1: 2008/08/28(木) 17:47:12.03 ID:esD2zlt/0
◇◆◇◆◇Caution◇◆◇◆◇


この話は“ハルヒ「未来人を捕まえたわよ!」”の解答・解説編です。

ここからの文章は先に述べたスレを読んでいないと理解できないものと思われます。

物語は全四部作(未定)です、ハイパー長門タイムは三章以降になる予定です。



3: 2008/08/28(木) 17:49:49.11 ID:esD2zlt/0
プロローグ

またあの二週間がやってきた、通算2200回目の夏休み。
私は情報統合思念体にある一つの事象を申請した、もしかしたら私は終わりの見えないこの夏休みにうんざりしていたのかもしれない。

長門「・・・情報統合思念体に」

まさかこの行動があんな悲劇を生むとは思っていなかった。
私はほんの些細な事象の変更が少し先の未来を大きく狂わせてしまうことを知っていた、知っていたがこの衝動を止めることはできなかった。

長門「非日常を申請する」


ハルヒ「・・・・・・」
その長門の申請から3日目のこと。
ここ数日ハルヒは悪夢を見ていた。彼女の何かが見ず知らずの人間を襲っている、そんな夢。
ハルヒ(・・・なんか今日も寝付けないわね)
冷蔵庫に入っていた牛乳ビンを一気に飲み干し、自分のベッドに潜り込み無理矢理瞼を閉じた。
ハルヒ(今日は・・・変な夢見ないわよね・・・)

6: 2008/08/28(木) 17:52:29.51 ID:esD2zlt/0
第一章【ち、違うのよ、ダイエット中なのよ!】


キョン「ハルヒお前どうしたんだ、最近少しやつれてるぞ」
ハルヒ「別に、最近変な夢ばっか見て寝付けなくてさ・・・ってあんたには関係ないでしょ」
キョン(“変な夢”って・・・嫌なこと思い出させてくれるなよ全く)
ハルヒ「有希、なんか寝付きが良くなるような呪文とか魔法とか使えないの?」
長門「使えない」
ハルヒ「その読書は一体なんのためにしているのよ!困っている私を助けられないような読書なんかやめなさい!」
キョン(アホだコイツ)
みくる「あの~・・・気分を落ち着けるようなお茶ならお出しできますけど・・・」
ハルヒ「本当に!?さすがはみくるちゃんね、毎日汗水流してナースのコスプレさせた甲斐があったわ!」
キョン(このお話を聞いている諸君、つっこみたい時はいつでもつっこんでいいんだぞ。
むしろ俺の代わりにお願いしたいくらいだ、こいつのボケ方は俺のキャパシティーを遙かに凌駕している)
ハルヒ「ん、んまい!何これ、なんていうお茶!?」
みくる「カモミールティーです、今この部屋にはありませんがペパーミントティーなんかも寝付きを良くしてくれるみたいですよ」
キョン(ちっ、もしこの部屋にペパーミントとやらがあれば今すぐハルヒの口に大量投入してやるのに)
古泉「それは感心しませんね、ペパーミント単体では眠気を誘うという効用においてむしろ逆効果になるような気がします」
キョン「それはそれで面白いじゃないか、今度やってみよう」
古泉「冗談はよして下さいよ、最近は機関からのお呼びもなく平和そのものだというのに。
ただでさえ忙しい夏休みにいたずらに僕の仕事を増やすメリットがあなたにおありですか?」

9: 2008/08/28(木) 17:55:22.80 ID:esD2zlt/0
いつもの日常、いつもの風景、私はもう幾度となくこの風景を見てきた。
今まで涼宮ハルヒが「寝付きが悪い」と訴えた回数は47回。
そのうち私の読書の批判をした回数は16回、朝比奈みくるのお茶を讃えた回数は39回、古泉一樹が仕事の話題を出した回数は24回に及ぶ。
キョン「どうした長門?難しそうな顔をして、何か悩み事か?」
彼が私を心配してくれている、これで通算1920回目だ。
嬉しい、思わず唇がほころびそうになる。
ハルヒ「ちょっとキョン、こんな暑い日に有希とベタベタすんのやめてよね!見ているこっちが暑苦しいわ!」
キョン「別にベタベタなんかしていないだろう」
古泉「彼の言うとおりです、第一ベタベタしていると言うのであればむしろ涼宮さんの方こそだと思われます。
彼との肌の接触でいえばいくぶんあなたは多すぎるように伺えますが」
ハルヒ「・・・だ~れ~が~あんたなんかとベタベタしてるって~?」ギリギリギリギリ
キョン(痛いですハルヒさん、あときっとベタベタしているっていうのは恐らくこのことです)
古泉「仲がよろしくて結構ですね」
ハルヒ「訂正しなさい~キョン」
キョン「こひずみ~はとでほぼえてろよ~」

10: 2008/08/28(木) 17:58:48.14 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散!私はこれからペパーミントとやらの買い出しに行ってくるわ」
みくる「私も着いていきましょうか?」
ハルヒ「子供じゃないんだから心配しなくて大丈夫よ、とりあえず10kgくらい買えば問題ないわね」
みくる「やっぱり心配です~」
キョン「放っておけばいいじゃないですか朝比奈さん、余った分はあいつの口に無理矢理詰め込んでやればいいんですよ」
ハルヒ「(ギロリ)じゃあみくるちゃん、後で電話して作り方教えてもらうからね、バイバイ!」
みくる「はい、さよならです~」
キョン「じゃあな」


ハルヒ「えぇっとペパーミントペパーミントと、ペパーミントペパーミキャッ」ドンッ
森「大丈夫ですか?」
ハルヒ「いたた・・・ちょっとあんた!ちゃんと前を見て歩きなさいよね!ってあれ?あなた確か・・・」
森「あら、あなたは」
ハルヒ「森さんとか言ったっけ?久しぶりね!」
森「ご無沙汰です、お変わりないようで何より」

11: 2008/08/28(木) 18:02:15.04 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「そうだ、あなたメイドさんだったわよね。できれば私にお茶を教えてくれない?」
森「お茶、ですか?」
ハルヒ「そう、ミキャッ、ミキャッ・・・あれ?ミパーキャット?キャッピーミント?ペパーキャット?あれ?」
森「もしかしてペパーミントですか?」
ハルヒ「そう、そんなん!」
森「では今からあなたの家にお伺いしましょうか?私はメイドではありませんがお茶の作り方を教えて差し上げるくらいのことはできますよ」
ハルヒ「ホント!?ラッキー、これでみくるちゃんに電話する手間が省けるわ!」


ハルヒ「へぇ~・・・うまいもんねぇ、まるで本物のメイドさんみたい」
森「何度も訓練させられましたからね、それより確かあなたは不思議を探していると前に仰っていたような・・・」
ハルヒ「えぇ。もし宇宙人、未来人、超能力者に心当たりがあれば私に連絡してね!」
森「・・・私ある未来人について心当たりがあるのですが、こんな話信用しませんよね?」
ハルヒ「ウソォ、ホントに?あなたまさか未来人と知り合いなの?」
森「知り合い・・・という意味ではあなたの方がより親交が深いでしょう、まさかお気づきになられていないのですか?」
ハルヒ「へ?」
森「あなたの団員の朝比奈みくるさんですよ」

13: 2008/08/28(木) 18:05:30.47 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「みくるちゃんが?アハハハそんな訳ないじゃない、あんなトロい未来人なんかいたらたまったもんじゃないわ!
でもそうね・・・みくるちゃんが実はとってもドジっ子な未来人で、未来に帰る途中またこの世界に不時着してしまった・・・これは次回の映画に使えるわ!」
森「お茶の作り方はマスターして頂けましたか?実は朝比奈さんが未来人であるという情報は私のオリジナルって訳ではないのです」
ハルヒ「ん?」
森「もう一人あなたに紹介しておきたい人がいます、お茶を頂いたらお付き合い頂けませんか?」
ハルヒ「もちろん、不思議を目の前に取り逃がすなんて団長の名がすたるわ!」

14: 2008/08/28(木) 18:08:24.17 ID:esD2zlt/0
森「紹介します、朝比奈さんが未来人であると教えて下さった佐々木さんです」
佐々木「初めまして涼宮さん」
ハルヒ「初めまして。堅苦しい挨拶はこの際どうでもいいわ、あんたがみくるちゃんのことを未来人だと言う根拠はなに?」
佐々木「君は確かキョン君の知り合いだったね?」
ハルヒ「キョンを知ってるの?」
佐々木「彼は僕の幼なじみさ、ところで森さんからはどこまで聞いたんだい?」
ハルヒ「(ム・・・)森さんから聞いたのはあんたがみくるちゃんのことを未来人だと決めつけているということだけよ。
質問に答えなさい、みくるちゃんが未来人だと言う証拠は何?」
佐々木「証拠を提示するのは難しいなぁ。だって分かってしまったのだから、としか言いようがない」
ハルヒ「ハァ?」
佐々木「・・・それだけじゃない、キョンの妹くんも将来の未来人だよ。朝比奈さんとやらは彼女の未来の姿そのものさ」
ハルヒ「どうかしてるわ」
佐々木「そう言うと思ったよ、所詮君のメンバーに対する理解はその程度だったってことさ」
ハルヒ「・・・何が言いたいの?」
佐々木「君は彼のことを何も知らないんだね、と言いたいのさ。知らないだけじゃない、知ろうともしていない」
ハルヒ「・・・彼って、キョンのこと?」
佐々木「仕方ないなぁ、口で言っても理解できないひとが一番厄介なんだ。
・・・そうだ、アレを見せてみようか。ね、森さん」
森「アレですか?」

15: 2008/08/28(木) 18:12:30.89 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「あんた・・・人をバカにするのもいい加減にしなさい、私キレるわよ」
佐々木「バカにしたくもなるさ、いつも彼と一緒にいる君よりも僕の方が彼を知っているなんてね。
それとも団長というのはただ偉そうにしていればいいだけの役職なのかい?」
ハルヒ(何なのこの女、さっきから私のことを上から目線で)
森「着きました」
佐々木「ほら、着いたってさ。昨日とれたてホヤホヤの超大物だよ」
ガラッ
ハルヒ「!!」
朝比奈(大)「!!」


ハルヒ「ちょ、ちょっと何よこれ・・・なんでこんな所で人が縛られて・・・」
朝比奈(大)「ん~~~~~~~!!ん~~~~~~~~~~~~!!!」
ハルヒ「あんた達・・・これって犯罪じゃないの!」

16: 2008/08/28(木) 18:15:33.79 ID:esD2zlt/0
佐々木「実はこの人泥棒さんなんだ。僕の大切なものを奪って行こうとした悪い人、犯罪云々で訴えられるべきはこの人だよ」
ハルヒ「・・・順を追って説明しなさい」
佐々木「僕がキョンの幼なじみであるという話はしたよね?僕は彼に少なからずの興味を持っている・・・あぁ誤解しないで欲しい、別にこれは恋愛感情ではない。
とにかく彼に興味を持った僕は彼に関する調査を始めた、こんな変な話でも信用してくれる友達が僕にも数人いるんだ。
まず言っておくと彼はとにかく普通の人間だよ、なのに彼の周りには違和感が多い。僕はそういうのには敏感なんだ、そして最初に目をつけたのは彼の妹だった」
ハルヒ「どうしてそうなるのよ」
佐々木「同じ事を何度も言わせないで欲しい、僕はそういう違和感に敏感なんだ。
はっきり言わせてもらうと君なんかは話をしているだけで吐き気がしてくるくらいの代物だよ、僕にしてみればそこにいる未来人よりも違和感の塊。
認めるさ、君は僕が出会ったどの人間よりも違和感だらけだよ」
ハルヒ「・・・続けなさい」
佐々木「実は最近僕と同じ考えを持っている人間を見つけたんだ、それも君の学校でね。
彼は僕に多大な興味を持ってくれたよ、お陰で話が早かった。君みたいな血の巡りが悪い人間と話をしているよりずっと生産的だった」
ハルヒ「誰よ、その“彼ら”ってのは」
佐々木「君の学校の生徒会長さんだよ」
ハルヒ「へぇ~、そんな大層な人に興味を持ってもらえて良かったわね」
佐々木「あぁ、とても良かった。彼には能力があった、僕の知的好奇心を満たしうる能力と行動力がね。
お陰で昨日は大物が釣れたよ、そこの未来人さ。彼の協力がなかったらと考えるとゾッとするよ」

18: 2008/08/28(木) 18:20:12.94 ID:esD2zlt/0
佐々木「さてと・・・もう無駄話はここら辺でおしまいにしていいかな?僕は無駄に喋るのが苦手なんだ、実際に身体を動かしてこの目で真実を見る時間を少しでも大切にしたい」
ハルヒ「何言ってるのよ!今の説明じゃ全然この人を縛っておく理由になってないじゃない、この人は私が解放するわ!」
佐々木「バカを言ってはいけない。今日はとても大事な実験があるんだ、この人はその実験台なんだよ」
森「・・・お話はもうよろしいでしょうか?」
佐々木「あぁ、さっさと始めよう。会長さんからの連絡はまだかい?」
森「いえ、つい先ほど連絡がありました。お話の邪魔になっては申し訳ないので控えていましたが、『こちらは準備万端だ、いつでも実験にとりかかれる』とのことです」
佐々木「そんな気を遣わなくてもいいよ」
森「申し訳ありません」
佐々木「謝る事じゃない、まぁある意味ベストタイミングだ。涼宮さん、今から面白いものを見せてあげるよ」
ハルヒ(何よ実験って・・・こいつら頭おかしいんじゃないの?)


みくる「ふ、ふぇ~・・・ここはどこですか~?」
会長「どこだっていい、どうせお前はただの実験台なんだから」
みくる「じ、実験台ってなんですか~?早くお家に返してください~」
会長「・・・あぁ森か、こちらは準備万端だ。佐々木氏はどうだ?
・・・そうか、なら話が終わったら再度こちらに連絡をくれ」
みくる「か、会長さんみたいな人がこんなことしていいと思ってるんですか~?」
会長「藤原、こいつを黙らせろ」
藤原「・・・橘、お前に任せた」
橘「周防さん、後はヨロシク」
周防「――」

20: 2008/08/28(木) 18:23:12.45 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「あんた達病気よ、気でも狂ってるんじゃないの!?」
佐々木「そう言って自分の理解できないものを拒絶したくなる気持ちは分からないでもないよ、それでこそ自分の団員に対して鈍感な涼宮ハルヒが誕生したんだからね」
ハルヒ「なんですって!」
森「佐々木さん、そろそろ・・・」
佐々木「あぁ、ごめんごめん」


みくる「いやぁあぁあぁあ~やめてぇえぇえぇえ~脱がさないでぇえぇえぇえ~」
会長「下着も外せ、あぁ上半身だけでいい。とにかく背中が全部見えるようにしろ」
橘「・・・最初から3人でやれば良かったじゃないですか」
藤原「るせーな」
会長「あとはこの熱した火ばさみを背中にあてるだけだが・・・藤原」
藤原「・・・橘、お前に任せた」
橘「周防さん、後はヨロシク」
周防「――」

21: 2008/08/28(木) 18:27:10.82 ID:esD2zlt/0
みくる「いや・・・やめて、お願い・・・いや、いや!イヤァァァァァァァァァァァァァァ!!!!アァァァァァァァァァァァァ!!」
橘「・・・・・・オェッ」
藤原(いいなぁ周防、俺にもやってくんねぇかな)
会長「あぁ、背中だ。今やっている」
みくる「アアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ・・・うぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」
周防「――」
橘「周防さん・・・もういいですって」
藤原「あぁ、っていうかむしろ今から俺に」


ハルヒ「何よ今の声、みくるちゃん!?」
森「背中だそうです」
佐々木「背中だね」
みくる(大)「~~~~~~~~~~」
ハルヒ「ちょ、あんた達何してんの!」
ビリッビリッビリ
バッ
森「これは・・・」
佐々木「実験は成功だね。朝比奈さん、この火傷痕はいつできたものだい?」
ハルヒ「まさかあんた達・・・最低よ!人間のクズよ!」
佐々木「そうかもしれない、でもクズはクズなりに色々手段を選ぶので大変なんだよ」
森「終わったそうです」
佐々木「ではぼちぼちしめよう・・・あ、そうそう涼宮さん」
ハルヒ「・・・あんた達の話はもう聞く気にならないわ」
佐々木「そうかい、それは残念。では最後に一つだけ勝手に言わせてもらうよ、朝比奈みくるが僕から奪おうとした大切なものっていうのはキョンの命だよ」

23: 2008/08/28(木) 18:30:39.60 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「!!」
みくる(大)(!?)
佐々木「僕は驚いたよ、キョンの妹くんがキョンの命を奪おうとしているのだからね。
そしてすぐ背後にいるこの女の姿を見た時に悟ったんだ、これは」
ハルヒ「ハ、ハ!何を言い出すのかと思ったら、そんな訳ないじゃない!
キョンはそんなこと一言も言ってなかったわ、そもそもその“殺そうと”っていうのも何かの間違いなんじゃないの?」
佐々木「せっかく僕の時間を使って君に説明しようという時に割り込みかい?今度やったら本気で怒るよ。
まぁいい僕は悟ったんだ、これは本物の殺意だと。事故や過失に見せかけて殺そうなんてもんじゃない、本物の殺意だった」
ハルヒ「証拠はあるの!?」
佐々木「また証拠か・・・頭の悪い人こそ叫ぶのはいつも証拠だ、たまには自分で考えてみればいい」
ハルヒ「何を言って・・・あんた・・・」
佐々木「君の大事な団員は今このメモの場所にいる、行って解放してあげるといい。
おっとこの人はダメだ、解放したらまた何をしでかすか分からない」
ハルヒ(そんな・・・みくるちゃんがキョンを・・・妹ちゃんが・・・?)
佐々木「君に彼を危険から救う資格はないみたいだね、彼は僕が守るから君は心おきなく身を引きなよ」


24: 2008/08/28(木) 18:35:15.51 ID:esD2zlt/0



橘「藤原さん・・・一体何を?」
藤原「よし来い周防、もう覚悟はできた!」
周防「――」
ジュウゥゥゥ
藤原「!!!11!1!そおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!111!!1!!イヤッホォォォォォォォォォォゥ!!!!!11!!1!!!111」
橘「これが変態ですね、分かります」




25: 2008/08/28(木) 18:37:21.55 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「みくるちゃん!みくるちゃん!大丈夫!?」
みくる「ぇぅ・・・あ・・・うぅ・・・」
ハルヒ「どうしたの?どこか痛む?」
みくる「す・・・涼宮さん・・・?」
ハルヒ「・・・ちょっと失礼するわ」
みくる「・・・!や、いやぁぁぁぁぁ!」
バッ
ハルヒ(ほ・・・本当に背中に痕が・・・まさかみくるちゃん・・・本物の)
みくる「す・・・涼宮さん・・・」
ハルヒ「だ、大丈夫、もう終わったのよ。さ、帰りましょう」
みくる「・・・・・・」
ハルヒ「ほんとあいつら許せないわ、もし今度見かけたらパンチとキックをお見舞いして」
みくる「あの、涼宮さん・・・」
ハルヒ「なに?みくるちゃんも参加する?」
みくる「このこと・・・キョン君には黙っていて下さい・・・」
ハルヒ(!?)
みくる「その・・・心配かけたくありませんから・・・」
ハルヒ(やっぱりみくるちゃん、キョンの命を狙って・・・?)
みくる「あ・・・ごめんなさい、涼宮さんにも心配かけちゃいましたよね・・・」
ハルヒ「・・・もういいわ、とりあえず帰りましょう」


森「今日は・・・お見事でしたね」
佐々木「そうかい?あれくらいの演技ができないようじゃ僕の好奇心は永遠に満たされることはない」
森「これからはどうなさる予定ですか?」
佐々木「そうだな、当分はあの5人がどういう行動をとるのかを観察させてもらうよ。これからは君が僕の代わりに色々行動してくれ、今日のことも全部君がやったことにする。いいね」
森「分かりました」

26: 2008/08/28(木) 18:40:47.94 ID:esD2zlt/0
キョン「あれ、今日は朝比奈さん休みか?」
ハルヒ「え!?えぇ、なんか体調が悪いみたいね!」
キョン「そうか、それじゃなんのために部活に来たのか分からんじゃないか」
ハルヒ(このバカキョン、命が狙われているかもしれないというのに・・・)
キョン「そういえばお前、寝付きがどうの言ってたのはもういいのか?」
ハルヒ「全然・・・昨日はむしろ今までで最悪に寝付けなかったわ」
キョン「ま、朝比奈さんの頑張りを無駄にするなよ」
ハルヒ「・・・ところでキョン、佐々木って分かる?」
キョン「佐々木?あの佐々木か。俺と同じ中学に通っていた奴だけど、それがどうかしたか?」
ハルヒ(・・・・・・)

29: 2008/08/28(木) 19:02:10.67 ID:esD2zlt/0
森「涼宮ハルヒの閉鎖空間は今非常に不安定で混沌としています。これも佐々木さんが彼女にゆさぶりをかけてくれたお陰ですが、まだ足りません」
橘「ねぇ森さーん、あの女の閉鎖空間をこんなぐちゃぐちゃにしちゃって大丈夫なんですか?向こうサイドにも私みたいな能力を持った人がいるんですよね?」
森「その点については心配ありません、古泉一樹に情報が届くことは絶対にないのですから。
それどころか彼には涼宮ハルヒに関するデマを流してあります、あなたが気に掛けるようなことはありません」
橘「ふぅーん。まぁ、楽しいからいいですけど」
森「あなたにも感謝しなくてはいけませんね、あなたがいるからこれまでのことが長門有希に知られずにいる」
周防「――」
森「明日にでも佐々木さんが行動して下さるはずです、今は私達にできることをしましょう」

藤原「はいはい、どうせ俺は役立たずですよ」


30: 2008/08/28(木) 19:06:31.83 ID:esD2zlt/0
ハルヒ「・・・帰る」
キョン「どうしたんだいきなり?」
ハルヒ「今日はなんか体調が悪いのよ・・・」
キョン「お前最近どうしたんだ?本当に病気なんじゃないのか?」
ハルヒ「触らないで!」
キョン「え?」
ハルヒ「・・・・・・あ」
キョン「・・・」
ハルヒ「ごめんキョン、もう私帰るから」
ガラッ


ハルヒ(どうして、どうしてあの佐々木って女のことが頭から離れないの?まさか私はあいつに嫉妬してるの?
・・・彼女は、私の知らない色んなことを知っていた。「あの女は間違っている」とは思いつつも私は強く言い返せなかった・・・)
ハルヒ「・・・かっこよかったな」
悔しいけどそうだ、私はあの女に少なからず憧れを抱いていた。
私もキョンのことが知りたい、何かとびきりなことをしてキョンを助けてみたい・・・。
佐々木「こんにちは」
ハルヒ「あ・・・あんた・・・」
佐々木「少しお時間頂けるかしら?」

31: 2008/08/28(木) 19:11:17.93 ID:esD2zlt/0
佐々木「そう、私達の話を信じてくれる気になったのね」
ハルヒ「あたしにできることはない?」
佐々木「もちろん、そのための昨日ですよ」
ハルヒ「・・・あんた、昨日とは別人ね」
佐々木「昨日は森がいたらからあんな口調だっただけです、その日の気分や相手によって話し方を変えるのは私の特徴なの」
ハルヒ「まぁいいわ、具体的に何をすればいいの?」
佐々木「私の目的はあくまでキョン君を守ること。だが残念ながら彼に近い私の知りはあなただけ、あなたにはその自覚を持って動いて貰うだけでいいの」
ハルヒ「でもどうしてあたしなの?そりゃみくるちゃんに頼むのはダメかもしれないけど、古泉くんだって有希だって」
佐々木「あ、その二人も危ないわよ」
ハルヒ「!!」
佐々木「あなたには明日して欲しいことがあるの」


ハルヒ「!!みくるちゃんに!?そんなこと・・・」
佐々木「できるハズよ、あなたもキョン君を救いたいでしょう?」



33: 2008/08/28(木) 19:18:38.90 ID:esD2zlt/0
キョン「・・・最近部活がグダグダになってないか?」
古泉「そうかもしれませんね、でも今日涼宮さんが早めに帰宅なさったのは好都合です」
キョン「どうしてだ?」
古泉「近頃かんばしくない噂を同士の間で聞くようになったのです、聞いて頂けますね」

キョン「何ぃ?俺の妹が?」
古泉「はい、朝比奈みくる関係でなにやらあなたの妹さんの命が危ないとか、妹さんがあなたの命を狙っているとか」
キョン「関連性が全く見いだせん」
古泉「僕だって又聞きの又聞きですからね、ですがあなたの妹さんには注意した方がいい」
キョン「ま、いいさ。俺はどうせもう帰るところだったんだ、先に失礼するぜ」
古泉「妹思いなのですね、感心します」
キョン「そんなんじゃねーよ。どうせハルヒはいないんだし、もうすることもないだけさ」

ガラッ

長門「・・・」
古泉「では僕もそろそろ」
長門「・・・あなたに話がある」
古泉「?」


35: 2008/08/28(木) 19:25:28.72 ID:esD2zlt/0
長門「近頃私は情報統合思念体との連絡がうまくいっていない、今からあなたに言うことは完全な情報ではない」
古泉「なんですか?」
長門「何者かが涼宮ハルヒと接触し涼宮ハルヒの思考を狂わせている可能性がある。危険なのは私達三人、注意が必要」
古泉「今日朝比奈みくるが休んだこととの関係性は?」
長門「あると思われる。だが近頃巧妙に情報が隠匿されており調査が困難、もしかしたら手遅れになっている事態もいくつか発生しているかもしれない」
古泉「朝比奈みくるの生命反応は?」
長門「一見安定しているように思える、だが虚偽の情報である可能性は高い」
古泉「珍しく曖昧な解答ですね、では僕もこれから機関にうかがってみることにします」
長門「私も今から調査を再開する、場合によっては明日の部活に参加することはできない」
古泉「分かりました、涼宮さん達には僕のほうから話しておきます」
長門「その必要はない、むしろ私について意識させることの方こそ避けて欲しい」
古泉「そうですか・・・ではまた」


古泉「お久しぶりです森さん」
森「お久しぶりです古泉くん、あなたの方から会いに来てくれて嬉しいわ。実は今日涼宮さんのことについてあなたにお話しておかなければいけないことがあるのです」
古泉(やっぱり!)
森「古泉くん、“儀式”ってご存じですか?」
古泉「儀式と言いますと・・・」
森「最近ある組織が涼宮さんと接触しよからぬことをしているみたいなのです」
古泉「?」
森「閉鎖空間の中に人をつくり神人に暴れさせている、と」
古泉「!!」

36: 2008/08/28(木) 19:29:26.80 ID:esD2zlt/0
森「と言っても閉鎖空間の規模はとても小さく、作り出した人というのも人形のようなものだそうです。
涼宮さんもそれを儀式と呼んでいるのかどうかは分かりません、ですがこの二つの関連性は大きいように思われます」
古泉「その機関の目的は一体なんですか?」
森「それはまだ分かりません。その機関はいつか涼宮さんに本物の殺人をさせるのでは、という話もあります」
古泉「今はまだイメトレの段階ということですか、嘆かわしい」
森「恐らく明日からが本番でしょう、あなたの健闘を祈っています」
古泉「分かりました、森さんもお気をつけて」
森「今日ここで話したことは他言無用です、明日もしお会いすることがあったとしても今日の話題に触れてはいけません」
古泉「ずいぶん慎重なのですね・・・了解しました」


長門「・・・情報統合思念体に調査報告を依頼する」
まただめだった、私の能力は日々低下している。
家に帰ってから私なりの調査を行った、今涼宮ハルヒは何か強大な力と戦っている。戦ってはいるがもしかしたら彼女はその力にのみこまれてしまうかもしれない。
長門(私のせいだ・・・私があんな申請をしたから・・・)
これは私に対する罰なのかもしれない、私が非日常を望んでしまった罰。
長門(・・・他の人を巻き込む訳にはいかない、どんな手段を使ってでも私は自分の責任をとる)

37: 2008/08/28(木) 19:34:22.05 ID:esD2zlt/0
森「・・・これでよろしかったのですか?」
佐々木「ありがとう、ちゃんと僕の言った通りにしてくれたね」
森「今日のこれには一体どういう意味が?」
佐々木「もちろん伏線だよ。明日のSOS団のメンバーの動きを支配するための、ね。
事実森の話をきいた彼はまだ現実味がないみたいだった。
『もし涼宮さんが朝比奈さんに危害を加えるようなことがあればその場でたしなめよう、まずは“儀式”についての真相を探ることが先決だ』
くらいにしか考えていないはず」
森「ですがその“儀式”について調査をされることもまた問題なのでは?」
佐々木「森はそんなことを考えていたのかい?あの“儀式”という単語に意味はないよ。
いいかい?人ってのはもっともらしいよく考えられた嘘よりも適当についた嘘の方が案外見抜けないものなんだ、どうしてその嘘をついたのかという必要性を確認できないからね。
特に今回彼は“儀式”という見慣れない単語にとまどい『“儀式”とは何かを知ることが解決の近道になる』と思いこんでいるはず、これから数日の彼の動きが見物だね」
森(・・・すごい)

39: 2008/08/28(木) 19:38:56.34 ID:esD2zlt/0
会長「さすがは佐々木氏だね」
佐々木「会長さん」
会長「明日のスケジュールはバッチリかい?」
佐々木「はい、あとはあのヒューマノイドインターフェースを封殺さえすれば。周防、そっちの調子はどうだい?」
周防「長門ハ、壊レかけテいる」
佐々木「あっそ、あんたも負けてないよ」
藤原「俺らはどうすればいいんだ?」
佐々木「とりあえずは休んでいてくれないかな、これからは特にしてもらうことがないんだ」
藤原「あ、あぁ・・・(やっぱり俺は空気かよ)」
佐々木「あの未来人と超能力者の二人はもう詰んでいます、僕の予想外の行動をとることはまずない」
会長「なら今のところ一番の脅威となりうるのはそのヒューマノイドインターフェースじゃないのか?」
佐々木「周防?」
周防「長門ハ今、情報トウ合しネン体に自ラの存ざいの消滅ヲしん請しタ」
佐々木「あんたも一緒に消滅されちゃえばいいのにね」
橘「その・・・佐々木さんの幼なじみの方は大丈夫ですか?」
佐々木「キョンのことかい?いや、正直不安だね。彼は昔からつかみ所のない人間だから、彼の行動を読むのは無理だよ」
橘「そ、そんな・・・」
佐々木「でも涼宮さんには色々と仕込みをしておいた、案ずることはないんじゃないかな?」

佐々木(フフフ、舞台は整ったよキョン・・・ショータイムは明日からだ、僕の力を見せてあげる)

40: 2008/08/28(木) 19:42:40.52 ID:esD2zlt/0
次の日
ハルヒ「・・・みくるちゃん」
みくる「あ、涼宮さん・・・その、先日はすみませんでした」
ハルヒ「あんた未来人だったんだってね」
みくる「・・・ふぇ!?」
ハルヒ「キョンの命を狙う者は許さない、例えあなたであっても」
みくる「!?い・・・一体なんの・・・」
ドガッ
ハルヒ「ハァ、ハァ(やった・・・初めてキョンの役にたつことができた!)」


第一章【ち、違うのよ、ダイエット中なのよ!】 完

42: 2008/08/28(木) 19:47:31.84 ID:esD2zlt/0
第二章【新世界の神以上の存在に僕は(ry】


前スレ>>10まで参照
>ハルヒ「それじゃお先に!あ~これから準備に大忙しだわ」
>キョン「準備が必要なくらいならやらなきゃいいだろ、大体何か準備が必要なのか?」
>ハルヒ「そりゃ少なくとも心の準備くらいは必要に決まってるじゃない」
>キョン「準備って心の準備かよ、心の準備もできてないくらいなら儀式なんかやめちまえ」
>ハルヒ「あ~・・・まぁとにかく明日、またこの部室に集合だからね!」


ハルヒ「・・・これで良かったの?」
佐々木「えぇ、とても素晴らしかったわ」
ハルヒ「私はあんた達を信用してやった・・・ここまでやって『間違いでした』じゃ済まないからね!」
佐々木「あら、どこに行かれるの?」
ハルヒ「帰るのよ・・・もう当分あいつらに会わす顔がないじゃない」
佐々木「フフフ、何を言っているのかしら?まだあなたの仕事は終わっていないわ」
ハルヒ「え?」
佐々木「とぼけないでくださる?私達に対する落とし前はまだついてないわよ」
ハルヒ「あんた、何を言って・・・」
佐々木「ちょっと着いてきてくださらない?」


46: 2008/08/28(木) 19:53:14.62 ID:esD2zlt/0
みくる「あれ・・・あなたは確か・・・」
森「森園生です、お久しぶりですね」
みくる「え?でもどうやってこの部屋の中に・・・外にはキョン君達がいたような・・・」
橘「少し黙ってて下さい」
みくる「!!」
森「早く眠らせて運びましょう、周防さんが待っています」
橘「おやおやアッサリ寝ちゃいましたね」
森「では私はこれから古泉と会ってきます」


藤原(・・・俺の役割は?)



橘「そう言えばあんたどうしてここにいるの?」
藤原「俺も知らない」

47: 2008/08/28(木) 19:56:34.14 ID:esD2zlt/0
長「また今日は大変な土産を持ってきたな」
ハルヒ「ちょっとあんた誰よ!」
佐々木「君は自分の生徒会長の顔も知らないのかい」
会長「心配しなくていい、私は君の味方だ」
佐々木「でも今日僕が君に会わせたいのは会長さんじゃない、あっちの人たちだ」
ハルヒ「あっちのって・・・!!」

藤原「あ」
橘「涼宮・・・ハルヒ!」
周防「――」

ハルヒ「ば・・・な・・・どうして・・・」
佐々木「君は彼女たちを自分の夢に閉じ込めて散々いじめてくれたみたいだね」
橘「えぇ、本当に恐ろしかったです」
藤原「氏ぬかと思ったぞ、まぁ悪い気はしなかっ」
ハルヒ「わ・・・私知らない、私そんなつもりじゃ」
佐々木「過ぎたことはしょうがない、でも君は命をかけてキョンを守ろうとしてくれていた彼女らをなぶり頃すところだったんだ」
藤原(おい、こいつ大丈夫か・・・閉鎖空間のこととか少しも分かってないみたいだぞ)
佐々木(大丈夫、見てごらん)
橘「私達はあなたのしたことを責めません、もう忘れました。でももしあなたに申し訳ないという気があるのなら私達の仕事を手伝ってくれればいいのです」
ハルヒ「それは・・・」
佐々木「大丈夫だよ、これは君を含めた僕達にとって得になる話なんだ」
森「ただいま戻りました」
佐々木「ご苦労様。じゃ会長、僕たちはそろそろ行きましょう」
会長「そうだな。あとは頼んだぞ、橘くん、周防くん」
橘「はい、分かりました」
周防「――」

藤原「おーい」

53: 2008/08/28(木) 20:36:01.11 ID:esD2zlt/0
会長「さぁ今回の君の行動の意味を教えて貰おうか」
森「えぇ、涼宮ハルヒがいるなんてきいていません」
佐々木「そりゃそうだろうね、僕も最初はあの女を放し飼いにしてずっとだんまりを決め込むつもりだったんだ。
だけどある二つの理由ができたから、それはやめた」
会長「何かね?」
佐々木「僕の今回の作戦はキョンが涼宮さんに与える影響によって大きく変化しうるものなんだ、君たちにはキョンが最悪の行動をとった場合に基づいての指示を常にしている。
今回キョンは涼宮さんに対してあまりアクションを起こしていない、古泉一樹と一緒で『まぁ後で良いか』みたいな判断をしたみたいだ。
彼女の反応からそれを察した僕はすぐに森に指令を出した。ほら、さっきのアレさ。
涼宮さんは涼宮さんなりに良心の呵責に苛まれているみたいだった、そこが僕のつけいるポイントになったのさ」
会長「それが涼宮ハルヒと我々の仲間を引き合わせる理由になるのかね?」
森「そうです、あの閉鎖空間のこともあったのに・・・」
佐々木「だからこそさ、涼宮さんは最近どういう理由か僕の仲間を自分の閉鎖空間に閉じ込めてフルボッコにしているらしい。だったね?
彼女にその自覚はないらしいことはなんとなく分かっていたから今回の作戦変更はすごくうまくいった、『何か役に立つことがしたい』と思っている彼女は僕たちに逆らえない」
森「でもあの現象は私達にとって当面の障害になるはずだったのでは・・・お言葉ですがいささか軽率だったのではないかと・・・」
佐々木「僕の見る限りあの閉鎖空間は彼女なりの防衛反応なんだ、僕がSOS団を潰そうということを察知して僕の仲間に牽制を加えた。
でも彼女は僕たちの仲間に危害を加えることはなかった、全く甘いね。本当にタネさえ分かってしまえばこの世に不利なんてものはない、利用できるものは利用するのみさ」
森「まさかそれはあの一瞬でご判断なさったのですか?」
会長「全く、素晴らしい機転だ」
佐々木「キョンのこともあるからね、これくらいのアドリブはなんてことないよ」
森(・・・すごい)



57: 2008/08/28(木) 20:42:27.05 ID:esD2zlt/0
会長「じゃあもう一つの理由ってのはなんだったのかね」
佐々木「これは言ってもしょうがないんだけどなぁ・・・なんとなくそんな予感がしたんだよ、涼宮さんを手元に置いておかないと危険だという予感がね」
森「予感・・・ですか?」
佐々木「予感、というよりは本能的なものだったね。期待値的に彼女をキョンの側に置いておくのは危険だと判断したまでさ。
キョンのことだ、何も考えず“いつものノリで”みたいに涼宮さんを刺激することは大いにあり得る。そして僕は今回それを感じ取った、それだけだよ。
・・・さてそろそろ時間だ。森さん、君はもう行った方が良い」
森「わかりました」
佐々木「君の古泉くんに対するゆさぶりと演技力は見事なものさ、彼の封殺に関しては今回君一人で充分みたいだ。
じゃあ手はず通りに頼むよ、あの新川さんとやらを利用してやるんだ。彼はとても勘の働く人間だからね、おまけに無駄に正義感にあふれている。
僕たちが放し飼いにしているうちはまだ良かったけど、それも今日までだ。利用できるだけ利用して」
橘「佐々木さん!佐々木さん、大変です!すぐ来て下さい!」
佐々木「人が気持ちよく話してるってのになんだい、君たちにはちゃんと指示を出しておいたじゃないか」
橘「それが・・・涼宮さんの様子が大変なことに・・・!」
会長「ほう、涼宮くんが」
佐々木「多少のアクシデントに動揺しているくらいじゃ話にならない、もしどうでもいいことだったら承知しないよ」



58: 2008/08/28(木) 20:43:50.22 ID:esD2zlt/0
藤原「・・・来たか、今あいつの閉鎖空間大変なことになってるぞ」
佐々木「それなら橘さん、余計に君の管轄じゃないか。いつものあれじゃないのかい?」
橘「それが・・・その・・・彼女の意識は今」
ハルヒ「キョン・・・キョン・・・危ない、キョン!やめなさい妹ちゃん、何してるの・・・」
佐々木「ほう!」
ドン
橘「痛っ!」
佐々木「彼女の意識は今キョンの家にあるんだね、これはただごとじゃないぞ。君たち一体何をしたんだい?こんな面白そうなことどうして黙っていたんだい?」
藤原「なんもしてねーよ・・・お前に言われたとおりハルヒを懐柔して同士に加える説得をしていたら突然こうなったんだ」
佐々木「いや、よく思い出すんだ。君たちは彼女の心の琴線に触れるような何かを言ったんだ、“何もしていない”なんてあり得」
周防「ターげットの動キ出しをカク認、長門ユ希のもトへ向かッていル」
佐々木「黙れガラクタ、いいから彼の意識を長門有希から遠ざけることに集中して」
橘「佐々木さん!彼女の閉鎖空間の中にさっきの女の子が・・・」
佐々木「何?周防、キョンと妹くんとの接触は?」
周防「不自ゼンな形デ途切レた」
佐々木「だから君は気持ち悪いのか、早く情報操作をして彼の意識を妹くんから遠ざけるんだ」
周防「両立は不可ノウ、どちらか一方ニ」
佐々木「頼むからこれ以上僕をイラつかせないでくれ、君の存在が既にイラつくのにこれじゃ割に合わない」
周防「やってミる」



60: 2008/08/28(木) 20:50:25.55 ID:esD2zlt/0
橘「・・・彼の妹の存在を涼宮さんの閉鎖空間内に閉じ込めました」
佐々木「フフフ・・・涼宮さん、正直想像以上だよ。これは全く予想外だった、お陰でたくさん無駄な時間を使ってしまった」
会長「危なかったな、一体なにが起きたんだ?」
佐々木「一言で言えば涼宮さんがキョンの妹くんを襲ったんだ、まぁでもこれはそんな簡単な話じゃない」
森「ただいま戻りました。あの、これは・・・?」
佐々木「あぁご苦労様、そっちはどうなった?」
森「11時に部室前で落ち合うことになりました」
佐々木「うん、手はず通りだね。でもこっちで勝手に予定が狂っちゃったからなぁ、今回のコレは古泉くん達のことに影響がないとは思うけど一応森にも話しておくか」
森「?」



森「・・・涼宮ハルヒが彼の妹を襲った、ですか?」
佐々木「まぁ正確には『キョンの妹くんがキョンを襲っているのを涼宮さんが止めに入った』かな」
会長「なぜ彼の妹はそんなことを?」
佐々木「いやぁ、これは僕のミスなんだ」
森(まさか・・・佐々木さんがミスを?)



61: 2008/08/28(木) 20:59:55.41 ID:esD2zlt/0
佐々木「これはさすがに予想外だった、『涼宮さんがキョンの妹にキョンを襲わせる』なんてね。森さん、僕が初めて涼宮さんと会った時のことは覚えてるかい?」
森「もちろん覚えています」
会長「ん、涼宮ハルヒが妹を襲わせた?さっきと言っていることが逆じゃないか」
佐々木「いや、実は涼宮さんと会ったあの日僕は彼女に嘘をついたんだよ。『キョンの妹が朝比奈みくると同一人物だ』みたいな嘘をね」
会長「どうしてそんなややこしくなるような嘘をついたのかね?」
佐々木「ややこしい?むしろ動機はシンプルだよ。
涼宮さんが僕に対して警戒心を持っていたから、これがまず僕にとって計算外だったんだよ。
涼宮さんに『僕はキョンの幼なじみだ』と言ったのは信用させるつもりでやったことなんだ、でも彼女は僕を信用するどころか逆に警戒し始めた。
『あんた一体キョンの何なの?幼なじみとか言ってキョンにすりよろうとしてるだけなんじゃないの?』
彼女の顔にはそう書いてあった、本当よく表情に出るタイプの人間だからねあの人は。
そこで僕は妹くんの作戦を思いついんたんだ。涼宮さんは自分よりもキョンに近しいかもしれない僕に明らかな敵意を向けていた、だから僕よりもキョンに近い妹くんをスケープゴートとして選んだのさ」
会長「それがどうしてこんな事態になったのかね?」
佐々木「どうやら涼宮さんには本当に願望を実現する能力があるらしい。全く羨ましい能力だね、僕も欲しいくらいさ。
『キョンを守るために何かしたい』ということで頭がいっぱいだった彼女は僕の話を思い出して妹くんに目をつけた、彼女のその願望なんたらの力を使って妹くんにキョンを襲わせたのさ」
森「それじゃ“彼を守りたい”ということと矛盾するんじゃ・・・?」
佐々木「だから・・・要するに彼女はキョンを襲っている妹くんを取り押さえることで彼を守った気になっているんだよ」
会長「ハハハ、“彼を守りたい”という願望を実現させるために彼を妹に襲わせ自分が取り押さえて保護者面をしたかったという訳か。これは傑作だ」
佐々木「そういうこと。正直ここまでバカだとは思っていなかった、全く能力の無駄遣いだね。
今回は彼女のバカさ加減を見抜けなかった僕の失敗、でもお陰でいいものを見せて貰った」


藤原(こいつらは一体何を話しているんだ?)
橘(分かりません、とにかくなんか失敗したみたいですね)
藤原(その割にはなんか楽しそうじゃないか?)
橘(だから私には分かりませんって)



62: 2008/08/28(木) 21:08:29.86 ID:esD2zlt/0
佐々木「さてさて、やっと待ちに待ったショータイムだよ。紆余曲折あったけどやっと涼宮さんの閉鎖空間を利用する時が来た・・・橘さん、調子はどうだい?」
橘「今あの未来人は佐々木さんの閉鎖空間を借りて閉じ込めてあります。涼宮さんの閉鎖空間には妹さんがいますがどうしますか?」
佐々木「もう解放していいよ、邪魔なだけだからね」
橘「じゃあ未来人は涼宮さんの閉鎖空間に入れていいんですね?」
佐々木「もちろん、いつまでもあの未来人が僕の中にいると思うと気持ち悪いだけさ。さて、また早速で悪いけど森さんは部室に向かってくれないかな?」
森「分かりました」
橘「あれ、周防さん。そわそわしてどうしました?」
佐々木「・・・・・・今度は何だい?」
周防「ターげっトが長門ユ希と接触シた」
会長「!!」
森「!!」
佐々木「・・・それはまずいんじゃないかなぁ」




63: 2008/08/28(木) 21:16:24.26 ID:esD2zlt/0
佐々木「で、接触の度合いは?」
周防「修フク不可ノウのれべル」
佐々木「あっさり言うなよこの役立たず」
会長「どうするのかね」
佐々木「仕方ない、キョンには申し訳ないけど彼が家を出てからの記憶は後で消させてもらう。でもこんな事はもうこれっきりにしたいね、こういうのはいつかひずみになって今後の支障になる」
森「あの、私はどうすれば・・・」
佐々木「まぁ今更だしなぁ、森さんは予定通り動いてくれるかな」
森「分かりました」
佐々木(でもキョン、君がゴミ周防の情報操作をかいくぐってこられたことには驚いているよ。そうこなくちゃつまらない・・・)


66: 2008/08/28(木) 21:24:11.61 ID:esD2zlt/0
佐々木「で、接触の度合いは?」
周防「修フク不可ノウのれべル」
佐々木「あっさり言うなよこの役立たず」
会長「どうするのかね」
佐々木「仕方ない、キョンには申し訳ないけど彼が家を出てからの記憶は後で消させてもらう。でもこんな事はもうこれっきりにしたいね、こういうのはいつかひずみになって今後の支障になる」
森「あの、私はどうすれば・・・」
佐々木「まぁ今更だしなぁ、森さんは予定通り動いてくれるかな」
森「分かりました」
佐々木(でもキョン、君がゴミ周防の情報操作をかいくぐってこられたことには驚いているよ。そうこなくちゃつまらない・・・)


68: 2008/08/28(木) 21:28:20.46 ID:esD2zlt/0
会長「ときに佐々木くん、君に紹介しておきたい人間がいるんだよ」
佐々木「誰だい?」
会長「我が生徒会役員の喜緑江美里くんだ・・・喜緑くん、入りたまえ」
喜緑「初めまして佐々木さん、喜緑江美里と申します」
佐々木「なんでこのタイミングで?」
会長「そりゃあキミ、今まであの未来人(大)をずっと監視してくれていたからに決まっているだろう」
佐々木(ふぅん・・・大きい朝比奈さんの監視なら任せておけって会長が言っていたのはこのことだったのか)
会長「それだけじゃない、あのちっこい未来人を今まで君の閉鎖空間内に閉じ込めてくれていたのも彼女だ。
それに彼の妹と未来人(小)の出入りのやりとりをスムーズに行うことができたのは彼女のお陰と言っても過言じゃない」
喜緑「閉鎖空間にはちょっとうるさいんですよ私」
佐々木「へぇ!そいつは面白いな・・・」
会長「しかも彼女は彼らと顔見知りだ、何か必ず君の役に立つと思う」

72: 2008/08/28(木) 21:37:31.68 ID:esD2zlt/0
佐々木「早速その能力を見せて欲しい、具体的にはどんなことができるんだい?」
喜緑「閉鎖空間の中に入っている人間を閉じ込めたり、閉鎖空間の中に人を入れないようにするくらいならできますよ。あとは閉鎖空間内の情報を隠匿したり捏造したり」
佐々木「それはすごい!」
会長「先ほど未来人を閉じ込めるのに佐々木くんの閉鎖空間を借りていたらしいが、その情報も捏造したらしい」
喜緑「少なくとも長門さんは朝比奈さんがずっと涼宮さんの閉鎖空間内にいたと信じているハズです」
佐々木「本当かい!?それは君のアドリブで?」
喜緑「はい」
佐々木(・・・使える)


橘(あれ、キャラかぶった?)
藤原「お前はまだいいじゃねぇか、俺なんかただの無能だぜ」
橘「ついに自分で認めちゃいましたね」

77: 2008/08/28(木) 21:45:51.03 ID:esD2zlt/0
々木「で、その件の長門さんだけど・・・・・・えぇと、周防先生は何をそんなにソワソワしておられるのかな?」
周防「長門ユ希がターげっトを強制的ニ彼の家に飛バシタ」
佐々木「相変わらず言いたいことをはっきり言わないガラク・・・なんだって、長門さんがキョンを?」
周防「そウ」
佐々木(どういうことだ・・・これは全く予想外だぞ、こんなこちら側に都合が良すぎるような状況を長門さんが好んで作る理由は・・・?)
会長「佐々木くん?」
佐々木「う~ん分からないなぁ」
会長「分からないのかね」
佐々木「とりあえず周防、キョンの記憶を消すなら今がベストタイミングだ」
周防「分カった」
佐々木「・・・これくらい言われないとできないのか。全く使えないお人形さんだ、たまには『もうやっった』の一言がききたいもんだ」
橘「周防さん・・・可哀想」
藤原「そうか?むしろこういう言われ方なら俺は喜んで」
佐々木(・・・こいつらもそろそろ見限るべきかもな、使えない人間を飼っておくことは強大な敵と戦うよりも危険だ。
それにしてもキョン、君は大したもんだよ。今回は僕が一本とられたみたいだけど次からはこうはいかない、できることなら記憶を消すなんてケチなことをしないで真剣勝負をしたかったんだけどね・・・)


79: 2008/08/28(木) 21:56:44.61 ID:esD2zlt/0
森「ただいま帰還しました」
佐々木「その“帰還”って言い方いいね、今度からそれでいこう」
喜緑「ご報告よろしいでしょうか?」
佐々木「もちろん、君の初陣話を詳しくきかせておくれ」


喜緑「・・・そして私は長門さんの登場に合わせて身を引きました」
佐々木「うーんちょっと物足りないんじゃないかなぁ、二人をずっと閉じ込めておくことはできたんだろ?」
喜緑「それは私の体力を著しく消耗するだけではなく長門さんに私の存在を知られるきっかになるかもしれないと思いやめました。
まず情報を得ることが先だと判断した私は代わりに彼女らが閉鎖空間を脱出した後の会話の記録を残しておきました(前スレ69-78)」
佐々木「それはすごいね・・・確かにこれは二人を閉じ込めておくより情報面で有利になれる」
森「この会話・・・どう思われます?」
佐々木(・・・・・・)


80: 2008/08/28(木) 22:07:48.48 ID:esD2zlt/0
佐々木「・・・・・・うーん・・・これもよく意味が分からないなぁ」
森「そ、そうなんですか?」
佐々木「いや・・・うーん・・・古泉くんや朝比奈さんの考えていることはもう手に取るように分かるんだけどね・・・。てかこいつらただ惚れ合ってるだけじゃんみたいな、解説の余地はないね」
森「ではまた長門さんが?」
佐々木「まぁ・・・そうだね。何が言いたいんだろうこの人は、って感じだね」
森「そんな・・・」
佐々木(なんだこれは・・・キョンに対する恋慕と言うよりは妙な責任感という感じだ。恋愛感情を抱いている人間が考えるような自己破滅とは少し方向性が違う気が・・・)
喜緑「佐々木さん?」
佐々木「お手上げだなぁ、周防と同じでこういうタイプは何考えるのか分からないよ」


佐々木「じゃ、涼宮さんを解放する前に森さんに一仕事してもらうかな」
森「分かりました、アレですね」
佐々木「喜緑さんにも明日から働いてもらうよ」
喜緑「分かりました」
佐々木(今日は色々することがあって疲れたな・・・明日僕が頭を使うようなことは特にないハズだし、明日は仲間の切り捨てでも考えていよう・・・)


第二章【新世界の神以上の存在に僕は(ry】 完

90: 2008/08/28(木) 22:52:19.80 ID:esD2zlt/0
気晴らしにちょっと解説


ここまでの大まかな流れ#1


佐々木がキョンについての行動を起こすことを決心する

それと同時にハルヒが変な夢を見始める

佐々木と会長が出会う

未来の朝比奈みくるが危険を察知して行動を起こす

朝比奈(大)が妹をけしかけてキョンをけそうとした(?)

みくる(大)が佐々木達に捕まる

第二章へ


佐々木の口調は仕様です、おそらく俺の嫁。というかこの4人のキャラはなんかうろ覚えなので少し俺好みにキャラ崩壊しています。
まぁ喜緑さんほどの崩壊ではないですが。

92: 2008/08/28(木) 22:59:58.28 ID:esD2zlt/0
第二章解説
前スレ22~82&本スレの時間軸等の説明

部活終了

みくる拉致(佐々木閉鎖空間)&ハルヒを仲間に加える

古泉が新川と森に会う

キョン帰宅&森帰還&橘たちによるハルヒ懐柔

ハルヒ暴走&ハルヒによる妹拉致(ハルヒ閉鎖空間)

キョン長門宅へ

森と古泉が会う&キョン帰宅(長門による強制転移)

妹解放&キョン記憶がとぶ(周防)

みくる、古泉が閉鎖空間を出る(長門)

森によるハルヒ洗脳


ちなみにこの解説二つはコピペです。
うん、こうでもしないと自分でも分からないくらいぐちゃぐちゃな話なんだ。
別に苦もなく長門さんみたいにスラスラ読める人はきっと頭いいと思う。

97: 2008/08/28(木) 23:37:04.02 ID:esD2zlt/0
第三章【勘違いとは恐ろしいなぁ@切捨御免】

次の日

佐々木「喜緑さん、君すごいよ!君の行動の一つ一つにあんな意味があったんだね!」
喜緑「と、言いますと?」ニヤッ
佐々木「僕には君みたいな人間が必要だ、是非本格的に僕の手足となって欲しい」
喜緑「微力ながらお手伝いさせて頂きますわ☆」


佐々木(・・・それにひきかえこいつらときたら・・・)
橘、周防、あと何か誰か。こいつらの使えなさは異常なんじゃないだろうか?
佐々木(全く、昨日の喜緑さんの行動は見事だった・・・)
まず朝比奈さん(大)の見事なまでの監視能力、あとで周防に調べさせたところ涼宮さん以外の人間が彼女の存在に気づいていないという。
次に朝比奈さん(小)が涼宮さんの閉鎖空間にずっと閉じ込められていたと長門さんに思わせたアレ、もしあの行動がなかったら長門さんは僕たちの存在に気づいていたかもしれない。
仮に長門さんが気づかなかったとしても、彼女と接触した古泉くんや朝比奈さんが森や涼宮さんを通じて色々探りを入れてくるかもしれなかった。
そして閉鎖空間での古泉くんと朝比奈さんの行動に対する判断力。
あの時僕は「二人をずっと閉じ込めておけば良いのに」というようなことを言った、それは僕が長門さんに僕らの存在を勘ぐられているかもしれないという前提で話をしていたからだ。
しかし喜緑さんは閉鎖空間に対する情報の隠匿を行っていた、確かにこれなら二人を解放したところで僕らの存在を勘ぐられることはほとんどない。
そして何よりあのタイミングで二人を解放したことで長門さんは二人からいらぬ誤解をされている。正直長門さんのあの行動の意味は全く分からないが、内部自滅を狙うという戦法を喜緑さんは見事成し遂げてくれた。
佐々木(全く見事だよ、それでこそ僕の同士にふさわしいね)



98: 2008/08/28(木) 23:43:13.90 ID:esD2zlt/0
佐々木「喜緑さん、次の作戦の構想を聞いてくれるかい?」
喜緑「はい、ですが他の方はいいんですか?」
佐々木「とりあえず君に聞いて欲しい、むしろ他の人には君に話すこととは違う形で作戦を報告することになると思う」
喜緑「アラアラ、佐々木さんの仲間も大変ですね」
佐々木「もうあの3人は僕にとって仲間じゃない、道具だよ・・・それはそうとだ。今日僕は長門さんを泳がせてみたいと思ってるんだけどどうかな?」
喜緑「長門さんを、ですか?」
佐々木「あぁ、ハイパー長門タイムを君に見せてあげるよ」


長門(・・・朝比奈みくると古泉一樹が私を誤解し始めている)

最近どうも情報統合思念体との意思の疎通がうまくいかない。それどころか私の行動を制限、支配しようとしている者の気配さえ感じる。

長門(何者かが私を監視している・・・私だけではない、古泉一樹や朝比奈みくるもきっと彼らの観察対象なのだろう)

私はその存在を掴めないでいる、おそらく「その存在を気づく」ことすら制限されているに違いない。
しかし彼はその背景に存在する組織のようなものの影響を受けていない、だがそれは逆を言えば彼以外の者はいくらでもその組織に洗脳されうるということになる。
例えそれが涼宮ハルヒであったとしても。

99: 2008/08/28(木) 23:45:43.28 ID:esD2zlt/0
長門(ここまでの事象変位能力を持った存在は限られる、涼宮ハルヒさえ洗脳できるような力の原因として考えられるものは・・・)

人間。
涼宮ハルヒの思考に関与できうる存在は人間以外あり得ない。一人の人間として一人の人間である涼宮ハルヒの心を動かす、それ以外に方法はない。

長門(しかしその者には私のような能力をもった仲間がいるハズ・・・そうでなければ一見ここまで違和感がないように進行するハズがない)

とりあえず様子をみよう、明日になれば古泉一樹も朝比奈みくるも部活で会うことになる。



100: 2008/08/28(木) 23:51:55.08 ID:esD2zlt/0
次の日 部室にて
古泉「朝比奈さん、これから僕が言うことを真剣に聞いて下さい」
みくる「は、はい!」
古泉「今僕は長門さんが信用できない、あの閉鎖空間を発生させ僕達を閉じ込めたのが長門さんであるという疑いを捨てきれないでいるんです」
みくる「私にはそう見えませんでしたが・・・」
古泉「えぇ、ですから飽くまで疑いです。僕は今日のこの部活で長門さんが僕らの味方なのか敵なのかを判断するつもりです」
みくる「でもどうやって?涼宮さんやキョンくんに変な疑いをかけられたら・・・」
古泉「えぇ、彼らを利用するんです。彼らの長門さんに対する反応や長門さんの彼らに対する反応をよく観察しておいて下さい、いいですね」
みくる「こ・・・古泉くん、目が怖いです・・・」
古泉「私も今自分が冷静でないことは自覚しています。昨日僕はあえて判断を見送るような態度をとった、そしてその結果が昨日のあれです」
みくる「落ち着いて下さい、私・・・古泉くんが怖い・・・」
古泉「・・・・・・」


101: 2008/08/28(木) 23:56:00.40 ID:esD2zlt/0
古泉「・・・失礼、ちょっと熱くなりすぎてしまいましたね」
みくる「いえ・・・」
古泉「長門さんは僕が彼女を警戒しているということを自覚しているはずです、ここであえて誤解をとくような態度をとらない場合は僕にだって考えがある」
みくる「でも、長門さんの性格を考えたら慌てて誤解をとこうとしないんじゃ・・・」
古泉「それは違います、僕は今なによりあなたのことを心配している。そんな僕が長門さんを信用できないとなった場合、彼女はとるべき対応を理解できるはずです」
みくる「・・・・・・」
古泉「・・・どうしましたか?」
みくる「な・・・なりより私のことを心配して・・・?」
古泉「!!し、失敬・・・!」
みくる「いえ・・・」


102: 2008/08/29(金) 00:00:35.49 ID:Sgh+luiJ0
古泉「とにかく・・・勝負は長門さんが来てからです、彼女にこちらから牽制をかけるようなことはしません。その代わり彼女の様子には注意していただ」

ガラッ

長門「・・・・・・」
みくる「な、長門さん・・・」
古泉「・・・・・・こんにちは、長門さん」

長門「・・・・・・」

前スレ86へ

103: 2008/08/29(金) 00:03:06.03 ID:Sgh+luiJ0
前スレ93より

森「今、涼宮ハルヒが戻りました」
佐々木「ご苦労様、さぁきかせてもらおうか」


佐々木「ふん、どうかな?やっぱり僕らが言った通りだったろ?」
ハルヒ「みくるちゃんが平然と部活に・・・あんなに苦労してみくるちゃんを閉じ込めたのに・・・」
佐々木「いや、これは僕らも予想外だったなぁ。まさか古泉くんにそんな力があったなんて」
ハルヒ「そうよ、古泉くんがみくるちゃんを助けたのよ・・・もしかしたら有希もキョンのことを・・・」
佐々木「(よし、その意気だ!)・・・長門さんと言ったかい?彼女の行動は僕らとて予想しがたい、キョンを守るため君には少し鬼になってもらう必要がある」
ハルヒ「もちろんよ・・・キョンはキョンで昨日のことを覚えてないみたいだし、もう何がなんだか・・・」
佐々木「言うまでもなくそれは長門さんの力だ、今の君に“信じろ”は必要ないね?」
ハルヒ「私に何かできることはない!?何か、何でもいいの、キョンのためなら!!」
佐々木(そうだよ涼宮さん、君はそうやって僕の汚れた玩具になってくれればいいんだ。
僕の手を血に染めることもなく血が必要な時、君は僕の忠実な殺人人形になってくれればいいんだ・・・)


105: 2008/08/29(金) 00:09:05.38 ID:Sgh+luiJ0
キョン「なぁ長門・・・お前は気づいたと思うけど、あの部室の空気最悪じゃなかったか?」
長門(・・・やはり彼の昨日の記憶がない、あの場で古泉一樹に一言説明すべきだったか・・・)
キョン「それとさ・・・お前古泉と喧嘩でもしただろ、今日の話ってそのことについてか?」
長門「半分は当たっている、でもその話が本筋じゃない」
キョン「まぁいい、お前の家に着いたらゆっくりきかせてもらうさ・・・」


喜緑「え、頃しちゃうんですか?」
佐々木「あぁ、古泉くんも朝比奈さんも長門さんも、みんな頃す」
喜緑「でも長門さんは生かしておく手はずだったのでは?」
佐々木「残念だけど長門さんの行動はもう僕には読めない、危なくならないうちに安全な頃し方を考える」
喜緑「安全な、と言いますと?」
佐々木「涼宮さんに頃してもらうんだよ」


106: 2008/08/29(金) 00:11:54.33 ID:Sgh+luiJ0
長門(私は・・・本当に彼の日常を望んでいるのだろうか・・・)

もちろんそうだ、私はここ数日そればかりを願ってきたハズだ。
「彼を巻き込まない」
それが私の行動のベース、少し前まではそうだった。
「彼を日常に戻すためには彼らの私に対する誤解を解くしかない」
そう、私はいつもそう言い訳をしていた。でも本当は寂しかった、単純に誤解をされるのは嫌だった。

長門(今日こそ・・・彼にどうすればいいのかを聞こう)

もう私を信用してくれる人は一人なのだから。

107: 2008/08/29(金) 00:14:35.17 ID:Sgh+luiJ0
喜緑「涼宮さんに・・・ですか?」
佐々木「念のため周防には長門さんに関する記憶を全て消してもらう、ただ問題なのはどうやら長門さんがそのことを勘づいているらしいみたいなんだ」
喜緑「それは昨日の会話から判断なされたんですか?」
佐々木「(!?)そ、そうだよ。君はすぐ分かったのかい?」
喜緑「え、えぇ。すぐとすぐじゃないとかは覚えていませんがなんとなく・・・」
佐々木「この僕でさえこの考えに至るまでに時間がかかったというのに・・・しかしこの考えには自信がないんだ、確証もない」
喜緑「そ、そうでしょうか・・・長門さんが自らの破滅を望んでいるから私達の行動を黙認しているようにしか見えないのですが・・・」
佐々木(なんだろうねこの感覚は、他人に言われたら「当たり前だろ」と言いたくなるくらい納得できるのに自分では思いつかないんだ。なにか大きな力が僕を邪魔しているようにしか思えない)
喜緑「佐々木さん、お言葉ですが長門さんを甘くみない方がいいと思います」
佐々木「それは今のこの僕の姿を見て言っているのかい?」
喜緑「えぇ、もちろん」


108: 2008/08/29(金) 00:16:47.54 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「そうだね、泳がしてなんてバカなこと言ってないでさっさと処理すれば良かった」
喜緑「処理にも十分お気をつけ下さい、今が佐々木さんにとって一番重要な時期なんですから」
佐々木「気づいていると思うけど、僕はおそらく長門さんの思考を読むことが制限されている。そこで恥ずかしながらお願いを聞いてもらえないかな?」
喜緑「なんでしょう?」
佐々木「長門さんの処理については君に全面的に任せる、僕はキョンと涼宮さんのことだけを考えさせてもらう。いいかい?」
喜緑「・・・では一つお願いがあるのですが」
佐々木「なんだい?」
喜緑「古泉くんと朝比奈さんの処理についても私に任せて頂けませんか?」


109: 2008/08/29(金) 00:19:54.54 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「え?普通に涼宮さんの閉鎖空間内で頃すんじゃダメなのかい?」
喜緑「いえ、それは構いません。でも私が面白くなるようにしたいなぁ・・・なんて」
佐々木「ふぅーん、君はSなのかい。なら好きにすればいい、でもほどほどにね」
喜緑「はい!☆」
佐々木「ちょっと会長に声かけてくるよ」


佐々木「会長さんいますー?」
会長「なにかね?」
佐々木「古泉くんと朝比奈さんと長門さんを処分することになったんだけどいいかな?」
会長「・・・処分、というのは頃すということかね」
佐々木「えぇ、色々あってこうなりました」
会長「・・・まぁ君が言うのならいいだろう、でも一つわがままをきいてくれ」
佐々木「会長さんも?なんだい?」
会長「古泉くんは生かしておいて欲しい」


110: 2008/08/29(金) 00:23:38.01 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「えぇ、それは困ったなぁ・・・」
会長「ダメかね?」
佐々木「会長さんが僕を納得させることができたら考えるよ」
会長「一つは個人的な感情、彼とは結構気が合うんだ。頃しておくにはとても惜しい、もちろんこの理由は却下だろう?」
佐々木「当たり前だね」
会長「もうひとつは涼宮ハルヒ。君は古泉くんが涼宮くんの閉鎖空間について詳しいことは知っているだろう、機関としても彼は重要な逸材なんだ」
佐々木「それと僕の計画とは関係ないでしょう」
会長「関係なくはない、古泉くんは涼宮くんがいなくなったら世界が崩壊するかもしれないとまで言っている。森くん以外に涼宮くんが信頼している閉鎖空間のエキスパートが欲しいだけなんだ」
佐々木「困りましたね・・・というか涼宮さんを生かしておくかどうかも今考え中なのに・・・」
喜緑「会長さんのワガママをきいてもらえないかしら?」


111: 2008/08/29(金) 00:26:50.02 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「喜緑さん」
会長「君?」
喜緑「私の計画がおおまかに決まってきました、古泉くんを生かしおいてくれませんか佐々木さん?」
佐々木「いや、でもなぁ・・・いざ古泉くんが動き出したらかなわないから・・・」
喜緑「心配いりません。古泉くんは生かしておく、ただそれだけ。でも動けないようにはできる」
佐々木「どうやってだい?」
喜緑「古泉くんの脚か腕をちょん切っちゃいましょうよ」
会長「な、君・・・そんな残酷な・・・」
佐々木「もちろんメリットはあるんだろうね?ただ楽しいからってのなら承知しないよ」
喜緑「もちろん、古泉くんは朝比奈さんと同じ閉鎖空間に入ってもらうんです。そしてそこで古泉くんをボロボロの状態で生かし朝比奈さんを頃す」
佐々木「なるほど、仕事ができないような身体にされた古泉くんはせめて情報戦だけでも活躍しようとする。そしてその情報を森か君に伝えさせれは・・・」
喜緑「佐々木さんはいつもそうやって戦略ばっかり考えてるんですね、もっと楽しみましょうよ」
佐々木「これが楽しいんだよ」


113: 2008/08/29(金) 00:29:22.08 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「ま、いいか。とりあえず古泉くんを生かしておくメリットは理解できた、じゃちょっと気晴らしでもしてくるかな」
会長「なにかね」
佐々木「ゴミ捨てだよ、ゴミ捨て」


橘「もしかして周防さんって佐々木さんに嫌われているんですか?」
藤原(何を今更・・・)
周防「周防ハお人形さンなの、お人形さンは逆ッちゃいけナイの」
橘「まさかそんな」
佐々木「橘さん、周防どっかに落としちゃったみたいなんだけど知らないかな?」
橘「ひょえ~~~~~~~」



123: 2008/08/29(金) 01:30:27.96 ID:Sgh+luiJ0
みんなの優しさで眠気が覚めた、お猿さんが出てくるまで頑張る


佐々木「何を驚いているんだい、みんなこれから用事がある。出かけよう」
藤原「(やっと仕事か!!)・・・分かったよ、めんどいな・・・」
橘「ほら周防さん、行きましょう」


藤原「・・・用事ってなんだよ(ワクワクテカテカ)」
佐々木「ちょっとある場所に来て欲しいだけなんだ」
橘「ある場所?」
佐々木「着いたら分かるよ」

30分後
藤原「おいまだかよ、まさか歩くのが仕事ってんじゃないだろうな」
佐々木「そうだよ」
橘「え?」
佐々木「周防、この二人を眠らせて」
藤原「う・・・お前・・・」
橘「あぁ・・・」
バタッ

佐々木「ふぅ」


125: 2008/08/29(金) 01:35:31.06 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「ただいま」
森「・・・佐々木さん」
佐々木「おぉ、森か」
森「古泉くんをボロボロにしちゃうというのは本当ですか?」
佐々木「あぁ、本当は頃すつもりだったんだけどね」
森「(!!)やっぱり他の二人は・・・」
佐々木「頃すよ」
森「そ、そうですか・・・」
佐々木「あ、森さん。突然ですが藤原と橘は今日からもういません」
森「と、言いますと?」
佐々木「捨ててきました、どっかの樹海です」
森「・・・・・・そうですか」
佐々木「うん、一応報告だけ」


会長「佐々木くん、ちょうど良かった」
喜緑「今から私涼宮さんの閉鎖空間に行ってきます」
佐々木「そう、行ってらっしゃい」
会長「驚かないんだな」
佐々木「まぁどうせそんなとこだろうと思ってたよ」
喜緑「大丈夫、佐々木さんの期待を裏切るようなことはしませんよ」
佐々木「そう願うよ」

127: 2008/08/29(金) 01:41:35.82 ID:Sgh+luiJ0
部室前にて
キョン「長門!古泉と朝比奈さんはまだ出られないのか!」
長門(私は何をしている・・・私の目的は彼の平穏な日常ではなかったのか・・・)
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
キョン「あ・・・朝比奈さん・・・」
グチャ
長門(こんな・・・もう嫌だ・・・誤解されたまま人に氏なれるのは・・・)


喜緑「ふぁー、すっきりした!」
佐々木「今回は君に任せっきりにしたけど、正直僕には結構危なっかしいんじゃないかって思えたよ」
喜緑「フ、フ、フ。佐々木さんはもうちょっと長門さんの心を勉強した方がいいかもしれませんね」
佐々木「そうかい?」
喜緑「ま、明日の長門さんの活躍をご覧じろ。です☆」

129: 2008/08/29(金) 01:48:06.71 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「まぁ、とりあえずこれで古泉くんと朝比奈さんは詰んだね。じゃあ明日について考えようか」
喜緑「佐々木さんの明日の予定は?」
佐々木「とりあえず明日はキョンが長門さんの家に行く予定になってるから涼宮さんにそれなりのイメトレをさせて」
喜緑「どうしてですか?」
佐々木「何がだい?」
喜緑「どうして彼が長門さんの家にいると分かるんですか?」
佐々木「なんとなく・・・かな?僕の予想では長門さんのことが心配になったキョンは夏休みが終わるまで長門さんといつも一緒にいることになる」
喜緑「それはどうでしょうね」
佐々木「僕が長門さんならそうするんだよ、唯一僕らの影響下になさそうなキョンと一緒にいることで身の安全を図る」
喜緑「それは多分ないですよ」
佐々木「どうしてだい?」
喜緑「そのための今までですよ、いいですか?彼は確実に長門さんを嫌う、そして長門さんなんか消えてしまえと思うハズです」
佐々木「そんな都合いいことが・・・」


佐々木(イヤ待てよ・・・今まで長門さんは僕達にとって都合のいいような「そんなことする訳ない」を何回もやってきた、そして今回喜緑さんがそれを感じ取っているとしたら・・・)
佐々木「わかった、全部任せるよ」
喜緑「期待は裏切りません☆」

131: 2008/08/29(金) 01:51:48.18 ID:Sgh+luiJ0
前スレ183-186
ハルヒ「・・・じゃあね、有希」
長門「・・・・・・」
バタ

佐々木「・・・本当に来なかった」
喜緑「ですから来ませんって」
佐々木「うーん、今回は参った」
喜緑「いいじゃないですか、それよりこれでやっと私達の勝利ですよ」
会長「あぁ、もっと喜んだらどうかね」
佐々木(そうだ、もう僕の勝利は確定した・・・キョンとの勝負は僕が勝った・・・)
喜緑「佐々木さん?」
佐々木「いや、思ったよりつまらなかったと思ったら気が抜けちゃってさ」
喜緑「油断してはいけませんよ、後片づけも祭のうちです」
佐々木「あぁそうだな、僕もしっかりしなきゃね」


長門アパート玄関前

ガサガサ
ヒョコッ

消失長門「・・・・・・」


第三章 【勘違いとは恐ろしいなぁ@切捨御免】 完

132: 2008/08/29(金) 02:02:06.69 ID:Sgh+luiJ0
第四章【ハイパー長門タイム】


消失長門「ここ・・・どこだろう」

ガサガサ
ゴソゴソ

消失長門「・・・」

テクテク


佐々木「じゃあ・・・後は涼宮さんを解放して長門さんの部屋を片づけるだけだ」
喜緑「私長門さんの部屋に行きたい!」
佐々木「そ、そうかい・・・じゃあ僕と会長は涼宮さんの解放にあたろう、周防は喜緑さんと一緒に行け泥人形」
喜緑「周防さんを?」
佐々木「そいつには掃除でも情報操作でもなんでも命令していいから、じゃ行きましょうか会長」

133: 2008/08/29(金) 02:10:52.82 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「・・・・・・」
テクテク
消失長門「!」
サッ
藤原「うぅ・・・」
橘「・・・・・・」
消失長門「・・・・・・」


一方長門宅
喜緑(コレガ!コレガ!長門さんのヘヤ!)
周防「――」
喜緑(イッシッシッシッシ・・・あぁ楽しみ、楽しみすぎてドアを開ける手が震えるわ!)

ガチャ

喜緑(!!コレヨコレヨコレヨコレヨコレヨコレコレコレコレコレコレ!!!!この血の臭い、バラバラの身体、そして!)
周防「――」
喜緑(この絶望に満ちたカオ!ザマァ、よほど苦しかったのね、アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!)
周防「――」

長門「」ピクッ
周防「――!!」
ガッ

134: 2008/08/29(金) 02:16:59.19 ID:Sgh+luiJ0
さるったらごめん、いきなり止まったらきっとお猿さんのせい


消失長門「・・・だいじょうぶ?」
藤原「・・・うぅ」
橘「あ、あなたは・・・」
消失長門「大丈夫?おけがない?」
藤原「お前は、長門!」
橘「あなたこんな所で何を・・・」
長門(あなたの目的は佐々木という人物を倒し涼宮ハルヒを救うこと)
消失長門「!!」
長門(あなたは私のコピー、私は今周防九曜の身体を伝いあなたにメッセージを送っている)
消失長門「・・・周防九曜」
藤原「・・・なんだって?」
長門(その者達はかつて佐々木の仲間だった者、必ずあなたの役に立つ)
消失長門「佐々木・・・倒す・・・」
橘「・・・長門さん?」
消失長門「ナカマ・・・」

135: 2008/08/29(金) 02:28:08.06 ID:Sgh+luiJ0
周防(・・・・・・)
喜緑「じゃあ周防さん、そろそろいい加減にしないと佐々木さんに怒られちゃうので全部消してもらえますか?」
周防(私の身体、か・・・私はこんな苦しそうな表情をしていたのか)
喜緑「周防さん?」
周防「・・・・・・」

パッ

周防(私に関する記憶も消さないと怪しまれるかもしれない、ここは彼女らの計画に逆らわない方がいい・・・)

パッ


藤原「・・・橘」
橘「なんですか?」
藤原「俺・・・佐々木に復讐したい」
橘「私もです、長門さんと一緒なら・・・やれますよ」
消失長門「ナカマ」
藤原「あぁ、仲間だ」
橘「うん!」

138: 2008/08/29(金) 02:36:54.15 ID:Sgh+luiJ0
更に数日後

前スレ195

>次の日涼宮ハルヒに『もし朝比奈みくると古泉一樹が一緒に部室にいたらあの二人があなたの日常を壊そうとしている証拠になるわね』と彼女に言ったのも私」
>古泉「頃す!頃してやる!!」
>森「あなたはもう日常には戻れない、なくした腕となくした仲間の影で一生ハンディキャップを背負って生きていくがいいわ!アハハハハハハハハハ!」

古泉「くそ・・・みくるが一体何をしたというんだ・・・僕らが一体何を・・・」
森「・・・・・・」フラッ
古泉「・・・森さん?」
森「古泉くん・・・ごめんなさい・・・」



140: 2008/08/29(金) 02:45:58.43 ID:Sgh+luiJ0
森「古泉くん・・・私ね、佐々木さんのとこクビになっちゃった・・・」
古泉「佐々木さん・・・?」
森「新川さんが生贄になったっていうのも嘘・・・私逃がしちゃったのよ」
古泉「じゃあ・・・新川さんは生きてるということですか・・・」
森「聞いて、私の犯した過ちを。償いきれない罪の数々を・・・」


周防(森園生が古泉一樹と接触した、これで外部の情報が我々に違和感なく届く・・・)
佐々木「・・・喜緑さん」
喜緑「はい?」
佐々木「最近僕は変に不安になる時があるんだ、なんかまだ終わってないんじゃないかなぁっていう感覚がさ」
会長「気のせいだろ、と言いたいところだが君だとそうはいかないな」
喜緑「心当たりはおありですか?」
佐々木(周防)
佐々木「う~ん・・・やっぱ古泉くんを生かしておくのはマズかったような・・・」
喜緑「・・・頃して来ましょうか?」
会長「喜緑くん」
喜緑「冗談ですよ」
周防(・・・私に警戒をし始めているのか?)

143: 2008/08/29(金) 02:57:48.90 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「いや、殺そう。もうめんどくさい」
会長「佐々木くん!?」
佐々木「あの未来人も頃す、っていうか生まれなかったことにする」
喜緑「未来人・・・?」
会長「未来人は頃したハズではなかったか?」
佐々木「少し考えてもみてよ、あの閉鎖空間内であの未来人を頃したらどうなると思う?大きい方の未来人を使って実験をした僕ら自身がパラドックス化しちゃうじゃないか」
喜緑「そんな・・・聞いていません」
佐々木「あの時は森がいたからね、言いたくても言えなかったのさ。だって朝比奈さんは今僕の閉鎖空間の中にいるんだもん」
会長「どっちの朝比奈さんだね?」
佐々木「もちろん小さい方だよ、大きい方なんて頃してもどうせパラドックス化しないか周防に処分させたよ・・・」
周防(そうやって思い上がっているがいい。今お前の閉鎖空間内には誰もいない、もちろん未来の朝比奈みくるも氏んでいない。今頃新川と共に未来に帰還しているハズだ)
佐々木「あと二日でキョンの学校の夏休みも終わりだしさ・・・もう処分しちゃえるものはみんな処分しちゃおうよ」


144: 2008/08/29(金) 03:04:40.61 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「・・・・・・」
テクテク
消失長門「・・・・・・」
スタスタ
ヒョコ
古泉「・・・ではこちらの方は長門さんであり長門さんではない、と」
藤原「あぁそうだ、正直全く使えないヤツなんだよな」
橘「この長門さん本来の能力を失っているみたいなんです」
森「それは残念ね、せっかくの切り札だと思ったのに」
消失長門「・・・・・・」
ピョコンピョコン
ズテッ
消失長門「・・・・・・」
藤原「少しは落ち着かねーのかお前は」
消失長門「・・・キョン」
藤原「あぁ?」
消失長門「キョンの家・・・行く・・・」


145: 2008/08/29(金) 03:10:37.54 ID:Sgh+luiJ0
泉(ほぉ・・・彼の・・・)
藤原「キョンって、あの涼宮ハルヒの彼氏のアイツか」
消失長門「カレシじゃない!」
藤原「うぉ、びびったな・・・」
消失長門「とにかく行くの」
橘「どうしますか、古泉さん」
古泉「もちろん行きましょう、彼の家の案内は僕がします」
森「では車の手配をいたします」


古泉「・・・長門さん」
消失長門「?」
古泉「あなたに言ってもしょうがないのですが、僕はあなたにひどいことをしてしまった」
消失長門「?」
古泉「あなたを疑い、あなたを罵り、挙げ句あなたを忘れてしまった。だから僕は・・・」
消失長門「?」
森「もう着きます」
橘「準備はもうできてますよ!」


148: 2008/08/29(金) 03:20:13.78 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「キョン!」
森「とりあえずこのテレビを使って彼の部屋を覗いてみましょう、機関に頼んで窓からの彼らの様子が映るようになっています」
橘「あら、涼宮さんと一緒じゃない」
藤原「・・・宿題か?」
消失長門「キョン!キョン!」
藤原「少し黙ってろ!」
森「音声を拾います、音が小さいので注意して聞いて・・・」

前スレ209-211
>キョン「・・・のツケはチャラにしてくれ、頼む」
>ハルヒ「コラキョン、こんな時に冗談はやめなさい!」
>キョン「冗談じゃない、昨日のツケは俺にとって大誤算だ」
>ハルヒ「・・・もう一発殴って欲しいの?」
>キョン「すまんやっぱ冗談だ、俺はお前のことが好きだ。もう一度言う、俺はお前のことが好きだ」

一同「!!」
消失長門「エ・・・?」

150: 2008/08/29(金) 03:27:43.25 ID:Sgh+luiJ0
>ハルヒ「キョン・・・」
>キョン「ハルヒ・・・」
>ハルヒ「・・・休憩はそこまでよ」
>キョン「へ?」
>ハルヒ「ハーフタイムは終了よ!宿題の続きをするのよ!」
消失長門「・・・・・・」
藤原「なんだあいつ・・・ポケットなんかまさぐって」
橘「ね、ねぇ・・・やっぱりこういうの見てちゃいけないんじゃないでしょうか・・・」
古泉(・・・・・・そういえばあの時僕は彼になんか言ったような・・・)
藤原「・・・お前何ソーゾーしてんだよ」
古泉「静かに、あれは・・・」
藤原「・・・紙?なんか書いてあるぞ」
消失長門「(・・・!)ナガト!ナガト!」

『長門』

>ハルヒ「コラキョン!何ボーッとしてるの、さっさと始めてさっさと終わらせる!」
>キョン「分かった、分かったよ」
>俺はその紙を丸めてゴミ箱へ捨てた

消失長門「!!」


152: 2008/08/29(金) 03:36:57.76 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「・・・・・・!!」ダッ
橘「!コラ、待ちなさい長門ちゃん!」
ダダダッ
トテトテトテトテトテ
バァン!
ハルヒ「な!?」
キョン「うぉっ!?」
消失長門「・・・・・・」ハァハァ


周防(私のコピーと古泉一樹達が涼宮ハルヒと接触した・・・そろそろいいだろう)
喜緑「そんな・・・いません!」
佐々木「馬鹿な、確かにあの時周防に頼んで僕の閉鎖空間の中に・・・周防!」
周防「なんだ」
佐々木「なんだじゃない、使えないゴミガラクタのジャンクめ!あの未来人をどこにやったんだ!」
周防「朝比奈みくるは現在新川執事のもとにいる。もうお前の負けだ、降伏しろ」
佐々木「なにぃ・・・」
新川「お待ちなさい」
佐々木「な、新川・・・そして朝比奈みくる・・・」
会長「さ、佐々木くん!?」
喜緑「佐々木さん?これはどういう・・・」
佐々木「し、知らない・・・僕はこんな・・・周防!・・・そうか、お前が長門有希だな」
喜緑「!?」
会長「!?」
みくる「長門・・・さんなんですか?」
周防「周防九曜は肉体と精神の分離が始まっていたため洗脳はたやすかった、恐らくお前の命令にうんざいりしていたのだろう」
佐々木「長門さん、良く聞いてくれ。君の作戦は見事だった、やられたフリをして周防を洗脳し最後はこの僕を出し抜いた!君さえいえば世界なんて簡単に支配できる!」


154: 2008/08/29(金) 03:47:43.99 ID:Sgh+luiJ0
周防「お前はまだそうようなことを・・・」
佐々木「一体どういう魔法を使ったんだい!?この僕を混乱させるなんて考えられないなぁ・・・お陰で喜緑さんの力を借りてここまでしたっていうのにさ!」

周防(そう、私はあの日情報統合思念体に“非日常”を申請した。その結果この佐々木という少女は人間が持ってはいけない頭脳と能力を手に入れた、「不思議を集め自在に操作できる」という能力を)

周防「今のお前に言っても理解できない、そして私はお前の味方になるつもりは一切ない」
新川「見苦しいですぞ、この借りはしっかりお返するので覚悟下さい」
みくる「そ、そろそろですか・・・?」
佐々木「な、何がそろそろだというのだ・・・」
ズゥン
喜緑「!!」
会長「こ、ここは・・・」
佐々木「・・・閉鎖空間だと?」
周防「そうだ、涼宮ハルヒが今発生させた」
喜緑「で、でも・・・計画では涼宮さんは彼の家にいるハズでは」
佐々木「そ、そうだ。こんな巨大な閉鎖空間がある訳・・・」

155: 2008/08/29(金) 03:57:42.41 ID:Sgh+luiJ0
藤原「なんだコレは?」
橘「閉鎖空間です、でもこれは一体どこの・・・」
古泉・森「部室!」
キョン「お、おい・・・お前ら一体なんなんだいきなり。ハルヒ、説明できるか?」
ハルヒ「よくも・・・」
消失長門「キョン!」
ハルヒ「よくもキョンの命を・・・」
キョン「俺の命を?なんのことだ?」
ハルヒ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

会長「い、今の声は・・・」
喜緑「さ、佐々木さん・・・ここは・・・」
佐々木「な、まさか・・・」
周防「そう、ここは部室。お前たちが朝比奈みくるを亡き者にしようとした忌まわしき閉鎖空間と同等のものだ」
会長「じゃ、じゃああの青くうごめいているものは何かね」
喜緑「神人・・・」
佐々木「い、イヤだ!ここから出してくれ!僕はまだ氏にたくない!」


157: 2008/08/29(金) 04:08:14.78 ID:Sgh+luiJ0
藤原「おい、向こうになんかいんぞ」
古泉「あれは・・・?」
森「新川氏と朝比奈さん、そして佐々木です」
橘「え?」
古泉「なんだって!?まさかみくるさんが!」
森「新川氏は長門さんから連絡を受けてかけたそうです、あの周防の正体は長門さんです」


みくる「い、一樹くん!」
佐々木「お前達・・・こんなことで僕に勝ったと思うなよ、喜緑!早く僕を助けろ!」
喜緑「わ、私はあくまで閉鎖空間に強いのです。閉鎖空間内で戦う術はありません」
佐々木「ならその能力で閉鎖空間を破ればいいだろ!さっさとしろ!」
周防「涼宮ハルヒには私のコピーと古泉一樹をぶつけてわざと強力な閉鎖空間を発生させた、お前のような能力者ごときでやぶれる代物ではない」
新川「あなたたちの負けです、降伏を認めなさい」

みくる「一樹くん!」

古泉「みくるさん!」


158: 2008/08/29(金) 04:19:55.43 ID:Sgh+luiJ0
みくる「会いたかった・・・ずっと」
古泉「えぇ、僕もです。生きていたんですね」
みくる「周防さんに変身した長門さんに助けてもらったの・・・うふふ、私たち長門さんに助けてもらってばかりね」
古泉「長門さん・・・僕は彼女にひどいことをしてしまった」
みくる「後で一緒に謝りましょう、でも今は少しだけこうしていて・・・」
古泉「えぇ、僕の両腕がないのがとても残念です」

キョン「ハルヒ・・・」
ハルヒ「キョン・・・」
キョン「すまんハルヒ、俺には何がどうなっているのか全く理解できない。順を追って説明して」
ハルヒ「その必要はないわよキョン・・・こいつらあんたを頃しに来たのよ?」
キョン「でも古泉だって、朝比奈さんだって、長門だって・・・」


キョン(長門・・・!そうだ、俺は今の今まで長門のことをすっかり忘れていた。長門、長門はどこだ!)
消失長門「・・・ナガトはワタシ」
キョン「・・・長門?」
違う・・・こいつは長門なんかじゃない、俺の知ってる長門じゃない・・・。
キョン「あ、あれは・・・」
周防「?」
キョン「長門!」

160: 2008/08/29(金) 04:27:15.99 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「!!??」
キョン「長門、今まですまなかった。お前を忘れるなんてやっぱりどうかしていた」
周防「構わない、今は涼宮ハルヒを止める方が先」
キョン「そ、そうか・・・どうするんだ?」
周防「涼宮ハルヒを説得する、適任者はあなた」
キョン「お、俺が?」
周防「そう、急いで」

ハルヒ「キョン・・・」
キョン「ハルヒ聞いてくれ、こいつらは俺を頃したりなんかしない。お前を助けに来たんだ!」
ハルヒ「そんな訳ないじゃない!目を覚ましなさいキョン!」
キョン「目を覚ますのはお前の方だ!何を言っている!?」
ハルヒ「だって・・・だって・・・」
キョン「あいつらは俺らの仲間じゃないか、それも全員お前が集めたメンバーなんだぞ!お前だけの部員、お前だけの団なんだぞ!」
ハルヒ「もう・・・やめてキョン・・・」
キョン「お前だって覚えているだろう!みんなで行った不思議探索、俺とお前いつもクジでバラバラだったよな!無人島に閉じ込められたりもした、あの時のお前の推理には震えたぜ!」
ハルヒ「お、遅いのよもう・・・」

162: 2008/08/29(金) 04:36:34.29 ID:Sgh+luiJ0
キョン「遅くなんかない!何を言ってるんだお前は!」
ハルヒ「だってあたし、古泉くんにはひどいこと言ったしみくるちゃんにはひどいことしたし・・・有希のことなんか忘れたりもした。こんなあたしを許してくれる訳が・・・」
古泉「許しますよ」
ハルヒ「!古泉くん!?」
古泉「少々口が汚くても背中を預けることができる、それが我がSOS団の団長様です」
みくる「えぇ・・・」
ハルヒ「みくるちゃん・・・あたしみくるちゃんにひどいこと・・・」
みくる「いつも涼宮さんが私にしていることに比べたら平気です、なんてね」
周防「そう」
ハルヒ「あ・・・あんた、有希?」
周防「私は彼のことを諦めない、絶対に」
ハルヒ「・・・あんたドサクサに紛れて何言ってるのよもう、キョンはあたしのもんなんだからね・・・」
キョン「そういうことだ、つまりみんなお前が元気になるのを待ってるんだよ」
ハルヒ「みんなが・・・あたしを・・・」
キョン「あぁ、だから早く帰ってこい」
ハルヒ「う・・・うん」

165: 2008/08/29(金) 04:46:55.24 ID:Sgh+luiJ0
橘「あ、閉鎖空間が・・・」

ピシ
ピシピシピシピシピシピシピシ
パリーン

消失長門「・・・・・・」グスッ

藤原「・・・外が晴れていくな」
森「涼宮さんの閉鎖空間が解かれ始めたようですね」

ハルヒ「みんな・・・ごめん・・・あたしどうかしてた・・・」
キョン「あぁ、でももう終わったんだ・・・」
藤原「いや、まだ終わっていない」
橘「私達はもともと佐々木さんの復讐にきたのんですよ、ここで終わったらなんのためにここまで来たのか分からないじゃないですか!」
キョン「・・・佐々木?」
佐々木「・・・・・・」
キョン「佐々木!」ダッ
佐々木「・・・やぁ・・・久しぶりだねキョン、お変わりないようで・・・」
キョン「佐々木お前・・・一体何を・・・」
藤原「・・・覚悟はできてるんだろうな」
橘「私達を散々こきつかいゴミのように捨ててくれましたよね」
森「それどころか古泉くんの腕を奪い、朝比奈さんには大やけどを負わせた・・・」
新川「さぁ、どのようにお償いになりますかな」
佐々木「なんとでもするがいい・・・僕はもう疲れた」

167: 2008/08/29(金) 04:54:10.50 ID:Sgh+luiJ0

藤原「キサマ・・・反省はしていないみたいだな」
橘「あれだけ人の身体やもてあそんでおきながら!」
佐々木「別に僕は人間にどうこうしているつもりはない・・・僕以外の人間は所詮道具にしかすぎない・・・」
森「その考えにお変わりはないのでしょうね」
新川「致し方ない、今ここでみなさまの前で裁きを与えましょう」
藤原「裁き・・・?そうだ、お前今からこのナイフで自頃しろよ!」
カランッ
橘「そ、そうですよ!人の命なんてどうとも思ってないのなら氏ぬのも怖くありませんよね!」
佐々木「僕の命と君たちの命を同じに思うなよ・・・でもいいさ、氏ねというのなら氏んであげる。このナイフでいいんだね?」
キョン「やめろ!」グッ

169: 2008/08/29(金) 05:06:31.53 ID:Sgh+luiJ0
佐々木「もういいんだよキョン、僕は君との戦いに負けた。敗者は去るのみさ」
藤原「お前頭大丈夫か?お前もしかしたらこいつに殺されてたかもしれないんだぞ?」
キョン「戦いって・・・なんのことだ、佐々木」
佐々木「どうもこうも、僕は自分の運命を試したかったんだよ。ある日突然手に入れたこの力がどれだけの威力なのかをはかりたかった。
そしてその天秤の反対側の皿に乗せたのがキョン、君だったってだけの話さ」
橘「いけしゃあしゃあとよくそんな口がたたけますね!」
キョン「お前・・・まさかそんなことのためにみんなをこんな目に遭わせたのか」
佐々木「別になんとも思っちゃいないよ、ぶっちゃけ君以外の人間のことを人間と思った日はここ数日・・・」

パチーン

一同「!!」

佐々木「・・・・・・?」
キョン「・・・・・・」

172: 2008/08/29(金) 05:16:46.31 ID:Sgh+luiJ0
キョン「お前、バカだよ。最低のバカだ」
佐々木「キョン・・・もしかして君は泣いてるのかい?」
キョン「・・・お前そんなやつじゃなかっただろ、そんなことするようなやつじゃなかっただろ!どうして変わっちまったんだ・・・」
佐々木「ハハハ・・・やめてくれないか、君に涙なんて似合わないよ」
キョン「俺・・・お前のことマジでいいやつだと思ってた、親友だと思ってた。でもこんなことされたら俺・・・」
佐々木「ど、どうしたんだい?君が泣いてちゃ・・・僕まで・・・泣けてきちゃうじゃないか・・・。
・・・・・・僕は・・・泣いているのかい?僕が?どうして僕は泣いているんだろう、教えてくれないかキョン」
キョン「・・・人はな、他人の痛みがわかって初めて泣ける生き物なんだ。お前が泣いているのはその連中の心と体の痛みなんじゃないのか?」
佐々木「よしてくれよキョン、僕はあの日人間であることをやめたんだ。なのに他人の痛みが分かっちゃうようじゃ困るだろう・・・ねぇキョン、キョン・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
キョン「・・・いつかまた会おうな、佐々木。昔みたいに遊ぼうぜ」
佐々木「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

173: 2008/08/29(金) 05:22:29.06 ID:Sgh+luiJ0
新川「・・・では我々はこれから佐々木くんを護送します」
キョン「せめて・・・命だけは・・・」
森「えぇ、わかっております」
キョン「・・・いつか、佐々木に会いに行っていいか?」
新川「えぇ、きっと会いに来てやって下さい」
キョン「あぁ・・・」


藤原「あーあ、結局復讐しそこねちゃったぜ」
橘「いいじゃないですか、佐々木さん反省してたみたいだし」
藤原「ふんっ、お前はお人好しだな。あんなひどいことされたんだぞ」
橘「いやいや、あれだけ佐々木さんにいじめられても耐え抜いた周防さんの方がお人好しですよ」
藤原「そういえば周防どうすんだ?」
橘「長門さん?」
周防「私は周防九曜の身体を乗っ取っているに過ぎない、返そうと思えばいつでも返せる」
藤原「じゃあお前はどうするんだよ」
周防「私のコピーの肉体がそこにある、私が自身の身体を消滅させる前に前借りしていた正真正銘私の身体。あれを使えば問題ない」
橘「ふぅーん、じゃああの子はどうなっちゃうんですか?」


175: 2008/08/29(金) 05:28:54.44 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「・・・エ?」
周防「彼女は私のコピーの肉体を動かし、あなたや古泉一樹や森園生などを一つの場所に集めるためだけに作った特殊生命体。優先順位は私が上」
キョン「じゃあなんだ、つまりその子はどうなるんだ」
周防「どうもならない、私が上書きされて彼女は消滅する」
消失長門「!?・・・イ、イヤだ!」
橘「それはちょっと可哀想なんじゃ・・・」
周防「私が“長門有希”の身体を取り戻し、この身体を“周防九曜”に返すためにはそうするしかない。そもそも彼女はあくまで特殊生命体、身体不適合により長くはもたない」
消失長門「ソ・・・ソンナ」ガタガタガタガタガタ
古泉「何か方法は・・・」
周防「ない、彼女の寿命は夏休みと同時に終了してしまう。期限一日前の今日ではどちらにしろ精神に負担を与えてしまう」
キョン「・・・・・・長門」
消失長門「し・・・氏にたくない・・・もっとキョンと、お話・・・」フラッ
周防「・・・体力に限界がきている、早く楽にさせてあげるべき」
藤原「・・・まるで安楽氏じゃねーか」

177: 2008/08/29(金) 05:36:11.92 ID:Sgh+luiJ0
消失長門「キョン・・・キョン・・・」ブルブルブルブルブル
橘「こんなに苦しそうに・・・」
藤原「おい宇宙人、お前心とか痛まないわけ?」
キョン「やめろ」
藤原「んだよ・・・」
キョン「長門、早くこいつの身体に入ってやれ。こいつは頑張った、もういいだろ」
橘「あれ、意外と冷たい人なんでしょうかね・・・」
キョン「そうじゃない、お前ら今自分のことばっかりしか考えてねーだろ。『可哀想可哀想』なんていくらでも言える、でもお前自分の分身を殺さなくちゃいけない長門の気持ちを少しでも考えてみたか?」
橘「・・・・・・」
藤原「・・・・・・」
キョン「結局はこうなるんだ、だったら・・・俺は・・・」
周防「・・・あなたにお願いがある」
キョン「なんだ?」
周防「私の身体が乗り移る時その子を抱きしめていて欲しい」
キョン「(・・・?)わ、分かった」
周防(私は薄れゆく意識の中誰も私を抱いてくれる者がいないという絶望感に苛まれながら闇へと消えていった・・・せめてこの子にはそんな思いをさせたくはない・・・)

178: 2008/08/29(金) 05:43:51.67 ID:Sgh+luiJ0
周防「・・・では」

パァァァァァァァァァァァ

藤原「う・・・」
橘「ま、まぶし・・・」

消失長門「キョン・・・キョン・・・ハァ・・・ハァ・・・」
キョン「あぁ、俺はここにいる。よく頑張ってくれたな、ゆっくりおやすみ」
消失長門「キョン・・・」ニコッ

シュワワワワワワワワワワワワワ

消失長門「・・・サ・・・ヨ・・・ナ・・・・・・」

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

長門「・・・・・・」
キョン「・・・・・・」

周防「――」


181: 2008/08/29(金) 05:55:46.43 ID:Sgh+luiJ0
キョン「・・・おかえり」
長門「・・・ただいま」
ハルヒ「ちょっと有希!ヒグッ・・・早くキョンから!ヒグッ・・・離れなさいよ!ヒグッ・・・」
みくる「涼宮さ~ん泣いちゃダメですぅ、そんな涼宮さん全然怖くないですぅ、エーーーーーーーン」
古泉「僕も困りましたね、花粉症でしょうか・・・はたまたコンタクトがずれたんでしょうかね・・・」ズズッ
藤原「あいつら泣きすぎだろ・・・なぁ、たちば・・・ぬぁっ!?」
橘「ふぇ?藤原さんディッジュあでぃばぜんが~?」ジュルルルルル
藤原「・・・ほらよ、ハンカチでいいか?」
橘「でも汚ぐなっで・・・」
藤原「いいから早く使えよ!・・・ちょっと汚れてるけど」
橘「あでぃがどうございまずぅぅぅぅ」プーン
藤原(俺の涙が染みこんでるから汚いなんて言えねぇな・・・・)

キョン「長門」
長門「あなたの勇気と優しさには筆舌尽くしがたいものがある、敬意を表したい」
キョン「そりゃどうも、最高の褒め言葉だね」
長門「・・・・・・」
キョン「・・・どうした?」
長門「・・・・・・涙・・・」
キョン「!!?あ、あぁ、アイツのために泣いてたんだ、悪いか?」
長門「・・・嬉しい」

周防「――」

182: 2008/08/29(金) 06:03:01.27 ID:Sgh+luiJ0
藤原「・・・じゃあ、俺らはこれで帰るわ」
橘「ほんの短い間だったけど楽しかったです」
周防「――」

みくる「あ、待って下さい!乙女の柔肌につけた火傷の責任とって下さい!」
古泉「僕も、この右腕を返して下さい!」
キョン「・・・お前その右腕どうしたんだ」
古泉「あるぇぇぇ?そんな馬鹿な!」
長門「・・・朝比奈みくる、背中をみてもらうといい」
ハルヒ「ちょっとみくるちゃん、やっぱりあれってただのドッキリだった訳!?」
キョン「さぁ、説明してもらおうか」
長門「どうもこうもない、古泉一樹は腕を生やし朝比奈みくるは火傷を食った。ただそれだけの話」
キョン「納得のいくように話せ」
長門「ここ数日私は情報統合思念体と意思の疎通がうまくいっていなかった、今回のこれはその分の能力だめを利子つきで発動してもらっただけのこと」
みくる「実は私一樹くんが『僕に両腕が~』って言っていたのさっきから気になっていたんです」
古泉「僕もみくるさんを抱きしめた手が背中に当たった時に痛がらないのが不思議でして・・・」
キョン(お前・・・チートなんじゃないだろうな)
長門(・・・・・・)

183: 2008/08/29(金) 06:08:08.21 ID:Sgh+luiJ0
古泉「では私達もそろそろ帰りましょうか」
みくる「そうですね、なんだか私疲れました・・・」
キョン「えぇ、明後日が学校だなんて信じられないし信じたくないですよ全く」
ハルヒ「待ちなさい!」
キョン「なんだよ全く」
ハルヒ「部室もあるしちょうどいいわ、今からここで部活をするのよ!」
一同「えー!」
ハルヒ「えー!じゃない、今まで無駄にした時間の分今日と明日でパーッと遊ぶのよ!」
長門「私はそれで構わない、読書を始めさせてもらう」
みくる「ふぇ?じゃ、じゃあ私はお茶を・・・」
古泉「では僕たちはオセロでもしますか」
キョン「お前も飽きないなぁ・・・まぁいいか」
ハルヒ(みんなありがとう・・・あたし、みんなが言ってくれたこときっと忘れない・・・)
キョン「ん、なんか言ったかハルヒ?」
ハルヒ「な、なんでもないわよ!」


こうして私は日常を取り戻すことが出来た。
私は勘違いをしていた、彼を巻き込まないような日常よりも全員巻き込んだ日常の方がずっと楽しい。と。

私達の記憶は明後日には全てなくなってしまうだろう。私にはまだ課題がある、次回こそこの無限に続く夏休みを終わらせなければならない。

もうすぐ私は2201回目の夏休みを迎える

 第四章【ハイパー長門タイム】 完

188: 2008/08/29(金) 06:24:35.68 ID:Sgh+luiJ0
エピローグ

情報統合思念体はときにお茶目である、今回私はある一つの事実に気づいてしまった。
長門(古泉一樹と朝比奈みくるが腕や火傷を完治させた・・・これはどういうことなのだろうか)
あの時彼には“能力が利子つきで”とか言った、だが実は違う。
完全な身体で夏休みの終わりを迎えないと次にくる夏休みで不都合を生じてしまうから、これは154回目の夏休み以降いくつかの時に検証済みである。要するに私は別に自分のコピーを作ってまで頑張らなくても良かったのではないだろうか。
長門(でもそのことは彼に言わなかったのは正解だったかもしれない)
私はまた夏休みを迎える、これは変わりようのない事実。どの時点で始業式を迎えたらいいのかを判断する資格は私にはない、でもそんな私にも一つだけ言えることがあった。
長門(次回からは・・・フツーの夏休みにしよう・・・)



キョン「・・・佐々木」
佐々木「やぁ、キョン・・・一日ぶりだね」
キョン「あぁ、夏休み最後の日だからな。今日くらいしかまともに話せる日ないだろうと思って」
佐々木「ふふふ・・・あの涼宮さんとはうまくいってるかい?」
キョン「あ、あぁ・・・まぁな・・・」
佐々木「君は本当に変わってないね・・・懐かしいよキョン」

189: 2008/08/29(金) 06:26:04.45 ID:/0jXix/NO
乙!
大団円に近い形になってよかった。








佐々木は俺の嫁

190: 2008/08/29(金) 06:28:36.82 ID:XcAmoswD0
おつかれ
おもしろかった

191: 2008/08/29(金) 06:31:00.16 ID:9OEA9OOFO
もう少し続くんじゃね?

192: 2008/08/29(金) 06:35:52.40 ID:Sgh+luiJ0
>>189
なん・・・だと・・・?

194: 2008/08/29(金) 06:37:59.60 ID:Sgh+luiJ0
キョン「お前・・・これからどうするんだ?」
佐々木「機関に保護されて色々されるみたいだ、でも命まではとらないでくれるみたいだよ」
キョン「そうか・・・でもこれはお前の償いだ、応援はするが同情はしない。いいな」
佐々木「キョンはそうでなくちゃね・・・僕たちもっと違う形で再会出来れば良かったのにね」
キョン「いつかできるさ・・・きっといつか」
佐々木「君は面白いこと言うね・・・よほど良い環境で過ごしてきたんだろうね」
キョン「・・・お前飯はちゃんと食ってるのか?」
佐々木「墓穴を掘っちゃったかな・・・実はあんまり食べたくないんだ」
キョン「食え、いいな。約束だ」
佐々木「君との約束じゃ反故にできないな・・・分かったよ、約束する」
キョン「・・・じゃあ、また来るから」
佐々木「あぁ、いつでも来て欲しい・・・じゃあね」
キョン「・・・・・・」ガタッ
佐々木「あ~、キョンさぁ。一つ重要なこと言い忘れてたよ」
キョン「なんだ?」
佐々木「君は後にも先にも僕の最高の親友だ、それに変わりはない」
キョン「・・・・・・じゃあな」
佐々木「あぁ、また来てくれよ」

195: 2008/08/29(金) 06:44:29.42 ID:Sgh+luiJ0
ハルヒ「どうだったのよ?」
キョン「やっぱりあんま元気なかったな・・・飯も食ってないってさ」
ハルヒ「はぁ!?あんたちゃんと励ましてこなかったの?それでも親友なわけ!?」
キョン「そういうなよ、あいつのあんな姿見んの俺も悲しいんだ」
ハルヒ「私にはきっちり励ましてくれたでしょ?同じようにやればいいのよ!」
キョン「できねーよ、あいつは親友でお前は彼女だ」
ハルヒ「・・・もっかい言いなさい」
キョン「はぁ!?ヤだよ!」
ハルヒ「なんでよ、このバカキョン!!」
キョン「うっせーな、もう行くぞ!」
ハルヒ「もう!この!」


俺は今幸せさ、ああ認めてやる。
佐々木があんなことになったのはとても残念だが、遊びに行ってやろうと思ったらいつだって行ける。
それに今俺には最愛の彼女がいる。俺はハルヒを愛している、その事実だけでものすごく幸せだった。
たとえこの幸せが一日しか続かなくとも。


ハルヒ「未来人をみつけたわよ!」:解答編 完

197: 2008/08/29(金) 06:51:58.11 ID:Sgh+luiJ0
ごめん、長い。もうやだこの星。
しかも最後の最後でスレタイ間違えた、氏にたい。情報操作で変えられないかな。


支援してくれた方ありがとうございました、これで本当に完結です。もう二度とこんな長編シリアスかかない。肩脱臼するかと思った、でも楽しかった。
こんな駄文のために睡眠時間を削って下さる方達にガチで泣きそうになりました、あなた達のお陰でここまでこられたということをどのようにお伝えしたらよいか分かりません。


よし、みんな寝よう。俺も寝る、もし起きてまだ板が残ってたら補足とか蛇足とかかく。


今のうちに次回予告
みくる「ぎう!ってして、ぎう!」
ほのぼの系になる予定

機会があったまた会おう、みんな愛してる。
ノシ

198: 2008/08/29(金) 06:55:24.65 ID:/0jXix/NO
乙!
ゆっくり休めよ ノシ

199: 2008/08/29(金) 07:00:37.92 ID:w2chcFMmO

長門のせいで佐々木の人生メチャクチャになったのに長門は罪悪感の欠片もないのなw

203: 2008/08/29(金) 07:51:54.06 ID:Vt8o3l2SO
乙!

204: 2008/08/29(金) 07:53:31.74 ID:jQgifwyZ0
おかげさまで夜勤中楽しめたよー、おつ

225: 2008/08/29(金) 12:45:18.89 ID:Sgh+luiJ0
まだ残ってた、びっくりした。そうか俺はまだ夢の中なのか。


目が覚めちゃったから約束通りいろいろあとがきでもかく。


うん、最後はほぼリアルタイムで検閲ナシでかいていったからもうメチャクチャ。自分で見返すの怖い。
今見返したら起起起起起起起起起承転結みたいな感じだった、素人が伏線を張ろうとするなと。

正直自分で読んで意味が分からない、後半かおす。
ってかよく見たら俺の嫁さんがベラベラしゃべってるだけの話じゃないか、おっといけないついのろけてしまった。

読んでくれた人気づいたかもしれないけど、作者は「ひぐらしデスノ」を少なからずいんすぱいあーしてます。
無限ループの途中で頭脳戦(笑)とか佐々木=高野とか、ほんとにあの作者様は天才です。



明日バイトだから夜は早く寝ないと、もしお昼ご飯食べ終わってまだ残ってたら蛇足いっぱいかく。

227: 2008/08/29(金) 13:40:14.71 ID:Sgh+luiJ0
>>226
まとめスレどっかにあるってきいたよ。



蛇足いっぱいかくとか言ったけど別にかくことなかったかも、でもひとつだけ。



俺の嫁さんが長門に関して「分かんない分かんない」ってほざいていたのは、佐々木の頭脳が長門さんによって生まれたものだから。というイミフ設定がありますでした。
「情報統合思念体に非日常を申請した長門が自分の過ちを正そうとしている」ということに佐々木さんが気づけなかったんだって、バカみたい。
それを解説させる人間が思いつかなかったから最後に俺がしゃべったけどスルーして下さい、これが言いたかっただけなんだ。


そういえば喜緑さんと会長さんどうなったんだろうね、新川さんも森さんも何も言ってくれないから存在すら忘れちゃったよ。

引用元: ハルヒ「未来人を捕まえたわよ!」:解答編