1: 2012/08/30(木) 00:33:00.47 ID:6Fi2D9Ud0
<マミホーム>

ピンポーン

マミ「はーい。いま開けるわね~」

パタパタ、ガチャ。

5: 2012/08/30(木) 00:35:02.68 ID:6Fi2D9Ud0

3: 2012/08/30(木) 00:33:34.18 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「こんにちは~」

杏子「来てやったぞ!」

ほむら「まどかが来ると聞いたので」

まどか「ウェヒヒ、マミさん、わたしたちに会わせたい人がいるって…」


マミ「ええ。みんなに紹介するわね」

スッ

ラインハルト「それには及ばぬ」


6: 2012/08/30(木) 00:36:18.02 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト
「余はラインハルト・フォン・ローエングラム。銀河帝国皇帝にして、現宇宙に唯一覇を唱えうる者…」

ラインハルト
「一昨日、帝都フェザーンへ向かう航路にあって余の旗艦ブリュンヒルトが突然の磁気嵐に巻き込まれ、」

ラインハルト「気がついたらこの部屋で『フロイライン・マミ』の介抱を受けていたのだ…」


さやか「へ、へぇ~;」

まどか「ウェヒッ!」

7: 2012/08/30(木) 00:40:03.41 ID:6Fi2D9Ud0

ヒソヒソ…
さやか(ちょっと、まどか!この人かなりヤバくない…!?)

まどか(でもかっこいい人だね~。ううん、かっこいいっていうか、きれいっていうか…)

ほむら(黒い軍服に肩章、マント。衣装の方もかなりのものだわ…)

杏子(まあ、マミにはピッタリなんじゃないか?)


“ 少女たちは戸惑いを隠しきれなかったが、同時に目の前に現れた美しすぎる青年の威厳溢れる立ち居振るまいに対し、自然と敬意の念を抱かざるを得なかった ”

8: 2012/08/30(木) 00:44:17.52 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「立ち話も無粋だろう。卿らもここに掛けてはどうか」ニコッ

さやか「えっ!あ、ハイ…」

マミ「じゃあみんな、陛下のお相手をよろしくね★わたしはケーキを取ってくるから」

パタパタパタ

10: 2012/08/30(木) 00:44:47.84 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「……」

ほむら「……」


ラインハルト「……」


杏子(どーすんだよこれ!)


まどか「ウェヒッ!」

11: 2012/08/30(木) 00:46:38.55 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「あ、あのッ!…ラインハルト陛下?」

ラインハルト「なんだ?」

さやか「い、いや~、きれいな金髪だな~と思って…」


ラインハルト「ありがとう、フロイライン。そうだ、まだ聞いてなかったな、そなたの名前を」


さやか「あたし、“美樹さやか”っていいます!『さやかちゃん』って呼んでくれちゃったりなんかしても…」


17: 2012/08/30(木) 00:48:43.64 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「美樹…俗な名前だな」

ラインハルト「だが、“さやか” という名は気に入った」


ラインハルト「“さやか” …まるで高原を吹く“さわやか”な風の様な名だ… 」


さやか「えへへ、なんか照れるかもw」


まどか(ダジャレだよね…!これダジャレだよね!)


19: 2012/08/30(木) 00:50:59.52 ID:6Fi2D9Ud0

“それを機に、一同を包んでいた沈黙の霧は取り払われた”

“少女たちは銘々自己紹介をし、若きカイザーは彼女たちの身辺について厭味のない質問をした”

“この時、ラインハルトは25歳。常にその身を戦場の最前線に置いてきた彼にとって、一回り近く年の離れた少女たちとの会話は困難を極め、しばしば発熱を伴った”

“だが、手探りながらも打ち解けようと努める真摯な姿は、かえって彼本来の人柄の美点をその内よりにじませ、少女たちに親しみやすさを感じさせることとなった”


杏子「なあ、さっきからちょくちょく聞こえるオッサンの声はなんなんだ?」

ラインハルト「気にするな、余のナレーターだ」


21: 2012/08/30(木) 00:55:48.92 ID:6Fi2D9Ud0

マミ「じゃーん!お、ま、た、せ♪」 →ケーキ

杏子「おお!うまそ~じゃん!」

ほむら「あなたにしてはいいセンスね」


ヒョコッ

QB「ボクもまぜてもらってもいいかな?」

まどか「あ、キュウべぇ」


ラインハルト「…その人語を操る獣は『キュウべぇ』というのか?」


ま&ほ&さ&杏&マミ「!!!!!」


23: 2012/08/30(木) 00:57:07.79 ID:6Fi2D9Ud0

まどか「…ラインハルトさん、キュウべぇが見えるの!?」

ラインハルト「うむ。だが余もこのような生物を見るのは初めてだが…」

さやか「すっごい!じゃあラインハルト陛下も魔法少女の素質があるってことじゃん!」


QB(素質がある…?それどころじゃないさ)


24: 2012/08/30(木) 00:57:56.97 ID:6Fi2D9Ud0

QB(魔法少女の潜在能力は、背負い込んだ因果の量で決まってくる)

QB(そしてこのラインハルトという男…過去に彼に対して向けられた人々の想いは何十億、何百億ではとどまらない)

QB(羨望…憎悪…流された血と奪われた命のおびただしいこと…)


QB(まるで、銀河の叫びが彼の身一つに凝縮されたようじゃないか…!)


27: 2012/08/30(木) 01:00:10.60 ID:6Fi2D9Ud0

マミ「ラインハルトさまが魔法少女…見てみたいかもしれないわね…」

ラインハルト「…すまぬが、その『魔法少女』とは一体なんだ?」

さやか「う~ん、この際だし喋っちゃってもいいかな?」

ほむら「あら。説明なら、あなたよりわたしの方が適任じゃないかしら」

QB「なんならぼくが…」

;y=ー(◕‿‿◕)・∵. ターン


31: 2012/08/30(木) 01:03:03.30 ID:6Fi2D9Ud0

“曉美ほむらの説明は端的であり、不足も蛇足もないものだった”

“にわかに信じがたい内容ではあったが、ラインハルトは興味深げな、素直な面持ちで話を聞いた”

マミ「だからわたしたち、夜が来るたび街に出て行って、悪い魔女と戦ってるんです」

ラインハルト「ほう、余も魔術師と呼ばれる男とは戦ったことがあるが…」

さやか「それが中々てごわくってさ~」

杏子「ま、さやかとまどかはまだ新人で、危なっかしいとこいっぱいだもんな!」

さやか「感謝してるよん、きょーこちゃん♪」

杏子「!!」


ラインハルト「そうか。卿らは良き友人であると同時に、互いに命を預け合う戦友でもあるのだな」

34: 2012/08/30(木) 01:06:19.81 ID:6Fi2D9Ud0
>>32
じじいは氏んだ!もういない!

36: 2012/08/30(木) 01:07:02.28 ID:6Fi2D9Ud0

まどか「あの~。ラインハルトさん」 モジモジ…

ラインハルト「どうした?フロイライン・まどか」

まどか「えへへ、ラインハルトさんにも、そういうお友だちがいるんですか?」


39: 2012/08/30(木) 01:09:33.59 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「うむ…友だちか…」

カチャ、カチャ。

ラインハルト「そうだ、卿らの様に和気あいあいという訳ではないが、余の配下には信頼に値する気持ちのいい男たちがいるぞ」

ほむら(キモチのイイ漢たち…?)

ラインハルト「ふふっ、あの者たち。無事なら今ごろ大慌てで余の行方を捜している所だろう」

41: 2012/08/30(木) 01:10:29.28 ID:6Fi2D9Ud0
<同時刻~帝国軍総旗艦ブリュンヒルト内閣議室>

ダンッ!

ビッテンフェルト「ええい!陛下はまだ見つからんのか!」

ミッターマイヤー「落ち着け、騒いでも事は解決せん!」

ワーレン「だがこのままのうのうと帝都に着いたのでは、軍務尚書の物笑いでは済まされんな…」


アイゼナッハ「………」


45: 2012/08/30(木) 01:14:53.49 ID:6Fi2D9Ud0

まどか「『疾風』とか『猪』とか『鉄壁』とか『失語症』とか。提督のみなさんとちょっと会ってみたいかもw」

ラインハルト「はっはっは。みなコワモテの軍人たちだぞ」

ほむら(こわいほどモテるということかしら…?)

46: 2012/08/30(木) 01:17:26.82 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「・・・・・・」 カチャ、カチャ。カチャ、カチャ。

マミ(陛下がペンダントを触っている…そろそろKET(キルヒアイスタイム)かしら…)


マミ「ねえ、みんな!夕飯の下準備をしようと思うんだけど、わたしと一緒にキッチンに来ない?」

さやか「え?わたしたち?でもここ陛下ひとりになっちゃうけど…」


ラインハルト「構わぬ。ちょうど余もそれを望んでいた所なのだ」

マミ「さあ!さあ!」

48: 2012/08/30(木) 01:19:33.18 ID:6Fi2D9Ud0
<キッチンで>

ほむら「まったく。あなたがこんなに急かすなんて、なにか理由がありそうね」

マミ「陛下はね、一時間に一回の割合でペンダントと話さなきゃいけないの」

マミ「それができないと戦争を起こすわ…」

50: 2012/08/30(木) 01:22:16.92 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「それにしても。ね~、まどかw」

まどか「ウェヒッ!」


さやか「マミさんの彼氏さん、変わってますね~w」 ニヤニヤ


マミ「なっ///」


51: 2012/08/30(木) 01:22:55.43 ID:6Fi2D9Ud0

マミ「わ、わたしと陛下は、そ、そんな関係じゃなくって…!」

杏子「いーじゃん、あたしはお似合いだと思うぞww」

さやか「で~?銀河もうらやむお二人の馴れ初めは~?ww」


マミ「きゅ、キュウべぇにお願いしたの…」



マミ「『どうか金髪の王子さまがわたしを迎えに来ますように』って…」


53: 2012/08/30(木) 01:25:32.98 ID:6Fi2D9Ud0

ほむら「呆れたわ…この時間軸のあなたには…」

マミ「でもでもっ!まさか金髪の皇帝が来るなんて思ってもなかったんだもんっ!」

杏子「でもまんざらでもないんだろ~?」

さやか「あちゃ~、マミさんに先越されちゃいましたね~、コ、イ、ビ、トw」

マミ「も、もう!みんな知らないっ///」

まどか「ウェヒッ!」

55: 2012/08/30(木) 01:28:05.24 ID:6Fi2D9Ud0
<その頃、リヴィング~KET~>

ラインハルト「…そうか、キルヒアイス、おまえもそう思うのか」

ラインハルト「そうだよな。料理と言えばやはり姉さんのアップルパイが一番だよな…」


ヒョコッ

QB「お取り込み中かな?」

ラインハルト「!!」 バッ!


QB「実はきみに提案があるんだ」


57: 2012/08/30(木) 01:30:18.85 ID:6Fi2D9Ud0

QB「ラインハルト・フォン・ローエングラム。ぼくと契約して魔法少女になってよ」

ラインハルト「なに…?」

QB「曉美ほむらの説明は聞いたね?もしきみが魔法少女になる道を選べば、ボクはきみのどんな願いでもひとつだけ叶えてあげられる」


QB「しかも叶えられる願いの大きさは、契約する人間の潜在能力に比例するんだ」

59: 2012/08/30(木) 01:31:41.30 ID:6Fi2D9Ud0

QB「ラインハルト。正直なところ、きみの才能は異常だ」

QB「思いつく限りを言ってごらん。実現できない望みはない」

QB「もっとも、すでに宇宙を手に入れてしまったきみには物足りないかもしれないが…」


QB「この世の摂理ではどうにもならない、奇蹟を起こすことだって可能なんだ」



QB「例えばそう、氏んでしまった最愛の友を甦らせることだって…」


ラインハルト「!!!」

60: 2012/08/30(木) 01:35:40.23 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「……」

ラインハルト「ククク…その舌先で、これまで巧く欺してきたものだな、獣よ」

QB「!?」

ラインハルト「だが此度はどうやら相手の力量を測り損ねたようだな」


ラインハルト「キュウべぇ…貴様はウソをついている!」

QB「!!」

62: 2012/08/30(木) 01:36:28.33 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「驚くこともなかろう。およそ契約事というものは、その結果として『誰の』、『どんな得』になるのかをまず疑ってかかるものだ」

ラインハルト「願いを叶える代償に、魔女と戦う使命を負わせる…」


ラインハルト「貴様に何の得があるのだ?」

64: 2012/08/30(木) 01:37:29.18 ID:6Fi2D9Ud0

QB「ボクたちはただ、人類を魔女の脅威から救うため…」

ラインハルト「ではなぜその万能の力でもって、自ら魔女を消し去ろうとしないのだ?」

QB「ボクたちの力は、人に試練を与えなければ生み出せないものであって…」

ラインハルト「その旨、余の方から彼女たち伝えようか?」

65: 2012/08/30(木) 01:38:19.20 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「無制限に夢をちらつかせ、挙げ句すがりつく者の全てを利用し奪いさる…薄汚れた扇動政治家のやり口だ」

QB「・・・・・・きみは誤解しているよ、ラインハルト…」

キッ!


ラインハルト「陛下と呼べ!!!四つ足の獣がッッ!!!」


QB(き、金髪の孺子(こぞう)め~ッッッ)

67: 2012/08/30(木) 01:40:36.74 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「人類のためと言ったな?異星人。お望みとあらば黒色槍騎士団(シュワルツランツェンレイター)の大隊をもって、貴様の母星ごと宇宙の塵に変えてやってもよいのだが…」


ラインハルト「…まあ良い。今のところは見逃してやる」


ラインハルト「ただし、余の『姉さん』に今後いっさい手出ししないと誓うならな」

QB「姉さん!?」


68: 2012/08/30(木) 01:41:43.26 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「そうだ…」

ラインハルト「思えば初めて会ったときから、どこか懐かしさを感じていた…」

ラインハルト「豊潤たる黄金の髪…慈母のごとき眼差し。余は確信したのだ…」


ラインハルト「『巴マミ』。あの御方こそ、わが姉アンネローゼの生き写しなのだとッ!!!」


QB「わけがわからないよ…」

71: 2012/08/30(木) 01:44:06.05 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「巴マミと接していると、余は幼かった日のことを思い出す…」

ラインハルト「そうだよな!キルヒアイス!」ニコニコ

ガチャ。

マミ「あらキュウべぇ、楽しそうね。お取り込み中だったかしら?」

QB「きゅっぷい!ボクはなんだか途方もない用事を思い出したから、陛下のことはよろしく頼むよ!」

ダッ!

杏子「なんだ?行っちまいやがった」


72: 2012/08/30(木) 01:45:45.44 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「あ、あの~ラインハルトさん…」

ラインハルト「なんだ?」キリッ!

まどか「さっきから見られてるペンダント、写真入れになってるんですね」

74: 2012/08/30(木) 01:46:22.35 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「うむ…まあ特別に見せてやろう」

カチャ。

ラインハルト「これが余の無二の友、ジークフリート・キルヒアイスだ」

まどか「この人が陛下のお友だち…」

マミ「やさしそうな目をした『赤毛ののっぽさん』…」


杏子「こいつマ●ドナルドのやつに似てね?」

75: 2012/08/30(木) 01:47:03.96 ID:6Fi2D9Ud0

ゴン!

杏子「てっ!」

さやか「あ、あはは、失礼なやつですみません」

ラインハルト「かまわぬ。赤毛に悪い人間はいない」

ラインハルト「キルヒアイス…わが友…」

ラインハルト「なぜ余を置いて先に天上(ヴァルハラ)へ行ってしまったのだ…」


ほむら(胸のペンダントに男の写真…?)

76: 2012/08/30(木) 01:48:38.19 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「……」

マミ「ラインハルトさま…」

ラインハルト「すまぬ、空気を重くしてしまったらしい」

ラインハルト「そうだ、景気づけにとはおかしなことだが、卿らの言う魔法少女の『変身』というものを一度見せてもらえぬか?」

ラインハルト「見目麗しい卿らの変身だ。この場もさぞ華やぐことだろう」

77: 2012/08/30(木) 01:49:44.34 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「ん~wど~しよっかな~wま、減るもんじゃなし?」

ほむら「魔力は減るわ。確実に」

まどか「ウェヒヒ、クラスのみんなにはナイショだよ?」

マミ「決まりね?」

杏子「じゃ、『せーのっ!』で変身な!」


『せーのっ!』


79: 2012/08/30(木) 01:50:57.55 ID:6Fi2D9Ud0

パッ!

まどか「あれっ!?いつもと服がちがうよ!」

杏子「なんだこりゃ?オトコもんの服?」

ラインハルト「恥じることはない、それは銀河帝国提督の軍服だ」

さやか「ありゃ~、どっかから間違えてきたのかな…?」

80: 2012/08/30(木) 01:51:35.18 ID:6Fi2D9Ud0

<同時刻、旗艦ブリュンヒルト内>

パッ!

ミッターマイヤー「うわっ!なんだこの服は!」

ワーレン「ビッテンフェルト!卿は女装趣味があったのか!?」

ビッテンフェルト「うぬぅ!卿こそ黒タイツなど履きおってからに!」

アイゼナッハ「・・・・・・」 ←黄色担当

82: 2012/08/30(木) 01:52:39.37 ID:6Fi2D9Ud0

兵士A「緊急通信!緊急通信!入ります…うっ!? プッ、ククク…」

ビッテンフェルト(ギロッ!)

兵士A「し、失礼! 軍務尚書閣下より通電!モニター映します!」


ミッターマイヤー「くそっ!この間の悪い時にッ…!」


84: 2012/08/30(木) 01:53:57.42 ID:6Fi2D9Ud0

<モニターon>

ピッ

オーベルシュタイン「…………」


ミッターマイヤー(な………!)


ワーレン(オーベルシュタイン軍務尚書が……)


ビッテンフェルト(『ピンクのフリフリスカート』だとお…!!!)


オーベルシュタイン「…いかがした?」


アイゼナッハ(久々にワロタ…!)

86: 2012/08/30(木) 01:55:49.49 ID:6Fi2D9Ud0

オーベルシュタイン「それで、陛下のご病態は…」

ビッテンフェルト「う、うむ。依然として芳しくないようだ…」 アセアセ…

オーベルシュタイン「艦内に異常は…」

ワーレン「と、特に見あたらんな…」 ダラダラ…



オーベルシュタイン「…真相は?」


ミッターマイヤー「わかった、白状しよう。陛下がご失踪なされた」

オーベルシュタイン「やはりな」

88: 2012/08/30(木) 01:57:24.20 ID:6Fi2D9Ud0

オーベルシュタイン「陛下ご失踪の件は、我々も独自に動く。卿らは引き続き艦内の捜索にあたられよ」


オーベルシュタイン「ああ、それから最後に。」


オーベルシュタイン「わたしは好き好んでこんな格好をしているわけではない」

プチッ。



ミ&ビ&ワ&ア(だれだってそーだよ…)


89: 2012/08/30(木) 02:00:45.83 ID:6Fi2D9Ud0
<マミホーム>

まどか「おかしいな。ほんとはもっとかわいいのに…」

ほむら(マ、マドカァー!) パシャ! パシャ!

さやか「杏子、案外似合ってるじゃん~」

杏子「そ、そうか?せっかくだから今日はこのままの姿でいるか!」

マミ「ダメッ。みんな、ほどほどにしましょうねっ」


マミ(なぜだかわからないけれど、今どこかですごく困ってるひとがいる気がするの…)

92: 2012/08/30(木) 02:03:05.37 ID:6Fi2D9Ud0

“その晩、夕食を終えた皇帝ラインハルトは、久しぶりにくつろいだ時間を過ごした”

“皇務を離れ、不思議な世界の少女たちの他愛なくも微笑ましい会話に耳を傾ける内、彼の心についぞ生まれたことのなかった感覚が、切なくも心地よい感覚が広がっていくのが彼にもわかった”

“夜は永遠に続くかに思われた”


96: 2012/08/30(木) 02:03:55.83 ID:6Fi2D9Ud0

“だがその時だった。リヴィングの片隅に設置されたテレビが、誰の手に触れることなく作動したのは…!”

『ザー、ザー、』

ほむら「!!!」サッ!

さやか「な、なに…!?」


『ご無事ですか、陛下…』

ラインハルト「その声は…オーベルシュタイン…!なぜここが…!?」


98: 2012/08/30(木) 02:05:53.05 ID:6Fi2D9Ud0

オーベルシュタイン「詳しい説明は艦内で。あと数分でそちらにブリュンヒルトが到着致します」

ラインハルト「数分か…それでは別れの挨拶もできぬな…」


オーベルシュタイン「参りましょう陛下。フェザーンへ…雨のヴェルゼーデ仮皇宮へ」

99: 2012/08/30(木) 02:09:20.14 ID:6Fi2D9Ud0

ラインハルト「どうしても行かねばならぬか」

オーベルシュタイン
「多くのものが陛下をお待ちです。ヒルデガルド皇妃、一歳になられるプリンス・アレク…そして、貴方自身の運命も」

ラインハルト「…そうか、それは捨て置けぬな。…卿はどうする?」

オーベルシュタイン「…最後までお供つかまつります」

101: 2012/08/30(木) 02:11:27.50 ID:6Fi2D9Ud0

杏子「ま、待てよ!」

ラインハルト「なんだ?フロイライン」

杏子「…初対面のあたしがこんなこというのも変だけどさ…」

杏子「今ここで、あんたを止めなきゃいけない気がする…だってあんた、」


杏子「なんだかまるで、氏んじゃうみたいだ…」

ラインハルト「………」

102: 2012/08/30(木) 02:12:06.34 ID:6Fi2D9Ud0

オーベルシュタイン「小娘、口を慎むことだ。全ては陛下の御意のまま…新帝国の発展のため…」

杏子「だって…!」


さやか「杏子…いいからちょっと黙んなよ。」

杏子「なにっ!…さやか?」

104: 2012/08/30(木) 02:12:55.16 ID:6Fi2D9Ud0

さやか「杏子。あんたは優しくて、思ったことをすぐに口にしちゃう子だけど…それはあんたの役目じゃないよ」


さやか「そうですよね、マミさん…」

105: 2012/08/30(木) 02:18:51.02 ID:6Fi2D9Ud0

マミ「もう…行ってしまわれるの…ラインハルトさま…?」

ラインハルト「フロイライン・マミ。短い間ではあったが、終生忘れえぬ時間となった」

ラインハルト「余は貴女の入れてくれた紅茶が好きだった」

ラインハルト「またいつか招待して欲しい。その時はキルヒアイスも一緒だ」


ラインハルト「逝かせてくれるか?」

マミ「…はい」

106: 2012/08/30(木) 02:22:58.54 ID:6Fi2D9Ud0

ゴォォォォォォ…

杏子「な、なんだ!?窓の外がいきなり…」

ほむら「これは…宇宙戦艦!?」

ラインハルト「迎えが来たか…」


ラインハルト「さらばだ、魔法少女たち」

107: 2012/08/30(木) 02:32:25.36 ID:6Fi2D9Ud0

“宇宙歴801年、新帝国歴3年。ラインハルトを乗せた旗艦ブリュンヒルトは、再び最後の航路についた。有るべき場所に巨星を取り戻した銀河は、それに応えるべく一層の輝きを放った”

“歴史は一時のほころびを覆い隠すかのごとく加速し、ある終点に向かって迷うことなく収束していった”

“かくして英雄は氏に、伝説は幕を閉じる”


“その華やかな終演の陰で、故オーベルシュタイン元帥の家に『犬』が一匹増えたとの噂など、誰の記憶に残ることもなかったのだった”





110: 2012/08/30(木) 02:43:35.70 ID:6Fi2D9Ud0
>>1です。
銀英伝好きなひと、ラインハルト好きなひと、色々すまんね
最後にキュウべぇとオーベルシュタインの契約の話書きたかったけど、なんかもう失速。
読んでくれたひとthk。

111: 2012/08/30(木) 02:47:05.06 ID:YJOuB5yB0

113: 2012/08/30(木) 03:18:11.13 ID:8g/GsMwT0
>>110
見たかったがしょうがない
まさかのクロスで面白かった乙。

引用元: マミ「銀河帝国皇帝?」 ラインハルト「うむ」