1: 2012/09/30(日) 10:23:06.89 ID:cH5e6Q060
アスカ「あんたの場合、痴女じゃないの。まぁ痴漢の可能性もあるけど」

シンジ「どっちでもいいよ……はぁ」

アスカ「それにしても、バカシンジなんかに変態行為するなんてモノ好きよねえ」



ガタン ガタン

シンジ(! また……気のせいじゃないよな?)

シンジ(ううぅ怖いよぉ……いったいどんな人が)

アスカ「ハァ、ハァ、ハァ」

2: 2012/09/30(日) 10:23:53.23 ID:K5Y3kfxl0
犯人お前やないかーい!

3: 2012/09/30(日) 10:24:09.68 ID:9+xbzs1CP
おいお前かい!

4: 2012/09/30(日) 10:24:52.26 ID:iHHKGzpRP
出落ちワロタww

5: 2012/09/30(日) 10:29:14.28 ID:cH5e6Q060
シンジ「電車変えようと思うんだ」

アスカ「ふーん。で、変えてどれに乗るわけ?」

シンジ「うん。ちょっと余計に時間かかるけど、街で買い物する時は○線で~」



ガタン ガタン

シンジ(こっちも混んでるな。でも、痴漢がいないならいいや)

サワッ

シンジ「!!」

シンジ(ど、ど、どうして!?)

アスカ「……」

10: 2012/09/30(日) 10:41:13.64 ID:cH5e6Q060
アスカ(ビビってるビビってる。声も出せないなんて、可愛いもんよね)

アスカ(ああ! シンジのお尻ふにふにぃぃぃぃ)

フニフニフニ

シンジ(ひぃぃぃぃぃぃ)

アスカ「ハァハァハァハァ」



シンジ「もう電車乗りたくない……イヤだ」

アスカ「……」

シンジ「ねえ。アスカはどうやって対策してるの?」

アスカ「私? 私は触られる前に気配で分かるから、先に睨みつけてやるわ」

シンジ「スゴイや……僕にはそんなの、できそうにないよ」

アスカ「ふふーん」

シンジ「なにか考えないと……」

13: 2012/09/30(日) 10:45:33.35 ID:7hd22zPL0
どうせ犯人カオルだろ、と思って開いたら違った

14: 2012/09/30(日) 10:46:37.11 ID:cH5e6Q060
ミサト「―――女装でもしたら?」

シンジ「助走?? でもそんなスペースなんて」

ミサト「どんな勘違いよ。そうじゃなくて、女の子のカッコするってこと」

シンジ「え、でも」

ミサト「普通は女性のほうが狙われるもんだけど、シンジ君を狙うやつはそうじゃないでしょ?」

シンジ「まぁ……僕が男だっていうのは分かってると思います」

ミサト「だったら女装しちゃえば気づかれないんじゃない?」

シンジ「バレますよ。痴漢だけじゃなくて他の人達にも」

ミサト「だーいじょうぶだってシンジ君なら。なんだったら、そのまま女性専用車両に乗っちゃいなさい」

シンジ「そ、それはちょっと」

15: 2012/09/30(日) 10:52:33.69 ID:cH5e6Q060
シンジ(スカートまで履かされるなんて……足元が頼りなくて落ち着かない……)

男A「おっ」

男B「なに?」

男A「今すれ違った子」

シンジ「!?」

男A「マジかわいー」

男B「え、見てなかった」

シンジ「……」ドキドキドキ

シンジ(バレてない……よね?)



ガタン ガタン

シンジ(落ち着かない。けど)

アスカ(シンジー! シンジぃぃぃどこー!?)

シンジ(痴漢がこない! ありがとうミサトさ)

サワッ

18: 2012/09/30(日) 10:56:37.33 ID:cH5e6Q060
シンジ「ひぅっ!」

シンジ(そ……そんなぁ。こんな恥ずかしいカッコまでしてきたのに!)

サワサワ ムニムニ サワサワクニクニ

シンジ(こないどころか、いつもより図々しくなった気が……ぅぅぅ)

ミサト「フー、フー、フー」

24: 2012/09/30(日) 11:07:57.80 ID:cH5e6Q060
シンジ「ダメでした……」

ミサト「そう。敵もなかなかの眼力ってわけね。ごめんなさいシンジ君」

シンジ「いえ! ミサトさんのせいじゃ……きっと、僕に隙があるから」ウルウル

ミサト「シンちゃん。じゅるっ」

シンジ「あの、ミサトさん。よだれが」

ミサト「あらやだ失礼」

26: 2012/09/30(日) 11:18:38.06 ID:cH5e6Q060
シンジ「男なんて触って、なにが楽しいんだろ」

ミサト「うーん。じゃあ、今度こそ女性専用車両に乗ってみたら?」

シンジ「そんな。マズいですよ」

ミサト「平気よ、女装がバレないのは今回で実証済みだし」

ミサト「敵も男だったら、例えシンジ君の女装を見ぬけても手が出せないじゃない」

シンジ「……なるほど……」



アスカ「ぐ、ぅぅぅぅ」

アスカ(右手が疼く……! 今日、シンジのことお触りできなかったせいで……!)

アスカ(なのにシンジのやつ、どんな対策取ったかイマイチ言いたくなさそうだし)

アスカ(けど、しつこくツツき過ぎると疑われちゃうかも知れない……)

27: 2012/09/30(日) 11:24:09.82 ID:cH5e6Q060
アスカ「―――もう一回確認するわよ? 私は先頭車両から。あんたは最後尾から」

レイ「……」コクッ

アスカ「シンジを見つけたら、速やかにメールで私に連絡すること。この件は一切他言無用」

アスカ「質問ある?」

レイ「ないわ」

アスカ「……あんたの手を借りるのは不本意だけど。約束通り、後でたい焼きおごってあげるから」

レイ「ええ」

アスカ「じゃ、行くわよ!」

29: 2012/09/30(日) 11:30:21.51 ID:cH5e6Q060
ガタン ガタン

シンジ(ホントに女性専用車両、乗っちゃった)ドキドキ

シンジ(もし男ってバレたらどうしよう。そういう趣味だって言って誤魔化すしかないのかな……)


ガタン ガタン

アスカ(いない。いない! もう、どこ隠れて乗ってんのよバカシンジぃ)


ガタン ガタン

レイ(たい焼き。たいを焼いたもの。鯛は魚類。焼き魚?)

レイ(なのに弐号機パイロットは、アンコが中に入ってると言っていた……不思議)

レイ(! あれは)

32: 2012/09/30(日) 11:41:16.99 ID:cH5e6Q060
レイ(たい焼……葛城三佐。公務中のはずなのに)



シンジ(ぁぁぁぁぁ、なんで、なんで)

サワサワサワサワ

シンジ(ここ女性専用車両で、僕も女の子のカッコしてるのに!)

ミサト「フー、フー、フー」

レイ「……?」

ミサト「フー……ぁ」

48: 2012/09/30(日) 13:14:16.79 ID:cH5e6Q060
ミサト「……」

レイ「……」

シンジ(あ。離れた……やめてくれるのかな)

ミサト「……」シーッ!

レイ「?」

ミサト「……」コレコレ

レイ(……………………碇、くん?)

フニッ

シンジ「ッ!」

ミサト「……」

レイ「……」

49: 2012/09/30(日) 13:16:20.64 ID:cH5e6Q060
ガタン ガタン

ミサト「フー、フー、フー」

レイ「ハッ、ハッ、フー」

シンジ(うあああああ、手が増えたぁぁぁぁ!?)

53: 2012/09/30(日) 13:21:30.20 ID:cH5e6Q060
プシュー

シンジ(もうヤだ!)

レイ「あ……」

ミサト「降りちゃったわねーシンちゃん。じゃ、私もこっそりネルフに帰るわ」



アスカ「ファースト! どう、あいつ居た?」

レイ「…………いえ。見つけられなかったわ」

アスカ「もうっ。どうなってんのよぉ。絶対これに乗るハズだったのに」

レイ「たい焼き」

アスカ「ん?」

レイ「成功報酬とは言わなかったから。たい焼き」

アスカ「……」

57: 2012/09/30(日) 13:32:39.67 ID:cH5e6Q060
シンジ「はぁ」

ミサト「大丈夫? シンジ君」

シンジ「なんで逃げられないんだろ……」

ミサト「そうねえ。まさか女性専用車両に移っても追ってくるなんて」

ミサト「けど、収穫もあったんじゃない?」

シンジ「収穫? なんですか?」

ミサト「ほら、これで痴漢じゃなく痴女だってハッキリしたわけだし。男に弄られるよりマシって思えば」

シンジ「向こうも女装してるかも知れないじゃないですか」

ミサト「そんなので外歩いたらすぐバレるわよ。ましてや女性の中に混じれば」

シンジ「僕、なにも言われませんよ」

ミサト「そりゃーシンジ君はね。元がそこらの女子より断然可愛いもの」

シンジ(あんまり嬉しくないや……特に今は)

ミサト「それから、この痴女はかなりの美女ね! 間違い無く」

シンジ「え。ど、どうしてそんな事」

ミサト「これまでの情報からのプロファイリングよ。プロファイリングって聞いたことある?」

61: 2012/09/30(日) 13:41:43.38 ID:cH5e6Q060
アスカ「くぅぅっ、ぐ……ッ」

アスカ(右手がもう、このままじゃ制御できなくなっちゃう。早くシンジに、シンジを、シンジぃ)

アスカ(でも……どうやって!? お尻ナデナデなんて家じゃ絶対できないし)

アスカ(考えるのよ!アスカ。天才と呼ばれ続けてきたあんたなら、きっと……!)



シンジ「アスカ。なにしてるの」

アスカ「バーカ、見れば分かるでしょ。チョコ溶かしてんのよ」

シンジ「それは分かるけど。なんで?」

アスカ「加持さんにお菓子作ってあげるからよ」

シンジ「へえ」

アスカ「……チョコ、味見してみる?」

64: 2012/09/30(日) 13:51:55.27 ID:cH5e6Q060
シンジ「ううん、いらない」

アスカ「味見させてやるから感想聞かせろ、って言ってんの。シンジこういうの得意でしょ」

トプ…ペロッ

アスカ「ん。甘い」

アスカ「ほら、あんたにもあげるから口開けなさいよ」

シンジ「い、いいってば。せめてスプーンとか」

アスカ「なぁに意識してんのよバカ。はいあーん」

シンジ「う……ぺろ」

アスカ「ひぅン♥」ビクビク

シンジ「アスカ??」

66: 2012/09/30(日) 13:58:58.28 ID:cH5e6Q060
アスカ「ら、らんでもないわよぉ。次、あーん」

シンジ「いや……」

アスカ「あーん」

シンジ「…………ぺろっちゅ」

アスカ「ぁぁうン♥」ビックン

シンジ「ね、ねえ。大丈夫なの? そんなビクつくくらい嫌なら普通にスプーンで」

アスカ「ら……らいじょぶよ~。おやすみぃぃシンジ」

フラフラ バタン

シンジ「行っちゃった。なんだあれ」

シンジ(チョコ置きっぱなしだけど……しまっとこ)



アスカ「んふひひ」

アスカ(天才! 私って改めて天才だったわ!)

アスカ(明日こそチカンがんばろっと)

70: 2012/09/30(日) 14:16:04.63 ID:cH5e6Q060
リツコ「ミサト。昨日はどこで遊び歩いてたの?」

ミサト「え゛」

マヤ「急な用件があって、私、作戦本部の葛城三佐のお部屋に……」

マヤ「けどいるはずの時間にいなかったので、赤木博士にお聞きしたんです」

リツコ「それで調べて、あなたが本部にも各周辺施設にもいないことが判明したの」

ミサト「あー……」

リツコ「まだ上には連絡していないから、言い訳を用意してあるなら聞いてあげるわよ」

ミサト「……ゴミン。そのぉ、言い訳じゃないんだけど、ちょっちばかし電車に乗ってて……」

リツコ「?」

マヤ「?」

ミサト「無断で悪かったわよ。あのね―――」

76: 2012/09/30(日) 14:26:35.39 ID:cH5e6Q060
冬月「相談? 碇に直接かね」

シンジ「はい。父さんが忙しいのは分かってるんです。でも……」

冬月「ふむ。通してあげたいところだが、そういうわけにもいかなくてね」

シンジ「そうですか……」

冬月「代わりに私で良ければ話を聞こう。場合によっては碇に言伝もしておくよ」

シンジ「……あの。僕、よく電車に乗るんです。どうしても」

冬月「……」

シンジ「それで。イ、イタズラっていうか。痴漢だか痴女だかに付きまとわれてて……」

冬月「!?」

シンジ「時間や路線変えてもダメだし」

シンジ「この前なんか、女装して女性専用車両に乗ってみたのに!」

冬月「なんと」

シンジ「もう、どうしていいか」

77: 2012/09/30(日) 14:30:20.68 ID:9I4Zvvmd0
この冬月はまともか

84: 2012/09/30(日) 14:37:18.43 ID:cH5e6Q060
冬月「―――なるほど。そういう事情であれば、手を打たんわけにもいかんな」

シンジ「ホントですか!?」

冬月「ああ。周辺監視や非常時のガードの他に、しばらく近距離でのガードを数名つけよう」

シンジ「ありがとうございます! これでもう、女装なんて」

冬月「女装はしたまえ」

シンジ「え」

冬月「新たな対策を加えるからといって、わざわざこれまでの対策を減らすこともあるまい」

シンジ「でも女装は」

冬月「話は以上かね? 他になければ早速手配に取り掛かるが」

シンジ「あ……はい。よろしくお願いします」

87: 2012/09/30(日) 14:42:46.04 ID:vRWPY0FL0
一番ヤバイ人に相談してしまったな

93: 2012/09/30(日) 14:49:28.10 ID:cH5e6Q060
ガードA「本日よりの近距離警護にあたらせていただく者です。宜しくお願い致します」

ガードB「初めまして」

ガードC「私達から見れば、初めてではありませんけどね」

シンジ「3人とも女の人……」

ガードA「はい。問題が?」

シンジ「あ、い、いえ。すみません。ただ、保安諜報部に女性の方もいるって知らなくて」

ガードC「普段は、ガードでもファーストやセカンドの警護に回ることが多いんですよ」

ガードA「女でなければ動きづらい場所や、対応しづらいケースというのもありますので」

シンジ「そういうものですか」

98: 2012/09/30(日) 14:51:13.00 ID:yMrLe8mo0
どうあがいても絶望

103: 2012/09/30(日) 15:01:59.51 ID:cH5e6Q060
ガードB「本日も電車に?」

シンジ「ええ。でも、みなさんがいてくれて心強いです!」

ガードA「……」キュゥン

シンジ「で、着替えはしなくてもい」

ガードB「副司令より直々に、『最善を尽くせ』と。つまりいつも通りカムフラージュを」

シンジ「うぅぅ」

104: 2012/09/30(日) 15:03:11.84 ID:cH5e6Q060
シンジ「……お待たせしました」

ガードB「!!?」

ガードC「すっごい、可愛いぃぃ!」

ガードA「C」

ガードC「あっ。申し訳ありません!」

シンジ「えっと、これから15分後の電車に乗るので、お願いします」ペコリ



日向「あれ? 赤木博士とマヤちゃんは」

ミサト「二人ならしばらくお出かけよ。私がお留守番」

111: 2012/09/30(日) 15:13:05.80 ID:cH5e6Q060
ガタン ガタン

シンジ(今日こそ、ヘンな事されたりしないで着けるんだ!……皆ちょっと窮屈そうだけど)

ガタン ガタン

ガードB「ん?」

リツコ「……」

マヤ「…… ///」

ガードA「!? あk

リツコ「……」スッ

ガードA(無言を示すサイン? 何を……そもそもなぜ電車の中にこの人達が)

サワッ

シンジ「!!???」

ガードABC「「「ッッ!?」」」

120: 2012/09/30(日) 15:24:29.62 ID:cH5e6Q060
リツコ(筋肉が固い。萎縮しきってるわね。可哀想に)

シンジ(嘘だ嘘だ嘘だ! きっと勘違い……だってガードの人達がっ)

リツコ(ミサト達のことだから、一方的になぶるだけなんでしょうね)

ムニィ…ムニュ

シンジ「!」

リツコ(この柔らかな感触で分かるでしょう? 察しはついていたでしょうけど、あなたに触れているのは女よ)

シンジ(こっこの肩にぐにぐにされてるのって)ドキドキ

ツツ…ッ

シンジ「ぁ……ぅ」

リツコ(ふふ。いい子にしてれば、私はちゃんとあなたを感じさせてあげるわ)

リツコ(マヤ)

マヤ(は、はい! 先輩)

シンジ(うぁっ!? また手が増えて……! どうして、ガードは!?)

シンジ(ひょっとして混んでて見えてないの??)

132: 2012/09/30(日) 15:40:13.68 ID:cH5e6Q060

シンジ(なんだこれ……? 今日は、触れられたところがいつもよりザワザワって……なって)

リツコ(女の子の格好なんてしてきて。私とマヤのオモチャにして欲しいと言ってるようなものね)

マヤ(シンジ君、ごめんなさい。先輩には逆らえないの……)

シンジ「や、ぁ ///」

マヤ(ぁぁ、素敵)

ガードA「……」

ガードB(A隊長! この状況、放置していて良いのですか!?)

ガードC(でも。私達レベルの判断で赤木博士を押さえるわけにいかないし……)

ガードC(最悪、予想外に高度な作戦という可能性も)

シンジ「ンぅ、ン~」

ガードA「……」ドキドキ

138: 2012/09/30(日) 15:51:49.78 ID:cH5e6Q060


スッ

シンジ「!!」

シンジ(なんっ、さらに手がっ)

ガードA「……」

ガードBC((たいちょぉぉぉぉぉ!???))

144: 2012/09/30(日) 16:03:32.59 ID:cH5e6Q060
シンジ(この手、上の方に……)

クリ

シンジ「ヒぅっ」

シンジ(なんで。胸、男なのに)

クニッ コリコリクリッ

シンジ「ぅッ! ッ!」

ガードA「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」

ガードBC「「……」」

シンジ「ふぁっ、ンン、くぅぅぅ、ぁ」

サワッ
サワワッ

シンジ「ッッ!?」

シンジ(ええええっ)

シンジ(どんどん増えて……どうやって、この人っ何本腕が……!??)

165: 2012/09/30(日) 16:34:09.09 ID:VO1uZQU20
リツコ(押し合いへし合いして邪魔ではあるけど、暗黙の分業もできてきたわね)

リツコ(駅も近いことだし、そろそろ終わりにするわよ)

マヤ(はい先輩)

ガードB(意図は察します。お任せください)

ガードC(早く! 早くしましょう!)

ガードA(ヒッヒッフー)

ピタッ

シンジ(あ……! と、止まってくれた。きっともうすぐ駅だから―――)

サワッ

シンジ「ぃ」

ツツツ、ツツ、ツツツ
ムニッムニッムニュムニュニュ
スリスリスリスリ
クニックリクリクリクリ
サワサワサワッサワサワワ

シンジ「~~~~~~ッッ」

シンジ(身体中、一気に、絡み付いて…………っ!!)

170: 2012/09/30(日) 16:37:08.45 ID:VO1uZQU20
アスカ(シンジはどっこかなぁ。早くチカンしないと着いちゃうわ)

アスカ(って、次は女性専用車両ね。ここはどーせいないからさっさと抜けましょ)

プシュ

アスカ(うわー。混んでるわね)

アスカ「すみません、通ります。すみません」

アスカ「ん?」

176: 2012/09/30(日) 16:47:18.10 ID:VO1uZQU20
アスカ(マヤ? え、リツコも。なんでこんな時間にこんなトコにいるの)

アスカ「よいしょ、よいしょ」

シンジ「ヒぁっ! ぁ~~~~~!」ガクガクガク

アスカ「!!?」

ガードC(この子!)

ガードB(セカンドチルドレン!)

アスカ「んな―――っ」

アスカ(あんたら!! 何してんのよっっ!!)

アスカ(私のこれに勝手に触るなぁぁぁ!!!!)ムギュッッ

シンジ「ぃあう!?」

186: 2012/09/30(日) 16:59:21.15 ID:VO1uZQU20
ガードA「―――大変な不手際を謝罪いたします」

シンジ「……いえ」

ガードA「想定上の混雑で、視認に氏角が生じてそれを突かれました」

シンジ「仕方ない、と思います……」

ガードC「駅到着まで間が無かったのと、替えの衣類がひと通りあったのが不幸中の幸いでしたね」

シンジ「もし抱えて降りてもらえなかったら、あの場でへたり込んでました。ありがとうございます」

ガードB「そう言っていただけるのは慰めになります。ですが……お役に立てず本当に」

シンジ「あの。申し訳ないんですが、少し一人でいさせてください。お願いします」



シンジ(正直……感じてた。気持良くなってた。怖かったけど)

シンジ(痴女に集団で好き勝手されて気持ち良くなるなんて。僕、頭がおかしいんじゃないか……?)

シンジ「……」

188: 2012/09/30(日) 17:05:37.16 ID:VO1uZQU20
ミサト『どうだった?』

リツコ「アスカに見つかったわ」

ミサト『え! じゃあシンジ君にも!?』

リツコ「ところが、あなたの前からの常習犯ですって。シンジ君を弄ることに関しては先輩ね」

ミサト『うぞ……』

ミサト『で、で、アスカは? 横取りされて怒ってる?』

リツコ「ええ、かなり。ただ、最後に手の中でシンジ君が跳ねるのを味わって、半分上の空よ」

アスカ「……」ポー

197: 2012/09/30(日) 17:22:50.64 ID:VO1uZQU20
マリ「♪しね! しね! しねしねしねしねしんじまえ~
♪黄色いブタめをやっつけろ~ 金で心をよごしてしまえ!
♪しね!(あ~) しね!(う~) しねしね~」

マリ「……おや」

レイ「ハムハム」

マリ「やっほー。何食べてんのレイちゃん」

レイ「たい焼き。鯛に似せて作られたモノ。鯛ではないモノ。甘くて美味しい」

マリ「好きなんだ?」

レイ「ええ。マイブーム」



マリ「私はなにしてると思う?」

レイ「判らないわ」

マリ「聞いてよ」

レイ「どこかに行くの?」

マリ「そ。都市伝説を調べにね」

201: 2012/09/30(日) 17:32:44.34 ID:VO1uZQU20
マリ「一ヶ月くらい前からかな。○線に面白い子が乗ってくるって噂があってさ」

レイ「そう」

マリ「レイちゃん、そこは『どんな子?』って返してよ」

レイ「どんな子?」

マリ「ビックリするような可愛い女装少年らしいよ。それが、女性専用車両に乗るんだって」


おわり

引用元: シンジ「最近、痴漢によく遭うんだ」