1: ◆UFNnDwMYPk 2014/06/11(水) 11:45:48.67 ID:x71WfgNG0
希「う………ん……」


希「朝……なんか……」


希「ふぁ……」ノビー


希「うう……さむ…」


真姫「おはよう希」


希「んー………おはようさん…」


2: 2014/06/11(水) 11:47:13.48 ID:x71WfgNG0
希「って、なんで真姫ちゃんいるん?」


真姫「気にしないで」


希「気にしないでって……」チラッ


希(よう見たら真姫ちゃん寝間着っぽい)


希(もしかして、親御さんと喧嘩した…とかなんかな?)


希「んー……まぁいいけど」


3: 2014/06/11(水) 11:49:10.80 ID:x71WfgNG0
真姫「早く顔洗ってきなさい。朝食が出来てるわ」


希「朝食……?もしかして真姫ちゃん作ってくれたん?」


真姫「べ、別に……いらないならいいけど!」


希「ううん、せっかくやしいただくよ」


希「真姫ちゃんの手料理かぁ。楽しみやなぁ」


4: 2014/06/11(水) 11:50:05.57 ID:x71WfgNG0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「んと………真姫ちゃん?」


真姫「…なによ」


希「朝食ってこれ?」


希(全体的に真っ黒やね)


真姫「そ、そうよ!悪い!?」


5: 2014/06/11(水) 11:55:39.40 ID:x71WfgNG0
希(別に悪いって言ってないけど…)


希「ううん、なんかちょっと驚いただけやから」


希「それじゃー、いただきます」パクッ


希「うん、美味しいよ」モグモグ


真姫「………別にっ!」


希「んー?」モグモグ


6: 2014/06/11(水) 11:57:30.35 ID:x71WfgNG0
真姫「無理しなくていいわよっ!」


希「真姫ちゃん何で怒ってるん?ウチは美味しいと思ったから美味しいって言っただけよ?」


希「それにな……」


希「ウチの事を想って、ウチの為に作ってくれたんや。絶対美味しいに決まってる」


真姫「――――っ!?」カアァ


8: 2014/06/11(水) 11:58:45.54 ID:x71WfgNG0
真姫「も、もう希っ!」ヒョイ


希「あっ!ウチの朝ごはんが!」


真姫「も、もう食べたでしょ!///」


希「まだちょっとやん。もっと食べさせてー」


真姫「いやよっ!」


希「もう、真姫ちゃんのいけずぅー…」


12: 2014/06/11(水) 13:01:12.98 ID:x71WfgNG0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「ふぅ……コーヒーで体が温まるなぁ」


真姫「そうね」


希「コーヒーでごめんな?ちょうどお茶切らしてたんよ」


真姫「別にいいわよ」


希「真姫ちゃんやっぱりブラックなんやね」


真姫「希は砂糖入れ過ぎよ。角砂糖どれだけ入れたのよ?」


希「んー?確か6つだったような…」


13: 2014/06/11(水) 13:07:46.55 ID:x71WfgNG0
真姫「そんなに!?体壊すわよ」


希「真姫ちゃんに言われると説得力あるなぁ」


希「でも、苦いのより甘い方が好きやし……」


希「正直、ミルクも入れたかったり…」


真姫「………太るわよ」


希「あはは……。……なんか今日の真姫ちゃん冷たい」


14: 2014/06/11(水) 13:12:21.32 ID:x71WfgNG0
希「ところでー……今日用事あったりするん?」


真姫「別に、ないけど…」


希「だったらウチと部屋のお片付けしよか?」


真姫「お片付け?」


希「ほら、もうすぐ年末やん?大掃除みたいなもんよ。手伝ってくれるよね?」


15: 2014/06/11(水) 13:14:53.90 ID:x71WfgNG0
真姫「私は別に――――」


希「まぁまぁ、どうせ暇なんやろ?よし、早く始めよかー」スクッ


希「はい、手袋とマスク」


真姫「ちょっと!のぞ――――」


希「ゴミ袋も渡すから広げてちょっと待ってな?」


真姫「話を聞いて!私手伝わないわよ!」


希「えーっと……確かこの辺の物が…」ゴソゴソ


希「はい、これとこれとこれ。ゴミ袋に入れてー」


真姫「うん。……ってちが――――」


16: 2014/06/11(水) 13:16:49.92 ID:x71WfgNG0
希「それじゃ、ちょっとこっち片付けるから、真姫ちゃんはそこのやつ全部ゴミ袋にいれてな?」


真姫「しないって言ってるのに…」


希「しっかり手袋とマスクしといてそれ言うん?」


真姫「ち、ちがっ!これは汚れちゃうからつけてるのよ!」


希「ごめんなー。後でお昼ご馳走するからー」


17: 2014/06/11(水) 13:19:59.44 ID:x71WfgNG0
真姫「もう………」


真姫「ええと、ここの雑誌とかを入れるのね…」


真姫「…………」ポイポイ


真姫「あら?…これ」


真姫「小学校の卒業アルバム……?」


真姫「希が捨てるわけないし、間違えたのね」


真姫「………」ペラッ


18: 2014/06/11(水) 13:22:02.06 ID:x71WfgNG0
真姫「どの写真にも希が写ってないわね」


パラッ


真姫「これは……作文?」


真姫「…………」ジー


19: 2014/06/11(水) 13:25:47.86 ID:x71WfgNG0
希「ふんふーん♪」ポイポイ


真姫「希」


希「どうかしたんー?」


真姫「私の夢」


希「いきなりどうしたんよ」


真姫「私は大きくなったら結婚してお嫁さんになりたいです」


20: 2014/06/11(水) 13:27:33.72 ID:x71WfgNG0
希「夢がお嫁さんなんて可愛らしいなぁ」クスクス


真姫「そして海の見える大きなお家に住んで、3匹のお犬さんを飼うことが夢です」


希「………ん?」


真姫「結婚式は真っ白で綺麗なドレスを着て、パパとママに祝福され――――」


希「ちょ、ちょ…!?それって…!」


真姫「ふんふーん♪」ピラッ


21: 2014/06/11(水) 13:29:37.93 ID:x71WfgNG0
希「―――――っ!?」カアァ


真姫「卒業アルバム、紛れ込んでたわよ」


希「かっ、返して!」


真姫「言われなくても返すわよ。………それにしても意外ね」


希「な、なんで…誰にも見られたくないから隠してたんに」ウルウル


真姫「夢がお嫁さんなんて可愛らしいじゃない」


希「も、もうー!///」


22: 2014/06/11(水) 13:39:19.32 ID:x71WfgNG0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


真姫「希。こっちのも捨てていいの?」


希「うん。お願いー」


真姫「よっと……」


希「んー………おしゃべりしながらやってたら、思ったより時間かかってるなぁ」


希「気付いたらもうお昼やん」


23: 2014/06/11(水) 13:41:34.51 ID:x71WfgNG0
真姫「もうそんな時間なの?」


希「お昼ご馳走する言ったし、一旦終わってお昼にしよか?」


真姫「そうね。んー………なんだか腕が痛いわ」ノビー


希「普段使ってない筋肉も使うからなぁ」


希「それじゃ、なんか作ってくるから真姫ちゃんは机の上お願いなー」


24: 2014/06/11(水) 13:42:52.81 ID:x71WfgNG0
希「さて、なにかあったかな……」ゴソゴソ


希「んー………あれ?これって…」


希「そうめんやん……まだ残ってたんやね」


希「真姫ちゃん、にゅうめんでもいい?」


真姫「にゅうめん……?」


希「ああ、えと…温かいそうめんやね」


真姫「うどんみたいなものかしら、私はなんでもいいわ」


希「了解ー。ちょっと待っててなー」


25: 2014/06/11(水) 13:46:22.85 ID:x71WfgNG0
希「ふんふーん♪」トントントン


真姫「希」


希「んー?」


真姫「このアルバムの事なんだけど」


希「ああそれな。貰ったんやけどその学校、二か月も通ってないんよ」


希「だからほら、クラス名簿の所しか写真なくてな」


26: 2014/06/11(水) 13:48:33.39 ID:x71WfgNG0
真姫「そう、なの……」


希「でもまったくの思い出もない、ってわけでもないから残してるんよ」


希「それに、ウチの卒業アルバムはどれも似たり寄ったりなんやし」


希「だからな、音ノ木坂の卒業アルバム。少し期待してん」


希「ウチの写真どれくらいあるんかなー?ってな」クスクス


希「うーん……いい匂い。もうすぐできるからもうちょっと待ってなー」


27: 2014/06/11(水) 13:50:20.27 ID:x71WfgNG0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「最後に溶いた卵を入れて……」


希「真姫ちゃんできたよー」


真姫「とても美味しそうじゃない」


希「ふふん、ウチ渾身の出来なんやから絶対美味しいよ」


希「それじゃあ――――」


「いただきます」


28: 2014/06/11(水) 13:52:00.68 ID:x71WfgNG0
真姫「………」モグモグ


真姫「いいんじゃないかしら。スープは味噌なの?」


希「東條家伝統、味噌スープのにゅうめんや」


希「お腹も膨れるし、体も温まって一石二鳥やで?」


真姫「確かに。ふぅ…温まるわ」


希「夏場でも美味しくいただけるから真姫ちゃんにオススメや」


29: 2014/06/11(水) 13:52:41.06 ID:x71WfgNG0
真姫「希は料理上手なのね」


希「上手やないよ。こんなん、ゆがいて、暖めて、合わせるだけやし」


希「インスタントやレトルトとたいして変わらんよ」


真姫「あっそう………」プイ


希「あれー…?なんか機嫌損ねちゃったかな…?」


30: 2014/06/11(水) 13:55:21.10 ID:x71WfgNG0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「よし、こんなもんやね」


真姫「綺麗に片付いたわね」


希「まぁ、時間かけた割に整理するもんあんまりなかったし」


真姫「じゃあ、なんでしたのよ?」


希「そんなん決まってるやん。年末の風物詩だから、やね」クスクス


31: 2014/06/11(水) 13:59:42.69 ID:x71WfgNG0
プルル


希「と、電話やね。真姫ちゃんちょっとごめんな」


ピッ


希「もしもし……ああ、エリち。どうロシアは寒い?」


希「……おお、想像したくないなぁ。…え?お土産?そうやねぇ…」


希「エリちとお揃いのモノでお願い。内容はエリちのセンスに任せるよ」


希「ふふっ、そんなんないよー」クスクス


32: 2014/06/11(水) 14:00:20.35 ID:x71WfgNG0
希「え?真姫ちゃん…?真姫ちゃんならすぐ近くにいるけど」チラッ


真姫「………」ムッスー


希(うわぁ…なんかすごい機嫌悪くなってる)


希「そうなん?ちょっと待ってな?聞いてみる」


希「真姫ちゃん。エリちから、旅行のお土産なにがいいー?」


33: 2014/06/11(水) 14:01:45.32 ID:x71WfgNG0
真姫「別になんでもいいわよっ!」


希「うひゃー……。エリち聞こえた?なんか甘いものお願いな?」


希「うん。うん……こっちは大丈夫やから。旅行楽しんでな?うん、それじゃ」ピッ


希「真姫ちゃんなんでそんな怒ってるん?」


真姫「別に怒ってないわ!」


34: 2014/06/11(水) 14:02:22.49 ID:x71WfgNG0
希「あー…もしかして、妬いてくれてるん?」


真姫「なっ…!?」カアァ


希「いやー嬉しいなぁ。真姫ちゃんが……うんうん」


真姫「妬いてなんかないわよっ!」プイ


希「あー…そっぽむかれた。あ、そうや」


35: 2014/06/11(水) 14:03:30.44 ID:x71WfgNG0
希「真姫ちゃん真姫ちゃん」


真姫「………」プイ


希「まっきまっきまー♪」


真姫「!?」


希「まっきまっきまー♪」


真姫「や、やめなさいよっ…!」カアァ


36: 2014/06/11(水) 14:04:36.80 ID:x71WfgNG0
希「んー。だって、にこっちがこれすると真姫ちゃん喜ぶって」


真姫「喜んでなんか…!」


希「でもー、真姫ちゃん顔赤いよー?」


真姫「赤っ……別に赤くないわよー!」


希「くすくす。さて真姫ちゃんの良い顔も拝めたことやし、結構汗かいたやろ?お風呂入ろっか?」


希「お風呂沸いてないからシャワーになるんやけどね」


真姫「はぁ……唐突過ぎよ」


37: 2014/06/11(水) 14:06:02.60 ID:x71WfgNG0
希「まぁまぁ、真姫ちゃんもさっぱりしたいやん?」


希「それに、ウチの家の敷居を跨いだら、ウチと一緒にお風呂入る事になってるんよ」


真姫「なにそれ」


希「どう?今ウチが考えたんよ」


真姫「別に………一緒は嫌よ」


希「あー………そうやねー……」


38: 2014/06/11(水) 14:06:40.39 ID:x71WfgNG0
希「それじゃ、真姫ちゃん先入っておいで」


真姫「……何か企んでいるんでしょうね」


希「まっさかー。ウチはいつでも純情やん?」


真姫「………余計に怪しいのだけど」


希「おかしなことしたら殴ってもいいからさ、いっておいで?」


真姫「………」


46: 2014/06/12(木) 01:56:57.26 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


ザー


真姫「はぁ~………」


真姫「気持ちいいわ」


真姫「でも本当、希の考えていること分からないわ」


真姫「………カメラでも仕込んでいるんじゃないでしょうね」


47: 2014/06/12(木) 02:03:27.66 ID:BDcEhRhF0
ガラッ


希「真姫ちゃん入るよー」


真姫「え?ちょ、ちょ……!」ブン


ガシッ


希「もう、いきなり何するんよー」


真姫「殴っていいって言ったのは希でしょ!?」


48: 2014/06/12(木) 02:11:34.12 ID:BDcEhRhF0
希「真姫ちゃん、ウチは「おかしいこと」をしたらって言ったよ?」


希「ウチが我が家のシャワーを浴びるのに何かおかしなことある?」


真姫「なっ――――!?」


希「あー、真姫ちゃんとシャワーなんて新鮮やわぁ」


希「真姫ちゃんシャンプーとってー?」


真姫「だ、騙したわねぇ!」


希「んー?真姫ちゃんもう出てしまうん?」


真姫「当たり前でしょ!」


49: 2014/06/12(木) 02:21:03.01 ID:BDcEhRhF0
希「まぁまぁ、まだ体とか洗ってないんやろ?」


希「それに今出ても真姫ちゃんのお洋服、洗濯中だから着替えないよ?」


真姫「えっ!?」


希「ああ、大丈夫。ウチの貸すから安心してな?」


希「ウチが出て、真姫ちゃんの用意するまで真姫ちゃん出れないから」ニッコリ


真姫「のぞみぃ~!」ポカポカ


希「あいたた、真姫ちゃん痛い痛い」クスクス


51: 2014/06/12(木) 11:51:53.45 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「ウチの服小さくない?」


真姫「ぴったりって言えばぴったりだけど……」


希「あ、胸がすーすーするん?」


希「真姫ちゃんまだまだ育ち盛りやから、心配せんでいいよ?」


真姫「別にそんな……気にしてないわよ」


52: 2014/06/12(木) 11:58:48.07 ID:BDcEhRhF0
希「くすくす。さてそれじゃー、真姫ちゃんお買い物いこか?」


真姫「……お買い物?」


希「もうすぐ年末やしおせちの材料買わんとね」


真姫「おせちって…面倒じゃないの?」


希「風物詩風物詩♪」クスクス


希「それにおせちって一度作ると4日くらいは夕食に困らんから結構便利なんよ」


真姫「ホント…希って何考えてるかわかんないわ」


53: 2014/06/12(木) 13:00:10.20 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「こんなもんかな」


希「早めに買っておかないと、かまぼことかぼったくり価格になるからなぁ」


真姫「そうなの?」


希「せやで。このかまぼこあるやん?あと何日かしたら2倍以上に値上がってるんよ」


真姫「なにそれ、ぼったくりじゃない」


希「やろ?」


54: 2014/06/12(木) 13:46:52.03 ID:BDcEhRhF0
希「っと、買い忘れがあったの忘れてた」


希「ちょっと買ってくるから真姫ちゃんここで待っててな?」タッ


真姫「あ、ちょっと!」


真姫「もう………」


「真姫ちゃん………?」


55: 2014/06/12(木) 14:05:14.54 ID:BDcEhRhF0
希「ふぅ、残っててよかったよかった」


希「ついでに肉まんも買ったし、真姫ちゃんと食べよ」


希「あれ……あれって真姫ちゃんと……」





真姫「もういいって言ってるでしょ!」


真姫母「真姫ちゃん!」


真姫「ママなんて……知らないっ!」タッ


56: 2014/06/12(木) 14:06:06.44 ID:BDcEhRhF0
希「おおっと!」


真姫「あっ……」


希「真姫ちゃん……」


真姫「…行くわよ!」スタスタ


希「え?あ、ああ……ええと」


ペコリ


希「ま、まって、真姫ちゃんー!」


57: 2014/06/12(木) 14:31:20.72 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「ふぅ………お夕飯美味しいかったなぁ…」


真姫「………そうね」


希「やっぱり麺類は作りやすくてええな」


希「真姫ちゃん手伝ってくれてありがとうなー」


真姫「……うん」


58: 2014/06/12(木) 14:32:31.05 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「良いお湯やね真姫ちゃん」


真姫「……うん」


希「シャワーもよかったけど、やっぱりあったかな湯船につかると気分もええなぁ」


真姫「……うん」


希「真姫ちゃんの発展途上のお胸、わしわししたいけど、したら怒るんやろうなー」


真姫「……そうね」


59: 2014/06/12(木) 14:38:21.76 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


真姫「………」ボー


希「………」


希(エリちが言ってたけど、携帯の電源切ってるっぽいし)


希(やっぱり真姫ちゃん親と喧嘩してたんやな)


希(どうしようか悩んでいるっぽいなぁ)


希(ウチがなんとかするのは簡単なんやけど………)


60: 2014/06/12(木) 14:41:44.11 ID:BDcEhRhF0
希(カードは………)ペラッ


希(『節制』の逆位置…。「不運」や「家庭の不和」の意味を持つカード…)


希(まさに今の真姫ちゃんやん)


希「真姫ちゃん、そろそろいい時間になるけど」


真姫「……そうね」


希「今日はうち泊まる?」


真姫「……そうね」ボー


61: 2014/06/12(木) 14:42:50.93 ID:BDcEhRhF0
希「よしっ!そうと決まったら……ベッドにダイブや!」グイ


真姫「………え?きゃあ!?」


バタン


真姫「いたた……」


希「ごめんなー。お客様用のお布団ないからウチと一緒に寝よか?」


真姫「ちょっと!私泊まるなんて言ってないわよ!」


希「………」


真姫「な、なによ…?」


62: 2014/06/12(木) 14:45:02.49 ID:BDcEhRhF0
希「いや、真姫ちゃん何も聞いてないし、自分でも何言ったか覚えてないし……」


真姫「しょ、しょうがないじゃない。……考え事があったのよ」


希「そうなん?でもまぁ、今日は泊まってくれるんやろ?」


真姫「どうしてそうな――――」


希「あー、今日は真姫ちゃんに泊まってほしいなー。ウチ今朝怖い夢見たからひとりやったら寝れんよー(棒)」


真姫「なによそれ……」クスッ


63: 2014/06/12(木) 14:47:08.07 ID:BDcEhRhF0
希「それにウチとしては、真姫ちゃんが泊まってくれるととっても嬉しいんやけどな」


真姫「なっ……!」カアァ


真姫「しょ、しょうがないわね。希がそこまで言うのなら泊まってあげても……」


希(ちょろい)


希「くすくす……」


真姫「何よ急に笑って…」


希「いやー、やっぱり真姫ちゃんやなー。って」


64: 2014/06/12(木) 14:48:40.46 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


希「それじゃー、灯り消すよー」


真姫「ええ。おやすみなさい」


希「お休みー」


真姫「………」


希「………」


真姫「ねぇ、希…」


希「んー?」


65: 2014/06/12(木) 14:50:05.36 ID:BDcEhRhF0
真姫「その……聞かないの?」


希「なにをー?」


真姫「しらばっくれないで。私が押しかけた理由よ」


希「んー?もしかして聞いて欲しかったん?」


真姫「そんなわけ――――」


希「そうやね……」


66: 2014/06/12(木) 14:53:55.10 ID:BDcEhRhF0
希「ウチが助言してもよかったんやけどな」


希「真姫ちゃんがひとりで解決せないかんと思ったから」


希「ウチも…いつまでも真姫ちゃん達と一緒におれんし…‥」


希「だから時間はあげたけど、ウチから何か言うのはやめてたんよ」


真姫「希……」


67: 2014/06/12(木) 14:54:38.27 ID:BDcEhRhF0
希「だからな」


希「これがきっと最後の助言」


希「友達だからやなくて三年生として、人生の少し先を歩くウチの助言」


希「後悔だけは絶対にせんといてな?」


真姫「後悔?」


68: 2014/06/12(木) 14:58:50.06 ID:BDcEhRhF0
希「うん。ウチってほら、昔転校が多かったって言ったやろ?」


希「だからな、ウチずっと前からあること決めてん」


希「誰が相手でも、どんなことがあっても、最後は笑顔で別れようって」


希「だって、それが最後のお別れになるかもしれんやん?」


希「喧嘩して、それがその人の最後に見た顔なんて…そんなの嫌やん」


希「だから、な?後悔しないようにするんよ?」


69: 2014/06/12(木) 14:59:26.19 ID:BDcEhRhF0
真姫「………」


希「それと………」ゴソゴソ


真姫「きゃっ!?」ビクッ


希「ふふっ、真姫ちゃんの手温かいなぁ。人間湯たんぽやね」ギュー


真姫「も、もう希は…!」


70: 2014/06/12(木) 15:01:00.09 ID:BDcEhRhF0
希「何かあったらウチを頼ってな?」


真姫「……さっき最後の助言って言ったじゃない」


希「そう思ったんやけどな……」


希「やっぱりウチ、これ苦手っぽい」アハハ


希「だからな真姫ちゃん、ウチが卒業してもずっとウチを頼ってな?」


真姫「そう……ね。…考えておくわ」


71: 2014/06/12(木) 15:01:59.02 ID:BDcEhRhF0
真姫「………」


希「………」


真姫「……希。その…ね。今朝、ママとね……」


希「………」


真姫「……希?」


希「すぅ……すぅ……」スヤスヤ


72: 2014/06/12(木) 15:02:47.47 ID:BDcEhRhF0
真姫「もう、「頼ってな」とか言ったくせに」


希「う……ん……」スヤスヤ


真姫「………」


真姫「………ありがとう」


73: 2014/06/12(木) 15:03:14.55 ID:BDcEhRhF0
――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


チュンチュン


希「ん……」


希「ふぁ……」ノビー


希「真姫……ちゃん?」キョロキョロ


74: 2014/06/12(木) 15:05:33.70 ID:BDcEhRhF0
ガラッ


希「真姫ちゃーん?」


希「置き手紙…?」


希「ええと……」ペラッ



『昨日は本当にごめんなさい。そして、ありがとう。
 後悔しないよう、ママと話し合ってきます。
 今朝も朝食作ったの。昨日よりはマシになってると思うわ。
 もしよかったら、どうぞ。
                     西木野 真姫』


75: 2014/06/12(木) 15:06:53.32 ID:BDcEhRhF0
希「うまく仲直りできるといいな」


希「さて、真姫ちゃんの作ってくれたのは……」パカッ


希「ふふっ、真っ黒からこげ茶色にランクアップやね」クスクス


希「お味は……」パクッ


希「苦い…でも美味しいなぁ」


76: 2014/06/12(木) 15:08:40.05 ID:BDcEhRhF0
希「………」モグモグ


希「あれ…?」


希「この部屋ってこんなに広かったっけ?」


希「ずいぶんと広くかんじるなぁ……」


希「………真姫ちゃん帰ってこんかな。なんてな…」


77: 2014/06/12(木) 15:10:36.35 ID:BDcEhRhF0
ピンポーン


希「……真姫ちゃんかな?」


ガチャ


ことり「………」


希「あれ?ことりちゃん、こんな早い時間にどうかしたん?」


ことり「希ちゃん。その、今日……泊めてくれるかな?」


78: 2014/06/12(木) 15:13:36.56 ID:BDcEhRhF0
希「………」


ことり「………」


希「ふふっ…!あはは!」


ことり「え、ええ!?どうしたの!?」


希「いやなんでもないよ。ふふっ…ただウチ愛されてるんやなって」


ことり「……?」


希「まぁまぁ、外は寒いやろ?中入って」


希「お腹すいてない?さいっこうな朝ごはんあるんよ。一緒に食べよ?」







おしまい

79: 2014/06/12(木) 15:16:32.86 ID:BDcEhRhF0
最後まで読んでいただきありがとうございました。
真姫ちゃんすっごく難しいです。もしかしたらキャラ崩壊してたかもしれません。崩壊してたらごめんなさい。


次回作なのですが、シリアスものなんて需要ありますかね?
あればそれを書きます。
ないなら、このSSの続きか漫画版のにこまきでも書きます。

80: 2014/06/12(木) 15:17:48.93 ID:Hq87o7WW0
おつ
シリアス大好きだよ

86: 2014/06/12(木) 16:04:45.60 ID:xvS+L7d30

ことりちゃんの続きも見たかったー

引用元: 希「まっきまっきまー♪」