1: ◆Z9rYxRK0vI 2022/05/28(土) 23:31:02.13 ID:twZbOJac0
※ご注意です※
キャラ崩壊気味です
---ある日、文香の自室にて
文香「もしもし…聞こえていますでしょうか?」
楓「ええ、聞こえているわ。文香ちゃん。今日はありがとう」
文香「いえ…、それで、お話とは…」
楓「その……ちょっと文香ちゃんに、相談があるの」
文香「相談……ですか?」
楓「…ええ」
キャラ崩壊気味です
---ある日、文香の自室にて
文香「もしもし…聞こえていますでしょうか?」
楓「ええ、聞こえているわ。文香ちゃん。今日はありがとう」
文香「いえ…、それで、お話とは…」
楓「その……ちょっと文香ちゃんに、相談があるの」
文香「相談……ですか?」
楓「…ええ」
2: 2022/05/28(土) 23:34:51.95 ID:twZbOJac0
文香(ミステリアスアイズの全国ツアーライブで、奏さんと二人で全国を飛び回っている楓さんから)
文香(突然、「話がしたい」とメッセージを頂いたのが、昨日の晩のこと)
文香(文面から漂う物々しい雰囲気に緊張しながらも、本日のお昼、テレビ電話を繋いだところ)
文香(楓さんの表情、そして言葉のトーンは、いかにも真剣そのもので)
文香(私も真剣に聞かねばと、背筋を伸ばすのでした)
文香「私にできる事であれば、何でも」
楓「ありがとう。文香ちゃんにしか頼めない事なんです」
文香「ご期待に添えれば良いのですが…して、その相談内容とは?」
楓「私、語彙力を鍛えたいんです」
文香(楓さんの相談内容は、思いもよらないものでした)
文香(突然、「話がしたい」とメッセージを頂いたのが、昨日の晩のこと)
文香(文面から漂う物々しい雰囲気に緊張しながらも、本日のお昼、テレビ電話を繋いだところ)
文香(楓さんの表情、そして言葉のトーンは、いかにも真剣そのもので)
文香(私も真剣に聞かねばと、背筋を伸ばすのでした)
文香「私にできる事であれば、何でも」
楓「ありがとう。文香ちゃんにしか頼めない事なんです」
文香「ご期待に添えれば良いのですが…して、その相談内容とは?」
楓「私、語彙力を鍛えたいんです」
文香(楓さんの相談内容は、思いもよらないものでした)
3: 2022/05/28(土) 23:37:26.50 ID:twZbOJac0
文香「語彙力…ですか」
楓「はい」
文香「…詳しく、お伺いしても?」
楓「この事務所で、語彙力といえば文香ちゃんです」
楓「文香ちゃんには敵わないかもしれませんが、語彙力を身に着ける極意を教えて欲しいな、と」
文香「私ごときが、語彙力においてこの事務所で右に出る者は居ないとは、露とも思いませんが…」
文香「それに大変失礼ですが、楓さんはすでに自分の気持や考えを表現するのに、適した語彙を使われていると思います」
文香「なぜ改めて、語彙力を鍛えたいと思われたのでしょう」
楓「いえ、私はまだまだです。まだまだなんです」
文香「楓さんがそう確信するに至らせた出来事が、このライブであった…ということですね」
楓「…はい」
文香「そしてそれは、奏さんが関わっているのではありませんか」
楓「…っ! どうして、分かるんですか」
文香「ツアー中に何か困った事があれば、まず頼るのは相方である奏さんの筈です。その選択肢を取らず、私に御相談頂いたという事は…きっと、彼女が理由なのではないかな、と、そう、思ったのです」
楓「…流石、ですね」
文香「宜しければ、お聞かせ願えませんか」
楓「…それは……」
楓「このままでは私は、『ミステリアスアイズのダジャレがヘタな方』になってしまうからです……!」ワナワナ
文香「……はい?」
楓「これは昨日の、佐賀でのライブでの出来事です……」
ホワンホワンホワン
楓「はい」
文香「…詳しく、お伺いしても?」
楓「この事務所で、語彙力といえば文香ちゃんです」
楓「文香ちゃんには敵わないかもしれませんが、語彙力を身に着ける極意を教えて欲しいな、と」
文香「私ごときが、語彙力においてこの事務所で右に出る者は居ないとは、露とも思いませんが…」
文香「それに大変失礼ですが、楓さんはすでに自分の気持や考えを表現するのに、適した語彙を使われていると思います」
文香「なぜ改めて、語彙力を鍛えたいと思われたのでしょう」
楓「いえ、私はまだまだです。まだまだなんです」
文香「楓さんがそう確信するに至らせた出来事が、このライブであった…ということですね」
楓「…はい」
文香「そしてそれは、奏さんが関わっているのではありませんか」
楓「…っ! どうして、分かるんですか」
文香「ツアー中に何か困った事があれば、まず頼るのは相方である奏さんの筈です。その選択肢を取らず、私に御相談頂いたという事は…きっと、彼女が理由なのではないかな、と、そう、思ったのです」
楓「…流石、ですね」
文香「宜しければ、お聞かせ願えませんか」
楓「…それは……」
楓「このままでは私は、『ミステリアスアイズのダジャレがヘタな方』になってしまうからです……!」ワナワナ
文香「……はい?」
楓「これは昨日の、佐賀でのライブでの出来事です……」
ホワンホワンホワン
4: 2022/05/28(土) 23:38:21.45 ID:twZbOJac0
---佐賀市 ライブ会場
<ワァァァァァァ!!!
楓「佐賀のみなさーん! ミステリアスアイズでーす!」
<ワァァァァァァ!!!
奏「今日は、私達の歌で、皆を魅了しちゃうから…覚悟してね?」
楓「今日は佐賀市の皆さんと私達で、さーがしーライブにしちゃいましょうー♪」
<ワァァァァァァ!!!
奏「もう、楓さんったら…」
奏「でも、そうね、騒がしい時間が終わったら、ここにいる皆とこの街をお散歩したいわ」
楓「お散歩ですか。それも素敵ですね♪」
奏「ええ、もっと心がときめくものが、この街…」
奏「佐賀市に有るか無いか…探しに歩かない?」
<ワァァァァァァァァァァァ!!!
楓(な……)
楓(なんだとぉ……)
ホワンホワンホワン
<ワァァァァァァ!!!
楓「佐賀のみなさーん! ミステリアスアイズでーす!」
<ワァァァァァァ!!!
奏「今日は、私達の歌で、皆を魅了しちゃうから…覚悟してね?」
楓「今日は佐賀市の皆さんと私達で、さーがしーライブにしちゃいましょうー♪」
<ワァァァァァァ!!!
奏「もう、楓さんったら…」
奏「でも、そうね、騒がしい時間が終わったら、ここにいる皆とこの街をお散歩したいわ」
楓「お散歩ですか。それも素敵ですね♪」
奏「ええ、もっと心がときめくものが、この街…」
奏「佐賀市に有るか無いか…探しに歩かない?」
<ワァァァァァァァァァァァ!!!
楓(な……)
楓(なんだとぉ……)
ホワンホワンホワン
5: 2022/05/28(土) 23:43:23.74 ID:twZbOJac0
楓「という、わけなんです」
文香「……つまり、いつものように駄洒落を言ったら、奏さんがより高度な駄洒落で対抗してきた、と」
楓「奏ちゃんの放った『佐賀市に有るか無いか、探しに歩かないか』……芸術的です」
文香「全ての音が一致している上に、10文字という長さ。完璧でハイクオリティなものを求める奏さんらしい、端倪すべからざる駄洒落と言えるでしょう」
楓「完敗です。これに比べたら、私が放った『佐賀市のライブはさーがしー』などというものは、月とスッポン、白封筒と刺繍入り封筒、たけのこの里ときのこの山です」
文香「…一部の対比は、楓さんの個人的な嗜好であり、甲乙付け難いような気もしますが…。しかし、私は楓さんの駄洒落も、くすりとできる、非常に愛らしいものだと思いますよ」
楓「いいえ、許せません。『楓さんの駄洒落は拙く可愛い、奏ちゃんの駄洒落はハイクオリティ』という評価、駄洒落アイドルとして忸怩たる思いです。受け入れる事はできません」
文香「こと駄洒落において、この事務所ではあらゆる面で頂点で居たいと?」
楓「はい。駄洒落アイドル高垣楓といえば、私のアイデンティティでもあります。それが今、足元から揺らいでしまっているのです」
楓「どちらがアイドルとしてより輝いているか? という議論はするつもりはありません。でも、自分の得意分野である駄洒落だけは…駄洒落だけは負けたくないんです」
文香(そこまでの強烈な想いを持つコンテンツが、歌でもダンスでも無く、駄洒落で本当に良いのでしょうか…)
楓「考えてみてください。例えば肇ちゃんが毎日のように、本を読み、素晴らしい書評をデレぽに掲載するようになったとします」
文香「はあ…同じ読書好きとして、これ以上無く嬉しいことだと思いますが……」
楓「それがだんだんとエスカレートし、いつの間にか文香ちゃんが『月下氷姫のあんまり本読まない方』と言われたとしたら……?」
文香「……私が…あんまり…本を読まない方……」ホワンホワンホワン
文香「……負けられません……!」プクウウウウウ
楓「でしょう」
文香「……つまり、いつものように駄洒落を言ったら、奏さんがより高度な駄洒落で対抗してきた、と」
楓「奏ちゃんの放った『佐賀市に有るか無いか、探しに歩かないか』……芸術的です」
文香「全ての音が一致している上に、10文字という長さ。完璧でハイクオリティなものを求める奏さんらしい、端倪すべからざる駄洒落と言えるでしょう」
楓「完敗です。これに比べたら、私が放った『佐賀市のライブはさーがしー』などというものは、月とスッポン、白封筒と刺繍入り封筒、たけのこの里ときのこの山です」
文香「…一部の対比は、楓さんの個人的な嗜好であり、甲乙付け難いような気もしますが…。しかし、私は楓さんの駄洒落も、くすりとできる、非常に愛らしいものだと思いますよ」
楓「いいえ、許せません。『楓さんの駄洒落は拙く可愛い、奏ちゃんの駄洒落はハイクオリティ』という評価、駄洒落アイドルとして忸怩たる思いです。受け入れる事はできません」
文香「こと駄洒落において、この事務所ではあらゆる面で頂点で居たいと?」
楓「はい。駄洒落アイドル高垣楓といえば、私のアイデンティティでもあります。それが今、足元から揺らいでしまっているのです」
楓「どちらがアイドルとしてより輝いているか? という議論はするつもりはありません。でも、自分の得意分野である駄洒落だけは…駄洒落だけは負けたくないんです」
文香(そこまでの強烈な想いを持つコンテンツが、歌でもダンスでも無く、駄洒落で本当に良いのでしょうか…)
楓「考えてみてください。例えば肇ちゃんが毎日のように、本を読み、素晴らしい書評をデレぽに掲載するようになったとします」
文香「はあ…同じ読書好きとして、これ以上無く嬉しいことだと思いますが……」
楓「それがだんだんとエスカレートし、いつの間にか文香ちゃんが『月下氷姫のあんまり本読まない方』と言われたとしたら……?」
文香「……私が…あんまり…本を読まない方……」ホワンホワンホワン
文香「……負けられません……!」プクウウウウウ
楓「でしょう」
6: 2022/05/28(土) 23:45:11.21 ID:twZbOJac0
文香「事情は理解しました」
文香「ですが、私個人の見解をお伝えしますと…楓さんが鍛えるべきは、語彙力ではありません」
楓「と、言うと?」
文香「先程も申した通り、楓さんの語彙力……単語の豊富さについては、充分といえます」
文香「奏さんの放った駄洒落『佐賀市にあるかないか、探しに歩かないか』についても、語彙力豊富でなければ出てこないような、難しい単語は使われていません」
文香「そもそも、語彙力が豊富な人間にしか理解できない駄洒落は、一般受けしないでしょう」
楓「確かにその通りです。つまり語彙力をこれ以上鍛えても徒労…。私は、徒労な手段をとろうとしていた、ということですね」
文香「その通りです。語彙を鍛えても、素敵な未来にGOIN'!!!することはできないでしょう」
楓「あら、文香ちゃんもなかなかですね。ただちょっと、ごーいん過ぎかしら?」
文香「恐縮です。しかしこの程度の駄洒落では、奏さんに勝てないのは確かです」
楓「であれば、私が取るべき手段って、何になるのかしら」
文香「数です」
楓「数」
文香「ですが、私個人の見解をお伝えしますと…楓さんが鍛えるべきは、語彙力ではありません」
楓「と、言うと?」
文香「先程も申した通り、楓さんの語彙力……単語の豊富さについては、充分といえます」
文香「奏さんの放った駄洒落『佐賀市にあるかないか、探しに歩かないか』についても、語彙力豊富でなければ出てこないような、難しい単語は使われていません」
文香「そもそも、語彙力が豊富な人間にしか理解できない駄洒落は、一般受けしないでしょう」
楓「確かにその通りです。つまり語彙力をこれ以上鍛えても徒労…。私は、徒労な手段をとろうとしていた、ということですね」
文香「その通りです。語彙を鍛えても、素敵な未来にGOIN'!!!することはできないでしょう」
楓「あら、文香ちゃんもなかなかですね。ただちょっと、ごーいん過ぎかしら?」
文香「恐縮です。しかしこの程度の駄洒落では、奏さんに勝てないのは確かです」
楓「であれば、私が取るべき手段って、何になるのかしら」
文香「数です」
楓「数」
7: 2022/05/28(土) 23:47:24.45 ID:twZbOJac0
文香「はい。数の暴力とはいつ如何なる時代でも強靭です。古代ギリシアにおいて、精鋭と呼ばれたスパルタ兵300人をテルモピレーに打ち破ったのは、ペルシアの100万人の軍勢です。重ちーの収穫(ハーヴェスト)が強いのは、大量にスタンドを展開できるからです」
文香「息もつかせず怒涛の駄洒落ラッシュを繰り出せば、奏さんは戦意喪失。楓さんの駄洒落クイーンの座は永久保証されることでしょう」
楓「一理ありますが、粗雑な駄洒落を乱発しても、奏ちゃんの駄洒落がハイクオリティであれば、一撃のもと粉砕され敗北してしまうのではないかしら」
文香「中途半端な数であれば、その可能性はあります。相手が1⃣つの駄洒落を言う前に、10重ねるのです。1秒間に10回の駄洒落ができるようになるのです。反撃の余地を与えなければ、ダメージレースは10対0。楓さんの勝利は揺らぎません」
楓「な、なるほど…」
文香「それに…そもそもの話として、奏さんの駄洒落クイーンを目指す意思は、そこまで強固ではないはずです」
楓「あれだけの駄洒落を持ちながら、上を目指す気持ちが無い…そんなこと、ありえるんですか」
文香「はい。恐らくですが、久しぶりにミステリアスアイズでお仕事ができてテンションが上ってしまい、ついポロッと出てしまったものと思われます。いわば、彼女の茶目っ気です。楓さんの"本気(マジ)"を見せれば、自ずと引くことでしょう」
楓「でも、奏ちゃんはあれで、とても負けず嫌いなところがありますよね。私の"本気(マジ)"に当てられ、対抗意識を燃やして彼女も本気を出してきたとしたら…その時は、諦めるしかないのでしょうか?」
文香「案ずる事はありません。その時の為の秘策もあります」
楓「流石、事務所の生き字引。その方法とは?」
文香「周知です」
楓「周知」
文香「息もつかせず怒涛の駄洒落ラッシュを繰り出せば、奏さんは戦意喪失。楓さんの駄洒落クイーンの座は永久保証されることでしょう」
楓「一理ありますが、粗雑な駄洒落を乱発しても、奏ちゃんの駄洒落がハイクオリティであれば、一撃のもと粉砕され敗北してしまうのではないかしら」
文香「中途半端な数であれば、その可能性はあります。相手が1⃣つの駄洒落を言う前に、10重ねるのです。1秒間に10回の駄洒落ができるようになるのです。反撃の余地を与えなければ、ダメージレースは10対0。楓さんの勝利は揺らぎません」
楓「な、なるほど…」
文香「それに…そもそもの話として、奏さんの駄洒落クイーンを目指す意思は、そこまで強固ではないはずです」
楓「あれだけの駄洒落を持ちながら、上を目指す気持ちが無い…そんなこと、ありえるんですか」
文香「はい。恐らくですが、久しぶりにミステリアスアイズでお仕事ができてテンションが上ってしまい、ついポロッと出てしまったものと思われます。いわば、彼女の茶目っ気です。楓さんの"本気(マジ)"を見せれば、自ずと引くことでしょう」
楓「でも、奏ちゃんはあれで、とても負けず嫌いなところがありますよね。私の"本気(マジ)"に当てられ、対抗意識を燃やして彼女も本気を出してきたとしたら…その時は、諦めるしかないのでしょうか?」
文香「案ずる事はありません。その時の為の秘策もあります」
楓「流石、事務所の生き字引。その方法とは?」
文香「周知です」
楓「周知」
8: 2022/05/28(土) 23:49:14.02 ID:twZbOJac0
文香「はい。周知です。ライブで激ウマ抱腹絶倒ギャグを奏さんが披露した事を、楓さんのデレぽ上で大々的に宣伝するのです」
文香「『奏ちゃんの駄洒落が冴え渡っていた』『次代シンデレラダジャレガールは速水奏で決まり』……と」
文香「そうすれば、奏さんの意外な一面は、広く知れ渡る事でしょう」
楓「それは、敵に塩を送る事になるのでは?」
文香「いいえ。周知の結果、奏さんに送られるのは塩ではなく、塩見です」
楓「塩見…塩見周子ちゃん?」
文香「はい。正確には美嘉さんを除く、LIPPSの全員です」
文香「彼女らは、常に面白いものを探して彷徨う飢えた獣と言っても過言ではありません。LIPPSの皆さんが、楓さんの投稿を逃さないでしょう」
文香「瞬く間に奏さんは『LIPPSのダジャレがやべーやつ』の称号を半強制的に付与され、楽屋、事務所、或いはステージの上で…あらゆる場面で奏さんにダジャレを要求するようになります」
文香「もとより恥ずかしがり屋の奏さんですから…そうなれば、彼女は恥ずかしさに自沈。二度と駄洒落クイーンを目指そうと思わない筈です」
楓「何て恐ろしい……文香ちゃん、恐ろしい子!」
文香「これでお分かりの通り、楓さんは絶対に勝利できるリーサル・ウェポンを有しています。その上で、正攻法で奏さんを打ち負かす事ができれば、もはや駄洒落クイーンの名は揺らがないといえるでしょう」
楓「ありがとう。やっぱり文香ちゃんに相談して良かったわ」
文香「何か一つでも参考になれば何よりです」
楓「さっそく、次回のライブで見せてやりましょう。高垣楓、一世一代のがんばり物語を」
文香「その物語に敗者がいない事を期待します。ご武運を。では、テレビ電話を切らせて頂きます」
楓「はい。おやすみなさい」
文香「はい。おやすみなさい」 ピッ
文香(…ふぅ)
文香(すみません奏さん)
文香(きっと貴女のそれは、楓さんに対する茶目っ気。相手の得意分野でも戦えるんだ、というちょっとした見栄だったのでしょう)
文香(けど、人には踏み入ってはならない領域があります。そこに踏み入ってしまっては、手痛いしっぺ返しを食らう事もあります)
文香(私…鷺沢文香も、その領域にふみふみしないように、気をつけなければいけませんね)
文香「『奏ちゃんの駄洒落が冴え渡っていた』『次代シンデレラダジャレガールは速水奏で決まり』……と」
文香「そうすれば、奏さんの意外な一面は、広く知れ渡る事でしょう」
楓「それは、敵に塩を送る事になるのでは?」
文香「いいえ。周知の結果、奏さんに送られるのは塩ではなく、塩見です」
楓「塩見…塩見周子ちゃん?」
文香「はい。正確には美嘉さんを除く、LIPPSの全員です」
文香「彼女らは、常に面白いものを探して彷徨う飢えた獣と言っても過言ではありません。LIPPSの皆さんが、楓さんの投稿を逃さないでしょう」
文香「瞬く間に奏さんは『LIPPSのダジャレがやべーやつ』の称号を半強制的に付与され、楽屋、事務所、或いはステージの上で…あらゆる場面で奏さんにダジャレを要求するようになります」
文香「もとより恥ずかしがり屋の奏さんですから…そうなれば、彼女は恥ずかしさに自沈。二度と駄洒落クイーンを目指そうと思わない筈です」
楓「何て恐ろしい……文香ちゃん、恐ろしい子!」
文香「これでお分かりの通り、楓さんは絶対に勝利できるリーサル・ウェポンを有しています。その上で、正攻法で奏さんを打ち負かす事ができれば、もはや駄洒落クイーンの名は揺らがないといえるでしょう」
楓「ありがとう。やっぱり文香ちゃんに相談して良かったわ」
文香「何か一つでも参考になれば何よりです」
楓「さっそく、次回のライブで見せてやりましょう。高垣楓、一世一代のがんばり物語を」
文香「その物語に敗者がいない事を期待します。ご武運を。では、テレビ電話を切らせて頂きます」
楓「はい。おやすみなさい」
文香「はい。おやすみなさい」 ピッ
文香(…ふぅ)
文香(すみません奏さん)
文香(きっと貴女のそれは、楓さんに対する茶目っ気。相手の得意分野でも戦えるんだ、というちょっとした見栄だったのでしょう)
文香(けど、人には踏み入ってはならない領域があります。そこに踏み入ってしまっては、手痛いしっぺ返しを食らう事もあります)
文香(私…鷺沢文香も、その領域にふみふみしないように、気をつけなければいけませんね)
9: 2022/05/28(土) 23:50:08.40 ID:twZbOJac0
---------
------
---
------
---
10: 2022/05/28(土) 23:51:37.23 ID:twZbOJac0
---後日 福島県 ライブ会場
<ワァァァァァァ!!!
奏+楓「「ありがとうございました!!」」
<ワァァァァァァ!!!
楓「みなさーん、私達の歌、どうでしたかー?」
<ワァァァァァァ!!!
奏「ふふっ、最高だったみたいね。皆、今日は本当にありがとう!!」
楓「蟻が10匹でありがとう…ふふっ」
<ワ…ワァァァァァァ!!!
<ワァァァァァァ!!!
奏+楓「「ありがとうございました!!」」
<ワァァァァァァ!!!
楓「みなさーん、私達の歌、どうでしたかー?」
<ワァァァァァァ!!!
奏「ふふっ、最高だったみたいね。皆、今日は本当にありがとう!!」
楓「蟻が10匹でありがとう…ふふっ」
<ワ…ワァァァァァァ!!!
11: 2022/05/28(土) 23:52:13.63 ID:twZbOJac0
奏「……皆のおかげで、素敵なライブになったわ!」
楓「素敵なステッキ…ふふっ」
<ワ…ワァァァァァァ!!?
楓「素敵なステッキ…ふふっ」
<ワ…ワァァァァァァ!!?
12: 2022/05/28(土) 23:53:46.16 ID:twZbOJac0
奏「…………皆の応援、本当に感謝してるわ、明日からも、私達から目を離さないでね」
楓「応援団を追う演壇…ふふっ」
<ワ…ワァァァ……
楓「応援団を追う演壇…ふふっ」
<ワ…ワァァァ……
13: 2022/05/28(土) 23:54:37.40 ID:twZbOJac0
奏「………………それでは、福島の皆さん、さよなら! また会いましょう!」
楓「会津から、ミステリアス会津でした…ふふっ」
<………
楓「会津から、ミステリアス会津でした…ふふっ」
<………
14: 2022/05/28(土) 23:55:14.13 ID:twZbOJac0
奏「楓さん」
楓「はい。かわええで、楓です♪」
奏「真面目にやって」
楓「」
楓「はい。かわええで、楓です♪」
奏「真面目にやって」
楓「」
15: 2022/05/28(土) 23:56:03.37 ID:twZbOJac0
---ライブ後、楽屋裏
文香(テレビ電話)「…お疲れ様でした」
楓「お疲れ様でした」
文香「ライブは大盛況だったと聞き及びましたが…戦果のほどは…いかがでしたでしょうか」
楓「それはもう、大変に」
文香「はい」
楓「怒られました」
文香「はい」
奏「奏ちゃんからは、真面目にやれと怒られ」
文香「はい」
楓「袖で見ていたプロデューサーさんやスタッフさんからは、『え? 楓さん酔ってる?』と飲酒登壇疑惑がかけられ」
文香「はい」
楓「わざわざ警察の人がよくやってる、酒気帯び検査までさせられました」
文香「それは……ご愁傷さまでした」
楓「まったく、ひどい話ですよね」
文香(テレビ電話)「…お疲れ様でした」
楓「お疲れ様でした」
文香「ライブは大盛況だったと聞き及びましたが…戦果のほどは…いかがでしたでしょうか」
楓「それはもう、大変に」
文香「はい」
楓「怒られました」
文香「はい」
奏「奏ちゃんからは、真面目にやれと怒られ」
文香「はい」
楓「袖で見ていたプロデューサーさんやスタッフさんからは、『え? 楓さん酔ってる?』と飲酒登壇疑惑がかけられ」
文香「はい」
楓「わざわざ警察の人がよくやってる、酒気帯び検査までさせられました」
文香「それは……ご愁傷さまでした」
楓「まったく、ひどい話ですよね」
16: 2022/05/28(土) 23:57:02.38 ID:twZbOJac0
楓「寄ってたかって、酔ってたか?って」
文香「やはり…楓さんが駄洒落クイーンです」
おわり。
文香「やはり…楓さんが駄洒落クイーンです」
おわり。
17: 2022/05/29(日) 00:16:41.21 ID:Nmfr43Up0
以上になります。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
Cool jewelriesの面々に何を歌ってもらうかを考えてたらこんなものを書いてしまいました
「佐賀市に有るか無いか、探しにあるかないか?」はネットから拾いました。最近の駄洒落すごい
絶対採用されないだろうけど、砂塚あきらちゃんに「First Good-bye」歌ってもらいたい
お目汚し失礼致しました。
後ほどHTML依頼を出してきます。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
Cool jewelriesの面々に何を歌ってもらうかを考えてたらこんなものを書いてしまいました
「佐賀市に有るか無いか、探しにあるかないか?」はネットから拾いました。最近の駄洒落すごい
絶対採用されないだろうけど、砂塚あきらちゃんに「First Good-bye」歌ってもらいたい
お目汚し失礼致しました。
後ほどHTML依頼を出してきます。
20: 2022/05/29(日) 09:38:08.72 ID:akKl8KGK0
おつ。アイデンティティは大事よな
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります