1: 2016/11/12(土) 22:04:38.23 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「あなた、本当は男の子でしょ」





曜「え?」

2: 2016/11/12(土) 22:05:48.01 ID:Yf+aoQSb.net
曜「う~ん、確かに私って女の子っぽくないよねぇ」

曜「髪もショートだし、昔からよく言われてるよ~」

梨子「そんなことは言ってないわ」

梨子「あなたはボーイッシュじゃない、ボーイなの」

曜「む、そう来ましたか」

4: 2016/11/12(土) 22:06:32.25 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「そう、曜ちゃんの場合は男の子『っぽい』を通り越して、『男の子』なの」

曜「言ってくれますねぇ~」

曜「そこまで言うなら梨子ちゃん、渡辺曜は根拠の提示を要求するよ!」

梨子「こ、根拠!?それは、その……」

梨子「男の子じゃないと、説明できないじゃない…」ボソッ

曜「?ごめん、よく聞こえなかったや」

梨子「ななななんでもないわ!!////」

曜(なんで照れてるんだろう?可愛いなー)

6: 2016/11/12(土) 22:07:38.83 ID:Yf+aoQSb.net
曜「まあ、梨子ちゃんの期待に沿えないのは申し訳ないけど、私は正真正銘、女の子だよ」

曜「そもそも浦女は女子校だからね、男の子は入学できない…」

梨子「そんなことはどうにでもできるわ。この学校の理事長は鞠莉さん。鞠莉さんなら『女子校に潜む不埒なCherry Boy………面白そうデェース!!』とか言ってうっかり入学させちゃいそうだし」

曜「いやチェリーボーイて。鞠莉さん入学の時はいなかったし」

梨子「とにかく、確かな証拠がないのなら、曜ちゃんはやっぱり男の子ってことになっちゃうわね♪」

梨子「これからは曜ちゃんのこと、曜“君”って呼んじゃおっかなー?」

曜「いやに楽しそうだね…」

曜(……ん?もしかして私、馬鹿にされてる?)

7: 2016/11/12(土) 22:09:05.60 ID:Yf+aoQSb.net
曜(なんで急にそんなこと言い出したのか分からなかったけど…)

曜(私に色気がないって、遠回しに揶揄してる?)

曜(んんん、そう考えたら、なんだか腹が立ってきたぞ?)

曜「…梨子ちゃんはいいよ。おしとやかで、美人さんだし」

梨子「ぇえ!?美人!?///」

曜「でもだからといって、私が男の子だってことにはならないよ!」

曜「これでも私、そこそこ“ある”方なんだから!」ガシッ

8: 2016/11/12(土) 22:09:44.62 ID:Yf+aoQSb.net
outside

千歌「ふぅ、掃除長引いちゃったよ」テクテク

千歌「もうみんな部室にいるかなぁ」

千歌「…いきなり飛び込んでって驚かせちゃおっかな~」

千歌「…誰かいますかぁ~」トビラノゾキ

千歌「あ、曜ちゃんと梨子ちゃ……、え?」

千歌「………梨子ちゃんが、曜ちゃんのおっOい揉んでる…」

9: 2016/11/12(土) 22:10:20.84 ID:Yf+aoQSb.net
千歌「…正確には、曜ちゃんが梨子ちゃんにおっOいを揉ませてる、のかな?」

千歌「………………………………………………」

千歌(どうしよ。すごく入りづらい)

10: 2016/11/12(土) 22:11:21.81 ID:Yf+aoQSb.net
inside

曜「…どう!?」

梨子「ふぇ、どうって言われても……」モミ

梨子(まさか正直に『幸せすぎて氏にそう』なんて言う訳にはいかないし)モミモミ

梨子(それにこの感触を認めることは、曜ちゃんを女の子だと認めることと同義───!)モミモミモミ

梨子(惜しいけど、……背に腹は代えられないわ)モミモミモミモミ

梨子「ほら、お相撲さんとか、いるじゃない?あとは、太ってる人なんかも……」モミモミモミモミモミモミモミモミ

曜「そこと一緒にしちゃう!?さすがに失礼じゃないかな!?」

曜「あと揉みすぎ!!」

13: 2016/11/12(土) 22:12:27.33 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「ふぅ……」

梨子「……とにかく、胸の大きさでは一概には判断できないわ」

曜「…そっか、そこまで私を男ってことにしたいんだ?」

梨子「よ、曜ちゃん?」

曜「…ふ、ふふ、あはははは…」

曜「……分かったよ、梨子ちゃん。見せてあげる」

14: 2016/11/12(土) 22:13:12.25 ID:Yf+aoQSb.net
outside

千歌「部室に入るタイミング、見失っちゃった」

果南「千歌、何してるの?」

千歌「あ、果南ちゃん」

果南「部室、入らないの?」

千歌「いやぁ、ちょっと入りづらいっていうか、邪魔しちゃ悪いっていうか………」

果南「中に誰かいるの?」

千歌「曜ちゃんと梨子ちゃんが……さすがにもう終わったかな」チラ

千歌「」

17: 2016/11/12(土) 22:14:50.09 ID:Yf+aoQSb.net
果南「え、二人で何してるの?」

千歌「…私の勘違いだといいんだけど…」

千歌「曜ちゃんがスカート脱いでる」

果南「え、二人でナニしてるの?」

果南「……私も見ていい?」チラ

果南「へえ、意外だね。曜が■■■■な■色パンツ穿いてるなんて」

千歌「そこなんだ!?」

ちかなん「……あ」

ちかなん「パンツも脱いだ」

19: 2016/11/12(土) 22:16:19.63 ID:Yf+aoQSb.net
千歌「って、えええ!?脱いじゃったよ!曜ちゃんが!パンツを!」

果南「曜も大胆なコトするね~」

千歌「いったい何してるの!?………ほんとにナニしてるの?」

千歌「しかも梨子ちゃんもガン見してるし!!」

果南「梨子もエOチだね~」

果南「でも、こんなとこ見られちゃったらまずいかもね」

果南「特にダイヤなんかが見たら卒倒しちゃうよ」

ダイヤ「私がどうかしましたか?」

ちかなん「あ」

22: 2016/11/12(土) 22:18:30.37 ID:Yf+aoQSb.net
inside&outside

梨子「ちょ、ちょちょちょちょちょちょ曜ちゃん!?/////////」

曜「…フフ、どう?…見えるかな、梨子ちゃん……」ジリ

梨子「よ、曜ちゃん?なんだか怖いな~、なんて…」

曜「これでも私、おとこのこかな?梨子ちゃん…」ジリジリ

梨子「……ぁ」

梨子(あれ、声が、)

曜「……、分からないなら、もっと近くで見てみてよ……、ねえ…」

梨子(……ぁ、曜ちゃんの、…曜ちゃんが……こんな近くに……///////////)

ダイヤ「いいから開けなさい!」ガラララ

ようりこ「え」

ダイヤ「」

ちかなん「あちゃー……」

ダイヤ「ピギィ……」ドサッ

千歌「ダイヤさぁーーーん!!!」

26: 2016/11/12(土) 22:20:52.34 ID:Yf+aoQSb.net
after a while…

鞠莉「で、自分がgirlであることを証明するために、リリーにアソコを晒したと」

曜「面目ないです…」

ルビィ「花丸ちゃん、アソコって何?」

花丸「あとでゆっくり教えてあげるずら」

善子「リリーもリリーよ。なんで曜が男だなんて言い出したのよ」

梨子「そ、それは……」

千歌「それは?」

梨子「…か、からかいたかっただけよ!曜ちゃんってからかうと面白いんだもの!」

ダイヤ「そんな理由であんなことに…。まったく、人騒がせにも程がありますわ」

梨子「すみません…」

果南「まあ本人たちも反省してることだし、この辺で手打ちってことにしようよ」

ダイヤ「…そうですわね。これから練習もしなくてはいけませんし」

鞠莉「私としては、このまま二人がイケナイ一線を越えちゃっても、おもしろかったけどね!」

ダイヤ「私が生徒会長でいる限り、不純異性…いえ、不純同性交遊は認めません!!」

果南「あははは……」







千歌「ねぇねぇ曜ちゃん」ボソッ

曜「ん?どうしたの?」

千歌「ちょっと耳貸して」

曜「………………………」

曜「…やっぱり千歌ちゃんも、そう思う?」

28: 2016/11/12(土) 22:23:14.56 ID:Yf+aoQSb.net
~練習後・2年生教室~

梨子(曜ちゃんに呼び出されちゃった……)テクテク

梨子(話があるって言ってたけど……、まさか、ね)

梨子「お、おまたせ…」ガララ

曜「あ、梨子ちゃん」

梨子「あっ…」

梨子(夕日に照らされた曜ちゃん……。絵になるなぁ……)ポッ

曜「?どうしたの?なんか顔が赤いような…」

梨子「な、なんでもないわよなんでも!/////」カオマッカ

30: 2016/11/12(土) 22:25:05.23 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「それで、話って何かな?」

曜「うん、さっき千歌ちゃんとも話したんだけど」

曜「…梨子ちゃん、嘘ついてるんじゃないかなって」

梨子「嘘?」

曜「私を男の子だって言い出した理由」

梨子「……」

曜「梨子ちゃんは、私をからかうためだって言ってたけど」
~~~~~~~~~~~~~~~~
千歌「本当はもっと別の理由があるんじゃないかな」

曜「でも、別の理由って何だろう……」

千歌「直接聞いてみたらどうかな」

曜「直接?」

千歌「今日は私先帰ってるから、二人でゆっくりお話してきなよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~

31: 2016/11/12(土) 22:27:02.91 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「……そっか、千歌ちゃんと曜ちゃんにはお見通しだったのね」

曜「梨子ちゃんって結構分かりやすいからねー。そういうところが可愛いんだけどね」

梨子(そういうことさらっと言っちゃう曜ちゃん、ずるい)

32: 2016/11/12(土) 22:27:59.21 ID:Yf+aoQSb.net
曜「ほんとの理由を聞かせてほしいな。絶対怒らないからさ」

梨子「………」

梨子「初めて曜ちゃんを見たとき、私ね」

梨子「かっこいいなって、思っちゃったの」

曜「………」

33: 2016/11/12(土) 22:28:34.32 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「目が合うとドキドキしちゃうし、話をしてると緊張しちゃう」

梨子「この気持ちが友達に抱くそれとは違うってことは、すぐに理解できたわ」

梨子「でも、私は女の子で、………曜ちゃんも女の子」

梨子「こんな気持ちを正直に伝えたら、絶対に変だって思われちゃう」

曜「梨子ちゃん…」

梨子「だからもし、曜ちゃんが男の子だったら」

梨子「曜ちゃんが好きだって、素直に言えたのに」

梨子「…私のこの気持ちにも、説明がつけられたのに」

曜「………梨子ちゃん」

梨子「………はい」

曜「銭湯に行こう!」

梨子「……え?」

37: 2016/11/12(土) 22:32:16.03 ID:Yf+aoQSb.net
梨子「せ、銭湯?」

曜「だって梨子ちゃん、私の大事なところ見たでしょ?」

曜「梨子ちゃんにも見せてもらわないと、不公平じゃん!」

梨子「曜ちゃんが勝手に見せてきたんでしょー」プンプン

曜「あはは、冗談だってば~」

曜「でも、銭湯に行こうっていうのは、本当だよ」

曜「前にテレビで見たんだけど、恋人同士で一緒にお風呂に入ったり洗いっこしたりすると、関係が長続きするんだって」

梨子「恋人……」

曜「私たちまだ出会ったばっかで、これからもっと仲良くなれるよ!」

曜「男の子とか女の子とか、そんなことは関係ないよ」

曜「ダイスキだったらダイジョウブ!」

梨子「…っふふ」

曜「今日は曜ちゃんと一緒に、裸のお付き合い、しちゃいましょう!」

梨子「……うんっ」

39: 2016/11/12(土) 22:33:36.47 ID:Yf+aoQSb.net
今までは、自分の気持ちを誤魔化してたのかもしれない。

でも、曜ちゃんと話して、少しだけ。

気持ちがスッキリしました。

自分の気持ちに正直になれました。

あの日、曜ちゃんのことを男の子だなんて言い出したのは。

ひょっとしたら、プロポーズのつもりだったのかも。

ありがとう、曜ちゃん。

そして、これからもよろしくね。

もっともっと、貴女と仲良くなれたら、うれしいな───

43: 2016/11/12(土) 22:41:32.19 ID:Yf+aoQSb.net
later date…

千歌「うわぁああああーーーーー!!!!」

果南「うわっ、急にどうしたの、千歌?」

千歌「だって、だってぇぇ……」





梨子「よーうちゃん♡」ダキッ

曜「わぁ、梨子ちゃんどうしたの?」

梨子「なんでもな~い」

曜「もぅ、変な梨子ちゃん♡」

梨子「うふふ」

曜「あはは」

45: 2016/11/12(土) 22:42:22.97 ID:Yf+aoQSb.net
千歌「いや、二人の仲がいいことはいいことだけどさ!」

千歌「なんで千歌置いてきぼりなの!?何か悪いことした!?」

曜「そんなことないよ、ねー梨子ちゃん」

梨子「ねー」

千歌「そんなことあるよ!!」

47: 2016/11/12(土) 22:43:48.51 ID:Yf+aoQSb.net
千歌「…いいもんね!私には、これがある!」

ようりこ「そ、それは……」

千歌「ふふん、こんなこともあろうかと、あの日の一部始終をスマホで撮っておいたのだ!」

千歌「これをネットにとーこ―すれば……、あれ、トーコーってどうやるんだっけか」

ようりこ「うわああごめんなさーーい!!」

48: 2016/11/12(土) 22:45:28.98 ID:Yf+aoQSb.net
【渡辺曜、男子疑惑編】完。

【高海千歌、嫉妬ファイヤー編】に続く─────。(続かない)





おわり

51: 2016/11/12(土) 22:46:48.13 ID:fc4yUkyV.net
おつ

引用元: 梨子「ばれてないと思った?曜ちゃん」