1: 2016/04/23(土) 22:15:44.21 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「これ博士が作ったんですか!?」

博士「ふふふ、どうじゃすごいじゃろ!」

コナン「珍しく役に立ちそうじゃねえか!」

元太「なあなあ、電動自転車って何だ?」

歩美「すごーい!歩美乗りたい!」

博士「じゃあ最初に乗りたい人!」

歩美・光彦・元太「「「はい!」」」

コナン(俺も乗ってみたいけど、こいつらに譲ってやるか。)

哀「あら、何だか乗りたそうな顔してるじゃない?」

コナン「ああ、でもあいつらの顔見てたら譲ってやりたくなるんだよ。」

哀「大人ね。」

コナン「お前は乗りたくないのか?」

哀「別に。」

コナン「分かった。乗るより乗られる方が・・・。」

哀「は?何言ってんの?」

コナン「バーロー。」

哀「バーローって言えばいいってもんじゃないのよ。」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1461417343

2: 2016/04/23(土) 22:25:56.41 ID:3tVQ+1FJ0
博士「ではジャンケンで決めるのじゃ!」

元太「絶対に負けねえ!」

歩美「私だって!」

光彦「僕はグー出します!」

コナン「光彦の奴、ああ言っといてチョキ出す気だな。」

哀「そんな卑怯なことするかしら。」

コナン「ああ、あいつは大きな目的のために犠牲を出せる奴だ。」

哀「犠牲って友情?」

コナン「そうだ。何かを変えることが出来るのは、何かを捨てることが出来る者だ。」

哀「どこかで聞いたことのある言葉ね。」

コナン「進撃の巨人だ。」

哀「ちょっと、言っちゃダメでしょ。」

コナン「バーロー。それよりさ、紅蓮の弓矢のキー上げたら俺の声に似てると思わねえか?」

哀「バーローって連続で言うもんじゃないわよ。」

3: 2016/04/23(土) 22:31:13.12 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「やったー!勝ちました!」

歩美「光彦君ずるーい!」

元太「光彦の野郎!いつかぶっ飛ばしてやる!」

光彦「さて、乗らせてもらいましょうか。大丈夫ですよ、後で変わってあげますから。」

元太「俺は初めてがいいんだ!使用済みなんて嫌なんだよ!」

哀「あなたの言う通りになったわね。」

コナン「そうだな。」

哀「・・・・・・。」

コナン「・・・・・・。」

哀「・・・・・・。」

コナン「バーロー。」

哀「うるさい、次言ったら叩くわよ。」

5: 2016/04/23(土) 22:40:53.64 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「さて、じゃあ行きますか。」

光彦「おお、これは!!」

光彦「楽ちんですねー!!」

歩美「楽しそうだね。」

元太「腹立つな。」

歩美「うん。」

コナン「ちょっと待てばいいだけじゃねえか。」

元太「わかってねえな、コナンは。」

コナン「何がだよ。」

元太「使用済み、中古品、そんな物が欲しいか?そんなのより新品だろ?」

コナン「・・・確かに・・・。」

6: 2016/04/23(土) 22:47:15.05 ID:3tVQ+1FJ0
博士「君たち、まさかあれがただの電動自転車だと思っているのではないか?」

コナン「違うのか?」

博士「そうじゃ、わしの発明が普通なわけがなかろう!」

元太「待ってました!」

歩美「どんな機能が付いてるのー!」

元太「ちゃんと光彦が爆散するんだろうな!」

博士「これこれ、わしの発明はそんなマジキチじゃあない。」

哀「違うの?」

博士「当然じゃ。科学者たるもの、常に倫理観を持って研究に取り組むものじゃ。」

コナン「何したんだよ。」

7: 2016/04/23(土) 22:50:57.88 ID:3tVQ+1FJ0
博士「安全装置じゃ。」

コナン「・・・・・・は?」

博士「自転車の前に物があると自動で停止するのじゃ。」

コナン「・・・・・・そうか。」

博士「なんじゃその反応は。」

元太「つまんねえの、光彦が再起不能になるようなもの期待してたのに。」

博士「安全性は重要なことじゃぞ!」

歩美「わかったわかった。」

10: 2016/04/23(土) 22:56:50.02 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「あれ、博士、ブレーキはどこですか?」

博士「ブレーキ・・・・・・っは!」

コナン「おい、博士まさか。」

博士「忘れておった。」

元太「ひゃっほーーーう!」

コナン「バカヤロー!何が安全性は重要だ!」

博士「申し訳ない。」

哀「まあまあ、別に止まれないわけじゃないでしょ。安全装置を利用すればいいんだから。」

歩美「光彦くーん!何かにぶつかろうとすれば、安全装置が作動して止まるんだってー!」

光彦「そうでしたか!」

12: 2016/04/23(土) 23:04:10.41 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「ではあそこの木に向かって・・・、あれ?」

歩美「次歩美ー!」

コナン「俺にも乗らせてくれよな!」

元太「何だよ、コナンは中古が好きなのかよ。」

光彦「博士ー!博士ー!」

博士「どうした光彦君!」

光彦「何だか、物にぶつかりかける度に、スピードが上がってしまうんですが!」

博士「何っ!」

哀「確かに、さっきよりスピードが上がってるわね。」

博士「まさか安全装置が故障したのか?」

コナン「故障じゃねえよ、そもそも欠陥品だったんだろ。」

哀「早く止めないと!」

13: 2016/04/23(土) 23:17:22.56 ID:3tVQ+1FJ0
歩美「降りたらいいじゃん。」

光彦「確かに、その手がありましたね!」

コナン「ダメだ光彦!」

光彦「どうしてですか!」

コナン「それだと続かねえだろ!」

光彦「続かないって、何がですか!」

コナン「いいから降りるな!」

哀「ちょっと、親切に教えてくれているのに・・・。」

コナン「うるせえ!主人公は俺だ!俺に逆らうな!」

哀「何それ!?もう知らない!勝手にすればいいわ!」

コナン「そうさせてもらうぜ!」

光彦「僕のことで喧嘩しないで下さい!」

元太「勘違いしてんじゃねえぞ、ソバカス野郎。」

14: 2016/04/23(土) 23:20:47.88 ID:3tVQ+1FJ0
コナン「やべえ、そうこうしているうちにスピードが格段に上がっちまった!」

光彦「うわああ!」

コナン「しまった!道路に出ちまった!」

博士「車を出そう!」

コナン「警察にも連絡だ!」

歩美「光彦君、大丈夫かなあ?」

元太「壁にぶつかればいいんじゃねえか?」

17: 2016/04/23(土) 23:25:42.71 ID:3tVQ+1FJ0
光彦「うわあああ!」

昴「おや、あれは・・・。」

光彦「昴さん、危ない!」

昴「え!!!」ドゴオオン!

光彦「ごめんなさーい!」

昴「うおおおおおおお!!!!」

コナン「昴さん!大丈夫!?」

昴「ペダルが・・・向こう脛に・・・。うああああ!!」

コナン(昴さんがこんなになるなんて、何てパワーだ・・・。)

コナン「高木刑事にも連絡しとくか。」

18: 2016/04/23(土) 23:33:03.09 ID:3tVQ+1FJ0
ドガアアアアン!  ドゴーーーン!

光彦「うわあ!止まりませーん!」

由美「そこの自転車!止まりなさい!」

光彦「どうにもならないんですよ!」

由美「全く、自転車のスピード違反取り締まるなんて初めてよ。」

苗子「あれ、そういえばコナン君はよくスケボーとばしまくってません?」

由美「あれは・・・いいのよ。」

苗子「そうですよね。」

19: 2016/04/23(土) 23:37:21.42 ID:3tVQ+1FJ0
佐藤「やっぱり私たちが動くしかないわね。」

高木「でも本当なんですかね、電動自転車が暴走だなんて。」

佐藤「実際に色々な物が壊されているのよ。しかもパワーが増していっているって言うじゃない。」

高木「ははは、そんなにパワーが増しちゃってたら、どう止めたらいいんでしょうか。」

佐藤「大丈夫よ、止めなくてもいいんだから。」

高木「え?」

佐藤「さて、由美に連絡してもらわないと。」

20: 2016/04/23(土) 23:43:52.36 ID:3tVQ+1FJ0
コナン「お前らは博士の家にいろ!」

歩美「何で?コナン君!」

元太「ずるいぞコナン!俺だって光彦の最期を見たいんだぞ!」

コナン「遊びじゃねえんだ!」

哀「そうよ、ここから先は大人に任せなさい。」

歩美「コナン君子供じゃない。」

博士「さあ、行くぞ。」

コナン「ああ。」

博士「子供たちのことは頼んだぞ。」

哀「ええ、任せて。」

歩美「だから子供でしょ?」

元太「お前ら先に大人の階段登ってたんじゃねえのか?」

21: 2016/04/23(土) 23:48:36.91 ID:3tVQ+1FJ0
博士「しかし、よく協力してもらえたのう。」

コナン「まあな、俺の友達がやばいって言ったら、すぐOKしてくれたよ。」

博士「しかし、あのFBIを動かすとはのう。」

コナン「って言っても、ジョディ先生とキャメルさんだけだけどな。」

博士「・・・よし、着いたぞ。」

コナン「ここで待ち合わせのはずだが・・・、いたいた。」

22: 2016/04/23(土) 23:54:07.92 ID:3tVQ+1FJ0
ジョディ「コナン君、待った?」

コナン「ううん全然、今来たところ。」

ジョディ「それじゃあ、行きましょうか。」

コナン「うん。」

博士「それでは光彦君のこと、よろしくお願いします。」

ジョディ「はい、必ず助けます。」

コナン「さあ、急ごう!」

ジョディ「ええ!」

23: 2016/04/23(土) 23:57:21.96 ID:3tVQ+1FJ0
キャメル「やあ、コナン君、早く乗って。」

コナン「うん!あれ、後部座席にあるこの袋は何?」

キャメル「ああ、これはスペアタイヤだよ。今回はどうやら危ない事件らしいからね。」

ジョディ「おしゃべりしてる時間は無いわ。早く行くわよ!」

キャメル「はい!」

24: 2016/04/24(日) 00:05:54.26 ID:cc42Piuz0
ジョディ「それで、一体どういうことなの?」

コナン「うん、実はね・・・・・・ということなんだ。」

ジョディ「何それ!?」

キャメル「じゃあ今も光彦君は走り回ってるってことかい?」

コナン「うん。しかもかなりのスピードだから、止める手段が無いんだ。」

ジョディ「何か衝撃を吸収できるような物は無いの?」

コナン「そんな物、軽く吹っ飛ばしちゃうよ。」

キャメル「じゃあ、走り回らせてバッテリーが切れるのを待てばいいんじゃ・・・。」

コナン「今日初めて使ったばかりだから、まだまだバッテリーは残ってるよ。」

ジョディ「そう・・・。」

コナン「あっ・・・、電話だ。」

25: 2016/04/24(日) 00:16:54.99 ID:cc42Piuz0
コナン「もしもし?」

高木「ああ、コナン君?」

コナン「高木刑事!何か情報!?」

高木「ああ、今神奈川県警と協力してね、光彦君を海へと誘導してるんだ。」

コナン「海・・・なるほど!」

ジョディ「確かに、水中なら水の抵抗もあるから安全に降りられて、なおかつ自転車はそのまま沈んで被害も抑えられる。」

キャメル「流石だ!」

コナン(これで安心だ。)

コナン「ありがとう!高木刑事!」

高木「お礼なら、由美さんに言ってくれよ、上層部を通してからじゃあ遅いからって、由美さんに頼んで電話しまくってもらったんだ。」

コナン「うん、わかった!」

26: 2016/04/24(日) 00:20:21.47 ID:cc42Piuz0
コナン「ふう、これで一安心だ。」

キャメル「僕のドライビングテクニックが見せられなくて残念だよ。」

コナン「ははは、見たかったなー。」

???「行け、キャメル。」

キャメル「え?」

???「行くんだ。」

ジョディ「ちょっと!どうしてここに!?」

27: 2016/04/24(日) 00:27:16.18 ID:cc42Piuz0
キャメル「赤井しゃん?」

赤井「早く行けと言っているんだ。何度も言わせるな。」

ジョディ「ちょっと、何で乗ってるのよ。」

赤井「ジョディ、俺は乗るより乗られる方が好きだ。」

コナン「どうして赤井さんがここに?」

赤井「ああ、あの少年には因縁があるんだ。」

ジョディ「因縁?」

赤井「急げキャメル、早くしろ早く。」

キャメル「そう言われても、どこに行けばいいのか。」

28: 2016/04/24(日) 00:34:01.19 ID:cc42Piuz0
赤井「問題無い。先程警視庁のコンピュータをハッキングし、誘導経路が判明したところだ。」

コナン「そこで光彦を・・・。」

赤井「ああ、必ず仕留める。」

ジョディ「ちょっと、仕留めるって何?」

赤井「自転車のことだ、気にするな。」

キャメル「やはり、私のドライビングテクニックが役に立つんですね、赤井さん!」

赤井「ああ、派手に暴れてやれ。」

キャメル「うおおおお!」

29: 2016/04/24(日) 00:40:38.28 ID:cc42Piuz0
光彦「・・・・・・はあ、いつまで続くんでしょうか。」

光彦「結構速く走ってるはずなんですが、まだ着きませんね。」

光彦「ようやく、扱いにも慣れてきたところです。ここでまたスピードが上がったりしたら、もう無理ですね。」

ミツヒコー!

光彦「こっ、この声は!?」

ミツヒコー!

光彦「後ろの方からです!」

コナン「光彦ー!」

光彦「コナン君!」

赤井「キャメル、このまま真横につけておけ。」

キャメル「了解!」

赤井「さあ、借りは返させてもらうぞ。」

光彦「誰ですか!あなたのこと知りませんよ!」

30: 2016/04/24(日) 00:46:15.18 ID:cc42Piuz0
赤井「少し黙っていろ。手元がぶれる。」

光彦「それまさか拳銃ですか!?やめてください!」

赤井「おい!動くな!自転車が!」

光彦「しまった!」

コナン「やべえ!加速してる!」

赤井「うわあああああ!!!」

キャメル「ぬおおおおお!」

31: 2016/04/24(日) 00:51:53.59 ID:cc42Piuz0
赤井「・・・・・・。」

コナン「・・・・・・。」

赤井「すまん。」

キャメル「まさかタイヤをやられるとは・・・。」

ジョディ「予想以上のパワーだったわ。」

キャメル「すぐにスペアタイヤに換えて後を追いましょう。」

赤井「それは不可能だ。」

キャメル「どうしてですか?」

赤井「俺が乗るために降ろした。」

ジョディ「・・・・・・。」

赤井「すまん。」

32: 2016/04/24(日) 01:04:44.12 ID:cc42Piuz0
コナン「さて、どうやって向かうか・・・。」

横溝「おい!お前探偵のとこの坊主か!?」

コナン「横溝警部!」

横溝「何でお前がここにいるんだ!」

コナン「自転車で暴走してるの、僕の友達なんだ。だから・・・。」

横溝「・・・乗れ。」

コナン「え?」

横溝「いいから乗れ。友達の所に行きたいんだろ?」

コナン「うん!」

横溝「あっ、お前らはそこにいろよ。色々聞かせてもらうからな。」

キャメル「はい。」

ジョディ「はい・・・ってシュウは?」

キャメル「あれ、本当だ。」

33: 2016/04/24(日) 01:13:54.60 ID:cc42Piuz0
赤井(悪いが俺は先に帰らせてもらう。カレーを作らねばならんのでな。)

ジョディ(シュウ、覚えてなさいよ。)

横溝「おい、わかってんのか?」

ジョディ「はいはい!」

コナン「横溝警部、早く。」

横溝「ああ、そうだな。」

キャメル「・・・結局何もできなかったか。」

ジョディ「そんなことないわよ。たぶんね。」

35: 2016/04/24(日) 01:18:17.55 ID:cc42Piuz0
光彦「はあ・・・はあ・・・。」

光彦「やっと着きました!海です!」

光彦「後はここに飛び込むだけです!」

佐藤「ついに終わるわ・・・。」

高木「でも、さっきまたスピード上がったらしいですよ。」

佐藤「あら、そうなの?」

高木「もしかして、水の上を走っていっちゃったりしてー。」

佐藤「もうー、そんなわけないでしょー。」

高木「ですよねー。」

光彦「うわああああ!」

37: 2016/04/24(日) 01:22:30.59 ID:cc42Piuz0
バシャーーン!

高木「・・・・・・。」

佐藤「・・・・・・あれ?」

高木「走りましたね、水の上。」

佐藤「そうね。」

コナン「・・・・・・ねえ、光彦は?」

高木「あ、コナン君、えっとねえ。」

佐藤「走って行っちゃった。」

コナン「・・・どういうこと。」

佐藤「それぐらい速かったってこと。」

38: 2016/04/24(日) 01:27:23.44 ID:cc42Piuz0
コナン「でも水上だったらいずれ・・・。」

佐藤「ええ、いずれ沈むわね。」

コナン「それまでに進む距離は、かなりのものだよね。」

佐藤「ええ。」

コナン「どうするの?」

佐藤「・・・・・・。」

コナン「沈んじゃったら、海流に飲まれて、探すのも難しくなるよ。」

佐藤「わかってる。」

コナン「じゃあなんとかしてよ!警察でしょ!」

佐藤「しょうがないじゃない!みんなこれで終わりだと思ってたんだから!」

高木「佐藤さん!」

コナン「光彦・・・一体どうすれば・・・。」

39: 2016/04/24(日) 01:36:44.82 ID:cc42Piuz0
コナン「博士に電話しよう。」

コナン「もしもし博士?」

博士「おお、コナン君!どうじゃった!」

コナン「バーーーローーって呼ばないってことは、あいつらまだそこにいるんだな。」

博士「ああ、二人とも光彦君が心配なんじゃよ。」

コナン「そうか、そうだよな・・・。」

博士「どうした?」

コナン「いや、実はな、光彦・・・助からねえかも。」

博士「・・・どういうことじゃ。」

コナン「スピード上がりすぎて海の上走ってんだ。いつ沈んでもおかしくはない。そして沈んだら・・・。」

博士「縁起でもないことを言うでない。」

40: 2016/04/24(日) 01:43:32.30 ID:cc42Piuz0
歩美「ねえ博士、もしかして電話の相手コナン君?」

博士「えっ、ああ。」

元太「じゃあ光彦はどうなったのか教えてくれよ。」

博士「いや、それがその・・・。」

元太「もうくたばる寸前ってか?」

博士「あっ、いや・・・。」

哀「まさか、本当に?」

博士「・・・ああ。」

歩美「うえーーーん!!」

元太「ふぉーーーーー!!」

哀「そんな、いや、私の周りの人が・・・、嫌ーーーー!!」

41: 2016/04/24(日) 01:49:31.80 ID:cc42Piuz0
博士「待て、まだそう決まったわけではない。ただ状況が絶望的というだけじゃ。」

元太「結果は同じだろ!」

哀「まだ、助かる可能性は残されているのね?」

博士「ああ。」

哀「私に考えがある。電話代わって。」

哀「もしもし?」

コナン「灰原・・・。」

哀「聞いたわ、円谷君のこと。もうだめだって。」

コナン「まだ決まったわけじゃねえ!」

哀「そうね。私もそう思う。そしてこの状況を打開できる手がある。」

コナン「何だ?」

哀「安価よ。」

42: 2016/04/24(日) 01:55:46.27 ID:cc42Piuz0
コナン「安価だと?お前ふざけてんのか!」

哀「ふざけてないわ、大真面目よ!」

コナン「安価して、『光彦が助かる』だなんて誰が言うんだよ!」

哀「それしか方法は無いの!」

コナン「そんな万に一つとねえ確率に賭けられるかよ!」

哀「じゃあどうしろっていうのよ!何にすがればいいのよ!」

コナン「それは・・・分からない。」

哀「私たちにはどうにもできないの!だから!」

コナン「安価で光彦の命を弄んでいいと思ってんのか!」

43: 2016/04/24(日) 01:57:55.31 ID:cc42Piuz0
哀「もう嫌、こうしている間にも、時間は経っている。早くしないと!」

コナン「灰原!」

哀「円谷君の運命は>>44!」

44: 2016/04/24(日) 01:58:10.09 ID:EnH0AjQb0
このレスのコンマがゾロ目なら光彦は助かる




わけがない

45: 2016/04/24(日) 01:59:13.88 ID:i3mNvP57o
仕方ないね

46: 2016/04/24(日) 02:07:02.87 ID:6uZlBcEPo
ゾロ目だったら助からないとも解釈できるがさてどう捌くか

47: 2016/04/24(日) 02:12:04.72 ID:cc42Piuz0
しばらくしてから、光彦の遺体が見つかった。

コナン(みんな大丈夫かな。)

歩美「コナン君おはよう!」

コナン「え!?」

歩美「どうしたの?」

コナン「いや、なんだか元気だね。」

歩美「歩美はいつも元気だよ!」

コナン「そ、そう?」

元太「うな重。」

コナン「何だよ元太、朝っぱらから食い意地張ってんな!」

元太「うな重。」

コナン「?」

48: 2016/04/24(日) 02:14:38.66 ID:cc42Piuz0
歩美「コナン君、何元太君に話しかけてるの?」

コナン「え、だって。」

歩美「元太君と意思の疎通なんてできるわけないのよ。」

コナン「え、え?」

歩美「どうしたの、コナン君?」

元太「うな重?」

コナン「うわああああああ!!」

歩美「どこ行くのー?」

元太「うな重ー!」

49: 2016/04/24(日) 02:20:25.97 ID:cc42Piuz0
コナン「博士!歩美と元太が!」

博士「おお、よく来たな!ほれ、また新しい発明じゃよ!」

コナン「今はそれどころじゃ・・・。」

博士「光彦君が床を舐めたくなるスイッチじゃ!」

コナン「何言ってんだ博士!それはただの爪切りだろ!」

哀「無駄よ。」

コナン「灰原!どういうことだ!」

哀「博士は壊れてしまったの。」

50: 2016/04/24(日) 02:31:37.39 ID:cc42Piuz0
コナン「壊れた?」

哀「ええ、息子同然にかわいがっていた光彦君が消えてしまって、博士の精神は崩壊したの。」

哀「博士だけじゃないわ。吉田さんも光彦君のことをゴミと思って存在を認めていない。」

哀「小嶋君に関しては、知能が低下してしまっているわ。」

コナン「それで、今朝のあいつらの様子が変だったのか。」

コナン「早くなんとかしねえと!」

51: 2016/04/24(日) 02:36:43.70 ID:cc42Piuz0
哀「やめましょう。」

コナン「は?」

哀「別にいいじゃない、現実逃避したって。」

コナン「どんな現実でもな、前向いて歩いていかなくちゃならねえんだよ!」

哀「それはあなたのように強い人間だからできることなのよ。」

哀「人間は弱いの、嫌な現実から目を背けて、それで心が安定するならいいじゃない。」

コナン「何言ってんだ?」

哀「もし私が安価なんてしなかったら・・・。」

52: 2016/04/24(日) 02:40:09.35 ID:cc42Piuz0
コナン「?」

哀「もし私が安価なんてしなかったら、円谷君は助かったかもしれない。」

コナン「いや、あれはどう対処していいかわからなかったし、安価で結果が決まったとは言い切れねえだろ。」

哀「そもそも、44なんて不吉な番号にしたから・・・。」

コナン「考えすぎだって。」

哀「もういや・・・。」

コナン「おい、しっかりしろ。」

哀「・・・・・・。」

コナン「灰原?」

哀「大丈夫よ。」

53: 2016/04/24(日) 02:43:37.10 ID:cc42Piuz0
哀「私ね、薬を作ったの。落ち着ける薬。」

コナン「精神安定剤か?」

哀「気分もすごくいいの。」

コナン「もしかしてヤバいやつなんじゃ。」

哀「うふふ、私ねあのそばかす、氏んで正解だったと思うの。」

コナン「おい!ふざけんな!」

哀「あら、あなたもそうでしょう?」

コナン「友達にそんな感情抱かねえよ!」

哀「友達?あのクズが?あはは!」

コナン「何だ?どうした?」

54: 2016/04/24(日) 02:50:00.46 ID:cc42Piuz0
哀「そうだ、工藤君にこの薬あげるわ。」

コナン「薬って、注射じゃねえか。やめろよ、おい!」

哀「大人しくしなさい。」プスッ

コナン「うわーーーーーー!!!」

哀「・・・・・・どう?」

コナン「・・・ああ、最高の気分だ。早く光彦をいじめたいぜ。」

哀「そういえばさっき博士が、何か言ってなかった?」

コナン「そういえば、新しい発明品を作ったっていったっけな。」

哀「楽しみだわ。」

コナン「博士、早速使わせてくれよ。」

博士「くれぐれも悪用するでないぞー。」

コナン「わかってるよ。」

55: 2016/04/24(日) 02:57:06.13 ID:cc42Piuz0
哀「あら、噂をすれば・・・。」

光彦「コナン君、どうしたんですか、途中で引き返して。」

コナン「・・・・・・。」

歩美「コナン君、どうしたの、途中で引き返して。」

コナン「いや、何でもないんだ。」

元太「うな重。」

コナン(さて、学校に行ったらすぐにスイッチを押してみるか。)

哀「うふふ。」

光彦「どうしました。」

哀「なんでもないわよ。」

コナン(笑いが止まらねえよ、ヒャヒャヒャ!)

ハッハッハッハッハッハッハッハ





幻覚だっていい、マジキチだっていい、そこは間違いなく光彦が存在している世界なのだから。



おしまい

56: 2016/04/24(日) 10:14:13.18 ID:zu1r2X9YO
おつおつ

引用元: 光彦「電動自転車じゃないですか!」