1: 2009/01/21(水) 04:12:33.97 ID:562ipZ/hO BE:272143542-2BP(50)
昆虫採集をいつまでやっていたか?
なんてのは他愛のない世間話にもならないどーでもいい話だが
そもそも俺は昆虫などという出地不明、正体不明の気色悪い生き物に
あまり興味をもっていなかった

夏にうるさく鳴くセミはうざいだけだし
ゴキブリなんかはもってのホカ
あとは毛虫だ
あのウネウネするのが俺はどうにも苦手で初夏の青々とした新緑の下を歩こうものなら
三歩ともたずに気絶するであろう

そりゃ俺だって全部の虫が嫌いなわけではない
心の底では、綺麗な蝶々やかっこいいカブトムシが
目の前にヒラリと飛び出てきてくれるのを望んでいたのだ
しかし現実ってのは意外ときびしいっ

蜂に刺された友達をみたり
ゴキブリに驚き悲鳴をあげる妹をみたり
蚊にくわれたり
その他諸々の事情により俺は虫への興味をどんどん失っていった

かわいい虫、そんなのいるワケねぇ
でもちょっといて欲しい
なんて最大公約数的なことを考えるようになるまで俺も成長したのさ

中学を卒業するころには、一般の学生の多くがそうであるように
滅多に虫を触ることなどなくなり、この世の普通さにも慣れていた
俺はたいした考えもなく高校生になり、ソイツと出会った…

3: 2009/01/21(水) 04:15:39.90 ID:562ipZ/hO BE:408215726-2BP(50)
「東虫出身、凉宮ハルヒ」
「ただの人間には興味ありません」
「この中に宇宙人、未来人、昆虫人間がいたら私の所に来なさい」
「以上」

これ…笑うとこ?
振りかえると、エライ美人がそこにいた

4: 2009/01/21(水) 04:18:20.59 ID:562ipZ/hO
『凉宮ハルヒの古典(虫愛づる姫君)』

堤中納言物語にある「虫愛づる姫君」は
教科書にも載る有名古典なので知ってる人も多いと思います

主人公の姫君の「変人」っぷりがハルヒ、そして現在の萌えキャラに通じる所があり
すごく興味深いのでこのようなSSにまとめてみました

作者はハルヒ、古典共に、にわかファンなので細部の間違いなどはご容赦ください

それでは!

5: 2009/01/21(水) 04:19:45.73 ID:562ipZ/hO
凉宮ハルヒは普通の美人ではない
後から次々と判明していく内面ももちろん普通ではないのだが
見た目も「超カワイイ」というような女子高校生像とは外れていて
黒髪を腰まで伸ばし
眉毛も別段いじらず
化粧にも興味がないようだ

それでいて十二分に美人と言えてしまうから恐ろしい
席が前後となったのをいいことにお近づきになろうと
話しかけてしまった俺を誰が責められようか

こうして俺たちは出会ってしまった

7: 2009/01/21(水) 04:20:51.78 ID:562ipZ/hO
あれって本気なのか?
「あれって何よ!」
自己紹介の虫がなんとかってやつ
「あんた虫好きなの?」
どちらかというと苦手だな
「だったら話しかけないで!時間の無駄」

あっさりふられた
凉宮ハルヒは一人で虫カゴを覗いている
見たことない虫だな…

それなんていう虫なんだ?
「・・・」
無視かよ…

8: 2009/01/21(水) 04:22:21.71 ID:562ipZ/hO
このあと一悶着、いや六悶着くらいあった後に
ハルヒはSOS団なる部活を結成するのだが
その過程は都合により省かせて頂く
決して面倒くさいからではないので勘違いしないように

俺も強制的にメンバーに組み込まれたのだが
まぁ特に入りたい部活があったワケでもないし
暇つぶしくらいにはなるだろう

因みにSOS団とは
S世界の虫を
O多く集める
S凉宮ハルヒの

だそうだ

笑っていいぞ…

11: 2009/01/21(水) 04:24:46.08 ID:562ipZ/hO
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
以下、原文に沿った展開になります

12: 2009/01/21(水) 04:25:38.24 ID:562ipZ/hO
授業が終わると部室に集まる
平日にはこれといって大した活動はなく
俺はオセロなどをしながら団長様のお説教を拝聴するのである

「一般人はやたら花とか蝶とかを可愛いがるけど、ぜんぜんわかってないわ」
「上っ面じゃなく中身、ものの本質をみることこそ大事よね」

14: 2009/01/21(水) 04:27:24.14 ID:562ipZ/hO
それでコイツは変な虫ばっか集めてるのか
しかしよくもそんな珍しいのばっか採ってくるもんだ

「このいも虫が成長するとこを観察するわよ」
どっから集めてきたのか大量の虫カゴを並べて張り切っている

「あぁ、これ?」
「理科部がたくさん持ってたからもらってきたの」

15: 2009/01/21(水) 04:30:34.55 ID:562ipZ/hO
「毛虫のこの憂鬱そうに思い悩んでる感じなんかもう、たまんないわ!」
何を言ってるんだコイツは…
朝から晩まで子どもみたいに夢中になって
手の平に載せて、飽きずに眺めている

16: 2009/01/21(水) 04:31:11.20 ID:562ipZ/hO
なぁハルヒよ
手に載せて眺めるならカワイイ指輪かなんかにしたらどうだ
女子高校生らしくさ

「何言ってるのキョン!」
「そんなアクセサリーとかになんの意味があるっていうの」
「ただキラキラ光ってるだけじゃないのよ」
「あんたSOS団団員のくせに何にもわかってないのね!」

19: 2009/01/21(水) 04:33:25.84 ID:562ipZ/hO
「みくるちゃん!また新しい虫ゲットしてきたわ!」
「今日はどんなのが採れたんですか?見せて下さ…ひょえーバタン」
「コイツはみくるちゃんには刺激的過ぎたかしらね」


20: 2009/01/21(水) 04:34:11.04 ID:562ipZ/hO
「古泉くんっ、コイツはなんて名前かしら」
「ダイオウサソリですね、ただ毒性は弱いので問題はありません」
おいおい問題あるだろ
てか日本にサソリっているのか
いやそれよりサソリって虫かよ
そして気絶した朝比奈さんは無視かよ

「古泉くんっ、コイツはなんて名前かしら」
「ダイオウサソリですね、ただ毒性は弱いので問題はありません」
おいおい問題あるだろ
てか日本にサソリっているのか
いやそれよりサソリって虫かよ
そして気絶した朝比奈さんは無視かよ


23: 2009/01/21(水) 04:35:14.87 ID:562ipZ/hO
「古泉くんっ、こっちのヤツはあまり見かけない形ね」
「そうですね、この図鑑には載っていない種類です」
「情報統合思念体にもデータがない、つまり新種」
…まじかよ
「ヤッホー!また見つけちゃった!」
「さすが凉宮さんです」

「コイツの名前はキョンバッタにするわ」
「この名誉ありがたく受けなさい!」

やれやれ
キョンアリ、キョンヤンマに続いてキョンバッタまで誕生か…

24: 2009/01/21(水) 04:38:34.35 ID:562ipZ/hO
ハルヒよ
たまには普通の女子高校生らしいことでもしたらどうだ?
「いっとくけどね無理に自分を演出するなんて最悪よ、ナンセンスだわ!」

そうは言っても化粧の一つくらいしたらどうなんだ?
「ぜんぜん興味ない、無駄よ!」

そんな風に言ってオシャレもせずに
ずっと虫を可愛いがっているのであった

26: 2009/01/21(水) 04:39:05.32 ID:562ipZ/hO
凉宮ハルヒにとって、世間がどうとか、流行りがどうとかは
まさに馬の耳に念仏、どうでもいいことのようだ

長門といい古泉といい、SOS団には変わり者しか集まらないな
いや、変わり者を集めたのだから当然の結果…か


27: 2009/01/21(水) 04:39:45.68 ID:562ipZ/hO
そうなるとどうしても普通人である朝比奈さんと俺に
いろんな被害が集中してくるのだ

今日なんかも朝比奈さんは
あれ以来苦手にしているサソリのコスプレを無理矢理着させられそうになり
いつものように怯えていた(ただこの様がめちゃくちゃ可愛いのだが)
逃げ惑う朝比奈さんに、コイツなんて言ったと思う?

「ほらほら、そんなに暴れないで!はしたないわね」

…そのセリフ、お前が言うか

28: 2009/01/21(水) 04:42:09.07 ID:562ipZ/hO
まったく…普通じゃないよアイツは、なあ古泉
「でも凉宮さんらしくていいじゃないですか」

そうは言っても…なあ長門
「凉宮ハルヒは一般的ではない」
「しかし発言には筋が通っている」
「そもそも普通という概念は人間が作ったものでしかない」

「そうですよキョン君」
「『普通』な人なんて滅多に居ないんです」
「わたしは楽しいし今の凉宮さんが好きだなぁ」
あっ朝比奈さんまで…

29: 2009/01/21(水) 04:43:11.58 ID:562ipZ/hO
でも、俺はまだなんか引っかかるなぁ

ガチャリ

「ヤッホー!遅くなっちゃった!」
「んで、引っかかるって何が?」
ハルヒ登場
俺は思い切って疑問をぶつけてみる

30: 2009/01/21(水) 04:46:40.83 ID:562ipZ/hO
お前は周りの目とか
人にどう見られてるとか
ぜんぜん気にしてないと思うが
他の奴らってそういう話大好きだろ

『気味悪い毛虫大好きな女子高校生現る!』とか
変な噂になったらさすがに嫌じゃないのか?

「ぜんぜん」

即答だ

31: 2009/01/21(水) 04:47:40.23 ID:562ipZ/hO
「どんなことでも初めがあって終わりがあって、でしょ」
「毛虫は蝶になるんだから、毛虫の何がよくないわけ?」
「ほらこのコ、さなぎになったわよ、見なさい!」
笑顔で自慢してくる

それはわかるが変な噂になったら嫌じゃないかと思ってだな…
「そんな人の言うことばかり気にするなんてバカみたい」

32: 2009/01/21(水) 04:50:22.92 ID:562ipZ/hO
「着物に使われる絹糸だって、蚕のおかげで採れるワケだし」
「羽化しちゃったらもう意味ないんだから」
「それでもまだ蝶がいい、芋虫はだめ、とか言うつもり?」

あぁ!あれこれ蘊蓄を言うのは俺の仕事なのに…
言い返す言葉がない…
参りました

「わかればいいのよ!」


33: 2009/01/21(水) 04:51:13.03 ID:562ipZ/hO
こんな調子だったので
翌日、腰まであった髪をバッサリ切ってきたハルヒを見て俺は腰を抜かした

「これは別に人からよく見られようとかそんなんじゃないんだからね!」
「この方が丸くててんとう虫みたいでかわいいからなんだから!」

34: 2009/01/21(水) 04:53:59.03 ID:562ipZ/hO
とまあ、こんな感じにハルヒは周りの評判を一切気にしていないので
俺も変な噂や陰口の類を見聞きしても無視するようにしている…

「しっかしあの虫遊びはなんとかならないかねw」
「蝶の標本とか集めてる人ならぎりぎり友達にもなれそうだけどw」

やれやれ
せめてもう少し小声でやってくれよな

「毛虫臭くって弁当が不味くなるわw」
「あの子眉毛も毛虫みたいだしw」
「髪も切る前は草むらみたいだったしねw」

おいおい
いくらハルヒのいない前だからって言い過ぎじゃねーか

35: 2009/01/21(水) 04:55:24.03 ID:562ipZ/hO
「冬になってもマフラーとかいらないよね、毛虫がいるからw」
「アハハうけるーw」

さすがにほっとけないぞこれは
俺が意を決して声のする方に振り向いた瞬間だった

「あなたたち随分楽しそうねニコリ」

朝倉…涼子?


36: 2009/01/21(水) 04:57:05.85 ID:562ipZ/hO
「人間はよく見た目に惑わされず中身を見ろって言うよね、これ、どう思う?」
「あなたたちは何も考えずにただ笑ってるだけね」
「蝶を手にもつと確かに鱗粉が付くけど、顔を化粧でべたべたにするのと大して変わらないわ」
「眉毛が毛虫とかは少し言い過ぎだわ」
「せっかく同じクラスになったんだから仲良くしましょニコリ」

どうやら俺の出る幕はなかったようだな


37: 2009/01/21(水) 05:01:11.33 ID:562ipZ/hO
「さあさあ!今日もがんばって不思議な虫をゲットするわよ!」
「一番珍しいのを採った人は団長補佐にしてあげるから氏ぬ気で頑張りなさい!ねっキョン!」

今日の散策はハルヒ、俺、長門のチームだ
古泉の野郎は朝比奈さんと二人きりとは…うらやましいぜ


38: 2009/01/21(水) 05:04:39.33 ID:562ipZ/hO
「毛虫は毛並なんかは最高にいいんだけど唯一問題なのは歌がないことね」

歌?

「例えばかたつむりには『でーんでーんむしむし♪』ってのがあるじゃない」
「ああ言うのが毛虫にもあったらいいなってことよ」

…「ある」

何か言ったか、長門?

「ハイロウズというバンドに『毛虫』という曲がある」

まじかよ、しかしお前は何でもよく知ってるな

「データベースと照合したまで」

40: 2009/01/21(水) 05:06:28.04 ID:562ipZ/hO
「それホントなの?有希!」
「七枚目のアルバムに」
「すごい!どんな曲?」
「…待って、コホン」

毛虫 毛虫 毛虫 毛虫
何かの赤ん坊
ひらがなじゃない
カタカナでもない
漢字で書こう 毛虫


41: 2009/01/21(水) 05:10:59.23 ID:562ipZ/hO
長門の歌なんて初めて聞くが、初音ミクみたいな声だな
いや、そんなことよりそのギターはどこから取り出したんだ!
それから電源はどっから取ってる!
そしてギターめちゃくちゃ上手いな!

あーもう、ツッコミ所がありすぎてもうワケがわからん

「最高よ、有希!」
コイツはほんと単純な脳みそしてるなァ
「今日から団長補佐を名乗ることを許可するわ」

「…光栄」

42: 2009/01/21(水) 05:12:34.37 ID:562ipZ/hO
「ちくしょう最近奴らますます調子にのってるみたいだ」
「パソコンも全然スペックを活かしてないようだし」

「僕たち理科部も虫カゴを山ほど奪われました」
「そこでわれわれ二つの部が手を組みましょう」
「プログラムと理科の力でゴニョゴニョ…」

「…!それは面白い」
「ハッハッハ!凉宮ハルヒめ、目にもの見せてやる!」

43: 2009/01/21(水) 05:17:36.82 ID:562ipZ/hO
俺が掃除当番を終えて
早く部室へ向かおうと身支度をしていると
ハルヒに初めて部室に拉致されてきた時の様に
(いや、ホクロの時の様にかなムフフ…って俺は変態オヤジか)
テンパった朝比奈さんが教室に駆け込んで来た

「た、た大変なんです!へ蛇が!」

と、とりあえず落ち着いてください

「袋を開けたら凉宮さんが部室で蛇が危ないんですう!」

なんとなくわかりました
とりあえず部室に行きましょう

「ひょえー、置いていかないでー」

47: 2009/01/21(水) 05:22:26.30 ID:562ipZ/hO
廊下を走りながら聞いた朝比奈さんの話をまとめると

部室の前に不思議な袋が置いてあって
中へ持っていくと当然のようにハルヒは興味をもち早速開けた
すると中から蛇が飛び出したので一目散に逃げてきた

と、こういうことみたいだ

何者かのイタズラか?
まさか悪の組織か何かが?

48: 2009/01/21(水) 05:25:27.61 ID:562ipZ/hO
ハルヒはどうしてるんです?

「凉宮さんは蛇に逃げ道を塞がれて身動きが取れないはずです」
「私はドア寄りに居たので思わず逃げ出してきてしまって…」

ハルヒのことだから
今頃虫カゴに捕まえて遊んでるんじゃないですかね?

「…だといいんですけど」

一応、廊下の掃除道具入れからホウキを拝借し
部室へと急いだ

50: 2009/01/21(水) 05:31:10.46 ID:562ipZ/hO
「凉宮さ~ん?!」
大丈夫かハルヒ?!

「な何よ、大声でうるさいわね」
「そんなに騒ぐことないじゃない」
「みくるちゃんはほんと怖がりね!」

・・・
じゃあ聞くが、お前はなんで団長机の上に立っているんだ?

「!これは念のためよ」
「万が一蛇に毒でもあったら困る…じゃないのバカッ!」

はいはい、わかりましたよ
床に目をやると団長の三角錘が落っこちていて
その隣に例の袋があった
なるほど確かにしっぽがはみ出てウネウネ動いている

「早く片付けなさい!」
「これは下っぱ団員の仕事として取っておいたんだからね」

51: 2009/01/21(水) 05:35:05.48 ID:562ipZ/hO
手近な虫カゴにホウキを使って掃き入れた
これで一安心だ

「まったく誰よ!こんなイタズラするの!」
「あのぅ、そういえば袋と一緒にこんなメモが…」

┏━━━━━┓
┃ヘビ座の日┃
┗━━━━━┛

なんだこれ?暗号か?
何か似たような文をドコかでみたことある気が…
気のせいかな

53: 2009/01/21(水) 05:36:52.68 ID:562ipZ/hO
「これは事件ね、SOS団への挑戦だわ!」
「あたしたちにケンカを売ろうなんて100万年早いのよ!」
「絶対犯人を突き止めて、裁判なしで有罪にしてやるんだから」

ガチャリ

あっ、長門
そういえばお前が一番に来てないなんて珍しいな

「掃除…当番」

54: 2009/01/21(水) 05:42:45.39 ID:562ipZ/hO
お前がいない間に大変なことがあったんだ
これ見てくれよ

「…ユニーク」

ユニーク?
まぁ確かに面白いといえば面白かったな
ハルヒが慌ててるとこなんか滅多に見れるもんじゃないし

「キョン!言ってくれるじゃないの!」
やべっ
「あんた蛇に噛ませるわよ!」
おいおい頼むからそれは勘弁してくれよ


56: 2009/01/21(水) 05:49:41.03 ID:562ipZ/hO
「違う」
えっ?
「…そういう意味ではない」
なんのことだ?

「その蛇は作り物、ただの模型」
「本物らしく動きがプログラミングされているだけ」
「ただ全てが甘い、だから私に見破られた」

そう言われて改めてよく見てみると、なるほど生きた蛇ではなく
よくできた作り物の模型だった
俺たちはこれにびびって虫カゴに閉じ込めてたってワケか

やれやれ、確かにユニークだよ

57: 2009/01/21(水) 05:55:40.87 ID:562ipZ/hO
虫カゴを開けて袋を完全に開いてみると
色んな電子回路が組み合わさってるところまではっきりわかった

「はぁ、わたしバカですね、すっかり騙されてました」
「ますます許せないわ!かわいいみくるちゃんを驚かすイタズラなんて!」

お前も十分びびってたじゃないか
、というツッコミはしないでおく

「となるとみくるちゃんに恨みを持つ何者かの犯行ね」
「ひぃっ、わたしは恨まれるような心当たりは…」
「大丈夫、この名探偵あたしが必ず解決してあげるんだから!」

59: 2009/01/21(水) 06:05:37.32 ID:562ipZ/hO
「(ジーッ)」
長門、なんかわかったのか?
「このプログラミング、コンピ研の部長の癖が出ている」
「98%の確率で彼の仕業」

やっぱりアイツらか
まぁあんだけこっぴどくやられたんだから
仕返しする権利くらいはあるかもな
「(コクッ)」
ハルヒには内緒にしておこう
犯人探しも楽しんでいるようだしな


61: 2009/01/21(水) 06:07:47.57 ID:562ipZ/hO
「みくるちゃん、蛇は男性器の陰喩として使われるワケだけど」
「なんかそういったことで心当たりない?」
って、おい!

「な、何てこと聞くんですかぁー」
そのとおりだ!
おいハルヒ、でたらめ言うな!

「でたらめとは言えない」
「フロイトの夢分析にもそうある…」
そ、そうなのか?長門が言うなら…

「そう、それよ、あたしが言いたいのは」
「さあ、みくるちゃん、答えなさい!」

ゴクリ…


「き、禁則事項ですー」



~終~

63: 2009/01/21(水) 06:12:34.69 ID:562ipZ/hO
原文ではもう少し話が続いて
蛇の送り主ともう一悶着あるんですが
ハルヒのストーリーに上手く当てはめられず
ここで切りがいいので終りにしました

虫愛づる姫君でぐぐるといいサイトが出るんで
原文と比べて読んでもらうと面白いと思います

62: 2009/01/21(水) 06:08:04.07 ID:ceE4Dosc0
ありがとう楽しめた

65: 2009/01/21(水) 06:27:04.03 ID:qlwoEAOcO
>>1
読んでみよう

引用元: 『凉宮ハルヒの古典(虫愛づる姫君)』