2: 2022/04/24(日) 20:53:40.27 ID:NkxZ7rvE.net
「ねぇ!」
3: 2022/04/24(日) 20:54:27.98 ID:NkxZ7rvE.net
「ねぇねぇ!」
「ねぇったら!」
ガラガラッ
「ふあ〜ぁ……」
歩夢「おはよ〜」
「土が乾いてる!」
歩夢「ん?」
「カラカラだよ!」
「ねぇったら!」
ガラガラッ
「ふあ〜ぁ……」
歩夢「おはよ〜」
「土が乾いてる!」
歩夢「ん?」
「カラカラだよ!」
4: 2022/04/24(日) 20:55:12.10 ID:NkxZ7rvE.net
歩夢「うん」
歩夢「今日は、いいお天気だもんね」
「朝日がさんさん!」
歩夢「ふふっ、待っててね?」
歩夢「今、お水あげるから」
「お水!」
侑「ありがとう!」
歩夢「今日は、いいお天気だもんね」
「朝日がさんさん!」
歩夢「ふふっ、待っててね?」
歩夢「今、お水あげるから」
「お水!」
侑「ありがとう!」
5: 2022/04/24(日) 20:55:45.20 ID:NkxZ7rvE.net
侑ちゃんが花になって一週間
今日も、私は彼女の植木鉢に水をやります。
今日も、私は彼女の植木鉢に水をやります。
6: 2022/04/24(日) 20:56:28.83 ID:NkxZ7rvE.net
侑「あ、蟻が行進してるよ。動いてる!」
歩夢「うん」
侑「空は高くて街はでっかい。ここはキミんちのベランダ。素敵だね!」
歩夢「あはは、うちは素敵じゃないよ」
侑「家ってステキ!」
歩夢「そうかな?」
侑「ステキ!」
侑「キミが居るって分かる場所。それってステキ!」
歩夢「フフッ、なにそれ」
歩夢「うん」
侑「空は高くて街はでっかい。ここはキミんちのベランダ。素敵だね!」
歩夢「あはは、うちは素敵じゃないよ」
侑「家ってステキ!」
歩夢「そうかな?」
侑「ステキ!」
侑「キミが居るって分かる場所。それってステキ!」
歩夢「フフッ、なにそれ」
7: 2022/04/24(日) 20:57:43.25 ID:NkxZ7rvE.net
ある朝、いつもの様にベランダへ出た私は
手摺りの下に、ポツンと置いてあった
一つの、植木鉢を見つけました。
手摺りの下に、ポツンと置いてあった
一つの、植木鉢を見つけました。
8: 2022/04/24(日) 20:58:11.77 ID:NkxZ7rvE.net
侑「わぁ!」
歩夢「え?」
侑「トリだよ!トリ!」
侑「前の私とおんなじ!」
歩夢「?」
侑「飛んで食べて生きて、たまーに暇が出来る。不思議!」
侑「暇って不思議!」
歩夢「不思議……?」
歩夢「え?」
侑「トリだよ!トリ!」
侑「前の私とおんなじ!」
歩夢「?」
侑「飛んで食べて生きて、たまーに暇が出来る。不思議!」
侑「暇って不思議!」
歩夢「不思議……?」
9: 2022/04/24(日) 20:59:09.07 ID:NkxZ7rvE.net
そして、侑ちゃんが居なくなったと知ったのも
同じ日のこと
同じ日のこと
10: 2022/04/24(日) 21:00:51.45 ID:0soKPU+N.net
歩夢「ねぇ、侑ちゃん」
侑「わたし!」
歩夢「侑ちゃんのお父さんもお母さんも、凄く心配してると思うの」
歩夢「うぅん。ご両親だけじゃない、同好会のみんなだって心配してる」
侑「あはは」
歩夢「本当に、他の人たちには分からないの?」
侑「私と君の繋がり。君との!」
歩夢「んん……?」
侑「わたし!」
歩夢「侑ちゃんのお父さんもお母さんも、凄く心配してると思うの」
歩夢「うぅん。ご両親だけじゃない、同好会のみんなだって心配してる」
侑「あはは」
歩夢「本当に、他の人たちには分からないの?」
侑「私と君の繋がり。君との!」
歩夢「んん……?」
11: 2022/04/24(日) 21:01:31.27 ID:0soKPU+N.net
入れ替わる様に現れた、この子は
しかし、他の人の目には映らず
今の様に顔のある花を開いては、よく分からない言葉を、私へ投げかけて来るのです。
しかし、他の人の目には映らず
今の様に顔のある花を開いては、よく分からない言葉を、私へ投げかけて来るのです。
13: 2022/04/24(日) 21:02:14.83 ID:0soKPU+N.net
侑「つながり!つながり!」
侑「私とキミの花!」
歩夢「……えっと」
歩夢「侑ちゃんは、そのお花が好きなの?」
侑「お花も好き!」
歩夢「も?」
侑「贈り物!証明だよ!」
歩夢「わ、分かんないよぉ」
侑「私とキミの花!」
歩夢「……えっと」
歩夢「侑ちゃんは、そのお花が好きなの?」
侑「お花も好き!」
歩夢「も?」
侑「贈り物!証明だよ!」
歩夢「わ、分かんないよぉ」
14: 2022/04/24(日) 21:02:58.11 ID:0soKPU+N.net
そもそも、なぜこんな事になったのか。
この子は、本当に私の知ってる彼女なのか
その辺の問答も、何度か繰り返してみたのですが
この子は、本当に私の知ってる彼女なのか
その辺の問答も、何度か繰り返してみたのですが
15: 2022/04/24(日) 21:03:42.30 ID:0soKPU+N.net
歩夢「侑ちゃんは、さ」
侑「ゆうちゃん!」
歩夢「侑ちゃんは、どうしてお花になったの?」
侑「最初の交差点!」
歩夢「へ?」
侑「縁もたけなわ!」
歩夢「???」
侑「えへへ」
歩夢「あー……」
歩夢「じ、じゃあ、花になった時の事は覚えてる?」
侑「わかんない!」
侑「ゆうちゃん!」
歩夢「侑ちゃんは、どうしてお花になったの?」
侑「最初の交差点!」
歩夢「へ?」
侑「縁もたけなわ!」
歩夢「???」
侑「えへへ」
歩夢「あー……」
歩夢「じ、じゃあ、花になった時の事は覚えてる?」
侑「わかんない!」
16: 2022/04/24(日) 21:04:03.44 ID:0soKPU+N.net
この、あまり要領を得ない喋り方のせいで
未だによく分からないままです。
未だによく分からないままです。
18: 2022/04/24(日) 21:05:26.95 ID:0soKPU+N.net
「だって、一週間だもんねぇ」
愛「ゆうゆ、ホントにどこ行っちゃったのかなぁ……」
エマ「あ、愛ちゃんっ」
愛「!」
歩夢「……」
愛「ぁ……ご、ごめんね?」
歩夢「え?」
エマ「歩夢ちゃん、あんまり思い詰めないでね?」
歩夢「あ、いえ。少し考え事をしてただけですよ」
エマ「そ、そっか」
愛「ゆうゆ、ホントにどこ行っちゃったのかなぁ……」
エマ「あ、愛ちゃんっ」
愛「!」
歩夢「……」
愛「ぁ……ご、ごめんね?」
歩夢「え?」
エマ「歩夢ちゃん、あんまり思い詰めないでね?」
歩夢「あ、いえ。少し考え事をしてただけですよ」
エマ「そ、そっか」
19: 2022/04/24(日) 21:06:12.72 ID:0soKPU+N.net
せつ菜「大丈夫ですよ」
エマ「!」
せつ菜「侑さんは、必ず戻ってきます」
せつ菜「私は、そう信じてますから!」
かすみ「かすみんもです!」
璃奈「同じく」
歩夢「……」
果林「歩夢。私たちも居るんだから、辛くなったら何時でもいらっしゃい」
歩夢「え?あ、ありがとうございますっ」
エマ「!」
せつ菜「侑さんは、必ず戻ってきます」
せつ菜「私は、そう信じてますから!」
かすみ「かすみんもです!」
璃奈「同じく」
歩夢「……」
果林「歩夢。私たちも居るんだから、辛くなったら何時でもいらっしゃい」
歩夢「え?あ、ありがとうございますっ」
20: 2022/04/24(日) 21:06:48.96 ID:0soKPU+N.net
彼方「まぁ、ちょ〜っと旅でもしたくなったんだよ〜」
彼方「彼方ちゃんもそういう時ってあるから、な〜んとなく気持ちは分かるな〜」
せつ菜「いいですね!私も当て所ない旅、してみたいです!」
かすみ「お供します!かすみんの可愛さを、全国区に知らしめるために!」
果林「黙って行くのだけはダメよ?」
エマ「あ、あはは」
歩夢「……」
彼方「彼方ちゃんもそういう時ってあるから、な〜んとなく気持ちは分かるな〜」
せつ菜「いいですね!私も当て所ない旅、してみたいです!」
かすみ「お供します!かすみんの可愛さを、全国区に知らしめるために!」
果林「黙って行くのだけはダメよ?」
エマ「あ、あはは」
歩夢「……」
21: 2022/04/24(日) 21:07:16.42 ID:0soKPU+N.net
私が学校に行ってる間って、
侑ちゃん、なにしてるのかな?
ちゃんと、お留守番出来てるかなぁ
寂しくなったりしてないといいんだけど
侑ちゃん、なにしてるのかな?
ちゃんと、お留守番出来てるかなぁ
寂しくなったりしてないといいんだけど
22: 2022/04/24(日) 21:08:47.67 ID:0soKPU+N.net
歩夢「……」
歩夢「……大丈夫かなぁ」
せつ菜「もちろんです!」
歩夢「!」
せつ菜「侑さんは、大丈夫に決まってます!」
歩夢「そ、そうだよね」
せつ菜「そうです!」
せつ菜「信じる事も、大切な事ですから!」
歩夢「……」
歩夢「……大丈夫かなぁ」
せつ菜「もちろんです!」
歩夢「!」
せつ菜「侑さんは、大丈夫に決まってます!」
歩夢「そ、そうだよね」
せつ菜「そうです!」
せつ菜「信じる事も、大切な事ですから!」
歩夢「……」
23: 2022/04/24(日) 21:09:28.91 ID:0soKPU+N.net
……分かってはいる。分かってはいるのだけど
こうして、彼女の顔を見るたびに、合宿で見たあの光景が蘇る。
こうして、彼女の顔を見るたびに、合宿で見たあの光景が蘇る。
24: 2022/04/24(日) 21:10:34.11 ID:0soKPU+N.net
せつ菜「どうしました?」
歩夢「え?」
せつ菜「なんだか、少しぼーっとした様な顔をしてますけど」
歩夢「う、うぅん。そんな事ないよ?」
せつ菜「う〜ん……、そんな事ある気がするんですが」
歩夢「な、ないない。大丈夫」
せつ菜「……」
歩夢「あはは……」
歩夢「え?」
せつ菜「なんだか、少しぼーっとした様な顔をしてますけど」
歩夢「う、うぅん。そんな事ないよ?」
せつ菜「う〜ん……、そんな事ある気がするんですが」
歩夢「な、ないない。大丈夫」
せつ菜「……」
歩夢「あはは……」
25: 2022/04/24(日) 21:12:11.91 ID:0soKPU+N.net
──あの日、
侑ちゃんは自身の心の裡を、私ではなくて、せつ菜ちゃんへ打ち明けていた。
アレが悪い事だとは、決して思わないけれど
それでも、何となく私の胸はモヤモヤしたまま
気が付けば、彼女との会話を忌避し続けている
そんな自分の心の狭さに、ただ嫌悪だけが募って行く
侑ちゃんは自身の心の裡を、私ではなくて、せつ菜ちゃんへ打ち明けていた。
アレが悪い事だとは、決して思わないけれど
それでも、何となく私の胸はモヤモヤしたまま
気が付けば、彼女との会話を忌避し続けている
そんな自分の心の狭さに、ただ嫌悪だけが募って行く
26: 2022/04/24(日) 21:18:03.87 ID:wP8LDafv.net
そして、月明かりの差す自室で、不意に自身の将来を告げた侑ちゃん。
そんな彼女へ、思いの丈をぶつけた後も、私は未だに後悔していた。
アレは、本当に正しい事だったのか。
気持ちを伝える事が、あんなにも後ろ暗く、冷え冷えと感じるものなのか
そんな、日々懊悩する私に寄り添うかの様に
花となった彼女は、突然現れた。
「やぁ」
そんな彼女へ、思いの丈をぶつけた後も、私は未だに後悔していた。
アレは、本当に正しい事だったのか。
気持ちを伝える事が、あんなにも後ろ暗く、冷え冷えと感じるものなのか
そんな、日々懊悩する私に寄り添うかの様に
花となった彼女は、突然現れた。
「やぁ」
28: 2022/04/24(日) 21:19:31.90 ID:IBvjjY2v.net
もちろん、最初は酷く取り乱した。
もう、元へは戻れないの?普通にお話しする事も出来ないの?
そう言った不安が、次々と押し寄せては吐き出されて、彼女自身も、それに応えようとアレコレ反応してくれたのだが
やはり、と言うか
それは、余り意味を成さない時間として、ただ今日まで消費されただけだった。
もう、元へは戻れないの?普通にお話しする事も出来ないの?
そう言った不安が、次々と押し寄せては吐き出されて、彼女自身も、それに応えようとアレコレ反応してくれたのだが
やはり、と言うか
それは、余り意味を成さない時間として、ただ今日まで消費されただけだった。
29: 2022/04/24(日) 21:23:02.13 ID:Ywevm6yd.net
「ただいまぁ」
歩夢「うわぁ、もうこんな時間かぁ」
歩夢「暗くなるの早くなって来たかも。陽がないと少し肌寒いね」
歩夢「──よいしょっと」ガチャ
歩夢「侑ちゃん、遅くなってごめんね」
「かぜ!」
歩夢「え?」
侑「かぜ!」
歩夢「か、風邪引いちゃったの?」
侑「風が強いよ。乾いちゃった!」
歩夢「うわぁ、もうこんな時間かぁ」
歩夢「暗くなるの早くなって来たかも。陽がないと少し肌寒いね」
歩夢「──よいしょっと」ガチャ
歩夢「侑ちゃん、遅くなってごめんね」
「かぜ!」
歩夢「え?」
侑「かぜ!」
歩夢「か、風邪引いちゃったの?」
侑「風が強いよ。乾いちゃった!」
30: 2022/04/24(日) 21:25:21.91 ID:Ywevm6yd.net
歩夢「あ、そっちか」
侑「そっち!」
歩夢「ごめんごめん。今お水あげるからね」
侑「お水!うるおい!」
歩夢「ふふっ、た〜っぷりあげますからねぇ〜」
侑「多いのはダメ。ともだちブクブク」
歩夢「ともだち?」
侑「縁の下のともだち。住みやすくする!」
侑「そっち!」
歩夢「ごめんごめん。今お水あげるからね」
侑「お水!うるおい!」
歩夢「ふふっ、た〜っぷりあげますからねぇ〜」
侑「多いのはダメ。ともだちブクブク」
歩夢「ともだち?」
侑「縁の下のともだち。住みやすくする!」
31: 2022/04/24(日) 21:26:22.74 ID:Ywevm6yd.net
歩夢「???」
侑「栄養!」
歩夢「……あっ」
歩夢「も、もしかして……虫?」
侑「むし!」
歩夢「ひっ!い、いるの!?」
侑「縁の下!」
歩夢「ダメダメ!早く取らなきゃ!」
侑「ともだち!縁の下の!」
侑「栄養!」
歩夢「……あっ」
歩夢「も、もしかして……虫?」
侑「むし!」
歩夢「ひっ!い、いるの!?」
侑「縁の下!」
歩夢「ダメダメ!早く取らなきゃ!」
侑「ともだち!縁の下の!」
33: 2022/04/24(日) 21:26:55.32 ID:Ywevm6yd.net
歩夢「だっ、だけど、取らなくちゃ部屋に入っちゃうし」
侑「ともだち!」
歩夢「ご、ごめんねっ」
侑「……」
侑「うぅっ!」ユサユサ
歩夢「!」
フワワ…
歩夢「ゆ、侑ちゃんっ、それやめて?」
侑「うぅぅっ」ユサユサ
歩夢「侑ちゃ〜んっ」
侑「ともだち!」
歩夢「ご、ごめんねっ」
侑「……」
侑「うぅっ!」ユサユサ
歩夢「!」
フワワ…
歩夢「ゆ、侑ちゃんっ、それやめて?」
侑「うぅぅっ」ユサユサ
歩夢「侑ちゃ〜んっ」
35: 2022/04/24(日) 21:31:56.90 ID:Ywevm6yd.net
困ったことに、
この侑ちゃんは機嫌を損ねると、ユサユサと顔の……
もとい、花の部分を揺らして花粉を飛ばします。
この侑ちゃんは機嫌を損ねると、ユサユサと顔の……
もとい、花の部分を揺らして花粉を飛ばします。
36: 2022/04/24(日) 21:32:29.66 ID:Ywevm6yd.net
侑「うぅうぅぅっ!」ユサユサ
歩夢「ごめんね侑ちゃん、取らないから」
歩夢「だから、それやめて欲しいの」
侑「うぅ……」
侑「……」
歩夢「お、落ち着いた?」
侑「お水!」
歩夢「あ、はいはい」
歩夢「……その前に、換気しなきゃ」
歩夢「ごめんね侑ちゃん、取らないから」
歩夢「だから、それやめて欲しいの」
侑「うぅ……」
侑「……」
歩夢「お、落ち着いた?」
侑「お水!」
歩夢「あ、はいはい」
歩夢「……その前に、換気しなきゃ」
37: 2022/04/24(日) 21:33:13.12 ID:Ywevm6yd.net
歩夢「でも、どうして虫が友達なの?」
侑「近くで生きてる。ぶつからない」
歩夢「んん……分かんない」
侑「お水!」
歩夢「あ、あぁうん。ごめんね」
侑「乾いちゃった。かぜが強いの!」
歩夢「は〜い、どうぞ〜」
侑「しっとり!しとしと!」
歩夢「ふふっ」
侑「近くで生きてる。ぶつからない」
歩夢「んん……分かんない」
侑「お水!」
歩夢「あ、あぁうん。ごめんね」
侑「乾いちゃった。かぜが強いの!」
歩夢「は〜い、どうぞ〜」
侑「しっとり!しとしと!」
歩夢「ふふっ」
38: 2022/04/24(日) 21:34:38.63 ID:Ywevm6yd.net
こうして、お水をあげる時
彼女は決まって、鼻歌を歌う。
侑「〜♪」
歩夢「ららら〜♪」
こんな彼女を見ている時は、
何故だか、ちょっとだけ幸せな気持ちになります。
彼女は決まって、鼻歌を歌う。
侑「〜♪」
歩夢「ららら〜♪」
こんな彼女を見ている時は、
何故だか、ちょっとだけ幸せな気持ちになります。
39: 2022/04/24(日) 21:35:57.17 ID:hAGLjOIJ.net
歩夢「あ、侑ちゃん」
歩夢「ほらほら、虹が出来てる!」
侑「ひかり!色々!」
歩夢「うん!綺麗だねぇ」
侑「綺麗って感じる。そんな余裕!」
歩夢「ホントに綺麗だよねぇ」
侑「色の橋!虹!」
歩夢「……」
歩夢「ほらほら、虹が出来てる!」
侑「ひかり!色々!」
歩夢「うん!綺麗だねぇ」
侑「綺麗って感じる。そんな余裕!」
歩夢「ホントに綺麗だよねぇ」
侑「色の橋!虹!」
歩夢「……」
40: 2022/04/24(日) 21:36:30.82 ID:hAGLjOIJ.net
彼女の言うこと、その全てを理解出来ている訳じゃないけれど
感じている事は、きっと私と同じ
それだけは、今も変わらない
そう、信じている。
感じている事は、きっと私と同じ
それだけは、今も変わらない
そう、信じている。
59: 2022/04/25(月) 20:43:11.62 ID:EpBzr/dk.net
「──歩夢ちゃん!」
60: 2022/04/25(月) 20:43:55.96 ID:EpBzr/dk.net
ある日の学校でのこと
校舎の入り口で、不意に呼び止められた
校舎の入り口で、不意に呼び止められた
61: 2022/04/25(月) 20:45:34.44 ID:x1d9mZMz.net
「間に合ったぁー!」
歩夢「!」
「ごめんねぇ〜、いきなり声掛けちゃって」
歩夢「ううん、大丈夫だよ」
「あ、もしかして、いま急ぎ?」
歩夢「それも大丈夫。なにも急いでないよ」
「良かった〜」
「えっとね?実は……」
歩夢「?」
歩夢「!」
「ごめんねぇ〜、いきなり声掛けちゃって」
歩夢「ううん、大丈夫だよ」
「あ、もしかして、いま急ぎ?」
歩夢「それも大丈夫。なにも急いでないよ」
「良かった〜」
「えっとね?実は……」
歩夢「?」
62: 2022/04/25(月) 20:46:48.94 ID:/8vbBz2v.net
兼ねてから、私のファンだと言ってくれていた
二人の同学年の子たち
その内の一人が、
今、私の前に何かを差し出した。
二人の同学年の子たち
その内の一人が、
今、私の前に何かを差し出した。
63: 2022/04/25(月) 20:50:35.24 ID:xbdlncHT.net
「これ、受け取って欲しいの!」
歩夢「え?」
「実はね、」
「歩夢ちゃんのステージを作ろうって、侑ちゃんから相談されてたんだ」
歩夢「!」
「でね?その時、私達みんなでお花を渡そうって、そう言って準備してたんだよ」
「でも、あんな事になっちゃって……」
歩夢「……」
歩夢「え?」
「実はね、」
「歩夢ちゃんのステージを作ろうって、侑ちゃんから相談されてたんだ」
歩夢「!」
「でね?その時、私達みんなでお花を渡そうって、そう言って準備してたんだよ」
「でも、あんな事になっちゃって……」
歩夢「……」
65: 2022/04/25(月) 20:53:59.00 ID:aZeiUr3A.net
「ちょっと!」
「あ、ご、ごめんっ」
歩夢「……」
「この子もね、悪気はなかったの」
「だ、大丈夫だよ!侑ちゃんすぐに戻ってくるから!」
「歩夢ちゃん、ホントにごめんね?」
「ただ、侑ちゃんの気持ちを無駄にしない為にも、枯れる前に渡したかったの」
歩夢「……うん」
「あ、ご、ごめんっ」
歩夢「……」
「この子もね、悪気はなかったの」
「だ、大丈夫だよ!侑ちゃんすぐに戻ってくるから!」
「歩夢ちゃん、ホントにごめんね?」
「ただ、侑ちゃんの気持ちを無駄にしない為にも、枯れる前に渡したかったの」
歩夢「……うん」
66: 2022/04/25(月) 20:55:01.40 ID:aZeiUr3A.net
なにか、謝っている様な気がしたけど
なにかは、良くわからなかった。
それよりも、私の知らない所で、侑ちゃんが色々な事を考えていてくれていたと言う、
その事実に、私は強い衝撃を受けていた。
なにかは、良くわからなかった。
それよりも、私の知らない所で、侑ちゃんが色々な事を考えていてくれていたと言う、
その事実に、私は強い衝撃を受けていた。
67: 2022/04/25(月) 20:56:43.25 ID:aZeiUr3A.net
「……あの、コレ」
歩夢「あ」
そんな私の様子を見守っていた彼女は、包装紙に包まれた、綺麗な黄色い花を差し出してくれた。
歩夢「あ」
そんな私の様子を見守っていた彼女は、包装紙に包まれた、綺麗な黄色い花を差し出してくれた。
69: 2022/04/25(月) 21:04:10.20 ID:mpP95gCK.net
歩夢「これって……」
「ガーベラって言うお花だよ」
歩夢「……」
「私たちからの。受け取ってくれる?」
歩夢「も、もちろんだよ!」
歩夢「わぁ、綺麗なお花……ありがとう」
「そ、それでね?」
歩夢「え?」
「本当は、侑ちゃんが用意してたお花もあったんだけど……」
「ガーベラって言うお花だよ」
歩夢「……」
「私たちからの。受け取ってくれる?」
歩夢「も、もちろんだよ!」
歩夢「わぁ、綺麗なお花……ありがとう」
「そ、それでね?」
歩夢「え?」
「本当は、侑ちゃんが用意してたお花もあったんだけど……」
71: 2022/04/25(月) 21:05:26.13 ID:C6q1VQKh.net
歩夢「!」
「だけど、そのお花だけ何処を探しても見つからないの」
「"ローダンセ"?ってゆー名前の」
歩夢「……」
「侑ちゃんと一緒に準備してたから、同じ場所にあった筈なんだけど」
「も、もしかしたら、侑ちゃんが持ったままなのかも」
歩夢「そ、そっか」
「お花を用意してる時の侑ちゃん、とっても楽しそうだったんだよ!」
「だけど、そのお花だけ何処を探しても見つからないの」
「"ローダンセ"?ってゆー名前の」
歩夢「……」
「侑ちゃんと一緒に準備してたから、同じ場所にあった筈なんだけど」
「も、もしかしたら、侑ちゃんが持ったままなのかも」
歩夢「そ、そっか」
「お花を用意してる時の侑ちゃん、とっても楽しそうだったんだよ!」
72: 2022/04/25(月) 21:06:43.86 ID:YHCsdJB9.net
「……でも」
歩夢「え?」
「居なくなる直前の侑ちゃん、なんだか凄く悩んでる様な感じがしたの」
歩夢「ど、どう言うこと?」
「ボソッとね、独り言みたいに聞いてきたんだ」
『人って、そんな簡単に変われるのかな』
『もし変われなかったら、どうなっちゃうのかなぁ』
「てさ」
歩夢「……」
歩夢「え?」
「居なくなる直前の侑ちゃん、なんだか凄く悩んでる様な感じがしたの」
歩夢「ど、どう言うこと?」
「ボソッとね、独り言みたいに聞いてきたんだ」
『人って、そんな簡単に変われるのかな』
『もし変われなかったら、どうなっちゃうのかなぁ』
「てさ」
歩夢「……」
74: 2022/04/25(月) 21:12:30.33 ID:cDvYXZOn.net
歩夢「侑ちゃーん、おはよー」
歩夢「今日もいいお天気──」
侑「ちゅん!」
歩夢「え?」
侑「ちゅんちゅん!」
歩夢「侑ちゃん?」
歩夢「今日もいいお天気──」
侑「ちゅん!」
歩夢「え?」
侑「ちゅんちゅん!」
歩夢「侑ちゃん?」
76: 2022/04/25(月) 21:13:14.01 ID:cDvYXZOn.net
チチチチッ
歩夢「!」
チュンチュン!
侑「とりがないてる!とり!」
歩夢「あぁ、アレはスズメだねぇ」
侑「すずめ!」
歩夢「可愛いねぇ」
歩夢「!」
チュンチュン!
侑「とりがないてる!とり!」
歩夢「あぁ、アレはスズメだねぇ」
侑「すずめ!」
歩夢「可愛いねぇ」
78: 2022/04/25(月) 21:14:28.42 ID:cDvYXZOn.net
侑「そら!くも!」
歩夢「晴れてるねぇ〜」
侑「空はあお!あおいろ!」
歩夢「うん。とってもいい天気」
侑「でも、あおじゃなかったかも!」
歩夢「え?」
侑「色ってなにいろ?」
歩夢「???」
歩夢「晴れてるねぇ〜」
侑「空はあお!あおいろ!」
歩夢「うん。とってもいい天気」
侑「でも、あおじゃなかったかも!」
歩夢「え?」
侑「色ってなにいろ?」
歩夢「???」
79: 2022/04/25(月) 21:15:26.88 ID:cDvYXZOn.net
この、特になんでもない日々を
私たちは、当たり前の様に消費していた。
私たちは、当たり前の様に消費していた。
80: 2022/04/25(月) 21:16:12.60 ID:cDvYXZOn.net
歩夢「あ、侑ちゃん」
侑「なにいろ?」
歩夢「ほらほら、猫だよ?猫」
歩夢「可愛いねぇ〜♪」
侑「自由!二面性のかたわれ!」
歩夢「へ?」
侑「はこいり!はこいり!」
歩夢「は、箱入り……娘?」
侑「はこいり!」
侑「なにいろ?」
歩夢「ほらほら、猫だよ?猫」
歩夢「可愛いねぇ〜♪」
侑「自由!二面性のかたわれ!」
歩夢「へ?」
侑「はこいり!はこいり!」
歩夢「は、箱入り……娘?」
侑「はこいり!」
81: 2022/04/25(月) 21:17:06.98 ID:d6B0iYTC.net
慣れと言うのは、本当に恐ろしいもので
どんな不自然でも、やがては馴染んで行き
この国の、土地の、様々な人たちが織りなす
ある種、恒常性に似た力によって
それは、自然なものへと作り変わって行く。
どんな不自然でも、やがては馴染んで行き
この国の、土地の、様々な人たちが織りなす
ある種、恒常性に似た力によって
それは、自然なものへと作り変わって行く。
83: 2022/04/25(月) 21:22:16.38 ID:DF7t1qnh.net
歩夢「あっ」
歩夢「涼しい風……」
侑「きたからきた!きたかぜ!」
歩夢「ふふっ、愛ちゃんみたいな事言ってる」
歩夢「前の侑ちゃんなら、お腹抱えて笑ってたと思うよ?」
侑「きたからきたかぜ!」
歩夢「……」
歩夢「涼しい風……」
侑「きたからきた!きたかぜ!」
歩夢「ふふっ、愛ちゃんみたいな事言ってる」
歩夢「前の侑ちゃんなら、お腹抱えて笑ってたと思うよ?」
侑「きたからきたかぜ!」
歩夢「……」
84: 2022/04/25(月) 21:22:43.11 ID:DF7t1qnh.net
歩夢「……」
私の心には、今もあの日の感情が
汚泥の様に沈んでいるんです。
私の心には、今もあの日の感情が
汚泥の様に沈んでいるんです。
101: 2022/04/27(水) 20:33:16.10 ID:i+UZ9EuN.net
「はーい!」
果林「それじゃあ、今日の練習はここまでにしましょう」
エマ「みんなお疲れ様ー」
かすみ「うへぇ……つ、疲れたぁ……」ゴロン
しずく「大丈夫?」
璃奈「運動直後に寝っ転がるの、あんまり良くない」
かすみ「じゃあおんぶしてぇ〜……」
彼方「ついでに彼方ちゃんもぉ〜」
果林「それじゃあ、今日の練習はここまでにしましょう」
エマ「みんなお疲れ様ー」
かすみ「うへぇ……つ、疲れたぁ……」ゴロン
しずく「大丈夫?」
璃奈「運動直後に寝っ転がるの、あんまり良くない」
かすみ「じゃあおんぶしてぇ〜……」
彼方「ついでに彼方ちゃんもぉ〜」
102: 2022/04/27(水) 20:33:51.26 ID:i+UZ9EuN.net
愛「よーし!」
愛「それじゃあ、愛さんがおんぶしてあげようかな!」 ヒョイ
かすみ「うわっ!?」
彼方「おぉ〜、お姫様抱っこ」
愛「かすかす軽〜い!」
かすみ「は、恥ずかしい……っ///」
かすみ「──って!かすみんです!!」
愛「それじゃあ、愛さんがおんぶしてあげようかな!」 ヒョイ
かすみ「うわっ!?」
彼方「おぉ〜、お姫様抱っこ」
愛「かすかす軽〜い!」
かすみ「は、恥ずかしい……っ///」
かすみ「──って!かすみんです!!」
103: 2022/04/27(水) 20:34:16.92 ID:i+UZ9EuN.net
彼方「彼方ちゃんもおぶっておくれぇ〜」
愛「はいよ!」
彼方「ぉお〜!楽チンだぜぇ〜」
愛「ぐるぐる〜」
彼方「うわぁ〜、人力ゴーランド〜」
しずく「私もして貰おっかなぁ」
璃奈「愛さん、私も」
愛「いや〜、愛さんモテモテだねぇ〜♪」
歩夢「あはは」
愛「はいよ!」
彼方「ぉお〜!楽チンだぜぇ〜」
愛「ぐるぐる〜」
彼方「うわぁ〜、人力ゴーランド〜」
しずく「私もして貰おっかなぁ」
璃奈「愛さん、私も」
愛「いや〜、愛さんモテモテだねぇ〜♪」
歩夢「あはは」
104: 2022/04/27(水) 20:35:09.31 ID:i+UZ9EuN.net
彼方「オェ……」
愛「き、きもちわる……っ」
かすみ「やり過ぎです!最後ジャイアントスイングになってましたよ!!」
しずく「とか言って、かすみちゃんも笑って見てたじゃない」
果林「彼方の髪がね、ムチみたいに飛んできたの……」ヒリヒリッ
璃奈「ヨシヨシ」
歩夢「ふふっ」
「歩夢さん」
愛「き、きもちわる……っ」
かすみ「やり過ぎです!最後ジャイアントスイングになってましたよ!!」
しずく「とか言って、かすみちゃんも笑って見てたじゃない」
果林「彼方の髪がね、ムチみたいに飛んできたの……」ヒリヒリッ
璃奈「ヨシヨシ」
歩夢「ふふっ」
「歩夢さん」
105: 2022/04/27(水) 20:37:51.45 ID:i+UZ9EuN.net
歩夢「え?」
せつ菜「……」
歩夢「なに?」
せつ菜「……突然、侑さんが居なくなって悲しいですよね」
歩夢「!」
せつ菜「だから、そんなに無理して普段通りに振る舞う事はないですよ!」
歩夢「あ、あのっ」
エマ「せつ菜ちゃん!」
せつ菜「……」
歩夢「なに?」
せつ菜「……突然、侑さんが居なくなって悲しいですよね」
歩夢「!」
せつ菜「だから、そんなに無理して普段通りに振る舞う事はないですよ!」
歩夢「あ、あのっ」
エマ「せつ菜ちゃん!」
106: 2022/04/27(水) 20:44:34.94 ID:OdHitnMO.net
果林「せつ菜。急にそんな事言われたって、歩夢がただ困るだけよ?」
せつ菜「……」
彼方「まぁまぁ」
かすみ「っ」
せつ菜「……やっぱり、私たちじゃ力不足でしょうか」
歩夢「そ、そんな事ないよ!」
せつ菜「じゃあ!どうしてそんなに落ち着いていられるんですか!!」
せつ菜「……」
彼方「まぁまぁ」
かすみ「っ」
せつ菜「……やっぱり、私たちじゃ力不足でしょうか」
歩夢「そ、そんな事ないよ!」
せつ菜「じゃあ!どうしてそんなに落ち着いていられるんですか!!」
107: 2022/04/27(水) 20:51:31.82 ID:CfXxwA2Z.net
歩夢「それはっ……」
せつ菜「歩夢さん。本当に、なんとも思ってないん──」
「せつ菜ちゃんっ!!!」
せつ菜「!?」
エマ「……」
せつ菜「は、はいっ」
エマ「……そんな事ないって、せつ菜ちゃんも分かってるでしょう?」
せつ菜「ッッッ」
せつ菜「歩夢さん。本当に、なんとも思ってないん──」
「せつ菜ちゃんっ!!!」
せつ菜「!?」
エマ「……」
せつ菜「は、はいっ」
エマ「……そんな事ないって、せつ菜ちゃんも分かってるでしょう?」
せつ菜「ッッッ」
108: 2022/04/27(水) 20:54:12.77 ID:CfXxwA2Z.net
せつ菜「うぅぅ……嫌ですぅ……」
歩夢「せ、せつ菜ちゃん」
せつ菜「もうっ、会えないかも知れないって……ずっと頭の中に響いてるんです……っ」
しずく「っ」
せつ菜「侑さん……嫌ですよぉ……」
せつ菜「"あの時"のお話が最後だなんて……」
歩夢「──ッ!!」
あぁ、ダメだ
歩夢「せ、せつ菜ちゃん」
せつ菜「もうっ、会えないかも知れないって……ずっと頭の中に響いてるんです……っ」
しずく「っ」
せつ菜「侑さん……嫌ですよぉ……」
せつ菜「"あの時"のお話が最後だなんて……」
歩夢「──ッ!!」
あぁ、ダメだ
109: 2022/04/27(水) 21:03:32.86 ID:eDGW2zT5.net
せつ菜「うっ……っ」
歩夢「……」
歩夢「ねぇ」
「あの時って?」
せつ菜「え?」
歩夢「それって、いつの話?」
せつ菜「い、いつの……ですか?」
せつ菜「侑さんが居なくなる前の日、侑さんからピアノのお話を聞いた時です」
歩夢「……っ」
止まって お願い
歩夢「……」
歩夢「ねぇ」
「あの時って?」
せつ菜「え?」
歩夢「それって、いつの話?」
せつ菜「い、いつの……ですか?」
せつ菜「侑さんが居なくなる前の日、侑さんからピアノのお話を聞いた時です」
歩夢「……っ」
止まって お願い
112: 2022/04/27(水) 21:08:47.24 ID:eDGW2zT5.net
歩夢「せつ菜ちゃん、知ってた?」
せつ菜「は、はい?」
歩夢「侑ちゃんはね、せつ菜ちゃんのライブを見て、憧れて」
歩夢「そして、スクールアイドルに興味が湧いたんだ」
せつ菜「えっ……そ、そうだったんですか?」
歩夢「そうなんだよ」
果林「あ、歩夢……」
エマ「っ」
せつ菜「は、はい?」
歩夢「侑ちゃんはね、せつ菜ちゃんのライブを見て、憧れて」
歩夢「そして、スクールアイドルに興味が湧いたんだ」
せつ菜「えっ……そ、そうだったんですか?」
歩夢「そうなんだよ」
果林「あ、歩夢……」
エマ「っ」
113: 2022/04/27(水) 21:11:15.31 ID:eDGW2zT5.net
底の底で、物言わず潜んでいた汚泥が
静かに、表層へと舞い上がって行く
静かに、表層へと舞い上がって行く
124: 2022/04/28(木) 21:50:42.31 ID:1K9knlhu.net
かすみ「ぇ……えっ」
しずく「っ」
璃奈「愛さん……」
愛「大丈夫。大丈夫だよ……」
心の縁がざわついて
歩夢「……」
もう、どうにも止まれない。
しずく「っ」
璃奈「愛さん……」
愛「大丈夫。大丈夫だよ……」
心の縁がざわついて
歩夢「……」
もう、どうにも止まれない。
125: 2022/04/28(木) 21:51:24.09 ID:1K9knlhu.net
歩夢「……最初は、二人だけだった」
歩夢「私と侑ちゃんの、二人だけ」
せつ菜「っ」
歩夢「それが、ステージの上で踊る、貴方の歌とダンスを目の当たりにして」
歩夢「侑ちゃんは、彼女の言うところの"ときめき"を、アイドルに見出してた」
歩夢「それがきっかけで、私達は同じ目的で動き始めたの」
せつ菜「そ、それは光栄ですが……」
歩夢「でもね」
せつ菜「!」
歩夢「私と侑ちゃんの、二人だけ」
せつ菜「っ」
歩夢「それが、ステージの上で踊る、貴方の歌とダンスを目の当たりにして」
歩夢「侑ちゃんは、彼女の言うところの"ときめき"を、アイドルに見出してた」
歩夢「それがきっかけで、私達は同じ目的で動き始めたの」
せつ菜「そ、それは光栄ですが……」
歩夢「でもね」
せつ菜「!」
126: 2022/04/28(木) 21:54:46.39 ID:1K9knlhu.net
歩夢「じゃあ、私にとってのアイドルって、なんだろうって、改めて考えてみたら」
歩夢「それは、やっぱり侑ちゃんの気持ちを汲む為の行いだって、そう思ったんだ」
歩夢「私の夢を、すぐ隣で見ていてくれる。そして、それを応援してくれる」
歩夢「コレは、彼女が言う"ときめき"を、ただ守る布石でもあったんだって」
せつ菜「なっ、なんですかそれ……っ」
歩夢「……」
歩夢「だって、そうしないと一緒にいれそうになかったから」
歩夢「それは、やっぱり侑ちゃんの気持ちを汲む為の行いだって、そう思ったんだ」
歩夢「私の夢を、すぐ隣で見ていてくれる。そして、それを応援してくれる」
歩夢「コレは、彼女が言う"ときめき"を、ただ守る布石でもあったんだって」
せつ菜「なっ、なんですかそれ……っ」
歩夢「……」
歩夢「だって、そうしないと一緒にいれそうになかったから」
127: 2022/04/28(木) 21:55:17.37 ID:1K9knlhu.net
私は、
128: 2022/04/28(木) 21:55:54.09 ID:1K9knlhu.net
歩夢「あのプロジェクトも、合宿の事も、ピアノの事だってそう」
歩夢「彼女は、いつの間にか一人で歩き始めてたんだよ」
歩夢「同じ場所にいたのなんて、ほんの少しだけだった」
歩夢「彼女は、彼女の思いを日々強めながら、その視線の先に色んな人を捉えていたの」
歩夢「もう、こんなに離れてたんだって、今さら気付いたんだ……」
せつ菜「~っ」
歩夢「彼女は、いつの間にか一人で歩き始めてたんだよ」
歩夢「同じ場所にいたのなんて、ほんの少しだけだった」
歩夢「彼女は、彼女の思いを日々強めながら、その視線の先に色んな人を捉えていたの」
歩夢「もう、こんなに離れてたんだって、今さら気付いたんだ……」
せつ菜「~っ」
129: 2022/04/28(木) 21:56:23.60 ID:1K9knlhu.net
私たちは……
130: 2022/04/28(木) 21:58:07.99 ID:1K9knlhu.net
歩夢「……」
歩夢「……もし」
歩夢「もしも、侑ちゃんと一緒に居れなくなる日が、これからやって来るのなら」
歩夢「それなら──」
『もう、夢なんて見なくていいかな』
果林「そ、そんなこと……」
彼方「っ」
しずく「うぅっ」
エマ「あ、歩夢ちゃん……っ」
歩夢「……もし」
歩夢「もしも、侑ちゃんと一緒に居れなくなる日が、これからやって来るのなら」
歩夢「それなら──」
『もう、夢なんて見なくていいかな』
果林「そ、そんなこと……」
彼方「っ」
しずく「うぅっ」
エマ「あ、歩夢ちゃん……っ」
132: 2022/04/28(木) 22:22:23.29 ID:uGSVuKJL.net
かすみ「っ……っっ」
璃奈「……」
愛「ッ」
せつ菜「──ッ!!」
せつ菜「馬鹿なこと言わないでくださいっ!!!」
歩夢「……どうして馬鹿なの?」
せつ菜「だって!二人で始めて、そして今ここまで来たんでしょう!?」
せつ菜「だったら、最後まで貫いてくださいっ!!!」
璃奈「……」
愛「ッ」
せつ菜「──ッ!!」
せつ菜「馬鹿なこと言わないでくださいっ!!!」
歩夢「……どうして馬鹿なの?」
せつ菜「だって!二人で始めて、そして今ここまで来たんでしょう!?」
せつ菜「だったら、最後まで貫いてくださいっ!!!」
133: 2022/04/28(木) 22:25:24.99 ID:Oi7saFUR.net
歩夢「……」
歩夢「……うるさいな」
せつ菜「!」
歩夢「せつ菜ちゃん、よく知らないでしょう?私のことも、侑ちゃんのことも」
歩夢「私が、どう言う気持ちでここまで来たのかも。当然だよね」
せつ菜「関係ないですっ!!」
歩夢「っ」
せつ菜「よく知らないのなら、これから知ればいいだけじゃないですか!!」
歩夢「……うるさいな」
せつ菜「!」
歩夢「せつ菜ちゃん、よく知らないでしょう?私のことも、侑ちゃんのことも」
歩夢「私が、どう言う気持ちでここまで来たのかも。当然だよね」
せつ菜「関係ないですっ!!」
歩夢「っ」
せつ菜「よく知らないのなら、これから知ればいいだけじゃないですか!!」
134: 2022/04/28(木) 22:26:08.87 ID:Oi7saFUR.net
せつ菜「一緒に活動してる仲間なんですから、そんなの当たり前の事ですよ!!」
歩夢「……信じてなかったクセに」
せつ菜「!」
歩夢「侑ちゃんが帰ってくるって、信じてなかったクセに」
せつ菜「そっ……れは……っ」
歩夢「つまり、そう言う事なんでしょ?」
歩夢「結局、せつ菜ちゃんって──」
歩夢「……信じてなかったクセに」
せつ菜「!」
歩夢「侑ちゃんが帰ってくるって、信じてなかったクセに」
せつ菜「そっ……れは……っ」
歩夢「つまり、そう言う事なんでしょ?」
歩夢「結局、せつ菜ちゃんって──」
135: 2022/04/28(木) 22:27:18.94 ID:Oi7saFUR.net
「歩夢っ!!!」
歩夢「!」
果林「アナタ、なに言おうとしてるのよっ!!」
果林「おかしいわよ!?さっきから聞いてたら、私たちみんなの事なんとも思ってない様な言い方してるっ!!」
せつ菜「ッッッ」
果林「もう、絶対にそんな事言ったらダメよッ!!!」
歩夢「……」
歩夢「!」
果林「アナタ、なに言おうとしてるのよっ!!」
果林「おかしいわよ!?さっきから聞いてたら、私たちみんなの事なんとも思ってない様な言い方してるっ!!」
せつ菜「ッッッ」
果林「もう、絶対にそんな事言ったらダメよッ!!!」
歩夢「……」
136: 2022/04/28(木) 22:34:19.34 ID:E/AA5+3m.net
みんなのこと。わたしのこと。
ゆうちゃんのこと
高咲侑ちゃん
スクールアイドル同好会
大切な、彼女との時間
同好会のみんなとの時間
いつまで経っても
何処まで行ったって
この均衡は崩れない。
暖かくて、重たい価値
そう。私たちだけの……
ゆうちゃんのこと
高咲侑ちゃん
スクールアイドル同好会
大切な、彼女との時間
同好会のみんなとの時間
いつまで経っても
何処まで行ったって
この均衡は崩れない。
暖かくて、重たい価値
そう。私たちだけの……
137: 2022/04/28(木) 22:35:24.20 ID:E/AA5+3m.net
歩夢「……」
エマ「……今日は、もう解散しよう」
エマ「せつ菜ちゃんも歩夢ちゃんも、気持ちを整理する時間が必要だよ」
歩夢「……」
スッ
果林「あっ」
エマ「……」
「お疲れ様でした」
バタンッ
エマ「……今日は、もう解散しよう」
エマ「せつ菜ちゃんも歩夢ちゃんも、気持ちを整理する時間が必要だよ」
歩夢「……」
スッ
果林「あっ」
エマ「……」
「お疲れ様でした」
バタンッ
138: 2022/04/28(木) 22:36:45.71 ID:E/AA5+3m.net
エマ「……」
果林「っ」
かすみ「ヒゥ……ッ」
璃奈「ッ」
愛「……」
しずく「……」
彼方「……」
せつ菜「……歩夢さんっ」
果林「っ」
かすみ「ヒゥ……ッ」
璃奈「ッ」
愛「……」
しずく「……」
彼方「……」
せつ菜「……歩夢さんっ」
140: 2022/04/28(木) 22:40:54.92 ID:eVn1LN6i.net
歩夢「……」
ほんのちょっと、不思議な事が周りで起こってる
ただ、それだけのお話なんだろうと
だって、例え花でも侑ちゃんは側に居てくれるし
学校だって、部活だってそうだもん。
何も変わり映えなんてない。だから、大丈夫
そう思ってた
思おうとしてた。
ほんのちょっと、不思議な事が周りで起こってる
ただ、それだけのお話なんだろうと
だって、例え花でも侑ちゃんは側に居てくれるし
学校だって、部活だってそうだもん。
何も変わり映えなんてない。だから、大丈夫
そう思ってた
思おうとしてた。
141: 2022/04/28(木) 22:41:26.68 ID:eVn1LN6i.net
なにもかも、そんな事はなかったのにね。
142: 2022/04/28(木) 22:44:13.77 ID:slb/F55O.net
ガチャン
歩夢「……」
歩夢「……ただいま」
…………。
歩夢「……」
歩夢「侑ちゃん、ただいま」
…………。
歩夢「……」
歩夢「……ただいま」
…………。
歩夢「……」
歩夢「侑ちゃん、ただいま」
…………。
143: 2022/04/28(木) 22:45:06.06 ID:slb/F55O.net
歩夢「?」
歩夢「侑ちゃん?」
「ゆうちゃん」
歩夢「あ、良かった」
歩夢「侑ちゃん、ただいま」
歩夢「遅くなってごめんね?今日は少し雨が──」
歩夢「!?」
「えへへ」
歩夢「侑ちゃん?」
「ゆうちゃん」
歩夢「あ、良かった」
歩夢「侑ちゃん、ただいま」
歩夢「遅くなってごめんね?今日は少し雨が──」
歩夢「!?」
「えへへ」
144: 2022/04/28(木) 22:46:11.11 ID:slb/F55O.net
歩夢「ぁ……えっ」
花びらの色が燻んでる
葉も、大分しな垂れている。
侑「あめ。てんとよつゆのうた」
なにより、
侑ちゃんの声に、いつもの元気がない。
花びらの色が燻んでる
葉も、大分しな垂れている。
侑「あめ。てんとよつゆのうた」
なにより、
侑ちゃんの声に、いつもの元気がない。
155: 2022/04/29(金) 21:08:04.60 ID:7qBk/ECq.net
歩夢「どっ、どーしたの!!?」
侑「どうしたの」
歩夢「侑ちゃん!!どこか具合悪いの!!?」
歩夢「お水!?お水が足りてない!!?」
侑「うるおってる。たっぷり」
歩夢「えっと……じゃ、じゃあ病気!?虫とか!?」
侑「したはともだち。あとはゆうちゃん」
侑「どうしたの」
歩夢「侑ちゃん!!どこか具合悪いの!!?」
歩夢「お水!?お水が足りてない!!?」
侑「うるおってる。たっぷり」
歩夢「えっと……じゃ、じゃあ病気!?虫とか!?」
侑「したはともだち。あとはゆうちゃん」
156: 2022/04/29(金) 21:08:50.75 ID:7qBk/ECq.net
歩夢「ッッッ」
侑「きまった数とおわり」
歩夢「どーゆーこと!?分かる様に言ってよ!」
侑「つながり。少ないかも」
侑「しょーがない」
歩夢「っ」
歩夢「…………侑ちゃん」
侑「きまった数とおわり」
歩夢「どーゆーこと!?分かる様に言ってよ!」
侑「つながり。少ないかも」
侑「しょーがない」
歩夢「っ」
歩夢「…………侑ちゃん」
158: 2022/04/29(金) 21:31:19.27 ID:x9pnb2cZ.net
侑「あのね」
歩夢「侑ちゃんは、どうしてお花になろうと思ったの?」
歩夢「どうして、私の前だけに現れてくれたの?」
侑「最初の交差点だよ」
侑「縁もたけなわ」
歩夢「分かんないっ」
歩夢「分かんないよぉ……」
歩夢「侑ちゃんは、どうしてお花になろうと思ったの?」
歩夢「どうして、私の前だけに現れてくれたの?」
侑「最初の交差点だよ」
侑「縁もたけなわ」
歩夢「分かんないっ」
歩夢「分かんないよぉ……」
159: 2022/04/29(金) 21:32:45.70 ID:x9pnb2cZ.net
歩夢「なんで?ちゃんとお話しようよ……前みたいに」
侑「お水をたしても、お湯にはなれない」
歩夢「急にお花になんてなれるんだもん、元に戻ることだって出来るんでしょ?」
侑「まえの。なごり」
歩夢「そ、それにさ?お花だと色々不便だったでしょう?大変だったもんね」
侑「私だけど、わたしじゃない」
歩夢「大丈夫。私も一緒に、侑ちゃんのご両親に説明するし、一緒に怒られるからさ?」
歩夢「だから……っ」
侑「お水をたしても、お湯にはなれない」
歩夢「急にお花になんてなれるんだもん、元に戻ることだって出来るんでしょ?」
侑「まえの。なごり」
歩夢「そ、それにさ?お花だと色々不便だったでしょう?大変だったもんね」
侑「私だけど、わたしじゃない」
歩夢「大丈夫。私も一緒に、侑ちゃんのご両親に説明するし、一緒に怒られるからさ?」
歩夢「だから……っ」
161: 2022/04/29(金) 21:39:47.75 ID:09mbULFM.net
歩夢「~っ」
歩夢「ぅ……うぅぅぅっ、ゆ、ゆうちゃん……っ」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「わたしっ……もう何処にも居られない……っ、だれもいない……」
歩夢「お願いっ、側にいて……ずっといてよぉ……」
侑「かふかの水」
歩夢「ぅ……うぅぅぅっ、ゆ、ゆうちゃん……っ」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「わたしっ……もう何処にも居られない……っ、だれもいない……」
歩夢「お願いっ、側にいて……ずっといてよぉ……」
侑「かふかの水」
162: 2022/04/29(金) 21:40:47.62 ID:09mbULFM.net
歩夢「悲しいよっ……すごく苦しいのぉ……っ」
歩夢「だから、もう……何処にも行かないで……」
侑「となりととなり」
歩夢「ぅ……うぅ……っ」
侑「惹かれあった」
侑「──でもね」
歩夢「!」
侑「このままじゃ、なんにもならないから」
歩夢「だから、もう……何処にも行かないで……」
侑「となりととなり」
歩夢「ぅ……うぅ……っ」
侑「惹かれあった」
侑「──でもね」
歩夢「!」
侑「このままじゃ、なんにもならないから」
163: 2022/04/29(金) 21:41:58.79 ID:09mbULFM.net
歩夢「侑……ちゃん?」
侑「だから、願ったの」
歩夢「な、なにを?」
侑「キミの窓に映る景色が、ちゃんと出来上がるまで、私が入らない様にって」
侑「そう願った」
歩夢「まど……?」
侑「でも、今はまだちょっとだけ映ってる」
侑「きっと、コレをキミに渡したかったんだ」
歩夢「コレって……」
侑「花。ゆうちゃん!」
歩夢「……」
侑「だから、願ったの」
歩夢「な、なにを?」
侑「キミの窓に映る景色が、ちゃんと出来上がるまで、私が入らない様にって」
侑「そう願った」
歩夢「まど……?」
侑「でも、今はまだちょっとだけ映ってる」
侑「きっと、コレをキミに渡したかったんだ」
歩夢「コレって……」
侑「花。ゆうちゃん!」
歩夢「……」
164: 2022/04/29(金) 21:42:30.79 ID:09mbULFM.net
前に、私が調べた
今、侑ちゃんが侑ちゃんでいる、この花
"ローダンセ"
今、侑ちゃんが侑ちゃんでいる、この花
"ローダンセ"
166: 2022/04/29(金) 21:44:37.11 ID:09mbULFM.net
侑「私だった時はね、何かを見つけなきゃって思ってた」
侑「何もないのが嫌だったから、ただずっと探してた」
歩夢「……」
侑「いつか終わりが来るまで、とにかく走って、走って、探し回ってたんだ」
侑「キミは、別に走りたくなかったのにね」
歩夢「!」
侑「あ、ヒトだ」
侑「何もないのが嫌だったから、ただずっと探してた」
歩夢「……」
侑「いつか終わりが来るまで、とにかく走って、走って、探し回ってたんだ」
侑「キミは、別に走りたくなかったのにね」
歩夢「!」
侑「あ、ヒトだ」
167: 2022/04/29(金) 21:45:58.71 ID:09mbULFM.net
侑「私だった時はね、何かを見つけなきゃって思ってた」
侑「何もないのが嫌だったから、ただずっと探してた」
歩夢「……」
侑「いつか終わりが来るまで、とにかく走って、走って、探し回ってたんだ」
侑「キミは、別に走りたくなかったのにね」
歩夢「!」
侑「あ、ヒトだ」
侑「何もないのが嫌だったから、ただずっと探してた」
歩夢「……」
侑「いつか終わりが来るまで、とにかく走って、走って、探し回ってたんだ」
侑「キミは、別に走りたくなかったのにね」
歩夢「!」
侑「あ、ヒトだ」
168: 2022/04/29(金) 21:46:32.35 ID:09mbULFM.net
すいません、間違えました。
169: 2022/04/29(金) 21:47:26.94 ID:09mbULFM.net
侑「アッチもつがい。コッチもつがい。みんなくっ付いてる。変だね」
歩夢「……ぁ」
侑「わたしんち、キミんち、別々。当たり前だよね」
歩夢「……」
歩夢「……侑ちゃん」
そうだ
きっと、そうだったんだ。
侑「あはは、風。葉っぱ」
侑ちゃんが、花になったのって
歩夢「……ぁ」
侑「わたしんち、キミんち、別々。当たり前だよね」
歩夢「……」
歩夢「……侑ちゃん」
そうだ
きっと、そうだったんだ。
侑「あはは、風。葉っぱ」
侑ちゃんが、花になったのって
170: 2022/04/29(金) 21:47:46.41 ID:09mbULFM.net
歩夢「私のせいだったんだ」
171: 2022/04/29(金) 21:48:32.22 ID:09mbULFM.net
私が、侑ちゃんに甘え続けた所為で
彼女は、自分の人生を捨ててしまった
彼女は、自分の人生を捨ててしまった
172: 2022/04/29(金) 21:49:20.32 ID:09mbULFM.net
侑「あはは」
歩夢「っ」
私が、そうさせたんだ。
侑「気持ち、前のわたしの」
歩夢「……っ」
侑「そうであって欲しいって、その気持ち」
侑「花は枯れちゃっても、気持ちは枯れない。あはは」
歩夢「~ッ」
歩夢「っ」
私が、そうさせたんだ。
侑「気持ち、前のわたしの」
歩夢「……っ」
侑「そうであって欲しいって、その気持ち」
侑「花は枯れちゃっても、気持ちは枯れない。あはは」
歩夢「~ッ」
173: 2022/04/29(金) 21:50:18.09 ID:09mbULFM.net
ローダンセ:
花言葉は、変わらない思い
終わりのない友情
なのに……
花言葉は、変わらない思い
終わりのない友情
なのに……
174: 2022/04/29(金) 21:51:06.04 ID:09mbULFM.net
侑「でも、キミの窓辺はキミの。それだけ」
侑「キミの生活はキミの」
侑「それだけ」
歩夢「ッッッ」ギリッ
どうして
なんで、そんな事ばっかり言うの?
侑「キミの生活はキミの」
侑「それだけ」
歩夢「ッッッ」ギリッ
どうして
なんで、そんな事ばっかり言うの?
175: 2022/04/29(金) 21:52:19.65 ID:Tng4oVak.net
侑「空が見えて、床からビルが生えてて」
侑「葉っぱとスリッパ。そして、」
侑「わたしは、そこに居なくて──」
「やめてよっ!!!」
歩夢「わたしはっ!!」
侑「あはは」
歩夢「私は、そんなの望んでないっ!!」
歩夢「侑ちゃんを否定する様なこと、絶対にしたくないっ!!」
侑「はははっ」
侑「葉っぱとスリッパ。そして、」
侑「わたしは、そこに居なくて──」
「やめてよっ!!!」
歩夢「わたしはっ!!」
侑「あはは」
歩夢「私は、そんなの望んでないっ!!」
歩夢「侑ちゃんを否定する様なこと、絶対にしたくないっ!!」
侑「はははっ」
176: 2022/04/29(金) 21:52:48.67 ID:Tng4oVak.net
この花は
私と侑ちゃんとを繋ぐ、最後の縁
私と侑ちゃんとを繋ぐ、最後の縁
177: 2022/04/29(金) 21:56:20.57 ID:RU2QG7BL.net
歩夢「したくないのに……っ」
侑「キミ。キミとわたし。別々」
歩夢「別なんかじゃないっ!!」
歩夢「私は、侑ちゃんと一緒に歩いて行ければ、それで良かったの!幸せなのっ!」
歩夢「だからっ……侑ちゃんには、侑ちゃんのままでいて欲しいかったのっ」
侑「違うよ、別々」
歩夢「ッ」
侑「べつべつ」
侑「キミ。キミとわたし。別々」
歩夢「別なんかじゃないっ!!」
歩夢「私は、侑ちゃんと一緒に歩いて行ければ、それで良かったの!幸せなのっ!」
歩夢「だからっ……侑ちゃんには、侑ちゃんのままでいて欲しいかったのっ」
侑「違うよ、別々」
歩夢「ッ」
侑「べつべつ」
178: 2022/04/29(金) 21:56:56.96 ID:RU2QG7BL.net
歩夢「…………ねぇ、侑ちゃん」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「こんなの、もうやめよ?元に戻ろうよ」
歩夢「私も、頑張るからっ」
侑「ゆめ、ときめき」
歩夢「侑ちゃんが、私と違う夢を見るのは本当に寂しくて、悲しいけど……それでも、」
歩夢「侑ちゃんにはっ、幸せでいて欲しいからっ」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「こんなの、もうやめよ?元に戻ろうよ」
歩夢「私も、頑張るからっ」
侑「ゆめ、ときめき」
歩夢「侑ちゃんが、私と違う夢を見るのは本当に寂しくて、悲しいけど……それでも、」
歩夢「侑ちゃんにはっ、幸せでいて欲しいからっ」
179: 2022/04/29(金) 21:58:07.27 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「…………ねぇ、侑ちゃん」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「こんなの、もうやめよ?元に戻ろうよ」
歩夢「私も、頑張るからっ」
侑「ゆめ、ときめき」
歩夢「侑ちゃんが、私と違う夢を見るのは本当に寂しくて、悲しいけど……それでも、」
歩夢「侑ちゃんにはっ、幸せでいて欲しいからっ!」
侑「ゆうちゃん」
歩夢「こんなの、もうやめよ?元に戻ろうよ」
歩夢「私も、頑張るからっ」
侑「ゆめ、ときめき」
歩夢「侑ちゃんが、私と違う夢を見るのは本当に寂しくて、悲しいけど……それでも、」
歩夢「侑ちゃんにはっ、幸せでいて欲しいからっ!」
180: 2022/04/29(金) 21:59:09.64 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「それに、本当は終わりになんてしたくない!」
歩夢「みんなの夢も、私たちの夢もっ!」
歩夢「ずっとずっと、追いかけてみたかったよっ!!」
侑「!」
歩夢「だからっ、お願いっ……戻って……っ!」
侑「……」
歩夢「ゆうちゃん……っ」
歩夢「うぅ……」
歩夢「みんなの夢も、私たちの夢もっ!」
歩夢「ずっとずっと、追いかけてみたかったよっ!!」
侑「!」
歩夢「だからっ、お願いっ……戻って……っ!」
侑「……」
歩夢「ゆうちゃん……っ」
歩夢「うぅ……」
181: 2022/04/29(金) 21:59:49.71 ID:0dKsF3G/.net
「──歩夢、」
歩夢「え?」
侑「……」
歩夢「い、いま、名前……」
侑「ねぇ、歩夢」
歩夢「な、なに?」
侑「枯れる前に決心が付けばって、そう思ってた」
侑「だって、このまま終わりになるだなんて、そんなの悲し過ぎるもんね」
歩夢「え?」
侑「……」
歩夢「い、いま、名前……」
侑「ねぇ、歩夢」
歩夢「な、なに?」
侑「枯れる前に決心が付けばって、そう思ってた」
侑「だって、このまま終わりになるだなんて、そんなの悲し過ぎるもんね」
182: 2022/04/29(金) 22:01:42.41 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「なんのはなしを……」
侑「1.2の3だよ」
侑「まずは、ゆっくり目をつぶって」
侑「それから、三つ数をかぞえるの」
歩夢「ゆう……ちゃん?」
侑「そうしたら──」
侑「私は、ここから居なくなるから」
侑「1.2の3だよ」
侑「まずは、ゆっくり目をつぶって」
侑「それから、三つ数をかぞえるの」
歩夢「ゆう……ちゃん?」
侑「そうしたら──」
侑「私は、ここから居なくなるから」
184: 2022/04/29(金) 22:06:51.34 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「!?」
侑「高咲侑は、上原歩夢の幼馴染じゃなくなる」
侑「歩夢の生活は、似てるけどまったく新しい、別の形に生まれ変わるんだ」
侑「また、夢を追いかける為にね」
歩夢「そっ──!」
歩夢「そんなのっ、出来るわけないよ!!」
侑「……」
侑「高咲侑は、上原歩夢の幼馴染じゃなくなる」
侑「歩夢の生活は、似てるけどまったく新しい、別の形に生まれ変わるんだ」
侑「また、夢を追いかける為にね」
歩夢「そっ──!」
歩夢「そんなのっ、出来るわけないよ!!」
侑「……」
185: 2022/04/29(金) 22:07:26.26 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「侑ちゃんはね!?私の大切な幼馴染なんだよっ!!」
歩夢「私は、元通りにっ……今まで通りに戻って、やり直したかっただけなのっ!」
歩夢「それを、全部失くすだなんて……っ」
侑「あのね」
歩夢「ッ」
侑「ずっとずっと、歩夢と同じ道を歩いて来た。それなりの時間をかけて」
侑「それが、当たり前だと思えるくらいには」
歩夢「そ、それの……なにがダメなの……っ」
歩夢「私は、元通りにっ……今まで通りに戻って、やり直したかっただけなのっ!」
歩夢「それを、全部失くすだなんて……っ」
侑「あのね」
歩夢「ッ」
侑「ずっとずっと、歩夢と同じ道を歩いて来た。それなりの時間をかけて」
侑「それが、当たり前だと思えるくらいには」
歩夢「そ、それの……なにがダメなの……っ」
186: 2022/04/29(金) 22:07:59.87 ID:0dKsF3G/.net
侑「当たり前になり過ぎてて、気付かなきゃいけない事まで、私たちは気付けなくなってたんだよ」
侑「あの日、君に言われるまで」
歩夢「あ、あの日……?」
侑「私の夢を伝えた時、歩夢はとっても悲しそうだった」
侑「当然だよね。歩夢の心を裏切ってたんだもん」
歩夢「っ」
侑「私は、私の夢を見つけた事に夢中になってて、その分、歩夢を蔑ろにしてた」
侑「あの日、君に言われるまで」
歩夢「あ、あの日……?」
侑「私の夢を伝えた時、歩夢はとっても悲しそうだった」
侑「当然だよね。歩夢の心を裏切ってたんだもん」
歩夢「っ」
侑「私は、私の夢を見つけた事に夢中になってて、その分、歩夢を蔑ろにしてた」
187: 2022/04/29(金) 22:10:45.05 ID:0dKsF3G/.net
歩夢「そ、そんなことっ」
侑「私が、どっち付かずな態度を取ってる内に、歩夢は自分の夢まで見失っちゃって」
侑「そして、とうとう私なんかに依存しちゃったんだ」
歩夢「違うっ!依存だなんて……っ」
侑「こんな事になったのも、元を正せば全部、歩夢をその気にさせた私が悪いの」
歩夢「~っ」
侑「私が、歩夢の自由を奪ったんだ」
歩夢「わたしっ、は……」
歩夢「私は、侑ちゃんと一緒に居られれば……それで……っ」
侑「私が、どっち付かずな態度を取ってる内に、歩夢は自分の夢まで見失っちゃって」
侑「そして、とうとう私なんかに依存しちゃったんだ」
歩夢「違うっ!依存だなんて……っ」
侑「こんな事になったのも、元を正せば全部、歩夢をその気にさせた私が悪いの」
歩夢「~っ」
侑「私が、歩夢の自由を奪ったんだ」
歩夢「わたしっ、は……」
歩夢「私は、侑ちゃんと一緒に居られれば……それで……っ」
188: 2022/04/29(金) 22:11:43.85 ID:2w+5VEW3.net
侑「……」
侑「だから、歩夢が見ている窓辺。この外に出ようって、そう決めたんだ」
歩夢「っ」
侑「写ってる景色を、隅々までちゃんと見られる様になったなら」
侑「そうすれば、また歩夢は自分で歩き出す事が出来るって」
歩夢「そんなっ……」
侑「……」
侑「今にして思えば、歩夢に抱きしめられた時、あの時がきっと」
侑「お別れの合図だったんだよ」
侑「だから、歩夢が見ている窓辺。この外に出ようって、そう決めたんだ」
歩夢「っ」
侑「写ってる景色を、隅々までちゃんと見られる様になったなら」
侑「そうすれば、また歩夢は自分で歩き出す事が出来るって」
歩夢「そんなっ……」
侑「……」
侑「今にして思えば、歩夢に抱きしめられた時、あの時がきっと」
侑「お別れの合図だったんだよ」
189: 2022/04/29(金) 22:12:19.34 ID:2w+5VEW3.net
歩夢「ぁ……」
侑「だから、もう行かなくちゃ」
侑「ここをね、私と歩夢との最初の交差点にする為に」
歩夢「最初……の……?」
侑「そう」
侑「私と歩夢の時間は、一度おしまいにしなくちゃならない」
侑「縁もたけなわって奴だね」
歩夢「そんなっ……そんなのって……」
侑「だから、もう行かなくちゃ」
侑「ここをね、私と歩夢との最初の交差点にする為に」
歩夢「最初……の……?」
侑「そう」
侑「私と歩夢の時間は、一度おしまいにしなくちゃならない」
侑「縁もたけなわって奴だね」
歩夢「そんなっ……そんなのって……」
190: 2022/04/29(金) 22:13:12.34 ID:2w+5VEW3.net
侑「私達の道が、またいつ交わるかは分からないけど」
侑「それが、君の自由になるのなら」
歩夢「……」
侑「それにさ」
侑「歩夢にだって、待ってる人たちがいっぱいいるんだもん」
歩夢「でも……っ」
歩夢「でもっ!!」
侑「歩夢」
侑「それが、君の自由になるのなら」
歩夢「……」
侑「それにさ」
侑「歩夢にだって、待ってる人たちがいっぱいいるんだもん」
歩夢「でも……っ」
歩夢「でもっ!!」
侑「歩夢」
191: 2022/04/29(金) 22:14:02.47 ID:3YHeF3ZE.net
侑「君は、本当に凄い子なんだよ?」
侑「その気になれば、何処までだって歩いて行けちゃう様な」
歩夢「ッ」
侑「自分の力で夢を見つけて、それに向かってずっとずっと歩いて行ける。そんな凄い子なんだ」
歩夢「違う……っ」
侑「だから、私一人の事で思い悩んでたら、ダメなんだよ」
歩夢「違うっ!!」
歩夢「私は凄くなんかない!みんなと一緒だもん!」
侑「その気になれば、何処までだって歩いて行けちゃう様な」
歩夢「ッ」
侑「自分の力で夢を見つけて、それに向かってずっとずっと歩いて行ける。そんな凄い子なんだ」
歩夢「違う……っ」
侑「だから、私一人の事で思い悩んでたら、ダメなんだよ」
歩夢「違うっ!!」
歩夢「私は凄くなんかない!みんなと一緒だもん!」
193: 2022/04/29(金) 22:15:33.18 ID:3YHeF3ZE.net
歩夢「それに、侑ちゃんは友だち!私の一番のっ!!」
歩夢「思い悩むのなんて、そんなの当たり前だよっ!!!」
侑「ふふっ」
歩夢「ねぇ!」
侑「……」
侑「さようなら、歩夢」
歩夢「──ッ!」
侑「最後に、君を抱きしめたかったな」
歩夢「ま、まって!!」
歩夢「思い悩むのなんて、そんなの当たり前だよっ!!!」
侑「ふふっ」
歩夢「ねぇ!」
侑「……」
侑「さようなら、歩夢」
歩夢「──ッ!」
侑「最後に、君を抱きしめたかったな」
歩夢「ま、まって!!」
194: 2022/04/29(金) 22:16:25.04 ID:3YHeF3ZE.net
侑「さぁ、目を閉じて」
侑「私が枯れちゃう前に」
歩夢「待ってったらぁ……っ」
侑「そして、三つ数えたら、きっと何もかもを忘れられるから」
歩夢「待ってよぉ!待ってったらぁ!!」
侑「歩夢を縛ってるものは、もう全部無くなってるよ」
歩夢「侑ちゃんっ……イヤだ……っ!」
侑「そうしたらさ」
「あとは、思う様に歩いて行って」
侑「私が枯れちゃう前に」
歩夢「待ってったらぁ……っ」
侑「そして、三つ数えたら、きっと何もかもを忘れられるから」
歩夢「待ってよぉ!待ってったらぁ!!」
侑「歩夢を縛ってるものは、もう全部無くなってるよ」
歩夢「侑ちゃんっ……イヤだ……っ!」
侑「そうしたらさ」
「あとは、思う様に歩いて行って」
195: 2022/04/29(金) 22:17:32.92 ID:3YHeF3ZE.net
歩夢「ゆぅ…ちゃん……っ」
侑「歩夢」
歩夢「いやだっ……わたし……っ!」
侑「どうか、変わる前に」
侑「私たちの絆が、枯れない様に」
歩夢「ゆぅ……ちゃ……」
侑「……」
歩夢「っ」
歩夢「ッッッ」
侑「歩夢」
歩夢「いやだっ……わたし……っ!」
侑「どうか、変わる前に」
侑「私たちの絆が、枯れない様に」
歩夢「ゆぅ……ちゃ……」
侑「……」
歩夢「っ」
歩夢「ッッッ」
196: 2022/04/29(金) 22:19:21.38 ID:xYT38b8Q.net
「1」
197: 2022/04/29(金) 22:19:52.99 ID:xYT38b8Q.net
侑「歩夢」
侑「今まで、本当にありがとう」
侑「今まで、本当にありがとう」
201: 2022/04/29(金) 22:27:44.35 ID:xYT38b8Q.net
「2」
198: 2022/04/29(金) 22:20:44.42 ID:xYT38b8Q.net
侑「これまでの私達は、今日ここで終わるけれど」
侑「きっと、直ぐにまた逢えるからさ」
侑「だからね、その時はまた……」
侑「きっと、直ぐにまた逢えるからさ」
侑「だからね、その時はまた……」
199: 2022/04/29(金) 22:21:09.74 ID:xYT38b8Q.net
『 』
200: 2022/04/29(金) 22:27:20.59 ID:xYT38b8Q.net
「3」
215: 2022/05/01(日) 06:31:28.83 ID:7mO4mxcy.net
──────
───
─
チュンチュン!
チュン…チュンチュン
ピピピピピピッ!
「…………ん……」
ムクッ
「……」
「ふあ~ぁ」
───
─
チュンチュン!
チュン…チュンチュン
ピピピピピピッ!
「…………ん……」
ムクッ
「……」
「ふあ~ぁ」
216: 2022/05/01(日) 06:33:03.52 ID:7mO4mxcy.net
「……」スッ
ガラガラッ
「……ん~っ!」
歩夢「今日は、いいお天気だなぁ」
歩夢「風も穏やかだし、お散歩したくなっちゃうね」
歩夢「──あれ?」
歩夢「わわ!もうこんな時間!?急いで準備しなきゃ!」
ガラガラッ
「……ん~っ!」
歩夢「今日は、いいお天気だなぁ」
歩夢「風も穏やかだし、お散歩したくなっちゃうね」
歩夢「──あれ?」
歩夢「わわ!もうこんな時間!?急いで準備しなきゃ!」
217: 2022/05/01(日) 06:40:05.94 ID:SrCPaWZp.net
毎日が楽しい
そう言える程に、今が充足してる。
そう言える程に、今が充足してる。
218: 2022/05/01(日) 06:54:07 ID:9F150ujF.net
歩夢「なんでアラームズレてたんだろう?何かしたっけ?」
歩夢「昨日は犬猫動画観てぇ……ちょっと勉強して、それから……」
歩夢「んん~」
歩夢「ま、いっか」
歩夢「それより、早くみんなと会いたいなぁ~♪」
歩夢「昨日は犬猫動画観てぇ……ちょっと勉強して、それから……」
歩夢「んん~」
歩夢「ま、いっか」
歩夢「それより、早くみんなと会いたいなぁ~♪」
220: 2022/05/01(日) 07:03:17 ID:GjdqnZ4n.net
歩夢「おはよー!」
「あ、歩夢ちゃんおはよー」
「ねぇねぇ、今度のライブ絶対観に行くから!」
歩夢「ふふっ、ありがとう」
「見てよコレ!歩夢ちゃん一色でしょ!?」
歩夢「え?……うわ!?」
「アンタ、本当よくやるよ」
「当然じゃん!わたし、歩夢ちゃん推しですから!」
「あ、歩夢ちゃんおはよー」
「ねぇねぇ、今度のライブ絶対観に行くから!」
歩夢「ふふっ、ありがとう」
「見てよコレ!歩夢ちゃん一色でしょ!?」
歩夢「え?……うわ!?」
「アンタ、本当よくやるよ」
「当然じゃん!わたし、歩夢ちゃん推しですから!」
221: 2022/05/01(日) 07:04:29 ID:GjdqnZ4n.net
歩夢「あ、あははは……」
「他のファンの子たちには申し訳ないけど、このポジションだけは氏んでも譲んないから!」
歩夢「こ、このポジションって?」
「推しと毎朝一緒に登校できる!教室も一緒!放課後もたまに遊びに行ける!お家デートも可!」
「冨は我が手に!!音を立てて崩壊するマルクス主義っ!!」
歩夢「~っ」
「ハァ……」
「他のファンの子たちには申し訳ないけど、このポジションだけは氏んでも譲んないから!」
歩夢「こ、このポジションって?」
「推しと毎朝一緒に登校できる!教室も一緒!放課後もたまに遊びに行ける!お家デートも可!」
「冨は我が手に!!音を立てて崩壊するマルクス主義っ!!」
歩夢「~っ」
「ハァ……」
222: 2022/05/01(日) 07:05:28 ID:GjdqnZ4n.net
「この、冨の偏在を私は──」
「ウザい」ドスッ
「あぅっ!?」
歩夢「!?」
「いっつもごめんね?この子アホだからさ」
歩夢「う、ううん。好きだって言ってくれるのは嬉しいから」
「私はせつ菜ちゃん推しだけど、歩夢のことも勿論応援してるから」
歩夢「うん。私もせつ菜ちゃん大好きだもん!」
「ウザい」ドスッ
「あぅっ!?」
歩夢「!?」
「いっつもごめんね?この子アホだからさ」
歩夢「う、ううん。好きだって言ってくれるのは嬉しいから」
「私はせつ菜ちゃん推しだけど、歩夢のことも勿論応援してるから」
歩夢「うん。私もせつ菜ちゃん大好きだもん!」
223: 2022/05/01(日) 07:06:52 ID:GjdqnZ4n.net
「……ねぇ、」
歩夢「ん?」
「今度さ、せつ菜ちゃんも連れて四人で遊びにとか……その……」
歩夢「ホント!?私もずっとそれ思ってたんだ~!」
「!」
歩夢「せつ菜ちゃんにも、そのお話伝えておくね!」
「あ、ありがとう!」
歩夢「ん?」
「今度さ、せつ菜ちゃんも連れて四人で遊びにとか……その……」
歩夢「ホント!?私もずっとそれ思ってたんだ~!」
「!」
歩夢「せつ菜ちゃんにも、そのお話伝えておくね!」
「あ、ありがとう!」
224: 2022/05/01(日) 07:07:38 ID:GjdqnZ4n.net
歩夢「あ、そろそろ行かなくちゃ!」
「分かった。朝練頑張ってね」
「うぅ……歩夢ちゃ~……」
歩夢「二人も、また後でね」
日課の手ぇつなぐのまだぁ~っ!!
アンタうるさいからっ!!
歩夢「うふふっ」
歩夢「──よし!」
「分かった。朝練頑張ってね」
「うぅ……歩夢ちゃ~……」
歩夢「二人も、また後でね」
日課の手ぇつなぐのまだぁ~っ!!
アンタうるさいからっ!!
歩夢「うふふっ」
歩夢「──よし!」
225: 2022/05/01(日) 07:21:38 ID:82qpzBK2.net
今年の春に、同い年の子のライブを見て
私は、アイドルになる。と言う夢を手に入れた。
それ程に、ステージ上の彼女は
燦然と輝く一番星の如く、圧倒的な存在感を放っていたんだ。
……まさか、そのすぐ後に友達になるとは
夢にも思っていなかったんだけど
気が付けば、
目指すべき人は、私の先生の一人にもなっていた。
私は、アイドルになる。と言う夢を手に入れた。
それ程に、ステージ上の彼女は
燦然と輝く一番星の如く、圧倒的な存在感を放っていたんだ。
……まさか、そのすぐ後に友達になるとは
夢にも思っていなかったんだけど
気が付けば、
目指すべき人は、私の先生の一人にもなっていた。
226: 2022/05/01(日) 07:35:41.71 ID:Pim31Nbi.net
そして、志しを同じくした
八人の仲間たちと共に
私はいま、ここにいる。
歩夢「……」
……でも、
八人の仲間たちと共に
私はいま、ここにいる。
歩夢「……」
……でも、
227: 2022/05/01(日) 09:45:57.93 ID:3gsi9WSC.net
「さて」
果林「9人揃った事だし、そろそろ練習を始めましょうか」
歩夢「……」
彼方「ん~?どうかしたのぉ~?」
歩夢「……いえ」
歩夢「なんだか、少しだけ違和感がある様な気がして」
せつ菜「違和感ですか?」
歩夢「うん。なんて言うか」
歩夢「この部室に、何かが足りない様な……そんな感じがして」
果林「9人揃った事だし、そろそろ練習を始めましょうか」
歩夢「……」
彼方「ん~?どうかしたのぉ~?」
歩夢「……いえ」
歩夢「なんだか、少しだけ違和感がある様な気がして」
せつ菜「違和感ですか?」
歩夢「うん。なんて言うか」
歩夢「この部室に、何かが足りない様な……そんな感じがして」
228: 2022/05/01(日) 09:46:24.88 ID:3gsi9WSC.net
かすみ「こ、怖い話なら、流しそうめんの部室でして下さいっ!」
愛「なんであそこなの?」
かすみ「だって、あの会って年がら年中夏仕様じゃないですか!」
しずく「別に夏仕様では無い気が……」
かすみ「流しそうめんって言ったら夏でしょ!?冬なんて寒くて無理だもん!」
せつ菜「では、お湯を流して温そうめんにしましょう!」
せつ菜「これなら寒くないですね!」
かすみ「ぉお!!」
愛「なんであそこなの?」
かすみ「だって、あの会って年がら年中夏仕様じゃないですか!」
しずく「別に夏仕様では無い気が……」
かすみ「流しそうめんって言ったら夏でしょ!?冬なんて寒くて無理だもん!」
せつ菜「では、お湯を流して温そうめんにしましょう!」
せつ菜「これなら寒くないですね!」
かすみ「ぉお!!」
229: 2022/05/01(日) 09:46:53.42 ID:3gsi9WSC.net
璃奈「たぶん、倍の速度でふやける」
せつ菜「!?」
かすみ「ぇえ!?」
歩夢「……」
エマ「悩み事?」
歩夢「え?」
エマ「いつもの歩夢ちゃんと少し違ったから、何か悩んでるのかなって」
歩夢「……悩み、悩んでる事」
璃奈「さっきの違和感のことも気になる」
彼方「良かったらぁ~、お姉さんに話してごらぁ~ん?」
せつ菜「!?」
かすみ「ぇえ!?」
歩夢「……」
エマ「悩み事?」
歩夢「え?」
エマ「いつもの歩夢ちゃんと少し違ったから、何か悩んでるのかなって」
歩夢「……悩み、悩んでる事」
璃奈「さっきの違和感のことも気になる」
彼方「良かったらぁ~、お姉さんに話してごらぁ~ん?」
230: 2022/05/01(日) 09:47:20.26 ID:3gsi9WSC.net
歩夢「……」
歩夢「何に悩んでるんでしょう」
エマ「へ?」
歩夢「何に悩んでるのか、それが全然分かんないんですよね」
かすみ「ハァ?」
歩夢「何か、悩んでる様な気もしたんですけど、コレと言って特には……」
しずく「歩夢先輩って、たまに面白い感じになりますよね」
歩夢「んん……」
歩夢「何に悩んでるんでしょう」
エマ「へ?」
歩夢「何に悩んでるのか、それが全然分かんないんですよね」
かすみ「ハァ?」
歩夢「何か、悩んでる様な気もしたんですけど、コレと言って特には……」
しずく「歩夢先輩って、たまに面白い感じになりますよね」
歩夢「んん……」
233: 2022/05/01(日) 12:26:27 ID:/QDDHQlc.net
せつ菜「大丈夫です!」
歩夢「!」
せつ菜「思い出したらでいいんですよ」
せつ菜「いつでも聞きますから!」
歩夢「……ありがとう。せつ菜ちゃん」
果林「ねぇ、歩夢」
歩夢「はい?」
果林「この地図のね、スイーツ店まで行きたいんだけど」
果林「コレ、どういう風に見たらいいのかしら」
歩夢「……」
歩夢「!」
せつ菜「思い出したらでいいんですよ」
せつ菜「いつでも聞きますから!」
歩夢「……ありがとう。せつ菜ちゃん」
果林「ねぇ、歩夢」
歩夢「はい?」
果林「この地図のね、スイーツ店まで行きたいんだけど」
果林「コレ、どういう風に見たらいいのかしら」
歩夢「……」
234: 2022/05/01(日) 12:28:35 ID:Voqz/4s8.net
果林「一応ね?上下回転しながら見てるんだけど、この子回転してくれないのよ」
果林「上って北よね?そうよね?」
歩夢「……果林さん」
果林「え?」
歩夢「このお店には、いつ行くんですか?」
果林「えっと、今週の日曜に行こうかなって……」
歩夢「私も行っていいですか?」
果林「あら、デートのお誘い?」
果林「上って北よね?そうよね?」
歩夢「……果林さん」
果林「え?」
歩夢「このお店には、いつ行くんですか?」
果林「えっと、今週の日曜に行こうかなって……」
歩夢「私も行っていいですか?」
果林「あら、デートのお誘い?」
235: 2022/05/01(日) 12:34:32 ID:3U+5/TKs.net
歩夢「そうです」
果林「!?」
果林「そ、そう。一緒に来てくれるのなら、私も嬉しいけど」
歩夢「分かりました。待ち合わせ時間は後で決めましょう」
果林「あ、はい……」
エマ(歩夢ちゃん、ありがとう)パチッ
歩夢(気にしないでください)パチッ
果林「?」
果林「!?」
果林「そ、そう。一緒に来てくれるのなら、私も嬉しいけど」
歩夢「分かりました。待ち合わせ時間は後で決めましょう」
果林「あ、はい……」
エマ(歩夢ちゃん、ありがとう)パチッ
歩夢(気にしないでください)パチッ
果林「?」
236: 2022/05/01(日) 12:35:33 ID:3U+5/TKs.net
ほんの少しだけあった引っかかりも
この、なんでもない日々のやり取りのお陰で
綺麗さっぱり流れていきました。
そのくらい、とても楽しく過ごせています。
この、なんでもない日々のやり取りのお陰で
綺麗さっぱり流れていきました。
そのくらい、とても楽しく過ごせています。
238: 2022/05/01(日) 18:13:18 ID:RRSb5P7y.net
「歩夢ちゃ~ん!」
「これからまた練習あるんでしょ?」
歩夢「うん。今日は軽めだけどね」
「じゃあさ、ちょっとだけ時間ある?」
歩夢「大丈夫だけど、どうしたの?」
「次のライブの為に、みんなからのプレゼントがあるんだよ」
歩夢「次のライブのため?」
「女子力高めだよ~」
「ほら、コレ!」サッ
「これからまた練習あるんでしょ?」
歩夢「うん。今日は軽めだけどね」
「じゃあさ、ちょっとだけ時間ある?」
歩夢「大丈夫だけど、どうしたの?」
「次のライブの為に、みんなからのプレゼントがあるんだよ」
歩夢「次のライブのため?」
「女子力高めだよ~」
「ほら、コレ!」サッ
239: 2022/05/01(日) 18:15:00 ID:RRSb5P7y.net
歩夢「!」
「ガーベラだよ」
「かわいくて、純粋で、いつも頑張っていて……」 「私たちは、そんな歩夢ちゃんが大好きなんです!」
歩夢「みんな……っ」
「あはは、なんか恥ずかしくなってきたね///」
「歩夢。受け取ってくれる?」
歩夢「ッッッ」
歩夢「……ありがとう。本当にありがとうっ」
「ガーベラだよ」
「かわいくて、純粋で、いつも頑張っていて……」 「私たちは、そんな歩夢ちゃんが大好きなんです!」
歩夢「みんな……っ」
「あはは、なんか恥ずかしくなってきたね///」
「歩夢。受け取ってくれる?」
歩夢「ッッッ」
歩夢「……ありがとう。本当にありがとうっ」
240: 2022/05/01(日) 18:15:38 ID:RRSb5P7y.net
出会ってきた、色々な人達との
感じた時間の流れと、その清濁
様々な、出逢いと別れの中で
私の窓に映る、この景色が出来上がった。
感じた時間の流れと、その清濁
様々な、出逢いと別れの中で
私の窓に映る、この景色が出来上がった。
241: 2022/05/01(日) 18:16:59 ID:RRSb5P7y.net
歩夢「うぅ……っ」
「ヤバッ……わたしも……っ」
「嬉しいねぇ」
歩夢「~っ」
「……あーあ!ライブの為にとっといた涙だったのになぁ!」
「水いる?」
「トイレ行きたくなるからいらなぁーい!」
「ハイハイ」
「ヤバッ……わたしも……っ」
「嬉しいねぇ」
歩夢「~っ」
「……あーあ!ライブの為にとっといた涙だったのになぁ!」
「水いる?」
「トイレ行きたくなるからいらなぁーい!」
「ハイハイ」
242: 2022/05/01(日) 18:17:26 ID:RRSb5P7y.net
それは、生活と言う線で縁取られ
感情と言う絵の具で彩られた
私だけの景色。
感情と言う絵の具で彩られた
私だけの景色。
243: 2022/05/01(日) 18:18:18 ID:RRSb5P7y.net
歩夢「ぁ、この花って」
「んん?そんなんあったっけ?」
「あぁ、それはローダンセだね」
歩夢「……」
「花言葉は、変わらない思い。あと、終わりのない友情だって」
歩夢「ローダンセ……」
「綺麗だよねぇ」
歩夢「うん……」
「んん?そんなんあったっけ?」
「あぁ、それはローダンセだね」
歩夢「……」
「花言葉は、変わらない思い。あと、終わりのない友情だって」
歩夢「ローダンセ……」
「綺麗だよねぇ」
歩夢「うん……」
244: 2022/05/01(日) 18:21:45 ID:RRSb5P7y.net
「そういえばさ」
「明日、フェスの相談で東雲学園の人が来るんだって」
歩夢「そうなんだ。どんな人?」
「生徒会長だって」
「高咲さんって言うらしいよ」
歩夢「……」
「知ってる人?」
歩夢「え?う、うぅん」
「なんかね?歩夢ちゃんの大ファンなんだって!」
歩夢「な、なんか恥ずかしいなぁ///」
「明日、フェスの相談で東雲学園の人が来るんだって」
歩夢「そうなんだ。どんな人?」
「生徒会長だって」
「高咲さんって言うらしいよ」
歩夢「……」
「知ってる人?」
歩夢「え?う、うぅん」
「なんかね?歩夢ちゃんの大ファンなんだって!」
歩夢「な、なんか恥ずかしいなぁ///」
245: 2022/05/01(日) 18:22:50 ID:VdJ8laiq.net
「凄いよね!校外の人までファンになっちゃったんだよ!」
「しかも生徒会長だからねぇ」
歩夢「うぅ~っ///」
「あとは、ライブに向けて目一杯歩夢ちゃんを盛り上げて行くだけだ!」
「歩夢。応援してるからね」
「頑張って!」
歩夢「うん!」
歩夢「えへへ」
「しかも生徒会長だからねぇ」
歩夢「うぅ~っ///」
「あとは、ライブに向けて目一杯歩夢ちゃんを盛り上げて行くだけだ!」
「歩夢。応援してるからね」
「頑張って!」
歩夢「うん!」
歩夢「えへへ」
246: 2022/05/01(日) 18:23:34 ID:VdJ8laiq.net
私の名前は、上原歩夢。
247: 2022/05/01(日) 18:24:44 ID:VdJ8laiq.net
「歩夢ちゃーん!」
歩夢「!」
「オーイ!!」
「せんぱーい!練習始めますよー!」
「置いてっちゃうからねー!」
歩夢「!」
「オーイ!!」
「せんぱーい!練習始めますよー!」
「置いてっちゃうからねー!」
248: 2022/05/01(日) 18:24:57 ID:VdJ8laiq.net
きっと、これからもずっと
夢を目指して、それに向かって歩いていけたら
夢を目指して、それに向かって歩いていけたら
249: 2022/05/01(日) 18:25:30 ID:VdJ8laiq.net
歩夢「……うん」
歩夢「いま行くよ!」
歩夢「いま行くよ!」
250: 2022/05/01(日) 18:25:54 ID:VdJ8laiq.net
そうしたら、何かを果たせる様な
そんな気がします。
そんな気がします。
251: 2022/05/01(日) 18:26:46 ID:VdJ8laiq.net
──あ、
貴方、上原歩夢ちゃんだよね!?
私、高咲侑っていいます!
実はわたし、貴方の大大大ファンなんです!
ステージの貴方、すっごくキラキラしてて私、一目でトキメいちゃったの!
……ねぇ、もし良かったら、私と
貴方、上原歩夢ちゃんだよね!?
私、高咲侑っていいます!
実はわたし、貴方の大大大ファンなんです!
ステージの貴方、すっごくキラキラしてて私、一目でトキメいちゃったの!
……ねぇ、もし良かったら、私と
252: 2022/05/01(日) 18:27:04 ID:VdJ8laiq.net
『友達になろうよ!』
253: 2022/05/01(日) 18:27:27 ID:VdJ8laiq.net
お粗末さまでした。
254: 2022/05/01(日) 18:27:47 ID:VdJ8laiq.net
元ネタ
伊藤サチコ【1.2.3】/sm2692687
伊藤サチコ【1.2.3】/sm2692687
255: 2022/05/01(日) 18:34:20 ID:2eipQ95h.net
乙
侑ちゃん生きててよかった
侑ちゃん生きててよかった
引用元: 歩夢「1.2.3」
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