1: 2011/12/07(水) 00:15:33.53 ID:E6KBCXbB0
澪「思いだせないって、嘘だろ?」

律「唯、もう冗談はいいって!お茶しようぜ!」

唯「ううん、ホントに何の事言ってるか分からないの・・・」

紬「唯ちゃん・・・」

唯「ロンドン旅行って、なんのこと・・・?」

4: 2011/12/07(水) 00:18:47.11 ID:E6KBCXbB0
私の名前は平沢唯です

N女子大に通う大学一年生

今日お茶をしていたら皆がおかしな事を言い出しました

高校の卒業旅行でロンドンに行った・・・というのです

何の話・・・?最初は忘れてるだけかと思いました

でもそんなこといくら私でも忘れるわけがないです

一体どうなっているの・・・?

5: 2011/12/07(水) 00:23:21.39 ID:E6KBCXbB0
律「高3の夏にパスポート取りに行ったよな」

唯「うん、行ったね」

澪「それは覚えてるのになんで・・・」

律「唯、もうほんとに止めようぜ!唯にしちゃ演技美味すぎて怖いくらいだよ!」

唯「・・・」

紬「りっちゃん、唯ちゃんは本当に・・・」

唯「あ、ごめんねなんか・・・私ちょっとおトイレに行ってくるよ」

澪「あ、うん」

律「・・・」

律「ほんとに、ほんとのほんとに覚えてない・・・のか?」

澪「そう考えた方が自然だな・・・あれは演技とは思えない」

紬「どうなってるのかしら」

6: 2011/12/07(水) 00:27:02.93 ID:E6KBCXbB0
唯「・・・」

唯「いたっ・・・!」

唯「何?」

ザザザッ・・・

「not so much A as にゃん」ドヤッ

「―――」

・・・・・・・・・

唯「何?今の・・・?」

唯「そう言えば」

唯「天使にふれたよってどうやって作ったんだっけ・・・?」

7: 2011/12/07(水) 00:31:00.73 ID:E6KBCXbB0
唯「ただいま」

澪「あ、おかえり」

律「あのさ唯・・・」

唯「りっちゃん」

律「ん?なんだ?」

唯「天使にふれたよって、いきなりぶっつけ本番なのになんであんなに上手に出来たんだろ」

律「・・・え?」

唯「おかしいよ、だって練習もせずにいきなり本番なんて」

唯「いったいどうなってるの・・・?」

唯「私・・・おかしくなっちゃったの・・・?」

紬「唯ちゃん・・・」

澪「唯、今日はもう寮に戻って休め」

唯「え、でも・・・」

澪「いいから」

唯「・・・わかった」

11: 2011/12/07(水) 00:37:41.87 ID:E6KBCXbB0
唯「天使にふれたよは卒業式の日演奏した」

唯「でも曲も歌詞もぶっつけ本番で歌ったんだよね・・・」

唯「・・・そんな事出来る訳ない」

唯「ロンドン旅行の事もそうだし」

唯「忘れてるの・・・?」

唯「いやだからそんな重要なこと忘れるわけ・・・」

唯「そもそもそんな記憶が・・・」

唯「ない」

12: 2011/12/07(水) 00:43:06.19 ID:E6KBCXbB0
紬「唯ちゃんはおそらく記憶喪失なんじゃないかしら」

澪「記憶喪失」

律「にしちゃピンポイントで忘れてるよな」

紬「そうなの」

紬「パスポートの事は覚えてる」

紬「でもロンドンの事は覚えてない」

紬「天使にふれたよ自体は覚えてる」

紬「でもその過程を忘れている」

紬「・・・明日また唯ちゃんに確認してみましょう」

紬「『どの記憶を無くしているか』について・・・」

律「唯・・・」

澪「私たちも考えておこう、原因とか」

律「あ、ああ」

13: 2011/12/07(水) 00:46:01.09 ID:E6KBCXbB0
唯「・・・」

唯「・・・」


「―――あずにゃんへのプレゼント―――」

「―――歌だよ!―――」


唯「!!何!?今の!?」


「―――あずにゃん―――」

「―――だよ―――」


「――――――」

「――――――」


唯「あ・・・」

唯「・・・なんだっけ」

唯「今何か考えたような」

唯「気のせい・・・だったの・・・?」

16: 2011/12/07(水) 00:56:43.45 ID:E6KBCXbB0
唯「おはよう」

紬「おはよう唯ちゃん」

唯「今日の講義なんだっけな~」

紬「唯ちゃん、今日はサボっちゃお♪」

唯「え?」

紬「講義はほら、あの子に頼んで」

唯「昌ちゃん?」

紬「そうそう」

唯「でも・・・」

紬「今日はおかしもたくさんあるから、ね?」

唯「うん、じゃあそうするよ」

紬「それじゃあ私の部屋に来てね」

唯「うん、着替えたら」

18: 2011/12/07(水) 00:59:07.92 ID:E6KBCXbB0
紬「じゃあさっそくお茶にする?」

唯「ムギちゃん、私の事心配してこんな・・・」

紬「まあまあ、はいお茶」

唯「おいしいね」

紬「うふふ」

唯「・・・」

紬「そうね、じゃあ本題に入りましょうか」

紬「これからする私の質問に答えてもらえる?」

唯「うん」

紬「じゃあまず―――」

20: 2011/12/07(水) 01:04:10.45 ID:E6KBCXbB0
紬「なるほどね」

唯「・・・」

紬「唯ちゃんは記憶喪失・・・かも知れないわ」

紬「断片的な記憶はところどころ在るけれど」

紬「主にロンドン旅行とその前後、そして卒業式前後について記憶が失われつつある」

紬「でも」

紬「あずキャット」

唯「あ、その単語は覚えてるよ」

唯「なんで覚えてるのか忘れたけど」

21: 2011/12/07(水) 01:10:27.88 ID:E6KBCXbB0
紬「他にも覚えている物があったりするし」

紬「完全に消えているわけじゃない」

唯「私はいったい・・・」

紬「ごめんなさい・・・今の段階じゃまだなんとも」

紬「琴吹グループの医師団にも協力を仰ぐわ」

唯「そんないいのに・・・でもありがとう、ムギちゃん」

紬「いいえ、一番つらいのは唯ちゃんですもの」

唯「ん」

ザザザッ・・・

22: 2011/12/07(水) 01:14:56.82 ID:E6KBCXbB0

「―――荷物あずキャットいて―――」

「―――流行っちゃった!―――」


「―――荷物―――」

「―――流行っ―――」


「――――――」

「――――――」


唯「・・・」

紬「あ、あずキャットって梓ちゃんは使ってなかったわね~」

唯「あずキャット・・・?」

紬「えっ・・・?」

唯「なあに、それ・・・?」

紬「なっ・・・」

24: 2011/12/07(水) 01:18:38.13 ID:E6KBCXbB0
唯「じゃあ今日はありがとうね」

紬「ええ、じゃあまた明日」

紬「・・・」

紬「記憶が、今も徐々に失われつつある」

紬「でも『失われる記憶』の個所は決まってるみたい」

紬「どういうこと・・・?」

紬「何故そこだけが失われていくの・・・?」

紬「分からない・・・」

25: 2011/12/07(水) 01:22:35.12 ID:E6KBCXbB0

「私たちに翼をくれたのはあずにゃんなんだ」


「この歌も、あずにゃんの羽になるかな」


「でーもね、あえーたよ、すてーきな」


「てんーしに」


唯「・・・」

唯「覚えてる・・・これだけは」

唯「忘れたくない」

30: 2011/12/07(水) 01:28:16.06 ID:E6KBCXbB0
紬「今日みんなに集まってもらったのは」

憂「あの、ほんとにあのメールは・・・」

律「ああほんとだぜ、憂ちゃん」

澪「さすがに冗談でこんな事言わないよ」

和「唯が記憶喪失なんて・・・」

さわ子「何が原因なのかしら」

純(私も呼ばれたけど、私役に立つのかな?)

梓「唯先輩・・・」

33: 2011/12/07(水) 01:36:06.21 ID:E6KBCXbB0
和「突拍子もない話だけど、唯の記憶は誰かに奪い取られているんじゃないかしら」

紬「えっ?」

和「あまり本気にしないで聞いてね」

和「『特定の記憶のみが失われる』・・・これってやっぱりおかしいと思うの」

和「『全体的に無作為に』なら病気とかもあるだろうけど」

和「何者かの意思によってそこだけ記憶がむしり取られていく・・・」

和「そう、つまり私たちの知らないところで誰かが唯の記憶を奪ってる」

和「・・・なんて、ごめんなさいね。真面目な話の最中にこんなおかしな話」

紬「・・・いえ」

紬「そうなのかも」

34: 2011/12/07(水) 01:40:01.17 ID:E6KBCXbB0
紬「いろんな可能性を考えることも大事よ」

紬「それに今の話、なんだか妙に納得できた」

紬「馬鹿げているのは分かってるわ、でも」

澪「いや、私も今の話なんか納得した」

律「奇遇だな、あたしもだ」

純「あ、私もです」

さわ子「おそらくここにいる皆そう感じたはずよ」

全員「・・・」コクン

憂「でもそれじゃ」

梓「私たちにはどうにもできないって事ですよね・・・」

37: 2011/12/07(水) 01:43:15.67 ID:E6KBCXbB0
紬「じゃあ各自対策を考えておくって事で今日は」

梓「ムギ先輩」

紬「あらどうしたの梓ちゃん」

梓「唯先輩に会いに行っていいですか?」

紬「いいわよ、唯ちゃんきっと喜ぶわ」

梓「じゃあ今度寮の方に伺いますね」

紬「うん、メールちょうだい」

梓「はい、それでは」

38: 2011/12/07(水) 01:48:12.17 ID:E6KBCXbB0
唯「私、どうなっちゃうんだろ」

唯「でもムギちゃんは『特定の記憶だけ無くなるみたいだからとりあえず心配しないで』って言ってた」

唯「でもねムギちゃん」

唯「一番怖いのは忘れることじゃない」

唯「『忘れたことを忘れること』なんだよ」

唯「なーんにも無くなるんだよ」

唯「そんなのないよね」

唯「あはは・・・」

39: 2011/12/07(水) 01:52:54.34 ID:E6KBCXbB0


「お、神シーンキタwwww」

「後ろ姿とかwww外れじゃんwww」

「屋上シーンマダー?」

「モブかよwwwww」

「なんだ外れかよ」

「イラネ」




唯「・・・」

唯「私、また忘れちゃったのかな」

唯「忘れたのかどうかも分かんない」

40: 2011/12/07(水) 01:56:35.76 ID:E6KBCXbB0
唯「天使にふれたよを作ったことも忘れたし練習したことも忘れた」

唯「忘れた・・・んだよねきっと」

唯「最初から無かったとしか思えないけど」

唯「でもあずにゃんがこの歌で飛んでくれるかも・・・って思った」

唯「そのことまで忘れたら、この曲を誰のために歌ったのかまで忘れちゃう」

唯「私、絶対に忘れない」

唯「絶対」

ザザザッ・・・

42: 2011/12/07(水) 02:00:11.76 ID:E6KBCXbB0

「―――今日くらいは私がお茶入れようと思ったんですけど―――」

「―――駄目よ―――」



「―――卒業―――」

「―――しないでよ―――」




唯「あ」

唯「なんだっけ・・・」

唯「まあ」

唯「いいか」

43: 2011/12/07(水) 02:07:30.76 ID:E6KBCXbB0
唯「忘れたことを忘れる」

唯「これって一番さびしいと思ってた」

唯「でも」

唯「忘れちゃうなら最初から無かったってこと」

唯「さびしいって感情もほんとは存在しない」

唯「もういいかな」

唯「むずかしいことは分かんないし」

唯「極端な話みんなのドッキリかもしれないし」

唯「みんなの事も覚えてるし」

唯「もう疲れたよ」

44: 2011/12/07(水) 02:10:04.59 ID:E6KBCXbB0

「―――でーもね―――」

「―――あえーたよ―――」

「―――すてーきな―――」

「―――きーみに―――」

ザザザッ・・・

「―――き―――」

「――――――」

ザッ・・・



唯「・・・」

45: 2011/12/07(水) 02:11:41.40 ID:E6KBCXbB0

ザザザッ・・・

「―――すてーきな―――」

「―――こねーこに―――」

ザザ・・・

「―――こね―――」

「――――――」

ザ・・・

46: 2011/12/07(水) 02:15:25.75 ID:E6KBCXbB0
唯「おはよう」

紬「あ、唯ちゃんおはよう」

澪「唯、調子はどうだ?」

唯「うん、ぜっこうちょうだよ!」フンス

律「え?」

唯「もういいんだ!」

唯「私にとっては無かったことだし、もういいんだよ!」

澪「唯・・・」

律「・・・」

紬「でも唯ちゃんはそう考えて当然よね・・・」

唯「さ、行こ!遅刻するよ!」

48: 2011/12/07(水) 02:20:21.66 ID:E6KBCXbB0
唯「もう」

唯「私に残ったのはひとつだけ」

唯「天使にふれたよって曲は」

唯「あずにゃんのための歌」

唯「あずにゃんのための羽」

唯「私はそれを卒業の日に歌った」

唯「それだけしかない」

唯「お願い」

唯「この記憶だけは」

唯「取らないで―――」

50: 2011/12/07(水) 02:25:20.73 ID:E6KBCXbB0


映画「けいおん!」大ヒット!

映画「けいおん!」を劇場で三回見るたびに映画の生コマフィルムをプレゼント!


「24回見るぜwww」

「完全ランダムかよwww」

「風景だけとかwww」

「寿司かよwww」

「お!教室ライブシーンキター!!」

「wwwwww」

「これ欲しかったシーンだwww」

「イラネ」

「外れ」

「やっぱ天使にふれたよのシーンほしいな」


・・・・・・

51: 2011/12/07(水) 02:29:42.62 ID:E6KBCXbB0
梓「唯先輩お久しぶりです」

唯「おお!あずにゃん!」

梓「えっとその、大丈夫ですか・・・?」

唯「あ、うんもう大丈夫」

梓「え!?じゃあ記憶が戻っ」

唯「もういいんだよ」

梓「・・・そんな」

梓「そんなのってないです!!」

唯「あずにゃん・・・」

55: 2011/12/07(水) 02:35:45.99 ID:E6KBCXbB0
唯「でも私にとっては無かったことなんだよ・・・?」

唯「それはきっと記憶がある私から見たらとっても悲しいことだけど」

唯「記憶が無い私はどう感じたらいいのかすらわからないんだよ」

梓「でも・・・!!」

唯「でもね」

唯「・・・」

唯「でーもね、あえーたよ、すてーきな」

唯「てんーしにー・・・」

唯「大丈夫」

唯「忘れてないから」

唯「あの日のこと」

唯「あの瞬間のことだけは」

57: 2011/12/07(水) 02:39:48.00 ID:E6KBCXbB0
梓「唯せんぱ・・・い・・・」ポロポロ

唯「きっとあずにゃんが覚えてることはほとんど忘れてるけど」

唯「忘れないよ」

唯「絶対」

梓「約束・・・ですよ?」

梓「もうこれ以上、何も忘れないって」

唯「わかったよ」

唯「やくそく!!」

梓「やくそくです!!」

唯「・・・えへへ」

梓「・・・えへへ」


ザザザッ・・・

58: 2011/12/07(水) 02:46:05.72 ID:E6KBCXbB0


「全国の劇場でこれが最後のフィルムらしい」

「フヒヒ、きっと神シーンが・・・」

「・・・」

「キター!!天使にふれたよのシーンキター!!」






唯「くっ・・・」

梓「唯先輩!?」

唯「あ・・・」

梓「唯先輩!!唯先輩!!誰か!!誰か助けて!!」

梓「唯先輩を助けてよ!!!」

唯「うう・・・」

ザザッ・・・

64: 2011/12/07(水) 03:39:42.17 ID:E6KBCXbB0


「この歌もあずにゃんの羽になるかな?」





唯「・・・」

梓「唯先輩!!」

唯「あずにゃん」

唯「どうしたの?」

梓「・・・え?」

唯「あれ?今何か考えてたような気がしたけど」

唯「気のせいだよね」

梓「ああ・・・」ボロボロ

唯「えっ?えっ?どうしたのあずにゃん!?」

65: 2011/12/07(水) 03:46:13.59 ID:E6KBCXbB0
紬「というわけでついに唯ちゃんの『無くす記憶』がほぼ全て消えてしまいました」

澪「そんな・・・」

梓「うう・・・うわあああ・・・・」ボロボロ

律「梓、落ちつけって・・・」

紬「不幸中の幸いですが、無くした記憶が無くても日常生活や記憶の大まかな流れに問題はありません」

和「でも大事な記憶を無くしたことに変わりはないわ」

さわ子「そうよねえ」

憂「おねえちゃん・・・」

純(私役に立ってる?ねえ)

66: 2011/12/07(水) 03:51:07.50 ID:E6KBCXbB0
紬「ですがこれを好意的にとらえましょう」

梓「!」

憂「」オッ

さわ子「憂ちゃんストップ!」ガシッ

紬「ありがとうございます、さわ子先生」

憂「はあ・・・はあ・・・」

さわ子「続きがあるに決まってるじゃない、落ちついて」

紬「おそらくこれ以上記憶は無くならないわ」

紬「これからは無くした記憶を取り戻すことに力を尽くしましょう」

憂「!」

憂「すみません、早とちりして」

紬「私の方こそ言い方が悪かったわ、ごめんなさい」

67: 2011/12/07(水) 03:57:18.06 ID:E6KBCXbB0
梓「でもどうやって・・・」

紬「この前和ちゃんが言った話なんだけど、ここにいる全員は何故かしっくりきたのよね」

紬「だからもうそうと決めて話を進めたいの」

澪「そうだとしてもどうやって?」

律「具体的な解決策が無いんじゃどうしようも・・・」

和「私たちが『違う世界』に関われない限り解決しないわね」

さわ子「難しい話ね」

憂「『違う世界』の動向を見守るしかないんですか・・・?」

純「うーん」

純「あのですね」

69: 2011/12/07(水) 04:06:55.11 ID:E6KBCXbB0
純「例えばですけど」

純「『この世界』の私たちの生活が『違う世界』で漫画とか小説とかになってて」

純「それで『違う世界』のその漫画とかが捨てられたとか燃やされたとか」

純「そういう感じで唯先輩の記憶は無くなっていったんじゃないですかね」

純「『誰かの意思』じゃなく『不特定多数の意思』って感じがします」

純「直感ですけど」

紬「・・・」

純「あ、すいませんでした!生意気な事言いましたよね」

紬「それよ」

70: 2011/12/07(水) 04:12:08.63 ID:E6KBCXbB0
紬「私も直感だけどすごくピンときたわ」

澪「ああ、私も」

律「ほぼそれで決定と言っていいくらいしっくりきたな」

さわ子「うん」

和「確かに不思議と納得したわね」

憂「すごいよ純ちゃん!」

梓「ありがとう純」

純「え?あ、なんかどうも」

純「でも肝心の解決策が・・・」

71: 2011/12/07(水) 04:21:08.68 ID:E6KBCXbB0
紬「私たちの事をお話にしているなら」

紬「『違う世界』のそのお話でまた唯ちゃんのお話をやってもらえばいいのよ」

澪「どういうこと?」

紬「今唯ちゃんの記憶は一時的に失われていると仮定して」

紬「破棄かそれに準ずる行為で失われた唯ちゃんの記憶のピースをまた作ってもらうの」

紬「再発行、マスターテープのようなものがあるなら解決のはずよ」

紬「『この世界』から出来ることは新しく何かを始めたりしてアクションを起こすこと」

紬「いえ、今大学生の私たちの世界ではなく、『高校生だったころの世界』の私たちが何かしてくれれば一番なんだけど・・・」

・・・・・・

73: 2011/12/07(水) 04:26:46.76 ID:E6KBCXbB0

律「ドバイ!」

唯「ヨーロッパ!」

紬「温泉~♪」

澪「ロンドン・・・かな」

梓「私はどこでも」

・・・・・・

とんちゃんに決めてもらおう!

・・・・・・


唯「おお!ヨーロッパに決定だね!」

律「で、どこ行くんだ?」

唯「ヨーロッパだよりっちゃん!」

75: 2011/12/07(水) 04:43:25.74 ID:E6KBCXbB0

澪「じゃあロンドンにしようよ」

唯「ヨーロッパだよ澪ちゃん!」

律「いや、ロンドンもヨーロッパだろ」

唯「そうなの?じゃあロンドンでもいいよ!」

澪「ほんと?やったー!」

76: 2011/12/07(水) 04:46:02.62 ID:E6KBCXbB0
ザザザッ・・・

唯「ん」


ザザッ・・・





けいおん!映画ではロンドンへ!

映画を三回見るとクリアファイルをプレゼント!


ザザザ・・・

77: 2011/12/07(水) 04:47:53.54 ID:E6KBCXbB0
唯「あ・・・」

唯「私、大切なこと忘れてたんだ・・・」

唯「でも」

唯「思いだした・・・」

唯「そっか・・・」

唯「そうだったんだ・・・」

78: 2011/12/07(水) 04:50:14.40 ID:E6KBCXbB0
唯「みんな~!」

紬「どうしたの?唯ちゃん」

唯「思いだした!!」

澪「え!?」

律「ほんとか!?」

唯「ロンドンも、みんなで作ったあずにゃんのための曲も!」

紬「唯ちゃん!」

唯「良かったよー!!」

79: 2011/12/07(水) 04:53:29.49 ID:E6KBCXbB0
澪「でもどうして・・・」

紬「『この世界』の私たちが『違う世界』に気付いたことで少しだけ歴史が変わったのかも」

律「でもそれじゃややこしくなって余計・・・」

紬「多分影響は少ないはずよ」

紬「その日飲んだお茶の数とか」

澪「そんなんじゃ歴史なんて変わらないんじゃ」

紬「でも確かに変わったの」

紬「バタフライ・エフェクトってやつね」

澪「ああなるほど」

律「?」

80: 2011/12/07(水) 04:56:58.86 ID:E6KBCXbB0
唯「あずにゃんにまたこの曲歌ってあげようよ!」

律「お、よっしゃやるか!」

唯「今から!」

澪「今から!?」

紬「行こう!みんな!」

唯「この曲、あずにゃんの羽になるよね!」

律「なる!」

澪「絶対なるよ!」

紬「絶対!」

唯「全部思いだしたよ!!」

唯「みんな!大好き!」

82: 2011/12/07(水) 04:58:16.67 ID:E6KBCXbB0
天使にふれたよ

singing!

ふわふわ時間



おしまい

引用元: 唯「ごめん、思いだせない・・・」