1: 2017/04/01(土) 00:03:35.68 ID:UjaAUThl.net
真姫「世の中には不思議なことが起きたりすることがあるわ」

真姫「今回は私のそんな昔話...ようは体験談みたいなものよ」

真姫「じゃあ、早速だけど、話を始めるわね」

真姫「あれは、穂乃果の提案でとある人里離れた私の家の山荘に旅行に行った時のことよ」

真姫「そうね、あの日も今日みたいにこんなかんじで雨の降る夜だったわ」

2: 2017/04/01(土) 00:07:02.23 ID:UjaAUThl.net
真姫「その異変が起き始めたのは夕飯が終わってからだったわ」



穂乃果「あれ?ことりちゃんは?」

海未「ことりは衣装のアイデアが浮かんだと言って部屋に戻りましたよ?」

穂乃果「えー...今回は合宿じゃなくて、旅行なんだから...ことりちゃんと遊びかったのに」

絵里「まぁまぁ、ことりも悪気があってやってる訳じゃないんだから」

穂乃果「でもー.....」

花陽「じゃあ、穂乃果ちゃん、ちょうど花陽がことりちゃんにお茶を持っていこうと思ってたの...これを持っていくついでに様子を見てくればいいんじゃないかな?」

穂乃果「おー!ナイスアイディア!」

海未「穂乃果、くれぐれもことりに迷惑をかけてはいけませんよ?」

穂乃果「はーい!」

4: 2017/04/01(土) 00:12:07.95 ID:UjaAUThl.net
穂乃果「えっと...ことりちゃんの部屋はたしか、2階だよね?」

穂乃果「ことりちゃーん!お茶を持ってきたよー!」ガチャ

穂乃果「......あれ?誰もいない?」キョロキョロ


穂乃果「あれー?ことりちゃん?...トイレとかかな?」

穂乃果「うーん、部屋で待ってようかな?」

穂乃果「あれ?ベッドになにかある....」

穂乃果「ぬいぐるみ?」

7: 2017/04/01(土) 00:17:32.34 ID:UjaAUThl.net
穂乃果「うーん、ことりちゃん遅いなー...入れ違いになっちゃったのかな?」

穂乃果「下に戻ってみようかな?」

穂乃果「それにしても......」


穂乃果「このぬいぐるみすっごく可愛いー!!ことりちゃんの手作りかな?」

穂乃果「穂乃果にも作ってもらおうかな!」

穂乃果「....それにしても」

穂乃果「この人形、なんかことりちゃんに似てるなぁ...」

8: 2017/04/01(土) 00:21:13.46 ID:UjaAUThl.net
穂乃果「あれ?ことりちゃんは?」

海未「いえ...来てませんが?」

穂乃果「あれー?ことりちゃんどこに行っちゃったんだろ?」

海未「えっと、部屋にはいなかったんですか?」

穂乃果「うん」

絵里「携帯は?」

穂乃果「部屋に置きっぱなしだったから...トイレかな?それとも入れ違いなっちゃたのかな?」


凛「あれ?ここにもいないにゃー」ガチャ

真姫「何?こっちも誰か探してるの?」

15: 2017/04/01(土) 01:02:24.87 ID:UjaAUThl.net

凛「うん!凛とかよちんとにこちゃんとでかくれんぼをしてるにゃー」

真姫「小学生か!」

絵里「もう...皆、勝手に行動ばっかして...」

希「凛ちゃん?遊ぶのもほどほどにね?一応ここは真姫ちゃんの家の別荘なんだから」

凛「はーい」


真姫「全く、にこちゃんまで何やってるのよ」

にこ「あはは...つい、そのノリで」

希「うーん、でも中々、花陽ちゃんが見つからんね」

凛「かよちんかくれんぼ上手にゃー」

9: 2017/04/01(土) 00:30:13.55 ID:UjaAUThl.net
海未「花陽が見つからない!?」

希「うん...一応真姫ちゃん達とこの別荘は一回りしたんだけど」

絵里「まさか、外に?」

真姫「その可能性は低いわ、外靴がそのままだったから」

凛「グスッ....かよちん、どこに行っちゃったの?」ウルウル

穂乃果「こっちもことりちゃんがいないの...3人で手分けして探したんだけど...」

にこ「あの二人が悪ふざけでこんなことをするとは思えないし...まさか、なにかあったのかしら?」

10: 2017/04/01(土) 00:37:38.53 ID:UjaAUThl.net
凛「...グスッ.....」ぎゅっ

にこ「凛、その抱えてるのはなに?ぬいぐるみ?」

凛「うん...かよちんの部屋のクローゼットの中にあったの」

穂乃果「その....ぬいぐるみ....」

海未「穂乃果?どうしたんですか?」

穂乃果「いや、なんかその人形って花陽ちゃんに似てるなって....」

希「たしかに、そう言われてみれば...そうやね...」

12: 2017/04/01(土) 00:49:22.27 ID:UjaAUThl.net
絵里「ねぇ、真姫...この別荘には私達以外はいないのよね?」

真姫「えぇ...明日のお昼に迎えが来るまでは誰もいないはずよ」

海未「絵里、まさか...」

絵里「考えたくはないけど、第三者がことりと花陽の失踪に関係しているっていう可能性よ」

にこ「失踪って....」

絵里「現に二人の外靴はそのままでこの別荘内に二人の姿は見えない」

穂乃果「考えすぎなんじゃ...」

希「とにかく単独行動は避けて、必ず誰かとペアになって行動したほうがよさそうやね」

海未「そう...ですね」

13: 2017/04/01(土) 00:52:48.82 ID:UjaAUThl.net
絵里「じゃあ、ここのリビングには凛と海未と穂乃果で待機」

希「うちが真姫ちゃんと」

絵里「私はにこと」

絵里「別荘内をもう一度捜索してくるわ」

希「何かあったら携帯に連絡をしてね」

海未「わかりました」

穂乃果「....気をつけてね!」

真姫「...........」

14: 2017/04/01(土) 00:57:43.57 ID:UjaAUThl.net
真姫「全く....あの二人はどこにいったのよ....」

希「真姫ちゃん」

真姫「何よ、希」

希「真姫ちゃんが多分、責任を感じてるから先にいっておくね」

真姫「責任ってなによ」

希「真姫ちゃんの別荘で二人がいなくなって真姫ちゃんが責任を感じてないかなって」

真姫「そんなこと...別に...」

希「始めに言っておくね、今、うちらの中にうちらじゃないメンバーがいる」

真姫「え?」

16: 2017/04/01(土) 01:04:09.87 ID:UjaAUThl.net
希「皆には前、少し話をしたけど...うち、霊感的な...シックスセンス的なものがあるんよ」

真姫「...一体何の話よ、話が見えないわ」

希「単刀直入に言うね、うちらを得体の知れないなにかが狙ってる」

真姫「は?」

希「だから真姫ちゃん、うちと協力して皆を助ける為に協力して!」

真姫「えっと、ごめんなさい...言っている意味がわからないわ」

希「このままだとうちら...うちら!皆...皆!ぬいぐるみにされちゃう!」

真姫「!?」

17: 2017/04/01(土) 01:10:21.52 ID:UjaAUThl.net
真姫「ぬいぐるみ?」

希「うん、ほら...凛ちゃんがさっき抱えてたぬいぐるみ...」

真姫「あの、花陽に似てたぬいぐるみ?まさか...そんな...ばかなことが」

希「.........」スッ

真姫「何よ、それ...ぬいぐるみ?」

希「よく見て、ぬいぐるみを!」

真姫「よく?....このぬいぐるみ...どこかことりに似てるけど....まさか?」

希「....その、まさかなんよ」

18: 2017/04/01(土) 01:15:06.19 ID:UjaAUThl.net
真姫「ありえない!そんな現実味のない!」

希「でも...実際に起きてるんよ!二人が外に出たのに姿が見えないのもこれが原因!」

真姫「っ!....じゃあ、じゃあ!なんでそれを私に言うのよ!」

真姫「それならエリーや海未の方が腕っぷしは強いし!頼りになるんじゃないの?」

希「真姫ちゃんしかいないんよ」

真姫「なんで」

希「だってことりちゃんが席を外してから...穂乃果ちゃんがことりちゃんがいなくなったって言うまで...皆がいた部屋から出てないのは真姫ちゃんとうちだけなんだもん」

20: 2017/04/01(土) 01:19:43.07 ID:UjaAUThl.net
希「他の皆はトイレとか遊びに行ったりとかして部屋から一度は離れてるんよ」

希「だから、真姫ちゃんにお願いしてるんよ」

真姫「成程...私にはことりの時のアリバイが一応あるからってことね....よく見てるのね、皆のことを」

希「うん、まぁ...一応ね、そうじゃなかったらこんな事言えんよ」

真姫「でも皆にはどう説明するのよ...」

希「それをこれからうちと真姫ちゃんと考えるんよ」

真姫「...........」

希「皆の運命はうちらにかかってるんよ」

真姫「...プレッシャーをかけないでよ」

21: 2017/04/01(土) 01:23:17.09 ID:UjaAUThl.net
希「とりあえず、状況をまず整理するね」

真姫「えぇ....」

希「まず、夕飯までは全員が揃っていた」

真姫「そうね.....あの時まではあんなに楽しかったのに」

希「そうやね...」



花陽『このご飯!とってもおいしいです!』

真姫『気に入ってもらえてよかったわ...今回、実はちょっといいお米を用意してもらっておいたの』

にこ『それもーにこがー美味しい料理を作ったからなんだけどね?』

絵里『さすがにこね』

凛『本当にね』

希『本当にやね』

希 凛『あはははは!』

にこ『ちょっと!ばかにしてるでしょ!』ガタッ

22: 2017/04/01(土) 01:27:49.70 ID:UjaAUThl.net
にこ『あっ!』バシャッ!

絵里『っ!!』サッ

凛『っ!にゃ!』バッ

希『ちょっと!にこっち~暴れすぎ~』

凛『ふぅ、間一髪だったにゃー』

絵里『もう!せっかくの新しい服が濡れちゃうところだったじゃない』

にこ『元の原因はあんた達でしょうが!』


海未『...貴方達...』

絵里『海未?』

海未『食事中には...静かにですよ?』ニッコリ

『は、はい.....』

23: 2017/04/01(土) 01:29:17.87 ID:UjaAUThl.net
真姫「...食事中は特にはおかしなことはなかったわね」

希「そうやね...でもあの時にはおそらく誰かはもう違うなにかに変わってと思うんよ」

真姫「え?....根拠とかはあるの?」

希「根拠というか、勘?というか...」

真姫「何よ、なんかはっきりしないわね」

希「ごめんね、真姫ちゃん....」

真姫「いや、謝らないでよ...続きを聞かせて?」

希「うん...」

24: 2017/04/01(土) 01:32:50.72 ID:UjaAUThl.net
希「あんなぁ...最初はうちも気のせいかと思ってたんよ」

希「でも段々...穂乃果ちゃんがことりちゃんの部屋に行く少し前くらいかな?嫌な気配というか、嫌な感じが強くなってきたんよ」

希「夕飯の時も感じていたんだけど、そこまで強くなかったら気のせいだと思ってたんよ...だから、その」

真姫「要は仮の話だけど、私達以外のメンバーの誰かが人ならざる者で夕飯の時にはすでに変わっていた可能性があると」

希「そういうことやね...でもそれは本人じゃないはずだから、必ずボロがどこかで出るはず」

真姫「出たらどうするの?」

希「どうするって...効くかはわかんないけど...これを」スッ

真姫「お札?」

25: 2017/04/01(土) 01:37:09.47 ID:UjaAUThl.net
希「うん...明神さんでもらった魔除けのお札」

真姫「なんでそんなものを持ってるのよ」

希「まぁまぁ...でも今のうちらには貴重なものだよ?」

真姫「それって効果あるの?」

希「わかんない...うちもそんな、ゴーストバスターみたいな訳じゃないからね」

真姫「そんな...」

希「でも、うちらだってこのまま黙ってやられる訳にはいかない!皆を守らないと!」

真姫「希.....」

希「だからお願い、真姫ちゃん手伝って」

真姫「...わかったわ、協力するわ」

希「ありがとね、真姫ちゃん♪」

35: 2017/04/01(土) 23:27:40.30 ID:UjaAUThl.net
真姫「...で?なんでキッチンに来たのよ」

希「実はちょっと、気になったことがあってね...」ゴソゴソ

真姫「気になること?」

希「うん...えっとーあった!あった!」

真姫「....お皿?」

希「うん、やっぱり...うちの気のせいじゃなかったんやね」

真姫「...?どういう意味よ、ちゃんと説明してよ」

36: 2017/04/01(土) 23:40:57.15 ID:UjaAUThl.net
希「真姫ちゃん、これを見て」

真姫「えっと...ただのお皿ね、これって...今日の夕飯で使ったやつよね?」

希「うん、その通りなんだけどよく見て」

真姫「よく見る?...洗った後だから少し水気が残ってるけど...」

希「真姫ちゃんは気付かない?このお皿の変なところ」

真姫「?.....!」

真姫「お皿や箸が8つずつしかない?」

希「ご名答や、真姫ちゃん」

38: 2017/04/01(土) 23:50:15.63 ID:UjaAUThl.net
真姫「これは一体...夕飯の時は9人全員がいたはずよね?」

希「うちの記憶が正しければ全員いたはずやね」

真姫「どういうこと?洗う時にでも一枚割ったのかしら?」

希「割ってないよ?」

真姫「え?」

希「今日の食事の片付けをしたのはうちと花陽ちゃんなんよ」

真姫「あぁ、そういえば...そうだったわね」

希「うちも花陽ちゃんもお皿は割ってないし、特別1枚だけよけてもいない」

真姫「その無い一枚ってまさか...」

希「うん、おそらく人ならざる者...招かれざる者の仕業やね」

39: 2017/04/02(日) 00:04:04.92 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「でも、あの時は9人で食事をしていたはずだわ、皆ちゃんと食べてたわ」

希「おそらくは幻覚みたいなものを皆にかけていたのかもしれないね」

真姫「幻覚ってそんなの、またオカルトな」

希「もう充分にオカルトの世界やよ、ここは」

真姫「というか!全員を騙すような幻覚があるならどうしようもないじゃない!」

希「そうやね...でも皆がまだ、全員やられていないことを見るとむこうさんはその力をそんなには使えないのかもしれないね」

真姫「そうかしら?」

希「確証はないよ、これはあくまで仮説や」

真姫「もしくは一人ずつ消すのを楽しんでる可能性もあるわね」

希「...怖いこと言わないでよ、真姫ちゃん」

40: 2017/04/02(日) 00:14:03.24 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「....そうだ!一応....」ゴソゴソ

希「どうしたの?真姫ちゃん?」

真姫「証拠...じゃないけど、皆に説明する時に使えるかもしれないから」パシャ

希「それって...カメラ?」

真姫「えぇ、まさか...こんな場面でこれが役に立つなんてね」

希「じゃあ...うちも一応、携帯に取っておこうっと」パシャ

真姫「これが役に立ってくれればいいんだけど....」

希「そうやね....」

41: 2017/04/02(日) 00:22:47.02 ID:o3VFt7Bg.net
絵里「真姫!希!そっちはどうだった?」

希「だめやね...なにも進展はなし」

にこ「もう、一体どうなってるのよ...」

真姫「........」


凛「かよちん...かよちん...」

穂乃果「..........」

海未「凛、穂乃果.....」


希「皆、ちょっと...話したいことがあるんだけどええかな?」

にこ「話?」

希「うん....」

43: 2017/04/02(日) 00:35:13.67 ID:o3VFt7Bg.net
希「これを見てほしいんよ」スッ

海未「これは...ぬいぐるみですか?」

希「うん...」

穂乃果「あ!そのぬいぐるみ!」

絵里「何?あのぬいぐるみがどうかしたの穂乃果?」

穂乃果「それって...ことりちゃんの部屋にあったぬいぐるみだよね?」

希「うん....そうだよ」

にこ「それで...このぬいぐるみがなんなのよ」

海未「このぬいぐるみ...どこか、ことりに似ていますね...」

真姫「.........」

44: 2017/04/02(日) 00:39:49.55 ID:o3VFt7Bg.net
希「それと、凛ちゃん」

凛「?」

希「凛ちゃんが抱きしめてるそのぬいぐるみ」

凛「....これ?」スッ

希「皆、そのぬいぐるみをよく見て」

絵里「よく見てって.....」

にこ「普通のぬいぐるみよね?...ちょっと、花陽に似てるけど」

海未「このぬいぐるみ達がどうしたっていうんですか?」

希「実は....」

45: 2017/04/02(日) 00:54:59.33 ID:o3VFt7Bg.net
海未「いない二人がこのぬいぐるみ!?」

にこ「そんな馬鹿な話...信じられる訳ないでしょ!」

希「で、でも!」

穂乃果「でも...よく見るとたしかに二人に似てるよね...このぬいぐるみ」

絵里「穂乃果まで何言ってるよ!ふざけてる場合じゃないのよ!」

真姫「...でも仮にそれが本当だとしたら?」

海未「真姫、貴方まで何を言ってるんですか?こんな非科学的な突拍子もない話」

希「皆!信じて!」

にこ「そんな話いきなり信じろって言われても....」


凛「希ちゃん....その話もう少し話してみてよ、凛はその話、聞きたい」

絵里「....凛?」

凛「.......」

46: 2017/04/02(日) 01:00:18.32 ID:o3VFt7Bg.net
にこ「凛?もしかしてあんた...希の話を信じてるの?」

凛「........」

海未「どうしたんですか?凛、黙って」

凛「だって....」

絵里「え?」

凛「だって....だって!」

穂乃果「凛ちゃん?」

凛「このかよちんにそっくりなぬいぐるみ、かよちんと同じ服をしてるんだもん....」

真姫「..........」

47: 2017/04/02(日) 01:07:41.03 ID:o3VFt7Bg.net
にこ「同じ服ってそんなの花陽をイメージしたぬいぐるみなら同じ服って普通なんじゃないの?」

絵里「そうね...こっちのことりに似たぬいぐるみもことりと同じ様な服装だけど、もし、このぬいぐるみをことりが作ったならおかしくないと思うし」

穂乃果「え?これってことりちゃんが作ったの?」

絵里「メンバーの中で作るとしたらことりかな?って私が勝手に思っただけど」

海未「まぁ、たしかにその可能性は高いですね」

凛「...そんなのありえないよ....そんな可能性は」

絵里「え?」

真姫「そうね....私からも花陽に関してはその可能性はないと思うわ」

にこ「真姫ちゃんまで何言ってるのよ」

凛「だって......」

48: 2017/04/02(日) 01:11:51.29 ID:o3VFt7Bg.net
凛「だって!この服はかよちんがこの日の為に買った服なんだもん!」

真姫「えぇ、私と凛と花陽で今回の旅行用のこの服を買いに行ったから私も覚えがあるわ」

凛「凛と真姫ちゃん以外にはまだ見せてないって朝、かよちんは言ってた!」

凛「だから...ことりちゃんがあんな短時間で作れるはずがないにゃ.....」

にこ「でもことりなら...ここに来て一人で一体くらいならすぐ作れそうだけど」

真姫「それは多分ないわ」

海未「何故です?」

希「部屋に作った痕跡がなかったんよ、毛糸一本すら残ってなかった」

穂乃果「じゃあ、このぬいぐるみ達がことりちゃんと花陽ちゃんってこと?そんな....」

にこ「私はそんなふざけた話、信じないからね!」

希「にこっち....」

49: 2017/04/02(日) 01:13:44.38 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「皆、信じるも信じないも自由だと思う、私だって半信半疑だし...」

穂乃果「真姫ちゃん....」

真姫「でも確実に言えるのは今、こうしてことりと花陽は私達の前からいなくなった...そしてこの身に覚えのない二人に似たぬいぐるみが現れた」

真姫「これが今の現状よ」

海未「か、仮に!二人がそのぬいぐるみだとして何故なんですか!何故こんな姿に」

希「わからない...ただ...」

絵里「ただ?」


希「得体の知れない何かがうちらを狙ってるかもしれない...ただそれだけが事実ってこと」

56: 2017/04/02(日) 22:06:39.15 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「..........」

希「皆、バラバラになっちゃったね....」


にこ『そんな馬鹿な話が信じられる訳ないでしょ!私は部屋に戻るわ!』バタン

絵里『ごめんなさい、希...私もこの状況についていけてないわ...部屋で少し頭を冷やしてくるわ』

凛『かよちんは...凛が絶対に.....』ダッ

海未『...今は下手に闇雲に動くべきではないのかもしれません...希、すみません....穂乃果、行きますよ』

穂乃果『え?ちょっと待ってよ!海未ちゃん!』



真姫「仕方ないわよ、こんな話を簡単に信じてはもらえないわよ」

希「そうやね...真姫ちゃんはどうする?」

真姫「え?」

57: 2017/04/02(日) 22:22:13.82 ID:o3VFt7Bg.net
希「皆、さっきのうちの話を半信半疑だったし、むしろ疑いしかないかも...傍から見れば完全におかしい人やん、うち」

真姫「それで?」

希「ほら...その、うちと一緒にいたら皆にうちと真姫ちゃんが組んで今のこの異常な状況を作ってるって思われちゃうかもしれないし」

真姫「..........」

希「それにここは真姫ちゃんの別荘...一番疑われやすいのは真姫ちゃんだと思うし...うちはその、一人でも大丈夫だから...」

真姫「この状況で単独行動は危険なんじゃないの?」

希「...........」

真姫「はぁ....本当に勝手ね、貴方って」

希「あはは.......」

58: 2017/04/02(日) 22:28:20.09 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「さっき、私に手伝ってほしいって言ったのは誰よ?」

希「そ、それはうちだけど....」

真姫「助けたいんでしょ?皆を」

希「うん、うちは皆を助けたいし、二人を元に戻したい」

真姫「なら...手伝うしかないじゃない」

希「真姫ちゃん....」

真姫「もう...仕方ないから、この頭脳明晰な真姫ちゃんが最後まで付き合ってあげるわ」

希「...ありがとう、真姫ちゃん」

60: 2017/04/02(日) 22:39:57.24 ID:o3VFt7Bg.net
凛『にゃー!!!』バタン!


希「!?」

真姫「今のって...凛?」

希「真姫ちゃん急ごう!凛ちゃんが危ないかもしれない!」

真姫「えぇ!まさか凛まで!?....」


海未「だから違うといってるじゃないですか!」

凛「嘘にゃ!凛は騙されないよ!」

海未「凛!落ち着いてください!」

凛「かよちんを早く返せにゃ!」


真姫「ちょっと!なにやってるのよ、二人共」

海未「真姫....」

凛「真姫ちゃん....それと希ちゃんも」

希「........」

63: 2017/04/02(日) 22:53:44.30 ID:o3VFt7Bg.net
希「二人共、何を言い争いしてるの?」

海未「希...凛が!」

凛「海未ちゃんが犯人なんだにゃ!こそこそ一人で出歩いてたんだにゃ!」

海未「ですから...それはことり達の手掛かりを探そうと...それにそれを言うなら凛だって出歩いているじゃないですか!」

凛「凛はかよちんをこんな姿にした犯人探しでここを張っていただけだにゃ!ここは皆の部屋を見張りやすい位置だからね」

凛「そうしたら!海未ちゃんが周りを気にしながら出てきたからこうして問い詰めるんだよ!」

海未「凛を説得するのを手伝ってください!真姫!希!」

凛「真姫ちゃん、希ちゃん...海未ちゃんを縛るのを手伝って!」

真姫「凛、冷静になって!落ち着いて!」

凛「凛は落ち着いてるよ!だからこうやって捜査をしてるんじゃない!」

希「..........」

64: 2017/04/02(日) 23:04:13.81 ID:o3VFt7Bg.net
にこ「全く、何の騒ぎよ...まさかまた誰かが...って、皆いるじゃない」

絵里「一体どうしたのよ、皆?」

穂乃果「もしかして喧嘩?駄目だよ!喧嘩をしちゃ!」

真姫「皆...」


海未「凛が暴走してるんです!止めてください!」

凛「凛は暴走なんかしてない!皆、聞いて!犯人は海未ちゃんなの!」

希「凛ちゃん!落ち着いて!」

凛「だから!凛はさっきから落ち着いてるって何回も言ってるよ!」


絵里「二人ともわかったから!だから、ね?ちょっと順番に話してくれないかしら?」

にこ「そうね...これじゃあ、話が全然進まないし、意味がわかんないし」

真姫(...この中の誰かが....一体誰が...)

65: 2017/04/02(日) 23:12:16.70 ID:o3VFt7Bg.net
凛「ね?不自然でしょ?怪しいでしょ?」

絵里「まぁ、気持ちはわからなくはないけど...」

にこ「それで海未を犯人扱いするのはどうかと思うわ...」

凛「.........」

にこ「それにそれならもっと怪しい人がいるし...」チラッ

真姫「っ.....何よ...」

にこ「別に?」


凛「.......なんで」

穂乃果「え?」

凛「なんで皆、海未ちゃんの肩を持つの!なんで!」

絵里「肩を持つというか...その物証自体が乏しいのに確定はできないでしょ」

凛「怪しいでしょ!海未ちゃんが犯人なんだよ!」

68: 2017/04/02(日) 23:20:51.42 ID:o3VFt7Bg.net
にこ「いい加減にしなさい!!」

凛「!」ビクッ

にこ「犯人、犯人ってそんなに馬鹿みたいに騒いで!」

絵里「にこ、落ち着いて!」

にこ「はっきり言うわよ!凛!にこから見れば海未よりあんたのがずっと怪しいわよ!」

凛「!?」

にこ「希が言った訳のわかんないぬいぐるみの話も受け入れていたし!それにこの騒ぎだって海未を陥れる為の騒ぎなんじゃないの!?」

凛「ち、違うよ!凛は....凛は」

にこ「なら違うって証拠は?あるの?ないわよね?だって皆そんな証拠なんて持ってないんだから!」

にこ「にこはこうやって皆と言い争いになりたくないから皆がそれぞれの部屋に行きやすいように率先して部屋に戻ったっていうのに...」

にこ「あんたのせいで台無しよ!」

希「にこっち!」

凛「っ~!!...........」ダッ

69: 2017/04/02(日) 23:31:44.43 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「凛!どこに行くのよ!」ダッ

希「凛ちゃん!」ダッ

絵里「ちょっと二人共!待ちなさい!....もう!」


にこ「.............」

海未「にこ....すみません、巻き込んでしまって」

にこ「いいのよ、別に...うん...」

絵里「追いかけなくていいの?にこ」

にこ「無理よ....」

穂乃果「どうして?」

にこ「....最低よ...私は」

70: 2017/04/02(日) 23:42:12.20 ID:o3VFt7Bg.net
海未「どうしたんですか?にこらしくないですよ?」

にこ「凛は後輩なのに....あんなことを言って...自分が怖いからって」

絵里「でも、さっきの凛には何を言っても聞いてもらえなかったと思うわよ?」

にこ「大事な幼馴染がいなくなって、誰よりも泣き虫なのに...一人で花陽を助けようと必氏に....」


にこ「私...先輩失格よ....」ダッ

にこ「っ!..........」バタンッ

絵里「にこ!」

穂乃果「にこちゃん!」

海未「にこ....泣いてましたね」

71: 2017/04/02(日) 23:49:24.90 ID:o3VFt7Bg.net
真姫「凛ー!!」

希「凛ちゃーん!!」

真姫「冷たっ!もう!雨の中、外に飛び出してくなんて凛は!」

希「こんな夜の雨の山にあてもなく飛び出したら遭難しちゃうよ!早く見つけないと!」

真姫「そうね...凛!どこにいるのー!」

希「凛ちゃんー!!返事してー」



真姫「!希、あの木の下!」

凛「............」

希「凛ちゃん!」

72: 2017/04/03(月) 00:01:46.38 ID:Dlbvp5lo.net
真姫「...凛...そんなとこで縮こまってないで、戻るわよ?」

凛「...やだ......」

希「このままじゃ、風邪ひいちゃうよ?」

凛「別に凛の体がどうなっても凛の勝手にゃ....」

真姫「この...いい加減に...今は外部との連絡も取れないのよ!凛になにかあったらどうするのよ!」

凛「真姫ちゃんには関係ないにゃ....」

真姫「っ~!!」

希「.........」スッ

真姫「希?」

希「.........」ギュッ

凛「!..........」

73: 2017/04/03(月) 00:17:32.64 ID:Dlbvp5lo.net
希「帰ろ?凛ちゃん?皆、心配してるよ?」

凛「心配なんか...してないよ、凛、海未ちゃんにひどいこと言ったし...戻りたくない」

希「少なくてもうちと真姫ちゃんは心配してここまできた訳だし」なでなで

真姫「............」


凛「希ちゃん....真姫ちゃん....凛は凛は...どうしたらいいの?」

希「今は落ち着こう?...凛ちゃん一人で背負いすぎなんだよ....」

真姫「そうね、少しくらい頼ってくれても...その、いいのよ?」

凛「グスッ....ありがとう....凛、どうかしてたよ...ごめんなさい」

希「うちには謝らんでええんよ?それより先に皆に謝らんとな?」

真姫「そうね....いつまでもこんなとこで膝を抱えてないで、風邪をひく前に戻りましょ?」

凛「うん....あれ?..。雨って止んだの?」


海未「全く...こんな雨の中で傘をささないで飛び出すなんて風邪をひきますよ?」スッ

凛「う、海未ちゃん...?」

74: 2017/04/03(月) 00:23:03.08 ID:Dlbvp5lo.net
絵里「あ!よかった...無事に見つかったみたいね」

穂乃果「そうだね」

真姫「エリー、穂乃果...」

穂乃果「はい!傘!もうあんまり意味がないかもしれないけど」スッ

希「あ、ありがとう....」

穂乃果「この傘ね!絵里ちゃんが用意してくれたの!」

絵里「真姫ごめんなさいね?勝手に使っちゃって」

真姫「いいわよ、さすが気が利くわねエリーは」

絵里「もう...茶化さないで」

海未「絵里、真姫、ふざけてないで早く戻りますよ?」

希「戻ったらとりあえずお風呂やね」

真姫「そうね.....」

75: 2017/04/03(月) 00:25:22.30 ID:Dlbvp5lo.net
真姫「あれ?そういえばにこちゃんは?」

海未「にこは部屋に鍵をかけて閉じこもってます」

絵里「一人にするのは不安だったけど...鍵もかけてるからとりあえずは大丈夫かなって」

真姫「そう....」

希「帰ってお風呂から出たらにこっちとちゃんと仲直りするんだよ?」

凛「うん...わかったにゃ」

穂乃果「凛ちゃんも落ち着いてよかったね!」

真姫「えぇ....」

真姫(この場に全員いるから大丈夫だとは思うけどにこちゃんは大丈夫かしら?)

真姫「早く戻りましょ?」

76: 2017/04/03(月) 00:26:02.69 ID:Dlbvp5lo.net
おやすみなさい

83: 2017/04/03(月) 22:42:37.33 ID:Dlbvp5lo.net
希「へっくち!」

真姫「もう...大丈夫?」

希「平気、平気....あー!」

真姫「な、なによ」

絵里「ど、どうしたのよ、いきなり大きな声を出して」

希「携帯、ポケットに入れっぱなしだった....」

真姫「希の携帯って防水じゃないの?」

希「わかんない....」

海未「そんなことは後で!早く戻りますよ!」

85: 2017/04/03(月) 22:51:43.22 ID:Dlbvp5lo.net
希「...携帯にさっきの現場写真も入ってたのに....貴重なぶっしょーが」

真姫「っ......希」

希「ん?なに?真姫ちゃん?」

真姫「!....いえ、なんでもないわ.....」


穂乃果「あ!別荘が見えてきたよ!」

海未「では、3人は早くお風呂に行ってきてください」

絵里「私達はにこの様子を見てくるわ」

真姫「わかったわ」

凛「びしょびしょにゃー....」

86: 2017/04/03(月) 23:05:02.96 ID:Dlbvp5lo.net
凛「先に入ってるね」ガララ

希「うん、うちらもすぐいくから!」

真姫「...........」


希「よかったぁ、真姫ちゃん!携帯、無事に起動したよ」

真姫「希」

希「んー?なに?」

真姫「さっきの発言、うかつすぎると思うんだけど」

希「うかつ?」

真姫「さっきの現場写真とか証拠とかの発言よ」

希「あー...ごめん、ついうっかり...あの時は焦ってて...」

真姫「もう...これからは発言には気をつけなさいよね」

希「はーい」

87: 2017/04/03(月) 23:17:44.25 ID:Dlbvp5lo.net
凛「その...皆、ごめんなさい....えっと、凛....その...」

凛「ごめんなさい!凛、どうかしてたよ...皆を疑うなんて!」

絵里「凛....」

穂乃果「でも、あんなことになったら少しくらいおかしくなってもしかたないよ....穂乃果だって...」

にこ「.........」

凛「特に海未ちゃん!言いがかり付けてごめんなさい!許してくれないかもしれないけど...謝らせて」

海未「........」

凛「本当にごめんなさい!」

88: 2017/04/03(月) 23:23:10.19 ID:Dlbvp5lo.net
海未「もう...いいんですよ、私もことりや花陽がいなくなって凛の気持ちは痛いほどわかるつもりです」

海未「それに今はお互いを疑いあうよりは協力していくべきだと思います」

凛「海未ちゃん.....グスッ...ありがとう....」

海未「全く、凛は泣き虫なんですから....」

にこ「.........」


真姫「にこちゃん、いつまでそうやってつもりなの?」

にこ「別に....」

真姫「そう...」

にこ「...........」

真姫「今日は私、希と凛と同じ部屋で寝るつもりなの、にこちゃんも来る?」

にこ「....考えとくわ」

90: 2017/04/03(月) 23:39:59.91 ID:Dlbvp5lo.net
真姫「うーん....」

希「どうしたの?真姫ちゃん?」ゴロゴロ

真姫「招かれざる者の正体よ...どうやって判断すれば...」

希「真姫ちゃん的には誰が怪しいって思ってるの?」

真姫「全くしぼれてないわ...今のところ凛が一番可能性が低いかもってくらいかしら....」

希「ほぉ...それはなんで?」

真姫「色々と目立ち過ぎなのよ、あれじゃあ、動きづらいでしょ...色々と」

希「そっか....でもあの外に出た場面...誰か一人でもはぐれたしたら格好の標的だったと思わない?」

真姫「そんなことをしたら、凛がやってるって言ってる白状してるようねものでしょ、リスクが高いわ」

希「だから今回は何も起きなかった、そういうこと?」

真姫「そうも取れてしまうのよね....推理しようにも判断資料が少なすぎるわ」

希「.....そうやね」

91: 2017/04/03(月) 23:54:49.66 ID:Dlbvp5lo.net
絵里「どう思う?」

海未「どう思う?ってどういう意味ですか?」

絵里「希よ」

穂乃果「希ちゃんがどうしたの?」

絵里「希のあの発言よ、あの得体の知れないモノが私達を狙ってるっていう話」

穂乃果「うーん...でも実際に二人がいなくなって、ぬいぐるみが出てきたし」

海未「絵里は希が怪しいと思ってるのですか?」

絵里「そこまでは言ってないけど....希らしくないなって思って」

海未「らしくない?」

絵里「希ならなんとなくだけど、皆を不安がらせたくないから黙ってそうな気がするの」

海未「成程...」

92: 2017/04/04(火) 00:07:53.81 ID:fZI17ISy.net
絵里「それに....」

穂乃果「それに?」

絵里「なんで真姫と一緒に行動してるのかしら?それもひっかかって」

海未「絵里...もしかしてやきもちですか?」

絵里「そ、そんなことないわよ!」

穂乃果「うーん...たしかに珍しい組み合わせかも」

絵里「でしょ?だからつい、その...気になっちゃうというか...」

絵里「ねぇ、にこはどう思う?」


にこ「......部屋に戻るわ」バタン

93: 2017/04/04(火) 00:16:29.70 ID:fZI17ISy.net
にこ「はぁ...もうどうでもいいわ...」フラフラ

にこ「もう考えるのもめんどくさいわ...お互いに疑い合うなんて...」

にこ「そうよ...それなら、こうやって一人なら...」

にこ「..........」


凛「にこちゃん?」

にこ「!......凛.....」

凛「..........」

にこ「.........」

94: 2017/04/04(火) 00:25:02.33 ID:fZI17ISy.net
にこ「あ、えっと.....」

凛「にこちゃん危ないよ!一人で出歩くなんて!」

にこ「え?」

凛「ほら!一緒に希ちゃんの部屋に行くよ?」グイッ

にこ「ちょっと!いきなりなにすんのよ!」

凛「いいから、いいから」ずるずる

にこ「離しなさいよ!」

凛「............」ピタッ

にこ「....?...凛?」

凛「にこちゃん、さっきはごめんね?」

にこ「!」

95: 2017/04/04(火) 00:36:41.81 ID:fZI17ISy.net
真姫「凛...遅いわね....」

希「部屋に荷物を取りにいったんだっけ?」

真姫「えぇ、ちょっと様子を見てくるわ」スッ

希「じゃあ、うちも」

真姫「...入れ違いになりたくないから、希はここに残ってて」

希「でも......」

真姫「何かあったら連絡するから!ちゃんと鍵をかけておいてね?」

希「はーい.....」

真姫「じゃあ、ちょっと行ってくるわ」

96: 2017/04/04(火) 00:43:23.13 ID:fZI17ISy.net
真姫「全く、凛は何をしてるのよ...まさか...ね?」

真姫「......!」


にこ「こっちこそ...怒鳴ってごめん...私も冷静じゃなかったわ」

凛「にこちゃん....」

にこ「私よりも辛いのは凛のはずなのに...ごめんね」

凛「いいよ、にこちゃん....だって喧嘩をしてもかよちんは戻ってこないんだから...」

にこ「凛....」

凛「それよりもね!これから真姫ちゃん達と対策会議をしようって計画なの!」

にこ「そう....」

凛「凛、そんなに頭よくないからさ...でも皆で考えればいい策が思いつくかもしれないから!」


真姫「....どうやら無事に仲直りはできたようね」

97: 2017/04/04(火) 00:52:27.29 ID:fZI17ISy.net
希「うーん...喉乾いたなぁ...お水飲もうかな?冷蔵庫にたしかミネラルウォーターが」スッ

希「えっと、お水...お水...あった!」

希「..........」ゴクゴク

コンコン

希「ん?真姫ちゃんかな?」


『私』

希「その声は真姫ちゃんやね、はいー!今あけるね!」ガチャ

「...........」

希「え?あれ?なんで?」

「............」

希「!むぐっ!!」

「.............」バタン!

98: 2017/04/04(火) 00:57:56.95 ID:fZI17ISy.net
真姫「全く、遅いから心配したのよ」

凛「えへへ...ごめん」

にこ「真姫ちゃんこそ、一人で出歩いて危ないでしょ!」

真姫「私は携帯でなにかあれば連絡をすることになってるし」

にこ「そう....それで希は部屋で待機な訳ね」

真姫「入れ違いにもなるのも嫌だったし」

凛「そっか」


真姫「さてと...希、戻ったわよ!」コンコン

「............」

凛「あれ?反応がない.....?この部屋だよね?」

にこ「........」

真姫「!?...まさか!」ガチャ

真姫「鍵が開いてる?.....希!?」ダッ

99: 2017/04/04(火) 01:07:07.24 ID:fZI17ISy.net
希「」

真姫「!?.....希!」

凛「希ちゃん?...え、なんで倒れてるの?」

にこ「部屋の中が荒れてる...希!なにがあったのよ!」


希「」

真姫「希!希!」ユサユサ

凛「!....え、う、嘘だよね?」

にこ「どうしたのよ、凛....希!どうしたのよその手は!」

真姫「手?.....え?....」


凛「な、なんで、希ちゃんの手がぬいぐるみみたいになってるの...?」

100: 2017/04/04(火) 01:18:48.73 ID:fZI17ISy.net
真姫「...嫌っ!嫌よ!希!皆を助けるんでしょ!なんでよ!」ユサユサ

にこ「真姫ちゃん.....」

凛「なんで...なんでこうなっちゃうの?....」


希「!............」パチッ

真姫「希!どうしたのよ?何があったの!?」

希「っ....っ.........」

希(!...口が動かない...声も出ない....体も上手く動かせない...)


凛「ねぇ、どんどん希ちゃんの体がぬいぐるみに!止められないの!?」

にこ「にこだってどうしていいか....こんなの!どうすればいいのよ!」

101: 2017/04/04(火) 01:20:01.05 ID:fZI17ISy.net
真姫「希!誰に、誰にやられたの!」

希「..............」

凛「希ちゃんの体がどんどんぬいぐるみになっていくにゃ....う、嘘だよね?こんなの?」

にこ「私達には何もできないの!?ただ見てることしかできないの!?」


希(ふふふ...どうやら、うちはここまでみたいやね...口封じってとこかな?)

希(でも、うちだってそんなに簡単には消えないからね!)

希「っ!..........」バシャ!

真姫「冷たっ!ちょっと、何すんのよ!希!」

希(真姫ちゃん、後は頼んだよ...そして、このメッセージに気付いて!)

希「............」ニコッ

真姫「希?.....」フッ

希「」ドサッ


にこ「の、希が.....」

凛「ぬいぐるみに.....」

真姫「嫌っ.....嫌あぁぁぁ!!!!」

109: 2017/04/04(火) 22:50:07.54 ID:rpkdm6rk.net
にこ「にこは...夢でも見てるっていうの...」

凛「の、希ちゃんがぬいぐるみに....」


真姫「.........私のせいよ...」

にこ「え?」

真姫「私が...私が希を一人にして出て行ったからよ!」

凛「真姫ちゃん.....」

真姫「何が協力するよ....貴方を...貴方を守ることすらできてないじゃない!」

110: 2017/04/04(火) 22:51:35.55 ID:rpkdm6rk.net
本日は実家なので
表示名違うのとあんまり更新できないのでよろしくお願いします

112: 2017/04/04(火) 23:09:47.73 ID:rpkdm6rk.net
真姫「..........」ギュッ

真姫「希...ごめんなさい....」ポロポロ

にこ「...........」


絵里「どうしたの!なんか騒がしいけど!」

海未「一体どうしたんですか!?」

穂乃果「真姫ちゃん...?どうしたの!?」

真姫「...ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ

絵里「なんで真姫が泣いてるのよ...何があったって言うのよ!」

113: 2017/04/04(火) 23:29:54.29 ID:rpkdm6rk.net
絵里「嘘...希が...?そんな...嘘でしょ?」

凛「凛達の目の前でぬいぐるみになったにゃ....」

海未「そんな、あの話は本当だったっていうことことなんですか....」

にこ「真姫ちゃんが抱えてるぬいぐるみを見なさい」

穂乃果「あ!...希ちゃんにそっくりなぬいぐるみが....」

凛「凛達このまま、皆、ぬいぐるみにされちゃうの?嫌だよ...」


絵里「い、嫌っ!私はなりたくない!部屋に戻るわ!」ダッ

穂乃果「え、絵里ちゃん!」

にこ「単独行動は危険よ!」

116: 2017/04/04(火) 23:50:13.19 ID:rpkdm6rk.net
海未「いえ、絵里は正しいのかもしれません」

凛「海未ちゃん?」

海未「希の言っていた得体のしれないモノがこの中にいれるのしれません...助けが来るまで部屋に籠城はありだと思います」

にこ「.........」

海未「穂乃果、自分の身で自分で守ってください」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「それではまた明日」バタン

穂乃果「海未ちゃん!?」


凛「皆がバラバラに....」

真姫「っ....グスッ......」

にこ「...いつまで泣いてるのよ.....」

117: 2017/04/05(水) 00:09:37.69 ID:qL9yhljq.net
穂乃果「まっ!待って!海未ちゃん!」バタン

凛「穂乃果ちゃん!」

にこ「.......」


真姫「....グスッ.....」

凛「真姫ちゃん!しっかりしてよ!真姫ちゃんまでそんなになちゃったら凛もどうしたら....」

真姫「私は、希を、守れなかった....もう....」

にこ「.......」

真姫「それに希がいないと...私は...何も...何も...」


にこ「いい加減にしなさい!!」

118: 2017/04/05(水) 00:10:21.65 ID:qL9yhljq.net
ごめん続きは実家から帰ったらで
おやすみなさい

127: 2017/04/05(水) 21:07:17.51 ID:JQxVSjy2.net
にこ「私はあんたと希がどんな約束とか!どんなことがあったのかは知らないわ!」

にこ「でも!こんなところでメソメソしてても仕方ないでしょ!」

真姫「.....グスッ......」

にこ「それは今のこの状況は絶望的なのよ!この異常事態が解決しようとしていた希がいないんだから!あんたは希と二人で動いていたんでしょ!?」

にこ「にこや凛を信用しろとは言わない!でも、立ち止まらないで!」

にこ「あんたが...真姫が!そうなったら誰が皆を助けるのよ!」

凛「にこちゃん.....」

にこ「誰が花陽やことりを...希を!元に戻して救うのよ!!!」

真姫「!.......」

にこ「こんなところで立ち止まるなんてあんたらしくないわよ!!!」

128: 2017/04/05(水) 21:29:09.74 ID:JQxVSjy2.net
凛「にこちゃん!真姫ちゃんは希ちゃんがいなくなって落ち込んでるんだよ!」

凛「凛だって...その...かよちんがいなくなって、すっごく辛くて皆に当たってちゃうくらい...苦しかったんだよ!?」

凛「もう少し優しく.....」

真姫「...言ってくれるじゃない」

凛「へ?」

真姫「黙って聞いてれば好き放題言ってくれるじゃない!にこちゃん!」

にこ「............」

129: 2017/04/05(水) 21:30:50.65 ID:JQxVSjy2.net
真姫「............」

凛「ま、真姫ちゃん怒ってる?...け、喧嘩はだめだよ!」

にこ「...........」

凛「に、にこちゃんも謝るにゃ!真姫ちゃんに!」

真姫「.....にこちゃん」

にこ「....何よ」

凛「あ、えっと...あ....」オロオロ


真姫「やってやるわよ!にこちゃんにそんなことを言われなくても!」

にこ「............」

真姫「見てなさいよ!必ず犯人...いえ、この騒動を起こした元凶を退治してみせるわ!」

にこ「......ふん」

130: 2017/04/05(水) 21:45:14.73 ID:JQxVSjy2.net
真姫「二人共...その、取り乱してごめんなさい...皆のことも言えないわね、これじゃ...」

凛「凛は気にしてないよ!」

にこ「別に...にこも...」

真姫「ありがとう...二人共....」


にこ「それで?真姫ちゃんはこれからどうするの?」

真姫「私を含めてメンバーは6人だけになってしまったわ...このままゲームオーバーになる前になんとかしてみせるわ」

凛「なんとかって...その、犯人とかもわかるの?真姫ちゃん?」

真姫「さぁね...でも私達の中にこの騒動を作ってる人物がいるはずよ」

にこ「誰かって...まさか、にこ達のことも疑ってるの?」

真姫「えぇ、もちろん」

131: 2017/04/05(水) 21:56:43.41 ID:JQxVSjy2.net
にこ「はっきり言うのね...まぁ、別にいいけど...」

真姫「って言っても...にこちゃんと凛は一番可能性が低いんだけどね」

にこ「低い?」

真姫「だって、私が部屋を出た理由は凛を探しに迎えに行ったから...その途中で二人に会ったんだから」

凛「成程....」

真姫「それに希には私が戻ってくるまで扉は開けるなって言ったはずなのよね....だけど鍵はなぜか開いていた」

にこ「ねぇ...この別荘ってマスターキーってあるの?」

真姫「ないわよ、この別荘にはそんなものは」

凛「そっか....」

にこ「...........」

凛「にこちゃん?」

にこ「ごめんね?真姫ちゃん、先に謝っとくわね」

真姫「え?」


にこ「今の話を聞いてると真姫ちゃんが犯人のようにしか思えないわ」

132: 2017/04/05(水) 22:07:39.03 ID:JQxVSjy2.net
真姫「は!?私が!?なんで?」

にこ「冷静に考えてみたらそう思えたの、あくまで私が感じただけよ」

凛「にこちゃん!真姫ちゃんはさっきあんなに泣いてたんだよ!?ひどくない!は?」

にこ「だから!さっき先に謝ったでしょ!?」

真姫「...なんでそう思うのよ」

にこ「今の状況だと真姫ちゃんが一番犯行が可能そうなのよ」

真姫「.............」

凛「凛にもわかるように説明して!」

133: 2017/04/05(水) 22:14:40.61 ID:JQxVSjy2.net
にこ「まず、希は真姫ちゃんが帰ってくるまでは部屋のドアを開けるなって言われてた...でも、にこ達が来た時にはドアは開いていた」

にこ「あの希が、そう簡単に言いつけを破って開けたりはするようなやつではないわ」

凛「い、言われてみればそうだにゃ...」

にこ「さらにこの別荘にはマスターキーはないって真姫ちゃんは言ってたわ、それにこの部屋の鍵穴にはこじ開けた様子もなかったわ」

真姫「...........」


凛「じゃ、じゃあ外からの侵入は?ここは1階だから窓からとか入ってきたとか....」

にこ「それは....」

真姫「それはないわね」

凛「え?なんで?」

真姫「床をよく見て見なさい」

凛「床?」

134: 2017/04/05(水) 22:25:03.53 ID:JQxVSjy2.net
凛「床って...物が散乱してるけど....」

にこ「凛、外は今どうなってる?」

凛「外?外は雨が降ってるけど.....あ!そっか!」

真姫「そう、床は一部分がたしかに濡れてるけど...床には泥とかが全くないわ」

にこ「濡れてるのはそこに倒れてる多分ミネラルウォーターのせいね...外から侵入して、希を襲って泥を残さないって不可能だと思うのよね」

真姫「しかも泥だけを無くして、他の痕跡というか部屋が荒れたままっていうのもおかしい話だし」

真姫「それに痕跡を掃除をしている間に希に邪魔されたり私達に見つかる可能性が高いわ」

にこ「そういうことよ...だから外部からの侵入の可能性は限りなく0に近いわ」

凛「じゃ、じゃあ!どうやって部屋に侵入して!希ちゃんをぬいぐるみにしたの?」

真姫「わからない...けど、現段階で侵入が容易なのは私...ただそれだけのことよ」

135: 2017/04/05(水) 22:34:46.41 ID:JQxVSjy2.net
にこ「現段階では犯人は誰だって!言い合いになったら確実に真姫ちゃんが犯人扱いされるわ」

凛「で、でも凛は!真姫ちゃんじゃないと思うわ!」

真姫「凛....ありがとう、でも少しは疑ったほうがいいわよ、そうやって油断して貴方までぬいぐるみにされたら私....」

にこ「にこも真姫ちゃんが犯人だとは思わない」

凛「にこちゃん!」パァ

真姫「にこちゃんまで....さっきまでにこちゃん自分で言ってたじゃない、私が犯人の可能性が高いって」

にこ「それはあくまでここにいないメンバーのことも考えての意見よ、にこ個人はそう思ってないわ」

真姫「根拠はあるの?」

にこ「ないことはないけど.....あくまで勘とか推測よ?」

136: 2017/04/05(水) 22:44:55.16 ID:JQxVSjy2.net
にこ「まず、今回の犯行が露骨すぎる」

凛「露骨?」

にこ「えぇ、さっきも言ってるでしょ?真姫ちゃん以外には犯行が難しいって」

凛「うん....でもそれが根拠なの?」

にこ「えぇ、だってそんなことしたら私が犯人ですって言ってるものじゃない、メンバーがこれだけ残っている中そんなことをしたら皆に疑われて捕まってそれでおしまいよ」

凛「あ!そっか!」

にこ「そう、だから...もしかしたら真姫ちゃんと希が邪魔だから二人まとめてどうにかしようって考えだったのかもしれないわ」

凛「成程にゃー....」

真姫「たしかに私達はその犯人にとっては邪魔だったみたいね....」ガサゴソ

にこ「何してんのよ、真姫ちゃん?なにか探し物?」

真姫「えぇ...無くなってるわ...希の携帯が」

137: 2017/04/05(水) 22:52:58.18 ID:JQxVSjy2.net
真姫「さて....話をしてくれるかしら?」

真姫「..........」コンコン


海未『....誰ですか?』

真姫「海未、私よ、真姫よ」

海未『真姫?なんの用ですか?』

真姫「ちょっと話を聞きたくてね...少しいいかしら?」

海未『.....本当に貴方は真姫なんですか?』

真姫「....まぁ、そうなるわよね...ドアは開けなくていいからドア越しでいいから話をさせてくれない?」

海未『その条件なら...わかりました』

138: 2017/04/05(水) 22:59:29.10 ID:JQxVSjy2.net
海未『にこが部屋からいなくなってからのことですか?』

真姫「えぇ...」

海未『あの後、にこが出ていったのでそれに釣られて、私達も部屋に戻ろうと話になってリビング出ました』

海未『リビングを出ると穂乃果がお風呂に入りたいと言い始めまして、なので後で入る予定を立てて一旦各々の部屋に戻りました』

海未『入る準備をしていると真姫の叫び声が聞こえてきて、声が聞こえて方に向かっていくと皆が集まってました』

真姫『成程...なんか変な物を見たりはした?』

海未『いえ、とくには....』

真姫「そう、話してくれてありがとう...じゃあ、またね」

海未『はい、真姫も気を付けてくださいね』

真姫「えぇ、わかったわ」

139: 2017/04/05(水) 23:11:25.64 ID:JQxVSjy2.net
絵里『私に聞きたいこと?』

真姫「えぇ、海未達と別れて部屋に戻ってから、希を発見するまでの話を聞きたいの」

絵里『...アリバイってこと?』

真姫「まぁ、そうね...でも皆一人でいたから、アリバイもなにもないのよね」

絵里『そうなの?真姫達も?』

真姫「そうなのよ、だから私を含めて皆、容疑者よ」

絵里『容疑者がそんな探偵や刑事みたいなことしないでしょ』

真姫「まぁまぁ、そういえば穂乃果がお風呂に入りたいって騒いでたんでしょ?」

絵里『騒いだって...まぁ、入りたいって海未に駄々をこねてたわね』

真姫「そう....」

絵里『だから3人でお風呂に行こうって話になったの』

140: 2017/04/05(水) 23:17:32.52 ID:JQxVSjy2.net
絵里『それで犯人はわかりそうなの?』

真姫「まだだけど...希の分までやってみせるわ」

絵里『...真姫』

真姫「なによ、エリー」

絵里『皆の為に頑張るのもいいけど...無茶しないでね』

真姫「........」

絵里『真姫?』

真姫「えぇ、ありがとうエリー」

絵里『本当に気をつけてね!』

141: 2017/04/05(水) 23:27:17.71 ID:JQxVSjy2.net
穂乃果『真姫ちゃん!?本物?』

真姫「...本物ってなによ」

穂乃果『いやー...このドアってさ!覗き穴がないじゃん!』

穂乃果『だから、海未ちゃんに言われたの!間違ってあけないように合言葉を決めようって』

真姫「そう...たしかに効果的かもね」

穂乃果『それで穂乃果に何の用?扉越しでごめんね?』

真姫「構わないわよ、少し話を聞かせて?」

穂乃果『話、うん!いいよ!』

142: 2017/04/05(水) 23:36:09.66 ID:JQxVSjy2.net
真姫「そういえば、エリーが言ってたけど...お風呂はどうするの?」

穂乃果『う~ん...穂乃果は入りたいけど、海未ちゃんが我慢しろって』

真姫「そう....」

穂乃果『状況が状況だからね...絵里ちゃんがせっかく気をつかってくれたのに』

真姫「気をつかってくれた?」

穂乃果『うん...部屋以外は危ないから、一人が浴場に入って、その間二人が見張りをするって話』

真姫「成程....でもその人数だと海未も?協力してくれてるわよね?」

穂乃果『うん!海未ちゃんと絵里ちゃんとの3人だよ!』

真姫「そう....」

穂乃果『でね!絵里ちゃんが3人で交代で入ってるとすごい時間かかって危ないから、絵里ちゃんは明日の朝の1番でいいって言ってくれたの!』

真姫「夜に一人でお風呂入るのが怖いとかじゃないわよね....」

穂乃果『えーそんなことはないよ!』

143: 2017/04/05(水) 23:40:10.93 ID:JQxVSjy2.net
にこ「どうだった?」

真姫「うーん...進展は中々難しいわね」

凛「ねーもう、そろそろ遅いから寝ない?」

真姫「...もう、こんな時間なのね」

にこ「真姫ちゃん、詰めすぎても焦り過ぎても進展はしないわ、一旦休憩したほうがいいわ」

真姫「そうね...どうするの二人は?」

凛「もちろん一緒に寝るにゃー!川の字になって寝ようよ!」

にこ「あんたは気楽そうね...いや、ありがとね凛」

凛「?うん?じゃあ...アラームを.....」

真姫「....アラーム...!?」

にこ「ど、どうしたの真姫ちゃん?」

144: 2017/04/05(水) 23:49:53.49 ID:JQxVSjy2.net
真姫「成程...それならできなくはないわ」

にこ「何一人で納得してるのよ!にこにも話しなさいよ!」

真姫「ダメよ、これだけじゃ確定できない」

にこ「確定って」

真姫「それに希が最後に私の手に水をかけたあの意味もわかってない」

凛「あれって意味があったの?」

真姫「それを笑ってやったのよ希は、きっとなにか、メッセージがあるのよ!」

真姫「それが解ければ.....」

にこ「メッセージねぇ.....」

凛「....寝ないの?」

153: 2017/04/06(木) 01:08:15.87 ID:oll+zreY.net
海未「おはようございます」

絵里「おはよう」

穂乃果「おっはよー!」

海未「どうやらこの3人は無事に朝をむかえられたようですね」

穂乃果「そうだね...他の3人は無事かな?...」

絵里「さぁ?昨日の夜、真姫が来てたけど...」

穂乃果「穂乃果のとこにも来たよ!」

海未「私のとこも来ましたね...真姫は強いですね...」

絵里「そうね.....」

海未「とりあえず朝食です...食事は大事です」

154: 2017/04/06(木) 01:18:00.77 ID:oll+zreY.net
真姫「待ってたわよ、皆」

絵里「真姫?」

穂乃果「真姫ちゃんおっはよー!」

海未「真姫、ずいぶん早いのですね....」

真姫「えぇ、徹夜だったからね!」

絵里「また、貴方は無茶を」

海未「徹夜で何をしていたんですか」

真姫「それを話す前にちょっと移動してもらっていいかしら?」

155: 2017/04/06(木) 01:27:35.27 ID:oll+zreY.net
絵里「それで?なんで希の部屋なの?」

にこ「.........」

海未「それに凛がいませんが?」

真姫「凛は自棄ににくるわ」

真姫「今から今回の事件の犯人を暴くわ」

絵里「暴く!?」

穂乃果「え!真姫ちゃんなにか、わかったの!?」

真姫「えぇ...犯人...招かれざるモノはこの中にいる!」

156: 2017/04/06(木) 01:37:18.34 ID:oll+zreY.net
絵里「真姫、この中にって...本当にいるの?そんなのが」

海未「そうですね...完全に外部の第三者の可能性も消えてないですし」

真姫「それはこれから説明するわ」

真姫「まずはこれを見てもらうわ」

穂乃果「これって...カメラ?」

真姫「そうよ、私のカメラよ」


真姫「この写真を見て」

穂乃果「えっと、希ちゃんとここはキッチン?」

真姫「そうよ」

海未「この写真がどうしたんですか?」

真姫「希の隣りにお皿立てがあるでしょ」

穂乃果「あるね」

真姫「そのお皿をよく見て」

穂乃果「ん~?」

157: 2017/04/06(木) 01:42:49.28 ID:oll+zreY.net
海未「...お皿が8枚ってことですか?」

真姫「そうよ」

絵里「お皿の枚数がどうしたっていうのよ」

真姫「エリー、μ’sって何人?」

絵里「え?μ’sは9人に決まってるじゃない」

真姫「お皿の枚数は?」

海未「成程、そういうことですか」

穂乃果「え?」

海未「使っていたお皿の枚数と人数があってないと言いたいんですね、真姫は」

穂乃果「おー成程」

158: 2017/04/06(木) 01:52:02.82 ID:oll+zreY.net
にこ「ちなみにそれって...たまたまなかったって訳じゃないわよね?」

真姫「希の証言動画もあるわ」

絵里「動画もあるの?」


希『今日の食事の片付けをしたのはうちと花陽ちゃんなんよ』

希『うちも花陽ちゃんもお皿は割ってないし、特別1枚だけよけてもいない』


真姫「そう...お皿や箸は8セットしかなかったのよ」

真姫「昨日の夕飯!その時にはすでに一人が何かと入れ替わっていた!」

真姫「これがまず、招かれざるモノがいるっていう根拠よ」

159: 2017/04/06(木) 01:59:14.46 ID:oll+zreY.net
海未「成程...しかし根拠にしては薄い気がします」

真姫「そうかしら?」

海未「第三者の可能性は0ではないですし」

真姫「それはほぼないわ」

海未「何故ですか?」

真姫「キッチンを調べたのよ」

海未「キッチン?」

真姫「食料が減ってないのよ」

にこ「それはにこも一緒に調べたわ、本当よ」

160: 2017/04/06(木) 02:07:36.09 ID:oll+zreY.net
真姫「こんな人里離れた場所で仮に潜むにしても飲まず食わずって訳にはいかないでしょ」

真姫「でも食料は減っていなかった、だから第三者の可能性はかなり低いわ」

海未「成程....たしかにそれなら可能性は低いですね」

真姫「次に希の事件についてよ」


真姫「希が襲われて時、部屋が荒らされていた」

真姫「最初は希が抵抗した時に荒れたのかと思ったけどあるものを無くなっているのを隠す為でもあったのよ」

絵里「隠す?」

真姫「携帯よ」

161: 2017/04/06(木) 02:10:11.35 ID:oll+zreY.net
真姫「おそらく希が狙われた理由は二つ、一つはこの事件を解決しようとして中心メンバーだった、あとは証拠を持っていると言ったからよ」

穂乃果「証拠?」

真姫「凛が森に行った時のその帰り道でうっかり希が雨で濡れた携帯を心配して口走ってしまったのよ」

真姫「『携帯にさっきの現場写真も入ってたのに、貴重な物証が』ってね」

真姫「その発言後に希は襲われた」

海未「ふむ、筋はたしかに通ってるかもしれません」


絵里「でも待って!希はたしか....鍵をかけていたはずよね?どうやって希を襲ったっていうのよ」

穂乃果「あ、たしかに...そうだよね!どうやったっていうの真姫ちゃん!」

真姫「それはこれから説明するわ」

162: 2017/04/06(木) 02:10:55.69 ID:oll+zreY.net
今度こそ寝るわ
おやすみなさい

171: 2017/04/06(木) 17:02:59.81 ID:oll+zreY.net
真姫「その前に今回の犯人についてよ」

真姫「まず始めにこの中の1人が犯人ってことよ、まぁ...人じゃないけど」

絵里「人じゃないって、それって誰なのよ!」

真姫「その人物はとあることをずっと避けてきた、避けざる得なかった」

穂乃果「あること?」

真姫「そう、あることよ...それに気づいたのは希のこの手帳のおかげよ」スッ

海未「手帳?」

172: 2017/04/06(木) 17:04:08.15 ID:oll+zreY.net
にこ『これって希の手帳?』

真姫『私のではないから、多分そうね』

凛『ねぇ、もしかしたら、なんか事件のヒントが書いてあるかもしれないよ!』

真姫『そうね...ごめんなさい、ちょっと見せてもらうわね、希』ペラペラ

にこ『どう?...なんか書いてある』

凛『あ!なんか書いてあるよ!』

真姫『....付喪神?』

173: 2017/04/06(木) 17:36:43.05 ID:oll+zreY.net
真姫「付喪神っていうのはようは長い年月を経た道具などに神様や霊魂などが宿ったものよ」

海未「その話、私もお婆上様から聞いたことがあります」

真姫「それで調べてみたわ...改めてこの家を」

絵里「調べた?」

真姫「そうしたらなかったのよ、昔、パパがアンティークショップで買ってきたぬいぐるみがね」

穂乃果「ぬいぐるみ?」

真姫「えぇ、今回の件はそのぬいぐるみが皆をぬいぐるみにしてるのよ」


にこ「ちなみにこれがその写真ね、不自然にここだけ物が置かれてないわ」スッ

穂乃果「たしかに、不自然かも....」

174: 2017/04/06(木) 17:47:57.62 ID:oll+zreY.net
絵里「じゃあ!仮に、その付喪神?が犯人?だとしてどうやって希の部屋に侵入したってが解決はしないわよ」

穂乃果「神様なら部屋の鍵くらいあけられるでしょ」

海未「そんな無茶苦茶な...真姫、そこはどう説明するんですか?」

真姫「その前にさっき言っていた、その付喪神があることを避けていたっての話をするわ」


真姫「まず始めに今回の付喪神はぬいぐるみだってことよ」

穂乃果「それがどうしたの?」

真姫「昨日の夕飯のことを思い出して、9人いたのに食器は8人分しかなかった、ってことはそのぬいぐるみは食事をしていない...いえ、食事をする必要がなかったの」

穂乃果「なんで?」

真姫「穂乃果、ぬいぐるみがご飯を食べれると思う?」

穂乃果「あ、そっか!」

真姫「そう見た目は私達そっくりには化けたりすることはできるけど、所詮は元はぬいぐるみ....飲み食いはできないってことよ」

176: 2017/04/06(木) 17:58:31.14 ID:oll+zreY.net
真姫「けど、私達はその場では誰が全く飲み食いしていないってことは気づけなかった」

真姫「おそらく、希も言っていたけど幻覚かなんかで惑わされていたのね」

海未「幻覚....」

真姫「現実離れはしているけど、もう3人がぬいぐるみにされているんだから、可能性は高いわ」

絵里「仮にそうだとして、その付喪神が避けていたことってなんなのよ?」


真姫「水よ」

海未「水?」

177: 2017/04/06(木) 18:07:12.02 ID:oll+zreY.net
真姫「希が最後にぬいぐるみになる前に私の手に水をかけたのよ」

絵里「...それがどうしたの?」

真姫「希の部屋は荒れていて、水も床にこぼれていた、おそらく争っているうちにこぼれてしまったのね」

真姫「おそらく犯人はその時に水がかかってしまった」

海未「それで?水がかかったら一体なんなんですか?」


真姫「ねぇ、ぬいぐるみに水をかけたらどうなると思う?」

海未「え?」

穂乃果「ぬいぐるみに水をかけたら?...濡れるよね?」

にこ「それと普通なら濡れて水を吸って重くなってしまうわ」

真姫「そう、にこちゃんの言う通りで水を吸っちゃうの、人間と体が違うから」

穂乃果「えっと...それがどうしたの?」

真姫「つまり...その付喪神は水に濡れるのを避けてるってことよ」

178: 2017/04/06(木) 18:09:20.47 ID:oll+zreY.net
すまん一旦離席する

183: 2017/04/06(木) 19:21:13.66 ID:oll+zreY.net
海未「避けている?」

真姫「そうよ、だって人前で仮に水がかかって手や体が水を吸って形が変になったら一発で正体がばれちゃうでしょ?」

穂乃果「成程...だから希ちゃんは真姫ちゃんに水をかけたんだね!」

真姫「そうよ....ね、エリー?」


絵里「!?わ、わたしぃ!?」

真姫「そうよ、エリー」

穂乃果「え!絵里ちゃんが!?」

海未「..........」

絵里「ちょ、ちょっと待ってよ!なんで私なのよ!言いがかりよ!」

真姫「それはこれからの話をして皆に判断してもらうわ」

184: 2017/04/06(木) 19:38:52.69 ID:oll+zreY.net
絵里『っ!!』サッ

絵里『もう!せっかくの新しい服が濡れちゃうところだったじゃない』


真姫「まずは食事の時よ!にこちゃんが水をこぼした時、貴方は大袈裟に避けていた」

絵里「それは....」


穂乃果『はい!傘!もうあんまり意味がないかもしれないけど』

穂乃果『この傘ね!絵里ちゃんが用意してくれたの!』


真姫「次に凛が外に飛び出した時、私が希が外に向かった時に、エリーがすぐに傘を用意して私達のとこに来た」

絵里「そ、それは...洋服を濡らしたくなかったからよ!変な言いがかりはしないで!」

185: 2017/04/06(木) 19:42:01.66 ID:oll+zreY.net
海未『リビングを出ると穂乃果がお風呂に入りたいと言い始めまして、なので後で入る予定を立てて一旦各々の部屋に戻りました』

絵里『だから3人でお風呂に行こうって話になったの』

穂乃果『でね!絵里ちゃんが3人で交代で入ってるとすごい時間かかって危ないから、絵里ちゃんは明日の朝の1番でいいって言ってくれたの!』


真姫「最後はお風呂よ、貴方だけ何故か翌日入ると言って入ろうとしなかった」

絵里「それは皆が長時間同じとこで固まっていたら危ないと思ったからよ!」

絵里「真姫!あんまりいい加減なことを言うと、本気で怒るわよ」

真姫「............」


絵里「それに!もし、私が仮にそうだとして、希の部屋にはどうやって入ったっていうの?珍しく私とじゃなくて貴方と組むぐらい私を含めて皆を疑っていたのに」

海未「たしかに...」

絵里「それなら、入れるなら真姫しかいないでしょ?私が怪しいっていうなら真姫のが怪しいわよ!」

真姫「..........」

186: 2017/04/06(木) 19:49:25.53 ID:oll+zreY.net
真姫「そうね...たしかに、でもある方法を使えば私じゃなくても私として扉を開けてもらえる方法があるのよ」

穂乃果「え?そんな方法があるの?」

真姫「...そろそろね.....」

絵里「は?」


コンコン

海未「!?...あ、そういえば凛がまだでしたね、やっと来たんですね」

穂乃果「えっと、凛ちゃんだよね?今開けるね」


『うち』

穂乃果「え?」

187: 2017/04/06(木) 19:58:55.15 ID:oll+zreY.net
穂乃果「今の声って....聞き間違いじゃないよね?」

海未「....穂乃果、まだ開けないでください」

穂乃果「う、うん....」

海未「凛...なのですか?」

『............』


『穂乃果ちゃーん』

穂乃果「!?こ、ことりちゃん?」

『誰か助けてー』

海未「は、花陽!?まさか...絵里ではなく、凛が....」

真姫「..........」スッ

海未「真姫?...何を、まさか!やめてください!」

真姫「...........」ガチャ

188: 2017/04/06(木) 20:04:45.70 ID:oll+zreY.net
凛「.............」

海未「り、凛?....」


凛「真姫ちゃん、どうだった?」

真姫「ばっちりよ!皆、騙されてたわ」

凛「うん、大成功にゃー」

海未「これは、一体どういうことなんですか?」

凛「これが希ちゃんがドアを開けちゃった理由なんだよ」スッ

海未「それは....携帯?」

189: 2017/04/06(木) 20:10:55.38 ID:oll+zreY.net
真姫「この別荘の部屋の扉には基本的に覗き穴はないわ、訪問者がその人かわかるには声を頼りにするしかないわ」

真姫「実際に今、この携帯で希達の声を流しても携帯って開けるまでは気が付かなかったくらいだからね」

海未「成程...そんな方法が....」

真姫「ちなみに凛がここまで来るまで時間がかかったのは皆の部屋の携帯を探していたから...あった?」

凛「バッチリあったにゃ!絵里ちゃんの携帯に真姫ちゃんの音声データが!」

絵里「なっ!たしかロックをかけたはず!....はっ!」

真姫「....ボロが出たわね?」

絵里「っ!」

凛「ちなみに凛は誰の携帯も探しには行ってないにゃー」

190: 2017/04/06(木) 20:24:07.46 ID:oll+zreY.net
真姫「今のでもう、言い逃れはできないわね」

絵里「..........」

真姫「皆、エリーから離れて...いえ、こいつはエリーじゃないわ」

絵里「ふふふ....で?」

真姫「...なによ」


絵里「正体がバレテしまったなら仕方ないわね!皆、私と同じぬいぐるみにしてあげる!」バッ

真姫「!?」

凛「!真姫ちゃん!危ない!」バッ

真姫「!?」ドンッ

凛「にゃあ!!!」

真姫「凛!!」

凛「」ポフッ

穂乃果「り、凛ちゃんが一瞬でぬいぐるみに....」

191: 2017/04/06(木) 20:31:29.92 ID:oll+zreY.net
絵里「ふふふ...貴方達を一人ずつゆっくり料理してあげようかと思ってたけど...気が変わったわ」

絵里「ここでまとめて仲良く皆、ぬいぐるみにしてあげる!」

真姫「っ!!」

海未「穂乃果、私の後ろに!」

穂乃果「!う、うん....」


にこ「4対1よ、そっちのが分が悪いと思わないの?」

絵里「思わないわ、さっきの子やこの子と同じように一瞬でぬいぐるみにしてあげるわ」スッ

真姫「そのぬいぐるみはまさかエリー?」

絵里「そうよ、この子とは波長があってねぇ...おかげですんなりと力を手に入れることができたわ」

海未「なぜこんなことをするんですか!?」

絵里「ちょっとした復讐かしら?」

穂乃果「復讐?」

192: 2017/04/06(木) 20:41:44.57 ID:oll+zreY.net
絵里「えぇ、そこの真姫っていうお嬢様、というよりはこの別荘そのもの...いえ、そもそも人間が嫌いなのよ」

真姫「どういう意味よ」

絵里「私はね、ぬいぐるみなのよ...自分からは動けないの、喋れないの!わかる?可愛がってくれていた人に売られて、そしてまた違う人に買われて...売られる」

にこ「..........」

絵里「もちろん大切にしてくれる人もいたわ、でも結局は私は今、誰もろくに来ないこの屋敷に1年中一人ぼっち...貴方達にこの気持ちがわかる?」

海未「だからって...こんなこと」

絵里「だから今度はこっちが支配する番、貴方達は私が飽きるまでずっとぬいぐるみでこの別荘に住むの、安心して売ったりはしないから」


穂乃果「そんな...そんなの勝手だよ!皆を元に戻して!」

絵里「勝手?勝手はそっちの方だろ!?」バッ

穂乃果「!?」

海未「穂乃果!!」バッ

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未「」ポフッ

にこ「う、海未までぬいぐるみに....」

海未「海未ちゃーん!!!!」

193: 2017/04/06(木) 20:53:50.55 ID:oll+zreY.net
にこ「真姫、このままだと全滅よ!どうするのよ!」

真姫「どうするって...」

穂乃果「海未ちゃんが...海未ちゃんが....穂乃果をかばって」


絵里「さぁ、次は誰にしようかしら?」

真姫「っく!.........」

にこ「...!?真姫ちゃん、真姫ちゃんのポケットが光ってるわよ」

真姫「え?」

穂乃果「本当だ!なにこの光」

真姫「...........」ゴソゴソ

真姫「これは....希から貰ったお札?」

絵里「何をコソコソやっているの!」

194: 2017/04/06(木) 21:01:46.19 ID:oll+zreY.net
希『悪い力には聖なる光の力を返せばいいんよ』

真姫「....希?」


絵里「さっきから何をやってるかは知らないけど、次は真姫、貴方をお仲間と同じようにしてあげるわ!」

真姫「!?」

にこ「真姫!」

穂乃果「真姫ちゃん!!」

真姫「返す...光...!にこちゃん鏡よ!手鏡でもいいから鏡を!」

にこ「え?鏡?」

真姫「いいから早く!」

195: 2017/04/06(木) 21:09:49.85 ID:oll+zreY.net
絵里「さようなら、探偵ごっこしてはよくできたと一応褒めておいてあげるわ」

真姫「っく......」

絵里「ばいばい」バッ


にこ「真姫ちゃん!」ヒョイ

絵里「!?」

真姫「イチかバチかよ!力を貸して!」サッ

絵里「まさか....」


真姫「!?ぐぬぬぬぬ....だりゃあ!!!」パリンッ

絵里「は、弾き返した!?」

真姫「っ!!鏡とお札が....でも...」


絵里「ぎゃあああああああ!!!」

真姫「なんとか...なった、みたいね....」ドサッ

穂乃果「真姫ちゃん!?」

真姫「.............」

にこ「.....大丈夫よ、気を失っただけよ...徹夜だったからね」

穂乃果「よかった....」

にこ「穂乃果見なさい、絵里...いえ、付喪神が消えていくわ....」

196: 2017/04/06(木) 21:17:49.60 ID:oll+zreY.net
絵里「全くひどい目に遭ったわ」

ことり「そうだねー...ちょっと怖かったよー」

希「でも、皆が元に戻れてよかったなぁ」

にこ「そうね」


海未「さて...このぬいぐるみはどうしましょう」

穂乃果「えっと、こういうのってお焚き上げ?だっけ」

凛「また同じようなことするといけないから、処分したほうがいいのかな?」

花陽「ダメだよ!!」

凛「かよちん?」

花陽「処分なんてかわいそうだよ!やめてあげて!」

197: 2017/04/06(木) 21:24:39.63 ID:oll+zreY.net
絵里「花陽?花陽だってこのぬいぐるみのせいで怖い目に遭ったのよ?」

花陽「でも...花陽はぬいぐるみになってこの子の気持ちがわかった気がするの....凛ちゃん達が目の前にいるのに、花陽だって喋ることもできないし、動くこともできない...」

花陽「すっごく怖かった...だからこの子も寂しかったり、怖かったりしただけだと思うの....それも長い年数だよ?花陽は半日くらいでもすっごく辛くて辛くてしかたなかったのに」

絵里「花陽....」

花陽「だから...その、えっと.....」

ことり「許してほしいって言たいんでしょ?かよちゃん?」

花陽「うん.......」

にこ「ことりはどうなのよ」

ことり「え?」

にこ「ことりだってぬいぐるみに長い時間されてたでしょ」

ことり「ことりはぬいぐるみさんになるっていう貴重な体験ができたからいいかなって?」

にこ「...飽きれたというか、たくましいというか...すごい精神力ね」

198: 2017/04/06(木) 21:28:20.26 ID:oll+zreY.net
絵里「じゃあ皆は...このぬいぐるみは今回はこのままってことでいいかしら?」

『異議なーし』


絵里「全く、皆優しいというか、お人よしというか....」

希「エリチ?人やないから、ぬいぐるみよしだよ?」

絵里「もう、茶化さないの、希」

希「へへへ~あれ?そういえば真姫ちゃんは?」

絵里「多分、まだ寝てるんじゃないの?」

希「そっか...ちょっとじゃあ、様子を見てくるねー」

絵里「あ!あんまり無理に起こしちゃだめよ?徹夜だったってにこが言ってたから」

希「はーい」


花陽「凛ちゃん!!にこちゃん!!こんなとこで寝ちゃだめだよ!!」

にこ「zzzzzzzzzzzzzz」

凛「zzzzzzzzzzzzzz」

199: 2017/04/06(木) 21:34:37.84 ID:oll+zreY.net
希「お邪魔しまーす」

真姫「zzzzzzzzzzzzzzz」

希「おぉー寝てる、寝てる」



希「お疲れ様やね...真姫ちゃん、真姫ちゃんのおかげで無事に皆、元通りや」

希「あのぬいぐるみは元の場所に戻して、うちが持っていたお札を一応貼っておいたよ...まぁ、もう邪気も何も感じないんだけどね...」

希「でも、まさかうちまでぬいぐるみにされてしまうとはうちも油断してたわ」

希「とりあえず、ありがとうね...名推理やったよ?真姫ちゃん」

真姫「....当たり前でしょ」

希「え?」

真姫「希に協力するって約束したんだから」むくっ

希「あ、起きてたの?」

真姫「あれだけ隣で話しかけられてら起きるわよ」

希「あはは...ごめん」

200: 2017/04/06(木) 21:40:24.17 ID:oll+zreY.net
真姫「皆は?」

希「凛ちゃんとにこっちも爆睡しててなぁ、今は自由時間みたいなかんじ」

真姫「そう....そういえばあの二人も一緒に徹夜して協力してもらったんだっけ...あとでお礼言っておかないと」

希「真姫ちゃん」

真姫「何よ、希」

希「お疲れ様!」

真姫「...ありがとう」


海未「今日は雨も止んで快晴です!!山に行きませんか!?」

ことり「あはは...ことりは登山よりはピクニックがいいかな?」

穂乃果「穂乃果もピクニック行きたーい!」

絵里「迎えの件はどうなったの?」

にこ「なんとか連絡が付いたみたいで、真姫が大丈夫だって言って納得してもらったみたい。だから旅行は明後日まで延長」

花陽「こ、これは飯盒炊飯のセット!?これは使うしかないです!」

凛「かよちん、凛もそれやってみたいにゃー」


真姫「皆、元通りみたいね」

希「そうやね」

201: 2017/04/06(木) 21:46:13.91 ID:oll+zreY.net
希「にしても...最後の推理?っていうのあの時に真姫ちゃん探偵さんみたいでかっこよかったよ?」

真姫「探偵みたい?ただのちょっとだけ頭のいい学生よ」

希「ふふふ、なにそれ」

真姫「ただの冗談よ...さて行くわよ」ヒョイ

希「あれ?その子...」

真姫「...この別荘にいる間くらいは皆と一緒にいてもらおうと思ってね、ちゃんと皆には許可を取ってあるわ」

希「...うちは聞いてないよ」

真姫「貴方は聞かなくたってどうせいいって言うでしょ?」

希「...そうやね♪」

真姫「さぁ、今日は思いっきり皆と楽しむわよ」

希「おー!」



真姫「!!.....」クルッ

真姫「ハッピーエ....いえ、これにて一件落着ね」

202: 2017/04/06(木) 21:47:10.88 ID:oll+zreY.net
これでおしまいです
色々とグダグダだったりしましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました

203: 2017/04/06(木) 21:49:12.53 ID:QcYZi/RQ.net
おつかれさまです

引用元: 真姫「探偵みたい?ただのちょっとだけ頭のいい学生よ」