1: 2013/06/04(火) 02:42:40.33 ID:fkrRqGsDo
・モバマス、涼宮星花のSSです

涼宮星花(19)


2: 2013/06/04(火) 02:43:29.11 ID:fkrRqGsDo

P「ただいま戻りましたー」ガチャッ


    シーン


P「(誰も居ない? 珍しいな)」



星花「……」ポケー

P「(ん、星花が居たか)」

P「(頬杖ついて、物憂げな表情を浮かべて窓の外を眺めてる……絵になるなあ」

P「(まあ、星花の事はそっとしておくとして、事務仕事でもしよう……)」

3: 2013/06/04(火) 02:44:24.62 ID:fkrRqGsDo




星花「……」ボケー

P「……」カタカタ


星花「P様……お慕いしては、いけないのでしょうか……」ハァ......

P「(ん? 何か言った?)」チラッ

星花「……」ヌボー

P「(……まあいいか)」カタカタ

4: 2013/06/04(火) 02:46:33.83 ID:fkrRqGsDo




星花「……」ウーン

P「……」カタカタ

星花「スズミンパワーでー♪」

P「(!? 何か鼻歌を歌いだした?)」


星花「メルヘンチェーンジー♪」

P「(すずみんぱわー?)」


星花「P様ーだーいーすーきー♪」

P「ブフォッ!?」

星花「好き好き大好き───えっ?」

P「あっ」




星花「!!?」

5: 2013/06/04(火) 02:47:45.62 ID:fkrRqGsDo

星花「P……様? いつ、お戻りになられましたの……?」ワナワナ

P「ついさっき……一応、帰ってきて挨拶はしたんだけどな」

星花「聞かれたのです……よね?」

P「えっと……うん」

星花「……っ!」カアア

P「あー……すまん、聞かなかったことにしておく!」

星花「このような形で……伝わってしまうなんて……」

6: 2013/06/04(火) 02:48:55.16 ID:fkrRqGsDo

P「……これは、ちょっと間が悪かっただけだ」

P「……お互いこのことは忘れよう! な?」

星花「いえ……本意では無かったにせよ、P様に、秘めた想いを知られてしまったのです」

星花「今更、元通りのまま……という訳にはいきませんわ……」

P「……」

星花「ですので……改めて、わたくしの想い、聞いてくださいますか……」

P「……ああ」

星花「それでは……」ドキドキ

7: 2013/06/04(火) 02:50:03.82 ID:fkrRqGsDo

星花「わたくし……涼宮星花は……」

星花「P様の事を、一人の男性として……心から、お慕いしています」

P「……」

星花「本来ならば、アイドルが一人の男性に想いを寄せる事など、認められないのでしょうけれど」

星花「それでも、P様には……この気持ちを伝えておきたいと思いましたの……」

P「……」




P「星花が慕ってくれているっていうのは、すごく嬉しいよ」

P「だけど……俺は「P様」」

8: 2013/06/04(火) 02:51:39.69 ID:fkrRqGsDo

星花「P様……みなまで言わずとも答えは分かっていますわ……P様の立場を考えれば……」

P「そうか……(星花は聡明な娘だからな)」

星花「ですが……一つだけ」

星花「一つだけ、わがままを聞いてくださいませんか?」

P「(たった一つのワガママか……無下にするのは忍びない……か)」


P「わかった、俺に出来る事であればなんでも聞くよ」

星花「本当に……よろしいのですか?」

P「ああ、プロデューサーに二言はない!」

9: 2013/06/04(火) 02:52:53.17 ID:fkrRqGsDo

星花「でしたら……」





星花「わたくしを抱きしめて、耳元で『愛してるよ星花』と囁いてください……」

P「えっ」





P「えっ?」

10: 2013/06/04(火) 02:54:00.87 ID:fkrRqGsDo

星花「ですから、わたくしを抱きしめて『愛してるよ星花』と──」

P「いやいやいや、ちょっと待って、アウトでしょ!」

星花「アウトとは……? 何でも聞いてくださるのでは?」

P「いや……だって、俺の立場を分かったうえでのお願いじゃなくて? そう言ってたよね?」

星花「P様の立場からすると、アイドルと恋愛関係を持つのはご法度であると」

P「その通りだよ! これ愛を囁いちゃってるから! 他所に漏れたらマズイから!」

P「(あと俺の精神的に、というか理性にとってもマズイね!)」

星花「……恋人になって欲しいというお願いではありませんわ」

P「えぇー……それは屁理屈だろう」

11: 2013/06/04(火) 02:55:02.08 ID:fkrRqGsDo

星花「P様に……たった一言だけ頂ければ、諦めがつくと思いますの」

P「うっ……」

星花「P様……」

P「(涙目の上目づかいは卑怯だ)」

P「はぁ……わかったよ」

星花「!」

12: 2013/06/04(火) 02:56:05.26 ID:fkrRqGsDo

P「(諦めがつくと言われるとちょっと寂しいが……まあいい、アイドル活動に専念してもらう為だ)」

P「星花、いいか……?」

星花「はい」ドキドキ

P「いくぞ……」ダキッ

星花「あっ……」

P「星花……愛してるよ、星花……」ギュッ

星花「P様ぁ……」ギュッ


P「(なんだこれ……なんだこれ…………)」

13: 2013/06/04(火) 02:57:02.23 ID:fkrRqGsDo
──数分後──

P「そろそろ……離れてもいいか?」

星花「はい……」


星花「わたくしの、わがままを聞いてくださって、ありがとうございました」

P「あー、うん……これで満足してもらえたならよかったんだが」

星花「はい、これでようやく……」





星花「トップアイドルになるという夢を……諦めることができそうです」

P「えっ」





P「えっ?」

14: 2013/06/04(火) 02:58:35.76 ID:fkrRqGsDo

星花「ですから、トップアイドルになるという夢を諦めることが──」

P「いやいやいや、ちょっと待って、それはダメでしょ!」

星花「ダメとは……?」

P「え? 何? 諦めるってそっち!?」

P「俺のこと諦めるっていうのじゃなくて!?」

15: 2013/06/04(火) 03:00:34.70 ID:fkrRqGsDo

星花「P様、二兎を追うものは~ということわざがありますでしょう」

星花「アイドルとP様、どちらかしか選ぶことが出来ないのでしたら、わたくしはP様を……」

P「もし、仮に星花がアイドルをやめたとしても、俺と星花がそういう関係になるとは限らないだろ?」

星花「えっ……」ボーゼン

P「いや、そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔されてもね!」

星花「先ほど、P様から囁かれたあの言葉は……偽りであったという事でしょうか」ウルウル

P「あれは星花がそう言ってくれって……」

星花「うぅ……」

P「あーもう! わかったよ、降参だ!」

16: 2013/06/04(火) 03:01:57.06 ID:fkrRqGsDo

P「さっきも言ったけど、俺も星花の事は憎からず思っているのは事実だからな」

星花「!」

P「ただ……俺の為に、アイドル活動を辞めるというのは認められない」

星花「……っ」シュン

P「そんなにしょぼくれないでくれ……俺は星花なら、トップアイドルも夢じゃないって、そう思ってるんだ」

P「それで……そうだな、お互い納得のいくところまでいけたら、その時また改めて考えよう」

星花「それではP様は……わたくしがトップアイドルになるまで待っていてくださると……そういうことでしょうか?」

P「待っているって表現はなんか上から目線で嫌だな……」


P「そもそも俺と星花は二人三脚なんだから、一緒にトップを目指すんだ」

星花「P様と……わたくしが、一緒に……?」

P「さしずめ、初めての共同作業といったところか? なんてな」ハハハ

星花「っ!!」カアアァ

17: 2013/06/04(火) 03:05:51.02 ID:fkrRqGsDo

P「とにかく、まずはいけるところまでいこう」

P「色恋云々はそのあと! それじゃダメか?」

星花「……わかりました」


星花「P様にそこまで買っていただいているのであれば、期待に応えなければなりませんわね!」

P「ああ、星花ならすぐにトップにまでなれるさ」

P「それに、俺もサポートするからな! 一緒に頑張っていこう」

星花「ありがとうございます……P様」

星花「これからも……わたくしの事、見守っていてくださいね♪」

18: 2013/06/04(火) 03:08:51.79 ID:fkrRqGsDo
おわりです
いちゃラブってムズイ、改めてそう思った

19: 2013/06/04(火) 03:26:10.79 ID:qHZXIXXt0
おっつおっつ
軽めでゆるい感じのいちゃラブも中々いいと思うよ

引用元: 星花「心から、お慕いしています」【モバマス】