1: ◆ncieeeEKk6 2022/04/17(日) 00:03:51.14 ID:Im9fvuB30

2: 2022/04/17(日) 00:04:59.38 ID:Im9fvuB30
真壁瑞希「……」

島原エレナ「ミズキ、オハヨー!」

瑞希「……」

エレナ「ミズキ? そんなにタップしたらスマホが壊れちゃうヨ?」

瑞希「はっ。すみません、心が無になっていました」

エレナ「最近ずっとそのゲームやってるネ」

瑞希「はい。今はチーム戦の期間中で、勝つとアイテムがたくさん手に入るんです」

エレナ「そうなんだ! でも、ずっとスマホ見てるのは体によくないってコトハが言ってたヨ。休憩はしないノ?」

瑞希「チームのみなさんたちの足を引っ張るわけにはいきません。私も勝利に貢献しなければ……」

エレナ「大変なんだネ……。あっ! じゃあミズキが休んでる間はリトルミズキにやってもらったら?」

リトルミズキ「ただ画面をタップするだけのゲームなんてやりたくないわ!」

3: 2022/04/17(日) 00:06:18.99 ID:Im9fvuB30
エレナ「ってことがあったんだヨ」

宮尾美也「最近の劇場のゲームブームはすごいですからね〜。私も将棋のアプリをやってますよ〜」

横山奈緒「美也は元々将棋やってたんやしちょっとちゃうやろ。でも、瑞希は行くとこまで行ってもうた感じがあるな」

白石紬「まったくです。時間があればすぐスマートフォンを取り出して……いささか目に余る熱中ぶりです」

エレナ「最近あんまり遊んでくれないし、寂しいヨ〜……」

4: 2022/04/17(日) 00:06:57.30 ID:Im9fvuB30
美也「とはいえ趣味のことですから『やめてほしい』とは言いにくいですね〜」

奈緒「紗代子、劇場の風紀委員としてその辺はどうなん?」

高山紗代子「うーん……。弟の成績が悪くなったからゲーム禁止にしようとしたら、喧嘩になっちゃったことがあるんだ。本人が楽しんでることをやめさせるのは難しいよね」

エレナ「でも、ミズキはあんまり楽しそうじゃなかったヨ……」

紬「楽しむためのゲームで辛い思いをするのは本末転倒です。何かできることはないでしょうか……」

紗代子「弟のときは『ゲームにハマり過ぎたらこうなる』っていう悪い例を家族で実際に演じてみたんだけど……」

奈緒「それや!」

5: 2022/04/17(日) 00:07:53.20 ID:Im9fvuB30
瑞希(……はっ。ゲームをしていたらいつの間にかこんな時間になっていました……。もう帰らないと、帰ってから宿題をやる時間がありません)

瑞希「……ん、何か聞こえるような」

美也「むふふ〜、王手ですよ〜」

瑞希「宮尾さんでしたか。こんな時間まで何を?」

美也「将棋のアプリです〜。ずっと連勝が止まらないんですよ〜」

瑞希「流石は宮尾さんです」

6: 2022/04/17(日) 00:08:44.60 ID:Im9fvuB30
瑞希「……おや? そのゲームでの宮尾さんのランクはもっと高かったような……」

美也「最近の戦績がいまいちだったのでアカウントを作り直したんです〜。相手が初心者だと楽ですな〜」

瑞希(そ、そんな。勝負事に真剣なあの宮尾さんが、初心者狩りを……?)

美也「これで詰みですよ〜。今日はカモがたくさん飛んでますね〜」

瑞希「す、すみません。私は帰る時間なので失礼します」

美也「はい、お疲れ様でした〜。私は負けるまで続けようと思いますが、この調子だと今日は帰れなさそうですな〜」

瑞希「み、宮尾さんに一体何が……」

紬「あーっ!!」

瑞希「今の悲鳴は、白石さん……?」

7: 2022/04/17(日) 00:09:57.85 ID:Im9fvuB30
紬「先ほどから、なぜ私にばかり甲羅をぶつけるのですか!」

エレナ「ワタシの前をのんびり走ってる方が悪いんだもーん。悔しいならツムギも当ててみればいいでショ〜〜〜?」

瑞希(島原さんと白石さんがレースゲームをしているようですが、2人ともムキになりすぎているような……)

紬「はっ! やっ!」

エレナ「エヘへ、そんなの当たらないヨ〜! お返しに〜エイッ!」

紬「ああっ!」

エレナ「やったー! またワタシの勝ちだヨ!」

紬「あ、あなたはそうまでして私の邪魔をしたいのですか。そんなに私のことが嫌いなのですか! それならもう絶交です!」

エレナ「エ〜? こういうゲームなんだからワタシ悪くないもーん」

瑞希(ああ、2人がゲームのせいで喧嘩を……)

8: 2022/04/17(日) 00:10:57.28 ID:Im9fvuB30
奈緒「おっ、瑞希。今帰るとこなん?」

紗代子「よかったら一緒に帰らない?」

瑞希「横山さん、高山さん。あの、ゲームをしているみなさんの様子がおかしいような……」

奈緒「あ、ゲームと言えばなんやけど、瑞希はガチャってどう思う?」

瑞希「ガチャですか?」

奈緒「私は絶対表示されてる確率と本当の確率は違うと思うんやけど、紗代子は確率なんて関係ないって言うねん」

紗代子「だって当たるまで引けば当たるんだから、確率は100%以外にないよね? ガチャに文句を言う前に資金を用意する努力をしないと!」

瑞希「」

9: 2022/04/17(日) 00:11:59.24 ID:Im9fvuB30
〜後日〜

エレナ「瑞希、あんまりゲームしなくなったネ」

美也「気合を入れて演技しましたからね〜。かなり効いたと思いますよ〜」

紬「むしろ効きすぎて若干の心の距離ができたような気がするのですが……」

奈緒「まあまあ、すぐ元通りになるやろ。それにしても、演技のために紗代子と一緒にちょっとやってみたけど、ゲームも結構おもろいな。なんかハマるのもわかる気がするわ」

紬「……横山さん、まさか」

奈緒「いやいや、ちゃうって! 私がのめり込んでもうたらミイラ取りがミイラになってまうやん」

エレナ「あっ、そういえばさっき……」

10: 2022/04/17(日) 00:13:09.03 ID:Im9fvuB30
エレナ「サヨコ、オハヨー! ランニングしてるノ?」

紗代子「うん。ちょっとコンビニまで行くついでにね」

エレナ「朝ごはん買うノ?」

紗代子「ううん、課金用のカードを買いに行くんだ。少額のカードを1枚ずつ買えばランニングにもなって一石二鳥だよね」


エレナ「ってことがあったんだヨ」

12:   2022/04/18(月) 10:10:34.60 ID:jaZs7GYd0 ID:Im9fvuB30

おしまい(いつもの挨拶をしてなかった) 短期間で2回もさぼっちゃった自分が情けないね



引用元: 【ミリマス】高山紗代子「No ゲーム脳」