1: 2022/04/05(火) 14:15:18.59 ID:GYu9WijD0
姫歌「ちょっと待ちなさい灯莉、あんた袖のとこ破れてるわよ」
灯莉「あれ? ほんとだ。いつ破けちゃったんだろ?」
姫歌「まったくもう、あちこち走り回ってるからそんなになっちゃうのよ。アイドルリリィ部として身だしなみはちゃんとしなさいよね」
灯莉「あ、でもこれ恰好良くない? ダメージフーディだ☆」
姫歌「いやみっともないわよ!? 繕ってあげるから早く脱ぎなさい!」
灯莉「うわ~っ! 定盛に脱がされる~!」
姫歌「誤解を招くような言い方すんなっ!」
2: 2022/04/05(火) 14:17:50.96 ID:GYu9WijD0
姫歌「というかよく見たらこの服、あちこち痛んでるわね……どういう着かたをすればこんなになるのよ?」 ハァ
灯莉「ぼくのお気に入りだからね☆ いつでもどこでも一緒なの!」
姫歌「うわっ、ポケットの中がパン屑だらけじゃない!? 食べ物をこんな所に入れてんじゃないわよ!」
灯莉「それは消しパンだよー、絵を書くときに消しゴムみたいに使うんだ。食べても美味しいよ☆」
姫歌「いつかお腹壊すわよあんた……それにフードの中もくっつき虫まみれだし、そんなに大事ならもっと丁寧に扱いなさいよねー」
灯莉「でも定盛だってぼくのこと、たまにらんぼーに扱ってるよね?」
姫歌「ちょっと灯莉、それどういうことかしら?」 ピキ
姫歌「まあいいわ。これならすぐに直せるし、なんならもっと可愛くリメイクできるわよ!」
灯莉「えー、ぼく的には動きやすい方がいいかなぁ。可愛いのと面白いのは定盛の担当だよね?」
姫歌「面白いは余計よ! あんたも女の子なんだから、もっとオシャレに気を使いなさいったら!」
3: 2022/04/05(火) 14:18:20.91 ID:GYu9WijD0
灯莉「ねえ定盛、なんでぼくに可愛くなってほしいの?」
姫歌「へっ? えーっと……あ、アレよ。あんたもアイドルリリィ部だから、可愛くなくっちゃひめかが困るのよ!」 アセ
灯莉「ふーん? じゃあ定盛はぼくが可愛いと嬉しいんだ☆」 ニコニコ
姫歌「別にそうとは言ってないじゃない! 勝手に解釈してんじゃないわよっ」
灯莉「へへっ。それじゃ定盛、ぼくの相棒をびっきり可愛くしてね! ぼく待ってるから!」 タタッ
姫歌「ああ、もう……! ひめかの苦労も知らないで、いつも勝手なんだから──」
服『』ボロ
姫歌「……まずは洗濯からよね。灯莉に付き合わされるあんたの気苦労、あたしにも良く分かるわよ」
4: 2022/04/05(火) 14:19:04.99 ID:GYu9WijD0
姫歌「ふう、こんなものね。ひとまず汚れは落ちたかしら!」
姫歌「ん……洗剤の良い香りね。首元はちょっと灯莉の匂いが残ってるかも?」 スン
バターン
紅巴「」 チーン
姫歌「く、紅巴ーっ!? せめて一言ぐらい喋ってから倒れなさい!」
紅巴「ひめかちゃん……土岐はもう悔いはありません、先に向こうで待ってます──」 ガクン
姫歌「いや今日の夕食担当あんたでしょう!? 気をしっかり持ちなさいってば!」
姫歌「し、氏んでるわ……あーもう、これじゃいつまでたっても灯莉の服を直せないじゃない!」
5: 2022/04/05(火) 14:19:36.59 ID:GYu9WijD0
灯莉「ねえねえ定盛、ぼくの服そろそろできたー?」
姫歌「げっ……も、もちろんよ! ただもうちょっとだけ時間がかかるから、あんたは先に寝てなさいよね」
灯莉「わーい☆ 明日が楽しみだ~!」
姫歌「え、明日!? 待ちなさい灯莉、そんなに早くはさすがに無理──って人の話を聞きなさいってば!」
姫歌「なんてことなの、今日中にだなんて徹夜確定じゃない……灯莉のやつ!」
姫歌(でもまあ、律儀に守る必要はないわね。勝手に約束取り付けたのは灯莉の方なんだし──)
灯莉『えっ……? ぼくの服、今日も着れないの? そっかぁ……』 シュン
姫歌「ううぅ……やってやるわよ! ひめかがとびっきりに可愛くしてあげるんだから!」
6: 2022/04/05(火) 14:20:13.48 ID:GYu9WijD0
姫歌(大体、灯莉は可愛いのに色気がなさすぎるのよね。女の子がフーディってどうなのかしら?) チョキン
姫歌(寒がりってわけでもなさそうだし、もっと身体のラインを見せたほうがいいと思うんだけど。無駄にスタイル良いし) ダダダ
姫歌(というかあたしよりも食べてるのにあの体型はおかしくない? 代謝が良いって理屈じゃないわよね!?) チョキン
姫歌「あーもー、なんでひめかがあいつのことばっかり考えてるわけ!? 夜更かしだなんてアイドルにあるまじき失態だわ……」
灯莉『わああぁ! これ定盛が直してくれたの? ありがとね定盛、すっごく可愛いよ☆』 キラキラ
姫歌「ふん……これも全部灯莉のせいなんだからね」
7: 2022/04/05(火) 14:21:02.30 ID:GYu9WijD0
叶星「おはよう姫歌ちゃん……ってどうしたの!? すごいクマじゃない!」
姫歌「お、おはようございます叶星様。ひめかなら大丈夫ですよ、ちょっと徹夜してただけですので……」 フラ
高嶺「あら姫歌さん、夜更かしはお肌の大敵よ。アイドルなら自己管理もしっかりとね?」
紅巴「姫歌ちゃん、大丈夫ですか……?」
姫歌「心配いらないってば。それと、ほら灯莉」 スッ
灯莉「なになに? あ、これってもしかして──」 パァァ
姫歌「どーよ! あんたの相棒、ひめかがばっちり可愛く直してあげたわよ!」 ドヤァ
灯莉「わああぁ! これ定盛が直してくれたの? ありがとね定盛、いっしょー大事にするよ!」 ダキッ
姫歌「ちょ、いきなり抱きつくなぁ! そんなの予想してないから!」
紅巴「はぁぁ……! 姫歌ちゃんが手直しした服を灯莉ちゃんが……これは尊いです!」
灯莉「へっへ~、定盛ぃ~☆ さっすがぼくの親友だね~」 スリスリ
姫歌「るっさいわねぇ、そんなの知ってるから離れなさいっての!」 ギュゥゥ
8: 2022/04/05(火) 14:21:56.11 ID:GYu9WijD0
叶星「あ、そういえば姫歌ちゃん。よかったらわたしの服も見てくれるかしら?」
高嶺「実はわたしもこの前、袖にお茶が零れてシミがついてしまったのよね……」
紅巴「あの、このお洋服を買ったのは良いのですが丈が足りなくて……姫歌ちゃん、裾を長くしたりとかできますかっ!?」
灯莉「みてみて~! 定盛が直してくれた服、前より動きやすいからこ~んなことも──あ」 ビリ
姫歌「は?」
姫歌「──あんたたち、自分でなんとかしなさぁぁい!!」
おわり
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