1: 2017/03/20(月) 12:04:47.19 ID:UAavvoo+0

-校舎裏-

男子(服装……よし、髪型……よし。完璧!)

男子(あー緊張するなあ!ついに憧れの天真さんに告白するなんて!)

男子(4月に天真さんに一目惚れをして早3ヶ月、勇気が出なくて中々告白出来ずにいたけど……ついに今日!天真さんのロッカーに手紙を入れることに成功した!)

男子(あとは放課後、手紙を読んでここに来た天真さんに思いを伝えればいいだけ!くぅぅ、緊張する!)

男子(ああ、天真さん……!)ホワホワ…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-回想-



男子「~~~~♪」シャカシャカ


ドンッ


男子「うわっ!」

ガヴ「きゃっ!」




2: 2017/03/20(月) 12:06:36.68 ID:UAavvoo+0



男子「いってて……おい!前見て歩……け?」

ガヴ「ご、ごめんなさい!お怪我はありませんか?」キラキラ


男子「」

男子(か、かわいい!)ドキーン


ガヴ「ああ、こんなに服が汚れてしまって……」

男子「い、いえいえ大丈夫ですよ!こんなの払えばすぐに落ちますし!」パッパッ

ガヴ「そうですか……どこか、擦りむいてしまった所などはありませんか?」

男子「だ、大丈夫です!俺、丈夫なのが取り柄なので!ははは!」

ガヴ「そうですか。良かった……」ホッ

3: 2017/03/20(月) 12:08:08.48 ID:UAavvoo+0

男子「あ、あなたこそ、何かお怪我はありませんか?」

ガヴ「いえ、大丈夫です!ご心配ありがとうございます」ニコッ

男子「」ズキューン


男子(て、天使だ……天使だこの子は)

男子(サラサラのブロンドヘアーに透き通るような肌。整ったまつ毛に桜色の唇……)

男子(まるで現実のものとは思えない美しさだ!)


ガヴ「それでは、私はもう行きますね。……あなたに神の御加護があらんことを」パァァ


男子(しかも信心深い!)

4: 2017/03/20(月) 12:12:17.84 ID:UAavvoo+0


男子「あ、あの!」

ガヴ「何でしょうか?」

男子「お、お名前を教えては頂けないでしょうか!俺、舞天高校の男子って言います!」

ガヴ「あ、私も舞天高校なんです!」

男子「え。あ、本当だ!うちの制服……」

男子(本人のインパクトが強すぎて気付かなかった……)


ガヴ「私は天真。天真=ガヴリール=ホワイトといいます。よろしくお願いしますね、男子さん♪」キラキラ

男子「」

5: 2017/03/20(月) 12:15:07.74 ID:UAavvoo+0


男子「」


男子「」




男子「……ひゃい」


男子(その日、俺は恋に落ちた)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

7: 2017/03/20(月) 12:16:33.46 ID:UAavvoo+0



-校舎裏-

男子「……」ウットリ

男子(はっ!いかんいかん、こんなだらしのない顔じゃ天真さんに嫌われてしまう!)

男子(もっとこう、キリッとした顔で……よし)キリッ

男子(あー早く来ないかなあ。早く来ないかなー!天真さん!)


ザッザッ……


男子「!!」

男子(来た!)


ザッザッ……


男子「……」

8: 2017/03/20(月) 12:17:54.41 ID:UAavvoo+0


ザッザッ……




ガヴ「……」

男子(って、別人じゃねーか!誰だよあの金髪毛虫!)



男子(はぁ……期待して損した)

ガヴ「おい」

男子「え?」

ガヴ「私を呼び出したのはお前か」

男子「は?」

ガヴ「悪いけど、私は暇じゃないんだ。だから、手短かに言う」

男子「いや、その、俺は天真さんを……」



ガヴ「断る!!!」ドーン

男子「」




9: 2017/03/20(月) 12:19:11.87 ID:UAavvoo+0
ガヴ「じゃ、そういうことで」スタスタ

男子「待て待て待てちょっと待てやコラァ!!」

ガヴ「あ?なんだよ」

男子「それはこっちのセリフじゃボケ!!お前誰なんだよ!」

ガヴ「はあ?お前が私を呼び出しんだろうが」

男子「俺は天真さんを呼び出したの!!お前みたいな金髪モジャモジャ女知るか!!」

ガヴ「いや、だから私が天真だよ」

男子「は?」

10: 2017/03/20(月) 12:20:30.46 ID:UAavvoo+0

ガヴ「これ、私のロッカーに入れたのお前だろ?」ヒラヒラ

男子「あ、それは!」

ガヴ「しかし、今どきSNSじゃなくて手紙で呼び出すなんて古風な人間も居たんだな」

男子「ふざけんなよ!それは俺が天真さんに渡すために用意したんだぞ!返せ!」バッ

ガヴ「はあ?まあ別にいいけど。要らんし」

男子「というか早く天真さんの居場所を教えろよ!どうせお前、天真さんのファンか何かで俺に嫉妬して、天真さんのフリをして俺を振ってやろうって魂胆だろ!」

ガヴ「いや、だからさ……」

男子「だが残念だったな!お前と天真さんが別人なのは一目瞭然!お前みたいな金髪ホコリ取り女と天真さんを間違えるはずがない!」

ガヴ「私が天真だって」

11: 2017/03/20(月) 12:21:56.21 ID:UAavvoo+0

男子「まーだ言うか!そんなに自分が天真さんだと言い張るなら何か証拠見せてみろよ!まあどうせ、そんなものは無いだろうけどなぁ!?」

ガヴ「はい、私の学生証」スッ

男子「はっはっは!そんなもので俺を騙せると……」チラッ



学生証『生徒氏名:天真=ガヴリール=ホワイト』

学生証『顔写真:めっちゃ綺麗なガヴ』




男子「は?」チラッ



ガヴ「……」←ボサボサ




12: 2017/03/20(月) 12:23:19.37 ID:UAavvoo+0
男子「……」チラッ



学生証 ←めっちゃかわいい



男子「……」チラッ



ガヴ「……」←目つき超悪い



男子「……」チラッ



学生証←まるで天使のよう



男子「……」チラッ



ガヴ「……」←なんだこの金髪毛虫



男子「……」チラッ



学生証 ←結婚したい




男子「……替え玉受験?」

ガヴ「お前いい加減にしろよ」

13: 2017/03/20(月) 12:25:00.04 ID:UAavvoo+0

男子「え、いやだって全然別人……」

ガヴ「この写真は3月頃の私。で、今の私がこれだ」

男子「なっ」

ガヴ「まあ、確かにちょっと変わってるから気が付かないかもしれないが……同一人物だ」

男子「いやちょっとどころじゃないんですがそれは」

ガヴ「ま、何にせよ、お前の憧れてた綺麗な天真さんはもう居ないよ。残念だったな」

男子「」

ガヴ「それじゃ、私は帰ってネトゲするんで」スタスタ

男子「」




14: 2017/03/20(月) 12:26:37.89 ID:UAavvoo+0





男子「」バタリ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-翌朝-

ヴィーネ「ガヴー、昨日の放課後どこに行ってたの?」

ガヴ「あー、なんか告白したいから校舎裏に来いって手紙がロッカーに入ってて、それに行ってた」

ヴィーネ「えぇ!?こ、告白!?ガヴに!?」

ガヴ「なんだ、文句あんのか」

ヴィーネ「い、いや別にそういう訳じゃないけど……」

15: 2017/03/20(月) 12:27:55.42 ID:UAavvoo+0

サターニャ「それでそれで?ガヴリールはなんて答えたのよ」ワクワク

ガヴリール「断った。付き合うとか興味ないし」

ヴィーネ「でしょうね……」

サターニャ「なーんだ。……ていうか、ガヴリールを好きになるなんて相当なモノ好きも居たものね」

ガヴリール「それがさー。そいつが言うには、4月頃の私に惚れてたらしいんだよ」

ヴィネ&サタ「あー……」

ガヴリール「という訳で、私はその幻想をぶち壊してやりましたとさ」

ヴィーネ「あの頃のガヴは本当に可愛かったもんねー」

サターニャ「今のあんたからは想像もできないけどね……」

ガヴリール「ま、若さゆえの誤ちってやつだな」

16: 2017/03/20(月) 12:29:04.94 ID:UAavvoo+0

ヴィーネ「……そういえば、その、告白してきた子とガヴは知り合いなの?」

ガヴリール「え?」

ヴィーネ「だって、前のガヴを知ってるんでしょ?だから、どこかで会ったことがあるんじゃないかなって」

ガヴリール「んー……」







ガヴリール「……いや知らん。多分初対面だな」


-おしまい-

17: 2017/03/20(月) 12:30:14.93 ID:UAavvoo+0
ガヴリールさんは罪な天使!

HTML化依頼出してきます

19: 2017/03/20(月) 12:46:56.52 ID:2q2ybJCDO
まあ色んな意味で相手が悪かったとしか
乙です

引用元: 男子「今日こそ天真さんに告白するぞ……!」 ガヴ「ん?なんだこの手紙」