2:◆okTopQriqp.Y 2014/07/08(火) 11:01:28.91 ID:q6GxBQvMO
キーンコーンカーンコーン

ななこ「ほなHR始めるでー。とっとと座りやー」

こなた「…zzZ」

つかさ「こなちゃん、起きてー」ユサユサ

こなた「…zzZ」

つかさ「こなちゃーん!」ユッサユッサ

ななこ「起きんかいダァホ!!」ポカッ

こなた「ぅあいたっ!?ぼ、暴力はんたーい…」ピクピク

ななこ「教育的指導や。高翌良、号令」

みゆき「起立、きをつけ、礼」

「「「「おはようございまーす」」」」

ななこ「今日は転校生が来とる。しっかり歓迎するよーに!」ビシイッ

「「「「おおっ!!」」」」

ななこ「野郎共は残念、転校生は男や!」

「「えー」」

ななこ「そこそこ悪く無いビジュアルやから女子は歓迎せーよー?」

「「おぉぉぉぉ!」」

(えぇぇぇ何でハードルあげんだよあの先生。引くぞ?教室の奴等が)

7: 2014/07/08(火) 11:12:59.57 ID:q6GxBQvMO
ななこ「入れや転校生」

「あ、ハイ」ガラッ

こなた(おぉー程々に目が腐ってるねぇ)キラーン

つかさ(仲良くなれるかなぁ)ソワソワ

みゆき(仲良くしていただけますでしょうか)ワクワク

(何か視線を感じる……って転校して来た初日だから当たり前だな。どうせすぐ気にならなくなるか)

八幡「えー千葉市立総武高校から来ました、比企谷八幡です。よろしくお願いします」

ななこ「ほなお楽しみの質問タイムや!制限時間は5分!」

八幡(うげぇ…)

こなた「ほいほーい!」

ななこ「はい泉!」

こなた「二次嫁は誰ですかっ!」

八幡「………は?」

9: 2014/07/08(火) 11:25:56.29 ID:q6GxBQvMO
こなた「だーかーらー、二・次・ヨ・メ!二次元の嫁だよキミィ」チッチッチ

八幡(え?こいつ割と重度のオタクなの?やだ質問が怖い)

八幡「えーっと……いない、です」

こなた「明日来るまでに嫁を迎えておくように!以上!」ガタッ

八幡「……えーっと」

ななこ「つ、次は誰やー?」

つかさ「あ、はーい」

ななこ「おう柊!珍しいなぁ惚れたか!」

つかさ「ち、違いますよぅ!違うからね!?」アセアセ

八幡「お、おう」

八幡(パッと見、由比ヶ浜から余計なものを取り除いた感じ……いかんいかん、あいつらの事は忘れなければやってらんねぇ)

つかさ「えっと、八幡君の好きなお料理はなんですかぁ?」

八幡「お、り、料理やら家事全ぷァんならそこそこでき、ます、はい」

八幡(あまりの出来事にちょっとキョドったじゃねぇか……初めて言われたがまぁ悪くない。うん、八幡君いい響き)

12: 2014/07/08(火) 11:39:02.06 ID:q6GxBQvMO
つかさ「わー、すごいね!」

ななこ「比企谷かみっかみやな、柊に惚れたんか?」ケラケラ

八幡「ちょっ、やめてくださいよ……というかさっきからそっちに持って行きますけど先生にそういうお話でも来てるんですか?」

「「「「!」」」」ザワッ

ななこ「」

八幡「…え、何この空気」

ななこ「……ふえっ」グスッ

八幡「え」

ななこ「……ウチかてなぁ、ウチかて好きで独身やないんや。好きで親からのお見合い電話を察して居留守してるんやないんや」シクシク

こなた「初っ端で地雷を踏み抜いたよキミィ」

八幡「マジか」

八幡(平塚先生と色んな意味で同じタイプだったか……)

ななこ「しくしく…」

八幡「だ、大丈夫です先生!」

ななこ「……え?」

八幡「いかにタバコくさくて明らかに洗濯とアイロンをし忘れた家庭力皆無な女の人でも、需要はあります。多分」グッ

ななこ「HRは終了ぉ!1限目は自習!後は好きにしたらええ!!」ダッ

こなた「トドメをありがとうございましたー」

13: 2014/07/08(火) 11:51:42.56 ID:q6GxBQvMO
八幡(あれから質問攻めのもみくちゃにされた。やはりこういう空気は苦手だ。早く総武の時みたいにぼっちを極められるよう善処するのが今後の課題である……と)

八幡「自販機はどこだ…?やけにだだっ広いなこの学こ」ドンッ

「え、ちょ、きゃっ」バシャッ

八幡「おっ、と」

「ちょっと、ちゃんと前見て歩きなさいよ!もう…ジュース零しちゃったじゃないの」

八幡「あ、すんません。弁償します、はい」

「い、いいわよ別にそこまでしなくても…」

八幡「どのジュースだ?これか?」

「……その隣よ」

八幡「あぁコレな……はい、悪かった。…………えー何お前、パシられてんの?そんなにジュース抱えて」

「違うわ!ジャンケンで負けたんだっつの!!」

八幡「あーはいはい、じゃあ俺はこれで」ガコン

「……アンタ見ない顔ね、1年生?」

八幡「2年。今日転校してきた」

14: 2014/07/08(火) 12:00:43.70 ID:q6GxBQvMO
「あー、アンタが転校生ね。なるほどなるほど、つかさが言ってたのがアンタか」

八幡「つかさ?…………ん?」

「……覚えてないの?」

八幡「転校初日なんだよ!最初っから人の名前なんざ覚えられるかっての」

「柊つかさよ柊つかさ。こーんなリボン付けてる子」

八幡「あー…」



つかさ『えっと、八幡君の好きなお料理はなんですかぁ?』



八幡「あー思い出したわ」

「私、つかさの姉。柊かがみ」

八幡「確かに似てるな…吊り目以外」

かがみ「吊り目で悪かったな」

八幡「……ん?姉?年上…ですか?」

かがみ「私達は双子なのよ、私は双子の姉の柊かがみ」

八幡「じゃあ俺はこれで」

かがみ「ちょっち待てーーい!」

16: 2014/07/08(火) 12:06:13.03 ID:q6GxBQvMO
八幡「……なんだよ」

かがみ「両手いっぱいにジュースを持って困っている美少女がいるのにそのまま行く気?」ジトー

八幡「……じゃあ俺はこれで」

かがみ「待てって言ってるだろっ……手伝いなさいよ。いや、手伝…え?」

八幡「…めんどくさ」ボソッ

かがみ「あァん?」ギロッ

八幡(怖ぇぇよ八幡泣いちゃうぞお前)




かがみ「たっだいまー♪」

つかさ「お帰りお姉ちゃ……八幡君?」

八幡「屋上まで全部持たせる奴があるか……」ゼー、ゼー

かがみ「男ならシャキッとしなさい!」

八幡「うへぇ…」

17: 2014/07/08(火) 12:14:57.22 ID:q6GxBQvMO
つかさ「ごめんね八幡君」オドオド

八幡「お、おぉ……できればジュースを取ってくれ」

こなた「私はこれー」

八幡「………?」

こなた「ちょっ、まさか忘れたかいー?1番最初に質問したのにー!」

八幡「あぁ、あのちみっ子か」

こなた「ちみっ子言うなー!貧乳はステータスだ!希少価値だーーーっ!!」

八幡「そっちの話じゃねぇだろ」



みゆき「すいません比企谷さん、このジュースいただきますね」

八幡「俺が買ったわけじゃないけど、………………?(誰?)」

みゆき「………」ウルッ

八幡「………」ドキッ

みゆき「………」シクシク

八幡「………」アタフタ

こなた「おやおやぁ?まーた女泣かせですかヒギシャヤ君」ニヤニヤ

八幡「人を容疑者みたいな名前で呼ぶな、僕の名前は比企谷だ」キリッ

こなた「ほう」キュピーン

八幡「あ」ハッ

19: 2014/07/08(火) 12:25:19.15 ID:q6GxBQvMO
こなた「へぇへぇほうほう。やっぱりこっち側だったかー。その頭に付いてるアホ毛で薄々感じてたよふっふっふ」

八幡「バカお前、これは自前だっての。それにまだ深くは入りこんでねぇ、二次嫁もいねーよ」

こなた「彼女は蟹。おっきい妹は蜂、小さいのは、不氏鳥。愛してるのは猫。では本命は?」

つかさ「…?」

かがみ「……!」ハッ

八幡「蝸牛」

こなた「成仏……したね」

八幡「俺達が道に迷った時にまた現れてくれ…………ハメたなお前」

こなた「そこまで言えたら立派なオタクだよ、いい加減認めたまへ~」

八幡「嘘だッ!嘘だァーーーッ!!」


つかさ「つまりアレか?アンタもこなた側って事か?」ジトー

八幡「違う…俺は、俺は…」

こなた「せーの」

八幡・かがみ「「でもそんなんじゃダーメ」」

八幡「ん?」

かがみ「うっ」ドキッ

20: 2014/07/08(火) 12:31:42.24 ID:q6GxBQvMO
八幡「……」

かがみ「な、なんだよっ」

八幡「この世界は征服されたがっている」

かがみ「我らがズヴィズダーの光を、遍く世界に‼︎」ドドーン

八幡「…」

かがみ「違っ、これは、その!」

八幡「…」フッ

かがみ「鼻で笑ったな⁉︎鼻で笑ったなァ~~っ!!?」

八幡「じゃあ俺はおいとまするわ」

かがみ「おいっ!こっち向けコラ!!」

つかさ「え~?一緒に食べないのー?」

八幡「……そういうのは苦手なんだよ、じゃあな」




つかさ「一緒に食べると美味しいのに…」

こなた「うーん、困ったちゃんだねぇ」

みゆき「結局、覚えてもらえませんでした……」シクシク

22: 2014/07/08(火) 12:44:05.45 ID:q6GxBQvMO
八幡(さてさて…この学校においての俺のベストプレイスはどこにあるーんーだー♪)

八幡「言ったそばから使われてない教室み見っけた、ここにするか」

八幡(~~室みたいなのも下がってないからマジで使われてない教室みたいだな)


八幡「……んむ、小町も料理が上達したなぁ。お兄ちゃんは嬉しいぞ」モグモグ

ななこ「妹がおるんか?」

八幡「えぇ、今日は小町が作るーとか言ってたんで作らせてみたんですけどね。美味いわ文句無しに」

ななこ「ほー。その卵焼き1つもろてえーか?」

八幡「1つだけですからね」

ななこ「おう。……んー、美味いな!」

八幡「でしょう先生?………先生?」

ななこ「よっ、不良生徒」モグモグ

八幡「」

八幡「だれが不良ですか。真面目に授業も受けますよ」

ななこ「敏感な乙女教師の心を弄ぶような生徒は不良生徒認定や」

八幡「乙女って歳か…」ボソ

ななこ「内申からマイナス2点」ギロッ

24: 2014/07/08(火) 13:00:50.07 ID:q6GxBQvMO
八幡「すいませんでしたなんでもするので許してください」ドゲザ

ななこ「ほーう?」キラーン

八幡「あ、結婚とかは無しな方向で」

ななこ「減点キック!!」シュッ

八幡「ドゥハッ!?……キックって言ったのにボディブロー…だと…」ガクッ

ななこ「比企谷、前の学校で『奉仕部』とかいうのをやっていたらしいなぁ」

八幡「な、なんで先生が知ってんですか……」

ななこ「静ちゃんとメル友なんや、パーティで知り合うてな」フフン

八幡「あぁ、婚活パーティか」ボソ

ななこ「フン!」

八幡「ぐっ!?……た、体罰もいいとこだぜ………」

ななこ「内点からごっそり引かれたく無かったら……奉仕部をこの学校にも作りぃ」

八幡「………奉仕部、ですか」

ななこ「おう」

八幡「………………」ギロッ

ななこ「……な、なんや?そんな怖い目で睨めつけんでぇな、怖いわ」

八幡「………俺が転校した理由を知った上で、奉仕部をやらせようとしてるんですか?」

25: 2014/07/08(火) 13:09:55.36 ID:q6GxBQvMO
ななこ「転校した理由……親御さんからは仕事の都合って聞かされとるけど、違うんか?」

八幡「……いえ、それならいいんです。内申点の為に奉仕部やらせてもらいます」

ななこ「おう、きばりや」




こなた「話は聞かせてもらったァーッ!」ガラッ

八幡「ぅわっ、ビックリした」

つかさ「あっ…ご、ごめんね八幡君。立ち聞きみたいな事しちゃって……」

八幡「……柊妹」

かがみ「じゃあ私は柊姉になるのかよっ」

八幡「……かがみん」

かがみ「うっ、鳥肌が…」ゾワッ

八幡「かがみんなう!かがみんなう!かがみんかがみんかがみんなう!」ワッショイワッショイ

かがみ「やめんか!!」

八幡「痛ッ?!」ゴスッ

27: 2014/07/08(火) 13:22:06.76 ID:q6GxBQvMO
こなた「……無理にテンションおかしくしなくていいよ比企谷君。わけありなんでしょ?」

八幡「……」

こなた「深くは聞かないよ、人それぞれデリケートな所はあるからねぇ。その代わり我々暇人もその奉仕部とやらに入部させてもらおうじゃあないかーっ!」ドドン

かがみ「え……こなた本当にやるの?」

こなた「あたぼうよっ!勿論かがみんもね」

かがみ「え゛」

こなた「かがみんなう!……いいセンスしてるよ比企谷君」グッ

八幡「へへっ」グッ

こなた「てことで先生、私たち4人もその奉仕部ってのに入らせて欲しいんですけど」

ななこ「大歓迎や!人数も欲しかったしなぁ!!」

八幡「待て待てお前等、奉仕部って何か分かってんのか?」

こなた「えOちな事する部活?」キョトン

つかさ「えっ」///

かがみ「なっ」///

みゆき「あわわ…」///

八幡「待て待て誤解だ誤解!簡単に言えば、生徒の問題を解決する手助けをする部活……か?」

28: 2014/07/08(火) 13:30:24.22 ID:q6GxBQvMO
つかさ「うーん…困っている人達を助けてあげる部活なのかなぁ?」

八幡「ちょっと違う。困ってる奴が、自分で解決できるようにサポートする部活だ」

つかさ「へぇー、凄いねぇ」

八幡「……本当に分かってるか?」

つかさ「えへへ…ちょっとだけ」

みゆき「こっちでどうにかするんじゃなくて、相手が自分の力でなんとかできるようにしてさしあげる部活。魚を捕ってやるのではなく、魚の捕り方を教えるのと同じですね」

八幡「まさにその通り。………」

こなた「…みゆきさんだよ」ボソッ

八幡「………みゆきさん(よりによって下の名前かよ)」

みゆき「…!」パァァ


かがみ「それって面白いのかしら…」

八幡「暇な時は超暇。暇も暇。本読んでくっちゃべって帰るだけだ」

こなた「いいねェいいねェ、最ッ高だねェ!愉快で素敵な部活じゃあないかー!」

29: 2014/07/08(火) 13:42:18.99 ID:q6GxBQvMO
八幡「基本的には平塚先生が困ってた生徒を連れてくる方式でした。なので面倒なのは連れて来ないでください」

かがみ「斜に構えすぎだろっ!」

こなた「じゃあ早速部活動しようよ比企谷君」

八幡「ん?」

こなた「ご飯代を使ってしまって、帰りに買う予定だった限定版フィギュアが買えません。どうしたらいいでしょうか」

八幡「……誰かに借りる?」

こなた「1000円貸してください比企谷八幡大明神様仏様っ!」

八幡「………」

こなた「限定版なんだよぉ!数が限られてるんだよおぉ!クレジットカード止められちゃったんだよぉぉぉぉ」ガクッ

八幡「………」

八幡(えぇぇぇぇぇぇ……出会って数時間の奴に金を貸せと?)

こなた「お願いしますっ!」

八幡「…………」

こなた「……へ、へへへ、旦那ぁ。こうなりゃあっしが身体を買ってもらうって形でもいいんですぜ…なぁにたったの1000円、1000円ですぜ……?」スカートチラッ

八幡「やめろ、お前みたいな(ちみっ子)のがやると洒落にならん。社会的に俺が抹殺されてしまうだろうが」

こなた「1000円~!」ジタバタ

八幡「わかった!貸す!貸すから!!」

33: 2014/07/08(火) 14:25:02.60 ID:q6GxBQvMO
こなた「イヤッフー!比企谷君大好きー!」

八幡(俺が言うのもアレだがこいつの将来が心配だ……)

かがみ「悪いわね、こいつの我儘に付き合ってもらっちゃって……実は私もこいつにお金を貸せる程余裕が無かったのよ」

八幡「いや、いい、別に。返してくれるんならそれでいいさ」

ななこ「じゃあ手続き云々あるからウチは先に行くわ。午後の授業もがんばるんやでー」

こなた「じゃあ私達もそろそろ行こうかねぇ」





八幡「ん?」

こなた「どったの比企谷君」

八幡「………さっきまで昼休みじゃなかったか」

こなた「頭でもぶつけたのかい?どれどれちょっと見せたまへ」

八幡「あ?おいなにす」

こなた「うーんうん、別に悪い所はないよ?」ナデナデ

八幡「……」

34: 2014/07/08(火) 14:32:04.36 ID:q6GxBQvMO
こなた「……」ナデナデ

八幡「……」

こなた「……」ニヤッ

八幡「!」ハッ

こなた「よーしよしよし甘えん坊さんだねぇもう」ニヤニヤ

八幡「や、やめろ……しかも教室のど真ん中だろうが…!!」

八幡(女子に撫でられるとか初体験だったからつい流れに身を任せてしまったッッ!八幡一生の不覚だッッッ!!!)

クスクス…
ナデラレテルー
コナチャンスゴーイ

こなた「教室じゃなければいいのかそうかそうかー」

八幡「バッ、おま、……俺はもう帰る!」

こなた「まだ終礼終わってないよはちまーん」

八幡「くそっ、早くしろよ!」

ななこ「遅くて悪かったのぉ…!」ニッコリ

八幡「ギャアー(ホラー映画風)」

35: 2014/07/08(火) 14:39:30.34 ID:q6GxBQvMO
みゆき「姿勢、礼」

「「「「さよならーっ!」」」」

八幡(マズイな…このままだとぼっち街道から外れてしまう。これ以上の不要な接触は避けるべしと先人は言った)

こなた「ヘイそこな八幡」

八幡「またな」キリッ

こなた「まぁまぁ待たれい。リアルJKと一緒に帰るチャンスだよ?CGゲトしないの?」ガッシリ

八幡「お前はどちらかというとJSだろ、危ない橋を渡っちまうぞ俺が」ダラダラ

八幡(裾を握る力強ッ!)

こなた「失礼な!まぁ確かに身長も体重も小学校の頃から殆ど変わってないけどねー」ドヤァ

八幡「お前は小萌先生か何かなのか」

こなた「じゃあ皆と一緒に帰ろうよ。青春だ、さぁ青春だ!」

八幡「待て、人の話を……引っ張、何でお前はそんなに力が強いんだよ!!!!!」

36: 2014/07/08(火) 14:45:49.66 ID:q6GxBQvMO
八幡「そんなこんなでこの始末である」

かがみ「何を一人で解説してるのよ」

八幡「別に、なんでもねぇよ」

かがみ「そう」

つかさ「はちま…比企谷君、クレープ買って行かない?」

八幡「……買い食いは校則違反って生徒手帳に書い」

こなた「八幡の!ちょっと良いとこ見てみたい!ヘイ!」ドンドンドンドン

八幡「お前実は俺のことお財布だと思って近づいて来たんじゃないだろうな」

八幡(俗世の友人関係なんて所詮そんなもんだ。金持ちやらちょっとした人気者に付き添っていれば、そのお零れを貰えると思って友達のフリをしてたりするもんだ)

こなた「まぁまぁ、今度は私が何か奢るからっ」

八幡「お前はサラッと俺の野口さんを無かった事にするんじゃない」

こなた「分かってるよーぅ」

37: 2014/07/08(火) 14:52:24.57 ID:q6GxBQvMO
つかさ「はち…比企谷君、無理言っちゃってごめんなさい…」

八幡「柊妹は気にする必要は無い。どうせ乗りかかった船だ、クレープ屋の店員も代金の為に笑顔が硬くなってきてやがるからさっさと払ってくる。今回だけ奢ってやるからオドオドすんなよ」ポンポン

つかさ「あぅ……う、うん…えへへ」

こなた「つかさ大丈夫?撫でられた頭に比企谷菌とかついてない?」

八幡「お前は仲良くしたいのかしたくないのかどっちなんだ」

こなた「冗談じゃよー。ささ、とっとと買うてまいれー」

八幡「畜生請求書押し付けてやるからな!」

かがみ「………」

こなた「んー?かがみんも頭が寂しいの?」

かがみ「んなわけあるかっ」

こなた「よーしよしよしよし」

かがみ「ぐぁぁぁ私より小さいくせに髪をくしゃくしゃにするなーーーっ!!」

40: 2014/07/08(火) 16:32:22.49 ID:XAI5qxJVO
こなた「そうだ」ペロペロ

八幡「あん?」

こなた「これあげるよはちまーん」ムシャムシャ

八幡「どうでもいいけど食い終わってから喋れよ」

こなた「ふぁーい…ごくっ。ふぅ。はい、これあげる」スッ

八幡「?」

みゆき「これは…泉さんがバイトしているお店の割引券ですか?」

こなた「いかにもたこにも」

八幡「俺にどうしろと」

こなた「割引券とタダ券も入ってるから、私のバイト先来て欲しいなーって」

八幡「そのこころは?」

こなた「ご主人様を1人連れて来たら時給がup」

八幡「……」グッ

こなた「あーーん!破こうとしないでぇぇぇ」

41: 2014/07/08(火) 16:35:21.12 ID:XAI5qxJVO
八幡「一応きくけど」

42: 2014/07/08(火) 16:44:06.41 ID:XAI5qxJVO
こなた「なぁに?」

八幡「ご主人様ってのは……何だ」

こなた「そりゃ勿論、そういうお店ですよぉご主人様」ニコッ

八幡「……」グッ

こなた「だから破こうとしないでーぇ!」

46: 2014/07/08(火) 17:32:36.64 ID:XAI5qxJVO
八幡「そもそもだが、俺達あって1日と経ってないぞ?打ち解けすぎだろお前等。逆に怖いわ」

八幡(総武でもいなかったぞお前等みたいなのは!)

こなた「んー。逆にさ、打ち解けすぎるのは悪い事かなぁ?」

八幡「……だって他人同士だぞ?考えてる事も分からないのに疑心暗鬼にならないはずが無いだろ」

八幡(所詮は他人同士の集まりだ。学校だけじゃない、世間の至る所がそうだ。大学にしろ会社にしろ、お互いを探り合い、疑り合って、偽りの笑顔と言葉で自分個人を守る。そんな奴等の集まりだ)

八幡「だから俺は…」

こなた「…」

八幡(そんな現実が嫌で、背を向けた。『専業主夫』になることで絶対安全な場所、誰も疑わなくて済む、自分の家に身を置いていたかった)

八幡(戦う事すら怖れて)

八幡「……」

みゆき「……戦う事は、偉いことじゃありませんよ比企谷さん」

47: 2014/07/08(火) 17:44:25.29 ID:XAI5qxJVO
八幡「!?」

みゆき「逃げたって良いんです。逃げたって先に進めますから」

こなた「あー!私が言おうとしてたのにー!」

つかさ「うぅぅ、私の出番も無いよぅ」

かがみ「……全部みゆきに持ってかれたわね」

みゆき「えっへん。たまには私だって前に出ますからねっ」

八幡「え、あ…?お前等…」

こなた「ハイすとーっぷ!シット!続きは私のお店に来てからにしてよねー」

八幡「行くのは決定事項なのかよ……」






八幡「じゃあ俺ん家、ここだから」

こなた「あいあーい。また明日ねーん」

かがみ「明日は土曜日よ」

こなた「だから私のお店!ねっ!」

つかさ「ここがは、比企谷君のお家なんだねぇ。えへへ、得しちゃったかも」

八幡(やめろよそういうちょっと期待しちゃう台詞。俺勘違いしちゃうだろうが!)

みゆき「では、明日の朝。ここで待ち合わせにしましょうか」

48: 2014/07/08(火) 18:02:32.56 ID:XAI5qxJVO
八幡「は?」

こなた「おぉぉぉみゆきさん今回は一段とアグレッシヴだねぇいいよぉいいよぉ!!」

みゆき「えっへん」タユン

八幡「」ジー<⚫︎><⚫︎>

みゆき「…?比企谷さん?」

八幡「お、おうなんでもないぞ」アセッ

かがみ「……えOち」ジトー

八幡「うっ、うるせぇな。俺だって男の子なの!!」

みゆき「?」

八幡「……これは狙ってるのか?」

こなた「みゆきさんは素でこうなんだよー。男子なら絶対ほっとかないよね!」

八幡「……もうなんかよくわからん」

つかさ「じゃあh、比企谷君!」

八幡「もう八幡でいいっての。さっきから気になって仕方が無い……てか学校では八幡君って呼んでただろ」

つかさ「…!八幡君!」パァァ

八幡(戸塚と同じ匂いを感じる)

こなた「フラグ建て乙」

八幡「わけわかめだぜ」

49: 2014/07/08(火) 18:08:20.07 ID:XAI5qxJVO
「あ、お兄ちゃーん」

八幡「ん?小町、今帰りか?どうだった転校初日は」

小町「うーん、まぁぼちぼちかなぁ。やけに男子が話しかけて来たけど」

八幡「ちょっと金属バット買ってくるわ。ちょっとだけ(言い寄る)虫共を潰してくるだけだから」

小町「こらこらこらこら!……まったくもー。おや?そちらは?」


こなた「?」

小町「」

小町「お兄ちゃん…シスコンだけじゃなくて口リコンだったなんて……っ!」ウルッ

こなた「初対面で失礼だなこのおにゃのこは……まぁ慣れたけどさぁ」

八幡「こいつら皆同じクラスの連中だ。そこのツンデレツインテール以外は」

かがみ「誰がツンデレツインテールだっ!」ガー‼︎

八幡「そうだって泉が」

こなた「てへっ☆」

かがみ「フンッ!」ポカッ

こなた「あいたぁー!?」ズキズキ

50: 2014/07/08(火) 19:42:09.53 ID:Mo0Ve+21O
小町「そんな…ッ、お兄ちゃんがお友達を、しかも女の人を、それも複数人家に連れて来るなんてっっ!そんな悪い男に育てた覚えはないよお兄ちゃん!!」

八幡「だぁらっしゃい!」ビシィッ

小町「あたーーっ!?」ジンジン

八幡「俺はお前に育てられた覚えもなければ悪い男に育った覚えもない」

こなた「いやー意外と悪い男かもよー」

八幡「…」スッ

こなた「じゃーまた明日ねーん!!」イソイソ

八幡「おう。……おう?」

こなた「んー?なに?寂しくなったのかね少年よ」

八幡「俺ん家の真横にある家に入ろうとしてんだからそらビビるわ」

こなた「だってここウチだし、ほら泉」

八幡「」

こなた「月曜日から一緒に登校しようねーん♪じゃあノシ~」ウインク

53: 2014/07/08(火) 20:11:58.24 ID:Mo0Ve+21O
小町「お兄ちゃん、後で家族会議しようか」

八幡「なんでやねん」

みゆき「比企谷さんの…妹さんですか?」

小町「」

その時ッッ比企谷小町の女子力メーターが瞬間的に測定を始めたッッッ!!

小町(外見ッ!胸がとても大きくプロポーションはかなり良ッッ。雰囲気的にはいわゆる天性の天然系眼鏡っ娘ッッッ!!雪乃さんをも上回る150点ッッッッ!!!)

小町「兄を、末長くよろしくお願いします」ニコッ…

みゆき「? ?? は、はい。??」

八幡「おい」

つかさ「あわわ……八幡君の妹だって、お姉ちゃん!私と同じ妹だって!」

かがみ「はいはい。妹は妹でも私達は双子よつかさ」

小町「むっ!」

小町(リボンさんの方は典型的な天然強め癒し系のタレ目キャラにしてお人好し、手からただよう微かな食材達の匂いからして家庭科全般は3重丸ッッ!!)

つかさ「な、なんかこっち見てるよお姉ちゃん…」

かがみ「何か、嫌な予感がするわ」

小町(現実的で結構シビアぽい。でも実は寂しがり屋で、ツンデレキャラ……多分料理は苦手。お二方共にスタイルは控えめ……95点ッッ!!)

小町「その程度じゃ兄を任せられませんねぇ。精進してください」チッチッチ

かがみ「よくわからないけどイラっと来たわ」カチン

つかさ「???」

八幡「お前はさっきから何をしてんだよ」

小町「戦闘力を解析してた。さっきの青い人を除いては上玉ばかりだよお兄ちゃん」フフッ

八幡「言い方コラ」

54: 2014/07/08(火) 20:19:44.06 ID:Mo0Ve+21O
小町「比企谷小町ですー。皆さんよろしくお願いします」

みゆき「高翌良みゆきと言います、お兄さんにはいつもよくしてもらっております」

八幡「みゆきさん、俺転校初日」

かがみ「隣のクラスの、柊かがみ」ハァ

つかさ「八幡君とは同じクラスで、お姉ちゃんの妹の、柊つかさです~。妹って大変だよね~」ニコニコ

小町「分かります分かります!妹って大変ですよね!!」

八幡「上はもっと大変だよな」

かがみ「本当にね」

八幡・かがみ「「……はぁ」」





つかさ「八幡くん、また明日ぁ~!」フリフリ

かがみ「ま、まぁ仲良くしてあげるわ」フン

みゆきさん「では、私も失礼します」

八幡「あいよ」フリフリ

55: 2014/07/08(火) 20:22:07.08 ID:Mo0Ve+21O
小町「比企谷小町ですー。皆さんよろしくお願いします」

みゆき「高翌良みゆきと言います、お兄さんにはいつもよくしてもらっております」

八幡「みゆきさん、俺転校初日」

かがみ「隣のクラスの、柊かがみ」ハァ

つかさ「八幡君とは同じクラスで、お姉ちゃんの妹の、柊つかさです~。妹って大変だよね~」ニコニコ

小町「分かります分かります!妹って大変ですよね!!」

八幡「上はもっと大変だよな」

かがみ「本当にね」

八幡・かがみ「「……はぁ」」





つかさ「八幡くん、また明日ぁ~!」フリフリ

かがみ「ま、まぁ仲良くしてあげるわ」フン

みゆきさん「では、私も失礼します」

八幡「あいよ」フリフリ

56: 2014/07/08(火) 20:22:50.69 ID:Mo0Ve+21O
小町「比企谷小町ですー。皆さんよろしくお願いします」

みゆき「高良みゆきと言います、お兄さんにはいつもよくしてもらっております」

八幡「みゆきさん、俺転校初日」

かがみ「隣のクラスの、柊かがみ」ハァ

つかさ「八幡君とは同じクラスで、お姉ちゃんの妹の、柊つかさです~。妹って大変だよね~」ニコニコ

小町「分かります分かります!妹って大変ですよね!!」

八幡「上はもっと大変だよな」

かがみ「本当にね」

八幡・かがみ「「……はぁ」」





つかさ「八幡くん、また明日ぁ~!」フリフリ

かがみ「ま、まぁ仲良くしてあげるわ」フン

みゆきさん「では、私も失礼します」

八幡「あいよ」フリフリ

57: 2014/07/08(火) 20:23:22.48 ID:Mo0Ve+21O
連投スミマせぬ

58: 2014/07/08(火) 20:33:47.14 ID:Mo0Ve+21O


小町「ねぇねぇお兄ちゃん♪」

八幡「なんだい妹♪」

小町「お兄ちゃんだったらどこを切る?」

八幡「そうだな俺ならここを切る」トトトトトン

小町「流石の微塵切り。目の腐りは伊達じゃないね」キラッ

八幡「関係性が一切ないな」

小町「で、あの4人とはぶっちゃけどんな関係なの?」

八幡「ただの”クラスメート”だ」

小町「……そっか。あ、そういえばさっき私のケータイに雪乃さんと結衣さんからメールが来」

ダンッ‼︎‼︎‼︎

小町「ひっ⁉︎」ビクッ

八幡「……すまん、手が滑った」

小町(手が滑っただけじゃまな板に包丁は垂直に刺さらないよ…)

小町「手、怪我してるよ。ちょっと切ったでしょ今」

八幡「……」

小町「………じゃあ、お料理するのにそのリストバンド外さないの?」

59: 2014/07/08(火) 20:41:07.34 ID:Mo0Ve+21O
八幡「外さなきゃ、料理はしちゃいけないのか?」ギロッ

小町「っ……うぅん、なんでもない。ポイント低かったね、ごめん」

八幡「……いや、俺の方こそごめんな。お前は悪くないのに。全部俺が悪いのに。お前を巻き込んじゃってごめん。本当にごめんな。お兄ちゃん失格だよな」ナデナデ

小町「ううん、お兄ちゃんに支えるのも支えられるのも…妹の大事なお仕事だよ」スリッ

小町(どこから買ってきたのか。いつから着けてるのか分からないけど。リストバンドに刺繍された幸運の星が、本当の意味でお兄ちゃんを癒してくれればいいのに)

小町「……星の下に隠れた傷なんて、中二病っぽくてかっこ悪いよお兄ちゃん」ボソッ

八幡「ん?何か言ったか?」

小町「なんでもなーい。ひっひっひ、今日は食べるぞ~!」

八幡「転校記念だ!食え食え!!」

小町「おー!」

60: 2014/07/08(火) 20:47:39.88 ID:Mo0Ve+21O




八幡(……そろそろ小町は寝たな。父さんも母さんも寝ただろうし、そろそろいいか)


八幡(……この家の洗面所、ちょっと暗いんだよなぁ…)


八幡(……電気は、いいや)



八幡「………っぐ!」ザクッ


八幡「………………っっっ!!」ザクッ


八幡「………………………………」タラー



八幡「ははっ

この鏡に映ってる奴誰だよ

最高にかっこ悪いじゃん」

61: 2014/07/08(火) 20:55:54.98 ID:Mo0Ve+21O
小町「……」

八幡「は、はは、あははは……」ガクッ

小町(お兄ちゃん……)







翌日。

ピンポーン
ピンポーン
ピピピピピンポーン
ピピッピッピピッピッ ・ ピンポーン

八幡(う、うるせぇ……最後の方マリオのテーマやめろよ気になるだろ)

「はーちーまーーんーー!」

八幡「この声は……泉か。知らん、寝よ」

62: 2014/07/08(火) 21:02:05.84 ID:Mo0Ve+21O
八幡(あれ、あいつ最初の方”比企谷君”って呼んでなかったっけ。まぁどうでもいいけど)

ピンポーン

ピンポーン

ピン…ポーン

……シーン

八幡(帰ったか)

コンコン

八幡(……窓?)

こなた「ニヤリ」

八幡(なん、だと………)

こなた「せいやっ」ガコン

八幡「あっさり窓が取れたんだが」

こなた「ふぃ~、いつの日かお隣さん家に窓からお邪魔するのが夢だったんだー」

八幡「なぁ知ってるか?不法侵入って犯罪なんだぜ?」

こなた「さぁ出かけようじゃあないか!いざ、私のバイト先へっ!!」

67: 2014/07/08(火) 21:13:08.99 ID:Mo0Ve+21O
ガハマさん達を出すタイミングについて悩んでるんでアンケ取りたいんですが

よければ
↓3か4まで

1 すぐ出す(今から)
2 奴等も転校で追っかけ
3 遊びに行った先でばったり
4 その他

78: 2014/07/08(火) 21:42:56.06 ID:Mo0Ve+21O
八幡「断る」

こなた「えーーーーー!?なんでさ!なんでさ!昨日は行くって言ってたじゃん!!」

八幡「あーお腹が痛くなってきたんだわーもう今日はゆっくり休むわー」

こなた「もー…こうなったら女の子にのみ与えられた奥の手を使うしかないか……はぁ」

八幡(奥の手?)

こなた「ほい」ヒョイッ

八幡「あん?」ムニュッ

こなた「はいチーズ」パシャッ

八幡「」

こなた「ここで私が泣きながら『うえーん八幡に発展途中の胸を揉まれたーー!』とか叫んでみようと思うんだけど、どう?」

八幡「」

こなた「出るなら3分で準備、(社会的に)氏ぬなら3秒でいいよ」

八幡「」



ガチャッ

八幡「」

つかさ「あーっ。八幡君、おはよぉ」フリフリ

みゆき「おはようございます」ペコッ

かがみ「遅いわよ!何回ならしたと思ってるんだっ!」

八幡「鳴らしてたのはお前かよ…遊び心満点だったなこのやろう」

79: 2014/07/08(火) 21:57:20.69 ID:Mo0Ve+21O
小町「お兄ちゃん…チャイムが超絶うるさかったんだけど。お父さん達激おこだよ」イラッ

八幡「俺では断じて無い。そこのかがみんがやった事だ」キリッ

かがみ「かがみん言うな!……ご、ごめんなさい」

小町「こっちでは適当にはぐらかしておくんで今度からは勘弁してくださいねー…おやすみなさい……」ファァ

八幡「まだ寝るのか」

小町「新しい友達とメールしてたら夜が明けてたんだよ……眠い…」

八幡「新しい友達……」

小町「ちゃんと前の学校の友達とも連絡とってるよ、大丈夫だから気にしないで」

八幡「ごめん、ごめんな」


80: 2014/07/08(火) 22:03:51.07 ID:Mo0Ve+21O
こなた(何か弱気だね今日の八幡。まぁ私達会って2日目だけど)

小町「お兄ちゃんは心配しないで?ね?」

八幡「……あぁ」

こなた「よく出来た妹さんだねぇ。本当に血が繋がってるの?」

八幡「やめろよ実は血の繋がってない兄弟だとか分かっちゃったらどうなるかわからないだろうが俺が!」ドドドドドドド

小町「またでたよシスコン……まぁ小町的にはそれもアリか。あ、今のポイント高いかも!」

こなた「うーんよくわからないけど社会的には低いんじゃないかなぁ」シミジミ



カランカラン

こなた「てんちょー!新しいご主人様連れて来ましたっっっ!」

「よっしゃぁ時給期待しとけっっっ!!」

こなた「Yahoo!」

モエモエキューン
ゴシュジンサマー

八幡「………おぉ…初めて来たぞこんな店。なんて言うか新鮮だ」

81: 2014/07/08(火) 22:20:15.61 ID:Mo0Ve+21O
こなた「んじゃ、私は着替えてくるね~」

八幡「おい泉、俺らどうすれば」

かがみ「ほら、こっちよこっち。早く座りなさいよホラ」チョイチョイ

八幡「なんか環境に慣れてないかねかがみ
ん」スッ

かがみ「私達が何回アイツの売り上げ協力に付き合わされてると思ってるのよ。最近じゃ私達も手伝う始末よ」

八幡「あーお前そういうの似合いそうだもんな。ツンデレメイドとかそんな感じの」

かがみ「張り倒すぞ…!」

つかさ「ダメだよお姉ちゃん。八幡君はお姉ちゃんによく似合ってて可愛いかもーって言いたいんだよ~?」

八幡「」

かがみ「…そ、そうなのかよおい?」ソワソワ

八幡「……れ、レベルは高いんじゃございませんでしょうか?」

八幡(柊妹…恐ろしい奴……天然なら尚更タチが悪い)

かがみ「ふ、ふーん。そう?へーぇ。そそっそこまで言うなら仕方ないわね!ちょっとお手伝いしてくるわ!!」フフン



八幡「あ、俺かがみんの扱いを把握したような気がする」

みゆき「褒められて嬉しくない女の子なんていませんよ、比企谷さん」

89: 2014/07/09(水) 08:16:45.17 ID:l4/owDg+O
つかさ「ゆきちゃんの言うとおりだよ八幡君」

八幡「そうか?嫌いな奴とか苦手な奴に言われたら正直嫌なんじゃねーの?」

みゆき「お恥ずかしながら苦手な方はすこしだけおりますが……嫌いな方なんていらっしゃいませんよ」ニコニコ

八幡(まっ、眩しい…!目が嘘をついていないッッ!!俺とは真逆の存在だぜ聖人君子じゃねーのかみゆきさん!!!)

「失礼します、ご主人様お嬢様方。御注文はお決まりでしょうか~?」

「こ、こらっ、押すなっつの!」

八幡「ああぁ、すすいませ」

こなた「やぁ」

かがみ「うぅ…見るなぁ…」///

八幡「……おぉ」

こなた「Do-Di(どーだい)?かがみん可愛いでしょ~?」

八幡「あ、あぁ」

八幡(正直どーでもいいと思ってた。マジでどーでもいいと思ってた。……かがみん予想以上にレベル高ぇぇぇ。総武の三浦やらとは比にならないんじゃね?)

かがみ「ジロジロ見るなってば!恥ずかしいだろっ」カァァ

こなた「今更恥ずかしがられてもねぇ~。かがみん、この前まで全然平気だったじゃん」

90: 2014/07/09(水) 08:29:21.69 ID:l4/owDg+O
かがみ「それとこれとは話が別だっつの!」

こなた「八幡がいるから?」キラーン

かがみ「そ、それは…その……」チラッ

八幡「え」

八幡(何その反応。お前等姉妹何なの?俺に勘違いさせたいの?どうせ俺が傷つくよ?)

八幡「あ、あはは!そそそういえば泉もよく似合ってるな!かがみんと同じく『すごく可愛い』と思うぞ俺は?2人共すごく似合ってるし?」アセアセ

こなた「ほえっ?」ドキンッ

かがみ「か、かわっ…⁉︎う、ぬ、あぁぁぁぁぁぁぁちょっと他のテーブルに行ってくる!!!」

こなた「う、うん……」

八幡(焦っ……たー。乗り切れた?乗り切れたよね俺。よく頑張ったよな比企谷八幡。御褒美のMAXコーヒーを家に帰ったら小町に淹れてもらうか)

こなた「………」

こなた(……今のなんだろ。病気の予兆?箱で調べないと………あっ!ギルドで集まりをせねばならん時間帯でわないかっっっ!!!)

こなた「てんちょー!ちょっと抜けても」

「あ゛ァ?」

こなた「……ダメですよねー。精一杯ご奉仕いたしまーす」シクシク

91: 2014/07/09(水) 08:36:46.55 ID:l4/owDg+O
つかさ「……」ムムム

みゆき「……?」

つかさ「こなちゃん!私もお手伝いするっ!」

こなた「へ?つかさも?いつものパフェ食べないの?」

つかさ「パフェ……うぅ~…お手伝いする!」

こなた「……ふーん。よし、柊つかさ曹長!早速着替えてくれたまへ~!」ビシッ

つかさ「らじゃー!」ビシッ

八幡(この店心臓によろしくない。大変よろしくない。俺のSAN値ピンチ)

みゆき「で、では私も…」オズオズ

こなた「みゆきさんはだめ。ご主人様が全員みゆきさんに集中しちゃうから」

みゆき「………」ホロリ

八幡「みゆきさんも苦労してんのな」

みゆき「お恥ずかしながら、よくわからないのです…」シクシク

92: 2014/07/09(水) 09:10:58.47 ID:l4/owDg+O
八幡(確かに集中するわな)

八幡「みゆきさん、俺やっぱ帰るわ」ボソッ

みゆき「えっ!?」

八幡「どちらかといえば俺コミュ障だし、泉達もこんな馬の骨みたいなのと一緒にいるのを見られたらあまり良くないと思う」

みゆき「……」

八幡「つーことでさ、さっき頼んだコーヒーの代金渡しとくから後は頼む」

八幡(後はこっちからこいつらに接さないように注意すれば完了。俺にクラスメートとつるんでる姿なんて似合わない)


みゆき「……その逃げ方は間違ってますよ」ボソッ

八幡「ん?」

みゆき「そのお金は受け取りません」

八幡「は?」

みゆき「この場は私が払いますよ」ニコニコ

八幡「いやいや、それはどうかと思うぞ」

みゆき「その代わり、今度また皆でお出かけに行きませんか?明日の日曜……はさすがに無理かと思いますので、来週にでも。その時にお返しいただければ」ニコニコ

八幡「いや、だから払」

みゆき「受け取りません」ニコニ…

八幡「払」

みゆき「受け取りません」ゴゴゴゴゴ

八幡「ヒイッ⁉︎」

みゆき「あ…失礼しました、受け取りません」ニコニコ

93: 2014/07/09(水) 09:17:26.40 ID:l4/owDg+O
八幡「……ここに置いとく」

みゆき「私がそれを隠したら比企谷さんはお会計をする意思がないまま外に出る事になりますね、第三者から見た場合ですが」ニコニコ

八幡「…………分かった。来週にしてくれ」

みゆき「はい、確かに約束しました」ニコニコ

八幡「じゃーな」

八幡(みゆきさん……キレた時に実は1番怖い人だろう多分おそらくメイビー)






つかさ「は、八幡君。に、にあ、似合っりゅかな!?」カミッ

みゆき「比企谷さんなら先に帰られましたよ」

つかさ「ふぇぇーん!そんなぁ…酷いよ八幡君…」シクシク

100: 2014/07/09(水) 12:10:34.75 ID:l4/owDg+O


八幡「………」ボーッ

小町「お兄ちゃん、お昼ご飯食べよー?」

八幡「あ、スマン。今から作るわ」ハッ

小町「あはは、もう小町作っちゃったよ?」

八幡「……スマン」

小町「……こういう時は”ありがとう”って言うんだけどなぁ普通」

八幡「あ…そうだったな、スマン」

小町「……うん、ところで今日はカレーピラフに挑戦しましたっっ!」

八幡「なっ……いきなり上級レベルに手を出したのか小町!言っちゃアレだがお前はまだ初心し…………美味いだと」ガタッ

小町「ふっふっふー♪」ドヤァ

八幡「なんてこった…俺の妹がこんなに料理上手なはずがない……」ガクガク

小町「逆にこったやつはそれしか作れませーん」

八幡「いや、それでもすげぇよ。これならどこに嫁行っても恥ずかしくねぇ」

101: 2014/07/09(水) 12:24:22.99 ID:l4/owDg+O
小町「お嫁さん、か」

八幡「あぁ。お前なら良い嫁さんになれるよ」

小町(引っ越す前までは、嫁になんてやらん!なんて言ってたくせに…さ)

八幡「?小町?」

小町「なんでもなーい、早く食べなよ」

八幡「おうよ、いただきます」

小町「……私はちょっと出かけてくるね」

八幡「どこに行くんだー?」

小町「参考書買ってくるー。教科書とか変わっちやってさー」

八幡「そ、それなら俺が金出すぞ?教科書変わったのも学校変わっ」

小町「えぇいうるさぁい!お兄ちゃんだけが悪いわけじゃないでしょ!!」

八幡「あ………スマン」

小町「はぁ、行ってくるね」

八幡「……おう」

102: 2014/07/09(水) 12:29:04.22 ID:l4/owDg+O
ガチャッ バタン

八幡「ごめんな、ごめんな…小町、ごめんな……」グスッ


小町「……お兄ちゃんの、バカ」






小町「えー…っと、数学と理科から先に買ってた方がいいかなぁ」

小町(国語…は、まぁお兄ちゃんに頼るか)

小町「目が腐ってるだけならまだマシだったんだけどなぁ」

「あのー、失礼ですが比企谷さんの妹さんじゃありませんか?」

小町「はい?あー……みゆきさん!」

こなた「私達もいるんだけど」フンス

つかさ「えへへ、こんにちわ~」フリフリ

かがみ「小町ちゃん……だっけ?」

103: 2014/07/09(水) 12:35:24.43 ID:l4/owDg+O
小町「これはこれは口リっ子さんとつかささんとツンデレさんじゃありませんか。やっはろー、です」

こなた「ほうほう喧嘩を売っているのかね」パキポキ

かがみ「とりあえずデコピンで済ませてあげるからおでこ出しなさい」

つかさ「やっはろー?挨拶かなぁ、どんだけー」




こなた「八幡は来て10分で先に帰っちゃうしさー」

小町「兄はそういうのが昔から苦手なんですよぉ。なんせ友達らしい友達がいなかったもので」

かがみ「つまりボッチか……まぁ分からなくもないけど。私もそういう時期あったし」

小町「えぇっ⁉︎ツンデレさんにもですか?」

かがみ「兄妹そろって失礼だなおい……まぁこんな性格だからなかなかうまくいかない時期もあったのよ。こいつらに会うまでだけどね」

104: 2014/07/09(水) 12:48:27.29 ID:l4/owDg+O
小町「こなたさん達に、ですか?」

かがみ「うん。この際だから言うけど、こう見えてコイツ結構悪い奴じゃないのよ。一緒に居て楽しいと言えば楽しいし、自分自身をちゃんとハッキリ主張できるやつだから」

こなた「かがみんが久しぶりにデレた…!」

かがみ「デレてねぇよっ」

みゆき「確かにそうですね、泉さんは常に私達の会話の中心に居ます」

つかさ「私もそう思うなぁ~。こなちゃんと、皆一緒に色々大変な事ものりこえてきたよね~」

小町「……皆一緒に、ですか」

こなた「あ、あははは…なんか照れるねぇ?やめたげてよー」テレテレ

小町「皆さん。兄を、これからよろしくお願いします」

みゆき「小町さん?」

小町「それでわ、私は帰りますので」

こなた「あ。行っちゃった」

106: 2014/07/09(水) 13:02:37.43 ID:l4/owDg+O
つかさ「八幡君大丈夫かなぁ」

かがみ「まぁ明日辺りにもう一回話しかけてみましょ」

こなた「かがみんはお節介焼きさんだなぁ。もしかしてホの字かいー?」ニマニマ

かがみ「ちっ、違うわ!」ゴスッ

こなた「あいたーーっ!」

みゆき「では、そろそろお昼ご飯を食べに行きましょうか」

つかさ「私は甘いものが食べたいな~」

かがみ「うっ……体重が」ボソッ

こなた「れっつごー!いざゆかん、まだ見ぬレストランへとっっ!!」

118: 2014/07/09(水) 20:00:47.78 ID:l4/owDg+O
月曜日。4限目になっても八幡君は学校に来ませんでした。

こなた「……」

みゆき「……」

こなちゃんもゆきちゃんも、ちょっと寂しそう。

ななこ「……はぁ、ここもノートに書いとくんやで」

みんな心配してるみたい。

せっかく仲良くなれたのになぁ。

八幡君、来ないのかなぁ。


こなた「つかさー、お昼ご飯食べよー」

つかさ「うん。食べる~」

みゆき「………比企谷さん、来ませんね」

こなた「ただのサボりでショウ!気にしなくても明日には来るよー、多分」

つかさ「そうだといいなぁ」

120: 2014/07/09(水) 20:10:36.24 ID:l4/owDg+O
その次の日の朝も、八幡君はいませんでした。

ななこ「……えー。比企谷の親からは体調不良で届いとる。気にせんで勉強するんやで」

こなた「……」

つかさ「……」

みゆき「……」


その次の日も、学校に八幡君は来ません。
すごく心配。お姉ちゃんもソワソワしてます。


「「「「さよーならー」」」」

こなた「皆、行くよ」

みゆき「突然押しかけて大丈夫でしょうか…」

かがみ「もう気にしたら負けよ」

つかさ「……」

八幡君、大丈夫かなぁ。

121: 2014/07/09(水) 20:33:31.94 ID:l4/owDg+O



小町「ただいま、お兄ちゃん。調子はどう?」

八幡「………あぁ」

小町「……明日は、行く?」

八幡「……」

小町「部屋、暗くしてるとダメだよ?つけないと……」

八幡「ダメだ、つけるな。やめろ」

小町「なんでさー。空気も悪いから変えないと……」

八幡「自分で、やるから。それが終わったら飯にするぞ。ちゃんと明日から学校も行くから、大丈夫だから」

小町「それなら、まぁ……うん」

八幡「……お前は何が食べたい?」

小町「じゃあ、ハンバーグ!」

八幡「オッケー、ちょっと待ってろ。すぐ行くかっ、!」ゲホッゲホゲホッ

小町「え………お兄ちゃん。咳、酷くなってるけど大丈夫…?」

八幡「大丈夫俺が何万回も叫んでや」ゲホッ

小町「フェアリーテール、だっけ?お兄ちゃんが前見てたやつ?」

122: 2014/07/09(水) 20:43:05.74 ID:l4/owDg+O
八幡(よく覚えてるな……)

八幡「先、おりとけ。片付けたら行くから」ゴシゴシ

小町「……はーい」



八幡「……」


八幡「胃潰瘍か?……感染性なら小町達にもかかっちまう…し、病院行くか」







八幡「やべぇ作り過ぎた」

小町「うっわ…流石に食べきれないよこの量は……」

小町(何人前?これ何人前??)

八幡「考え事してたわ…どうしよ」

123: 2014/07/09(水) 20:45:49.18 ID:l4/owDg+O
小町「……お父さん達にも頑張ってもらう?」

八幡「それでも食い切れるかどうか…スマン、不甲斐ない兄ちゃんだなホントに」

小町「いやいや、これくらいのミスなら誰でもあるよー…」


ピーンポーン

八幡「ん?郵便か?」

小町「小町が出てくるー♪」

八幡「頼むわ」

ピーンポーン
ピピーンポーン

小町「はいはーい」

八幡「……何か嫌な予感」

124: 2014/07/09(水) 20:52:02.07 ID:l4/owDg+O
「はぁぁぁぁちまぁぁぁぁん!!!」

ドタドタドタ…

八幡「この独特なアニメ声は…」

こなた「こら!このサボり魔!!」

八幡「勝手にあが………ふむ」キラーン

こなた「転校して来てすぐに不登校とはどういうことかね!」

八幡「お前等何人で来た?」

こなた「玄関にかがみん達がいるけど、どーしたのさ?」

八幡「お腹減ってる?」

こなた「もち!」グゥゥ

八幡「洗面所で手ぇ洗ってそこの椅子に座ってろ、洗面所はそこ曲がって左な」

こなた「???」

125: 2014/07/09(水) 20:58:12.33 ID:l4/owDg+O

つかさ「あー!八幡君!」

八幡「よぅ柊妹。元気か?」フリフリ

つかさ「うん!お久しぶり~」フリフリ

かがみ「元気か?じゃないだろ!(怒」ドスッ

八幡「ぐっはぁぁぁぁ!!!?」

かがみ「つかさがずっと心配してたのよ!ちったぁ自覚を」

八幡「うっ…」ピクピク

つかさ「お姉ちゃんもいっぱい、いーっぱい心配してたんだからね?」

かがみ「わ、私は別に」アセアセ

かがみ「……って大丈夫?私そんなに強く殴っちゃった…?ごめんなさい…」

八幡「いや……俺が腹痛とかで休んでただけだから……」ピクピク

みゆき「腹痛……ですか?」

126: 2014/07/09(水) 21:03:23.55 ID:l4/owDg+O
八幡「あぁ、ちっとな……」ピクピク

つかさ「大丈夫…?」

八幡「………引いてきた、よし大丈夫」

つかさ「ゆきちゃんはお医者さん志望だったよね、分からないかなぁ?」

みゆき「お恥ずかしながら、まだほんのひとかじりくらいでして……ところで腹痛だけですか?他にも症状は…」



八幡「症状…………………………、特には無いかな」

かがみ「いやあるだろその反応は」

八幡「ね、無ぇって」

かがみ「本当に~?」ジトー

八幡「……それよりさ、お前等腹減ってねぇ?」






こなた「遅いよ八幡!お腹すいた!!」

つかさ「わぁぁ~。いい匂いだねぇ~」

127: 2014/07/09(水) 21:10:39.29 ID:l4/owDg+O
みゆき「あの山のように盛り付けられたものは……もしやハンバーグですか…?」

八幡「ちっと作り過ぎちまってな、協力してくれ」

かがみ「へー、アンタ料理できるんだ?」

八幡「俺は中学生レベル…いや、そろそろ高校生レベルならトップクラスを誇る家庭科スキルを持ち合わせている」

小町「なお、人間力は歳を重ねる毎に低下な模様」

八幡「やかましいわ」



八幡「よーし、お前等手ェ洗ってきたな?」

かがみ・みゆき((カ口リーが…))

こなた「家には皆、連絡を入れてきました隊長!」

八幡「うむ、よくやったな泉隊員。褒美にお前にはハンバーグを最低でも3個は平らげてもらおう」

こなた「そうは言うがな大佐ぁ…この大きさで3個はちょっと……」ガーン

八幡「お残しは許しまへんでー」

128: 2014/07/09(水) 21:18:02.07 ID:l4/owDg+O
小町「……」

八幡「お?小町どこ行ってたんだお前」

小町「あ、ちょっとおトイレにねー…」アハハ

八幡「ふーん?お前も早く座れよ」

小町「ほーい」

八幡「いただきまーす」

「「「「いただきまーす」」」」


かがみ「フン、つかさにはまだまだ劣るわね」

つかさ「そんなことないよお姉ちゃん。八幡君のお料理、美味しいよ?」

八幡「やめろよ照れるだろ。かがみんは料理できるのか?」

かがみ「えっ?!あ、当たり前でしょー」

こなた「ほうほう、じゃあ今度ご馳走してもらいましょうか」ニヤニヤ

かがみ「うっ…」

130: 2014/07/09(水) 21:27:18.67 ID:l4/owDg+O
八幡「余ったら持って帰ってでもこの皿の上から消し去ってくれ頼む」

つかさ「も、持って帰っていいの!?」

八幡「なんでそんなにテンション高いのかよくわからんがよろしく頼む」

つかさ「えへへへ。ありがとう八幡君」テレテレ

八幡「…?」

かがみ「……ま、まぁそこまで言うなら私も持って帰ってあげるわ」

八幡「あぁ頼むわ」

こなた「私もお父さんに頼」

「こなたーーーーーーーぁァぁぁーー!」

八幡「ぅわびっくりした」ビクッ

こなた「えぇぇぇー…」

ピンポン
ピンポン
ピンポン
ピンポンパンポン
ピピピピンポーン

八幡「こんな時間に失礼なのだな。一体誰だ?さっき泉の名前を呼んでなかったか?」

こなた「え、あ、うーん」

ドンドンドンドン

八幡「……何かやばくねぇか」

小町「ま、まさか変質者…⁉︎」

131: 2014/07/09(水) 21:33:27.05 ID:l4/owDg+O
八幡「変質者…だと?」

小町「どうしようお兄ちゃん…怖い…」

こなた(おーっと…既に変質者で確立してるなぁ)

ガチャン!

八幡「今ドア開けたよな確実に」

「おーーーい!どこだーーーーー!!!」

ドタドタドタ

八幡「………小町、さがってろ」

小町「…お兄ちゃん……」

「こなた!!」

八幡「警察呼ばれたくなかったら速攻で帰れこの変質者が。ていうかもう召喚(コール)したから」

「なっ、お前こそ人の娘を家に連れ込んでる変質者だろう!」

八幡「娘?」

こなた「あー、その人私のお父さんだよ八幡」

132: 2014/07/09(水) 21:38:51.70 ID:l4/owDg+O
八幡「お父さん?」

「誰がお義父さんだ!お前にお義父さんと呼ばれる筋合いはない!!」

八幡「あー」

スマホ『もしもし、警察ですが』

八幡「あっ、今家に変質者が上がりこん」

「ちえぇぇーーーい!」

ブツッ

八幡「あ」

「こなたが今私のお父さんって言ったじゃん!言ったじゃないか!」

八幡「それでも聖域(じぶんち)に土足で入り込んで来ただろうが。土足で」

「おっと、失礼しました…」

小町「話を聞くのはそこ、掃除してからにしてくださいね」プンスカ

「はい……」

133: 2014/07/09(水) 22:10:59.46 ID:l4/owDg+O
清掃後。

「こなたはウチの娘だ!返してもらう!」

八幡(めんどくさいのが来たな…)

こなた「お父さん、ご飯食べてる途中だよ」

「あ、じゃあお父さんも食べていいかな。昨日今日でカップ麺しか食べてないんだよ」

こなた「えー……八幡、お父さんもダメかな?」

八幡「帰りやがれください」ニコッ

「そんなぁ…」





「そこそこ美味しいじゃないか」

八幡(帰らせればよかった)

八幡「見ず知らずのおっさんに食わせるただ飯はないんで。材料費貰いますね」

「勘弁してくれ」

139: 2014/07/10(木) 08:31:04.47 ID:XIKNe62yO
八幡「かがみん、そこのソースとってけれー」

かがみ「はいは…」スッ

つかさ「わ、私がとるよー!」ガシッ

かがみ「……い、いいわよ別に」グイッ

つかさ「…!」グイッ

かがみ「…!」ガシッ

「俺は泉そうじろう、言わなくてもわかると思うがこなたの父だ」

八幡「小町、米粒ついてるぞ」ヒョイパクッ

小町「おぁ…えへへ、ありがとお兄ちゃん」

そうじろう「何でお前にはこんな可愛い妹がいるんだよぉぉおおぉお!!!」バンッ

八幡「……あの、近所迷惑なんで叫ばないでもらっていいスか」

そう「まぁウチの嫁とこなたの敵ではないがな」フンス

八幡「なんだとちょっと表に出ろ」ガタッ

小町「お兄ちゃん、食べ終わってもないのに立つのは行儀が悪いよ」

こなた「おとーさん、余ったら持って帰っていいってー」

みゆき「……」キョロキョロ

141: 2014/07/10(木) 08:46:07.08 ID:XIKNe62yO
八幡「……みゆきさんって実は会話に入っていくのが苦手か?」

みゆき「あっ…お恥ずかしながら、なかなか掴めないのです。タイミングが」

八幡「倒置法にするくらい掴めないのか、よくわかった」



つかさ「八幡君の家にはペットがいそうなイメージがあったかもー」

八幡「いるぞ、猫。どっか行ってるみたいだけど」

かがみ「まぁ猫ってマイペースだものね」

こなた「あとツンデレちゃんだよね」チラッ

かがみ「おい何でこっちを見た」

つかさ「ねこさんか~。可愛いだろうなぁ」

八幡「いやまったく。ふてぶてしいし、名前呼ぶと尻尾でゆかダンッて叩くし、夜中に水飲んでるところなんてマジで妖怪っぽい。あと、帰って来たら足の裏クンカクンカスーハスーハーするし」

142: 2014/07/10(木) 08:54:07.78 ID:XIKNe62yO
みゆき「私は猫よりも犬の方が親しみ易いですね、知り合いに可愛い大型犬を飼っているご家族がおりますので」

八幡「可愛い大型犬ってのがまったく想像ができんな、どうやってもシベリアンハスキーとかが出てくる。腕とか噛みちぎられそう」

みゆき「シベリアンハスキーは極寒下でそりの牽引などに重用されてきたことからもわかるように、優れた耐寒性と長距離疾走可能な体力と持久力を持っている割には好奇心が非常に強く、特に成長期から青年期はいたずら好きで、力の強い犬種らしいです。勢いあまって什器などを壊すこともままありますが、積極的な威嚇や攻撃をされない限り人に本気で噛み付くなどの反撃に出ることは殆どないんですよ」ペラペラ

八幡「お、おぉ…」

みゆき「ハッ…すいません、つい……」

八幡「……いや、スゲーけどよ。今の全部覚えてるのか?」

こなた「さすがみwikiさんだね!」

八幡「なんだそりゃ。ユキペディアさんみたいなもんか?」

かがみ「ユキペディア?」

八幡「あ、いやなんでも無い」

143: 2014/07/10(木) 08:59:27.37 ID:XIKNe62yO
こなた「そういえば八幡の転校前の学校の事って気にならない?聞いてもいいかな」

つかさ「あー、私も聞きたーい」

八幡「……特にこれといって面白いことなんてなかったぞ」

かがみ「その、奉仕部?の事とかどうだったのよ」

小町「あっ…」チラッ

八幡「………奉仕部は…俺1人だったぞ?」

小町「……っ!」

こなた「へーぇ、そうなの?てっきり女の子何人か侍らせてたと思ってたよー」

八幡「俺に限ってそんな事あると思うか?」

かがみ「断じてないわね。目が腐ってるもの」

八幡「言われなれているので痛くも痒くもないぜかがみん萌え」

かがみ「次言ったら殴るぞ」ゴスッ

八幡「……もう頭ぶん殴られたんですが」

144: 2014/07/10(木) 09:08:36.78 ID:XIKNe62yO
つかさ「そういえば犬で思い出したんだけど」

みゆき「はい?」



つかさ「芸の”ちんちん”ってどういう意味なのかなぁーって」

八幡「」ブバッ



かがみ「ちょぉ!?汚いわよ!!」

そう「鼻血が…」ダクダク

みゆき「え ええと…詳しく話すと長くなるので省きますが。中国から由来するのは確かなようですよ。幾つか説があるんですけど」

こなた「そうなんだー」

こなた「はい、今いかがわしい事考えた人挙手~」

145: 2014/07/10(木) 09:26:27.99 ID:XIKNe62yO
TV『二日前に発生した女児童3人を拉致した疑いで…』

こなた「幼女誘拐事件とか監禁事件とか多いよねー」

かがみ「あんたは何故かそういうのは目ざといな」

八幡「影響を受けてるんだろ、pcゲーとか薄い本の」

つかさ「薄い本…?ゆきちゃん分かるー?」

みゆき「すいません、勉強不足で…」

八幡「柊妹とみゆきさんは、汚れなくて良いんだ…!ずっと純粋なままで居てくれ…!!」

かがみ「どうも私達と扱いに差が出てないか」

こなた「ホントにね、規制なんてされたら他のユーザーに迷惑かかるからやめて欲しいヨ」

かがみ「というか少なくとも私のやってるゲームにそういうのは出ないから」

146: 2014/07/10(木) 09:34:10.73 ID:XIKNe62yO
TV『容疑者の部屋からは漫画やゲーム、数千点が押収され…』

かがみ「何かまたこなたみたいな人ねー」ナンテネ

こなた「毎回さ、不公平だと思うんだよね。そういう漫画はすぐ槍玉にあげるくせに」

八幡「良い作品もあるのに取り上げてくれないってとこか」

こなた「そうそれ!まさにその通りだよ!」

かがみ「なんか、……悪かったわね」

こなた「……」チラッ

八幡「……」コクッ

かがみ「な、なんだよ」アタフタ

八幡「いや、やっぱりかがみんって良いやつだよな」

こなた「普通こういう事訴えてもオタク必氏とか言って相手にされないのにねー」

147: 2014/07/10(木) 09:43:51.65 ID:XIKNe62yO
小町「あ、そういえばお兄ちゃん日曜のアレ見てなかったんじゃない?」

八幡「大丈夫だ、問題ない。キチンと録画してあるぜセニョリータ」

かがみ「仮面ライダー?アレ見てるの?」

こなた「いやいや私達サイドは…」

八幡・こなた・そう「「「プリキュア」」」

八幡「えっ」

そう「ん?」

八幡「いえなにも。ハートキャッチのあの絵は新感覚でキてたわ。マリン可愛い。ただこれだけは言っておこうスプラッシュスターは正直微妙」

こなた「でもやっぱり王者は初代の白黒だよね!」

そう「スマイルのピースちゃん派」

八幡「あざと可愛いのは分かりま」

つかさ「……」

みゆき「……」

八幡(引かれた…引かれた……ドン引かれた………「やっぱりオタ谷君キモーい」とか言われる……いや、所詮俺はボッチ。他人なんて不要………)

つかさ「私もたまに見てるよ~。カッコイイよねー」

みゆき「子供っぽい、と言われがちですが私もよく見てますよ。悪に立ち向かう姿は女の子でも憧れますから」

148: 2014/07/10(木) 09:49:19.25 ID:XIKNe62yO
かがみ「わ、私はつかさが見てるから偶然…嫌いじゃないけど」

八幡「……」



八幡「うっ、ひくっ……お前等やっぱり良いやつだよ…」グスッ

小町(お兄ちゃんが心を開いた!?)

つかさ「八幡君どうしたの…?お腹痛いの?」

みゆき「お薬飲みますか?」

八幡「やめて…これ以上俺の心に入って来ないで……」ヒック

こなた「……」ポン

八幡「…?」

こなた「二次元は、人と人とを繋ぐんだよ」ポンポン

八幡「し、師匠ぉぉぉおぉお!!!」

そう「いい話だぜ。そろそろこなたから離れろ馬の骨、俺だってこなたに撫でられた事が殆ど無いのに」

149: 2014/07/10(木) 09:59:44.62 ID:XIKNe62yO
「「「「「ご馳走様でしたー」」」」」

八幡「皿とかはいいからそろそろ帰れ、そろそろ10時になっちまうぞ」

こなた「ちっちっちー男子力低いね八幡。こういう時は最後の1人まで家に送るもんだよー」

八幡「うっせ、俺は家事の方が大事なんだよ」

小町「つかささんやみゆきさんが変質者に襲われたりしたら……」ボソッ




八幡「おい遅ぇぞ早くしろ」

かがみ「早っ!?いつの間に着替えてそっち側へ回ったんだ!?」

こなた「八幡は能力者…」

八幡「能力者といえば。静電気なんかでパチッと来ると、もしかして俺…!みたいにならねぇ?」

こなた「わかるよわかるー!発電能力者の美琴ちゃんさいかわ事案」

八幡「じゃあ最愛ちゃんはもらっていきますね」

かがみ「パチッ、よりもバチッ!て感じはするわね」

八幡「……」

こなた「……だからLevel5でもレベルなんて関係ないって言えるんだよね」

八幡「美琴センセーはほら、努力の子だから……」

158: 2014/07/10(木) 18:16:16.46 ID:/mM+bsPbO
小町「行ってらっしゃーい。片付けはしとくよー!」

八幡「おーう」





八幡「はぁ、めんどくさ」

かがみ「開口一番それかよっ」

八幡「じゃーな泉ー」

そう「そうじろうさんと呼べ!」

八幡「あんたじゃねぇ」

こなた「……ん?私も行くよ?」

八幡「いやお前ん家ここじゃん」

こなた「いやー私がいなくなったら」



こなた「八幡が大人しそうなつかさやらみゆきさんを襲っちゃうじゃん?」

つかさ「襲…?」キョトン

八幡「いや襲わねぇから。柊妹はみゆきさんに聞こうとしなくていいから」

かがみ「一応聞いとくわよ。何故私の名前は無い?」

こなた「かがみんは何だかんだ言って最後はデレちゃうでしょ?」

ポコッ

こなた「……おやすみなさーい」ヒリヒリ

159: 2014/07/10(木) 18:25:03.58 ID:/mM+bsPbO
かがみ「まったく…」

八幡「……」

かがみ「なに見てんのよ。……まさか、本当に私を…⁉︎」ズザザッ

八幡「襲わねぇよ!……やっぱり仲良いんだな、と思ってよ」

かがみ「私達?」

八幡「友達ってのが、ちっとだけ羨ましい気がせんでもない。まぁ俺はボッチの先駆者だから友達なんざ必要無いが」

かがみ「なんだそりゃ。ていうかアンタはとっくに私達と友」

ポツ…ポツポツ……

八幡「あ、雨だ」

つかさ「は、走れー!」

かがみ「おー!」

みゆき「あわわわ…待ってくださーい!」



八幡(かがみが何を言おうとしたのか、俺は知るのが怖くて続きを聞こうとはしなかった)

160: 2014/07/10(木) 18:37:12.51 ID:/mM+bsPbO
ザザー…ピカッ‼︎ ドドーン‼︎

つかさ「ひぅっ!?」

かがみ「みゆき、アンタの家ってもう近くよね?ちょっとだけ雨宿りさせてくれない?」タッタッタ…

みゆき「分かりました、母に伝えておきます」タタタタタ…

八幡「柊妹、大丈夫か?」

つかさ「ふぇぇーん、待ってよ皆ぁ~……ふあぅっ!?」ドテッ

八幡(柊妹!?)

八幡「かがみ!」

かがみ「あーもうどうして雨なんて…」

八幡(聞こえてねぇのかよ……まぁ雨も酷いし…)

八幡「おい柊妹、大丈夫か?」

つかさ「うぅ…ちょっとだけ、右の足ひねっちゃったかも……制服もびしょ濡れだよぉ…どんだけー」

八幡「かがみ達、先に行っちまったみたいだ」

つかさ「あ、ごめんね八幡君。すぐ立……いたっ!」

八幡「おいおい……あっこの公園のベンチ行くぞ。屋根があるやつタイプみたいだ」

161: 2014/07/10(木) 18:45:29.65 ID:/mM+bsPbO
つかさ「う、うん」

八幡「あーあー!無理に立とうとせんでもいいから!ほれ、背中」

つかさ「そんなっ。悪いよぉ」

八幡「ずるずると遅い方が困るっての。早く乗れ」

つかさ「し……失礼します…」スッ

八幡「おし、行くぞ」

つかさ「重くないかなぁ…」

八幡「小町よりも軽いんじゃないか?ちゃんと食べろよ」

八幡(あ、やべぇ背中になんか柔らかい感触が…)

八幡「これが、女子か」

つかさ「?」







八幡「到着」

つかさ「本当にごめんね、おいてかれちゃったね……」

八幡「気にすんな。慣れてる」

163: 2014/07/10(木) 18:54:38.19 ID:/mM+bsPbO
八幡(遠足の時でも修学旅行でも、クラスの連中に置いてかれるのは慣れたっての)

つかさ「ハンカチ使う…?」ゴソゴソ

八幡「すまん、借り………っ⁉︎」

つかさ「…?」

八幡「……やっぱりお前が使ってくれ、その、目のやり場に困るから」

つかさ「目のやり場?八幡君びしょ濡れだよ?」

八幡「お前の!シャツが!透けてんの!言わせんな!」

つかさ「ふぇっ?…………これは大変そまつなものをっっ」アセアセ

八幡「……ったく」

八幡(……白と水色のストライプ…しかも着痩せするタイプか)

八幡「煩ッ悩ッ!退散!!」ボグシャァ

つかさ「八幡君!?自分を叩いたりしちゃ
ダメだよ!」

八幡「だいじょうぶだ。おれはしょうきにもどった」グッ

つかさ「ど、どんだけー」

165: 2014/07/10(木) 19:03:13.49 ID:/mM+bsPbO
また後やってまいります

173: 2014/07/10(木) 20:58:51.57 ID:/mM+bsPbO
>>168
つまりどのようにすればよろしいのですか…

180: 2014/07/10(木) 21:47:40.28 ID:qC9q+9RR0
八幡「あー酷い目に(自分で)あ…!?」ゲホッ

つかさ「風邪ひいちゃった?」

八幡「いや…ち、ちょっとトイレ…」



八幡「うえっ……」ペッ


八幡「……」ゴシゴシ


八幡「…………明日こそ病院行くか」






つかさ(うぅぅ…よく考えたら八幡君にすごく恥ずかしいところ見られちゃったなぁ……)

つかさ「…もう頭が痛いよぅ、そんな時はバルサミコ………す…あれ、?」ドサッ

181: 2014/07/10(木) 21:53:30.89 ID:qC9q+9RR0
八幡「………ふぅ、ついでに出したはいいものの紙が無くて焦ったぜ。ん?詳しくは聞くなよ誰か知らんけど」

ザァァ…

八幡「ちっと冷えるな。コーヒーでも買っていってやるか」


ガコン

八幡「……もう1本当たり、だと!?…………今日の運は使い切ったか…」ホロリ




八幡(………あれ、柊妹の姿が見えん)


八幡「また置いていかれたか……慣れてるけど…いや、柊妹はそんなことをする奴じゃないな、トイレかどっかだろ」


182: 2014/07/10(木) 22:18:49.57 ID:qC9q+9RR0
八幡「……おい」

つかさ「 」ケホッ ケホッ

八幡「何でぶっ倒れてるんだよ!柊妹!!」

つかさ「はぁ、はぁ… 」

八幡「熱っ!確実に熱出してぶっ倒れたパターンか……」グイッ

つかさ「 はぁ…さむぃ…さむいよ……」

八幡「め、めんどくせぇ!何で俺がこんか目にあわにゃならんのだ!!上から羽織ってろ!!!」

八幡(みゆきさん家に行く方が近いか…?いや、道が分からん。となるとうちまで帰るしかないか)

八幡「ちょっとお姫様抱っことかいうのには憧れてたことをいま白状しておこう。いやほら、背負うと雨に濡れるから仕方なくだな。それに背中や首らへんを背負うと風邪が酷くなるぞ?」

つかさ「はぁ、はぁ…」ブルッ

八幡(建前はいいか、どうせ誰も聞いてないだろうし)

八幡「俺みたいなのに持ち上げられて気持ち悪いかもしれんが少しだけ我慢してくれよ、柊妹」

つかさ「えへへ…、お世話になります」キュッ

八幡「起きてたのかよ……俺の上着で顔と腹まで隠せ。水はあんま弾かないけどできるだけお前が濡れないようにするから」

183: 2014/07/10(木) 22:19:26.06 ID:qC9q+9RR0
八幡「……おい」

つかさ「 」ケホッ ケホッ

八幡「何でぶっ倒れてるんだよ!柊妹!!」

つかさ「はぁ、はぁ… 」

八幡「熱っ!確実に熱出してぶっ倒れたパターンか……」グイッ

つかさ「 はぁ…さむぃ…さむいよ……」

八幡「め、めんどくせぇ!何で俺がこんか目にあわにゃならんのだ!!上から羽織ってろ!!!」

八幡(みゆきさん家に行く方が近いか…?いや、道が分からん。となるとうちまで帰るしかないか)

八幡「ちょっとお姫様抱っことかいうのには憧れてたことをいま白状しておこう。いやほら、背負うと雨に濡れるから仕方なくだな。それに背中や首らへんを濡らすと風邪が酷くなるぞ?」

つかさ「はぁ、はぁ…」ブルッ

八幡(建前はいいか、どうせ誰も聞いてないだろうし)

八幡「俺みたいなのに持ち上げられて気持ち悪いかもしれんが少しだけ我慢してくれよ、柊妹」

つかさ「えへへ…、お世話になります」キュッ

八幡「起きてたのかよ……俺の上着で顔と腹まで隠せ。水はあんま弾かないけどできるだけお前が濡れないようにするから」

184: 2014/07/10(木) 22:25:30.02 ID:qC9q+9RR0
つかさ「まだ会って少しだけなのに、親切にしてくれるよね。八幡君」

八幡「恩を借りておいたままなのが嫌なだけだ勘違いするなよ柊妹」

つかさ「むー…」

八幡「なんすか…なんでそんな不満そうなんですか」

つかさ「さっきね。八幡君、お姉ちゃんの事『かがみ』って呼んだんだよ?」

八幡「うそマジか。『かがみん』じゃなくて?」

つかさ「そうだよー。だから私も名前がいいなぁ…」ケホッ

八幡「………考えとく」

つかさ「やだー!名前がいいー」クシュン

八幡「…………つかさ」

つかさ「うんっ。えへへ、また仲良くなれたね、はちまん」

八幡「マジで勘違いしちゃうからやめろよ…」ボソッ

八幡「走るぞ、捕まってろ」

185: 2014/07/10(木) 22:36:56.65 ID:qC9q+9RR0
八幡(結構疲れる……こんなことなら運動くらいはしとくんだったぜ、ラジオ体操くらい)ハァ、ハァ

つかさ「……」ブルッ

八幡「ちょっと本気で急がないとやばいんじゃないガハッ!?」ゲホッ

ビチャビチャ!!

八幡「…………」ハァ、ハァ

八幡「…………」

八幡(思いっきり血ぃ吐くのって何かかっこ良くね?とか言ってられる量じゃねぇなどうしよう)

八幡「とりあえず『つかさ』をウチに運ばな、と…、腹、痛い…いてぇよ……畜生」


バシャバシャ…



かがみ「ったくもー、つかさと八幡はどこに行ったのかしら」

みゆき「どこかで雨宿りをしているとよいのですが…」

かがみ「……何か嫌な予感がするわね、ちょっと私見て来るわ。みゆきは電話がかかって来たら私に連絡して」

みゆき「わかりました。そこの傘を使ってください」

186: 2014/07/10(木) 22:53:28.37 ID:qC9q+9RR0


八幡(まさかの道に迷った……引っ越してきたばっかりだったから油断してたかクソ!一寸先も雨で見えねぇ!!)

八幡「ふぅ、フゥー…」ズキズキ

八幡(会ってまだ一週間も経ってないのに俺がこいつらにここまでする理由がまったく分からん!俺は何やってるんだよ…腹が痛いんだからとっとと病院行けよ!!)

八幡「わかってんだよんな事はこの野郎が!!」



『………痛い…わね……』

八幡「ひっ!?」

『ヒッキー………助けて…』

八幡「あ、あぁぁ…ぅぁぁ…」

『雪ノ下!由比ヶ浜!……何をやってる比企谷!!救急車を呼べ!!!』

八幡(幻聴、幻聴だ幻聴だ!あいつらはこの町にはいない!この町にはいない!!)

『怖かった…怖かったよぉ八幡……』

八幡「とつ、戸塚…」


『昨日のアレ、比企タニ君のせいらしいぜ』
『彼のせい…?本当か?』

八幡「やめろ…やめてくれ……」

187: 2014/07/10(木) 23:02:32.42 ID:qC9q+9RR0


かがみ「つかさー!比企谷ー!!」

バシャバシャ

かがみ「どこにもいない……もしかして公園?雨宿りできるところなんてあったかしら」





『おい見ろよ、あいつが一昨日の原因の比企谷だってさ』

『雪ノ下って子と由比ヶ浜って子が…』

『入院してるんだよね、大丈夫なの?』

『意識は無いらしい……おい、こっち見たぞ』

『怖い目……罪悪感とかないのかな』

八幡「うぅっ…くっ、俺のせいだ。俺の、俺のせい……」



つかさ「はち、まん?泣いてるよ…?」



八幡「つかさ……」

つかさ「泣き虫だなぁ…痛いの痛いのとんでけ~……」

八幡「…っ、待ってろよ。今すぐ家に着いてみせるからな!!」

188: 2014/07/10(木) 23:07:25.02 ID:qC9q+9RR0
,

かがみ「…つかさのカバン!やっぱり公園に居たんだ……」

prrrr prrrr

かがみ「もしもし、柊です」

みゆき『お2人が見つかりました!』

かがみ「どこ!?」

みゆき『比企谷さんのお家です。今小町さんから電話で2人とも体調があまりよろしく無いみたいで…私もすぐに向かいます!』

かがみ「私はこっちから行くわ!」


かがみ「」

189: 2014/07/10(木) 23:08:12.07 ID:qC9q+9RR0
,

かがみ「…つかさのカバン!やっぱり公園に居たんだ……」

prrrr prrrr

かがみ「もしもし、柊です」

みゆき『お2人が見つかりました!』

かがみ「どこ!?」

みゆき『比企谷さんのお家です。今小町さんから電話で2人とも体調があまりよろしく無いみたいで…私もすぐに向かいます!』

かがみ「私はこっちから行くわ!」

ピッ

かがみ「比企谷の家……こっちか!」

192: 2014/07/10(木) 23:14:48.55 ID:qC9q+9RR0
ピンポーン

小町「おょ?はいはーい」


ガチャ

小町「どちら様で───」

八幡「小ま、ち」

小町「うぇぇ!?お兄ちゃん!?」

八幡「つかさ。つかさ……熱が…」

小町「つかささん…わっ、酷い熱……小町の部屋に運べる?小町は冷やしたタオルとか準備するから!」

八幡「……」コク




トサ…

つかさ「……」スースー

小町「つかささんもお兄ちゃんもどうしたの?びしょびしょだけど……お兄ちゃん?」


八幡「…ケフッ」ドサッ

小町「お兄ちゃん!?お兄ちゃん!ちょっと!!起きて!!!」

193: 2014/07/10(木) 23:21:22.50 ID:qC9q+9RR0
八幡「すまん…すまん……」ゲホッ

小町「血…?!救急車、救急車っ!」

八幡「……小町、やめろ…」ガシッ

小町「だって、血!お兄ちゃん血を吐いたんだよ!?」

八幡「なんでもない…なんでもないから……つかさを看てやっててくれ…」

小町「お兄ちゃん…」

八幡「胃潰瘍だ、ただの胃潰瘍。ストレスで胃にちょっと穴があくやつ。吐血もちょっとするけど自然に治る……」ケホッ

小町「………分かった…嘘ついたら小町怒るからね!すぐに布団敷くから毛布被っ」

八幡「自分の部屋に…いるから」ヨロッ

小町「お兄、……あぁもう!!みゆきさんに電話しないと…」

194: 2014/07/10(木) 23:28:20.97 ID:qC9q+9RR0





小町「ということがありまして…」

かがみ「そっか…」

つかさ「……」スースー

みゆき「比企谷さんはどちらに?」

小町「兄は部屋に閉じこもって、出てこないです。内側から鍵をかけてるみたいで…」

かがみ「……困ったわね」

みゆき「……」ピッ

かがみ「………みゆき?」

みゆき「押してダメなら引いてみろ、前がダメなら後ろから突入してもらいましょう」

かがみ「?」

195: 2014/07/10(木) 23:34:10.75 ID:qC9q+9RR0
みゆき「突入、できますか?雨降っていますが…」

『ふむふむ、事情は分からないけど』

『任せたまへ~』







八幡「……」

『……手術は成功しましたが、まだ目を覚ましません』

『……そんな…!うちの結衣は、結衣は帰って来るんですよね!?」

『………最善を尽くします』


八幡「俺が代わりになればよかったんだ……俺が…」

「とぅりやっ!」ガコン

八幡「」

こなた「やぁやぁ1時間20分ぶり~」

206: 2014/07/11(金) 08:19:18.45 ID:D1U9nYORO
八幡「いず、み…?」ガクガク

こなた「あ゛ー寒い寒い。八幡、タオル無い?あ、これかりるよー」ガシッ

八幡「あ……」

こなた「?………暗くてよく見えないけど何これ濡れてるの?」

八幡「こっち使えよ。あと、それで今濡れた手も拭け。念入りにな」

こなた(鉄のにおいがしたなぁ…鼻血でもぶちまけたタオルだったのかな)ゴシゴシ

八幡「で、何のようだ?」

こなた「うん、凄く簡単な事だよ」




ドゴン!ズダン!ガタガタガタッ!!

かがみ「何の音だっ!?」

みゆき「成功したようですね。見に行きましょう」

207: 2014/07/11(金) 08:31:33.23 ID:D1U9nYORO
八幡「泉…テメェ……何しやがる」

こなた「比企谷君が部屋から出てこないので無理やりにでも出せって言われたから、ちょちょいーっと波動拳をね」ピピッ

八幡「波動拳じゃねぇ…明らかにただの正拳突きだった……うぶっ!」ウッ

こなた「ありゃ?ちょっと強すぎた?」

八幡(やべぇ!吐く!!)ドタドタ

こなた「あ、はちまーん!」



八幡「…!」ゲハッ

八幡(あー助かった…風呂場遠すぎ……)ペッ

八幡「泉の野郎……ダイレクトに腹を叩きやがって…、ていうかなんであんなちっこいのに強いの?漫画の世界なの?」ズキズキ

八幡「さっさと流して戻らないと怪しまれるか……」ジャー


グニャ……

八幡(視界が…)

八幡「貧血かよ…鉄分とらねぇと……頭痛も…」

208: 2014/07/11(金) 08:36:49.03 ID:D1U9nYORO
かがみ「比企谷!」

こなた「あ、かがみん。やっはろー」

かがみ「みゆきが呼んだのって…こなた?」

こなた「因みに八幡は下におりて行ったよー」

みゆき「お疲れ様です」

こなた「押忍っ!」ビシイッ




八幡「お前らちょっと集合」

こなた「な、なんで私だけ正座……げんこつももらったしさぁ…」ヒリヒリ

八幡「あ?」

こなた「なんでもないであります軍曹!」

八幡「かがみん、お前はもうちっと妹の面倒を見てやれ。いくつになっても上の奴が妹や弟を守るのは天命なんだからな」

かがみ「油断してたのよ…雨で気づかなかったわ……」

215: 2014/07/12(土) 20:32:28.51 ID:4sw5PzeDO
小町「つかささんはウチで面倒見ておきますので、皆さんはもうお帰りになった方がよろしい時間かと……」チラーリ

かがみ「うっ、家に電話入れてない…!」

みゆき「こちらで入れておきましたよ」ニコニコ

かがみ「みゆき!大好き!!」ダキッ





こなた「んじゃ、八幡。つかさのこと頼んだよ~」

八幡「俺につかさの面倒なんて見きれんと思うのだが」

かがみ「『つかさ』?アンタいつからつかさなんて呼ぶようになったのよ」ジー

八幡「いろいろありました。……つかさって良い奴だよなぁホントに」ホロリ

小町「ふむふむ。今のところつかささんにフラグを建てている真っ最中…と」

八幡「お前はまたわけのわからん事を」

こなた「つかさもやるなぁ」

小町「あっ。お兄ちゃん、ついに高校生は補導されちゃう時間に突入した模様です」

八幡「おっふ」

こなた「こうなったら奥の手だー」

217: 2014/07/12(土) 20:48:56.02 ID:4sw5PzeDO
ピーンポーン

八幡「ん?ちょっとそこ悪い……はいどなたで」

「どもっ!警察でっす!」ビシットナー!

八幡「」

「こちらで女子高生数名を連れ込んで淫らな行為を行っている男性がいる、という通報を受けたのですが」

八幡「」

「ちょーっとお話伺えますかー?」

八幡「……」

八幡(どうしてこうなった)


こなた「こらこらゆい姉さん。八幡困ってるでしょ、もー」

八幡「ゆい姉さん…?」グスッ

ゆい「いやーごめんね!ついつい悪戯心がね!……あ、私こなたの叔母の成実ゆい。埼玉県警交通安全課に所属してまーす」

八幡(警察のしていい冗談じゃねぇ…!!)

218: 2014/07/12(土) 20:54:58.75 ID:4sw5PzeDO
こなた「友達が熱出して倒れちゃってサー、送ってあげられないかなぁ」

ゆい「いいよーちょうど暇だったし」


ゆい「……旦那も…単身赴任中だし…ははは…」ズーン

八幡「結婚してるだけマシだろうに」

八幡(平塚先生やら黒井先生が聞いたら何て言うだろうか)


かがみ「あ、よろしくお願いします」

みゆき「よろしくお願いします」

ゆい「うむ。安全運転で送ってしんぜ」

prrrrrr

ゆい「はいもしもし?……………えー?今から帰ってこれるのー?」ニマニマ

こなた「あちゃー。また始まったかー」

ゆい「オッケー!超特急で帰るよっ!飛ばしちゃうよ!!」

こなた「こらこら、ゆい姉さん(警察)が警察のお世話になるような事しちゃダメだよー」

219: 2014/07/12(土) 21:01:51.55 ID:4sw5PzeDO
ゆい「まかせとき!もう、まかせとき!!!」ビシッ

八幡(あてにならねぇ)

こなた「あ、我が愛しのゆたかちゃんによろしくね~」フリフリ

ゆい「次はお土産もってくるからねっ!出発!!!!」

ギュウン!

かがみ「うわっ!?早っ!!?」

みゆき「」




八幡「交通安全課の出していい速度じゃねーだろアレ」

こなた「たははは…んじゃ、私も帰るのん」

八幡「おう、にゃんぱすー」

こなた「ふ」グッ

八幡「…」グッ

こなた「つかさをよろしくね~」

八幡「分かった分かった。じゃあな」

こなた「のしのし~」

220: 2014/07/12(土) 21:13:26.65 ID:4sw5PzeDO


小町「あ、お兄ちゃん」

八幡「ん?」

小町「小町今日はお兄ちゃんの部屋で寝るねー」

八幡「は…?嫌だわ何言ってんのお前」

小町「うん、たまにはお兄ちゃんの枕に顔をうずめて寝てみたいなー的な?あ、今の小町的にポイント高いかも!」

八幡「まぁ俺得だから別にいいけど」

小町「うわシスコン」ヒキッ

八幡「うぜぇ……」

小町「ちなみにお兄ちゃんには小町の部屋で寝てもらいます」

八幡「は?」

小町「つかささんの面倒見るんでしょー、なら近くにいた方がいいじゃん」

八幡「え何お前バカなの?俺に氏ねって言ってるの?」

八幡(社会的に殺されるよ?お兄ちゃん大事じゃないの?)

小町「まぁまぁ、よくあるよくある…って奴でしょ?」

八幡「よくねーよ!そんな空間耐えられるわけねぇだろ!!」

小町「じゃあつかささんが夜中に苦しみだしたらどうするのさ」

八幡「……それはお前が」

小町「小町は寝てますー残念でしたー」

八幡「……」

小町「じゃ、そゆことで。ち・な・み・に、小町の下着は箪笥の1番下だからね~。今日に限って何をしてもいいよ?」

八幡「もう黙れください……」

221: 2014/07/12(土) 21:21:59.54 ID:4sw5PzeDO
小町「おやすみー」

八幡「……おう」

ガチャ バタン

八幡(どうしてこうなった)

つかさ「……」スー スー

八幡「こっちの気も知らないで気持ち良さそうに寝やがって…」

つかさ「……」スー スー

八幡「……やることないし何かするか」



ガラガラ

八幡「あ、ホントに1番下だったわ。縞々多いなお兄ちゃんびっくり」

八幡(アダルティでダーティなのは無いようだな、安心した)

八幡「……適当に本借りて読んでりゃ時間も過ぎるだろ…って少女マンガ多ッ」

222: 2014/07/12(土) 21:56:40.66 ID:4sw5PzeDO
量は少ないですが一旦ストップ

また朝によろしくお願いします

228: 2014/07/13(日) 16:20:48.48 ID:i987Z0JtO
八幡(あいつの脳みそは少女マンガに影響されてできあがったのだろうか)

八幡「……まぁ悪い方向に行くよりはいいか」

八幡「………」

八幡(……寂しい)

八幡「……適当に聴いて寝るか。最初は勿論”めてお☆いんぱくと”で」カチカチ

つかさ「……んん、…あ。八幡くん、おはよぉ~」モゾ

八幡「あれ、起こしちゃったか?」

つかさ「……えっ」

八幡「ん?」

つかさ「………」

八幡「ん?」

つかさ「ふゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

八幡「!!?」ビクッ

つかさ「は、はは八幡くんがなんで私の部屋に居るの!?」

八幡「いや、いやいやいや。ここ俺ん家だから。あと八幡”くん”に戻ってるぞ」

つかさ「や、やっぱりこっちの方があってるかな~って。…えへへ、八幡くんのお部屋かぁ」スリスリ

八幡「ちなみにここは小町の部屋だけどな」

つかさ「……」ショボーン

八幡「?」

234: 2014/07/13(日) 16:36:56.00 ID:i987Z0JtO
つかさ(公園から……お姫様抱っこで……………)

つかさ「……!」ボンッ!

八幡「ど、どうした?頭でも痛くなったのか?」オロオロ

つかさ「ううん!?何でもないよ!?」

八幡「顔赤いぞ?また熱が出たのか?ひ、冷えピタ新しいのとってくるからジッとしとけよ!?」

つかさ「あ、あ、うん!」

ガチャッ バタン

つかさ「八幡くん……えへへへ」




こなた「やぁやぁ青春してますなぁ」

つかさ「こ、こなちゃん!?」

235: 2014/07/13(日) 16:43:57.62 ID:i987Z0JtO
こなた「いかにも。私こそが世紀末覇者、泉こなたである!」ドドン

つかさ「なんでここに…」

こなた「そこから入ったの」

窓『』トレテマスヨー

こなた「隣の八幡の部屋も窓が外せたからこっちも行けるかなーと思ったらいけたんだよねこれが!」キラン

つかさ「こなちゃんすごいなぁ…」

こなた「お隣に男女のワクワクイベントが発生してるのに見にこないわけないじゃなイカー!ちゃんとCGゲトするでゲソ!」

つかさ「???」

こなた(……なーんか引っかかるんだよねー)







八幡「夜の2時か……小町達を起こさないようにしないとな」

ガチャッ

八幡「つか」

こなた「ども」ヒョコッ

八幡「」

236: 2014/07/13(日) 16:50:13.50 ID:i987Z0JtO
窓『』ナオシテクダサイデスヨー

八幡「……また窓から入ったのか…」

こなた「隣には小町ちゃんが寝てたからさー」

八幡「不法侵入って犯罪なんだぜ」

こなた「裁くのは私のスタンドだァァァー!!」シュッシュッ

八幡「無駄無駄無駄無駄!!!」ヒョイッ

ガスッ

八幡「痛てぇ!」

こなた「不純異性交遊を阻止しに来たタイムパトロール隊員の泉こなたです!イベCGはまだですか?」

八幡「言ってることが矛盾してるぞタイムパトロール」

237: 2014/07/13(日) 16:53:55.40 ID:i987Z0JtO
少々お待ちくだせぇ

238: 2014/07/13(日) 17:49:07.41 ID:i987Z0JtO
こなた「ばれたか…」

八幡「お前ももう帰れ。もう2時だ」

こなた「えー」

八幡「つかさも寝ろ。あとお前は明日学校休みな。熱がちゃんと引くまで今から寝ること」

つかさ「うん、わかっ」グキュルルル…ゥ

八幡「………え、腹へったの?」

つかさ「はうぅ……」

八幡「……雑炊でいいから今から作るが」

つかさ「…いいの……?」

八幡「生姜も入れるけど問題無いな?異論は認めない。作るから寝てろ」

つかさ「やったぁ」




八幡「とっとと泉隊員は帰宅セヨ」

こなた「ちぇー。また明日ねーん」

八幡「おう」

240: 2014/07/13(日) 18:51:41.10 ID:i987Z0JtO



八幡「……あれ、俺色々と馴染み過ぎじゃね?ボッチはどうしたの?」トントントン

鍋『』グツグツ

八幡「…………」


八幡「………まぁ悪くな痛っ」トントンザクッ

八幡(そういえば別にあいつらとは友達ってわけじゃないしな。ボッチ、そう俺はボッチだ)

八幡「つまり何の問題もなドゥフッ」ボタタッ


八幡「……そういえば病院行かないとな」


八幡「保険証……今日中にでも行くか」



241: 2014/07/13(日) 18:55:47.75 ID:i987Z0JtO
八幡「……胃が痛ぇ…結構深刻に痛い」

小町「どうしたの?」

八幡「………寝てたんじゃねーのかよ」

小町「つかささんのあんな叫び声聞いたら飛び起きもするよ。手を出したの?鬼ぃちゃん」

八幡「あぁ…って出してねぇよ!お前元ネタ知ってんのか」

小町「元ネタ?」

八幡「……いや、なんでもねーわ。つかさが腹減ったっていうから雑炊をちっとな」

小町「そっちじゃなくて。お腹痛いんじゃ…?」

八幡「胃潰瘍がな。ちっとな」

小町「ふーん。胃潰瘍ってそんなに酷いやつなんだね」

八幡「一回なった事があるからな。血便とか出るぞ」

小町「うわぁ」

242: 2014/07/13(日) 19:00:16.97 ID:i987Z0JtO
つかさ「あのー…」

小町「おょ?つかささん、もう起きて大丈夫なんですか?」

つかさ「多分…」ケホッケホッ

八幡「フラフラじゃねーか。これ食って寝てろ」

つかさ「うん、食べるんだけど…あの、お風呂…かりちゃだめかなぁ……って」

八幡「あぁ、そういえば担いでた時に汗の匂いが少ししたわ」ボソッ

つかさ「か、か、か、嗅いだの?」

八幡「ナンノコトデスカ」

つかさ「汗の匂いって今言ったよぅ……ううぅ、恥ずかしい…」

八幡「はいはい。小町、一緒に入ってやってくんね?風呂でぶっ倒れたりしたらかなわんからな」

小町「らじゃー」

小町(心配…なのかな?)

243: 2014/07/13(日) 19:04:28.24 ID:i987Z0JtO
八幡「じゃ、俺はソファで寝てっから。後は頼んだわ」

小町「ちょっとお兄ちゃん!」

八幡「仮眠だ仮眠。つかさがソレ食って風呂から出て来たらまた起こせ」

つかさ「ごめんねぇ…」

八幡「謝るのはいいからとっとと治せ。おやすみ」

つかさ「…うん」



シャワー

小町「気にしないでくださいつかささん。兄って普段がああなんで」

つかさ「うん、大丈夫~…」

小町(っていうかつかささんもそれなりにあるもんだなぁ……くっ、小町が計測を誤るなんて、一生の不覚!)

小町「えいっ」ポニュ

つかさ「ひゃぁ!?」

244: 2014/07/13(日) 19:08:48.13 ID:i987Z0JtO
小町「うーん」

つかさ「こっ小町ちゃん?!」

小町「あ、気にしないでくださいね。兄っていつもああなんで」

つかさ「う、うん。……あれ?」

小町「さぁさぁ早く上がりましょう。熱があるからシャワーだけで済ませますよー」





八幡(あんな事を言っておききながら後悔している俺ガイル。普通だったよな?別に何も変なとことかなかったよな?)

八幡「まぁいい。少しでも……寝ない…と………」

prrrrrrrr

八幡「……なんだよメールとか久しぶりだなこの野郎。こんな時間にメールとかどんな非常識人だっての」

スマホ『from: 平塚先生』

八幡「……………」

246: 2014/07/13(日) 19:16:07.39 ID:i987Z0JtO
八幡(……見る必要なんて無いか)

八幡「寝る」

prrrrrrr

スマホ『from:平塚先生』


八幡「……寝る」








ななこ「ういーっす」

八幡「ども」

ななこ「おう比企谷。もう体調はええんか?」

八幡「お騒がせしました。なんとか大丈夫っす」

ななこ「そかそか、元気が1番やでー」ワシワシ

八幡「ぐぁ髪が」

ななこ「ほな教室に入りぃ。HR始めるで」

八幡「うす」

247: 2014/07/13(日) 19:23:06.50 ID:i987Z0JtO
ななこ「今日は……お?柊は休みかいな珍しいなぁ」

こなた「つかさは熱で休みでーす」

ななこ「そうなんか?」

こなた「八幡から聞いたので確かかと思われます大佐!」ビシッ

ななこ「は?」

八幡「おい、勘違いされるようなことを言うんじゃ無い。つかさの親から何故かこっちに連絡が回って来ました、それだけです」

ななこ「ほぉ、つかさ。ねぇ?」ニヤッ

八幡「……(汗」ダラダラ

ななこ「さて、今朝の連絡やけど…」






八幡「眠い腹へった氏ぬ」

かがみ「まだ1限目が終わったばかりなのに目が腐ってるわよ」クスクス

八幡「目の腐りは関係無ぇ。ていうか腐ってねぇよ」

かがみ「ところでつかさの調子はどう?」

八幡「微妙だな。グッスリ寝れば良くなると思うけど……あれお前隣のクラスじゃなかったっけ」

248: 2014/07/13(日) 19:28:49.80 ID:i987Z0JtO
かがみ「うるさいわね。いいじゃないの別に」

八幡「何、もしかして泉達がいなくて寂しいのか?(笑)」

かがみ「…………わ、悪いかよっ」プイッ

八幡「」

かがみ「……なによ」

八幡「かがみん萌え」

かがみ「~~ッ!!」ガスッ

八幡「痛ぇよ!!」






こなた「かがみんの戦闘力はどうだった八幡?」

八幡「やべぇな。リアルツンデレとかドン引き以外無いと思ってたけどあれはやべぇわ。もしかしてツンデレの神か?」

こなた「ちなみに実家は神社だよー」

八幡「ツンデレ巫女だと…!?滾るな」

こなた「滾るねぇ」

かがみ「アンタら…せめて本人が居ないところで話なさいよね……!」ポキポキ

八幡「てへっ☆」

かがみ「」イラッ

ドスッ

ウギャッ──────!

249: 2014/07/13(日) 19:36:10.69 ID:i987Z0JtO
みゆき「そんなこんなで放課後です」

八幡「じゃあな」

こなた「待てーい!」ガシッ

八幡「……なんだよ」

みゆき「奉仕部の活動をしようと思うのですが…いかがですか?」

八幡「……」(露骨に嫌な顔)

みゆき「………」ウルウル

八幡「!?」アタフタ

みゆき「…………」グスン

八幡「……わかったわかった…分かったから」

みゆき「ありがとうございます」ニコッ

八幡「え?」

みゆき「はい?」ニコニコ

八幡「……いや、なんでもない」

255: 2014/07/14(月) 02:02:34.00 ID:P8QNLZiSO
,

かがみ「で、部室(空き部屋)に来たはいいものの」

こなた「奉仕部って何やるんだっけ」

八幡「願わくばこのまま本を読んだままでいさせてくれ」

みゆき「もう、ダメですよ比企谷さん。ちゃんと説明してさしあげないと」

八幡「俺はちゃんと説明しただろ…!」

ガラッ

ななこ「うーす」

八幡「げっ」

ななこ「その『げっ』ちゅうのはなんや比企谷ゴルァ」

八幡「なんでもねっす」

ななこ「せっかく困ってる生徒を連れてきてやったんやで?感謝しーや」

八幡「ほらなこういう流れだと思ってたよ畜生」

かがみ「部長がそんな風で回るのかこの部活…」

256: 2014/07/14(月) 02:03:00.41 ID:P8QNLZiSO
八幡「俺は部長じゃないぞ?」

かがみ「えっ、そうなの?」

八幡「あぁ。部長は泉だ」

こなた「何で私っ!?」

八幡「つかさとみゆきさんに頼むと断ることすらしないだろうし、かがみんはなんだかんだで全部1人で抱え込むタイプだろ?なら消去法で泉だ。お前らの中心だし」

かがみ(コイツ……なんだかんだで人の内面を見てる…)

こなた「八幡がやればいいじゃんかー」

八幡「俺がやるとやめれないじゃん」

かがみ「やめること前提かよ!」

ななこ「ほぉ?辞めれると思うとるんか比企谷」ポキポキ

八幡「体罰反たウィッ!?」ガスッ

ななこ「またつまらぬ者に拳骨をいれてしもた…」フッ


「もう入っていいのかー?」

257: 2014/07/14(月) 02:05:17.43 ID:P8QNLZiSO
ななこ「おう、入りや」

「はいはーい」

かがみ「誰……って日下部かよ!」

みさお「なーんだ、柊の部活だったのかー」

八幡「おい泉。八重歯だ八重歯。多分バカキャラと八重歯がマッチしてる感じの奴だ」

こなた「流石は八幡。着目点はそこだよねー」

みさお「おい柊。見ず知らずの男子にバカって言われたぞ」

かがみ「事実じゃない」

みさお「酷いんだってヴぁ!」


八幡「ヴ…?」

みさお「ヴぁだよヴぁ!頑張れヴぁ!」

八幡「バ」

みさお「ヴぁ!」

八幡「ヴァ」

みさお「何かちげーな…ヴぁ!!」

八幡「ヴぁ」

みさお「イエス」グッ

258: 2014/07/14(月) 02:06:28.34 ID:P8QNLZiSO
八幡「お、おう」グッ

みさお「あっはっはっはっは!」ニコニコ

八幡(こいつ由比ヶ浜よりバカだ多分)

かがみ「バカだけど悪い奴じゃないわよ」

八幡「お前らサラッと人の心読むのやめてくんない。読心術でも使えんの?」

かがみ「そんな顔してただけよ」

八幡「さいですか。……裏表無さそー」

みさお「柊!お腹すいた!!」グー

かがみ「私はアンタの母親か!」

みさお「ずっと待ってたのに入れ違いであやのが先に帰っちゃったんだよぉ。お腹すいたんだってヴぁ」

八幡「脈絡が皆無だな」

みさお「みゃくらく?」

八幡(あ、やっぱりバカだ)

みさお「何か失礼な事を考えてる顔だぞ」

八幡「自前の顔だっつの」

みさお「な、なんだよぅ、やるのか?!」グッ

八幡「身構えるな身構えるな。俺って実は戦闘力無いから。刃こぼれしたカッターより安全だから」

こなた「実はポケットに替え刃を仕込んでそうだよね」

259: 2014/07/14(月) 02:08:56.42 ID:P8QNLZiSO
八幡「お前は俺をなんだと思ってやがる」

こなた「目が犯罪者予備軍かな」

八幡「この野郎…!」

みゆき「……」ニコニコ

八幡「……どうでもいいけどみゆきさんってあんま会話に入って来ないよな」

みゆき「お恥ずかしながら、中々入るタイミングが掴め無いのです。話題もついて行けないことも多々…」アセアセ

こなた「でもギャルゲ工口ゲでは真っ先に攻略される典型的な萌え天然だよね」ボソッ

八幡・かがみ「「こらこら」」

八幡・かがみ「「あっ」」

八幡「わ、悪い…」

かがみ「い、いいわよ別に…」

こなた「甘酸っぱい青春なら外でやってくれたまへ~」

八幡「お前は土足で乗り込んで来るタイプだろうに」

こなた「私も加わりたいけど法律を敵にはまわしたくないからねぇ」

八幡「自覚ある体型だったのか」

こなた「好きでこんな身体じゃないもん」ムスッ



みさお「なぁなぁ、私置いてかれてねー?」

八幡・かがみ「「気のせいだろ(よ)」」

八幡・かがみ「「あっ」」

こなた「むー…」

260: 2014/07/14(月) 02:17:27.23 ID:P8QNLZiSO
かがみ「……」チラッチラッ

八幡(そんな目で見んなよ。いつものツンはどこに行ったんだ)

みさお「なんだー?コイツ柊の彼氏かー?」

八幡「いやいやいや。どこをどう見てそう判断したんだよ。ホラ、かがみんも何か言ってやれ」

かがみ「」

八幡「………おーい、かがみーん」

かがみ「は」

八幡「は?」

かがみ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!?」

八幡「うおっ?!」

かがみ「か、彼氏とか!バカじゃないの!?日下部アンタデコピンの刑!!!」

みさお「なんでー!?」

261: 2014/07/14(月) 02:24:38.70 ID:P8QNLZiSO
かがみ「この、バカ!」ヒュンッ

みさお「わわっ!」ヒョイッ

八幡「何で俺ッ!?」ボコッ

八幡(……やはり俺の青春ラブコメは間違っている)ガクッ

かがみ「あぁっ!ゴメン比企谷!」





八幡「最近やけに顔周辺に拳やらが飛んで来るな」

かがみ「あ……比企谷、ゴメンね」

八幡「別にいい。事故だし」

かがみ「ゴメン……」シュン

八幡「いいってば。気にすんな」

こなた「起きたかね八幡」

262: 2014/07/14(月) 02:28:58.22 ID:P8QNLZiSO
八幡「おう泉。日下部とやらの依頼はなんだったか聞いたか」

こなた「それよりまずかがみんの膝の感触を聞いてみてもいいかね」ニマニマ

八幡「なん、だと…!?」

かがみ「………」カァァ

八幡「………」


八幡「やっぱりかがみんは最高だぜ」

かがみ「お、おりろ!もう目がさめただろ!」

八幡「ぐぁ痛た……急に扱いが雑に…」

こなた「あれが、リアルなツンデレだよ八幡」

八幡「成る程な。グッドだ」

263: 2014/07/14(月) 02:38:23.90 ID:P8QNLZiSO
かがみ「アンタ達…!」ヒクヒク

こなた「そうそう八幡、依頼なんだけどね?」

八幡「何だ?」

みさお「お腹がすいたんだってヴぁ!」

八幡「分かったつってんだろ。で、何」

こなた「お腹がすいたんだって」

八幡「………あ、頭が痛いから帰るわ」

こなた「スタップ!スターーーップ!」

八幡「離せ。俺は小町成分が足りなくなったから帰る」

こなた「突発的なシスコン要素はいいから!どうにかしてくれたまへよー!!」

277: 2014/07/15(火) 18:02:43.98 ID:BQc33CUxO
八幡「俺は今日そんなに持ち合わせも無ければ会ったばかりの奴に飯を作ってやる程お人好しでもねぇ。第一、ここはそんな部活じゃない」

こなた「あれ?そだっけ?」

八幡「みゆきさん、何で注意してやらなか」

みゆき「……」スヤスヤ

八幡「………」

パシャッ

八幡「まぁみゆきさんはともかく」

かがみ「おい」

八幡「かがみん!ストップくらいかけてやれよ」

かがみ「それどころじゃなかったんだっ!察しろよばか!」

八幡「……す、すまん。な」アセアセ

かがみ「……やめてよ、もう」カァァ

こなた「むー…」

278: 2014/07/15(火) 18:05:41.22 ID:BQc33CUxO
ななこ「青春なんて……」シクシク

みさお「お腹減ったんだけど…」グゥゥ

八幡「家に帰れよ」

みさお「鍵忘れた!」

八幡「家族はよ」

みさお「多分誰もいない時間!」

八幡「………」

みさお「お腹空いた~ぁ~!!」

八幡「おい、こいつはお前の半身か泉」

泉「な、なんで?!」ガーン

279: 2014/07/15(火) 18:13:22.24 ID:BQc33CUxO
八幡「……じゃ、お前らでどうにかしてくれよな部長」スタスタ

こなた「写真……」ボソッ

八幡「……」ピタッ

こなた「ふっふっふ」ニヤニヤ

八幡「」








八幡「ただいまー」

小町「お兄ちゃんおか~。今日はそこそこ早いね」

八幡「おう。つかさは大丈夫か?」

280: 2014/07/15(火) 18:20:45.72 ID:BQc33CUxO
つかさ「八幡くん、お帰りなさい」ガチャ

八幡「おう。ただいま」

小町「ご飯にする?お風呂にする?それともつかささん?」ニヤリ

つかさ「え、ええぇぇぇ!?」

八幡「小町で」キリッ

小町「えぇー…そこで小町っていうのはちょっとポイント低いかなぁ……」

八幡「ダメか?」ズイッ

小町「え、ちょ、お兄ちゃん?今日はなんかおかしくない?シスコンが積極的じゃない?」アタフタ

八幡「小町……」

小町「ちょ、ちょっと!?ダメ、ダメだって……」

八幡「冗談に決まってん」ニヤッ

つかさ「だ、ダメーーーーっ!!」ドン!

八幡「おぅふ!?」

285: 2014/07/15(火) 22:34:59.74 ID:tlkMonBMO
つかさ「あぅ……ごめんなさい…」

八幡「いや、え…?あ、うん……あれ?」

小町「そういえば今日はみゆきさん達は一緒じゃないの?」

八幡「1000円かして帰って来た」

小町「は?」






八幡「明日も金欠……俺バイトしようかな…」

小町「お兄ちゃん……働くの…!?」

八幡「ハッ、あぶねぇあぶねぇ。働くわけには……でもこのままだと明久君コースまっしぐら…カップ麺を16分割する羽目に………」

小町「お兄ちゃん…」ウルウル

つかさ「お金かそうか八幡くん…?」オズオズ

八幡「やめろ、つかさ。俺は、生涯最初で最後の労働をすると心に決めた。それにお前とは金のいざこざを作りたくないんでな」キッパリ

287: 2014/07/15(火) 22:48:46.61 ID:tlkMonBMO
つかさ「八幡くん……」

八幡「そうと決まればバイト探しの旅に……何か忘れてる気がするな」

小町「……お兄ちゃん、病院行った?」

八幡「……今日は遅いから明日でいいわ」

小町「大丈夫なのー?」

八幡「大丈夫大丈夫。どうせただの胃潰瘍だってばよ」

つかさ「……」

八幡「んな顔すんなよ。大丈夫だって」

つかさ「……うん」

288: 2014/07/15(火) 22:53:21.71 ID:tlkMonBMO
八幡「…っ!」

小町「お兄ちゃん?」

八幡「ち、ちょっと部屋に行くわ。眠いから飯作っててくんね?」

小町「つかささんが作りましたよ~。これはもう嫁にもらうしかない!」

つかさ「こ、小町ちゃん!?」

八幡「悪い、先に食べててくれ…っ!」

ドタドタ バタン

小町「……変なお兄ちゃん」

つかさ「後で、降りてくるよね…?」

小町「じゃー、食べましょうか!」

つかさ「……うん」

291: 2014/07/15(火) 23:22:25.30 ID:tlkMonBMO



八幡「………っ」



八幡(クソ痛ぇ……明日は病院行こう…)






小町「それにしてもお兄ちゃんもどった……いや、変わったなぁ~」モグモグ

つかさ「小町ちゃん、もぐもぐしながら喋っちゃめっ!だよ?」ピッ

小町「はーいお義姉さーん」

つかさ「お姉さん…?」

小町「違いますよぅ。義理の姉と書いてお義姉さんです」ニヤッ


293: 2014/07/15(火) 23:46:00.44 ID:tlkMonBMO
つかさ「義理の……お姉さん……?」

つかさ「………」ポクポク

つかさ「…………」ポクポク

つかさ「……………」ポクポク


つかさ「………………」チーン


つかさ「」ボン!


つかさ「…わわわ…っ…!」

小町(これが素なんだなぁ…)

301: 2014/07/17(木) 12:29:14.83 ID:px1B44doO
八幡「うぃーす」

小町「あ。お兄ちゃんご飯冷めちゃうよー」

八幡「悪い悪い。ちっと気分がすぐれなくてな。いただきます」

つかさ「今回のシチューは自信作だよ八幡くん」ドキドキ

八幡(………女子高生の初お手製料理。……ボッチとしてこれはありえていいのか?つかさには悪いけどここはあまりよろしくはない評価を出して今後俺に関わらないように………)

八幡「ははは、自信作っていってもそんなに」パク

八幡「美味ぇ」

つかさ「よ、よかったぁ~」ホッ

八幡「は、反則過ぎる。ウチの誰よりも格段にスキルが上ッッッ!!!店が出せるレベルで美味ッッッッ!!!!」ガツガツ

小町「お兄ちゃんをここまで言わせるなんて…つかささん、恐ろしい子…ッ!!」

つかさ「そ、そんなっ。もう、恥ずかしいよ~」テレテレ

八幡「美味ぇ美味ぇうぐっ!?」ズキンッ

小町「どしたのお兄ちゃん」

八幡「いや、なんでもない。俺、この料理食べられるならボッチやめてもいいってくらい美味ぇ。やめないけど」ガツガツ

小町「……それはポイント低いよお兄ちゃん」ボソッ


302: 2014/07/17(木) 12:37:02.53 ID:px1B44doO
八幡「お代わり」

つかさ「ちょっと待ってね~」トテトテ

小町「つかささんが今1番有力株だねお兄ちゃん」

八幡「……何の話だ」

小町「なんでもないよ~」

つかさ「はい、八幡くん。いっぱい食べてねー」

ピンポーン

八幡「ちょい待ち。出てくる」

つかさ「あ、私が出るよー」

八幡「マジで?何から何まですまんな」

つかさ「いえいえ~。いっしょく食パンの論語だよ~」

八幡「……一宿一飯の恩義?」

つかさ「そ、そうだよ一色一飯の婚儀~」

八幡「いや言えてないから」

303: 2014/07/17(木) 12:40:38.57 ID:px1B44doO
ピンポーン

つかさ「はーい今開けまーす」

ガチャ

つかさ「どなた様ですか~」

「やぁ比企が………」

つかさ「……?」

「あ、すいません間違えました」

つかさ「はーい」

ガチャ


八幡「おうつかさ。誰だった?」

つかさ「間違いだってー」

八幡「ふーん。どんな人だったー?」

つかさ「髪が凄く長くてー、煙草を加えた綺麗な女の人だったかなぁ」

八幡「」ブッ


304: 2014/07/17(木) 12:44:56.01 ID:px1B44doO
小町「お、お兄ちゃん…」

八幡「……該当する知り合いが1人いるが気のせいだ。ただの間違いだろ」

ピ…ピンポーン

八幡「随分遠慮がちなチャイムなこった」

つかさ「私出てくるね」


ピンポーン

つかさ「はーい」

ガチャ

「あ、あれっ?えっと…」

つかさ「さっきのお姉さん、どうしたんですかー?」

「あ、あの、こちらに比企谷八幡という高校生はお住まいじゃないでしょうか」

つかさ「八幡く~ん。お客様だよー」

「八幡くん!?」

八幡「………やっぱりですか。お久しぶりです」

八幡「……平塚先生」

305: 2014/07/17(木) 12:52:25.97 ID:px1B44doO
静「……久しぶりだな。比企谷」

八幡「……っ、何の用スか」

静「ちょうどここら辺を通りかかってね。親御さんに聞いていた住所を思い出して寄ってみた。ところで私のメールや電話に出ないなんていい度胸をしているじゃないか」

八幡「………さーせん」

静「……まだ引きずっているのか比企谷。アレはお前のせいじゃ無いと何度」

八幡「…………先生はそう言ってくれても、あいつらは多分そうは言わないですよ。いつも偉そうな事を言っておいて、肝心な時にブルって動くこともできない俺なんて……いや、それ以前に俺の考えが至らなかったのが原因ですし」

静「その彼女達の事だが。報告がある」

八幡「……」

静「……つい2日前、ようやく意識を取り戻したよ。見舞いにも行った」

八幡「!」

静「上がってもいいかね」

八幡「……夕食時なんで、一緒に飯でもどうスか」

306: 2014/07/17(木) 13:03:09.54 ID:px1B44doO
静「いただこう」

八幡「……因みにウチは全面禁煙なんで」

静「流石に消すさ」





小町「お兄ちゃんお客って……、!」

静「元気かね。比企谷の妹」

小町「」ピキッ

小町「今更何の…!!」ガタッ

八幡「いい。小町、俺が上げた」

小町「……わかった」

つかさ「……あ、あの小町ちゃん」コソッ

小町「はい?」コソッ

つかさ「あの女の人、誰なのかなぁって…」コソッ

小町「……お兄ちゃんの、転校する前の担任の先生ですよ」コソッ

つかさ「へぇ~……綺麗だね」

307: 2014/07/17(木) 13:07:26.01 ID:px1B44doO
八幡「よかったですね。まだまだ婚期はありそうですよ」

静「棘が増えたな。それとも私達にだけか?同性に好印象を受けてもそこまで嬉しくは無いね」

八幡「つかさ、この人にも一皿だして貰ってもいいか?」

つかさ「あ、ちょっと待ってね~」トタトタ

静「……驚いたよ。君の家でエプロンをつけた女子が『八幡くん』なんて言うものだから別人の家かと思ったよ」

八幡「……はぁ」

静「ついに君も一皮向けたか」

八幡「そういうのじゃ無いです。相変わらずボッチの先駆者なんで」

静「……そうか」

308: 2014/07/17(木) 13:15:38.29 ID:px1B44doO
八幡「先生こそ良いお話は巡って来ましたか」

静「……本当に言うようになったじゃないか。何か変化があったのか気になるところだ」

八幡「……いつも通りっす」

つかさ「ど、どうぞー」

静「うん、食欲を掻き立てられる良い香りだ。……味もとても良い。店を出すこともなんら不自然じゃない。君が作ったのかね」

つかさ「えへへ、ありがとうございます」

静「比企谷はこっちではど」

八幡「先生。話をしましょうか」ズイッ

309: 2014/07/17(木) 13:16:31.24 ID:px1B44doO
ちょいちょいsaga進行します。基本はsageで。

310: 2014/07/17(木) 13:23:25.39 ID:px1B44doO
静「……」

八幡「……小町、お前は上に」

小町「小町は居るよ。あの人達の事でしょ?」

静「……さっきも言った通り、彼女達が意識を取り戻した」

八幡「……」

小町「本当ですか?」

静「あぁ、……同時に目が覚めたようでね。開口一番に比企谷、君の名前を呼んだようだ」

八幡「……そースか」

小町「……」

静「卑怯かとは思ったが、私からメールをしても開いてもらえなかったのでね。彼女達の携帯を拝借してメールをしても返信が無かった」

八幡「そんな事だろうと思いました。あいつらがあんなクソ丁寧な文を書けるはずが無い」

311: 2014/07/17(木) 13:27:43.34 ID:px1B44doO
小町「……ちょっとお手洗い行ってくるね、お兄ちゃん」

八幡「ん?あぁ」

小町「………」





小町「……」

ガチャッ

スラッ…

小町「……お兄ちゃんは、私が守る」





八幡「………早かったな」

小町「うん」

静「ということだ。……まぁ転校までした君の事だ、戻って来ることは無いだろう」

312: 2014/07/17(木) 13:32:30.85 ID:px1B44doO
八幡「……そっすね」

小町「…」

八幡「小町、座らねーの?」

小町「……大丈夫」

八幡「……?」

静「君もずっとこのままでいるわけにはいくまい。私としても逃げてばかりじゃダメだと思うわけだ」

小町「……」

八幡「……はぁ」

静「現実から目を背けても前には進めない。立ち向かう事も時には必要だ」

小町「……」

八幡「………」

静「どうだろう。キミも面会に行ってみては」

小町「………」

八幡「俺に………あいつらと会う権利なんて無いですよ」

313: 2014/07/17(木) 13:37:03.90 ID:px1B44doO
静「そんなことは無い。彼女達の為にもキミが顔をあわせる事は必要な事だ」

小町「……………」

八幡「……あいつらの、為にも」

静「キミ自身、思い詰める事があるなら尚更。それは権利じゃない、”義務”だ。行きたい行きたくないじゃない、行かなければならない」

小町「………………ッ!!!」

八幡「義、務…」



ズダァァン!!!



静「!?」

八幡「!?」

つかさ(ひぅっ!?)


小町「………………………………」

八幡「小町、おま、これ、包丁、テーブル…」

小町「……………………………………………………………………帰ってください」

314: 2014/07/17(木) 13:47:46.12 ID:px1B44doO
静「……」

小町「……折角、お兄ちゃんが変われそうだったのに」

八幡「小町……」

小町「折角、お兄ちゃんが新しい生活が始められると思ったのに」

小町「折角!お兄ちゃんがあなた達を忘れられそうだったのに!!!」

小町「何で訪ねて来たんですか!この町まで偶然通りかかるなんて嘘だッ!!あんなお兄ちゃんを泣かせる町なんて思い出すだけで気持ちが悪いよ!!!」

静「だ、だが。立ち向かわなければ前には進め」

小町「逃げても前には進める!!!今ごろうちにやって来てお兄ちゃんの邪魔をするなァっっ!!!!!」

静「……っ」

小町「帰って……帰って……帰ってよ!!二度と来ないで!!!」

315: 2014/07/17(木) 13:57:51.75 ID:px1B44doO
八幡「……」

小町「帰って……帰ってよぉ………」ヒック

八幡「……ごめんな。ごめんな」ギュッ

小町「お兄ちゃん、行っちゃヤだ。嫌だぁ…」

八幡「……」ナデナデ

静「……すまなかったな比企谷。そこのキミも。シチュー美味しかったよ」ガタッ

つかさ「は、はいですっ」

静「もうこの問題に私は関わらない。だが、あの時は守ってやれなくて本当にすまなかった」

八幡「……」

静「こんな事しか言えん私を許さないでくれ。これは私が教員としてあまりに未熟で、キミの優しさに甘んじていた事の業だ。申し訳なかった」

八幡「……平塚先生。今までありがとうございました」

静「困った事があったらいつでも訪ねてくれ。罪滅ぼしというわけではないが、精一杯協力させてもらう」

317: 2014/07/17(木) 14:03:41.81 ID:px1B44doO
八幡「……」

静「息災でな、比企谷」







小町「……」グスッ

八幡「妹にまでこんな思いをさせるなんて…兄失格だな、俺」

小町「ううん、ごめんねお兄ちゃん」

つかさ「……」

八幡「みっともないとこ見せて悪かったな、つかさ。忘れてくれ」

つかさ「う、うん。じゃあ、私お片づけしとくね」

349: 2014/07/17(木) 20:41:43.06 ID:px1B44doO
ジャー カチャン

八幡「……」

つかさ「……八幡くん、洗い物終わっ」

八幡「シッ。この体勢で小町が寝ちまった」コソッ

小町「……」スー スー

つかさ「あ…」

八幡「先に風呂入って寝ててくれ」

つかさ「えっ」

八幡「小町部屋に寝かせて来る。……っていうか俺ももう疲れたから寝るわ」

つかさ「あ、あの。八ま」

八幡「おやすみ」







つかさ「ま、またお泊り…!?」

350: 2014/07/17(木) 20:45:51.53 ID:px1B44doO
多レスありがとうござます
ちょいとダークサイドだったので
らき☆すたの空気に戻って行きたいと思いますですわ

351: 2014/07/17(木) 20:54:33.83 ID:px1B44doO
つかさ「……」ホカホカ

八幡「……」

つかさ「八幡くん、お風呂おかりしました」

八幡「んん………」ファ

つかさ「あ、あのっ、私、下で寝るね!」

八幡「あー………」ポケー

八幡「……そこで小町寝てるし……俺の部屋使ってくれ…」

つかさ「!?」

八幡「俺は………zzZ」

つかさ「八幡くん?八幡くん!?」

352: 2014/07/17(木) 21:01:45.46 ID:px1B44doO
つかさ「ということで八幡くんのお部屋です」

ベット『ヘイカマーン』

つかさ「む、無理だよぅ」

枕『エンリョスンナ』

つかさ「枕さん…」

枕『ハチマンモモンクハイワネエヨ』

つかさ「でも…私が恥ずかしいよ」

毛布『オレタチミンナ、ハチマンノニオイダゼ』

つかさ「八幡くんの、匂い……じゃなくて!だめだめ、だめだからっ」

枕『フフフフフ』

毛布『ツカサー』

ベット『つかさー』

つかさ「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

353: 2014/07/17(木) 21:05:13.75 ID:px1B44doO




八幡「つかさー。起きろ、遅刻するぞー」

つかさ「はっ!」

八幡「何でお前床で寝てんの?毛布は被ってたみたいだけどさ」

つかさ「あ……ベットさん…」

八幡「……ていうかサラッと2日も泊めちまってすまんかったな、制服は洗濯して乾かしといたからよ。小町が」

つかさ(結局枕さんとベットさんとは眠れなかったなぁ……で、でも毛布さんのにおいが……えへへ)

つかさ「えへへへへ」

八幡「?」

354: 2014/07/17(木) 21:12:34.31 ID:px1B44doO
小町「つかささん!おはようございまーっす!」

つかさ「小町ちゃん、制服ありがとぉ」

小町「いえいえ~。お兄ちゃんの制服と同じタイミングで洗えてよかったですよぅ。同じ洗剤。同じタイミングで」

八幡「何か意味深だな。何か入れたのか?ヨーグルトとか」

小町「そんな事しないよ!?お兄ちゃんポイント低い~」

つかさ(同じ洗剤……同じタイミング……)

小町「…」ニヤリ

つかさ(八幡くんと同じにおい……)

つかさ「は、八幡くんの家の洗剤って良い香りだねー!」

八幡「……そうか?普通のアリエーヌだぞ?」

つかさ「うん、良い香りだよー」

355: 2014/07/17(木) 21:16:10.12 ID:px1B44doO
八幡「ごっそさん。行ってくるわ」

つかさ「あ、わふぁふぃも」モグモグ

八幡「待ってやるからゆっくり食……ちょっと急いで食え」

つかさ「ふぁい」ゴクン

ピンポーン

八幡「はーい」


ガチャ

八幡「どな」

かがみ「よう」ピキピキ

八幡「……ドナドーナー」

かがみ「よくも連絡無しにつかさを監禁してくれたわねこの変態!」

八幡「誤解だ誤解です誤解なんです。誤解だから殴るのはやめあっ、アッ──────────!」

356: 2014/07/17(木) 21:19:51.95 ID:px1B44doO
つかさ「ごちそうさまでしたぁ」

かがみ「ごちそうさまでしたぁ、じゃねぇっつの!」コツン

つかさ「ふぇ?お姉ちゃん。おひさしぶり~」フリフリ

かがみ「おひさしぶりって……はぁ、もういいわ。比企谷に何か変な事されてないわよね?連絡無かったから心配したわよ」

つかさ「変なこと……?」

毛布『ん?』

つかさ「………」プシュー

かがみ「な……っ」

八幡「おい。つかさお前何だその反応」

かがみ「つかさになにをしたのよ!こうなったら出るとこ出るわよ!!!?」

八幡「誤解だっつってんだろ!」

358: 2014/07/17(木) 21:36:46.82 ID:px1B44doO
こなた「八幡にゃんぱすー!」ビシッ

八幡「おう。とりあえずこのじゃじゃ馬姫をどうにかしてくれ。手を離すと殴られる」

かがみ「こら!おろせ!おろしなさいよ!私は猫かーーーーーーーっ!!」ジタバタ

八幡「暴れんな」

こなた「こりゃまた現実味が無いものが。八幡が力持ちなのか、かがみんが軽いのか」

かがみ「どういう意味かなこなたぁぁ~~??」

こなた「八幡中尉手を離すなっ!その生物は危険だっっ」

八幡「えぇぇ…」プルプル

つかさ「八幡くんすごいねぇ。お姉ちゃんでも「ズキュゥゥーン」kgあるのに軽く持ち上げちゃうんだもん」

八幡「いや結構ギリギリ。両手でやっと……え?」

こなた「あ」

かがみ「」

つかさ「あっ」

八幡「かがみん、「ズキュゥゥーン」kgなのか」



かがみ「つかさぁぁぁぁぁぁぁ!!!後で覚え時なさいよアンタぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」ドドドドドドド



つかさ「ふぇぇぇぇん、お姉ちゃんごめんなさぁぁぁい」タタタタタッ

こなた「あ、逃げた」

359: 2014/07/17(木) 21:41:09.28 ID:px1B44doO
かがみ「待てぇぇぇぇぇぇ!!!」ジタバタ

八幡「あ、もう無理」プルプル

かがみ「ちょっ、あ痛っ!!?」

八幡「やっべごめん」

かがみ「うぅぅ……もうお嫁に行けない…比企谷にまで体重を知られた………」ズーン

八幡「い、いや。お前程の身長なら妥当……それより軽い方だと思うぞ?」

かがみ「そ、そりゃそうよ!ちゃんとダイエットしてるんだから!!」

八幡「おう明らかに「ズキュゥゥーン」kgよりは格段に下だった」

かがみ「なんども言うなっ!……でも、減ったという事実確認は得をしたわね。よし!今日からデザートも食べるわ!!」


360: 2014/07/17(木) 21:46:11.79 ID:px1B44doO
八幡(これはリバウンドコース)

こなた「かがみんの「ズキュゥゥーン」kgは置いといて」

かがみ「もうそんなに無いわっ!」

八幡「ん?」

こなた「八幡って結構力があるんだねぇ」

八幡「そこそこ鍛えてるからな。転校する前くらいから」

八幡(……もうあんな事になるのは嫌だからな……あ、今俺ラノベ主人公っぽくね?)

こなた「背中は貰った!そいやっ」ピョイーン

八幡「うおっ?!……軽いなお前。マジで女子高生?実は小学生だろ」

こなた「ほぁたぁ!」チョップ!

八幡「うわらばっ」

かがみ「とっとと行くわよ。遅刻する!」

361: 2014/07/17(木) 21:56:24.90 ID:px1B44doO
ななこ「おう比企谷!」

八幡「ども」

ななこ「遅刻とはええ度胸やな、あん?」

八幡「いやその、学校の前に着いてから忘れ物を思い出したというか……」

ななこ「鉄拳落としッ!」

八幡「ぐふっ!」

ななこ「とっとと席に着きぃ」

八幡「はい……」



こなた「朝一の鉄拳はどうだったかね八幡大明神」

八幡「そういえば金返せ」

こなた「まぁまぁ、明後日給料日だから待ってくれたまへ」

八幡「行っとくけどトゴ(10日で5割)だからな」

こなた「お刺身食べたいなァ……」

八幡「パチンコやめたら?」

こなた「パチンコやめたら退屈で氏んじゃうよォ!!」

八幡「そこらへんも網羅してんのか」

こなた「読んでる途中でSAN値がピンチにならない?私ですらマトモに働きたくなっちゃうよ」

362: 2014/07/17(木) 22:05:59.04 ID:px1B44doO
みさお「おっす!」

八幡「……」

みさお「パチマン?教科書かして~」

八幡「えっと、誰ですかね」シラッ

みさお「あやの~、パチマンが意地悪する~!」シクシク

「こらこら。みさちゃん名前間違えてるわよ。らちまんさんでしょ?」

八幡「あんたも間違ってるんですが」

八幡(なんなの?俺が何をしたらこんなに俺の周りに人が集まるわけ?)

つかさ「八幡くん?」

みゆき「どうされましたか?」

八幡「つかさとみゆきさんは……別にいいんだけどな?」

つかさ「???」

みゆき「…?」ニコニコ

363: 2014/07/17(木) 22:10:27.44 ID:px1B44doO
みさお「そうそうはちまんだよ八幡!八幡!現代社会の教科書かして~」

八幡「断る。ってかお前も1000円返せ」

みさお「あ。……あはははー!今500円しか持ってねーや!」

八幡「よし、明日も500円な」

みさお「ちょっと待ってぇぇぇ!その500円とられちゃったらお金がなくなっちゃうってヴぁ!!」

八幡「飯は?」

みさお「お弁当?」

八幡「よし財布出せ」イラッ

みさお「うぇぇぇぇーー!勘弁してくれよぉぉぉ」

364: 2014/07/17(木) 22:16:01.07 ID:px1B44doO
あやの「すいません、みさちゃんがお金かりたんですか…?」

八幡「そこの青いのと組んで半ば強引に盗られた」

こなた「うっ」

八幡「よしこうしよう。お前ら2人で500円ずつ払え」

こなた「私も払うの!?」

八幡「何か問題が…?」

こなた「ひぃぃ借金がかさんでいくぅぅ」

みさお「勘弁してぇぇぇぇぇ」

八幡(めんどくせぇ)


あやの「もう……。みさちゃんの分を私が払ってもいいですか?」

八幡「え、あ、はぇあ」

八幡(よく考えれば知らねぇ人だったこの人…!)

あやの「500円…ですよね?えっと」

八幡「いや、その、いいから。初めて会う人にお金とかもらえないから」

365: 2014/07/17(木) 22:24:04.37 ID:px1B44doO
あやの「でも…」

八幡「分かった。分かりました。待ちますから」

あやの「ありがとうございます、なちまんさん」

八幡「比企谷でいいんで。八幡なんで」

あやの「ほら、みさちゃんもお礼を言って!」

みさお「ありがとなー!」

八幡「やっぱデコピンとかしていいか?」

みさお「なんでだ!?」




八幡「結局教科書も強奪されるし…」

こなた「八幡も意外と良いやつだよね」

八幡「お前既に1500円溜まってんのわかってる?」

こなた「ううっ」グサッ

366: 2014/07/17(木) 22:38:59.64 ID:px1B44doO
八幡「給料日期待してるからな。誠心誠意貢げ」

こなた「あ、アイアイサー」


379: 2014/07/18(金) 11:12:59.81 ID:Qtx/3lapO
ガラッ
ななこ「比企谷。ちょい職員室……いや、生徒相談室まで来いや。他のは自習」

八幡「嫌です」キッパリ

ななこ「そかそか。……フンッ!」ゴスンッ

八幡「ぐっは」

ななこ「さっさと立てや」

八幡「えぇぇぇ……」

八幡(カツアゲ?これカツアゲ?)

みゆき「先生。比企谷さんがどうしたのですか?」

ななこ「ん?ちょっとな、大事な話があんねん」

八幡「大事な話…?あっ」

ななこ「ん?察しがええな、それや」

八幡「あの、すいません。結婚はちょっと……」

ななこ「張っ倒すぞワレ。話っちゅうんは……アレやアレ。ここでは言えんからわざわざ呼び出しとるんやろがそれこそ察しろやカス」ヒクヒク

八幡「カスって……」

ななこ「ほな行こか、お前ら静かに自習しとくんやで!!」

ハーイ

380: 2014/07/18(金) 11:19:09.79 ID:Qtx/3lapO


こなた「これは…事件のにおいだねぇ」ピーン

つかさ「事件…?刑事さんみたいでかっこいいねぇ」

みゆき「ダメですよ静かに自習をしなくては」

こなた「えー」

みゆき「めっ」

こなた「……みゆきさんは気にならない?」

みゆき「え?」

こなた「じゃあ何でも知ってるみゆきさんに聞くね。八幡どうしたの?」

みゆき「え、えーっと………どうしたんでしょう…?」

こなた「勉強不足だねぇ」

みゆき「すみません……」

こなた「じゃあ調べに行こうよ。知らない事って気になるでしょ?」

みゆき「それは……はい」

こなた「じゃあレッツごー!」

みゆき「あれ……?」

つかさ「私も行く~」

381: 2014/07/18(金) 11:31:38.90 ID:Qtx/3lapO
こなた「でわクラスの諸君!私達はちょっとお手洗いに行ってくるね!」

「あのー…さっきの会話、がっつり聞こえてたんですが」

こなた「まぁまぁ副委員長。細かい事は気にしない気にしない。チミ達は何も、聞いてない。ok?」

「えぇぇぇ……」






こなた「はてさて、生徒相談室というのはどこだったっけー」

みゆき「こちらですよ泉さん」

こなた「……なんだかんだでノリノリだねみゆきさん」

みゆき「授業を抜け出してちょっと悪い事をするのが、憧れではあったんです」ウフフフ

つかさ「あっ。あのお部屋かなぁ」

382: 2014/07/18(金) 11:51:00.63 ID:Qtx/3lapO



ななこ「茶ぁ飲むか?」

八幡「あ、いただきます」

ななこ「おう。ちょっと待っとれ」

八幡「………」

コトッ

ななこ「粗茶やけど」

八幡「どうも」

ななこ「………」

八幡「………」

ななこ「…………先に謝っておくわ。ホンマ、申し訳ない事をしたっ!」

八幡「な、なんですかいきなり」

ななこ「こっちにも事情があってな、もしかしてと思って調べたら比企谷。お前の名前が挙がった」

ガラッ

「失礼します」

ななこ「……はぁ」

「こちらが、比企谷八幡君ですか?」

八幡「はい?」

ななこ「……千葉の某高等学校で起こった通り魔事件の犯人、逃げてたらしいな」

八幡「!!」

385: 2014/07/18(金) 12:06:32.27 ID:Qtx/3lapO
ななこ「何で某なんて名前を伏せるのかちょっと気になってはいたんやけどな。ちっと事情がな?」

八幡「……その事情ってのは」

「同一犯と思しき人物の目撃証言がこの町周辺でとれてね。捜査本部を設置したので、詳しい特徴を聞こうと思って某高校……いや、総武高校の生徒に話を聞いて来たんだ」

八幡「……そっスか」

ななこ「そこで生徒が口を揃えて『ヒキタニという生徒が原因』と言い張ってな。ヒキタニ……比企谷の事で間違いないな?」

八幡「………ウス」

ななこ「………やっぱり、か」

「署で詳しい話を聞かせてもらえるかい?」

八幡「…………まだ、も、もうちょっと……気持ちの整理をつけさせてください」

387: 2014/07/18(金) 12:12:48.59 ID:Qtx/3lapO
「……長くても2日、それ以上は待てない。こちらで被害が出始める前に取り押さえなければならないんだ」

八幡「………わかりま、した」

ななこ「重傷を負ったっちゅう生徒にも会って来たみたいでな、確か……雪ノ」




八幡「やめろ!!!」ダンッ!!!!





ななこ「………すまん」

八幡「すいません……俺、早退します」

ななこ「悪かった。気ぃつけて帰りや」

391: 2014/07/18(金) 12:24:21.79 ID:Qtx/3lapO
「私が送りましょう。犯人との関係性があるとわかった以上、彼にも危険が及ぶ可能性がある。もしや犯人の狙いはキミかもしれない」

八幡「………」

「パトカーでは無い。と言っても覆面だがね」

八幡「…………よろしくお願いします」

「では行こうか……ん?」

ガラッ

こなた「わわっ」

八幡「…………何してんの?つかさにみゆきさん……かがみんについては別のクラスだろ」

かがみ「わ、私は別に移動クラスの途中で通りかかっただけで」

こなた「私達はお手洗いに行くとこだよーあはははー。八幡こんなとこで何やってんのー?」

392: 2014/07/18(金) 12:31:35.84 ID:Qtx/3lapO
ななこ「おまえら…!委員長まで何をやっとるんや!!!」

みゆき「す、すみません!」

こなた「……あの、八ま」

八幡「じゃあ、俺帰るんで。すいません、お願いします」

「……あぁ」

つかさ「八幡くん……ごめ」

八幡「……」スタスタ






かがみ「やっちゃったわね……私達」

こなた「皆ごめんね。私のせいだね」シュン

みゆき「委員長として止めなかった私の責任です……申し訳ございません」シクシク

つかさ「八幡ぐぅん…ふぇぇぇぇん」グスッ

393: 2014/07/18(金) 12:47:49.95 ID:Qtx/3lapO
ななこ「お前ら、罰として放課後に掃除や。間違っても首を突っ込むな。フリやないからな……高良、委員長としての自覚をちゃんと持てや?」

みゆき「はい、申し訳ございません…」

つかさ「…ひっく、ひっく…っ」グスッ

こなた「………」

ななこ「泉、それと柊姉。特にお前等は関わったらあかん。お前等の性格上…今以上に厄介な事に発展しかねへんからな」

かがみ「……っ、分かってます」

こなた「……」






八幡「……」

「どこか寄るところはあるかい?なに、時間はある」

八幡「……最近、胃に穴が開いたっぽいんで病院……いいですか」

「それなら、ちょうど近くに大きな総合病院があった筈だ。そっちに行こうか」

394: 2014/07/18(金) 13:00:43.63 ID:Qtx/3lapO
八幡(………)

「着いたよ。保険証は持っているかい?」

八幡「……はい」





医者「こんにちは。比企タニ…八幡くん?」

八幡「ヒキガヤです。比企谷」

医者「比企谷君ね?今日はお腹が痛むという事だね?」

八幡「前にストレス性の胃潰瘍になったんでそれかなーって思ったんスけど…血を吐いた時の量が比じゃなかったというか痛み方もちょっと違ったというか」

医者「血を大量に吐いたんだね?ちょっと検査をしてみようかね?」

八幡(ゲコ太先生や…)

395: 2014/07/18(金) 13:08:00.73 ID:Qtx/3lapO
ゲコ太「………」

八幡「……先生?」

ゲコ太「………もうちょっと時間いいかな?他の検査をしてみようか?」

八幡「はぁ……?」

ゲコ太「じゃあコレ」

八幡「なんすかコレ」

ゲコ太「内視鏡だね?」

八幡「」



八幡「オッ…ウェ……アガ…」

ゲコ太「悪いようにはしないから少し静かにしといて欲しいね?あっ、手が滑った」

八幡「オッフェ!!」

396: 2014/07/18(金) 13:11:28.83 ID:Qtx/3lapO
ゲコ太「……やはりか…フム」

八幡「……?」

ゲコ太「少し採取しようね?」

八幡「」



八幡(ゲコ太先生が顕微鏡を覗き始めて早20分。外で刑事さんは珈琲片手に待ってくれている)

ゲコ太「うん、決まりだね?」

八幡「どうでした?」

ゲコ太「胃に穴が開いていたね?」

八幡「やっぱり胃潰瘍…」

ゲコ太「いやいや、胃潰瘍なんてもんじゃなかったね?」

八幡「じゃあ……?」

397: 2014/07/18(金) 13:17:31.36 ID:Qtx/3lapO


ゲコ太「うん」





ゲコ太「”潰瘍を伴った胃癌”だね?」





八幡「」


ゲコ太「幸い、ギリギリの所で発見できたね?すぐにでも手術をして取り出しておきたいね?」

八幡「」

ゲコ太「今すぐっていうのが難しいなら予定を合わせるまで薬で抑える事もできるね?」

401: 2014/07/18(金) 13:29:42.42 ID:XlUu9ifM0
八幡「ちょ、待ってください。癌?え、癌!?」

八幡(オイオイオイオイマジかマジかマジかマジか)

八幡「お、俺氏ぬんですか……?」

ゲコ太「このまま行けば次のステージに進みそうだね?ゴー・ザ・ネクストステージだね?」

八幡「り、両親に話して来ます…」

ゲコ太「じゃあ予定がはっきりするまで薬を出しておこうね?」

八幡「いやイイです抗がん剤とか髪が抜けたりとか副作用がキツイらしいんで」

ゲコ太「情報が古いね?最近は副作用の小さい抗がん剤も多いね?それに、養毛剤をあらかじめ飲む事で脱毛を抑える事もできるね?」

八幡「そーなんですか……じゃあお願いします…」

ゲコ太「お大事にね?」

403: 2014/07/18(金) 13:36:54.42 ID:XlUu9ifM0


「やぁ比企谷君。どうだった?」

八幡「……癌でした」

「そうか、それは何より………癌?」

八幡「ついてねぇや……はぁ」

「大丈夫なのかい?薬とか手術とか…」

八幡「……両親には言いますけど、他の奴等には秘密でお願いします」

「分かった」





「それじゃあ、お大事に」

八幡「送ってくれて、ありがとうございました」

423: 2014/07/18(金) 23:22:55.42 ID:qTJ3ScYTO


ガチャ

小町「ただいまー」

八幡「おう、おかえり」

小町「えっ、お兄ちゃん早くない?ただいまー!」ギュッ

八幡「元気だけど早退して来た。そして暑苦しいから離れろください。とっとと手と足洗ってうがいして来ないと飯食わせねーぞ」

小町「はーい」





小町「いただきまーす」

八幡「おう」

小町「あれ?お兄ちゃんは食べないの?」

八幡「俺は……あー、いいや。それより親父達が旅行から帰って来るのっていつだったっけか?」

小町「3日後…?だね」

八幡「そかそか」


424: 2014/07/18(金) 23:44:11.73 ID:qTJ3ScYTO
小町「なにー?親の肌が恋しいのー?」

八幡「いや別に?俺には小町がいるから寂しくないし」

小町「……そんなストレートに言われると流石に照れるよ。そう言うなら小町だってお兄ちゃんがいないと寂しいのにさ」

八幡「まぁ、よっぽどの事が無い限りお前を1人にはしねーよ。嫁にもやらん!」

小町「でたシスコン……でもそれを聞いて安心したかも」

八幡「何が?」

小町「お兄ちゃんが『嫁にはやらん!』って言うのが嫌いじゃないよ。こっちに来たばかりの時には小町に対して後ろめたい気持ちがあったのかな?『嫁に出しても平気』なんて、さ。ちょっと寂しかったもん」

八幡「……」

小町「小町に対してだけなのかもしれない。それでも。少しずつだけど元に戻って来てくれてるみたいで、凄く、ホッとした」

八幡「小町……」

小町「あははは、こんな事言うのって何か照れくさいねっ!」

八幡「やっぱり小町は最高だぜ!」ガバッ

小町「わわっ!?お兄ちゃ、ご飯が零れっ」

八幡「………絶対、妹に寂しい思いはさせないからな」ギュッ

小町「……お兄ちゃん…?」

425: 2014/07/18(金) 23:50:49.14 ID:qTJ3ScYTO
八幡「あー、いい匂い」クンカクンカスーハスーハー

小町「匂いをかぐな!シスコンを通り越しそうな域だよそれっ!」ジタバタ

八幡「悪い悪いつい癖でな」

小町「お兄ちゃんにそんな癖は存在しないよ。小町はお兄ちゃんの癖を全て把握してる…!」ゴゴゴゴゴ

八幡「なん、だと…!?」

小町「例えば、お兄ちゃんはシスコン!」ビシッ

八幡「性”癖”じゃねぇか!」

小町「それも重度のね!でも小町的にはポイント高いよ~?」

八幡「へーへーさいですかー」

小町「捻デレだなぁ」

427: 2014/07/19(土) 00:03:03.29 ID:h83/B2nhO
ピンポーン

八幡「ん?客か?」

小町「お兄ちゃん出動~」

八幡「うーい」

ピンポーン

ガチャ

八幡「へーい。どちら様ですかっと」

「あ、あれっ?お姉ちゃん?」

八幡「えっ………いや、俺どちらかといえばお兄ちゃんなんだけど」

「あのっ、あれっ、はぅぅぅ」

428: 2014/07/19(土) 00:16:24.22 ID:h83/B2nhO
小町「どったのお兄ちゃん」

八幡「いや、そのだな…見ず知らずの子が訪ねて来たんだが……」

「あ、あのっ。お姉ちゃんを知りませんか…?」

八幡「この近くに小学生を妹に持つ女子が居るのか小町」

小町「小町も分かんないよそんな事」

「……中学生なのに…」グスン

八幡「え゛……マジか。すまん」

「いえ……慣れてますから……こなたお姉ちゃんの家、どこなのかなぁ……」ボソッ

八幡「ん?こなたお姉ちゃん?」

「はい。こなたお姉ちゃんの従姉妹の小早川ゆたかっていいます。……あっ、こなたお姉ちゃんって言っても分かりませんよね」アハハ

八幡「…………隣」

ゆたか「へっ?」

八幡「泉こなた、だろ?そっちの家だよ」

ゆたか「あわわわ、ありがとうございましたーー!」ピューッ

429: 2014/07/19(土) 00:29:04.15 ID:h83/B2nhO
小町「いやぁ、懐かしいねぇ中学生時代」

八幡「そういやお前も高1だもんなー」

小町「あ、寂しい?やっぱり寂しい?」

八幡「うぜぇ……なんか文句あっか」

小町「うん、来年はお兄ちゃんの学校に転校しよっかなーって思ってるんだけど」

八幡「………えっ」

小町「わざわざ小町を別の学校にするようにしたのも、さっきも言ったけど後ろめたい気持ちがあったからなんでしょ?じゃあもう良くない?」

八幡「……連続で転校ってのもどうなの」

小町「気にしない気にしなーい。来年からは一緒に登校しようね、お兄ちゃん」

八幡「俺の妹がこんなに可愛い」

431: 2014/07/19(土) 00:37:05.96 ID:h83/B2nhO


八幡「今ボソッと暗い発言が頭を過った」

八幡(………ゲコ太先生だし、大丈夫だよな?俺……助かるよな?)

小町「?」

八幡「いや、俺はお前を1人にしないっね約束したばかりだもんな。弱気になってばかりじゃダメだよな。病は気からだもんな!」

小町「まーた病院行ってないのお兄ちゃん。胃潰瘍だからって舐めてかかっちゃ痛い目を見るよ」

八幡「去年の段階で実は3回くらいストレス性のもんが胃に直接来てた」サラッ

小町「マジすか」

432: 2014/07/19(土) 00:45:03.49 ID:h83/B2nhO
八幡「マジっス……じゃ、俺風呂入るから」

小町「一緒に……入る?」ドキドキ

八幡「なん、だと…」


八幡(さて……導き出される結論は…)

悪八幡『いいじゃんいいじゃん。入っちまえよ!向こうから誘って来たんだぜ?据え膳食わねばなんとやらだろ!』

八幡(まぁそうなるわな)

良八幡『お待ちなさい!』

八幡(おっ、やっぱり来たか)

良八幡『体を隅から隅まで洗いっこくらいはしてもいいと思います』

八幡(いやお前天使じゃねぇのかよ)


八幡「いや、流石に兄妹とはいえ高校生にもなったんだからそれはまずいだろ」

悪良『『ヘタレー』』

八幡(黙りやがれ。小町に何かあったらタダじゃおかねぇぞ)

433: 2014/07/19(土) 00:48:17.84 ID:h83/B2nhO
小町「ちぇー」

八幡「ちぇーじゃありません。先に入るからな」

小町「ほーい」

ピンポーン

小町「およ?はーい」

ガチャ

こなた「こ、こんちゃ~」

かがみ「ど、どうも~」

八幡「…………じゃ、俺風呂先に入るから」

小町「え?お兄ちゃんに用事なんじゃ…」

八幡「閉め出せ」

小町「それはポイント低いんじゃないかなお兄ちゃん……」

434: 2014/07/19(土) 00:52:01.42 ID:h83/B2nhO
八幡「……」

小町「あげる、よ?ささ、お二方どうぞ」

こなた「どうもどうもー」

かがみ「ありがと…」

八幡「…………お前等が学校で何聞いたか知らんけどな、小町に余計な事を言うなよ」ボソッ

こなた「……」

かがみ「……」

八幡「小町、茶ぁくらい出してやっててけれ~」

小町「ほーい」

452: 2014/07/19(土) 12:17:12.77 ID:taS7oCSmO


ガチャ

小町「ただいまー」

八幡「おう、おかえり」

小町「えっ、お兄ちゃん早くない?ただいまー!」ギュッ

八幡「元気だけど早退して来た。そして暑苦しいから離れろください。とっとと手と足洗ってうがいして来ないと飯食わせねーぞ」

小町「はーい」





小町「いただきまーす」

八幡「おう」

小町「あれ?お兄ちゃんは食べないの?」

八幡「俺は……あー、いいや。それより親父達が旅行から帰って来るのっていつだったっけか?」

小町「3日後…?だね」

八幡「そかそか」

453: 2014/07/19(土) 12:18:35.83 ID:taS7oCSmO
小町「なにー?親の肌が恋しいのー?」

八幡「いや別に?俺には小町がいるから寂しくないし」

小町「……そんなストレートに言われると流石に照れるよ。そう言うなら小町だってお兄ちゃんがいないと寂しいのにさ」

八幡「まぁ、よっぽどの事が無い限りお前を1人にはしねーよ。嫁にもやらん!」

小町「でたシスコン……でもそれを聞いて安心したかも」

八幡「何が?」

小町「お兄ちゃんが『嫁にはやらん!』って言うのが嫌いじゃないよ。こっちに来たばかりの時には小町に対して後ろめたい気持ちがあったのかな?『嫁に出しても平気』なんて、さ。ちょっと寂しかったもん」

八幡「……」

小町「小町に対してだけなのかもしれない。それでも。少しずつだけど元に戻って来てくれてるみたいで、凄く、ホッとした」

八幡「小町……」

小町「あははは、こんな事言うのって何か照れくさいねっ!」

八幡「やっぱり小町は最高だぜ!」ガバッ

小町「わわっ!?お兄ちゃ、ご飯が零れっ」

八幡「………絶対、妹に寂しい思いはさせないからな」ギュッ

小町「……お兄ちゃん…?」

454: 2014/07/19(土) 12:19:37.87 ID:taS7oCSmO
八幡「あー、いい匂い」クンカクンカスーハスーハー

小町「匂いをかぐな!シスコンを通り越しそうな域だよそれっ!」ジタバタ

八幡「悪い悪いつい癖でな」

小町「お兄ちゃんにそんな癖は存在しないよ。小町はお兄ちゃんの癖を全て把握してる…!」ゴゴゴゴゴ

八幡「なん、だと…!?」

小町「例えば、お兄ちゃんはシスコン!」ビシッ

八幡「性”癖”じゃねぇか!」

小町「それも重度のね!でも小町的にはポイント高いよ~?」

八幡「へーへーさいですかー」

小町「捻デレだなぁ」

455: 2014/07/19(土) 12:20:13.43 ID:taS7oCSmO
ピンポーン

八幡「ん?客か?」

小町「お兄ちゃん出動~」

八幡「うーい」

ピンポーン

ガチャ

八幡「へーい。どちら様ですかっと」

「あ、あれっ?お姉ちゃん?」

八幡「えっ………いや、俺どちらかといえばお兄ちゃんなんだけど」

「あのっ、あれっ、はぅぅぅ」

456: 2014/07/19(土) 12:28:14.77 ID:QI7jTVewO
小町「どったのお兄ちゃん」

八幡「いや、そのだな…見ず知らずの子が訪ねて来たんだが……」

「あ、あのっ。お姉ちゃんを知りませんか…?」

小町「……あれ?ゆたかちゃん?」

「え……、小町ちゃん?」

八幡「なんだ、知り合いか?」

小町「うん、同じクラスの子だよー。ねー」

ゆたか「こ、こんにちはっ!小早川ゆたかといいますっ!」

八幡「へー………え?同じクラス?」

小町「うん」

八幡「…………」ジー

ゆたか「???」アセアセ

八幡「あぁ、小町と同じって事は中3なのか」

ゆたか「……あぁ、やっぱりそういう反応ですよね…」シクシク

457: 2014/07/19(土) 12:35:52.61 ID:QI7jTVewO
小町「こらお兄ちゃん。ゆたかちゃんを泣かせちゃダメでしょ!」

八幡「あー……すまん」

ゆたか「小町ちゃんの……お兄さんですか?」

八幡「おう、こんな妹だけどよろしくやってくれ」

ゆたか「こ、こちらこしょ!よろしくおにぇがいします!!」

八幡「」

ゆたか「い、今のは違うんです!その、違うんです!」

小町「ね、可愛いでしょ?」

八幡「なんだこの町は。狙ったようにステータスが高い奴多すぎないか」

458: 2014/07/19(土) 12:48:32.71 ID:QI7jTVewO
ゆたか「すてー…たす?よくわからないけど、小町ちゃんのお兄さんは難しい言葉を知ってるんですねっ」

八幡(やめろ……そんな純粋な眼差しを俺に向けるんじゃあない!やめてくれ!!うわあぁぁぁっっ!!!)

小町(お兄ちゃんの目の腐りが…!)

ゆたか「?」

八幡「ハッ、危なかった……」

小町「ところでゆたかちゃんや。どうしたの?まさかわざわざウチを調べて来たわけでもないでしょ?」

ゆたか「あっ、うん。実はお姉ちゃんのお家を探してるの。この辺って聞いてたんだけど……」

小町「ゆたかちゃんお姉ちゃんいるの?」

ゆたか「うん。もう結婚して旦那さんもいるけど、警察官なんだよ~」

小町「へぇー、かっこいいお姉さんだね!」

ゆたか「うんっ、ゆいお姉ちゃんは私の自慢のお姉ちゃんなの」

八幡「ゆい……?」ピクッ

459: 2014/07/19(土) 12:53:18.91 ID:QI7jTVewO
小町「なんでそこで反応してんのさ」

八幡「いや、どっかで聞いたと思ってな。……結婚して旦那持ち、警察官、名前がゆい………なんだっけ?」

ゆたか「お姉ちゃんを知ってるんですか?」

八幡「待て、ここまで出かかってる……えー…………………………………」



『どもっ!警察でっす!』ビシットナー!



八幡「あっ」

小町「?」

八幡「ほら、この前ウチに来た交通安全課の婦警」

小町「あぁ!成実……ゆいさんだっけ」

460: 2014/07/19(土) 12:59:52.69 ID:QI7jTVewO
ゆたか「わぁ、やっぱりお姉ちゃんの事を知ってるんですね!」

小町「世の中って案外狭いものだね」

八幡「つか、あの人の家がここら辺にあるのか?毎夜爆走音とか聞こえそうで怖いんだけど」

ゆたか「あ、違うんです!私が今探してるお姉ちゃんは従姉妹のお姉ちゃんで……」

八幡「あぁアレか。じゃあ探してるのは泉ん家か、泉こなた」

ゆたか「そうです。小町ちゃんのお兄さんはこなたお姉ちゃんも知ってるんですね」

八幡「あー……まぁな。ちなみに泉の家は隣だぞ。ほら、その家」

ゆたか「ありがとうございましたっ、そ、それではーーー!!」ピューッ


八幡「……あの姉からあの妹が生まれるとはにわかに考え難いな」

小町「あっ、ゆたかちゃんバック忘れてる」

八幡「小町よろし」

小町「じゃ、届けて来てねー。ゆたかちゃんが困ってるかもしれないから~」

461: 2014/07/19(土) 13:07:10.69 ID:QI7jTVewO
八幡「八幡使いの荒い妹だな……」ヨッコイショ

小町「よろよろー」

八幡(………泉は帰って来てませんように)





ゆたか「……」グスン

八幡(えーーーー……)

ゆたか「あっ、小町ちゃんのお兄さん…」

八幡「……そんなとこで座り込んでなにやってんの?腹でも痛いのか?」

ゆたか「誰もいないみたいで……」シクシク

八幡「……バック、忘れてたぞ」

ゆたか「え……わっ!本当だ…えへへ、ありがとうございます」

八幡(つかさと似たもんを持ってんな)

ゆたか「…」クゥゥゥ~

ゆたか「あ……」カァァ

八幡「………誰か帰って来るまでウチ来い。茶やら飯くらい出してやるから」ハァ

ゆたか「……でも」

八幡「早く来ないと置いてくぞ」

ゆたか「うー……、すいません、お言葉に甘えさせていただきます…」トテトテ

462: 2014/07/19(土) 13:17:29.91 ID:QI7jTVewO
八幡「うむ。好意は素直に受け取っとけ」

ゆたか「ありがとうございまあうっ!」ドテッ

八幡「!?」

ゆたか「……なんで何も無いところでぇ……」グスン

八幡(………みゆきさんに会わせたらとんでもない事になりそうだ)

八幡「立てるか?」

ゆたか「大丈夫でぁいたっ!」

八幡「足捻っちまったか。……ほれ、背中」

ゆたか「そ、そんなっ。そこまでしていただくわけにはっっ」

八幡「いいから早くしてくれ。ケガが悪化したらどうすんの」

ゆたか「だ、だって…」

八幡「俺が勝手に心配して勝手に背中かそうとしてるだけだから気にすんな。……それとも『子供みたいに』前で抱っこするか?」ニヤニヤ

ゆたか「子供じゃありません!……し、失礼します………。重くないですか…?」

八幡「軽すぎてビビる。ちゃんと食ってるか?」

464: 2014/07/19(土) 13:30:24.43 ID:QI7jTVewO
ゆたか(背中大きいなぁ……)

ゆたか「食べてもあまり変化がなくて……」シクシク

八幡「小町と同じ歳なのになぁ。ここまで差がでるもんか?」ボソッ

ゆたか「むっ、聞こえましたよ。それは失礼です!」

八幡「悪い悪い……小町にもこれくらいの時があったなぁ……。よくおんぶしてやってたわ」ホロリ

ゆたか「……遠回しに失礼かもです」

八幡「いやな、妹とか持つと兄貴はふと昔に思いを馳せたりするわけよ」

ゆたか「そうなんですか?」

八幡「あぁ。お兄ちゃんお兄ちゃんって言っていつも後ろからついて来てた頃が懐かしいぜ……もう1人妹が居てもいいかもしれねぇな。最近小町分が足りない」

ゆたか「……」

ピンポーン

八幡「小町~開けてくりゃれー」

ゆたか「………お兄ちゃん」ボソッ

八幡「!?」

465: 2014/07/19(土) 13:39:24.82 ID:QI7jTVewO
ガチャ

小町「はいはーい…ってあれ?お兄ちゃん達なにやってんの?」

八幡「………いや……なんでもない」

ゆたか「………」カァァ

小町「ところでなんでゆたかちゃんを背負ってるの?私もやりたーい!」

八幡「………あ、いや。こいつ足挫いたみたいだから、湿布かなんかやっててくれ。俺はちっと顔洗ってクトゥルフ」

小町「なにそれ。まいいや、ゆたかちゃん大丈夫?」

ゆたか「…………う、うん」




バシャバシャ

八幡「……この町は色んな意味で危ないかもしれねぇ…」

バシャバシャ

八幡「ぶっ!ぶぉぶぁぼぼばばっべびびぼばふぃふぃふぁぁばびばん!(くっ、こんな事があっていいのか比企谷八幡!)」

八幡(リアル女子に深く関わっても良いことなんて無い!中学時代を思い出せ!)

467: 2014/07/19(土) 13:47:29.98 ID:QI7jTVewO
ゆたか「……あの、ね。小町ちゃん」

小町「んー?あ、湿布はるから脚をちょっと上げてね」シュルシュル

ゆたか「小町ちゃんのお兄さんって、普段はどんな人なのかなぁ……って」

小町「」

小町「……え?」

ゆたか「ちょっと怖いけど、実は優しい人だよね。小町ちゃんのお兄さ、お兄ちゃん」キラキラ

小町(ゆたかちゃんに何したのお兄ちゃん!?)

ゆたか「……えへへっ」






こなた「……バイト遅くなりそうだけど大丈夫かねー。お父さん1人だとゆーちゃんの身が危険なんだけどなぁ」



そう「仕事の飲み会か…たまには行ってみるか。ゆーちゃんのことはこなたに任せよう」

468: 2014/07/19(土) 13:49:21.41 ID:QI7jTVewO
>>466
「あの姉からのあの妹が」
という風で解釈すません
ちっとチョロって来ましたので一旦離席。
それもこれもゆーちゃんが可愛いのが原因であり……うっ、頭が…

475: 2014/07/19(土) 21:59:40.66 ID:QI7jTVewO
TV『夜9時のニュースをお送りします』

ゆたか「………」

小町「……お隣さん遅いね」

八幡「2人共アイス食うか?」

小町「小町はホーガンダッツ!」ガッ

八幡「なんだとラス1は俺のもんだ!」ガシッ

小町「味は?」

八幡「………イチゴはいらねぇ」

小町「にゅふふ~ん。ゆたかちゃん食べる?」

ゆたか「私は……いいや、ごめんね小町ちゃん」エヘヘ

八幡「遠慮すんなよ、ルリルリ君食うか?」

ゆたか「い、いただきますっ!」ガシッ

八幡「お、おう。焦らんでもアイスは逃げないぞ?」

八幡(そんなにルリルリ君好きなのか)

小町(とか思ってるんだろうなぁ。ポイント低いよお兄ちゃん)

476: 2014/07/19(土) 22:07:10.84 ID:QI7jTVewO
ゆたか「……あの、小町ちゃんのお兄さん」

八幡「あ、そういえば………小早川さんは」

ゆたか「ゆたか、でいいですよ」

八幡「……ゆたかさんは」

ゆたか「ゆたか、でいいですっ」ズイッ

八幡(やっぱりみゆきさんとつかさ側の人間か………)

八幡「ゆたかさん」

ゆたか「ゆたか……」シュン

八幡「………会って数時間でソレはちょっと俺としてもなんというかだな」

八幡(あれ俺ってこの町に来てから物事が数時間単位で発展しまくってる気がするけど大丈夫か?リア充になれるなら望ましいけど俺にそんなエンディングは無いよ?)

ゆたか「……」ムムム

八幡「………ゆたか」

ゆたか「…!」パァァ

八幡「さん」

ゆたか「……」シュン

小町「ゆたかちゃんで遊ばないの!……つかささんはサラッと呼べる癖に年下の女の子には耐性が無いんだねお兄ちゃん」

八幡「ちげーし。そもそも他人に対しての耐性が突出し過ぎて接し方がわかんねーんだし」

477: 2014/07/19(土) 22:11:51.94 ID:QI7jTVewO
小町「ものは言いようだねぇ」

八幡「うっせ」

小町「そんなお兄ちゃんとゆたかちゃんに朗報です」

ゆたか「ふぇっ?」

八幡「あん?」




小町「お兄ちゃんは先刻『もう1人妹が居てもいい』とかほざきやがったそうでやがりますね?あァ?」




八幡「……こっ小町さん?口調が変わっておいでよ?」

小町「黙れこのゴミぃちゃんが。そこになおりやがれ」

八幡「は、はいっ!」

小町「いいですかゴミぃちゃん。原則として比企谷八幡という個人の妹は比企谷小町ただ1人しか存在が許されません。なぜなら小町がそう決めたからです」

478: 2014/07/19(土) 22:19:00.17 ID:QI7jTVewO
八幡「なんてこった」

小町「つまり小町の目が黒いうちは……いや、黒くなくなってもこの『実妹』という立ち位置は誰にも渡しません」

八幡「あれお前ってもしかしてブラコン?」

小町「そうだけど?」サラッ

八幡「えぇぇ」

小町「なので『妹がもう1人欲しい』なんて簡単に寝言であってもほざかないでください。言ったら食いちぎります」

八幡「どの部位をですか……」ブルブル

小町「被告人は無駄な発言を控えてください」

八幡「はい」

小町「さて、朗報というのはですね。さっきも言ったように小町はブラコンであることと……きゃっ、言っちゃったっ」キャピッ

八幡「うぜぇ……」

小町「ア?」

八幡「いえなんでも」

小町「『実妹』がダメなだけであって『義妹』という枠については、小町の審査の下、許可します」ドドン

479: 2014/07/19(土) 22:25:05.90 ID:QI7jTVewO
八幡「どこがどう朗報であってどう俺達に利益をもたらすのか一から説明してくれ」

ゆたか「???」

小町「鈍いなぁゴミぃちゃん。今回ばかりは小町の気まぐれと偏見の下、背中を押してあげたい子がいるんですよぉ」

八幡「さいでっか」

小町「てことでゆたかちゃん。キミを比企谷八幡の『義妹』に任命します」ドドン

八幡「」

ゆたか「えぇぇぇぇーーーっ!?」

八幡「お、おい小町?お前はナニヲイッテンノ?」

小町「だぁらっしゃい!まぁ、細かい事はいいからいいから」

八幡「ふざけんな。ゆたか……さんも迷惑するだろうが!それに俺の妹は小町だけで充分だっての」

小町「それはそれで嬉しいけどー。お兄ちゃんの周囲に発展が無い事に業を煮やした小町ちゃんはダークホースを投げ込みたいわけでありますよ」

八幡「わけわかめだぜ。ゆたか……さんも迷惑だろ?」

480: 2014/07/19(土) 22:31:20.66 ID:QI7jTVewO
ゆたか「義理の妹……かぁ」

八幡「えぇ何その反応。この際本音を零すけどこれ以上俺に女子を近づけないで欲しいんだけど。また痛い目を見るのは嫌なんですが」

小町「この町なら大丈夫!……よっぽどの事が無い限りは」ボソッ

八幡「不安がエンドレス」

小町「小町が本から得た知識を照合してみるとですね、ゆたかちゃんは『歩く燃え要素』に該当すると思われます。そんな人物を放っておいていいと思っておるのですかっっっ!!」

八幡「燃えじゃなくて。萌え、な」

小町「燃え、でしょ?ファイアー」

八幡「ちげーよ。くさかんむりに明けるで、萌え。………どこをどう見たら歩く萌え要素なんか…」

小町「数学力皆無のお兄ちゃんでも足し算くらいはできるよね?暗算してね?」

481: 2014/07/19(土) 22:43:06.02 ID:QI7jTVewO
八幡「舐めてんのかかかって来いや」

小町「えーっと、まずは病弱プラス」

八幡「おう」

小町「妹という属性プラス純粋プラス可愛い。イコール?」

八幡「……あ、歩く萌え要素や…!」ドドーン

ゆたか「?????」

小町「でしょう?引越しの時にお兄ちゃんの本棚から拝借したまんまの『もえ☆診断ドリル』っていう本がそう言ってたもん」

八幡「お前が盗んでたのか返せ」

小町「やだ。小町もオタクになるもんね」

八幡「やめろ…!それだけはやめろ!!お前はそのままでいてくれ、頼むから堕天するんじゃあない!」

小町「えぇぇー」

482: 2014/07/19(土) 22:49:34.16 ID:QI7jTVewO
八幡「お前の言いたい事は多分わかった」

小町「いや分かってないと思う」

八幡「確かに俺はこの町に来てから物事がヒョイヒョイ進んでいる。ものの数時間でお金を取られたりこんな状況になったり」

小町「うむ」

八幡「だけどな、俺はそれが普通だとは思っちゃいない。よく考えろ、俺はボッチだ。ボッチには他人に触れず触れられずの掟がだな」

小町「もういいよ黙って」

八幡「酷い」

483: 2014/07/19(土) 23:02:27.15 ID:QI7jTVewO
小町「気づいてないかもだけど、実はお兄ちゃんってボッチじゃないよ」

八幡「いや、俺はボッチだ。俺がそう信じるかぎり」

小町「うざ…」

八幡「小町やめてそれはやめて。ウザいって結構傷付くんだね、よく分かったからもう言わないからやめて」

小町(……まぁいいや。そのうち自分で気付くよね)

小町「流石に戸籍が云々って訳じゃないよ?ただ感覚としてお兄ちゃんの『義妹』になるってだけ」

八幡「だろうな。いや、賛成はしないけど」

小町「なんで?ゆたかちゃん嫌い?」

ゆたか「!?」ウルッ

八幡「違ぇーよ!だから泣くな?な?」

ゆたか「はい……」

小町「およ?お隣さん帰って来てるみたいだよ、ゆたかちゃん」

484: 2014/07/19(土) 23:26:45.99 ID:QI7jTVewO
ゆたか「えっ、あ、お邪魔しましたっ!!」

小町「考えといてね~」

ゆたか「……………ぅん」ボソッ

小町(イエス!)グッ

ガチャ バタン

八幡「余計な事してくれたなオイ」

小町「小町は余計な事なんてなに一つしてませんよーだ」

八幡「……はぁ。もう9時だし、もう寝るか勉強しなさい。仮にも受験生だろ」

小町「じゃあ寝るー。おやすみー」トタタタタ

八幡「寝るのかよ、おやすみ」

486: 2014/07/19(土) 23:38:04.51 ID:QI7jTVewO





八幡「さて、と」

prrrrrr

八幡「……もしもし、親父?ちょっと話があるんだけど」


八幡「あー…ちょっと病院行ってさ」


八幡「えー………俺、胃の癌みたい」


八幡「そんで手術とかの話をさ、今時間いい?」




502: 2014/07/21(月) 00:42:33.12 ID:FJe11x7IO
小町「おっはろー!」

八幡「回避っ!」

ズドゥン‼︎

小町「……しくじったか」チッ

八幡「おまっ、バールとかどっか持ち出してきたんだよ!寝起きのお兄ちゃんを頃すきなの!?俺そんなに嫌われてたの!?」

小町「小町のモノにならないくらいなら一緒に逝くのもありかなーって」

八幡「むしろ逆かよ!……とんだモーニングだぜ…」

小町「朝ごはんはできてるよー」

八幡「お前は俺が朝メシ食う未来を潰しかけたんだからな」

小町「細かい事はいいのいいの。ほら、食べよ?」

503: 2014/07/21(月) 00:48:10.97 ID:FJe11x7IO
八幡「最近俺の日常の質が変わりつつある事に気付いた件」パクパク

小町「今更?」モグモグ

八幡「気付いてたなら言えよ…」

小町(言ってもわからんでしょうに)ジトー

八幡「そういえば俺たちって夏休みのうちに引っ越したんだよな」

小町「そうだねぇ。今こうして祭日にありつけるシーズンだったね」

八幡「えっ、今日って休みなのか?制服着替えちったよ」

小町「敬老の日だよ~。ご馳走様~」

八幡「片付けはやっとくからおいとけ」

小町「いいよいいよ。お兄ちゃんも食べ終わったら食器持って来なさーい」

505: 2014/07/21(月) 00:55:03.74 ID:FJe11x7IO
八幡「そうか?サンキュー」ヒョイッ

小町「はいはーい」カシャカシャ




八幡「そういえばノート切れてたな、買いに行くか」

小町「あ、小町も小町も。ノート切れなう」

八幡「一緒に行くか?ここら辺見て回りたいんから散歩もするけど」

小町「おけおけ。ショッピングの帰りには散歩ですな!」

八幡「おう。予定外の診察費と薬代は刑事さんが払ってくれたとはいえ金欠は変わらんからな。バイト先も探そうと思う」

小町「診察費そんなになったの?それに刑事さんって?」

八幡「あ、いや。なんでもない」

506: 2014/07/21(月) 00:59:42.48 ID:FJe11x7IO
小町「……」

八幡「財布持ったか?ホラさっさと行くぞ」

小町「うん。わかった」

八幡「あ、制服はさすがにアレかな。速攻で着替えてくるからちっと待ってろ」

小町「あーい」




小町「……予定外の診察費に薬代。それに刑事さん、ねぇ」

小町(本当に胃潰瘍……?そんなに検査するほどの胃潰瘍ってあるのかなぁ)

小町「今度ちょちょいーっとお兄ちゃんの部屋を散策してみようかな、うん」

507: 2014/07/21(月) 01:03:52.44 ID:FJe11x7IO
八幡「ほな行くでー」

小町「行こかー」

ガチャ

「行ってきまーす」

八幡「ん?」

小町「あ。ゆたかちゃん、やっはろー」

ゆたか「え?小町ちゃん?」

八幡「……」

ゆたか「お、おはようございますっ」ペコッ

八幡「オッス」

小町「ゆたかちゃんめどこか行くの?」

ゆたか「うん。使ってた筆箱に大きな穴が空いちゃって……」

小町「おぉ、これは運命。まさにデスティニー!みんな文房具屋行きだね!」

508: 2014/07/21(月) 01:06:35.79 ID:FJe11x7IO
ゆたか「そうなんだぁ」

ゆたか(一緒に行きたいです、なんて言ったら迷惑かなぁ)モヤモヤ

八幡「別に迷惑じゃないぞ?俺たちと行くか?」

小町「おぉ、お兄ちゃんからなんて珍しいね」

509: 2014/07/21(月) 01:12:38.89 ID:FJe11x7IO
八幡「珍しいも何もこういうのは初めてだろうが」

小町「雪乃さんと結衣さんのプレゼント買いに行ったりしてなかったっけ?」

八幡「そんなこともあったか。ていうかソレは違くね?」

小町「………はぁ」

八幡「ため息の意味がわからない」

ゆたか「あ、あのっ」

八幡「あん?」

ゆたか「本当に私もご一緒してもいいんですか……?私、身体が弱いのでご迷惑をおかけする事になるかもしれないですけど……」

八幡「俺なんてメンタルが豆腐並みに弱いぞ?なんかあったらまたおぶってやるよ」

ゆたか「!」

八幡「小町がな」

小町「なんで小町!?確かに小町でもおんぶできそうだけどさ!」

八幡「冗談だっつの。……行くか?」

ゆたか「……っ、はいっ!」ニコッ

510: 2014/07/21(月) 01:25:51.07 ID:FJe11x7IO
小町「お兄ちゃん、自販機ですよ自販機!」

八幡「え何お前はるるん知ってんの?」

八幡(なんてこった、小町が既に染まっている…!!?)ドキドキ

小町「はるるん?」

八幡「すまんなんでもない。自販機見えてきたからどうした?」

八幡(こういう時すっげぇ恥ずいよな、自分で)

小町「ジュース飲みたいから買ってくるねー。お兄ちゃんはMAXIMAMコーヒー?」

八幡「おい待て。それパチモンだろ絶対」

小町「ゆたかちゃんは何がいい?」

ゆたか「私は……いいかなぁ」

八幡「遠慮すんな。前も言ったけど人からの厚意はもらっとけ」

ゆたか「じゃあ……何かあったかくて甘いのをお願いしても、いい?」

511: 2014/07/21(月) 01:29:25.48 ID:FJe11x7IO
小町「まっかしとけーい!先行っててイイよー」

八幡「追いついてくる時落とすなよ~」

ゆたか「……」





八幡「……」

ゆたか「……」

八幡「…………」

ゆたか「…………」

八幡(………………気まずい……)

ゆたか「……………」チラッ

八幡「……どうしたよ」

ゆたか「わひゃぁっ!な、なんでもないれすっ!」

八幡「そうれすか」

ゆたか「いぢわるしないでください…」

八幡(半兵衛ちゃんを連想した)

512: 2014/07/21(月) 01:39:36.00 ID:FJe11x7IO
ゆたか「あの、昨日の事なんですけど……」

八幡「昨日?……あー妹がなんたらってやつか。小町の戯言だ、気にすんな」

ゆたか「……」

八幡「ん?」

ゆたか「……お兄ちゃ、お兄さんは義理の妹とか居て欲しいですか?」

八幡「」

八幡(えぇぇぇぇぇ何そのクエスチョン。これはどういう展開なんでせうか?)

八幡「そ、それはどういう意味だ?」アセッ

ゆたか「夜……いっぱいいっぱい考えて、小町ちゃんの話をする時のお兄さんの目が凄く優しくて、いいなぁって」

八幡「俺の目、腐ってるって評判だけど」

ゆたか「そんなことないです!お兄さんはいい人、だと思います。だから、お兄さんがよければ……」



ゆたか「妹になっても、いいですか…?」

513: 2014/07/21(月) 01:51:57.30 ID:FJe11x7IO
八幡「……」

八幡(いやいやいやいやいや)

ゆたか「……」ジー

八幡(何この状況。なんでどいつもこいつも俺と出会って数時間で先に進もうとすんだよ……俺はこの町で何を試されてるのか謎)

八幡「……昨日の夜に小町からメールかなんかあったのか?お願いされたか罰ゲームかは知らんけどな、やめとけ。俺もゆたか……さんも傷付くだけだ」

ゆたか「……」

八幡「確かに義妹ってのは素敵だ。シスコン歓喜システムだ。だが俺には実妹がいる。小町の身勝手に付き合わせて悪かったな」


小町「まーたゆたかちゃんいじめてるー」

八幡「うおっ」

小町「ちなみに私は昨日メールなんてしてないからね。全てゆたかちゃんが考えました」

八幡「そんな秘書がやりましたみたいな」

小町「折角私が背中押してさー、ゆたかちゃんも勇気出して言ったのにお兄ちゃんは女心が分かってないなぁ」

514: 2014/07/21(月) 01:56:35.74 ID:FJe11x7IO
八幡「男だからな。あとキャラがブレてるぞ」

小町「ゆたかちゃん泣かせたら頃してワターシも氏んでやるゥ」

八幡「うz……それは嫌だな」

小町「お兄ちゃん的にゆたかちゃんは妹に居て欲しくない感じの子?」

八幡「まさか。むしろ庇護欲をそそるもんがある」

小町「よかったねゆたかちゃん、今日からお兄ちゃんの義妹だよ」グッ

八幡「なんでやねん」ビシッ

小町「文句あっかワレゴルァ」

八幡「キャラブレし過ぎだろ…」

515: 2014/07/21(月) 02:04:21.72 ID:FJe11x7IO
ゆたか「えと、あの」

八幡「そもそもなんでお前はそうやってゆたか……さんを義妹にさせたいわけよ」

小町「私も妹が欲しいってのが一つ」

八幡「お前は年上サイドかよ!」

小町「当たり豆だよ。何よりゆたかちゃんもお兄ちゃんと仲良くなりたいみたいだからさー」

八幡「いや、それなら別に今のままでいいんじゃね」

小町「お兄ちゃんは『友達』って関係にアレルギー持ってるんじゃなかったっけ」

八幡「否定はしない」

ゆたか「あの」

小町「だから友達以上に距離が近くて、なおかつ親しい仲でいられる『義兄妹』という関係を小町は推すわけです」

八幡「……続けろ」

小町「ゆたかちゃんはお兄ちゃんと仲良くなりたい。だけどお兄ちゃんは『友達』が嫌、ならもう義兄妹しかないっしょ!」

八幡「ん?いやそれはおかしくないか」

小町「全然おかしくないよ!むしろそこしかない!そこしかないんだよ!これこそが2人を幸せにできる関係なんだよ!」

八幡「そ、そうなのか?」

516: 2014/07/21(月) 02:11:15.01 ID:FJe11x7IO
小町「その通りだよ!さすがは小町の大好きなお兄ちゃんだね!物分りが良くて助かるよ!!」ズズイッ

八幡「分かった、分かったから落ち着け」

小町「国語学年3位は伊達じゃないね!」

八幡「あ、当たり前だろ?俺はやればできる八幡だからな」キリッ

小町「じゃあもうゆたかちゃんは義妹決定だね!」

八幡「小町がそう言うならその通りだろうよ、これからよろしくな。ゆたか」

ゆたか「は、ふぁいっ!」



小町(ちょろいちょろい)ゲス顔



小町「ゆたかちゃん、ココアでいい?」

ゆたか「ありがとう、小町ちゃん」

小町「ついでにお兄ちゃんのコーヒーね」

517: 2014/07/21(月) 02:21:22.67 ID:FJe11x7IO
八幡「何故俺のコーヒーなのに俺に渡さない?」

小町「ゆたかちゃん、お兄ちゃんに渡してあげて?」

ゆたか「…………お兄さん、どうぞ」オズオズ

小町「違う違う、距離感を感じるよぉ。もっと身近に!もっとシスターに!」ビシイッ

八幡「わけがわからないよ」



ゆたか「……はい、お兄ちゃんっ!」

八幡「」

小町「それだッ!気になる得点は!?」

八幡「120点。小町に初めて”お兄ちゃん”と呼ばれたアノ日の事を、思い出したよ。ありがとう……ゆたか。うぅっ」グスッ

ゆたか「私の……お兄ちゃん、かぁ……」テレテレ

小町「ここに、また一組のかけがえのない絆で結ばれた兄妹が生まれたのであった……」シミジミ

518: 2014/07/21(月) 02:29:29.34 ID:FJe11x7IO
八幡「であったじゃねぇ。よく考えるとおかしいにも程があるだろうが」ビシッ

小町「ちっ」ボソッ

八幡「お前今舌打ちしただろ。やっぱり会って1日も満たないのを、ていうかそんなに簡単に妹ができてたまるか。お巫山戯もここで終わりだ、なぁ。ゆたかさん?」

ゆたか「…………」ギュッ

八幡「おや」

小町(その右手は小町の特等席なのに)

ゆたか「……巫山戯てないもん。本気だもん」

八幡「…………マジで?」

ゆたか「……」コクン

八幡「……」





八幡「ということでゆたかは俺の義妹です、決して誘拐とかじゃないです。ちょっと小町がアイス買いに行ってる間にゆたかが歩き疲れて眠ってるだけです」

ゆたか「……」スー スー

「そうかそうか。話が長い割に信憑性がカケラも無いよね?ちょっとそこの交番まで来てもらえるかな?」

八幡「現実なんて嫌いだ」

523: 2014/07/21(月) 10:20:28.63 ID:FJe11x7IO
刑事「酷い目にあったね比企谷八幡君」

八幡「尾行&監視されてるなんて聞いてないんですけど」ジト

刑事「そりゃあ僕が言っていないからね。まぁ僕が助けにはなっただろう?」

八幡「……まぁ」

ゆたか「……」スー スー

刑事「あの事件の重要参考人として、この僕直々に警護と監視をしてるんだよ?あんな青春の謳歌の仕方なんて見たことなかったけど、証言にはなっただろう」ドヤァ

八幡「青春なんてもんじゃねーっス。青春なんて悪だ」

刑事「珍しく捻くれた考えだな。とても高校2年生とは思えない」

八幡「そんなもんです」

刑事「そうかい?……それと、体調はどうかな?」

八幡「ボチボチっす。あ、小町来た」

刑事「おっと、じゃあ僕はそろそろ退散しようか。……ちなみに僕の部下もそこらで君の事を警護している。安心してくれ」

八幡「はぁ」





小町「お兄ちゃん、黒栗でいいよね?」ガサガサ

八幡「なにそのアイス。禍々しいんだけど」ヒキッ

524: 2014/07/21(月) 10:25:16.63 ID:FJe11x7IO
ゆたか「………んん」

小町「ゆたかちゃんおはろー」

ゆたか「おはよう、小町ちゃん」

八幡「さっさと行こうぜ、もう昼なのだわ」

小町「イエッサー!」





小町「あれ?お兄ちゃん、つかささんとかがみさんじゃない?」

八幡「…………そうだな」

小町「おーい!つかささんにかがみさーん!!」

八幡「おいバカ、呼ぶ……はぁ」

525: 2014/07/21(月) 10:49:09.50 ID:FJe11x7IO
かがみ「ひ、久しぶりね比企谷」

つかさ「八幡くんこんにちはー……」

八幡「………昨日ぶりだな。何してんの」

かがみ「アンタこそ何して」



ゆたか「お兄ちゃん、こちらの人は?」

かがみ「……アンタ、もう1人妹が居たの?」

八幡「いや、さっき出来た」

かがみ「拉致監禁……少女暴行……」ブツブツ

八幡「何か今社会的に重犯罪なワードが聞こえたけど違うからな?ほら、その……近所の子がお兄ちゃんって慕ってくれてる的なヤツだ」

つかさ「柊つかさです。こっちは双子のお姉ちゃんの柊かがみお姉ちゃん。よろしくね~」フリフリ

ゆたか「こ小早川ゆたかですっ。よろしくお願いしますっ」ペコッ

かがみ「マイペースか!少しは気にしなさいよ……」

526: 2014/07/21(月) 10:55:56.24 ID:FJe11x7IO
八幡「気にしたら負けだ。俺も何でこうなったのかよく分からん」

かがみ「シスコンのアンタに義理の妹なんか出来た日には朝の朝刊コースまっしぐらじゃない」

八幡「酷い言われようだなオイ」

かがみ「………昨日はゴメン」

八幡「気にして無ぇ。無いとは思うけど首を突っ込むなよ?好奇心かがみんを泣かすぞ」

かがみ「誰が泣くかっ!」

八幡「はっはっは。じゃあ俺たち行くから」スタスタ

かがみ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。どこに行くのよ」

八幡「文房具屋だけど」

つかさ「文房具屋さんならこっちのが早いよ~」

かがみ「私達も行くところなの。アンタ等ここら辺の道がわからないならついて来なさいよ」

527: 2014/07/21(月) 11:06:31.40 ID:FJe11x7IO
八幡「そういえば」

かがみ「ん?」

八幡「幼女誘拐事件とか監禁事件とか多いなー」

かがみ「こなたか!何でアンタ等はそういうのに目ざといかな…」

八幡「影響を受けてるんだろうけど…、ホントにゲームみたいなのが多いからな」

こなた「そうそう。他のユーザー迷惑するからやめてほしいよね」

八幡「……いつからいたんだ」

528: 2014/07/21(月) 11:11:30.40 ID:FJe11x7IO
こなた「八幡がゆーちゃんを膝枕してる辺りからかな。遠目に見えたから尾行して来たの」

八幡「最初からじゃねぇか!」ガーン

かがみ「ていうか、少なくとも私のやってるゲームにそんなのは出てこないからな。ケチつけるつもりは無いけど制限は守れよ」



つかさ「それで八幡くんがねー」

ゆたか「お兄ちゃんがそんな事を…!」

こなた「八幡、いつからゆーちゃんのお兄さんになったの?そういうプレイ?」

八幡「違うわ!俺が小町の策略にハマった結果がコレだ」

かがみ「この子を知ってるの?」

こなた「私の従姉妹の子だよー。ほら、警察のゆい姉さんの妹ちゃん」

かがみ「……あのレーサー警官か」

531: 2014/07/21(月) 11:34:17.93 ID:FJe11x7IO
八幡「腹減ったな……」ボソッ

かがみ「ファミレスでも行く?」

八幡「あー……あ。お前借金返せ」

こなた「うっ、覚えてたのかね……」ドキッ

八幡「そういえば給料日が来てたんだったな?とっとと貢いでもらおうか」

こなた「エー…ソレガデスネ」

つかさ「こなちゃん、昨日いっぱいお買い物してなかったっけ……?」

こなた「つかさっ、しゃらっぷ!」

八幡「お前……まさか、一ヶ月分の給料をもう使い切ったというのか」

こなた「いやぁ……てへぺろ?」

532: 2014/07/21(月) 11:44:15.46 ID:FJe11x7IO
八幡「うわぁ」

こなた「仕方ないじゃございませんかお代官様っ!なのはがっ、フェイトちゃんがっっ!!」

八幡「だまっぷ!10日で5割と言った事を忘れたのか?」

こなた「来月まで待ってくだせぇ。また出費しちゃったらオラ、餓氏しちまうだよ~」

八幡「ほう、なれば金利分を身体で払ってもらおうか」

こなた「いやぁぁぁ~」


かがみ「茶番は終わったか」

八幡「さーせん」

533: 2014/07/21(月) 11:54:09.82 ID:FJe11x7IO
つかさ「八幡くんすごいねぇ~。時代劇だよねー?」

ゆたか「時代劇……演劇部とかかなぁ」

八幡「お前ら俺をそんな目で見るんじゃあない。……なんかやけに大人しいけどどうしたんだ?」

小町「ん?ナンデモナイヨ?」

八幡「まーたなんか企んでるだろ。お兄ちゃんは誤魔化せねーぞ」


534: 2014/07/21(月) 12:12:16.62 ID:FJe11x7IO
小町「企んでなんかないって~」ニヤニヤ

八幡「お前最近悪い笑顔ばっかりって自覚ある?無邪気な頃の小町はどこ?」

小町「うわシスコン」

八幡「そうそれ」

こなた「シスコンなのにゆーちゃんを妹にするとか危険臭しかしないんだけども」

八幡「俺はお前らの中で性犯罪者か何かなのってくらい言うよな。泣くぞ?」

こなた「あ、エンジョイフルみっけ!行くぞ皆の衆、着いてまいれー!!」シュタタタタッ

八幡「聞いちゃいねぇ」

かがみ「どいつもこいつもマイペースだなホントに……」ハァ


543: 2014/07/21(月) 20:49:54.84 ID:qHoUw8Z6O
「お会計、6280円になります」

八幡「えっ」

「お会計、6280円になります」ニコッ

八幡「」




八幡「とうとうスッカラカンになってしまった……残金650円とかありえねぇ」

こなた「ご馳走様でしたーっ」イキイキ

つかさ「八幡くん、ごめん…」

ゆたか「ごめんなさいお兄ちゃん……」

八幡「いいんだ、いいんだよお前達……ジャンケンとかいう悪魔のゲームに負けた俺が悪かったんだ……」シクシク

小町「お兄ちゃん、小町の分は返しとくよ。残り2週間を680円で乗り切れるとは到底思えないから。あ、今の小町的にポイント高いかも」

八幡「いや……いい。マジでバイト探す。八幡本気出す」

545: 2014/07/21(月) 20:56:35.96 ID:qHoUw8Z6O
かがみ「バイト?」

八幡「おう。働かないがモットーの俺が資本主義社会にイジメをうけててな、マジで経済事情がやべぇ」

かがみ「……」

つかさ「お姉ちゃん?」

かがみ「ね、ねぇ。それなら……さ、ウチの神社でバ」ボソボソ

こなた「バイトならウチに来たまへよー!時給イイぜよ?ちょうど男手が足りなくて困ってたんだよねー」

八幡「マジで?いいの?」

こなた「店長に話しとくねん!早速明日から!!」

八幡「ふむ。じゃあ借金を1490円に減らしてやらんでもない」

こなた「私の働きは10円程度なのかね……かがみん?」

かがみ「」

こなた「なんで真っ白に燃え尽きぁいたぁ!!?」

かがみ「………ばか」

546: 2014/07/21(月) 20:59:33.66 ID:qHoUw8Z6O
八幡「あ、やっぱタンマ」

こなた「えー?なんでー?」

八幡「来月にしてもらえん?今月はちっと……」

こなた「なんか用事があるの?なら来月からって電話しとくねー」

八幡「おう、頼むわ」

小町「お兄ちゃん、用事なんてあったっけ?」

八幡「俺の私的なやつだ、親父達も明日辺りに帰ってくるだろうし……金は土下座して前借りしとくわ」

小町「土下座……」

ゆたか「バイトかぁ、いいなぁ……」

こなた「ゆーちゃんをウチのバイト先に招待するべきか否か……いやダメだっ!ゆーちゃんをそんな危険に晒すわけにわっっっ」

547: 2014/07/21(月) 21:09:20.60 ID:qHoUw8Z6O
八幡「おい俺のゆたかにあんな制服を着せるだと……!?ぶはっ!だが晒し者にするわけには………!」ドクドク

こなた「想像で鼻血を出す人を初めて見たような気がするよ。あと俺の”ゆたか”ってもう定着してるんだねぇ」

八幡「いややっぱりダメだ!お兄ちゃんはそんなバイト認めないぞ!!」

かがみ「じゃあゆたかちゃんも一緒にウチでバイ」

こなた「とりあえずゆーちゃんの件は来年に持ち越しだね。今年は今年の事を考えようじゃないかきみたちー」

かがみ「……」

こなた「か、かがみん?なんでまたそんな怖い顔いたぁぁっ!」

かがみ「ふんっ……」

548: 2014/07/21(月) 21:13:21.01 ID:qHoUw8Z6O
小町「店前で痴情のもつれつはやめましょうよー」ハァ

かがみ「痴情じゃないっっ!」ガー!

八幡「何の話してんだよそこ」

かがみ「うるさいうるさいうるさいっ!」

八幡「性格が合ってるわー」

こなた「あのフレイムヘイズちゃんには共感が持てるよ~色んな意味で」

八幡「ぶっちゃけ体系的な意味だろ」サラッ

こなた「ほぁたぁ!!!」ガスッ

八幡「うわらばっ」

549: 2014/07/21(月) 21:22:08.28 ID:qHoUw8Z6O
prrrrrrrr

八幡「お。すまん、電話でてくる」

ゆたか「私は……お店でちょっとお花を…」

つかさ「私も行く~」



ピッ

八幡「もしもし……あ、親父。え?今日の夜にこっち着く?あー……薬が効いてんのかどうか知らんけど酷いことにはなってない、と思う」

八幡(血は吐かないし痛みも軽い……少し気持ち悪いといえば気持ち悪いけどな)

八幡「ん、そんなとこかな」

ゆたか(……お兄ちゃんまだ電話してるみたい、だよね?先に行っ)

八幡「今薬飲んだばっかだけど、副作用とかは今んとこ出てない。多分他の薬が抑えてくれてるんじゃないかと」

ゆたか(お薬……副作用?)

550: 2014/07/21(月) 21:32:47.31 ID:qHoUw8Z6O
八幡「今月中……明日明後日にでもしておかんとヤバいって、さっき医者から直電話で危険宣告(ラブコール)が来た」

ゆたか(……?)



八幡「………いや、その……手術をさ」



ゆたか「!?」ガタッ

八幡「ん?………それで保険とか手術費とかの事とか俺知らねぇからさ。そこら辺を改めて聞いておきたくて……あんまりかかるならバイトしてでも返そうかとか俺らしくも無いことを考えてて」





ゆたか「……」ペタン

つかさ「ゆたかちゃん?そんなところでどうしたの??」

ゆたか「……な、なんでもないですっ。ちょっと躓いちゃって…えへへ」

八幡「ん?どうしたんだ2人共」

551: 2014/07/21(月) 21:39:32.20 ID:qHoUw8Z6O
つかさ「躓いちゃったんだってー」

八幡「……大丈夫なのか?」

ゆたか「……」

八幡「……何か聞いたか?」

ゆたか「えっ!?な、何を…?」

八幡「いや、なんでもない。気のせいだと思うから気にしないでくれ」

つかさ「……?」




こなた「遅いよ八幡!遅すぎるよー!」

八幡「悪いな小町にかがみん。遅れた」

こなた「最近私の扱いが雑じゃぁないかねキミィ」

552: 2014/07/21(月) 21:43:23.79 ID:qHoUw8Z6O
八幡「よしよし構って欲しかったのかー」ナデナデ

こなた「むっきー!露骨に子供扱いしおってからにー!!」

八幡「はっはっは。ほれほれ良い子良い子~」ナデナデ

こなた「……」

八幡「ん?どうした泉」

こなた「続けて」

八幡「な、なんで……」

こなた「じゃないと八幡の正中線に流星拳ぶち込むよ」

八幡「頃す気かよ……ほら、これでいいか?」ナデナデ

こなた「ん……」

553: 2014/07/21(月) 21:51:06.79 ID:qHoUw8Z6O
ゆたか「……むぅ」

つかさ「……」ムムム

かがみ「……」チラッ チラッ

小町「お兄ちゃん、小町も小町もー!」

ゆたか・つかさ・かがみ「「「!?」」」

八幡「……お前の頭なでたのっていつぶりだかな、案外最近だったわ」

小町「いやー、妹って本当に役得だなー」チラッ

かがみ「!」カチーン

こなた「八幡の手って『父の手』って感じがするよ。久しぶりに味わった父の手だなーって」

つかさ「父の手……最近お父さんにされてないかも」

かがみ「なかなか無いわね。最後は中学だったかしら……っていうか恥ずかしいわよ、この歳でお父さんに頭撫でてもらうなんて」

こなた「いやぁ、私のお父さんが私の頭を撫でる時にはさー。父親の愛の他に薄っすらと”葛藤”が混ざってる感じがするんだよね」

八幡「いやそれお前の父親どうなの。」

555: 2014/07/21(月) 22:15:20.33 ID:qHoUw8Z6O
こなた「たまに身の危険を感じるような危ない発言もポロッと」

八幡「ゆたか、お前ウチに泊まらないか?」

ゆたか「!?」

小町「よーし、じゃあ小町の部屋でお泊り会しましょう皆さん!女子会ですよ!女子会!」







八幡「ん?」

小町「どったのお兄ちゃん」

八幡「いや、いままで昼じゃなかったか?」

小町「何いってんのさー。お兄ちゃん、ショッピングしたりバトルしたり小町の胸を揉んだりしたじゃん」

八幡「いや待て。俺は小町の胸を揉んだりしたのか?」

小町「うん、まさしくラッキースケベだったね。かがみさんに頭叩かれたから忘れちゃったの?」

八幡「覚えてなかった事がちょっと勿体無い気がする」

561: 2014/07/22(火) 23:56:41.29 ID:ZOvAaKi4O
小町「じゃ、小町は部屋に戻るから。まだまだ女子トークは終わりませんよ~」

八幡「菓子やらジュースやら持って行ってやろうか」

小町「じゃあヨロシク!」

八幡「あいつら今日泊まるんだよな?俺の部屋も使ってくれていいからな、どうせここで寝るし」

小町「……ほぅ。わかった~」

八幡「寝坊はしないようにしとけよ。明日は学校なんだからな」

小町「はいはーい」


ピンポーン

八幡「……親父達にしちゃ早いな。まだ9時なのに」


ガチャ

八幡「親父?」

そう「お前に親父と言われる筋合いは無い!」

バタン

八幡「ふぅ」

ピンポーン

八幡「……」

565: 2014/07/23(水) 10:03:41.81 ID:OpzHCpYqO
ガチャ

八幡「なんすか」

そう「俺の可愛い娘が女子会をしているそうじゃないか」

八幡「してますね」

そう「そんなところに男が一人居るのは親としては不安でな?」

八幡「むしろそっちの家に居る方が俺としては不安極まりないんですが」

そう「え!?」

八幡「じゃ、夜も遅いんでおやすみなさ」

そう「待てい!」ガシッ

八幡「離してくれよ……」グググ

そう「寂しいんだよぅ。俺も入れてくれよぅ!仕事も済んでやることが無いんだよぅ!」

八幡(うぜぇ……)

八幡「いやホラ、近所迷惑なんで」ググググ

そう「痛たたたたたたたた!!」

566: 2014/07/23(水) 10:16:00.56 ID:OpzHCpYqO
八幡「どっちにしても小町の部屋には入れませんけど。小町の部屋におっさんが入ろうなど片腹痛い」

そう「それでもいい。それでもいいからお邪魔させてくれ!この歳で1人は辛い!!」

八幡「……お茶くらいしか出すもんがねースから」

そう「ありがとう。これからは馬の骨なんて呼ばないでヒキタニ君と呼んであげよう!」

八幡「やっぱ帰れ」





八幡「粗茶ですが」コトッ

そう「うむ、ありがとう」

567: 2014/07/23(水) 10:29:51.69 ID:OpzHCpYqO
八幡「……」

そう「そういえばヒキタニ君」

八幡「比企谷です」

そう「比企谷君は2年E組だね?」

八幡「……はぁ」

そう「キミから見てどうだ、ウチの娘はうまくやってるか?」

八幡「ん、上手くやってるとは思います。こっちは平和でいい、俺が堕落しそうなくらい平和ですよ」

そう「未だに厨二病を患ってるのかい?」

八幡「違ぇ。……人間関係とか、そーいうのですよ」

そう「…………成る程」

八幡「泉やその周りも、良いやつ”過ぎる”。俺みたいなのに構うくらいですから、そのうち悪い輩に引っかかりそうで心配です」

そう「……」

八幡「転校して来てから今まで味わった事が無い日常を貰ってるんで、お返しってわけじゃ無いけどできる限り助けになりたいし、見守ってやりたい。こんな事考えるなんて思いもしなかったですけど」

そう「そんな気にする事じゃないだろう。友達として仲良くするのは当たり前じゃないか?」

八幡「……俺とあいつらは友達じゃないっす。俺には友達なんて必要無いんで」

568: 2014/07/23(水) 10:42:04.38 ID:OpzHCpYqO
そう「…………」

八幡「とか言いつつ実際は羨ましかったりしないこともない。俺の考えてた友達って関係と、あいつらの関係はまるっきり別モンだったんで。既成概念をぶち壊された気分です」

そう「……キミは気付いていないかもしれないが、既にこなた達と友」



カチャ ガチャ


八幡「あ、多分親父達だ」

そう「ご両親かい?」


「………ただいま」

八幡「小町と俺のクラスの連中が上で女子会してる。こっちはその保護者さん」

そう「どうも、お邪魔しております。泉こなたの父、泉そうじろうと申します。比企谷君にはウチの娘がよくしてもらっているみたいで……」

「これはご丁寧に。比企谷の父です……お前が家に友達を連れて来るとはな、しかも女の子らしいじゃないか」

八幡「だから友達とかじゃねーっての。……」

569: 2014/07/23(水) 10:47:16.13 ID:OpzHCpYqO
「…………具合はどうだ、母さんと荷物を下ろし終わってから聞こうか」

八幡「……手伝おうか」

「いや、そんなに多いわけでもないから座ってなさい」

八幡「……」


そう「比企谷君、身体が良くないのか?」

八幡「ちょっとした風邪ですよ。ちょいとばかし客間の方で待ってもらっていいスか、そっちに俺のDVDやら持って来ますんで」

そう「まど☆マギあるかい?」

八幡「当たり前でしょうに。遡逆とか出た瞬間に円盤買いましたわー」

そう「流石」




「泉さんは?」

八幡「客間」

「そうか」

570: 2014/07/23(水) 10:57:04.07 ID:OpzHCpYqO
八幡「…………」

「それは、もうそんなに良くないのか?」

八幡「……ぽいな」

「小町は知ってるの?」

八幡「……まだ刑事と医者しか知らない」

「刑事?あのことか?」

八幡「参考人として出頭しろ、だと。犯人の目撃証言がこっちの町付近で出たらしい」

「大丈夫よね?またあんな事……」

八幡「親父と母さんには迷惑かけたと思ってる。わざわざ引っ越す事になった上に、今やこんな状況だし。だから早々に出頭して犯人を捕まえてもらう」

「……そうか」

八幡「…………明日それが終わったら、そのまま病院行きたい。昼も言ったけど、そろそろしないとヤバいみたいだからさ」

571: 2014/07/23(水) 11:07:58.27 ID:OpzHCpYqO
「金の事なら心配するな。こっちの事業でも上手く行きそうだ。なによりその医者に連絡をとって確認してみたが、保険で8割9割近くはカバーできる。それより学校は」

八幡「そっちは大丈夫。捜査協力つったら公欠扱いにしてくれるみたいだから、その期間を使って、手術してから退院までこぎつける」

「……胃の癌…って転移するって聞いたわ。本当に大丈夫よね?」

八幡「期間的に取るなら今日明日がギリだって電話で言われた」

「そうか。なら、早速明日行きなさい。小町や学校にはこちらから言っておこう」

八幡「本当に申し訳ない。俺迷惑ばっかりかけて…」

「ペコペコするな。男が下がる」

八幡「……」

「こっちに来てから段々とお前が変わってきていると小町から電話があった。お前自身から話を聞くに、その通りのようだな。小町も嬉しがっていた」

572: 2014/07/23(水) 11:13:42.25 ID:OpzHCpYqO
八幡「小町が……?」

「あぁ、小町が」

八幡「小町……良い妹に育ったなぁもう。絶対嫁にやることは反対だね」

「当たり前だ小町は誰にもやらん」

「貴方達、本当に小町が好きね……」ヒキッ


八幡「なんか飯食う?オムライスとか作ってた(覚えてない)けど」

「いや、もう食べて来た。母さんも疲れてるしさっさと寝ようと思う」

八幡「そか。じゃあ、おやすみ」




八幡「菓子とジュース持ってくの忘れてたわ。30分も過ぎちまったしそろそろ持って言ってやるか」


585: 2014/07/23(水) 23:34:59.78 ID:T/592iMrO
ガチャ

ゆたか「……お兄ちゃん」

八幡「菓子の催促ならちょい待ってくれ、今持って行くから」

ゆたか「ううん、そうじゃなくて」

八幡「ん?」

ゆたか「ごめんなさいっ」

八幡(え、俺なんかした?あ、もしかしてお断り的なごめんなさいだこれ。やっぱり他人の妹になるのとかありえないのでごめんなさい的な)

八幡「……」ガクッ

ゆたか「お腹痛いの?も、もしかして胃のところが!?」トタタタ

八幡「こんな俺をお兄ちゃんと呼んでくれるのか、ゆたか?しかも心配までしてくれて……うぅお兄ちゃんは幸せだ」ウルウル

ゆたか「大袈裟だよお兄ちゃん」クスクス


八幡「だが何でお腹じゃなくて『胃』って言ったんだ?」

ゆたか「あぅ……ごめんなさい」

八幡「……なんでそろいも揃って人の話を盗み聞きするかな…」ハァ

586: 2014/07/23(水) 23:52:01.54 ID:T/592iMrO
ゆたか「お店で電話してるのを聞いちゃって……心配になってぇ…」グスッ

八幡「え、ちょおま」

ゆたか「お兄ちゃんが癌なんて嫌だよ…せっかく兄妹になれたのにっ」

八幡「泣くな泣くな。心配する程じゃないから、手術すればすぐ治るから」

ゆたか「ほんと……?」

八幡「お兄ちゃんを信じなさい。1週間もかからんウチに全快してやるから」

ゆたか「…うんっ!」

八幡(かわいいなぁもう、嫁にはやらんぞ)



八幡「さて、そこに隠れてるツインテール出てきなさい」

かがみ「……」ドキッ

八幡「居ないフリをしてんじゃねぇ。右ツインテールがはみ出てるっつの。チョッパーかお前は」

かがみ「誰がトナカイだっ!」

587: 2014/07/24(木) 00:06:58.38 ID:ik8N66oiO
八幡「……立ち聞きはマナー違反だろ」

かがみ「ゆたかちゃんが帰って来るのが遅いから様子を見に来たのよ。どこぞのシスコンの魔の手にかかったんじゃないかって心配になって」フン

八幡「誰がシスコンだ」

かがみ「アンタだ」ビシッ

八幡「そうだった」

かがみ「……で、本当に大丈夫なの?」

八幡「当たり前だろ。俺はひ孫に囲まれてから天寿を全うするのが夢なんだよ」

かがみ「夢が人生のクライマックスでどうするのよ。まぁ大丈夫ならいいけど」

八幡「なんだよかがみんまで心配してくれてんの?」チラッ

かがみ「…………心配に決まってるじゃない」カァァ

八幡「」

八幡()

かがみ「な、何か反応しなさいよ……」チラッ

八幡「……いや、……その……スマン」

588: 2014/07/24(木) 00:22:56.26 ID:ik8N66oiO
ゆたか「?……???」

八幡(伏兵過ぎるだろかがみん…いや、でも常に冷静クールな俺、八幡。こんな反応はこいつらからすれば当たり前の事だ。決してついに俺にも春が来たんじゃね的な奴ではない。何で分かるかって?何故なら俺は2度同じミスはしない男。そう、何故なら俺は2度同じミスをしない男だからだ。大事なので2回言いました。そもそも)

かがみ「すまんじゃなくて。何か言うこと、無いの……?」ジー

八幡「っあ、ありが、とう……?」アセッ

かがみ「………んっ、今日のところはこれくらいで許してあげるわ」ニコッ

八幡「……う、うス」

かがみ「でも、ちゃんと治さないとただじゃおかないわよ。いいわね?」ピッ

八幡「っを、Oh」

かがみ「何よそれ。慌てすぎでしょー?」クスクス

八幡「ぅう~るせー」

かがみ「…………あと、よく聞きなさい」グイッ

八幡「はい?!」

かがみ「私、つかさにも、ゆたかちゃんにも小町ちゃんにも。他の誰にも負けないから。覚悟しときなさいよねー?」ニヤニヤ

八幡「なっ……!?」

かがみ「ここのお菓子とジュースもらって行くわよー。ゆたかちゃん、行こ?」

ゆたか「は、はいっ。お兄ちゃん、また明日!」

かがみ「おやすみ、八幡」

589: 2014/07/24(木) 00:33:47.10 ID:ik8N66oiO
八幡「……菓子ばっか食べると太るぞ」ボソッ

かがみ「そんなに食べないわよっ!」ガー!

八幡「悪い悪い。また明日な」

かがみ「うん、また明日」

八幡「ゆたか、眠れなかったら俺の部屋に来いな」キリッ

かがみ「こら」

ゆたか「え、ええぇぇぇっと」

かがみ「ゆたかちゃんも迷わないのっ!」

ガチャ バタン


590: 2014/07/24(木) 00:37:03.84 ID:ik8N66oiO
八幡「………」

八幡(今まで他人、更に言えば主に女子とリア充には馬鹿高い壁を作ってたつもりだったのに……あいつ等いとも簡単に乗り越えて来やがるし、俺の大切な常識を簡単にぶっ壊して行きやがる。しかもさっきのアレ。あんな事ボッチの俺にあっていいのか?俺はどうしたらいいんだ?)モンモン


八幡「どうしたらいいんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」



八幡「…………やはり俺の青春ラブコメは間違っている。こんな事考えて叫ぶとかキャラじゃねーわ」ハァ




八幡(だけどたまには俺にも優しいじゃん。見直したぜ、恋愛の神様)

591: 2014/07/24(木) 00:42:22.19 ID:ik8N66oiO



ドウシタライインダヨォォォォォォォ!!!!!!


こなた「うわビックリした」ビクッ

小町「近所迷惑だって……ウチの兄がほんとすいません」

つかさ「何かあったのかなぁ」

ガチャ

かがみ「ただいま、追加のお菓子とジュース持って来たわよ」コトッ

こなた「うむ、よきにはからいたまへ~」

みゆき「比企谷さん、叫んでいたようですが何かありましたか?」

かがみ「………な、なにもなかったわよ」プイッ

こなた「なっ」

小町「」

592: 2014/07/24(木) 00:47:54.78 ID:ik8N66oiO
みゆき「??」

ゆたか「??」

つかさ「」

かがみ「さ、私はもう先に寝るわよ!明日も学校なんだから!小町ちゃん、ここ借りるわね?」

小町「は…………はい」

こなた「かがみんが…お菓子を食べようともしない、だと……!?」

つかさ「お姉ちゃん何があったのー!?」

かがみ「何もないわよ~♪おやすみー」フフン

こなた「かがみん、かがみん!?ちょっ、kwsk!そこんとこkwsk!!」ユッサユッサ

つかさ「お姉ちゃーーーん!」ユッサユッサ

かがみ「あぁもう五月蝿いわねっ!」ゴンッ!ペシッ

こなた「ぅぁ痛ぁっ!?」

つかさ「あうっ」

593: 2014/07/24(木) 00:49:34.70 ID:ik8N66oiO
こなた「お仕置きに格差を感じるのだよ……」プルプル

つかさ「あぅあぅ」

かがみ「私はもう寝る。わかったわね?おやすみ」

こなた「ちぇー」

つかさ「うー」



かがみ(おやすみ、八幡)

594: 2014/07/24(木) 00:54:50.02 ID:ik8N66oiO
小町「お兄ちゃん……たった数分でかがみさんに何を……っ」ガクガク

こなた「くぁー!こうなったらヤケ食いだよ!ヤケジュースだよ!チミ達今夜は寝かさないよっっ!!」ガツガツ

つかさ「おー!」パリパリ

みゆき「わ、私もですか…?」

ゆたか「小町ちゃん、こなたお姉ちゃん達どうしたのかなぁ?」

小町「……ゆたかちゃん、下で何があったの?」

ゆたか「……よくわからない」

602: 2014/07/24(木) 23:44:49.31 ID:xuq4TKXwO
コンコン

八幡「おーい。飯できたぞー」

シーン

八幡「起きろー」

シーン

八幡「……」イラッ


ガチャ


小町「……zzZ」スー スー

つかさ「……zzZ」スピー

かがみ「……zzZ」クー クー

ゆたか「……んんぅ」ムニャ

みゆき「……zzZ」スヤスヤ

こなた「…zzZ」グー グー


八幡「……」

カンカンカンカンカンカン!!!!!

「「「「「!?」」」」」ビクッ

八幡「おはようお前等」

小町「うぅ、フライパンにおたま……起こし方が古いよお兄ちゃん」ウツラウツラ

八幡「効果的だろ」

こなた「乙女の部屋に勝手に入っちゃだめだよ八幡~」

603: 2014/07/24(木) 23:54:56.99 ID:xuq4TKXwO
八幡「文句あるやつはメシ抜きな」

こなた「朝ごはんに突撃ーーっ!」ドタドタ

八幡「親父達が寝てるんだから走るな!」

みゆき「まぁ。それは粗相の無いようにしないといけませんね」

かがみ「とりあえず起こさないように……いい?」

ゆたか「お兄ちゃん、おはよぅ」

八幡「おう。さっさと顔洗って来……。」

ゆたか「お兄ちゃん?」

かがみ「………ん?」

みゆき「???」ハラリ

かがみ「みゆき!パジャマがはだけてる!」

みゆき「あ……これは失礼しました」イソイソ

八幡(……やっぱ大きかったな)

かがみ「な・に・を、考えとるか~っ!」ゴゴゴゴゴ

八幡「な、なんでもねぇっす!」

604: 2014/07/25(金) 00:02:03.62 ID:TnWZ3gpjO
小町「……」ジー

かがみ「……まったく」

八幡「お、俺下に降りとくから。早くメシ食いに来いよ」

かがみ「私達は制服に着替えてから行くわ、先に食べてて」

小町「あ、じゃあ小町がこなたさんの制服持っていきますよー」

かがみ「ん、よろしく」



かがみ「つかさー。つかさーー!」

つかさ「後5分で…自分で起きるよぅ……」

かがみ(ダメだこりゃ……、まぁたまには厳しくなってやるか)

かがみ「知らないからねー?……みゆき、ゆたかちゃん。行くわよ」

みゆき「ですが…」

かがみ「たまに厳しくしてやるのも姉の勤めよ。さ、ご飯食べに行こ?」

ゆたか(つかささん、ごめんなさいっ)

605: 2014/07/25(金) 00:10:20.53 ID:TnWZ3gpjO




チュン チュン チチチ…

つかさ「……んー、よく寝たぁ」

ゴソゴソ

つかさ「お姉ちゃん、おはよう~……あれ?みんなー?」

時計『チコクデスガナ』

つかさ「また、寝坊しちゃった……」



つかさ「ふぇぇぇん、お姉ちゃん何で起こしてくれないのー!」

ガチャ

つかさ「朝ごはん……お手紙?」

『つかさへ。
何度起こしても起きないので
皆、先に行きます。

いつも最後まで起こしてくれると思わないこと。たまには自分で起きなさい。

かがみより。』

606: 2014/07/25(金) 00:20:59.26 ID:TnWZ3gpjO
つかさ「うぅー。いただきます……」

モグモグ

つかさ(起きた時、家に誰もいないのって寂しいな…………)ポツーン


ガチャ

八幡「あ、起きたのか」

つかさ「ふぁふぃふぁんふん!?」ドキッ

八幡「口に物がはいったまま喋るのは行儀が悪いぞ。待ってやるから先に飲み込め」

つかさ「ふぁーい」モグモグ


八幡「ゆっくり食べたから遅刻決定だな」

つかさ「八幡くんも遅刻だよぅ」

八幡「あ、俺公欠だから」ドヤァ

つかさ「えぇー!ずるいよー!」

607: 2014/07/25(金) 00:29:10.51 ID:TnWZ3gpjO
八幡「寝坊したのが悪い」

つかさ「私も起きようとしてるもん!……あと5分寝れる!とか次の次で起きよう!とかちゃんと考えてるもん」

八幡「いやダメだろソレ」

つかさ「えへへ……」

八幡「とりあえず途中まで送ってやるから鞄やらとって来い」

つかさ「はーいっ」


prrrrrr

八幡「刑事さん。俺、学校の前で待ってますんで。……あと昼過ぎには病院の方に行かせて欲しいんすけど」

608: 2014/07/25(金) 00:48:13.41 ID:TnWZ3gpjO



八幡「ほれ、後ろ乗れ」

つかさ「えぇ!?自転車の…?」

八幡「小町以外を乗せるのは初めてなんだ。乗り心地悪くても文句言うなよ」

つかさ「ううん、八幡くん。ありがとっ」ニコッ

八幡「っ……おう。あー、俺の自転車さ、帰りに乗って帰って来ていいからな。多分今日中に取りに来れんから」

つかさ「そうなの?でも、私には大きいかも、……どんだけ~」

八幡「じゃあ学校置いといてくれ。ほら、さっさと乗れし」

つかさ「うん、お邪魔します」ストッ

八幡「……行くぞ」

619: 2014/07/26(土) 14:52:19.26 ID:GUwLuCy4O




つかさ「あー もう体育始まってるみたい」

八幡「今日はE組とD組の合同授業だったか、服忘れてないだろうな」

つかさ「うん」

八幡「校門前まで行くとクラスの連中に見つかるだろうから降りてくれ。何て言われるかわかったもんじゃない」

つかさ「はーい」

こなた「でも遅いんだなぁこれが」

八幡「なんだ泉か」

こなた「なんだとはなんだね!私に限っては扱いが皆より雑だよ!」プンスカ

八幡「そうか?……っていうかアレだな、お前って体育の時はポニテなのな」

こなた「走るのに邪魔だからねぇ」

八幡「なんだ、ゴテゴテのインドア派だと思ってたんだけど」

つかさ「こなちゃんって運動神経がすごくいいんだよ。体育系の部活に入ったら大活躍できるーってくらい」

こなた「いやいや、そんな部活に入っちゃったりしたらさ。ゴールデンのアニメも見れないしネトゲする時間も減るじゃん?だから奉仕部の方がいいんだよね」

八幡「お前は本当に揺るぎないな」

620: 2014/07/26(土) 15:02:49.05 ID:GUwLuCy4O
こなた「ちなみに格闘技も少し嗜んでおりました」ドヤァ

八幡「だからあんなに一撃一撃が重かったのかよ」

八幡(高校生とはいえ、人(俺)の体を吹き飛ばすくらいの拳がこんなちみっ子に宿っている不思議がなんとなく解明された。なんとなく腑に落ちないが)

こなた「でも昇竜○とかヨガ○レイムとか会得しようとして研究してたら本業の方が疎かになっちゃってねー」

八幡「えちょっと待って。日本の格闘技でヨガフレイ○って修得できんの」

こなた「無理だった」

八幡「だよな」


こなた「ところでさっきポニテがどうって言ってたけど。自称ボッチなのに女の子の髪とか気になるの?」

八幡「あれお前らの前でボッチって言ったか俺。……まぁ、俺だって年頃なんだよ」

八幡(気になり始めたのは、こっちに来てからだけどな)

こなた「ふーん。で、感想としてはどんな感じかね?」ファサッ

621: 2014/07/26(土) 15:15:28.36 ID:GUwLuCy4O
八幡「凄く似合ってると思うが?」

こなた「えっ」

八幡「ん?」

こなた「あ、あははー!やだなぁもー、八幡の場合そこはこう、辛口評価でしょ?」アセアセ

八幡「いや似合ってるだろ。ちなみに俺は、いや日本男児は『うなじ』にときめくし夢が煌めくからな。普通にレベル高いと思うが。なぁ?」

つかさ「う、うん。こなちゃんのポニーテール凄く可愛いと思うよ」

こなた「……そ、そか。普通にレベル高いか」イジリイジリ

八幡「おう」


かがみ「アンタ達何してんのよ」

八幡「かがみん、つかさ連れて来たぞ」

かがみ「ありがと。こなた、勝手にハードル走抜け出してたでしょ。黒井先生怒ってたわよー」

こなた「………へ、あ、かがみん?」

かがみ「……どうしたのよ、顔赤いけど」

こなた「え、あー。うん、アレだよ!今日は暑いよねっ!グレートホーンだよ!」

622: 2014/07/26(土) 15:20:34.46 ID:GUwLuCy4O
八幡「どこの黄金聖闘士ですかね」

こなた「牡牛座だよ」

八幡「知ってるっつの」

こなた「そんじゃー!わ、私は先に戻るねー!加速そーーち!!」シュタタタタタタ

八幡「うわマジで速い。高校生記録だせんじゃね」

かがみ「アンタってやつは……」ハァ


八幡「じゃ、確かに送り届けたからな。俺いねーけど帰り道気をつけろよ」

つかさ「ありがとうね、八幡くん」

かがみ「これにこりたら遅刻しないように心掛けなさいよね」

つかさ「ぜ 善処します……」

623: 2014/07/26(土) 15:31:55.04 ID:GUwLuCy4O
八幡「……」ジー

かがみ「……なによ」ジー

八幡「………眼福です」グッ

かがみ「は?」

つかさ「八幡くんはポニーテールが好きなんだって」

八幡「やっぱかがみんだよコレ」ジー

かがみ「わけわかんないけど……あんまりまじまじとみるなよ、恥ずかしいだろ」チラッ

八幡「つっても、やっぱかがみんはツインテだな。ツンデレがウルトラソウルする髪型は大抵ツインテと相場が決まっている」

かがみ「誰がツンデレだっ」

八幡「つかさも似合いそうだよな、ポニテ」

つかさ「でも私は髪の毛が長くないし…」

八幡「ショートでもできると思うけどな。むしろ稀少価値すら感じる」

624: 2014/07/26(土) 15:37:05.93 ID:GUwLuCy4O
つかさ「そうかなぁ」

八幡「やるんなら今度見せてくれな」

つかさ「うん わかったー」ニコニコ

かがみ「じゃあ私達は行くわ。つかさ、さっさと着替えて来なさい」

つかさ「はーい」

八幡「帰りにウチから荷物持って行けよ」

かがみ「またいつ女子会するかわからないので置いてってください、って小町ちゃんに言われたけど」

八幡「そうか?……とりま、いってら」

つかさ「いってきまーす」フリフリ

かがみ「ホラ早くっ。あと20分もないのよ!」タッタッタッ

つかさ「まってよー」タタタタタ




八幡「……平和だな」

625: 2014/07/26(土) 15:42:53.89 ID:GUwLuCy4O
八幡「……って自転車!自分で停めに行くか…」ハァ

八幡(願わくばこのまま続いて欲しいなーって)

八幡「……手術が終わったら『友達』になってもらえないか頼んでみようかな、なんてな。俺は今の状態に甘んじてるから別にいいんだけど」


「……すいません。比企谷八幡君ですか?」


八幡「はい?」


ブスッ…


八幡「………え?」ガクガク


「………まだ警察には喋ってないみたいだな」

626: 2014/07/26(土) 15:51:42.71 ID:GUwLuCy4O
八幡「テ、メェ……クソ野郎…」ガクッ


「恨むなら雪ノ下議員を恨むといい」


八幡「……その面、ぶん殴、、ってやるから……な、覚え………け」





八幡(……やべ…寒………)

646: 2014/07/27(日) 15:07:50.76 ID:mFUHecYBO
つかさ「あっ」

かがみ「どうしたの?」クルッ

つかさ「八幡くんに自転車を学校に置いといて、って頼まれてたの」

かがみ「それなら私が行くから早く着替えて来なさい」

こなた「私も行くー」

つかさ「お姉ちゃん、こなちゃん、ごめんね。ありがとう」

かがみ「いいから、早く行きなさい」




かがみ「八幡も八幡よ。わざわざ自転車で来ることもなかったのに」

こなた「うーん、つかさの足でこの時間に着くことはありえないと思うんだよね。多分乗っけてもらったんじゃないかな」

かがみ「ふ 二人乗りはだめだろっ」

こなた「かがみんちょっと羨ましいとか思ってなーい?」

かがみ「うるさいうるさいうるさいっ!」

647: 2014/07/27(日) 15:19:22.17 ID:mFUHecYBO
こなた「貴様ッ 炎髪灼眼の討ち手…ッッ」

かがみ「は?」キョトン

こなた「素で出てたのかぁ なんでもないよ」

かがみ「…ていうかアイツ帰ったんじゃないだろうな。居なかったら無駄足よ」

こなた「あ、八幡だ。……あと誰?」

かがみ「明らかに不審者って感じ。今時サングラスかけてマスクつけるなんて自殺行為だろ、職質でも受けたいのか?」

こなた「何か様子がおかしくなくなくなくない?」

かがみ「なくなく…どっちよ」

こなた「いや、様子がおかしいなーって」

かがみ「回りくどい!」

ドサッ

かがみ「八幡!?」

こなた「!!!」シュタタタタタタッ!!

648: 2014/07/27(日) 15:30:46.22 ID:mFUHecYBO
「ん?」

こなた「ふっ!」バシィッ

「うぉ!……こ、この俺に飛び蹴りをかますなんて良い度胸じゃないか。ここの生徒か?」

こなた「……」スッ



かがみ「あ、あ、あ……」フキフキ

こなた「かがみん!八幡、どう?」

かがみ「ど、どうしようこなた…、お腹から、血が、止まらないっ、……」ギュッ

こなた「… 早く119番しないと」

「それは無理だな。そいつに生きていられるとこちらが困る」

チャキッ

こなた「随分現実味が無いなぁ。八幡が何をしたっていうのさ」

「言う義理はない。そこをどいてもらおうか」

649: 2014/07/27(日) 15:59:18.68 ID:mFUHecYBO
こなた「………」ジッ

「そうか、ならお前もブッ刺してやる!!」ダッ

こなた「ッ!」

かがみ「こなたーーーっ!!」




巡査「銃刀法違反・殺人未遂容疑、ついでに迷惑防止条例に違反だコノヤロー。現行犯で逮捕する」

カシャン

こなた「……」

かがみ「……」

「えっ……」



巡査「早々に駆け付けられなくて悪かった。そこで空き巣も現行犯で見っけてボコってたら気がそれちまってた。すぐに、警視と救急車が着く……お前ら手当の邪魔だ、少し離れろ」

こなた「……」

かがみ「……このっ!」バシッ

「ぐぁっ!?」

かがみ「このっ、このっ!!」バシバシッ

「ぐがっ!ぶべっ!!」

巡査「一般人のお前が余計に怪我させたんじゃ裁判やらで不利になっちまう。どうせ殴るなら俺を殴れ。今回の全責任はガキのおもりもできなかった俺にある」

650: 2014/07/27(日) 16:13:13.52 ID:mFUHecYBO
かがみ「……」バシッ

巡査「……」

かがみ「……」バシッ!

巡査「……」

かがみ「……」

こなた「かがみん、もうやめよ。こんな事してるよりも先生を呼んだり、やることはいっぱいあるよ」

かがみ「………」

巡査「……応急手当は終わった。野次馬共が来ねーようにしてくるからここで救急車が着くのを待ってろ」




かがみ「……」

こなた「… かがみん」

かがみ「……」

こなた「… 私、先生呼んで来るね」

かがみ「……」コクッ

651: 2014/07/27(日) 16:26:58.45 ID:mFUHecYBO
かがみ「……」ポロッ

ポタタ…

かがみ「氏ぬわけじゃない、氏ぬわけじゃない……っ」





こなた「……先生」

ななこ「どうした泉、柊が遅く来てなーもー。授業はあと5分で終わりやぞーってな?」

こなた「……校門に来てほしいんですケド」

ななこ「どうしたんや、そんな深刻そうな顔なんてしおってからに」

こなた「………八幡が、刺されました」ボソッ

ななこ「なっ……!?比企谷は公欠のはずやろ!!」

こなた「……」

ななこ「校門やな、分かった」

つかさ「あー、こなちゃーん。お姉ちゃん知らないかなぁ?」

こなた「……つかさ、最初に言っとくけど。つかさのせいじゃないからね」

つかさ「???」

662: 2014/07/27(日) 19:17:33.12 ID:mFUHecYBO
刑事「だから、それは俺の」

巡査「申し訳ありませんでした。俺の実力不足でした」

刑事「空き巣を捕まえようとすることは警察として当然の事だ。むしろ無理を言って見張りなんて頼んだ俺の所為だよ」

巡査「ですが警視…」

刑事「昔みたく兄と呼んでくれ」

巡査「……こいつですよ、警…兄さんが追っかけてた通り魔っつーのは」

刑事「……情報をもとに照合してみよう、それより彼の容体はどうだ」

巡査「ドスで腹ぁブっ刺されてましたけど、内臓を傷つけてはいないと思います。あ、今救急車に担ぎ込まれてますよ」




救急隊員「きみは、彼の付き添いでいいね?」

かがみ「……はい」

663: 2014/07/27(日) 19:32:26.86 ID:mFUHecYBO
つかさ「八幡、くん……?」

かがみ「つかさ……」

つかさ「なんで、八幡くんが救急車に乗せられてるの?あの赤黒いシミは……」

かがみ「……」

みゆき「泉さん、いったい何があったかご説明いただけますか?」

こなた「……うん」



ななこ「おうゴルァ!!何で比企谷が刺されとんねん!アンタら何をしとったんや!!!」グイッ

刑事「すいません、私共の不注意で」

ななこ「不注意ですんだら警察も救急車もいらん!!」

巡査「……申し訳ありませんでした」ドゲザ

ななこ「……ウチは比企谷の担任や。付き添いで同行する、乗ってええな?」

救急隊員「は、はい」

みゆき「私は残って皆さんが病院に行く理由等を職員室や事務室に伝えておきます。教室も何とかしておきましょう」

ななこ「すまんな高良、お前ら早く乗りぃ!」

664: 2014/07/27(日) 19:55:06.72 ID:mFUHecYBO
救急隊員「え、あの、そこまで人数は」

ななこ「なんや!」ギロッ

救急隊員「ふぇぇ」ビクッ

つかさ「………」

こなた「つかさ、行こう?」

つかさ「……うん」

かがみ「八幡……」







刑事「………やっぱりか」

巡査「どうしました警…兄さん」

刑事「さっき現行犯逮捕した男は件の通り魔ではない可能性がある」

巡査「!?」

刑事「総武高校の時に発見された犯人の指紋と、どうも一致しない。他の証拠とも一致しないようだ」

666: 2014/07/27(日) 20:17:31.44 ID:mFUHecYBO
手術中



小町「お兄ちゃん!!」

ゆたか「はぁ、はぁ、っ」

こなた「……小町ちゃんにゆーちゃん」

小町「兄は、ウチの兄はどこですか!!?」

ゆたか「お兄ちゃんが病院に運ばれたって、聞いてっ」

かがみ「……そこの椅子で落ち着いて聞いて。いい?」

小町「……はい」

ゆたか「……」コクッ

667: 2014/07/27(日) 20:23:55.63 ID:mFUHecYBO



小町「お兄ちゃんが、刺された…!?」

ゆたか「そんな……なんで」

こなた「……八幡が関わってる事件があるんでしょ。多分それだよ」

小町「!」

ゆたか「事件…?」

かがみ「こなた」

こなた「いいじゃん。この際だから小町ちゃんにもっと詳しい事聞いとこうよ、何があったのか……知ってるんでしょ?」

小町「………はい」

つかさ「……何が、あったの?」

小町「それは──────

668: 2014/07/27(日) 20:26:08.39 ID:mFUHecYBO
ガチャ


看護師「……」


ななこ「終わった、みたいやな」

かがみ「あいつは?八幡は!?」



看護師「……」サッ




かがみ「………え」

こなた「………っ」

つかさ「… 看護師、さん?どうして目を合わせてくれないの?八幡、くん、は……?」


看護師「……」ペコッ


かがみ「ちょっとっ、待、八幡は、八幡はどうなったんだっ!!!」

つかさ「う、ふぇ、、八幡く、ん…」

ななこ「くっ……」ガンッ

こなた「……八幡が…?嘘だよね、ねぇ!?」

669: 2014/07/27(日) 20:31:35.02 ID:mFUHecYBO
小町「お兄ちゃ……そんなぁ、そんなのって無いよ……」

ゆたか「……お兄、ちゃ、……ふぇぇぇん」グスッ

ななこ「……比企谷ァ…おまえはホンマに……ッ」


つかさ「……私が、私が悪いの。寝坊さんなんてするからぁ……」

かがみ「……」ギュッ

つかさ「……八幡くん、ごめ、ごめんなさい…っ」

かがみ「……」


670: 2014/07/27(日) 20:33:04.81 ID:mFUHecYBO
神は言っている…私が1時間で戻って見せると…

空腹でしにそうなので飯をイートしてきますわよ

676: 2014/07/27(日) 21:41:15.84 ID:mFUHecYBO
ゲコ太「何を泣いてるのかね?」

つかさ「だって、八幡くんがぁ…」



ゲコ太「うん?一命を取り留めたね?」



かがみ「」

つかさ「」

こなた「」

小町「」

ゆたか「」

ななこ「」


ゲコ太「うん?」

680: 2014/07/27(日) 21:57:17.17 ID:mFUHecYBO
こなた「え、えーっと、さっき看護師サンが露光に目を逸らしたから”そう”なのかと、オモイマシテ……」

ゲコ太「あぁ、彼だね?彼は人見知りが激しいから私以外と目を合わせようとすることは当然。他人とは滅多に会話もしないね?」

かがみ「……」パキポキ

小町「……」シャキン

こなた「お、御二方ぁ…?」

かがみ・小町「「地獄を見せてやる」」ニコッ


ななこ「……危うくこの病院でも殺人事件が起こるところやったわ」

こなた「先生縛るの上手デスネー(棒」

かがみ「がるるるるーーっ!うーっ!!」ジタバタ

小町「シャーーーッッ!!」ジタバタ

看護師「ヒィィィィ!!」

ゆたか「でもよかったぁ…お兄ちゃんが無事で……」

つかさ「うん、本当に……本当に…」ポロポロ

682: 2014/07/27(日) 22:24:49.02 ID:mFUHecYBO
ゲコ太「午後に手術の予定に入っている患者を、まさか緊急手術することになるとはね?まぁ腫瘍も取り除いたし胃の穴も綺麗に塞がるように施したから時間がかかったね?」

小町「腫瘍?……午後に手術ってどういうことですか?」

かがみ「うっ」ドキッ

ゆたか「あっ」ギクッ

こなた「ほうほうチミ達。まさか知っていて私達に黙っていたのかねー?」キラン

かがみ「な、なんの事だよ…ね、ゆたかちゃん」アセアセ

ゆたか「え、は、はいっ!お兄ちゃんが胃に癌を持ってた事なんて知りませんっ」ドカーン

かがみ「ちょっ」

小町「」

ゆたか「あ……はぅぅ、ごめんなさい…」

684: 2014/07/27(日) 22:42:44.34 ID:mFUHecYBO
ゲコ太「ん?言っちゃまずかったかな?」

小町「……いえ~。小町は…知っていましたからぁ」ニコォ…

かがみ・ゆたか「「ひぃぃ…」」ガクガクブルブル

こなた(リアルブラコンって怖いねぇ)

こなた「癌、かぁ。胃の癌って転移するとか聞いたような」

ゲコ太「そうだね?今日中に切除しなければリンパ等に乗っていたるところに飛んで行くところだったね?」

こなた「ワァオ。ギリギリだったかー」

つかさ「えっとぉ、よくわからないんですけど……八幡くんは元気になるんですよね?」

ゲコ太「この【自称:黄泉還し】の僕が保証するね?」

小町「わぁ厨二だ」ボソッ

686: 2014/07/27(日) 22:58:04.99 ID:mFUHecYBO
ゲコ太「………」ズーン

小町「じょ、冗談ですよ~。いいネーミングセンスしてると思いますよー」

ゲコ太「やっぱりそう思う?僕も気に入っててね?何で黄泉還しかって……」

ななこ「んで、八幡はいつ頃目が覚めるんや?先生」ズイッ

ゲコ太「早くて2、3時間くらいだね?」

ななこ「てことは……9か10時がええとこやな」

ゆたか「いつのまにか7時間くらい経ってたんですね……ふぁ」

ゲコ太「うちの病院は消灯が10時だね?個室にしておくから特別に消灯しなくてもいいね?ただ隣近所の部屋から苦情が出るのはご遠慮願うね?」

ななこ「すいません、ありがとぉございます。」

687: 2014/07/27(日) 23:11:56.42 ID:mFUHecYBO
ゲコ太「そうそう、患者にはこれからも何度か健康診断に来るように伝えておいて欲しいね?」

ななこ「わかりました。ほな待合室に行ってますんで、比企谷が部屋に移ってから連絡…」

ゲコ太「移すのは10分くらいだから、別段すぐ近くの椅子で待ってもらっててもいいね?この階のナースセンター前の椅子に腰掛けてもらっていると連絡がし易いね?」

こなた「じゃ、私飲み物買ってくるよ~。皆何がいい?」

ななこ「比企谷が目ぇ開けるころは夜中や、おまえらは帰」

こなた「帰りませんよーだ。適当に買ってくるね~」タッタッタ

ななこ「あ、泉コラ!」

つかさ「私達も八幡くんが目が覚めるまで居ますっ!」

ななこ「…あんなぁ、明日も学校やねんで?教師としては遅くまで生徒をフラフラさせるわけには行かないんや」

688: 2014/07/27(日) 23:33:14.06 ID:mFUHecYBO
つかさ「でも…」

ななこ「それに」ビシッ

小町「?」

ゆたか「?」

ななこ「そこの2人は中学生や。尚更ダメに決まっとるわ」

ゲコ太「個室には1人…頑張れば2人寝転がる事ができる折りたたみベットがもう一台あるね?」

ななこ(余計な事を言いおってからに…!)






八幡「つまり意識のない俺にヘッドロックをかけていたのは寝ぼけていたからだ、と?」

こなた「いやぁ面目ない~」

八幡「面目ないじゃねぇだろもう一回生と氏の狭間を行き来するところだったわ」

こなた「てへぺろっ☆」

八幡「このやろ」コツン

689: 2014/07/27(日) 23:53:57.11 ID:mFUHecYBO
ななこ「2人、ってゆーたハズなんやけどなぁ?」

ゆたか「えへへ…」

こなた「そりゃあホラ、私とゆーちゃんはサイズ的には0.5人くらいですし」ドヤァ

ゆたか「言ってて悲しくない?お姉ちゃん…」シクシク

小町「ていうかよくも小町に嘘ついてたねーお兄ちゃんっ(はぁと)」ニコニコ

八幡「いやー妹に心配をかけたくない、っていう兄なりの考えがだな」

小町「そっか、お陰で後から氏ぬほど心配したけどねっ(はぁと)」ニコニコ

八幡「そ、それはすまん。まさかこんな事になるとは思いもしなかった」

700: 2014/07/28(月) 20:50:24.38 ID:oyK/D4NWO
小町「すまんですんだら警察はいらないよねっ(はぁと)」シャキン

八幡「分かった、分かったからその出刃包丁しまってくれ。本気で怖い。っていうか何でそんなもん持ち歩いてんの」ガクガク

こなた「まぁまぁその辺で。八幡も反省してるみたいだしさぁ」

小町「……そこまで言うなら」スッ

八幡「…助かった」ホッ

ななこ「まぁ元気みたいやし、ウチはもう帰らせてもらうで。退院にはどれくらいかかるんや?」

八幡「もしもの事を考えて全身くまなく検査するのと、治療・療養云々以下略で3週間程あれば充分だそうです」

こなた「あー。じゃあ今年の桜藤祭は諦めないとねぇ」

八幡「何それ」

こなた「文化祭だよ文化祭、凌桜学園の文化祭」

701: 2014/07/28(月) 21:01:03.47 ID:oyK/D4NWO
ちょっと風呂スマソ

703: 2014/07/28(月) 21:40:31.14 ID:oyK/D4NWO
八幡「あんなリア充がはしゃぐイベントになんて興味のカケラも無いわ」バッサリ

こなた「えぇー。一緒にまわろーと思ってたのに~」

八幡「べ、別にどうでもいい」

小町「ちなみにいつごろなんですか?」

こなた「今年はー……えー…いつだっけ?10月半ばぐらいだったような…ちょっとみゆきさんにメールで聞いてみるねん」

八幡「いや別に今じゃなくていいけど」

こなた「………ん、よし。送信っと」

prrrrrr

八幡「早っ」

こなた「ふむふむ、今年は10月の12日だねー」

八幡「ぴったし3週間くらいだな」

704: 2014/07/28(月) 21:47:21.82 ID:oyK/D4NWO
こなた「そうだねー」

ゆたか「私、こなたお姉ちゃんの学校受けるから見に行こうかなぁ」

小町「あ、小町も行きますよー」

八幡「おうおう、行って来い」

こなた「じゃあしょうがないから、来年は一緒に回ろうね八幡」パチッ

八幡「わかっ、た」ドキッ

こなた「おや?おんやぁ?今ちょっと胸ドキしたー?」ニマニマ

八幡「してねぇ。とっとと寝ろ」

こなた「ぶー」

ななこ「ほな帰るなー。泉、明日遅刻は許さんからな」

こなた「サー・イエッサー!」ビシッ

712: 2014/07/29(火) 18:45:37.04 ID:7SW//IyKO
八幡「……ちっと自販機に飲み物買いに行ってくるわ」スッ

小町「小町は100%オレンジで!」

こなた「あー私も行こうかなぁ。なんか眠れそうにないし」

ゆたか「私もぉ…」ウツラウツラ

小町「ゆたかちゃんは小町と一緒に少し寝ようよ、眠そうだよ?」

ゆたか「んー…」

八幡「ゆたかはココアとかでいいか?」

ゆたか「うん……ふぁ」

小町「お兄ちゃん、あんまり炭酸とか刺激強い飲み物はダメだよ?先生が言ってた」

八幡「MAXコーヒーなら大丈夫だろ」

こなた「ほれほれ行くよー」グイグイ

八幡「引っ張んな」

713: 2014/07/29(火) 18:55:30.75 ID:7SW//IyKO
小町「いてらー」






八幡「夜の病院って雰囲気あるな」スタスタ

こなた「八幡、手術したばかりだけど出歩いて大丈夫なの?」トテトテ

八幡「大丈夫だ、問題無い」

こなた「ならいいけど」

八幡「そういえばお前とこうやって話するのは久しぶりかもな」

こなた「八幡がハーレムを作るから近寄れなかったんだよぉ」

八幡「作った覚えが無い事案発生。まぁギャルゲ工口ゲならハーレムエンドを目指して進行中のやつがある」

こなた「ほう?何てゲーム?」

八幡「工口ゲの方はあえて伏せるが、車輪の国ってのを中古で見つけてな」

こなた「向日葵の少女か、やったことないからかしてくれたまへよ」

714: 2014/07/29(火) 19:06:11.19 ID:7SW//IyKO
八幡「別にいいけど、クリアするまでちっと待てよ」

こなた「分かってるってばー。しっかし助かってよかったよねぇ、まさか胃に癌があるのに刺されちゃうなんてね」

八幡「ほんとにな、まぁバレてるのは予想してたが。刺されるって本当に痛いのな」

こなた「アニメやなんかで見るぶんにはあまり痛そうには見えない不思議」

八幡「それな。……ん?」

『……』
『……』

八幡「……あ、………あ…なんで?」

こなた「八幡?」


雪乃『痛かったでしょう?私もそうだったわ』

結衣『私なんか背中を刺されたよ。一生傷が残るかも』

雪乃『誰のせいで私達がこんなに苦しまななければならないのかしら』

結衣『誰のせいで私達が身体に傷をつけられなきゃならないんだろ…』

八幡「そ、それは……」

こなた「……?はーちーまーんー?」

715: 2014/07/29(火) 19:12:55.61 ID:7SW//IyKO
雪乃『分かっているのでしょう?』クスクス

結衣『そうだよ、私の気持ちみたいにさ。本当は分かってたんでしょ?』クスクス

八幡「……すまなかった」

雪乃『すまない、で済むとでも思ってるのかしら。誠意を見せて欲しいのだけれど』

結衣『背中痛い……、ホラ。見て?こーんな大きな傷痕ができたよ』


八幡「ぅっ……由比ヶ浜、血が…」

こなた「……」

結衣『そりゃそうだよ、いきなり知らない人に刺されたんだからヒッキーのせいで』

雪乃『私のも傷が開いてきたわ。比企谷くんのせいで』

八幡「……俺のせいで」

719: 2014/07/29(火) 21:26:55.11 ID:xAR2DCQTO
こなた「ほぁたぁ!!」ビシイッ

八幡「おう!?……ん?」

こなた「何を独りでブツブツと言ってんのさ?厨二病?」

八幡「……いや、なんでもない」

こなた「なんでもない風には聞こえないけどなぁ。このこなた様に話してみないー?」

八幡「別にいい」

こなた「ジュースくらいは奢るからほら、あそこに座って話そうじゃーないかー」

八幡「……」ハァ



こなた「さぁさぁ話して御覧なさい」

八幡「いいって」

こなた「言わないと写真をばら撒くぞー」

八幡「まだ持ってんのかよ……そろそろ消してくれ」

720: 2014/07/29(火) 21:44:05.50 ID:xAR2DCQTO
こなた「話してくれたら消してやらん事も無いよ?」ニヤリ

八幡「じゃあ消さなくていい」

こなた「……」

八幡「……」

こなた「八幡の絡んでる事件のことかぁ」ボソッ

八幡「……」ギクッ

こなた「そういえば先生が名前を言ってたよね、雪ノ」

八幡「分かった、分かったから」

こなた「無理矢理みたいでごめんね(笑)」

八幡「自覚があるならやめて欲しかった?だが?」

こなた「心配になったんだもん」

722: 2014/07/29(火) 21:56:04.58 ID:xAR2DCQTO
八幡「俺もただのクラスメートの事を心配できるほど心に余裕が欲しい」



こなた「ただのクラスメートというか、私達って友達じゃん?」




八幡「えっ」

こなた「そりゃ心配するよー」

八幡「お、俺に友達なんて……作った覚えも出来た覚えも無い…」オドオド

こなた「チッチッチ、気付いたらいつの間にか友達。なんて良くあることだよキミィ」

八幡「……」

こなた「何が八幡をそうさせてるのかは分からないけどさ、今は騙されたと思って私達に近付いてみてよ。おk?」

八幡「………う」

八幡(……だとしても何て言えばいいのかわからんのですが)

こなた「ヘタレだなぁ、女の子から先に言わせる気?…はぁ、私達と友達になってくださいっ!」

八幡「……ま、まぁ騙されるのなんて慣れてるしな。友達とやらになってやるよ!」

こなた「そこのひん曲がった所治さないと友達増えないよ~」

八幡「うっせ」




こなた「さて私の友達、八幡君。真面目に相談に乗ってさしあげようではないかっ」

八幡「……まぁ、アレだ。最近ちょっと幻覚がな」

こなた「やっぱり厨二病だったかー」

八幡「真面目に相談に乗るんじゃなかったのかよ」

723: 2014/07/29(火) 22:04:31.53 ID:xAR2DCQTO
こなた「乗ってるよー?」

八幡「腑に落ちねぇ」

こなた「さぁさぁ続きを」

八幡「……これは俺の友達の友達の話なんだが」

こなた「八幡の話ね、それで?」

八幡「……」

727: 2014/07/29(火) 22:35:15.86 ID:xAR2DCQTO
夏休みに入るちょい前くらいか、その前。

俺の友達は奉仕部をサボった。

今考えるとサボらなければあんなことにはならなかったんだと思う。




八幡「………だりぃ」

八幡(食材やらを小町が帰って来る前に準備しとかにゃならんからな。悪いがサボらせてもらうか)

「すいません、雪ノ下雪乃という生徒をご存知ありませんか?」

八幡「……え、俺?」

「はい」

八幡(何だこいつ。雪ノ下雪乃って……まぁあいつしかいないよな。うん、無視)

八幡「それじゃ、そういうことで」

728: 2014/07/29(火) 22:42:11.88 ID:xAR2DCQTO
?「いやいやいやいや、キミ、奉仕部の部員でしょ?」

八幡「……さぁ」

そいつは奉仕部なんて滅多にない部活を、その上俺がそこの部員だということも知ってた。

?「調べはついてるんだよ。それで、ここに雪ノ下雪乃っていうすごく優秀な生徒が奉仕部にいるそうじゃないか。取材をと思って尋ねてきたんだが……」

八幡(あいつも週刊誌デビューか。さすがは雪ノ下様だな……)

八幡「てかウチの学校、アポなしはNGですよ。俺としてもこれ以上見知らぬ人と話すのはキツいんで。そういうことで」

?「アポはとってある!ちゃんと事前に許可は頂いているとも!」

729: 2014/07/29(火) 22:44:36.03 ID:xAR2DCQTO
八幡「そっすか、妹が待ってる(嘘)んで俺はこれで」スタスタ

?「まぁまぁ、その奉仕部に使われている部室に案内して欲しいだけなんだ。」

730: 2014/07/29(火) 22:48:30.67 ID:xAR2DCQTO
八幡「いや、本当時間ないんで」

?「案内。してくれるよね?お礼はするから、ね!」

八幡「……案内だけなら」


この時の俺は浅はかだったんだ。



八幡(ついてねぇ…)

?「ねぇきみも出てみるかい?ウチの週刊誌!イケてる高校生っていう欄もあるんだよ」

八幡(なにその公開処刑)

?「なかなか広いんだねぇ、こんにちは~」

八幡「なんつーか……フレンドリーっすね」

731: 2014/07/29(火) 22:59:25.41 ID:xAR2DCQTO
?「ははは、よく言われるよ」

八幡「……ここが部室です」

?「ここが、ね。じゃあ早速お邪魔し」ニヤッ

八幡「………ちっと待ってくれます?今更言うのもアレかとは思うんすけどアポありなら入校許可書がある筈なんですよね、赤い紐のやつ」

?「あ、あれ?編集部に忘れて来たかな?そのまま茶封筒に入ってたからうっかり…」アセアセ

八幡「あーすんません間違えました。入校許可書は事務室で借りるんでしたわ。更に言うなら、うちの学校の封筒は統一で薄緑なんすけど」ジロッ

?「う、うるさい!子供にはわからない大人の事情だ!」

ガラッ

結衣「あれ?ヒッキー?」

雪乃「騒がしいのだけれど。そちらは?」

八幡「ちょっ、待てコラ!」

グイッ

…カラン

732: 2014/07/29(火) 23:04:23.52 ID:xAR2DCQTO
彩加「これ、なんだろう?……えぇっ!」

八幡「ナイフ……ッ!?」

雪乃「……比企谷君。これはどういう」

?「う、おぉぉぉ!!寄越せ!!」ドンッ

彩加「あぅっ!!」ドシャッ

結衣「彩ちゃん!」

?「お前もどけぇ!!!」ザクッ

結衣「あぁぁっ!!」ガクッ

八幡「由比ヶ浜!!!」

雪乃「!!?」

?「……雪ノ下雪乃、だな…?」

雪乃「……悪いけど、貴方の様な下衆な人間に名前を呼ばれるのはそこの比企谷君の100倍以上気持ち悪いわ。何の抵抗もない由比ヶ浜さんにこんなことをするなんて最低もいいところよ」

733: 2014/07/29(火) 23:08:11.88 ID:xAR2DCQTO
八幡「ば、馬鹿野郎!挑発してんじゃねぇ!!」

雪乃「元はと言えば貴方もよ比企谷君。こんな不審者を学校に、奉仕部の部室に招き入れるなんて何を考えているの?早く由比ヶ浜さんの手当てをしなさい!」

八幡「あ、あぁ…」

彩加「由比ヶ浜さん、大丈夫…?」

結衣「ヒッキー……痛いよ…っ」

八幡「すまん、すまん…俺が、俺のせいで……」

ザシュッ

雪乃「……っ、……カハッ」

八幡「雪ノ下ぁ!?」

彩加「雪ノ下さん!!」

?「……は、ハハ、ざまぁ見ろ!」

734: 2014/07/29(火) 23:14:14.13 ID:xAR2DCQTO
バンッ

平塚「何事だ!!」

八幡「平塚先生…俺、俺どうしたら……」

?「チッ、どけ!!」

平塚「…!フンッ!!!」ドゴォッ

?「ぐばぁぁっ!!?」ドサッ

平塚「何だこの輩は。それより、これは一体どういうことだ比企谷……!?」

八幡「俺は、俺は…!ああぁぁ……」

雪乃「………痛い…わね……」

結衣「ヒッキー………助けて…」


平塚「雪ノ下!由比ヶ浜!……何をやってる比企谷!!救急車を呼べ!!!」

八幡「ヒッ、は、はぃぃっ!!」

735: 2014/07/29(火) 23:18:31.37 ID:xAR2DCQTO
?「どけ!!!」ヒュンッ

戸塚「ひゃぁっ!」スパッ

八幡「戸塚!」

?「は、ははははは!!」タタタタタ

平塚「っ、しまった!!待て!!!」


八幡「あ、あああああああ!!!!」ガサガサ

ポロッ

八幡「馬鹿取り落としてんじゃねぇよ…馬鹿、て、手ぇ!震えるな番号が押せねぇだろ!!」

戸塚「痛ぃ……」

八幡「と、戸塚…大丈夫か……?」

戸塚「怖かった…怖かったよぉ八幡……ひっく…」

八幡「足に傷が…っ」

737: 2014/07/29(火) 23:20:28.11 ID:xAR2DCQTO
?「どけ!!!」ヒュンッ

彩加「ひゃぁっ!」スパッ

八幡「戸塚!」

?「は、ははははは!!」タタタタタ

平塚「っ、しまった!!待て!!!」


八幡「あ、あああああああ!!!!」ガサガサ

ポロッ

八幡「馬鹿取り落としてんじゃねぇよ…馬鹿、て、手ぇ!震えるな番号が押せねぇだろ!!」

彩加「痛ぃ……」

八幡「と、戸塚…大丈夫か……?」

彩加「怖かった…怖かったよぉ八幡……ひっく…」

八幡「足に傷が…っ」

738: 2014/07/29(火) 23:22:28.86 ID:xAR2DCQTO
雪乃「比企谷……くん?さっさと、救急車くらい……呼びなさいっ!」

結衣「うぅっ……ヒッキぃ……」

彩加「痛い…怖いよ……何で僕達がこんな目に…」


八幡「ごめ、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

739: 2014/07/29(火) 23:29:34.75 ID:xAR2DCQTO
「昨日のアレ、比企タニ君のせいらしいぜ」

「彼のせい…?本当か?」

「おい見ろよ、あいつが一昨日の原因の比企谷だってさ」

「雪ノ下って子と由比ヶ浜って子が…」

「入院してるんだよね、大丈夫なの?」

「意識は無いらしい……おい、こっち見たぞ」

「怖い目……罪悪感とかないのかな」


八幡「………」


八幡「……ははは、なんだこれ。なんの冗談だよ…」

ザクッ

八幡「痛ぇ……なんだ現実なのかコレ。俺の人生間違いだらけだな………」



740: 2014/07/29(火) 23:37:44.23 ID:xAR2DCQTO
八幡「……とまぁこんな感じだ。世間の目なんてどうでもいい俺が氏にたいと思ったくらい居心地最悪だった。まぁ俺の自業自得なんだけどな」

こなた「……」

八幡「俺といるとロクな事がない。現に俺も刺されちまったし」

こなた「……」

八幡「だからこれ以上俺に関わらない方がいい。こんなに良くしてくれたお前らまで危険に晒したくないんだわ」

こなた「……」

八幡「少しの間でも友達として俺の話を聞いてくれて、その……なんつーか嬉しかった。から、さ。ここでさよならだ」

こなた「……」

八幡「じゃあ明日からは俺に話かけないでくれ。いいな?」

こなた「……」

八幡「なんとかいえよ、最後くらい」

741: 2014/07/29(火) 23:44:08.87 ID:xAR2DCQTO








こなた「………涙、拭く?」






八幡「………はぇ…?」ポロポロ

こなた「あぁもう、ほら、こっち向いて。拭きにくいから」グイッ

八幡「なんで……お前は、お前達は…」

742: 2014/07/29(火) 23:50:57.52 ID:xAR2DCQTO
こなた「よしよし。辛くて苦しかったんだね。八幡は頑張ってるんだね」ナデリ

八幡「違、違ぇし。泣いてねぇし…」グイッ

こなた「こら」グイッ

八幡「……」

こなた「ここには私と八幡以外誰もいないから、さ。今のうちにいっぱい泣いちゃいなよ」ギュッ

八幡(あ……っ)

こなた「何かあったら私でも、かがみんでも、つかさでも、みゆきさんでもゆーちゃんでも。いつでも言ってよ。慰めてあげるくらいはする筈だから」

八幡「……あ。あぁあ……うぁぁぁぁぁぁぁあぁっ────────!」

こなた「……」ナデナデ




小町「………」

ゆたか「お兄ちゃん、どうしたのかなぁ」

小町「先に病室に帰ってよっか。ゆたかちゃん」

ゆたか「……うんっ」

743: 2014/07/29(火) 23:55:07.14 ID:xAR2DCQTO
八幡「……ん」

こなた「やぁやぁ八幡くん。お目覚めかい?」ナデナデ

八幡「……泉…?自販機前の椅子か?何でここに…」ハッ



こなた『何かあったら私でも、かがみんでも、つかさでも、みゆきさんでもゆーちゃんでも。いつでも言ってよ。慰めてあげるくらいはする筈だから』

八幡『……あ。あぁあ……うぁぁぁぁぁぁぁあぁっ────────!』

こなた『……』ナデナデ



八幡「………」

こなた「思い出した?」

八幡「頃してくれ」

こなた「赤ちゃんみたいにわんわん泣いちゃって~。かーわーいいなぁ八幡は」ニヤニヤ

八幡「あー覚えてるわー顔に当たった硬い感しょk」

こなた「ほぁたぁ!!!」ビシイッ

744: 2014/07/29(火) 23:58:22.12 ID:xAR2DCQTO
八幡「ゔっ。……まさか朝を泉の膝の上で迎える事になるとはな」

こなた「まぁいいんじゃない?”友達”だし」ナデナデ

八幡「………そか」

こなた「うん」ナデナデ

八幡「あとそろそろ撫でるのやめてくんない?さっきから看護師さんやらじーさんばーさんがチラチラウフフって見てるんだけど」

こなた「やだ」ナデナデ


八幡「……羞恥プレイもいいところだぜ」


八幡(やはり俺の青春ラブコメは間違っている)

745: 2014/07/29(火) 23:59:00.12 ID:xAR2DCQTO
終わりじゃないよ続くよ!

746: 2014/07/30(水) 00:01:07.83 ID:gX2Ibky+O
一旦止めなのだわ
次から一気に時間が飛んで12月の終わりになっちゃうのだわ
理由は早くみなみちゃんを出したいからなのだわ

747: 2014/07/30(水) 00:02:59.85 ID:JJIJJGgso
乙なのだわ

引用元: 八幡「総武高校から来ました」こなた「ほうほう」