1: 2022/06/13(月) 22:39:57.335 ID:Xc3ZdjWc0.net
シャミ子「え?突然何を言い出すんですか桃…?」

桃「はい鏡。これらの写真をよく見比べてみなよ」

シャミ子「は、はぁ」チラッ

桃「ほら。杏里の方が良ちゃんのお姉さんって顔だし、清子さんの娘って顔してるよ」

シャミ子「言われてみれば確かに…私だけ顔の造形も髪質も違う…ような…」

桃「シャミ子はまた騙されてるんだよ。ヨシュアさんのことを隠されていた時と同じで」

シャミ子「え…で、でも」

2: 2022/06/13(月) 22:41:11.710 ID:Xc3ZdjWc0
桃「良ちゃんはきっと気付いてるよ。あんなに賢いのに疑問に思わないわけがない」

桃「いや寧ろ清子さんと結託して何か隠しているのかも…うん。そうに違いないよ」

シャミ子「良が…?」

桃「酷いよね。清子さんも良ちゃんも…こんなに優しいシャミ子を騙し続けるなんて」

桃「本当は杏里が吉田家の子で、シャミ子は他所んちの子だってことを…」プルプル

シャミ子「そんなはずは…!そ、それに!」

桃「?」

3: 2022/06/13(月) 22:43:17.627 ID:Xc3ZdjWc0
シャミ子「杏里ちゃんにもお母さんがいますよ!私、前にバイトした時にお話ししてます!」

桃「ああ。お肉屋さんのあの人か」

シャミ子「そうです!」

桃「でも冷静に考えてみて?あんなに若々しい人がJKの母親?あり得ないよね」

シャミ子「う…確かに…」

桃「たぶん実際はあの店のバイトリーダーか何かだよ。ただの」

シャミ子「そ、それじゃあ杏里ちゃんのお母さんは…?」

桃「うん。清子さんで間違いないね」

シャミ子「そんなはずは…!そ、それに!」

桃「まだ何かあるの?」

5: 2022/06/13(月) 22:45:30.012 ID:Xc3ZdjWc0
シャミ子「写真です!私のお母さんとお父さんが一緒に映ってる写真があります!」

桃「ちょっと見せて」

シャミ子「ほら!私のお父さんです!角も生えてるので間違いありません!」

桃「うん。そうだね。ヨシュアさんは確かにシャミ子のお父さんみたいだね」

シャミ子「はい!」

桃「でも残念だけどこれは写真合成だよ。よく見て。二人の解像度…画質が違って見えない?」

シャミ子「あ…」

桃「表情もなんかそれぞれチグハグだし」

シャミ子「…」

桃「きっと良ちゃんに作らせたんだよ。前に私が教えた写真のレタッチ技術を応用して」

桃「良ちゃんも悪い子だ」

シャミ子「え……ぅ……や…ゃぁぁ……」ポロポロ

6: 2022/06/13(月) 22:47:39.514 ID:Xc3ZdjWc0
シャミ子「今日の桃…怖いです…ひぐっ…なんでこんな酷いことばっかり…ぅぇ…」ポロポロ

桃「酷いのは私じゃない。清子さん達だよ。私は真実を教えてあげたんだ」

桃「ああシャミ子、涙でこんなにぐしゃぐしゃになって…可哀想に…」ポンポン

シャミ子「もん…も……も゛ん゛も゛ぉ゛…!!」

桃「…ねぇシャミ子。こんな家飛び出してさ、今日から千代田家の子にならない?」

シャミ子「…もも?」

7: 2022/06/13(月) 22:49:43.447 ID:Xc3ZdjWc0
桃「姉が遺したあの家は、私一人で住むにはちょっと広過ぎるし」

シャミ子「……ですか?」グスッ

桃「?」

シャミ子「…いいんですか?こんな…戸籍がふわふわしてるまぞくなんか受け入れて…」

桃「勿論だよ。私も元々は孤児だったんだし、似た者同士で義理の双子にでもなっちゃえばいいんだよ」ポンポン

シャミ子「桃ぉ…!」

―――
――

8: 2022/06/13(月) 22:51:37.908 ID:Xc3ZdjWc0
ガチャ

シャミ子「このお家に上がらせて頂くのも少し久しぶりですね。一学期以来でしょうか?」

シャミ子「お邪魔します」

桃「"お邪魔します"じゃなくて"ただいま"だよシャミ子」

シャミ子「あ、そうでした。ただいまです!」

桃「そうだ。うちにはちょっとだけ変わった習慣があるんだけど」

シャミ子「習慣?」

桃「これだよ。寝る時に頭にアルミホイルを巻くんだよ」クルクル

シャミ子「あ!桃色魔法少女が銀色魔法少女に!」

9: 2022/06/13(月) 22:53:41.570 ID:Xc3ZdjWc0
桃「これは姉の教え。こうして眠ると外部からの悪い電波を遮断することが出来るんだ」

シャミ子「なにそれ!RPGで状態異常を無効化する防具みたいで格好良い!」

桃「だから惑わされずにいつも真実だけが見えるんだよ」

シャミ子「はぇー!」

桃「寝返りをうつ度にシャカシャカ鳴るけどすぐになれると思う。あと冬場は少し暖かいよ」

シャミ子「私も早く巻いてみたいです!」

桃「シャミ子には大きな角があるから、ホイルは私の2倍くらい必要になりそうだね」

10: 2022/06/13(月) 22:56:02.246 ID:Xc3ZdjWc0
桃「でもその前に晩ごはんにしようか。もうこんな時間だし」

シャミ子「あ、それなら私が何か作ります。この家の食卓は任せて下さい!」

桃「それじゃお願いしようかな」

シャミ子「♪」


頑張れ桃さん―――
夢に侵入された時点で毒電波を防げていないことに気付くんだ!

優子―――
ばんだ荘に帰ればいつもの温かい家族とごはんが待っているぞ!

11: 2022/06/13(月) 22:58:04.341 ID:Xc3ZdjWc0
ありがとうございました

12: 2022/06/13(月) 22:58:53.045 ID:1YnvL05sd
統失もんも怖い

13: 2022/06/13(月) 22:59:10.246 ID:fMy7f0Kfa
ダークネスピーチさん…

引用元: 桃「正直さ、シャミ子より杏里の方が吉田家顔だよね」