1: 2012/05/27(日) 00:01:22.44 ID:yFmLQQdZ0

2: 2012/05/27(日) 00:02:00.56 ID:yFmLQQdZ0
紬「それでは、現代百合化学特論の講義を始めます」

紬「今回は、より発展的な内容や、最新の研究について紹介していこうと思います」

3: 2012/05/27(日) 00:03:21.50 ID:yFmLQQdZ0
紬「まずは、百合元素同士の結合の種類についてです」

紬「前回の概論では、結合については特に詳しく解説しませんでしたが、実は百合元素の結合は四種類あります」

紬「それでは、リツィウムRtとミオンMiの百合反応で結合が段階的に形成されていく例を見てみましょう」

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紬「まずリツィウムとミオンが反応し一つ目の結合を形成します。これは物理的なつながりを意味する結合で、P結合といいます。Pはphysicalを意味します」

紬「続いて、さらにエネルギーを与えると二つ目の結合を形成し二重結合となります。これはF結合といい、friendに由来します」

紬「通常、百合元素同士の反応ではこのF結合までは目立ったエネルギー障壁もなくすぐに形成されます」

紬「しかし、その次が問題なのです。三番目の結合であるL結合、love結合は形成するための活性化エネルギーが非常に高いためなかなか形成されません」

紬「概論でもお話ししたツムギウムの触媒作用などを利用し、エネルギーを加えてあげる必要があります」

紬「L結合が生成すると、これまでで最も大きな熱を放出します。通常はこの三重結合までが形成可能で、結びつきはより強固になります」

4: 2012/05/27(日) 00:04:11.96 ID:yFmLQQdZ0
紬「しかし、例外的に四つ目の結合ができる場合があります。それはユイウムとウイウムの場合です」

紬「この二つの元素は、同属元素の間だけに形成されるR結合というものを持ちます。Rは親族を意味するrelativeに由来します」

紬「ユイウムとウイウムは反応を起こすとすぐさまR,P,F結合の三重結合を形成します。ここまでは概論で述べた通り、活性化エネルギーを必要としません」

紬「ここでさらにエネルギーを加えてL結合ができれば、最も強固な四重結合が実現できます」

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5: 2012/05/27(日) 00:04:56.32 ID:yFmLQQdZ0
紬「それでは次に、複数の百合元素による化合物について紹介します」

紬「百合元素は一対一だけで結合するわけではなく、同時に何種類もの元素が連なってつながることもあります」

紬「最も典型的な例を見てみましょう」

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紬「まず、リツィウムとミオンがP,F二重結合を形成します。次にツムギウムが結合すると、三角形の分子2を形成します」

紬「ここへユイウムが入ってくると、四角形の分子3となります。このとき、対角線上に位置する元素同士にもF結合ができます」

紬「するとこのF結合が非局在化し、リング状の分子4となり安定化されます。さらにアズニウムが入ると5となり、最も安定な五角形の分子となります。5はHTT分子と呼びます」

紬「ただ、アズニウムは前述の通りツンデレーション半径が大きく反発が大きいため、エネルギーが不十分だと結合が切れ、リングから抜けてしまうこともあるので気をつけましょう」

6: 2012/05/27(日) 00:05:38.73 ID:yFmLQQdZ0
学生「すみません、質問です。もし、HTT分子がさらにそれぞれL結合を形成したらもっと安定になるんですか?」

紬「……! 五人みんなが……Lで……それは興味深いわ……」

学生「……あの、先生?」

紬「……はっ! ご、ごめんなさい。いい質問ですね。結論から言うと、それはまだわかりません。L結合は形成が困難なため、一対一でしかいまのところ確認されていないのです」

紬「五つの分子がそれぞれにL結合を形成するには膨大なエネルギーが必要となるので、実現は難しいでしょう。もしできるのならば、確かに安定化されるのかもしれません」

学生「ありがとうございました」

紬「……うーん、でもそれじゃドロドロになって不安定になるんじゃ……いえ、でもそのエネルギー障壁を越えた先にはきっと禁断の安定化が……」

紬「……ごほん!! それでは、続きです。HTT分子などのリング状の分子は、その中心に他の百合元素をすっぽりと収めることが確認されています」

紬「HTTと最も相性のいい元素はノドカチオンです。6のように輪のなかにNd元素が入って、さらに安定化されます」

7: 2012/05/27(日) 00:06:20.62 ID:yFmLQQdZ0
紬「なお、ウイウムは同属元素のユイウムと性質が似ているため、HTT分子の中にユイウムの代わりに誤って取り込まれHTTに良く似たHTT'分子を形成することがあります」

紬「HTT'はしばらく安定に存在することができますが、サワコンSwが存在するとウイウムとユイウムのπ半径の違いを識別しウイウムをはじき出す性質があります」

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8: 2012/05/27(日) 00:06:49.24 ID:yFmLQQdZ0
紬「似たようなリング状の分子としては、アズニウム、ウイウム、ジュニウムの三元素からなる三角形分子があります」

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紬「さらに、この三角形分子と、最近発見された新規百合元素であるスミーレンSm、ナオンNaと反応して五角形のリング状分子WGを形成することもわかっています」

紬「WG分子はHTTとよく似た性質をもつことから、最近最も注目されている分子なんですよ」

9: 2012/05/27(日) 00:07:34.37 ID:yFmLQQdZ0
紬「それでは、講義を終わります。今日紹介したリング状分子については未だわかっていない性質が多く、無限の可能性を秘めているとさえ言われています」

紬「ぜひ、みなさんもHTTなどの分子にさまざまな反応を起こしてくださいね。新しい世界が開けるかもしれません」

10: 2012/05/27(日) 00:08:04.63 ID:yFmLQQdZ0
おわりです。

11: 2012/05/27(日) 00:45:10.74 ID:RjJiz0dz0

ノドカチオンわろた

12: 2012/05/27(日) 00:46:33.72 ID:NrI4pX4IO
乙です~。
面白いよww

引用元: 紬「現代百合化学特論」