1: 2016/01/26(火) 04:22:58.299 ID:vAIBTAWS0.net
電車「ガタンゴトン」

変な女の子「みつけました」ニコニコ

女の子「……」キョロキョロ

変な女の子「ふふふ、あなたです、あなた」

女の子「……その、どちらさまですか」

変な女の子「わたくし魔法使いでございます」ペコリ

周りの人(うわあ……)

女の子「」

電車「マモナクー」

変な女の子「さあちょうど到着です参りましょう」グイ

女の子「え、ちょっと、はなしt」

変な女の子「それ、いきますよお」タタタ

女の子「」ズルズル

周りの人(えぇ……)

変な女の子「♪」

4: 2016/01/26(火) 04:27:13.160 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「はっしゃオーライ♪」

電車「ダアシエリヤス」バタン

女の子「……あの」

変な女の子「はいなんでしょう」

女の子「……こっちがなんでしょう、なんですけど」

変な女の子「わたくしあなたを探していましたええもう何年も」

女の子「え」

変な女の子「そうですねいろいろお話したいのですが寒いですねどこかいきましょう♪」

女の子「わ、わたし、これから、学校、」

変な女の子「あ、失敬、」ユビパッチン

女の子「……?」

変な女の子「ふふ、ではいきましょう」テクテク

女の子「ちょっと、あの、……」

女の子「……」テクテク

5: 2016/01/26(火) 04:31:14.873 ID:vAIBTAWS0.net


変な女の子「♪」

女の子「……」

変な女の子「ここの部屋であってるんですかねいやあわたしはじめてでこんなとこ」

女の子「……なんで」

変な女の子「え、」

女の子「……なんで、ラOホなんですか」

変な女の子「え、ラOホってなんですか、ここ休憩所ですよ、安めでしたのでつい」

女の子「……ん、はい、わかった、」

変な女の子「それにしてもいいですねえこんなベッド、ふっかふか、ふふ」ゴロリン

女の子「……で」

変な女の子「ん、あ、はい、わたし、魔法使いなんです、ええ」

女の子「……」

6: 2016/01/26(火) 04:37:22.371 ID:vAIBTAWS0.net
女の子「……それは、なにかのギャクだったり、」

変な女の子「いやあなんてことをおっしゃる、わたくしこれでもモノホンのスーパーな魔法使いさんなんですがねええ疑うのも分かりますしかしご理解くださいそうです証拠をひとつ、」ヌギヌギ

女の子「え、なんでいきなり脱いd」

変な女の子「ふふふご覧くださいこちらの紋章、我が家系の魔法使いはすべてこの紋が生まれた時より身体にあるのです触れてみてください魔力が滴ります」

女の子「……ん、わかった、いいから服を着てください」

変な女の子「あれえサービスだったんですが」

女の子「……じゃあ、なんで魔法使いさんがわたしを」

変な女の子「良い質問ですね」ニヤ

女の子(……こいつツッコミ待ちだな)

変な女の子「♪」

7: 2016/01/26(火) 04:41:30.321 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「いまから二十年ほどまえでしょうか、わたくしハワイですこしお仕事をしていたんですね」

女の子「二十年ほど……失礼ですがあなたおいくつで」

変な女の子「ああ失礼この姿では背伸びしても小学生というところですかね、わたくしただいま……800歳ぐらいです、ええはいたぶん」

女の子「」

変な女の子「びっくりしましたか、ふふ、嘘じゃないですよ」

女の子「たぶんとか言ってるんですがいいんですかそこは」

変な女の子「ぎくり、ふふ、どうやらするどいお嬢さんのようです」

女の子「……」

変な女の子「わたしが年齢をごまかしたことはともかく、その二十年ほどまえのことです」

女の子「……はい」

8: 2016/01/26(火) 04:48:46.397 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「わたしが仕事を終えてビーチのほうに向かうとですね、曲がり角の先ですごい音がしたのでそちらの方へ言ってみたわけです」

変な女の子「で、見ると車が一台走り去っていって、道路に倒れているひとと、その人を抱きかかえてなにやら声を上げている人がいました」

変な女の子「こえをかけてみると、どうやらその女のひとが車にひき逃げとなるんですかね、男の人の奥さんだそうですが、そりゃあもうこれでもかというぐらい助からなそうなお怪我をしていて、わたくし困ってしまいました」

女の子「……」

変な女の子「救急車を呼ぼうにも、わたくし電話やなんやをもっていませんし、仕事で来ただけで街にもくわしくないですからね、それにそうしたところで何か状況がかわりそうにもなくて、わたしはその男の人にひとつ提案をしたわけです」

変な女の子「わたくしのお願いをひとーつ聞いてくれたら、魔法で奥さんを助けてあげましょう、みたいな話です。男の人はお願いの内容も聞かずにいますぐと繰り返すのでわたくしはこう、」ユビパッチン

変な女の子「めでたく奥さんは助かりました、とめでたしめでたしな昔話です」

10: 2016/01/26(火) 04:53:15.040 ID:vAIBTAWS0.net
女の子「……それで」

変な女の子「あれ、オチを言ってなかったですかねええ忘れてましたその御夫婦がつまりあなたのご両親ですそしてわたしのお願いというのはあなたです」

女の子「……え」

変な女の子「あれれ説明不足でしょうか」

女の子「……後半がわからんかった」

変な女の子「後半、ああお願いですね、つまりお願いとは具体的には魔術契約ですこれはわたくしが氏ぬまで有効なものです」

女の子「……だから内容は」

変な女の子「『あなたたちの最初のお子さんをわたしのお嫁さんにする』というだけですええわたくし良い魔法使いですから魂よこせとかそういうこといいませんし、ふふ」

女の子「」

11: 2016/01/26(火) 05:02:16.168 ID:vAIBTAWS0.net
女の子「……殿方だったのですか」

変な女の子「失敬なこんなにかわいい殿方がいてたまりますかいえわたくしの今の身体は魔術で構成したものですよでも男性になるなんてまあそんな、乙女になんてことを、しくしく」

女の子「」

変な女の子「まあそういうことです」

女の子「……く、くわしく、お願いします、もすこし」

変な女の子「え、どこらへんをですかね」

女の子「……全体的に」

変な女の子「そうですねええ構いませんよ、わたくしが指定したのは女の子、かわいい、5年以内に、純潔、そして魔術への適性、これは一部達成されませんでした最後のものですがまあ優先度は低いですし契約はわたくしが満足すれば問題ありません」

変な女の子「ご両親に異性とのお付き合いを中心にいろいろきびしく言われていませんかいえ言われているはずですこれは必須条件ですのでええ」

女の子「……は、はい」

変な女の子「そうですねわかりますただでさえご両親は女の子ですから大切に育てていることと存じますまして」

女の子「……」

変な女の子「魔女に嫁入りするならなおさらです」

13: 2016/01/26(火) 05:09:47.048 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「しかしわたくしの技量不足いえわたくしの魔術の限界ですね残念ながら指定の代償としてあなたのご両親は第二子に恵まれることはないのでしょうねええ申し訳なく思いますしかしどうですかね果たして」

女の子「……」

変な女の子「……まあいいでしょう。さて技術的な話ですが」

女の子「も、もう、おk,です」

変な女の子「あ、はい。それでわたくしお嫁さんにと言いましたがすこし間違いがありましてある仕事で一人協力してくれる方を探していたんですがその仕事は先日なかったことになりまして、あなたにお手伝いをお願いしようかと思っていたのですが」

変な女の子「しかしわたくしあなたをお嫁さんにしたくないわけではありませんこんなすてきなお嬢さんをこう、ぎゅうっとしたいのは当然です、ふふ」

女の子「……わ、わたしは、どう、すれば、」

変な女の子「ええ嫌というのであれば尊重しますというかふつうこの状況で同意してくれるような人はまずいないでしょう。なので技術的な話に繋がるのですが」

15: 2016/01/26(火) 05:20:07.744 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「わたくしの魔術は理、運命、あるいは世界の法則とかルールとかいうものをぶち壊すたぐいのものではなくてですね、簡単に言えば手順の省略が主なものです実際そればかりです本来は」

変な女の子「しかしわたくしは少々おいたがすぎるといわれましたかそのせいでコミュニティから追放されて久しいですが多少いえいろいろとこの限りではなくなりましたね」

女の子「……」

変な女の子「まず基本的なことを申し上げると、わたくしがあの契約に伴い行使した術は、あなたという本来生じるはずのない魂をひとつ世界に余分に生成させることが帰結とされるものですつまりルール違反ですね」

女の子「え、」

変な女の子「まあそれも仕事の都合にはよくよく合致していたのですかまあそれはもはや関係ありませんしかし問題があるとすればあなたの現在の状況です」

女の子「え、」

変な女の子「あなたの魂はルール違反ですええ間違いなくわたくしが保証しますがわたくしの術がなければこれまで存在を許されることもありませんでしたしあるいは存在自体不可能ですこれはわかりますね」

女の子「……」

変な女の子「ですのでわたしはあなたをお嫁さんにしたい。正確には今一度契約の更新といいますか実情にあわせてあなたをわたくしが幸せにしますなのでどうですかわたくしと結婚いえ魔術契約をいかがでしょう」

女の子「……」

変な女の子「いえいえもちろん悪いのはわたくしですからなにも対価は要りません必要なのはわたくしの、」

女の子「……?」

変な女の子「……わたくしの、魂たったひとつです」

16: 2016/01/26(火) 05:26:07.294 ID:vAIBTAWS0.net
女の子「……あなたの、」

変な女の子「ええ単純なことです魂ひとつについてのことなら魂ひとつでじゅうぶんに決まっていますコンビニで弁当ひとつ買うのに一億円払う必要はありませんそれと同じです朝からコンビニ弁当だったんですよわたくしいえ便利ですけどね」

女の子「……あなたは、へいき、なんですか、その、」

変な女の子「……自分の魂を実験したことはないのでわかりませんねえ」

女の子「……」

変な女の子「……ん、でもまあ心配いりません手順としてはあなたが最大限優先されますわたくしがどうなるかはそのあとですのでいわゆる運次第ってやつです、ふふふ、♪」

女の子「……」

17: 2016/01/26(火) 05:30:55.283 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「さていかがですかあなたにデメリットはありませんよというかこのままだと以前の術が不安定化してあなたの存在が消える方向に物事の方向性が決定されてしまいます」

女の子「……というか、まだ、信じられないんだけど」

変な女の子「……では、一時的に、現在の術をときます。大丈夫です、何重にも、保護をしますので、」ユビパッチン

女の子「!」

天井「ガラガラガラガr」

ラOホ「」ペシャンコ

電柱「」バタン

電線「」ビリビリ

雨「」ザー

風「」ゴー

女の子「……」

変な女の子「……」ユビパッチン

まわり「」ピタリ

女の子「……」

18: 2016/01/26(火) 05:37:39.348 ID:vAIBTAWS0.net
変な女の子「……ちなみに、このような演出はユビパッチンではできません、先ほど述べたとおりルール違反なことは例外ですあんなことが集中して起こるのは適当に考えたって異常ですつまり」

女の子「……ん、わかった」

変な女の子「……」

女の子「……わたし、あなたの、お嫁さんに、なる」

変な女の子「……はい」

女の子「……で、でも、あなたが、いなくなっちゃうとか、そういうのは、だめ……わかる?」

変な女の子「……ふふ、心配してくれるんですか」

女の子「……」

変な女の子「ふふふ、ふふ、へいきですよ、かならずうまくいきます」

女の子「……」

変な女の子「では、はじめましょうか。」ヌギヌギ

女の子「!」

変な女の子「これは禁断かつ高等な術ですからすることしないといけないんですわかりますね、いえお嫁さんですからさしずめ初夜といいますか、」ヌガセヌガセ

女の子「……ん、ほんとに、するの、」

変な女の子「はい。もう、キャンセルはききませんからね」チュウ

女の子「ん……」

19: 2016/01/26(火) 05:43:56.539 ID:vAIBTAWS0.net


鳥「チュンチュン」



女の子「zzz……ん、」

女の子「……あれ、」

変な女の子「ん……起きました、か」

女の子「……ここは、」

変な女の子「ちがう『ラOホ』ですよ、移動したの気づきませんでしたか、まさかあんな崩れかけのとこで、いやそういうのも滲み出る工口スというか……」

女の子「……わたし、あなたのお嫁さんに、」

変な女の子「あ、……うふふ、はい、そうですよ、ここ、みてください」

女の子「……あ、」

変な女の子「うまくいきました。わたくしと、あなたは、ふたりで、ひとつ。わたしの半分があなたに、だから、紋は、半分、あなたに。でも、ほんとは4分の1ずつじゃないと、だめなので、わたくしが、すこし、むりしましたけど」

女の子「……ありがと」

変な女の子「……いえいえ」

女の子「……」チュ

変な女の子「^~」


みたいな

20: 2016/01/26(火) 05:45:27.357 ID:IxFaY5p40.net
提案がなげえよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

21: 2016/01/26(火) 05:47:22.278 ID:fTnDOrLN0.net
泣いた

22: 2016/01/26(火) 05:48:27.459 ID:xuGdG37o0.net
もっとやりなさい最後までやりなさい

23: 2016/01/26(火) 06:11:00.093 ID:kGj0c8Ru0.net
すばらしい

引用元: 変な女の子「ふふ、こんちにわ」女の子「……?」