ガヴリール「くそーヴィーネのせいで立たされたじゃないか」

ヴィーネ「宿題やってこなかったんだから自業自得でしょ」

ガヴリール「しかもあのバカと一緒にだぞ……」

サターニャ「バカとは何よバカとは！バカリール！」

ヴィーネ「結婚してくれるなら見せてあげたのに……」

ガヴリール「やだ」

ガヴリール「ようやくお昼の時間だ」

ヴィーネ「ご飯持ってきてるの？」

ガヴリール「そういやなかったわ」

ガヴリール「寝るか」ﾂｯﾌﾟｼ

ヴィーネ「分けてあげようか？」

ガヴリール「本当か？」ｶﾞﾊﾞｯ

ヴィーネ「婚約ね」

ガヴリール「サターニャ、学食行くぞー」

-学食-

ラフィエル「あらみなさん」

ガヴリール「おーラフィエル、お前も今日は食堂なのか」

ラフィエル「はいー、今朝はどのようにサターニャさんを導こうか考えていたら、ついお弁当を作る時間がなくなっったんですよ」

サターニャ「聞かなかったことにするわ……」

ガヴリール「サターニャだって生きてるんだからほどほどにな」

サターニャ「ちょっとどういうことよ！」

ヴィーネ「私もそう思うわ、ガヴと相思相愛ね」

サターニャ「ヴィネットまで！？」

サターニャ「まあいいわ、光栄に思いなさい、ラフィエル」

サターニャ「この私と一緒にお昼ごはんを食べる権利を与えてあげるわ！」

ラフィエル「ありがとうございます、サターニャさん」

ヴィーネ「ガヴには私と結婚する権利を与えてあげるわ」

ガヴリール「いらない」

サターニャ「それでグラサンったらひどいのよ！」

サターニャ「この私を10回連続で廊下に立たせるのよ！」

ラフィエル「それはサターニャさんが10回連続で宿題をやってこなかっただけじゃないですかー」

サターニャ「私が地獄を支配した暁には目にもの見せてあげるわ……！」

サターニャ「一日一時間ほど立たせてあげようかしら、それともグラサンを地獄では禁止にしてやろうかしら」

ラフィエル「わー楽しみですー！」

ガヴリール「もはやうちのクラスではサターニャが立たされるのが風物詩になってるからな」

ヴィーネ「いい加減そろそろちゃんと宿題をやってきなさいよ……まったくもう」

ヴィーネ「ところでガヴ、結婚する？」

ガヴリール「しない」

サターニャ「ヴィネットのこれも風物詩になってるわ」

ガヴリール「ところでサターニャ」

サターニャ「なによ？」

ガヴリール「今お前が食べているカレー、七味唐辛子を7の7乗振り掛けると人智を超えた旨さになるらしいぞ」ﾆﾔﾆﾔ

サターニャ「ななのななじょう？」ﾎﾟｶｰﾝ

ガヴリール「あー……とにかくいっぱいってことだ」

サターニャ「ふーん、まああれはいつぞやのうどんを悪魔的な美味しさに変えた悪魔的なアイテム」

サターニャ「かければかけるほど味わい深くなっていくというのも納得だわ」ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ

ヴィーネ「私もガヴに結婚してって言えば言うほど味わい深く」

ガヴリール「ならない」

サターニャ「んまい！」

-放課後-

ガヴリール「やっと今日も終わったか……」

サターニャ「ってあんた授業中もずっとゲーム機弄ってたでしょ！」

ガヴリール「家にいるとネトゲしちゃうからな」

ガヴリール「授業中はゲーム機をやる貴重な時間なんだわ」

サターニャ「筋金入りの駄天使だわ本当……」

ヴィーネ「お疲れガヴ、結婚しよ」

サターニャ「こっちも筋金入りだわ……」

-バイト先-

マスター「今日も一日よろしくね」

ガヴリール「ああ、はい」

ｳﾞｰﾝｳﾞｰﾝ

ガヴリール「ん、メールだ」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

マスター「天真くん、バイト中にスマホはちょっと……」

ガヴリール「あー気にしないでください」

マスター「そうだよね！気にしちゃだめだよね！」

ガヴリール（一体誰だよ）

ヴィーネ『結婚しよ』

ガヴリール「……削除っと」

ｶﾗﾝｶﾗﾝ

ヴィーネ「ひどいじゃない、ガヴリール」

ヴィーネ「いくら待っても返事を返さないなんて！」

ガヴリール「げっ」

ラフィエル「そうですよガヴちゃん、ちゃんとお返事はしないと」

ガヴリール「ラフィエルも来たのか」

サターニャ「私もいるわよ」

ガヴリール「げっ」

サターニャ「なんで私もげっなのよ！」

ガヴリール「とりあえず注文どーぞ」

ラフィエル「ブレンドコーヒーをください」

ガヴリール「んー」

サターニャ「私も同じものをいただくわ」

ガヴリール「お前この前おいしくないって言ってただろ……」

ヴィーネ「私もブレンドコーヒーで」

ヴィーネ「それとガヴの愛を」

ガヴリール「マスター、ブレンドコーヒー3つ」

ガヴリール「それじゃおつかれしたー」

マスター「お疲れ天真くん、また来週も頼むよ」

ガヴリール「うーっす」

ガヴリール「さて、とっとと帰ってイベントやりますか」ﾃｸﾃｸ

ガヴリール「ただいまっと」ｶﾞﾁｬｯ

ヴィーネ「おかえりガヴ、結婚しよ」

ガヴリール「帰れ」

ヴィーネ「夕飯できてるわよ」

ガヴリール「しかたないな、もう少しだけいて良いよ」

ヴィーネ「隠し味は愛情よ」

ガヴリール「ふーん」

ヴィーネ「デザートは婚姻届よ」

ガヴリール「いらない」

ヴィーネ「お風呂沸いたわよ」

ガヴリール「もう少ししたら入る」

ガヴリール「今良いところなんだ」

ヴィーネ「もーゲームばっかり……私も遅くなっちゃうんだから早くしてよね」

ガヴリール「って……何お前も我が家の風呂に入るの？」

ヴィーネ「一緒に入るわよ、夫婦でしょ？」

ガヴリール「夫婦違う」

ヴィーネ「一緒に入ってくれなかった……ガヴのバカ……」ﾌﾟｸｰ

ガヴリール「私悪くないからな！？」

ガヴリール「……で、結局泊まってくのな、パジャマまで持ってきていたとは」

ヴィーネ「たまには良いでしょ」

ガヴリール「まあ良いけどさ」

ヴィーネ「それに将来の予行練習としてもね」

ガヴリール「シェアハウスする可能性があるってことだよな」

ガヴリール「ふぁぁ……なんだかどっと疲れて眠くなってきた」

ヴィーネ「明日も学校だし、ちょうど良いから寝ちゃいましょ」

ガヴリール「誰のせいかと……まあいいか寝るか」

ガヴリール「私はベッド使うから、ヴィーネはその辺で雑魚寝な」ﾊﾞﾀﾝｷｭｰ

ヴィーネ「わかったわ」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

ガヴリール「なんでベッドに入ってくるんだよ！」

-朝-

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

ヴィーネ「おはようガヴ」

ガヴリール「んー……zzz」

ヴィーネ「起きないと遅刻するわよ」

ガヴリール「ちこくするー……zzz」

ヴィーネ「朝ごはんできてるわよ」

ガヴリール「たべるー……zzz」

ヴィーネ「結婚するわよ」

ガヴリール「けっこんするー……はっ！？」

ヴィーネ「ガヴが結婚するって言った」

ガヴリール「今のは無効だ！」

ヴィーネ「ガヴが結婚するって言った！」

ガヴリール「いやしねえよ！」

ヴィーネ「式場の予約しなきゃ！サターニャたちに報告しなきゃ！」

ガヴリール「話を聞けえええええええ！！」

終われ

おつおつ

勝手ですまんが俺の中では
本当は結婚してもいいんだけど散々断ってきた手前今更すなおに結婚してもいいとは言えないガヴという設定だった

乙
かわゆい