2: 2010/10/18(月) 20:48:22.82 ID:w83ivxpJO
唯(あの不思議な出来事からもう二ヶ月か……)

梓「唯にゃん先輩、猫耳つけて下さいよ」

和「いいわ……平沢さんの猫耳って凄くいいわ」

唯(まだまだ、この人達には馴れないなぁ……)

梓「猫耳つけて下さいよ~」

和「私からもお願いするわ!」

唯「うっるさいな」
けいおん!college (まんがタイムKRコミックス)
5: 2010/10/18(月) 20:51:05.93 ID:w83ivxpJO
梓「減るもんじゃないしいいじゃないですか~」

唯「嫌だ」

唯(はぁ……梓ちゃんのこの欝陶しい性格直らないかな……)

律「平沢さーん!ポテチ食べるー?」

唯「いらない」

律「美味しいのにー」

8: 2010/10/18(月) 20:57:12.07 ID:w83ivxpJO
―――ほんの少し前、私は不思議な鏡を拾った。
その鏡は私達が住んでいる世界とは別の世界……つまりパラレルワールドを写しだす鏡だった―――

唯(まぁ、割れちゃったけどね)

澪「なぁ琴吹さんカリガリ博士って知ってる?」

紬「……知らない」

12: 2010/10/18(月) 21:01:11.55 ID:w83ivxpJO
梓「はい!唯にゃん先輩に猫耳装着!」カチャ

唯「ちょ……やめろ!」

和「可愛いわ~」

―――中野梓、性格はうるさくてマイペース。
悔しいけど、彼女からギターを教えて貰っている―――

唯「はぁ……もう」

和「写真撮っていい?」

唯「無理」

15: 2010/10/18(月) 21:04:24.15 ID:w83ivxpJO
―――真鍋和、性格はよく分かんないけど一つだけ言える事は変態っぽい。
まだライブはやった事は無いけど衣装担当―――

和「いいじゃない写真の一つや二つぐらい」

唯「よくないよくない」

律「えへへ~平沢さん可愛いよ~」

唯「……あっそう」

17: 2010/10/18(月) 21:10:10.12 ID:w83ivxpJO
―――田井中律、性格は可愛い系?ドジッ娘?
長い前髪で目が見えなくなる事があるらしくよく転んでいる。
軽音部のドラム担当―――

律「ポテチ美味しいよ~」

澪「いいか!カリガリ博士って言うのはな!ホラー映画の原点そう言っても過言じゃない映画なんだ!」

紬「…………」

18: 2010/10/18(月) 21:13:25.75 ID:w83ivxpJO
―――秋山澪、正義感が強くて喧嘩も強いらしい。
それと、凄くホラー映画好き。
軽音部のベース担当―――

唯「ほらほら秋山さん、また意味の分からない話で琴吹さんを困らせない」

澪「す、すまん」

紬「…………」

19: 2010/10/18(月) 21:17:08.98 ID:w83ivxpJO
―――琴吹紬、性格は静かであまり自己主張しない人。
私の1番の親友でよく一緒に帰っている。
軽音部のキーボード担当―――

唯「琴吹さんも聞きたくない話は無視していいんだよ?」

紬「…………」

唯「ほら、秋山さん琴吹さんはホラー映画は嫌いなんだからあまり驚かせたらダメだよ」

澪「す、すまん……」

20: 2010/10/18(月) 21:22:29.68 ID:w83ivxpJO
唯「怖かった?」

紬「……少し」

澪「本当にすまん!」ガバッ

紬「……ううんいいよ」

唯(うわぁ土下座してるよ……)

唯「ほら、琴吹さんも許してくれてるみたいだし腰をあげてよ」

澪「あ、あぁ!」

21: 2010/10/18(月) 21:25:42.65 ID:w83ivxpJO
梓「あ、そう言えば唯にゃん先輩?」

唯「そのあだ名やめて」

梓「いいじゃないですか~。今日部活見学に来る人が一人来るんですよ~」

律「それ本当ぉ?」

梓「はい!私が来いって言いました」

唯「ふぅん……」

梓「褒めてよ」

唯「その人が入ったら褒めてあげる」

25: 2010/10/18(月) 21:30:08.13 ID:w83ivxpJO
梓「チッ……あ、名前は鈴木純って言うんですよ」

澪「鈴木純?ホラー映画は好きなのか?」

梓「あ、う~ん。嫌いだと思います」

澪「そ、そうか」

唯「その人はどんな人なの?」

梓「博多から来たみたい人ですよ。今は寮に住んでるって言ってた」

唯「へーここって寮あったんだ」

紬「……入るといいね」

26: 2010/10/18(月) 21:33:59.93 ID:w83ivxpJO
唯「そうだね」

梓「きっと入ってくれると思いますよー」

律「わぁー!楽しみだなー楽しみだなー」

和「メイド服とか似合う娘だといいわね」

唯「真鍋さんは鈴木さんが来たら喋っちゃっダメ」

和「嫌だわ」

唯「あとで猫耳つけてあげるから」

和「わかったわ」

純「あのー…しゅみません」

29: 2010/10/18(月) 21:38:23.97 ID:w83ivxpJO
梓「あ!来た来た!」

純「梓!軽音部の部室ってここであっとーと?」

梓「うん!あ、この人が鈴木純です」

唯(しゅみません?あっとーと?)

純「あ、鈴木純です見学に来ました!よろしくお願いします」

梓「座って座って」

純「わかった!」

31: 2010/10/18(月) 21:42:41.60 ID:w83ivxpJO
律「鈴木さんの髪の毛、羊さんみたーい!」

純「そ、そうでしゅか?」

律「そうでしゅよ~」

唯「ね、ねぇ梓ちゃん?」ボソボソ

梓「はい何ですか?」

唯「何で鈴木さんは赤ちゃんみたいな喋り方なの?」ボソボソ

梓「あぁ、かつぜつが悪いんですよ」ボソボソ

唯「うわぁ……」

唯(ボーカルには向いてないな)

33: 2010/10/18(月) 21:46:17.05 ID:w83ivxpJO
澪「鈴木さんは楽器は何をやってるんだ?」

純「ベースをやってましゅ……ます」

和「ふふっ……」

梓「純のベースは上手いんですよー」

澪「そっか、私と一緒だな」

純「そうなんですか?」

澪「あぁ!」

35: 2010/10/18(月) 21:50:05.21 ID:w83ivxpJO
純「あ、今日はただ見学するだけじゃ悪いので……お菓子を持って来ました」

律「お菓子!?」

梓「わざわざそんな事しなくていいのに……あ、唯にゃん先輩は食べちゃダメですよ」

唯「おい、食べるよ」

純「どうぞポテチです」

唯(何だポテチか)

37: 2010/10/18(月) 21:55:00.85 ID:w83ivxpJO
律「わぁ!何コレ!九州醤油味だってー!」

純「福岡にしか売ってないんでしゅ……ですよ!」

梓「私も見た事ない……美味しいの?」

純「うん、凄く美味しいとよ~」

唯「あ、鈴木さんは軽音部に見学しに来たんだよね?」

純「はい!」

41: 2010/10/18(月) 22:00:12.66 ID:w83ivxpJO
唯「入るの?」

純「えっとまだ分かりません」

梓「えー!入ってよー」

純「でも、私ベース下手だし……」

唯「う~ん一度弾いて?下手でも上手でもとりあえずは褒めるからさ」

純「え?」

唯「ごめん、冗談だよ。鈴木さんのベース聞きたいな」

純「わ、分かりました……でもベース持って来てないですよ?」

澪「あ、私の貸すよ」

42: 2010/10/18(月) 22:04:37.80 ID:w83ivxpJO
純「え?本当ですか?ありがとうございます!」

澪「うん、ちょっと持ってくるから待ってて」

純「はい!」

唯「ねぇ?鈴木さん?」

純「何ですか?」

唯「とーとって何?カエル?」

律「博多弁だよ~私の親戚が博多に住んでるから分かるんだ~」

唯「あぁ、博多弁か」

澪「ほら、ベース持って来たぞ」

純「ありがとうございます!」

43: 2010/10/18(月) 22:10:59.83 ID:w83ivxpJO
澪「それじゃあ弾いてくれ」

純「わ、分かりました!緊張しますね」

律「大丈夫だよ~」

唯「ちょっと待って私トイレ行きたいな」

紬「……私も」

唯「じゃあ私と琴吹さんはトイレ行くからベースは帰って来てから聞かせてよ」

純「はい!分かりました!」

45: 2010/10/18(月) 22:15:58.20 ID:w83ivxpJO
和「二人でトイレに言って何するの?」

唯「じゃあ、行こっか」

紬「……う、うん」

和「無視しないでよ冗談よ冗談!」

唯「すぐ帰って来るから鈴木さん待っててね」

純「あ、はい!」

46: 2010/10/18(月) 22:26:12.79 ID:w83ivxpJO
ガチャバタン。

唯「ふぅ……また癖がある人が来たね」

紬「……髪の毛が可愛い人だね」

唯「え?そうかな?」

紬「……うん」

唯「何かその内、草むしりが趣味な人とか軽音部に入って来そうだね」

紬「……うん」

唯「ごめん冗談だよ。早くトイレ行こっか」

紬「……うん」

47: 2010/10/18(月) 22:29:29.77 ID:w83ivxpJO
唯「そう言えば琴吹さんはバイト始めたんでしょ?」

紬「……うん」

唯「何のバイトだっけ?忘れちゃった」

紬「カレー屋さんだよ。私カレー好きだから……」

唯「そっか接客とかはちゃんと出来てる?」

紬「うん……大丈夫」

48: 2010/10/18(月) 22:34:47.85 ID:w83ivxpJO
唯(何かちょっと心配だなぁ……)

紬「…………」

唯(前みたいにイジメられてなきゃいいんだけど……)

紬「…………」

唯(大丈夫かなぁ?)

唯「うわっ!!」ドテッ

49: 2010/10/18(月) 22:39:28.83 ID:w83ivxpJO
唯「あ痛てててっ……」

紬『唯ちゃん大丈夫?』

唯「あ、うん……こけちゃった」

紬『怪我とか無い?』

唯「うん……大丈夫大丈夫……」

紬『よかったわ~あら?唯ちゃんヘアピンは?』

唯「ヘアピン?着けてないよそんなの」

50: 2010/10/18(月) 22:43:23.25 ID:w83ivxpJO
紬『でも、今まで付けてたわよね?落としたの?』

唯「だから付けてないよ。それより早くトイレに行こうよ琴吹さん」

紬『琴吹さん?』

唯「ん?どうしたの?」

紬『まさか……憂ちゃん!?』

唯「違う」

52: 2010/10/18(月) 22:50:27.61 ID:w83ivxpJO
紬『違うの?』

唯「違うよ。全然違う」

紬『でも私の事、琴吹さんって呼んでたわ!』

唯「何を今更、何時もそう呼んでるじゃん」

紬『……本当に唯ちゃんなの?何か雰囲気が全然違うわ』

唯「琴吹さんも凄く饒舌だね。別の人みたい」

54: 2010/10/18(月) 22:59:45.90 ID:w83ivxpJO
紬『そう?あ!わかったわ!新しい遊びね~』

唯「遊んでる様に見えるんならそうじゃないかな?」

紬『……何だか本当に唯ちゃんじゃないみたい。パラレルワールドの唯ちゃんみたいね』

唯「琴吹さんもパラレルワールドの琴吹さんみたい」

紬『まさか……パラレルワールドの唯ちゃんなの!?』

唯「そんな分け無いよ。ほら、早くトイレ行くよ」

紬『え、えぇ……』

55: 2010/10/18(月) 23:08:10.29 ID:w83ivxpJO
・・・・・・

唯「ふぅ~じゃあ行こっか」

紬『えぇ、そうね!』

唯「鈴木さん待ってるだろうから急ごっか」

紬『鈴木さんが誰を待っているの?』

唯「私達だよ。あー早くベース聞きたいな」

紬『……唯ちゃん?』

唯「何?」

紬『唯ちゃんギターに名前付けてたでしょ?』

唯「付けてないから」

58: 2010/10/18(月) 23:15:24.18 ID:w83ivxpJO
紬『やっぱりアナタは唯ちゃんじゃないわ!』

唯「よく分かったね。本物の唯はお腹の中です」

紬『そ、そうなの!?』

唯「嘘だよ。琴吹さんって冗談言える人だったんだね」

紬『冗談じゃないわぁ~』

唯「ふぅん、ほら部室に着いたから鈴木さんに迷惑かけないようにね」

59: 2010/10/18(月) 23:20:01.47 ID:w83ivxpJO
ガチャバタン。

唯「ただいま。あれ?鈴木さんは?」

澪『鈴木さん?来てないぞ』

紬『みんな聞いて!唯ちゃんがおかしいの』

唯「おかしくない。おかしくない」

律『あれ?唯ヘアピンは?』

唯「何で田井中さんカチューシャしてるの?」

61: 2010/10/18(月) 23:32:49.20 ID:w83ivxpJO
律『田井中さん?』

紬『唯ちゃん澪ちゃんの名前を呼んでみて』

唯「秋山さん」

梓『唯先輩どうしたんですか?』

唯「どうもしてないって梓ちゃん」

紬『ほら!おかしいわよね?』

律『あ、あぁ……どっかで頭打ったのか?』

紬『あ!そう言えば唯ちゃんこけたわ!』

唯「恥ずかしいからそれ言わないでよ」

62: 2010/10/18(月) 23:36:51.29 ID:w83ivxpJO
梓『こ、こけた!?』

紬『それで頭を打って……唯ちゃん病院に行きましょう!』

唯「確かに頭は打ったけど大丈夫だって……」

澪『でも、一応行った方がいいんじゃないか?唯の雰囲気が何時もと違う……』

唯「みんなも違うね……パラレルワールドの人達みたい」

律『それだ!』

63: 2010/10/18(月) 23:49:17.40 ID:w83ivxpJO
唯「どれ?」

律『この唯はパラレルワールドの唯なんだよ!わざわざ来ていただきありがとう』

唯「あっそう。で、鈴木さんは何処行ったの?」

梓『純は最初からいませんよ』

唯「冗談はいいから……」

梓『ほ、本当です!』

澪『梓が言ってる事は本当だぞ唯』

唯「あれ?外……雨が降ってるね」

66: 2010/10/18(月) 23:55:36.74 ID:w83ivxpJO
紬『雨なら朝から降ってたわよ?』

唯「降ってなかったよ……今日は朝から快晴だったよ」

律『もしかして私がさっき言ってる事は本当……なのか?』

唯「ハハッまさかね……本当だったら霧が学校を包んで怪物が出てくるよ」

梓『あ、あの私のあだ名を言ってみて下さい!』

唯「サンプラザ」

梓『憂じゃありませんよね……?』

67: 2010/10/19(火) 00:00:22.73 ID:nKWTKblCO
さわ子『憂ちゃんじゃないわ!』

梓『やっぱり……ってきゃっ!』

さわ子『おっOいの大きさが唯ちゃんと同じなのよ』

律『いきなり出て来て何を言ってるんだ?』

唯「びっくりした……」

さわ子『やっぱり……雰囲気が違うわね。アナタ何者!?』

唯「平沢唯ですけど……」

70: 2010/10/19(火) 00:07:02.85 ID:nKWTKblCO
さわ子『そうよね~あ、ムギちゃん紅茶入れてちょうだい』

紬『はい、分かりました~』

唯「紅茶なんてあるの?」

律『前からムギが持って来てたじゃないか』

唯「……もし私がパラレルワールドから来たんだったらどうする?」

律『びっくりする』

唯(みんなの呼び方も違うし外は雨だし……もしかしたら本当に違う世界に来たのかも……まさかね)

71: 2010/10/19(火) 00:11:02.37 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

唯『あうぅ……本当にパラレルワールドから来ちゃったのかなぁ?』

梓「唯先輩は私に抱き付いたりしません」

律「平沢さんはあうぅ……とか言わないよ~」

澪「それにこんなに可愛いらしくない」

和「猫耳を心良く付けたりしないわ」

唯『ど、どうしよう……』

72: 2010/10/19(火) 00:18:31.07 ID:nKWTKblCO
紬「……頭大丈夫?」

唯『うん!大丈夫だよ~……それより本当にここパラレルワールド!?』

澪「多分……その内、体が消えたりするんじゃないか?」

唯『えーっ!怖いよー!』

梓「唯にゃん先輩は何処行ったんですかね?」

紬「…………無事だといいな」

75: 2010/10/19(火) 00:26:57.63 ID:nKWTKblCO
唯『と、とりあえず憂に電話しなきゃ!』

澪「憂ちゃんに?」

唯『うん!……あれ?憂の電話番号が違うよ!』

梓「私が憂を呼びますよ」

唯『ありがとう!あずにゃん』

梓「チッ……あずにゃんって変なあだ名」ボソボソ

唯『うぅ……どーしよう?』

紬「……落ち着こ?」

唯『うん!』

76: 2010/10/19(火) 00:31:09.19 ID:nKWTKblCO
梓「あ、もしもし……うん唯にゃん先輩がさ……ま、とりあえず部室に来てよ……じゃあバイバイ」

唯『カチューシャしてないりっちゃん可愛いね~』

律「えへへ……そ、そうかな?」

唯『えへへだって~可愛い~』

和「平沢さんスクール水着があるんだけど……着る?」

唯『今はそんな気分じゃないよ~』

78: 2010/10/19(火) 00:37:19.81 ID:nKWTKblCO
ガチャバタン。

憂「お姉ちゃん!?」

梓「あ、憂だ来た来た」

唯『憂ー!パラレルワールドに来ちゃったみたいなんだー助けて!』

憂「どう言う事ですか?」

澪「話すと長くなりそうだけど……この平沢さんは平沢さんじゃないんだ」

憂「ほぇ?どう言う事ですか?」

79: 2010/10/19(火) 00:43:55.95 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「はぁ……」

憂『…………』

律『憂ちゃんが言うんなら間違いないな』

憂『はい……この人はお姉ちゃんじゃありません』

唯「マジでパラレルワールドの来たんだ……体育館でジョニー・B・グッドでも歌おうかな……」

律『それはタイムスリップした時に歌え』

唯「はぁ……」

80: 2010/10/19(火) 00:49:31.04 ID:nKWTKblCO
紬『唯ちゃん紅茶よ』

唯「ありがとう……」ズズズ

憂『あの!お姉ちゃんは何処行ったんですかね?』

唯「私の世界じゃない?」

憂『そう……ですか』

梓『唯先輩どうやって帰るんですか?』

唯「それが分かったらとっくにやってるよ……」

澪『ま、まぁ!その内戻るんじゃないのか?』

唯「だといいんだけどね……せめて四日後には戻って欲しいよ」

81: 2010/10/19(火) 00:56:42.49 ID:nKWTKblCO
律『四日後には何かあるのか?』

唯「学園祭だよ。ライブを初めてやるんだけど……このまま戻れなかったら……はぁ」

さわ子『何だか話しが良く分からないわね~』

律『さわちゃんは少しだけ静かにしてて下さい』

さわ子『えっ!私だけ仲間外れ?まぁいいわ……仕事もあるし職員室に戻ってるから』

澪『さ、さようなら』

さわ子『えぇさようなら』

82: 2010/10/19(火) 01:07:10.61 ID:nKWTKblCO
唯「学園祭どうしよう……」

律『だ、大丈夫だって!な澪!?』

澪『あ、あぁ!』

唯「気休め程度にしかならないけどありがとう」

憂『向こうの世界のお姉ちゃん大丈夫ですかね?』

唯「多分、今頃……謎の地底生物に……喰われて」

憂『……え?』

唯「ご、ごめん冗談だよ。大丈夫だと思う」

憂『そ、そうですか……』

83: 2010/10/19(火) 01:15:19.04 ID:nKWTKblCO
紬『せっかくこちらの世界に来たんだし向こうの世界の話しを聞きたいわ!』

唯「あ、うんいいよ」

紬『本当?嬉しいわ!』

唯「何を話せばいいかな?」

紬『唯ちゃんの印象に残った事とか聞きたいわ~』

唯「それなら、アメリカでジョン・マクレーンって警察がいるんだけどその人凄いんだ」

澪『ジョン・マクレーン?』

85: 2010/10/19(火) 01:23:55.68 ID:nKWTKblCO
唯「そう、その人は本当に凄いよ。テ口リストを一人でやっつけたり何か色々と凄いんだ」

律『ちょっと待てよ……ジョン・マクレーンってダイ・ハードの主人公じゃないか!』

唯「ダイ・ハード?」

梓『また冗談ですか?』

唯「いや、これ本当だよ!この前も何かして有名になったんだから!」

律『いや、嘘だろ~』

唯「本当だって!」

86: 2010/10/19(火) 01:28:52.52 ID:nKWTKblCO
紬『ダイ・ハードって何なの?』

律『知らないのか?アクション映画だよ』

紬『映画なのね~!私達の世界は映画でも唯ちゃんの世界は現実なのかもね!』

唯「え?こっちの世界では映画になってるの?」

梓『そ、そうですよ!結構有名な映画です』

唯「見てみたいなそれ」

87: 2010/10/19(火) 01:36:52.10 ID:nKWTKblCO
律『もい唯が言ってる事が本当ならそっちの世界は凄いな』

唯「そうかな?そっちの世界では何かあった?」

梓『う~ん……特に無いですね』

憂『お姉ちゃんそんな世界に行って大丈夫かな?』

唯「大丈夫だよ。日本は平和だから、そう言えばこの前も北朝鮮の大統領が秋葉原を観光しに来てたなぁ……」

90: 2010/10/19(火) 01:45:27.07 ID:nKWTKblCO
澪『き、北朝鮮の大統領が秋葉原を観光!?』

唯「うん、半年に一回は来てるよ」

律『す、凄いなそっちの世界は』

唯「そうかな?」

憂『よかった……そっちの世界も平和みたいで』

唯「まぁ私もこの世界が平和でよかったよ。いきなりゾンビとかが出て来たりしたら怖いもん。この近くにショッピングモールは無さそうだしね」

92: 2010/10/19(火) 01:50:41.55 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

唯『お、おじゃまします……』

梓「向こうの世界とは帰り道が全然違うんですね」

唯『うん……でも家の形とかは一緒だよ!』

憂「お姉ちゃん大丈夫かなぁ?」

梓「大丈夫なんじゃない?」

憂「そうかなぁ?」

93: 2010/10/19(火) 01:55:02.41 ID:nKWTKblCO
唯『家の中は全然違うね~』

梓「唯にゃん先輩の部屋見てみます?」

唯『あ、見たい見たい!』

憂「じゃあ案内してあげるね~」

唯『ありがとう憂!』ギュッ

憂「お、お姉ちゃんが私に抱き付いてるよ梓ちゃん!」

梓「うわぁ~羨ましい」

94: 2010/10/19(火) 02:00:27.61 ID:nKWTKblCO
唯『羨ましいの~?じゃああずにゃんにも!』バッ

梓「やめて!」ヒョイ

唯『よ、避けられた!』

梓「私に抱き付いていいのは向こうの唯にゃん先輩だけです!」

唯『えーっ!』

憂「お姉ちゃんの部屋早く見に行こーよ!」

唯『そうだね~』

98: 2010/10/19(火) 02:33:17.62 ID:nKWTKblCO
憂「ここがお姉ちゃんの部屋だよ~」

唯『わぁ!私の部屋と全然違う!』

梓「特徴が無い部屋ですよねっ」

唯『そうだね~あ、このポスターの人誰?』

憂「リバー・フェニックスって俳優さんだよ!お姉ちゃんが大好きなんだぁ~」

唯『そうなんだぁ~カッコイイね~』

100: 2010/10/19(火) 02:36:59.25 ID:nKWTKblCO
唯『今日はここで私寝ていいかなぁ?』

憂「うん!大丈夫だと思うよ~」

唯『向こうの私怒ったりしないかなぁ?』

憂「怒らないよ~お姉ちゃん優しいから!」

唯『そっかぁ~あまり汚さないようにするよ!』

103: 2010/10/19(火) 02:43:41.66 ID:nKWTKblCO
梓「あ……あぁ!大事な事忘れてた!」

唯『ほぇ?大事な事?』

梓「バイトですよ!バ・イ・ト!」

唯『そう言えば向こうの私はバイトしてるって言ってたね~』

梓「今日シフト入ってますよ!」

憂「ど、どうしよう……」

唯『私行ってみたい!』

梓「チッ……ダメって言うに決まってるじゃないですか」

105: 2010/10/19(火) 02:49:12.32 ID:nKWTKblCO
唯『あ、あずにゃんが……チッって言ったチッって言った……』

梓「とりあえず。私から店長に言っておきますけど……大丈夫かなぁ?」

憂「ク、クビになったりして!」

梓「大丈夫、私が何とかするから」

憂「梓ちゃんありがと~!」

唯『あずにゃん……少し怖い……』

106: 2010/10/19(火) 02:54:23.27 ID:nKWTKblCO
梓「まだまだ時間あるけど私も今日バイトだから……帰ろうかな」

唯『えーっ!もう?』

梓「唯にゃん先輩とシフト変わってくれる人を探さないといけませんしね」

憂「そ、そっかぁ……梓ちゃん、お姉ちゃんの為に色々してくれてありがとぉ~」

梓「ううん、気にしなくていいよ。それじゃあまた明日」

唯『バイバイ~』

憂「さようなら~」

108: 2010/10/19(火) 03:01:55.96 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「はぁ~ここが私の部屋か……」

憂『今日はここで休んで下さいね』

唯「うん、ありがとう……はぁ、向こうの世界に戻れるかな?」

憂『分かりません……』

唯「何かこう……危機感が無いんだよね。向こうの世界に戻れないかも知れないのに……何でかな?」

憂『向こうの世界とこっちの世界が似ているからじゃないですか?』

唯「そうなのかな?」

109: 2010/10/19(火) 03:10:25.23 ID:nKWTKblCO
憂『少なくとも、私は危機感を感じています。もしこのままお姉ちゃんが戻らないと想像するだけで凄い怖いです……』

唯「そっか……憂は大丈夫かな?ご飯は誰が作るのかな?」

憂『少し心配ですけど……お姉ちゃんが作ってくれると思います』

唯「こっちの世界の私はご飯作らないの?」

憂『と、時々作ってくれますよ!ケーキの上にトッピングしたりとか!』

唯「へーそれは凄いね」

110: 2010/10/19(火) 03:15:49.41 ID:nKWTKblCO
憂『お姉ちゃんがトッピングしたケーキは美味しいんですよ!』

唯「トッピングした果物とかが美味しいんじゃなくて?」

憂『お姉ちゃんがトッピングするから果物が何時もより美味しくなるんです!』

唯「今度、食べてみたいね……ま、無理だと思うけど」

憂『あ、そろそろ夜ご飯の支度しますね!』

唯「私も手伝うよ」

111: 2010/10/19(火) 03:21:29.67 ID:nKWTKblCO
憂『いえ、今日は休んでて下さい。こっちの世界に来て疲れてるだろうし……』

唯「う~ん……じゃあそうしようかな」

憂『はい!今日はゆっくり休んでて下さいね』

唯「うん、ありがとうね。向こうの世界の憂もこっちの世界の憂も優しいね」

憂『あ、ありがとうございます!じゃあご飯作って来ますね!』

唯「楽しみにしてるから」

ガチャバタン。

112: 2010/10/19(火) 03:28:40.18 ID:nKWTKblCO
唯「はぁ……」

唯(それにしても変な部屋だなぁ……)

唯(何だこのティーシャツ……ハネムーン?)

唯(趣味の悪い人形も置いてあるなぁ……ニワトリかな?)

唯(それよりバイトは大丈夫かな……梓ちゃんが何とかしてくれると良いんだけど……)

114: 2010/10/19(火) 03:34:38.67 ID:nKWTKblCO
唯(それに……学園祭のライブ……もしこのまま戻れなかったら……)

唯(考えないようにしよう……考え過ぎると人間は臆病になるって何かの映画で言ってたし……)

唯「はぁ……あれ?スカートの裾がほつれてる……」

唯「縫い直さなきゃ」

115: 2010/10/19(火) 03:40:02.31 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

唯『今日はやっぱりカレーにしよっか!』

憂「そうだね!」

ピンポーン。

唯『あ、誰か来たみたいだよ!』

憂「私が行ってくるね~」

唯『うん!じゃあ私はじゃがいもの皮を切ってるね!』

116: 2010/10/19(火) 03:44:43.87 ID:nKWTKblCO
紬「……こんばんは」

憂「あ、紬さん!どうぞ入って下さい!」

紬「……ありがと」

唯『憂ー!誰が来たのー!?』

憂「紬さんだよー」

唯『あ、ムギちゃん!』

紬「……心配で来ちゃった」

117: 2010/10/19(火) 03:54:30.63 ID:nKWTKblCO
唯『えへへ~ありがとうムギちゃん!』

紬「……ムギちゃんってあだ名好き」

唯『そっかぁ~私も好きだよ~』

憂「今、カレー作ってるんです!よかったら食べていきませんか?」

紬「……そんな悪いよ」

唯『悪くないよ~どうせ明日の朝まで余るもん』

紬「……じゃあ、カレー食べたいな」ギュッ

唯『ほぇ?何で私の手を握るの~?』

紬「……ごめん」パッ

118: 2010/10/19(火) 04:02:54.24 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「いただきまーす」

憂『いただきます』

唯「凄いメニューだね。ポテトサラダにロールキャベツ、白菜の味噌汁。これ一人で全部作ったの?」

憂『ポテトサラダは昨日の余り物ですけどそれ以外は全部私が作りました』

唯「へー凄いね。何時もこんな感じ?」

憂『そうですね。あ、勿論お姉ちゃんも手伝ってくれますよ!』

119: 2010/10/19(火) 04:11:59.54 ID:nKWTKblCO
唯「ふぅん……あ、このポテトサラダ美味しい!」

憂『ありがとうございます!』

唯「私より料理上手いんじゃない?」

憂『そんな事ないですよー!きっと唯さんの方が料理上手いですよ!』

唯(唯さんって……)

唯「こ、今度作ってあげるよ」

120: 2010/10/19(火) 04:23:24.60 ID:nKWTKblCO
憂『ほ、本当ですか!是非食べてみたいです!』

唯「うん、憂の頼みだもん何でも言う事聞くよ」

憂『ありがとうございます……』

唯「こっちの世界の憂も向こうの世界の憂もみんな私の妹だからね。困った事があったら何か言ってよ。助けてあげるから」

憂『優しいんですね。やっぱり何処の世界でもお姉ちゃんは優しいんですね!』

唯「優しいかな?まぁ性格は随分違うけどね」

122: 2010/10/19(火) 04:42:30.21 ID:nKWTKblCO
・・・・・・

唯「じゃあ私はそろそろ寝るね」

憂『はい、私もそろそろ寝ますね』

唯「うん……明日になると元の世界に戻るといいな」

憂『そうですね……おやすみなさい』

唯「おやすみ憂」

ガチャバタン。

唯(はぁ……目が覚めたら戻ってるといいな)

144: 2010/10/19(火) 14:49:03.53 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

紬「……起きて朝だよ」

唯『うっ……ふぅん』

紬「……朝だよ」

唯『……ほぇ?ムギちゃん?』

紬「……学校に行かなきゃ」

唯『何でムギちゃんが……あ、そっか!私パラレルワールドに来たんだった!』

紬「……うん」

145: 2010/10/19(火) 14:52:20.98 ID:nKWTKblCO
唯『ムギちゃん起こしてくれてありがとね~』

紬「……うん」

唯『はぁ……目が覚めたら帰れると思ったけどダメだったね~』

紬「……そだね」

唯『あ、憂は?』

紬「……まだ寝てるよ」

唯『起こさなきゃ!』

148: 2010/10/19(火) 14:56:42.40 ID:nKWTKblCO
紬「……あの」

唯『どうしたのぉ?』

紬「……急に泊めて貰ってごめんね」

唯『別にいいよ~早く憂を起こしに行こ~』

紬「……うん」

唯『憂より先に起きるなんて何だか私凄いね!』

紬「……凄いね」

149: 2010/10/19(火) 14:59:24.95 ID:nKWTKblCO
唯『うーいー朝だよー!』

憂「うん……えへへ」

唯『起きないと遅刻しちゃうよー!』

憂「んっ……ふわぁ~」

唯『わ、私が憂を起こしてる!』

憂「……おはようお姉ちゃん」

唯『うん!おはよーっ!』

150: 2010/10/19(火) 15:14:49.96 ID:nKWTKblCO
憂「あ!弁当!」

唯『弁当?』

憂「お姉ちゃんが何時も作ってくれてるから忘れてた!」

唯『そう言えば私も弁当の事すっかり忘れてた!ど、どうしよう?』

憂「どうしよう……」

紬「……あの」

唯『今から作っても間に合わないよね?』

憂「うん……多分」

紬「……あのね」

唯『うぅ……今日のお昼ご飯もしかして抜き!?』

憂「それだけは嫌だよー!」

151: 2010/10/19(火) 15:18:40.10 ID:nKWTKblCO
唯『授業中にお腹が鳴っちゃうよ~!』

紬「……あの、ね」

憂「私もお昼ご飯がないと勉強出来ないよー!」

紬「購買部で買えばいいよっ!」

唯『ほぇ?ムギちゃん?』

紬「……購買部でパンとか買えばいいと思う」

憂「あ!それいいですね!」

153: 2010/10/19(火) 15:27:09.11 ID:nKWTKblCO
唯『ムギちゃん凄いね!』

紬「……そうかな?」

憂「はい!凄いですよ~!」

紬「……ありがと」

唯『あぁ!朝ご飯は?』

憂「昨日のカレーの残りがあるからそれを食べよっか!」

唯『うん!一晩寝かせたカレーは美味しいんだよ~ムギちゃん』

紬「……知ってる」

154: 2010/10/19(火) 15:34:01.49 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「行ってきまーす」

憂『行ってきます』

唯「はぁ~……結局起きても元の世界には帰れなかったね」

憂『そう……ですね』

唯「学祭まであと三日後か……大丈夫かな?」

憂『多分……あ、弁当作っていただいてありがとうございます!』

唯「ううん。いいよ別に」

155: 2010/10/19(火) 15:43:17.63 ID:nKWTKblCO
憂『お昼が待ち通しいです。早く食べてみたいなぁ~』

唯「ねぇ憂?」

憂『はい?』

唯「向こうの私と喧嘩とかした事ある?」

憂『どうしてですか?』

唯「いや、私ね憂と喧嘩した事ないから姉妹同士の喧嘩ってどんなのか知らないんだ」

憂『喧嘩か……二回だけならした事がありますよ』

唯「へーどんなのだった?」

156: 2010/10/19(火) 15:55:24.19 ID:nKWTKblCO
憂『う~ん。ただの口喧嘩でしたよ』

唯「え?そんなもんなの?叩き合ったりとかはしてないの?」

憂『それは流石に……』

唯「向こうの私が憂を投げ飛ばして全裸で家の外に出したりとかは……」

憂『無いですよ。私達の喧嘩は口喧嘩だけです!』

唯「冗談だよ。仲が良いんだね」

憂『そちらこそ仲が良いんですね~喧嘩した事ないなんて』

唯「憂には酷い事言えないからね」

157: 2010/10/19(火) 15:59:46.85 ID:nKWTKblCO
憂『大好きなんですね。向こうの私の事』

唯「ち、違うよ!大好きとかじゃなくて……守ってあげたくなるだけ!」

憂『顔赤いですよ~』

唯「赤くないし!」

憂『向こうの世界のお姉ちゃんは素直じゃないですね!』

唯「素直だよ!」

158: 2010/10/19(火) 16:10:16.10 ID:nKWTKblCO
憂『向こうの世界のお姉ちゃんも可愛い所があるんですね~』

唯「アハハ……こっちの世界の憂は人をからかうのが上手だね」

憂『からかってませんよ~あ!そろそろ学校に着きますよ』

唯「そ、そっか……」

憂『早く弁当食べたいなぁ~』

いちご「唯ちゃんうーっす!」

160: 2010/10/19(火) 16:19:51.09 ID:nKWTKblCO
>>158訂正

憂『向こうの世界のお姉ちゃんも可愛い所があるんですね~』

唯「アハハ……こっちの世界の憂は人をからかうのが上手だね」

憂『からかってませんよ~あ!そろそろ学校に着きますよ』

唯「そ、そっか……」

憂『早く弁当食べたいなぁ~』

いちご『……平沢さんおはよう』

161: 2010/10/19(火) 16:23:23.50 ID:nKWTKblCO
唯「だ、誰ですか?」

憂『同じクラスのいちごちゃんだよ』ボソボソ

いちご『……?』

唯「あ、あぁ!いちごちゃんか!」

いちご『今、誰って言わなかった?』

唯「言ってない!言ってない!空耳って奴だよ」

いちご『……そっか』

唯「向こうの私の友達?」ボソボソ

憂『うん、そうだよ』ボソボソ

162: 2010/10/19(火) 16:34:53.18 ID:nKWTKblCO
唯(うわぁ、向こうの私の友達か……どうしよう。こんな人全然知らないし……)

いちご『……平沢さんも一緒に教室に行こ?』

唯「え?一緒に?」

いちご『嫌なの?』

唯『い、嫌じゃないよ……じゃあね憂』

憂『はい、さようなら!』

163: 2010/10/19(火) 16:42:31.54 ID:nKWTKblCO
唯「はぁ……」

いちご『……どうしたのため息なんかついて』

唯「ううん。別に何でも無いよ」

いちご『……そっか』

唯(何か少し違和感があるなぁ……)

いちご『……平沢さん部活は楽しい?』

唯「あ、うん楽しいよ」

165: 2010/10/19(火) 16:52:05.49 ID:nKWTKblCO
いちご『……そっか』

唯(う~ん……何だろうこの違和感)

律『お!唯!』

唯「田井中さん、おはよう」

律『その呼び方だとまだ戻ってないみたいだな』

唯「まぁね」

いちご『田井中さんおはよう』

律『おっはよーう!なぁなぁヘアピン付けてない唯の顔どう思う?』

いちご『……平沢さんは何時もヘアピン付けてないよ』

167: 2010/10/19(火) 17:00:19.69 ID:nKWTKblCO
律『え?毎日付けてたじゃん』

いちご『……付けてないよ』

姫子『みんな、おはよう』

律『おはよう立花さん!』

姫子『何の話しをしてるの?』

律『ヘアピンを外した唯を見てどう思った?って話しをしてる』

姫子『あれ?唯ってヘアピンなんて付けてたっけ?』

168: 2010/10/19(火) 17:07:57.87 ID:nKWTKblCO
律『一年の時からずっと付けてたじゃん』

姫子『いや、付けてないよね?』

いちご『……うん』

唯「ちょっと田井中さん話しがあるから着いて来て」

律『う、うん分かった』

169: 2010/10/19(火) 17:17:17.97 ID:nKWTKblCO
唯「ねぇ?私がヘアピン付けてた時と付けて無い時の雰囲気ってやっぱり違うの?」

律『かーなーり違うぞ!それにお前は何時も眉間に皺を寄せてるからなぁ~全然違う』

唯「そんなに違うならおかしくない?」

律『何が?』

唯「あの、いちごって人も恐面の人も最初にヘアピンの事に触れるはずじゃない?」

律『確かにおかしいな~前からヘアピンを付けて無いとか言ってたしな』

171: 2010/10/19(火) 17:27:56.44 ID:nKWTKblCO
唯「何でそんな事言ったんだろう?」

律『さぁ?』

唯「こっちの世界の私は一年の時からずっとヘアピンを付けてるって言ったよね?」

律『あぁ、言ったな』

唯「だったら尚更おかしいよ。何でヘアピンを付けて無い事に触れなかったんだろう?」

律『気付いて無かったんじゃないか?』

唯「それは無いよ。二人共私の顔を見て話してた」

173: 2010/10/19(火) 17:36:19.64 ID:nKWTKblCO
律『たかがヘアピンの事で考え過ぎじゃないのか?』

唯「いやいや、まだおかしい事があるよ。私が田井中さんって呼んだ時にあの人達は顔色一つ変えなかった」

律『そうだったか?』

唯「うん、向こうの世界の私は田井中さんの事何て呼んでたっけ?」

律『りっちゃん』

唯「何で名字で呼んでるの?って普通聞くよね?」

律『あぁ、私なら絶対聞く』

175: 2010/10/19(火) 17:44:54.28 ID:nKWTKblCO
唯「何であの二人は聞かなかったんだろ?ヘアピンの事も呼び方の事も……」

律『う~ん……』

唯「変だと思わない?」

律『確かに前からヘアピンを付けて無いって言われた時は変だと思ったな』

唯「でしょ?何であの二人はそんな事言ったんだろ?」

律『何でだろうな?』

177: 2010/10/19(火) 17:53:04.00 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

唯『みんな、はよ~』

律「平沢さんおはよーっ!」

唯『りっちゃんおはよーっ!』

律「りっちゃんって呼び方可愛いね~」

唯『そうかなぁ?』

和「ヘアピン付けてるアナタも可愛いわっ!」

唯『あ、和ちゃん!』

180: 2010/10/19(火) 18:03:06.03 ID:nKWTKblCO
和「可愛いわ~」

唯『何か和ちゃん目がギラギラしてて怖いよ~』

和「そ、そう?」

紬「……怖いよ」

和「それより何でいきなりヘアピン何か付けだしたの?」

唯『えーっとね~』

紬「……イメチェンだよ」

和「そうなんだ。それなら制服からチャイナ服へイメチェンしてみない?」

唯『ほぇ?』

181: 2010/10/19(火) 18:06:58.03 ID:nKWTKblCO
和「アナタにチャイナ服はどうかと思うけど……物は試しって奴よね」

唯『和ちゃん何だかさわちゃんみたぁ~い』

律「さわちゃん?」

唯『あ、私の先生だよっ!』

和「ん?今気付いたけど唯ちゃん色気が無いわね」

182: 2010/10/19(火) 18:12:45.07 ID:nKWTKblCO
唯『えぇー!和ちゃん酷い!』

和「おかしいわね。昨日は色気もあったのにまるで別の人みたい」

唯『ううっ!和ちゃん鋭い!』

紬「……パラレルワールドから来た事は言ったらダメだよ」ボソボソ

唯『ふぇ?』

紬「……混乱すると思うから言ったらダメ」ボソボソ

唯『う、うん。わかったぁ~』

183: 2010/10/19(火) 18:18:23.32 ID:nKWTKblCO
律「あ、そろそろ先生来るよ~」

唯『え!?まだホームルームの時間まで5分もあるよ!』

さわ子「席に座れー!」

唯『さわちゃんジャージ!』

紬「………………」

さわ子「平沢ぁ!何だその服装は!」

唯『さ、さわちゃん……』

唯(こっちのさわちゃんも彼氏いなさそうだなぁ~)

184: 2010/10/19(火) 18:29:08.87 ID:nKWTKblCO
さわ子「制服の襟が立ってるぞ!平沢ぁ!」

唯『あ、本当だ!』

さわ子「服装の乱れは心の乱れだ!すぐに直せ!」

唯『は、はいっ!』

唯(この世界のさわちゃん怖いよぉ……)

さわ子「一年生の時から平沢は何時も何処かが抜けてるな!」

唯(向こうの私は一年生の時から何処かが抜けてたんだぁ~)

185: 2010/10/19(火) 18:42:45.70 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】
昼休み。

唯「ん……?田井中さん襟が立ってるよ」

律『あ……本当だ。サンキュー』

唯「だらしないな……シャツもちゃんとスカートの中に入れなよ」

律『暑苦しいから嫌だ!』

紬『何だかパラレルワールドの唯ちゃんはしっかりしてるわね~』

186: 2010/10/19(火) 18:47:51.67 ID:nKWTKblCO
唯「そうかな?」

澪『ちょっと怖いけどな……』

梓『唯先輩みたいにほんわかして無いですよね』

唯「へー悪かったね。可愛いらしくなくて」

紬『でもカッコイイわよ~』

唯「ふぅん……で、話しの続きだけどさ……おかしく無かった?」

187: 2010/10/19(火) 18:54:16.60 ID:nKWTKblCO
澪『あぁ、確かに少しおかしかったな』

紬『そうよね~クラスのみんな唯ちゃんとの接し方が何時もと違かったわね』

唯「でしょ?何でこっちの世界のクラスメイトは私の趣味が分かるの?」

梓『クロスーワードでしたっけ?』

唯「うん」

189: 2010/10/19(火) 19:03:32.55 ID:nKWTKblCO
唯「普通、知らないはずだよね?向こうの世界からこっちの世界に来たのに……何でみんな知ってるの?」

律『何でだろーなー』

唯「もしかして、こっちの世界の私の趣味もクロスワードとか?」

澪『いや、趣味は寝る事って言ってたな』

梓『食べる事も趣味ですよね』

190: 2010/10/19(火) 19:10:36.19 ID:nKWTKblCO
紬『さわ子先生も唯ちゃんと話す時ー少しおかしかったわね~』

唯「そうなの?」

律『だって唯はしっかり者だとか言ってたじゃん』

澪『言ってたな!』

梓『唯先輩がしっかり者……ぷふっ』

唯「こっちの世界の私はアレみたいだね」

191: 2010/10/19(火) 19:22:53.38 ID:nKWTKblCO
澪『でも、何でみんなはパラレルワールドから来た唯の趣味を分かったんだろうな?』

律『だよなー私でも知らないのに』

唯「こっちの世界に来てからは誰にも趣味の事は喋ってないのにおかしいよね」

梓『何だか少し怖いですよね。パラレルワールドの唯先輩の事を最初からみんな知っているみたいで』

192: 2010/10/19(火) 19:35:21.31 ID:nKWTKblCO
唯「どう言う事?」

梓『こっちに来てから誰にも趣味の事とか喋ってないんですよね?』

唯「うん」

梓『喋ってもないのにみんな唯先輩の趣味を知ってるんですよ?それもパラレルワールドの唯先輩の趣味をですよ!』

唯「不思議だね」

梓『何だか唯先輩の趣味を、みんな最初から知ってるみたいじゃないですか』

唯「話しても無いのにどうして私の趣味が分かるのか……私の事を最初からみんな知っていた……」

193: 2010/10/19(火) 19:57:09.71 ID:nKWTKblCO
律『そんな分けないじゃん昨日来たばかりなんだし、いくら唯と同じ姿をした人でもパラレルワールドから来たんだぞ?』

唯「だよね。やっぱり考え過ぎかなぁ……流石に話してもない趣味をみんな知ってたって事は気味が悪いけどね」

律『考え過ぎじゃないのか?クロスワードの事とかも忘れてるだけで話してたかも知れないし』

唯「う~ん……まぁあれこれ考えないで早く元の世界に戻れる事を祈るよ」

澪『うん、それが1番だな』

194: 2010/10/19(火) 20:10:44.49 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】
放課後。

梓「唯にゃん先輩はまだ元に戻ってないんですね~」

唯『そうだよ~』

澪「何時戻るんだろうな……学祭まで後三日しかないのに」

唯『えーっ!学祭あるの!?』

律「初めてのライブをやるんだよ~」

196: 2010/10/19(火) 20:48:02.17 ID:nKWTKblCO
唯『初めてのライブ?』

梓「私達は軽音部を立ち上げるのが遅かったですからね」

唯『その時まで戻るかなぁ?』

律「戻るといいんだけどねぇ~」

澪「どうすれば元の世界の平沢を連れ戻せるかも分からないしな」

梓「ただ、待つのみですよ」

197: 2010/10/19(火) 20:55:23.51 ID:nKWTKblCO
唯『そっかぁ……はぁ』

紬「……平沢さんが倒れた場所を調べようよ」

梓「倒れた場所?」

紬「……平沢さんは倒れてから様子が変わった……だからそこを調べよ?」

律「うん!そこ行こーっ!」

澪「何か分かるかも知れないし私も行くよ」

唯『私もー!』

198: 2010/10/19(火) 20:59:05.43 ID:nKWTKblCO
・・・・・・

梓「ここですか?」

紬「うん……ここで倒れちゃったの可哀相」ギュッ

律「琴吹さん私のスカートの裾引っ張っちゃダメだよーっ」

紬「……ごめん」パッ

唯『う~ん。特に変わった所は無いね~』

澪「そうだな……」

199: 2010/10/19(火) 21:04:47.58 ID:nKWTKblCO
唯『あ!そう言えば私もここと同じ場所で倒れたんだよ~』

梓「ん?そうなの?」

唯『うん!倒れたらパラレルワールドにいた!』

梓「えいっ!」

唯『わわっ!』ドテッ

梓「どうですか?どうですか?」

唯『もー……あずにゃん何するのーっ!』ムクッ

梓「チッ……駄目か」

200: 2010/10/19(火) 21:09:24.14 ID:nKWTKblCO
澪「う~ん……ここだけ時空が歪んでるとか?」

律「何それー?」

澪「ほら時空が何かの弾みで歪んで平沢さんとパラレルワールドの平沢さんが入れ代わったのかな?」

梓「え?それじゃあ私達も危ないじゃん」

澪「平沢さんがこけても向こうの世界に行かなかったから大丈夫なんじゃないか?」

唯『私、実験台!?』

201: 2010/10/19(火) 21:25:50.14 ID:nKWTKblCO
紬「…………」

澪「その内ここから人喰いアメーバが出て来るかもな」

唯『こ、怖いよ~』

梓「はぁ……このままだと学祭のライブ」

律「大丈夫だってー戻って来るよー」

梓「はぁ……そうですかね?」

紬「……うん、戻って来るよ」

204: 2010/10/19(火) 21:30:50.14 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「何コレ!ケーキじゃん!」

紬『いっぱい食べていいわよ~』

唯「本当に?ここは天国?」

梓『す、凄いはしゃぎっぷりですね』

唯「いっただきまーす!」

205: 2010/10/19(火) 21:36:23.20 ID:nKWTKblCO
澪『あ、それ私のショートケーキ……』

唯「はぁ?そうなの?」

澪『た、食べていいよ』

唯「ありがとう!ここって毎日ケーキ食べてるの?」

律『ほぼ毎日だな』

唯「羨ましい……何で毎日ケーキ食べれるの?軽音部ってVIP扱いなの?」

紬『私が持って来てるのよ~』

207: 2010/10/19(火) 21:48:59.21 ID:nKWTKblCO
唯「へー凄い。あーっ美味しい最高だよ!」

紬『うふふ~ありがとう~』

澪『あ、じゃあ私はこのチョコレートケーキ貰うな』

律『残業、それは私のケーキだぞ!』

澪『…………』

209: 2010/10/19(火) 21:55:53.42 ID:nKWTKblCO
・・・・・・
唯の家。

唯「ただいま」

憂『あ、おかえりなさい!』

唯「ふぅ……ケーキ食べ過ぎたよ」

憂『あ、紬さんのケーキ食べました?』

唯「うん!美味しかった~」

憂『美味しいですよね!紬さんが持って来るケーキ』

唯「最高だったね」

210: 2010/10/19(火) 22:00:33.59 ID:nKWTKblCO
憂『あ、今日の夜ご飯出来てますよ』

唯「もう出来てるの?」

憂『はい、今日はビーフシチューです』

唯「そっか……ありがとう」

憂『今から食べます?』

唯「ケーキがまだ消化しきれて無いから先に食べてていいよ。私は後から食べるから」

憂『じ、じゃあ私も後から食べます!』

211: 2010/10/19(火) 22:09:08.10 ID:nKWTKblCO
唯「へ?いいよいいよ気を使わなくても」

憂『……一緒に食べたいんです』

唯「はぁ……分かったよ。今から一緒に食べよっか」

憂『いいんですか?』

唯「別にいいよ。少ししか食べれないけどね」

憂『やったぁ!』

213: 2010/10/19(火) 22:16:12.07 ID:nKWTKblCO
唯「いただきまーす」

憂『いただきます!』

唯「そう言えば今日の弁当美味かった?」

憂『はい!とても美味しかったです』

唯「そっかそっか、このビーフシチューも美味しいよ」

憂『ありがとうございます』

唯「こっちの憂って何か部活やってたっけ?」

憂『いえ、何もやって無いですよ』

215: 2010/10/19(火) 22:21:47.54 ID:nKWTKblCO
唯「ふぅん……何か部活やらないの?」

憂『う~ん……今の所はそんな予定無いですね』

唯「以外にやってみたら面白いんだよ部活って」

憂『確か……軽音部でしたよね?』

唯「うん、こっちの世界の私と同じだよ」

憂『何をやってるんですか?』

唯「おしゃべりとか練習したりとか色々やってる」

216: 2010/10/19(火) 22:28:54.31 ID:nKWTKblCO
憂『こっちの世界の軽音部はティータイムとかしてますよ』

唯「知ってる。今日、経験した」

憂『澪さんのファンクラブが出来たりとかもしてるんですよ』

唯「うわぁ秋山さんのファンクラブか……って言うか女子高にファンクラブってあるの?」

憂『はい、和ちゃ……和さんが会長なんですよ』

唯「悲惨だね。そのファンクラブ」

217: 2010/10/19(火) 22:36:08.10 ID:nKWTKblCO
憂『えー?何で悲惨なんですか?』

唯「だってあの真鍋さんだよ。ここの世界の真鍋さんの事は知らないけど、まともじゃない事だけは確かだよ」

憂『和さんは凄くいい人ですよ!お姉ちゃんの幼なじみですし……』

唯「幼なじみって……私の世界の真鍋さんがそれを聞いたら発狂するね。」

憂『そちらの世界の和さんってどう言う性格ですか?』

218: 2010/10/19(火) 22:44:39.79 ID:nKWTKblCO
唯「私や琴吹さんとかに良く衣装を着ろって頼んで来るよ」

憂『どんな衣装ですか?』

唯「サンタさんのコスプレとかバニーガールのコスプレとか……」

憂『そちらの世界の和さんは凄いですね』

唯「うん、いざ衣装を私が着ると豹変するからね。ありゃジャック・ニコルソンだよ」

憂『ジャック・ニコルソン?』

唯「ほら、シャイニングみたいに豹変するって事」

220: 2010/10/19(火) 22:52:52.89 ID:nKWTKblCO
憂『シャイニング?』

唯「とにかく私達が変な格好をすると人間が変わるんだよ」

憂『何だか想像出来ませんね』

唯「私は生徒会長の真鍋さんが想像出来ない」

憂『あ、もうご飯食べ終わったみたいですね』

唯「うん、お風呂入って今日は寝るよ」

憂『お皿は私が洗っておきますね』

唯「うん、ありがとう。ごちそうさまでしたー」

憂『ごちそうさまでした!』

221: 2010/10/19(火) 23:05:09.08 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド2】

唯『美味しかったね~』

憂「梓ちゃんがこんなに料理上手だとは思わなかったよ~」

梓「私は何やらせても凄いからね」

唯『あずにゃん凄いね~』

梓「ずっと前から思ってたんですけど、あずにゃんってあだ名って変ですよ」

唯『えー!そうかなぁ?』

梓「私が言うんですから間違いは無いです」

222: 2010/10/19(火) 23:11:21.15 ID:nKWTKblCO
憂「どうして、あずにゃんってあだ名を付けたんですか?」

唯『あずにゃんが猫みたいだから!』

梓「んな阿保な……」

唯『あずにゃんって猫っぽいよね?』

憂「ちょっとだけ猫っぽいかなぁ~」

梓「二人共早く寝れば?」

223: 2010/10/19(火) 23:18:55.70 ID:nKWTKblCO
唯『こっちの世界のあずにゃんは何か少し怖いよね~』

梓「怖くない怖くない」

唯『可愛い花には刺があるとはまさにこの事だね!』

梓「可愛いのは認めますけど刺はありませ~ん」

憂「梓ちゃん今日は泊まるの?」

梓「う~ん泊まっちゃおうかな?家に帰るのも面倒だし」

唯『じゃあ一緒に寝ようよ!』

224: 2010/10/19(火) 23:28:05.35 ID:nKWTKblCO
梓「一緒に寝る……?」

唯『うん!一緒に寝よーっ!』

梓「い、いいですよ」

憂「お姉ちゃんよかったね~」

唯『うん!私の世界のあずにゃんなら断るよ~』

梓「え?何で断るんですか?」

唯『ほぇ?』

梓「いや、何でも無いです」

225: 2010/10/19(火) 23:37:53.16 ID:nKWTKblCO
【パラレルワールド】

唯「じゃあお休み憂」

憂『うん……』

ガチャバタン。

唯「はぁ……明日も元の世界に帰れないんだろうなぁ」

唯「……もしかしてずっとこのままなのかも?」

唯「それだけは勘弁して欲しいな……」

唯「みんなが恋しいよ……はぁ……」

227: 2010/10/19(火) 23:46:33.16 ID:nKWTKblCO
唯「それな初めてのライブも……無しになっちゃうかも……」

唯「あんなに練習したのに……」

唯「はぁ……どうやったら戻れるんだろう?」

唯「みんなに会いたいな……」

唯「………………」

230: 2010/10/20(水) 00:00:19.10 ID:JuBFlNpvO
翌日。

唯「うぅ……ふわぁ……戻ってないよね」

憂『朝ですよ~あ、もう起きてたんですね』

唯「今、起きたばかりだけど……」

憂『あの!今日は私がお弁当を作ったんですけど……』

唯「え?……今何時?」

憂『七時三十分ですよ』

唯「もうそんな時間なんだ……弁当作ってくれてありがとね」

232: 2010/10/20(水) 00:05:11.86 ID:JuBFlNpvO
唯(後二日か……)

憂『どうしたんですか?』

唯「ううん。何でも無いよ。制服に着替えようかな……」

憂『分かりました。リビングで待ってますね』

唯「うん」

ガチャバタン。

唯「……はぁ早く戻りたいな」

233: 2010/10/20(水) 00:10:58.54 ID:JuBFlNpvO
・・・・・・

唯「着替え終わったよ」

憂『あ、それじゃあ朝ご飯食べましょう!』

唯「そーだね。いただきまーす」

憂『いただきます!』

唯「ねぇ憂?」

憂『どうしたんですか?』

唯「私、何時になったら戻れるんだろうね」

234: 2010/10/20(水) 00:18:36.67 ID:JuBFlNpvO
憂『分かりません……』

唯「だよね……ごめんいきなりこんな事言って」

憂『いえ……いいんです』

唯「この目玉焼き美味しいよ」

憂『…………』ウルウル

唯「味噌汁も本当に美味しいよ……」

憂『…………』ポロポロ

唯「泣かないでよ憂」

235: 2010/10/20(水) 00:23:13.86 ID:JuBFlNpvO
憂『お姉ちゃんに会いたいです……ぐすっ』

唯「……私も憂に会いたいよ」

憂『お姉ちゃん……帰って来ないのかな?このままずっと会えないのかなぁ?』

唯「……ずっと会いたいの我慢してたんだね」

憂『うぅっ……ぐすっ……』

唯「……ほら、朝ご飯冷めるよ早く食べなきゃ」

憂『ずずっ……はい』

236: 2010/10/20(水) 00:34:53.86 ID:JuBFlNpvO
唯(はぁ……憂はちゃんと朝ご飯食べてるのかな?)

憂『…………』パクパク

唯(それにみんなも心配してるだろうな)

憂『……ずずっ』

唯「ほら、これで涙拭いて」

憂『ありがとうございます……』

237: 2010/10/20(水) 00:38:04.18 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド2】

唯『あずにゃん朝だよ~!』

梓「すぅ……すぅ……」

憂「あーずーさーちゃん!朝だよー!」

梓「知ってる……」

唯『起きないと遅刻しちゃうよー!』

梓「チッ……」ムクッ

唯『もう!あずにゃんったらお寝坊さん何だから!』フンス

梓「あー…眠い」

238: 2010/10/20(水) 00:45:54.08 ID:JuBFlNpvO
梓「あ、制服に着替えますから向こうに行ってて下さい」

唯『うん!憂行こう!』

憂「そうだね~」

ガチャバタン。

唯『こっちのあずにゃんは寝起き悪いね~』

憂「梓ちゃんは何時もこうなんだよ~」

唯『私の世界のあずにゃんはすっごく真面目なんだよ~』

240: 2010/10/20(水) 00:54:20.16 ID:JuBFlNpvO
憂「どんなの~?」

唯『唯先輩!早く練習しましょう』フンス

憂「え~?」

唯『私の世界のあずにゃんマネだよ~』

憂「何それ~面白い!」

ガチャバタン。

梓「聞こえてるっつーの!」

241: 2010/10/20(水) 01:06:55.28 ID:JuBFlNpvO
唯『あずにゃん!聞こえてたぁ?』

梓「そりゃもう、つつぬけでしたよ」

憂「向こうの梓ちゃんは真面目だって~」

梓「あー……話した事あるけど真面目っぽいよねアイツ」

唯『あ!もうそろそろ学校行こーよ』

憂「でも、梓ちゃんの朝ご飯は?」

梓「いらないよ。朝ご飯食べない主義だから」

242: 2010/10/20(水) 01:11:24.03 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド】

唯「じゃあまた……」

憂『はい……』

唯(はぁ、大丈夫かな?)

澪『あ!平沢さん、おはよう』

唯「秋山さん……おはよう」

唯(……平沢さん?)

244: 2010/10/20(水) 01:17:12.51 ID:JuBFlNpvO
唯「平沢さんって……急にどうしたの?」

澪『え?何が?』

唯「いや、平沢さんって呼んだよね?」

澪『うん、呼んだけど……どうかしたのか?』

唯(まさか……秋山さんもパラレルワールドに来たのかな?)

唯「秋山さんが1番好きなゾンビ映画なんだっけ?」

澪『ゾ、ゾンビ映画?そんな怖い映画私は見ないぞ!』

唯「あれ?」

245: 2010/10/20(水) 01:21:57.27 ID:JuBFlNpvO
律『おっ!澪と平沢さんじゃん校門の前で何やってんだ?』

唯「田井中さん、秋山さんがおかしい……今平沢さんって言った?」

律『言ったけど……それがどうかしたか?』

唯「普段は唯って呼んでるのに何で急に平沢さん?」

律『寝ぼけてんのか?前からそう呼んでるじゃん』

唯「呼んでない呼んでない」

246: 2010/10/20(水) 01:32:25.51 ID:JuBFlNpvO
律『言ってたよな?』

澪『あぁ言ってた』

唯「どう言う事?これって何かの遊び?」

律『え?遊んでるつもりは無いんだけど……唯何かあったのか?』

澪『何時も以上に機嫌が悪そうだぞ』

唯「いや、だからさ何で急に平沢さんって呼ぶの?」

247: 2010/10/20(水) 01:48:12.55 ID:JuBFlNpvO
律『呼んだらダメなのか?』

唯「別に呼んでも良いけど、昨日まで唯って呼んでたよね」

紬『三人共、どうしたの?』

唯「あ……琴吹さん」

紬『唯ちゃん何かあったの?』

澪『唯ちゃん?』

唯「いや、この二人が私の事を急に平沢さんって呼び始めたんだ」

紬『そうなの……』

澪『なぁ、ムギは何で唯の事を唯ちゃんって呼んでるんだ?』

249: 2010/10/20(水) 01:55:08.78 ID:JuBFlNpvO
紬『え?前からそう呼んでたわよ?』

澪『いや、一年の時から平沢さんって呼んでたよな?』

紬『一年生の時から唯ちゃんって呼んでたわよ?』

唯「ねぇ一年生の時の私はヘアピン付けてた?」

律『付けてないぞ。ずっとその髪型じゃん』

澪『うん……お前が軽音部を廃部から救った時から同じ髪型だぞ』

250: 2010/10/20(水) 02:05:07.66 ID:JuBFlNpvO
紬『唯ちゃんが軽音部を廃部から救った?』

唯「救って無いんだけど……」

律『一年の時に私達を無理矢理に軽音部に誘って救ったじゃん』

紬『りっちゃんがみんなを誘ったんじゃないの?』

律『え?私が?誘ってないぞ』

唯「ちょっと琴吹さん話しがあるから来てよ」

紬『え、えぇ……』

251: 2010/10/20(水) 02:13:02.49 ID:JuBFlNpvO
唯「……おかしくない?」

紬『おかしいわね……』

唯「嘘言ってるのかな?」

紬『嘘じゃないと思うわ……あの二人は人を傷付けるような嘘は言わないの』

唯「じゃあ二人が言ってる事は本当?」

紬『……分からないわ』

唯「昨日まで唯って呼んでたのに……」

紬『またパラレルワールドから来たんじゃないかしら?』

唯「それ、試してみたけど違うみたいだったよ」

252: 2010/10/20(水) 02:23:43.74 ID:JuBFlNpvO
紬『そうなの?』

唯「うん、あの二人私がずっとヘアピンを付けて無いって言ったよね」

紬『え、えぇ……唯ちゃんはずっと付けてたのに……昨日の立花さんやいちごさんも同じような事を言ってたんでしょう?』

唯「うん言ってたね」

紬『何だか向こうの世界に行ってしまった唯ちゃんの事を忘れてるみたいで怖いわね』

253: 2010/10/20(水) 02:37:29.77 ID:JuBFlNpvO
唯「忘れてる感じがして怖いかぁ……」

紬『そんな感じがしない?』

唯「パラレルワールドの私の事をあまり知らないから分かんない」

紬『そう……私にはね何だか二人が唯ちゃんとの思い出を忘れてしまってるような気がするの』

唯「……ねぇもしさ私がパラレルワールドに来た事によって過去が変わってしまったらどうする?」

256: 2010/10/20(水) 02:55:47.72 ID:JuBFlNpvO
紬『過去が変わる?』

唯「うん、正解には過去が変わるんじゃなくて私がパラレルワールドに来た事によって過去が書き換えられる」

紬『つまり……どう言う事?』

唯「ほら、梓ちゃんも言ってたじゃん。みんな最初から私の事を知っているみたいだって」

紬『えぇ……』

唯「もしかしたらだけど……私はこの世界に最初から居た……そう言う事になってるんだと思う」

262: 2010/10/20(水) 03:10:06.94 ID:JuBFlNpvO
紬『まさか……そんな事って有り得るの?』

唯「だって、みんな私の趣味を知ってるし私がこの世界で軽音部を廃部から救ったって言う過去も出来てるんだよ?」

紬『じゃあ!この世界に元々居た唯ちゃんの事はみんな忘れてしまったって言うの!?』

唯「……うん、田井中さんや秋山さんはもう覚えていないよ……」

紬『……唯ちゃんとの思い出を全部、全部忘れてしまったって言うの!?』

268: 2010/10/20(水) 03:23:05.37 ID:JuBFlNpvO
唯「……もう、何一つ覚えていないと思う」

紬『そんな……』

唯「彼女達とパラレルワールドの私が過ごした過去は書き換えられて……私と過ごした過去になってるんだよ……きっと」

紬『憶測よね?……根拠は無いのよね?』

唯「あのね琴吹さん……小学生の時の思い出……何か思い出せる?」

紬『小学生の時の思い出?』

273: 2010/10/20(水) 03:27:46.30 ID:JuBFlNpvO
唯「何かあるでしょ?何でもいいから言ってみて」

紬『小学生の時は……ピアノのコンクールで賞を取った事があるわ』

唯「じゃあ中学生の時の思い出は?」

紬『飼っていた犬が氏んでしまったわ……』

唯「高校一年生の思い出は?」

紬『…………!?』

275: 2010/10/20(水) 03:34:19.16 ID:JuBFlNpvO
唯「……書き換えられてるでしょ?」

紬『何で……何でアナタが私を軽音部に誘ってるの?』

唯「記憶が書き換えられてるんだよ……」

紬『嘘よ……こんなの嘘よっ!』

唯「私も小学生の頃の記憶が書き換えられてるんだ。真鍋さんと幼なじみって事になってる」

276: 2010/10/20(水) 03:42:28.95 ID:JuBFlNpvO
紬『……唯ちゃんもなの?』

唯「うん、悔しいけどね。こればっかりは止められないよ。きっと向こうの世界でも同じ事が起こってるんだと思う。これで憶測じゃないって事がわかったでしょう?」

紬『……唯ちゃんは何でそんなに冷静なの?』

唯「どうしてかな?それよりもさ……今、書き換えられた思い出を思い返して見ると凄く楽しそうなんだ」

277: 2010/10/20(水) 03:49:46.13 ID:JuBFlNpvO
唯「真鍋さんは凄くまともでしっかりしてる憂も可愛い……」

紬『唯ちゃん……?』

唯「憂って真鍋さんの事を和ちゃんって呼んでるんだよ知ってた?」

紬『…………』

唯「幼稚園生の時なんか私カスタネット必氏で叩いてる……」

唯「思えば私の人生って対した思い出なんか無いんだよね」

唯「こっちの世界の思い出は楽しい事がいっぱいだね」

281: 2010/10/20(水) 04:02:00.22 ID:JuBFlNpvO
紬『唯ちゃん……』

唯「ずっと私は友達がいなかった……幼稚園生の時も一人で折り紙を折ってたし小学生の時は一人で小説を読んでた。中学生の時も……友達はいなかった」

唯「こっちの世界はいっぱい友達がいる……私の事を思ってくれる沢山の友達がいる」

唯「でもね。何でだろう?私、元の世界に帰りたくて堪らないんだ」

286: 2010/10/20(水) 04:10:03.06 ID:JuBFlNpvO
唯「何でかな?きっとこっちの世界にいた方が楽しいんだろうけど……元の世界に凄く帰りたい」

唯「秋山さんのホラー映画のうんちくを聞きたいし田井中さんの転んだ姿を見たい。真鍋さんのが作ってくれてる衣装を見たい。梓ちゃんの我が儘に振り回されたい。琴吹さんと一緒に帰りたい」

紬『…………』

唯「何より憂に会いたい……私がいなきゃ生きていけないだろうから……」

紬『きっと……戻れるわよ』

287: 2010/10/20(水) 04:17:13.90 ID:JuBFlNpvO
唯「うん……戻れるよね……」

紬『……私も手伝うわアナタの為にも唯ちゃんの為にも……私も手伝うわ』

唯「ありがとう……」

紬『でも、どうやって唯ちゃんを連れ戻せるか分からないの』

唯「私もだよ……でも何もしないよりかはマシだよ。私達の記憶が書き換えられる前に……早く戻らないと」

290: 2010/10/20(水) 04:24:22.14 ID:JuBFlNpvO
紬『とりあえず……私は梓ちゃんがまだ記憶が書き換えられてないか見てくるわね』

唯「うん、お願い。私は……何か戻れる方法が無いか学校を隈なく探すよ」

紬『えぇ……それじゃあ行くわね』

唯「うん……ありがとう手伝ってくれてやっぱり何処の世界でも琴吹さんは私の1番の親友だよ」

紬『まぁ!平沢さん嬉しいわぁ~』

292: 2010/10/20(水) 04:31:07.34 ID:JuBFlNpvO
唯「…………」

紬『平沢さん急に私にそんな事言ってどうしたの?』

唯「ううん。何でも無いよ。授業そろそろ始まると思うから……琴吹さん教室に行った方がいいよ」

紬『平沢さんは?』

唯「私、今日は学校休むよ。先生にもそう伝えておいて」

紬『何処か具合が……』

唯「いいから早く行ってよ!!」

紬『わ、わかったわ……お大事にね』タッタッタッ

唯「琴吹さん怒鳴ってごめんね」

295: 2010/10/20(水) 04:41:43.76 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド2】
放課後。

唯『何だかみんな、今日おかしいね!』

律「そうかなぁー?」

唯『そうだよ~』

梓「確かに何でみんな急に唯って呼ぶようになったの?」

紬「……ずっと前からそう呼んでるよ」

律「うん、呼んでるー」

澪「別におかしい所なんか無いよな?」

梓「いや、おかしーし」

297: 2010/10/20(水) 04:50:41.71 ID:JuBFlNpvO
唯『みんな何かあったのー?』

律「何も無いよ~っ」

唯『もう!友達に隠し事しちゃダメなんだよ!』

澪「本当に何も無いよ」

唯『もう!あれ?あれって……』

梓「あぁ、パラレルワールドと交信出来た手鏡ですね。まぁ鏡は割れちゃいましたけど」

唯『触っていいかなぁ?』

澪「いや、自分のだから聞かなくてもいいんじゃないか?」

唯『私のじゃないよ~』

299: 2010/10/20(水) 04:57:41.45 ID:JuBFlNpvO
律「パラレルワールドの世界の唯ちゃんはカッコよかったよねー」

唯『え?えへへ……そうかなぁ?』

梓「いや、唯にゃん先輩の事じゃ無いと思いますよ」

唯『えーあずにゃん酷い!あ、それよりムギちゃん私背が低くて取れないから手鏡取ってくれる?』

紬「……いいよ」ガタッ

唯『ありがとーっ!おーい聞こえるー?』

梓「無理無理、私も何回か為した事はあるけど向こうの世界とは交信出来ませんよ」

301: 2010/10/20(水) 05:08:53.19 ID:JuBFlNpvO
唯『ちぇっ……つまんなーい』

律「それ不思議な鏡だったよねー」

紬「……うん」

唯『私も最初見付けた時はびっくりしたよー!』

梓「ほら、返して下さい。唯にゃん先輩の大事な物なんですから」

唯『わかったぁ~』

322: 2010/10/20(水) 16:13:16.07 ID:JuBFlNpvO
梓「はぁ……向こうの唯先輩は能天気ですね」

唯『そうかなぁ?』

澪「唯は何時も能天気じゃないか」

唯『澪ちゃん酷い!』

梓「私は向こうの世界に行った唯先輩の事を思うだけで夜も眠れませんよ」

唯『あずにゃん今日、ぐっすり寝てたよ!』

梓「……チッ」

唯『でも、何時戻れるんだろうね~早くみんなに会いたいよ!』

325: 2010/10/20(水) 16:24:00.76 ID:JuBFlNpvO
律「さっきから何の話しをしてるの~?」

唯『パラレルワールドの話だよ!』

紬「……パラレルワールド?」

唯『うん!早く元の世界に戻りたいよぉ~』

梓「何でみんな唯にゃん先輩がパラレルワールドに来た事覚えてないのかな?」

唯『えぇ!覚えてないのー!?』

梓「多分……」

紬「……唯ちゃんはパラレルワールドから来て無いよ」

326: 2010/10/20(水) 16:29:12.39 ID:JuBFlNpvO
唯『来てるよー!』

梓「まさか……まさか!?」

唯『あずにゃんどうしたの!?』

梓「いえ、何でも無いです。言ってみただけ」

唯『な、何それぇ~!』

梓「ま、向こうの世界に行った唯先輩なら戻って来ますよ」

唯『うん!私も元の世界に戻れる……よね?』

梓「勿論、戻れるんじゃないですかね?」

327: 2010/10/20(水) 16:41:39.99 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド】
放課後。

憂『あの……アナタが言ってる事は本当ですか?』

唯「うん……」

憂『じゃあ……私はお姉ちゃんの事を忘れてしまうんですか!?』

唯「……憂のお姉ちゃんと過ごして来た思い出を何か思い出してみて」

憂『……何で私の思い出の中にお姉ちゃんじゃなくてアナタが出て来るんですか?』

328: 2010/10/20(水) 16:51:28.49 ID:JuBFlNpvO
唯「だからさ……過去が書き換えられてるんだよ……もし、向こうの世界に行った私の事を忘れたくなかったらさ……一緒に戻れる方法を探して欲しいんだ」

憂『……………』

唯「お願い……私だけの力じゃ無理なんだ」

憂『分かりました……私も手伝います』

唯「本当!?ありがとう!」

329: 2010/10/20(水) 17:02:01.14 ID:JuBFlNpvO
憂『でも……何をすればいいんですか?』

唯「分からない……とりあえず学校をあちこち探索してみたけど……結局無駄な時間だったし……」

憂『……お姉ちゃんの事忘れるの嫌だよぉ!』

唯「私だって……憂の事を忘れるの嫌だよ……」

憂『何か……こっちの世界に来た時に何かありませんでしたか?』

330: 2010/10/20(水) 17:11:50.72 ID:JuBFlNpvO
唯「琴吹さんとトイレに行く途中に倒れて……起き上がったらこっちの世界に居た……」

憂『じゃあ、その倒れた場所を調べましょうよ!』

唯「もう調べたよ……特に何も無かった」

憂『そんな……ぐすっ』

唯「な、泣かないでよ……」

憂『もう……お姉ちゃんと会えない……私はお姉ちゃんと二度と会う事が出来ないんだ……』

331: 2010/10/20(水) 17:25:13.43 ID:JuBFlNpvO
唯「……ごめんね。私がこっちの世界に来てしまったばっかりに……」

憂『うぅ……ぐすっ……』

唯「ごめんね……」

梓『あれ?憂……何で泣いてるの?』

憂『梓ちゃん……お姉ちゃんがお姉ちゃんが……』

梓『唯先輩……憂どうしたんですか?』

333: 2010/10/20(水) 17:33:24.74 ID:JuBFlNpvO
唯「いや……梓ちゃんは私の事を覚えてる?」

梓『はい?覚えてますけど……パラレルワールドの唯さんですよね?』

唯「うん……よかった。覚えててくれて」

梓『……何で憂泣いているんですか?』

唯「いや、色々事情があって……」

梓『そうですか……あれ?唯先輩スカートの裾がほつれてますよ』

334: 2010/10/20(水) 17:55:13.96 ID:JuBFlNpvO
唯「あ……そう言えば直してなかった……ありがとう梓ちゃん」

梓『い、いえ……何処でほつれたんですかね?』

唯「……多分、何かに引っ掛けたんだと思う」

梓『そうですか……ほら、憂ハンカチだよ』

憂『うぅ……ありがとぉ……』

唯「……ねぇ何処で引っ掛けたと思う?」

336: 2010/10/20(水) 18:01:52.64 ID:JuBFlNpvO
梓『し、知らないですよ……憂大丈夫?』

憂『うん……』

唯「二人共、着いて来て!元の世界に帰れるかも」

憂『……え?』

唯「向こうの世界の私もこっちの世界に帰れるかも知れないから着いて来て!」

憂『ほ、本当ですか!?』

唯「まだ分からないけど……今頼れる物はこれしか無いよ」

338: 2010/10/20(水) 18:09:37.49 ID:JuBFlNpvO
・・・・・・

唯「はぁはぁはぁはぁ」

梓『ど、どうしたんですか急に……ふぅ』

唯「……何処で裾がほつれたと思う?」

憂『お姉ちゃんと……会える』

唯「何処かに糸が落ちて無いか探してみて」

梓『い、糸?』

憂『糸を探せばお姉ちゃんと会えるんですか?』

唯「多分……見付からなかったら諦めて貰うしかないけど……」

341: 2010/10/20(水) 18:18:49.06 ID:JuBFlNpvO
梓『……ん?糸ってこれの事ですか?』

唯「私のスカートと同じ色だ……引っ張ってみて」

梓『は、はい……』グイ

憂『空中で途切れてる様に見えますね』

唯「……見えない?」

梓『何がですか?』

唯「フレディがガラスを引っ掻いたような傷が空中にあるの見えない?」

梓『ここからじゃよく見えませんね……』

342: 2010/10/20(水) 18:25:33.69 ID:JuBFlNpvO
唯「…………」ピトッ

唯(傷の部分だけ触れる……)

憂『お姉ちゃん……帰って来ますよね?』

唯「うん……」

梓『え!?唯先輩帰って来られるんですか?』

唯「多分……帰って来られるよ。よいしょ」

唯(開く……帰れるかも!)

344: 2010/10/20(水) 18:33:55.49 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド2】

唯『ほぇ?何かあそこおかしくない?』

梓「な、何ですかアレ……あれ?」

唯「……いた!」

梓「唯にゃん先輩!」

唯「わ、私!」

憂『お姉ちゃん!』

唯「憂ー!」

346: 2010/10/20(水) 18:45:04.96 ID:JuBFlNpvO
梓「何コレすっげぇ」

唯「梓ちゃんみんなは?って言うか私の事覚えてる?」

梓「ゆ、唯にゃん……唯にゃん先輩!」ダキッ

唯「ちょ……やめろ」

梓『私が……唯先輩に抱き付いてる……』

唯『憂ー!会いたかったよーっ!』ダキッ

憂『ずずっ……私も私も会いたかったよ!』

347: 2010/10/20(水) 18:55:55.78 ID:JuBFlNpvO
梓「唯にゃん先輩~」スリスリスリ

唯「だからやめろっ!」

憂『あ、あの!』

唯「ん?どうしたの?」

憂『お姉ちゃんを連れ戻してくれてありがとうございます!』

唯『ありがとー!』

唯「ううん。こちらこそ色々とありがとうね」

唯『もう会えないと思ったけど会えて嬉しいよ!』

唯「うん、私もちょっとだけ嬉しい……かな?」

348: 2010/10/20(水) 19:09:51.54 ID:JuBFlNpvO
唯『えへぇー!ちょっとだけ!?』

唯「凄く嬉しいって言った方がよかった?」

唯『うん!』

唯「じゃあ……凄く嬉しいかな」

唯『流石向こうの私!』

憂『お姉ちゃん大丈夫だった?』

唯『うん!大丈夫だったよ!むしろ楽しかった!』

梓『……よかったですね唯先輩』

梓「ねぇ、ちょっとそこの梓」

349: 2010/10/20(水) 19:16:45.73 ID:JuBFlNpvO
梓『私……ですか?』

梓「うわぁ……本当に私と瓜二つだよ!」

唯「そりゃあパラレルワールドの梓ちゃんだからね……それより憂が心配だから会いに行かなきゃ!」

唯『憂なら大丈夫だよー』

唯「私の目で無事かどうか調べたいの!」

憂『お別れ……ですか?』

唯「うん……お別れだね」

350: 2010/10/20(水) 19:30:39.16 ID:JuBFlNpvO
憂「……また、会えますよね?」

唯『どうかな?先の事は分からないよ。こんな事は二度と嫌だけどね』

唯「私はまた会いたいなぁ~」

唯『アハハ……じゃあそろそろ行くね』

憂「……はい、さようなら」

唯『うん、さようなら』

353: 2010/10/20(水) 19:47:36.61 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド】

唯『行っちゃったね~』

憂『うん……』

唯『パラレルワールドの私はどうだった?』

憂『カッコイイ人だったよ!』

唯『そっかぁ~!あ、私も話したい事が沢山あるからお家に帰ってパラレルワールドのみんなの事を話してあげる!』フンス

憂『ありがとう!』

梓『何かさっぱりした別れ方だったね』

憂『……うん、パラレルワールドのお姉ちゃんらしいよ。じゃあお姉ちゃん行こっか!』

唯『うん!』

355: 2010/10/20(水) 19:56:28.51 ID:JuBFlNpvO
【パラレルワールド2】

唯「梓ちゃん何時まで空中を眺めてるの?そろそろ行くよ」

梓「うん、分かった。……またパラレルワールド行きたいですか?」

唯「もう、勘弁して欲しいね……でも機会があればまたみんなと会いたいかな」

梓「ふぅん……」

唯「早く帰って憂と話しをしたいな……」

唯(もうパラレルワールドの入り口、開かないだろうな……)

356: 2010/10/20(水) 20:03:42.36 ID:JuBFlNpvO
唯(まず、憂と会ったら何を話そうかな?)

梓「……あれ?」

唯(とりあえず向こうの軽音部の事を話して……久しぶりに私の手料理を食べさせて……あぁやる事がいっぱいだよ)

梓「なんでだよ……チッ」

唯「ん?梓ちゃんどうしたの?」

梓「あ、いや何でもないです」

梓(制服の袖が何でほつれてるんだよ……うざってぇ)


おわり

357: 2010/10/20(水) 20:04:10.79 ID:UuYkB7820

358: 2010/10/20(水) 20:09:18.44 ID:oLoobw4K0

パラレルワールドものって無限ループがお決まりだね

362: 2010/10/20(水) 20:15:56.46 ID:JuBFlNpvO
【番外編:初めてのライブ】
部室。

唯「私がパラレルワールドに行ってる間、練習しなかったの?」

律「うん!そだよー」

唯「……アハハ」

紬「……ごめんね」ギュッ

唯(何でこの人、私の服を掴む癖があるんだろう)

梓「まぁまぁいいじゃないですかー」

唯「よくねぇよ……明日のライブどうするの?」

364: 2010/10/20(水) 20:23:01.13 ID:JuBFlNpvO
澪「何とかなる」

唯「ならねぇよ……下手くそな演奏でいいの?」

梓「まぁ、高校生ですからね。そこら辺は妥協しましょう」

律「だきょーしよう!」

唯「そんな事言ってないで早く練習しようよ……」

ガチャバタン。

純「あのー……」

365: 2010/10/20(水) 20:26:36.85 ID:JuBFlNpvO
唯「あ……えっと」

梓「純、何しに来たの?」

純「この前、ベースを聞いて貰えなかったから……私のベースを聞いて貰おうと思って来たと」

唯(そう言えばそんな事もあったな……)

澪「自分のベースは持って来たみたいだな!良い心意気だ」

唯「心意気って言いたいだけだよね?」

律「純ちゃんのベース可愛いーっ」

366: 2010/10/20(水) 20:32:31.82 ID:JuBFlNpvO
純「そう……ですか?」

律「可愛いよーっ!」

梓「何か弾いてみてよ純」

純「わかった……何を弾けばいいと?」

梓「適当に何か弾けばいいじゃん」

唯(今から練習しようと思ったのに……この人も間が悪いなぁ……)

純「じゃあ適当に弾いて見るけん聞いてね」

梓「はいはーい!」

367: 2010/10/20(水) 20:39:07.48 ID:JuBFlNpvO
・・・・・・

純「ふぅ……どうですか?」

律「上手だねー」

澪「私より上手いかもな……」

紬「……カッコイイ」

梓「純ってこんなにベース上手かった?」

唯「軽音部に入らない?」

純「あの、えっと……」

368: 2010/10/20(水) 20:46:18.20 ID:JuBFlNpvO
梓「入っちゃいなよー」

純「じゃあ……学祭の皆さんのライブを見た後に入りましゅ……ます」

律「そっかぁ~」

唯「すぐには無理?」

純「一度皆さんのライブを見てみたいですし……今すぐ入るのは無理ですね」

ガチャバタン。

和「衣装出来たわよ!」

369: 2010/10/20(水) 20:50:24.48 ID:JuBFlNpvO
律「見せてー見せてー」

和「じゃじゃーん!」

唯「よかった……ただのTシャツで本当によかった……」

純「あの……そろそろ帰りますね」

梓「もう?」

純「うん、ライブ楽しみにしとるけんね。バイバイ~」

ガチャバタン。

唯「ありゃベースを弾きに来ただけだね」

370: 2010/10/20(水) 20:56:24.87 ID:JuBFlNpvO
紬「……可愛い服だね」クンクン

唯「何で匂うの?」

紬「……新しい洋服の匂い好き」

和「私は練習して汗ばんだアナタの匂いが好きだわ」

唯「おい」

梓「あーお腹減った。そろそろ帰りません?」

唯「練習しなきゃダメでしょう!」

梓「面倒臭いなぁ……ぶっつけ本場で行きましょうよ」

372: 2010/10/20(水) 21:02:13.74 ID:JuBFlNpvO
唯「ほらグダグダ言ってないで早く練習するよ」

梓「いーやーだぁー」

律「我が儘言っちゃダメだよ~」

梓「もう……仕方ないですね。練習してあげます」

澪「そうと決まれば練習だな」

紬「……うん、練習」

374: 2010/10/20(水) 21:09:08.65 ID:JuBFlNpvO
・・・・・・

梓「あー…疲れた」

澪「稽古の方がまだまだキツイぞ中野」

梓「そ、そっすか……」

唯「あ、せっかくだから今日泊まらない?明日、学祭だから泊まってる人もいるみたいだよ」

紬「……私も泊まりたい」

律「私もー!」

和「みんなで体を寄せ合って寝るの?」

唯「……梓ちゃんも無理矢理にでも泊まらせるからね」

梓「えー……」

375: 2010/10/20(水) 21:16:36.56 ID:JuBFlNpvO
澪「泊まるんなら飯はどうするんだ?」

唯「あ……考えてなかった」

梓「ちゃんと考えてて下さいよー」

信代「さーせん。差し入れして来ましたー」ニコニコ

律「あ!信代ちゃん」

信代「みんな練習頑張ってる?」ニコニコ

律「頑張ってるよー」

唯「誰だっけ?」ボソボソ

紬「……同じクラスの信代ちゃん」

377: 2010/10/20(水) 21:25:19.57 ID:JuBFlNpvO
信代「差し入れにマンモス肉持って来たけど食べる?ウチ達が作ったんだー」ニコニコ

澪「おー!美味そうだな!」

信代「この性格悪いウチにも良い所があるんだよーびっくりした?」ニコニコ

梓「何だコイツ」ボソボソ

唯「あ、ありがとうね信代さん。美味しくいただくよ」

信代「いいっていいってじゃあまたねー」ニコニコ

378: 2010/10/20(水) 21:29:13.05 ID:JuBFlNpvO
澪「ありがたいなマンモス肉」

律「そーだねぇー」

梓「何であの人あんなにニコニコしてるんですか?」

唯「知らないよ……」

梓「微笑みデブみたいですね」

紬「……悪口ダメだよ」

梓「す、すいません」

唯「まぁあの人に感謝してマンモス肉食べようよ」

和「そうね~」

379: 2010/10/20(水) 21:35:10.28 ID:JuBFlNpvO
唯「お、結構イケるね」

梓「確かに美味しいですね。この美味しさが憎いね!」

唯「……下らない駄洒落を言う梓ちゃんが私は憎い」

紬「……お肉美味しいね」

律「美味しいね~もっと食べたいなぁ~」

紬「……もっと食べたいね」

律「うん!」

澪「もしかしたら他の所からも差し入れ来るかもな」

380: 2010/10/20(水) 21:40:49.29 ID:JuBFlNpvO
梓「だったら良いですね!」

唯「でも、差し入ればかり貰うのも悪い気がしない?」

梓「明日のライブでお礼をすればいいじゃないですか」

唯「アハハ……良く言うよ」

いちご「おいーっす。差し入れしに来ましたー!」

紬「……今度は何かな?」

律「何だろーねー」

383: 2010/10/20(水) 21:47:49.21 ID:JuBFlNpvO
いちご「アイスだぞー美味しそうでしょ?」

紬「アイス!」ガバッ

唯「うおっ!」ビクッ

紬「私、アイス食べたいよ!美味しそうだよ!」

律「琴吹さんどったのー?」

いちご「凄い食いついてくれてありがたいねっ!んじゃ特別に琴吹さんにアイスを二つ……プレゼントしちゃう!やったね、琴吹さん!」

紬「い、いいの?アイス二つ食べていいの?」

385: 2010/10/20(水) 21:52:41.95 ID:JuBFlNpvO
いちご「モチのロンだよ!」

紬「でも、アイス食べたらお腹壊しちゃうって……ママが言ってた」

いちご「だぁーいじょうぶっ!壊さない壊さない!じゃあアイスはここ置いとくからねっ!」

唯「いちごさんありがとうね」

いちご「いいって~。んじゃ私は他の所へ差し入れに行ってきまっーす!」

律「やったっアイスだぁ!」

388: 2010/10/20(水) 22:00:19.27 ID:JuBFlNpvO
紬「冷たくて美味しいよー!甘くて冷たくて美味しいよー!」

唯「こ、琴吹さんアイス好きなの?」

紬「……うん!」

梓「アイスを見た時の琴吹さんのテンション凄いですね」

和「可愛いわぁ……」

律「琴吹さんかわいーねー」

和「田井中さんも可愛いわよ」

律「えへへーそうかなぁ?」

393: 2010/10/20(水) 22:12:25.64 ID:JuBFlNpvO
和「胸も膨らんで来たよね。田井中さん」

律「そ、そうなぁ?」

和「触ってみ……」

唯「真鍋さんストップ」

和「冗談に決まってるじゃない」

唯「冗談でも田井中さんが触っていいって言ったら触ってたでしょ」

和「そうね、来る者拒まずだわ」

唯「否定しようよ……」

澪「なぁ、学校の中探検してみないか?」

395: 2010/10/20(水) 22:21:37.52 ID:JuBFlNpvO
唯「あ、それいいね」

澪「学校と言ったら幽霊だ。肝試しと思って探検しよう」

紬「……お化け怖いよ」

唯「大丈夫だよ。何も出ないから」

紬「……本当?」

澪「いや、ここの学校のロッカーにはブギーマンが出るらしい」

律「ブギーマン?」

唯「出ないから……それにブギーマンはクローゼットでしょ」

梓「そんな下らない事より早く探検行きましょうよー」

396: 2010/10/20(水) 22:29:25.44 ID:JuBFlNpvO
律「そうだよー早く行こーよー」

唯「うん、じゃあ……みんなで少し散歩しよっか」

和「私は行かないわ」

唯「そっか、じゃあ私達だけで行こう」

紬「……うん」

梓「楽しみだなぁ~」

唯「じゃあ真鍋さん留守番お願いね」

和「まかせて!」

398: 2010/10/20(水) 22:37:22.74 ID:JuBFlNpvO
・・・・・
写真部。

梓「ほら!見て下さいアレ!よく観光名所とかで見るキャラクターの顔がくり抜かれてある奴ですよ!」

唯「これ、せんとくんのパクりじゃん」

澪「……だな。B級ホラー映画に出て来そうな顔でもあるな」

静「気に入り……ましたか……?」

律「あ!しぃちゃん!」

400: 2010/10/20(水) 22:43:20.86 ID:JuBFlNpvO
静「田井中さん……こん……ばんは」

唯「こ、こんばんは」

静「これ……凄く……可愛い……ですよね」

律「かぁいいよ~」

静「ありがとう……ございます……」

唯(何でこんな喋り方がゆっくりしてるの?)

静「皆さん……写真……一枚……どうですか?」

澪「取ってくれるのか?」

静「はい……」

402: 2010/10/20(水) 22:48:37.70 ID:JuBFlNpvO
梓「じゃあ取って貰いましょうよ!」

律「うん!」

静「じゃあ……そこに……並んで……下さい」

唯「う、うん……」

梓「唯にゃん先輩が真ん中ですよ~」

唯「端っこでいいんだけどな……」

澪「部長が真ん中じゃないとダメ」

唯「はぁ……わかったよ。私あまり写真写りが良くないから真ん中嫌なんだけどなぁ」

405: 2010/10/20(水) 22:55:44.19 ID:JuBFlNpvO
静「いいですか……撮りますよ……」

梓「はい!良いですよ」

静「はい……チーズ」カシャ

唯「あぁぁっ!目閉じちゃった!」

静「残業……でしたね……写真は……現像してから渡します……」

唯「はぁ……」

紬「……どんまい」

唯「ありがとう琴吹さん……」

406: 2010/10/20(水) 23:08:42.18 ID:JuBFlNpvO
・・・・・
オカ研。

姫子「よぉ!ムギ」

紬「……ひめちゃんこんばんは」

姫子「こんばんは。何してんの?」

紬「……探検だよ」

澪「ここがオカ研か……」

姫子「えっと……確か秋山澪だっけ?よろしくな」

澪「あぁ、ここは何をやるんだ?」

姫子「宇宙人やこの学校に纏わる七不思議とかを来た人に解説するんだ。楽しそうだろ?」

407: 2010/10/20(水) 23:15:09.14 ID:JuBFlNpvO
律「えー!怖そうだよー!」

姫子「いやいや、一回聞いてみなってすげぇ面白いから」

澪「あぁたまらんな」

唯「私も少し聞いてみたいかも……」

梓「ってかこの学校に七不思議なんてあったんだ」

姫子「知らないのか?ロッカーの中にブギーマンがいたりするんだぞ」

梓「まさかぁ~」

姫子「まぁブギーマンは信じてる人の所にしか来ないからな。信じない方がいいぞ」

410: 2010/10/20(水) 23:22:49.12 ID:JuBFlNpvO
澪「私はブギーマンと色々と話し合いたいから信じてるよ」

姫子「すげぇな!」

澪「まぁな」

梓「そろそろ別の場所に行きましょうよ」

律「そーだねー!何処行く?」

唯「憂の所に行こうよ」

梓「憂も何かやるんですか?」

唯「うん、メイド喫茶やるらしいよ」

411: 2010/10/20(水) 23:30:36.72 ID:JuBFlNpvO
・・・・・・
テニス部。

梓「何でメイド喫茶やるのにテニス部なんですか?」

唯「メイド喫茶をやるのはテニス部なんだよ」

梓「えっ?そうなんですか?」

憂「あ!お姉ちゃんだぁ!」フリフリ

唯「メ、メイド服!」

律「うわぁーかぁいいー!」

412: 2010/10/20(水) 23:38:25.80 ID:JuBFlNpvO
憂「お姉ちゃん!私、メイド服似合うかなぁ?」

唯「うん……最高に可愛いよ憂」

憂「えへーありがとぉ!」

唯「…………」ジーッ

梓「おーい帰って来ーい!」

唯「……憂も今日は学校に泊まるの?」

憂「うん!泊まるよ!お姉ちゃんは?」

唯「私も泊まるよ。明日メイド服着てる憂の写真を撮らせてね」

憂「いいよぉ~」

413: 2010/10/20(水) 23:46:18.38 ID:JuBFlNpvO
唯「じゃあ私達も部室に戻って練習しよっか」

澪「あぁ、そうだな」

憂「お姉ちゃんバイバイ~」

唯「うん、バイバイ。明日のライブ楽しみにしててね」

憂「うん!」

唯「それじゃあ行こっか、みんな」

414: 2010/10/20(水) 23:54:24.67 ID:JuBFlNpvO
・・・・・
部室。

唯「ただいま」

和「おかえりなさい。楽しかった?」

唯「楽しかったよ」

梓「憂のメイド服姿可愛いかったですね~」

律「ねー!」

和「詳しく聞かせて!」

唯「よし、みんな朝まで練習しよっか」

梓「朝まで!?」

唯「うん、何か問題ある?」

梓「あるある」

415: 2010/10/21(木) 00:01:48.30 ID:LO0Nh+H5O
唯「へーそっか。じゃあみんな朝まで練習しよう!」

紬「…………うん」

梓「ちょっと待てよ!本当に朝まで練習するの?」

唯「冗談だよ冗談、でも限界ギリギリまで練習するつもりだよ」

紬「……嘘良くない」

梓「琴吹先輩の言う通り!」

唯「ごめんごめん。じゃあそろそろ練習しよっか」

一同「おー!」

416: 2010/10/21(木) 00:07:26.03 ID:LO0Nh+H5O
・・・・・・
朝。

和「…………」カシャカシャ

唯「うぅん……ん?」

和「唯ちゃんおはよう」ササッ

唯「うん……何か今隠してなかった?」

和「何も隠して無いわよ!」

唯「そっか……もう朝かぁ~」

紬「ふわぁ~……おはよ」

唯「おはよう琴吹さん……何で私に抱き着いたまま寝てるの?」

紬「……わかんない」

417: 2010/10/21(木) 00:17:11.74 ID:LO0Nh+H5O
唯「とりあえず。みんな起こすから離れて」

紬「……うん」パッ

唯「みんな!起きてっ!」

澪「……もう、朝か」

律「みんなおはよーっ!」

梓「すぅ……すぅ……」

唯「後は……梓ちゃんだけか」

梓「すぅ……すぅ……」

唯「おーい起きろー!」

梓「すぅ……すぅ……」

唯「起きろってば!」ユサユサ

梓「まだ寝たい……」

419: 2010/10/21(木) 00:25:48.79 ID:LO0Nh+H5O
唯「うん、じゃあ寝てるといいよ。みんな教室に行こっか」

梓「……分かりましたよ。起きますよ!もう!」

澪「そう言えば軽音部の演奏は何時だっけ?」

唯「10時30分だよ……今は8時だから2時間30分後だね」

紬「……ドキドキして来た」

律「わ、私も……」

唯「とりあえず先に教室に行こうよ。ホームルームが終わったら、またみんな部室に集合ね」

420: 2010/10/21(木) 00:33:54.87 ID:LO0Nh+H5O
・・・・・・

唯「あー……やっと終わったねホームルーム」

律「長かったねー」

紬「……うん」

澪「お、そっちもホームルーム終わったのか?」

唯「うん、じゃあ部室に戻って機材とかを体育館に運ぼっか」

澪「あぁ、そうだな」

421: 2010/10/21(木) 00:39:32.58 ID:LO0Nh+H5O
部室。

梓「遅いですよー!」

唯「先生の話しが長かったもん仕方ないじゃん」

和「ねぇ、そろそろ衣装に着替えた方がいいんじゃない?」

唯「まだ少し早く気がするけど……着替えようか」

澪「あぁ、それから機材を運ぼう」

梓「あー!緊張して来た!」

紬「…………」ギュッ

唯「ほら、私の手を握ってないで琴吹さんも衣装に着替えて」

紬「……うん」

422: 2010/10/21(木) 00:52:13.11 ID:LO0Nh+H5O
唯「うわぁ……サイズ小さいなぁ……」

紬「……おへそが見えるね」

和「いいわね!可愛いわ!」

律「ピッチピチだよ~」

澪「何でこんなにサイズが小さいんだ?」

和「まぁ……サ、サイズが分からなかったからよ」

唯(全然に嘘だ……)

梓「それより早く機材を運びましょうよ」

唯「そ、そうだね」

423: 2010/10/21(木) 00:59:58.80 ID:LO0Nh+H5O
・・・・・・

唯「よいしょ」ドサッ

澪「これで最後だな」

唯「うん、今何時?」

梓「10時20分ですよ~演劇部の講演が終わったら次は私達です」

律「緊張するー!」

唯「私も……上手く行くかな?」

紬「……大丈夫だと思う。私達ならきっと出来るよ」

唯「琴吹さん……」


梓「そうですよね。私達なら上手くやれます。今日は精一杯演奏しましょう!」

426: 2010/10/21(木) 01:06:05.18 ID:LO0Nh+H5O
唯「珍しく良い事を言うね」

梓「まぁね!」フンス

「次は軽音部の演奏です。軽音部は演奏の準備をして下さい」

澪「すーふぅー行くか」

律「うん!」

和「頑張ってね!」

唯「ありがとう。じゃあ準備をして……みんなで演奏しよう!」

一同「おー!」

428: 2010/10/21(木) 01:10:47.79 ID:LO0Nh+H5O
唯「アンプちゃんと繋がってる?」

澪「オッケー」

律「…………」タムタムタムタム

紬「…………」プァプァ-

梓「みんなも大丈夫みたいですね……」

唯「……うん」

「それでは次は軽音部の演奏です」

梓「あぁ……垂れ幕が上がって行く……」

唯「…………」ゴクリ

430: 2010/10/21(木) 01:18:30.65 ID:LO0Nh+H5O
唯「……み、皆さんこんに……ゴホッゴホッ」

憂「お姉ちゃん頑張って!」

唯「ありがと……皆さんこんにちは!」

「こんにちはー」「唯ちゃんこんにちはー」「紬ちゃん衣装可愛いよー」

唯「今日はわざわざ来ていただきましてありがとうございます」

梓「みんなありがとねー!」

432: 2010/10/21(木) 01:29:39.70 ID:LO0Nh+H5O
唯「あの……始めての演奏でお聞き苦しい点もあると思います……」

いちご「平沢さんかたいぞー!」

唯「……やっぱりかたいかな?」

律「かたいよー!」

唯「じゃあ、始めての演奏だけど気楽に聞いて下さいね」

憂「お姉ちゃんカッコイイよー!」

唯「ふふっ……それじゃあ聞いて下さい!ギリギリ時間!」

律「1・2・3・4!」

澪「イヴェェェェェェ!!」



おわり

434: 2010/10/21(木) 01:34:20.98 ID:LO0Nh+H5O
終わりです
支援保守読んでくれた方ありがとうございます
何か分からない点がありましたら質問して下さい

435: 2010/10/21(木) 01:40:17.22 ID:SUNMg0N00
記憶がうんたらかんたらってのは何だったんだ?

436: 2010/10/21(木) 01:44:17.35 ID:LO0Nh+H5O
>>435
唯達が入れ変わった事により、その世界の過去が変わってしまうそれが原因で唯達に関係する人の記憶が書き換えられてしまう

437: 2010/10/21(木) 02:04:41.63 ID:vR85kJE6O
おつ

引用元: 唯「二つのパラレルワールド」