1: 2009/07/09(木) 19:14:48.92 ID:ls0hmk/7O
律「だから恋がしたい!」

澪「いきなり何を言い出すかと思えば…言っとくけど私だって…」

律「男子と話して赤くなった、は恋とは呼ばないぞ」

澪「う…」

律「あと男子と目が合って照れた、も恋とは呼ばない」

澪「…り、律だって人のこと言えないだろ!!」

5: 2009/07/09(木) 19:17:12.56 ID:ls0hmk/7O
律「…ああ、そうなんだよ…そこなんだよ…」

澪「何が言いたいんだよ…」

律「華の女子高生!17歳!なのに恋愛経験皆無って!なんかヤバいだろ!」

澪「わ、私は別に…」

律「いいや!お前は恋愛したいと思ってるはずだ!じゃなきゃあんな恥ずかしい歌詞書けるか!」

澪「は、恥ずかしいって言うな!」

7: 2009/07/09(木) 19:18:35.67 ID:ls0hmk/7O
律「というわけで恋をしよう」

澪「恋をしようって急に言ってもな…ウチ女子校だし…

律「何言ってるんだ、私と澪が付き合って恋するんだよ」

澪「は!?」

10: 2009/07/09(木) 19:20:55.38 ID:ls0hmk/7O
澪「お、おっしゃってる意味がよくわからないんですが律さん」

律「だからさ、私は別に男捕まえてキャッキャウフフしたいわけじゃないんだよ」

澪「え…」

律「わざわざ知り合ってああだこうだするのめんどくさいし…
私は恋愛のときめきってヤツだけを味わいたいんだよ!」

澪「ずいぶん都合のいい恋愛感だな…」

14: 2009/07/09(木) 19:22:50.07 ID:ls0hmk/7O
律「だから、私とときめこう澪!青春の1ページに恋を刻もうじゃないか!」

澪「そ、そんなこと言われても…」

ガチャ

紬「こんにちはー」

澪「あ、ムギ…」

律「ムギ!聞いてくれよ!」

18: 2009/07/09(木) 19:25:41.59 ID:ls0hmk/7O
紬「…なるほど、つまりりっちゃんは単にときめきを感じたいわけね」

律「イエス!なのに澪ときたら空想で満足しちゃってんだよ…」

澪「変な言い方するな!っていうか律、私とお前、何年の付き合いだと思ってるんだ?
今さらときめきも何もないだろ」

律「確かに私と澪は互いの体のホクロの数まで知り合う仲…
今さら恋愛感情もなあ…」

紬「二人とも、すでにそんな関係に…?」

澪「いつ数えたんだよ!でたらめ言うな!」

24: 2009/07/09(木) 19:29:33.23 ID:ls0hmk/7O
ガチャ

唯「おいっす!8時だよ!全員集合!」

梓「こんにちはー…なんですか唯先輩今の…ていうか8時じゃないです」

唯「えへへ、おばあちゃんがよく見てたビデオで覚えたのー」

紬「あ、こんにちは二人とも、お菓子準備するわね?」

律「いいこと思い付いた!」

澪「…今度はなんだよ」

律「私、唯と付き合う!」

澪「ええ!?」

25: 2009/07/09(木) 19:32:34.90 ID:ls0hmk/7O
澪「ど、どういうことだよ?」

律「澪とは付き合いが長すぎるからダメなんだ!
唯ならまだ1年ちょいだしときめきも感じるはずだ!」

澪「あ、あのな律…」

唯「あ、あずにゃん、私りっちゃんに告白されちゃったよ…
どうしよう!?」

梓「どうしようって言われても…」

紬「風向きが変わった…」

26: 2009/07/09(木) 19:35:59.16 ID:ls0hmk/7O
律「唯、そういうわけで私と付き合おう!高校生らしくときめきを感じよう!」

唯「りっちゃん…私、うれしい!いいよ!末永くよろしく!」

律「よっしゃー!二人はラブラブだぜ!」

紬「二人ともお似合いよ!きっとうまくいくと思うわ!」

梓「うまくいってどうする気ですか」

澪「そ、そんな…」

27: 2009/07/09(木) 19:38:13.80 ID:ls0hmk/7O
澪「おい唯、律の気まぐれにわざわざ付き合わなくてもいいんだぞ?」

唯「いいんだよ澪ちゃん!私りっちゃんのこと大好きだし!」

律「唯…ちくしょーさっそくときめいちゃったぜ!」ギュッ

唯「あははーりっちゃーん♪」

澪「む…」

紬「あらら、澪ちゃんたら…」

29: 2009/07/09(木) 19:41:32.45 ID:ls0hmk/7O
唯「ところで付き合うって、具体的には何するの?」

律「うーんそうだな…まずはやっぱりデートだな!」

唯「デート…じゃあこれからお買い物行こうよ!私アイス食べたい!」

律「よーし!じゃあ出発!」

澪「おい、練習はどうするんだよ!」

律「今日は休みってことで!皆、それじゃ!」

唯「じゃあね皆!」

澪「ちょ、律!唯!」

30: 2009/07/09(木) 19:45:21.52 ID:ls0hmk/7O
澪「……」

梓「言っちゃいましたね…」

紬「これからどうする?」

澪「そんなの決まってるだろ…」

梓「やっぱり練習ですね?さすが澪せ…」

澪「二人を追いかける!
私たちには軽音部としてあいつらを見張る権利がある!」

梓「いや、意味がよく…」

紬「まあまあ…梓ちゃん、澪ちゃんと一緒に行きましょ?」

31: 2009/07/09(木) 19:50:17.33 ID:ls0hmk/7O
律「ほれ唯!三段アイスだぞー落とすなよ!」

唯「わーいりっちゃんありがとう!大好き!」

律「んもー唯はかわいいなあ!」

律(…しかし、なんかいつもとあまり変わらんような…
やっぱ唯じゃダメだったか?)

唯「あ、りっちゃん」

律「ん?」

32: 2009/07/09(木) 19:54:47.30 ID:ls0hmk/7O
唯「鼻にアイスがくっついてるよ?動かないでね?」

律「お、おい唯?」

唯「ぺろっ…あまーい!」

律「…ゆ、唯…お、おま…」

唯「ん?どうかした?」

律「い、いきなりそういうことするなバカ!」ポカッ

唯「いたっ…ひどーいりっちゃん!」

律「うるさい唯のバカ!」

律(お、思わずドキッとしてしまった…まさか、これがホントのときめき…?)

33: 2009/07/09(木) 19:58:26.08 ID:ls0hmk/7O
澪「……」

紬「唯ちゃんたら意外に大胆ねえ♪」

梓「律先輩もなんかまんざらでもないような…澪先輩?」

澪「べ、別に私はぜんっぜん気にしてなんてないぞ!?」

梓「いや、まだ何も言ってませんが…」

紬(澪ちゃん、相変わらず意地っ張りねえ…)

35: 2009/07/09(木) 20:02:53.13 ID:ls0hmk/7O
唯「ふう、じゃあ帰ろうか」

律「色々回ったしな…なあ唯、他にしたいことないか?
恋人ってのはもっと色々するもんだぞ?」

唯「うーん…あ、そうだりっちゃん、明日前髪下ろして学校来て?」

律「え、前髪?」

唯「うん、たまにはいいでしょ?」

律「ま、まあ…いいけど」

40: 2009/07/09(木) 20:07:05.87 ID:ls0hmk/7O
律「ふう…」

澪「ずいぶん楽しそうだったな」

律「み、澪…ついてきてたのか?」

澪「他の二人はもう帰った…それで、どうだったんだよ?」

律「うーん、なかなか悪くないかも…
正直最初は冗談のつもりだったけど、唯のヤツ、結構かわいいんだよなあ」

澪「…ふーん」

律「ん、どうした澪?」

澪「なんでもない!早く帰らないと暗くなるぞ!」

41: 2009/07/09(木) 20:10:58.64 ID:ls0hmk/7O
翌日
律「おはよう唯!ムギ!」

唯「あ、りっちゃん!前髪下ろしたんだね?かわいいよ!」

紬「あらホント…なんか新鮮ねえ」

律「そ、そうかな…」

唯「そうだよかわいいよ!あ、澪ちゃんに見せに行こうよ!」

律「お、おお…」(やべ、なんか顔赤くなっちゃった…)

43: 2009/07/09(木) 20:14:40.48 ID:ls0hmk/7O
唯「澪ちゃーん」

澪「あ、唯…律?」

律「よう澪…唯に言われて髪下ろしてみたんだけど…似合うか?」

澪「…ああ、そうだな」

律「なんだよ澪、そっけないなー和はどう思う?」

和「いいんじゃない?」

律「へへ、ありがとな」

澪「……」

44: 2009/07/09(木) 20:19:34.63 ID:ls0hmk/7O
放課後
唯「りっちゃん、前髪下ろしたのクラスの皆にも評判よかったねえ」

紬「なんか普段とは別人みたいだったわ」

律「へへ…正直不安だったんだけどな」

梓「でも唯先輩に言われたからって髪下ろすなんて…
律先輩、ホントに唯先輩のこと好きになっちゃってたりして」

律「ぶはっ!な、なにを言うか梓!」

梓「きたないです…」

澪「……」イライラ

45: 2009/07/09(木) 20:23:57.03 ID:ls0hmk/7O
唯「そうだ、明日は髪縛ってきなよ!きっとかわいいよ~」

律「唯が言うならいいぞ~」

紬「二人とも、なんか恋人同士らしくなってきたわね」

梓「なんかすごく仲いいですねえ」

バン!

律「み、澪?」

澪「練習…するぞ」

46: 2009/07/09(木) 20:28:57.29 ID:ls0hmk/7O
律「なんだよーまだ来たばっかだろ?もう少しいいじゃーん」

澪「昨日は練習できなかったんだしその分取り返すんだ!
ほら皆も練習練習!」

唯「澪ちゃん…?」

梓「どうしちゃったんでしょう澪先輩?」

紬「澪ちゃんも、なかなか不器用ねえ…」

律「お前なにピリピリしてんだよー?
あ、まさか私と唯が仲良くしてて妬いちゃったり?」

澪「!!」

49: 2009/07/09(木) 20:33:37.59 ID:ls0hmk/7O
澪「…さ、やるぞ」

律「ちぇー変な澪だなー」

澪「あと律、その前髪だけど」

律「ん?」

澪「演奏するのに邪魔じゃないか?ゴム貸してやるからまとめた方が…」

律「うーん…でも唯がかわいいって言ってくれたしな、今日はこれでいいや」

唯「りっちゃん、私別にいいんだよ?」

律「いやいや、恋人の要望には答えなきゃな!」

澪「……」

51: 2009/07/09(木) 20:37:21.35 ID:ls0hmk/7O
澪「…ごめん、私やっぱり帰る」

律「はぁ!?練習しようって言ったの澪だろ?なんだよそれー」

梓「先輩、どこか具合悪いんですか?」

澪「いや、そうじゃないけど…ごめん、それじゃ」

唯「澪ちゃん…」

律「なんだよ澪のヤツ…意味わかんねえ」

紬「……」

53: 2009/07/09(木) 20:41:39.57 ID:ls0hmk/7O
紬「りっちゃん、悪いんだけどこのペン澪ちゃんに渡してきてくれない?」

律「え?なんで私が…」

唯「あ、じゃ私がいくよ!」

梓「先輩、ちょっとは場の流れを読んでください!」

紬「お昼に借りて返すの忘れちゃってて…お願いしていい?」

律「…わかった」

54: 2009/07/09(木) 20:45:05.84 ID:ls0hmk/7O
律「おーい澪!」

澪「あ…律…!」

律「ムギがこのペン渡してくれって…
澪、お前なんで泣いてるんだよ!?」

澪「な、なんでもない!」

律「なんでもなくって泣くか!さ、律さんに話してみんしゃい!」

澪「律…」

56: 2009/07/09(木) 20:49:32.12 ID:ls0hmk/7O
澪「…お前、小学生の頃からこうだった」

律「え?」

澪「私がクラスの子にちょっかい出されて泣いてると、こうやって理由聞いてきたよな」

律「そりゃそうだろ?お前は私の大切な親友だからな!」

澪「親友…か」

57: 2009/07/09(木) 20:54:52.42 ID:ls0hmk/7O
澪「私に今まで好きな男子ができなかった理由はな?」

律「な、なんだよいきなり」

澪「恥ずかしかったっていうのもあるけど…一番の理由は律がいたからなんだ」

律「え?私?」

澪「ああ、お前よりかっこいい男子なんていなかったからな」

律「そ、そうか?」

澪「ああ…だから私にとって律は…親友であって恋人でもあったのかもな」

律「澪…」

58: 2009/07/09(木) 20:58:56.48 ID:ls0hmk/7O
澪「律」

律「な、なんだ澪」

澪「唯には悪いけど…私と…」

唯「りっちゃーん!澪ちゃんまだいる?」

律「あ…唯!どうした?澪ならいるぞ?」

澪「……」

唯「お菓子持っていきなよ澪ちゃん!全然食べてなかったでしょ!」

澪「唯…ああ、ありがとう」

61: 2009/07/09(木) 21:02:26.17 ID:ls0hmk/7O
唯「ふう、じゃあ私行くね?」

澪「ああ…それじゃ」

澪(…やっぱ唯みたいなのが律には似合うのかな…)

律「あ、唯!」

唯「なあに?」

律「悪い、やっぱ恋人解散!別れてくれ!」

澪「り、律?」

62: 2009/07/09(木) 21:07:13.18 ID:ls0hmk/7O
唯「ガーン!私、振られちゃった…」

律「違う違う!唯はもちろん私の友達だぞ?大好きなのは変わらないから!」

唯「ホント…?」

律「ホントだって!
恋人ってくくりじゃ皆が唯と仲良く出来なくなるかもだろ?だから恋人解散!」

唯「……」

澪「そんなんで納得するわけ…」

唯「そうだね!わかったよ!」

澪「納得しちゃった…」

63: 2009/07/09(木) 21:10:53.11 ID:ls0hmk/7O
律「ふう…」

澪「いいのか?仲良くなってたのに」

律「いいんだよ、唯はやっぱり友達だ!それに」ギュッ

澪「きゃっ…」

律「あんま唯とばっか仲良くしてると澪が寂しがるからな~」

澪「り、律…」

律「さ、部室戻って練習しようぜ?」

澪「お、おう!」

64: 2009/07/09(木) 21:14:32.13 ID:ls0hmk/7O
翌日

梓「…昨日は澪先輩と律先輩、仲直りしてたみたいだけど…」

梓(私も恋愛…的なこと、してみたいかも…)

梓「こんにちはー」

唯「うぅ…ひっく…ちくしょー…」

梓「ゆ…唯先輩!?」

65: 2009/07/09(木) 21:19:25.41 ID:ls0hmk/7O
梓「ど、どうしたんですか?」

唯「りっちゃんによう…振られちまった…ちくしょー…」

梓「…なんで酔っぱらいみたいな口調なんですか?それカルピスじゃないですか」

唯「うぅ…昨日は納得したけど…寂しいよう…」

梓「……」

梓「そ、それなら…!」

69: 2009/07/09(木) 21:27:26.85 ID:ls0hmk/7O
梓「わ…私と…」

唯「え?」

梓「その…私も暇ですし…なんというか…」

唯「あずにゃん…私とお泊まりしてくれるの!?」

梓「え?」

唯「実はね?今日憂がお父さんの出張先に荷物届けるから帰ってこないの…
ホントはりっちゃんに泊まってもらおうと思ってたんだけど…」

梓「え…え?」

72: 2009/07/09(木) 21:31:59.90 ID:ls0hmk/7O
唯「あずにゃんが泊まってくれるなんて…ありがとう!」

梓「わ、私…そ、そういうつもりじゃ…」

唯「え…ダメなの?」

梓「う…わ、わかり…ました…」

唯「やったー!今日は楽しくやろうね!」

梓(ど、どうしてこんなことに…)

75: 2009/07/09(木) 21:37:11.13 ID:ls0hmk/7O
部活終了後

梓「じゃあ私、親に話して着替えとか持ってくるんで…」

唯「うん!待ってるね?」

――――――

憂「あ、お姉ちゃん!」

唯「あ、ういーどしたの?」

憂「私今から出かけるけど…誰か泊まってくの?」

唯「うん!」

憂(ま、律さんなら大丈夫だよね…)

憂「じゃあ明日ね?なるべく早く帰るから!家のことはメモに書いてあるからね!」

唯「うん!気をつけてねー!」

80: 2009/07/09(木) 21:42:01.21 ID:ls0hmk/7O
梓(はぁ…ちょっと緊張するけど…
ギターも持ってきたし、今夜は唯先輩にもギターしっかり練習してもらおう!)

ピンポーン

唯「あ、いらっしゃいあずにゃ~ん♪あ、服かわいい~」

梓「どうも…って唯先輩!?」

82: 2009/07/09(木) 21:47:33.34 ID:ls0hmk/7O
唯「ほえ?なに?」

梓「なにって…なんでパンツで歩き回ってるんですか!」

唯「だって暑いんだも~ん!憂いないし、別にいいじゃん!」

梓「ダメです!ちゃんとズボン履いてください!」

唯「んもー…あずにゃんのえOち!」

梓「こ、こんなんで大丈夫なの…?」

84: 2009/07/09(木) 21:51:53.94 ID:ls0hmk/7O
梓「それで、夕飯はどうするんですか?」

唯「えっと…憂のメモには…出前取ってくださいだって!おすしがいいな~」

梓「でも冷蔵庫には結構材料ありますね…
なんか簡単なものでも作るんで、先輩も手伝ってください」

唯「え~めんどくさいよ~」

梓「いいから手伝ってください!」

唯「うう~…あずにゃん、憂より厳しいよう…」

85: 2009/07/09(木) 21:56:50.59 ID:ls0hmk/7O
梓「焼きそばがあるんでこれにしましょう!
私はキャベツ切るんでとりあえず先輩はニンジン切ってください」

唯「わかった!」

梓(先輩大丈夫かな…怪我したら憂になんて言おう…)

梓「いたっ!」

唯「あずにゃん、大丈夫?」

梓「だ、大丈夫です…ちょっと切っただけで…」

唯「ちょっと指いい?」

87: 2009/07/09(木) 22:00:41.14 ID:ls0hmk/7O
梓「ちょっと先輩?」

唯「ちゅー」

梓「せ…せんぱ…」

唯「うう…血の味がしゅる…」

梓(せ、先輩が私の指を…)カアアアアア

梓「や、やめてください先輩!」バシーン

唯「ぶふっ!」

梓「あ、すいません…ちゃんと消毒するんで大丈夫です!」

唯「うう…二日続けて殴られた…」

92: 2009/07/09(木) 22:07:16.10 ID:ls0hmk/7O
梓「と、とりあえず出来ましたし食べましょう」

唯「なんかあまりおいしくない~」

梓「先輩が水入れすぎるからふにゃふにゃになったんです!」

プルルルルル

唯「あ、電話だ」

梓「ごまかさないでください!」

95: 2009/07/09(木) 22:12:22.74 ID:ls0hmk/7O
唯「もしもし~」

憂『あ、お姉ちゃん?大丈夫?ご飯食べた?怪我してない?戸締まりは?』

唯「大丈夫だよ~今日はあずにゃんが来てくれたんだ~」

憂『…え?』

唯「あずにゃん、急に泊まってくれることになってね?
一緒に焼きそば作ったんだ~」

憂『へえ…そうなんだ…』

唯「それで憂、いつ帰るの?」

憂『できるだけ早く帰るよ…
…それじゃお姉ちゃん、梓ちゃんによろしくね』

唯「はーい」

97: 2009/07/09(木) 22:15:40.82 ID:ls0hmk/7O
梓「憂、なんて言ってたんですか?」

唯「うん、あずにゃんによろしくだって!」

梓「そうですか…あ、もうこんな時間…食べ終わったらお風呂にしてくださいね」

唯「うん…あ、あずにゃん一緒に入ろうね?」

梓「!!」

98: 2009/07/09(木) 22:19:10.70 ID:ls0hmk/7O
梓「ゲホゲホ…な、なに言ってるんですか?」

唯「え、変なこと言った?合宿のときだって一緒だったじゃーん」

梓「あれは皆さんがいたし…第一家のお風呂じゃ狭いですよ!」

唯「む、失礼な!ウチのお風呂だって結構広いよ!
お父さんとお母さんだって…」

梓「わかったんでその先は言わないでいいです!」

102: 2009/07/09(木) 22:25:10.43 ID:ls0hmk/7O
唯「じゃー入ろうか!」

梓「は、はい…」

梓(お、落ち着け…合宿のときだって一緒だったんだし…)

唯「ふう…汗かいちゃったなあ…」

梓「せ、先輩、脱ぐ時はせめて向こう向いてください…」

唯「え、どうして?それにあずにゃん、顔真っ赤だよ?」

梓(も、もう…唯先輩のバカ…)

106: 2009/07/09(木) 22:29:34.12 ID:ls0hmk/7O
唯「あーシャワー気持ちいいー」

梓「ちょ、ちょっと先輩…あまりくっつかないでください…」

唯「いいじゃ~ん!誰かとお風呂入るの久しぶりだし!あ!」

梓「どうしたんですか?」

唯「合宿のときも思ったけど、あずにゃん、胸ちっちゃいね…」

梓「……」

113: 2009/07/09(木) 22:38:10.97 ID:ls0hmk/7O
梓「…先輩、人には言っていいことと悪いことがあるんです…
今のは明らかに後者ですよ…」

唯「ごめんねあずにゃん!でもいつかは大きくなるから安心してね!
目指すは澪ちゃんだよ!」

梓「あはは…」

梓(でも先輩も、澪先輩に比べれば小さいけどそれなりに…)

115: 2009/07/09(木) 22:41:52.76 ID:ls0hmk/7O
唯「どしたのあずにゃん、まじまじと見ちゃって」

梓「え!?いや別に!」

唯「私、憂より小さいんだよね…
なんかりっちゃんにも負けてるような気がするし…」

梓「勝ってるのは私だけですか…あはは」

唯「あ!またいじけた!じゃああずにゃん?」

梓「はい?」

唯「おわびに私の胸、触ってもいいよ?」

117: 2009/07/09(木) 22:45:44.88 ID:ls0hmk/7O
梓「な…なにバカなこと言ってるんですか!」

唯「だって…あずにゃん、じーって見てたから…」

梓(ど、どうしよう…でもそれくらいは女同士だし、普通?いやでも…)

唯「じゃあ先に私があずにゃんの触る!」ペタッ

梓「ひっ…!」

唯「あ…やっぱりちいさ…」

バシッ!

119: 2009/07/09(木) 22:49:19.46 ID:ls0hmk/7O
唯の部屋

唯「すいませんでした…」

梓「…もう二度とあんなことしなでください!胸の話も禁止!」

唯「はい…」

梓「じゃあ今からギターの練習しましょう!先輩もギター出してください」

唯「あ、ギー太なら布団の中だよ?」

梓「きゃー!な、なに考えてるんですか唯先輩!」

120: 2009/07/09(木) 22:53:14.79 ID:ls0hmk/7O
唯「え、なんで?」

梓「なんでって…湿気が多い時期にケース入れてないし…布団に弦が引っ掛かってるし…
何より万が一この上に座ったらどうする気ですか!」

唯「大丈夫だよーギー太は頑丈だから!」

梓「そういう問題じゃないです!とにかくしっかり管理してくださいよ?」

唯「うん…寝心地いいと思ったんだけどな…」

121: 2009/07/09(木) 22:56:35.39 ID:ls0hmk/7O
0時

梓「あ、練習やってたらこんな時間に…そろそろ寝ましょうか」

唯「そうだね~」

梓「じゃあ私はリビングで寝るんで…」

唯「えー一緒に寝ようよ?」

梓「で、でも…」

唯「一人じゃ寂しいよ?ほら!」

梓「う…じゃあ…」

125: 2009/07/09(木) 23:03:03.94 ID:ls0hmk/7O
梓(唯先輩のベッド…あったかいな…あ、いい匂い…)

唯「ふふー♪あずにゃんは柔らかいねえ」

梓「そ…そうですか?」

唯「うん!じゃあおやすみ!」

梓「あ、先輩?」

唯「なに?」

梓「先輩は…律先輩に降られて悲しかったんですか?」

唯「うーん…確かにちょっとは悲しかったけど、
りっちゃん私のこと大好きなのは変わらないって言ってくれたから…」

梓「そうですか…」

135: 2009/07/09(木) 23:21:25.26 ID:ls0hmk/7O
梓「あ、あの唯先輩?」

唯「なあに?」

梓「私も…付き合うとか、そういうの関係なく、その…」

唯「……」

梓「ゆ、唯先輩のこと、大好きですからね?」

唯「……」

梓「せ、先輩?」

唯「うーん…ムギちゃん、にんにくせんべいなんて渋いよう…」

梓「ね、寝てる…」

137: 2009/07/09(木) 23:25:20.84 ID:ls0hmk/7O
梓「まったく…この人は…」

梓(まあ、こういう人だから皆に愛されるのかな…)

唯「う~ん…あずにゃあん…」

梓「…!」ドキッ

梓「先輩…寝顔…無防備すぎですよ?」

唯「…かわいい~ムニャムニャ」

梓「き、キスしちゃいますよ…?」

141: 2009/07/09(木) 23:29:51.03 ID:ls0hmk/7O
唯「あるふぁるふぁ~…」

梓「ほ、ホントにしちゃいますよ?」

唯「うん…ぐー…」

梓「い、いい…んですか?」

唯「ぐー…」

梓(え、ええい!)

梓「唯先輩!失礼します!」

憂「…梓ちゃん?」

148: 2009/07/09(木) 23:33:38.96 ID:ls0hmk/7O
梓「うっ……ううううううううううううい!?」

憂「なに…してるの?」

梓「い、いやななななにもしてないよ!?」

憂「でもお姉ちゃんと同じベッドで…今すごく顔近づけてたよね…?」

梓(こっ…殺される…!?)

唯「う~ん…あれ、うい?」

153: 2009/07/09(木) 23:37:19.67 ID:ls0hmk/7O
憂「…お姉ちゃ~ん!ただいま!」

梓「あ、戻った…」

唯「どうしたの?こんなに早く帰ってこれたんだ?」

憂「うん!ホントは一泊しようと思ってたんだけど…
新幹線と特急と快速とタクシーで頑張って帰ってきたの!」

唯「すごいね憂!でもなんで?」

憂「さあ…なんでだろうね梓ちゃん?」

梓「な、なんでかな…?」

157: 2009/07/09(木) 23:41:51.49 ID:ls0hmk/7O
憂「お姉ちゃん、今日は梓ちゃんと一緒で楽しかった?」

唯「うん!焼きそば作ったり、一緒にお風呂も入ったんだよねあずにゃん!」

梓「ゆ、唯先輩…」

憂「へえ~…」

唯「あずにゃんったらね?
胸触りたそうにしてたのに、私が触ったらぶつんだよ?ひどいよねー!」

梓「も、もう…」

憂「へ、へえ~…」

161: 2009/07/09(木) 23:45:40.60 ID:ls0hmk/7O
憂「梓ちゃん、明日ゆっくりお話しようね?」

梓「う、うん…」

唯「さあ、今日は遅いし憂もお風呂入ったら寝よう?今日は3人で寝ようよ!」

憂「お姉ちゃん…うん!」

梓「ほっ…」

憂「あ、梓ちゃん?」

梓「な、なに?」

憂「お姉ちゃんにキスなんてしたら…ダメだよ?」ニコッ

梓「う、うん…」

163: 2009/07/09(木) 23:49:08.67 ID:ls0hmk/7O
梓「はあ…なんか疲れた…」

唯「あ、そうだあずにゃん、さっきおわび出来なかったから…」

梓「なんですか?」

唯「(ほっぺに)ちゅー」

梓「いっ…」バシーン!

唯「うう…だからなんでぶつの?」

梓「なんでって…憂が見てたらどうするんですか!」

憂「見てたよ?」

167: 2009/07/09(木) 23:52:28.10 ID:ls0hmk/7O
梓「きゃあああああ!」

唯「あ、ういーお風呂早かったねえ」

憂「うん!さあ寝ようか!梓ちゃん、明日ゆっ~くりお話しようね!」

梓「は、はい…」

唯「じゃあおやすみ!私が真ん中で憂とあずにゃんは横ね?」

憂「お、お姉ちゃん、せまい…」

梓「苦しいです…」

168: 2009/07/09(木) 23:55:59.48 ID:ls0hmk/7O
律「へー…そんなことがなあ」

紬「それで、唯ちゃんはどっちのものになったの?」ワクワク

梓「なんですかそれ…
憂には貞操観念の重要性について、1時間くらい説教されました…」

唯「ていそうかんねん?なにそれ」

澪「唯は知らなくていいよ…」

169: 2009/07/10(金) 00:00:12.26 ID:jFIa1dCEO
律「ま、結論いえば恋愛は疲れる!ってことだな」

唯「私は楽しかったよ~!」

紬「私も…恋は素敵よね!」

律「ムギのは意味が違う気がする」

梓(ま…でも唯先輩と仲良くなれてよかったかな…)

澪(律と仲良くなれてよかったな…)

梓澪「ふふっ…」


唯「あー!なに笑ってるのさ!」

律「怪しいぞお前ら!!」

梓「な、内緒です!」

澪「そ、そうだ!内緒だ!」



紬「恋せよ乙女…ね!」

おわり

173: 2009/07/10(金) 00:03:09.00 ID:n+Cm3gCiO
乙んたん♪

174: 2009/07/10(金) 00:03:15.18 ID:q8kaDuF90


引用元: 律「澪、私たちって恋愛経験皆無だよな」