1: 2016/10/16(日) 21:08:22.19 ID:d7EDy3Di.net
「暑いわね……」

高校生になって最初の夏休み、観測史上最も暑いと言われてるけど
それ毎年言ってるわよね?

善子「エアコンがつかないわ!!」

堕天使母「善子ォ!あんたまたエアコン壊したの!?」

善子「壊してないわよもう!!」

堕天使母「だいたい朝からエアコンつけようとしないでっていったでしょ?!昼間の一番暑いときから日が暮れるまでって!!」

善子「はいはい」

にしても暑いわ、せっかく初日に宿題終わらせてやろうと意気込んでたのに……

2: 2016/10/16(日) 21:10:37.81 ID:d7EDy3Di.net
善子「そうだわっ!!」

ピッポッパ!!

プルルルルッ

電話「はいもしもし国木田ずら」

善子「はぁいごきげんよう私はだて」

電話「なんだ善子ちゃんか、朝から何ずら?用がないならもう切るずらよ」

善子「まだなにも言ってないでしょ!?」

電話「そんなに暇ずら?」

善子「もう!!!」

電話「悪かったずらwww」

5: 2016/10/16(日) 21:14:19.55 ID:d7EDy3Di.net
善子「私ったら偉いでしょ?初日に宿題終わらせようと思って」

電話「見せないずらよ」

善子「だーかーらー……フンッ……でもエアコンが壊れちゃったの」

電話「それは気の毒ずらねえ」

善子「だから今からずら丸の家行ってもいいかしら?」

電話「ええ……」

善子「ちゃんと宿題するわよ!!」

電話「まあいいずらよ、マルは本でも読んでるずら」

善子「ずら丸の家ってエアコンある?」

電話「水を撒いてるずらよ」

8: 2016/10/16(日) 21:18:30.96 ID:d7EDy3Di.net
善子「ああァァァん暑いわぁぁぁ!!」

聖母(マリア[母])は500円くれたけど……これじゃバスの往復だけよ…
アイス買えないじゃない

善子「久しぶりに自転車を使おうかしら……」

チリンチリーーン

善子「ふうっ!風が気持ちいいわっ!!」

9: 2016/10/16(日) 21:24:06.26 ID:d7EDy3Di.net
ピーンポーン

ピンポン押すのって緊張するわよね……

善子「つ……津島でつ…花丸さんの……クケッラスメイトの津島善子です」

インターホン「………」

善子「ずら丸ゥ!!いるんでしょ!!?出てきなさいよ!!」

ガチャ

花丸「あっ………なんでアイス買ってきてないずら……帰っていいずらよ」

善子「ちょっ酷いんじゃない?!」

花丸「冗談ずらよ、さあ上がるずら」

善子「お邪魔しまーす」

花丸「お父さんはゲートボールにいったずら、適当にゆっくりしていいずらよ」

善子「うちより涼しいわ!ありがとう」ペター

10: 2016/10/16(日) 21:29:12.67 ID:d7EDy3Di.net
花丸「………」(読書)

善子「っぷはぁー休憩ぃ…ずら丸の家のお茶美味しいわねー」ングッングッ

花丸(その後善子ちゃんは20分ごとに休憩をし続けた……マルのおうちのお茶は減り続けた)

PM13:10


善子「はぁ~あっっっっっっっつ!!!」

花丸「さっきから暑いとしかいってないずら…」

善子「ねえ、水撒いたらもっと涼しくなる?」

花丸「さっきも撒いたずら……」

善子「もっと撒くわよっ!!」

花丸「ひとりでやるずらよ」

善子「んもぉぉぉぉ!!立ちなさいよ!!ほら来て!!」

14: 2016/10/16(日) 21:35:56.68 ID:d7EDy3Di.net
~庭~

善子「すっごい太陽よ!!私たちを睨み付けてるわ!!」

花丸「70数億人の中からなんでマルたちが睨まれるずら……」ハァ

善子「これ?このホース?」

花丸「はいはい」

ブシャアアアアアアアッ

花丸「アブボボボボボボボッ」

善子「あっはっはっは♪」

ジョバァァァァァァァァァッ

花丸「うわあっ!!」

善子「これで涼しいでしょ?」

花丸「はぁ……こどもずらねぇ……」ビショビショ

善子「えっ…ごめん」

グイッ

花丸「暑いって言ってたのは善子ちゃんずらぁぁぁ!!」

ブシャアアアアアアアッ

善子「ひぎっ!!」ポタポタ

花丸「涼しいずらね……」ビショビショ

善子「あはははっ、最初からこうすれば良かったの!実質プールね」

花丸「それは違うずらよ……ふわぁぁぁあ、そろそろ昼寝の時間ずらよ」

善子「このままここで寝れば服も乾くしいいんじゃない?」

花丸「zzzz」

17: 2016/10/16(日) 21:40:32.84 ID:d7EDy3Di.net
善子「……んん……」

花丸「すぅ……すぅ」

善子「はぁあ、結構寝ちゃったのかしら……ええっと」

PM17:20

善子「起きなさいずら丸、もう晩御飯も近いわよ」グイグイ

花丸「んむぅ……ずらぁ………」zzzz

善子「起きないわね……」

善子「そうだわっ!!」

ふふっ、ずら丸が寝てる間にアイス買いに行ってあげるわ!私ってば気が利くわね
感謝するのよずら丸

チリンチリーーン

19: 2016/10/16(日) 21:44:40.80 ID:d7EDy3Di.net
善子「ええと、コンビニは……あっちねっ♪」
チリンチリン

ヒュオオオオオオオオ

善子「自転車っていいわね~こんどからチャリ通にしようかしら」

ヒュオオオオオオオオ

善子「長いわね……こっち曲がったらショートカットかもっ♪」

チリンチリン

善子「うーん戻る……?」

善子「何よここ……」

ヒュオオオオオオオオ

善子「戻ろう……」

20: 2016/10/16(日) 21:49:00.60 ID:d7EDy3Di.net
おかしい、と思った
数回来たことのあるずら丸の家、そのままルビィとコンビニに寄ったこともあるのに……

善子「迷ったの……?」

善子「うーーんあっちね!!」

気づけば山の茂みの深くに来ていた
まるで誘われているかのようだ

善子「あっれぇ……ここどこかしら……」

言葉にできないような不安感が善子を襲う、ずら丸とアイスを分けようと思っただけなのに……

善子「あらっ、なんか見えるわ」

21: 2016/10/16(日) 21:54:58.94 ID:d7EDy3Di.net
ザザザァッ

善子「……なにここ」

善子「これは……鉄?

茂みを抜けたそこには始めてみる空間が広がっていた
10数メートルほどの広さで中央に三本の錆びた鉄骨がまっすぐ空に向けて立っている
その回りを綺麗な石が円を描いて囲っている

善子「これは……ストーンサークルね!!凄いわ!沼津にストーンヘンジがあったなんて!!凄い発見だわ……」

もちろんストーンサークルも好きよ、ミステリアスで素敵

ヒュルルルッ

善子「ううっ、さぶっ」

ガタン

善子「ちょっと気味悪いわね……」

ペタッ

22: 2016/10/16(日) 21:59:23.88 ID:d7EDy3Di.net
善子「冷たい……」

善子「錆びても鉄ね……」

善子「にしても綺麗な石ねぇ、これいわゆる大理石ってやつなんじゃないの?」

善子はすっかりアイスのことを忘れて夢中になった

ヘタッ

善子「ひゃん」

仰向けになって寝ていた善子の服の背面はまだ濡れていて、大理石の上に座ると冷たさがより強く感じられた

善子「ふわぁぁぁあ……なんだかまた眠くなってきちゃった」

23: 2016/10/16(日) 22:02:41.72 ID:d7EDy3Di.net
善子「こんなところで寝ちゃダメよね…」

善子「ダメ………よね」

善子「すぅ……」zzzz

━━━━━━━━━━━━━━━━━
ずら丸にアイス買ってあげなきゃ……

びちょびちょにしちゃったのも謝ろうかしら

でもあれはずら丸も楽しんでたわよね……

さよならも言わないで出ていっちゃったけど大丈夫かな

帰ったら電話しよう……

25: 2016/10/16(日) 22:08:15.23 ID:d7EDy3Di.net
善子「…………」

善子「いま……何時だっけ……」

善子「ええと……あれ?携帯ずら丸の家に忘れたのかな……戻ろう」

ムクッ

善子「よいしょ」

善子「あれ……ここ……どこ?」

眼前には先ほどのストーンサークルなどどこにもない、薄暗い林の中だった

善子「………わぁぁぁぁぁ!!どこよ!?えーとえーと、ずら丸の家からでて!山で迷って、へんなストーンサークルにでて………わかんない!!わかんないわーー」アタフタ

カサカサ

善子「ひいっ、何よ!?妖怪!?!!嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ダダダダダダダダダダダダダ

善子「ああああああああああ」

26: 2016/10/16(日) 22:08:49.94 ID:d7EDy3Di.net
>>24間違えました、時計エアプですみません

27: 2016/10/16(日) 22:17:27.69 ID:d7EDy3Di.net
善子「ぎゃあああああああ」

ゴロゴロドテッ

善子「いったぁぁぁぁぁぁい」

ブォォォォォォン

「「あぶねえだろ!!」」

善子「ひっ、すみません!!って…道路!!?よかったぁ、それにやっぱりここは沼津ね…」

善子「自転車無くしちゃった……携帯はずら丸の家にあるとして」

善子「はぁ~…ショックね、自転車の良さに気づいたばかりだと言うのに……」

テクテクテク

善子「今日はもう帰るわ……帰ったらずら丸に電話と……」

ジャララ

善子「帰りのバス程度のお金もあるわ、さっさと帰りたい気分……」

28: 2016/10/16(日) 22:22:31.37 ID:d7EDy3Di.net
善子「…………?……あんなバス走ってたかしら……」

バス「プーーガシャン」

善子「いつもより安いわね……でもラッキーだわ、これでアイスも買えるもの……」

バス「ハッシャシマス、ゴチュウイクダサイ、ブーーガシャン」

なにかしら……この違和感……私の知ってる沼津なのに……

ブオオォォォォォォォン

善子「……………もう暗いわね…」

29: 2016/10/16(日) 22:27:02.23 ID:d7EDy3Di.net
善子「あっ…そろそろね、」ポチッ

バス「ピンポン!ツギ、トマリマス」

ブオオォォォォ

バス「ブーー、ガシャン」

善子「ありがとうごさいました」

バス運転手「んっ、お世話サマー」

32: 2016/10/16(日) 22:35:39.75 ID:d7EDy3Di.net
善子「うぅん……」

テクテクテ

善子「あれぇ……?」

テクテクテク

善子「……うぅ」

善子「降りるとこ間違えたのかしら……」

いくら歩いても見つからなかった
自宅のマンションが……

善子「でも……この川に…あの蒲団屋さん……んー……」

善子「うぅん……あれっ?」

善子「あれは……ルビィ?」

善子「ルビィーーー!ルーービィィィィィィ!!!はあっはあっ……やっと……知ってる人に会えた……」

34: 2016/10/16(日) 22:41:00.82 ID:d7EDy3Di.net
ルビィ「ピ?!」

善子「ルビィ!始まったばかりだけどどう?夏休みは?」

ルビィ「ピピピ……ピギィィィィイイイイイイイィィィィィィィィィ!!」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

善子「わっ!ちょっと待ちなさいよ!!」

気のせいかしら……ルビィってあんなに小さかったっけ

善子「はあっ!」ガシッ

ルビィ「うううゆぅ……どうか……どうか命だけは……お許しください……」

善子「はあ?なにいってるのよ?私よ!堕天使ヨハネ!!」

ルビィ「?………知らない人に……ついていっちゃダメって……おねいちゃんが……お母さんも……」ウルウル

善子「だから、ヨハネよ!!………はぁ、仕方ないわねぇ、津島善子よ!!あんたのクラスメイトよ!!」

ルビィ「うゆぅ……知りません……こ…ころされる……誰か……」

「「とうっ!!」」

バキィッ!!

善子「ぐっはぁっ!!!」

35: 2016/10/16(日) 22:45:33.31 ID:d7EDy3Di.net
ルビィ「お!おねいちゃん!!」

ダイヤ「もうだいじょうぶですわ!!」

善子「いったぁい……」ドテッ

ダイヤ「わたくしのいもうとにてをだす不届きもの!まさかあなたが噂のとおりまですの?!!」

善子「ってあれ?」

ダイヤ「なんですの!?!じろじろと」

善子「小さい………」

ダイヤ「まあっ!しつれいですわね!!」

善子「えええ!?」

ダイヤが小さくなってる……ルビィと同じくらいだわ

善子「………戦略的撤退!!」

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

36: 2016/10/16(日) 22:53:10.17 ID:d7EDy3Di.net
善子「どどどどどどどういうこと?!ルビィとダイヤは私のこと知らないし!私の家も無い!!!何よ何よ!!」

………………

善子「どこに帰ればいいの?………ここはどこなの…………?」

善子「あの小さなダイヤかわいかったわね…小4くらいかしら………」

善子「小4…………うーーん……」

善子の中にはある仮説がたっていた
しかしあまりにも非現実的過ぎて考たくはなかった

善子「………でも確かめなきゃ……ダメよね……このまま野宿するわけにはいかないし……」

37: 2016/10/16(日) 23:09:02.47 ID:d7EDy3Di.net
善子のマンションに引っ越したのは中学校に入学したあとだ
それまでは町のはずれのアパートで暮らしていた

善子「あっちだったかしら……」

テクテクテク

善子「…………」

怖かった……もし"そこ"にいって、自分の仮説があっていたとしたら……
こんな夢のような夢が現実になってしまう

善子「……たしか……」


テクテクテク

38: 2016/10/16(日) 23:18:12.24 ID:d7EDy3Di.net
善子「ふふっ、マンション買ったってお父さん喜んでたなぁ……」

テクテクテク

善子「ここ……よね……」

恐る恐る階段を登る

カッカッカッ

善子「206だっけ……」

カッカッカッ

どんっ

少女「あっ、すみませんっ……ん?」

善子「あ、ごめんね」

小学生くらいの女の子
綺麗なサラサラの髪の毛、頭の右上に小さなだんご

少女「んむむむ……どっぺるなんとか?……おだんごがうつくしいわね♪」

善子「………」

少女「あらっ、お母様に怒られちゃうわっ♪」
タッタッタッタッ

ガチャ

少女「ただいまー」

40: 2016/10/16(日) 23:22:43.82 ID:d7EDy3Di.net
その少女の母らしき人物「おかえり、遅いじゃないの!」

ガチャン

善子「……帰ろう」

カッカッカ

テクテクテク

善子「帰ろうって………どこに……」

善子「ここは……間違いなく…6年前の沼津………」

善子「この沼津の私、かわいかったわね……ふふっ……」

テクテクテ

歩いた……あてもなく……ただひたすら歩いた

41: 2016/10/16(日) 23:27:57.03 ID:d7EDy3Di.net
善子「……真っ暗ね……」

テクテクテク

善子「疲れちゃった……」スッ

疲れはてた善子はふと目についたバス停のベンチに座る

善子「どうしよう……バスにつかって……残りは70円……」グーー

善子「お腹すいた……帰りたい……お母さん……」ウルウル

「「おやおや、こんな時間にバスは来ませんよ」」

42: 2016/10/16(日) 23:34:33.37 ID:d7EDy3Di.net
善子「……ですよね……」

善子の前にはおじいさんがたっていた
善子と同じくらいの身長ですこし太っていて眼鏡をかけている

おじいさん「こんな時間に何をしているんですか?」

善子「…………わかりません」

おじいさん「家出……かな?……お嬢ちゃんのおうちは?」

善子「……駅の近くで……一番高いマンションなの……」

おじいさん「うーん、そんなものは見当たりませんなぁ」

善子「………そうね」

おじいさん「ふう……わかったよ、野暮なことは聞かないよ、家に帰りたくないんだろう?」

善子「そんなんじゃ……ないわよ」ツーー

気づけば涙が出ていた……

善子「だってぇ…ウッ…だって……帰れないんだもん…ウッ……」シクシク

おじいさん「ふふっ、困ったもんだ、どうだいお嬢ちゃん、今日はうちに泊まってくかい?」

43: 2016/10/16(日) 23:40:49.91 ID:d7EDy3Di.net
善子「……」

おじいさん「へんなことはしないさ、今は孫もいるからできないしね」

善子「いいの?……」ズビーッ

おじいさん「ははっ、いつも本ばかり読んでる孫も遊び相手が来たら喜ぶだろうよ」

善子「……ごめんなさい…ズーッ…」

おじいさん「ごめんなさいじゃないだろう」

善子「ありがとうございます…ウッ………うわぁぁぁああぁぁぁぁん」

溜まっていた何かが出ていった
この沼津の自分より幼い子供のように泣いた……
ひとりではないと気づかされた……

━━━━━━━━━━━━━━━━

おじいさん「さぁ、もうすぐだ」

善子「…………」

なんだか見たことある道……
まあ沼津だし当たり前よね……

44: 2016/10/16(日) 23:53:32.84 ID:d7EDy3Di.net
おじいさん「さあついたぞ」

善子「うーん……あれっ?」

おじいさん「どうしたんだい?」

ここは……だってここは、つい数時間前まで宿題をやっていた、ずら丸の家その物なんだもん……

善子「なんでもないです……」

異世界にでも迷い混んだ気分だったけどここは沼津だものね…

おじいさん「ただいまー!」

タッタッタッタッタッタッタッタッ

小さな女の子「おっおっ!おっかえりぃ!!おじいちゃん!!」

おじいさん「ははは、ただいま花丸」

善子「………」

小さな花丸「…だれ?……おばぁちゃぁぁぁぁぁん!!おじいちゃんがへんな女の人つれてるずら!!」

おじいさん「はっはっは、この娘はバス停で拾ったんだよ」

小さな花丸「えー!マルが亀さん拾ったら池に返せって言うのに!!」

善子「……」

私って運が良いのかしら?悪いのかしら……まさか本当にずら丸の家だなんて

いまより活発なのね……

45: 2016/10/16(日) 23:58:37.75 ID:d7EDy3Di.net
善子「おじゃまします……」

小さな花丸「なんていうの?」

善子「よしっ……ええと……としこよ」

小さな花丸「としこお姉ちゃんずら!!」

善子「ずら…花丸ちゃんはいくつなの?」

小さな花丸「10歳!!」

善子「四年生なのね」

やっぱり6年前なのね……
ダイヤは小6だけどルビィと変わらないくらいだったわね、中学生のとき背が伸びたのかしら

46: 2016/10/17(月) 00:01:52.51 ID:owz6sH/d.net
小さな花丸「わあっ、としこお姉ちゃんきたないっ!!」

おばあさん「あらあらこんばんは」

善子「あっ、すみませんこんばんは」

おばあさん「疲れてるみたいだから先にお風呂に入りなさい」

善子「あっ、ありがとうございます」

━━━━━━━━━━━━━━━

ジャアァァァァァァァァァァアアアアアアアア

善子「っはぁぁぁぁ気持ちいいわぁ」

キュッ

ジャバァァァッ

チャポン

善子「あったかい……夏はいつもシャワーだけで済ませてたけど……湯船もいいわね……」

47: 2016/10/17(月) 00:07:17.82 ID:owz6sH/d.net
善子「ぷはぁ」ホカホカ

善子「お風呂ありがとうございました」

おばあさん「さあ晩御飯をどうぞ」

善子「わあっ、ありがとうございます」ジュルリ

善子「いっ…いただきます!!」

小さな花丸「いただきまーすずら!!」

おじいさん「いただきます」

善子「おいしい……」モグモグ

善子「おいしい!!おいしい!!」バクバク

小さな花丸「マルよりはやいずら」

おじいさん「ビールどこか知ってるかー?」

おばあさん「あなたビール買いにいったんじゃないの?」

おじいさん「はっはっは忘れてた」

小さな花丸「マルの春雨あげるずら」ヒョイ

善子「ありがとう」チュルルルッ

49: 2016/10/17(月) 00:12:53.56 ID:owz6sH/d.net
善子「ごちそうさまでした!!」マンプクプク

小さな花丸「ごちそうさまずら!!」

おばあさん「まるちゃんお風呂があいてるからはいりなさい」

小さな花丸「はぁーい……としこちゃんもいこう?」

善子「……」

小さな花丸「ねえ!!」

善子「っああ!私!?」
いっけね、としこで通してるんだった

小さな花丸「ねえねえ!!」

善子「ええ、さっき入ったし……」

小さな花丸「ええー」ジィーーッ

善子「む………」

小さな花丸「………」ジィーーッ

善子「んもうっ!!仕方ないわね!!」

善子、本日二度目の入浴へ

50: 2016/10/17(月) 00:20:05.69 ID:owz6sH/d.net
ザッパァァァッ

小さな花丸「せなかをお願いするずら」

善子「はいよ」

ゴッシゴッシ

ザァァァァァァァァ

小さな花丸「あのね!マルはね!かみのけが長いからあわがすごい大きくなるずらよ」

モッシャモッシャモッシャモッシャ

善子「すごいわね、もうアフロ犬よ」

というか良いのかしら……過去のずら丸に未来の私が直接出会って話して……

そしたら私の生きる現代のずら丸はどうなるのかしら……

善子「うーん……」

バシャアッ

善子「あぎゃっ!!」

小さな花丸「ははははっ」

善子「五倍返しよ!!」

ザッパァァァァ

56: 2016/10/17(月) 09:16:25.40 ID:95LghF4D.net
善子「二度もお風呂に入るとは思わなかったわ」ホッカホカ

小さな花丸「んーーっ」ホカホカ

おじいさん「花丸、アイスがあるよ」

小さな花丸「やったぁ」

おじいさん「としこちゃんもいいよ」

善子「ありがとうございます」

アンパンマンのひとくちの奴

小さな花丸「のこり二個ずら」ヒョイ

善子「ちょうど良いのかしら」ヒョイ

小さな花丸「うんまいずらぁ」シャクシャク

善子「……あげるわ」

小さな花丸「いいずら?!!」

善子「いいわ、みかん味だし」

小さな花丸「やったずら!!」シャクシャク

コツコツコツ
10:20

57: 2016/10/17(月) 09:18:46.75 ID:95LghF4D.net
おばあさん「もう遅いからまるちゃんは寝る?」

小さな花丸「寝るずらーー!!」

善子「私ったらずいぶん歩いてたのね……」

クイクイ

小さな花丸「としこちゃんも寝るずら」

善子「そうね、私も疲れたわ」

58: 2016/10/17(月) 09:23:48.34 ID:95LghF4D.net
おばあさん「じいさん、じいさん!」

おじいさん「なんだい?」

おばあさん「あの娘は大丈夫なのかい?親御さんとか……なにも聞いてないのかい?」

おじいさん「すぐ家に帰りたがるさ、家出なんてそんなものだろう」

おばあさん「……そうかねぇ……心配だよ………」

………………………………………………………

善子「んぅ……………」

小さな花丸「スゥ…………スゥ」zzzz

暑いわね、さすがに……
いろんな事がありすぎてめちゃくちゃだわ…細かいことはまた明日調べるとして……

59: 2016/10/17(月) 09:30:41.80 ID:95LghF4D.net
(^8^)(^8^)(^8^)(^8^)「チュンチュンチュンチュン」パタタタタタッ

「「……こちゃん……しこ……ん!!朝……よ!!朝ずら」」

善子「んんぅ……ずら丸ぅ……まだ寝れるのよぉ………」フワフワ

「「としこちゃん!!朝ずらよ!!」」

善子「あーー!!わかったわよ!!おきたわ!!」ムククッ

小さな花丸「!!………おはようずらぁ」

善子「あ…………おはよう」

なんでずら丸に起こされてるのかと思ったら………夢じゃないのよね……


おばあさん「あらおはよう」

(^8^)8:30

善子「おはようございます」

小さな花丸「おはようずら!おばーちゃん!!」

おばあさん「あさごはんできてるよ」

善子「ありがとうございます」

60: 2016/10/17(月) 09:37:28.16 ID:95LghF4D.net
ごはん、のり、鮭、みそしる

善子「いただきます」

小さな花丸「いただきますずら!!」

善子「とってもおいしいわ」モグモグ

小さな花丸「おばーちゃん!おばーちゃん!しょうゆ!しょうゆは?」

おばあさん「鮭は塩ふってあるからそのまま食べなさい、醤油もかけたらからだに悪いよ」

小さな花丸「えーっ」モグモグ

小さな花丸「もぉりが!」ムグムグ

善子「?」

小さな花丸「もぉりがはりないぶら~」ムグムグ

ン゙ックン

おばあさん「鮭といっしょに食べればのりなんていらないでしょ」

小さな花丸「でも!のりが!!」

善子「はい」ノリヒョイ

小さな花丸「いいずら!!?」

善子「いいのよ」

小さな花丸「でもとしこちゃんののりがないとごはんが!!」

善子「大人はのりなしでごはんがたくさん食べられるのよ」ングング

小さな花丸「すごいずら~…でもマルはまだまだこどもだからのりでごはん食べるずらよ」モグモグ

61: 2016/10/17(月) 09:42:01.80 ID:95LghF4D.net
善子と小さな花丸「ごちそうさまでした!!ずら」

おばあさん「お皿とお茶碗は流しにおいておいてね」

小さな花丸「はぁい」

トテテテッ

善子「ありがとう」

さて…………何から始めようかしら……
そういえば昨日見てなかったこの日の日付でも見ようかしら……

7/21━9:05

64: 2016/10/17(月) 10:57:22.83 ID:UNMMs/TW.net
善子「……ちょうど6年前ね」

小さな花丸「マルがお皿をあらうずら~」

おばあさん「ありがとうまるちゃん、えらいねえ」

テレビ「続いてのニュースです………」

おじいさん「よかったなぁとしこちゃん、最近は沼津も物騒だからね」

善子「すみません本当に」

通り魔……6年前の夏休み……徐々に記憶の断片が浮きだす……

ズギッ

善子「うっ……」ガタッ

おじいさん「!!大丈夫かい?!」

善子「ええ、だいじょっ……おッおえええええっ」ボロロロロッ

小さな花丸「としこちゃんがゲロ吐いたずら!!」

65: 2016/10/17(月) 11:04:19.83 ID:UNMMs/TW.net
おばあさん「ごめんね、お口に合わなかったかい?」フキフキ

善子「いえ……そんなことありません…本当に美味しかったです……すみません」

おばあさん「気分が悪いなら寝てる?」

善子「すみません、そうします……」

忘れられるはず……無いわよね……

おばあさん「私とおじいちゃんはこれからでかけるから、まるちゃんはとしこさんを見ててあげてね」

小さな花丸「了解ずら!!」ゴシゴシゴシ

善子「ごめんね………」

66: 2016/10/17(月) 11:18:23.83 ID:UNMMs/TW.net
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

善子「ここは……」

テケテケ

善子「ひどい……ウッ…オエエエエッ」ボロボロッ

善子「はあっはあっ……人?……動物?………私の……友達………?………」オエッ

見渡す限り氏で広がった世界……氏以外には『無』くらいしかない……

「「はじめまして……」」

善子「だ……誰?」ハアッハアッ

「「初めて出逢った気がしないね、善子ちゃん」」

善子「誰だって聞いてるでしょ………鳥?」ハアッハアッ

謎の鳥「あなたのこと、ずーっと見てたの、もちろんこっちに来てからだけどね」

善子「は?意味わかんないわよ」

謎の鳥「こっちに来る前はまだ途中だけどね」

善子「は?」

なんとなく…ただの勘だけど……“これ”は知っている……全部見透かされている……そんな気がする……

善子「ウッ……おっおええええっオロロロッ」ボロロロロッ

だからこそ気持ち悪い

謎の鳥「大丈夫ぅ?」

善子「帰しなさいよ…ハアッ……ハアッ…元の……元の世界に帰してっ!!……ずら丸にぃ……アイス買ってあげるんだからっ!!」

謎の鳥「“ここ”だよ……だいたい、あなたが悪いんだよ…善子ちゃん……あなたが望んd……」

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)

68: 2016/10/17(月) 11:25:34.49 ID:UNMMs/TW.net
善子「あっーーー」バッ

小さな花丸「すごいうなされてたずらよ…マルより寝相がわるいずらね」

善子「ご……ごめん」

なんてこともない……わよね

小さな花丸「もうおひるごはんの時間ずらよ」

善子「えっ!?もうっ!?」

11:45

善子「はぁ…」

小さな花丸「おばーちゃんになにも言われてないからおうちにあるものずら」

善子「なにがあるの?」

小さな花丸「うーん…あかいきつねとぉ……ごはんがちょっと」

善子「花丸ちゃんはどっちがいい?」

小さな花丸「マルは……マルはごはんがいいずら」

善子「じゃあ私があかいきつねね」

69: 2016/10/17(月) 11:33:24.61 ID:UNMMs/TW.net
善子「いただきまーす」

ズルルルルッ

善子「ほぅ~これも落ち着くわねぇ」ズルルルルッ

小さな花丸「…………」

善子「花丸ちゃんは食べないの?」

小さな花丸「今日はおじいちゃんおばーちゃんがいないから……」

善子「いないから?」ズズズーーッ

小さな花丸「………」

善子「?」

こどもってよくわからないわね……


善子「ごちそうさま」パンッ

ガッ

小さな花丸「ああっまつずらー」

70: 2016/10/17(月) 11:34:31.49 ID:UNMMs/TW.net
善子「え?」

小さな花丸「それずら!!」

善子「それって……この残ったお汁?」

小さな花丸「そうそう」

善子「………はい」

小さな花丸「ありがとうずら」

ボチャッ

善子「なるほど」

赤いキツネの汁にごはんを入れて食べるのね

小さな花丸「いただきますずら!!」

善子「美味しそうじゃない」

小さな花丸「おばーちゃんが、カップ麺の汁はからだに悪いからって……」モグモグ

善子「なるほど、それで」

小さな花丸「おいしいずら、おいしいずら」モグモグ

善子「ふぅん」

本当に美味しそうに食べるわね…幼きずら丸

小さな花丸「ごちそうさまずら!」

71: 2016/10/17(月) 11:51:26.15 ID:UNMMs/TW.net
ニュース「沼津を脅かす……」

小さな花丸「本当にあぶなかったずらね」

善子「ははっ大丈夫よ、だって通り魔は………」

小学生を狙った猟奇的な………

知っている……いや覚えている、思い出した……

小さな花丸「どうしたずら?」

善子「………」ドコッ……ドコッ

最後の被害者は……唯一の男で……36歳……

善子「……………ぁ」ドコッ……ドコッ

私が……私が消した………私の記憶………ここに来たのは………

ダッ

善子「ごめん!!ずら丸!!おじいさんおばあさんにありがとうっていっといて!!」

小さな花丸「!?っ!!ずら丸!?ちょっ!!まつずらー!!」

72: 2016/10/17(月) 12:08:03.81 ID:UNMMs/TW.net
6年前、女子小学生を狙う猟奇的殺人者

通り魔ではないのかしら?

私は図書館に行った帰り…夕方の6時ごろ!!お父さんと待ち合わせしてた駅まで歩いていく途中に出くわした!!

善子「はあっはあっはあっまだっ……2時っ!!はあっはあっもう!!遠いのよ!!」

ダッダッ

早くついていたお父さんは…図書館まで歩いてて

たまたま私と犯人を見かけて

切りつけられそうになった私庇って

善子「もぉぉぉぉう!!!」

チリンチリン

小さな花丸「まっ!!まつずらー!!!」チリンチリン

ブォォォォォォン

善子「っえええっ!!!!??」

75: 2016/10/17(月) 13:09:00.75 ID:UNMMs/TW.net
ヂリンヂリン
フゥゥゥゥゥゥゥッ

小さな花丸「どこにぃっ!!いくずらぁ!!!お留守番はぁぁぁぁ?!」

ヂリンヂリン

善子「わかったわかった!止まりなさいちびまる!!」

キキィィィィィィィッ

小さな花丸「おっ………とと、マルはちびまるでもずら丸でもないずらよ」

トトッ

小さな花丸「どういうことずら」

善子「………」

小さな花丸「帰りたいずら?」

善子「そうよ……でもやらなきゃいけないことがあるの」

小さな花丸「……マルにてつだえることは……」

善子「ひとりで大丈夫よ…そうね、おじいさんたちにありがとうっていっておいてくれればいいのよ」

小さな花丸「……これをつかうずらよ」

ヂリンヂリン

善子「いいの?」

小さな花丸「急いでるずら、ならこっちの方が下り坂は早いずらよ」

善子「絶対返すわ!!」

小さな花丸「こんどは遊ぼうね…としこちゃん」

善子「……………ええ、約束するわ」

小さな花丸「じゃあいくずら」

善子「ありがとう、いくわ!!」

チリンチリン

79: 2016/10/17(月) 16:58:17.38 ID:owz6sH/d.net
善子「ええと、図書館は……」

チリンチリン

善子「今は……3時半かぁ、まだまだ時間はあるわねぇ」

善子「とりあえず天使ヨハネの様子を見に図書館に入ろうかしら」

※まだ堕天していない

チリンチリン

善子「ちょっと変かしら……」

小学生が乗るようなピンクの自転車に女子高生が乗っている

善子「………/////さっさと図書館に入るわ」カァァァァ

チリンチリン

善子「!!……ここは…」

あの日の光景が鮮明に蘇ってきた
間違いない
この焼鳥屋の前でお父さんが………

善子「あと二時間とちょっと……」

80: 2016/10/17(月) 17:06:27.32 ID:owz6sH/d.net
善子「よいしょっ」

善子「この日の天使は何しに来てたんだっけ……」

善子「うーん、とりあえず……聖書……?」

テクテクテク

善子「いない……」

善子「ええと……あっ!!」

小さい善子「うぅん上杉謙信ってあんまり強くなさそうね」

日本史コーナー!?

善子「この私が……ダッさい日本史コーナー!?うぅん…黒歴史なの?」

とりあえずまだ図書館で本を読んでいる…と

善子「あと二時間の間にできること……」

なんかゲームや本だと直接自分と接触するのはできる限り避けた方が良いみたいだし……

81: 2016/10/17(月) 17:11:01.20 ID:owz6sH/d.net
チリンチリン

善子「武器なんてあるかしら…」

ヒュオオオオオオオオッ

善子「自転車は良いわねぇ……とりあえず海にいこうかしら、なにか流れ着いてるかも」

チリンチリン

善子「70円……だものねぇ」

82: 2016/10/17(月) 17:23:34.47 ID:owz6sH/d.net
ザザァァァァァァァァッ

善子「夕方の海……美しいわねぇ」

ザッザッ

善子「この長くてふっとい木の枝で後ろからぶっ叩けばなんとかなるかしら……」

ヒュンヒュン

善子「堕天抜刀術~輝閃一刀~」

ヒュオンッ

少女「かなんちゃん見た?」コソコソ

少女②「千歌はあんなふうになっちゃダメだからね!さっ、最後にひと泳ぎして帰るよ」コソコソ

少女「もう疲れたよぉ~」

少女②「千歌が泳ぎの特訓手伝えっていったんだよ」


善子「うーん……」
まあこの枝でなんとかなるかしら
長いし……

83: 2016/10/17(月) 17:36:12.84 ID:owz6sH/d.net
善子「さて図書館に戻って残り数十分ね、あとはずっと天使ヨハネを尾行するわ」



小さい善子「……」

パラパラッ


善子「うっわ上杉謙信のページ見てすごい嫌な顔してるわ…失礼な人ね」
自分だけどね

小さい善子「……」ニカッ

善子「へえ、弁慶がお気に入りなのね、センスあるじゃない」

やがて時は過ぎ去り
あの時間がすぐそこまで迫っていた……

87: 2016/10/17(月) 20:03:12.53 ID:owz6sH/d.net
善子「あっ動いた」

小さい善子「はっ」ムクッ

テケテケ

善子「かわいい手提げ袋ね、あれまだうちにあるかしら」

ゆっくりと駅へ歩いていく

善子「来る……来る……」ドコッドコッドコッドコッ

━━━━━━━━━━━━━━━━

不審者「あっ、
そこのお嬢さん」

小さい善子「?なにかしら??」
━━━━━━━━━━━━━━━━
サングラスとマスクをした大柄な男が私に話しかけた!!今よ!!

善子「来たかっ!!!」

89: 2016/10/17(月) 20:11:03.57 ID:owz6sH/d.net
善子「とおぉぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁああああああああああ」

ブンブンブンチリンチリン

もうどんな競輪選手より速いんじゃないかってくらい
思いきりペダルを踏む

ブォンビォン


不審者「クケケケッ」シュッ

小さい善子「わあっかっこいいナイフね、それ知ってるわ、ベンズナイフって言うんでしょ!?」

不審者「そうだよ、クヒヒッ」

善子「あぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁ」グッグッ

ドォォォォン

ごめんずら丸!!あんたの自転車で通り魔に…………

ドンッ

「「ぐぎゃああああああああああ」」

ってあれ!?違うひとにぶつかっちゃった

不審者「わあっ!!なんだてめえら!!」

善子「誰かぁぁぁぁぁぁぁぁぁコイツ通り魔よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!110ばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

91: 2016/10/17(月) 20:16:13.53 ID:owz6sH/d.net
不審者「糞がぁっ!!こうなりゃてめえも頃す!!女子高生も悪かねえ」

ブンブン

善子「きゃあっ!!」

小さい善子「えっ!?えっ!?」

さっき轢いちゃった人「やんめろぉぉぉぉおおおおおおおおおお」ドンッ!!

不審者「グゲエッ!!」ゴホッ

善子「ナイスよ!!ってあれ!?」

お!!お父さん!!!!?

善子父「娘に何をしようとしたァ!!そこの女子高生にもォ!!」ブンブン

不審者「ッアアアアアアアア頃す!!」ブン!!

善子「これじゃ…」

私が来た意味がない!!

92: 2016/10/17(月) 20:21:38.33 ID:owz6sH/d.net
善子「ずら丸本当にごめんっ!!」ガシッ

善子「むあああああっ」

火事場の馬鹿力よ!!

ブォォン

小さい善子「わっ……自転車が……飛んだ」

綺麗な弧を描いたずら丸の自転車は
二人の男に激突した

善子父「アガッ!!」ゴン

不審者「ゲエッ」ゴン

ドテッ

善子「あ」

善子父「あふっ…………☆★☆★」

不審者「お"っ…………★☆★☆★☆」

小さい善子「あ、あんたお父さんになんてことを!!」

94: 2016/10/17(月) 20:26:47.69 ID:owz6sH/d.net
善子「あっ……お……お父さんっ!!」

小さい善子「はあっ?!なにいってるのよ!」

善子「黙りなさい!早く警察を呼ぶのよ!!」

小さい善子「もうよんでるわよ」

リトルエンジェルはポケットのキッズケータイの紐を引き抜いていた……

小さい善子「お父さん!!お父さん!!」

95: 2016/10/17(月) 20:34:06.32 ID:owz6sH/d.net
善子「お父さ……そのおじさんの命に別状は無さそうよ」

小さい善子「あんたがやったんでしょ!!」

善子「それはあんたたちを守る為に!!」

小さい善子「……わかったわよ」プッ

善子「通り魔縛るの手伝って」

ガラララッ

焼鳥屋さん「おお!?すげえな嬢ちゃん!!」

善子「手伝ってください」

焼鳥屋さん「焼鳥ならごちそうするぜ!」

ギュッギュッ

善子「ふぅ~疲れたわぁ…」

小さい善子「ねえねえ、ドッペルなんとか」

善子「焼鳥いただこうかしら……」

小さい善子「あんたよ!ニセだんご!!」

善子「私ィ!?」

小さい善子「これもらっていいの?ベンズナイフ」

善子「ダメに決まってるでしょ!それが証拠になるのよ!!」

焼鳥屋さん「そりゃそうだ」

96: 2016/10/17(月) 20:44:38.51 ID:owz6sH/d.net
小さい善子「ふんっ、サングラスにマスクなんかしちゃって、よっぽどぶさいくなのね」ヒョイヒョイッ

善子「っ!!…………………」

リトルエンジェルが晒したその顔に……
見覚えがあった
考えてもいなかった可能性……

善子「………義父さん……なの…………?」ブルブル

小さい善子「あははったんこぶが私のだんごみたい!!」

父が殺され……一年ほどたったある日、突然うちにやって来た
とても優しくて…教会で神父さんをやってるらしく、私に聖書とか教えてくれた
お父さんがいなくなって、お母さんもちょっとおかしくなったけど……義父さんのおかげで……
義父さんが私とお母さんをまた繋げてくれて、新しいマンションを買って……………

善子「い……や………嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

小さい善子「あはははっこりゃしけーよしけー!!」

焼鳥屋さん「まあそうなるだろうよ」

99: 2016/10/17(月) 20:51:36.53 ID:owz6sH/d.net
五年間、私とお母さんといっしょに暮らしてた義父が……私のお父さんを頃した犯人で、お父さん以外にも何人も女子小学生を頃してた……なんて


🚓🚓ピーポーピーポー🚓🚓🏥🚑

ポリ公「逮捕ですよ!」

小さい善子「はやく!救急車よ!!」

善子「………」

救急隊員「よっこいせ!」グイッ

救急隊員「娘さんもついてくる?」

小さい善子「いくにきまってるでしょ!!!」

善子「………」

小さい善子「あんたもくる?」

善子「…………」コクッ

焼鳥屋さん「俺もいくぜ、今日は店仕舞いだ!!」

100: 2016/10/17(月) 20:56:55.62 ID:BOkl5ZbM.net
恐すぎる……あと焼鳥屋さんお前何者なんだ

103: 2016/10/17(月) 21:16:19.25 ID:owz6sH/d.net
~救急車~

小さい善子「はぁ…お父さん…」

善子「……」

大雨が降るのはわかってた、でも想定外の量で、堤防も壊れちゃって濁流が流れ出たような……そんな感じで……まさに混沌って言葉がぴったり当てはまるような……

焼鳥屋さん「まあ軽い脳震盪だろ、俺も中坊のころに二階から落っこちて気を失ったことあるぜ」

小さい善子「のうしんとうって?!それすごいびょうき!?じゃあたいへんよ!!もぉぉぉう何してるのよドライバーは!!」

善子「うっ……」

もうぐっちゃぐちゃで……なにも考えたくない……

104: 2016/10/17(月) 21:26:03.23 ID:owz6sH/d.net
医者「脳震盪です、命に別状はありません、一応明後日またきてください」

善子父「そうですか、よかった」

小さい善子「よかったわね!!」

善子「…」

焼鳥屋さん「これでひと安心だな」

ポリ公「じゃあちょっとだけ話聞かせてくださいね」

善子父「はい」

小さい善子「はい」

善子「……」コクッ

焼鳥屋さん「おうよ」

106: 2016/10/17(月) 21:31:46.94 ID:owz6sH/d.net
善子父「私は娘と駅で待ち合わせをしてたのですが、早く着いたので娘を迎えに行こうと思ったらあの男が変なナイフを出してるのが見えて」

善子「私が自転車でぶつかって」

焼鳥屋さん「すげえ音がしたから出てきたんだよ」

善子父「そのまま取っ組み合いになって」

小さい善子「お姉さんが自転車投げたら当たって」

焼鳥屋さん「俺と姉ちゃんで縛ったんだ」

焼鳥屋さん「そしたら救急車とパトカーが来た、これでいいか?」

ポリ公「なるほど、そちらの方(善子)は?」

善子「……たまたま通りかかって…お……おじさんがナイフ出したから危ないと思って……」

ポリ公「なるほど、帰っていいよ」

107: 2016/10/17(月) 21:35:41.00 ID:owz6sH/d.net
救急隊員「あとはそこの焼鳥!!」

焼鳥屋さん「えっ!?俺ェ!?」

救急隊員「親族以外救急車乗らないでね、決まりだから」

焼鳥屋さん「すまん」

108: 2016/10/17(月) 22:36:32.19 ID:owz6sH/d.net
焼鳥屋さん「へいタクシー」

💴🚗「ぶぶぶぶぶ」

焼鳥屋さん「沼津まで頼むぜ、四人だ」

💴🚗「🆗‼」

小さい善子「やったわ」

善子父「すみませんな」

善子「……ありがとう」

焼鳥屋さん「まあいいってことよ」

ガタン

ブォォォォォォン

109: 2016/10/17(月) 22:41:19.33 ID:owz6sH/d.net
ブォォオオオオオオォォォォォォン

善子父「あなたが自転車を投げたんですか?」

善子「……はい」

蘇る幼きころの記憶……暖かいお父さんの記憶
でも同じように蘇る義父さんの記憶……

善子父「本当にありがとうございました」

小さい善子「ええっ!!お父さん自転車でのうしんとうしたんだよ!!?」

善子父「それでもあのとき自転車が飛んでこなかったら……」

焼鳥「親父さんも姉ちゃんもおちびもみんな殺されてたかも知れねえな」

小さい善子「おちびとは誰のことかしら?」

善子「そんな……大袈裟ですよ」

110: 2016/10/17(月) 22:44:23.23 ID:owz6sH/d.net
目の前に居るのは実の父なのに……いっぱい話したいこともあるのに……ここでは………

小さい善子「それよりおじさん!焼鳥好きなだけ食べていいって本当!?」

焼鳥屋さん「いいぜ食ってけ!!もちろん姉ちゃんも親父さんもな!!母ちゃんも呼んでいいぜ」

小さい善子「ねえっいきましょう!!お父さん!焼鳥タダで食べ放題よ!!」

善子父「………そうだね」

焼鳥「にしても姉ちゃんとおちび………そっくりだなぁ」

善子「……………!!」

111: 2016/10/17(月) 22:48:13.71 ID:owz6sH/d.net
小さい善子「私の方が先におだんごつけたのよ!!」

焼鳥「……うーん、よく見りゃそっくりなんてくらいじゃねえなぁもうこりゃ本人だろう」

善子「えっ!?そんなわけないでしょ!!」

善子父「…………たしかに似てるなぁ」

小さい善子「未来から来た私のひ孫よ!」

善子父「ドラえもんのセワシみたいなもんか?」

善子「ちょっンな分けないでしょ!ほら!なんか三人くらい顔がおんなじ人いるって言うし」

まずい……のかしら……関わりすぎた………?

112: 2016/10/17(月) 22:58:20.20 ID:owz6sH/d.net
でも焼鳥は食べたい……

どうしよう

💴🚗「着いたよ、2100円ね」

焼鳥「はいよ」

ブォォオオオオオオォォォォォォン

善子父「お母さんすぐ来るって」

小さい善子「しょうかいするわ!わが母!」

焼鳥「さあ行こうぜ」

善子「……」

ヤバイのかしら………

善子「えいっ!!」グシャアッ

小さい善子「ああっ!なんてことを!!」

善子「ふうっふうっ」モッサァ

小さい善子「うつくしいおだんごが……」

善子「そんなもの……無いわ!!!」

だんごが無ければ誤魔化せるかしら……

113: 2016/10/17(月) 23:16:36.86 ID:owz6sH/d.net
お母さん「善子!!」

善子「え?」

小さい善子「お母さん!!」ギュッ

お母さん「よかった……本当によかった」

善子父「この人が助けてくれたんだ」

お母さん「あなたが……」

善子「ど……どうも」

6年前もお母さんだわ…変わらない
でも……

お母さん「お名前は」

善子父「そういえば聞いてなかった!!」

小さい善子「ニセだんごよ!」

善子「……としこです」

善子父「としこさん!本当にありがとう」

お母さん「としこさんありがとうございました」

善子「いえ、そんな」

自分の為にやったのよ……でも感謝されるのは悪くないわね

焼鳥「よかったなぁ!さあ店に入りな」

116: 2016/10/17(月) 23:32:15.52 ID:owz6sH/d.net
焼鳥「はいよ!つくねだ!!」

ジヮィィィィィィィィィィィ

小さい善子「大義である!大義である!」モグモグ

善子「おいひいわね軟骨」ゴリゴリ

善子父「生ありますか?」

焼鳥「はいよ」

ガンッ

善子父「ングングッ……ップハァァァッ!!生きてる実感だよ」

お母さん「砂肝もらえますか?」

焼鳥「あいよ」

お母さん「としこさんは今いくつなんですか?」モ"ッモ"ッ

善子「ええと16歳です」

お母さん「立派ねえ、とっても正義感が強いのね」

善子「いえ…そんなこと」

こんなことして正しかったのかもよくわからない……

善子父「善子も見習うんだぞ」

小さい善子「おだんごくずしたくないわ!!」モッモッ

善子「崩さなくていいわよ」ゴリゴリ

小さい善子「そうかしら」

善子「そのままでね………」

お母さん「…………」モ"ッモ"ッ

焼鳥「さあどんどん焼けてるぜ」

ジヮィィィィィィィィィィィ

117: 2016/10/17(月) 23:40:20.61 ID:owz6sH/d.net
焼鳥「また来いよな!さすがに次はお金もらうぜ」

小さい善子「なら来ないわ!」プイッ

善子父「こら!!」

お母さん「またいきますよ」

善子「ごちそうさまです」

小さい善子「ニセだんご!」

善子「なに……善子ちゃん」
自分で自分に話しかけることになるとは……

小さい善子「どこ住んでるの?」

善子「ええと……内浦のほうの……」

お母さん「そりゃとおいわね」

善子父「タクシー代ならだすよ」

善子「いえ、大丈夫です」

お母さん「こういうときは黙ってもらいなよ」

善子父「命の恩人になにもできないのもねえ」

小さい善子「私も!!お小遣い!!」

お母さん「もう使ったの!?ダメでしょ!!」

善子「……でも……」

118: 2016/10/17(月) 23:44:10.07 ID:owz6sH/d.net
善子「………じゃあ、お言葉に甘えて」

善子父「はい」5000円

善子「……ありがとうございます」

お父さん…お母さん………

小さい善子「うちうらね~じゃあそのうちあうかもね」

善子父「じゃあ、今日は本当にありがとう」

お母さん「ありがとうございました」

小さい善子「またね~」

善子「……さようなら」

不思議だわ……家族なのに…家族じゃないみたい………
でもどうしてか……落ち着いた……

119: 2016/10/17(月) 23:51:09.70 ID:owz6sH/d.net
💴🚗「ブォォオオオオオオォォォォォォン」

善子「ふぅ………」

これ以上……ここにはいられないわよね……ずら丸にも…私にもお母さんお父さんにも迷惑かけちゃう

現代に戻るならやっぱりあのストーンサークルを見つけるしか手がかりがないのよね

善子「すみません、この辺で」

💴🚗「真っ暗な山のど真ん中だけどいいのか?」

善子「はい、この辺なんで」

💴🚗「そうかい2800円ね」

善子「はい」2200えんオツリ

ガタンブォォオオオオオオォォォォォォン

善子「………あっち…かしら」

121: 2016/10/17(月) 23:58:22.51 ID:owz6sH/d.net
山の中を…ゆっくり歩いた
暗い闇、熊でも出るんじゃないの?って いつもなら言うかもしれないけど
そんな言葉もでなかった
現代に戻ったらどうなっているんだろう

お父さんは生きてて、私とお母さんで三人家族なのかな

ここで私と出逢ったことは覚えてるのかしら

ずら丸は、お母さんは、お父さんは、私は…………義父さんは…………



なんとなく……導かれるように歩いていく

何故か答えがわかっているような……

ガサッガサッ

善子「………見つ………かった」

122: 2016/10/18(火) 00:00:25.41 ID:eCW4iVHK.net
善子「………はぁぁぁっ」

目の前にあるのは見覚えのある三本の錆びた鉄柱、それを囲む大理石のようなピカピカの石……
間違いないわ

善子「ここから来たのよ……」

急に眠気が襲ってくる

善子「来たときも………こんな感じだったっけ………」zzzz

123: 2016/10/18(火) 00:06:52.63 ID:eCW4iVHK.net
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

謎の鳥「ふふふ、どうだった?」

善子「また……ここ?」

あのときの夢……また氏と無の空間
こんなものに慣れちゃったのかしら……もう吐き気もしない……

謎の鳥「で?」

善子「結果だけなら悪く……無かったのかしら」

謎の鳥「でも衝撃の事実!!知っちゃったよね」

善子「義父さんが……」

今でも信じられない……私たちの五年間はなんだったの?
あのとき私を頃すつもりだったの?
どうしてお父さんを頃したの?

謎の鳥「さあ?でもこれから未来に行くんだし、わかるんじゃないの?」

善子「かもね……」

知りたくもない、考えたくもない
しかし私にとって義父さんは五年間紛れもない父親だった……

謎の鳥「でも、女子小学生を狙う猟奇的殺人犯」

善子「………」

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

124: 2016/10/18(火) 00:10:09.12 ID:eCW4iVHK.net
ザワワァァァァァァァ

善子「……………っ」

ゆっくりまぶたをあげる

善子「夕方…………?」

ムクッ

善子「ここは………”あっち“に着いたときと同じ場所?」

ガサッガサッ

善子「だとしたら……こっちよね」

ザッザッ

サーッ

善子「わっ!!道路……やっぱり」

125: 2016/10/18(火) 00:16:37.50 ID:eCW4iVHK.net
草をかき分け進んだ先にはあの道路

善子「やっぱり……戻ってるの?」

テケテケ

だとしたらあそこのバス停から駅にいけば……

善子「あった」

お父さんありがとう、まだ2200円残ってるよ

🚌「ぶっぶーー」

うぃーんガシャン

善子「はい」

🚌「ぬー、ハッシャシマス」

善子「やっぱり戻ってる……」

🚌内のを見る限り現代にもどっているわ

ブォォオオオオオオォォォォォォン

善子「あっ」ポチッ

🚌「ピンポーン!!ツギ、トマリマス」

126: 2016/10/18(火) 00:26:12.99 ID:eCW4iVHK.net
🚌「ヴーーガシャン」

善子「ありがとうございました」

トットッ

善子「時間は……6時……ね」

善子「あっ、マンション……たってる」

六年後だから当たり前だけどね

善子「わかりやすくていいわ」

というか自宅だしね

テクテクテク

マンションの自動ドア「ウィーン」

善子「やっと……帰れた……」ドコッドコッ

心臓が高まってきた……私が過去に戻ったことでどれだけ影響が出てるんだろう……
それとも夢だったのかな?

善子「それはないわよね」

ポケットにはしっかり2000円残ってもの

エレベーター「ちーん」

ヒュオオオオオオオオッ

ドアの前

『TSUSHIMA』

善子「ちょっと表札が変わってるけど……津島家であることには間違いないみたいね」

ガチャッ

善子「ただいまーー」

お母さん「……………」バサッ

善子「ん?どうしたのお母さ」

お母さん「…………」フルフルフル

善子「?」

お母さん「善子………なの?」

134: 2016/10/18(火) 11:35:31.67 ID:BXcu2o4n.net
善子「あたりまえでしょ?晩御飯なぁに?」

お母さん「……でも“あの人”にそっくり……でもこの目は……間違いなく…」ウルウルル

善子「え?」
明らかに違う……いったい6年の間に何が起きたの?……

お母さん「善子ォォォォォォォォォォ」バッ

善子「ど…どうしたの?泣いちゃって……何が………」

お母さん「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん」シクシク

善子「ちょ……もう……」ギュ
そのままお母さんが泣き止むまで、ずっと
抱き締めた……

135: 2016/10/18(火) 11:43:21.06 ID:BXcu2o4n.net
善子「ゆ……行方不明!!?」

お母さん「そうよ、6年前の冬、あなたは……善子は突然姿を消したの」

わけがわからない……私が消えた……?

お母さん「その二年後お父さんも脳出血で……」

善子「!……ちょっと待って!!お……お父さんが………」

お母さん「うううぅぅぅぅぅぅ」シクシク

善子「そんな………なんのために……」

何の意味も……無かったのかしら
神さまに導かれて……お父さんを助けろってことだと思ってた……

善子「こんな………こんなのぉ………」

139: 2016/10/18(火) 11:52:03.04 ID:BXcu2o4n.net
グツグツ

お母さん「もうすぐシチューができるわ」

善子「ありがとう……」

私が変えてしまった過去は……思ってた以上に今を変えてしまったみたい……
お父さんを助けて戻ったら三人で暮らすと思ってた……それでいつか義父さんの教会に行くの……楽しみだったわ

お母さん「マンションに引っ越してね……善子のものはダンボールに詰めちゃったの……本当は残しておきたかったのよ」

善子「あとでみるわ……」

義父さんは犯罪者で…私は行方不明で……お父さんは……氏んじゃった………

141: 2016/10/18(火) 12:01:13.47 ID:BXcu2o4n.net
「「ただいまー!!」」

善子「っ!?!!!?!!???」
誰っ!?この聞き覚えのある声、底が見えないほど優しそうで、でも深すぎて真っ黒で全体像のつかめないような……

お母さん「あっ!!ちょっと」

善子「………」フルフル

震える……これは恐怖?……
まさか……そんな!!奴は……奴は逮捕されたはずじゃ……

義父「ってあれ……お客さん?」

お母さん「違うわ……あの子が……善子が……」

義父「帰って来たのか……」

善子「………はぅっ………」ブルブル

なんで………なんでこの化物が!!!?
何が起きたの!!??

お母さん「しばらく善子と居たいから警察には明日向かうわ」

義父「君が善子ちゃんか……はじめまして……ってわけでもないのかな?」

142: 2016/10/18(火) 12:05:14.15 ID:BXcu2o4n.net
善子「こ……ないで……」

義父「?」

善子「こないで!!嫌!!嫌ぁぁぁぁぁ!!」ダッ

義父さんそのもの……6年間私の父親だった……
あの犯罪者!!そのもの!!

善子「やだぁぁぁぁぁぁ!」

ガタッ

義父「あっ」

お母さん「ちょっと!!」

ガチャッン

家を飛び出てしまった……

せっかく帰れたのに……お父さんと……お母さんと暮らせると思ってたのに……

147: 2016/10/18(火) 15:03:49.76 ID:BXcu2o4n.net
善子「………ふぅ」テケテケ

どうすればいいのかな………

何も考えずに歩いて……

善子「あっ……」

私には昨日……?……私以外にとっては6年前、ある凶悪犯罪者が逮捕されたはずの焼鳥屋さんの前に着いた……

善子「美味しかったなぁ……ウゥッ……」ポロポロ

こんなところ……

148: 2016/10/18(火) 15:12:55.63 ID:BXcu2o4n.net
ガララララッ

焼鳥「……」

サッサッサー

善子「………」ジィーーッ

ハゲてるけど……焼鳥が……掃除してるわ……

焼鳥「なんだい姉ちゃん、悪いけど今日は休みだよ………ってんんっ!?」

善子「………」

覚えてるのかしら

焼鳥「姉ちゃんまさか……」

善子「覚えて

義父「やっぱりここか!!」

善子「っ!!」ビクゥゥッ!!

義父「探したんだぞ善子、さあ帰ろう」

善子「ひ……ぐ…………」

怖い、怖い怖い怖い怖い怖い
声が……

善子「ぁうっ………」

義父「頃しはしないさ…まだね」ボソボソッ

善子「ぎ………」

囁くように……でもはっきりと、私だけに聞こえるように……聞こえた…………

焼鳥「……………?……親父さんかい?いつか来てくれよ姉ちゃん」

150: 2016/10/18(火) 15:19:43.59 ID:BXcu2o4n.net
お母さん「ごめんね、混乱してたわよね…さあシチューを食べて、義父さんのことはあとで紹介するわ」

義父「ははっ、ゆっくり慣れてもらうことにするよ」

善子「……いただきます」
殺人鬼と食べるのは初めて……じゃない
でも今まで6年間こいつと普通に暮らしてたなんて………

善子「おい………しいわ……お母さん」

お母さん「よかったぁ、たくさん食べてね」

151: 2016/10/18(火) 15:29:34.32 ID:BXcu2o4n.net
善子「ごちそうさま」カチャン

お母さん「ごめんね、今お風呂が壊れてるの、お皿洗い終わったらみんなで銭湯😌♨にいきましょう?」

何ッッッッッッッッッで!!?!!

善子「………」

お母さん「服は善子のはないの、なんせ6年前だから……だからお母さんのを着て、下着は行く途中コンビニで買いましょう?」

善子「……うん……」

お母さん「落ち着いたらいっしょにデパートにいきましょう?たくさん服買ってあげるわ」

善子「ありがと……」

152: 2016/10/18(火) 16:49:02.78 ID:BXcu2o4n.net
テクテクテク

善子「………」

お母さん「義父さんはね、3年前に出逢ったの」

もう……やめて……

義父「そうだな、あの日は……」

善子「………」

嫌、聞きたくない……

お母さん「善子がいなくなって、お父さんもいなくなって……」

善子「………っぅう……」ポロポロ

聞きたくない、やめて、こんなの、

義父「たまたま私が………」

善子「っぁぅ……ぅぅ」ポロポロ

お母さん「寂しかったのね…もうなかないで……」

善子「うぅう」ポロポロ

やめて

義父「ずっと一緒だぞ」

善子「うぅ………」

テクテクテク

153: 2016/10/18(火) 17:03:47.91 ID:BXcu2o4n.net
チャポン

善子「…………」ポー

お風呂は好き……落ち着くから……暖かくて……

お母さん「明日はいそがしくなるわよ」

善子「……………」

3年前に出逢った………
たしか奴はお母さんには出逢ってない、私が見た限りでは
私とお父さんが居なくなるのを待ってたの?
何故?そもそも目的は……?

それより私が6年間行方不明だったのは………

善子「ふぅ………なにもわからないわ……」ホー

お母さん「?」

158: 2016/10/18(火) 21:09:23.15 ID:eCW4iVHK.net
お母さん「じゃあ善子、明日は警察とかでいろいろ忙しくなるからごめんね」

善子「うん、おやすみ」

お母さんは私が帰ってくると信じてこのマンションに来てから一部屋綺麗に開けておいてくれたみたい
今はまだ布団しか無いけど

ガチャ

義父「やあ善子」

善子「っ!!」

善子「……何しに来たの………」

義父「クケケケッ、何もしないさ……お前のような腐った果実に興味はない」

こいつ……まさかまだ………

義父「俺は“知っているぞ”」

善子「はぁ?」

『知っている』!?!!
いったい何を!!?

義父「“アレ”をどこにやった………」

は?“アレ”?
また謎が増えていく……私だけ取り残されたみたい……

善子「知らないわよ」

159: 2016/10/18(火) 21:14:20.77 ID:eCW4iVHK.net
義父「とぼけるなよ!!」がっ

ガシッ

善子「やっ!!はなして!!!」
やだっ本当に

義父「腐った果実でも、代用品にはなるかなァ?」ググッ

つよい……まずい……こんな……

善子「やだぁぁぁぁぁぁっ!!」

「「どうしたのーー?」」

義父「ケッ、ゴミが…」

ガチャッ

善子「……はぁっはぁっ」

━━━━━━━━━━━━━━━━
義父「なんでもないみたいだ」

お母さん「あらそう、夜だし静かにしなさいよー」
━━━━━━━━━━━━━━━━

善子「………っぐ……」

悔しい……手も足も出ないなんて

160: 2016/10/18(火) 21:25:47.45 ID:eCW4iVHK.net
“アレ”ってなんなの?
私が知ってるもの…?
私が隠したの?そんなに重要なもの?

あっ……

私は…氏んだ父の『氏んだ』ことを無かったことにしようとした

もし……私と同じように『ある事実』を無かったことにできたひとがいたら……

変えられた私はこんな違和感を感じるのかしら……

私の記憶は改竄されてない……
それは私が『変える側』に立ったから……?

161: 2016/10/18(火) 21:27:41.44 ID:eCW4iVHK.net
だとしたら……“アレ”はあのストーンサークル?

あんな大きなモノを……いや、場所を隠した?

もう……考えるほどわからないわ

善子「……そういえば……まだずら丸にアイス買ってないわね……」

162: 2016/10/18(火) 21:51:22.00 ID:eCW4iVHK.net
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

謎の鳥「ついに気づいちゃったね」

善子「っは!?」

また……この夢……

善子「あんた何者なのよ」

謎の鳥「それはNGなんだ、直接接触できないから夢に介入してるんだよ」

善子「はぁ?」

またわけのわからないことを……でもわけのわからないことばかりが起きてきた……これも……

謎の鳥「もっと警戒してれば…あがりだったのに…」

善子「あがり……?……ふざけてるの?」

謎の鳥「ふざけてなんかないよ」


◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

163: 2016/10/18(火) 21:56:11.86 ID:eCW4iVHK.net
善子「っつ!!」

(^8^)(^8^)(^8^)「ちゅん」

善子「あさ………」

…………………………………………

ジィィィィィィィッ

お母さん「おはよう善子、今目玉焼き焼いてるわ、冷蔵庫の隣にパンがあるから昨日のシチューにつけて食べるといいわ」

善子「おはよ……」ウトウト

義父「おはよう善子」ニタァ

善子「っ!!!」ビクッ

この化物……
こんな風に笑って……6年間私を騙して……今お母さんを騙してるのね……

お母さん「さあ、どうぞ」

善子「っいただきます」

166: 2016/10/18(火) 23:24:25.36 ID:eCW4iVHK.net
それから一日中……ずっと警察と話させられた

6年間行方不明だったのになにやってたって聞かれたけど……『目が覚めたら沼津にいた』としかいってないわ……
タイムスリップなんて信じられないもの

そして夕方


善子「ふぃ~疲れた……」

お母さん「信じられないわ、やっぱり神隠し?」

善子「かなぁ……」

お母さん「学校はどうする?」

善子「……いきたい高校があるの……」

お母さん「いってみなさい」

善子「浦の星って」

お母さん「あら遠いわね」

善子「近いわよ、バスで行けるわ」

お母さん「じゃあ明日は高校に」

善子「うんっ」

誰も……私のこと知らないわよね……でも会いたい……

167: 2016/10/18(火) 23:29:04.65 ID:eCW4iVHK.net
善子「おいしいわ!」

鮭のムニエル

お母さん「よかったわ」

今日は義父は出張らしく……ほんとかどうかはともかく……安心して寝れるわ

お母さん「善子が警察にいってる間にケーキ買っておいたの、食べて」

善子「わあっ、苺が乗ってるチョコレートケーキ!?」

お母さん「好きだったでしょ」

善子「覚えてたんだ」

お母さん「あたりまえよ」

善子「ありがとう」パクッ

168: 2016/10/18(火) 23:32:32.59 ID:eCW4iVHK.net
善子「おやすみお母さん」

お母さん「おやすみ」

ガチャン

明日は学校か……せっかくの夏休みなのに……でもそれどころじゃないしね

それで少し街を歩いて…とにかく情報を集めないと
どれだけ変わって…どれだけ変わらなかったのか……

169: 2016/10/18(火) 23:42:26.09 ID:eCW4iVHK.net
(^8^)(^8^)「ちゅんちゅん」

善子「ふー」

お母さん「おはよう、朝御飯食べたら早速学校行くわよ」

善子「わかったわ」

お母さん「今日はごはんとみそしるしかないけどいい?あと昨日の鮭が」

善子「食べるわ」

ちびまるの家の朝御飯を思い出すわ

善子「おいしいわ」パリッパリッ

171: 2016/10/18(火) 23:44:55.49 ID:eCW4iVHK.net
🚌「ブーッ」

ガタンッ

善子「夏休みは普通に座れるわね」

お母さん「?」

あっ…初めてなのよね……

お母さん「どうして浦の星にいきたいの?」

善子「……なんとなくよ」

お母さん「そう……」

ブォォオオオオオオォォォォォォン

173: 2016/10/18(火) 23:51:58.68 ID:eCW4iVHK.net
テケテケ

お母さん「なんでも学生が理事長やってるらしいわ」

善子「へ、へー」
知ってるわよ

ガララッ

鞠莉「ハァイ、あなたが編入希望者ね♪私は理事長をやらせてもらってる小原鞠莉よ、マリーってよんでくれていいわよ」

善子「はじめまして……」
じゃないわよ……でも

鞠莉「オォウ声が震えてるわ……とってもキンチョーしてるのね🎵そんなことする必要ないわ」

善子「?」

お母さん「?」

鞠莉「編入オッケーよ🆗✌」

お母さん「え?試験とか」

鞠莉「勝手ながら調べさせてもらったわ……6年間行方不明だったんだって?ワンダフォー♪きっとこれからTVの取材とか来るんでしょ?ならうちの学校の宣伝になるわ♪」

善子「はは」
鞠莉らしい……のかしら

お母さん「あらラッキーね」

善子「よかったわ」

鞠莉「じゃあちょっと見学してく?」

174: 2016/10/18(火) 23:59:03.71 ID:eCW4iVHK.net
鞠莉「夏休みだけどみんな部活で忙しそうにしてるわ♪」

お母さん「鞠莉さんは何かしてるんです?」

鞠莉「オォウベリィナイスな質問」

善子「……」

アイドル……よね

鞠莉「それはオクジョーです」

カッカッカ

善子「屋上……懐かしい……」

鞠莉「…………」

お母さん「あらあら」

鞠莉「私たちはスコゥアイドォをしてます」

お母さん「へぇ~最近よく聞くわね」

鞠莉「プリティなおだんごの善子ちゃんも良かったらどうぞ♪メンバー募集チューよ」

善子「あははは」

ダメ……よね……誰も私のこと知らないもの

タッタッタッ

ダイヤ「?!鞠莉さん来てたんですの?……その方が噂の編入生……」ムムム

ルビィ「うゆぅ?」ムムム

ダイヤ「どこかで見たような………」ムムム

ルビィ「うぅーーん」ムムム

179: 2016/10/19(水) 09:26:56.23 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「きっ……気のせいだと思います……」

千歌「なになになにーー」

ダイヤ「噂の編入生ですわ」

善子「津島善子です」

千歌「わぁぁぁぁぁかわいぃぃぃぃぃぃ、ねえねえスクールアイドルって興味ある?」

善子「わっ」

梨子「ほら千歌ちゃん嫌がってるでしょ、なめなさい…だいたい誘いかたってものがあるでしょう」

千歌「ごめんなさぁい」

梨子「ごめんね、千歌ちゃんはなんかこう……パワーがね……」

千歌「そう、私は高海千歌よろしくね」

梨子「私は桜内梨子、よろしくね」

千歌「ねえ善子ちゃん!本当にスクールアイドルやる気ない?」

梨子「だから

千歌「大丈夫」

180: 2016/10/19(水) 09:33:22.07 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「え……」

そんな……でも

善子「ごめんなさい…今はやらなきゃいけないことがあって……それが終わったらいれてほしいわ……」

ここは…私の世界じゃないわ……かならず……あそこに戻らなきゃ……

千歌「そっかぁ……じゃ、その時はよろしくねっ」

善子「ええ」

スタタタタッ

「「遅れてごめんっずら」」

183: 2016/10/19(水) 09:37:23.22 ID:YUAfJ7Rq.net
ルビィ「おはよう、花丸ちゃん」

花丸「おはようずら……って」

鞠莉「編入生の善子よ」

善子「っつ」

ずら丸………

花丸「とし…………こちゃん…………?」

善子「えっ」

覚えて…………

千歌「としこじゃないよよ・し・こだよ」

186: 2016/10/19(水) 09:44:44.18 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「それとも……善子ちゃん?」

梨子「知ってるの?」

花丸「行方不明だった善子ちゃんはいっしょの幼稚園だったずら……でも」

ダイヤ「でも?」グッ

花丸「昔の知り合いに瓜二つ……」

善子「………」

“今”は変わったんじゃ……

花丸「というか同じ顔ずら!!間違いないずら!!」

みんな「「はあ?」」

花丸「でも……あれはちょうど6年前くらいで……」

ダイヤ「そんな非現実的なことが……」

梨子「あなたはどうなの?善子?としこちゃん?」

187: 2016/10/19(水) 09:50:26.55 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「っ…………そうね、幼稚園一緒だったわね、ずら丸」

花丸「うぅーーん」

千歌「知り合いがいて良かったね!!」

善子「ええ」

言えないわ……私がとしこだなんて
ついこの間家に泊めてもらったなんて

鞠莉「同じクラスにねじ込んであげるわ、困ったら花丸を頼ってね♪」

善子「そうするわ」

お母さん「花丸ちゃんがいるなら安心ね」

花丸「覚えてるずら?」

お母さん「まだ連絡網もとっておいてあるわ」

鞠莉「じゃあもうちょっと学校をウォーキンよ🎵」

188: 2016/10/19(水) 09:56:04.76 ID:YUAfJ7Rq.net
そのまま学校を案内されて……

善子「ありがとう」

鞠莉「シャイニいたしまして♪」

善子「?」

どういたしましてってこと?

お母さん「ありがとうございました」

鞠莉「いつでもカモォン」

善子「うん」👋

お母さん「花丸ちゃんもいるし良かったわね」

善子「うん」

お母さん「まだまだ時間あるしお買い物行く?服たくさん買ってあげるわ」

善子「そうするわ」

189: 2016/10/19(水) 10:17:16.37 ID:YUAfJ7Rq.net
テケテケテクテクテク

お母さん「あら、こういうのが好きだったかしら」

善子「かわいいしおしゃれよ」

聖衣……もっと買ってもらおう……

お母さん「そう、いくらでも買うわよ」

善子「いいの?」

本当に?!

お母さん「ええ、6年間分たっぷりよ」

善子「やったわ!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~

ゴッソリ

善子「ありがとうお母さん」

お母さん「いいのよこれくらい」

お母さん「じゃあ帰ってごはんにするわよ」

191: 2016/10/19(水) 12:10:32.77 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「どこか食べにいかない?」

お母さん「…そうね、義父さんもまだ帰ってこないし……なにか食べたいものは?」

善子「……焼鳥屋さんにいきたいの……」

お母さん「焼鳥?……いいわよどこかお店探すわ」

善子「あのっ……図書館の道の」

お母さん「ああ、わかったわじゃあいきましょう」

善子「うん」

何か……何か手がかりがあるかも……

192: 2016/10/19(水) 12:16:55.58 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「ここね……」

ガララララッ

焼鳥「おっラッシャイ」

お母さん「二名で」

焼鳥「あいよ入って」

ガララララッ

お母さん「懐かしいわね…」

善子「?」

お母さん「あら、覚えてないの?…ちょうど6年前の今ごろだったかしらね、善子が殺されそうに

善子「え?」

やっぱり……

お母さん「?……それでお父さんと通りかかった高校生が助けてくれて」

善子「……その犯人って……どうなったの?」

193: 2016/10/19(水) 12:23:41.30 ID:YUAfJ7Rq.net
お母さん「犯人は…大学生だったわね、たしか」

善子「大学生?!」

変えられた……?……

お母さん「 それでテレビとかでも取り上げられて、なんだか不自然な点もあるとかで冤罪説とかもあったわね…」

焼鳥「あっ!!あんたたちあのときの!!」

お母さん「そうよ、思い出したのね」

焼鳥「そうか!!よしじゃあ今日もタダだ!!」

嘘ぉ!?

お母さん「本当!?」

焼鳥「好きなだけ食え」

195: 2016/10/19(水) 12:29:06.55 ID:YUAfJ7Rq.net
焼鳥「しかしすげえな」

善子「?」

焼鳥「姉ちゃん6年たっても全然見た目が変わらねえ、魔女か」

善子「えっ」ぽろっ

思わずももを落としちゃったわ

お母さん「んなわけないでしょう、としこさんはもう大人よ」スナギモォォォッ

焼鳥「そりゃそうか」

善子「そうよ」

焼鳥「じゃあ小さな姉ちゃんか、大きくなったなぁ」

善子「でしょ」カワモヒモヒ

変わった……変えられたのは義父が捕まったこと……

196: 2016/10/19(水) 12:36:09.63 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「御手洗いってどこかしら」

焼鳥「あっちだ」

善子「ちょっと行ってくるわ」ノソッ

テコテコ

善子「あれっ?違うじゃない」

テクテクテクテク

善子「倉庫じゃなくておトイレよ」

テケテケ

善子「あったわ♪」

トットット

善子「あっ!!」

🚲

善子「あのときの……ずら丸の自転車……」

カタッ

善子「ボロボロね……」

あのときの反動でフレームは歪み、6年の歳月でサビていたがそれは紛れもなく“あの自転車”だったわ

199: 2016/10/19(水) 15:12:44.21 ID:YUAfJ7Rq.net
テケテケ

善子「っ!?」フイッ

焼鳥「懐かしいだろそれ……」

善子「そうね……」

焼鳥「あの姉ちゃんは今ごろなにしてんだろうなあ」

それは私よ……

善子「これ…もらっていいかしら」

焼鳥「もってけ……」

ずら丸に……返しに行こう……

焼鳥「今日はおせえからまた明日取りに来な」

善子「そうさせてもらうわ」

200: 2016/10/19(水) 15:16:26.74 ID:YUAfJ7Rq.net
お母さん「ごちそうさま」

善子「美味しかったわ♪変わらないわね」

お母さん「よく覚えてるわね」

善子「!!あ…あはは」

焼鳥「またこいよな」

善子「ええ」

お母さん「じゃあ」

ガララララッ

201: 2016/10/19(水) 15:30:28.05 ID:YUAfJ7Rq.net
~次の日~

善子「ちょっと学校に行くことにするわ」

お母さん「ちゃんと帰ってきなさいよ」

善子「当たり前よ」

本格的に調べ始めなきゃね

善子「その前に……」

テクテクテク

善子「焼鳥さーん」

ガララララッ

焼鳥「おお姉ちゃんか」

善子「6年間も……ずっと持っててくれてありがとうございました」

焼鳥「いいってもんよ、記念品みたいなもんだったからな」

ガギッガギッ

善子「フレームがすこし曲がってるけど……漕げるわね」

焼鳥「誰かに私に行くのか?」

善子「そうよ」

焼鳥「連れてってやるよ」

善子「本当!!?」

焼鳥「ついでだ」

テッテッテ

善子「っいしょっ」グイッ

善子「はぁ…軽トラ乗るの初めてよ」ワクワク

焼鳥「別に良いもんじゃねえぞ」

ブォンブブブブ

焼鳥「さあ乗りな」

善子「ありがとう」

あの自転車で行くのも恥ずかしいし…ありがたいわ♪

203: 2016/10/19(水) 16:35:15.03 ID:YUAfJ7Rq.net
プスゥゥゥゥゥ

善子「ありがとう」

焼鳥「気にすんな、じゃあな」

善子「また会いましょう」

ブォォオオオオオオォォォォォォン

善子「ふぅ……屋上……かしら?」

カッカッカ

ガチャ

千歌「あぁ!!善子ちゃん!!」

善子「こんにちは千……高海さん」

千歌「どうしたの?もう終わった?」

善子「ごめんね、違うのよ、ずらま……花丸さんはどこかしら?」

トットットア

曜「なになに?新メンバー?」

千歌「曜ちゃん昨日いなかったもんね、はい、こちら編入生の善子ちゃん」

善子「よろしく」

曜日「へぇ~廃校の噂あるのに人くるんだね~」

鞠莉「ワイドショオウッで話題の善子がいたら宣伝になるから大丈夫よ」

千歌「花丸ちゃんならルビィちゃんと図書室でお昼寝してるよ」

善子「あっなるほどありがとう」

練習しなさいよ……

204: 2016/10/19(水) 16:38:56.03 ID:YUAfJ7Rq.net
~図書室~

コッコッ

善子「失礼します」

緊張してきたわ………

ガララララッ

善子「う~~ん……いた」

寝てる……

花丸「…すぅ………んー」zzzz

ルビィ「うぃ……ゅゅう」zzzz

善子「…………」

起こしちゃって良いのかしら……

花丸「………んむぅ…」zzzz

ルビィ「ピ……ュギ……」zzzz

善子「…………」

ガララララッ

善子「っ!?」ビクッ

205: 2016/10/19(水) 16:44:54.73 ID:YUAfJ7Rq.net
果南「もぉぉぉぉういつまで寝てるの!!」ドンッ!!

善子「わあっ!!」ビクッ

花丸「!?ずら!?」ビクッ

ルビィ「ピギッ!?」ビクッ

果南「一年生だからって甘やかさないようにダイヤにも言われてるの!!」

花丸「…………すぅ」zzzz

善子「また寝た!!」

ルビィ「ごめんなさい果南さん……」

果南「いいよ、で……あなたは……」

善子「あっ、つっ」

ルビィ「ピギッ!?いつのまに……あっ昨日の……こんにちは」

善子「コホン……津島善子です、編入生の」

果南「へえ~私は果南、松浦果南、3年生だよ」

花丸「………ず……らぁ」zzzz

ルビィ「どうしてここに?」

善子「ちょっとずら花丸に用があって」

206: 2016/10/19(水) 16:56:15.58 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「………………」zzzz

果南「ほらっ、おきなさい」

ゴイグイ

花丸「ん……む………」zzzz

ルビィ「花丸ちゃあああん!!起きて!!」

花丸「ぐ……む」……

果南「昼寝過ぎると夜寝れなくなるよ!」

花丸「ご……ごめんなさいずら」

ルビィ「よかったぁ……氏んじゃったのかと思ったよ」

善子「ック!!」
なら救急車を!!

花丸「あれ?善子ちゃん?」

果南「なんか用があるみたいだよ、私とルビィは先に行ってるから」

ルビィ「あとでね」

207: 2016/10/19(水) 17:15:31.69 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「で、話とは何ずら?」ポー

善子「っうっ……」
なんて言おうかしら……

善子「ちょっとついてきてほしいの」

花丸「案内ずら?」

善子「いや……校門に来て」

テクテクテク

花丸「6年も何してたずら?」

善子「……」

なんでそんなこと聞くのよ……

善子「………」

ずら丸に……いってしまおうかしら……

信じてくれるかしら……

善子「とりあえず来て」

コッコッ

208: 2016/10/19(水) 17:20:07.43 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「…………!!」

まんまるで大きなずら丸の目が
今にも飛び出そうなくらい大きく開いてる

善子「これを」

花丸「これ……は……」

やっぱり……じゃあ変わったのは犯人だけ……大学生は身代りね

花丸「どうして……これを……?……」

どうしよう……私が……タイムスリップしたなんて……言うの?……
そんな突拍子もないことをいって……

でも……

209: 2016/10/19(水) 17:28:56.10 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「これはね……ずら丸に返しに来たのよ」

花丸「………」ゴクッ

善子「“あのとき”……返しに行くって……こんどはいっしょに遊ぶって……約束したから……」

花丸「…そんな……そんな……だって」

善子「まだ……カップ麺の汁に……ごはん入れて食べてるの?」ドコッドコッドコッ

花丸「じゃあ………あなたは………」

善子「そう」

花丸「と……としこちゃん…?…」

善子「ええ」

210: 2016/10/19(水) 17:36:26.35 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「………でも……ありえない」

善子「信じてほしいの」

🚲🚲

花丸「これ🚲をみたら……本当なのかもって思えるずら……でも……」

善子「……」

花丸「あのときから全く変わってないずら……そんなの……」

善子「ど……どう説明したら良いのかしら」

211: 2016/10/19(水) 17:41:04.14 ID:YUAfJ7Rq.net
善子「……私は善子なの」

花丸「え?としこちゃんじゃ」

善子「ええっと……としこは善子なの」

花丸「????」

善子「ええと……私はこの間6年前に行って」

花丸「??????????」

善子「それでずら丸のおじいちゃんに助けられて」

花丸「おじいちゃんが助けたのはとしこちゃんずら」

善子「いやっだからとしこは私で」

花丸「???????」

どうしよう

212: 2016/10/19(水) 17:49:14.64 ID:YUAfJ7Rq.net
………………………………………………………

花丸「つまり違う世界の善子ちゃんがとしこちゃんになってお父さんを助けに過去にいったずら?」

善子「うーんまあそれでいいわ」

一時間もかかってしまったわ……

花丸「じゃあ善子ちゃんはとしこちゃんなんだね」

善子「そうよ」

やっとわかってくれたのね

花丸「また会えてうれしいずら!!」ギュッ

善子「あっ……////…そ……そうね……嬉しいわ」グギュ

花丸「うちにくるずら!!おばあちゃんが喜ぶずらよ!!」

善子「おばあちゃん?……おじいちゃんは」

花丸「………おじいちゃんは……おととし……」

善子「ご……ごめん」

213: 2016/10/19(水) 17:58:18.94 ID:YUAfJ7Rq.net
花丸「からブラジルのコーヒー農園にいってるずら」

善子「はあ?」

花丸「裏山まるごとマルたちの土地だからなんか作りたいって行ってしまったずら」

善子「おどかさないでよ!!」

花丸「おどかしてないずら!!」

善子「ははっ、安心したわ……」

花丸「まだまだ元気ずらよ」

善子「ふふっ」

217: 2016/10/19(水) 22:58:21.96 ID:l3L/eDmJ.net
花丸「今日来るずら?」

善子「え今日?」

善子「じゃあこの後お母さんと携帯買いにいったあとで行っていいかしら?」

花丸「泊まってくずら」

善子「たぶん大丈夫よ」

花丸「じゃあマルは練習にいくずら、あとで電話してね」

善子「うん、じゃあね」👋

ずら丸は落ち着いて冷静に判断できるはずよ……
わかってくれる人ができてよかった……

218: 2016/10/19(水) 23:04:45.14 ID:l3L/eDmJ.net
善子「まだ帰ってこないの?」

お母さん「あら聞いてない?一週間くらいかかるらしいわ」

安心したわ……あんなのがいたんじゃ家にも帰りたくない……

善子「そうだ、お母さん」

お母さん「なぁに?」

善子「今日ずらま……花丸ちゃんの家にお泊まりにいっても良い?」

お母さん「いいわよ、たくさんお友だちと遊びなさい」

善子「ありがとう、じゃあ17時に出るから」

お母さん「なんか持っていきなさい、手土産的なもの」

善子「うーん」ガサゴソ

善子「このハッピーターン持ってっていいかしら?」

お母さん「いいわよ」

219: 2016/10/19(水) 23:13:18.49 ID:l3L/eDmJ.net
🚌バス「ぶーっハッシャシマス」

ピロリ

善子「っ間に合ったぁ」

さすがにこの時間は空いてるわね……

善子「ふぅ……」

私は……どうしたいのかしら……

元に戻りたい?……あの“今”に戻って、ずら丸にアイスをあげて……いっしょに宿題をする……

でも思い出しちゃった……お父さん……
お父さんは救えなかった……
しかも義父さんは女子小学生を頃す犯罪者だった……
この“今”の私は6年前に行方不明……

……………こんなの……無理よ……

220: 2016/10/19(水) 23:16:30.74 ID:l3L/eDmJ.net
善子「………」ポチッ

🚌「ピンポーン、ツギ、トマリマス」

ブォォォォォン

この“今”は……ここでだって生きていける……

ブォォォンボボボボボ

🚌「うぃーガシャン」フシュー

善子「ありがとうございました」

トットット

花丸「善子ちゃぁぁぁぁぁん、おーい」

善子「あっ、ずら丸ゥゥゥゥゥゥゥ!!」

221: 2016/10/19(水) 23:32:43.08 ID:l3L/eDmJ.net
おばあさん「まあ!!」

善子「おじゃまします」

ずら丸みたいに目を見開いて驚いてる……

おばあさん「まるちゃんがこんなに大きくなったのにまったく変わってないねえ」

善子「あはは……」

花丸「善モッ

パッ

善子「そんなもんですよ」

花丸「モッモモモ」モゴモゴ

おばあさん「なつかしいねえ、たった一日だけどどうしてか鮮明に覚えてるよ」

善子「はい、私も」

つい数日前だもの

おばあさん「あのときはゲロ吐いちゃったね」

善子「あ……はは」

おばあさん「さっ、晩御飯できてるよ」

222: 2016/10/19(水) 23:44:19.81 ID:l3L/eDmJ.net
ポテトサラダ、春巻き、ごはん、わかめスープ、みかん

善子「……いただきます」

花丸「いただきますずら」

善子「………………」

パッパッパ

花丸「うわよし、としこちゃんポテトサラダにコショウかけるずら?」

善子「ちょっとしたアクセントよ、これでポテトサラダもメインディッシュになりうる」モグモグ

花丸「マルは遠慮しとくずら~」パリッパリッ

善子「んん~デリシャスね♪」モグッ

花丸「えいっ」ボチャッ

善子「あ」

花丸「♪」

善子「わかめスープにごはんを突っ込むのね」モッモッ

花丸「おすすめずらよ」

善子「遠慮しとくわ」

223: 2016/10/19(水) 23:58:48.59 ID:l3L/eDmJ.net
善子「ごちそうさま」マンプク

花丸「ごちそうさまずら~」ハチブンメ

おばあさん「お風呂沸いてるよ」
ジャー
カチャン

花丸「はいるずら」

善子「ふい~」

花丸「としこちゃんも来るずら」ガシッ

善子「あえっ」ブンッ

227: 2016/10/21(金) 00:20:51.37 ID:taI3mdi5.net
ぽちゃん

善子「…っぅぅぅ」

花丸「………」ゴッシゴッシュ

モワワ~

善子「また泡を……」

花丸「マルは髪が長いずら」

善子「ずら丸が大きくなりすぎたから湯船に二人も入れないわよ?」

花丸「う~~ん、入れると思うよ?」

善子「え?」

ギュッギュギュゥ

ザパァァァァァッ

善子「信じられない!ほとんどお湯出ちゃったわよ」タイクズワリ

花丸「ぴったりずら」

善子「つい数日前に小さなずら丸とお風呂に入ったのに…」

花丸「不思議ずらねえ、マルにはずいぶん昔のことずらよ」

228: 2016/10/21(金) 00:28:21.42 ID:taI3mdi5.net
ぽちゃん………ぽちゃん………

善子「それで……その……どうすれば良いのかしら………」

花丸「何がずら?」

善子「ぜんぶよ!!」ドパッ!

花丸「うわ」

善子「?」

花丸「善子ちゃんが立ったらお湯がマルのおへそあたりまで減っちゃったずら、座るずら!」

善子「失礼」ザプッ

花丸「全部って……」

善子「私はこれから……また過去を修正すべきかしら?」

花丸「マルは……善子ちゃんがとしこちゃんだとわかって……とってもうれしいよ」

善子「……」

229: 2016/10/21(金) 00:40:31.97 ID:taI3mdi5.net
ポタッ………ポタッ

花丸「でも……善子ちゃんの知ってるマルは…もっと善子ちゃんと仲が良いの?」

善子「……そうね、ここの私はどうしてか6年前に消えちゃったみたいで……きっとここの私が行方不明じゃなかったら、今よりずっとここのずら丸と仲良くしてたんじゃない?」

花丸「でもここのマルは…善子ちゃんのいつも見てきたマルじゃないんでしょう?」

善子「そうね……」

花丸「だったら……善子ちゃんは…そっちに戻りたいずらね」

風呂場で濡れてるけど……ずら丸の目に涙が溜まってて…今にも泣きそうなのがわかった……
そんなに私に会いたかったの……?

善子「………」

花丸「じゃあすぐにさよならずらね」

善子「………そうね……」

善子「でもまた会えるわ…きっと世界はひとつよ」

なんとなくだけど

花丸「マルには…としこちゃんと離れた6年があるのに?」

善子「それは……わかんないけど……ずら丸はひとりよ、ここにいるずら丸も、私が今までにいっしょにいたずら丸も」

ポッ………ポッ………

230: 2016/10/21(金) 00:44:09.21 ID:taI3mdi5.net
ポタッ………ポタッ………

花丸「まあ仕方ないずら」

善子「私、ずら丸にアイスを買ってあげるのよ」

花丸「?」

善子「あっちのずら丸の家で夏休みの宿題をしてたの、それで……あげたらきっと喜ぶわ」

花丸「それは楽しみずらね、みかんのパピコにするずらよ」

善子「私好きじゃないからコーヒー味にするわよ」

花丸「えっ?二本くれるんじゃ」

善子「パピコなんだから分けるに決まってるでしょ」

231: 2016/10/21(金) 00:52:32.10 ID:taI3mdi5.net
善子「……………」ホカホカ

花丸「さっぱりずら」ホッカホカ

おばあさん「あっちに布団しいといたよ、あと二人がお風呂に入ってる間におじいちゃんから電話があったよ」

花丸「何ずら?」

おばあさん「おじいちゃんがいるときにまたおいでってとしこちゃんに」

善子「……あ…はは、またお邪魔するわ」

花丸「……」

善子「じゃあ寝るわ…おやすみなさい」

232: 2016/10/21(金) 00:57:54.78 ID:taI3mdi5.net
善子「………」モコッ

明日…すぐにでも……またあのストーンサークルに行く……それで……きっと6年前に戻れるから……私を………

善子「………っ……」

また………お父さんが氏ぬの?………

見頃しにさせるの?……

善子「そんなの……私が頃すような……」

コンコン

善子「?!」

「はいるずらよ」

233: 2016/10/21(金) 01:02:33.06 ID:taI3mdi5.net
ガララ

花丸「こんばんわずら」コソコソ

善子「どうしたの?」

花丸「……マルは寂しいずら…もうちょっと善子ちゃんといっしょにいたいから……ここで寝てもいいずら?」

善子「……ふぅ……いいわよ」

花丸「本当?」

善子「というかあんたの家なんだから好きにしなさいよ」

花丸「嬉しいずら~」

善子「………」

花丸「おやすみずら~」

善子「………ねぇ」

花丸「……すぅ……すぅ………」zzzz

寝るのはやっ!!なんか話に来たのかと思ったわ

善子「私も……寝よう…………」

zzzzzzzz

235: 2016/10/21(金) 14:22:52.44 ID:taI3mdi5.net
善子「………」パチッ

善子「朝……か」ウトウト

7:30

花丸「おはよう善子ちゃん」

善子「おはよう」フワー

花丸「朝ご飯できてるずらよ」

善子「ありがとう……」ショボショボ

ガララララッ

おばあさん「おはよう、さあお食べ」

236: 2016/10/21(金) 14:29:04.85 ID:taI3mdi5.net
ベーコン、目玉焼き、黒糖マーガリンのパン

善子「いただきます」

花丸「いただきますずら」

善子「…………」モッモッ

すぐに出発しよう……あまり長居は……

花丸「……食べたらいくずら?……」モリッモリッ

善子「………ええ」モグッ

花丸「見送りいくずらよ」フグフグ

善子「ありがとう……でも……あぶないわ……こないほうが……」

花丸「大丈夫ずらよ……」

237: 2016/10/21(金) 14:33:10.86 ID:taI3mdi5.net
善子「ありがとうございました」ペコッ

おばあさん「いいんだよ、おじいちゃんがコーヒー栽培を覚えて帰ってきたらまたおいで、国木田ブレンドをごちそうするって」

善子「それはとっても……楽しみです……」

花丸「マルもでるずら」

おばあさん「そのまま?部活?じゃあ帰るのはいつもと同じくらい?」

花丸「うん」

善子「…………じゃあ、お邪魔しました」

おばあさん「またね」

238: 2016/10/21(金) 14:38:41.47 ID:taI3mdi5.net
ザッザッ

善子「たぶん……こっちかなぁ」

ザッザッ

花丸「草がすごいすらね」

善子「まえはこんなんじゃなかったんだけど……」

ザッザッ

善子「………あった……」

ここだけは……変わらないのよねえ……

花丸「ここが不思議なストーンさーくるずら?」

善子「そうよ」

花丸「きれいな石ずらねえ」

善子「……じゃあ帰って……ここにいたらたぶん巻き込まれるわ」

花丸「…………」

善子「………ごめんね」

花丸「いいよ……またね」

239: 2016/10/21(金) 14:42:10.92 ID:taI3mdi5.net
ザッザッザッザ

善子「…………」

ずら丸が……去って行く……

ゆっくり歩いてるけど……一度も振り返らなかった………

善子「……また……この感じ……」

眠気が………

240: 2016/10/21(金) 14:56:18.90 ID:taI3mdi5.net
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

/▼輕ユ「ア//倅◆ゴ医踈?」

★・「タム辜::@」

/▼輕ユ「ノノ◯㌍篦県"<」

★・「呶ニゐ㍾///紗!!!」

/▼輕ユ「Ⅲ蔘ヒソ」

★・「………………クエ*■■■」

/▼輕ユ「#●エエエ罹医?……」

★・「伽/■マイ踈№Щ賈ヨレ」

/▼輕ユ「……………ラ-☆㍗拿」

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)

241: 2016/10/21(金) 15:34:10.62 ID:taI3mdi5.net
善子「…………ここ……は………」

すたっ

善子「たぶん……6年前……よね?」

テクテクテク

ガサッ

善子「!?」

人!?……いや……

「「待ってたぜエ」」

義父さん!!?

義父「氏ね」

ズガン!!!!!

善子「えっ………………」

義父「じゃあな、役立たず」ズッズッ

242: 2016/10/21(金) 15:34:53.28 ID:taI3mdi5.net
善子「……ゴボッ…………………」ボタボタ

血……?………よね

善子「はぁ…………はぁ………」

撃た………れた?

じゃあ………私……氏ぬの?…………

善子「はぁっ……………………はぁっ」

寒い……冷たい………

誰か…………お父さん……お母さん………ずら……丸

会いたい…………いや………やだ………

まだ………アイス……買って…………


ないわよ

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       □

245: 2016/10/21(金) 19:50:26.55 ID:taI3mdi5.net
■□■□■□■□■□■□■□■□■
テコテコテコ

花丸「……」

善子ちゃん……大丈夫かなぁ
マルには……信じることしかできないの?

ガチャッ

花丸「おはようずら」

ルビィ「花丸ちゃんおはよう」

みんな「おはよー」

ダイヤ「花丸さん!さあ座ってください」

花丸「?」スコッ

千歌「さぁて花丸ちゃんも来たところでぇ……」

曜「じゃじゃん!!」

千歌「んじゅぅぅぅだいっ…………………………」

梨子「溜めすぎよ」

千歌「あははごめーん」

曜「さあさあ」

千歌「じゅぅぅぅだいっ発表です!!」

曜「どぅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる」

千歌「………」

曜「どぅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる……ケホッ、コホッ……っすぅっ…どぅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる」

梨子「曜ちゃんがかわいそうよ」

千歌「あははっごめん、それではいきます」

曜「……でゅでゅん」

千歌「合宿をっ行います!!」

246: 2016/10/21(金) 19:56:13.75 ID:taI3mdi5.net
シーーーーーーン

梨子「ワーッスッゴーイ」ボウヨミ

曜「ス、スゴスギー」ボウヨミ

千歌「………………」

シーーーーーーン

千歌「なんで!!なんでみんな!!」ドカバキ

梨子「わぁぁぁ落ち着いて千歌ちゃん」

曜「ウーウー普通怪獣けいほー」

ドンガラ

花丸「ほえ~~合宿ずらか、いいずらね」

ルビィ「こんどは山に行くんだって」

ダイヤ「しかし山の特訓データはありませんでしたの」

鞠莉「あれはノォ、いらないわ」

果南「そお?けっこういいとおもったんだけどなぁ」

247: 2016/10/21(金) 20:02:52.18 ID:taI3mdi5.net
花丸「…………」

そういえば……6年前の善子ちゃんは何を………

千歌「はいそこぉ!!」

花丸「…………」

ここの世界のどこかにいるのかな……

千歌「………むむむむむむむ……梨子ぢゃぁぁぁぁぁぁん!!」

梨子「何っ!?」ビクッ

千歌「そこの、話を聞かない花丸ちゃんに!!くすぐりの刑!!」

梨子「わ、私がァ!?」

曜「さあ」

梨子「え、え~……」

花丸(それより……今は変わったのかな……)

梨子「う、う~~……えいっ」こちょこちょ

花丸「ひぃっ!あっあっはっwwwwwwwやめるずら~」モジモジ

梨子「はい」ピタッ

千歌「よろしい」

梨子「ほめられた!」

曜「子犬か」

千歌「ちゃんと話は聞いてね花丸ちゃん」

千歌「日にちは8月のふつか!!忘れないよーに!!いけないひとはみんなに伝わるように連絡しましょー」

248: 2016/10/21(金) 20:11:24.37 ID:taI3mdi5.net
ルビィ「ふぅ~へとへとだよぉ」

花丸「…………ブツブツ」

ルビィ「花丸ちゃん?」ヒョイヒョイ

花丸「ブツブツブツブツ」

ルビィ「は・な・ま・るちゃーん」

花丸「……………」

鞠莉「甘いわよルビィ、とってもスィィィト、こうよ」

モミュ

花丸「ひゃあっ!!」

鞠莉「オォケェイ?」

花丸「何ずら!!」

ルビィ「花丸ちゃん……どうしちゃったの?一日ずっとうわのそらって感じだよ」

花丸「……………なんでもないずら、昨日夜更かししちゃってまだ眠いの」

ルビィ「………そう?」

鞠莉「……………」

花丸「うん」

ルビィ「そうだ、花丸ちゃん、ルビィのおうちで宿題やらない?」

花丸「いいずらよ」

ダイヤ「歓迎しますわ」

ルビィ「っ!?お姉ちゃんいつのまに!?」

ダイヤ「私ほふく前進の練習をしてますわ」

ルビィ「………」

鞠莉「クレィジィ」ボソッ

ダイヤ「い・まなんと言いました!?」カッ

250: 2016/10/21(金) 21:03:19.46 ID:taI3mdi5.net
花丸「じゃあまたね👋」

ルビィ「じゃあね花丸ちゃん」

ダイヤ「さようなら」

花丸「………」

バッ!!

花丸「ふぐ」

誰ずら!?マルを……

花丸「ふぐふぐ」

鞠莉「ハァイ」

花丸「?!鞠莉ちゃん!?」

251: 2016/10/21(金) 21:07:53.24 ID:taI3mdi5.net
花丸「はぁ……何ずら?マルは忙しいずらよ」

鞠莉「まあまあ」

鞠莉「……どうしちゃったの?朝からおかしいわよ、みんな気づいてると思うけど……元気のない花丸をみてるとみんなもスパイシィ」

花丸「………」

ピーポーピーポー

鞠莉「ワッツ?なにかしら?」

マドガララッ

花丸「……警察ずら」

鞠莉「事件の薫り……レッツゴー!!」

252: 2016/10/21(金) 21:12:40.06 ID:taI3mdi5.net
善子母「あああああああああああっ、善子ォォォォォォォォォォォォォォォ!!善子ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」

ポリ公「落ち着いてください」

善子母「あああああああああああっお父さんも……ハアッハアッ…善子も失って……あああああああああああ!!!」

ポリ公「落ち着いてください」

鞠莉「善子が?いなくなった?!」

花丸「……」ドコッ

善子………ちゃん……

善子母「あああああああああああっ」ギロッ

善子母「あいつヨォォオオオオオオオオオオ!!あいつの家に泊まりに行ってから帰ってこないのォォォォォォォォォォォォォォォぉぉぉ!」

花丸「………」

テクテクテク

ポリ公「わかってますから!いまから話にいきますから」

善子母「あああああああああああっ私は!!私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私」ガガガガガ

253: 2016/10/21(金) 21:15:53.28 ID:taI3mdi5.net
ポリ公「で?最後にあったのは?」

花丸「朝、お別れして以来会ってないずら……」

善子ちゃんに……ストーンさーくるのことは何も言うなって………

ポリ公「そっかぁ……ごめんね」

花丸「…………いえ」

6年間行方不明だった一人娘が帰ってきたのに……またいなくなっちゃうなんて……マルには……なにもできないの?

254: 2016/10/21(金) 21:21:28.18 ID:taI3mdi5.net
善子母「あああああああああああ」

ポリ公「くっそ旦那は何やってんだ」

ポリ「連絡つかないらしいっすよ」

ポリ公「じゃ協力ありがとうっしたー」

ピーポーピーポー

鞠莉「帰ったわね……」

花丸「……………うん」

鞠莉「………」ジロッ

花丸「……………?……」

鞠莉「何か……………知ってるの?」

花丸「………………」

善子ちゃんとの約束……マルは守らないと……善子ちゃんに会わせる顔がないずら………

花丸「知ら………ない」

鞠莉「………そう………言いたくないわけね………花丸ひとりで解決できるの?」

花丸「………それは……」

わからないずら……

鞠莉「キンダガーデンでいっしょだっただけのフレェンド………そんなになかが良かったの?」

花丸「………」

鞠莉「何も言えないのね」

255: 2016/10/21(金) 21:25:34.44 ID:taI3mdi5.net
鞠莉「でも覚えててほしいのは………」

花丸「?」

鞠莉「みーーんな、花丸のミカタよ……ルビィもダイヤも……もちろんこのマリィもほかのみんなも……いつだって頼りなさい」

花丸「………ごめん………なさいずら」

鞠莉「ドントマァイン……気にしないで……」

鞠莉「じゃあね、グッバイ👋」

花丸「……ありがとうございましたずら」

テケテケテケ

花丸「………」

とは言っても………

256: 2016/10/21(金) 21:31:49.03 ID:taI3mdi5.net
テクテクテク

花丸「…………そうだ」

あの場所に………行ってみよう……

善子ちゃんと別れた……あのストーンサークルに………

ザッザッザッザッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

花丸「…………なんにも………あるわけないずら」

それにしても不思議だなぁ……
こんなもので……時を行き来できるなんて………

花丸「……帰ろう……」

ザッザッザッザッ

花丸「………今日の晩御飯はなにかなぁ」

257: 2016/10/21(金) 21:37:27.71 ID:taI3mdi5.net
~次の日~

花丸「はぁ、おはようずら」ショボショボ

おばあさん「おはよう、朝ご飯、昨日のカレーにうどんいれる?」

花丸「あさカレーは良いらしいずらねぇ」

おばあさん「はいよ……」

カンッ

花丸「いただきますずら」

ツルルルッ

花丸「……」モッモッ……ツルルッ

ルビィちゃんのおうちで宿題か……なんだったっけ?宿題は…たしか…新聞を持っていくずら……?

258: 2016/10/21(金) 22:29:22.79 ID:taI3mdi5.net
花丸「おじゃましますずら~」

とてててててっ

ルビィ「花丸ちゃあん!!はいって!」

花丸「宿題ってなんだったずら?」

ルビィ「え!!?覚えてないのぉ!?」

トコトコトコ

ルビィ「まあ大丈夫、助っ人がいるから!」ワクワク

花丸「それは心強いずらねえ、誰だろう」

大好きなお姉ちゃんずらね

トコココココ

259: 2016/10/21(金) 22:34:18.10 ID:taI3mdi5.net
ダイヤ「いらっしゃい花丸さん」

千歌「えへへ」

花丸「千歌ちゃん!!?」

ルビィ「……お姉ちゃんもいるよ~」

あたりまえずら

花丸「どうして千歌ちゃんが?」

千歌「えへへ~花丸ちゃんがくるとの情報を得て……いてもたっても!!」

ガララララッ

曜「押し入れからヨーソロッ!!」

梨子「ドラえもんみたいな気分」

花丸「曜ちゃんに梨子ちゃんも!?」

花丸「っ!!ということは鞠莉ちゃんたちも……」

ダイヤ「鞠莉さんと果南さんは今日はそれぞれ家族のお手伝いがあるらしいですわ」

260: 2016/10/21(金) 22:38:59.14 ID:taI3mdi5.net
花丸「え~新聞の記事から作文ずら?しかも経済関連に限る?!」

ルビィ「ルビィはけいざい?なんてちっともわかりません」

花丸「マルも得意じゃないずら」

千歌「と!!言うことで来ちゃいました!!」

曜「千歌ちゃん政経のテスト何点だっけ」

梨子「52点よ」

ズゴッ

千歌「………」

梨子「まあまあ、悪くはないんだから」

ダイヤ「この!!黒澤ダイヤにお任せですわ!!」

曜「へーダイヤさんは得意なの? 」

ダイヤ「わたくしテストで60点以下をとったことがありませんの」

曜「普通じゃん」

ダイヤ「え"え"っ!?」ゴッ

261: 2016/10/21(金) 22:43:20.42 ID:taI3mdi5.net
デデン!!

ダイヤ「なんと我が家の新聞をかき集めたら……二週間分もありましたわ!!」

千歌「おおっ!!」パチパチ

ダイヤ「これだけあれば書きやすい記事を見つけられること間違いなしっ!!」

曜「梨子ちゃんポッキーたべる?」

梨子「ありがとう、いっぽん貰うわ」

曜「いっぽんといわず、どうぞどうぞ」

ダイヤ「むぅ……………」ブルブル

ルビィ「おねいちゃんが!!」

ダイヤ「あんなたたち…………」

千歌「まあまあ」

262: 2016/10/21(金) 22:53:12.78 ID:taI3mdi5.net
シーーーーーーーーーーーーーーーーン

パラパラ

ルビィ「ぎょうむ……?………ていけい?なんだろ……ていけい?……ええと、おばあちゃんになって赤ちゃんができなくなるんだっけ……ぎょうむ……鳥かな…?…オウムみたい……」

ダイヤ「エム&エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」

花丸「……」

うるさいなあ

千歌「……すぅ……ピザ………」zzzz

曜「梨子ちゃんツムツムやってないの?」コソコソ

梨子「私スマホでゲームしないの」コソコソ

263: 2016/10/21(金) 23:05:04.59 ID:taI3mdi5.net
ダイヤ「さすがルビィ、やればできるじゃないですか、何故頑張らなかったのですか!」

ルビィ「だってぇ…いつも政経5時間目で眠くてぇ」

花丸「…………」ぱらぱら

どの記事にしよう……

花丸「!」

新聞記事『行方不明少女、また消えた』

花丸「………」

マルは……どうすれば……

千歌「んぅ………………」パチッ

千歌「……………はぁなぁまぁるちゃん」

花丸「?どうしたの?」

千歌「ふふっ、私もいっしょに探すよ」

パラパラ

千歌「これなんてどう?」

新聞記事『大人気カレーチェーンが合併、寿司屋の傘下に』

花丸「……たべものなら書きやすそうずらね、ありがとう」

千歌「がんばってね」ニコッ

花丸「うん」

ふむふむ、これは夏休み最初の日の新聞ずらね

花丸「ほえ~」

264: 2016/10/21(金) 23:16:29.56 ID:taI3mdi5.net
花丸「……………………!!?」ピクッ

なんだろう………これ……

新聞記事『沼津女子変氏事件から6年……』

聞いたこと……ないずら…これも、夏休み最初の日に……?
6年前………どうしてかな……胸騒ぎが………まさか……

新聞記事『山中から見つかった遺体は顔が削られており、身元の特定は不可能だった』

新聞記事『年齢は14~17歳と思われる、少し青みがかかった長い黒髪におだんご……』

花丸「…………」

新聞記事『現在も情報提供を………』

花丸「…………」

265: 2016/10/21(金) 23:18:23.38 ID:taI3mdi5.net
花丸「……………………」ぷるぷる

嘘……………ずら?

花丸「こんな……」

千歌「?」

善子ちゃん………?

善子ちゃんが……………………


氏んだ?

267: 2016/10/21(金) 23:28:17.98 ID:taI3mdi5.net
花丸「ごめんねルビィちゃん」

ルビィ「いいよ…それより……大丈夫?顔色悪いよ……?」

花丸「なんとか帰れるずら」

千歌「たぶん美渡ねえが暇だから車呼ぶよ」

ピッポッパ

千歌「うんやっほー、うん、花丸ちゃんがね、うんそうなの!!だから、おねがぁい、うん、うんうん、やったーありがとー、うんじゃああとでね」

千歌「来てくれるって、10分くらい待ってて」

花丸「あり……がとう」

梨子「バファリンいる?」

花丸「大丈夫……ずら」

268: 2016/10/21(金) 23:34:04.08 ID:taI3mdi5.net
ブォォォォォォォォォォン

千歌「………おうちでゆっくり寝るんだよ?」

花丸「………うん」

…………………………まっしろに……

何もない……………………

千歌「………ごめんね………花丸ちゃん………つらいよね……わからないけど………すっごくつらいことがあったんだよね……?…」

花丸「…………」

千歌「気づいても……私は何も出来なくて……」

花丸「千歌ちゃんは………悪くないずら……」

千歌「………」

美渡「ついたよ、ここ?」

花丸「ありがとう……ございましたずら」

千歌「またね👋」

美渡「おだいじに~」

花丸「ばいばい」

ブロロロロロロロロロ

269: 2016/10/21(金) 23:38:45.49 ID:taI3mdi5.net
花丸「ただいま」

おばあさん「お?早いねマルちゃん」

花丸「………………」ウツロ

おばあさん「疲れてるの?ゆっくり寝なさい

花丸「……………」

ちっとも……眠くなんてない………

ただ………もうマルは……なんにもできそうに………ないずら………

テレビ『バイト探しはタウン……』

花丸「……………」

善子ちゃんが………6年前に氏んだ………

6年前の夏休み最初の日………たぶん善子ちゃんが行った過去………

テレビ『続いてのニュースで………』

花丸「……………………」ポカー

そこで…………

270: 2016/10/21(金) 23:42:44.49 ID:taI3mdi5.net
テレビ『タッカッスゥ…クゥリニッ♪』

花丸「………………ぅう………」ポタッ

花丸「……ぐぅ…う…ぅ…………………」ポロポロ

泣いても……善子ちゃんは帰ってこないのに………

テレビ『……しこを返せ!!ううっ、ひとり娘を……善子を返して!!』

花丸「……………あ………」ポロロッ……ポタッ

これは………善子ちゃんの……お母さんと………

殺人鬼の義父さん…………?

271: 2016/10/21(金) 23:46:12.85 ID:taI3mdi5.net
テレビ━━━━━━━━━━━━━━
義父「善子は……善子は……どこにいるんですか!!」ゴウキュウ

善子母「ううううううっ善子はァ!!せっかく帰ってきたのにぃっ!!」ポロポロ

義父「警察は………何をやってるんだ!!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

花丸「……………」

善子ちゃんの話だと……一週間くらい出張で………

そういえば……あのとき……鞠莉ちゃんと話してて警察が来たとき………

連絡がつかないって…………

花丸「……………」

273: 2016/10/21(金) 23:57:22.19 ID:taI3mdi5.net
花丸「…………まさか……」

善子ちゃんの義父さんは……“何か”を善子ちゃんに盗まれて………

善子ちゃんはその“何か”を時間移動に関係するものだって予想してたずらね

でもあのストーンさーくるはあって……善子ちゃんは過去へ行けた……として……

義父さんが頃したとしたら……

“何か”が見つかった?………それとも…………

花丸「ふぅ~」

ほかの可能性は…無限にあるずら……考えてもきりがないずらね………

今、マルは……………何がしたいんだろう………

274: 2016/10/21(金) 23:58:59.46 ID:taI3mdi5.net
花丸「っ……」ドコッ……ドコッ

鼓動が…きこえる

マルが……やりたいこと……

善子ちゃんを……救う……

花丸「やっぱり………」

あのストーンさーくるを使うしかない………

286: 2016/10/23(日) 10:14:08.10 ID:6r5piGtq.net
花丸「今は……お昼前……みんなには悪いことしたずら……でも」

マルは必ず……善子ちゃんを………

花丸「こうしちゃいられないずら!!」スタッ

善子ちゃんは6年前と現代しか行き来してないけど……
いつでも行けるはず……きっと殺人鬼の義父さんはそれを利用して替え玉を……

花丸「ならマルも……」

何か……準備できること……

花丸「えいやあ!!」ゴンッ!!

🔨🐷💥バリィッ!!

6万4000円……中学生の時から貯めてたマルの貯金……今しかないずら!!

おばあさん「おやおや……ほしいものがあるなら相談しなさいって……」

花丸「マル大人だから大丈夫!!」

287: 2016/10/23(日) 10:28:39.49 ID:6r5piGtq.net
~2時間後~

花丸「……………ふぅ~~」

ザッザッ

不思議ずら………過去ってどんな気分なんだろう………
ちょうど善子ちゃんがとしこちゃんとして来てたころ……
マルは…………

花丸「………」

ストーンさーくる……どんな仕組みなのかさっぱりだけど……
おじゃる丸の満月ろーどみたいなものかな……

花丸「………ぅぅ……」ウトウト

眠いずら……こんなときに……

花丸「………ぅ…」フワー

zzzz

288: 2016/10/23(日) 10:43:36.94 ID:6r5piGtq.net
(・八・)(^8^)(^8^)「ちゅん」

花丸「……ぅ………ぁ…朝?」ウトウト

花丸「朝!?」

花丸「…………ふぅ」

朝……問題はいつの朝なのか……ずらね

ザッザッザッザッ

花丸「うーーん」

ザッザッ

花丸「!家ずら!!」

パァァ

289: 2016/10/23(日) 11:04:47.89 ID:6r5piGtq.net
花丸「……」

でも……小さなマルが住んでるずら……

違う家にして、時間だけ聞こう

テクテクテク

花丸「うん、近藤さんの家ずら」

コンコン

近藤「はい、どちら様?」

花丸「えっとすみません、私旅をしているものなのですが……今の日にちと時間を教えてほしいずら」

近藤「?……まあいいけど……ええと今日は……7月21日だよ、時間は9時半」

花丸「ありがとうございました」

近藤「どういたしまして、小さいのに偉いね、良い旅を!」

花丸「ずら~」

291: 2016/10/23(日) 18:12:11.06 ID:6r5piGtq.net
花丸「今は10時前、善子ちゃんが来るのは……夕方くらい?……」

それまでにマルができること……

花丸「腹ごしらえずらね🎵」

バス🚌「プップー」

花丸「はい」

🚌「ッシュー」

ブォォォォォォォォォォン

292: 2016/10/23(日) 18:15:51.95 ID:6r5piGtq.net
花丸「うぅーん」

とりあえずすぐに準備できたのは……護身用スタンガンとサバイバルナイス……

花丸「マルは格闘は………」

後ろから忍び寄るしかないずらね

花丸「忍者ずら!!」

山の中だから……迷彩柄の服を急いでかうずら

🚌「ブォォォォォォォォォォン」

花丸「見えてきたずら」

6年前の沼津……今とあんまりかわらないずらね……マンションがいくつか増えてたり…?…くらいずら

293: 2016/10/23(日) 18:19:19.42 ID:6r5piGtq.net
🚌「ぶっぶー、ツギハヌマヅ、アンシンアンゼンノシカ、ヌマヅクリニックハココデス」

花丸「えい」ポチッ

🚌「ピンポーン、ツギ、トマリマス」

ブォォォォォォォォォォン

とりあえずごはんずら

🚌「ヌー、がしゃん」

花丸「ありがとうございましたずら」

🚌「またのってね」

トットット

花丸「駅ずら……どうしようかなぁ、今日はオムライスが食べたいずら……」

294: 2016/10/23(日) 20:45:14.73 ID:6r5piGtq.net
花丸「洋食屋があるずら!」

チリンチリン🐦

洋食屋「っしゃーせ!!」

花丸「ひとりずら~」

花丸「……オムライスが食べたいずら!!」

洋食屋「はいよ♪」

ジィィィワァァァァァァァッ

花丸「いいかおりずら♪」クンクン

ウェイトレス「ハム太郎みたいですね、ふふっ」

花丸「えへへ、ルビィちゃんより小動物になってしまったずら」

ウェイトレス「?」

洋食屋「アガリィィィィィッ」

チリチリ

花丸「わあ!おいしそうずら!!」

295: 2016/10/23(日) 20:51:38.67 ID:6r5piGtq.net
花丸「いただきますずら」

トロォ

花丸「たまごが……トロットロずらねぇ」じゅるり

ウェイトレス「ふふ、遠くからきたんですか?」

花丸「え?」

ウェイトレス「いや、ずらって方言ですよね?」

花丸「あ」
そういえば近藤さんのところでも旅をしてるといったずらね

花丸「そうずら」

ウェイトレス「すみません、どうぞ食べてください、オムライスに自信ありですよ」

洋食屋「ワシがな」

スクッ……トロォ

花丸「わぁ………ハムッ……あっ……あつ」ハフハフ

ウェイトレス「どうぞ」

コンッ

花丸「ングッングッ……ップハァァァ、ありがとうございます、でもお茶は……」

ウェイトレス「いいんですよ、サービスです」

花丸「ありがたく頂くずら」

スクッ……

花丸「……」モミュモミュ

花丸「ングッ」ゴックン

296: 2016/10/23(日) 21:06:05.90 ID:6r5piGtq.net
花丸「おいしぃずらぁ」トロロォォォォン

ポトッ

ウェイトレス「あらあら、ほっぺたが落ちてますよ」ヒョイ

花丸「あっ、すみません、忘れちゃうところだったずら」ペタッ

花丸「ハムッ」モグモグ

洋食屋「ふんっ」

花丸「ううぅぅぅん」モグモグ

カンッ

花丸「ごちそうさまずら」

洋食屋「お粗末!!」

ウェイトレス「850円です」

花丸「はい、ごちそうさまでした」チャリーン

ウェイトレス「またきてね」

洋食屋「またこいよ!!」

花丸「六年後にいくずら」

ウェイトレス洋食屋「?」

297: 2016/10/23(日) 21:15:41.76 ID:6r5piGtq.net
花丸「ふぃ~満腹ずら~」プクプク

花丸「うーん……迷彩服………ヨーカドーいったらあるかなぁ」

花丸「まあヨーカドーいってみるずら」

テクテクテク

花丸「12時半……3時くらいには山で待ち伏せしたいずらね」

テクテクテク

ヨーカドー「ウィィィッ」

花丸「服は何階ずらぁ」

299: 2016/10/23(日) 21:25:49.24 ID:6wsy8+UT.net
花丸「すみません」

ヨーカドー「はい」

花丸「迷彩柄の服ってありますか?」

ヨーカドー「婦人服は四階です」
(沼津ヨーカドー行ったことないのでてきとうです)

花丸「ありがとうございましたずら」

エスカレータ「ウウウウウウウウン」

花丸「スーパーはいつになっても慣れないずらねえ」

花丸「あのおばさんに聞こう、すみません」

ヨーカドー「はいなんでしょう」

花丸「山での戦闘に向いた服ってありますか?」

服屋さんなら知ってるずら!!

ヨーカドー「はい?山?銭湯?……スポーツウェアならあちらにございますよ」

花丸「うーん……いってみるずら、ありがとうございました」

300: 2016/10/23(日) 21:29:54.63 ID:6r5piGtq.net
Wi-Fiきれた

花丸「はえ~登山用の服ずら……この濃い緑でいいずらね」

シュッシュッ

花丸「生地がダメずらね、音がなるずら……布はないですか?」

ヨーカドー「うーん……普通の服の方見ましょうか」

花丸「そうするずら」

ヨーカドー「これなんて迷彩柄ですよ」

花丸「それはおしゃれずら、でもマルがほしいのは全身迷彩の軍人さんみたいな服ずら」

ヨーカドー「うーん、紳士服のところみてみましょうか」

花丸「まあキッズサイズならマルでも……」

301: 2016/10/23(日) 21:36:30.17 ID:6r5piGtq.net
紳士服ヨーカドー「いらっしゃいませ、何をお探しですか?」

花丸「迷彩柄の服がほしいずらね」

紳士服ヨーカドー「はい、こちらにありますよ」

花丸「本当ずら!!?」

テケテケテケ

紳士服ヨーカドー「こちらのパーカーは迷彩柄ですよ、あちらのズボンも迷彩柄です」

花丸「すごいずら、これなら山でも誰に見つからずに静かに背後につけるずら?」

紳士服ヨーカドー「それはあなたの歩き方しだいですね」

花丸「そうずらね、静かに歩く練習するずら」

紳士服ヨーカドー「じゃあレジに行きますか?」

花丸「さすがに迷彩柄の靴はないですか?」

紳士服ヨーカドー「ありますよ」

テケテケテケ

花丸「すごいずら!!しかも安い!!」

紳士服ヨーカドー「パーカーが1980円、ズボンは2180円、靴は1200円です」

花丸「はい」

紳士服ヨーカドー「ありがとうございましたまたおこしくださいませ」

花丸「いい買い物したずら」

302: 2016/10/23(日) 21:48:39.92 ID:6r5piGtq.net
花丸「うーん13:30……どうしようかなぁ」

花丸「どうやってあるいたら静かになるずらねぇ」

テケテケテケ

花丸「うーん」

スリッスリッ

相撲部「ん?あの人摺り足で歩いてるぞ……」

相撲部「まさかあの人が新しい顧問なのか?!」

相撲部「女かよ、期待できねえな」

相撲部「でもすごい指導者らしいぜ」

相撲部「……わかんねえが、とりあえず俺たちも摺り足でついていくか」

相撲部「そうだな」

相撲部「アァイ!!アァイ!!」ゾロゾロ

スリッスリッ

花丸「うーん」

スリッスリッ

相撲部「アァイ!!アァイ!!」ゾロゾロ

花丸「うわーーなんかついてきてるずら!!」

スリッスリッ

相撲部「アァイ!!アァイ!!、先生スピードアップしたぞ!!」ゾロゾロ

相撲部「スピードアップ!!アァイ!!アァイ!!」ゾロゾロ

スリッスリッ

花丸「わぁぁぁぁぁぁ」

スリッスリッ

相撲部「アァイ!!アァイ!」ゾロゾロ

花丸「うわぁぁぁぁもう普通に走って逃げるずら!!」

ダッダッ

相撲部「アァイ!!アァイ!!……あれ、先生いなくなったぞ」

相撲部「人違いだったんじゃ」

相撲部「悪いことしたな」

相撲部「学校に戻ろう」

304: 2016/10/23(日) 22:58:11.45 ID:6r5piGtq.net
花丸「はぁ、ひどい目にあったずら……」

花丸「ええと今は」

14:15
(ヨーカドーの百均で時計をかいました)

花丸「そろそろバスに乗るずら」

テケテケテケ

🚌「ブーーウィーシュー」

花丸「よいしょ」スコッ

あの山で……善子ちゃんを……待つ

花丸「とにかく善子ちゃんを探して……逃げるずら!!」

305: 2016/10/23(日) 23:04:19.28 ID:6r5piGtq.net
花丸「……………」

でもマルが来た場所にいけば大丈夫かなぁ

花丸「わからないことが多いずらねぇ」ハァ~

🚌「ぶウーーーーーーーーン」

花丸「そろそろずら」ポチッ

🚌「ぴんぽーんツギ、トマリマス」

花丸「緊張してきたずら………」

🚌「プップ!!ッシューガシャ」

花丸「ありがとうございました」チャリン

花丸「さて、入山ずら」

306: 2016/10/23(日) 23:14:24.59 ID:6r5piGtq.net
ザッザッザッザッ

花丸「うーんわかんないけど……この辺でいいかなぁ」

たぶん5時ごろ……善子ちゃんが現れるずら……

過去に来た善子ちゃんがいつ殺されたのかはわからないけど……

おそらく罠にはまったずら
だからきっと……

花丸「ずら……だとしたらもうこの山に殺人鬼の義父さんが……」ブルルルッ

怖いずら

307: 2016/10/23(日) 23:18:38.34 ID:6r5piGtq.net
ポッポーー

花丸「……………17:00そろそろずら…?…」

ヒュゥゥゥゥゥ

花丸「………………」

まだまだずらねぇ

サササァァァァァァ

~30分経過~

花丸「まだずら?」

夕方っていっても長いずら、ちゃんと善子ちゃんに聞けば良かった
でも善子ちゃんほぼ手ぶらで来たんだったずらね

308: 2016/10/23(日) 23:23:35.11 ID:6r5piGtq.net
花丸「……………ふぅ」パチッ

パッ

善子「…………」

善子「いま……何時だっけ……」

善子「ええと……あれ?携帯

善子ちゃんだ、今まばたきをして目を開いたら!!

花丸「善子ちゃんっ!逃げるずら!!」

善子「えっ!?はぁ?ずら丸?!」

花丸「いいから!!」

≪ズガン≫

花丸「えっ?」

309: 2016/10/23(日) 23:25:52.14 ID:6r5piGtq.net
善子「なんの音!?」

花丸「……あっちずら!!」

ザッザッ

善子「ちょっ待ちなさいよ!!なんなのよ!!」

ザッザッ

嫌な予感……マルは……まさか……

花丸「はあっはあっ」
ザッザッ

善子「はっ……はっ」

ザッザッ

善子「っ!!……あれ?お父さん……と……誰?」

310: 2016/10/23(日) 23:30:05.98 ID:6r5piGtq.net
花丸「………ひぅっ、」

そうか……今……ここに来たのは………

善子ちゃんは………ふたりここに来てたずら………

義父「なんっだてめえらぁ!!」

花丸「あああああああああ」ドンッ!!

ビビビビビッ

義父「ああああああああああああ」ビクン

善子「え?」

もうひとりの善子「………ずら……丸……」ドロッ

花丸「善子ちゃんそいつ縛るずら!」

善子「え?お父さん!!なにやって!!ずら丸」!!

花丸「ああ!!もう!!じゃあ善子ちゃん!!この娘の傷を!!血を!!できるだけ止まるように!!」

善子「え?うん!!わかった」

もうひとりの善子「……ゴボッ………わた………し?」

善子「ってえ?!私?!!」

311: 2016/10/23(日) 23:35:34.25 ID:6r5piGtq.net
善子「え?!え!?わけわかんない!!?」

もうひとりの善子「………しに……たく……ない」

善子「おなか撃たれてるじゃない!!はっ……はやく……ええと……縛るの?傷を縛って止血でいいんだっけ?!」

花丸「それでいいずら!!」ギュッ

花丸「えいっ!!」ごっ

ビビビビビッ

義父「あががががががががが…………」

善子「ちょなにすんのよ!!お父さん!!」

花丸「こいつは縛ってここに置いておくずら!!はやく善子ちゃんを病院に運ぶずら!!」

善子「えっ!?う……うん」

花丸「さぁ善子ちゃん!」

もうひとりの善子「……ずら……まる……ごめん……私……あほで……」

花丸「しゃべらなくていいずら!!」

善子「肩を貸すわ」

312: 2016/10/23(日) 23:39:21.21 ID:6r5piGtq.net
ザッザッ

花丸「でたずら!!」

もうひとりの善子「……………」

善子「なにやってるのよ私!!」

花丸「あそこの公衆電話で救急車をよぶずら!!」

ダッダッダ

ピッポッパ、プルルルルル

花丸「もしもし!!救急車を!!友達が銃で撃たれたずら!!!」

電話「はい、場所は?」

花丸「山沿いの県道の公衆電話ずら!!」

電話「すぐいくからがんばって」

313: 2016/10/23(日) 23:49:44.15 ID:6r5piGtq.net
集中治療室「……………」

花丸「………ぅう………善子ちゃん……氏なないで……」ぽろり

善子「……どういう……ことなの?……なんで私がふたりいるの?なんでお父さんが私を殺そうとしたの?……」

花丸「善子ちゃんは……信じてくれるずら?」

善子「……何をよ……」

花丸「ここが6年前ってこと」

善子「っ……………なんか証拠はあるの?」

花丸「………」ゴソゴソ

善子「?」

花丸「あった……はい」

善子「なにこれ?レシート?」

レシート
[ヨーカドー沼津店
20■■年7月21日  担当 余丘度尾
ボーイズパーカ¥1980
ボーイズパンツ¥2180
シューズメイサイ¥1200

合計¥5360

オツリ¥640]

314: 2016/10/23(日) 23:53:54.42 ID:6r5piGtq.net
善子「………こんなの……作ろうと思えば……………ずら丸…パソコン弄ったことなかったわね……」

花丸「そうずら……」

善子「でも……そんな」

花丸「町をあるけばいやと言うほど見つかるずらよ……」

善子「…………でもなんで………」

花丸「6年前………なにか心当たりはないずら?」

善子「うーん………」

花丸「女子小学生を狙う通り魔は?」

善子「………………」

花丸「じゃあその最後の」

善子「………もう……いいわ……」

315: 2016/10/23(日) 23:59:35.88 ID:6r5piGtq.net
善子「……………お父さん………」ぽろ

花丸「善子ちゃん………」

集中治療室「ピ」

花丸「!!」

医者「っふぅ……なんとか一命はとりとめました…」

花丸「ありがとうございますずら!!」

医者「一週間ほど入院してもらうことになります」

花丸「そんな短くていいんですね」

看護婦「802ですから、気軽にお見舞いきてくださいね」

花丸「はい、ありがとうございましたずら」

善子「…………」

318: 2016/10/24(月) 10:50:35.66 ID:4iSI1f0T.net
花丸「……じゃあいくずら」

善子「?どこに?」

花丸「あそこに戻るずら…善子ちゃんの義父さんに…いろいろ聞きたいことがあるずら」

善子「……いまいちよく分からないのよ、なんで義父さんが関わってるのかしら」

花丸「…………いって確かめるずらよ」

いえないずら……善子ちゃんと6年間暮らした義父さんが女子小学生を狙う通り魔だなんて……

🚌「プップ!!」

花丸「はい」

善子「私70円くらいしかないわよ」

花丸「出すずらよ」チャリン

319: 2016/10/24(月) 11:04:19.48 ID:4iSI1f0T.net
ザッザッザッザッ

花丸「逃げてないずらね………」

善子「…お……お義父さん………」

義父「……………あ?」

花丸「………善子ちゃんを頃したのはあなたずら?」

義父「……ケヘヘッ、頃しちゃいねえだろうが」

花丸「銃でおなかを撃って……顔を………顔……を…ぐちゃぐちゃにして……」

義父「!………そうか……てめえもあの鉄柱を使ったか……」

花丸「答えるずら」

義父「…ックッ……そうするつもりだった……てめえらが邪魔しなければなァ」

花丸「ぐっ……」

ゴンッ

義父「ブヘェ!!」ボッ

善子「ちょっ」

花丸「…………」

善子「こ……頃した?……私を?……」

義父「邪魔だったからなァ……俺以外に鉄柱を使われると厄介だし」

義父「まさかもうひとりに話してるとは思わなかったがな」

花丸「…………」
ブンッ
ブンッ

義父「ブッ、ゲヘェ」ボッボッ

320: 2016/10/24(月) 11:18:22.69 ID:4iSI1f0T.net
善子「や……やめなさいよ」

花丸「善子ちゃんは……まだわかってないずらね………まあマルもなにもいってないけど」

義父「……ケッ」

花丸「これは……善子ちゃんの本当のお父さんを頃した張本人ずら」

善子「えっ……?……?」

花丸「女子小学生を狙う殺人鬼で……」

善子「……………最後の被害者は………」

花丸「……………」

善子「………」

義父「頃し損ねたがなァ、テメエに邪魔されて」

326: 2016/10/24(月) 20:57:56.74 ID:2WCG/o7v.net
善子「そん………なの……信じられるわけ………」

義父「…ケッ、全部本当だァ」

善子「ぅくっ………ご…ご…お……オエエエエッ」ボロロロロ

ビチャア

義父「うわっきたねえ」

花丸「黙るずら」ブンッ

ビビビビビッ

義父「ギギギギギギ」ビクン

善子「そ……そんな……」

327: 2016/10/24(月) 21:02:18.55 ID:2WCG/o7v.net
    ■  □   □ 
□ □ □■□ □■ ■□   □
■□■□ □■  □■□ □■
□■□■□■□■□■□■□■□■□
■□■□■□■□■□■□■□■□■
もうひとりの善子「…………」パッ

もうひとりの善子「ここは……病院?」

ズギッ

もうひとりの善子「痛っ……ええと……」

そうだ……ずら丸と……私に助けられて……

もうひとりの善子「いかなきゃ」ムクッ

スタタタタッ

328: 2016/10/24(月) 21:07:05.17 ID:2WCG/o7v.net
もうひとりの善子(最初の善子)「っと……」

🚌「ぷっぷ!!」

最初の善子「うーん、あった」チャリン

🚌「ぶー、ハッシャシマス」

最初の善子「…ふぅ…………覚悟はできてる」

🚌「ブォォォォォォォォォォン」

329: 2016/10/24(月) 21:09:54.11 ID:2WCG/o7v.net
善子「……」ポチッ

🚌「ピンポーン、ツギ、トマリマス」

ずいぶんたったような気がする……
世界は夏休み最初の日から…一日も進んでなくて

それなのに私……何日も……

🚌「ウィー」

善子「ありがとうございました」

🚌「またのってね」

善子「……」

ザッザッ

330: 2016/10/24(月) 21:12:33.44 ID:2WCG/o7v.net
もう……夜遅くね……
たしかこのくらいのときにちびまるのおじいさんに会って泊めてもらえたんだっけ……

ザッザッ

でも泊めてもらう私はずら丸にであったから……どうなるのかしら?……さっぱりね…

善子「……いた……」

331: 2016/10/24(月) 21:37:38.29 ID:2WCG/o7v.net
ザッザッ

最初の善子「なに辛気臭い顔してんのよ」

花丸「よ…善子ちゃん!そんな……入院は……」

最初の善子「痛むけど歩けるわ」

後から来た善子「……」

最初の善子「みんな…元に戻るのよ」

後から来た善子「う……なんとか……ならないの?……うっ」ぽろぽろり

最初の善子「……お父さんのこと?」

後から来た善子「……だって……だって……」ポロポロ

最初の善子「……ずら丸から聞いた?結局……脳出血で氏ぬのよ……」

私だって……

後から来た善子「そんなの聞いたわよ!!……あんた私より先にこのストーンサークル使ってるんでしょ!!なんとか思い付かないの!!?」

最初の善子「そんなの……そんなの思い付いたら……」スゥ

花丸「…………」

332: 2016/10/24(月) 21:47:47.49 ID:2WCG/o7v.net
最初の善子「私たちは…………もう……お父さんには………」

後から来た善子「……………」ツー

最初の善子「……ごめんね……」

後から来た善子「………ううっ……うっ」ポロポロ

最初の善子「ごめんね」ギュ

後から来た善子「……ううっ……うわぁああぁぁぁ…」ギュ

最初の善子「私………だってぇ……うっ」ポロポロ

………………………

それからちょっと経って……

最初の善子「………もう大丈夫……?」

後から来た善子「………うん……」

花丸「さっき聞いた(義父の)住所を警察に通報するずら」

後から来た善子「家に今まで頃した女子小学生の髪の毛をしおりにして辞書に挟んでるらしいわ」

義父「ヘッ」

最初の善子「それが証拠になるってわけね」

花丸「女子小学生を何人も頃してるから……おそらく……」

後から来た善子「……この義父さんはどうするの……?」

333: 2016/10/24(月) 21:53:55.47 ID:2WCG/o7v.net
最初の善子「それは……」

花丸「こまったずらね」

後から来た善子「………」

義父「頃すしかねえだろ」

花丸「そんな」

義父「放ったら何をするかわからねえ、この時代て俺がガキのお前らを殺せば……どうなるかわかるよなぁ?」

最初の善子「でも……そんな」

花丸「マルは地獄にはいきたくないずら」

後から来た善子「だ……堕天使だからって……」

義父「さあ殺せよォ!?親父の仇だろォ!?」

チムドン

義父「ギフゥッ…………」

???「殺せっていうから、頃したよ」

334: 2016/10/24(月) 21:58:26.31 ID:2WCG/o7v.net
最初の善子「………え」

花丸「………」

後から来た善子「…………ぐ、オエエエエッ」おろろろ

最初の善子「あんた……夢の鳥……」

謎の鳥「ご協力ありがとうございました」

花丸「なにずら?これは?鳥がしゃべってるずら」

最初の善子「こいつは……その……こっちに来てから何度か……夢の中に出てきたよくわかんない鳥で……」

謎の鳥「あっ、鳥だったか」

ムクムクッ、ミリリリ

後から来た善子「……なにこれ……気持ち悪……」

謎の人「どうも私はヤンバルクイナといいます、南ヤンバルクイナですよろしくね」

最初の善子「は?」

335: 2016/10/24(月) 22:06:28.62 ID:2WCG/o7v.net
ヤンバルクイナ「津島善子さん、あなたのテストが終わりました」

最初の善子「は?テスト?」

ヤンバルクイナ「我々はタイムスリップの心理実験のテスターをあの鉄柱で1000年募集していたのですがなんと奇跡的に誰も来なくて、しびれを切らして無理矢理あなたを誘い込みました」

最初の善子「………え?」

ヤンバルクイナ「タイムマシンが完成するのは2246年、この年までにタイムマシン技術に全く関わらなかった人物のご先祖様の中から抽選で選ばれました」

ヤンバルクイナ「こんかいの映像は私の大学の心理学の授業で使わせて頂きます、報酬として3億、この時代の通過で払わせて頂きます」

最初の善子「………」

ヤンバルクイナ「タイムマシンについてはまだわかっていないことが多いのでそのためのサンプルとしても使わせて頂きますので別途7億もお支払いします」

最初の善子「………10億?」

336: 2016/10/24(月) 22:14:33.81 ID:2WCG/o7v.net
ヤンバルクイナ「それでは私は未来に帰りますね、そこの鉄柱は最後にあなたたち3人分だけ使えるようにしています、期限は24時間、つまり23日午前3時までとなります
お気をつけてくださいね、それまでに使わなければかえれなくなりますから」

ヤンバルクイナ「いちおうそれまで見てますから、質問があれば呼んでね」

最初の善子「わけがわからないわ」

後から来た善子「初めて会ったんだけど」

花丸「かわいい鳥だったずら」

最初の善子「たくさん貰っちゃったわ……」

後から来た善子「ずるいわよ!!」

最初の善子「いいじゃない、あんたは私なんだから」

花丸「最後にひとつ……試してみないずら?」

最初の善子「なにを?」

337: 2016/10/24(月) 22:21:02.85 ID:2WCG/o7v.net
花丸「………」キュキュッ

花丸「これでいいずら?」

最初の善子「手紙?」

手紙≪お父さん、毎月健康診断を受けて下さい。肉ばかりでなく野菜もバランスよく食べてください。お酒は控えめにしてください≫

花丸「鳥さん、2億」

ポンッ

最初の善子「わぁぁぁあ!!」

≪これで毎月健康診断受けてね≫

後から来た善子「怪しっ!!」

花丸「なにもしないよりマシずら」

最初の善子「そうね」

後から来た善子「これを届けて、警察に義父さんの家の証拠を見せれば」

花丸「帰れるずらよ」

338: 2016/10/24(月) 22:35:35.36 ID:2WCG/o7v.net
最初の善子「じゃあ……」

私たちは義父が逮捕されるところを見届けた
そのあと、小さな私は焼鳥屋さんの前で無事お父さんに会えた……

アパートに置いた2億と手紙は……読んでるところを見られなかった……どうなってるのかわからないけど……
奇跡が起きてることを……

花丸「いくずら」

後から来た善子「ちょっとまって、私どうなるの?‘’今”にふたりいることになるんじゃ」

ヤンバルクイナ「それは大丈夫だよ」

後から来た善子「なんで?」

ヤンバルクイナ「世界はひとつってこと、一度別れてふたつになったけど今一本に修正したから、これにのればあなたたちもひとりに統合するよ」

最初の善子「?まあ大丈夫ってことね」

ヤンバルクイナ「残りの八億はあっちのあなたの部屋の恥ずかしいおもちゃ箱にいれておくね」

最初の善子「えっ!?見たの!?」

ヤンバルクイナ「あなたの人生まあまあ面白そうだから最初から見たの、まあまあ面白かったよ」

最初の善子「えっやだ」

ヤンバルクイナ「堕天盾アイギスと堕天槍ブリューナク……聖占術の書に封印の壺……」

最初の善子「わぁぁぁぁぁ!いくわよ!!」

花丸「マルも善子ちゃんの住む世界のマルと合体するずら?」

ヤンバルクイナ「そうだよ」

花丸「よかったずら」

ヤンバルクイナ「タイムスリップを実際にした人はこの体験をそのまま記憶するけどしてない人はまるごと新しい世界になって作り替えられます」

339: 2016/10/24(月) 22:36:52.41 ID:2WCG/o7v.net
最初の善子「へえ~」

後から来た善子「じゃあいくわよ」

花丸「うん」

ザッザッ

ヤンバルクイナ「じゃあおやすみ、楽しかったよ」

341: 2016/10/24(月) 22:52:23.47 ID:2WCG/o7v.net
ずら丸が義父に聞いた話によると

私が過去に来たことで子供会の副会長だったお父さんが延命されたらしい。

小さな私はお父さんの企画で山にタケノコ狩りに来ているところで偶然あのストーンサークルを見つけてそれから戦国時代を見て回っていて

すトーンサークルを使っている小さな私を脱走した義父がたまたま発見してその力を使った義父はいろいろな情報を集めて国家転覆を狙っていたんだけど
自分以外にストーンサークルを使っている者がいると勘づいた小さな私は愚かにも義父を尾行して義父の集めていたモノをすべて隠しちゃって
そのことがバレて追われていたんだけどついに殺されちゃったらしいわ

二回も義父に殺されたみたいね
他人事だけど

342: 2016/10/24(月) 22:57:14.36 ID:2WCG/o7v.net
善子「………」パチッ

善子「夕方………」ウトウト

善子「………ええっと……」

ストーンサークルは錆で朽ち果てて大理石は溶かされたような跡があった

善子「そう、ずら丸は?……元の世界に戻ったのなら……家かしら?」

ザッザッザッザッ

善子「この辺:…よね」

善子「あった」

343: 2016/10/24(月) 23:01:41.79 ID:2WCG/o7v.net
善子「…」ポチッ
ぴーんぽーん

善子「はいっちゃお……」

トットット

花丸「…すぅ…………すぅ」zzzz

善子「ふふ、いい顔で寝てるじゃない」

善子「帰ろう………」

どうなってるかな……‘’今”は………変わったのかな……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

🚌「ツギ、トマリマス」

🚌「ぷっぷ!!ガシャン」

善子「ありがとうございました」

タッタッタ

ガチャ

善子「ただいまー」



~fin~


また会う日まで……

345: 2016/10/24(月) 23:12:56.27 ID:zwhVm378.net
やっぱり最後の方少し超展開だったな
そこら辺をマイルドにすればかなりウケそうなんだけどそこが持ち味だしね

乙でした

349: 2016/10/24(月) 23:30:11.63 ID:2WCG/o7v.net
ライブ感というかその時思い付いたことをそのまま入れたら収拾がつかなくなった
義父が実は人頃しとか夢の中の鳥とか善子が一回殺されたり6年前に行方不明になってたりとか
反省する

引用元: 【長編SS】堕天使の長いなつやすみ【今は秋】