかー冗談きついでほんま」

久「あぁ、そうじゃなくて後3つたこ焼きを購入してもいいかしら?」

洋榎「おっほんまか?よっしゃ、じゃあサービスもしたらなあかんなぁ」

洋榎「たこ焼き3パックサービスつけて頼むわー」

由子「ちょっとまちいよー」

7: 2012/06/20(水) 00:19:32.17 ID:eYiDPI7G0
絹恵「これ熱いんで注意したってください」

洋榎「爪楊枝は何本いるんや?」

久「そうねぇ、6本もあれば使いまわせるわ」

洋榎「6本やな?いれとくでー」

絹恵「美味しかったら他の方にも薦めたってください」

久「えぇ、ありがとう」

絹恵「ありがとうございましたー」

13: 2012/06/20(水) 00:24:33.29 ID:eYiDPI7G0
洋榎「どや?結構売れたんちゃう?」

恭子「まだまだ目標金額は遠いですわ」グター

洋榎「ほんまか!結構売れてる思うんやけどなぁ」

漫「主将がサービスやサービスやいうてたこ焼き多く入れてるからやないですかー」グテー

洋榎「しゃあないやろ、サービスは大切やで!」

洋榎「それより恭子と漫もそろそろ働かんかい」

恭子「屋台作りで寸法とかわからへんってほとんどやったん私やってのに……」

漫「私も手伝いましたやん末原先輩……」

20: 2012/06/20(水) 00:29:16.91 ID:eYiDPI7G0
洋榎「やば!材料がなくなってきたで」

絹恵「じゃあ私がいくわ」

洋榎「じゃあタコとあの例の白い粉を頼むで絹」

絹恵「あの例の白い粉やね?わかったわ」

洋榎「とびっきりの頼むで?」

絹恵「まかしといてぇお姉ちゃん、私ほど白い粉に詳しい人おらへんで」

由子「そう言う危ない発言はやめんかい」

21: 2012/06/20(水) 00:34:05.91 ID:eYiDPI7G0
衣「たこ焼きだー」

洋榎「おっこれはまた長野の面子やな」

衣「ん?衣達を知っているのか?」

洋榎「対戦校の県大会の相手ぐらい調べるのが当然やろ」

衣「おおっよく見ればお前は清澄と戦っていたやつだな」

洋榎「にしてもほんまちっこいな、子供やん」

衣「衣を子供扱いするな!」

洋榎「おおっと怒らんといてぇ可愛らしいって意味で言うたんや」

洋榎「せや、たこ焼きかお好み焼き買ってかへん?いまならサービスすんで?」

衣「本当か!」

洋榎「ほんまやほんま、そうやなぁ、お好み焼き4パック買ってくれたら1パックサービスしたるわ」

洋榎「そしたらお得な値段で他のメンバーと食べれるで」

24: 2012/06/20(水) 00:39:25.47 ID:eYiDPI7G0
純「なんだ?なんか変な商売にでも引っかかったのか衣」

純「って姫松!?」

洋榎「お、ちっこいのの仲間やん」

恭子「ひぃ!?」

純「え?何?なんかしちゃった?」

洋榎「あー気にせんといたって、ちょっと今背の高い女性と胸のでかい女性が怖いらしいんやわ」

恭子「……」カタカタ

洋榎「で、お好み焼きとたこ焼き買わへん?」

衣「とーか達と食べよう!」

純「っても今手持ちの金がそんなに……」

衣「ハギヨシ」

ハギヨシ「はっ」

洋榎「お、おぉ……びっくりしたわ……」

32: 2012/06/20(水) 00:47:24.49 ID:eYiDPI7G0
洋榎「あ、やば、今お釣りがないで」

由子「ほんまか!」

洋榎「……由子、サイフの中に千円札とかあるか?」

由子「もうないよー」

洋榎「まずいで、絹恵にお金持たせて行ってもろたでお釣りがないで……」

漫「私もないですわ」

ハギヨシ「お釣りが出ないように払う準備はできておりますが、おいくらでしょうか?」

洋榎「おお、客なのになんて腰が低いんや……こういう客やったら神様って崇めたくなるで」

由子「ほんまやわー」

37: 2012/06/20(水) 00:53:40.19 ID:eYiDPI7G0
洋榎「もう焼けるでもうちょいまったってぇや」

純「あ、すんません、衣は子供なんで辛くし過ぎないように頼める?」

洋榎「任せとき、この秘伝のソース調合でやな」

由子「市販ソース混ぜてるだけやん!」

衣「その前に衣を子供扱いするなー」

洋榎「こんなもんやな」

衣「おぉ、ソースたっぷりだ」

洋榎「子供は口周りにソースべったりが定番やでちょっと多めに塗ってもうたわ」

純「あー確かに子供な衣に似合いそうだわ」

衣「ジュンー何度いえばわかるんだー」

洋榎「後はいっぱい買ってくれたサービスでお好み焼きパック一つにつき1個たこ焼きもサービスやで」

衣「うわー」

洋榎「子供は笑顔が一番やで」

衣「だ、だから子供扱いするなー」

43: 2012/06/20(水) 00:58:44.12 ID:eYiDPI7G0
洋榎「ありがとうなー」

漫「美味しかったら周りにオススメしたってください」

由子「ありがとうなのよー」

恭子「……」カタカタ

洋榎「あかん、恭子のトラウマが完全に再発してもうた……」

由子「ほら、もうおらへんよ」

恭子「あ、す、すんません」

洋榎「負けたんは恭子のせいやないんやから気にせんでええって」

洋榎「それより今は帰りのために稼ぐでー」

48: 2012/06/20(水) 01:08:32.41 ID:eYiDPI7G0
絹恵「買ってきたでー」

洋榎「お、じゃあそこに材料置いといてぇ」

怜「たこ焼きのええ匂いがする……」

竜華「へー本場の味やて」

洋榎「あ、すんません、営業妨害しないでもらえますか?」

竜華「営業妨害してへんわ!」

洋榎「なんで千里山がくんねん」

53: 2012/06/20(水) 01:12:56.68 ID:eYiDPI7G0
洋榎「しゃあない、なにかお求めで?」

竜華「怜は何食べたい?」

怜「たこ焼きやな、お好み焼きよりたこ焼きの方が美味しそうやわ」

洋榎「1個300万になりますわ」

竜華「高ない?もうちょいまけれへんの?」

洋榎「こっちももっと安く提供したいんやけど難しいんやわ」

竜華「250」

洋榎「300や」

竜華「260」

洋榎「……」

竜華「280」

洋榎「あーもうわかったわ!280でええわ!」

竜華「おおきに」

怜「さすが竜華やなぁ」

由子「主将が負けたのよー」

59: 2012/06/20(水) 01:20:40.16 ID:eYiDPI7G0
洋榎「これでええやろ」

竜華「おおきに、怜と食べさせてもらうわ」

洋榎「もうこやんでええからな」

竜華「美味しかったらメンバー全員で買いに来るわー」

怜「ほな」


洋榎「300円予定のものを値切られて支払いで300円だされるなんてなんちゅう敗北感や……」

絹恵「お姉ちゃん気を落としたらアカンで」

恭子「清水谷竜華が園城寺怜とおる時は要注意やで」

洋榎「普段もっと天然ボケやったやろあいつ……」

66: 2012/06/20(水) 01:29:47.39 ID:eYiDPI7G0
和「こんにちは、お好み焼きとたこ焼きを2つずついいでしょうか?」

洋榎「お、また清澄か、ええでーどんどん作るでー」

絹恵「あ、大会ではどうもでした」

和「あ、いえこちらこそ」

優希「へい親父、タコスはないのか?」

洋榎「親父ちゃうわ!あとタコスはないわ、たこ焼きならあるで」

優希「まぁタコがつくなら私のパワーになるから我慢してやるじぇ」

洋榎「生意気な事言うてくれるわ」

咲「でもとっても美味しくて部長も風越の人からも大好評でしたよ」

和「というか大好評でせっかくだしまた買ってこようって事になってきたんですけどね」

洋榎「おっリピーターは大歓迎やで、いつもよりサービスしたらなあかんなぁ」

恭子「あ、あぁ……」カタカタ

由子「トラウマの3人のうち一人+胸が大きい人なのよー」

71: 2012/06/20(水) 01:37:50.76 ID:eYiDPI7G0
優希「じょ?なんでおでこに字が書いてあるんだじぇ?」

漫「こ、これはほっといてぇ」

優希「きになるじぇ……」

恭子「めげるわ……」カタカタ

由子「ちょぉ、恭子も働いてもらわんとうちら帰れへんて」

洋榎「2つずつやったな、ちょいまっといて、お好み焼き係がちょっとトラウマ思い出して作れへんで」

洋榎「由子、頼むわ」

由子「わかったわ、じゃあ恭子は漫ちゃん頼むで」

漫「あ、わかりましたわ」

絹恵「ドタバタしてるもんで待たせてしまってすんません」

和「あ、いえ、出来立てのほうが美味しいですし、かまいませんよ」

洋榎「とびっきり旨いの作るでなー」

75: 2012/06/20(水) 01:44:30.36 ID:eYiDPI7G0
咲「にしても帰る費用を稼ぐだなんてすごいですね」

洋榎「せやろーさすがやろー」

優希「普通こんな事させるような監督いないじぇ」

絹恵「まぁ言われた時は驚いたけどやってみると楽しいもんやわ」

由子「帰りの心配がなければもっと楽しいと思うのよー」

洋榎「まぁ何にせよ負けは負けや、勝ったあんたら応援してるで優勝頼むで」

由子「優勝したら一番の強敵は姫松って答えといてぇな」



恭子「あかん……」

漫「そうやで末原先輩、めげたらあかんで」

恭子「やっぱめげるわ……」カタカタ

79: 2012/06/20(水) 01:50:13.96 ID:eYiDPI7G0
和「ではこちらが代金です」

優希「それにしても元々サービスしてくれていたのをさらにサービスしてくれるなんてなかなかだじぇ」

洋榎「さすがやろー」

絹恵「熱いうちに食べえや」

咲「それじゃあ頑張ってください」

洋榎「ありがた山のとんびからすやでー」

由子「帰る途中で転んでも商品返品は不可やでー」


漫「末原先輩、もう行きましたから大丈夫ですて」

恭子「あ、うん、ありがとうな漫ちゃん……」

85: 2012/06/20(水) 01:57:07.99 ID:eYiDPI7G0
洋榎「なかなか盛況なんちゃうか?」

恭子「やっぱ主将がノリでサービスしすぎですわ」

恭子「一人帰る分じゃなくて全員帰る分なんやで主将」

洋榎「そ、そういうてもやっぱサービス精神は重要やろ」

絹恵「ま、まぁまぁこれでいろんな人が大阪きてくれたらええなってことでええですやん」

漫「この調子で帰れるんかなぁ」

洋榎「余計なことをいう漫はデコペンやな」

漫「あ、す、すんません主将」

洋榎「許さへんで、絹!ペン貸したって」

絹恵「ちょいまってぇな」

86: 2012/06/20(水) 02:02:54.52 ID:eYiDPI7G0
漫「最初から末の字が書いてあったのに……」

由子「これで末原まで書けたな」

洋榎「あとは恭子やけど漫ちゃん次第やな」

恭子「な、なに書いてるん!」

洋榎「いやだって……なぁ?」

由子「なぁ?」

洋榎 由子「恭子の名前書いてったら面白そうやん」

絹恵「息ぴったりや」

恭子「そんな事で息合わせやんといて!」

91: 2012/06/20(水) 02:09:33.47 ID:eYiDPI7G0
洋榎「あかん、暑いわ……ちょっと交代してぇ」

絹恵「うちが変わるわ」

洋榎「頼んだわ絹……」

由子「主将はずっとたこ焼き焼いてたから暑いに決まってるのよー」

洋榎「皆暑いやろうし飲み物買ってくるわ」

恭子「お願いしますわ」

94: 2012/06/20(水) 02:14:40.11 ID:eYiDPI7G0
洋榎「おっ自販機があるやん」

洋榎「5本適当に……」

宥「温かい飲み物あったよー」ピッ

ガコン

洋榎「この暑さのなかでなんで温かい飲み物やねん!」

洋榎「っていうかなんでマフラーとかしてんねん」

宥「あ、あわわわわわ」

洋榎「あ、すんません思わず突っ込んでしもうたわ」

102: 2012/06/20(水) 02:27:53.27 ID:eYiDPI7G0
洋榎「うわ、この自販機全部温かいやん!なんでやねん!」

宥「で、でも暖かいのはいいんですよ」

洋榎「……もしかしてものすごい寒がりなん?」

宥「あ、はい」

洋榎「うーん、せや!」

洋榎「あっつい食べ物食べとうない?」

宥「え?え?」

洋榎「この先のところでうちと仲間でたこ焼きとお好み焼き売ってるんやわ」

宥「あ、でも他の皆が……」

洋榎「他に人がおるなら是非一緒にきたってぇ!」

宥「は、はい」

洋榎「って冷たい飲み物探さへんと……ほな後でなー」

105: 2012/06/20(水) 02:39:41.02 ID:eYiDPI7G0
洋榎「そんなわけで買ってきたでー」

由子「ひんやりしてるわ―」

絹恵「ありがとうお姉ちゃん」

漫「ありがとうございます主将」

恭子「熱中症対策は大切やってこの暑さやと実感するわ」

107: 2012/06/20(水) 02:49:49.42 ID:eYiDPI7G0
洋榎「おっさっきのマフラーの人やん、来てくれたん?」

宥「あ、その……暖かいものって聞いたから……」

玄「お姉ちゃんが言ってたのはここなんだ」

穏乃「あ!清澄と戦ってた姫松の人!」

憧「え?あ、本当じゃん!」

灼「どうしてたこ焼き屋?」

洋榎「語るも涙な話があってなぁ……話すと長いんやけど……」

洋榎「負けたから帰る費用自分達で稼げっていわれてもうたんやわ」

絹恵「一言で説明してるやん」

洋榎「まぁそんな感じやわ」

114: 2012/06/20(水) 03:00:50.35 ID:eYiDPI7G0
穏乃「いい匂い」

玄「だねー」

洋榎「でたこ焼き1000個か?お好み焼き1000個か?」

憧「そんなに食べれませんって」

洋榎「もっと食べへんと胸も成長せえへんで」

洋榎「うちみたいに……」

恭子「自分で言って自分で落ち込むんやめんかい」

洋榎「なんで絹は成長したんやろ……」

絹恵「そう言われてもなぁ……」

由子「コントするならお客さんの注文聞いてからにしいよー」

116: 2012/06/20(水) 03:08:55.90 ID:eYiDPI7G0
穏乃「じゃあ……」

洋榎「5個ずつか?5個ずつやんな?5個ずつなんやろ?」

絹恵「お客さんにプレッシャーを与えたらあかんて」

絹恵「ほんますんません、好きな個数言ってください」

憧「晴絵の分も考えると」

灼「6つずつお願いします」

玄「そんなに食べれるかな?」

宥「私はあんまり自信ないかな」

憧「まぁいざとなれば穏乃が食べますって」

洋榎「ほんまか!ほんまに6つでええんやな!よーしこれはまたサービスせなあかんなぁ」

洋榎「恭子、お好み焼きは頼んだで」

恭子「わかってますて」

120: 2012/06/20(水) 03:16:04.98 ID:eYiDPI7G0
洋榎「6パックも頼まれたらオマケも気合が入るってもんやで」

恭子「……」ブツブツ

由子「恭子は何言うてるんやろ……」

恭子「あれぐらいの胸ならギリギリセーフあれぐらいの胸なら……」ブツブツ

由子「あのサイズが限界みたいやな」

漫「永水女子の大将の人大きかったですしね」

由子「絹恵ちゃんは大丈夫なのはなんでなんやろなー」

絹恵「さすがにあそこまで大きくないですよ」

122: 2012/06/20(水) 03:28:42.59 ID:eYiDPI7G0
穏乃「大きいのが10個も入ってる!」

洋榎「ふふん、サービスや」

灼「帰る費用のために儲けなくていいの?」

絹恵「地道に稼いでますから気にせんといたってぇ」

憧「お好み焼きも美味しそう」

恭子「お好み焼き6パック袋にいれとくでー」

宥「とっても暖かそう」

洋榎「暖かそうなんやない、暖かいんやで」

憧「さっそく晴絵のとこいって食べよっか」

漫「気ぃつけて帰ってぇな」

由子「ありがとうなー」

穏乃「こっちこそありがとうございましたー」

洋榎「美味しかったらクチコミ頼むでー」

168: 2012/06/20(水) 11:52:32.09 ID:eYiDPI7G0
洋榎「もっと簡単に客寄せする方法はないやろか」

漫「可愛い人や美人な人が店番すると人が増えるって言いますよね」

洋榎「それはなんや漫、私が可愛くないいいたいんか?」

漫「きゃ、客寄せの一般論を言うただけですて」

由子「これは恭の字を書かなあかんわー」

漫「そ、そや!他にも匂いを広げて食べたくさせるとか」

洋榎「なるほどな、確かにたこ焼きの匂い嗅いだら食べたくなるのが人ってもんやわ」

漫「……」ほっ

洋榎「まぁ案をだしてもデコに書くんやけどな」

漫「あんまりやわ……」

172: 2012/06/20(水) 12:09:48.84 ID:eYiDPI7G0
洋榎「匂い……匂いか……」

絹恵「後ろからうちわで仰いだらええんちゃう?」

洋榎「魚やあるまいし」

由子「やっぱ呼び込みが一番なのよー」

恭子「立ち食いスペースが作れれば美味しそうに食べる人を見て来る人増えるかもしれへん」

洋榎「あー確かにテレビでラーメンとか特集してるとラーメン食べたくなるもんなぁ」

174: 2012/06/20(水) 12:27:28.34 ID:eYiDPI7G0
洋榎「じゃあちょっと試して……」

照「……」ジィー

洋榎「うわ!インハイチャンプやないか!」

照「……」ジィー

洋榎「ん?もしかして買ってくれるんか?」

照「美味しそうな匂いがしていた」

洋榎「たこ焼き、お好み焼き、どっちも美味しそうやなくて美味しいで」

洋榎「どや、今ならサービスすんで?」

175: 2012/06/20(水) 12:30:52.52 ID:eYiDPI7G0
恭子「あ、あぁ……」カタカタ

由子「清澄の子に似てるからまたトラウマ再発なのよー」

絹恵「あんな麻雀されたらしゃあないですて」

由子「じゃあ漫ちゃん頼むわ」

漫「あ、はい!」

178: 2012/06/20(水) 12:42:36.48 ID:eYiDPI7G0
菫「ここにいたのか照」

照「あぁ」

洋榎「お、弘世菫やないか、たこやき買わへん?」

菫「愛宕洋榎か……何をしているんだ」

洋榎「見ての通りたこ焼きとお好み焼き屋や」

菫「いや……まぁいい」

180: 2012/06/20(水) 12:56:35.11 ID:eYiDPI7G0
洋榎「で、ここまできたら買ってくれるんやんな?」

菫「はぁ……照も食べたそうにしているしいいだろう2つずつ頼む」

洋榎「ホンマに2つでええんか?」

菫「どういうことだ」

洋榎「確か白糸台のインハイチャンプとお前以外のメンバーは後輩なんちゃうか?」

菫「そうだが……」

洋榎「先輩やったら後輩になんか買って行ったらな後輩もかわいそうやなぁ」

洋榎「なぁ漫ちゃん」

漫「え?あ、そうですね、やっぱ先輩から差し入れとかされるとめっちゃ嬉しいですわ」

菫「……はぁ、5つ買えと言いたいんだな」

洋榎「なんなら白糸台部員全員分でもええで」

184: 2012/06/20(水) 13:04:27.01 ID:eYiDPI7G0
照「私がたこ焼きを5パック買おう」

洋榎「お、さすがインハイチャンプ、3年としてもできてるわ」

洋榎「それで、お好み焼きは買わんの?」

菫「はぁ……5つもらおう」

洋榎「まいどおおきに」

由子「5つやねー」

絹恵「美味しかったら白糸台の部院さんに教えてあげてください」

照「あぁ」


恭子「少しはねた髪型怖い……」カタカタ

185: 2012/06/20(水) 13:17:11.04 ID:eYiDPI7G0
絹恵「あっついうちにどうぞ」

照「あぁ、ありがとう」

洋榎「全国大会もほどほどに頑張りやー」

照「あぁ」

菫「なんだほどほどにって……」

洋榎「せやから負けてもええよって想いを込めた応援やで」

菫「応援になっていないな……」

洋榎「そらそうやろ、うちを負かした清澄応援してるでなぁ」

由子「負けたからには負かした場所の応援よー」

照「ふっ誰であろうと叩き潰す」

洋榎「おーこわ」

189: 2012/06/20(水) 13:25:14.44 ID:eYiDPI7G0
洋榎「そろそろ恭子には立ち直ってもらわんと困るで」

由子「そうやね、5人で何とか回してるのに一人抜けるときっついわ」

絹恵「そういうてもなんかいい方法あるん?」

洋榎「特にない」

漫「ないんですか……」

洋榎「せや、怪物やおもてた奴も話してみると案外普通やったよな」

由子「清澄の子は特にいい子そうだったのよー」

洋榎「本人がきたら恭子に対応させてショック療法でどうやろ」

漫「それ意味あるんですか?そもそも宮守と永水が通らんとどうしようもないですやん」

絹恵「あ、噂をすれば永水女子や」

193: 2012/06/20(水) 13:41:00.42 ID:eYiDPI7G0
初美「おや、姫松の方々ですよー」

絹恵「どうもです」

霞「あらあら、どうしてたこ焼き屋を?」

洋榎「悲しいドラマがあってな」

恭子「あ、あぁ……」カタカタ

霞「あ、あら?何かしてしまったかしら……」

由子「恭子、お客さんに対応せんでどうするん」

恭子「い、いらっしゃいませー」カタカタ

漫「声裏返ってますわ」

195: 2012/06/20(水) 14:07:38.29 ID:eYiDPI7G0
恭子「ご、ごご、ご注文をどうぞー」

由子「まるでマクドの新人やで」

春「……」ポリポリ

洋榎「お、黒糖のもおったんか」

春「ん……」ポリポリ

洋榎「甘いもんばっか食べてると太るで、ここはたこ焼き買わへんか?」

春「太らない体質……」

洋榎「まさか、鹿児島は脂肪は胸にいくような奴ばっかりって言いたいんか!」

洋榎「おっOいお化けばっかりやでほん……ま……」チラッ

初美「?」

洋榎「そうでもなさそうやな」

初美「今この人絶対失礼なこと考えたのですよー」

197: 2012/06/20(水) 14:19:03.25 ID:eYiDPI7G0
霞「じゃあたこ焼きを3パックほどいただいてもいいかしら?」

恭子「さ、3パックですね!しょ、少々お待ちください」カタカタ

由子「初めてのアルバイト、飲食店のレジって感じなのよー」

初美「お好み焼きの方も3つほどいいですかー」

恭子「お、お好み焼き3パック入りました―」

漫「末原先輩いっぱいいっぱいになってるで……」

絹恵「大丈夫やろか……」

洋榎「そういえば、神代放っておいて大丈夫なんか」

洋榎「ふわふわしてそうやし天然ボケ入ってそうやし放っておいたら危なくないんか?」

霞「小蒔ちゃんには巴ちゃんが付いているから心配無用よ」

初美「無用とはいいきれない気もしますですよー」

洋榎「まぁええわ、もうちょい待ってぇな、もうできるで」

201: 2012/06/20(水) 14:35:17.56 ID:eYiDPI7G0
絹恵「お待たせしましたわ」

初美「美味しそうですよー」

洋榎「美味しそうやなくて美味しいんや」

洋榎「そうそう、ソースが服についても責任は取らへんからな?」

洋榎「神代と分けて食べるんなら注意しいや」

霞「あら、じゃあ小蒔ちゃんには制服に着替えて食べてもらおうかしら」

絹恵「普通制服も汚したらあかんのとちゃうんですか……」

204: 2012/06/20(水) 14:44:23.59 ID:eYiDPI7G0
恭子「あ、ありがとうございましたー」カタカタ

洋榎「ショック療法では厳しいんやろか」

由子「でも震えながらもちゃんと対応はしてるで」

漫「大丈夫なんやろか」

絹恵「あんなトラウマの治す方法なんてわからへんって……」

洋榎「まぁとにかくこの調子でリハビリと電車代稼ぐでー」

205: 2012/06/20(水) 14:52:16.25 ID:eYiDPI7G0
洋榎「お、そこのお姉さんたこ焼き食べてかへん」

健夜(私みたいなアラサーをお姉さん!)ピク

洋榎「ってようみたら小鍛治プロやん!」

由子「ほんま!小鍛治プロ?」

絹恵「ほんまやー」

健夜「あれ?あなた達って姫松の……」

洋榎「南大阪代表姫松高校ですわ」

健夜「どうしてたこ焼き屋?」

洋榎「色々とありまして」

210: 2012/06/20(水) 15:02:26.97 ID:eYiDPI7G0
洋榎「で、小鍛治プロもたこ焼き食べてかへん?なんならサービスしますで?」

健夜「うーん、こーこちゃんと今はぐれちゃってて」

洋榎「ここを待ち合わせ場所にしてその待ち時間の間にたべてくとかどうですか」

健夜「うーん、ここで食べるのはいいんだけどこーこちゃんと約束してて……」

恒子「あ、すこやん発見」

健夜「あ、こーこちゃん」

恒子「むむっこんなところに屋台!?」

洋榎「どうも、南大阪代表姫松が送る本格たこ焼き、お好み焼きですわ」

恒子「代表選手がなんか営業してる!?」

恒子「これは取材してみる価値が!」

212: 2012/06/20(水) 15:12:04.07 ID:eYiDPI7G0
洋榎「取材ですか?ええですけどたこ焼きとお好み焼き買ってもらってもええですか?」

健夜「そうだね、時間を取るなら売上にぐらい貢献しないとね」

恒子「じゃあまずは作ってるところを映像にでも」

由子「確か福与アナって勝手にネットに動画あげたりせえへんかった?」ヒソヒソ

洋榎「下手なところ見せれへんってことやな」ヒソヒソ

健夜「じゃあ2パックずついいかな?」

絹恵「まいどおおきにー」

214: 2012/06/20(水) 15:21:51.01 ID:eYiDPI7G0
恭子「お好み焼きできたで」

洋榎「こっちももう出来るわ」

恒子「ふむふむ」

健夜「てきぱきしててすごいね」

絹恵「私らがつこうてる椅子と机を一時的に利用してもらおか」

漫「じゃあ移動させやなあかんね」

215: 2012/06/20(水) 15:31:35.71 ID:eYiDPI7G0
恒子「というわけでお味はいかがなものかすこやんのリアクションに期待」

健夜「えぇ!」

恒子「すこやんもアラフォーになるほど生きているのでそのリアクションはきっとその年令に見合った深みのある」

健夜「アラサーだよ!」

健夜「何言わせるの!?」

絹恵「というわけでってことは作ってるところはすでに配信されてたんですかね」ヒソヒソ

由子「あの人小鍛治プロの家に突撃取材生配信よくしてるしね」ヒソヒソ

漫「よく訴えられないですね」ヒソヒソ

218: 2012/06/20(水) 15:46:24.16 ID:eYiDPI7G0
健夜「あ、美味しい……」

恒子「……」

健夜「こーこちゃんどうしたの?」

恒子「もっとこうオーバーな感じでもう一回リアクションしてすこやん」

健夜「やらないよ」

恒子「えー今時高校生でももっとましなリアクションするって」

恒子「ねぇ?」

洋榎「そんなん突然過ぎて無茶ぶりですわ……」

恒子「まぁまぁそう言わずに一つ自分で食べてリアクションをどうぞ」

パク

洋榎「はっ!なんやこれ!うますぎるで!まず外はカリカリ中はふんわり、からまったソースによるべたつきもなくタコが~」

由子「さすが主将なのよー」

222: 2012/06/20(水) 16:00:40.29 ID:eYiDPI7G0
恒子「おおっさぁすこやんもこれぐらい」

健夜「無理無理、無理だって」

恒子「そう言わずさぁさぁさぁさぁ」


洋榎「これはある意味宣伝になったで」

絹恵「ただ店やってる理由は答えにくいわ」

由子「そやね、帰りの費用稼ぎなんて言うたら問題になりかねへんし」

漫「面倒がごめんやわ」

恭子「そういうてもやってる理由聞かれたら答えれへんで?」

226: 2012/06/20(水) 16:15:32.82 ID:eYiDPI7G0
咏「おーい店員さーん」

洋榎「はいはい、お待たせしてもうたわって今度は三尋木プロやん!」

咏「おーう」

洋榎「っとたこ焼きとお好み焼きどっちがええですか?」

咏「うーん、着物でも食べやすい方かなー」

洋榎「ならたこ焼きの方がええかなぁ」

絹恵「そこにいる小鍛治プロに会いに来たとかですか?」

咏「匂いにつられてきただけだから知らんけど」

229: 2012/06/20(水) 16:27:08.36 ID:eYiDPI7G0
咏「店員さんのオススメってことでたこ焼き1つー」

洋榎「まいどー」

絹恵「三尋木プロは小鍛治プロみたいにアナウンサーの人と一緒やないんですね」

咏「おーう、えりちゃんには振られちったー」

由子「振られたって針生アナに用事があったんですか?それとも……」

咏「んー、両方の意味でかなー知らんけど」

由子「ほんまですか!?」

咏「いや知らんし」

234: 2012/06/20(水) 16:42:20.10 ID:eYiDPI7G0
洋榎「熱いうちに食べたってください」

咏「よーし、あそこの二人の仲でもおちょくって楽しみますかねー」

由子「あ、やっぱりあの二人ってそういう感じなんですか?」

咏「ふははーわかんねーでもそれっぽいんだよねー」

絹恵「怪しいからつついて楽しもうってことですか」

咏「そそ」

漫「なんや馬に蹴られそうやわ」

咏「おーう、気をつけるよー」


洋榎「ってさっそくあの小鍛治プロとアナウンサーのふたりきりの空気に乗り込んだで」

恭子「やっぱプロは違うなぁ」

237: 2012/06/20(水) 16:56:10.44 ID:eYiDPI7G0
桃子「あそこでたこ焼き食べてるのって小鍛治プロとこーこちゃんに三尋木プロっすね」

睦月「うむ……え!?」

睦月「さ、サインもらわないと!」ササッ

智美「ワハハ、むっきーがプロ麻雀せんべいカードを片手に飛び込んでしまったぞ」

ゆみ「仕方がない、ちょうどそばにたこ焼き屋もあるみたいだし皆で買って食べよう」

佳織「そうですね」

239: 2012/06/20(水) 17:00:37.22 ID:eYiDPI7G0
洋榎「おっお客さん3人やな!たこ焼きか?お好み焼きか?」

ゆみ「あぁいや、あっちに1人とこっちに4人だから5人だ」

ゆみ「食べやすそうだしたこ焼きを5つ……って姫松高校!?」

洋榎「ん?そうやけど、そっちもどっかの代表校か?」

ゆみ「あぁいや、私は長野の清澄応援にきたんだ」

洋榎「ってことは長野の決勝の風越か鶴賀のどっちかあたりか?」

洋榎「悪いなぁ、牌譜は見たんやけど龍門渕みたいに以前見かけたわけやないだけにわからへんわ」

智美「ワハハ、そこまで清澄も研究していたんだと驚かされるなぁ」

洋榎「強豪校がただ強いやつを集めただけの集団や思うたら大きな間違いやで、相手のことは調べるわ」

洋榎「まぁそれはええとして、うちらと同じ清澄応援校ってことでサービスせなあかんな」

ゆみ「清澄を応援しているのか?」

洋榎「うちのチームを倒したチームに優勝して欲しい、その気持ちはそっちもわかってるんやろ?」

ゆみ「ふっ確かにな」

桃子「にしてもどうしてたこ焼き屋やってるんっすか?」

絹恵「う、うわ!お化け!?」

326: 2012/06/20(水) 22:44:03.15 ID:eYiDPI7G0
洋榎「何言うてるんや絹、お化けなんて……」

桃子「あ、どうもっす」

洋榎「や、やばいで……目をそらしたらこれ呪われるんちゃうん」

絹恵「じゃ、じゃあ私呪われたん!?」

智美「ワハハ、モモは影が薄いだけでちゃんと生きてるぞー」

洋榎「いや影が薄いてちょっと透けて見えるんやけど」

絹恵「なんか意識せな見失いそうやわ……」

恭子「主将、遊んでないで早く作らなお客さんに悪いて」

由子「そうやで主将」

洋榎「い、いやさすがにびっくりするやろこれ……」

334: 2012/06/20(水) 22:50:26.94 ID:eYiDPI7G0
佳織「この屋台って持ってきたんですか?」

洋榎「昨日突貫工事で作ったんやわ」

絹恵「鉄板とかも監督代行に借金して全部買って、その分のお金も稼がんとなぁ」

ゆみ「というか何故たこ焼き屋を開いて稼ごうとしているんだ?」

洋榎「いやな、監督代行が負けたから帰りの電車代とか自分で稼げ言われてもうてな」

佳織「た、大変ですね……」

智美「ワハハ、笑えない境遇だな」

洋榎「って笑ってるやないかい!」

智美「ワハハ」

335: 2012/06/20(水) 22:57:46.41 ID:eYiDPI7G0
洋榎「できたでーしかもたっぷりサービスや!」

絹恵「熱いんで気をつけてなー」

由子「でも熱いうちに食べるんやでー」

桃子「美味しそうっす」

ゆみ「あぁ、それに値段のわりに祭りの屋台よりはるかにサービスもいい」

恭子「主将がサービスばっかしてるから売れても全然儲からへんねん」

智美「ワハハ、本末転倒だなー」

洋榎「う、うっさいわ」

337: 2012/06/20(水) 23:05:03.83 ID:eYiDPI7G0
佳織「そういえば、この設備なら焼きそばもできそうですね」

洋榎「……」

佳織「あ、あれ?変なことを言ってしまったでしょうか?」

洋榎「皆集合やで」

洋榎「えー今お客さんから新しい商品が飛び出たわ」

絹恵「焼きそばやったらお好み焼きの鉄板で作れそうやね」

由子「モダン焼きもいけるのよー」

洋榎「どうする、恭子」

恭子「……漫ちゃん、焼きそば材料追加や!キャベツは消費が早いから多めに買ってきて」

漫「は、はい!」

桃子「チームワークいいっすね……」

ゆみ「あぁ、そしていけると判断してすぐに実行に移せる行動力もなかなかのものだ」

342: 2012/06/20(水) 23:19:14.94 ID:eYiDPI7G0
睦月「すみません、おまたせしました」

ゆみ「サインはもらえたのか?」

睦月「はい!」

洋榎「お、行くんか」

ゆみ「あぁ、戻ってたこ焼きでも食べさせてもらうよ」

洋榎「あんま遠いなら今のうちに食べやなあかんで」

由子「そうよー美味しいうちに食べやな」

ゆみ「大丈夫だ、それじゃあ」

洋榎「美味しかったら周りにもすすめるんやでー」

347: 2012/06/20(水) 23:26:13.87 ID:eYiDPI7G0
洋榎「さて、漫ちゃんはまだか」

絹恵「さっき行ったばっかやで、にしても……」チラッ

恭子「椅子返せとはいえへんし我慢しいや」

由子「小鍛治プロはたまに申し訳なさそうにこっちをうかがってるのよー」

恭子「まぁ三尋木プロと福与アナに絡まれてもう行こうと言い出せないみたいやね」

洋榎「逆に申し訳ないわ、気にしてない感じでおったらなあかんで絹」

絹恵「そやね」

350: 2012/06/20(水) 23:34:08.09 ID:eYiDPI7G0
洋榎「遅すぎとちゃう?」

恭子「ちょっと見に行ったほうがええかもしれませんね」

漫「今もどりましたわー」

由子「あ、漫ちゃん遅……」

絹恵「ナースがおる……」

憩「噂聞いて見に来たんやわー」

漫「なんか絡まれまして……」

洋榎「ふぅ……何言うてるんや絹、そんなアホおらへんて、仕事に戻るで」

憩「無視せんといてー」

353: 2012/06/20(水) 23:39:06.10 ID:eYiDPI7G0
恭子「噂て今日始めたばっかやで?」

洋榎「せや」

憩「そこ、中継されてるんやわ」


恒子「すこやん、アラフォーの意地を見せるしかないって」

咏「おーう楽しみー」

健夜「だからアラフォーじゃないよ!」


洋榎「あぁ、あそこか……」

恭子「やっぱ配信してたんですねあのアナウンサー」

由子「カメラ持ってるように見えへんけどどこに持ってるんやろ」

355: 2012/06/20(水) 23:43:31.79 ID:eYiDPI7G0
憩「同じ大阪として」

洋榎「宣伝されてるらしいし客入り良くなるかもしれへん、気合い入れていくでー」

恭子「そうですね、プロ見たさに来る人は増えると思いますわ」

由子「チャンスなのよー」

憩「だから無視せんといてー」

361: 2012/06/20(水) 23:49:39.60 ID:eYiDPI7G0
洋榎「さて、そんなこんなで邪魔者は消えたな」

恭子「ナース服の女子高生をプロの中に突っ込んでさらに客寄せを狙うなんてさすが主将ですわ」

由子「しっかり三尋木プロに絡まれてるしこれはありがたいな」

洋榎「こうなると巫女服の永水も確保しとけばよかったんかもしれへんな」

絹恵「いや、それもどうなんやろ」

漫「あ、あれ宮守の人やわ」

洋榎「お、獲物やな」

369: 2012/06/20(水) 23:55:18.34 ID:eYiDPI7G0
洋榎「おーいそこの可愛いお姉さんたこ焼き、焼きそば、お好み焼きなんか買ってかへん?」

エイスリン「シロ、タコヤキ」

シロ「んー……」

豊音「チョー美味しそうな匂いがするよー」

胡桃「あれって……」

塞「姫松だね……なんでたこ焼き屋?」

洋榎「一緒の卓で打った仲やないかーちっこいのー」

胡桃「うるさそうだし行こ」

洋榎「ってそれはないやろ!」

375: 2012/06/21(木) 00:04:19.00 ID:eYiDPI7G0
洋榎「なぁ、そう言わずに買ってかへん?」ガシ

胡桃「……押し売り?」

洋榎「まぁまぁそう言わへんと、めっちゃうまいから」

シロ「いいんじゃないの?」

豊音「大阪の人が作るたこ焼きチョー食べてみたいよー」

エイスリン「ワタシモ、タベテミタイデス」

塞「別に食べていってもいいんじゃない?」

洋榎「いやーやっぱ他の人は話がわかるなぁ」

胡桃「はぁ……」

380: 2012/06/21(木) 00:12:32.79 ID:ecTo67Pb0
恭子「あ、あぁ……ああぁぁ」カタカタ

洋榎「あ、そういえばリハビリ中やったわ」

由子「案外大きな胸も問題なくなってたから大丈夫かと思ってたのよー」

絹恵「やっぱ本人となると違うんちゃうんですか」

豊音「あっ大将戦ではどうもー」

恭子「追っかけリーチされる……追っかけリーチ……追っかけ……」ブツブツ

由子「あ、あかんみたいやわ」

洋榎「しゃあない、漫ちゃん頼むわ」

漫「あ、はい」

389: 2012/06/21(木) 00:23:55.37 ID:ecTo67Pb0
洋榎「で、どれをどれだけ食べるん?」

塞「さすがに焼きそば、たこ焼き、お好み焼き全部は食べきれないね」

豊音「でも全部食べてみたいかなー」

絹恵「たこ焼きなら食べさせあったりできますし」

絹恵「たこ焼き数パックにお好み焼きと焼きそば好きな方選ぶとかどうですか」

塞「それがよさそうだね」

シロ「だるい……」

洋榎「よーし、同じ卓囲んだ仲やしサービスすんでー」

391: 2012/06/21(木) 00:31:57.60 ID:ecTo67Pb0
エイスリン「……」カキカキ

洋榎「ん?なんや?」

エイスリン「デキタ」トン

洋榎「え?なんか店で左腕に指さしてる人?ってあぁ腕時計やな」

洋榎「よくみるとお腹が鳴ってるみたいに……あぁ、はよ作れいいたいんやな」

洋榎「日本語もっと喋れたらけったいな人間なんかあんた」

エイスリン「?」

397: 2012/06/21(木) 00:41:41.64 ID:ecTo67Pb0
豊音「本場のたこ焼きってー」

洋榎「ん?なんや?」

豊音「焼きあがったら上に打ち上げてパックにいれるんだよねー」

豊音「チョー楽しみだよー」

洋榎「どこの知識やねん!」

豊音「テレビでやってたよー」

洋榎「なんちゅう無茶ぶりや……」

由子「いや、失敗したらもったいないからやらんでええからな」

405: 2012/06/21(木) 00:51:19.57 ID:ecTo67Pb0
豊音「しかも空中で青のりとかソースとか全部かけるんだよねー」

洋榎「確かお前の名前は姉帯やったな、ええか?」

洋榎「たこ焼きを打ち上げたりしたらその分冷めてしまってまずくなってまうやろ?」

洋榎「やからそんな事はパフォーマンスでもないとせえへんねん」

洋榎「例えばアニメとか漫画とかそういうのじゃないとやらへんねん」

由子「そうやで、本気にしたらあかんよー」

豊音「残念だよー」

洋榎「やから……1回だけやで?」

由子「ちょ!主将!」

洋榎「行くでー」

411: 2012/06/21(木) 00:57:35.07 ID:ecTo67Pb0
洋榎「愛宕秘奥義!たこ焼き返し!」

由子「本当に打ち上げたのよー」

漫「しかも空中でちゃんと青のりとソースかけれてるで!」

由子(主将、絶対練習してたわこれ……)

洋榎(アカン、パックからそれた!)

絹恵「キーパー舐めたらアカンでえええええええええ」

塞「あ、キャッチした」

絹恵「あっつあっつ!」

洋榎「き、絹!持ってないで食べ!はよ!」

絹恵「あ、あむ……はっ!なんやこれ!うますぎるで!まず外はカリカリ中はふんわり、からまったソースによるべたつきもなくタコが~」

由子「さすが姉妹なんよー」

豊音「チョー感激だよー」

胡桃「馬鹿みたい……」

418: 2012/06/21(木) 01:04:02.36 ID:ecTo67Pb0
洋榎「まぁこんなもんやな」

由子「主将、ソースはうまくいったんかしらんけど、青のりが髪にかかってるよー」

漫「これウエットティッシュ」

絹恵「ありがとうな」

豊音「大阪の人チョー面白かったよー」

洋榎「そう言ってもらえたらみせたかいもあるってもんやわ」

由子「というかあれだとパックに入ってもべちゃってなるのよー」

漫「売り物としてはアウトですわ」

洋榎「……漫、後でデコに子書いたるわ、これで恭子の名前が完成やな」

漫「冗談ですって主将!」

423: 2012/06/21(木) 01:15:23.58 ID:ecTo67Pb0
洋榎「っとこれで完成や」

絹恵「熱いんで気ぃつけてください」

塞「ありがとう、あとその前にそっちこそ手大丈夫?」

絹恵「こんなん慣れっこですわ」

塞「ならいいけど……あ、あとそこで食べていっても大丈夫?」

洋榎「ええけど椅子とかはあっちのプロが独占してるから貸し出せやんわ」

塞「あぁそれはいいんだけどシロがそこに座っちゃっててねー……」

豊音「多分しばらく動かないねー」

シロ(だるい……)

洋榎「うちらの土地やなし好きにしたらええんちゃう?」

塞「その解答もどうなのかな……」

427: 2012/06/21(木) 01:32:16.48 ID:ecTo67Pb0
エイスリン「シロ、アーン」

シロ「あー」

豊音「美味しいよー」

塞「これは確かに美味しい」

洋榎「せやろーさすがやろー」

胡桃「……あ、美味しい」ボソ

洋榎「んーなんやー聞こえやんだなーもっかい大きな声で言ってみ?」

胡桃「う、うるさいそこ!」

洋榎「おっと、怒らんと素直にもう一回言うてみ?」

胡桃「しょ、食事中に騒がない!」

洋榎「騒いでるんはそっちやないかい」

由子「子供の喧嘩なのよー」

434: 2012/06/21(木) 01:45:49.78 ID:ecTo67Pb0
洋榎「さてと、客も引いたしそろそろたたもか」

絹恵「今日で結構稼げたんかな?」

由子「恭子、もうおっきい人おらへんて」

恭子「追っかけリーチ……え?あ、あれ?なんか暗いな」

漫「意識飛んでたんですか末原先輩」

恭子「なんで漫ちゃん私の名前デコに完成してるん?」

由子「それより恭子、今日の売上計算頼むわ」

恭子「ん?あ、ちょいまってぇな」

437: 2012/06/21(木) 01:49:35.09 ID:ecTo67Pb0
恭子「今日だけで帰りの費用たまってるわ!」

洋榎「ほんまか!」

恭子「ただ、初期費用のマイナス分を考えるともうちょいですわ」

恭子「代行が利子つけてとか言うてたから明日も屋台出せば問題無いと思いますわ」

洋榎「明日も朝から頑張るでー」

絹恵「今日はつかれたし汗だくやわ」

由子「ずっとあっつい鉄板の近くやでなぁ」

漫「私もお風呂はいりたいわ」

由子「あ、漫ちゃんはそのデコ消したらアカンよー」

洋榎「そうやで漫」

漫「そんなぁ」

438: 2012/06/21(木) 01:56:22.46 ID:ecTo67Pb0
翌日 昼時

洋榎「なんやこれ……」

絹恵「なんかどんどん人が増えてってるで」

由子「これ捌ききれるん?」

恭子「さすがに無理やわ」

漫「やっぱ配信されてたせいですかね」

440: 2012/06/21(木) 02:01:15.44 ID:ecTo67Pb0
久「あなた達のたこ焼きがうちで大人気で今日も食べたいっていう子がいて買いに来たわ」

洋榎「お、おお、ちょい忙しすぎてまともに相手できそうにないわ、すまんな」

まこ「ネットであんたら噂になってるけぇしょうがないじゃろうて」

洋榎「ほんまか!」

久「まぁもうこの状況ってだけでどういうことに鳴ってるかわかってると思うけど」

久「頑張ってね」

まこ「がんばりんさい」

444: 2012/06/21(木) 02:06:27.10 ID:ecTo67Pb0
洋榎「お、お前もこの並びに並んでわざわざきたんか」

胡桃「別にいいでしょ、美味しかったし」

洋榎「素直が一番やな」

胡桃「う、うるさいそこ!」

洋榎「まぁあんま相手する暇はないんやわ、すまんなぁ」

448: 2012/06/21(木) 02:13:56.86 ID:ecTo67Pb0
恭子「まずいで漫ちゃん、キャベツがなくなってきたわ!」

由子「お肉もすくなくなってきたのよー」

竜華「大変そうやなぁ」

洋榎「うっさいわ、営業妨害すんなら帰ってくれへん?」

竜華「せっかく差し入れもってきたったのに」

浩子「キャベツこんなもんでええです?」

セーラ「竜華ー肉買ってきたでー」

泉「タコ確保しましたよー」

洋榎「うっ……」

由子「主将ここは素直に謝って助けてもらったほうがいいのよー」

洋榎「わ、わかっとるわ」

451: 2012/06/21(木) 02:23:11.99 ID:ecTo67Pb0
淡「へーここが菫先輩の言っていたたこ焼き屋……」

洋榎「うわ、なんや白糸台のやつか」

淡「あ、たこ焼きもらえますか?」

洋榎「どんだけいるんや?」

淡「えーっと……80ぐらい?」

洋榎「え?」

淡「菫先輩が絶賛してて皆食べてみたいって白糸台の部員ほとんどがいまこっちに向かってるんですよ」

恭子「す、漫ちゃん急いでさらに材料買ってきて!」

漫「は、はい!」

淡「やっぱり無理ですよねー」

洋榎「や、やったろうやないかい!」

初美「やきそばが欲しいのですよー」

洋榎「って永水の薄墨!?」

初美「昨日来たときなかったやきそばも食べてみたいと皆がいったので買いに来たのですよー」

454: 2012/06/21(木) 02:29:39.83 ID:ecTo67Pb0
小蒔「霞ちゃん達が買ってきてくれたお好み焼きもたこ焼きも美味しかったので」

初美「お願いしますですよー」

洋榎「嬉しいこというてくれるわほんま」

絹恵「喋っとらんとどんどん作ってかな間に合わへんでお姉ちゃん」

恭子「このペースでお客さんがくるなら作り続けても出来立てでなくなってくはずやで」

由子「とにかく作るしかないのよー」

455: 2012/06/21(木) 02:39:16.77 ID:ecTo67Pb0
恒子「突撃インタビュー!」

健夜「こーこちゃん、順番待ちしてるなら待たないと」

洋榎「あ、小鍛治プロまたきたんや」

恒子「突如現れた大人気のたこ焼き屋の謎に迫ります」

恒子「えー店員さん、なにか一言」

洋榎「そうですね、やっぱ美味しい言われると嬉しいわ」

恒子「さすが、プロは違いますね、美味しいと言われると幸せを感じる、まさにプロ!」

456: 2012/06/21(木) 02:43:16.23 ID:ecTo67Pb0
恒子「別の道のプロである小鍛治プロもなにか一言」

健夜「え?えっと、この子達はプロじゃ……というか代表校……」

恒子「次の質問いってみよー店員さんが今目指しているものはなんですか」

洋榎「そんなん団体戦では果たせへんかったから代わりに全国個人戦優勝にきまってるで」

恒子「なんと!店員さんの目指すものはたこ焼きチャンプ!」

洋榎「ちゃうて!たこ焼きチャンプやなくて個人戦チャンプや!」

恒子「たこ焼きで個人戦?たこやき部?」

健夜「恒子ちゃん、少しは代表校の事覚えようよ……」

洋榎「うちらは麻雀部なんやって!たこやき部ちゃうんやああああああああ!」


胡桃「馬鹿みたい」





終われ

457: 2012/06/21(木) 02:44:23.07 ID:nBGuLB9W0
やはりオチは胡桃か
乙乙

まだ終わらへんで!

458: 2012/06/21(木) 02:45:30.97 ID:oFDSKePX0
キャラ動かすのうまくて面白かったわ
乙やで

461: 2012/06/21(木) 02:47:31.08 ID:ecTo67Pb0
保守してくれた人ありがとう、洋榎ちゃん可愛いよ洋榎ちゃん
本編側もキャラをわかってないの多いけど、それ以上に阿知賀側のキャラ全然わからない
麻雀描写が薄いせいなのかわからない
あと関西弁ムズイ、チョームズイ、わかんねー全てがわかんねー

洋榎ちゃんと胡桃ちゃんもっと絡んでください!あと部キャプも絡んでください!

477: 2012/06/21(木) 03:27:06.16 ID:ecTo67Pb0
あ、菫ちゃんに他の部員にあげるように買わせてるのに淡ちゃんが食べてない
これは菫ちゃんが美味しさのあまりたくさん食べてしまったってことでひとつ
いや、細かいところなんてもうどうでもいいか……突っ込みどころいっぱいだし

>>475
すずちゃんやで

486: 2012/06/21(木) 04:06:30.96 ID:ecTo67Pb0
仲が悪いつもりはなかった
むしろ同郷だからこそ冗談を言い合えるみたいな感じのつもりだった

引用元: 愛宕洋榎「はいらっしゃいらっしゃい、美味しいたこ焼きやでー」