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望「というわけで、山登りです」

てくてく

奈美「案外涼しくて気持ちいー」

あびる「山登りっていってもほとんどハイキングだね」

望「こんな軽装で本格的な登山なんてしたら氏んでしまいますからね」

奈美「お弁当でも持って来ればよかった」

望「おや、これは……」

千里「何かありましたか？」

望「あなた方はこれ以上進めません」

晴美「え？危険なものでも？」

望「まぁ、危険かと言われれば危険かも知れません……」

望「これより先は、女人禁制なのです！」ばんっ！

　[女人結界の聖地]
[戒律により女人禁制]

奈美「本当だ、看板に書いてある」

奈美「でも、なんで女性だけ通れないんですか？」

望「修験者が煩悩を断って修行するため……あと、山の神の怒りに触れないためですかね」

千里「山の神は醜女だから、自分より美しいものに嫉妬して、災いをもたらすんだっけ？」

望「えぇ、そう言われてますね」

奈美「へぇ～、そうなんだぁ」

あびる「じゃあ、奈美ちゃんなら入っても大丈夫かな」

奈美「ちょっとぉ！今さらっとひどい事言わなかった？」

望「とりあえず、書いてある以上従わなければ……修験者の邪魔になったり、山の神を怒らせかねませんからね」

晴美「ここから先は男だけしか通れないってこと？」

望「そうなりますね」

晴美「男だけ……男だけで通って、男同士で何するつもり！？」

望「何って、普通に山登りをしたり、修行をしたりじゃないですか？」

晴美「山登り！修行！！」

晴美「あぁもう卑猥な想像しか出来ない！」もんもん

奈美「女人禁制って、こういう人のせいでもあるのか」

千里「いや、これは晴美がイレギュラーなだけでしょ。」

望「それはそうと、この辺りはいろんな山への分岐点になっているようです」

あびる「じゃあ、こっちは何の山への道？」

　[リア充禁制]
[三次元の女禁制]

望「ここは、アニメオタクの集う聖地、阿仁尾多(あにおた)山ですね」

男「そう、我々はここで二次元へ行くための修行をしているのです！」

男「アニメを見ながらつぶやいたり、アンチを執拗に叩いたり、一番くじを買い占めたり！」

男「いやぁ、実に辛い修行ですよ」

望「そうなんですか、頑張ってくださいね……」

パーンパーン
千里「この山は何？銃声が聞こえるけど。」

[初心者禁制]
[noob＝kick]

望「この山は、FPSプレイヤーが集う、初心者禁制の根戸下(ねとげ)岳ですかね」

奈美「あ、誰か入ってった」

奈美「……と思ったら蹴り出された！」

望「初心者だったのですね、可哀想に」

あびる「どんなものでも、新規客が入らなかったら廃れるのにね」

奈美「じゃあこの山は？」

[掟によりBBA禁制]
　[幼女歓迎の地]

望「ここは恐らく、小児性愛者の修行場所、炉利紺(ろりこん)山ですね」

男「その通り。そして、この山を極めるのは非常に難しいのです」

望「まぁ、大抵途中で捕まりそうですよね……」

男「おや？その幼子は登山者ですか？歓迎しますよ」

芽留「…」めるめる
件名:[]本文:[オレは幼子じゃねーよアホ！]

男「見た目だと合格なんですがね……ではそちらの幼子は」

マ太郎「マリア、一応登れるヨ。戸籍上男だしな！」

望「いや、登れても登らせませんから！」

望「って言うかこの山、煩悩丸出しです！」

望「他にも、いろんな山にいろんな禁制が！」

・男子禁制の大奥岳
・家人禁制の篭り山
・既卒禁制の就活山
・叱咤禁制のゆとり社員岳
・若年者禁制のドモホ○ン山
・敗戦国禁制のアンポリ山
・生食禁制の牛レバー山
・カメラ禁制の女子ビーチバレー岳
・30歳未満禁制の17歳教山
・恋愛禁制のAKB山
・春秋冬禁制のTUBE岳
・マガジン山は作家いじり禁制でした

奈美「先生、こっちは何の山？」
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　KEEP OUT 立入禁止 KEEP OUT 立入禁止
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望「ここは……何の山かは知りませんが、何かのヤマですね」

奈美「はぁ？」

あびる「何かあったのかな」

望「なんにせよ、関係の無い我々は入れませんから戻りましょう」

千里「あ。」

千里「このヤマなら入れますよ、多分関係者だから。」

望「え？」

千里「そういえば、この辺だったっけ。埋めたの。」

望「何を、何を埋めたと言うのですか！？」

望「あんまり物騒なことになる前に帰りましょう…！」

警察達「…」ちらっちらっ

奈美「なんか、こっち見てない？」

千里「ヤバッ。」

警察「ちょっと、そこの君！」

千里「まずい！逃げましょう先生！」だっ

望「何で私まで逃げる必要があるんですかぁ！」だっ

警察「コラ、待てぇ！」

たったったったっ

千里「ふぅ、ここまでくれば大丈夫。」

望「ずいぶん走りましたが、ここって最初に登りかけてた山じゃ……」

絶景先生「おぉ、望じゃないか」

望「景兄さん！こんなところで何を？」

景「女人禁制のこの地で修行をしていたのだ」

望「あぁ、やっぱりここは女人禁制の山！」

景「しかしお前こそ何を……む、そこに居るのは女人ではないか！しかも二人！」

千里「二人？」

まとい「二人ですね」

望「常月さん……やっぱりいたんですか」まとい「えぇ、ずっと」

景「このままでは、山の神がお怒りになってしまう」

望「でも、そんなのってどうせ迷信じゃ……」

ガラガラ…！

まとい「先生、落石です」

どすん！
望「うわっ！あぶなっ！」

景「もう既にお怒りのようだ……望、裸踊りで山の神の機嫌を取るんだ！」

望「裸踊りって何故！？」

景「知らんのか？山の神は女神だから、見せると喜ぶんだ。」

望「え」

景「分かったらさっさと脱げぇ！！」

望「えぇぇ！？」

―――


警察「確かこっちの方に……ん？」

望「る～るらるら～♪」くるくる

警察「……」

望「ら～りらりら～♪」くねくね

警察「……公然わいせつで逮捕する！」

望「やっぱり！」

―――


交「で、どうなったんだ？」

望「被害者もいなかったので、厳重注意で済みました」

霧「前科付かなくてよかったね」



おわり

乙

なかなか良かったぞ久米田

最後まで駄文読んじゃった皆さん
お疲れ様でした、ありがとうございました。そして、すいませんでした

だから久米田先生じゃないですってば