1: 2015/05/25(月) 18:25:40.28 ID:z8VeP9sY0

亀戸高校の2年生の教室。


かなえ「どうしたのさ、なすの?朝っぱらからハンケチ咥えて真っ赤にやけちゃって?」

なすの「どうしたもコウノトリもありませんわ!かなえは陽太の事をご存知ですわよね?」

かなえ「陽太君ってユリちゃんの弟さんだよね。でもそれがどうしたのさ?」

なすの「どうしたも高気圧もありませんわ!あの子はわたくしの執事のはずなのに……それなのに――――」

かなえ「それなのに?」




なすの「それなのに…ほかの女と逢引していたのですわーーーー!!!」きぃぃ!




かなえ「えーーーー!?」


かなえ「で…あいびきってなに?」


2: 2015/05/25(月) 18:40:53.66 ID:z8VeP9sY0


なすの「……簡単に言うとデートの事ですわ。こんな事も知らないなんて、かなえはやっぱりお子様ですわね」

かなえ「むー!私はお子様じゃないよ!」ぷんぷん

なすの「まぁそれはいいとして……まったく許せない事ですわ。これは一度―――――」


かなえ「…………でもさ。執事ってお手伝いさんの事だよね?」

なすの「まぁ……大まかに言えばそうですわね……」

かなえ「だったら。別になすのの彼氏さんでも何でもないんだから、誰と仲良くしててもいいんじゃないのかな?かな?」

なすの「えっ!?」

なすの(かっかなえが的確なつっこみをーーーーー!?)がーん

かなえ「と言うか…そもそも陽太君がなすのの執事さんだったのは、夏休みの間だけじゃなかったの?」

なすの「うっ!?」

かなえ「まあいいや…で、陽太君がデートってどういう事だってばよ?」



なすの「それはですわね――――――」


――――――
―――――
――――
―――
――



 

7: 2015/05/25(月) 21:13:08.05 ID:z8VeP9sY0


昨日の押本家の近くの路地。



なすの「ふっふ~ん。今日は陽太を荷物持ちにしてお買い物でもしようかしら……」るんるん

なすの「どうせ今日もヒマ過ぎて耳掃除でもしてるでしょうから、喜んでわたくしに付き従うに決まっていますわ」

なすの「何と言っても、陽太はわたくしの執事なのですし」ふふん


なすの「さあ、この角を曲がれば押本家ですわ!」
すたすた


なすの「さぁ着きました――――――」


なすの「!?」どんっ!



 

8: 2015/05/25(月) 21:25:28.86 ID:z8VeP9sY0


押本家玄関前。


かなえ「―――――――さぁご飯食べに行くよー陽太君!」

陽太「はいはい。今行きますから」


かなえ「れっつらごーだね!」

陽太「はは」




押本家玄関から少し離れた所。


なすの「!?」


なすの(ど…どうしてかなえが陽太と二人っきりでお出かけを……)はっ


なすの「こ…これはもしやデートという物なのでは……」わなわな…



 

10: 2015/05/25(月) 21:35:33.70 ID:z8VeP9sY0


亀戸高校の2年生の教室。


なすの「―――――――と、いうわけですわ」


かなえ「ふーん。そんな事があったんだ」

なすの「そうですわ…かなえが何故か陽太とデートを……」


なすの「―――――――ってあなたじゃないの!!?」

かなえ「あっそうだった」てへぺろ


なすの「でも一体全体どうして……」

かなえ「あっそれはねー」


―――――
――――
―――
――



 

12: 2015/05/25(月) 21:46:13.87 ID:z8VeP9sY0


昨日の押本家玄関。


ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン


がちゃ

陽太「はいはい。どちら様ですか?」


かなえ「たのもー」ばーん!


陽太(たのもーって……いつの時代の・…・って――――)


陽太「ん?たしか姉ちゃんの先輩の?」

かなえ「そうだよ。ユリちゃんいる?」

陽太「いえ。少し前に出掛けて…たぶん買い物だと思いますけど……」

かなえ「そうなんだ……」

陽太「姉ちゃんと約束でもしてたんですか?」

かなえ「ううん。アポなしの飛び込みだよ!」

陽太「何か訪問販売の営業マンみたいですね」

かなえ「ユリちゃん…すぐに帰ってくるかな?」

陽太「うーん。約束してないなら、いつ帰ってくるか分らないですね……」



 

13: 2015/05/25(月) 21:55:29.16 ID:z8VeP9sY0


かなえ「そうなんだ……」

陽太「ちょっと連絡してみますか?ちょっとした買い物なら、すぐに帰ってくるかもしれませんし……」

かなえ「………………」

かなえ「……ねぇ陽太君。今、お腹空いてない」

陽太「えっ?そうですね。まぁお昼時ですし……」

かなえ「実は私もお腹と背中がくっつきそうなくらい空いてるんだ。ここに来たのもユリちゃんと一緒にご飯食べようって思ったんだよ」

陽太「そうなんですか。姉ちゃんもいないし、カップラーメンくらいしか用意できませんけど、よかったら食べます?」

かなえ「かぷめん?……………そうだ!!!!!」

陽太「!?どうしたんですか。突然大声あげて」びくっ


かなえ「じゃあこれから一緒にご飯食べに行こうよ!!」


 

14: 2015/05/25(月) 22:06:30.88 ID:z8VeP9sY0

陽太「え?」

かなえ「運命的な出会いを果たしたんだし、折角だから一緒に食べにいこ?」

陽太「そんな大袈裟な……姉ちゃんはいいんですか?」

かなえ「ユリちゃんとはいつでも行けるから別にいいよ」

陽太「案外ドライなんですね。判りました、俺でよかったら―――――」


かなえ「そうと決まれば、さぁご飯食べに行くよー陽太君!」

陽太「はいはい。今行きますから」


かなえ「れっつらごーだね!」

陽太「はは」


 

15: 2015/05/25(月) 22:15:55.03 ID:z8VeP9sY0


近くのファミリーレストラン。


店員「いらっしゃいませ。ご注文は……」


陽太「俺は日替わりランチで。新庄さんは……」

かなえ「もーもー」つのつんつん

陽太「って牛ですか?ビーフハンバーグでいいんですか?」

かなえ「かつ丼で」



陽太「牛要素全く無し!?わざわざ両手の人さし指を角に見立てて、もーもー言ってたのに!?」



 

16: 2015/05/25(月) 22:28:34.48 ID:z8VeP9sY0


店員「お待たせいたしました」

コト… コト…


かなえ「ではさっそくイクよー」

陽太・かなえ「「いただきます」」


かなえ「もーもーおいしい」もぐもぐ

陽太「だからそれ牛じゃなくて豚ですって」


かなえ「そう言えば陽太君ってなすのの所でひつじしてたんだよね?」

陽太「ええ。羊じゃなくて執事ですけど……そういや新庄さん一回遊びに来ましたよね。姉ちゃんたちと一緒に」

かなえ「そう言えばそうだったね。それで…どんな感じだったの?執事の仕事って」

陽太「執事と言っても…俺執事の仕事なんか何にも知らないし、真似事みたいって言うか…基本的にあの人のヒマ潰しの相手をし
てましたね」



かなえ「ふーん。じゃあ…なすのにすっごく気に入られてたんだね」


 

17: 2015/05/25(月) 22:42:34.73 ID:z8VeP9sY0

陽太「それは無いですよ。あの人は俺を体のいい暇つぶしの相手ぐらいにしか思ってないでしょうから」

かなえ「…………ほんと…そうだったらいいのにな……」

陽太「良くないでしょっ!」

かなえ「あはは」

陽太「でもなすのさんって、言っちゃなんですけど、結構駄々捏ねたり、ちょっと悪戯好きな子どもっぽい所もあるんですよね」

かなえ「そうなんだ……」

陽太「学校では違うんですか?」

かなえ「そうだね…私達の前ではいつも8時の方角から見てるみたいな感じだよ」ファッ

陽太「はぁ…そうですか」

陽太(正直よく分からんけど…ちょっと違うみたいだな、普段と学校とでは……)

かなえ(そっかぁ…なすの…私たちの前では決して見せない姿を、陽太君には見せてるんだ……)

かなえ「…………ねぇ陽太君」

陽太「何ですか?」



かなえ「陽太君は小さい女のコは好き?」



陽太「ぶっ!?」



 

18: 2015/05/25(月) 22:57:29.52 ID:z8VeP9sY0


陽太「いっいきなりナニ言い出すんすか?いや流石に…小さい女の子は……好き嫌い以前に色々ヤバいっていうか……」

かなえ「やっぱりそうだよね……男の子はおっきな女の子の方がいいよね……なすのみたいなイソフラボンキュッボンな女の子みたいなさ……」

陽太「え?イソフラ?なんすかそれ?……ってもしかして小さなって…新庄さんみたいな人って意味ですか?」

かなえ「そうだよ。他にどんな意味があるっていうのさ?」

陽太「い…いや。それは…その……はは」

かなえ「まぁいいよ。はぁ…やっぱりそうだよね。私みたいないチンチクリンのツルペタすってんとんより―――――」


陽太「そんな事ないですよ」


 

19: 2015/05/25(月) 23:07:25.25 ID:z8VeP9sY0

かなえ「え…?」

陽太「俺…そりゃなすのさんみたいなイソフラ何とかもいいですけど、新庄さんみたいな小柄な人も可愛いと思いますよ」

かなえ「か…カワイイ?」

陽太「それに…新庄さんと話してると、大きいとか小さいとか関係なしに楽しいですしね」にこ

かなえ「陽太君……………」

陽太「どうしました。もしかして俺、何かマズい事言いました?」

かなえ「うん。そうだよ。お姉さんに可愛いなんて言わないの」

陽太「あっ済みません」

かなえ「でも―――――」

かなえ「陽太君は優しいんだね。なすのがちょっと羨ましいよ」

陽太「そんな事はないっすよ。先輩だろうが何だろうが、遠慮なくツッコミ入れちゃいますし」

かなえ「ふふ…そっかぁ……」

かなえ(なすのがこの子の事を、気に入ってるのも分る気がする……)

陽太「どうしました?」



かなえ「よし。今日は私と陽太君がお近づきになった記念に―――――」


 
かなえ「私の方がお姉さんだから。今日は私が奢ってあげちゃうよ!」にこ



20: 2015/05/25(月) 23:23:10.84 ID:z8VeP9sY0


レジ。


陽太「ホントにいいんですか?奢って貰っちゃって……」

かなえ「いいよ。いつか出世払いして貰うから」

陽太「はは…出世できるといいですけど……」

かなえ「だから今はお姉さんにバッチコーイ―――――だよ」

陽太「はい」


レジ係「ありがとうございました――――あっこれ…この風船どうぞ。今、お子様にお配りしてるんです」

かなえ「私。お子様じゃないし……」




陽太(…………そのお子様に見える人に奢ってもらってる俺って一体……)はぁ…



 

23: 2015/05/26(火) 07:59:56.70 ID:fsk26nsd0


店外。


ぷかぷか…

かなえ「えへへー」

陽太「結局もらってるし……しかも子供みたいに喜んでるし……」


かなえ「また子どもって……てか陽太くんも貰えば良かったn――――っあ!」
する…

ぷかぷかぷか…………かさ…


陽太「あー木に引っかかちゃいましたね……」


かなえ「うんしょっ…うんしょっ……」
ぴょんぴょん

かなえ「取れない……」

陽太「よっ!」
ぴょん!



 

24: 2015/05/26(火) 08:13:53.85 ID:fsk26nsd0


陽太「うーん。俺でも微妙に届かないですね……もう少しなんだけど……」

かなえ「―――――――あっそうだ!!」

かなえ「陽太君。ちょっと座って」

陽太「えっ?わ、分りました」
すっ…

かなえ「うんしょ」
のりっ
むに…

陽太「えっ!?///////」ドキッ




陽太(新庄さんがいきなり俺の肩に乗っかってきたー!?)どきどき



 

25: 2015/05/26(火) 08:26:44.98 ID:fsk26nsd0

かなえ「肩車すればきっと取れるよ!陽太君、立ってみて」

陽太「あっは…はい」
すく
むにむに…

陽太(うっ…新城さんのフトモモの感触が……こんなに細いのに柔らかい……//////)ドキドキ

かなえ「ん?どしたの陽太君?」

陽太「い…いえ何でも……」

陽太(やっぱり…こんなに小さくても細くても、新庄先輩もちゃんと年相応の女の子なんだよな……)

かなえ「陽太君」

陽太「はい?」



かなえ「今…失礼なコト考えてなかった?」



 

26: 2015/05/26(火) 08:41:11.88 ID:fsk26nsd0

陽太「かっ考えてませんよ!それより早く取っちゃって下さいよ!」

かなえ「あっそうだね」
ひょいひょい

かなえ「よっよっ!」わさわさ

陽太「取れました?」

かなえ「うーん。ちょっと角度的に……」

陽太「角度?」

かなえ「そうだ!うんしょっ!!」
すっすっクルッ!
むにっ

陽太「ぶっ!?」ドキッ!




陽太「ふごふごっ(正面向いてる)ーーーーー!!?////////////」


 

28: 2015/05/26(火) 09:03:41.19 ID:fsk26nsd0

陽太(こ…この布越しから感じる感触はもしかして―――――――////////////)どきどきどきどき…
ふがふが

かなえ「あっ…///////くすぐったいよぉ……」ぴくん…

陽太「ふがふが(済みません)……//////」

かなえ(……あっ……/////でもなんか陽太君にフガフガされると…おまたがじんじんして……///////)はぁはぁ…

陽太「ふがふが(早くとって下さいよ)!」

かなえ「う…うん!ごめんね。どっせいっ!」
ひょいっ


かなえ「やったーとれたー!!」



 

30: 2015/05/26(火) 09:29:50.83 ID:fsk26nsd0


ふわふわぷかぷか


かなえ「えへへー。アリガトね陽太君」にこにこ

陽太「………………………」すっ
なでなで

かなえ「あの…ど…どうしたの陽太君?////////」

陽太「いえ…いや新庄さん、かわいいなって……」

かなえ「え?」

陽太「!!!!?」

陽太(うわっ思わず手も声も出てしまった//////)

かなえ「もうっ。まただよ陽太君!私の方がお姉さんなんだから、なでなでしたりカワイイなんて言わないの!」

陽太「す…済みません」

かなえ「でも―――――――」


かなえ「そのお姉さんからの言い付けだよ。もう少し私の頭をなでなでしなさい!」


陽太「はっはい!」びしっ
なでなで

かなえ「えへへ…」

陽太「はは…」



陽太(やっぱり可愛いなこの先輩(ヒト)は……)なでなで



――――――
―――――
――――
―――
――




 

35: 2015/05/26(火) 13:06:18.23 ID:fsk26nsd0


押本家玄関。



かなえ「今日は一緒に付き合ってくれてアリガトね陽太君」

陽太「いえいえ俺も暇してましたし、昼ご飯も奢って貰っちゃったし…俺の方こそ有難う御座います。新庄さん」

かなえ「いいよいいよ。私も陽太君といっぱいお話しできて楽しかったよ」

陽太「俺もですよ。新庄さんといろいろ話せて楽しかったです。姉ちゃんがウチでいつも新庄さんたちの事を楽しそうに話すのも分る気がします」

かなえ「…………陽太君」

陽太「はい?」

かなえ「もう一つお姉さんからの言い付けがあります。これからは私の事は名前で呼ぶ事。なすのの事は名前で呼ぶよね?」

陽太「えっ…あ…はい……確かにそうですけど……」

かなえ「だったら私の事を、なすのと同じ様に呼びなさい」

陽太「…………分りました。かなえさん」

かなえ「うん」にこっ

陽太「!!」どきっ



 

36: 2015/05/26(火) 13:21:17.90 ID:fsk26nsd0

かなえ「じゃあ…今日はもう帰るね」

陽太「そうですか……って姉ちゃんに会う為に、ウチに戻って来たんじゃないんですか!?」

かなえ「違うよ。もともとゴハンを食べる為だったし」

陽太「じゃあ、なんでわざわざウチに―――――――」

かなえ「それはね。陽太君ともっとお話ししたかったから//////」

陽太「かなえさん……」


かなえ「それとね―――――――――//////////」ドキドキ…
すっ



ほっぺにちゅっ



陽太「!!!!!?」ドキッ!!!



かなえ「えへへ。今日の『お礼』がしたかったから……だよ//////////」ニコッ


陽太「か…かなえさ―――――――」



たたっ
くる…
かなえ「じゃーねー。また一緒にゴハン食べようねーーーーー」
手をぶんぶん

たたた――――――――


かなえ「絶対だよー」

たたた―――――――――――――


  

38: 2015/05/26(火) 13:33:42.48 ID:fsk26nsd0


再び教室。



かなえ「……って事があったんだけど」


なすの「そうでしたの――――――――――ってそうでしたもゾウでしたもないですわ!!」きぃぃ!

かなえ「なすのはナニ怒ってるのさ?」

なすの「陽太はわたくしの執事ですのよ?それを他の女とデート……あ…あまつさえキ…キスなんてして。いやらしい―――――――」

かなえ「……もういっかい聞くけど陽太君はかなえの元執事なんだよね?」

なすの「ええそうですわよ。それが―――――」

かなえ「いくらなすのの執事だったとしても、プライベートな事まで口出しするのはやっぱりおかしくない?」

なすの「えっ?」

かなえ「誰かに全てを支配されるのは奴隷と一緒だよ。陽太君は…なすのの奴隷なのかな?」

なすの「もっ勿論違いますわ!」



かなえ「そうだよね。だったら口出しするのはおかしくないかな?それに『元』なんだから尚更だよ?」


 


39: 2015/05/26(火) 13:47:49.80 ID:fsk26nsd0

なすの「うっそれは……」ぐぬぬ…

かなえ「だったら私が陽太君と仲良くしてても、なすのには何の関係もないよね?」

なすの「かっ関係無くありませんわ。わたくしと陽太は―――――――そう。陽太は美しすぎるお嬢様が好きなんですわ」

かなえ「えっ?陽太君が好きなのは、ちっさくて楽しくてカワイイ先輩だと思うけど?」


なすの「美しいお嬢様ですわ!」

かなえ「カワイイ先輩だよ!!」


?「なぁ。なすのにかなえもナニ言い合ってるんや?」


なすの「まりもには関係ないことですわ!それじゃあ今から確かめに行きますわよ?」

かなえ「そうだよ。これは私となすのの問題だから!いいよ!じゃあ今すぐ行こうよ!!」


なすの・かなえ「「ぎゃーぎゃー」」


まりも「そんなぎゃーぎゃー言わんでも、面白い話でもした方が楽しいで?あっ面白いと言えば、夏休みの時にな面白い子におうてな―――――――」



……………………



まりも「あれ?二人とももうおらへん……」

ぽつん…



 

40: 2015/05/26(火) 14:01:43.75 ID:fsk26nsd0


押本家玄関。


ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン

がちゃ

陽太「はい?」


かなえ「陽太君!」

なすの「陽太!」


陽太「わわっ。なすのさんにかなえさん!?一体どうしたんすか?」


なすの「陽太。陽太はわたくしとかなえ――――――」


かなえ「どっちのコトが好きなのさ!!」


陽太「えっ!!?」どきっ


陽太「いっ一体なにが…どうして……」


なすの「で……どっち何ですの?」


陽太「いきなりそんな事言われても……何が何だか―――――」



陽太(わけがわからないよ!!)よっぷい




 

41: 2015/05/26(火) 14:31:20.10 ID:fsk26nsd0


かなえ「だから陽太君が好きなのは『カワイイ先輩』だよね?」

なすの「いいえ『美しいお嬢様』ですわよね?」


陽太「えっ?えっ?」おろおろ

かなえ・なすの「「で…どっちなの!!?」」

陽太「それは――――あのっ――――――」



ぐるぐる
陽太(どうしていいかワカラナ過ぎて目が回って―――――あーもうどうにでもなれっ!!)



?「ただいまーあれ?陽太と―――――――」



びしっ!!
陽太「この人です!!!!」


かなえ「えっ?ユリちゃん!?」


なすの「えっ?ユリ!?」


陽太「あっ!?姉ちゃん!?」




ユリ「えっ?私!?何が!!?」びくっ




おしまい。



 

43: 2015/05/26(火) 14:37:03.83 ID:xa+eJcKEO
あ、乙

46: 2015/05/26(火) 17:10:17.46 ID:fsk26nsd0


おまけ。



押本家。


ユリ「昨日は大変だったね……」

陽太「そうだね……ホントに昨日は今までなかった事が続いてマジで疲れたよ……」

ユリ「ふふ…ホントそうだね。ご苦労様、陽太」

陽太「それを言うなら、姉ちゃんだって大変だっただろ」

ユリ「ふふ…そうだね」


陽太「なすのさんとかなえさんから、どっちを選ぶの?とか言われて、俺もテンパって指さしたのが丁度帰ってきた姉ちゃんで……」

ユリ「そしたら…なすの先輩からいやらしいとか言われたりね……あの時はあまりにイキナリ過ぎてわけが分からなかったんだけど……」

陽太「俺だって俺のいないところで話が進んでて、いきなりあんな事聞かれてわけが分からなかっただから、そりゃそうだよ」

ユリ「それからも色々大変だったしね……」

陽太「まったく姉ちゃんの周りは、おかしなヒトとコトのオンパレードだよな」はは…



ユリ「………………………」



 

47: 2015/05/26(火) 17:30:01.54 ID:fsk26nsd0


ユリ「…………ねぇ陽太……」

陽太「!?ど…どうしたんだよ姉ちゃん、いきなりそんなイロっp…畏まった貌して……」ドキッ

ユリ「あの時……陽太はなすの先輩でも、かなえ先輩でもなくて、私を選んだんだよね?」

陽太「選んだって…だからあの時はテンパって、目が回って偶然指さしたところに姉ちゃんがいただけなんだから」



ユリ「…………そっかあ…そういう事か…分ってたけどちょっと残念かな」


 
 

49: 2015/05/26(火) 17:58:45.84 ID:fsk26nsd0


陽太「えっ!?」ドキッ


ユリ「ねぇ陽太……私ね…………私―――――――」


陽太「…………………」ゴクリ…


陽太(な…なんだ?今の姉ちゃん…なんかオカシイ……)
ドキドキ…





ユリ「私…陽太だったら………………いいよ?//////////」





陽太「え……?////////」どきっ




ユリ「フフ…冗談だよ?」ニコォ…





おまけのおしまい。




 

50: 2015/05/26(火) 18:12:33.83 ID:fsk26nsd0
これで全部おしまいです
第4期放送記念として書かせて頂きました
てーきゅうSSは数も需要も殆ど無いかもしれませんが
何とか終わらせる事が出来ました
あともう少してーきゅうSSがあってもいいんじゃないかと思います

ありがとうございました。

57: 2015/05/30(土) 21:20:32.20 ID:iZACNlz7o
おつー

引用元: なすの「きぃぃっ!わたくしという者がありながら!!」