1: 2015/05/01(金) 12:53:45 ID:x70/DeGQ
弾『ああ』
弾『この前、何かでアンケとってランキングしてあったんだ』
一夏「ふう~ん。 それで?」
弾『でよ、お前に試して欲しいんだ』
一夏「ちょっと待て」
一夏「何で俺なんだよ? 自分で試せばいいだろ?」
弾『俺に親しい女の子なんて居ないしさ~』
弾『それにほら、以前お前言ってただろ?』
一夏「言ってたって……何をだよ?」
2: 2015/05/01(金) 12:54:51 ID:x70/DeGQ
弾『普段の態度を見た感じ、嫌われてはいないみたいだが』
弾『こっちの言う事、全然聞いてくれないし』
弾『暴力も振るわれるから好かれている訳はない、って』
一夏「……そんなこと言ったかな?」
弾『いい機会だし。 その辺りも含めて効果あるかどうか確かめてくれ』
一夏「えー……」
弾『お前、あれだけの美少女に囲まれてて本当に何も思ってねーのかよ』
一夏「無いって言えば嘘になるけどさ……」
弾『じゃあ問題ないだろ。 頼んだぜ! 一夏!』
ブッ…… ツー ツー
一夏「お、おい!? 弾!?」
一夏「……切りやがった。 ったく」
3: 2015/05/01(金) 12:55:36 ID:x70/DeGQ
一夏(女の子が男に言われて嬉しい言葉、ねぇ……)
一夏(なになに……?)
1 「一緒にいると楽しいな」
2 「かわいいね」
3 「また会ってくれる?」
4 「彼氏が羨ましいな」
5 「なんかほうっておけない」
6 「理想な女の子だよね」
7 「俺と付き合って」
8 「彼氏とか……いる?」
9 「君と結婚したら幸せになれそうだな」
10 「君って、すっごくタイプなんだよね」
4: 2015/05/01(金) 12:56:10 ID:x70/DeGQ
一夏「…………」
一夏(どれもこれも歯の浮くようなセリフ)
一夏(箒たちの前で言ったら、殴られそうだなぁ……)
一夏(あと、付き合ってとか、彼氏とか、結婚がどうのってのはストレートすぎるから)
一夏(候補から除外しておこう……)
一夏(となると、候補としては)
5: 2015/05/01(金) 12:56:53 ID:x70/DeGQ
1 「一緒にいると楽しいな」
2 「かわいいね」
3 「また会ってくれる?」
× 4 「彼氏が羨ましいな」
5 「なんかほうっておけない」
6 「理想な女の子だよね」
× 7 「俺と付き合って」
× 8 「彼氏とか……いる?」
× 9 「君と結婚したら幸せになれそうだな」
10 「君って、すっごくタイプなんだよね」
6: 2015/05/01(金) 12:57:46 ID:x70/DeGQ
一夏(……こんなところか)
一夏(前もって「実験だ」って言っておいた方がいいんだろうな)
一夏(さて……誰で試すかな?)
一夏(うーん……)
―――――――――――
一夏(まあサンプルは多いほうがいいし)
一夏(行き当たりばったりでいいだろう)
一夏(…………)
一夏(何で俺、こんな事してるんだろうなぁ……) ハア…
7: 2015/05/01(金) 12:58:29 ID:x70/DeGQ
鈴「何ため息ついてんのよ、一夏」
一夏「あ、鈴」
鈴「それで? どうかしたの?」
一夏「ちょっと弾に妙なこと頼まれてな」
鈴「妙な事?」
一夏「まあ、ちょっと実験に付き合ってくれ」
鈴「いいけど……実験? 何する気?」
一夏「少し話すだけでいいよ」
鈴「??」
一夏「そういや甲龍の調子はどうだ?」
8: 2015/05/01(金) 12:59:32 ID:x70/DeGQ
鈴「普通だけど?」
鈴「メンテ終わったばかりだし」
一夏「龍砲は強力だよな」
鈴「まあね♪」 フフン♪
鈴「一夏の白式も荷電粒子砲が使える様になったんでしょ?」
一夏「一定のタメが要るからな」
一夏「まあ俺自身、飛び道具の扱いに慣れていないのが問題なんだけど」
鈴「いろいろ特訓はしてたじゃない?」
一夏「いくらかましになった、って程度なんだよ」
鈴「そっか」
鈴「じゃあ時間できたら、練習に付き合ってあげるわ」
一夏「おう。 それは助かる」
鈴「これくらい何でもないわよ」
一夏「ああ、助かるよ。 それにしても……」
9: 2015/05/01(金) 13:00:09 ID:x70/DeGQ
一夏「鈴と一緒にいると、楽しいな」
鈴「!?」///
鈴「そ、そう……」///
一夏(……お? これは効果アリか?)
鈴「あ、あたしも、楽しい、かな……うん」///
鈴「って! 何言わせるのよ! 一夏!」///
一夏「おかしな事、言ったか?」
一夏(よし、ここはコンボで行ってみるか)
10: 2015/05/01(金) 13:00:52 ID:x70/DeGQ
一夏「鈴ってさ、可愛いし、なんか放っておけないんだよな」
一夏「また会ってくれるか?」
鈴「っ!!?」///
鈴「バ、バカッ……な、何、言って……っ!」///
鈴「~~~~~~っ!!」///カアアアアアアアッ!
ダッ!!
一夏「!? お、おい! 鈴! どうしたんだ!?」
一夏「……走って逃げていった」
一夏(う~ん……顔を赤くしてたし)
一夏(一定の効果はあるみたいだな)
11: 2015/05/01(金) 13:01:44 ID:x70/DeGQ
―――――――――――
一夏(とりあえず、鈴である程度の確認は出来た)
一夏(思ったより効果あるのかも……)
セシリア「あら一夏さん。 ごきげんよう」
一夏「おう、セシリア」
一夏「そうだ、ちょっと実験に付き合ってくれるか?」
セシリア「実験?」
一夏「少し話すだけだから」
セシリア「はあ……」
一夏「そういや、セシリアって制服ロングスカートにしてるけど」
一夏「暑い時期とか、大変じゃないのか?」
12: 2015/05/01(金) 13:02:19 ID:x70/DeGQ
セシリア「多少はありますが……」
セシリア「やはり淑女として、あからさまな肌の露出は控えたいので」
一夏「普段着もそんな感じなのか?」
セシリア「ええ」
一夏「ふ~ん」
セシリア「…………」
セシリア「一夏さんは、露出の多い服の方が好みなので?」
一夏「そういう訳じゃないよ」
セシリア(ホッ……)
一夏「ただ……」
セシリア「ただ?」
13: 2015/05/01(金) 13:02:51 ID:x70/DeGQ
一夏「セシリアって、理想な女の子だなって思ってさ」
セシリア「っ!?」///カアッ!
セシリア「い、嫌ですわ、一夏さん」///
セシリア「そんな……理想な、なんて……」///
一夏(おっ……セシリアにも効果ありか)
一夏「気に障ったか? セシリアってさ」
一夏「可愛いし、放っておけないし、すっごくタイプなんだよね」
セシリア「っ!!?」
14: 2015/05/01(金) 13:03:26 ID:x70/DeGQ
セシリア「い、一、夏さ、んっ」///
セシリア「ど、どう、され……」///
セシリア「~~~~~~っ!!」///カアアアアアッ!
ダッ!
一夏「あっ! お、おい! セシリア!?」
一夏「……行ってしまった。 鈴と同じように走って」
一夏「…………」
一夏(それにしても……)
一夏(真面目に効果あるのかもしれないな)
15: 2015/05/01(金) 13:04:08 ID:x70/DeGQ
ラウラ「嫁よ」
一夏「ん? ああ、ラウラか」
ラウラ「さっきセシリアが走っていったが……何かあったのか?」
一夏「いや……ちょっと実験で話をしていただけだよ」
ラウラ「実験?」
一夏「ラウラもやってくれるか?」
ラウラ「ふむ……何の事かわからんが」
ラウラ「他でもない嫁の頼みだ。 構わないぞ」
一夏「そっか。 すまないな」
ラウラ「それで? 何を話せばいいのだ?」
16: 2015/05/01(金) 13:04:45 ID:x70/DeGQ
一夏「まあ何でもいいんだけど……そうだな」
一夏「シュバルツェア・レーゲンの調子はどうだ?」
ラウラ「特に問題はない」
一夏「AICは強敵だよなぁ~」
ラウラ「まあ我がドイツの最新技術だからな」
ラウラ「ただ、多対一では、それほど頼りに出来る訳でもない」
一夏「一対一での戦いは、これ以上無い程頼もしいよな」
ラウラ「ふふ、まあな」
一夏「また今度、模擬戦頼めるか?」
ラウラ「無論だ。 ほかならぬ嫁の頼みだしな」
一夏「サンキュー、ラウラ」
17: 2015/05/01(金) 13:05:27 ID:x70/DeGQ
一夏「やっぱり、ラウラと一緒にいると楽しいな」
ラウラ「うむ。 私も一夏と一緒にいるのは楽しいぞ」
一夏(……あれ?)
一夏「ラウラって、なんか放っておけないし」
一夏「かわいいよな」
ラウラ「!」///
ラウラ「そ、そうか。 嬉しいぞ、嫁よ」///
一夏(お?)
18: 2015/05/01(金) 13:06:04 ID:x70/DeGQ
一夏「また会ってくれるか?」
ラウラ「も、もちろんだ」///
ラウラ「というか、教室で毎日会っているではないか」///
一夏「それは……確かにそうだけど」
ラウラ「!」
ラウラ(……もしや)
ラウラ(『二人っきりで』という意味だったのか!?)///
ラウラ(という事は……嫁は、一夏は……)///
ラウラ(私を……!?)
ラウラ「っ!」///カアアアアッ!
ダッ!!
一夏「あ……」
19: 2015/05/01(金) 13:06:43 ID:x70/DeGQ
一夏「…………」
一夏(最初は微妙だったけど)
一夏(ラウラにも効果ありか……すげぇ)
一夏(こういうアンケートもバカにできないな)
箒「一夏? こんなところで何をしている?」
一夏「あ、箒」
一夏「ちょっと実験をしていてな」
箒「実験?」
一夏「箒も手伝ってくれるか?」
箒「……何の実験をだ?」
一夏「俺と少し話すだけでいい」
箒「良く分からないが……そういう事なら」
20: 2015/05/01(金) 13:07:25 ID:x70/DeGQ
一夏「すまないな」
一夏「最近、料理しているか?」
箒「失敬な……」
箒「文武両道は基本中の基本」
箒「怠ったことはない」
一夏「さすがだな」
一夏「どんな料理を作ったんだ?」
箒「和食がメインだ」
箒「最近だと、割烹にこっている」
一夏「へえ。 割烹料理か」
一夏「うまそうだ」
21: 2015/05/01(金) 13:08:01 ID:x70/DeGQ
箒「まだ修業中の身だが……良かったら食べてみるか?」
一夏「そうだな。 ぜひ食べてみたい」
箒「うむ。 今度ご馳走しよう」
一夏「やっぱり箒と一緒にいると、楽しいな」
箒「っ!?」/// カアッ
箒「そ、そうか……私も……」///
一夏(鈴とパターンが似ているな)
一夏「箒って可愛いし、何か放っておけないんだよな」
箒「っ!!」///
22: 2015/05/01(金) 13:08:40 ID:x70/DeGQ
箒「な、なな、何、を……」///
箒「~~~~~~~っ」///
ダダッ!!
一夏「…………」
一夏「箒もか……」
シャル「どうしたの一夏?」
一夏「シャル」
シャル「箒が走って行ったけど……?」
一夏「いや、ちょっとした実験に付き合ってもらったら」
一夏「ああなってしまって」
シャル「実験?」
一夏「シャルにもやっていいか?」
23: 2015/05/01(金) 13:09:36 ID:x70/DeGQ
シャル「な、何をするの?」
一夏「少し話をするだけだよ」
シャル「ふうん……なら」
シャル「少し怖いけど、いいよ」
一夏「よし」
一夏「……そうだな」
シャル「…………」
一夏「リヴァイヴは第二世代機……なんだよな?」
シャル「うん。 そうだけど?」
一夏「それでいて第三世代機と渡り合えるなんてすごいよな」
24: 2015/05/01(金) 13:10:14 ID:x70/DeGQ
シャル「世代差は大きいけど、基本的なスペック性能にそれほど差はないからね」
一夏「そういうものか?」
シャル「ボクのリヴァイヴに限って言えば」
シャル「武器の性能は劣るけど……機動性や装甲にそれほど違いはないって事だよ」
一夏「なるほど、そういう事か」
一夏「やっぱりシャルの説明ってわかりやすいな」
シャル「うふふ。 ありがとう」
一夏「だから一緒に居ると楽しんだろうな」
シャル「っ!?」/// ドキッ
一夏「シャルって可愛いし、何か放っておけないし」
一夏「理想なタイプなんだよな」
シャル「……っ」///
25: 2015/05/01(金) 13:11:01 ID:x70/DeGQ
シャル「…………」///
シャル「ねえ、一夏」///
一夏「ん?」
シャル「それって……本心?」///
一夏「も、もちろんだとも」
シャル「…………」
シャル「あー……」
一夏「……シャル?」
シャル「さっき言ってた実験って……」
シャル「これの事?」
一夏「!!」
一夏「……バレたか」
一夏「実は……」
26: 2015/05/01(金) 13:11:40 ID:x70/DeGQ
一夏「……という訳なんだ」
シャル「…………」
シャル「ねえ、一夏」
一夏「おう?」
シャル「今のボクの気持ちが、どんな感じか分かる?」
一夏「ご、ごめん……」
シャル「はぁ……」
一夏「だから悪かったって……」
シャル「もういいよ……でも」
シャル「この『実験』をした女の子達全員が」
シャル「ボクみたいに許してくれるといいけどね……」
27: 2015/05/01(金) 13:12:11 ID:x70/DeGQ
一夏「それは大丈夫だろ」
一夏「みんな最初に実験って言ってあるし」
シャル「どうなっても知らないからね、ボクは……」
タッ タッ タッ
鈴「一夏!」
一夏「おう、鈴」
セシリア「一夏さん!」
ラウラ「嫁よ!」
箒「一夏!」
シャル「…………」
28: 2015/05/01(金) 13:12:48 ID:x70/DeGQ
一夏「ど、どうしたんだ、みんな?」
一夏「そんなに息を切らせて……」
鈴「どうしたもこうしたも無いわよ!」
セシリア「そうですわ!」
ラウラ「私だけかと思ったら……」
箒「みんなにも同じ様な事を言っているではないか!!」
一夏「あー……それなんだけど」
―――――――――――
一夏「……というわけなんだ」
鈴「」
セシリア「」
ラウラ「」
箒「」
29: 2015/05/01(金) 13:13:21 ID:x70/DeGQ
一夏「いや、みんなには悪いと思ったけど」
一夏「最初に『実験』って言っただろ?」
一夏「最後に訳を話そうと思ったら、みんな走り去っていくし……」
鈴「…………」 ゴゴゴ…
セシリア「…………」 ゴゴゴ…
ラウラ「…………」 ゴゴゴ…
箒「…………」 ゴゴゴ…
シャル「一夏……逃げた方がいいと思うな」
一夏「え? 何でだよ?」
30: 2015/05/01(金) 13:13:59 ID:x70/DeGQ
鈴「この……!!」
セシリア「朴念仁の……!!」
ラウラ「唐変木の……!!」
箒「痴れ者がぁぁぁぁっ!!」
ドゴォ―――――――――――ンッ!!
一夏「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!」
シャル「みんなー氏なない程度にねー」 ニコッ
31: 2015/05/01(金) 13:14:36 ID:x70/DeGQ
―――――――――――
数日後
一夏の部屋
ピピピッ…… ピピピッ…… ガチャ
一夏「……もしもし」
弾『よお、一夏!』
弾『例のやつの結果はど』
一夏「お前とはもう絶交だ」
ブッ……
一夏「着信拒否にしておかないと……」 ピッピッピッ
一夏「痛てて……」
おしまい
32: 2015/05/01(金) 13:16:16 ID:x70/DeGQ
これがISの日常風景。
おそまつ様~
おそまつ様~
33: 2015/05/01(金) 15:51:24 ID:OJddxVNk
おつおつ
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