1: 2017/01/01(日) 21:23:00.87 ID:y7w+txwO.net
善子「ねえ、ずら丸」
花丸(幼稚園以来、全く会うことがなかった善子ちゃん)
花丸(その善子ちゃんと、この高校で再会した)
花丸(最初はなんとも思ってなかったけど……)
花丸(マルは徐々に、善子ちゃんに惹かれていった……)
善子「ちょっと! ずら丸! 聞いてんの!?」
花丸「ああ、ごめん、善子ちゃん! 何だっけ?」
花丸(幼稚園以来、全く会うことがなかった善子ちゃん)
花丸(その善子ちゃんと、この高校で再会した)
花丸(最初はなんとも思ってなかったけど……)
花丸(マルは徐々に、善子ちゃんに惹かれていった……)
善子「ちょっと! ずら丸! 聞いてんの!?」
花丸「ああ、ごめん、善子ちゃん! 何だっけ?」
2: 2017/01/01(日) 21:23:55.37 ID:y7w+txwO.net
花丸(「ずら丸」というのは、高校生になった善子ちゃんから貰ったあだ名)
花丸(最初は戸惑ったけど、善子ちゃんにあだ名を付けて貰ったという事がすごく嬉しかった)
善子「まったく! えっとさぁ、ギルキスの集会の時のリリーとマリーがね……!」
花丸(善子ちゃんは、同じ3人組ユニットメンバーの梨子さんと鞠莉さんにもあだ名を付けてるけど……)
善子「でね、マリーがやらかして……! もう信じらんない!」
花丸(それに、善子ちゃんは梨子さんや鞠莉さんととっても仲がいいみたい)
善子「……リリー、冷静にツッコミながらも、めっちゃ怒ってわねアレ……」
花丸(でも、同じユニットのメンバー同士、仲がいいことはとてもいいことだよね)
花丸(最初は戸惑ったけど、善子ちゃんにあだ名を付けて貰ったという事がすごく嬉しかった)
善子「まったく! えっとさぁ、ギルキスの集会の時のリリーとマリーがね……!」
花丸(善子ちゃんは、同じ3人組ユニットメンバーの梨子さんと鞠莉さんにもあだ名を付けてるけど……)
善子「でね、マリーがやらかして……! もう信じらんない!」
花丸(それに、善子ちゃんは梨子さんや鞠莉さんととっても仲がいいみたい)
善子「……リリー、冷静にツッコミながらも、めっちゃ怒ってわねアレ……」
花丸(でも、同じユニットのメンバー同士、仲がいいことはとてもいいことだよね)
3: 2017/01/01(日) 21:34:14.63 ID:y7w+txwO.net
~夜、国木田家~
花丸「オラも、もっと善子ちゃんと仲良くなりたい……」
花丸「手紙でも書いてみようかな……」ガサッ
花丸「ラブレターと言うよりも、もっと曖昧な感じにして……」カキカキ
花丸「あくまで何かのキッカケになったらいいなくらいの感じで」カキカキ
花丸「差出人も、不確定な感じにして……」カキカキ
花丸「差出人の名前……善子ちゃんの感性に合うかな、これ……」ピラッ
花丸「まあ、思いっきり短くて曖昧な表現だけど、とりあえずこれだけ伝えられればいいや」
花丸「これで善子ちゃんに何の変化が見られなくても、別に構わないずら」
花丸「この内容じゃ全く期待できないし、行動を開始したという事実に意味があるずら」
花丸「あくまでマルが、善子ちゃんに対しての行動を初めて実践してみた、ということで」
花丸「オラも、もっと善子ちゃんと仲良くなりたい……」
花丸「手紙でも書いてみようかな……」ガサッ
花丸「ラブレターと言うよりも、もっと曖昧な感じにして……」カキカキ
花丸「あくまで何かのキッカケになったらいいなくらいの感じで」カキカキ
花丸「差出人も、不確定な感じにして……」カキカキ
花丸「差出人の名前……善子ちゃんの感性に合うかな、これ……」ピラッ
花丸「まあ、思いっきり短くて曖昧な表現だけど、とりあえずこれだけ伝えられればいいや」
花丸「これで善子ちゃんに何の変化が見られなくても、別に構わないずら」
花丸「この内容じゃ全く期待できないし、行動を開始したという事実に意味があるずら」
花丸「あくまでマルが、善子ちゃんに対しての行動を初めて実践してみた、ということで」
4: 2017/01/01(日) 21:36:06.45 ID:y7w+txwO.net
~翌日、昼休み~
花丸「図書委員の仕事の前に、善子ちゃんの靴箱に……」キョロキョロ
花丸「誰もいない今がチャンス!」ガチャッ サッ
花丸「よし、図書室へ行こうっと」タッタッタッタッ
ルビィ「…………」コソッ
ルビィ「へえ……」
ルビィ(花丸ちゃんの挙動が怪しかったから、後を付けてみたら……)
ルビィ(やっぱりね。ルビィはその想い、とっくに気付いてたよ)
ルビィ(ついに行動を開始する気になったんだねっ!)
ルビィ(これは、どうなるか楽しみだなぁ……♡)
花丸「図書委員の仕事の前に、善子ちゃんの靴箱に……」キョロキョロ
花丸「誰もいない今がチャンス!」ガチャッ サッ
花丸「よし、図書室へ行こうっと」タッタッタッタッ
ルビィ「…………」コソッ
ルビィ「へえ……」
ルビィ(花丸ちゃんの挙動が怪しかったから、後を付けてみたら……)
ルビィ(やっぱりね。ルビィはその想い、とっくに気付いてたよ)
ルビィ(ついに行動を開始する気になったんだねっ!)
ルビィ(これは、どうなるか楽しみだなぁ……♡)
6: 2017/01/01(日) 21:46:10.13 ID:y7w+txwO.net
~放課後の練習後、玄関~
善子「さて、帰ろっと……」パカッ
善子「……? 何、これ……」ピラッ
善子「!? まさかラブ……!?」
花丸「よ、善子ちゃん、どうしたの?」
ルビィ「靴、履き替えないの?」
善子「え……えっと……」サッ
善子(ど、どうしよう……)
善子「さて、帰ろっと……」パカッ
善子「……? 何、これ……」ピラッ
善子「!? まさかラブ……!?」
花丸「よ、善子ちゃん、どうしたの?」
ルビィ「靴、履き替えないの?」
善子「え……えっと……」サッ
善子(ど、どうしよう……)
7: 2017/01/01(日) 21:47:01.65 ID:y7w+txwO.net
善子(本当なら家に帰ってからじっくり読みたい……でも)
善子(この放課後の間に、誰かが私を待ってるかもしれないし……)
善子(だとしたら、今すぐ内容を確認しなきゃ……)
善子「ごめん、ずら丸、ルビィ。先帰ってて」
善子「私、用事あるの思い出したから」
花丸「う、うん分かった」
ルビィ「分かった! じゃあね、善子ちゃん!」
花丸「じゃあね、善子ちゃん……」
善子「じゃ、じゃあね……」
善子(この放課後の間に、誰かが私を待ってるかもしれないし……)
善子(だとしたら、今すぐ内容を確認しなきゃ……)
善子「ごめん、ずら丸、ルビィ。先帰ってて」
善子「私、用事あるの思い出したから」
花丸「う、うん分かった」
ルビィ「分かった! じゃあね、善子ちゃん!」
花丸「じゃあね、善子ちゃん……」
善子「じゃ、じゃあね……」
9: 2017/01/01(日) 21:53:33.33 ID:y7w+txwO.net
善子(さて……では読みますか……)
善子「い、いたずらとか、私への悪口だったらどうしよう……」ドキドキ
善子(えーい、まずは読まないことには……!)ピラッ
善子「なになに……」
『あなたのことを考えると、気持ちがとても高揚します』
『あなたといると、心が温かくなります。胸が熱くなります』
『ただこれだけを伝えたくて、この手紙を書きました』
『~あなたから、大切なあだ名を授かりし者より~』
善子「…………」
善子「い、いたずらとか、私への悪口だったらどうしよう……」ドキドキ
善子(えーい、まずは読まないことには……!)ピラッ
善子「なになに……」
『あなたのことを考えると、気持ちがとても高揚します』
『あなたといると、心が温かくなります。胸が熱くなります』
『ただこれだけを伝えたくて、この手紙を書きました』
『~あなたから、大切なあだ名を授かりし者より~』
善子「…………」
10: 2017/01/01(日) 21:54:25.22 ID:y7w+txwO.net
善子「一応、嬉しいことを書いてくれてるわね……高揚、温かく、熱く……か」
善子「ラブレターと言うより、照れ屋さんのファンレターだったりして……」
善子「だって、ラブレターならきっと、もっとドストレートに想いを書き記すはずだもの」
善子「ま、まあ、私の悪口とかじゃなくて良かったわ……」
善子「きっと、私のリトルデーモン志望の子に違いないわっ!」
善子(……この差出人の名前……)
善子「私から、大切な……あだ名……を……授かりし者……」
善子「あだ名……二つ名……」
善子「ラブレターと言うより、照れ屋さんのファンレターだったりして……」
善子「だって、ラブレターならきっと、もっとドストレートに想いを書き記すはずだもの」
善子「ま、まあ、私の悪口とかじゃなくて良かったわ……」
善子「きっと、私のリトルデーモン志望の子に違いないわっ!」
善子(……この差出人の名前……)
善子「私から、大切な……あだ名……を……授かりし者……」
善子「あだ名……二つ名……」
11: 2017/01/01(日) 22:00:54.59 ID:y7w+txwO.net
善子(この学校において、私が二つ名を与えた人間は2人……いえ、3人、か……)
善子(ということはリリーかマリー……)
善子(ま、あいつはないでしょ……どうせ……)
善子「とにかく! フフフ……ついに、ついに!」
善子「私のリトルデーモンになりたい者が現れたのね……!」
~翌日の昼休み~
善子(さっそく、2年生の教室に来てしまった……)
善子「す、すみませーん」
千歌「あ! 善子ちゃん!」
善子「千歌さん……リ、リリーはいますか……?」
善子(ということはリリーかマリー……)
善子(ま、あいつはないでしょ……どうせ……)
善子「とにかく! フフフ……ついに、ついに!」
善子「私のリトルデーモンになりたい者が現れたのね……!」
~翌日の昼休み~
善子(さっそく、2年生の教室に来てしまった……)
善子「す、すみませーん」
千歌「あ! 善子ちゃん!」
善子「千歌さん……リ、リリーはいますか……?」
12: 2017/01/01(日) 22:02:03.45 ID:y7w+txwO.net
千歌「梨子ちゃん! お~い、梨子ちゃ~ん! 善子ちゃんが呼んでるよー!!」
梨子「はいはい」タタッ
梨子「どうしたの? 善子ちゃん」
善子「リリー……、クククク……」
善子「ずばり! あなた、私のリトルデーモンになりたいと思ってるでしょ!」
梨子「はぁ?」ジトー
善子「え……」
梨子「はいはい」タタッ
梨子「どうしたの? 善子ちゃん」
善子「リリー……、クククク……」
善子「ずばり! あなた、私のリトルデーモンになりたいと思ってるでしょ!」
梨子「はぁ?」ジトー
善子「え……」
14: 2017/01/01(日) 22:08:03.09 ID:y7w+txwO.net
梨子「はあ……もう、善子ちゃん、冗談はよしてよ」
梨子「リトルデーモンになる気はないって何回言ったら分かるのよ……」
善子「そ、そう……」
梨子「まさか、これを言うために、わざわざ……」ジトー
善子「も、もう用は済みました! 失礼しますっ!」ダッ
~~~~~~
善子「3年生教室……」
善子(リリーじゃなかったら、マリーでしょ!)
善子「し、失礼します。鞠莉さんいますか?」
梨子「リトルデーモンになる気はないって何回言ったら分かるのよ……」
善子「そ、そう……」
梨子「まさか、これを言うために、わざわざ……」ジトー
善子「も、もう用は済みました! 失礼しますっ!」ダッ
~~~~~~
善子「3年生教室……」
善子(リリーじゃなかったら、マリーでしょ!)
善子「し、失礼します。鞠莉さんいますか?」
15: 2017/01/01(日) 22:09:24.09 ID:y7w+txwO.net
鞠莉「オウ、善子! 私たちのクラスへようこそ♪」タタッ
善子「マリー、話があるんだけど……」
鞠莉「なになに? なんでも言って♡」
善子「マ、マリー! あなた、ついに……」
善子「ついに、私のリトルデーモンになる気になったでしょ!」
鞠莉「ホワイ? なぜ?」
善子「な、なぜって……」
善子「マリー、話があるんだけど……」
鞠莉「なになに? なんでも言って♡」
善子「マ、マリー! あなた、ついに……」
善子「ついに、私のリトルデーモンになる気になったでしょ!」
鞠莉「ホワイ? なぜ?」
善子「な、なぜって……」
16: 2017/01/01(日) 22:14:47.88 ID:y7w+txwO.net
鞠莉「うーん、誘ってくれるのは嬉しいんだけどね♡」
鞠莉「でもごめんね、善子! それはオコトワリでーす♪」
善子「ガーン……」
善子「わ、分かりました……失礼します……」
~~~~~~
善子「……はぁ……き、来てしまった……」
善子「図書室……」
善子(リリーもマリーも違った……)
善子(なら…………残る1人は……)
鞠莉「でもごめんね、善子! それはオコトワリでーす♪」
善子「ガーン……」
善子「わ、分かりました……失礼します……」
~~~~~~
善子「……はぁ……き、来てしまった……」
善子「図書室……」
善子(リリーもマリーも違った……)
善子(なら…………残る1人は……)
17: 2017/01/01(日) 22:15:36.25 ID:y7w+txwO.net
善子(ありえないと思うけど……でも……っ!)
善子(も、もしかしたら……! もしかしたらっ……!!)ガラッ
花丸「あ! 善子ちゃん」
善子「…………」キョロキョロ
善子「だ、誰もいないわね……」
花丸「そ、そうだね……」
善子(チャ、チャンス!)
善子(も、もしかしたら……! もしかしたらっ……!!)ガラッ
花丸「あ! 善子ちゃん」
善子「…………」キョロキョロ
善子「だ、誰もいないわね……」
花丸「そ、そうだね……」
善子(チャ、チャンス!)
18: 2017/01/01(日) 22:16:23.82 ID:y7w+txwO.net
善子「……ず! ずら丸!」
花丸「な、何?」
善子「あなた、ひょっとして……」
花丸「うん……」
善子「私の……」
善子「わっ、私の! リ……リトルデーモンに……」
善子「なって……くれる、とか……」
花丸「……え?」
花丸「な、何?」
善子「あなた、ひょっとして……」
花丸「うん……」
善子「私の……」
善子「わっ、私の! リ……リトルデーモンに……」
善子「なって……くれる、とか……」
花丸「……え?」
19: 2017/01/01(日) 22:26:31.10 ID:y7w+txwO.net
善子「な、なってくれるんでしょう!?」ズイッ
善子「私の! リトルデーモンにっ!!」
花丸「わぁっ!? ///」
花丸(ち、近い!! /////)
花丸「うう…………ごめん、善子ちゃん……」
善子「え……」
花丸「何度も、このやりとりしてきたけど……」
善子「…………」
善子「私の! リトルデーモンにっ!!」
花丸「わぁっ!? ///」
花丸(ち、近い!! /////)
花丸「うう…………ごめん、善子ちゃん……」
善子「え……」
花丸「何度も、このやりとりしてきたけど……」
善子「…………」
20: 2017/01/01(日) 22:27:27.24 ID:y7w+txwO.net
花丸「答えは、同じだよ……」
花丸「オラは、善子ちゃんのリトルデーモンにはならない」
善子「……っ」
善子「……そ、そう……」
花丸(あああ……善子ちゃんがガッカリしてる……)
善子(知ってた……知ってたわよ……)
善子(誰も私のリトルデーモンになんかなりたがらないなんてことはっ……)
花丸(ごめん善子ちゃん……でも、だって……)
花丸「オラは、善子ちゃんのリトルデーモンにはならない」
善子「……っ」
善子「……そ、そう……」
花丸(あああ……善子ちゃんがガッカリしてる……)
善子(知ってた……知ってたわよ……)
善子(誰も私のリトルデーモンになんかなりたがらないなんてことはっ……)
花丸(ごめん善子ちゃん……でも、だって……)
21: 2017/01/01(日) 22:37:33.51 ID:y7w+txwO.net
善子(でも……だったらなんなのよ!! なによ、あの手紙は!! どういうこと!?)
花丸(だって、リトルデーモンを名乗ったら……)
善子(私のファンと言ったら、それすなわちリトルデーモンってことでしょ!?)
花丸(善子ちゃんと、対等で居られなくなる気がするから……)
善子(リトルデーモンを称したいってことでしょ!? そうなんじゃないの!?)
花丸「…………」
善子(くぅっ……こ、こうなったら、3人に直接、誰が手紙を書いたかを問い詰めるしか……!)
善子「ねえ……花丸」
花丸「!!」
花丸(だって、リトルデーモンを名乗ったら……)
善子(私のファンと言ったら、それすなわちリトルデーモンってことでしょ!?)
花丸(善子ちゃんと、対等で居られなくなる気がするから……)
善子(リトルデーモンを称したいってことでしょ!? そうなんじゃないの!?)
花丸「…………」
善子(くぅっ……こ、こうなったら、3人に直接、誰が手紙を書いたかを問い詰めるしか……!)
善子「ねえ……花丸」
花丸「!!」
22: 2017/01/01(日) 22:38:48.74 ID:y7w+txwO.net
善子「ちょっと……真剣な話があるんだけど……」
花丸(な……名前で呼ばれた……!?)
花丸(あ、あだ名は!? あだ名はどうしたの!?)
善子「ちょっと……聞いてる? 花丸」
花丸(! また……っ! どうしてずら丸って呼んでくれないの……?)
花丸(……ああ……そうか……嫌われたんだ……)
花丸(マルが、リトルデーモンになるのを断ったから……)
善子「花丸ってば!!」
花丸(な……名前で呼ばれた……!?)
花丸(あ、あだ名は!? あだ名はどうしたの!?)
善子「ちょっと……聞いてる? 花丸」
花丸(! また……っ! どうしてずら丸って呼んでくれないの……?)
花丸(……ああ……そうか……嫌われたんだ……)
花丸(マルが、リトルデーモンになるのを断ったから……)
善子「花丸ってば!!」
23: 2017/01/01(日) 22:40:30.68 ID:y7w+txwO.net
花丸「……ごめん、善子ちゃん……ちょっと具合悪くなってきた……」ウルッ
善子「え!? だ、大丈夫なの!?」
花丸「う……ううっ……ぅ……くっ……」グスッ
善子「な、泣いてる……!? どこか痛いの!?」
善子「ほ、保健室に行きましょう!? 一緒に行ってあげるから!」
花丸「だ、大丈夫だから……1人になれば平気だから……」ポロポロ
善子「へ、平気って……! そんなわけ……!」
花丸「お願い善子ちゃん! 1人にさせて!! ……出てって!!!」ゴシゴシ
善子「……!!」ビクッ
善子「わ、分かったわよ……」
善子「え!? だ、大丈夫なの!?」
花丸「う……ううっ……ぅ……くっ……」グスッ
善子「な、泣いてる……!? どこか痛いの!?」
善子「ほ、保健室に行きましょう!? 一緒に行ってあげるから!」
花丸「だ、大丈夫だから……1人になれば平気だから……」ポロポロ
善子「へ、平気って……! そんなわけ……!」
花丸「お願い善子ちゃん! 1人にさせて!! ……出てって!!!」ゴシゴシ
善子「……!!」ビクッ
善子「わ、分かったわよ……」
35: 2017/01/02(月) 18:03:53.88 ID:Ka8X38PT.net
~翌朝、玄関~
花丸(昨日……あれから、善子ちゃんは1度もあだ名で呼んでくれなかった……)
花丸(ずっと心配してくれてたけど……オラの名前を、花丸花丸って、連呼して……)
花丸(やっぱり、内心は、マルのこと嫌って……)ガチャッ
花丸「! 靴箱の中に……手紙……?」
花丸「…………」ピラッ
花丸「よ、善子ちゃん!?」
花丸(昨日……あれから、善子ちゃんは1度もあだ名で呼んでくれなかった……)
花丸(ずっと心配してくれてたけど……オラの名前を、花丸花丸って、連呼して……)
花丸(やっぱり、内心は、マルのこと嫌って……)ガチャッ
花丸「! 靴箱の中に……手紙……?」
花丸「…………」ピラッ
花丸「よ、善子ちゃん!?」
36: 2017/01/02(月) 18:04:48.63 ID:Ka8X38PT.net
『堕天使ヨハネに与えられし二つ名を持つ者よ……』
『今日中に私への好意を思う存分書き綴って、』
『その手紙を放課後までに、私の靴箱に入れておきなさい』
『ただし! このヨハネとどうしても直接話したい人は、』
『昼休みにプール付近の校舎裏に来なさい』
『……待っててあげるから』
『~あなたへ二つ名を与えし堕天使ヨハネより~』
『今日中に私への好意を思う存分書き綴って、』
『その手紙を放課後までに、私の靴箱に入れておきなさい』
『ただし! このヨハネとどうしても直接話したい人は、』
『昼休みにプール付近の校舎裏に来なさい』
『……待っててあげるから』
『~あなたへ二つ名を与えし堕天使ヨハネより~』
37: 2017/01/02(月) 18:10:14.95 ID:Ka8X38PT.net
花丸「…………善子ちゃん…………」
花丸(ど、どうしよう……放課後までに、善子ちゃんへの想いを、手紙に……?)
花丸「でも、これってもしかして……嫌われては……いない……?」ドキドキ
~~~~~~
梨子「何これ……ま、まさか!?」ピラッ
梨子「……なーんだ、善子ちゃんかぁ……」
梨子「もう……善子ちゃん、また変なことを考えて……」
梨子「はぁ……どうしようかしら……」
花丸(ど、どうしよう……放課後までに、善子ちゃんへの想いを、手紙に……?)
花丸「でも、これってもしかして……嫌われては……いない……?」ドキドキ
~~~~~~
梨子「何これ……ま、まさか!?」ピラッ
梨子「……なーんだ、善子ちゃんかぁ……」
梨子「もう……善子ちゃん、また変なことを考えて……」
梨子「はぁ……どうしようかしら……」
38: 2017/01/02(月) 18:11:49.57 ID:Ka8X38PT.net
~~~~~~
鞠莉「手紙……! わ、私へのラブレターとか……!?」ピラッ
鞠莉「……善子……、これは、ゲーム……?」
鞠莉「……んー? 二つ名って何のことかしら……?」
鞠莉「もしかして、『マリー』、のこと?」
鞠莉「これ、善子に付けられたんじゃなくて……」
鞠莉「私が、自分で『マリーって呼んでね♡』って言ったと思うんだけど……」
鞠莉「ま、いっか♪ 細かいことは気にしなーい♡」
鞠莉「ラブレターじゃなくて残念だけど、善子のゲーム、乗ってあげるわ♪」
鞠莉「手紙……! わ、私へのラブレターとか……!?」ピラッ
鞠莉「……善子……、これは、ゲーム……?」
鞠莉「……んー? 二つ名って何のことかしら……?」
鞠莉「もしかして、『マリー』、のこと?」
鞠莉「これ、善子に付けられたんじゃなくて……」
鞠莉「私が、自分で『マリーって呼んでね♡』って言ったと思うんだけど……」
鞠莉「ま、いっか♪ 細かいことは気にしなーい♡」
鞠莉「ラブレターじゃなくて残念だけど、善子のゲーム、乗ってあげるわ♪」
39: 2017/01/02(月) 18:22:44.20 ID:Ka8X38PT.net
~教室~
善子「…………」
ルビィ「あ! 花丸ちゃん、おはよう!」
花丸「おはよう、ルビィちゃん」
花丸(善子ちゃんに昨日のことを謝らないと……)
花丸「よ、善子ちゃん、おはよう」
善子「!」ドキッ
善子「お、おはよう……」
善子(まずい、手紙のこと……)
善子「…………」
ルビィ「あ! 花丸ちゃん、おはよう!」
花丸「おはよう、ルビィちゃん」
花丸(善子ちゃんに昨日のことを謝らないと……)
花丸「よ、善子ちゃん、おはよう」
善子「!」ドキッ
善子「お、おはよう……」
善子(まずい、手紙のこと……)
40: 2017/01/02(月) 18:25:09.49 ID:Ka8X38PT.net
花丸「善子ちゃん、昨日はごめんね……」
善子「あ、本当に具合大丈夫だったの?」
花丸「うん、大丈夫。今は元気だから……」
善子(よかった……なんともなかったみたいね)
花丸(とはいえ、さっきの善子ちゃんの手紙には非常に困ってるけど……)
花丸「善子ちゃん、昨日はたくさん心配してくれたのに、キツく当たっちゃってごめんなさい……」
善子「い、いいのいいの! 具合悪かったんだからしょうがないわよ!」
善子「あんたが元気になってよかったわ。はい、この話はこれでおしまい!」
花丸「うん……ありがとう……」
善子「あ、本当に具合大丈夫だったの?」
花丸「うん、大丈夫。今は元気だから……」
善子(よかった……なんともなかったみたいね)
花丸(とはいえ、さっきの善子ちゃんの手紙には非常に困ってるけど……)
花丸「善子ちゃん、昨日はたくさん心配してくれたのに、キツく当たっちゃってごめんなさい……」
善子「い、いいのいいの! 具合悪かったんだからしょうがないわよ!」
善子「あんたが元気になってよかったわ。はい、この話はこれでおしまい!」
花丸「うん……ありがとう……」
41: 2017/01/02(月) 18:29:17.87 ID:Ka8X38PT.net
花丸(やっぱり、善子ちゃんはとっても優しいずら……)
花丸「…………」
善子「…………」
善子(まずいまずい……手紙のこと訊いてこないで……恥ずかしいから……)
ルビィ「…………」
花丸「あっ、ルビィちゃん!」
ルビィ「えっ?」
花丸「昨日のテレビ見た? 7時からの……」
ルビィ「あ、もしかしてあれ?」
善子(良かった、訊かれなかった……)ホッ
花丸「…………」
善子「…………」
善子(まずいまずい……手紙のこと訊いてこないで……恥ずかしいから……)
ルビィ「…………」
花丸「あっ、ルビィちゃん!」
ルビィ「えっ?」
花丸「昨日のテレビ見た? 7時からの……」
ルビィ「あ、もしかしてあれ?」
善子(良かった、訊かれなかった……)ホッ
42: 2017/01/02(月) 18:42:24.10 ID:Ka8X38PT.net
~昼休み、プール付近の校舎裏~
善子「ここなら、少なくとも昼休み中はめったに人が来ないはず……」
善子「秘密の待ち合わせには持って来いの場所ね」
善子「それから、今日はずら丸は図書委員の仕事は休みだし……」
善子「……来るかしら……リリー、マリー、…………ずら丸…………」
善子「…………」
善子(暇ね……)
鞠莉「…………」ザッザッ
梨子「…………」ザッザッ
花丸「…………」ザッザッ
善子「!?」
善子「ここなら、少なくとも昼休み中はめったに人が来ないはず……」
善子「秘密の待ち合わせには持って来いの場所ね」
善子「それから、今日はずら丸は図書委員の仕事は休みだし……」
善子「……来るかしら……リリー、マリー、…………ずら丸…………」
善子「…………」
善子(暇ね……)
鞠莉「…………」ザッザッ
梨子「…………」ザッザッ
花丸「…………」ザッザッ
善子「!?」
43: 2017/01/02(月) 18:43:58.23 ID:Ka8X38PT.net
善子(ぜ、全員来たーーーーーーー!!!)
鞠莉「ふふ、ギルキス内でのゲームだと思ってたけど……」ザッ
鞠莉「花丸にも手紙が来てたとはね♪」ニコッ
花丸「あ、あはは…………」ザッ
花丸「まさか、鞠莉さんや梨子さんと同時に鉢合わせるとは思いませんでした……」
梨子「……善子ちゃん? 一体どういうつもり?」ザッ
善子「ど……どういうつもりですって? 私は、3人の気持ちを確かめたいだけよ!」
善子「さあ! 各々、このヨハネに想いの丈をぶつけてみなさい!!」
鞠莉「ふふ、ギルキス内でのゲームだと思ってたけど……」ザッ
鞠莉「花丸にも手紙が来てたとはね♪」ニコッ
花丸「あ、あはは…………」ザッ
花丸「まさか、鞠莉さんや梨子さんと同時に鉢合わせるとは思いませんでした……」
梨子「……善子ちゃん? 一体どういうつもり?」ザッ
善子「ど……どういうつもりですって? 私は、3人の気持ちを確かめたいだけよ!」
善子「さあ! 各々、このヨハネに想いの丈をぶつけてみなさい!!」
44: 2017/01/02(月) 18:53:28.54 ID:Ka8X38PT.net
鞠莉「……私たちのあなたへの好意がどんなものか、あなたに伝えればいいんでしょ?」
善子「そ……、そうよ」
鞠莉「なら私から。単刀直入に言うわね」
善子「……」ゴクリ
鞠莉「大好きよ、善子」
善子「!!」
鞠莉「友達として、ね♡」ニコッ
善子「……ありがとう、マリー……!」ホッ
善子「そ……、そうよ」
鞠莉「なら私から。単刀直入に言うわね」
善子「……」ゴクリ
鞠莉「大好きよ、善子」
善子「!!」
鞠莉「友達として、ね♡」ニコッ
善子「……ありがとう、マリー……!」ホッ
45: 2017/01/02(月) 18:54:56.95 ID:Ka8X38PT.net
梨子「同じく」
善子「!」
梨子「善子ちゃんのことが大好きですっ! 友達として」ニコッ
善子「……ありがとう、リリー……!」
花丸「…………」ガクガクガク
花丸(まずい……震える……どうしよう……!)ブルブルブル
善子「…………」
善子「ず……ずら丸はどうなの……?」
花丸「! …………」
花丸(あ、あだ名呼び……!)
善子「!」
梨子「善子ちゃんのことが大好きですっ! 友達として」ニコッ
善子「……ありがとう、リリー……!」
花丸「…………」ガクガクガク
花丸(まずい……震える……どうしよう……!)ブルブルブル
善子「…………」
善子「ず……ずら丸はどうなの……?」
花丸「! …………」
花丸(あ、あだ名呼び……!)
46: 2017/01/02(月) 18:56:06.80 ID:Ka8X38PT.net
善子「黙ってないで、何か言ったらどう……? ず……いや、花丸……」
花丸(! 今、わざわざ名前呼びに戻した……!?)
花丸「オラは……オラは、善子ちゃんのことは……」ブルブル
善子「…………」
花丸「と、友達……」
善子「!!!」
善子(や、やっぱり……)
花丸「……い、以上に!! 友達、以上にっ!!」
善子「!?」
花丸(! 今、わざわざ名前呼びに戻した……!?)
花丸「オラは……オラは、善子ちゃんのことは……」ブルブル
善子「…………」
花丸「と、友達……」
善子「!!!」
善子(や、やっぱり……)
花丸「……い、以上に!! 友達、以上にっ!!」
善子「!?」
47: 2017/01/02(月) 19:09:25.34 ID:Ka8X38PT.net
花丸「れ……恋愛感情を持ってて……」
花丸「オラは! オラは善子ちゃんに……恋をしています……」
花丸「そ、そういう意味で!! 好きです……! 大好きです!!!」
善子「……………………」ポカーーーン
梨子「…………」
鞠莉「ヒュウ♡」
梨子「……私たち、お邪魔みたいですね」
鞠莉「そうね。もう行きましょ、梨子っ!」ダッ タッタッタッタッ
梨子「はい!」ダッ タッタッタッタッ
花丸「オラは! オラは善子ちゃんに……恋をしています……」
花丸「そ、そういう意味で!! 好きです……! 大好きです!!!」
善子「……………………」ポカーーーン
梨子「…………」
鞠莉「ヒュウ♡」
梨子「……私たち、お邪魔みたいですね」
鞠莉「そうね。もう行きましょ、梨子っ!」ダッ タッタッタッタッ
梨子「はい!」ダッ タッタッタッタッ
48: 2017/01/02(月) 19:10:34.15 ID:Ka8X38PT.net
タッタッタッタッタッタッ……
善子「…………」
花丸「…………」
善子「は、花丸……」
花丸「……っ」
善子「ほ、ほんとに?」
花丸「う……うん……」
善子「本当の本当に? 冗談とか、いたずらとか、嘘とか……!」
花丸「本当ずら……! 嘘じゃないずら……!!」ウルッ
善子「…………」
花丸「…………」
善子「は、花丸……」
花丸「……っ」
善子「ほ、ほんとに?」
花丸「う……うん……」
善子「本当の本当に? 冗談とか、いたずらとか、嘘とか……!」
花丸「本当ずら……! 嘘じゃないずら……!!」ウルッ
49: 2017/01/02(月) 19:22:27.12 ID:Ka8X38PT.net
花丸「今伝えなきゃダメって思ったから……!」ウルウル
花丸「マルは……! マルは……! オラはっ…………!!」グスッ
花丸「ふ、振るならさっさと……っ」ポロポロ
善子「嬉しい……」
花丸「……え?」ポロポロ
善子「嬉しい……!」
善子「嬉しいわ花丸……っ!!」タタタッ ダキッ
花丸「え……」ギュウッ
善子「花丸ううっ……!!」ギュウウウ
花丸「マルは……! マルは……! オラはっ…………!!」グスッ
花丸「ふ、振るならさっさと……っ」ポロポロ
善子「嬉しい……」
花丸「……え?」ポロポロ
善子「嬉しい……!」
善子「嬉しいわ花丸……っ!!」タタタッ ダキッ
花丸「え……」ギュウッ
善子「花丸ううっ……!!」ギュウウウ
50: 2017/01/02(月) 19:23:26.08 ID:Ka8X38PT.net
花丸「なんで……どうして……」
善子「私は……ずっとあんたのことが好きだった……」
善子「でも! あんたが私に気があるなんてちっとも思ってなかったから……」
善子「ずっと……ずっと私の片想いだって……決めつけて、諦めて……」
善子「だからっ……!」
花丸「…………」
善子「私も……私も、大好きよ……花丸……」
善子「私は……ずっとあんたのことが好きだった……」
善子「でも! あんたが私に気があるなんてちっとも思ってなかったから……」
善子「ずっと……ずっと私の片想いだって……決めつけて、諦めて……」
善子「だからっ……!」
花丸「…………」
善子「私も……私も、大好きよ……花丸……」
51: 2017/01/02(月) 19:24:18.65 ID:Ka8X38PT.net
花丸「あ、あだ名は……」
善子「え?」
花丸「ど、どうしてあだ名で呼んでくれないの……?」
善子「どうしてって……あたりまえじゃない」
善子「だって私は、本当に真剣な時は、相手を名前で呼ぶもの」
花丸「し、真剣な時は……」
花丸「名前で……」
善子「そうよ……」
善子「え?」
花丸「ど、どうしてあだ名で呼んでくれないの……?」
善子「どうしてって……あたりまえじゃない」
善子「だって私は、本当に真剣な時は、相手を名前で呼ぶもの」
花丸「し、真剣な時は……」
花丸「名前で……」
善子「そうよ……」
52: 2017/01/02(月) 19:26:08.12 ID:Ka8X38PT.net
花丸「オ、オラ……嫌われたかと思って……」ウルッ
善子「そんなことあるわけないでしょ」ナデナデ
善子「馬鹿ね……もしかして、ずっとそれで悩んでたの?」ナデナデ
花丸「うう……ひっく……ぐすっ……」ポロポロ
花丸「うわああああああん!!」ポロポロポロ
善子「ふふっ……何泣いてんのよ、まったく……」ナデナデ
善子「幼稚園の時と変わってないわね……この泣き虫」ウルッ
善子(よかった……本当に良かった……あんたに好きって言ってもらえて……)ウルウル
善子(あの手紙を書いてくれたのはあんただったのね……花丸……)ウルウル
善子(あ……私も泣きそう……)グスッ
善子「そんなことあるわけないでしょ」ナデナデ
善子「馬鹿ね……もしかして、ずっとそれで悩んでたの?」ナデナデ
花丸「うう……ひっく……ぐすっ……」ポロポロ
花丸「うわああああああん!!」ポロポロポロ
善子「ふふっ……何泣いてんのよ、まったく……」ナデナデ
善子「幼稚園の時と変わってないわね……この泣き虫」ウルッ
善子(よかった……本当に良かった……あんたに好きって言ってもらえて……)ウルウル
善子(あの手紙を書いてくれたのはあんただったのね……花丸……)ウルウル
善子(あ……私も泣きそう……)グスッ
53: 2017/01/02(月) 19:31:21.98 ID:Ka8X38PT.net
~1か月後~
善子「ねえ、ずら丸」
花丸「何? 善子ちゃん」
善子「ギルキス集会のたびにマリーとリリーにからかわれるんですけど」
花丸「マルも……ダイヤさんと果南さんに微笑ましい目で見られるずら……」
善子「そしてシャロン組ぃぃぃぃぃ!!」
花丸「毎日毎日、オラたちの進捗状況を聞いてこないでほしいずらああああ!!」
善子「千歌さん、曜さん……、特に筆頭のルビィィィィィ!!」
花丸「オラと善子ちゃんが付き合い始めてからずっと……」
花丸「いつもルビィちゃんに生暖かい目で見られるね……」
善子「ねえ、ずら丸」
花丸「何? 善子ちゃん」
善子「ギルキス集会のたびにマリーとリリーにからかわれるんですけど」
花丸「マルも……ダイヤさんと果南さんに微笑ましい目で見られるずら……」
善子「そしてシャロン組ぃぃぃぃぃ!!」
花丸「毎日毎日、オラたちの進捗状況を聞いてこないでほしいずらああああ!!」
善子「千歌さん、曜さん……、特に筆頭のルビィィィィィ!!」
花丸「オラと善子ちゃんが付き合い始めてからずっと……」
花丸「いつもルビィちゃんに生暖かい目で見られるね……」
54: 2017/01/02(月) 19:32:58.47 ID:Ka8X38PT.net
善子「そうね……今日なんて、『ええっ!? まだ手も繋いでないの!?』って言われたし……」
花丸「それ、前も言われたよね……」
善子「そうね……」
花丸「…………」
善子「…………」
花丸「つ、繋ぐ? ///」
善子「え?」
花丸「今、周りに誰もいないし……チャンスだよ」
善子「チャ、チャンス……確かに」
花丸「それ、前も言われたよね……」
善子「そうね……」
花丸「…………」
善子「…………」
花丸「つ、繋ぐ? ///」
善子「え?」
花丸「今、周りに誰もいないし……チャンスだよ」
善子「チャ、チャンス……確かに」
55: 2017/01/02(月) 19:35:59.82 ID:Ka8X38PT.net
花丸「……ほ、ほらっ///」サッ
善子「! え、ええ……///」ギュッ
花丸(で、できた……///)
善子(繋げた……///)
花丸「ふふっ」
善子「な、何よ」
花丸「オラたち、まだまだ先は長そうだね」
善子「あ、あったりまえでしょ!」
善子「! え、ええ……///」ギュッ
花丸(で、できた……///)
善子(繋げた……///)
花丸「ふふっ」
善子「な、何よ」
花丸「オラたち、まだまだ先は長そうだね」
善子「あ、あったりまえでしょ!」
56: 2017/01/02(月) 19:36:49.24 ID:Ka8X38PT.net
善子「まだまだこれからよ……あなたを私のリトルデーモンにするまでは!!」
花丸「だから、リトルデーモンなる気はないって繰り返し断ってるでしょ」
善子「私は諦めないんだから! 絶対ずら丸をリトルデーモンに……!」
花丸「あ! 善子ちゃん、本当の本気じゃないずら~♪」
善子「うっ、うるさい! ///」
善子「…………ねえ」ギュウ
花丸「何? 善子ちゃん」ギュウ
善子「好きよ……花丸」
花丸「ありがとう……オラも善子ちゃんのこと、大好きだよ」
おしまい
花丸「だから、リトルデーモンなる気はないって繰り返し断ってるでしょ」
善子「私は諦めないんだから! 絶対ずら丸をリトルデーモンに……!」
花丸「あ! 善子ちゃん、本当の本気じゃないずら~♪」
善子「うっ、うるさい! ///」
善子「…………ねえ」ギュウ
花丸「何? 善子ちゃん」ギュウ
善子「好きよ……花丸」
花丸「ありがとう……オラも善子ちゃんのこと、大好きだよ」
おしまい
引用元: 花丸「あなたからあだ名を授かりし者」
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