1: 2014/07/04(金) 16:26:20.38 ID:3KhYmi4Uo

雪穂「おねぇちゃん…おねぇちゃん…」

雪穂「あっ…おねぇちゃん…すき…」

コンコン

海未「穂乃果、入りますよ」

雪穂「!?」

ガチャ

海未「穂乃果?返事くらい…」

海未「!」

雪穂「あっ…」

海未「雪穂…ですか」

雪穂「う、海未ちゃん…これは…その…」

海未「穂乃果の下着…ですね」

雪穂「はわわわわわ!」

雪穂「み、見なかったことには…」

海未「しませんよ」


3: 2014/07/04(金) 16:34:06.62 ID:3KhYmi4Uo
雪穂「ひぃぃぃぃ!」

海未「まさか…雪穂が」ジロジロ

雪穂「見ないでぇ…」

海未「穂乃果の下着で自分を慰めてたなんて…」

雪穂「言わないでぇ…」

海未「姉ですよ?実の…」

雪穂「うぅ…」

海未「女同士でしかも近親だなんて…」

雪穂「うっ…うぅ…」

海未「あなたは変態ですか?」

雪穂「うっ…うう…」ジワッ

海未「うっ!?」

雪穂「ふぇぇぇぇ…」ポロポロ

4: 2014/07/04(金) 16:42:34.34 ID:3KhYmi4Uo
海未(しまった…言い過ぎました)

海未「あ、あの…」

雪穂「うぇぇぇぇ…うぅぅぅ…」ポロポロ

海未「ごめんなさい、本気で責めた訳では…」

雪穂「びくっ…びくっ…うわぁぁぁぁぁ!!!!」

海未「ごめんなさいって…雪穂」

雪穂「う…」

雪穂「うみちゃん…きっと…おねぇちゃんに…グスッ」

雪穂「言い付けて…グスッ…」

雪穂「きらわれて…しまいのえんを…」

雪穂「うぇぇぇぇぇぇぇん!」

海未「ごめんなさいって!」

海未「い、言いませんよ!」

海未「さっきのは冗談ですから!」

雪穂「…ほんと?」

海未「ごめんなさい…脅かし過ぎました…」

雪穂「…」

5: 2014/07/04(金) 16:48:01.83 ID:3KhYmi4Uo
海未「この事は誰にも言いません!」

海未「約束します」

雪穂「よかった…」

海未「はぁぁ…まさかあんなに泣くとは…」

雪穂「海未ちゃん…」

雪穂「幻滅…したよね」

雪穂「わたしのこと」

海未「えっ…」

雪穂「実の姉で…」

海未「げ、幻滅なんて…」

雪穂「汚らわしいって…思ってるんだよね…」

海未「そんなことありません!」

海未「ああ、もう!」

海未「私はそんなことで幻滅したりしません!」

7: 2014/07/04(金) 16:53:11.14 ID:3KhYmi4Uo
海未「だって!」

ドン

海未「いいですか!」

海未「私だって!」ガバッ

海未「穂乃果の下着で…くんくん」

雪穂「えっ…」

海未「はぁぁ…」

海未「最高です…」

雪穂「う、海未ちゃん?」

海未「穂乃果の下着で!」

海未「楽しんでるんですから!」ドン

雪穂「あっ…」

海未「だから、あなたの事…軽蔑したりしません」

海未「さっき酷い事を言ったのはつい流れで言ってしまっただけです!」

雪穂「海未ちゃん…」

9: 2014/07/04(金) 16:58:36.38 ID:3KhYmi4Uo
海未「雪穂…」

海未「今まで、気持ちを一人で抱え込んで辛かったでしょう…」

海未「言えるわけありませんもんね…誰にも」

雪穂「うん…」ウルウル

海未「これからは私にぶつけていいですよ」

雪穂「海未ちゃん…」

海未「雪穂は産まれた時から知ってます」

海未「私にとっても妹みたいなものです」

海未「おいで」

雪穂「うみちゃゃゃゃゃゃ!」ダキッ

海未「あっ…いい匂い…」

12: 2014/07/04(金) 17:10:18.11 ID:3KhYmi4Uo
海未「穂乃果と同じような匂い…」

海未「でも…きっと私にしか、わからない微かな違いがありますね…」

海未「素晴らしいです…」

雪穂「うみちゃゃ…」グスグス

海未「よしよし」

雪穂「あのね…」

海未「はい」

雪穂「おねぇちゃんはね…馬鹿でね」

雪穂「ドジで、間抜けで、無神経で、うるさくて…」

雪穂「でも、とっても可愛くてカッコよくてね…」

海未「そうですね、わかりますよ」

雪穂「わたし、大好きで…」

海未「いいんですよ…それで」ナデナデ

海未「我慢したって、ダメです」

海未「好きなものは好きなままであるべきです」

海未「私も…そう、穂乃果から学びました」

15: 2014/07/04(金) 17:18:58.63 ID:3KhYmi4Uo
海未「私も…穂乃果は幼なじみですが」

海未「穂乃果の事は結婚したいくらい好きです」

雪穂「うん」

海未「まあ、出来ませんけど」

海未「だから…」

海未「せめて…下着くらいは」

雪穂「だよね」


『おーい!海未ちゃん、来てる~?』


海未「はっ!穂乃果です」

雪穂「隠さないと…」


ガチャ

穂乃果「あー、やっぱり!海未ちゃん来てた!」

穂乃果「お店の方に声かけてよ~」

穂乃果「ありゃ?雪穂?」

穂乃果「どうしたの?穂乃果の部屋で…」

19: 2014/07/04(金) 17:33:25.48 ID:3KhYmi4Uo
園田家

海未「雪穂がね…」

海未「やっぱりというか…なんというか…」

海未「穂乃果の魅力は実の妹すら魅了するって事ですかね…」


ブブブブブブ


海未「ん?メール…ですか」

海未「…!」

海未「雪穂…」



海未ちゃん、今日は変な所見せてごめんなさい。
見られた時は『終わった…』って思ったけど、海未ちゃんが優しく抱き締めてくれて…心が軽くなりました
これからも、相談とかのってくれると嬉しいな。
今日のお礼にお風呂上がりのおねぇちゃんの写メあげる!

海未「…」

海未「…」タラー

海未「…」ガッツポ

22: 2014/07/04(金) 17:43:07.20 ID:3KhYmi4Uo
海未「まぁ…でも」

海未「私も、気持ちを誰かに漏らしたのは初めてですね」

海未「少しだけ…私も心が軽くなりました」

海未「叶うはずのない恋ですからね…抱え込む事しか出来ませんでした…」

海未「雪穂も私も…」

海未「いい形でこの気持ちを昇華できるといいですね」


・・・・・

翌朝

海未「穂乃果、朝ですよ」ユサユサ

ことり「穂乃果ちゃん!起きて!」

穂乃果「んん~」

海未「遅刻しますよ」

穂乃果「!!!」ガバッ

穂乃果「何時!?」

海未「7時半です」

穂乃果「はぁぁ…まだ大丈夫だよ」

穂乃果「二人ともありがとうね」

海未「いい加減、自分で起きれるようになってくださいね」

ことり「ふふふ、海未ちゃんたら起こすの楽しみなくせに」

海未「なっ…!」

23: 2014/07/04(金) 17:51:33.34 ID:3KhYmi4Uo
穂乃果「準備しなきゃ!」

海未「私達は下で待ってます」

穂乃果「うん!」



雪穂「海未ちゃん」

海未「雪穂」

雪穂「今朝もご苦労様」

海未「いえいえ」

雪穂「少しだけ羨ましいな」

海未「えっ、何がですか?」

雪穂「おねえちゃんね、わたしが起こそうとしてもなかなか起きてくれなくて…」

雪穂「今日でも、あんなにバッと起きるのは海未ちゃんが起こすからだよ」

雪穂「嫉妬しちゃう」

海未「そんな…」

穂乃果「おーい!おまたせー!」

ことり「穂乃果ちゃん、カバン!」

穂乃果「あっ!」

雪穂「ふふっ、じゃ」

雪穂「私は先に…」

海未「ああ、行ってらっしゃい…」

28: 2014/07/04(金) 20:03:06.93 ID:3KhYmi4Uo

ブブブブブブ

海未「メール…雪穂ですか」


海未ちゃん、今日の放課後…いきなりだけど相談にのってくれないかな
昨日も言ったけど、海未ちゃんにしか話せないから…


海未「雪穂…」

海未「『もちろんいいですよ』っと… 」ポチポチ

海未(何と言うか…なつかれたのですかね)

海未(彼女の苦しみは分かるつもりです)

海未(出来るだけ、協力してあげたい…)

海未(少し昔に戻った気持ちがします)

海未(私は穂乃果の家に預けられることが多かった)

海未(その時はよく雪穂とも遊びましたね)

29: 2014/07/04(金) 20:18:40.15 ID:3KhYmi4Uo
ガチャ

海未「雪穂、来ましたよ」

雪穂「えへへ、海未ちゃんいらっしゃい」ニコッ

海未「うっ…」ドキッ

雪穂「?」

雪穂「どうしたの?」

海未「雪穂は…その…」

海未「やっぱり、穂乃果に似てますね」

雪穂「そうかな」

海未「さすが、妹です」

雪穂「妹…か」

海未「あっ…」

海未「ごめんなさい…」

雪穂「いいの」

雪穂「事実だし…どうしようもないし」

海未「でも、その…少しドキッとしました」

海未「あなたの笑顔」

雪穂「えっ…」

海未「い、いや!何でもないです!」

海未「聞かなかったことに!」

30: 2014/07/04(金) 20:35:49.92 ID:3KhYmi4Uo
雪穂「いや、ちゃんと聞いたから」

雪穂「ドキッとしただなんて…」

海未「忘れなさい!」

雪穂「おねえちゃんの事、好きなくせに…」

雪穂「浮気ものだなぁ…海未ちゃんは」

海未「浮気ものだなんて…」

海未「素直に思ったんですよ…雪穂の笑顔は」

海未「穂乃果に負けないくらい素敵だって…」

雪穂「///」

雪穂「海未ちゃんってさ…」

海未「はい?」

雪穂「タラシとかよく言われない?」

海未「なっ!」

海未「言われたことないですよ!」

32: 2014/07/04(金) 21:00:18.50 ID:3KhYmi4Uo
海未「失礼ですっ!」

雪穂「あはは、ごめん」

雪穂「でも、素敵だって言ってくれて…嬉しいよ」

雪穂「海未ちゃんみたいなカッコいい女の人に言われると…特に」

海未「カッコいいだなんて…そんな」

雪穂「うちの中学では凄い人気だよ?海未ちゃん」

海未「え?」

雪穂「カッコいい!って…クラスの子も言ってるし」

雪穂「幼なじみとして鼻が高いよ!」

海未「ふふっ、それはあなたが誇ることですか?」

雪穂「海未ちゃんは、おねえちゃんみたいなものじゃん」

海未「やっぱり、雪穂は穂乃果にそっくりです」

雪穂「またそれ?」

海未「だって本当に似てるんですもん」

雪穂「もういいよ!」

海未「そうですね」

海未「ところで、相談があるって…」

33: 2014/07/04(金) 21:20:48.40 ID:3KhYmi4Uo
雪穂「それなんだけど…」

雪穂「あのね」

雪穂「この年で…おねえちゃんと二人でお出かけするのって変かな?」

雪穂「誘ってもおねえちゃんに変に思われないかな?」

海未「お出かけですか…」

海未「別に…問題は無いと思いますが」

海未「でも、私には近い歳の姉妹がいないので…」

海未「わかりかねます…」

雪穂「そっか…」

海未「ああっ、でも!」

海未「これは、絵里の話なんですけど…」

雪穂「絵里さん?ああ…一丁目の…」

海未「彼女にも、妹がいるらしくて…」

34: 2014/07/04(金) 21:32:32.10 ID:3KhYmi4Uo


絵里「そう、今度ね」

絵里「妹の亜里沙がね、ロシアから遊びに来るのよ!」

絵里「まずわね、東京を案内するのよ!」

絵里「久しぶりに亜里沙に会えるのとても楽しみだわ!ハラショー!」

絵里「会ったら何してあげようかしら…」

絵里「一緒にお風呂に入るでしょ」

絵里「歯を磨いてあげましょうか!」

絵里「そしたら、もちろん一緒に寝て…」

絵里「いっぱい、ちゅーするわ!」



雪穂「…」

海未「仲のいい姉妹ってこんな感じですかね」

雪穂「あの人、そんなんだったんだ…」

海未「でも、出かけるくらいは普通でしょうね」

雪穂「そうなのかなぁ…」

海未「とりあえず誘ってみては?」

雪穂「う、うん」

雪穂「で、でもね…」

雪穂「最近は恥ずかしくて…おねえちゃんと一緒に歩けないの…」

35: 2014/07/04(金) 21:54:27.48 ID:3KhYmi4Uo
雪穂「その…あのね」

雪穂「海未ちゃんも一緒に遊びに行ってくれない?」

海未「えっ…でも…いいんですか?」

雪穂「海未ちゃんに来て欲しい」

海未「まあ、雪穂がいいなら…」

雪穂「やった…」

雪穂「うん!じゃあおねえちゃんに言っとくね!」

雪穂「今度の日曜ね!」

海未「はぁ」


・・・・

日曜日

雪穂「おーい!海未ちゃーん!」

海未「雪穂」

雪穂「どうかな…?この服」

雪穂「可愛い?」

海未「ええ、可愛いですよ」

雪穂「えへへ、ありがとう」

穂乃果「雪穂ー!待ってよー!」

海未「!」

38: 2014/07/04(金) 22:07:32.00 ID:3KhYmi4Uo
海未「穂乃果!」

穂乃果「はぁ…はぁ…お待たせ…」

海未「…」ジー

穂乃果「ん?どうしたの?」

穂乃果「ああ、この服?」

穂乃果「可愛いでしょ?買ってもらったんだ!」

海未「凄く可愛いです!」

穂乃果「えへへ、ありがとう」

穂乃果「海未ちゃんの服もお洒落だよ」

海未「…」ジーッ

雪穂「…」

雪穂「海未ちゃん!」

海未「はひっ!」

雪穂「おねーちゃんに見とれてないで!早く行こうよ!」

海未「なっ…!」

39: 2014/07/04(金) 22:16:49.24 ID:3KhYmi4Uo

穂乃果「ええー?なになに?海未ちゃん、穂乃果に見とれてたの?」

海未「み、見とれてなんて!」

穂乃果「この服が可愛いからだね!きっと!」

穂乃果「ほらほら!ここ見てよ!」

海未(む、胸元が…)

海未「ほ、穂乃果…」タラー

穂乃果「あっ、海未ちゃん鼻血が!」

雪穂「もう!何してるの!」フキフキ

海未「ゆ、雪穂…」

雪穂「二人の世界に入らないでよ…」フキフキ

海未「へ?」

雪穂「今日は三人で遊ぶの!」グイッ

海未(か、顔がちか…いい匂いが…)

海未「ぶはっ!」

穂乃果「海未ちゃん!?」

雪穂「大丈夫!?」

40: 2014/07/04(金) 22:27:49.46 ID:3KhYmi4Uo

海未「んっ…」

穂乃果「鼻血、もう止まった?」

雪穂「ごめんね、海未ちゃん…鼻弱かったんだね」

穂乃果「穂乃果も初耳だよー」

海未「別にそういうことでは…」

海未「そろそろ、行きますか…時間が…」

穂乃果「もう大丈夫なの?」

海未「はい」

海未「穂乃果の服を鼻血で汚さないうちに…」

海未(穂乃果の太股…名残惜しいですが…)

バッ

海未「さっ、行きましょう」

穂乃果「うん!」ガシッ

海未「ちょっ!腕を!」

穂乃果「いいでしょー!デートなんだし!」

ガシッ

雪穂「わたしもいるんだからね!」

海未「ゆ、雪穂まで!」

海未(ダメです…この姉妹は…!)

海未(というか、雪穂は穂乃果の方へ行けば良かったのに)

海未(どうして?)

42: 2014/07/04(金) 22:41:24.38 ID:3KhYmi4Uo
喫茶店

穂乃果「あーむ…むぐむぐ…」

穂乃果「このパフェおいしー!」

雪穂「おねえちゃん、いちいち、うるさいよ」

穂乃果「だって美味しいんだもん!」

穂乃果「ほら、雪穂も食べてみて!」

穂乃果「はいっ、あーん…」

雪穂「あ、あーん…」

雪穂「ん!本当だ!おいしい!」

穂乃果「でしょう、ほら言ったじゃん!」

穂乃果「このパフェは穂乃果のお気に入りに登録しよう…」

雪穂「次は、わたしのも食べてよ!」

穂乃果「あーん…」

穂乃果「おいしー!!こっちにすれば良かった!」

雪穂「浮気はやっ!」

海未「ふふっ」

43: 2014/07/04(金) 22:50:38.04 ID:3KhYmi4Uo
海未(まるで昔に戻ったみたい)

海未(元気いっぱいの姉妹を見て微笑む私…)

海未(二人の仲の良さに少しだけ嫉妬しつつも…)

海未(楽しかった)

海未(でも…)

海未(穂乃果への気持ちを自覚して…)

海未(雪穂の気持ちを知って…)

海未(今は何だか…少し複雑な気持ち…)

グイッ

穂乃果「はいっ、海未ちゃん、あーんっ!」

雪穂「こっちのが美味しいんだから!海未ちゃん!あーんっ!」

海未「むぐっ!?」

47: 2014/07/04(金) 23:15:31.95 ID:3KhYmi4Uo

穂乃果「ねぇ!ねぇ!プリクラとろう!プリクラ!」

雪穂「いいね!」

海未「プリクラですか…あんまり慣れてませんが…」

穂乃果「大丈夫だよ!ほら、穂乃果の隣に!」

海未「は、はい…」

雪穂「あっ、海未ちゃん…」

雪穂「…」ムッ

グイッ

雪穂「私が真ん中!」

海未「おっと…」

穂乃果「お?」

穂乃果「雪穂~、センター狙ってきたね」

雪穂「何いってんの!」

雪穂「撮るよ!」

カシャッ


・・・・・・

穂乃果「あはは!海未ちゃん、ぎゅっと目を閉じてるよ!」

海未「ど、どうしても、こういうのは苦手で…」

穂乃果「普通の写真の取り方でいいのにねぇ?雪穂?」

雪穂「…」

穂乃果「雪穂?」

雪穂「はっ!えっ?なに?」

穂乃果「いや、だからプリクラの取り方…」

穂乃果「あっ…ごめんね、トイレに…」

海未「トイレはあっちですよ」

穂乃果「うん!ありがとう!ちょっと行ってくる!」タタタッ

48: 2014/07/04(金) 23:30:37.71 ID:3KhYmi4Uo
雪穂(おねえちゃん、ごめんね)

雪穂「海未ちゃん!こっち来て!」グイッ

海未「はいっ!?」

雪穂「私ともう一枚!」

海未「もう一枚!?何ですか!?」

雪穂「プリクラ!」

雪穂「二人で!」

海未「ええっ!?」

雪穂「もっとくっついて!」ダキッ

海未「ええっと…」ドキドキ

カシャッ


・・・・・・

穂乃果「ごめーん、トイレ混んでて」

海未「そ、そうですか…///」

穂乃果「?」

雪穂(やった…)

穂乃果「二人ともどうしたの?」

海未「な、何でもないですよ!」

56: 2014/07/05(土) 08:33:52.94 ID:2qls+YKNo

雪穂「えへへ…」ニヤニヤ

穂乃果「雪穂、何プリクラみてニヤニヤしてるの?」

穂乃果「久しぶりにおねえちゃんとプリクラ撮れて嬉しいのか~?」

雪穂「ちょっ!そんなんじゃないから!」

穂乃果「じゃあ海未ちゃんだ~!」

海未「えっ!?」

穂乃果「昔は海未ちゃんにもべったりだったもんね~」

穂乃果「プリクラ一緒撮れて嬉しいんでしょ!」

穂乃果「妬けちゃうなぁ」

雪穂「…おねえちゃん」

海未「も、もう行きましょう!」

海未「時間、無いですよ」

57: 2014/07/05(土) 08:37:05.77 ID:2qls+YKNo

・・・・・・

穂乃果「はぁぁ!今日は楽しかった!」

海未「そうですね」

穂乃果「昔を思い出したよ」

雪穂「うん…」

穂乃果「海未ちゃんはさ、よくうちに預けられてたじゃない?」

海未「はい」

穂乃果「その時はずっと穂乃果と雪穂と海未ちゃんでいたよね」

穂乃果「ずっと三人で遊んで」

穂乃果「最近はもうあんまり…無いから」

雪穂「うん…」

海未「…」

海未「寂しい…ですね」


海未(時を経れば町が変わっていくように)

海未(人との関係も常に変わっていく)

海未(それが…お腹の中からの幼なじみである私たちでさえ)

海未(あの頃に戻りたい…そう思うわけじゃないけど…)

海未(雪穂の思い…)

海未(私の思い…)

海未(色んなことを知ってしまって…)

海未(昔の私たちを思うと…)

海未(心が切なさで溢れてきます)

海未(この感覚…どこかで…)

58: 2014/07/05(土) 08:38:13.81 ID:2qls+YKNo
穂乃果「海未ちゃん」

ダキッ

海未「穂乃果…」

穂乃果「そんなに悲しい顔しないで」

穂乃果「穂乃果は海未ちゃんの側にいるから」

穂乃果「穂乃果…変わっちゃっても…側にいるから」

海未「穂乃果」

穂乃果「側にいて…海未ちゃんがまた寂しくなっちゃったら」

穂乃果「こうやって抱き締めてあげる」

穂乃果「ぎゅー!」

海未「い、痛いですよ」


海未(また、染められていく…)

海未(どうしようもなくて…切なくて…暴れだしそうだった気持ちが)

海未(ずっとこうやって…抱き締められていたい…)

海未「穂乃果…」

雪穂「……」

穂乃果「ほら、雪穂も…」グイッ

雪穂「えっ…」

穂乃果「雪穂も…穂乃果が抱き締めてあげる」

雪穂「おねえちゃん…」

60: 2014/07/05(土) 10:44:54.70 ID:2qls+YKNo
・・・・

海未「やっぱり、穂乃果って…天使ですよね」

雪穂「うん…」

雪穂「モヤモヤしてた気持ちがふっ飛んじゃった…」

海未「これからも穂乃果と一緒にいれる…」

海未「そう思ったら、この気持ち…昇華出来そうです」

雪穂「…」

雪穂「海未ちゃん」

海未「はい?」

雪穂「ほら、これ見て」

海未「はっ!それは…」

雪穂「おねえちゃんの寝顔の写メ」

雪穂「ほしい?」

海未「欲しいです!!」

雪穂「ほらほら」

海未「あぁぁぁぁぁ…」

雪穂「あげようか?」

海未「ください!送って!」

雪穂「なら、お願いがあるの」

海未「なんですか!」

海未「私、何でもしますよ!」

67: 2014/07/05(土) 10:54:26.71 ID:2qls+YKNo
雪穂「ちゅーして」

海未「は?」

雪穂「だからちゅー!キス!」

海未「キ、キス!?」

雪穂「何でもするって言ったよね…」

海未「で、でもキスは…」

海未「というか何でキス?」

雪穂「だって海未ちゃんが好きだから」

海未「え…?」

雪穂「おねえちゃんに負けないくらい…海未ちゃんが好き」

雪穂「壊れそうで…苦しかったわたしを救ってくれた海未ちゃんが好き」

雪穂「だからね、キスを…」グイッ

海未「ちょ!ちょっと!まってください!」

雪穂「なに?先に写メが欲しいとか?」

海未「写メ欲しいですけど!違います!」

海未「私の気持ちは…」

雪穂「キスくらい…いいじゃん…」

雪穂「どうせおねえちゃんには出来ないんだよ?」

海未「そ、そんな…」

69: 2014/07/05(土) 11:10:45.04 ID:2qls+YKNo

海未「雪穂…」

雪穂「海未ちゃん…わたしたち…付き合っちゃおうよ」

雪穂「わたし…海未ちゃんが恋人になってくれたら…」

雪穂「おねえちゃんの事…忘れられる」

海未「そんな…」

雪穂「海未ちゃんも…」

雪穂「おねえちゃんの事、諦めようよ…」

海未「そんな…」

海未「そんなこと言わないで…」

雪穂「海未ちゃん」ガバッ

海未「ああっ!」

雪穂「んっ…」チュゥゥゥ

海未「んんっ!」


ガチャ

穂乃果「海未ちゃん?雪穂の部屋にいる…」

雪穂「んっ…」

海未「んんっ!?」

穂乃果「え?」

穂乃果「な、何してるの?二人とも…」

78: 2014/07/05(土) 21:30:01.32 ID:2qls+YKNo
海未「ほ、穂乃果!」

海未「こ、これは…!」

雪穂「ちゅーだよ」

穂乃果「ちゅーって…!」

穂乃果「そ、そんなの見たら分かるよ!」

雪穂「おねえちゃんが聞いたんじゃない」

穂乃果「…!」

穂乃果「そ、そんなことはいいの!」

穂乃果「何でキスしてたの!?…」

雪穂「だって…」

雪穂「わたしたち…愛し合ってるから」

穂乃果「…!?」

穂乃果「愛し合ってるって…どういう」

雪穂「わたしたち付き合ってるの」

穂乃果「!」

雪穂「ねぇ?海未ちゃん」

海未「…」

雪穂「ごめんね、内緒にしてて」

穂乃果「そ、そんな…」

穂乃果「付き合ってるって!女の子同士じゃん!」

穂乃果「そんなこと…おかしいよ…」

海未「…!」ズキッ

79: 2014/07/05(土) 21:38:23.11 ID:2qls+YKNo
雪穂「おかしくないよ!」

雪穂「性別とか…血が繋がってるとか…そんなの!」

雪穂「関係ない!」

雪穂「あのね、おねえちゃん」

雪穂「今…せっかく海未ちゃんと二人きりだったんだから…出てってよ」

穂乃果「…っ!」

穂乃果「~!」

ガチャ バン!

海未「雪穂!」

雪穂「何?」

海未「どういうつもりですか!?」

海未「付き合ってるだなんて…」

雪穂「いいじゃん…」

海未「よく無いです…」

海未「私、穂乃果が好きなのに…」

雪穂「あの反応見たでしょ…」

海未「…」

雪穂「女の子同士なんておかしいって…」

海未「…くぅぅ」ポロポロ

海未「いわないで…ください…」ポロポロ

海未「…っく…くぅぅ…」ポロポロ

81: 2014/07/05(土) 21:45:26.49 ID:2qls+YKNo

雪穂「海未ちゃん、つらいよね」

雪穂「当然だよ」

雪穂「ずっとおねえちゃんの事好きだったんだから…」

雪穂「私も同じ気持ち」

雪穂「でも…これで踏ん切りがついたんじゃない?」

雪穂「お互い…」

海未「うぅぅぅ…」ポロポロ

雪穂「大丈夫…私が抱き締めてあげる」ダキッ

海未「ゆ…き…ほ…」

雪穂「落ち着いたら…今度は」

雪穂「わたしを抱き締めて」

海未「…」コクッ

海未「雪穂…」

海未「好きです…」

雪穂「うん」

雪穂「私も好き」

84: 2014/07/05(土) 21:59:37.28 ID:2qls+YKNo


穂乃果「……」ポー


『わたしたち…愛し合ってるから』


穂乃果「海未ちゃん…雪穂…」

穂乃果「おかしいよ…そんなの…」

穂乃果「女の子同士なんて…」

穂乃果「…」

穂乃果「寂しいよ…」


・・・・・・・

海未「もう穂乃果への思いは捨てる…」

海未「恋人が出来ましたから」

海未「可愛くて…元気で…気が利いて…」

海未「……」

海未「そうです…」

海未「穂乃果への思いと一緒に…」

海未「これまで集めた穂乃果の下着も捨てましょう」

海未「さようなら…穂乃果」

海未「一親友として、またよろしくお願いしますね…」

87: 2014/07/05(土) 22:08:41.44 ID:2qls+YKNo


穂乃果「な、なにこれ…」

穂乃果「大量の下着が…家の前に…」

ことり「穂乃果ちゃーん!おはよー!」

穂乃果「ああ…ことりちゃん」ササッ

穂乃果「おはよう…」

ことり「ど、どうしたの?寝不足?」

穂乃果「まあね…」


雪穂「おはよ!海未ちゃん!」

海未「おはようございます!雪穂!」

雪穂「学校、途中まで一緒に行こうね」

海未「どうせなら、中学まで送りますよ」

雪穂「ほんと?嬉しいよ!」

雪穂「手を繋いでいこうね!」

海未「は、恥ずかしいですよ!」


ことり「ん?」

ことり「あの二人、あんなに仲よかったんだ」

穂乃果「付き合ってるらしいよ」

ことり「へぇー、付き合って…」

ことり「って、ええぇぇぇぇ!?」

ことり「つ、付き合ってる!?」

ことり「女の子同士だよ!?」

91: 2014/07/05(土) 22:20:56.08 ID:2qls+YKNo
穂乃果「愛し合ってるなら…関係ないって…」

ことり「そ、そうなんだ…」

ことり「いつから?」

穂乃果「知らないけど…穂乃果は昨日聞いた…」

ことり「そっか、だから寝不足だったんだ…」

ことり「やっぱり、ショック?」

穂乃果「ショック…かな」

穂乃果「驚きと…戸惑いと…寂しさが…」

ことり「まあ…親友と妹だしね…」

ことり「でも、好きなら仕方ないよね」

ことり「同性愛って珍しく無いって聞くし…」

ことり「まぁ、ことりは初めて見たけど…」

ことり「親友なんだし応援してあげようね」

穂乃果「うん…」

穂乃果「大切な妹と親友だしね…応援したい…」

穂乃果(でも…まだモヤモヤする…)

穂乃果(まだ気持ちの整理がついてないのかな…?)

92: 2014/07/05(土) 22:33:52.04 ID:2qls+YKNo

雪穂「ここまででいいよ」

海未「はい」

雪穂「じゃあね」

海未「帰りも迎えにいきます」

海未「終わったらメールください」

雪穂「うん!ありがと」

海未「雪穂…んっ」チュッ

雪穂「うみひゃ…」チュッ

雪穂「こ、こんなところで…」

雪穂「騒ぎになっちゃうよ!」

海未「見せつけてやりましょうよ」

雪穂「さっき手を繋ぐのにも恥ずかしいとか言ってたのに?」

海未「うぅ…」

海未「私、キス…好きなんです」

海未「ホントに幸せなキスというものを知ってしまったから」

雪穂「そっか…」

雪穂「でも、ここじゃダメ」

雪穂「帰り、家に来て?」

雪穂「何度でもしてあげるから」

海未「はい」

93: 2014/07/05(土) 22:45:03.44 ID:2qls+YKNo
放課後

穂乃果「はぁ…」

穂乃果「海未ちゃん、今日練習に来なかったな…」

穂乃果「連絡も無しに…めずらしいな」

穂乃果「ただいま」

穂乃果「ん?海未ちゃんのローファー…」

穂乃果「はぁ…来てるのか」


海未「雪穂…早く…」

雪穂「うん」

雪穂「いいよ」

海未「はむっ…」チュッ

雪穂「はぁっ…」チュッ


『ちゅっ…はぁ…はむっ…あん…れろ』

穂乃果「////////////」)

穂乃果「はぁ…はぁ…」

穂乃果「海未ちゃん…海未ちゃん…」

95: 2014/07/05(土) 23:38:32.89 ID:2qls+YKNo

海未「…」スタスタ

穂乃果「う、海未ちゃん」ドキドキ

海未「穂乃果、お邪魔してます」

穂乃果「う、うん」

穂乃果「あ、あのね…さっき雪穂と部屋で…」

雪穂「海未ちゃん!」

雪穂「明日も一緒に学校いこうね!」

海未「はい!また迎えにきます」

海未「それでは…」

雪穂「ばいばーい!」

穂乃果「あっ…」

雪穂「どうしたの?おねえちゃん」

雪穂「海未ちゃんに用事だった?」

穂乃果「ううん、何でもないの」

雪穂「そう」

雪穂「~♪」

穂乃果(雪穂…最近楽しそう…)

穂乃果(女の子同士って…楽しいのかな)

穂乃果(い、いや!そういうんじゃないよね)

穂乃果(きっと、好きな人と結ばれたから…)

穂乃果「はふぅ…」

97: 2014/07/05(土) 23:59:53.22 ID:2qls+YKNo

雪穂「おはよー!海未ちゃん!」

海未「おはようございます、雪穂」

海未「今日も手を繋いでいきましょうね」

雪穂「うん!」


ことり「あの二人、見るたびにラブラブになってるねー」

ことり「ねぇ?穂乃果ちゃん」

穂乃果「え…うん…」ドヨン

ことり「こ、こっちは、見るたびに元気が無くなってる…」

ことり「穂乃果ちゃん!どうしたの!?いつもの元気は!?」

穂乃果「うぅ~」

ことり「あの二人と何かあったの?」

穂乃果「そういうわけじゃ…」

ことり「じゃあどうしたの?」

穂乃果「それは…」

ことり「ことりは親友でしょ?何でも言って?力になるから…」

105: 2014/07/22(火) 16:47:03.02 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「その…」

穂乃果「海未ちゃん…が…ね」

穂乃果「うーん…」

ことり「海未ちゃん?」

穂乃果「…」

ことり「?」

ことり「海未ちゃんがどうしたの?」

穂乃果「その…えっと…」

ことり「実は穂乃果ちゃん、海未ちゃんの事が好きだったりして」

穂乃果「へぁっ…!」ドキッ

ことり「えっ…」

ことり「冗談のつもりだったんだけど…」

ことり「まさか…本当なの?」

穂乃果「わ、わかんないよ!/////」

穂乃果「そんな気持ち…無いとは思ってたけど…」

穂乃果「雪穂と手を繋いだり…キスをする海未ちゃんを見てたら…」

穂乃果「胸が痛くて…苦しくて…潰れそうで…」

穂乃果「凄くつらい」

106: 2014/07/22(火) 16:48:21.42 ID:8GFn9G7mo
ことり「…そっか」

ことり「穂乃果ちゃんも好きなんだね、海未ちゃんのこと…」

穂乃果「…そうみたい」

ことり「何というか…さすが姉妹というか…」

穂乃果「やっぱり変だよね…こんなの」

穂乃果「幼なじみだし…同性だし…」

ことり「確かに変だと言えばそうかも…」

穂乃果「うぅ…」

ことり「女の子に恋心を抱いちゃうってこと…ことりにはわからないよ」

穂乃果「…」

ことり「でもね」

ことり「たとえ変でも、わからなくても」

ことり「ことりは大好きな穂乃果ちゃんの気持ちは絶対に否定しない」

ことり「応援する」

穂乃果「ことり…ちゃん…」ウルウル

107: 2014/07/22(火) 16:49:40.35 ID:8GFn9G7mo
ことり「穂乃果ちゃん…」ダキッ

ことり「その気持ち…伝えよう」

ことり「海未ちゃんに」

穂乃果「えっ…」

ことり「つらいんでしょ?」

穂乃果「うん」

ことり「苦しいんでしょ?」

穂乃果「うん」

ことり「なら、気持ちを伝えてスッキリしよう」

穂乃果「でも…」

ことり「もう海未ちゃんと雪穂ちゃんは付き合っちゃってるんだから」

ことり「ダメでもともと!」

ことり「そう考えよう」

ことり「とにかく伝える、結果は知らない!」

ことり「帰ってきたら、ことりが慰めてあげる」

ことり「一緒にパーっと遊びにいこ?」

穂乃果「ことりちゃん…」パァァ

穂乃果「うん…!」

111: 2014/07/22(火) 19:33:16.03 ID:8GFn9G7mo

昼休み

ガチャ

海未「穂乃果…!」

穂乃果「あっ、海未ちゃん」

海未「やはり穂乃果でしたか」

海未「こんな手紙を寄越して…」

穂乃果「ちゃんと来てくれたんだ…」

穂乃果「よく穂乃果だってわかったね」

海未「字でわかります」ピラピラ


『大切な話があります。昼休みに屋上で待ってます。』


海未「大切な話ってなんですか」

海未「こんな所に呼び出してまでする大切な話って…」

穂乃果「海未ちゃん、あのね」

穂乃果「あのね…」

穂乃果「穂乃果、海未ちゃんの事が好きだから!」

海未「そうですか…」

海未「私も好きです。大事な幼なじみですから…」

穂乃果「そういう好きじゃなくて!」

112: 2014/07/22(火) 19:43:25.71 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「好きなの!愛してるの!」

海未「えっ…」

海未「な、何を言って…」

穂乃果「穂乃果は海未ちゃんに恋してるのー!!」

海未「…!」

穂乃果「海未ちゃんが雪穂と付き合って、初めて気づいた…この気持ち」

穂乃果「穂乃果は一人の女として、海未ちゃんと結ばれたい」

穂乃果「海未ちゃんが好き」

穂乃果「好きだから!」

海未「…」

113: 2014/07/22(火) 19:52:46.12 ID:8GFn9G7mo
海未「ご…」

穂乃果「…」

海未「ご、ごめんなさい…」

海未「穂乃果の気持ちには…応えられません」

穂乃果「…」

海未「確かに…」

海未「私は穂乃果の事に…恋してました」

海未「でも…もう諦めたんです…」

海未「もう今更…」

海未「ご、ごめんなさい!」ダッ

穂乃果「あっ…海未ちゃん!」


ガチャ バンッ


穂乃果「あはは…フラれちゃった」

穂乃果「わかった…わかってたけど…」

穂乃果「苦しいなぁ…」ポロポロ

穂乃果「海未ちゃん…」

114: 2014/07/22(火) 20:26:39.95 ID:8GFn9G7mo

穂乃果「うみ…ちゃ…うわぁぁぁ…」ポロポロ

ガチャ

ことり「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「こ…とり…ちゃ…ひっく…」

ことり「頑張ったね…勇気出したね…」ナデナデ

ことり「大丈夫、ことりが撫でててあげるから…」

ことり「元気だして…」

ことり「そしたら、またいつもみたいに笑ってね」

穂乃果「うっ…うん…ひっ…ありがと…」

ことり「皆には悪いけど、今日は練習お休みして、パーっと遊ぼうね」

穂乃果「うん…」


・・・・・・


海未「はぁ…はぁ…」

海未(思わず逃げてきてしまいました…)

海未(でも…そうでもしないと…)

海未(あのまま…穂乃果の側にいたら、心が変になりそうで…)

海未「はぁ…」

海未「雪穂に会いたい…今すぐに」

115: 2014/07/22(火) 20:36:13.63 ID:8GFn9G7mo

雪穂「あっ!おーい!」

雪穂「海未ちゃーん!」

海未「雪穂…!」

ギュッ

雪穂「!」

海未「雪穂…雪穂…」

雪穂「ど、どうしたの?」

海未「雪穂…ずっと会いたかった…」

雪穂「それは、わたしもだけど…」

雪穂「ふふっ、こんなところで高校生が中学生に抱きついてたら、変に思われるよ」

海未「構いません…」

雪穂「ありゃ…」

海未「雪穂…好きですよ」

雪穂「うん」

雪穂「わたしも」

海未「私には雪穂しかいない…」

海未「雪穂しか要らない…」

雪穂「…」

116: 2014/07/22(火) 20:50:42.86 ID:8GFn9G7mo
雪穂「何かあった…?」

海未「何も…」

雪穂「そう…」

雪穂「つらいことがあったら、わたしに言ってね…」ナデナデ

海未「…」

雪穂「その時は…こうやって抱き締めてあげるから」

海未「…」



『穂乃果は海未ちゃんの側にいるから』

『穂乃果…変わっちゃっても…側にいるから』

『側にいて…海未ちゃんがまた寂しくなっちゃったら』

『こうやって抱き締めてあげる』



海未「穂乃果…!」バッ

雪穂「えっ…」

海未「あっ…」

雪穂「おねえちゃんがどうかしたの…?」

海未「な、何でもないです」

海未「すいません…先に帰ります」ダッ

雪穂「ええっ!?海未ちゃーん!」

117: 2014/07/22(火) 21:32:19.55 ID:8GFn9G7mo

海未「ただいま帰りました…」

海未「すいません…」

海未「体調が悪いので、今日の稽古をお休みさせてください」

海未「夕飯も…いりません」



・・・・・・

バタッ

海未「…」



『穂乃果は海未ちゃんが好きだから!』


海未「ううっ…」


『好きなの!愛してるの!』


海未「やめて…もう…」ポロポロ

海未「せっかく…」

海未「せっかく忘れられそうだったのに…」

海未「雪穂…ごめんなさい…」

海未「あなたの声が…顔が…温度がまた…」

海未「私の中の穂乃果を呼び起こしてしまう…」

海未「私は…最低です…」

海未「ごめんなさい…」

120: 2014/07/22(火) 22:22:08.32 ID:8GFn9G7mo

翌朝

海未「雪穂、おはようございます」

雪穂「海未ちゃん、おはよ!」

雪穂「昨日は一体どうしたの?」

海未「あ、いや…別に」

雪穂「?」

海未「それより、早く行きましょう」

雪穂「うん!」ニコッ

海未「…!」


海未「あっ…」

海未(駄目です…どうしても穂乃果の笑顔が浮かんで…)

雪穂「う、海未ちゃんどうしたの…?」

海未「何でも!!」

雪穂「…そう」

雪穂「じゃあ行こっか」

雪穂「はいっ!」

海未「?」

雪穂「手!いつもみたいに繋いでいこ?」

海未「あ…」

雪穂「えっ…」

海未「…」

雪穂「海未ちゃん?」

121: 2014/07/22(火) 22:28:41.90 ID:8GFn9G7mo
海未「あっ!」

雪穂「!」ビクッ

海未「今日、日直でした…!」

海未「ごめんなさい!先に行きます!」

雪穂「ええっ!?」

海未「すいません!」ダッ

雪穂「あっ!」

雪穂「はぁ…またなの…?」



海未(このままではダメです…)

海未(雪穂を愛すると決めたのに…)

海未(私は最低…!)

海未(こんな汚れた気持ちでは雪穂と向き合えない)

海未(ごめんなさい…)

122: 2014/07/22(火) 22:46:08.91 ID:8GFn9G7mo
放課後

雪穂「…」

雪穂「はぁ…」



今日は練習が長引きそうなので、一人で帰りますね


雪穂「海未ちゃんのバカ…」



・・・・

高坂家

雪穂「ただいまー」

穂乃果「お帰り、雪穂」

雪穂「あれ?練習は?」

穂乃果「え?」

雪穂「長引くって…」

穂乃果「いや、今日は早く終わった方だけど…」

雪穂「えっ…そんな…」

雪穂「海未ちゃん…」

123: 2014/07/22(火) 22:55:59.90 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「えっ…海未ちゃん?」

雪穂「いや、何でも…」

雪穂(海未ちゃん…最近おかしい)

雪穂(…どうしたんだろ)

雪穂(もしかして…)

雪穂(わたし…避けられてる?)

雪穂「えぅ…」ジワッ

穂乃果「ええっ!?雪穂!?」

穂乃果「どうしたの!?」

雪穂「なっ…なんぇも…ない…グスッ」

雪穂「…グスッ」

雪穂(そういえば…あの時…)


海未『穂乃果…!』



雪穂(海未ちゃんは突然おねえちゃんの名前を呼んだ…)

雪穂「…」

雪穂「ねぇ、おねえちゃん…」

124: 2014/07/22(火) 23:14:04.61 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「な、なに?」

雪穂「海未ちゃんに何かしたでしょ…」

穂乃果「えっ…!」ドキッ

穂乃果「べ、別になにも!?」

雪穂「嘘!!」

穂乃果「ひっ!」

雪穂「わかってるんだから…」

穂乃果「な、なにを…」

雪穂「あのね」

雪穂「海未ちゃんはね…」

雪穂「わたしと結ばれて…やっと忘れられたんだよ 」

雪穂「おねえちゃんの事」

穂乃果「え…」

雪穂「やっとね…おねえちゃんの呪縛から解放されたんだよ」

穂乃果「呪縛…」

雪穂「そう」

雪穂「つらそうだった…」

雪穂「そしてそのつらさはわたしが一番よくわかる」

穂乃果「それはどういう…」

雪穂「だって…わたしも同じ気持ちだったから…」

穂乃果「えっ…」

雪穂「おねえちゃんが好きだったから」

雪穂「おねえちゃんに恋してたから!」

127: 2014/07/22(火) 23:24:31.73 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「…!」

雪穂「でも…」

雪穂「そんなの無理だった…」

雪穂「おねえちゃんは女の子同士に興味無いって知ってたし…」

雪穂「だから…海未ちゃんとわたしは結ばれた」

雪穂「最初はただ傷を舐め合ってただけだった…」

雪穂「でも…わたしたちは段々本気で愛し合うようになった」

雪穂「それで…わたしたちはようやくおねえちゃんの事…諦めがついた」

雪穂「なのに…!」

雪穂「また、海未ちゃんはおねえちゃんの呪縛に苦しんでるっ!」

雪穂「おねえちゃんが何かしたから!!」

雪穂「一体何を!?」

128: 2014/07/22(火) 23:34:34.75 ID:8GFn9G7mo
穂乃果「ほ、穂乃果は…」

穂乃果「伝えた」

穂乃果「好きって気持ちを…」

雪穂「!?」

穂乃果「海未ちゃんのこと、好きって気持ち」

雪穂「え…」

雪穂「そ、そんな…」

雪穂「…ぅ」ジワッ

雪穂「酷いよ…おねえちゃん…」ポロポロ

穂乃果「大丈夫だよ、フラれちゃったから…」

雪穂「そんなの関係ない!」

雪穂「きっと、また海未ちゃんはおねえちゃんの事…好きになっちゃう」

雪穂「しかも、今度は両想いじゃん…」

雪穂「そしたら、わたしはもう…」

雪穂「ううっ…」ポロポロ

穂乃果「雪穂…ごめんね」ダキッ

雪穂「やめて…抱き締めないで…」

穂乃果「ごめんね…雪穂…」ナデナデ

129: 2014/07/22(火) 23:46:41.86 ID:8GFn9G7mo

海未「はぁ…」トボトボ

海未「私はいったいどうすれば…」

海未「穂乃果が私を好いてくれてる」

海未「でも、私には雪穂がいる…」

海未「雪穂とは心から愛し合ってる」

海未「でも、穂乃果あの笑顔も忘れられない…」

海未「…」

海未「…さっきから言ってることが最低ですね」

ことり「うん、確かに」

ことり「ダメなラブコメ漫画の主人公みたい」

海未「そこまで言いますか…」

海未「…ってことり!」

ことり「遅いよ」

130: 2014/07/22(火) 23:52:34.34 ID:8GFn9G7mo
海未「もしかして…今の独り言…!!」

ことり「うん!バッチリ聞いてたよ!」

海未「今すぐ忘れてください!」

海未「そうしないと…この弓で…」

ことり「いいよ」

海未「えっ…そんなあっさり?」

ことり「でも忘れる前に」

ことり「一つ面白い言葉を教えてあげるよ」

海未「面白い言葉?」

ことり「うん」

海未「へ?」

ことり「あのね、姉妹丼って知ってる?」

海未「姉妹丼…ですか?」

海未「ごめんなさい…知りません」

ことり「ずっと穂乃果ちゃんの下着を集めてた変態のくせに、姉妹丼を知らないの?」

海未「なっ!何故それを!?」

ことり「まあ今はそれはどうでもよくて…」

137: 2014/07/23(水) 23:28:52.70 ID:CIMtQHhgo
海未「姉妹丼…ですか」

ことり「そう」

ことり「姉妹丼っていうのはね、言葉の通り、妹と姉を両方美味しくいただいちゃうことなんだけど…」

海未「美味しくいただく…」

ことり「もちろんエOチな意味でね」

海未「////////」

海未「エOチな意味…/////」

海未「ダメですっ!破廉恥ですっ!」ブンブン

ことり「…」ジトー

ことり「海未ちゃんがそれを言うの…?」

海未「うっ…」

海未「そ、それで!まさか…」

ことり「うん!姉妹丼…いってみよ?」

海未「そ、そんなの!」

海未「そんなのダメです!姉妹丼だなんて!」

海未「これって、要は二股ってことでしょ!?」

海未「そんなの許されるはずがありません!」

138: 2014/07/23(水) 23:53:15.65 ID:CIMtQHhgo
ことり「許される?」

海未「二股なんて…社会的に認められるはずがありません」

ことり「別にいいでしょ」

海未「え…?」

ことり「あのね、ちょっとイジワルいうけど…」

ことり「海未ちゃんたちはもう同性愛って時点で、社会的にタブーを犯しちゃってるんだよ」

海未「…!」

グイッ

海未「それは!言わないでください!」

ことり「い、痛いっ!」

海未「あっ…ごめんなさい…」

ことり「大丈夫」

ことり「落ちついて聞いて」

海未「はい…」

ことり「だからね、ことりが言いたいのは…」

ことり「あの姉妹を二人とも幸せに出来るのは海未ちゃんだけだよ」

ことり「だから、世間体とか気にしないで…」

ことり「二人とも美味しくいただいちゃって!」

海未「それで…本当に二人とも幸せにできるのですね…」

ことり「うん」

ことり「もしかして自信ない?」

海未「なっ!」

海未「…」

海未「ふふっ、そういう煽りは卑怯ですよ…」

海未「姉妹丼…いいじゃないですか」

海未「ことり、私はいきます」

ことり「うん、頑張ってね~」

140: 2014/07/24(木) 00:12:52.47 ID:zsIu0s1Ko

雪穂「うぅぅぅ…」ポロポロ

穂乃果「ごめんね…雪穂」

雪穂「あやまらないでよ…」

雪穂「もう…ダメだよ…グスッ…」

雪穂「海未ちゃんはきっとおねえちゃんを選ぶ…」

雪穂「そしたら…わたしはまた一人になっちゃう…」

雪穂「おねえちゃんも…海未ちゃんも…離れていく…」

雪穂「…ひっく…寂しいよぉ…」

穂乃果「そんなこと…」

雪穂「寂しいよぉ…」


ドドドドドドドド

穂乃果「えっ…なに?」


『穂乃果!雪穂!待っててくださぁぁぁぁぁい!』

『二人とも、今すぐいただいちゃいますから!』


雪穂「この声…海未ちゃん…?」


ガチャ


海未「穂乃果!雪穂!」

海未「はぁ…はぁ…」

穂乃果「海未ちゃん!ど、どうしたの!?」

海未「はぁ…はぁ…姉妹丼…いただきにきました…はぁ…」

141: 2014/07/24(木) 00:25:30.45 ID:zsIu0s1Ko
穂乃果「し、姉妹丼?」

海未「穂乃果!」

穂乃果「は、はいっ…」

海未「私の事、好きって言ってくれましたよね」

穂乃果「う、うん」

海未「今でもまだ、私の事好きですか?」

穂乃果「…」

穂乃果「好きだよ」

海未「あの…私も…好きです」

穂乃果「えっ…」

海未「あの時は気持ちに答えられなかった…」

海未「でもやっぱり…好きなんです!」

海未「穂乃果が」

海未「小さい頃から…」

海未「いつも太陽みたいに暖かくて…優しいあなたが」

穂乃果「そ、そんな…でも!」

雪穂「ほら、言った通りでしょ?」

雪穂「海未ちゃんはおねえちゃんを選ぶ…」

雪穂「わかってた」

海未「私は穂乃果を選ぶとは言っていません」

雪穂「えっ…」

142: 2014/07/24(木) 00:40:43.81 ID:zsIu0s1Ko
海未「…穂乃果だけを選ぶとは言っていません」

雪穂「そ、それって…」

海未「雪穂」

海未「私はあなたの事も好きです」

海未「穂乃果に負けないくらい」

海未「あなたも凄く暖かい人です」

海未「それに奥ゆかしくて…小悪魔的で…とても可愛い人です」

海未「雪穂、大好きです」

雪穂「えっ…そんな…でも…うっ…」ポロポロ

海未「私は決めました…」

海未「あなたたち姉妹を幸せにするって…」

海未「浮気だとか…最低だとか…何を思われても構いません…」

海未「これは私の我が儘ですから」

海未「こんな最低な私に…どうか…」

海未「ついてきてくれませんか…」

海未「お願いします」

海未「お願いします」

143: 2014/07/24(木) 00:58:07.08 ID:zsIu0s1Ko
穂乃果「雪穂…」

雪穂「おねえちゃんはどうすればいいと思う…?」

穂乃果「穂乃果は…」

穂乃果「海未ちゃんが好きで…」

穂乃果「ずっと一緒にいたい」

穂乃果「でも、それで雪穂が一人になるのは嫌」

穂乃果「大好きな妹だから…」

穂乃果「雪穂は?」

雪穂「…」

雪穂「私も大好きなおねえちゃんと一緒に…」

雪穂「大好きな海未ちゃんに愛されたい」

雪穂「それって凄く幸せなことだと思う…」

雪穂「うん」

穂乃果「雪穂…」

雪穂「おねえちゃん…」チュッ

穂乃果「んっ…雪穂…」

穂乃果「海未ちゃん…」

海未「はい…」

穂乃果「冷めないうちに…」

雪穂「わたしたちを食べてね…」

おわり

144: 2014/07/24(木) 01:01:03.02 ID:zsIu0s1Ko
おわた
当初は海未ちゃんが二人を食い荒らして終わるつもりだった

145: 2014/07/24(木) 01:09:01.33 ID:UlTLIokAo

いいタイトル回収だった
ハーレムエンドってやっぱり最高だと思う

146: 2014/07/24(木) 01:13:05.95 ID:rG+RQXDrO
この後海未ちゃん、海未パパさんにしばかれそう

引用元: 海未「姉妹丼…いいじゃないですか」