1: 2016/02/08(月) 22:37:28.516 ID:O3Yi4kxJ0.net
佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

佐天「せーんせーに言っちゃおっ!」

佐天「……………どお?」

初春「………つ、使えません、保温能力が……」

佐天「じゃ……じゃあ本当に……?」

初春「はい……! 目覚めたんですよ、佐天さん!! 能力が!! 佐天さんにも!!」

佐天「あ、あはは……や、やった……ついに……私も能力者……!」

佐天「やったああああああああ!!」

2: 2016/02/08(月) 22:37:43.577 ID:O3Yi4kxJ0.net
佐天「あー! あー! 能力使ったー!」

佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

佐天「せーんせーに言っちゃおっ!」

佐天「を指差して言った相手の能力を一日だけ封印する能力!!」

佐天「これで今日から私も晴れて能力者の仲間入りだ!」

9: 2016/02/08(月) 22:48:27.597 ID:O3Yi4kxJ0.net
初春「本当に良かったですね……佐天さん!」

佐天「ありがとぉ……初春ぅ……」

初春「しかもいきなりレベル4だなんて……佐天さんが一気に遠くに行っちゃった気分ですよ」

佐天「だってだって! 能力を封印しちゃうんだよ!」

初春「確か……火を吐くのが得意なドラゴンがいたとして……そのドラゴンにその能力を使うと……」

初春「何とそのドラゴンが火を吐けなくなるんですよね!」

佐天「そう! こいつは火を吐くのが能力だ! って自分が思い込めば……! この能力は発動してくれるらしいんだ!」

佐天「いかにPR(自分だけの現実)をうまく扱えるかでこの能力は真価を発揮する……って先生が教えてくれたよ」

初春「何かそう言われると無敵見えてきますね! この能力!」

佐天「いやー……そうでもないよ……」

10: 2016/02/08(月) 22:56:38.459 ID:O3Yi4kxJ0.net
初春「と言うと?」

佐天「さっきもやったけどあの長ったらしい台詞をぜーんぶ言わなきゃいけない……」

佐天「それも早口言葉みたいに早く言っちゃ駄目……子供が本当にからかってるようにリズム感を大事にして言わないと駄目なんだよ」

佐天「つまり……私はその間完全なる無防備! 相手に攻撃をしてくれって言ってるようなものなんだ」

初春「なるほど……」

佐天「これが無敵でない理由その1、で……その2が」

佐天「この能力は台詞を言い終わるまで相手を指差している必要があるってこと!」

初春「指差す…………あっ!」

佐天「そう……もし相手が高速移動できたり……テレポートできたり……姿を消したりできるとしたら……」

佐天「台詞を言い終わるまで相手を指差すことができないんだよ」

初春「な、なるほどぉ……」

佐天「そうなると………もうどうしようもないよね、いくら台詞が全部言えても相手を最後まで指差せないんじゃ効果がない」

佐天「これが無敵でない理由その2」

11: 2016/02/08(月) 23:07:04.054 ID:O3Yi4kxJ0.net
初春「そう考えると……かなり発動条件が難しいですね……」

佐天「そうなんだよね……」

佐天「まず間違いなく1vs1の怠慢には向いてない能力だと思う」

初春「どちらかと言うと……相手を抑えてくれる仲間がいて……初めて真価を発揮する能力かもしれませんね」

佐天「うん、前線に出る能力じゃないのは確かだね」

初春「ところでその能力……えっと」

佐天「あ! そうそう! ちゃんと名前もつけてもらったんだ!」

佐天「名付けて……能力頃し!(キャパシティブレイカー)」

初春「能力頃し……うん、そのまんまですね!」ニコッ

佐天「それは言わないでよぉ……」

13: 2016/02/08(月) 23:16:17.476 ID:O3Yi4kxJ0.net
初春「えっと……話を戻しますけど……その能力頃しってどういう力が働いて相手の能力を封印してるんですか?」

初春「やっぱり精神系の?」

佐天「それなんだけど……よく分からないらしいんだよね」

初春「と言うと?」

佐天「うーん……うまく説明できないんだけど……能力を封印するのは本当は私じゃなくて……」

佐天「私の台詞で呼び出された絶対的な力を持つ神みたいな存在が封印してくれてる……みたいな……」

初春「そ、それって要するにあれですか!? 佐天さんのあのいーけないんだ! みたいな台詞は……」

初春「その神様のような存在を呼び出す呪文って事じゃないですか!?」

佐天「うーん……そういうことになるのかな?」

初春「……すごい」

初春「すごいですよ佐天さん! 神様を呼び出せるなんて!」

14: 2016/02/08(月) 23:23:12.790 ID:O3Yi4kxJ0.net
佐天「いやいや! まだそうと決まった訳じゃないよ!」

佐天「精神系じゃないことは確かなんだけど……後は先生が想像であることないこと言っただけなんだ……」

佐天「もしかしたらそんな感じなんじゃないかー? って」

初春「で、でも……もしそうだったとしたら……! すごいですよねぇ……」

初春「何かを呼び出せるだけでも凄いのに……尚且つ呼び出すのが神だなんて」

佐天「でもあんな台詞で呼べる神って何か偉大さがないって言うか……」

初春「きっと子供心が分かる神様なんですよ!」

佐天「ハハハ、ユニークな神様だなあ」

二人「ハハハハハハハハ!」

15: 2016/02/08(月) 23:29:56.822 ID:O3Yi4kxJ0.net
佐天「とにかくさ! 御坂さん達に見せに行こうって思うんだけど! 初春も来るよね!」

初春「勿論です!! 是非行かせてもらいます!」

佐天「よし決まり! じゃあ御坂さん達に電話して……」ピッピッ

佐天「……あっ! もしもし? 御坂さん? 私です! 佐天です! 実は……」

───
──

16: 2016/02/08(月) 23:33:27.267 ID:O3Yi4kxJ0.net
御坂「っと……」シュン

黒子「到着ですの!」

佐天「御坂さーん! ここです! ここー!」

御坂「さ、佐天さん! 本当なの!? 能力が目覚めたって!」

佐天「ハイ! 本当です!」

黒子「い、いったいどんな能力が!?」

佐天「フフフ、名付けて……能力頃し!」

御坂「能力……」

黒子「頃し……」

佐天「簡単に説明しますと……」

───
──

17: 2016/02/08(月) 23:42:21.766 ID:O3Yi4kxJ0.net
黒子「能力を封印……ですの……」

御坂「恐ろしい能力だけど……佐天さんの言う通り……かなり使い勝手が悪いわね……」

黒子「その台詞とやらがどれくらい長いのか、実際に見てみたいですわ」

佐天「わ、分かりました! 今全部言ってみます! えーっと……」

佐天「あー! あー! 能力使ったー!」ビシッ

御坂「!?」

黒子「!?」

佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

佐天「せーんせーに言っちゃおっ!」

佐天「……今のが全台詞です」

黒子「全部言い終わるまでに約12秒ですわね……それにしても……」

御坂「何か………すごく面白い台詞ね……佐天さん……プッ……クスクス……」

佐天「わ、笑わないでくださいよー! 御坂さーん!」

初春「そ、それは無理がありますよ……佐天さん……」

18: 2016/02/08(月) 23:51:37.813 ID:O3Yi4kxJ0.net
御坂「フフッ……ごめんごめん! それで佐天さん! 提案があるんだけど!」

佐天「? 何ですか?」

御坂「私にその能力……使ってみない?」

黒子「お、お姉様!?」

佐天「えっ!? いいんですか?」

御坂「ええっ、構わないわ!」

黒子「だ、駄目ですの駄目ですの! お姉様はレベル5! 一日で能力頃しの効果は切れるとは言え……もし誰かに能力が使えないことがバレたら!」

御坂「うーん……じゃあその時は黒子に守ってもらおうかな?」

黒子「お、お姉様……」

御坂「なんてね、フフッ」

黒子「……分かりましたの、もし何かあったら……黒子が……お姉様を必ずお守りいたします」

御坂「ありがと、黒子」

19: 2016/02/08(月) 23:55:50.103 ID:O3Yi4kxJ0.net
佐天「ほ、本当にいいんですね?」

御坂「ええっ! 精神系の能力なら……絶対に防いで見せるわ!」

佐天「………あ」

御坂「………? どうしたの?」

初春「み、御坂さん……佐天さんの能力は精神系じゃないんです……」

御坂「え?」

黒子「精神系じゃないって……どういうことですの……?」

黒子「能力封印と聞いて……てっきり私は強力な精神系の能力かとばかり……」

初春「じ、実はですね……」

20: 2016/02/08(月) 23:59:51.484 ID:O3Yi4kxJ0.net
御坂「か、神を呼ぶ……」

黒子「い、一気にスケールが大きくなりましたの……」

佐天「あくまで先生の予想で……」

佐天「本当に呼んでるかなんて私にも分からないんです」

佐天「精神系じゃないことは確かなんですけど……」

御坂「なるほどね……」

22: 2016/02/09(火) 00:12:23.291 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「それを聞いて………ますます能力をかけてもらいたくなったわ!」

御坂「見てやろうじゃない! その神って存在を……! あー! 何かワクワクしてきた!」

御坂「佐天さん! お願い! 私に能力頃しをかけて!」

佐天「わ、分かりました……そこまで言うなら……」

御坂「ありがとう! 佐天さん!」

黒子「ああお姉様……どうかご無事で……」

初春「能力かけられた私も生きてますから大丈夫ですよー、白井さーん」

23: 2016/02/09(火) 00:17:16.249 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「さあ……来なさい!」

佐天「行きますよ……御坂さん!」

佐天「スゥ……あー! あー! 能力使ったー!」ビシッ

佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

佐天「せーんせーに言っちゃおっ!」

御坂「…………………」

佐天「ふー……終わりです!」

御坂「え? 終わり? 空をずっと見てたけど……神みたいな存在なんていなかったわ……」

黒子「そ、それよりお姉様……能力は……」

御坂「あ、うん……えーっと……」

御坂「ハアッ!」バッ

御坂「あれっ? ハアッ! ハアッ!」

御坂「……で、電気が本当に出ない」

御坂「こ、これが能力頃し……」ゾクッ

24: 2016/02/09(火) 00:24:52.599 ID:WUjWQZqE0.net
黒子「お姉様……本当に能力が使えないんですの?」

御坂「ええっ、見事にやられたわ……いつも感じてる電気の感覚を今は全く感じない」

黒子「能力頃し……間違いなく本物ですの……」

御坂「もしかしたらと張ってあった電磁バリアも見事貫通されたみたいね……」

御坂「私が張る電磁バリアはレベル5の心理掌握すら無効にできる……それがあっさり破られたってことは……」

黒子「やはり精神系能力じゃないことは確かなようですわね……」

佐天「うーん……何なんだろう……これ……」

初春「不思議ですねぇ……」

25: 2016/02/09(火) 00:29:55.079 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「ふー……何か不思議な感覚だなあ」

御坂「私は今……無能力者かー」

黒子「お姉様……?」

佐天「ご……ごめんなさい!」

御坂「だ、大丈夫! 別に悲しんでるんけじゃないの! ただ今まで日常茶飯事に感じてた電気の感覚を全く感じないって……すごく新鮮だなーって単純に思っただけ」

御坂「………あっ! そうだ! 今なら!」ダッ

黒子「お、お姉様!? 何処に行くんですの!?」

御坂「どうしても行きたいところがあるの!!」

黒子「ああっ、もう! お待ちくださいまし!」

佐天「初春! 私たちも行こう!」

初春「はいっ!」

───
──

26: 2016/02/09(火) 00:40:19.561 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「ハァハァ……や、やっぱりいつものところにいたわね」

猫「にゃー」

黒子「これは……猫ですの?」

御坂「そっ、この猫……この時間になるといっつもここでのんびりしてるんだ」

御坂「で、私……この猫を一目見たときから……ずーっと抱いてみたいなあって思ってたのよ」

御坂「能力を持ってたときは無理だったけど……今なら……」

佐天「能力を持ってたときは無理って……とういうことですか?」

黒子「電撃使いは無意識に電磁波を発していて……その電磁波を猫は嫌うんですの」

黒子「要するに……電撃使いは猫を抱こうにも……無意識に発している電磁波のせいで猫に嫌がられ……抱くどころじゃないんですの」

佐天「そう……なんだ……」

27: 2016/02/09(火) 00:47:13.839 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「お、おいで……おいでぇ……」

猫「?」

御坂「ほらっ……怖くない……怖くない……」

猫「………」

御坂「おいでー……おいでー……」

猫「………」トコトコ

御坂「!!」

御坂「猫が……猫が私に近づいてきた……こんなに近くに……」

猫「にゃー」

御坂「だ、抱っこするチャンス! こ、こうでいいのかな? で……こう持って……できた!」ヒョイッ

御坂「ね、猫さん! 痛くない?」ギューッ

猫「にゃーお」

御坂「そっか……えへへ……私、猫を抱っこしてるんだ……やっと……やっと抱けたんだなあ……」ギューッ

御坂「………佐天さん」

佐天「は、はい」

御坂「ありがとう、私……今日のこと一生忘れない」

佐天「え、えへへ……どういたしまして!」

28: 2016/02/09(火) 00:54:53.223 ID:WUjWQZqE0.net
黒子「もういいんですの?」

御坂「一回でも抱くことができて……私は満足したよ」

御坂「これで次会う時、あの子に嫌がられても……辛くないと思う」

黒子「そうですの……」ニコッ

初春「佐天さんの能力って無限の可能性があるんじゃないかって……私は思えて来ました」

黒子「あら、奇遇ですわね……私もですの」

御坂「私も!」

佐天「み、皆……」

初春「佐天さん! 皆で考えましょう! その能力の使い道!」

黒子「きっと何かその能力を完璧に生かせる方法があるはずですの」

御坂「私も全力で手伝うわ!」

佐天「あ、ありがとう! 私……頑張ってこの能力、完璧にものにするよ!」

29: 2016/02/09(火) 01:03:50.119 ID:WUjWQZqE0.net
あー……めんどくせえ……

御坂「……! この声は……」

一方通行「ったく……何で俺が買い出しなんか……」カツカツ

御坂「………一方通行!」

初春/黒子「え、一方通行!?」

佐天「一方通行……?」

御坂「あの白髪の男がこの学園都市第一位の能力者……一方通行よ」

佐天「だ、第一位……すっごい……」

初春「まさか本物が見れるなんて……」

黒子「あの殿方が……学園都市第一位……一方通行……しかしあの格好は……」

一方通行「いやいやいやいやいや、何ですかァ? いきなりお前らはァ……」

31: 2016/02/09(火) 01:19:40.666 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「あんた……こんなところで何やってんのよ」

一方通行「何って……買い出しだァ」

御坂「買い出し? 本当はまた怪しいことを……」

一方通行「ハァ……ちげえよ……ほらよっ」ピラッ

佐天「……メモ?」

初春「何か箇条書きで書いてありますよ」

黒子「何々……しらたき……卵……しいたけ……長ネギ……焼き豆腐……etc」

佐天「……すき焼きだね」

初春「ですね……」

一方通行「これで満足だろ? 用もねえなら帰らせてもらうぜ、じゃあなっ」カツカツ

32: 2016/02/09(火) 01:32:11.642 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「…………そうだ」

御坂「ちょっと待ちなさいよ!!」

一方通行「あァ? まだ何か用があるんですかァ?」

御坂「ねえ、佐天さん! こいつに能力かけてみたら!?」

佐天「え″っ」

一方通行「はァ? いったい何言ってやがるんですかァ?」

一方通行「おい超電磁砲、てめえは俺の能力を忘れたのかァ?」

御坂「忘れるわけないでしょ、あんたの能力は運動量……熱量……電気量……あらゆるベクトルの向きを触れただけで自由に変換できる能力……」

御坂「要するに……自分に向けられるありとあらゆる攻撃を相手にそのまま跳ね返す事ができる……」

御坂「絶対無敵の反射……」

初春「絶対無敵の……」

佐天「は、反射……」

一方通行「そこまで理解しといて……そいつに俺に向けて能力を使えだァ? 頭が狂っちまったかァ?」

33: 2016/02/09(火) 01:42:46.269 ID:WUjWQZqE0.net
御坂「佐天さんの能力は未知数よ! もしかしたら……あんたの反射を貫けるかもしれない!」

佐天「ぇぇぇ……」

一方通行「へェ……未知数ねェ……で、そいつの能力は?」

御坂「相手の能力を……一日だけ封印する能力」

一方通行「能力を……封印だと……?」

御坂「そう、実は私も……そこにいる花飾りの女の子も、能力を封印されてるわ」

初春「あ、あはは……」

一方通行「ケッ、何かと思えば……どうせ精神系のくだらねえ……」

御坂「レベル5、食蜂操折の心理掌握を完璧に防げる私がやられたのよ? 彼女の能力は精神系じゃない……かつてない……未知の能力よ」

一方通行「……未知の能力ねえ」

御坂「どう? 少しは興味沸いた?」

一方通行「……多少」

34: 2016/02/09(火) 01:58:53.934 ID:WUjWQZqE0.net
一方通行「さっきから勝手に話が進められてるが……てめえはいいのか?」

佐天「わ、私は別に……!」

一方通行「別に……なんだよ」

佐天「うっ……えっと……」


初春『佐天さんの能力って無限の可能性があるんじゃないかって思えて来ました』

黒子『能力頃し……間違いなく本物ですの……』

御坂『佐天さんの能力は未知数よ! もしかしたら……あんたの反射を貫けるかもしれない!』


佐天「……………………やります」

一方通行「あァ?」

佐天「貴方の反射に……挑戦したいです!!」

御坂「佐天さん!」

黒子「………本気ですのね」

初春「…………佐天さん」

一方通行「ほォ……そこまでの覚悟があんなら……いいぜ、付き合ってやる」

佐天(自分だけの……自分だけの現実を信じろ……)

35: 2016/02/09(火) 02:17:37.408 ID:WUjWQZqE0.net
一方通行「来い」ポチッ

黒子(あのチョーカーが能力のON/OFFになってるんですのね……)

佐天「……いきます!!」

一方通行(さーて、何をしてくるのかじっくり見させてもらうぜェ……)

御坂(佐天さん……貴女ならきっと……)

黒子(佐天さん、私は貴女を信じています)

初春(頑張れ……佐天さん……)


佐天「スゥ……」

佐天「あー! あー! 能力使ったー!」ビシッ

一方通行「っ!?」

一方通行(な、何だ!? 何だこりゃ!? 何かが! 何かが俺の……俺の能力を……! クソッ! 反射が効かねえ!)

佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

一方通行(だ、駄目だ……カカカ……まさか反射できねえ能力なんて物が存在するとはなァ……驚きだぜ……ったく……)

佐天「せーんせーに言っちゃお!!」

佐天「フー…………どうだ!」

一方通行「……………………」

36: 2016/02/09(火) 02:29:43.919 ID:WUjWQZqE0.net
一方通行「……てめえの勝ちだ」

佐天「え?」

一方通行「何度も言わせんな、今の勝負……てめえの勝ちだって言ってんだよ」

御坂「あんた……反射は!?」

一方通行「したさ、いや……しようとしたが正しいか……」

一方通行「今まで見たことも聞いたことも……尚且つ反射したこともないほどの……馬鹿でかい未知のエネルギーがぶつかって来やがった」

一方通行「あれは……俺でも反射できねえ」

一方通行「結果……ベクトル変換の能力は見事に封印されちまったよ」

一方通行「まあ……封印してたような物だがなァ」

御坂「一方通行でも反射できない……未知の力……」

黒子「ここまで来ると……何とか種を解き明かしたいですの…」

初春「やっぱり神様を呼んでるんでしょうか……?」

一方通行「あ? 神ィ?」

御坂「そういえば話してなかったわね、実は……」

37: 2016/02/09(火) 02:35:54.141 ID:WUjWQZqE0.net
一方通行「あの変な台詞が……神を呼ぶ呪文ねェ……」

一方通行「くだらねえ話だ」

御坂「あんた、神みたいな存在は確認できなかったの?」

御坂「神じゃなくてもいい、何か……何か異様な存在みたいな者」

一方通行「あいにく反射で忙しかったんでなァ……」

御坂「そう……」

一方通行「だがもしもその話が本当だとしたら……てめえはもはやレベル4……いや、俺達レベル5にも収まらねえよ」

一方通行「レベル5のその上……レベル6とでも言うかァ? カカカッ……」

佐天「れ、レベル6……」

38: 2016/02/09(火) 02:42:18.222 ID:WUjWQZqE0.net
初春「ああ……佐天さんが地平線の向こうへ……」

佐天「大丈夫大丈夫、ここにいるよー」

黒子「でも一位を実質倒したんですから……レベル6は盛りすぎと言う訳ではないかもしれませんわね」

御坂「うーん……何とか神を見る手段は……」

一方通行「というかてめえは随分と熱心にこいつの能力の事を考えてんな、何かあんのか」

御坂「返しきれない恩がちょっとね」

一方通行「……恩ねえ」

御坂「あんたはちゃんと恩返してる? 」

一方通行「ノーコメント」

御坂「ふーん……」

39: 2016/02/09(火) 02:51:04.264 ID:WUjWQZqE0.net
上条「あー……タイムセール逃すなんて……不幸だ……」

上条「さっさと帰って……もう寝よ……」

上条「空腹くらい寝てりゃ耐えられるだろ……」

御坂「…………いた」

御坂「一方通行以上に能力に対しては鬼のような耐性を持つ……」

御坂「あいつなら……幻想頃しなら……ひょっとしたら……」

一方通行「…………」

御坂「ねえっ、ちょっと」

上条「ん? ああ……ビリビリか……こんなところで会うなんて奇遇だな」

上条「何か用か?」

御坂「ご飯奢るから一つ言うことを聞いて」

40: 2016/02/09(火) 02:58:28.878 ID:WUjWQZqE0.net
―――
――

上条「ゲプッ、ああ……久々に食った」

上条「で、俺はあの子の謎の能力を受ければいいんだな?」

御坂「ええ、お願いしていい?」

上条「まあ、それくらいならお安いご用だが……」

上条「俺に能力は効かないぞ?」

一方通行「…………」

上条「というか何で一方通行がいるんだ」

一方通行「負けた、あいつの能力に」

上条「反射できないほど凄いのか……」

42: 2016/02/09(火) 03:07:31.972 ID:WUjWQZqE0.net
佐天「それじゃあ、行きますよ! 上条さん」

上条「こい!」

佐天さ「あー! あー!能力使ったー!」

上条「!」

佐天「いーけないんだ! いーけないんだ! あーらら! こらら!!」

佐天「せーんせーに言っちゃおっ!」

佐天「以上です……」

上条「………何かそんなに変わらないけど…」

御坂「………やっぱりこいつの右手には勝てないか……」

上条「……あっ、100円玉ゲットだ! 」

御坂「………効いてる」サーッ

43: 2016/02/09(火) 03:12:13.869 ID:WUjWQZqE0.net
一方通行「なん……だと」

御坂「まさかあいつの右手にすら」

佐天「え? 勝てたんですか?」

御坂「あいつが百円玉拾うなんておかしいのよ……」

佐天「へ、へえ……」

上条「あ、あっちには50円が!」

一方通行「少しそっとしとけ」

佐天「は、はい……」

45: 2016/02/09(火) 03:22:57.078 ID:WUjWQZqE0.net
―――
――

上条「おおっ! ギザ十拾ったぞ!」


御坂「いったい佐天さんはどんな神を……」

佐天「あれ……というか神を呼んでるの決定なんですか」

御坂「流石にもうそれとしか……」

佐天「それもそうですねえ……」

初春「ほんと、もしあの台詞が神を呼び出す呪文なら……いったいどんな神なんでしょうね」

黒子「あの台詞で出てくる神……」

初春「あれで出てくる神様神様……」


皆「うーーーーーーーーーーん………」


皆「分からん!!」コウフクダー


佐天「あー! この能力ホントなんなのー!!」

46: 2016/02/09(火) 03:32:18.434 ID:WUjWQZqE0.net
「ホント ナンナノー!」


????「まあ……そりゃ勝てんわ、一方通行じゃな」



????「あくまでお前らは俺の分身にしか過ぎないからな……」



????「それに俺が力を振るえばどんなルールだろうとどんな力の差だろうと」



????「変えてやれる」




????「消してやれる」



????「俺は神……無敵だ」



????「幻想頃し? 反射? 電磁バリア? クックック……設定をちょいと触ればそんなの余裕で対応できるんた よ」


アー! アー! ノウリョク ツカッター!

イーケナインダ! イーケナインダ! アーララ コララ




鎌池和馬「さて、俺の出番だ……待ってろ佐天さん……今世界を面白くしてやるからな」

48: 2016/02/09(火) 03:35:11.353 ID:WUjWQZqE0.net
おわり
眠すぎて頭回らんわ
神みたいな存在=作者とか言う在り来たりなオチてすまんな

49: 2016/02/09(火) 03:37:16.001 ID:ZLEgiXmj0.net

引用元: 佐天「あー! あー! 能力使ったー!」ビシィッ