1: 2008/09/05(金) 09:51:29.40 ID:2lMFe51EO
私の名前は長門有希、今日からこの学校、略して北高に通うことになった。
期待と不安が押し寄せるなか、クラス分け表をみて、教室に歩んだ。
朝倉涼子とは違うクラスだったが仕方ない……でも少し寂しい。
そして、自己紹介の時間、私は…………かんだ。

5: 2008/09/05(金) 10:09:53.80 ID:2lMFe51EO
……やってしまった。
私は顔があかく染まったような気がした。いや、耳まであかくなっていたかもしれない。
教室の苦笑の嵐が今の私にとって、とても辛かった…
早く休み時間になって……

6: 2008/09/05(金) 10:43:56.29 ID:2lMFe51EO
………やっと休み時間、本を読める至福の時。
「長門さん♪」
聞き慣れた朝倉涼子の声が聞こえた。
私は本を読むのをやめ、朝倉涼子見た。
「なに?」
話たい事はたくさんあったが今の私にはこれが精一杯、早くもっと喋れるようにしなければ…

7: 2008/09/05(金) 10:52:41.52 ID:2lMFe51EO
「長門さん、今日の放課後予定ある?」
…誘いは嬉しい、でも私にはこの高校でしたい事がある。それを彼女につたえなきゃ…
「用事がある、また誘ってほしい」
これでいいんだろうか?朝倉涼子は嫌な気持ちにならなかっただろうか?とても不安…
「そう…わかったわ、また誘うからね!あ、放課後は何をするの?」

8: 2008/09/05(金) 11:13:58.85 ID:2lMFe51EO
「文芸部に入部したい。その手続きをする」
本はいい、静かな空間に私だけがのこる。それはとても楽しい私の世界…
「わかったわ長門さん、今日の夜は晩御飯を作って遊びにいくわね?」
今日は美味しいご飯になりそう、朝倉涼子、感謝している。
「わかった…夜の7時に来て」
朝倉涼子は頷き教室をでていった。

9: 2008/09/05(金) 11:26:25.04 ID:2lMFe51EO
学校が終わり、文芸部の入部も決まり私はようやく家に帰る事ができる。
気が付くと6時をまわっていた。急いで家に帰り、朝倉涼子が来る事にそなえ、私はお茶を煎れた。
一人で飲むお茶は苦い……

11: 2008/09/05(金) 11:30:25.35 ID:2lMFe51EO
ピンポーン
 
「長門さーん、私よ開けてー」
朝倉涼子が来た、朝倉涼子の手には栄養価が良さそうな野菜炒めと、とてもいい匂いのする豚汁の二種類があった。
私は直ぐさまそれを受け取り、テーブルの上に置き、ご飯を持った。
さっきよりお茶が渋い、でも何故か美味しかった…

13: 2008/09/05(金) 11:37:22.89 ID:2lMFe51EO
「長門さん、美味しい?」
 
私はあまりの美味しさに声もでず、頷きで表現するしかなかった。
私せめてはと思い冷蔵庫からデザートを出した。
 
「……これ、持って行って」
 
「ありがとう!ケーキなんて久しぶりだわ。長門さん、本当にありがとう」
 
お礼を言われてしまった。言いたいのは私なのに、いつになったら感情を伝えられるのだろう?

14: 2008/09/05(金) 11:40:36.87 ID:2lMFe51EO
一ヶ月がたった、今は五月。私はほんの少しだけどクラスの人達と会話をする事ができた。
部室に部員は私一人、そろそろ違う本も欲しくなる。
今日は図書館に行ってみよう。初めてなので緊張する……でも本のため、私は頑張る

15: 2008/09/05(金) 11:45:33.98 ID:2lMFe51EO
学校が終わり、すぐに私は教室をでた。
そして私は図書館につき、あまりの本の多さに感動した。まるで吸い込まれるように私は本棚へと向かった。

……
………
私は一段落つき、今日はこの本を借りていくことにした……が、借りかたがわからない、私は数十分うろうろと図書館をあるいた。
……それをみかねた北高の男子が私に図書カードを作ってくれ、無事に本を借りる事ができた。
明日、あの人にお礼をいいにいかなくては……

16: 2008/09/05(金) 11:55:57.88 ID:2lMFe51EO
翌日、私の部屋にインターホンが響いた。
…朝倉涼子だ、今日は一緒に登校しようという事だった。私は再確認した、友達とはいいもの、本にはないあたたかさがある。私は………彼とも友達になりたい。
 
学校につくなり朝倉涼子は自分のクラスに入っていった。少し眺めていると、彼と朝倉涼子は知り合いだったらしい。
後で聞いてみよう

18: 2008/09/05(金) 12:07:20.84 ID:2lMFe51EO

昼休み、朝倉涼子が来る事を祈りつつ弁当をたべた。しかし朝倉涼子は来ない……自分のクラスの友達と話が盛り上がっているのだろうか?
私は少し悲しくなった。自分一人では他のクラスには恥ずかしくていけない自分が恨めしい…
私は時が過ぎていくのをただじっと待っているだけだった。

22: 2008/09/05(金) 12:17:40.40 ID:2lMFe51EO
放課後、朝倉涼子が私の教室に来た。
 
「長門さん、友達から聞いたんだけど、昨日図書館にいたらしいわね?私も連れていってほしかったなぁ」
 
友達というのは彼のことだろう。あ、彼にお礼をいいたい事をいえば連れていってくれるかもしれない。
 
「昨日、図書カードを作ってもらったお礼がしたい。彼は今どこ?」
 
朝倉涼子は少し驚いた表情をしたあと、ニコッと笑い私を彼のもとに連れていってくれた。

25: 2008/09/05(金) 12:27:50.13 ID:2lMFe51EO
朝倉涼子と私は彼のいる教室に入った。
 
「ん?朝倉か、なんかようか?」
 
「私じゃなくて、この子が用があるのよ」
 
私は朝倉涼子によって前に立たされた。あまりにも緊張して喋るに喋れなかった。
 
「ああ、この前の…お礼だったらやめてくれ、性にあわんからな、この前の本は面白いのか?」
 
私より先に彼が話し掛けてきた、私はまたもや頷く事しかできずにいた。
 
「そうか、よかったら見せてくれ、ちょうど読むものがなくてな?あ、いや、読み終わってからでいいからな」

27: 2008/09/05(金) 12:32:12.45 ID:2lMFe51EO
その時私は気付かなかった。自分が笑っていたことに、私は少なくとも今日一日で前進できたと思う。朝倉涼子のおかげ、友達っていい
 
「長門さんとやらだったな、今日はもう帰るわ、本終わったらよろしくな」
 
行ってしまった。けど明日も会えると思うと鼓動が早くなる。早く明日に---

28: 2008/09/05(金) 12:42:21.23 ID:2lMFe51EO
時は進んで12月、この頃になると風邪が流行りだした。私は風邪よりも妙な違和感を感じ、学校に登校した。
教室につくと、風邪の強さを身に感じた。学級、いや学校閉鎖になるくらい人がいないのだ。
昼休みになり朝倉涼子が教室に入ってきた、なにやら苦笑している。なにかあったのだろうか?

31: 2008/09/05(金) 13:33:47.81 ID:2lMFe51EO
「長門さん、風邪かどうかわからないけど、彼が今変なのよ」
 
彼が変?私は今までに彼と話したのは極僅かだったから最初に彼と聞いてもピンと来なかった。
なぜ私は彼とあまり接触しなかったのだろう?
恥ずかしいわけでもなかったのに

35: 2008/09/05(金) 13:46:33.36 ID:2lMFe51EO
放課後、私はいつものように文芸部室に足を運んだ。なぜだろう?不思議な感じがする。
読書を初めて数十分くらいだろうか?突然ドアが開いた。
 
バタンッ
 
「長門!」
 
突然の来客は彼だった、私は唖然としていた。その時、彼は何かを言っていたが私は上の空で生半可な返事しか出来なかった。
私は妙な違和感をまだ感じたまま……

40: 2008/09/05(金) 13:54:11.80 ID:2lMFe51EO
なんだろう?私はこの人に会った事がある。だけど『彼』じゃないような気がした。
家についてからもその事を考えてばかり、そうだ、明日彼を家に呼んでみよう。
恥ずかしがりな私は何故かそう思った。

42: 2008/09/05(金) 14:00:50.59 ID:2lMFe51EO
翌日の放課後、彼がまた文芸部室にやってきた。
 
「来てよかったか?」
 
彼の言葉に反応して頷いた。彼が私を見ている。それに気付いた私は目をそらしてしまった。
恥ずかしい……顔があかくなっていないか不安…

44: 2008/09/05(金) 14:08:46.09 ID:2lMFe51EO
彼はおもむろに本棚へと歩きだした。とある本に彼は指をかけた、それはあの時彼が図書カードを作ってくれた時の本。
私はそれを彼に伝えた。しかし彼は、少し考えるように黙ってしまった。すると突然彼は本棚の本を乱暴にあさりだした。
 
「………あっ」
 
私は声に詰まった、彼はなぜか嬉しそうな顔をしている。
 
「手掛かりは無し……か」
 
彼は一段落したのか席に戻り私のマンションについて語っていた。

45: 2008/09/05(金) 14:16:46.57 ID:2lMFe51EO
「長門、猫はいいぞ----」
「ペット禁止」
 
そんな会話の最中に私は彼をマンションに連れていくと言う事を取り決めていた。
半ば強引だったかもしれない。
 
 
 
 
まだ私から妙な感覚は消えない--------

52: 2008/09/05(金) 16:23:47.13 ID:2lMFe51EO
マンションにつき、彼を私の部屋に案内した。
彼は一度来たことがあるような振る舞いをしている。
お茶を出さなくては………私は入学した時よりかなりお茶のいれかたは上達している。これで、最初のもてなしは成功…なはず。

54: 2008/09/05(金) 16:56:07.38 ID:2lMFe51EO
私が昔の話を持ち掛け、会話をしていた途中、インターホンがなった。
 
ピンポーン
 
突然のベルに驚いた彼をおいて、私は音の先へと向かう
 
「待ってて」
 
扉の向こうは朝倉涼子だった、私は戸惑っていた…が、朝倉涼子は彼を見つけ
 
「どうしてあなたがここにいるの?」
 
あぁ…私はさらに戸惑ってしまった。どうしよう………

55: 2008/09/05(金) 17:02:55.85 ID:2lMFe51EO
晩御飯をもってきてくれた彼女にもらうのはとても心が痛む……それはできない。
彼女達は今、会話をしているが私は、どうすればいいのかわからずにただ、固まっていた。
 
ガタ
 
「あら?食べていかないの?」
 
彼が立ち上がり帰宅しようとしている…私はなにを考えていたのかわからなくなるくらいパニックに陥り、ふと彼の袖を掴んだ。

56: 2008/09/05(金) 17:08:49.38 ID:2lMFe51EO
彼は察してくれたのか、足を止め
 
「ああ、やっぱり食っていくよ、うん、腹が減ってしにそうだ。急用はたった今ご破算になったらしい」
 
彼はそう言うと、食事にもどってきてくれた。
私はなぜあんな行動をしたんだろう?わからないけど体が勝手に動いていた、この行動はやって正解だったと思う。
私はとても幸せ

58: 2008/09/05(金) 17:15:15.78 ID:2lMFe51EO
食事がおわり、一段落したところで今日はお開きとなった。彼が帰り際に明日もきていいか、と聞いてきた、私は満面の笑みで頷いた。
私は明日を恋しく、今日は寝ることにした。
 
しかし、違和感は増える
………なんなんだろう…

59: 2008/09/05(金) 17:26:59.69 ID:2lMFe51EO
朝目が覚めてから学校につくまでの時間、足がとても重く感じた。まるで行ってはいけないといわんばかりだった。
彼が来るのにどうして?私はそんなことを考えつつ学校についた。いつもならいるはずの朝倉涼子が教室にいない。疑問に思いつつも自分の教室に足を運んだ。

61: 2008/09/05(金) 17:32:01.41 ID:2lMFe51EO
昼休み、私は彼と朝倉涼子がいる教室に行ってみることにした。
彼の教室の近くまでいくと急に彼だ飛び出して来た、私に気付かなかったのかそのまま走りさっていった。私も話しかけることは出来なかった…
気をとりなおし、教室を覗き込んだ。………朝倉涼子はいなかった。
どうしたのだろう?風邪?心配になりつつも午後の終わりのチャイムを聞くため、私は自分の教室に戻った。

62: 2008/09/05(金) 17:39:32.27 ID:2lMFe51EO
授業最後のチャイムが鳴り響き終わりを告げた。
私は彼が来る事を祈りつつ部室に直行した。

……
………
…………来ない、昼休みのアレが原因だろうか?
でも彼は来てくれるといった。
……私は待つ

71: 2008/09/05(金) 19:26:07.37 ID:2lMFe51EO
ガチャ
 
扉が開いた、彼が来た。私はなぜか確信していた。
しかし彼に続く他校の男女、そして朝比奈みくると言う先輩が入って来たのには声を失ってしまった。
他校の女生徒が自己紹介を始めたが私にはなにがなんだかわからなく、恐怖すら感じていた。

72: 2008/09/05(金) 19:30:27.00 ID:2lMFe51EO
私は今までいくつか嫌な感覚があった。しかし今回は自分が消えてしまうかもしれないと言う感覚が私を襲った。
 
ピコッ
 
「……!?」
 
いきなりパソコンが起動した。それと同時に彼がパソコンにむかってくる。「やめて!」と言いたくても体がいうことをきかない……
彼はパソコンに夢中になっている。
私は無力…

73: 2008/09/05(金) 19:45:42.22 ID:2lMFe51EO
彼が何かを言っている。
しかし私にはわからない…やめて、それは押してはいけない……やめて……だが私の思いは伝わらない。
 
Enter
 
彼がキーを押した途端に彼が消え世界がとまった。
私は……?動ける。それと同時に私は泣きくずれた。彼をとめたかった…
だけど…私は何もできなかった…何故こんなに悲しいのかわからない…わからない……
 
ガチャ
 
「ごめんね、長門さん……そばにいれなくて」
 
私はそれが誰だかわからなかった。ただ優しくあたたかかった。
私が消えていく………
  もうもどれない……
   消えていくさなか、確信した…これは私が望んだ事、だけど違う私、憎みたくても憎めない…私自信
  さようなら、私はここにはもういない、彼は私のもとに旅だった。
   私はもう必要とされてない……なら帰ろう。
 
 
   音の無い世界へ………

75: 2008/09/05(金) 19:48:51.31 ID:Ip7AX0Rr0
おかしいな?目から水が

79: 2008/09/05(金) 20:58:22.78 ID:8FmPAC22O
これ消失を長門の視点から書いた奴か

引用元: にゃ…長門有希で…す……