1: 2015/12/07(月) 02:52:15.60 ID:+L4hzRR00
一人、夜の街を歩く。
吐く息の白さ、イルミネーション、デコレーション、クリスマスソング…
『恋人達の季節』…か。
行き交う人、皆ニコニコしてて幸せそうで。
……バッカみたい。 なんて。
そう思ってた時期もあったなあ…昔、小さい頃の話だけど。
吐く息の白さ、イルミネーション、デコレーション、クリスマスソング…
『恋人達の季節』…か。
行き交う人、皆ニコニコしてて幸せそうで。
……バッカみたい。 なんて。
そう思ってた時期もあったなあ…昔、小さい頃の話だけど。
2: 2015/12/07(月) 02:52:59.26 ID:+L4hzRR00
P「悪い、遅れた! 大丈夫か加蓮、寒くないか⁉︎ 俺のコート着るか⁉︎」
加蓮「んー、確かに寒いけどコートはいいかな。それ取ったらプロデューサーさんがかわいそうだし」
P「いやいや、待たせたのは俺の方なんだから……」
加蓮「いいの! …こうやって寒いって感じるの、悪くないって思うしさ」
P「……加蓮?」
加蓮「……病室ってさ、暑くも寒くもないんだよね」
加蓮「んー、確かに寒いけどコートはいいかな。それ取ったらプロデューサーさんがかわいそうだし」
P「いやいや、待たせたのは俺の方なんだから……」
加蓮「いいの! …こうやって寒いって感じるの、悪くないって思うしさ」
P「……加蓮?」
加蓮「……病室ってさ、暑くも寒くもないんだよね」
3: 2015/12/07(月) 02:53:30.65 ID:+L4hzRR00
P「あ……」
加蓮「何ていうか、こうして寒さを肌で感じて……生きてるよね、って感じ? …そんな深刻な顔しない。もう身体は大丈夫だってば」
加蓮「でも…昔は、クリスマス…嫌いだったなぁ…って」
P「…それも、やっぱ身体の事があって、なのか」
加蓮「うん。……クリスマスってさ…『希望の日』でしょ?」
加蓮「私には、希望なんてなくて…って言うか、同じ毎日の繰り返しで」
加蓮「何ていうか、こうして寒さを肌で感じて……生きてるよね、って感じ? …そんな深刻な顔しない。もう身体は大丈夫だってば」
加蓮「でも…昔は、クリスマス…嫌いだったなぁ…って」
P「…それも、やっぱ身体の事があって、なのか」
加蓮「うん。……クリスマスってさ…『希望の日』でしょ?」
加蓮「私には、希望なんてなくて…って言うか、同じ毎日の繰り返しで」
4: 2015/12/07(月) 02:54:05.85 ID:+L4hzRR00
加蓮「…別に、だからって絶望してたわけでもないんだけどさ。ただ…」
加蓮「みんなで幸せな食卓を囲んで…プレゼント貰ったりしてさ、あったかい気持ちになれるような…」
加蓮「そんな日を、夢みてたのかなぁ…なんて。…実際には、ぼんやり冬の空を眺めてたくらいしか記憶に無いんだけどね」
P「…なら、叶えよう、それ。」
加蓮「え…?」
加蓮「みんなで幸せな食卓を囲んで…プレゼント貰ったりしてさ、あったかい気持ちになれるような…」
加蓮「そんな日を、夢みてたのかなぁ…なんて。…実際には、ぼんやり冬の空を眺めてたくらいしか記憶に無いんだけどね」
P「…なら、叶えよう、それ。」
加蓮「え…?」
5: 2015/12/07(月) 02:54:48.24 ID:+L4hzRR00
P「加蓮の夢を、さ。アイドルになるって夢は叶ったんだ。…もう一個叶えたって、バチは当たんないって思うけどな」
P「プレゼント交換とか、みんなでケーキとかも食べてさ、そんで…クリスマスソングなんか歌ったりしてな」
P「そんで…加蓮が笑ってられるような、そんなクリスマス。…どうかな?」
加蓮「………どうかな?って…でも…そんな都合よくみんな集まるわけ…」
P「ん、凛と奈緒と…奏、それに美嘉もOKか…お、藍子と菜々さんも大丈夫だって」ピポパ…
加蓮「ちょ⁉︎ もうみんなに話したの⁉︎」
P「プレゼント交換とか、みんなでケーキとかも食べてさ、そんで…クリスマスソングなんか歌ったりしてな」
P「そんで…加蓮が笑ってられるような、そんなクリスマス。…どうかな?」
加蓮「………どうかな?って…でも…そんな都合よくみんな集まるわけ…」
P「ん、凛と奈緒と…奏、それに美嘉もOKか…お、藍子と菜々さんも大丈夫だって」ピポパ…
加蓮「ちょ⁉︎ もうみんなに話したの⁉︎」
6: 2015/12/07(月) 02:55:32.98 ID:+L4hzRR00
P「善は急げって言うだろ? …それに、辛そうな加蓮見てんのは、俺も辛いから、さ」
加蓮「……もう…ばか…」
P「馬鹿で結構。さて、クリスマスまではまだ日があるしな…あったかいものでも食いに行くか…ほれ」
加蓮「あ…手…」
P「肌で温度を感じるって言うならさ。何も寒くなくたっていいだろ。」
加蓮「……もう…ばか…」
P「馬鹿で結構。さて、クリスマスまではまだ日があるしな…あったかいものでも食いに行くか…ほれ」
加蓮「あ…手…」
P「肌で温度を感じるって言うならさ。何も寒くなくたっていいだろ。」
7: 2015/12/07(月) 02:56:31.17 ID:+L4hzRR00
加蓮「…途中で離さないでよ? 離したりしたら氏んじゃうからね。」
P「物騒な事言うなっての…言われなくたって離すもんかよ。…ほら、じゃあ行くぞー」
加蓮「……ふふっ。……あ。」
P「物騒な事言うなっての…言われなくたって離すもんかよ。…ほら、じゃあ行くぞー」
加蓮「……ふふっ。……あ。」
8: 2015/12/07(月) 02:57:04.04 ID:+L4hzRR00
ーーーねえ、あの頃のアタシ。不思議だよね。
何ていうかさ。本当、笑っちゃうくらいバカみたいなんだけどさ。
何ていうかさ。本当、笑っちゃうくらいバカみたいなんだけどさ。
9: 2015/12/07(月) 02:57:32.00 ID:+L4hzRR00
加蓮「……私、今……笑ってた」
P「ん?」
加蓮「…ふふ、あははっ!」
なんか悔しいから、プロデューサーさんにはヒミツってことで。…いいよね?
ーおしまいー
P「ん?」
加蓮「…ふふ、あははっ!」
なんか悔しいから、プロデューサーさんにはヒミツってことで。…いいよね?
ーおしまいー
10: 2015/12/07(月) 03:02:47.86 ID:+L4hzRR00
こっそりと、加蓮さんの幸せを祈って。依頼出して来ます。
11: 2015/12/07(月) 03:04:56.82 ID:0gwkXHPuo
こっそりと乙
引用元: 加蓮「12月…か」
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