左月「もちろんそれは指摘しました。でも」

副会長『あの凛々しい会長と可愛らしいせつ菜ちゃんが同一人物のはずありません！夢でも見ていたのでしょう！』

右月「だそうです」

栞子「あまりに強いショックで記憶障害起きてますね」

副会長「せつ菜ちゃん…会長…」ﾌﾟﾁｯ

栞子「最後の1枚ですね」

右月「アレを取ればせつ菜さんに決まる」

左月「しかしそうなると会長は…」

副会長「…エグッ…あぅ…」ﾊﾟｸｯ

栞子・右月・左月「！！！」

右月「副会長！お花を食べてはいけません！」

左月「ペッてして下さい！ペッて！」

副会長「ひぐぅ…選べません！私には選べません…」 ｼｸｼｸﾓｼｬﾓｼｬ

栞子「副会長」

副会長「三船さん…」ｺﾞｸﾝ

栞子「きっと副会長には花占いの適性が無かったのでしょう。気にやむことはありません。あと食べるのでしたら食用に適したお花にしましょう」

右月(フォローになってない)

左月(花占いの適正てなに)

副会長「うぅ…私はどうしたら…」ﾌﾟﾁｯﾌﾟﾁｯ

〜生徒会室前〜

菜々「…」

菜々(はっず…！恥ずかし過ぎます…！副会長なにやってるんですか…！)

愛「入らないの？せいとかいちょー？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

菜々「うひぃ！あああ愛さん？！耳元で喋らないでください！///」

愛「ゴメンゴメンw扉に耳当ててるのが可愛くてついw」

菜々「まったく…」ﾋﾟﾄｯ

愛「ってもういいからー！早く入ってよー！」ｸﾞｲｸﾞｲ

菜々「ちょっ押さな」

バァン！

菜々「あ…」

愛「やほー！」

栞子「おはようございます。会長、宮下さん」

右月(さて…)

左月(副会長は…)

副会長「会長、おはようございます。お待ちしておりました。午後に他校の生徒会と打ち合わせがありますので急ぎ書類の確認を。それと…宮下さん。SIFの件ですね？お伺いします」

菜々「あ…はい。おはようございます副会長。お待たせしてしまいすみません」

愛「そうそう！実はさー」

右月・左月(まともだ…)

栞子「それでしたらコチラの…」

愛「ありがと！助かったよー」

副会長「お役に立ててなによりです」

栞子「そういえばスクールアイドル同好会の皆さんは本日東雲学院のサポートをされてるのですよね。お時間は大丈夫なのですか？」

愛「愛さんの1人や2人いなくてもヘーキヘーキ！ね、せっつー！」

せつ菜(菜々)「へぁ？！い、いや〜それはどうかと」

副会長「…せつ菜ちゃん？」

右月・左月(おっ)

副会長「せつ菜ちゃん！」ｶﾞﾊﾞｯ

せつ菜(菜々)「んひぃ！？ななななんでひゃう？」

副会長「…アレ？会長…？すみませんせつ菜ちゃんの声がしたもので…」

せつ菜(菜々)「…え？」

右月(えぇ…)

左月(怖い怖い怖い)

愛「…あはは〜それじゃあ愛さんソロソロ行くね！あ、しおってぃーちょっと良い？」ﾁｮｲﾁｮｲ

栞子「しお…ハイ、構いませんよ」

バタン

栞子「と、いう具合なんです。愛さん、どうしましょう」

愛「こりゃちょい面倒だねー」ｳｰﾝ

愛「てかなんで愛さんに連絡くれたの？」

栞子「愛さんはよく部活同士のいさこざを解消していますし、適性があると思いまして…すみません、ご迷惑ですよね」ｼｭﾝ

愛「ん〜〜〜もう！しおってぃーったらマジメで可愛いなぁ♡」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

栞子「止めてください。恥ずかしいので」

愛「…まぁ大船に乗った気持ちで任せて！愛さんも気合い入れて頑張るから！アイだけに！w」

栞子「すみせん愛さん。お願いします」

「ふー…」ﾄﾝﾄﾝ

目が熱い。
書類を揃え、メガネを外し、目頭を抑える。
時刻は夜の9時。今日も時計の針が一周してしまった。
疲れた…とは言えない。
いま学園には出し物の準備の為に大勢の生徒が泊まり込みをしている。皆んな頑張っているのだ。私も負けてられない。
文化祭成功のため、そして

「スクールアイドルフェスティバル、成功のため…」

他の皆さんには帰って頂いた。今は自分のクラスを手伝っていることだろう。特に会長はSIFの準備でテンテコ舞いだ。体調を崩さなければいいが。だって

会長は、優木せつ菜なのだから

「はあああああああ〜〜〜あああああああ」

あの会長が、あのせつ菜ちゃんだなんて…信じられない。ダメだ。邪心が、仕事に集中しないと

ピロン♪

………メッセージ？

愛「あ、やほー！ゴメンね副会長こんな時間に」

副会長「いえいえ、ちょうど息抜きしようと思った所で」

夜の中庭。部活動の出し物であろう、屋台や立て看板が並んでいる。あそこのは…巨大流しそうめんか。

副会長「あと、私のことは名前で呼んでください。同じクラスのよしみではありませんか」

愛「えーだって副会長ってホント副会長！って感じなんだよねー」

副会長「ふふっ、なんですかソレ」

辺りを電灯で照らしながら、皆んながワイワイと騒いでいる。こうしてベンチに座って眺めてるだけでも自然と胸が高鳴ってくる。

副会長「おや、はんぺんお散歩役員。夜のお散歩お疲れ様です」ﾋﾞｼｯ

はんぺん「ﾆｬｰﾝ」

愛「ぷっ、アハハ！w副会長キャラとあってなさ過ぎーw」

副会長「そ、そうですか？///」

愛「…浮かれてる？」

副会長「…はい。全校生徒とスクールアイドル。皆んなで作るお祭りですもん。浮かれるなと言う方が無理ですよ」

愛「そうだよねーなんてったって」

愛「あの！神出鬼没、謎のスクールアイドル優木せつ菜の正体がなんと！堅物完璧、中川菜々生徒会長だったなんて！SIF1番の目玉なんじゃないかな！」

副会長「…成程。呼び出したのはその件ですか。おおかた栞子さんあたりに相談されたましたか？『副会長の気が触れた』、と」ｼﾞｰ

愛「う…あ、あはは〜そこまでは………ゴメンなさい」

副会長「いえ、皆さんが心配して下さるのは分かります。思い返せば少々挙動不審だったかもしれません」

愛「副会長、かなり挙動不審だったよ」

副会長「しょうかないじゃないですか。まさか会長とせつ菜ちゃんが…記憶トんじゃいましたよ」

愛「うーん…そういうもんだって割り切れないの？」

副会長「…私、会長とせつ菜ちゃん。お2人のことが好きで、大好きで、愛していまして。でも、私のこの想いは、間違いなのかなって。2人のうちどちらかは、まやかしなのかなって。『今のあの人はどっちなんだろう』そう考えてる自分に嫌気がさすんです」

愛「…」

副会長「私のお2人に対する気持ちは、その程度なのでしょうか…」

愛「…だそうだよ。せっつー」

副会長「…え？」

ｶﾞｻｶﾞｻｯ

後ろの茂みから音がする。ビックリして振り返ると

せつ菜「副会長…」

副会長「え…ちょ！？なんでここに」

愛「ゴメーン呼んじゃった☆」ﾃﾍﾍﾟﾛ

せつ菜「その…驚かせてしまったこと、盗み聞きしていたこと、騙していたこと。色々含めて、申し訳」

副会長「謝らないでくださいっ」

せつ菜「ッ」

思わず語気が強くなる

副会長「今のアナタをどう見ればいいのか、どう接して良いか、分かりません。」

違う。私の言いたいのは、こんなことじゃ

せつ菜「…ﾔﾀﾞ」

副会長「え？」

せつ菜「ヤダ！！！ダメです！！！そんな、どちらかだけなんて、イヤです！！！」

副会長「な…！」

せつ菜「菜々は私、せつ菜も私なんです！！！どっちかだけ、じゃない！どっちも私なんです！！！」

せつ菜「副会長！私の想い、聞いてください！！！」

ﾃﾝ♪ﾃﾝ♪
ほーらほらいくよー！♪
ワガママ気のままありのまま♪
every day,every night
ついてきなさい♡
ワガママ気のままありのまま♪
every time,every more
はなさな〜い♡

愛「ブッ？！」

副会長「か、可愛い過ぎます…！」

たまには違う　私はいかが？
甘くはないの
I'm sorry for my baby

誰でもいいって訳じゃないから
勘違いしないで
You're the only one

副会長「…」

この歌詞、もしかして…

ねぇ君の前だけでは
ありのままでいいかな？

ねぇ君のせいだからね
責任取って欲しいの

ついて来てよねどこまでも
Always be with me,
Always be with you,
好きなんだ
I love you

間違いない。

私に対して、だけじゃない。私の想いも歌にしてるんだ。

こんなの歌われたら、私…私…！

わがままきままありのまま
Every day, Every night
「付いてきなさい！」
わがままきままありのまま
Everytime, Everywhere
「離さない！」

「ずっと！いっしょ〜！だよ♡」

愛「せっつー」

せつ菜「ヘヘッ♪私の想い、出し切りました！」

副会長「ぶえぁ…あぐ…」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

せつ菜・愛「？！」

副会長「がいちょ〜うぐ…せつ菜ちゃ〜ん！」ﾀﾞﾊﾞｰ

愛「まぁ…結果オーライかな？」

せつ菜「アハハ…」

SIF4日目　紫苑女学院

黒羽咲夜「さぁ、共に語らいましょう。アニマ・ムンディの導くままに。解放しましょう、内なるカルマを！」

黒羽咲良「虹ヶ咲の皆さん。よくぞお越しくださいました。今日は良いステージにしましょう、と言っています」

せつ菜「うおおおおお！せつ菜スカーレットストーム！！！！！！」

愛「コチラこそお招き頂きありがとうございます。紫苑女学院のみなさん。お客さんは勿論、私たち自身が最高に楽しめるライブにしましょう、って言ってるよ！」

歩夢「ホントかなぁ…」

副会長「せつ菜ちゃーーーん！！！！！！」

咲夜・せつ菜「さあ！まず一曲目は！！！」

おまけ

咲夜「そうだ♪展示室でウチの歴代スクールアイドルの写真を展示してるの。良かったら見ていって♪」

侑「ホント？！みるみる！」

〜〜〜〜〜〜〜〜

侑「この人って三船先生？」

せつ菜「スクールアイドルやってたんですか！」

薫子「うん！んでコッチが妹の栞子！可愛いでしょ♪」

愛「やっっっっば！！！！！！」

おわり

なんだかオチを決めないままずるずる日を跨いで書いてしまい申し訳ありませんでした。
やはり勢いで一気に書いてしまわないとダメですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。

乙

虹ヶ咲そろそろ名前つけてやれ四天王

・副会長
・演劇部長