1: 2017/02/27(月) 23:11:33.97 ID:k8Rg+f53.net
前回までのただのハッピーエンド主義者改め、ハッピーメーカー真姫は

【ラブライブ】真姫「ただのハッピーエンド主義者改め、ハッピーメーカーよ」

絵里「この国には古くから2つの貴族が住んでいたのよ」

絵里「それがPrintempsとlily White...きっかけがもうわからないくらい昔から仲が悪くてね...」

絵里「花陽がlily Whiteの末妹の凛に恋をしちゃってるのよ」

凛「嫌だよ....かよちん...凛を、凛を1人にしないでよ...」ポロポロ

穂乃果「lily Whiteの末娘が自ら毒を飲んで命を絶ったって!街中で大騒ぎだよ!」

凛「.....かよちん?」

花陽「!?」

真姫「ジュリエットはロミオのキスで見事、目を覚ましたとさ...なんてね」

真姫「全く、これじゃあ白雪姫じゃない.....」

花陽「...貴方は一体.....何者なんですか?」

真姫「ハッピーエンド主義者改め、ハッピーメーカーよ」


真姫「さて、次の世界ではどんな貴方達が待っているのかしら?」

4: 2017/02/27(月) 23:15:19.20 ID:k8Rg+f53.net
♯4

真姫「さて、今回の世界は何の世界かしら....」

真姫「...あれ?まさか、ここは音ノ木坂学院?....」キョロキョロ

真姫「ご丁寧に音ノ木坂の制服まで着てるじゃない、私ったら...懐かしいわね」

真姫「......」ギュム

真姫「...ほっぺが痛い....どうやら夢ではなさそうね」

5: 2017/02/27(月) 23:16:57.95 ID:k8Rg+f53.net
真姫「一体どういうことなの?まさか、今回は過去に戻ってきたってことかしら?」

真姫「....ん?あれは....」


穂乃果「!.......」ダダダダッ

真姫「穂乃果?...見たことないくらい険しい表情でこっちに向かって走ってくるわね」

真姫「え?...もしかして私に向かってきてる!?私、穂乃果に何もしてないわよ!?」

穂乃果「........」ダダダダッ

真姫「いや、怖い!怖い!怖い!!」

6: 2017/02/27(月) 23:19:23.02 ID:k8Rg+f53.net
真姫「っ........」

真姫「....あれ?....そのまま校舎に入っていっちゃったわ...」

真姫「...ここにいても仕方ないし、穂乃果についていってみますか...」

真姫「.........」ゴソゴソ

真姫「私の生徒手帳もあるのね...これで気兼ねなく校舎に入れるわね」


真姫「穂乃果はどこかしら?」キョロキョロ


穂乃果「廃校って!それに廃部ってどういうことですか!」

真姫「!?穂乃果の声だわ、向こうの方から聞こえてきたわね...」

7: 2017/02/27(月) 23:23:26.91 ID:k8Rg+f53.net
理事長「さっき説明した通りよ、この学校は廃校になるの」

穂乃果「でもそれは!来年の生徒次第だって!」

理事長「今年、1年生が1クラスにしか集まらなかったのに?」

穂乃果「そ、それは....これからの活動次第で!」

理事長「活動って具体的にどうするの?そんな簡単に集まるなら廃校になる学校はこの世からなくなるわ」

穂乃果「っ.....じ、じゃあアイドル研究部が廃部ってどういうことですか!」

8: 2017/02/27(月) 23:27:32.58 ID:k8Rg+f53.net
理事長「それは貴方が一番わかってるはずよ」

穂乃果「...どういう意味ですか」

理事長「部員は3年生の矢澤さんと2年生の高坂さん、貴方を入れてたったの二人...」

理事長「今まで具体的な実績もなく、活動内容も不明....廃部になって当然だと思うわ」

穂乃果「活動は...これからにこちゃん、矢澤部長と!ライブをしようって...」

理事長「..........」

穂乃果「.........」

11: 2017/02/27(月) 23:32:29.24 ID:k8Rg+f53.net
理事長「ライブって...貴方、アイドル研究部に入部してまだ2週間でしょ?できるの?」

穂乃果「そ、それはにこちゃんと練習をして!」

理事長「矢澤さんは1年生の時からアイドル研究部で活動しているけど、まとなライブなんてみたことないわよ」

理事長「そんな二人がライブなんてできるのかしら?そもそも矢澤さんはちゃんと活動をしてるの?部費だけ無駄に使ってるだけじゃないの?」

穂乃果「にこちゃんを馬鹿にしないで!!にこちゃんはいつだってアイドルのことに関しては真剣なんだから!」バッ

穂乃果「理事長だからってにこちゃんを馬鹿にしないでください!」


真姫「穂乃果......」

14: 2017/02/27(月) 23:33:39.92 ID:k8Rg+f53.net
理事長「...貴方、さっきから誰に口を聞いているの?」

穂乃果「え?」

理事長「廃校になりかけているとはいえ、私はこの学院の理事長なのよ」

理事長「貴方を簡単に退学にすることができるのよ?」

穂乃果「!?」

理事長「退学よ、高坂さん」


真姫「そんな滅茶苦茶な....」

17: 2017/02/27(月) 23:35:50.37 ID:k8Rg+f53.net
穂乃果「...そうやって、また生徒を退学にするんですか?」

理事長「学院の王...いえこの学院のトップである私に反抗的な態度を取る生徒は邪魔で面倒なだけよ」

穂乃果「結果、それで学校が無くなってもですか?」

理事長「学校を無くなったら無くなったで旅行にでも行くわ...羽をたまには伸ばしたくってね」

穂乃果「........」

理事長「話はそれだけ?ならさっさと出ていってくれないかしら、退学の手続きはこっちでしておくから」


真姫「なによ...こんな横暴許されるの?....なんなのよこの世界は、本当に」

24: 2017/02/27(月) 23:39:33.76 ID:k8Rg+f53.net
穂乃果「待ってください!チャンスをください!」

理事長「何?今更...命乞いかしら?」

穂乃果「3日でいいです!3日でメンバーを集めてみます!」

理事長「メンバー?貴方は一体、何を言っているの?」

穂乃果「この学校にスクールアイドルユニットを作ってみせます!」

穂乃果「それで講堂で何かを披露してみせます!」

理事長「何かってなによ....」

穂乃果「ライブはさすがに無理だけど....歌を...曲を!披露してみせます!」

27: 2017/02/27(月) 23:41:08.88 ID:k8Rg+f53.net
理事長「1年以上、メンバーを1人しか増やすことができなかった貴方達が、スクールアイドルユニットを?」

理事長「あはははは!!」

穂乃果「何がおかしいんですか!」

理事長「わかったわ...3日だけ待ってあげる」

穂乃果「!」

理事長「でも集めるメンバーは最低でも5人以上...矢澤さんと貴方、二人を除いてね」

理事長「そして歌を披露できなかったら即アイドル研究部は廃部」

理事長「まぁ、成功しようがしまいが、貴方の退学は変わらないけどね」

28: 2017/02/27(月) 23:44:10.24 ID:k8Rg+f53.net
穂乃果「わかりました....ありがとうございます」

理事長「..........」

穂乃果「じゃあ、私はメンバー集めに行きますのでこれで失礼します」


理事長「高坂さん」

穂乃果「....なんですか?」

理事長「このまま逃げてもいいのよ?そうすれば代わりに矢澤さんを退学して貴方を見逃してあげてもいいわよ?」にやにや

穂乃果「っ!....失礼します!」バタンッ

30: 2017/02/27(月) 23:47:23.74 ID:k8Rg+f53.net
穂乃果「..........」

穂乃果「どうしよう...にこちゃんにこんなこと言えないよ...」ウルウル

穂乃果「...グスッ....なんでこうなっちゃうの?....」

穂乃果「...........」

穂乃果「でも、やるしか...ないんだよね....よし!全身全霊でこの3日間でなんとかしてみせる!」

穂乃果「やるったら!やる!!」

穂乃果「そうと決まったらメンバー探しだ!」


真姫「大変なことになったわね....それにこのシチュエーション...」

真姫「この世界はまさか...走れメロスの世界?」

真姫「でもあの話はバッドエンドではなかったはず...なんでかしら?」

31: 2017/02/27(月) 23:52:15.16 ID:k8Rg+f53.net
穂乃果「........」テクテク

真姫「.........」


真姫(さて、どうしたものかしら....私はどういう行動をとるべきなのかしら)

真姫(....考えても時間の無駄ね...)

真姫(とにかく行動をあるべきね......)

真姫(そういえば他のμ’sメンバーはいるのかしら?)

32: 2017/02/27(月) 23:55:31.59 ID:k8Rg+f53.net
真姫「昔みたいに音楽室でピアノを弾いてれば穂乃果がきっと誘いにくるはず.....」

真姫「初対面の私がいきなり会いに行くよりはきっとスムーズにいくはずよね...」

真姫「というのは言い訳でピアノが弾きたかっただけなんだけどね」

真姫「ピアノ....久々ね.....」


真姫「....愛してるばんざーい~♪」

33: 2017/02/28(火) 00:00:26.38 ID:OuBQDUeb.net
真姫「ふぅ....久々だったけど、体は覚えてたみたいね」

穂乃果「上手だね!」

真姫「!?うわぁ!」ビクッ

穂乃果「!?」ビクッ

真姫「なんで貴方まで驚いてるのよ!」

34: 2017/02/28(火) 00:01:16.78 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「ごめんなさい....びっくりさせちゃったみたいね」

真姫「いえ、別に気にしてないわ」

穂乃果「えっと、見ない顔だけど...貴方がもしかして噂の転校生さん?」

真姫「噂って、どんな噂よ...」


穂乃果「う~ん、頭脳明晰で容姿端麗、でもすっごくプライドが高くて高飛車だって!」

真姫「...高飛車って、それ本人の前で言う?」

穂乃果「えへへ、でも初対面の穂乃果にため口だし...そうかもしれないかなって」

真姫「!」

36: 2017/02/28(火) 00:06:52.28 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「こう見えてもね、穂乃果は2年生なんだよ?」

穂乃果「貴方のそのリボンの色は、1年生だよね?」

真姫「........」

真姫(...油断してたわ...つい懐かしくて普段通りに喋ってしまってたわ...)


真姫「えっと、びっくりしちゃってつい...気分を害されたのならお詫びします」

穂乃果「お、お詫びなんていいよ!」

真姫「そうですか.....」

穂乃果「え、えっとね....その、お詫びはいいんだけど...ちょっとお話を聞いてほしいかなって」

真姫「.........」

37: 2017/02/28(火) 00:10:23.04 ID:OuBQDUeb.net
真姫「話ですか?」

穂乃果「えっとね...その突拍子ない話かもしれないけど、アイドルやってみない?」

真姫「.......」

真姫(やっぱりそうくるのね....懐かしいわね、穂乃果と初めて会ったあの頃を思い出すわね)


穂乃果「あはは...やっぱりいきなりすぎてだめかな?」

真姫「アイドルって....メンバーは先輩以外に誰かいるんですか?」

穂乃果「!!興味あるの!?」

真姫「!!いや、まぁその...少し気になって...」

38: 2017/02/28(火) 00:11:54.47 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「にこちゃん!いるー?」ガチャ

にこ「何よ...騒がしいわね」

穂乃果「えへへー、今日はいい報告があります!」

にこ「報告?」


穂乃果「噂の1年生を確保してきましたー!西木野真姫ちゃんでーす」

真姫「...どうも.......」

にこ「.....え?」

40: 2017/02/28(火) 00:16:54.39 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「部活の様子を見たいって言うから連れてきちゃった!」

真姫「.........」

真姫(部室は昔と同じかんじね...懐かしいわ)

穂乃果「この子ね、ピアノができてね!歌もとっても上手なんだよ!」

にこ「へぇ...」

穂乃果「しかもなんと作曲もできるらしいよ!かなりの優良物件だよ!」

真姫「先輩...人を物件扱いしないでください」

にこ「........」

穂乃果「あれ?にこちゃん?久々の入部希望者なんだよ?嬉しくないの?」

真姫「いや、まだ入部するなんて一言も言ってないですけど...」

にこ「.........」

41: 2017/02/28(火) 00:18:59.81 ID:OuBQDUeb.net
にこ「....あんた冷やかしじゃないでしょうね」

真姫「え?」

にこ「噂は聞いてるわよ...貴方、お嬢様で頭もいいんでしょ?」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ「そんな貴方が...なんでこんな何をやってるかもわからない部活なんかに来るのよ」

にこ「アイドルと無縁そうなお嬢様が、アイドルに興味もなさそうなお嬢様が」


真姫「.........」

真姫(いちいちお嬢様って...癇に障る言い方ね....)

穂乃果「にこちゃん!真姫ちゃんに失礼だよ!」

真姫(こっちは私のことをさらっともう名前で呼んでるし...まぁ、いっか)

42: 2017/02/28(火) 00:20:54.72 ID:OuBQDUeb.net
真姫「先輩程ではないですけど...私、アイドルには少し興味があるんです」

にこ「へぇ....どう興味があるの?」

真姫「正確に言えば、スクールアイドルに興味があるんです」

真姫「学生生活という限られた時間の中で精一杯輝こうとするスクールアイドルが大好きなんです」

真姫「プロの人達から見れば、活動自体がお遊びに見えるかもしれないけど...それでも私は憧れるし...やってみたいと思ってるんです」

真姫「そして、あのAーRISEみたいに...いえ、あのA-RISEを越えるようなグループを作ってみたいと思ってます、やるからには本気で」

穂乃果「おぉ...真姫ちゃんって意外と情熱家?」

にこ「............」

43: 2017/02/28(火) 00:27:23.33 ID:OuBQDUeb.net
にこ「ふ~ん...見た目や噂と違って意外と野心家なのね...」

真姫「それって褒めてるんですか?」

にこ「さぁね?」

真姫「............」

真姫(随分とこの世界のにこちゃんは冷たいというか...すれているというか....)


穂乃果「こら!にこちゃん!さっきから真姫ちゃんに対して冷たいよ態度が!」

にこ「!!」ビクッ

穂乃果「そんなんだから部員が増えないんだよ!」

にこ「だって.....」

穂乃果「ごめんね?真姫ちゃん?」

真姫「いえ、気にしてないので...」

にこ「...........」

44: 2017/02/28(火) 00:31:15.35 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「実はね...この部はね、昔ね、冷やかしで仮入部していく人達がいてね...にこちゃん、それであんな態度を取っちゃったの...許してあげて」

真姫「冷やかし?」

穂乃果「うん....ふざけ半分で入ってにこちゃんを馬鹿にして抜けていちゃったの...穂乃果が入部する前の話だけど...」

穂乃果「アイドルなんて馬鹿馬鹿しいってね」

真姫「そうなんですか....どこの世界にもそんな人がいるんですね....」

穂乃果「だからそれ以来、人を避けるというか信用しないというか....ちょっと警戒心が強い人になっちゃって....」

真姫「でも高坂先輩には普通?でしたよね?」

穂乃果「うん...穂乃果とにこちゃんは色々あったからね....」

真姫「色々?」

穂乃果「穂乃果はね、にこちゃんに救われたの」

45: 2017/02/28(火) 00:33:27.84 ID:OuBQDUeb.net
真姫「...........」テクテク

真姫(この世界でわかったことは....おそらく穂乃果とにこちゃんがメロスとセリヌンティウスってこと、そして、二人の間ではなにかがあって絆が生まれていること....)

真姫(あと3日以内にメンバーを集めてライブをしなくてはいけない...そうしないと部活は廃部....)

真姫(あと、穂乃果は3日後まで退学処分を待ってもらっているってところね)

穂乃果(そのことをまだにこちゃんに言ってないところを見ると黙っているつもりなのかしら?....まぁ、言えないわよね...にこちゃんにそんなことを)

真姫(そういえば、いつも高確率で穂乃果と一緒にいるはずのことり達はどこにいるのかしら.....)

真姫(色々と課題が山積みね.....)


「ダレカタスケテーー!!」

真姫「!?この声は.....まさか!...」

46: 2017/02/28(火) 00:38:40.35 ID:OuBQDUeb.net
花陽「うぅ.....」

モブ「よこせとは言ってないんだから、ただ貸してほしいの」

花陽「い、嫌です....どこの誰かもしらない人には貸せないです...」

モブ「ふ~ん...そんな態度取っていいのかしら?」

花陽「!!....」

モブ「あんまり殴ったりするのはしたくないけど...私の言う事聞いてくれないから仕方ないよね?」スッ

花陽「あ...ぁ....」プルプル


真姫「...貴方、そこでなにしてるのよ」

花陽「!?」

モブ「....あ?誰よ、今取り込み中だから邪魔しないでもらえる?」

49: 2017/02/28(火) 01:11:14.00 ID:ayFr6gXT.net
真姫「取り込み中?どう見てもその子を脅してるようにしか見えないけど」

モブ「っち...うるさい奴ね...」

花陽「に、西木野さん.....」

モブ「西木野?...あぁ、あの噂の病院のお嬢様ってあんたなのね」

真姫「.........」


モブ「こいつより、あんたのほうがたくさん持ってそうだわ...ほら痛い目にあいたくなければ大人しく出すもん出しなさい」

真姫「やってみなさいよ」

モブ「は?」

真姫「取れるもんなら取ってみなさい」

モブ「この!痛い目にあっても知らないからね!」バッ

真姫「...........」スッ

50: 2017/02/28(火) 01:11:41.66 ID:ayFr6gXT.net
モブ「....っ!覚えてなさい!!」ダッ

真姫「...........」


花陽「あ、あの...助けてくれてありがとうございました」

真姫「別に...ただ目に付いて気に食わなかったから、ただそれだけよ」

花陽「西木野さんって強いんですね...びっくりしちゃいました」

真姫「昔...大和撫子な道場の跡取りに少し、鍛えられただけよ」

花陽「え?」

真姫「...ただの昔話よ、気にしないで」

花陽「は、はい.....」

51: 2017/02/28(火) 01:12:08.74 ID:ayFr6gXT.net
凛「かよちーん!」

花陽「あ、凛ちゃん!」

凛「かよちん探したよ?黙ってどっか行っちゃうんだから」


凛「ん?...なんで....西木野さんがかよちんといるの?」

真姫「...........」

花陽「じ、実はね...その...」

凛「........」

真姫「...ただ通りすがっただけよ...じゃあ、私は行くわね」

花陽「あ!」


真姫「....そうだ」クルッ

凛「?」

真姫「私、アイドル研究部に入部してみたの...アイドルに興味があるならいつでも待ってるわ」

花陽「!?」

真姫「....じゃあね......」テクテク

52: 2017/02/28(火) 01:12:35.75 ID:ayFr6gXT.net
真姫「花陽と凛はいるのね...音ノ木坂の制服は着てたから...学校にはいるのね」

真姫「凛が私と初めて出会った頃みたいに警戒心がMAXだったわね」

真姫「二人とも部活に入ってくれればいいんだけど....」

真姫「あのかんじだと短期間では無理よね?特に凛辺りが....」

真姫「じゃあ、希とエリーもちゃんと学校に在籍してるのかしら...このパターンなら生徒会やってるはずよね....」


真姫「明日、生徒会室に行ってみようかしら?.....」

真姫「昔の冷たいかんじのエリーだったら厄介ね....」

53: 2017/02/28(火) 01:13:03.18 ID:ayFr6gXT.net
真姫「..........」テクテク

真姫(まさか、この世界の私は一人暮らしだったのね....久々にパパやママに会えると思ってたけど...そんなには甘くないか...)

真姫(さて...気を取り直してお仕事、お仕事...)


真姫「生徒会....エリー達がいればいいんだけど」

真姫「..........」コンコン

「どうぞー」

真姫「失礼します」ガチャ

54: 2017/02/28(火) 01:13:30.32 ID:ayFr6gXT.net
希「えっと...貴方はたしか転校生の....」

真姫「西木野真姫です」

希「そうそう!西木野さんだったね、ごめんごめん」

真姫「.......」

真姫(エリーがいない?席を外してるのかしら)


希「で?生徒会になんの用?」

真姫「すいません、生徒会長に用事があって...生徒会長はいらっしゃいますか?」

希「ん?うちが生徒会長だよ?」

真姫「え?」

55: 2017/02/28(火) 01:13:58.01 ID:ayFr6gXT.net
真姫「先輩が生徒会長だったんですね...失礼しました」

希「まぁ、正確には繰り上がりで代理ってとこかな?」

真姫「代理?」

希「前生徒会長は謹慎中なんよ」

真姫「謹慎中?」

希「理事長に逆らってね...しばらく謹慎中なんよ」

真姫「生徒会長が謹慎なんて、なんて学院なの.....」

希「...........」

56: 2017/02/28(火) 01:14:24.89 ID:ayFr6gXT.net
希「...言葉には気をつけたほうがええよ?」

真姫「え?」

希「この学院は理事長の独裁学院やからね...生徒会長だってこのざまなんだから」

真姫「........」

希「先輩としてのアドバイス、この学院では大人しくしておくのが一番だよ」

真姫「そうですか.....」

希「役には立てないかもしれないけど、なんか困ったことあったら気軽に相談してくれていいからね?」

真姫「...はい、ありがとうございます」

57: 2017/02/28(火) 01:14:52.64 ID:ayFr6gXT.net
真姫「まさか、エリーがそんなことになってるなんて....」

真姫「本当に暴君がここは君臨してるのね....」

真姫「とりあえず、部室に向かいますか....」


にこ「.........」

真姫「..........」

真姫(なんで今日は穂乃果がいないのよ!気まずいじゃない)

にこ「..........」

58: 2017/02/28(火) 01:20:20.91 ID:ayFr6gXT.net
にこ「....ねぇ...」

真姫「!は、はい」

にこ「貴方、たしか作曲ができるって言ってたわよね」

真姫「えぇ...まぁ、一応」

にこ「なにか曲はないの?あなたが作った曲」

真姫「.......」

にこ「なんでもいいから聞かせてよ...穂乃果がいなくて暇だし、貴方のお手並みを拝見したいし」

真姫「わかりました....でもここだと演奏ができないんで、やるのは音楽室でもいいですか?」

にこ「...わかったわ」

59: 2017/02/28(火) 01:20:47.98 ID:ayFr6gXT.net
にこ「.........」

真姫「じゃあ、聞いてください...START:DASH!!」

にこ「........」

真姫「I Say~♪Hey,hey,hey,START:DASH!!」

にこ「!?」

真姫「うぶげのことり達も~いつか空の羽ばたく....」

にこ「.......」

60: 2017/02/28(火) 01:21:15.79 ID:ayFr6gXT.net
真姫「どうでしたか?」

にこ「驚いた....」

真姫「え?」


にこ「初めて聞いた曲のはずなのに...なんかその...どこか懐かしい感じがして...」

真姫「!?....そうですか....」

にこ「...すっごくいい曲ね!貴方ってすごいのね!」にこにこ

真姫「まぁ...その、ありがとうございます」

にこ「~♪」

61: 2017/02/28(火) 01:21:56.07 ID:ayFr6gXT.net
にこ「ねぇねぇ、その曲って作詞も貴方がしたの?作詞もできるの?」

真姫「いえ、作詞は違う方が....」

にこ「へぇ、貴方もすごいけど、その人もいい歌詞を書くのね!」にこにこ

真姫「そうですね....」


真姫(何よ...にこちゃんったら曲を聞いた途端ににこにこしちゃって....)

にこ「ねぇねぇ、他にも作った曲とかってあるの?」

真姫「まぁ、一応....」

にこ「聞きたい!聞きたい!聞かせて、聞かせてーにこー」グイグイ

真姫「!わかりましたから、腕をそんなに引っ張らないでください!」

真姫(...やっぱりにこちゃんは笑顔じゃないとね...なんてね....)

62: 2017/02/28(火) 01:22:22.82 ID:ayFr6gXT.net
花陽「あの~.....すいません」ガラッ

にこ「!?」ビクッ

真姫「貴方は....昨日の...クラスが一緒の...」

花陽「えっと、小泉花陽です....えっと、その.....」もじもじ

にこ「.........」ギュッ

真姫「...先輩、私の背中の後ろに隠れるのはいいですけど、強くつかみすぎです」

にこ「....ごめん......」

真姫(というか、警戒心強すぎよ....)

花陽「あの...西木野さんを探してたら、アイドル研究部に入部してるって話を聞いて...探してたら誰かの歌声が聞こえて...そしたら西木野さんがいて、その....」

真姫「つまり...私を探してたってことよね?何か私に用?」

花陽「は、はい!あの!昨日のお礼が言いたくて!」

63: 2017/02/28(火) 01:22:55.17 ID:ayFr6gXT.net
真姫「お礼なんて...ただ目に付いて気に食わなかったそれだけよ....」

花陽「そうだとしても、私を助けてくれたのは変わりないです!」

真姫「そう...ならそのお礼の言葉だけ受け取っておくわ...というかクラスが一緒なんだからわざわざここまで探しに来なくても」

花陽「教室だと...その、話かけづらくて...西木野さん、高嶺の花ってかんじだから....」

真姫「そう....」

花陽「.....えっと....西木野さんってアイドルに興味があるの?....」

真姫「....まぁ、それなりには...」

花陽「そうなんですね!実は花陽もアイドルが大好きなんです!」

にこ「!?」

64: 2017/02/28(火) 01:23:22.57 ID:ayFr6gXT.net
真姫「そうなの....」

花陽「西木野さんなら美人だし!歌も上手だし!それにとっても強くてかっこいいから絶対にアイドルになれますよ!」

真姫「別に私はプロのアイドルを目指しているわけじゃ....」

にこ「.........」

花陽「えぇ!?もったいないよ!...絶対になれると思うのに....」

真姫「その言葉だけもらっておくわ...今は先輩達とスクールアイドルで頂点を目指すことが目標だから」

にこ「!?」

真姫「そうよね?先輩?」

にこ「...本気なの?」

真姫「夢っていうのは本気じゃなくっちゃ可能性だって掴むことができないんじゃないの?先輩」

にこ「..........」

66: 2017/02/28(火) 01:24:01.95 ID:ayFr6gXT.net
花陽「それってスクールアイドルってことですよね?この学校にもできるんですか?」

真姫「まぁ、メンバーはまだ3人だけどね...」

花陽「そうですか!私、応援しますね!」

真姫「...何言ってるの貴方」

花陽「え?」

真姫「貴方も入るのよ、このグループに」

にこ 花陽「....えぇー!?」

67: 2017/02/28(火) 01:25:58.11 ID:ayFr6gXT.net
にこ「ちょっと、部長は私よ!勝手なことは!」

真姫「先輩...この子は先輩と同じくらいアイドルに対する思いと知識を持ってます」

花陽「え....え?」

にこ「....それは本当?この子なんか驚いてるけど...」


真姫「部室に連れていけば...わかります」ごにょごにょ

にこ「部室に?なんで初対面の子を部室に招くのよ」ごにょごにょ

真姫「私を信じてください」

にこ「.....貴方がそこまで言うなら...わかったわよ」


花陽「あの?どうしたんですか?....」

68: 2017/02/28(火) 01:26:25.56 ID:ayFr6gXT.net
真姫「とりあえず」ガシッ

にこ「ちょっと部室まで」ガシッ

花陽「え?」

真姫「来てもらうわよ」グイッ


花陽「...えぇー!」

花陽「ダレカタスケテーー!!」ズルズル

69: 2017/02/28(火) 01:26:52.83 ID:ayFr6gXT.net
花陽「うわぁ....」キラキラ

にこ「.......」

花陽「ここは天国ですか?すごいです!!」

真姫「私はそこまでそんなには詳しくはないのだけど...レアものが多いってことよね?」

花陽「レアもの?....そんなレベルじゃないです!これはお宝の山です!」ギロッ

真姫「!そ、そう...それは失礼しました....」

花陽「これは先輩が全部集めたんですか?」

にこ「えぇ...まぁ...」

花陽「すごいです!尊敬しちゃいます!」

にこ「そ、そう?それほどでもないわよ?ふふふ...」

真姫(...相変わらず花陽はアイドルのことになると性格変わるのね...)


凛「凛はこっちのかよちんも好きだよ」

真姫「!?」

74: 2017/02/28(火) 01:35:04.00 ID:Bc5hM61m.net
にこ「あ、あんた誰よ...いつのまに部室に」

花陽「凛ちゃん!」

凛「かよちんがいるところに凛ありにゃ」

真姫「.........」

真姫(それってある意味ストーカーなんじゃ....まぁ、いいわ...探す手間がはぶけてたわ)


凛「かよちん?この部活に入るの?」

花陽「え、えっと....まだ入るって決めた訳じゃ....」

真姫「入りなさいよ、貴方とっても可愛いし...それに声もとっても綺麗だし」

花陽「え、えっと....でも私なんかが....」

凛「かよちんかわいいんだから!入りなよ!昔から言ってたじゃん!アイドルになりたいって」

花陽「そ、それは.....」

75: 2017/02/28(火) 01:39:09.76 ID:Bc5hM61m.net
真姫「私からもお願いするわ、小泉さん...あと、えっと...」

凛「星空凛にゃ」

真姫「星空さんね、ごめんなさい...星空さん貴方にもお願いがあるの」

凛「え?凛にも?」

真姫「いきなりで申し訳ないけど...貴方にも頼みがあるの」

凛「?いいよー...昨日は西木野さんがかよちんを助けてくれたみたいだし、喜んでなんでも引き受けるにゃ!」

真姫「そう?ならとっても心強いわ....」

凛「あと...昨日は冷たい態度をとっちゃってごめんね?その、西木野さんって怖くて嫌なイメージだったから...」

花陽「り、凛ちゃん!もうちょっと、オブラートに!」

真姫「別に気にしないから大丈夫よ、あと小泉さんそれフォローになってないわよ」

花陽「あ..あはは....」

凛「西木野さんは優しいにゃー」

76: 2017/02/28(火) 01:45:08.83 ID:Bc5hM61m.net
真姫「簡単に言うとね...貴方達、二人共この部活に入ってほしいの」

凛「えー!凛も?かよちんのサポートじゃなくて?」

真姫「貴方にも協力してほしいの」

にこ「ちょっと待って!なに勝手に話を進めてんのよ!」


真姫「矢澤先輩....それに小泉さん、星空さん少しだけ私の話を聞いてくれないかしら」

花陽「は、はい...」

にこ「ちょっと!にこの話を!」

真姫「お願い!高坂先輩の思いを無駄にしたくないの!」

にこ「...穂乃果の思い?....どういう意味よ」

真姫「.........」

77: 2017/02/28(火) 01:50:26.50 ID:Bc5hM61m.net
にこ「学校が廃校?それにこの部活が廃部!?」

花陽「そんな....」

凛「噂は本当だったんだ....」

真姫「噂?」

凛「うん、学校が廃校になるって噂...まぁ、今のこの学校の情勢を考えれば納得できるけど....」

真姫(...ならなんでそんな学校に入学したのよってツッコミはNGよね?)


真姫「高坂先輩はそれを阻止しようと頑張ってる...結果、私は今ここにいるの」

真姫「にこちゃんとの思いが詰まったこの部活をなくしたくない、色んな思い出があるこの学校をなくしたくないって」

にこ「!.....」


真姫「お願い、この通りよ!力を貸して!」

花陽「西木野さん....」

凛「西木野さんが頭を下げてるにゃ.....」

にこ「.....あのバカ...」

78: 2017/02/28(火) 01:54:35.22 ID:Bc5hM61m.net
花陽「西木野さん.....顔をあげて」

真姫「小泉さん...」

花陽「花陽でいいよ?ううん...花陽って呼んで?」

真姫「え....」

凛「凛のことも凛って呼んで?...ね?真姫ちゃん?」

真姫「二人共....それって....」


花陽「矢澤先輩」

凛「凛とかよちんは」

花陽 凛「この部活に入部します」

真姫「ありがとう....二人共....」

真姫(...なんか本当に懐かしいわね...あれ?)

真姫「っ..........」ポロポロ

79: 2017/02/28(火) 02:01:47.82 ID:Bc5hM61m.net
凛「真姫ちゃんどうしたの!?」

花陽「お腹痛いの?大丈夫?」

真姫「なんでもないわ....大丈夫よ...」

にこ「..........」

にこ「はぁ...私って湿っぽいのは苦手なのよね...」

真姫「..........」

にこ「穂乃果にはこの事は黙っておいてね?三人共」

真姫「矢澤先輩.....」


にこ「にこでいいわよ...貴方が...真姫ちゃんが本気ってことがわかったから...私にも協力、いえ頑張らせて頂戴」

真姫「ありがとう....皆.....」

真姫「...これでようやく5人集まったわ」

80: 2017/02/28(火) 02:05:34.33 ID:Bc5hM61m.net
穂乃果「そんな....なんでこんなタイミングで....」

穂乃果「...いや、むしろこれはチャンスだよ!」

穂乃果「明日の昼間に帰ってくるのか....とりあえずお帰りパーティしないと!」

穂乃果「にこちゃんにはなんて言おうかな....」

穂乃果「........」

81: 2017/02/28(火) 02:09:11.18 ID:Bc5hM61m.net
穂乃果「遅れてごめん~」ガチャ

にこ「遅い!なにやってたのよ!」

穂乃果「えへへ~...ちょっと野暮用がありまして」

にこ「もう...これじゃあ、後輩に示しがつかないじゃない...」

穂乃果「後輩?」
 

花陽 凛「.........」

穂乃果「?.......増えてる!」

花陽 凛「!!」ビクッ

真姫「はぁ.......」

82: 2017/02/28(火) 02:14:11.60 ID:Bc5hM61m.net
穂乃果「そっか、小泉さんに星空さんね....よろしくね!」

花陽「は、はい!よろしくお願いします!」

凛「よろしくお願いしますにゃ~」


にこ「とりあえず全員集まったわね....それで、真姫ちゃん私達はどうすればいいの?」

穂乃果「真姫ちゃん?」

真姫「そうね...じゃあ、発声練習からやってみる?」

凛「発声練習なんてなんか本格的にゃ~」

花陽「頑張ります!」

穂乃果「あれ?なんか疎外感が....このメンバーの中では二番目に長くいるはずなのに

83: 2017/02/28(火) 02:15:54.07 ID:Bc5hM61m.net
にこ「なんか練習って久々にしたわね....なんかいいわね」

凛「なんかレッスンみたいで楽しいにゃー」

真姫「本当はダンスも練習ができればいいんだけど....」

花陽「ダンス?」

真姫「アイドルっていえば、歌って踊れるのが当たり前でしょ?」

にこ「まぁ、それはそうだけど.....ダンスって...」

真姫(こんな時にエリーや海未がいたら....できるのに)


真姫「とりあえず歌唱力でも鍛えておきましょう」

真姫「これが私達が練習する曲よ」スッ

穂乃果「うん?どれどれ......」

にこ「...きっと青春が聞こえる?」

84: 2017/02/28(火) 02:18:37.69 ID:Bc5hM61m.net
花陽「じゃあね、真姫ちゃん、高坂先輩」

凛「バイバーイ!」ブンブン

真姫「えぇ、また明日ね」

穂乃果「うん、また明日」


にこ「本当に行ってもいいの?」

花陽「にこ先輩なら大歓迎です!」

凛「かよちんのお部屋はアイドルグッズでいっぱいにゃー」

にこ「そう......」


穂乃果「.........」

85: 2017/02/28(火) 02:24:09.12 ID:Bc5hM61m.net
真姫「一緒に行かなくてよかったの?」

穂乃果「穂乃果はアイドルのことはそんなに詳しくないし...」

真姫「アイドル研究部なのに?」

穂乃果「そ、それは....真姫ちゃんこそなんで行かなかったの?」

真姫「それは」

穂乃果「それは?」

真姫「貴方と二人っきりで喋りたいことをあるの」

穂乃果「え?」

86: 2017/02/28(火) 02:24:58.03 ID:Bc5hM61m.net
真姫「単刀直入に言うわ、私は今、あなたが置かれている状況を知っている」

穂乃果「え?」

真姫「にこ先輩や花陽や凛達の前では言えないことよ」

穂乃果「な、なんのことかな?」

真姫「とぼけなくていいわよ、貴方が明後日に退学処分ってなる話よ」

穂乃果「!?なんで....それを」

真姫「...........」

87: 2017/02/28(火) 02:32:41.55 ID:Bc5hM61m.net
真姫「だから私はあの部活に入ったのよ」

穂乃果「.......」

真姫「それで、先輩に聞きたいことが.....」


穂乃果「言わないで!」バッ

真姫「...ちょっと痛いんですけど....」

穂乃果「皆には!にこちゃんには絶対に言わないで!」

真姫「離してください....別に誰にも言わないですから」

穂乃果「にこちゃんには絶対に言わないで!!」

真姫「だから!誰にも言わないって!話を聞きなさいよ!」


絵里「こら!そこの人!穂乃果に何してるのよ!」

真姫「!!」

絵里「..........」

真姫「...エリ...生徒会長?」

88: 2017/02/28(火) 02:33:48.45 ID:Bc5hM61m.net
穂乃果「え、絵里ちゃん?」

絵里「ハロー青春してる?穂乃果」

穂乃果「絵里ちゃん!自宅謹慎のはずじゃ....」

絵里「無期限の自宅謹慎とかやってられないわよ...これ以上家に引きこもってから現実に戻れなくなるわ」

穂乃果「現実?」

絵里「あぁ、こっちの話よ、それで...そっちの穂乃果を困らせてる人は誰かしら?」ギロッ

真姫「!?」

89: 2017/02/28(火) 02:35:31.04 ID:Bc5hM61m.net
穂乃果「待って、絵里ちゃん!その子は部活の後輩だよ!」

絵里「後輩?...見ない顔ね...」

真姫「........」

穂乃果「最近転校してきた子なの、絵里ちゃんがいなくなった後だから知らないだけだよ」

絵里「そう....でもさっき困ってなかった?穂乃果」


穂乃果「あ、その...それは...」

絵里「どうしたのよ、歯切れが悪いわね...穂乃果にしては」

真姫「生徒会長...私の話を聞いてもらえますか?」

絵里「う~ん...わかった、聞くだけ聞くわ...貴方に関してはその後に判断するわ」

90: 2017/02/28(火) 02:36:18.16 ID:Bc5hM61m.net
絵里「....それって本当なの?穂乃果....」

穂乃果「え、えへへ...つい頭に血がのぼっちゃって....」

絵里「あれほど理事長には逆らうなって言ったでしょ!私の処遇を見てたはずでしょ!」

真姫「それで、私は先輩が守ろうとした部活を守るお手伝いを勝手にしてるだけです」

絵里「そうだったのね.....ごめんなさい勘違いして」

穂乃果「勝手って....真姫ちゃんのおかげでメンバーが集まったんでしょ?」

真姫「...さぁ?」

91: 2017/02/28(火) 02:37:07.22 ID:Bc5hM61m.net
真姫「まぁ、私が言える立場じゃないけど...ダンスや歌はまだまだだけどね」

穂乃果「あはは....」

絵里「ダンスねぇ....」

真姫「もしかしてダンスが得意なんですか?生徒会長は」

絵里「...今はもう生徒会長じゃないわ、ただの前生徒会長よ...絢瀬絵里よ、絵里でいいわ」

真姫「じゃあ、絵里先輩はダンスが得意なんですか?」

絵里「まぁ、得意というか?趣味というか...昔少しかじってただけよ」

真姫「そうなんですか....実はダンス経験者がいなくて困ってたんです、お願いできませんか?」

絵里「...........」

92: 2017/02/28(火) 02:37:46.70 ID:Bc5hM61m.net
絵里「いいわ、手伝ってあげる」

真姫「本当ですか?」

穂乃果「絵里ちゃん!本当?」

絵里「このまま家にこもってるのも暇だし...あの理事長に一泡ふかしてやりたいし」

穂乃果「で、でも!絵里ちゃんは謹慎中なんでしょ?そんなに出歩いたりしたら」

絵里「いいの...ちょうど、いっそのこと転校してやろうかと思ってたところだったし...あの学校をよくするのは諦めたわ」

絵里「そうだ!穂乃果!退学になったら違う学校に一緒に行かない?」

穂乃果「えぇ!?」

真姫「........」

真姫(....なんか、随分と軽いかんじのエリーね)

93: 2017/02/28(火) 02:38:21.17 ID:Bc5hM61m.net
絵里「さてと...じゃあ、合宿ね」

真姫「え?」

絵里「明後日にやるんでしょ?時間がもうないんだから...」

真姫「えっと、今からですか?」

絵里「そうよ、やるからには徹底的にやるわよ!...幼馴染が守りたいものなら私もそれを守りたいし」

穂乃果「えへへ...えっと、絵里ちゃん、合宿ってどこでやるの?」

絵里「これから決めるわ!」

真姫「..........」

94: 2017/02/28(火) 02:39:03.48 ID:Bc5hM61m.net
真姫「なんでうちなのよ....合宿場所が」

穂乃果「ほえー広いお家.....」

絵里「一戸建てに一人暮らしってどんな高校生よ、貴方....」

真姫「ここはうちの別宅なの...両親はメインの自宅にいるわ」

穂乃果「さすがお嬢様....」

絵里「ハラショー....」

真姫「はぁ....それで他の人達は?」

穂乃果「もう少しで着くって」

95: 2017/02/28(火) 02:39:30.01 ID:Bc5hM61m.net
凛「見て!見て!ピアノがあるよ!」

にこ「いやいや、それより地下室があるってどんな家よ...」

真姫「小さい頃、ピアノをやっていたの...それでこの部屋を作ってくれたの」

穂乃果「へぇー、ますますお嬢様らしいね」

真姫「なに意味わかんないことを言ってるのよ」


真姫「一応、この部屋は防音だから多少の音は気にしなくても大丈夫よ」

花陽「それより....」

凛「なんで?」

にこ「生徒会長がここにいるのよ!」

絵里「ふふふ....」

96: 2017/02/28(火) 02:40:21.01 ID:Bc5hM61m.net
真姫「先輩はダンス経験者よ、だから頼んだの、それに...」

絵里「それに私、一応、穂乃果と幼馴染だし」

絵里「幼馴染が困ってるなら手助けしたいじゃない!」

真姫「という訳なのよ」


花陽「え?高坂先輩と生徒会長は幼馴染なんですか?」

にこ「あんたって幼馴染が多いのね...てか生徒会長が部活に肩入れってそれっていいの?」

穂乃果「あはは.....」

絵里「今は謹慎中で生徒会長じゃないから大丈夫よ」 ドヤッ

凛「なんか面白い先輩だにゃ」

97: 2017/02/28(火) 02:40:56.68 ID:Bc5hM61m.net
凛「つ、疲れたにゃー....」

花陽「ハードなんですね...」

にこ「まぁ、今までちゃんとやってなかったし...」

穂乃果「でも、ちゃんと練習かんじがしていいね!」

絵里「う~ん...意外と皆、体力は思ってた以上にあったけど...柔軟性がイマイチね....」


真姫「..........」

真姫(凛が体力があるのは納得できるけど...他の皆も体力があるっていうのが意外ね...)

花陽「凛ちゃんのダイエットメニューよりきつい...でもやっておいてよかった...」

にこ「穂乃果との練習よりもきついわ...やっぱり...」

穂乃果「海未ちゃんのメニューよりきついかも....」

真姫「....そういうことね」

98: 2017/02/28(火) 02:41:25.16 ID:Bc5hM61m.net
絵里「はい!エリチカお手製ボルシチよ」

凛「見たことない料理にゃー」

花陽「美味しそうです....」

にこ「生徒会長ってこんなキャラだったのね...意外だわ」


絵里「まぁ、今は学校じゃないし、生徒会長でもないからね」

絵里「さすがにこれが学校だったら、他の生徒にも示しがつかないから厳しくはするけどね?」

にこ「成程...だからいつも怖い顔をしていたのね」

絵里「矢澤さん?それはどういう意味かしら?」

にこ「!その顔よ!怖いっての!」

99: 2017/02/28(火) 02:41:51.56 ID:Bc5hM61m.net
凛「zzzzzzzzzz」

花陽「炊き立て....なのかぁ....zzzz」

穂乃果「zzzzzzzzzzzzzz」

真姫「..........」スッ


真姫「.........」スタスタ

真姫(...皆で集まってお泊りなんていつぶりかしら...合宿ね....)

絵里「...こんな遅くにどうしたの、西木野さん」スッ

真姫「...絵里先輩」

絵里「どうしたの?トイレかしら?」プルプル

真姫「.........」

110: 2017/02/28(火) 13:11:48.35 ID:OuBQDUeb.net
絵里「....で、私に聞きたいことってなにかしら?」

真姫「高坂先輩についてです」

絵里「穂乃果のこと?」

真姫「さっき言ってた海未って人は誰なんですか?」

絵里「........」

真姫「あと矢澤先輩が言ってた、高坂先輩には他にも幼馴染がいるってかんじで言ってましたけど...その幼馴染が海未って人なんですか?」

絵里「貴方って抜け目がないのね...」

真姫「............」

111: 2017/02/28(火) 13:12:58.50 ID:OuBQDUeb.net
絵里「穂乃果は...いえ、私達は幼馴染は実は4人だったの、昔から私達は一緒だったわ」

真姫「4人?海未って人以外にも幼馴染がいたんですか?」

絵里「えぇ、ことりって子がね」

真姫「そうなんですか....それで、その人達はどこに?音ノ木坂にいるんですか?」

絵里「いえ...ここにはいないわ、二人共...」

真姫「え?」

絵里「留学しちゃったのよ、海外に」

真姫「留学...」

絵里「えぇ、それぞれお互いの夢の為にね....」

絵里「でもその頃からかしら、色々とおかしくなったのは....」

112: 2017/02/28(火) 13:14:19.06 ID:OuBQDUeb.net
真姫「おかしくなった?」

絵里「えぇ...穂乃果もそう、理事長もそう...」

絵里「私自身も目の前のことに必氏になりすぎてしまった...」

絵里「それで穂乃果をほったらかしにしてしまったの...生徒会長の仕事ばかちにかまけてしまってね....」


絵里「その結果が謹慎よ...穂乃果には寂しい思いをさせてしまったって反省してるわ...」

真姫「.......」

絵里「そんな穂乃果に優しくしてくれてたのが矢澤さんって訳よ、知り合ったきっかけは知らないけどね」

絵里「学校を救うどころか幼馴染1人を救えないってね...笑っちゃうわよね

113: 2017/02/28(火) 13:15:13.45 ID:OuBQDUeb.net
真姫「でも、今なら....今がその時ですよね?」

絵里「え?」

真姫「今がその救う時なんじゃないですか?」

絵里「.....そうかもね、ありがとう」

真姫「いえ、こちらこそ...あんまり言いたくないようなことを聞いてしまって」

絵里「ううん...人に話せてすこしすっきりしたわ...」

真姫「そうですか....」


真姫「.........」

絵里「.........」プルプル

真姫「....それで、いつまで私の腕を掴んでるですか?」

絵里「あ、その...ね?後輩とのスキンシップをね?」

真姫「....そうですか」

114: 2017/02/28(火) 13:16:00.20 ID:OuBQDUeb.net
絵里「zzzzzzzzzzzzz」

真姫「.........」


真姫(エリー、相変わらず暗いところが苦手なのね)

真姫(成程ね、この世界の海未とことりは留学してるのね...だから姿を見かけないのね)

真姫(...あと、2日....)

真姫(どうせなら9人が集まって....なんてね....)

115: 2017/02/28(火) 13:16:45.78 ID:OuBQDUeb.net
絵里「他に歌やダンスができそうな子?」

真姫「えぇ、メンバーがたくさんいたらインパクトがあると思うの」

にこ「たくさんって...そんなまた勝手に」

穂乃果「.........」


真姫「たくさんって言ってもそうね...9人くらいがいいかしら?」

花陽「9人?」

真姫「えぇ、それにグループ名を思いついたの」

凛「グループ名?なんか本格的にゃー」

絵里「西木野さん、それでなんてグループ名を思いついたの?」

真姫「それは.....」

116: 2017/02/28(火) 13:17:52.74 ID:OuBQDUeb.net
にこ「ユーズ?」

真姫「μ’sって呼ぶんです、にこ先輩」

花陽「なんか、かっこいいです!」

絵里「これって、どんな意味の名前なの?」

真姫「ギリシャ神話の女神から取りました、音楽や文芸などを司る女神達です」


にこ「また随分と、まぁ....」

真姫「なんですか?なにかまずいですか?」

にこ「真姫ちゃんが名前をつけるなんて随分はりきってるなって」

真姫「べ、別にいいじゃないですか」

凛「うん!凛達はこれからμ’sだにゃー!」

117: 2017/02/28(火) 13:18:18.53 ID:OuBQDUeb.net
希「珍しく、急ぎでエリチから呼び出しなんてどうしたん?」

絵里「えぇ、希にちょっとお願いがあってね?」

希「お願い?うちに?エリチが?珍しいなぁ...なぁに?言ってみて」

絵里「私と一緒にアイドルをやって!」


希「.....は?」

絵里「は?じゃなくて、私、いえ私達と一緒にアイドルをやってほしいの」

希「エリチ、家にこもりすぎておかしくなっちゃったの?」

絵里「失礼ねぇ!いたって正常よ!」

118: 2017/02/28(火) 13:19:15.42 ID:OuBQDUeb.net
時間を開けて後で続きはします

121: 2017/02/28(火) 15:06:18.11 ID:OuBQDUeb.net
希「ほら、うち今は一応、生徒会長やん?会長がアイドルっていうのはちょっと」

希「それにアイドルってキャラはじゃないし、うちは」

絵里「...キャラじゃない?」

希「うん、ほらアイドルってエリチみたいに綺麗な人や矢澤さんみたいにかわいい子がやるもんやん?うちには合わないよ」

絵里「そう.......」

希「エリチがせっかく、うちを頼ってくれたのは嬉しいけど、ごめんね?」

絵里「..........」

希「でも陰ながらお手伝いはするから、頑張ってエリチ!」

絵里「.....られないわ」

希「え?」

122: 2017/02/28(火) 15:12:00.92 ID:OuBQDUeb.net
絵里「認められないわ!」

希「!?」ビクッ

絵里「キャラじゃない?それは貴方が私の言えることかしら?」

希「え?え?」


絵里「乗り気じゃない私に生徒会長を推薦したのは誰かしら?え?」

希「いや、それは...ほらエリチはしっかりしてるやん?だからね?」

絵里「ふーん...実は希がダンスが得意だったりするのに?」

希「!な、なんでそれを....」

123: 2017/02/28(火) 15:28:01.96 ID:OuBQDUeb.net
絵里「やっぱり...今ので確信したわ」

希「え、エリチ!うちに鎌をかけたの!?」

絵里「もうネタは挙がってんのよ!諦めなさい希!」

希「くっ!」ダッ


絵里「逃がさないわよ!西木野さん!矢澤さん!」

希「え?」

真姫 にこ「........」ガシッ

希「ひぇー!」

124: 2017/02/28(火) 15:33:01.38 ID:OuBQDUeb.net
希「...もう!エリチは強引なんだから!」

絵里「それは貴方も一緒でしょ」

希「うー.....」

絵里「諦めなさい!今日から貴方もμ’sの一員よ!」

希「...μ’s?」

絵里「私達がやってるアイドルグループの名前よ、まぁ、今日決まったばっかだけどね」

希「....μ’s....」

絵里「希?」

真姫「........」

希「なんかよくわからないけど、いい名前だね!」

125: 2017/02/28(火) 15:36:52.80 ID:OuBQDUeb.net
希「ふぅ....こんなかんじかな?」スタッ

凛「すっごい...キレッキレッだったにゃ」

花陽「さすが3年生...」

真姫「3年生関係ある?」

絵里「さすが希ね」

にこ「ぐぬぬ......」

穂乃果「...........」


真姫(これでようやく理事長の指定した人数はクリアしたわ....)

真姫(でも、穂乃果の様子が変ね...気のせいかしら)

穂乃果「........」

126: 2017/02/28(火) 15:40:12.56 ID:OuBQDUeb.net
にこ「急用?」

穂乃果「う、うん...ちょっとね」

絵里「まさか、また黙って店番をさぼったとか?」

穂乃果「今日は違うよ!」

花陽「今日は?」

真姫「.........」


穂乃果「ごめんね?夕方までには済むと思うから」

絵里「じゃあ、夕方にまた西木野さん家に集合ね!」

凛「はーい」

真姫「だからなんでうちなのよ!」

穂乃果「じゃあ、また夕方に!」

絵里「えぇ、じゃあ一旦解散!」

真姫「..........」

127: 2017/02/28(火) 15:48:23.07 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「空港なんて来るのはいつぶりだろう....」

穂乃果「そろそろ時間のはずなんだけど....」キョロキョロ

穂乃果「うーん......」


海未「穂乃果!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「!?」

穂乃果「海未ちゃん!ことりちゃん!」

128: 2017/02/28(火) 15:51:51.28 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「どうしたの?二人共、いきなりこっちに帰ってくるなんて」

海未「ちょっと野暮用がありまして」

穂乃果「野暮用?」

ことり「まぁ、たいした用事じゃないから、穂乃果ちゃんと遊ぶ時間もたっぷりあるよ」

穂乃果「そっか....」

海未「........」

ことり「.......」


ことり「いつまでもここにいても仕方ないし、とりあえず移動しよっか?荷物もあるし」

海未「そうですね」

穂乃果「うん」

129: 2017/02/28(火) 16:05:14.94 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「それにしても半年振りくらいかな?」

海未「そうですね...時間が経つのは早いものですね」

ことり「うん、やっと向こうの生活にも慣れたかんじかな?」

海未「ふふ、そうですね」

穂乃果「そっか....二人共頑張ってるんだね」

海未「はい、その為に向こうにわざわざ留学したんですから」

ことり「............」

穂乃果「ことりちゃん?」

130: 2017/02/28(火) 16:16:10.76 ID:OuBQDUeb.net
ことり「...穂乃果ちゃん少し痩せた?」

穂乃果「え、そ、そうかな?」


海未「..........」ジー

穂乃果「う、海未ちゃん?」

海未「たしかに言われてみれば...ちゃんとご飯は食べてるんですか?」

穂乃果「あはは...ちょっとダイエットしたんだ、珍しく成功かな?」

海未「だらしない食生活ではないのはいいことですが、ダイエットも程々にしてくださいね」

穂乃果「は、はい....」

131: 2017/02/28(火) 16:21:58.78 ID:OuBQDUeb.net
ことり「え?音ノ木坂が廃校!?」

海未「そんな日本にいない間にそんなことが....」

穂乃果「うん...あれ?ことりちゃんはなんも聞いてないの?」

ことり「うん...お母さんからは何も...最近連絡もこないし...」

穂乃果「そうなんだ....」


穂乃果「それでね...穂乃果、今ね!アイドル研究部っていう部活に入ってるの!」

ことり「アイドル研究部?」

穂乃果「うん、今ね!絵里ちゃんも一緒にやってくれることになったの!」

海未「絵里がですか?また変なノリになってなければいいんですが...」

132: 2017/02/28(火) 16:22:50.44 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「それでね、今度ね、学校でライブをするの」

海未「ライブ?穂乃果がですか?」

穂乃果「うん、ライブっていっても歌を披露する感じだけどね」

ことり「へぇー...なんかすごいね!」

穂乃果「皆で音ノ木坂の廃校をどうにかしようって頑張ってる!」

海未「穂乃果らしいですね」

穂乃果「そ、そうかな?」

ことり「今度ライブ見たいからやる時は教えてね!ことり見たいから」

穂乃果「うん....」

133: 2017/02/28(火) 16:26:34.84 ID:OuBQDUeb.net
海未「それでは、荷物もあるので、私は一旦実家に帰らせてもらいますね」

ことり「じゃあ、ことりも帰って寝るね、時差ボケがひどくて...」

穂乃果「うん、また今度ね!」

海未「はい」

ことり「またねー」

穂乃果「バイバーイ」


穂乃果「............」

穂乃果「はぁ........」

134: 2017/02/28(火) 16:28:30.26 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「まぁ、穂乃果は明日が最後なんだけどね...」

穂乃果「二人が見る時はもう穂乃果はいないよ」

穂乃果「あはは...子供だな...自分って....」

穂乃果「帰ろ.....」


真姫「..........」

真姫「成程ね、そういうことなのね....」

135: 2017/02/28(火) 16:38:04.28 ID:OuBQDUeb.net
絵里「さて、練習するわよ!」

真姫「はりきってるわね...絵里先輩」

希「エリチ謹慎中で、引きこもってからパワーが有り余ってんよ、きっと」

花陽「成程」

絵里「ほらそこ!始めるわよ!」

希「はーい」


穂乃果「..........」

にこ「何ぼさっとしてんの!明日なのよ、本番は」

穂乃果「あ、ごめんごめん...お腹すいちゃって....」

にこ「もう呑気なんだから!あんたは....」

真姫「..........」

136: 2017/02/28(火) 16:43:51.49 ID:OuBQDUeb.net
凛「にこ先輩って料理が上手なんだね」

にこ「ふふふ...今のアイドルは料理くらいできないとね」

絵里「ハラショー...これ、とっても美味しいわ」

花陽「ご飯のおかわりはたくさんあるからねー」パカッ

穂乃果「え?炊飯器が2台?」

希「人の手料理なんて久々...あたたかくてええなぁ...」

真姫「そうですね....」

137: 2017/02/28(火) 16:50:36.72 ID:OuBQDUeb.net
花陽「あれ?真姫ちゃんは?」キョロキョロ

希「あ、西木野さんならさっき用事があるからって少し外に出るって言ってたよ」

にこ「ほぅ.....」にやにや

凛「成程...」にやにや

絵里「二人共、何笑ってるのよ?」


凛「ふふふ...真姫ちゃんのお部屋を漁るにゃー」

にこ「あの生意気なお嬢様の恥ずかしいアルバムとか探すわよ!」

絵里「ちょっと、そんなことしたら西木野さんが怒るわよ?やめなさい!希も止めるの手伝って!」

希「面白そうやん!うちもまーぜて♪」

絵里「希ィ!!」

141: 2017/02/28(火) 20:37:54.70 ID:OuBQDUeb.net
真姫「この世界でもここは道場なのね....」

真姫「起きていればいいんだけど....」

真姫「そもそも面識のない私と会ってくれるのかしら....」

真姫「...........」

真姫「あ、そうだ」


海未「騒がしいですね、何事ですか!?」

海未「こんな時間に道場破り!?そして恐ろしく強い?」

海未「.....すぐに道場に向かいます」

142: 2017/02/28(火) 20:48:12.40 ID:OuBQDUeb.net
海未「...貴方が道場破りですか」

真姫「...........」

海未「この街では見ない顔ですね、いいでしょう...私が相手しましょう」

真姫「...........」スッ

海未「その構えは....まさか、うちの元門下生ですか?」

真姫「やってみればわかるわ」

海未「そうですか....では手加減なくいかせてもらいます!」

真姫「.........」

143: 2017/02/28(火) 21:00:09.63 ID:OuBQDUeb.net
海未「はぁ...はぁ...この勝負、私の勝ちです!」

真姫「はぁ.....はぁ.....」

海未「それにしても、貴方は一体何者なんですか...こんな実力者に久々に会った気がします」

真姫「...ただの貴方達のファンよ」

海未「ファン?それに貴方達?」

真姫「今日は貴方に渡したいものがあって今日はここに来ました」

海未「渡したいものですか?」

144: 2017/02/28(火) 21:11:22.80 ID:OuBQDUeb.net
海未「これは...詩ですか?」

真姫「はい、正確に言えば歌詞です」

海未「歌詞?」

真姫「それを貴方に渡したくて来たんです」

海未「私に?これをですか?」

真姫「はい」

海未「ふむ...ですが何故、私なんですか?そもそも私と貴方は面識はないはずですよね」

真姫「..........」

145: 2017/02/28(火) 21:25:21.67 ID:OuBQDUeb.net
真姫「私は高坂穂乃果さんとμ’sというスクールアイドルをやっているものです」

海未「成程、貴方が穂乃果が例の言っていたメンバーの方の一人ですか....」

真姫「明日、音ノ木坂学院でライブをします」

海未「ライブ...そういえば穂乃果が言ってましたね」

海未「それに明日ですか?穂乃果は今度と言っていましたが....」

真姫「...明日、日曜日の夕方に音ノ木坂の講堂でやります」

海未「そうですか、明日の夕方に...」

真姫「あとこれを....」ゴソゴソ

146: 2017/02/28(火) 21:30:54.92 ID:OuBQDUeb.net
海未「これは?」

真姫「この曲を私が歌ってたり、踊ってたりするデータです」

海未「何故、これを私に?」

真姫「聞いて、見てほしいからです、貴方と南ことりさんに」

海未「...成程、ことりのことも知ってるんですね」

真姫「まぁ、直接お会いしたことはないですけどね」

真姫「あとよろしければこれを....」スッ


海未「これは穂むらのおまんじゅう...本当に貴方は、何者なんですか?」

真姫「西木野真姫、ただの貴方達のファンです」

真姫「それでは明日、学校でお待ちしてます」

147: 2017/02/28(火) 21:37:22.57 ID:OuBQDUeb.net
凛「あ、真姫ちゃんどこに行ってたの?」

真姫「ちょっとね...あ、これ差し入れよ」スッ

にこ「差し入れ?....あ、お饅頭に大福だわ」

花陽「大福!?」


穂乃果「というか!これうちのやつじゃん!」

真姫「あ、そうだったのね...なんかお客さんがいて目に付いたからつい買っちゃったのよ」

穂乃果「餡子飽きたーー!!あ、でもお買い上げありがとうございます!」

にこ「ぶれないわね....」

148: 2017/02/28(火) 21:43:28.42 ID:OuBQDUeb.net
絵里「そういえば、おばあ様がここのお饅頭が好きで昔よく買ってたわね...懐かしいわ」

希「.........」ゴソゴソ

希「いただきまーす」

絵里「こら希ィ!なに一人で勝手に食べようとしてんのよ!」

希「うちの占いによると、このお饅頭はうちが食べるべきだって出てるんよ」

絵里「そんな訳ないでしょ!」


凛「皆、練習の後なのに元気だにゃー」

真姫「...とりあえず、お茶用意する?」

にこ「そうね...」

149: 2017/02/28(火) 21:53:02.97 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「いよいよ、明日か....」

穂乃果「なんであの時、二人に言わなかったんだろう」

穂乃果「後ですぐにわかることじゃん...馬鹿だな私って」

穂乃果「あそこで二人を素直に引き留ればよかったのかな?」

穂乃果「ダメだよ...穂乃果が二人の夢を邪魔しちゃ....」

穂乃果「せっかく寂しくなくなってきたのに....なんでなの?」

穂乃果「...グスッ....世の中って本当に甘くないよ....」


真姫「.............」

真姫「問題がまだまだ山積みのようね...」

150: 2017/02/28(火) 22:02:49.51 ID:OuBQDUeb.net
絵里「さぁ!今日の夕方にはついに学校で披露よ!」

凛「あっという間だったにゃ」

花陽「緊張してきました....」

絵里「これ以上、本番前に練習しても怪我の可能性もあるからとりあえずここで一旦解散よ、本番までに体を休めておいて」

穂乃果「うん、わかったよ、絵里ちゃん」

希「えーっと、何時から学校で披露するの?」

にこ「予定では17時からよ」

絵里「皆、遅刻は厳禁よ?」

希「そういうエリチもね?」

絵里「特に貴方に言ってるのよ!!希!」

151: 2017/02/28(火) 22:06:04.67 ID:OuBQDUeb.net
ことり「お母さん!これはどういうことなの!?」

ことり「なんでこんなことをやっているの?噂は本当ってことなの?」

理事長「.........」

ことり「答えてよ!お母さん!」

理事長「貴方はもう、この学校の生徒じゃない...関係ない話よ」

ことり「そ、それは...でもそれとこれとは別問題だよ!」

理事長「.........」

ことり「お母さん!」

152: 2017/02/28(火) 22:14:30.49 ID:OuBQDUeb.net
海未「ことり、電話に出ないですね...そろそろ約束の時間なんですが....」

海未「まぁ、ライブまではまだ時間がありますし...もう少し待ってみますか...」

海未「ん?向こうの通りにいるのは....」


穂乃果「あそこのお店、美味しかったね!」

花陽「はい!あそこの黄金米は絶品です!」

穂乃果「花陽ちゃんってお米が大好きなんだね」

花陽「はい、大好きです!」


海未「穂乃果ですね...連れてるのは新しい友達なのでしょうか....」

海未「...なんだか、少し寂しい気持ちになりますね」

153: 2017/02/28(火) 22:25:59.67 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「そろそろ学校に行こうか」

花陽「はい!」


モブ「おい」

花陽「!?」ビクッ

モブ「見つけたわよ、この間はよくもやってくれたわね」

花陽「あ...ぁ....」

穂乃果「小泉さんの知り合い?」

モブ「なんだ...この間のやつはいないのかよ...まあ、いいわ...あんたちょっとこっち来なさい」グイッ

花陽「嫌っ!離して.....」

穂乃果「ちょっと!ちょっと!なにしてんの!」

154: 2017/02/28(火) 22:30:22.52 ID:OuBQDUeb.net
モブ「何よ、あんた、あんたもあいつの仲間なの?」

穂乃果「あいつ?」

モブ「赤髪で釣り目のいけすかないお嬢様のあいつよ!」

穂乃果「あ、真姫ちゃんのこと?」

モブ「あんたもあいつの仲間ってことね!あんたも来なさい!」グイッ

穂乃果「痛っ!」

花陽「高坂先輩!」

155: 2017/02/28(火) 22:37:08.95 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「...小泉さん逃げて」

花陽「え!?...だめですよ!!」

穂乃果「いいから早く!」


モブ「逃がすと思う?」

穂乃果「ふふ、私を甘くみないほうがいいよ?こう見えて園田道場の門下生なんだよ?」

モブ「!?」

穂乃果「小泉さん早く!」


花陽「.....っ!」ダッ

モブ「!逃がすか!」

穂乃果「!」スッ

モブ「っ!この、邪魔を...」

穂乃果「後輩には...仲間には手は出させないよ」

156: 2017/02/28(火) 22:42:45.42 ID:OuBQDUeb.net
花陽「はぁ...はぁ.....」

花陽「どうしよう!どうしよう!高坂先輩が!」

花陽「そうだ、電話で誰かを呼んで!....凛ちゃん以外番号知らないよ!」

花陽「とりあえず、凛ちゃんに!」


真姫「花陽?」

花陽「ま、真姫ちゃん?」

真姫「え、えぇ...どうしたのよ?」

花陽「先輩が...高坂先輩が!」

真姫「落ち着いて、何があったのよ、詳しく話して」

157: 2017/02/28(火) 22:57:02.26 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「あはは.....なに、この状況...」

モブ「よくも邪魔してくれたわね...簡単には帰さないわよ」

穂乃果「あの~そちらの方々は...」

モブ「仲間よ、あいつに借りを返すためにね」

穂乃果「........」チラッ

穂乃果(時間が...このままでと...)


モブ「まぁ、いいわ、まずはあんたを痛めつけてあげるわ...」

穂乃果「!?」

モブ「道場の門下生だかなんだか知らないけど、この人数を相手にできるかしら?」

穂乃果「..........」

158: 2017/02/28(火) 23:02:39.16 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「...........」スッ

穂乃果(実は穂乃果、道場なんかに通ったことがないんだよね...でもあの場面ではこうするしかなかったし...)

穂乃果(でも、絶対に時間には学校に行くからね、にこちゃん...)


穂乃果「か、どっからでもかかってきなよ」プルプル

モブ「では、遠慮なく...行くわよ!」バッ

穂乃果「っ!」ビクッ

159: 2017/02/28(火) 23:03:27.74 ID:OuBQDUeb.net
>>157
訂正

穂乃果(時間が...このままでと...)×
穂乃果(時間が...このままだと...)〇

160: 2017/02/28(火) 23:10:43.08 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「っ...」

バシッ

モブ「ぐへぇ!」

モブ「なによ...痛いわね...」クルッ


モブ「っ!.....お前は!」

穂乃果「....え?」

真姫「.........」

穂乃果「真姫ちゃん?」


真姫「全く、ライブ前になにやってんのよ」

162: 2017/02/28(火) 23:15:32.09 ID:OuBQDUeb.net
真姫(成程...これが邪魔をする山賊達ってところかしら...)


真姫「貴方、まだ懲りてなかったのね」

モブ「っ!うっさいわね、この間の借りを返しにきたのよ」

真姫「そう...」

穂乃果「真姫ちゃん!」

真姫「下がってて...私が守ってあげるから」

モブ「面白い...やれるもんならやってみなさい!」

真姫「..........」スッ

163: 2017/02/28(火) 23:25:14.63 ID:OuBQDUeb.net
真姫「ふぅ...片付いたわね...」

穂乃果「すごい....全員やっつけちゃった...」

真姫「人に感心するのはいいけど、先輩の行動は感心できないですね..」

穂乃果「うっ!」

真姫「まぁ、でもそれが高坂先輩らしいと言えば高坂先輩らしいわね...」

穂乃果「そ、そうかな?」

真姫「そろそろ時間になるから、行きましょう」スタスタ

穂乃果「あ、待って!真姫ちゃ....っ!」

真姫「...どうしたんですか?早く行きますよ?」クルッ


モブ2「こういうことよ」

穂乃果「ごめん...真姫ちゃん....」プルプル

真姫「!?」

164: 2017/02/28(火) 23:29:52.56 ID:OuBQDUeb.net
真姫「...まだ仲間がいたのね....」

モブ2「えぇ、貴方の強さは聞いていたからね、保険をかけておいたの」

真姫「先輩を離しなさい」

モブ2「それは貴方次第ってところかしら?」

真姫「卑怯者が....」

モブ2「卑怯もラッキョウもあるものか」

モブ2「大人しくしてないと、この愛しい先輩の顔にこのナイフで傷つけるからね」

真姫「っ.......」

165: 2017/02/28(火) 23:35:41.28 ID:OuBQDUeb.net
モブ3「タフなのね、貴方...これだけやられてもまだ立ち上がってくるなんて」

真姫「...はぁ....はぁ...」

穂乃果「もうやめて!真姫ちゃんが氏んじゃうよ!」

モブ2「あんたは大人しくしてな!」スッ

穂乃果「っ.......」


真姫「はぁ...はぁ...」

真姫(このままだと私だけじゃなく、穂乃果が...それにライブにも間に合わなくなってしまう...花陽にはなんとかするから皆を学校に集合させておいてって言ってしまったし...)

真姫(己の力を過信しすぎた結果がこれよ...ごめんなさい穂乃果....)

真姫「っく.....」ガクッ

モブ2「さすがに立つのも、もう限界みたいね....止めをさしちゃいなさい」

モブ3「了解」

真姫「....ごめんね、穂乃果...」

穂乃果「真姫ちゃん!!」

モブ2「...終わりよ」

166: 2017/02/28(火) 23:41:03.95 ID:OuBQDUeb.net
「はぁ!」バシンッ

モブ2「グッ!.....」バタン

穂乃果「え?」

モブ3「な!」

真姫「.....よかった....まさか貴方が来てくれるなんて....」


海未「卑怯な手を使う臆病者が!この園田海未が成敗します」

穂乃果「海未ちゃん!」

モブ3「園田?あの園田道場の次期当主という噂のあの園田!?」

海未「覚悟はいいですね....」ギロッ

モブ3「!?」

海未「成敗」

167: 2017/02/28(火) 23:42:31.21 ID:OuBQDUeb.net
真姫「おかげ様で助かりました...ありがとうございます」

海未「いえ、こちらこそ...幼馴染を救ってくださってありがとうございます」

穂乃果「真姫ちゃん...真姫ちゃん....」ポロポロ

真姫「いつまで泣いてるんですか...」

穂乃果「だって...だって...こんなに穂乃果のせいでボロボロになって」

真姫「先輩のせいじゃないです、これはただの自業自得です...」

海未「とにかく傷の手当てを...すぐに病院に」

穂乃果「じゃあ、穂乃果は付き添いで」

真姫「ダメよ」

穂乃果「え?」

真姫「先輩と園田さんは学校に行ってください」

168: 2017/02/28(火) 23:52:34.46 ID:OuBQDUeb.net
穂乃果「で、でも....」

真姫「約束、理事長との...」

穂乃果「で、でも!」

海未「約束?なら私が...」

真姫「大丈夫です、一人で行けるので...それに高坂先輩、私がいなかったら演奏は誰がするんですか、それに人数も」

穂乃果「真姫ちゃん....」

真姫「少し休んだら、行きますから二人は早く学校に....」

海未「そんなボロボロの体でどうしてそこまでするんですか!」

真姫「...........」

169: 2017/02/28(火) 23:55:46.39 ID:OuBQDUeb.net
真姫「約束したから....」

海未「約束?」

真姫「全ての世界をハッピーエンドにするって」

海未「なんですかそれは...一体誰とそんな約束をしたんですか」

真姫「.........」


真姫「とにかく、もう私は先に行くわよ...学校で待ってるわ」フラフラ

穂乃果「真姫ちゃん!」

海未「..........」

181: 2017/03/01(水) 22:13:19.13 ID:GAvctuDO.net
にこ「穂乃果が柄の悪い奴に捕まって、それで真姫が穂乃果を助けに行った!?」

絵里「急いで二人を助けないと!」

希「エリチ!でも、もう時間が!」

絵里「時間どころじゃないわ!幼馴染と仲間が危険な目に遭ってるのよ!」


花陽「ごめんなさい!」

にこ「なんで貴方が謝るのよ」

花陽「だってその人は元々、花陽に絡んできた人で...それで一人で逃げ出した!」

凛「かよちん.....」

花陽「穂乃果ちゃんを置いて私は!あの時、私はお金を出していれば!こんなことには」ポロポロ

にこ「いい加減にしなさい!」

花陽「!?」

182: 2017/03/01(水) 22:23:39.64 ID:GAvctuDO.net
にこ「今は自分を責める前に、今、穂乃果や真姫ちゃん達をどう助けるかって時でしょうが!」

花陽「っ!......」

にこ「誰か、穂乃果か真姫ちゃんの連絡先は知らないの?」

絵里「穂乃果なら私が!」

にこ「早く電話を!」

絵里「えぇ!!」


絵里「あ、穂乃果!?」

穂乃果『絵里ちゃん?』

絵里「大丈夫なの!?怪我はしてないの?」

穂乃果『実はね、その...あのね!今!』

絵里「落ちついて穂乃果!」

183: 2017/03/01(水) 22:34:41.84 ID:GAvctuDO.net
海未『もしもし絵里ですか?』

絵里「その声は海未?海未がなんで...こっちに帰ってきてたの?」

海未『えぇ、一時的ですが昨日から...』

海未『それで近くを通りがかった穂乃果を見送っていたら、一緒にいた子が血相を変えて走っていくので気になりまして...』

絵里「じゃあ、海未が助けてくれたのね...よかった」

海未「えぇ、穂乃果と私は無事です」

絵里『穂乃果と海未は....西木野さんは?赤髪の子がそこにいない?』

海未「........」

穂乃果「絵里ちゃんごめんなさい!」

絵里『え?』

184: 2017/03/01(水) 22:41:08.99 ID:GAvctuDO.net
絵里『西木野さんが大怪我!?』

真姫「大怪我って...大袈裟よ...」フラフラ

海未「その身体で何を言ってるんですか!」

絵里『それで病院に?』

海未「いえ、今タクシーでそちらに向かってます」

絵里『そちらって...音ノ木坂学院に?』

海未「はい、西木野さんが言う事を聞かないもので」

真姫「うるさいわね....」

185: 2017/03/01(水) 22:48:11.94 ID:GAvctuDO.net
穂乃果「海未ちゃん....前を見て」

海未「え?これは渋滞...?なんでこんなタイミングで」

真姫「.........」

真姫(これは川の氾濫ってとこかしら)


穂乃果「動かないよ...どうしよう...」

海未「こればかりは...どうしようも」

真姫「っ!まだ...諦めない!」

真姫「運転手さん、ここで降ろして」

186: 2017/03/01(水) 22:55:24.71 ID:GAvctuDO.net
穂乃果「真姫ちゃん!もう無理しないで!」

真姫「私はいいから...今は自分の事と皆の事を考えてあげて」ヨロヨロ

穂乃果「皆って...真姫ちゃんも皆の中の一人だよ!」

真姫「.........」ヨロヨロ

海未「何故そこまで........」

穂乃果「真姫ちゃん、待ってよ!」

海未「........」

187: 2017/03/01(水) 22:58:11.84 ID:GAvctuDO.net
真姫「はぁ...はぁ...」

真姫(時間がもう...私が足を引っ張ってどうするのよ!情けないわね...)


穂乃果「真姫ちゃん!」

真姫「っ、園田先輩...高坂先輩を連れて先にいってください」

海未「.........」

真姫「お願い....このままじゃ...私のせいで皆が!皆が....」ポロポロ

海未「...わかりました....」

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未「........」

188: 2017/03/01(水) 23:01:33.41 ID:GAvctuDO.net
海未「貴方が何故、穂乃果にそこまでするかはわかりませんが...貴方の熱意は伝わりました」

海未「しかし私もワガママでしてね...貴方を置いて行くのは嫌なんです」

海未「だからさっき呼びました...絵里からの援軍を」

穂乃果「援軍?」


花陽「はぁ....はぁ.....」

穂乃果「小泉さん!?それにそれは...」

花陽「真姫ちゃんは花陽が連れていきます...二人は学校に行ってください」

真姫「....花陽」

花陽「っ....今度は花陽が頑張る番です!真姫ちゃん後ろに乗って!」

海未「今日は自転車の二人乗りには目をつぶりましょう...」


花陽「爆走花陽トラの実力を今見せます!」

189: 2017/03/01(水) 23:06:57.01 ID:GAvctuDO.net
海未「さて、我々も学校に...本当に学校になにがあるんですか」

穂乃果「あはは.....」

海未「ん?ことりから着信です...やっと着いたのでしょうか?」

海未「もしもし...ことりですか?」

海未「........」

海未「今なんて言いました!?それは本当なんですか!?」

穂乃果「!?」ビクッ


海未「成程...だから必氏だったんですね...」

穂乃果「う、海未ちゃん?」

海未「話は後です!私達も早く学校に行きますよ!」

190: 2017/03/01(水) 23:16:58.20 ID:GAvctuDO.net
理事長「そろそろ時間ね....」

にこ「.......」

理事長「高坂さんがいないわね...それにメンバーも貴方以外を除いて3人...」

理事長「あと、そのお面をかぶってる子はなんなのよ」

絵里「.........」

理事長「約束を覚えてるかしら?いえ、聞いているかしら?」

にこ「無論よ」

理事長「このまま時間になって高坂さん、あとその来ていないっていうメンバーも来なかったら部は廃部」

にこ「..........」

理事長「あぁ...あとこの約束もあったわね」

にこ「え?」

191: 2017/03/01(水) 23:23:16.20 ID:GAvctuDO.net
理事長「高坂さんが来なかったら矢澤さんが高坂さんの代わりに退学なるって約束」

にこ「!?」

希「そんな話、うちは聞いてないよ!矢澤さん!」

絵里「......」

凛「先輩が退学....そんな...」

理事長「こんな部活に為に私に楯突いた高坂さんが悪いのよ」

にこ「っ....」グッ

理事長「もしかしたら逃げたのかしら?」

にこ「来るわ!穂乃果は!絶対に!」

理事長「ふーん...まぁ、時間まで好きに待ってなさい」

にこ「.........」

192: 2017/03/01(水) 23:28:02.59 ID:GAvctuDO.net
にこ「あの馬鹿...なんでそんな大事なこと黙ってたのよ」

絵里「......」

希「そろそろライブの時間だよ」

凛「高坂先輩...かよちん、真姫ちゃん.....」


花陽「はぁ...はぁ...真姫ちゃん大丈夫?」

真姫「えぇ...一人で歩けるわ...」フラフラ

花陽「真姫ちゃん!無理はしないで!」


希「あれは....」

凛「かよちんと真姫ちゃんにゃ!」

193: 2017/03/01(水) 23:31:57.33 ID:GAvctuDO.net
にこ「真姫ちゃん...どうしたの服も体もボロボロじゃない!?」

凛「真姫ちゃん大丈夫なの?」オロオロ

真姫「別に氏にはしないわよ...大丈夫よ」

希「何があったんよ....」

真姫「ちょっとした試練かしら...なんてね?遅れてごめんなさい」

にこ「真姫ちゃん....」


真姫「今日は最高のライブにしましょ?」

絵里「..........」

199: 2017/03/02(木) 00:31:08.59 ID:Ba4bR9wq.net
理事長「もう間もなく約束の時間よ」

にこ「......」

理事長「なんとか人数は揃ったみたいだけど...高坂さんがいないわね、やっぱり逃げたんじゃないの?」

希「っ....この...」

絵里『やめなさい、希』パシッ

希「エリチ....」

凛「高坂先輩はまだなの?」

真姫「.......」

理事長「...時間ね、恨むなら高坂さんを恨むのね」

にこ「.......」


穂乃果「だって~♪可能性感じたんだ~♪」

理事長「!?」

200: 2017/03/02(木) 00:32:09.78 ID:Ba4bR9wq.net
花陽「あれは...」

凛「高坂先輩!」

希「あれ?他にも誰かいるみたいやね」


海未「そうだススメー♪」

ことり「後悔したくない目の前にー♪」

穂乃果「僕らの道があるー♪」



絵里「...遅いのよ、ばか...」

にこ「全くよ....というかあの二人は誰?」

絵里「穂乃果と同じく手間のかかる幼馴染達よ」

にこ「そう.....」

201: 2017/03/02(木) 00:34:31.60 ID:Ba4bR9wq.net
理事長「ことり、それに園田さんまで...どうしてここに」

海未「ことりから全てを聞きました、私もことりもこのライブに参加します」


にこ「はぁ!?」

凛「参加って...歌えたり、踊れたりするの?」

希「今日は西木野さんがアレだから踊りはない曲にする予定だけど...」

海未「その為にあのデータを私とことりに渡したんですよね?西木野さん?」

真姫「.........」


穂乃果「とにかく皆ステージに上がって!始めるよ!」

凛「高坂先輩なんかテンション高いにゃー」

穂乃果「やる曲はきっと青春が聞こえる!真姫ちゃんはピアノをお願い!」

絵里「もう、昔みたいに生き生きしちゃって...相変わらず無茶苦茶なんだから」


穂乃果「さぁ!!皆、いっくよー!」

穂乃果「μ’s!ミュージックスタート!」

210: 2017/03/03(金) 00:09:44.30 ID:ZATXXXBD.net
絵里「きっと青春が聞こえる その瞬間に聞こえるー♪」

ことり「笑顔をならいつの日もー♪」

海未「大丈夫ー♪」

花陽「きっと青春が聞こえるー♪」

希「その瞬間が見たいね♪」

穂乃果「となりに君がいてー♪」ギュッ

にこ「!?う、嬉しい景色ー♪」

穂乃果「となりは君なんだー♪」


理事長「.......」

211: 2017/03/03(金) 00:16:29.21 ID:ZATXXXBD.net
穂乃果「ふぅ...一曲だったけど、やりきったね」

にこ「穂乃果......」

凛「でもこんなに生徒の皆が来てるなんて驚いたにゃ」

海未「き、緊張しました.....」

理事長「私が呼んだのよ」

絵里「理事長がですか?」

理事長「全く、謹慎中に貴方までが舞台に出てくるなんて予想外だったわ」

真姫「.........」

理事長「本当は貴方達を晒し者にするつもりだったはずなのに....」

穂乃果「え?」

212: 2017/03/03(金) 00:24:46.22 ID:ZATXXXBD.net
観客「皆ー歌上手だったよ!」

観客「絢瀬会長かっこいいです!早く戻ってきてください!」

観客「南さんと園田さんいつ帰ってきたんですかー」

観客「もっと聞きたいー!他の曲とかないのー」


穂乃果「皆......」

理事長「頭が痛いわ...この場で貴方を退学にしようと思ったけど...もうなんか疲れたから帰るわ、もう...好きにしなさい」

絵里「理事長.....それって」

理事長「勝手に自主退学でもこのまま在学でも構わないわ、もう...絢瀬さんも復学でも退学でも構わないわ」

穂乃果「!?」

213: 2017/03/03(金) 00:34:53.97 ID:ZATXXXBD.net
理事長「帰って、薬でも飲んで寝るわ...」スタスタ

ことり「待って!」

海未「ことり?」

ことり「お母さん、本当は穂乃果ちゃんを退学じゃなくて、転校させようとしてたんだよね?」

穂乃果「転校?」

ことり「そうでしょ?お母さん!」サッ

理事長「.........」

214: 2017/03/03(金) 00:39:37.15 ID:ZATXXXBD.net
ことり「ことり調べたんだよ?お母さんが退学にした人達は皆、違う学校に編入してるって」

ことり「しかも自分の夢を叶えられる可能性がある学校に行ってるって」

理事長「....なんの話?」

ことり「これだってそう!」バッ

穂乃果「!...穂乃果の書類?調理師学校?」

ことり「穂乃果ちゃんの家は和菓子屋さん、調理師の学校は将来に穂乃果ちゃんに役に立つ可能性が高い」

ことり「しかもこれをやり始めたのは音ノ木坂の廃校の噂が流れた時期と被ってる」

ことり「それに海未ちゃんと私の留学した時期とも被ってる....そういうことでしょ?お母さん」

理事長「...廃校の未来がある学校よりその子の希望がある学校に行かせてみようなって思っただけよ」

理事長「....まぁ、ただの気まぐれよ」

穂乃果「理事長.....」

215: 2017/03/03(金) 00:47:27.80 ID:ZATXXXBD.net
理事長「..........」スタスタ 

真姫「待って!」ガタッ

理事長「貴方は...転校生の...怪我してるじゃない、貴方」

真姫「私の怪我はどうでもいいの!理事長!ちゃんと皆の前で生徒の前で説明をしたほうがいいと思います!」

理事長「...何を言ってるの?」

真姫「理事長自身も本当はこの学校を無くしたくないと、その思いを生徒に伝えるべきだと思います!」

理事長「.......」

真姫「理事長は生徒のことを思っていたからこそ、才能を見抜いて道を示した...たしかにそれは正しいやり方ではなかったと思う!」

真姫「でも今!ここには絶望的な状況でもこれだけのメンバーを集めて!これだけのライブをすることができた!」

真姫「それが一つの可能性!これが未来を変える力!」

真姫「穂乃果が今ここにこうして8人のメンバーと立っているのが何よりの証拠よ!」

真姫「たとえそれが間違ったスタートラインだったとしても...それをちゃんとしたゴールのできるのが人...奇跡っていうものなんじゃないの?」


理事長「..........」

穂乃果「真姫ちゃん...真姫ちゃんって何者なの?」

真姫「ただの貴方達のファンでただのハッピーメーカーよ」

216: 2017/03/03(金) 00:57:56.22 ID:ZATXXXBD.net
理事長「...こんな無駄話をしてるより、お客さんが待ってるんじゃない?」

穂乃果「え?」


観客「アンコール!アンコール!」

穂乃果「皆.....」


理事長「可能性...感じたんでしょ?」

穂乃果「.......はい!」

理事長「なら、結構...悪役はさっさと消えるわ」

ことり「お母さん!」

理事長「...今は理事長よ、ことり」スタスタ

ことり「....お母さん...」


穂乃果「よし皆!アンコールいっくよー!」

一同「おー!」

217: 2017/03/03(金) 01:01:31.45 ID:ZATXXXBD.net
穂乃果「ライブ大成功だったね」

にこ「そうね...」

穂乃果「お客さん喜んでたね」

にこ「そうね...」

穂乃果「...にこちゃん、穂乃果の話聞いてる?」

にこ「聞いてるわよ」

穂乃果「そっか、よかった」

218: 2017/03/03(金) 01:06:31.15 ID:ZATXXXBD.net
にこ「で?どうすんの?転校はしないの?」

穂乃果「む!しないよ!怒るよ?にこちゃん」

にこ「南さんと園田さんだっけ?こっちに戻ってくるんだっけ?」

穂乃果「うん...穂乃果ね、言ったの...ワガママだと思うけどもう行かないでって...寂しいって...それに一緒に廃校を阻止してくれるって」

にこ「そう....」

穂乃果「うん、子供だよね?本当に」

にこ「そうかもね」

穂乃果「にこちゃん...ありがとね」

にこ「なにがよ?」

穂乃果「にこちゃんにはたくさん迷惑かけちゃったからさ」

にこ「そこはむしろごめんなさいなんじゃないの?まぁ、気にしてないから別にいいけど」

穂乃果「うん...よかった」

219: 2017/03/03(金) 01:14:57.46 ID:ZATXXXBD.net
穂乃果「にこちゃんと会ってたくさんの後輩とか海未ちゃんとことりちゃんとも元通りになれた」

にこ「別に、にこはなんもしてないわよ」

穂乃果「ううん...にこちゃんがいたからここまで頑張れた...」ギュッ

にこ「穂乃果....苦しいんだけど....」

穂乃果「今日は...甘えてもいいですか?」

にこ「........はぁ」

にこ「....勝手にしなさい」

穂乃果「ありがとう......」

220: 2017/03/03(金) 01:23:55.93 ID:ZATXXXBD.net
海未「なんで私達のグループ名はμ’sという名前なんですか?」

ことり「穂乃果ちゃんが付けたの?」

穂乃果「ううん...穂乃果じゃないよ?にこちゃん?」

にこ「私じゃないわよ」

穂乃果「じゃあ、絵里ちゃんか希先輩?」

絵里「穂乃果先輩禁止よ?」

穂乃果「あ、ごめん」

希「うちらやないよ?凛ちゃん達じゃないの?」

凛「凛じゃないよー」

花陽「わ、私でもないです」

海未「それでは一体誰が名付けたんですか?」

凛「謎にゃー....」

221: 2017/03/03(金) 01:25:30.61 ID:ZATXXXBD.net
希「μ’sってたしか神話の女神様だよね?9人の」

絵里「9人?私達は8人よ」

海未「あと気になるものといえば、そういえばこれも...」ゴソゴソ

ことり「それってノート?」

海未「えぇ、中身は私達が歌った曲や歌ったことがない曲の譜面が載ってました...歌詞と一緒に」

希「スピリチュアルやね...μ’sの曲はうちらのオリジナルの曲はずなのに」ペラペラ


穂乃果「...そっか....」

にこ「穂乃果?」

穂乃果「これは、きっと9人目の女神様がくれた贈り物なんだよ」

穂乃果「きっと....そうだよ!」

穂乃果「よし!今日も練習頑張ろー!!廃校阻止するぞー!」

一同「おー!!」

222: 2017/03/03(金) 01:26:22.71 ID:ZATXXXBD.net
真姫「ライブ後に倒れた時は終わりかと思ったけど....なんとか無事に終わったわね」

真姫「久々に歌えて、演奏できてよかったわ...」

真姫「この世界のμ’sはどうなっていくのかしらね....」

真姫「まぁ、穂乃果達ならなんとかできるわよね、きっと」

真姫「さて、次の世界はどんな世界でどんな貴方達が待ってるのかしら」

真姫「..........」スタスタ

真姫「...........!」クルッ


真姫「ハッピーエンドね」

223: 2017/03/03(金) 01:27:03.58 ID:ZATXXXBD.net
これでおしまいです
長々とお付き合いありがとうございました

224: 2017/03/03(金) 01:41:07.80 ID:rvKXAepP.net

引用元: 真姫「ただの貴方達のファンでただのハッピーメーカーよ」