1: 2013/03/23(土) 21:27:02.23 ID:0DQZ3zaL0
律子「ええ、今日のドラマの撮影で……」

亜美「頬っぺただけどね、兄ちゃん」

伊織「何言ってるのよ亜美!? 頬でも重罪よ!? しかもあずさが避けなかったら唇にやってたわよあの男!?」

律子「伊織、そういうこと言わないの」

伊織「でも律子、キスはするふりだけのはずでしょ!?」

律子「向こうの事務所からも謝罪はされたんだし、この話はこれでお終い」

2: 2013/03/23(土) 21:28:12.20 ID:0DQZ3zaL0
伊織「……あんたそれでいいの?」

律子「…………いいはずないじゃない」

亜美「りっちゃん……」

律子「……でもこれはあずささんの希望なのよ。これ以上大事にしないで欲しいって……

伊織「撮影なんていくらでも中断させておけばいいじゃない!」

P「……あずささんは?」

律子「向こうの部屋で休んでます。やっぱりショックだったみたいで……」

3: 2013/03/23(土) 21:29:19.27 ID:0DQZ3zaL0
P「……あずささん?」

あずさ「……プロデューサーさん?」

P「大丈夫ですか?」

あずさ「え、ええ……大丈夫……です」

P「……全然大丈夫じゃなさそうですね」

あずさ「ご、ごめんなさい……」

P「無理はしないでください」

あずさ「……こんなんじゃ私、アイドル失格ですよね」

P「えっ?」

あずさ「私、キスをされてしまったことよりも……こんなことでショックを受けてしまう自分が嫌なんです」

5: 2013/03/23(土) 21:30:23.05 ID:0DQZ3zaL0
あずさ「ドラマの収録も一度ストップしてしまうみたいで……」

あずさ「この先も、律子さんが頑張ってドラマの仕事を取ってきてくれるかもしれないのに……」

あずさ「お仕事なんですから、こういうこともできるようにならないとですよね」

あずさ「いつまでもファーストキスは運命の人になんて……甘えてられませんよね」




P「……じゃあせめて、形だけでも初めては特別にしてみませんか?」

あずさ「えっ?」

7: 2013/03/23(土) 21:31:16.46 ID:0DQZ3zaL0
P「一日デートして夕陽の見える海で……とか、せめてシチュエーションだけでもセッティングして……」

あずさ「……」

P「運命の人じゃなくても誰か他の…………」




P「……いや、誰もいませんね。代わりだなんて……すみません忘れて下さ……」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん!」

P「は、はい!」

あずさ「お願いしても……いいですか?」

P「はい?」

9: 2013/03/23(土) 21:33:29.97 ID:0DQZ3zaL0
~翌日~
P「あずささん、おはようございます」

あずさ「は、はい! おはようございます!」

P「約束の30分前に来たのに……待たせちゃいましたか?」

あずさ「い、いえ! 私も今来たばかりです!」

P「そうですか? ならいいんですけど」

あずさ「ええっと……これからどうしましょう?」

P「一応、夕食の予約は取ってあって、その後海辺で……と思ってるんですけどその前が……」

あずさ「う~ん……」

P「なんでも言ってください。今日一日はあずささんの恋人なんですから」

あずさ「え、えっと……じゃあのんびりお散歩でも」

11: 2013/03/23(土) 21:35:48.88 ID:0DQZ3zaL0
P「それにしても昨日の今日で2人ともオフなんて凄い偶然ですね!」

あずさ「は、はい!」

P「……」

あずさ「……」

P「今日はいい天気ですね!」

あずさ「そ、そうですね!」

P「寒いかもと思って厚着してきたけど……暑いくらいですね」

あずさ「は、はい」

P「……」

あずさ「……」

16: 2013/03/23(土) 21:42:33.61 ID:0DQZ3zaL0
P「お、クレープ屋だ」

あずさ「……」

P「食べますか? あずささん」

あずさ「えっと……じゃあ、ストロベリーで……」

P「じゃあ俺買ってきます。あっちで待っていてください」

あずさ「は、はい」

17: 2013/03/23(土) 21:45:36.38 ID:0DQZ3zaL0
P「はい、どうぞあずささん」

あずさ「ありがとうございます」

P「……」

あずさ「……」




Pあずさ「「あの!」」




P「えっと……」

あずさ「じゃ、じゃあプロデューサーさんお先に……」

19: 2013/03/23(土) 21:48:24.72 ID:0DQZ3zaL0
P「ずっと浮かない顔で……やっぱり迷惑でしたか?」

あずさ「いえっ、その…………プロデューサーさんこそ、ご迷惑じゃないですか?」

P「そんなはずがないです!」

あずさ「は、はいっ!」

P「……不謹慎ですけど、俺は正直嬉しかったですよ」

あずさ「えっ?」

P「えっと、その……あずささんほどの女性とそういうことになるのは……男として大変喜ばしいというか……」

あずさ「ふふっ、プロデューサーさんったら」

24: 2013/03/23(土) 21:54:53.76 ID:0DQZ3zaL0
P「そ、それじゃあ、デートの続きと行きましょうか!」

あずさ「プロデューサーさん!」

P「はいなんでしょう?」

あずさ「デートのエスコート、よろしくお願いしますね?」

P「お、お任せください」

あずさ「ふふっ♪」

25: 2013/03/23(土) 21:58:22.39 ID:0DQZ3zaL0
~夜~
あずさ「まあ~、綺麗なお座敷」

P「個室で足を伸ばせたほうがいいと思って、料亭を」

あずさ「プロデューサーさん、お隣に座っても……いいですか?」

P「えっ」

あずさ「ふふっ、今日一日は恋人なんですよね?」

P「えっと……こういうのは正面に座ったほうが……」

あずさ「ダメ……ですか?」

P「うっ……」

27: 2013/03/23(土) 22:02:15.40 ID:0DQZ3zaL0
P「見てはいけないものを見てしまったような店員さんの表情が辛い……」

あずさ「プロデューサーさん、はい、あ~ん」

P「えっ」

あずさ「あ~ん」

P「あ、あ~ん」


モグモグ


あずさ「ふふっ、お味はどうですか?」

P「……全然わかりません」

あずさ「あらあら~、ではもう一度……はい、あ~ん」

28: 2013/03/23(土) 22:04:11.10 ID:0DQZ3zaL0
あずさ「プロデューサーさん」

P「なんでしょ」


チュッ


P「!?」

あずさ「んっ……」

29: 2013/03/23(土) 22:07:42.50 ID:0DQZ3zaL0
P「んっ…………あ、あずささん!?」

あずさ「……もう一度……」

P「……!!」

あずさ「んっ…………」

P「…………」ギュッ

あずさ「んん……」

30: 2013/03/23(土) 22:08:24.18 ID:0DQZ3zaL0
あずさ「プロデューサーさん……私、今幸せです……」

P「……海じゃなくてよかったんですか?」

あずさ「プロデューサーさんの腕の中でファーストキスを出来たんです。こんなに幸せなことはありません……」

P「あずささん……」

あずさ「もう少しだけ……このままでもいいですか……?」ギュッ

P「……」ギュッ

33: 2013/03/23(土) 22:10:35.98 ID:0DQZ3zaL0
~翌日~
伊織「プロデューサー?」

P「」ポー

伊織「ちょっとアンタ」

P「」ポー

伊織「プロデューサー!」

P「へっ!? どうした伊織!?」

伊織「どうしたもこうしたもないでしょ! 昨日はどうだったの?」

P「な、なんの話だ?」

あずさ「とぼけたって無駄よ。あずさから大体は聞いたわ」

P「」

伊織「あんた達隠し事が下手すぎるのよ」

P「」

36: 2013/03/23(土) 22:12:38.41 ID:0DQZ3zaL0
伊織「で、あずさとは付き合ってるわけ?」

P「い、いや、アイドルとそういう関係になるわけには……」

伊織「付き合ってもないのにキスしたわけ?」

P「ぐ……こ、今回は特例だ」

伊織「じ、じゃあ……この先わた、誰かがあずさみたいになったら……キスしてくれるの?」

P「え、えーっと……アイドルの心のケアに必要とあれば?」

伊織「なによそれ!」

38: 2013/03/23(土) 22:13:59.75 ID:0DQZ3zaL0
バタンッ!!


雪歩「ぷ、プロデューサー!!」

P「お、おはよう雪歩」

雪歩「私、わたし……グスッ……うぇぇ……」

伊織「雪歩、泣かないでちゃんと話してみなさい」

雪歩「グスッ……こ、今度の舞台で……キスシーンが……」

P「」

伊織「プロデューサー?」ニッコリ





終わり

44: 2013/03/23(土) 22:21:08.70 ID:xvqw9it50
雪歩編も書くべき

48: 2013/03/23(土) 22:32:50.02 ID:0DQZ3zaL0
シャカシャカシャカ




雪歩「そ、粗茶ですが」

P「あ、ありがとう」


ズゾゾゾ



雪歩「ど、どうですか?」

P「……旨い。いつも事務所で淹れてくれるお茶も美味しいけどこれは格別に……」

雪歩「あ、ありがとうございますぅ!」

50: 2013/03/23(土) 22:36:21.18 ID:0DQZ3zaL0
P「それにしても雪歩の家だなんて……」

雪歩「えへへ……丁度お父さんもお弟子さん達も今日は用事でお出かけですぅ」

P「初めて来たけど……凄い家だな」

雪歩「そ、そんなことないです……普通のおうちですよ?」

P「こんな立派な日本庭園があるのに?」

雪歩「これは昔からあったもので……」

P「雪歩は家ではいつも着物なのか?」

雪歩「えっと……これはプロデューサーが来るから……///」

53: 2013/03/23(土) 22:41:31.51 ID:0DQZ3zaL0
P「ふぁ~……それにしてもいい天気だ……」

雪歩「あの……プロデューサー、もしかしてお疲れですか?」

P「……考え事があって眠れなかったんだ」

雪歩「じゃあ……少し横になりますか? 今は私とプロデューサーの2人きりですし……」

P「いや、ここでいい……けど少し休ませてくれ……」

雪歩「ふふっ、お休みなさい……プロデューサー……」

55: 2013/03/23(土) 22:44:31.55 ID:0DQZ3zaL0
P「zzz」コック コック

雪歩(あっ……座ったままだったから体勢が不安定に……)

P「zzz」


ポスッ


雪歩「ひゃぁぁぁああ!?」

P「zzz」

雪歩(プロデューサーの、頭が! お膝に!)

58: 2013/03/23(土) 22:47:44.09 ID:0DQZ3zaL0
P「zzz」

雪歩(プロデューサーの寝顔……初めて見たかも……)

雪歩(プロデューサーの唇……)

雪歩「」ボンッ

雪歩(そうだ、今日はキスするために……///)

雪歩(うぅ……やっぱりそんなの無理だよぉ)ブンブンブン!!

雪歩(でも……)

雪歩(プロデューサーの唇……)ドキドキ

雪歩(目が離せない……)

60: 2013/03/23(土) 22:55:04.44 ID:0DQZ3zaL0
P「ん……」

雪歩(今なら……)

雪歩(でもプロデューサーが寝てるときなんて!)ブンブン

雪歩(プロデューサーが起きたら……)

雪歩(そんなの恥ずかしすぎますぅ///)

P「うおっ!? 今何時だ!?」ガバッ




チュッ

63: 2013/03/23(土) 23:01:13.05 ID:0DQZ3zaL0
P「す、すまん雪歩!」

雪歩「ひゃぁぁああああ!!」

P「いや……でも今日はそもそもそのために……」

雪歩「!!!」




P「雪歩、今の事故は本当にごめん」

P「今からやり直しをさせてくれないか?」

雪歩「ぁうぅ……///」

65: 2013/03/23(土) 23:10:21.30 ID:0DQZ3zaL0
雪歩「…………お、お願いします」


チュッ


雪歩「んっ……///」

雪歩「んぅっ……///」

雪歩「ん……」

67: 2013/03/23(土) 23:16:12.15 ID:0DQZ3zaL0
雪歩「ぷぁっ……」

P「……これでいいか? 雪歩」

雪歩「はい……」

P「……少し肌寒くなってきたな」

雪歩「私は、温かい……ですよ?」ギュッ

P「そうだな、じゃあもう少しこのままで……」

雪歩「はい……」

68: 2013/03/23(土) 23:21:47.32 ID:0DQZ3zaL0
~翌日~
P「」ポー

小鳥「プロデューサーさん」

P「は、はい、なんでしょう」

小鳥「淫行条例、って知ってますか?」

P「」

小鳥「どこから『淫行』なんでしょうね? うふふ」

P「」

小鳥「雪歩ちゃんはギリギリ大丈夫なのかしら?」

P「」

小鳥「ふふっ、気をつけてくださいね?」




バタン!!

美希「ハニー!」

69: 2013/03/23(土) 23:22:55.73 ID:0DQZ3zaL0
おわり

70: 2013/03/23(土) 23:23:30.20 ID:0DQZ3zaL0
書き溜め無しって難しいな・・・
誰か使ってもいいのよ
いや御願いします

71: 2013/03/23(土) 23:24:21.40 ID:rQRynW5E0
あずささん可愛い

72: 2013/03/23(土) 23:26:20.84 ID:TC4Tfzn20
おつ

引用元: P「あずささんがキスされた!?」