1: 2017/08/07(月) 02:07:22.14 ID:obZjnXUco

頼子「今日はお仕事もお休み…久しぶりに美術館巡りにでも行きましょうか……」

頼子「とはいっても最近は大きな展覧会もないみたいだし……近場の小さな美術館にでも行きましょうか…何か新しい発見があるかも……あれ?」

由愛「えっと…こっちだっけ?」

頼子「あれは…同じ事務所のゆ…ゆあちゃん…だったかしら?あまり話したことないけれど」

由愛「あれ?こっちかなあ」

頼子「地図をじっと見て、道に迷ったのかしら?」

頼子「……どうしたの?ゆあちゃん」



2: 2017/08/07(月) 02:08:29.78 ID:obZjnXUco

由愛「うーん」

頼子(……あれ?話しかけても反応が返ってこない)

頼子(……はっ!実は私だけに見えている白昼の妖精とか)

由愛「……??あっ!古澤さん…ですよね?」

頼子「ああよかったゆあちゃん。人違いじゃなくて」

由愛「あっ…えっと……ゆあじゃなくてゆめです」

頼子「えっ?」

由愛「名前…すっすいません覚えにくくて」

頼子「へ?あっ!ごごめんなさいこっちこそ間違えちゃって」

由愛「いえ…よく間違われるので」

頼子「でも同じ事務所の子の名前を」

由愛「いえもっと私が存在感を」

頼子「いや私が」

由愛「私が」

沙紀「……なにやってるっすか?」

由愛・頼子「「ひゃい!?」」

沙紀「うわっ二人ともリアクションそっくりっすね」

3: 2017/08/07(月) 02:09:00.46 ID:obZjnXUco

頼子「あぁおどろいた。急に話しかけられたらビックリしますよ…こんにちは沙紀さん」

沙紀「どもっす。いやーこんな暑い日にお二人でお出かけっすか?」

由愛「いっいえ、偶然そこで会って…」

沙紀「偶然っすか?」

頼子「あっそうだ由愛ちゃんさっきから地図を見てたけれどどこかへ行くのかしら?」

由愛「あっはい……ここのデパートに行きたくて」

沙紀「デパートっすか?」

頼子「ここは…あそこに見えるデパートでしょうか。歩けばすぐのところですね」

由愛「…あっ!本当ですね、ありがとうございます」

頼子「ふふっ、どういたしまして」

沙紀「それにしてもそこのデパートって何かあるっすか?あんまり由愛ちゃんくらいの年代の子がいく店は入ってないっすけど」

由愛「あっ…えっと……その……」

沙紀「あっ、別に言いたくなかったらいいっすよ!」

由愛「いえ、その……実は――」

4: 2017/08/07(月) 02:09:40.78 ID:obZjnXUco

・・・

頼子「へえ…ここのデパートって写生展もやってるんですね」

沙紀「みんな元気いっぱいな絵で何だかパワーをもらえるっす!」

由愛「あっあの別についてこなくてもよかったかと、あの、えっと思うのですけれど……」

沙紀「いやいや!由愛ちゃんの絵が飾ってあるって聞いたら見に行かないわけには行かないっすよ!」

由愛「でっでも私の絵なんか……」

頼子「ここに飾ってもらえるのは入選以上の絵でしょ?是非とも見て見たいわね♪」

由愛「あっあう……」

頼子「……もしかして嫌だったかしら?」

由愛「いっいえ…」

由愛「……あまり他の人に絵を見せたことがなくって、ちょっと恥ずかしい…です。でもちょっと見てもらいたい気もします…」

沙紀「あーその気持ちわかるっすよ由愛ちゃん!」わしゃわしゃ

由愛「ひゃあ…!」

沙紀「なんか自分で描いた絵って人に見せたくないけど見せたくなるっすよねー!」くしゃくしゃ

由愛「はわわわ…」

頼子「ちょっと沙紀さん、由愛ちゃんの目がぐるぐるしてるわよ」

沙紀「おっとごめんなさいっす」すっ

5: 2017/08/07(月) 02:10:07.29 ID:obZjnXUco

由愛「うぅ…」

頼子「なんだかいつもの2倍くらい髪がもふもふになっているわね」

沙紀「面目ないっす。でも由愛ちゃんの髪フカフカでもふりたくなるっすね」

由愛「もうっ」

頼子「……」ぽふっ

由愛「ふぇい!?」

頼子「……これは癖になるわね」もふもふ

由愛「ふぁわわわわ……」

6: 2017/08/07(月) 02:10:38.71 ID:obZjnXUco

・・・

由愛「……もう髪がぐしゃぐしゃです」

頼子「ごめんなさいね…つい」

沙紀「ところで由愛ちゃんの絵ってどこにあるんすかね?」

由愛「さあ…。案内にはここで飾ってあるってしか書いてなかったです…」

頼子「あらかた会場は見終わって後は特賞のコーナーだけね」

由愛「さっさすがにこのコーナーにはないような…」

沙紀「おー流石このコーナーの絵はみんな上手いっすね」

頼子「……あれ?あの絵」

由愛「あっ…!ありました!私の絵…!!」ぴょん!

沙紀「おっ!特別賞じゃないっすか!!やったっすね由愛ちゃん!!」

頼子「本当に綺麗な絵ね。素晴らしいわ」

由愛「そっそんな…えへへ」

沙紀「かわいい」わしゃわしゃ

頼子「かわいい」もふもふ

由愛「ひゃあああ!?」

7: 2017/08/07(月) 02:11:13.90 ID:obZjnXUco

・・・

由愛「……」ぷくー

沙紀「さっきはごめんなさいっす」

頼子「ほっほら好きなもの頼んでいいわよ?」

沙紀「まじっすかじゃあアタシいちごパフェー」

頼子「こらっ」ぺしっ

沙紀「いてっ」

頼子「さあさあ遠慮しないで。特別賞のお祝いだから」

由愛「……でも」

沙紀「ここのいちごのスイーツすっごく美味しいっすよ?事務所のいちごソムリエことクールタチバナさんが絶賛してたっすから」

由愛「あっあのありすちゃんが……」ごくりっ

沙紀「そうっすよーあのとちおとめやあまおうを自分のギャラ突っ込んで買いあさってるありすちゃんっすよー」

頼子「ありすちゃんってそんな立ち位置だったの?」

8: 2017/08/07(月) 02:11:45.60 ID:obZjnXUco

由愛「じゃ、じゃあこのミルフィーユをお願いします」

沙紀「へへっ、さすが由愛ちゃんお目が高いっすね。アタシはパフェにするっすよ。頼子さんは?」

頼子「私はコーヒーで」

沙紀「えっ?いいっすか?」

頼子「……来週撮影があるから」

由愛「でもありすちゃんイチオシですよ?」

沙紀「ありすちゃんランキング堂々2位につける名店っすよ?」

頼子「だから貴女たちのそのありすちゃんへの信頼度はなんなの!?」

由愛「じー」

沙紀「じとー」

頼子「ああもうっ!じゃあイチゴのクレープで!!」

沙紀「えっへっへ。そうっすよせっかくだから楽しまないとっす」

由愛「ありすちゃんイチオシ……楽しみです!」きらきら

頼子「すごくキラキラしてるわね……そういえばありすちゃんランキング1位ってどこかしら?」

沙紀「さあ?何でも都内じゃなくって確か名古屋のほうだった気が……」

頼子「名古屋…いちご……あっ」

9: 2017/08/07(月) 02:12:27.88 ID:obZjnXUco

・・・

由愛「ミルフィーユ美味しかったです」

頼子「そうね。ここのお店は本当に美味しかったわ」

沙紀「さてと…おふたりはこの後はどうするっすか?」

頼子「そうね……特に予定も決めていないわね」

由愛「私もです」

沙紀「そうっすか。アタシはちょっと画材屋に行こうかと思ってたっすけど」

由愛「画材屋さん…ちょっと行ってみたいですっ!」

沙紀「いいっすよ!行きつけのお店があるから教えてあげるっす!」

由愛「わぁ…!ありがとうございます!」

頼子(……画材屋さんかあ。ちょっと行ってみたいな)

10: 2017/08/07(月) 02:12:58.41 ID:obZjnXUco

沙紀「由愛ちゃんはいつもどんな絵の具を使ってるっすか?」

由愛「私は水彩か色鉛筆ですけれどアクリルもちょっと興味があって……」

頼子(……そうよね、二人とも絵描きだものね…)

頼子(ふたりは絵を描く表現者。私はそれを観るだけの傍観者。そこには大きな壁がある)

頼子(今日はたまたま一緒に過ごしたけれど私とは住む世界が違うのよね)

頼子(……少しさみしいけれど、私はここでお別れかな)

沙紀「――頼子さんも行くっすか?」

頼子「えっ?」

11: 2017/08/07(月) 02:13:38.60 ID:obZjnXUco

沙紀「あっあんまり興味がなかったら無理にとは言わないっすけど……」

頼子「いっいえ……私なんかが着いていってもいいのかしら?」

沙紀「何言ってるっすか!全然いいっすよ!!」

由愛「あの…今日は頼子さんと一緒に遊べて楽しかったです……。もし迷惑じゃなかったらもっと一緒に遊びたいです!」

頼子「沙紀さん…由愛ちゃん…」

沙紀「そうだ!頼子さんも絵を描いてみましょうよ!」

頼子「えっ?」

由愛「そうですよ…きっと素敵な絵が描けると思います……!」

頼子「でも私、絵を描いたことないし……」

沙紀「大丈夫っす!画材屋さんで道具買ったらお絵描きっす!」

由愛「公園で日向ぼっこしながら色んな景色を描いてみましょうよ」

沙紀「おっ!いいっすね!アタシも最近アトリエにこもりっきりだったから外で描いてないっすよねー」

由愛「えっ…?沙紀さんアトリエがあるんですか…!」

沙紀「あっ…えっとアトリエと言いますか自分の部屋と言いますか……」

12: 2017/08/07(月) 02:14:04.39 ID:obZjnXUco

頼子「……ふふっ」

沙紀「あー頼子さん笑わないでくださいっすよ~」

頼子「いえっ……うふふ♪」

由愛「……頼子さん楽しそう」

頼子「いえ…こうやっていろんな人と過ごす休日は久しぶりだなって」

沙紀「こんな休日は嫌いっすか?」

頼子「とんでもない!これからもご一緒したいわね♪」

沙紀「…えへへ。なんだかアタシも嬉しくなるっすね」

由愛「わっわたしも…おふたりと一緒にいると楽しいですっ」

頼子「かわいいわ」もふもふ

沙紀「かわいいっすね」わしゃわしゃ

由愛「ひゃああああっ!」

おしまいっ!

13: 2017/08/07(月) 02:26:33.76 ID:obZjnXUco

説明しよう!
ふわふわした髪の毛に泣き黒子がキュートなお絵描きアイドル成宮由愛と美術館巡りが趣味なナイスメガネ古澤頼子とイケメンお色気アーティスト吉岡沙紀ッ!!
そんな芸術つながりアイドル達が共演したアイドルマスターシンデレラガールスターライトステージにおける古澤頼子1コマ劇場「皆で行きましょう」ッ!
この劇場により今までユニットにもなっていない三人組をなんやかんやがそんなこんなあって誰が呼んだか「ゆめよりさき」ッッ!!
このSSはそんな三人組の新たな可能性を模索すべく開発されたビックリどっきりメカなのである!!
誰かこの三人組で話を書いてくれることを切に願うのである!!!!

あと最近書いたの↓
ある未央Pの賭け



引用元: 成宮由愛「ゆめ」古澤頼子「より」吉岡沙紀「さき」