1: 2012/09/05(水) 17:50:04.17 ID:bjsqRtlj0
コナン「あいよ」ジュー

コナン「へいおまち」ドン

元太「」ガツガツハフハフ

元太「」モグモグ

コナン「」ジュー

元太「」モグモグ

コナン「」ジュー

元太「ごっそさん」

コナン「毎度」

灰原「」




5: 2012/09/05(水) 17:52:47.43 ID:bjsqRtlj0
灰原「ねぇちょっと」

コナン「へいらっしゃい」

灰原「貴方、なにやってんの?」

コナン「?」

灰原「工藤くん?」

コナン「へぇ、お客さん人違いじゃないですかね」

灰原「は?」

コナン「あっしの名前は江戸川コナン」

コナン「しがない鰻屋っすわ」

灰原「」

7: 2012/09/05(水) 17:56:04.34 ID:bjsqRtlj0
コナン「お客さん」

コナン「冷やかしなら帰ってもらえませんか」

コナン「そこに立たれると、他のお客さんが入ってこれないんですわ」

小五郎「ちっ」

灰原「あ、ごめんなさって...え?」

コナン「らっしゃい」

小五郎「大将、うな重一杯」

コナン「あいよ」ジュー

灰原「」

14: 2012/09/05(水) 18:00:16.06 ID:bjsqRtlj0
小五郎「大将、おかわり」

コナン「あいよ」ジュー

ジン「大将、ただいま戻りました」

コナン「おう、ご苦労さん」ジュー

ジン「活きのいいのがたくさん手にはいりましたわ」ピチピチ

コナン「ほー、こりゃ良い。オメーも分かってきたじゃねえか」

ジン「うっす」

小五郎「ごっそさん」

コナン「毎度」



18: 2012/09/05(水) 18:07:05.78 ID:bjsqRtlj0
灰原「(何?)」

灰原「(なんなのこれ?)」

ジン「所で大将」

コナン「あ?どうした」

ジン「あの姉さんは、お客さんですか?」

コナン「なんだまだ居たのか姉ちゃん」

コナン「ここは喫茶店じゃねぇんだ、誰かと待ち合わせなら他所でやってくんな」

灰原「いや、だからちょっと待っt」

ジン「らっしゃい!」

コナン「へいらっしゃい」

園子「大将、丼3で」

コナン「あいよ」ジュー

19: 2012/09/05(水) 18:11:43.36 ID:bjsqRtlj0
ジン「園子さん、今日は3ですか?」

園子「4でもいいんだけど、今からデートなのよ」

コナン「そいつはいい、しっかり食べてかねぇとな」ジュー

園子「やっぱそうかな大将?じゃあ4で!」

コナン「あいよ」ジュー

灰原「(さっきから皆おかしい気がする)」

灰原「ねぇ江戸川君」

コナン「あん?なんだい姉ちゃん」ジュー

灰原「私のこと、覚えてないの?」

コナン「さっきから一体何言って」ジュー

園子「大将、口説かれてるんじゃないの?」

ジン「おっと、大将にも春が」

コナン「バーロー!俺の恋人はウナギだけだ!」ジュー

ジン「わかってますって」アハハハ

灰原「聞け」

21: 2012/09/05(水) 18:16:52.60 ID:bjsqRtlj0
コナン「へいお待ち」ドンドンドンドン

園子「」ガツガツハフハフ

ジン「」カチャカチャ

コナン「」ゴシッゴシッ

ジン「」キュッキュッ

コナン「」ゴシッゴシッ

灰原「ね、ねぇ」

園子「」ガツガツハフハフ

プルルルル ガチャ

ジン「はい、ウナギ屋本舗江戸川です」

23: 2012/09/05(水) 18:18:56.08 ID:bjsqRtlj0
ジン「あいよ、重弁20っすね」

ジン「大将」

コナン「もうやってるよ」ジュー

ジン「さすがっす」

灰原「ねぇってば」

園子「」ガツガツハフハフ

コナン「ジン」ジュー

ジン「うす、箱持ってきやす」

灰原「聞けー!!!」

園子「」ビク

ジン「」ビク

コナン「」ビク

25: 2012/09/05(水) 18:21:26.65 ID:bjsqRtlj0
灰原「ちょっとあんたどうしちゃったわけ!」

灰原「てかあんたも!」

ジン「お、俺ですか?」

灰原「もっと言うならあんたも!」

園子「あ、あたし?」

コナン「姉ちゃん!」

コナン「困るんだ。もう帰ってくれ」

灰原「」

灰原「わ、わかったわよ...」

28: 2012/09/05(水) 18:25:08.74 ID:bjsqRtlj0
灰原「はぁ、もうなんなのよったく」

ウォッカ「はぁ」

ウォッカ「ジンの兄貴、一体どうしちまったんですかい...」

灰原「あ、あれは!」

ウォッカ「ん?」

灰原「ウォッカ...!」

ウォッカ「シェリー...」

ウォッカ「お、俺がわかるのか!?」

灰原「へ!?えぇまぁ...」

ウォッカ「やっと!やっと俺を知ってる人に出会えた!!」ナミダポロポロ

灰原「ちょ、え?」

31: 2012/09/05(水) 18:28:51.55 ID:bjsqRtlj0
灰原「どういうことなの?」

ウォッカ「それが、みんな急におかしくなっちまったんだ」

ウォッカ「兄貴は何故かウナギ屋の修行してるし」

ウォッカ「ベルモットの姉さんは建築関係の仕事」

ウォッカ「ボスはソニーで係長やってる」

灰原「」

ウォッカ「そしてみんな」





ウォッカ「お互いがお互いのこと、忘れちまってるんだ」

灰原「なん...ですって...?」

35: 2012/09/05(水) 18:32:09.58 ID:bjsqRtlj0
灰原「でも確かに」

灰原「工藤くんも、ジンも小嶋くんも園子さんも毛利探偵も」

灰原「互いに知らない人同士って感じだったわね」

ウォッカ「俺はこれからどうすればいいんだ」

灰原「ウナギ屋に行きましょう」

ウォッカ「え?」

灰原「思い出させるのよ」

灰原「何がなんでも」

ウォッカ「出来るのか?」

灰原「やるのよ」

39: 2012/09/05(水) 18:37:54.16 ID:bjsqRtlj0
コナン「へいらっしゃい」

コナン「ん?また姉ちゃんか」ジュー

歩美「ごちそーさま」

ジン「毎度」

灰原「うな丼二杯もらえるかしら」

コナン「今度は客ってわけか」

コナン「あいよ」ジュー

灰原「そういえばウォッカ」

ウォッカ「ん?」ゴクゴク

灰原「あんたってホ〇でしょ」

ウォッカ「ブフォ!!けほっけほ!」

ウォッカ「いきなりなんだ!?」

灰原「話を合わせて」ヒソヒソ

ウォッカ「(なんの意味が...)」

40: 2012/09/05(水) 18:41:47.50 ID:bjsqRtlj0
ウォッカ「ち、チガウヨ」

灰原「」

ウォッカ「」

灰原「」

ウォッカ「」

灰原「大将は、遊園地とかって行く?」

コナン「あっしはそういうとこには行ったことはないですねぇ」ジュー

灰原「じゃあ、蘭さんって人」

灰原「覚えてないかしら」

コナン「いや、聞いたことないですわ」ジュー

ウォッカ「(なんで俺はホ〇扱いされたんだ)」

42: 2012/09/05(水) 18:45:24.68 ID:bjsqRtlj0
コナン「へいおまち」ドンドン

ウォッカ「う、うめぇ」ガツガツハフハフ

灰原「ホント、美味しいわね」

コナン「気に入ってもらえて、なによでさぁ」

ジン「大将」

コナン「ん?」

ジン「お電話です」

コナン「もしもし?」

光彦『コロス』

コナン「またあんたか」

コナン「いい加減にしてくれ」

光彦『絶対許さない』

48: 2012/09/05(水) 18:48:51.79 ID:bjsqRtlj0
コナン「ったく」

「大変だー!」

「人が氏んでるぞー!」

灰原「これは!」

ジン「またですか」

コナン「物騒だな最近は」

灰原「(工藤くんが、事件になびかない?)」

ウォッカ「」ガツガツハフハフ

灰原「(こいつはさっきから使えないわね)」

50: 2012/09/05(水) 18:52:33.74 ID:bjsqRtlj0
灰原「今日はとりあえず帰ってきたけど」

灰原「いったい何がどうなったのか...」

灰原「博士?博士いないの?」

灰原「」

灰原「」

灰原「博士!?」

灰原「博士の服が、無くなってる?」

灰原「博士の使ってた日用品も...」

灰原「まさか、博士まで?」

51: 2012/09/05(水) 18:55:34.45 ID:bjsqRtlj0
灰原「でも、消えたって変じゃないかしら」

灰原「いえ、考えたってしょうがないわ」

灰原「この状況をなんとか元に戻せば」

灰原「工藤くんも博士も帰ってくるはず」

灰原「でもどうやって」

蘭「お姉ちゃんおかえりー...」

蘭「お昼寝しちゃってたー」エヘヘ

灰原「」

54: 2012/09/05(水) 18:58:06.86 ID:bjsqRtlj0
蘭「どうしたのお姉ちゃん?」

灰原「(な、なんで蘭さんが口リっ子萌え萌えに!?)」

蘭「今日ね、テストで100てん、とったんだよぉー」

蘭「えらい?」

灰原「え、えぇいい子ね」

蘭「わーい!お姉ちゃんに褒められたぁ!」キャッキャ

灰原「」

58: 2012/09/05(水) 19:01:05.03 ID:bjsqRtlj0
蘭「ねー、ごはんまだー?」

灰原「い、今から用意するから」

灰原「待っててね?」

蘭「はーい」

灰原「何かが根本的におかしい」

灰原「いったいこの世界は、どうなっちゃったの?」

キッド「気になるかい?」

灰原「!」

59: 2012/09/05(水) 19:04:10.24 ID:bjsqRtlj0
灰原「キッド!?」

キッド「俺のことがわかるってことは、あんたも俺と同じ境遇ってことだな」

灰原「あんたもって...じゃあ」

キッド「俺の周りの人間が変わっちまった」

キッド「知り合いは知らないやつになっちまったし」

キッド「消えたやつもいる」

灰原「なにか、わかったことがあるの?」

キッド「ない」

灰原「」

60: 2012/09/05(水) 19:06:02.32 ID:bjsqRtlj0
キッド「しゃーねーだろ」

キッド「わかるわけねーっつの」

灰原「いや、まぁそうね」

蘭「あれー、お兄ちゃんもかえってたんだー」

キッド「」

灰原「」

蘭「ごはんはー?」

灰原「今、作るわ」

蘭「はーい、お兄ちゃんゲームしよー!」

キッド「あ、あぁ」

63: 2012/09/05(水) 19:08:24.39 ID:bjsqRtlj0
コナン「さて、今日は閉めるか」

コナン「ジン、先上がっていいぞ」

ジン「で、ですがまだ掃除が」

コナン「俺がやっとくよ」

コナン「今日、彼女の誕生日なんだろ?」

ジン「た、大将...!」

コナン「ほら、行け」

ジン「ありがとうございます!!」

コナン「へっ」

65: 2012/09/05(水) 19:10:28.85 ID:bjsqRtlj0
コナン「ったく、彼女がいるってのはいいねぇ」カチャカチャ

コナン「」カチャカチャ

コナン「」カチャカチャ

コナン「」カチャカチャ

コナン「」キュッキュッ

コナン「」キュッキュッ

コナン「昼間のキレーな姉ちゃんはなんだったんだろーな」

67: 2012/09/05(水) 19:14:28.30 ID:bjsqRtlj0
コナン「うし、帰るか」

光彦「許さない」

コナン「ちっ」

コナン「またあんたか」

光彦「許さないと言った」

コナン「はぁ、あっしが?何かしたんですかねぇ?」

光彦「父を」

光彦「母を頃した!」

コナン「はっはっは。だから何べんも言ってるじゃないですか」

コナン「あっしじゃない」

コナン「警察でも、裁判でも」

コナン「無罪だったじゃないですか」

68: 2012/09/05(水) 19:16:30.03 ID:bjsqRtlj0
コナン「あっしはしがないウナギ屋」

コナン「第一、あっしは貴方の両親を知らない」

光彦「うるさいお前がやったんだ!」

コナン「何を根拠に」

光彦「そんな気がする」

光彦「それだけじゃ、ダメですか?」

コナン「ダメだろ」

75: 2012/09/05(水) 19:21:57.33 ID:bjsqRtlj0
コナン「ったく」

コナン「今日はもう閉めたんですが」

コナン「一杯、どうです」



大将は笑ってそう言うと、店の中に入ってウナギを焼き始めた
タレの匂いが食欲を掻き立て、僕はその匂いに釣られるように店に入った

「へいお待ち」

笑顔でそういう大将。僕は箸を取って一口食べた


そこは宇宙だった


無限に広がる星、とどまるところを知らない流星、広大な銀河
僕は、泣いていた

82: 2012/09/05(水) 19:27:14.11 ID:bjsqRtlj0
光彦「大将...僕はっ」ヒックエグ

コナン「おっと、何を言おうとしてるのかは知らないですが」

コナン「今はウナギに集中してください」

光彦「大将!うまい!うまいです!!」ガツガツハフハフ

コナン「ははは、そいつは良かった」

光彦「ごちそうさまです!」

コナン「あいよ。お代は結構だ」

光彦「ですが!?」

コナン「あんたがうまいと言ってくれた」

コナン「あんたが俺のウナギに感動してくれた」

コナン「それに今は営業時間外だ」

コナン「俺が誘ったんだ。金を取るわけにはいかねぇよ」

86: 2012/09/05(水) 19:30:40.64 ID:bjsqRtlj0
光彦「大将...でも僕は貴方に」

コナン「なぁに気にすんなって」

コナン「また食いに来てくれるなら、それで十分だ」

光彦「はい!絶対また来ます!」

コナン「あいよ」

コナン「ったく、ワケーもんは良い食いっプリだぜ」

91: 2012/09/05(水) 19:33:19.10 ID:bjsqRtlj0
灰原「朝...ね」

灰原「元の世界に戻ってたら良いんだけど」

蘭「すーすー」

灰原「やっぱ戻ってないか」

キッド「よう」

灰原「」

キッド「なんだよ」

灰原「あぁ素顔」

キッド「あんなの着て寝れるかよ」

灰原「まぁそうね」

96: 2012/09/05(水) 19:37:24.90 ID:bjsqRtlj0
蘭「行ってきまーす!」

灰原「車に気を付けなさいよ」

蘭「はーい!」

キッド「じゃあ俺も、ちょっと調べてくる」

灰原「私も、ちょっと行くところあるから」

キッド「おうじゃあまた」

灰原「えぇ、あの娘の戻る夕方には帰るから」

キッド「じゃあ俺もその辺に帰ってくるよ」

灰原「いってらっしゃい」





灰原「なんだこれ」

98: 2012/09/05(水) 19:40:24.30 ID:bjsqRtlj0
灰原「まぁ、落ち着きましょう」

灰原「取り合えず、工藤くんのところへ」

コナン「へいらっしゃい」ジュー

ジン「らっしゃい」カチャカチャ

元太「大将、おかわり」

コナン「あいよー」

コナン「ん、昨日の姉ちゃんか」

コナン「気に入ってくれたのか?嬉しいねぇ」

灰原「え、ええまぁ」

100: 2012/09/05(水) 19:43:24.85 ID:bjsqRtlj0
灰原「うな丼一杯で」

コナン「あいよ」ジュー

元太「」ガツガツハフハフ

ジン「大将、漬物屋、遅いっすね」

コナン「そうだな」ジュー

コナン「」ジュー

ジン「」カチャカチャ

灰原「(どうしよう、なに喋れば)」

元太「」ガツガツハフハフ





103: 2012/09/05(水) 19:50:02.19 ID:bjsqRtlj0
元太「ごっそさん」

コナン「毎度」ジュー

小五郎「大将、重弁3頼む」

コナン「へいらっしゃい」

コナン「あいよ」

ジン「持ち帰りとは、珍しいですね」

小五郎「あぁ、今日からちょっと出張でな」

コナン「へいおまち」ドン

灰原「どうも」

105: 2012/09/05(水) 19:52:16.61 ID:bjsqRtlj0
小五郎「新幹線で食おうかと」

ジン「なるほど」

コナン「どちらまで行かれるんですかい?」

小五郎「ブラジル」

灰原「(新幹線で!?)」

ジン「いいですねブラジル」

コナン「良いとこですな」

小五郎「土産、楽しみにしててくれ」

コナン「あいよ、悪いねいつも」

小五郎「こんなウマイウナギ食わしてもらってんだ」

小五郎「感謝だよ」

コナン「あっす」

ジン「ありがとうございます」

107: 2012/09/05(水) 19:54:08.35 ID:bjsqRtlj0
コナン「へいお待ち」

小五郎「じゃ」

ジン「いってらっしゃい」

灰原「」モグモグ

コナン「」ゴシッゴシッ

ジン「」カチャカチャ

灰原「」モグモグ

コナン「」カチャカチャ

ジン「」キュッキュッ

灰原「」モグモグ


109: 2012/09/05(水) 19:57:29.31 ID:bjsqRtlj0
灰原「ごちそうさま」

コナン「毎度」

ジン「毎度!」




灰原「結局、何も聞けなかった」

灰原「本当に忘れちゃってるのね」

灰原「はぁ」

ウォッカ「はぁ」

灰原「...いたの?」

ウォッカ「はあ!?ずっといただろ!?」

灰原「えぇ!?いつからよ!!」

ウォッカ「昨日から」

灰原「(居たのかよ)」

111: 2012/09/05(水) 19:59:53.87 ID:bjsqRtlj0
灰原「とっくにどっか行ったのかと思ったわよ」

ウォッカ「つれないなぁ」

灰原「で?何か用」

ウォッカ「」

ウォッカ「いや、一人にしないで下さい」

灰原「」

112: 2012/09/05(水) 20:02:38.94 ID:bjsqRtlj0
灰原「じゃあ何か考えなさいよ」

灰原「どうすればもとに戻るか」

ウォッカ「へぇ、ずっと考えてたんですが」

灰原「何よ」

ウォッカ「ブラジルって新幹線では行けませんよね」

灰原「それかよ!それはもう良いよ!!」

ウォッカ「」ビク

115: 2012/09/05(水) 20:05:11.82 ID:bjsqRtlj0
灰原「そうじゃなくて」

灰原「どうすれば元の世界に戻せるかでしょ」

ウォッカ「はぁ」

灰原「なにかない?」

ウォッカ「頭を思いっきり殴ってみるとか」

灰原「全員にできるわけないでしょ」

灰原「そんなのじゃ無理よ」

灰原「消えた人間だっているんだから」

ウォッカ「そんなこと言われてもどうすりゃいいのさ...」

灰原「拗ねるな」

116: 2012/09/05(水) 20:05:56.49 ID:bjsqRtlj0
>>113
うん、大丈夫

119: 2012/09/05(水) 20:07:57.54 ID:bjsqRtlj0
キッド「やはり、誰かが意図的にこんな世界にしたのだろうか」

キッド「だが」

キッド「そんなことできる人間なんているはずがねぇ」

キッド「神...」

キッド「いや、そんなもんいるわけない」

120: 2012/09/05(水) 20:10:57.40 ID:bjsqRtlj0
キッド「だとしたら...」

コナン「へいらっしゃい」

キッド「え?」

コナン「ご注文は?」

キッド「ウナギ屋?なんで?」

コナン「どうしやしたお客さん」

キッド「(それにこいつ...)」

コナン「?」

キッド「あ、えっと、うな丼一杯」

コナン「あいよ」

122: 2012/09/05(水) 20:15:00.08 ID:bjsqRtlj0
キッド「(なんでウナギ屋に座ってんだ俺は)」

キッド「さっきまで全然違うとこに居たってのに」

キッド「あれ?」

コナン「」ジュー

キッド「俺って...」

コナン「」ジュー

キッド「あぁ、俺は探偵だったな」

コナン「お客さん、探偵なんですかい?」

キッド「あぁ、毎日毎日大変でよ」

キッド「おまけに妹二人いるんだ」

キッド「一人はまだちっちゃいんだが、もう一人が難しい年頃でね」

コナン「まぁ女の子はねぇ、へいおまち」ドン

125: 2012/09/05(水) 20:18:01.34 ID:bjsqRtlj0
灰原「あーもう」

灰原「頭おかしくなりそう」

灰原「ウォッカにはあのウナギ屋を張らせて」

灰原「工藤くんの家を調べさせるとして」

灰原「私は帰ろうかしら」

灰原「買い物しなくちゃ」

灰原「早くしないと蘭さん、帰ってきちゃうわね」

126: 2012/09/05(水) 20:21:10.15 ID:bjsqRtlj0
蘭「ただいまー!お姉ちゃんっ!!」

灰原「お、お帰りなさい」

蘭「今日のごはんはなぁに?」

灰原「ハンバーグよ」

蘭「やったぁ!ハンバーグ!ハンバーグ!」

キッド「ただいまー」

蘭「あ!お兄ちゃんだ!!」

キッド「よぉ蘭、学校は楽しかったか」

蘭「うん!今日はね!えっとね!」

128: 2012/09/05(水) 20:24:35.68 ID:bjsqRtlj0
キッド「よう哀」

灰原「!?」ゾクゾク

灰原「な、なんだって?」

キッド「なんだって、名前呼んだだけじゃねーか」

キッド「どうしたお前?おっ今日はハンバーグかぁ!!」

灰原「キッド...?」

キッド「キッドってなんだよ。頼むから昔みたいにお兄ちゃんって呼んでくれよ」

蘭「お兄ちゃん!」

キッド「お?なんだぁ?」

灰原「」

129: 2012/09/05(水) 20:28:41.03 ID:bjsqRtlj0
灰原「どういうこと」

灰原「キッドの記憶が変えられた?」

灰原「今朝まで、確かに普通だったはず」

灰原「ってことは」

灰原「ここは別の世界なんかじゃなくて、本当の世界」

灰原「本当の世界で記憶や役割を変えられたってこと?」

灰原「誰が、どうやって?」

「ワシじゃよ」

灰原「あ、貴方は!?」

131: 2012/09/05(水) 20:31:53.99 ID:bjsqRtlj0
灰原「は、博士?」

博士「久しぶりじゃの哀くん」

灰原「な、貴方は消えたはず!」

博士「そう思わせただけじゃ」

博士「中々見事なもんじゃろう?」

博士「ワシが創設した世界」

灰原「創設...」

博士「ワシはついに、科学の力をもってして、神となったのじゃ!」






灰原「ちょっとなにいってるかわからない」

135: 2012/09/05(水) 20:35:34.96 ID:bjsqRtlj0
灰原「なに言ってるの博士!?」

博士「君もこの世界に取り込まれるのは時間の問題じゃ」

灰原「一体なにが目的なの!?」

博士「神となることじゃが」

博士「それ以外に理由なんてないがのぉ」

灰原「ふざけないで!」

「おっと喧嘩はよくねぇなぁ」

博士「むむ!貴様は」

コナン「江戸川コナン、ウナギ屋さ」

灰原「」

138: 2012/09/05(水) 20:39:04.84 ID:bjsqRtlj0
コナン「ついてきな」

コナン「ここじゃ、最上級のもんは食わせらんねぇ」

博士「なんじゃと?」

灰原「工藤くん、一体何を言って」

コナン「俺は江戸川だって言ってるじゃねぇか姉ちゃん」

コナン「よっと」開店ガラガラ

コナン「2日連続の時間外」

コナン「悪くねぇな」

博士「何をする気じゃ」

コナン「ウナギ屋はウナギ屋を焼く以外に道なんてねぇよ」

143: 2012/09/05(水) 20:44:32.19 ID:bjsqRtlj0
「喧嘩するほど仲が良いってか」

笑いながらそう言う工藤くんは、私達が席に座る前に焼く準備をしていく
準備を終えた彼はお茶を私と博士の前にそっと置いた

「大将、頼まれてたもん持ってきやした」

ジンはそう言ってクーラーボックスを開けた

「最上級だ」

ウナギが焼かれる。見事な手さばき、瞬く間に焼かれていくウナギにタレの匂いが鼻に付く

「へいおまち」

笑いながらそういう大将、箸をとる博士

「不味かったら承知せんからの!」

そういった博士は、既に泣いていた

146: 2012/09/05(水) 20:47:57.20 ID:bjsqRtlj0
博士「うまい...なんてうまさなんじゃあ!」ガツガツハフハフ

博士「ワシは!ワシはとんでもないことをしてしまってたんじゃな...」

灰原「は、博士?」

博士「ワシが悪かった!許してくれ」

コナン「ははっ、仲直り...だな?」

ジン「二人の絆は、今より強いものになるでしょうね」

コナン「あぁ、もう心配はいらねぇな」

灰原「」

147: 2012/09/05(水) 20:51:16.47 ID:bjsqRtlj0
博士「お代を」

コナン「いらねぇよ」

博士「しかし!」

コナン「お代ならもう貰ったよ」

ジン「ですね...」グス

博士「え?いやしかし」

コナン「あんたらの、その強い絆が結ばれるとこを見れたんだ」

コナン「それだけでもう」

コナン「十分さ」

博士「大将!!」

ジン「大将、一生ついていきやす...!!」

灰原「」

148: 2012/09/05(水) 20:51:53.85 ID:6FGBuZ3R0
どうして今ウナギなんだ… どうしてだよ!

149: 2012/09/05(水) 20:51:58.51 ID:f0Ul0xyX0
光彦とはなんだったのか

150: 2012/09/05(水) 20:53:43.33 ID:SPB6u6nQ0
一番不甲斐ないのは元太

151: 2012/09/05(水) 20:55:00.98 ID:bjsqRtlj0
帰り道

博士「すまんかったな哀くん」

灰原「いいのよ、もう」

博士「皆をもとに戻そう」

灰原「ホント?」

博士「大将のあのウナギが食えなくなるのは残念じゃが」

博士「やはり、正しい道を選ばなければならん」

博士「これもみんな、大将のおかげじゃ」

灰原「そ、そう」

博士「では先に行こう。世界を戻して、先に待っとるぞ哀くん」タッタッタ

灰原「まぁ何にせよ」

灰原「これで戻るのね」


152: 2012/09/05(水) 20:58:46.36 ID:bjsqRtlj0
灰原「ただいまー」

博士「おぉ、お帰り」

コナン「よぉ灰原」

灰原「(よかった、もとに戻ったのね)」

コナン「どーした灰原?」

灰原「いえ、何でもないわ」

灰原「どうしてここに?」

コナン「んあ?さー何でかな?」

灰原「(さっきまで彼、ウナギ屋に居たのに)」

灰原「まぁ、世界が戻った証拠かしら」

コナン「博士ー、明日の分のウナギちゃんと仕入れろよ」

灰原「」

153: 2012/09/05(水) 21:01:42.24 ID:bjsqRtlj0
灰原「な、なに言ってるの?」

コナン「何って?」

博士「どうしたんじゃ哀くん」

灰原「博士!ちゃんと戻すって言ったじゃない!なんで彼まだウナギ屋なの!?」

博士「な、なんのことじゃあ!?」

コナン「灰原!」

灰原「な、なによ」

コナン「俺は自分がウナギを焼きたいから焼いてるんだ」

コナン「博士は関係ねーよ」

灰原「」

158: 2012/09/05(水) 21:09:25.51 ID:bjsqRtlj0
今日もいつもと変わらない平和な一日が過ぎていく。それはとても当たり前なことで、とても良いことだ

寂れた商店街に一軒、ウナギ屋があ


そこのウナギはとてもうまい
そこのウナギはとても柔らかい
そこのウナギは世界を越えている

一口食べると口のなかに宇宙が広がり、世界が回る
なんてちっぽけな自分。壮大すぎるウナギ

「うなぎいかがっすかー」

そして聞き慣れた、気さくな店主の声

俺はそれを求めて、今日もいく

「大将、いつもの二杯くれ」

「あいよ」



えんど

159: 2012/09/05(水) 21:12:26.53 ID:iuT5lh6W0
俺って誰だよ

160: 2012/09/05(水) 21:12:48.69 ID:SPB6u6nQ0

161: 2012/09/05(水) 21:13:52.52 ID:G/v/v6wD0
まさかの元太視点

164: 2012/09/05(水) 21:14:44.00 ID:sI0dO8Vh0
なんといううなぎエンド

165: 2012/09/05(水) 21:14:48.80 ID:YtspLIzJ0
わけが分からんが乙!

引用元: コナン「うなぎいかがっすかー」元太「大将、いつもの二杯くれ」