1: 2017/01/09(月) 22:27:25.13 ID:kBE64FTU.net
昔昔あるところに右の頬に、大きなこぶがある少女が住んでいました。
それはとても邪魔なこぶで、少女が何かをする度に揺れていました。
梨子「……」プルン
梨子「……」プルン
ですが、この少女はそんな事をちっとも気にしない暢気な少女でした。
梨子「眠い……」
それはとても邪魔なこぶで、少女が何かをする度に揺れていました。
梨子「……」プルン
梨子「……」プルン
ですが、この少女はそんな事をちっとも気にしない暢気な少女でした。
梨子「眠い……」
2: 2017/01/09(月) 22:30:23.46 ID:kBE64FTU.net
同じ村に、右の頬に大きなこぶがある少女がいました。
曜「よーそろ……」プルン
この少女は邪魔なこぶが気になって、イライラしていました。
曜「あぁぁぁぁぁもう!!邪魔だよ!」プルン
曜「っぁぁぁ!!」プルンプルン
ぷっ
曜「笑うな」
曜「よーそろ……」プルン
この少女は邪魔なこぶが気になって、イライラしていました。
曜「あぁぁぁぁぁもう!!邪魔だよ!」プルン
曜「っぁぁぁ!!」プルンプルン
ぷっ
曜「笑うな」
3: 2017/01/09(月) 22:33:35.44 ID:kBE64FTU.net
ある日、梨子が森の中で木を切っていると、ぽつりぽつりと雨が降り出しました。
梨子「暫く止みそうには無さそうね」
そこで梨子は木のうろの中に入りました。
そしておもむろに懐から本を取り出し、読み始めました。
梨子「この本は当たりね!買えてよかったわ……」
実はこの本、『こみけ』と呼ばれる、都で開かれる大きな市でしか手に入らな――ってこんな説明はどうでもいいんですよ!!
梨子「暫く止みそうには無さそうね」
そこで梨子は木のうろの中に入りました。
そしておもむろに懐から本を取り出し、読み始めました。
梨子「この本は当たりね!買えてよかったわ……」
実はこの本、『こみけ』と呼ばれる、都で開かれる大きな市でしか手に入らな――ってこんな説明はどうでもいいんですよ!!
5: 2017/01/09(月) 22:37:17.86 ID:kBE64FTU.net
梨子が本を読んで雨が止むのを待っていると、いつの間にか夜になっていました。
~♪
なにやら音が聞こえてきます。
梨子「この音は……?」
賑やかなお囃子の音です。
そーっと梨子が音のする方を見てみると――
梨子「うわっ!鬼だ……」
鬼達が酒を飲んで宴をしていました。
~♪
なにやら音が聞こえてきます。
梨子「この音は……?」
賑やかなお囃子の音です。
そーっと梨子が音のする方を見てみると――
梨子「うわっ!鬼だ……」
鬼達が酒を飲んで宴をしていました。
10: 2017/01/09(月) 22:43:28.31 ID:kBE64FTU.net
ピーヒャラドンドン♪
ピーヒャラドンドン♪
6人の鬼達の宴です。
鞠莉「んくっんくっ……ぷはぁっ!」
果南「ちゃっと鞠莉、飲み過ぎだよ」
ダイヤ「そうですよ。これ以上は体に障ります」
鞠莉「うるっさいわねぇ!あんた達に何が分かるって言うのよ!!」ヒック
果南「どうしたのさ」
ピーヒャラドンドン♪
6人の鬼達の宴です。
鞠莉「んくっんくっ……ぷはぁっ!」
果南「ちゃっと鞠莉、飲み過ぎだよ」
ダイヤ「そうですよ。これ以上は体に障ります」
鞠莉「うるっさいわねぇ!あんた達に何が分かるって言うのよ!!」ヒック
果南「どうしたのさ」
11: 2017/01/09(月) 22:46:39.62 ID:kBE64FTU.net
鞠莉「私だけ扱い酷すぎるのよ!この>>1が!氏にさらせぇ!!」ヒック
それは言っちゃダメです。
鞠莉「あぁ?あんたナレーターなんだから何とかしなさいよ」ヒック
一ナレーターですので脚本までに口を出すことは……
鞠莉「けっ!」
果南「あは、あははは……」
鞠莉「それによ!果南とダイヤはもう主人公の話をやられてる。なのに私だけまだじゃないのよぉ!!!」ヒック
ダイヤ「これ以上は危険ですわ!果南さん!」
果南「分かってる!少し休んでてね、えい!」ドスッ
鞠莉「うぐっ……」ガクリ
それは言っちゃダメです。
鞠莉「あぁ?あんたナレーターなんだから何とかしなさいよ」ヒック
一ナレーターですので脚本までに口を出すことは……
鞠莉「けっ!」
果南「あは、あははは……」
鞠莉「それによ!果南とダイヤはもう主人公の話をやられてる。なのに私だけまだじゃないのよぉ!!!」ヒック
ダイヤ「これ以上は危険ですわ!果南さん!」
果南「分かってる!少し休んでてね、えい!」ドスッ
鞠莉「うぐっ……」ガクリ
14: 2017/01/09(月) 22:50:26.85 ID:kBE64FTU.net
善子「荒れてるわねぇ鞠莉さん」
花丸「今までのことを考えるとしょうがないずら」
ルビィ「そ、そうかな……」
6人……今は5人ですね。
その5人で代わる代わる歌を歌い、楽器を打ち鳴らし、踊り回っていました。
すると梨子は、恐怖も薄れてきて歌い出しました。
梨子「ラーーー♪」
花丸「今までのことを考えるとしょうがないずら」
ルビィ「そ、そうかな……」
6人……今は5人ですね。
その5人で代わる代わる歌を歌い、楽器を打ち鳴らし、踊り回っていました。
すると梨子は、恐怖も薄れてきて歌い出しました。
梨子「ラーーー♪」
15: 2017/01/09(月) 22:53:14.78 ID:kBE64FTU.net
すると鬼達が梨子に気が付きます。
ダイヤ「あれ?この歌声は……」
果南「あそこに人がいるよ」
梨子の歌声が綺麗なので、鬼達は梨子を誘い一緒に騒ぎ出しました。
梨子「私は歌よりもピアノの方が得意なんですよ」
善子「それなら弾いてくれない?」
梨子「えぇ喜んで」ポロロン
~♪
梨子と鬼達は朝まで騒ぎました。
ダイヤ「あれ?この歌声は……」
果南「あそこに人がいるよ」
梨子の歌声が綺麗なので、鬼達は梨子を誘い一緒に騒ぎ出しました。
梨子「私は歌よりもピアノの方が得意なんですよ」
善子「それなら弾いてくれない?」
梨子「えぇ喜んで」ポロロン
~♪
梨子と鬼達は朝まで騒ぎました。
16: 2017/01/09(月) 22:56:41.78 ID:kBE64FTU.net
やがて東の空が明るくなってきました。
コケコッコー!
花丸「一番鶏ずら」
朝になると鬼達は棲家に帰らなければなりません。
ルビィ「今日も来てくれますよね?」
果南「そうだ、必ず来るようにこのこぶは預かっとくね」
果南鬼が梨子のこぶに触ると、こぶが取れてしまいました!
ダイヤ「返して欲しければ今日も来ることですわ」
そう言って鬼達は帰っていきました。
コケコッコー!
花丸「一番鶏ずら」
朝になると鬼達は棲家に帰らなければなりません。
ルビィ「今日も来てくれますよね?」
果南「そうだ、必ず来るようにこのこぶは預かっとくね」
果南鬼が梨子のこぶに触ると、こぶが取れてしまいました!
ダイヤ「返して欲しければ今日も来ることですわ」
そう言って鬼達は帰っていきました。
17: 2017/01/09(月) 22:58:42.28 ID:kBE64FTU.net
こぶを取られた梨子は頬を触ると。
梨子「痛くない!?」
傷も痛みもなく、こぶが取れてしまったのです。
梨子が村に帰ると、曜がびっくりして話しかけてきました。
曜「その頬はどうしたの!?」
梨子「鬼達に取ってもらったんだ」
曜「どゆこと?」
梨子は詳しく説明します。
梨子「痛くない!?」
傷も痛みもなく、こぶが取れてしまったのです。
梨子が村に帰ると、曜がびっくりして話しかけてきました。
曜「その頬はどうしたの!?」
梨子「鬼達に取ってもらったんだ」
曜「どゆこと?」
梨子は詳しく説明します。
18: 2017/01/09(月) 23:00:38.78 ID:kBE64FTU.net
曜「ふむふむ、私も同じことをすればこのこぶが取れるのか」
梨子「多分……」
――
千歌「梨子ちゃん!こぶが取れたんだって?」
梨子「えぇ、この通り」
千歌「うわぁー!やっぱり可愛いね!」
梨子「そんな/////」
曜「」バキッ
曜は手に持っていた斧を割ってしまいました。
渡辺に逆戻りですね。
ぷぷぷ
曜「キレそう」
梨子「多分……」
――
千歌「梨子ちゃん!こぶが取れたんだって?」
梨子「えぇ、この通り」
千歌「うわぁー!やっぱり可愛いね!」
梨子「そんな/////」
曜「」バキッ
曜は手に持っていた斧を割ってしまいました。
渡辺に逆戻りですね。
ぷぷぷ
曜「キレそう」
19: 2017/01/09(月) 23:05:15.04 ID:kBE64FTU.net
―夜―
曜は森の中へと向かいます。
こぶを取ってもらう為に、そして大好きな千歌ちゃんに可愛いと言ってもらう為に!!
ぷっ
曜「おいこら笑ってんじゃねぇよ」
すいません(笑)
曜「園〇ァ!」
おっとそれ以上は言ってはダメです。
ピーヒャラドンドン♪
ピーヒャラドンドン♪
お囃子の音が聞こえてきました。
曜は森の中へと向かいます。
こぶを取ってもらう為に、そして大好きな千歌ちゃんに可愛いと言ってもらう為に!!
ぷっ
曜「おいこら笑ってんじゃねぇよ」
すいません(笑)
曜「園〇ァ!」
おっとそれ以上は言ってはダメです。
ピーヒャラドンドン♪
ピーヒャラドンドン♪
お囃子の音が聞こえてきました。
21: 2017/01/09(月) 23:08:40.15 ID:kBE64FTU.net
曜「ヨーソロー!」
ダイヤ「また来ましたわね!」
果南「早速頼むよ」
鞠莉「この子が話していた子ね」
さて、曜が何をするのかと言うと……
曜「渡辺曜行きます!」
曜「前逆さ宙返り3回半抱え型」グルグル
ザブン
曜「どう?」
果南「(無言の腹パン)」ドスッ
曜「なんで!?」
ダイヤ「また来ましたわね!」
果南「早速頼むよ」
鞠莉「この子が話していた子ね」
さて、曜が何をするのかと言うと……
曜「渡辺曜行きます!」
曜「前逆さ宙返り3回半抱え型」グルグル
ザブン
曜「どう?」
果南「(無言の腹パン)」ドスッ
曜「なんで!?」
22: 2017/01/09(月) 23:11:18.16 ID:kBE64FTU.net
ダイヤ「私達はあの素晴らしいピアノの演奏が聞きたいのですわ。なのに何ですか?これ」
先生……!
ダイヤ「誰が先生ですか」
鞠莉「私は良かったと思うけどぉ?」
善子「こんなんじゃ駄目よ!」
花丸「そうずら!」
ルビィ「る、ルビィもそう思います……」
果南「……」チョンチョン
曜「ん?」
果南「約束通り返すから2度と来るんじゃないよ!」ドンッ
曜の右の頬にこぶが付けられてしまいました。
先生……!
ダイヤ「誰が先生ですか」
鞠莉「私は良かったと思うけどぉ?」
善子「こんなんじゃ駄目よ!」
花丸「そうずら!」
ルビィ「る、ルビィもそう思います……」
果南「……」チョンチョン
曜「ん?」
果南「約束通り返すから2度と来るんじゃないよ!」ドンッ
曜の右の頬にこぶが付けられてしまいました。
23: 2017/01/09(月) 23:12:14.09 ID:kBE64FTU.net
右の頬と左の頬、両方の頬にこぶがついてしまった曜は泣きながら家に帰りましたとさ。
24: 2017/01/09(月) 23:13:58.44 ID:kBE64FTU.net
―曜のその後―
曜「こんなんじゃ千歌ちゃんの前に出られないよ……」シュン
千歌「曜ちゃん?」ヒョコッ
曜「うわっ!千歌ちゃん!?見ないで!」
千歌「何で?って曜ちゃんそれ凄いね!」
曜「ね?」
千歌「両方にこぶがあるとなんかバランス良く見えるよ」ウンウン
曜「えへへ……そうかな?」
千歌「うん!」
曜「こんなんじゃ千歌ちゃんの前に出られないよ……」シュン
千歌「曜ちゃん?」ヒョコッ
曜「うわっ!千歌ちゃん!?見ないで!」
千歌「何で?って曜ちゃんそれ凄いね!」
曜「ね?」
千歌「両方にこぶがあるとなんかバランス良く見えるよ」ウンウン
曜「えへへ……そうかな?」
千歌「うん!」
25: 2017/01/09(月) 23:14:26.17 ID:kBE64FTU.net
めでたしめでたし
引用元: 【Aqours昔話】梨子「こぶとりこ」
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