1: ◆Ssv/X/YQbc 2014/12/22(月) 16:47:26.82 ID:IetqMfntO

エヴァssです

もうちょっとシンジ君が主人公っぽいやつならな…とか思って書きました

2: 2014/12/22(月) 16:51:22.10 ID:IetqMfntO


ミサト「君が碇シンジくんね?」

シンジ「そーですけど?あー、手紙くれた人ですか?」

ミサト「葛城ミサトよ。覚えてね……というか早くここから逃げないと!さ、乗って!」

シンジ「はいよ、お邪魔します」

ミサト「とばすから捕まっててね!」ブゥオオオオオン!


3: 2014/12/22(月) 16:56:18.21 ID:IetqMfntO


シンジ「はぁーーー………」

ミサト「どうしたの?そんなため息ついて…もしかしてお父さんのこと苦手?」

シンジ「苦手ではないんですけどね……いや、やっぱり苦手です。苦手というよりは嫌いな部類ですね……なんであんなのが親なんだか………」

ミサト「そう…私と似てるわね……」(なかなかの苦労人ね……というか中学生にしては精神的に老け込んでるわね………)

シンジ「あんたたちの上司としてのオヤジ殿は知らねぇけどさ…人の親としての…いや、人間としてのオヤジ殿は小さいときに脳に焼き付いて離れんのですよ……」

ミサト「そう?」



4: 2014/12/22(月) 16:58:30.34 ID:IetqMfntO

シンジ「どーせあれでしょ?さっきの…使徒でしたっけ?あれと闘えー、とか言うんでしょ?あー、やだやだ……自分の子供を道具にしか見ちゃいねぇんだから」

ミサト「えっ……」

シンジ「そんでもってあれでしょ?僕が『乗らない』とか言ったら代わりのやつ連れてこさせるんだけど、全身怪我してる女の子とか出して良心に従わせてあのでっかいのと闘わせるんだろ?」

ミサト「そ、そんなこと…!」

シンジ「あるんですよ…なんせオヤジ殿だからな」

ミサト「…………。そろそろ着くわよ」

5: 2014/12/22(月) 17:01:47.43 ID:IetqMfntO


ミサト「ごみーん、助かったわー。軽く迷ってたとこだったから…」

リツコ「もぅ…いい加減に覚えなさいよ……あなたが碇シンジくんね?話は聞いてるわ。私は赤木リツコ。よろしくね」

シンジ「そりゃどーも」

リツコ「これからあるところに行くから…それと、この資料を読んでてちょうだい」

シンジ「どーせ上のやつ関係でしょ?わかってますよ。…………リツコさんでしたっけ?」

リツコ「あら、なにか?」(なんかバレてるわね…ミサトには伝えてなかったつもりだったけど……)

6: 2014/12/22(月) 17:06:36.19 ID:IetqMfntO

シンジ「なんというか…マブいっすね……あと、チークはたきすぎですよ。もう少し抑えた方がきれいに見えます」

リツコ「あら……」

シンジ「あとはアイシャドウですね。仮にも仕事場ですし…紫系統は人から見ちゃ悪趣味と言われるかもしんないのでパールオレンジとか明るい色がいいっすよ……紫が好きだったんなら謝りますけど」

リツコ「ご忠告どうも…ゆっくりできるときがあったら鏡の前で色々やってみるわ」(報告と食い違ってる気がするけど…諜報部もアテにならないわね)

ミサト「ちょっとー!あたしの時はなにも言ってくれなかったじゃない!」

シンジ「えー?いや、まぁうん…ほら、ミサトさんはあれじゃん…普通に綺麗じゃん?」
ミサト「えっ///…んもうっ!年上をからかわないの!」

リツコ「やれやれ…」

7: 2014/12/22(月) 17:08:39.03 ID:IetqMfntO
スマホのせいかな?
なんか書き込みにくい

8: 2014/12/22(月) 17:12:26.66 ID:IetqMfntO


シンジ「暗いな…照明さーん、電気つけてくれ!豆球でも構わないからー!」

ミサト「いや、豆球ここにないから。雰囲気でわかると思うけどここ結構広いから!豆球じゃ明るくならないから!」

パチッ!

シンジ「うわマブっ!…照明さーん!水銀灯にしてくれ!暗いとこからいきなり白熱灯だと目がくらんじまう!」

リツコ「あら、ご免なさい…照明さんは私の役だったわ…」

ミサト「そうじゃないでしょ!」

シンジ「いいって別に…そろそろメガネ族になろうか迷ってたとこだし……」

ミサト「なんなのよメガネ族って!そうじゃないでしょ!いま、見るべきは目の前にあるものでしょ!」

シンジ「え?」

9: 2014/12/22(月) 17:17:12.48 ID:IetqMfntO

シンジ「え?うわ…でっか……」

ミサト「え…?感想それだけ?もっとなんかないの!?『巨大ロボット!?』とかなんとかあるでしょ!?」

シンジ「いや……率直な感想だったんだけど……資料には載ってないみたいですし……」

リツコ「これは極秘裏に開発された人型汎用兵器…エヴァンゲリオンよ……これはその初号機。我々人類の最後の切り札よ」

シンジ「なんというか…まぁ……オヤジ殿の仕事場は大変そうだな。ガンダム建設するとか思ってもなかったわ……オヤジ殿はZが好きだったけどなに、こいつウェイブライダーになって大気圏突入とかできるの?」

ミサト「シンジくん…これガンダムじゃないから。エバンゲリオンだからね?大事だからねそこんとこ!あと変形はしないから!」

リツコ「ミサト…『エバ』じゃないから『エヴァ』だから。大事だからねそこんとこ」

10: 2014/12/22(月) 17:20:08.61 ID:IetqMfntO

ゲンドウ「来たか……久し振りだな。シンジ………」

シンジ「おうおう…久しいなぁおい……オヤジ殿よぉ!」

ゲンドウ「元気だったか?」ニヤリ

シンジ「おかげさんで……で?子供を道具にしか見てねぇオヤジ殿は俺に何をしろと?と言っても…目の前にあるものがすべてを語るか……」

ゲンドウ「………フッ。出撃」

シンジ「わかった」

11: 2014/12/22(月) 17:22:37.78 ID:IetqMfntO

ミサト「出撃!?零号機は凍結中よ!……まさか、初号機を!?レイでさえ動かすまでに半年もかかったのに!」

シンジ「いや、わかったから」

リツコ「ミサト…他に道はないのよ……」

シンジ「そうだよ。だから僕は今『わかった』って言ったんだけど?」

リツコ「碇シンジくん……あなたが乗るのよ」

シンジ「わかったから…出撃の準備させろよ。あいつそこまで来てんだろ?」

ゲンドウ「乗るなら早くしろ……でなければ帰れっ!」

シンジ「………だからさぁ…乗るって言ってんじゃん…東大と京大、日本ツートップのくせに耳はざるかよ」

12: 2014/12/22(月) 17:24:31.50 ID:IetqMfntO


ドォオオオオン!

ゲンドウ「やつめ…ここに気づいたか……!」

シンジ「ほーら言わんこっちゃねぇよ」

リツコ「時間がないわ…」

シンジ「だろ?時間がないんだろ?気ぃ変わっちゃうよ?いいの?」

ミサト「乗りなさいシンジくん」

シンジ「…………………」










シンジ「いやどす」

13: 2014/12/22(月) 17:27:52.08 ID:IetqMfntO


ミサト「シンジくん…なんのためにここに来たの?」

シンジ「オヤジ殿に呼ばれたからだよ」

ミサト「ダメよ!逃げちゃ!」

シンジ「いやいや、逃げてないから。ずっと『乗る』って言ったんだけど?なに、聞いてなかったの?」

ミサト「お父さんから……なにより、自分からっ!」

シンジ「これだから人の話聞かない子供がただでかくなっただけのやつらは嫌いなんだよ…いっつも自分勝手。自分より下のやつがいりゃ意見だのなんだのを押しつける……」


14: 2014/12/22(月) 17:30:09.33 ID:IetqMfntO

ゲンドウ「冬月…」

冬月『碇…そろそろ息子の話に耳を傾けてやれ』

ゲンドウ「予備が使えなくなった。レイ…もう一度だ」

冬月『おい、六分儀 プツッ
レイ『はい…』

シンジ「冬月さーん!発進準備頼むわー!あとこいつらまとめてこのワインレッドのプールに突っ込んでもいいか?」

冬月『いいだろう…全面的に許可する』

15: 2014/12/22(月) 17:33:42.30 ID:IetqMfntO

カラカラカラカラ…

レイ「うっ……ぐぅ…」

ドォオオオオオオン

レイ「キャア!」

ガタン!

レイ「う…っ、はぁ……」

シンジ「大丈夫か?ちゃんとベッドで寝てないと体に響くぜ?」

レイ「う、うん……いっ!……」

シンジ「ほら、肩貸すから…立てるか?血が…衛生兵ーーーっ!ぼさっとするなー!」

16: 2014/12/22(月) 17:35:37.93 ID:IetqMfntO


シンジ「あとは頼んだ……また会おうな。僕は碇シンジって言うんだ……じゃ」

衛生兵「」ビシッ

カラカラカラカラ…

レイ(碇…シンジ……司令と同じ……)


シンジ「その前に……オイコラ!」

ミサト「え?」

リツコ「え?」

ゲンドウ「ん?」

17: 2014/12/22(月) 17:38:43.08 ID:IetqMfntO

シンジ「お前らさっきからなんなの?」

ミサト「え?」

シンジ「お前らさっきからなんなんだってきいてんだこっちは!」

リツコ「ひっ!」ビクッ

シンジ「僕が今まで何て言ってたのか聞いていたか?」

ゲンドウ「……」

シンジ「聞いていたか?ってきいてんだ!」バキッ!

ミサト「げふぅ…!し、シンジ…くん?」

シンジ「言ってみろ」

リツコ「『照明さーん!水銀灯にしてくれ!暗いとこからいきなり白熱灯だと目がくらんじまう!』だったかしら?」

シンジ「ダウト!」バキィ!

どぼーん!

ミサト「ちょっと!?流石に顔は…っていうかリツコーーーっ!」

ぷかー…

19: 2014/12/22(月) 17:40:33.94 ID:IetqMfntO

シンジ「ミサトさんよぉ……親から逃げようとしてるやつがよ?わざわざこんなとこ来るわけねえだろボケが!」バキィ!
ミサト「へぶぅ!」

ばちゃーん

ぷかー…


シンジ「僕が女の顔も殴れないフェミニストだと思ったら大間違いだ……さて、最後はオヤジ殿か……」

ゲンドウ「……………」(先生…どこで育て方を間違えればこうなる!?)

20: 2014/12/22(月) 17:42:57.22 ID:IetqMfntO

シンジ「哀れだな…オヤジ殿よ……傷ついた…それも僕と同じぐらいの娘を戦地に送り出そうとするか……ワインレッドのプールに溺れて………いっぺん、氏んでこいやぁぁぁああああああ!!!!」バキィ!

ゲンドウ「………。」ニヤリ


ばしゃーん!
ぷかー…

シンジ「ふぅ…社会の膿が片付いた……冬月さーん!準備はー?」

冬月『できている…こっちに来るといい』

シンジ「あいよ…」

21: 2014/12/22(月) 17:46:54.24 ID:IetqMfntO


マヤ「進路オールグリーン!」

シンジ『高校どこにしよっかな…明らかな進学校とか嫌だな……』

日向「発進準備完了!」

シンジ『あ、そういや学校の教科書買ってないや……冬月さーん、手配できますー?』

冬月「問題はない。新しい学校の準備はこちらで済ませておこう」

シンジ『いやー、申し訳ない…あんな人たちだったから…つい』

冬月「それも問題はない。これから使徒との戦闘になる…エヴァンゲリオンは考えた通りに動いてくれる君の手足……いや、体になる。使徒からエヴァンゲリオンに来るダメージはそのまま君に来ると思っていい……。君のような少年に世界の命運を託してしまうことを許してくれ………」

シンジ『冬月さん…いいんですよ。僕を捨てたとはいえ、唯一の肉親からの頼みなんですから……今度は僕の方から捨てますけどね!』

22: 2014/12/22(月) 17:49:54.77 ID:IetqMfntO

冬月「シンジ君……。LCL注入!シンジ君、それはLCLという液で、肺で吸うことによって息をすることができる。最初は苦しいだろうが、それが使徒との戦闘から君の体を守るクッションになる」

シンジ(不味い…)スゥー…

青葉「ゲート解放!」

冬月「射出時はGがかかるため歯を食いしばるといい……幸運を祈る」

シンジ『』ニカッ


冬月「エヴァンゲリオン初号機…発進!」

23: 2014/12/22(月) 17:53:03.76 ID:IetqMfntO


バシュゥ!


ガン!

冬月「最終安全装置解除……エヴァンゲリオン初号機、リ
ミサト「リフト・オフ!」

ゲンドウ「シンジ、今は歩くことだけを考えろ」

シンジ『冬月さん…後でこっちに放り出してくれません?戦闘に巻き込まれて氏んでくれれば僕だけじゃなく皆が喜ぶと思うんですけど…』

冬月「そうしたいが残念ながらできん。一般市民は須らく避難しているということになっているからな」

シンジ『そりゃ残念……あとオヤジ殿、敵が目の前にいるのになにが〈今は歩くことだけを考えろ〉だ!ふざけんな!アムロ・レイだってすぐに立ち上がってバルカンとビームサーベル出したわボケが!』

冬月「肩にプログレッシブナイフが収納されている…使うといい」

シンジ『サンク!』

24: 2014/12/22(月) 17:54:41.12 ID:IetqMfntO


シンジ(歩くか…歩くことなんて意識しなかったな……というかオヤジ殿があれじゃ亡くなった母さんがどんだけ苦労したかまるわかりだよ……)



シンジ「はぁ~~~………」ガシャン!


マヤ「あ、歩いてる…!」

リツコ「シンクロ率は?」

マヤ「わ…、スゴいです!40%を越えてます!」

リツコ「プラグスーツもなしにスゴいわね……」

25: 2014/12/22(月) 17:56:43.05 ID:IetqMfntO



シンジ「肩からナイフを…出す」ガシャン!

シンジ「敵、黙視で確認……なんというか……ジャミラっぽいな」(ジャミラならナイフより水掛たほうがよくないか?久し振りの地球なんだし……)

シンジ『ジャミラが相手なんだし水かけてあげたほうがよくない?』

ゲンドウ「ジャミラではない…使徒だ」

シンジ『うっせーんだよヒゲ!すっこんでろ!』

27: 2014/12/22(月) 17:59:04.31 ID:IetqMfntO

冬月「それはジャミラではない。よってウルトラ水流は聞かないと思ってくれていい」

シンジ『じゃあ、ナイフの方がいいな…戦闘中は話しかけないでくださいね……特に三人……話しかけたら今この場に来てもらうからな』

冬月「わかった…通信を切る前に……使徒には弱点がある…使徒の胸に赤い玉があるだろう?」

シンジ『ありますね…あれってそろそろエネルギーが切れるっていうサインなんですか?』

冬月「カラータイマーではない…あれを我々は『コア』と呼んでいる。君がやるべきことはその『コア』を破壊することにある」

シンジ『成る程…大体わかった。ゼットンの役をすればいいんだな…』

冬月「わからないことがあれば通信を開いて聞いてみるといい」

シンジ『あいよ…それじゃ、通信を切るよ』


28: 2014/12/22(月) 18:02:45.57 ID:IetqMfntO

シンジ「さぁーてさて…っと!」

サキエル〈グアァッ!

シンジ「捕まるわけにはい神崎!………神崎って誰だよ!」

サキエル〈ガアァァァ!

シンジ「胸の被膜の下に肋骨みたいなのがあるな…あれがコアを守っているのか……」

サキエル〈 グワシッ!

シンジ「あ、やば…」

バキバキ…!

ゴキン!

シンジ「いぃ……っ!」

パッ

ブゥン!

ガシャーーーン!!
カラカラ………

29: 2014/12/22(月) 18:05:05.68 ID:IetqMfntO

シンジ「やっべぇ……これだからオールドタイプは辛いんだよ………まさか、骨折並みの痛みが来るとは思ってなかったな………腕が片方使えなくなったか……もう一本があるからいいや…」

ガラ…っ!

シンジ「武器はナイフ一本、左腕は使えない……燃えるね!」ゴウッ!

シュパン…!


マヤ「使徒、右腕部を切断!」

シンジ「もう一本落とせば勝機は……!」

ガシィ!

シンジ「頭はダメだって……!」ギリッ!

ガン!ガン!ガン!ガン!

青葉「頭部装甲に亀裂発生!ヤバイです!」

リツコ「ヤバイわね…」ぷはー

30: 2014/12/22(月) 18:07:13.73 ID:IetqMfntO

ザシュッ!

ブシャァァァァァァァァアアア!

ガクン…!

日向「頭部破損!損害不明!」

マヤ「シンクログラフ反転!回線が次々と断線されていきます!」

青葉「初号機、完全に沈黙……!」

31: 2014/12/22(月) 18:09:43.60 ID:IetqMfntO

ミサト「な、なんとかしなさいよ……!」

冬月「葛城1尉!」

ミサト「」ビクッ

冬月「作戦部長である君がこういった時に冷静にならないでどうする!」

ミサト「は、はいっ!」


冬月「赤木博士!」

リツコ「!」

冬月「不測の事態に備えていたマニュアルを生かし、初号機の復旧を真っ先に思い付かねばなるまい!」

リツコ「すぐに」


冬月「碇!」

ゲンドウ「なんだ冬月」

冬月「『なんだ冬月』ではないだろう!本来ならばこのような指示をお前が出さねばならないんだ!ネルフの司令としてやる気のないならば帰れっ!」

ゲンドウ「……すまない冬月。LCLに浸かり、腑抜けきってしまったようだ………体制を建て直す!」




青葉「待ってください!」

32: 2014/12/22(月) 18:11:03.03 ID:IetqMfntO


キラン…!

日向「初号機、再起動!」

リツコ「まさか!あの状態で動けるわけが…!?」



初号機『ヴォォォオオオオオオ!!!!!』
――――――
―――――
―――


34: 2014/12/22(月) 18:13:11.79 ID:IetqMfntO


ミサト「起きた?」

シンジ「二時間前から起きてましたけど?起きたけど暇潰せるものがないからずっとこれからもお世話になるであろう天井のシミを数えてたんですけど!?いつ話しかけてもらえるかずっっっっと待ってたんですけど!!?」

ミサト「二時間も天井のシミ数えてなにしてんのよ…というか二時間かかるほど天井にシミがあるの!?」

シンジ「いや、二時間も目の前にいたあんたのがずっっっっっっと変だから!」

35: 2014/12/22(月) 18:15:43.44 ID:IetqMfntO

ミサト「あ、それよりシンジ君はあたしの家で過ごすことになったから」
シンジ「いやどす」

ミサト「即答!?」

シンジ「なんで?」

ミサト「え?」

シンジ「なんで一緒に暮らさないかんのよ?」

ミサト「ほら、中学生って多感な時期じゃない?だぁかぁらぁー…あたしがシンジ君の保護者になろうって思って」
シンジ「はい、ダウトー!」


36: 2014/12/22(月) 18:19:14.61 ID:IetqMfntO


ミサト「………悪いけど司令から許可はもらってるのよ?」

シンジ「オヤジ殿から?ムダですよそんなの…副司令に撤回してもらいますから……というかなんですか?独り暮らしできないと思ってるんですか?」

ミサト「いや、でも…保護者とかいたほうが……ねぇ?」

シンジ「いなくていいですよ……いたってあんな親じゃ恥ずかしくて週一で生き埋めにしてしまいそうですから」

ミサト「そ、そう言わずに……ね?」

シンジ「なんでそんなに僕に来てほしいんですか?といっても大体は予想つきますよ……どうせビールの缶が散乱してて、洗い物も溜めっぱなしで一番したにある皿がカビてきてて…その傍らには誤爆を繰り返した電子レンジとレトルト・冷食の容器が散らばってるんでしょう?だから、掃除係兼、永久的食事当番として扱き使うつもりでいるんでしょう?」

ミサト「ぐぅ…!」(ぐうの音しか出ない…!)

37: 2014/12/22(月) 18:22:16.89 ID:IetqMfntO

シンジ「はぁ~~……そこできいているんだろオヤジ殿!人を道具として使いたいんならせめて道具の周辺環境も整えろ……独り暮らし、高い防音性能を持つ部屋、安定した収入……もちろん半年に一回のボーナス有りで、そして一通りの家具・家電の用意…これらの条件が飲めないならあなたをネルフから追い出すために職員と力をあわせてグラサン狩りを決行します。答えなくていいです気持ち悪い…こうしてる間にもこの天井のシミがだんだんと増えているんです。答えは声ではなく態度で示してください…あと土に還れ」

ミサト「え?このシミ増えてるの!?この上でなにが起きてるの!!?」

38: 2014/12/22(月) 18:27:18.42 ID:IetqMfntO

シンジ「あ、冬月さんの電話でしょうか?はい、碇シンジです。えぇ、おかげさまで……はい、はい、…はい、はい、……荷物を新しい部屋に…はい、……いえいえー、逆に申し訳ないですよ……はい、防音性はどうでしょうか?…なるほどわかりました。え?あぁ、趣味で楽器をしてるもんですから……あ、あと教科書も新しい部屋に?……good.流石です。はい、はい、はい、……………はい、ありがとうございます!それじゃ、お疲れ様でした。失礼します……」ガチャ

シンジ「よし」

ミサト「いや、よしじゃなくて」

シンジ「よっし!」

ミサト「いや…いやいやいやいや!なに?シンジ君はあたしと同じところですむのが嫌なの?」

シンジ「はい、僕ちょっと潔癖気味なんで…人と一緒に住むとか……ガチで無理です」

ミサト「」

シンジ「来週から新生活か…少し楽しみだなぁ……」


《第一話 完》
To be Continued......?

39: 2014/12/22(月) 18:30:50.06 ID:YC1LRrzKo
主人公っぽいとはいったい……

42: 2014/12/22(月) 18:51:13.23 ID:IetqMfntO
やべ
さげてなかったや

二話目を放り込んだら今日は退散して書き溜めます

43: 2014/12/22(月) 19:01:05.84 ID:IetqMfntO
二話目貼りまーす

45: 2014/12/22(月) 19:02:25.96 ID:IetqMfntO


シンジ「親の都合でこっちに引っ越してきました、碇シンジです。どうぞよろしく!」

オーパチパチパチパチ……


シンジ(ここ先にやってたとこだな……少し授業が遅れてるのかな?)

チカッ!
ユーガットメール

《Are you Evangelion pilot? y/n》

シンジ(…………………。)

カタカタカタカタ……

46: 2014/12/22(月) 19:05:07.23 ID:IetqMfntO


ケンスケ(お、返信がきた…ん?)

《My name is Shinji Ikari. As the third new Tokyo City I said earlier, we have moved in the parent's convenience. Let's give and soon answer to your question. I am a pilot of Evangelion. But, this is so to speak and around the national confidential, must not have not you are welcome generous that sniffing its surroundings. Please pull the hand as long as it has the attachment to now living. Still, let's out to where it exits if to something. 読めないあなたのために訳してあげます。今の生活に愛着があるなら無用に僕の周りを嗅ぎ回らないでください。















どうなっても知らねぇからな?》

ケンスケ「ひっ!」ガタッ!

先生「どうしたー相田ー、虫でもいたのか?」

アッハッハッハッハ…

ケンスケ「すいません…なんでもないです……」

47: 2014/12/22(月) 19:08:07.83 ID:IetqMfntO


バキッ!
シンジ「ぺっ………なに…もう終わり?」

トウジ「うるせぇ!ワシはお前を殴りたおさなイカン!」
バキッ!ドカッ!

ケンスケ「ご、ごめんな?……今の暮らしに愛着はあるんだけどさ…前の戦いでコイツの妹が病院いくほどの怪我しちまってるからさ……」

シンジ「それを早く言えよ馬鹿野郎っ!」バキッ!
ケンスケ「へぶぅ!」

トウジ「ケンスケ!」

48: 2014/12/22(月) 19:10:13.48 ID:IetqMfntO

ガシィ!

シンジ「なんでそれを早く言わなかったんだよ!」

トウジ「!?」ビクッ

シンジ「言ってくれればそれなりだけでも詫びが出来たのに!なんでお前の拳を僕の血で汚さなくちゃならないんだ!」

トウジ「!?」

ケンスケ「碇…?」

49: 2014/12/22(月) 19:11:36.93 ID:IetqMfntO

シンジ「トウジと言ったか…?」

トウジ「な、なんや!」

シンジ「手ぇ、痛くなかったか?」

トウジ「………んなもん!」

シンジ「その妹さんにそんな手で接するつもりか?血で汚れた手で…妹を抱き締められるのか?」

52: 2014/12/22(月) 19:48:12.82 ID:RoVE3neAO

トウジ「……うっ………碇……スマンかった…前の戦いで妹が怪我したときに…自分が目を離したさかいにあんなことが起きて…ワシは…怪我をさせてしまった自分が許せなくって!……それでお前に!」

シンジ「いいんだよ……そんな罪悪感は涙と一緒に流しておきな……」

トウジ「うぅ……っ…碇ぃ…!」

シンジ「トウジ…今度さ、妹さんの見舞いにいってもいいかな?僕も初めての操縦とはいえ報告された通りに周りに人がいないか確認はしてなかったんだ……」

トウジ「うん…っ!いこうや!」

シンジ「そろそろチャイムが鳴る……行こうか」

ケンスケ「お、おう…(困惑)」

55: 2014/12/22(月) 19:54:56.74 ID:RoVE3neAO

シンジ「ん?なにか聞こえる……」


ゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウゥゥァァァンンン

ケンスケ「これって…!」

シンジ「プレイボール!」

ケンスケ「いや、違うから!これ試合開始の合図じゃないから!!甲子園球場でもないから!!!」

トウジ「ててーて、てーてー横ー浜。ててーて、てーてー横浜!」

ケンスケ「トウジは大阪桐蔭しか応援してなかっただろ!警報だよ警報!!シェルターに行かないと!」




サァァァァアアアアア……(木々のさざめき)

トウジ「碇…?」

シンジ「うん、先に逃げて…あれは僕がやらなくちゃいけないから……」

56: 2014/12/22(月) 20:00:06.87 ID:BibItWDCO


ケンスケ「………気を付けてな!ほら、トウジも!」

トウジ「お、おう…碇!帰ってこいよー!」

シンジ「シェルターから出ないでくれよーー!」



トウジ「わかったー!」


シンジ「シェルターから絶対に出ないでくれよーーーー!!」




トウジ「わかったーーーー!!」




シンジ「ほんとに出るなよーーーーーー!」
















シンジ「ありゃ出るわ」

57: 2014/12/22(月) 20:02:30.45 ID:BibItWDCO

レイ「碇くん…非常召集がかかったわ」

シンジ「うん、行こうか…自転車でいくから後ろに乗りなよ」

レイ「え、うん…これでいい?」

シンジ「もう少し強く捕まってた方がいいかな?」

レイ「こう?」

シンジ「そうそう…じゃ、行こうか……」

58: 2014/12/22(月) 20:04:46.40 ID:BibItWDCO

シャーーーーーーーー…




シンジ「そういえば怪我はもう大丈夫なの?」

レイ「えぇ…ギプスを外しても大丈夫なくらいにはなったわ」

シンジ「そうか、そりゃよかった……」

レイ「あ、ここを左に行って」

シンジ「あいよ」シャーーー

レイ「碇くんは……」

シンジ「ん?」

レイ「碇くんはどうしてここにきたの?」

シンジ「ん?んーーー、呼ばれたからってのもあるけど一番はオヤジ殿をぶん殴るためかな?……もう、殴ったけど」

レイ「司令、痛がってたわ…」

シンジ「オヤジ殿もそんなにヤワじゃないよ…」

レイ「そう………着いたわ。ここから地下に行けるわ」

シンジ「急がなくちゃな」

59: 2014/12/22(月) 20:07:24.75 ID:BibItWDCO



ミサト「発進準備!」




シンジ「あ、綾波…ちょっと背中見てくれない?なんかぶつぶつみたいなのできてるかもしんないんだけど」

レイ「発疹が出てるわ…薬塗る?」

シンジ「ごめんね?それじゃあ頼むよ」




ミサト「発進準備!!!」




レイ「塗ったわ……どう?」

シンジ「ありがとう。ちょっと楽になった気がするよ……着替えるから外にいてもらっていい?」

レイ「わかった」

60: 2014/12/22(月) 20:14:09.91 ID:BibItWDCO


ミサト「遅いわよ!なにやってるの!」

シンジ『いやー、ちょっと背中痒くて…綾波に薬塗ってもらってたんだけど……ダメでした?』

ゲンドウ「」

ミサト「まぁいいわ…使徒は今、領海内にいるわ。だから、陸に上がってから町に入ってきた目標を迎撃してもらうことになるわ」

シンジ『わざわざ町にあげるんですか?バカなんですか?作戦部長の肩書き返上してくださいよ…』

リツコ「エヴァは水中での戦闘を考えてないわ…よって専用の装備を作らない限りは海岸での戦闘はお勧めできないわ」

シンジ『なるほど』

61: 2014/12/22(月) 20:17:46.07 ID:BibItWDCO


ミサト「出撃後は敵ATフィールドを中和しつつパレットライフルを一斉射してちょうだい」

シンジ『いやどす』

ミサト「なんで!?」

シンジ『リツコさん、パレットライフル使用時のデメリットを教えてあげてください』

リツコ「パレットライフルを使用した場合、爆撃機並の硝煙、および黒煙が発生……シンジ君が言いたいのはその黒煙によって視界が遮られることを心配してるということなのよ」

ミサト「いいからつべこべ言わずにやりなさい!」

シンジ『いい加減にしろよ!あんたのヒステリーにどれ程の人間が巻き込まれると思ってんだ!』

ミサト「ぐぅ…!」

リツコ「わかったわ。プログレッシブナイフを装備しできるだけ町に入れないように闘って頂戴…」

シンジ『いや、言うことを聞いてみるよ…何かあったらその肩書き返上してもらうから』
マヤ「使徒、上陸!」

シンジ『町中でパレットライフルを一斉射だったよな?……見てろよ』

ミサト「上っ等…!エバンゲリオン、発進!」

62: 2014/12/22(月) 20:22:07.02 ID:BibItWDCO

ガキィン!

シンジ「…っ…つぅ…、このGは慣れないな……」



マヤ『使徒、モニターで確認!会敵します!』

ミサト『行動開始!』

シンジ「目標をセンターに入れて……左手は、添えるだけ…!」

バババババババババ!!!

ミサト『バカ!煙が邪魔で見えない!……あ』

シンジ「だから言ったんだよバカ!作戦部長の肩書き捨てろ!冬月さん!」

冬月『パレットライフルは捨てても使徒にぶつけても構わない…プログレッシブナイフを装備後肉弾戦になる。気を付けるといい……』

63: 2014/12/22(月) 20:25:39.81 ID:BibItWDCO


冬月(葛城1尉は更迭させるべきだな)
ゲンドウ(シナリオ上、彼女は必要不可欠だ)
冬月(お前も必要はないのだがな…)
ゲンドウ(なに…?)




シンジ「やっぱり作戦部長殿は無能だったな……」

シャムシェル〈キュイーー!

シンジ「鞭とか!……そんな趣味ないから!って…うわ!」


ドーーーン!

シンジ「腰うった…ぁ……は!」


トウジ・ケンスケ「「ひぃーィィィィ゛!!」」

64: 2014/12/22(月) 20:27:59.69 ID:BibItWDCO


シンジ「なんでんなとこにいるんだばかやろう!早く乗れ!」

トウジ「お前を応援しようとおもてやなぁ…!」
ケンスケ「エヴァが戦ってるところが見たくてさぁ…!」

シンジ「お前ら後で作戦部長と首揃えて待ってろよ…」

ミサト『シンジ君!その状態じゃ厳しい!撤退を!』

シンジ「無理だ!敵が目の前にいる!逃げ切れる保証は少ない!」

ミサト『それでも撤退を!』

シンジ「だからあんたは無能なんだ!できもしない空論をぶつけ、ダメだったらそいつのせいにする!」

シャムシェル〈キューーイ!

日向『アンビリカルケーブル、断線!』

青葉『非常用電源に変わります!』

65: 2014/12/22(月) 20:31:04.43 ID:BibItWDCO


ドス!

シンジ「ぐぅ…!」

マヤ『初号機、左腹部を貫通!』

トウジ「し、シンジ…?」

ケンスケ「碇!」

シンジ「ぐぅぅうううう……!ぁぁああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」

ザクッ!

シャムシェル〈キュイーーギュイギュイ、キューーーイ!…………









日向『目標、完全に沈黙……おめでとう、シンジ君』

66: 2014/12/22(月) 20:32:52.01 ID:BibItWDCO

シンジ「疲れた……あとのことは頼みます………」

マヤ『お疲れ様です。回収班の手配をしますのでそのまま中にいてください』

シンジ「うっす」







トウジ「スマンかったシンジ…」

シンジ「お?」

ケンスケ「俺達のせいで迷惑かけてしまったしさ………」

シンジ「………いいんだよ。生きてりゃそれだけでいいことなんだ」

トウジ「シンジ…ワシを殴ってくれ!」

67: 2014/12/22(月) 20:34:48.99 ID:BibItWDCO



シンジ「……………………………」





ぺち











シンジ「はい殴った」

トウジ「……え?」

シンジ「思いっきり殴りたいのは山々だけどさ…ここ狭いし、それに妹さんの見舞い行ったときに心配させたくねぇだろ?」

トウジ「シンジぃ……おおきにやでぇ…」

シンジ「でもケンスケてめえは許さん!」バキッ!
ケンスケ「げふっ!(裏拳使いやがった…!)」

68: 2014/12/22(月) 20:49:30.96 ID:BibItWDCO




冬月「ご苦労様だったな…」

シンジ「いえ、それよりミサトさんはいますか?」

冬月「ああ…まだ作令室いると思うが……」

シンジ「good.行きましょう…お灸を据える必要性があります」

69: 2014/12/22(月) 20:52:25.13 ID:BibItWDCO



シンジ「葛城1尉…話があります」

ミサト「シンジ君………」

シンジ「あなたの作戦はどうでしたか?」

ミサト「………!」ギリッ

シンジ「町中で…ライフルぶっぱなして……煙で視界が遮られる………そしてパイロットの命…………ひいては全人類の命を危機にさらした気分はいかがでしたか?」

ミサト「…………あたしは………!」

シンジ「…………………どうだったって聞いてんだろうが!」バン!

マヤ「ひっ!」

70: 2014/12/22(月) 21:05:13.72 ID:BibItWDCO

シンジ「オヤジ殿よぉ!」

ゲンドウ「……なんだ」

シンジ「コイツのヒステリーで全人類の命を救うのには重すぎる……とっとと辞めさせろ」

ゲンドウ「できん」

シンジ「あっそう……何か辞めさせられないわけでもあるってのかよ」

レイ(私は綾波レイ……でも今はちがう。私は今は空気、そう空気になるの……空気、窒素になるの。いてもいなくても良いけど居れば安心できる窒素になるの)

ゲンドウ「ネルフの機密事項を多く知っている…外に出すわけにはイカン」

シンジ「だったら作戦部長とかいう肩書きを外させろよ……そして、新しい人材でも補充してくれ…そうだな、ドイツとかドイツとかドイツとかドイツがあるな。あそこの軍人は規則に忠実で常に現実を見ているし、想像だけでものは言わない…」

ゲンドウ「………考えよう」

71: 2014/12/22(月) 21:07:43.52 ID:BibItWDCO


シンジ「いーや、考えるだけじゃダメだな…実行が伴わないとな」

ミサト「あたしは…辞めたくない!」

冬月「見苦しいぞ葛城1尉!」

ミサト「!」

冬月「シンジ君、我々は君に守ってもらっている立場だ…前向きに検討をさせてくれ」

シンジ「冬月さん…」

72: 2014/12/22(月) 21:10:14.91 ID:BibItWDCO


ミサト「お願いだから…最後のチャンスを………!」

シンジ「最後のチャンス?現場を知らないやつにチャンスをくれ?……ふざけるなよ葛城1尉……あんたの命令に従った結果が今回の闘いなんだよ!戦闘を町の中でやる必要はあったか?町から海までは距離があるからそれまでに食い止めて住民が避難する時間を稼がせるという手は思いつかなかったのか?武器の選択肢は他になかったのか?シェルターの中の人間が誤って外に出てしまうという可能性は思いつかなかったのか?作戦を立てるなら思いつくすべてのことが悪い方向にいくことを考えるべきだ……それもできないか?」

青葉「シンジ君、それは言い過ぎだ!誰にだってミスはあるもんだ!」

シンジ「うるせぇぞ糞ロン毛!マゲをゆってターンXに乗ってからものを言え!」

青葉「あ、はい」

日向「そうだな……シンジ君のいう通りかもしれないな………」

シンジ「ここは…このネルフは!人類にとっては最後の砦なんです!ミスが許されない!ちがいますか!?」

マヤ「それでも限界があるわ…」

シンジ「限界?自分で勝手に作ったリミッターなんて捨てろ!一人じゃ無理なら全員で考えろよ!大人が雁首揃えてただモニターしか見てないでどうすんだ!目の前にあるのは人類滅亡なんだぞ!」

73: 2014/12/22(月) 21:12:40.66 ID:BibItWDCO

リツコ「そうね…誰かに仕事を押しつけて……チームワークが足りなかったのね」

日向(あんたがそれを言うのか)

シンジ「……………チャンスは次だけですからね。綾波、帰ろうよ」

レイ「え、えぇ…」チラ

ゲンドウ「レイ、帰って構わない…」

レイ「わかりました(窒素になりきれなかった……)」

74: 2014/12/22(月) 21:16:08.15 ID:BibItWDCO











リツコ「子供にあんな風にすがるなんて…みっともないものね……彼の方がずっと大人だわ」

ミサト「リツコ…」

リツコ「1週間の独房入りよ…暇なときがあれば会いに来てあげるわ。じゃ」

ミサト「うん………」


ガシャーン!










《第二話 完》
To be Continued......?

85: 2014/12/23(火) 20:06:58.23 ID:YVxdeGTuO
今日は20時45分より三話と四話を載せます

87: 2014/12/23(火) 20:49:58.14 ID:YVxdeGTuO

ガラッ!

トウジ「サクラー、お兄ちゃんやぞー!」

シンジ「お邪魔しまーす」


サクラ「ほんまに邪魔ですから帰ってください」

シンジ「トウジ、帰れってよ。帰ろうぜ」

トウジ「せやな。じゃな、サクラ」


ガラッ
パタン…


ガラッ!
シンジ「ちょいと待ちぃや嬢ちゃん、おかしいやろ」

サクラ「合格!うちは鈴原トウジの妹のサクラ言いますー、よろしゅーにー」

シンジ「僕は碇シンジ、トウジの友達さ」

88: 2014/12/23(火) 20:52:21.15 ID:YVxdeGTuO

サクラ「あれ?兄ちゃんは?」

シンジ「すごいだろ?さっきのやり取りの間に花瓶をとって今新しい水を汲みに行ったんだよ」

サクラ「ほんまに!?」

シンジ「うーー、そやで」

サクラ「嘘なんかホンマなんかはっきりしてほしいわー」

シンジ「ははは…はいお花」ガサッ

サクラ「え?わぁー、ポピーやん!かわえぇ花ありがとうな!」

89: 2014/12/23(火) 20:55:33.93 ID:YVxdeGTuO

シンジ「まぁ、それとは別に大きい花束もあるんだけどね」ガサッ

サクラ「おウチお花やさんなん?」

シンジ「違うよ。僕は花の精霊なんだよ!」

サクラ「ほんまに!?」

シンジ「うそやで」ニッ

サクラ「なんやねんほんまに…おもろい兄ちゃんだわぁ」

シンジ「冗談が好きなんだ…怪我の具合はどう?」

サクラ「んー、ぼちぼちかな?でも、お医者さんももう少しで退院できるゆうてたからもうそろそろかも」

シンジ「ごめんね?この前のドンパチでサクラちゃんを巻き込んだみたいで…ずっと謝りたかったんだ」

サクラ「ええってほんまにー、なんやおもしろいだけやなく辛気くさくもなれるんか」

シンジ「そう言ってもらえるとうれしいよ」

90: 2014/12/23(火) 21:00:04.06 ID:YVxdeGTuO


サクラ「にしても兄ちゃん遅いな…」

シンジ「すぐに来るよ。サクラちゃんのこと大好きだからね」

サクラ「心配性なだけや…シンジさん、これからも兄ちゃんをよろしゅーおねがいしますー」

シンジ「ははっ、よろしゅーおねがいされますー」

ガラ

トウジ「水汲んできたでー」

シンジ「悪いね、そろそろ行かなきゃ…訓練とかあるし」

トウジ「なんや、せわしないな…」

シンジ「ごめん、兄妹水入らずのとこにあんまり水指すのもアレだしさ…」

サクラ「シンジさん、また来てくれる?」

シンジ「いいよ。今度は楽器を持ってきて演奏してあげるから」

サクラ「ほんまに!?………もしかしてうそ?」

シンジ「これはホンマ…また遊びに来るからね」

トウジ「じゃあな!」

シンジ「おぅ、じゃあまた明日!」

91: 2014/12/23(火) 21:04:06.17 ID:YVxdeGTuO




リツコ「シンジ君は62%、レイも45%を越えてきたわね…」

マヤ「二人とも調子がいいみたいですね」

リツコ「まぁ…苦労してるからでしょうね……」

マヤ「?」









シンジ「綾波はさ……」

レイ「なに?」

シンジ「オヤジ殿と仲がいいよな」

レイ「そう?」

シンジ「さっきオヤジ殿と喋ってるの見たけど……オヤジ殿が笑うとか気持ち悪いと思ってな………」

レイ「碇司令を悪く言わないで…」

シンジ「………ごめん」

92: 2014/12/23(火) 21:06:13.33 ID:YVxdeGTuO

レイ「碇君は……」

シンジ「ん?」

レイ「どうしてエヴァに乗るの?」

シンジ「んーー、難しいな……でも、人の命がかかってて自分にしかできないって言われればそれなりの使命感は出るとは思うけど…うん、答えがでないな。今度でいい?」

レイ「構わないわ」

シンジ「ありがとう」ニコ

レイ「……//」

93: 2014/12/23(火) 21:09:06.71 ID:YVxdeGTuO

シンジ「あ、綾波って嫌いな食べ物とかアレルギーってある?」

レイ「お肉は食べられない…でもお魚は大丈夫。どうして?」

シンジ「ん?いや、綾波の昼食見ちゃったらさすがにね……」

レイ「栄養補給の行為でしかないからサプリメントで充分」

シンジ「さすがにサプリメントだけなのは問題があるよ…ちゃんと食事しないと……体がもたないよ?」

レイ「そう……」



シンジ「良かったら……お弁当作ろうか?」

94: 2014/12/23(火) 21:12:17.18 ID:YVxdeGTuO

レイ「え?」

シンジ「独り暮らしで食材をダメにしないようにはしてるんだけど…それじゃあ僕には量が多すぎてさ。それに綾波の体が心配だし……余計なお世話だったかな?」

レイ「………………そうでもない//」

シンジ「そっか!…うん、じゃあ僕はこれで帰るよ。お弁当の中身を考えないといけないもんね!」

レイ「うん……また明日」

シンジ「じゃあ明日、学校で」
















レイ「また、明日………?」

95: 2014/12/23(火) 21:15:39.07 ID:YVxdeGTuO





シンジ「さて、スーパーに来てみたは良いけど……野菜と魚か…魚は人工でもそれなりに種類はあるからな……サバのタツタとほうれん草のゴマ味噌和えは確定かな……卵は……大丈夫なのかな……聞いてなかったや」

リツコ「あら?シンジ君、こんなところで奇遇ね?」

シンジ「ん?あぁ、リツコさん。二時間ぶりですね。本日はお日柄もよく天候にも恵まれてます…一年中夏ですけど」

リツコ「買い物かしら?」

シンジ「えぇ、どこぞの誰かと違ってレトルトで過ごそうとは思わないので」

リツコ「あら、一緒に暮らしてないのにわかるのね?」

96: 2014/12/23(火) 21:17:42.52 ID:YVxdeGTuO

シンジ「えぇまぁ…独房の暮らしはどうでした?」

リツコ「私に聞かないでちょうだい……出る頃には反省して作戦部長としての任務を全うするんじゃないかしら?」

シンジ「だといいですけど……あ、綾波って卵は食べられますか?」

リツコ「レイ?さぁ…お肉は食べられないと思ったけど……多分卵は大丈夫だったと思うわ…どうして?」

シンジ「綾波の学校でのお昼がサプリメントだけだったのでお弁当でもと」

リツコ「あらそう…レイにご執心なわけね」

98: 2014/12/23(火) 21:21:33.83 ID:YVxdeGTuO

シンジ「ちがいますー…はぁー、パイロットの体調管理ぐらい気を配ってくださいよ……」

リツコ「あぁそう…レイといえば、シンジ君はこれから暇かしら?」

シンジ「帰っても一人なのでそれなりに暇ですよ」

リツコ「悪いんだけどレイのIDの期限切れてたの忘れちゃって…これレイに渡してもらえるかしら?」

シンジ「うっかりさんですね…いいですよ。ついでに綾波の家で晩ごはんでも食べることにします……調理器具ってありました?」

リツコ「レイは料理できないから……多分ないわね」

シンジ「オヤジ殿のお気に入りだってのに生活面はからっきしなのか……ホームセンターに連れてってもらえません?色々買いたいので」

リツコ「その前に私の買い物に付き合ってくれないかしら?」

シンジ「レトルトばっかりカゴに入れてる人に付き合えと?……別にいいですけど」

リツコ「言葉が刺さるわね…気にしないけど」

99: 2014/12/23(火) 21:26:01.45 ID:YVxdeGTuO




リツコ「さ、ホームセンターについたわ……あと、私は要らないかしら?」

シンジ「いえ、部屋に無いものも聞きたいのでまだいてください…あ、会計する頃には要らなくなるので帰っても大丈夫ですよ」

リツコ「そう(やけに胸に刺さってくるわね……)」

100: 2014/12/23(火) 21:29:11.62 ID:YVxdeGTuO


シンジ「まずはカセットコンロと土鍋…あと包丁ですね……綾波の部屋って散らかってる方ですか?」

リツコ「散らかるほど物はないけど寂れてる感じはするわ」

シンジ「じゃあ簡単な掃除用具も……テーブルは?」

リツコ「保健室にある薬品台みたいなものならあるわ」

シンジ「却下…テーブルも買います。椅子は……二つかな………食器は?」

リツコ「コップしかないわ」

シンジ「ダウト!」バキッ!
リツコ「めほっ!」

101: 2014/12/23(火) 21:32:58.39 ID:YVxdeGTuO

シンジ「余計な心配させないでください!食器一通りも買わなきゃ……」

リツコ「…………まるで母親ね」

シンジ「そう!綾波の母親はいないんですか?心配すぎて九州からすっ飛んでくるレベルですよ!」

リツコ「彼女に母親はいないわ」



























シンジ「oh……」

リツコ(まだ全てを話すときではないの…ごめんなさいシンジ君………)



102: 2014/12/23(火) 21:36:05.91 ID:YVxdeGTuO





シンジ「……っと、こんなもんですかね」

リツコ「買うわね…」

シンジ「それなりに給料はもらってますし、使徒を倒すたびに頼んでもないのに手当てももらえますからね」

リツコ「それじゃあ私は帰るわ…レイの家までの地図はこれだから、じゃ!」


シンジ「あ、………まぁいいや」

103: 2014/12/23(火) 21:38:42.94 ID:YVxdeGTuO


シンジ「あ、それはここにお願いしまーす」

店員「うーす…これで全部っすね」

シンジ「はーい、ありがとうございます!」

店員「いえいえ、ご利用ありがとうございやしたー!失礼しまーす!」

































シンジ「………綾波いなくね?」


レイ「い、碇君…?」

104: 2014/12/23(火) 21:42:39.23 ID:YVxdeGTuO


シンジ「あ、綾波いるんじゃ………なんで裸なんだよ!家では裸族かよ!僕もだよ!!!……って違うよ!?僕は何を言ってるんだ!」

レイ「服を着たいんだけど……そこにある下着を取りたいからどいてくれる?」

シンジ「わかったよ……後ろ向いてるから着替えたら教えてね?」

レイ「わかった」

105: 2014/12/23(火) 21:44:47.52 ID:YVxdeGTuO

レイ「着替えたわ」

シンジ「ありがとう、よかっ……ないよ!なんで下着姿なのさ!?そそられるよ!あ、ちがう…上着を着なよ!」

レイ「制服しか持ってないわ」

シンジ「」

レイ「……碇君?」

シンジ「一番大事な物がないじゃないか!綾波、人間が暮らす上で一番大切なものは衣・食・住だよ!大事なことだからもう一度言うけど衣!食!住!!だよ!食と住だけじゃダメなんだよ!!!」

レイ「う、うん…」

シンジ「ああ、寒いだろうに……待っててね綾波!今から鍋料理作るから!石狩鍋作るから!!!鮭は人工だけど誠心誠意と真心を込めて美味しく作るから待っててね!」

レイ「う、うん……ありが、とう?」






レイ(ありがとう……?)

106: 2014/12/23(火) 21:48:14.55 ID:YVxdeGTuO






シンジ「さぁ!石狩鍋を作るよ!」

レイ「なにか手伝うことある?」

シンジ「いや、綾波はすわ…………野菜を切ってくれないかな?土鍋大きいの買っちゃったから材料も多く入るし」

レイ「わかった」

107: 2014/12/23(火) 21:50:51.05 ID:YVxdeGTuO


レイ「洗い終わったわ」

シンジ「それじゃあ野菜の皮をむいて一口大にカットするんだ…綾波は包丁持ったときある?」

レイ「ないわ」

シンジ「そう聞いてるよ。だから皮をむくときはこのピーラーを使ってね」

レイ「ぴーらー?」

シンジ「ニンジンをこう…持ってね?ちょっと押しあてながら手前に引くと…」ぴー

レイ「むけた…」

シンジ「やってみる?」

レイ「うん」

シンジ「こう持って…ぴー…っと、そうそういい感じだよ!」

ぴー
レイ「楽しい…」


レイ(楽しい……?これが…楽しい………?)

108: 2014/12/23(火) 21:53:33.24 ID:YVxdeGTuO

シンジ「僕は包丁があるから大丈夫だけど、少し扱いがわかっただけでこんな風に……」ショリショリ…

レイ「むけた…」ぴー

シンジ「これは桂剥きといって普通は大根とかに使う皮のむきかたなんだ」

レイ「すごい…」ぴー

シンジ「包丁の扱いは難しいけど慣れれば段々簡単になるよ…じゃあ、他のも剥いていこうか」

レイ「うん」ぴー…サクッ


レイ「あ…っ」ジワァ…

シンジ「あ、切っちゃった?傷口を洗って待っててね、今絆創膏とってくるから!」

レイ「うん…」

109: 2014/12/23(火) 21:55:03.24 ID:YVxdeGTuO




シンジ「はい、手ぇ出して……」

レイ「ごめんなさい……こんなときどうすればいいかわからないの」

シンジ「ヤっちゃった(テヘッ…ってやればいいんだよ」

レイ「や、やっちゃった…て、テヘ?」

シンジ「ごめん綾波、真に受けなくていいんだ…はい、これで大丈夫!続きやろっか?」

110: 2014/12/23(火) 21:57:32.69 ID:YVxdeGTuO



シンジ「次は具材を一口大にカット…包丁持ってもらうけど大丈夫?」

レイ「大丈夫」

シンジ「そっか、それじゃあ一口大に切っていこう。まずまな板の上では食材を押さえる手は猫の手の形にするんだ」ニャー

レイ「こう?」ニャー

シンジ「これで食材を押さえて、包丁の腹を指の第一関節に当てて…切る!」ストン

レイ「当てて…切る」ストン

シンジ「そうそう!他のも切ろう!」

111: 2014/12/23(火) 22:02:04.27 ID:YVxdeGTuO




シンジ「ダシはあらかじめとっておいたし味噌の準備も大丈夫!あとは煮込んで待つだけだね!」

レイ「碇君は料理が好きなの?」

シンジ「うん、大好きだよ…頑張ったことが目に見えて出てくれるし、味にも影響する……掃除だってそうさ…僕は正直、エヴァに乗るよりはこうしてる方がずっと楽しいよ………」

レイ「葛城1尉と暮らさないのはなぜ?」

シンジ「掃除は好きだよ…料理も好きだ。でも、毎日が大掃除じゃ疲れるだろ?料理だってその人に合った料理を作らなきゃいけない……人のために何かをするってことは僕にとっては凄く疲れるんだよ……」

112: 2014/12/23(火) 22:06:10.85 ID:YVxdeGTuO

レイ「今も……私のために疲れてるの?」

シンジ「ん?……これはいい疲れだから大丈夫だよ。幸せな疲れさ…エヴァから降りて初めてわかる疲れだ」

レイ「私は……わからない。何が楽しいのか…何が幸せってことなのか………」

シンジ「それはそこら辺に散らばるほどあるよ……そしてそれを見つけたとき、生きている実感がするんだ」

レイ「生きている…実感………」

113: 2014/12/23(火) 22:09:43.86 ID:YVxdeGTuO

シンジ「さ、難しい話はまた今度!いい感じに煮えた頃だよ!味噌を溶いて……………あとちょっと」
























シンジ「よし!」
パカッ


ほわぁぉぁ…


レイ「わぁ…良い香り……」

シンジ「さ、食べよう綾波…幸せな疲れへのご褒美だ」

レイ「うん…」

114: 2014/12/23(火) 22:13:38.58 ID:YVxdeGTuO


レイ「ぅ…っぷぅ…」

シンジ「綾波…結構食べられるんだね……余裕もって四人前作ったのにもうなくなっちゃうよ……」

レイ「美味しかったから…つい」

シンジ「いいんだ……その言葉が僕を幸せにしてくれるから……あれ?あの眼鏡って……」


スタスタスタ…

レイ「この眼鏡は碇司令からもらったものなの……」

シンジ「オヤジ殿から……?」

115: 2014/12/23(火) 22:18:33.86 ID:YVxdeGTuO

レイ「私がケガをした原因……エヴァ零号機の起動実験で事故が起きたの………それで私を救おうとして手に火傷を……そしてその時に司令が掛けてた眼鏡がこれなの」

シンジ「オヤジ殿が……綾波を?………そっか………………」

レイ「私がエヴァに乗るのは皆との絆……あなたがエヴァに乗るのは……どうして?」

シンジ「おいおい…また今度に保留した質問を今言うのか?………オヤジ殿に認められたいのが1割、世界の危機を救うためが2割……」

レイ「残りの7割は?」

シンジ「ひみつ……機会が来たらその時に話す……それで今は勘弁してほしいな」

レイ「そう………」

シンジ「あ、そうだ。鍋の中身は明日にとっといた方がいいよ…鍋にはシメというものがあってな?鍋の残りで別のおいしい料理を作るんだ!」

レイ「明日も来てくれるの?」

シンジ「綾波が嫌じゃないならね」

116: 2014/12/23(火) 22:21:42.70 ID:YVxdeGTuO

シンジ「ありがとう……じゃ、おやすみ」

レイ「気を付けて…また明日」





レイ(そう、また明日…)






コンコン
レイ「?」

ガチャ
シンジ「ごめん綾波、さっきぶり!」

レイ「碇君?どうしたの?」

シンジ「いや、本来の目的を忘れちゃってて…はいこれ」

レイ「IDカード?」

シンジ「リツコさんに渡すように頼まれてたの忘れちゃってて…」

レイ「や、やっちゃった…テヘ?」

シンジ「忘れちゃった テ……綾波、それはもう忘れていいから……」






レイ(これも……幸せ?)


《第参話 完》

To be Continued......

119: 2014/12/23(火) 23:04:06.54 ID:YVxdeGTuO

[思うところがあるので3日ほど留守にします ごめんなさい 諜報部の方には申し訳ありませんが3日は手を出さないでください  1週間の独房生活を乗り越えたミサトさんへ… 部屋は勝手に片付けてご飯も用意したので食べてください。断じて毒は入っていませんので安心して食べてください  
碇シンジより 

P.S. やっぱりあんな部屋で暮らしたくないです]



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?」

諜報部「逃げられちゃいました☆(テヘ」

120: 2014/12/23(火) 23:09:24.29 ID:YVxdeGTuO

ミサト「さっさと追いなさいっ!!!」

ミサト「まったく・・・昨日、帰ってきてみれば部屋はめっちゃきれいになってるし、テーブルにおいてあったご飯も妙にビールとの相性がいいし・・・・・・・・・なんなのよ!」

121: 2014/12/23(火) 23:11:07.23 ID:YVxdeGTuO





1日目







~~~♪~♪♪~♪~♪♪~♪~~~~♪~♪~♪♪~~~~♪

シンジ「ありがとうございました」ペコ

ワーパチパチパチパチ・・・

サクラ「シンジ兄ちゃんすごーい!」パチパチ

シンジ「ありがとう・・・ごめんね?もういかなきゃ・・・」

トウジ「先生ぇ・・・イカした特技があったんやなぁ・・・感動した!」

122: 2014/12/23(火) 23:13:07.02 ID:YVxdeGTuO

シンジ「トウジ、悪いけど黒い服来た人たちが来たら『どっかにいった』とでも言ってくれないかな?あと、チェロも預かってもらえると助かる」

トウジ「任せとき!・・・なんでそんなに急いどんねん?」

シンジ「[ネルフ部所対抗3日間耐久鬼ごっこ大会]をやっててね・・・そのミッションの1つとして人前で演奏しなくちゃならなかったんだ」

トウジ「なんやネルフも暇そうやな・・・ほなわかった任せとき!」

シンジ「ありがとう!また今度な!」

123: 2014/12/23(火) 23:15:46.52 ID:YVxdeGTuO







ミサト「で?シンジ君はここで何をしていったの?」


トウジ「先生ならサクラの病室で演奏会してどっかに行ったです。どこに行ったかは知りません!」

ミサト「はあ!?演奏会ぃ!?」

トウジ「そです。いやー、あんな感動したんわ初めてですわ……」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・撤収!」



トウジ「鬼ごっこお疲れさんですー」

ミサト「誰も鬼ごっこなんてやってないわよ!!!」

124: 2014/12/23(火) 23:17:40.40 ID:YVxdeGTuO





シンジ「さて次は……と」

























ミサト「はぁ!?ネルフに来ただぁ!!?」

125: 2014/12/23(火) 23:22:08.44 ID:YVxdeGTuO

マヤ「え、えぇ……手作りのチーズケーキを置いていってくれましたよ?」

ミサト「……………私の分は!?」

マヤ「給湯室の冷蔵庫に……」

ミサト「ありがとう!」




































ミサト「違うのよ、シンジ君の場所知らない?」ムッシャ

マヤ「私はちょっと………」

ミサト「見かけたら教えて!」

マヤ「あ、…………」

126: 2014/12/23(火) 23:25:55.45 ID:YVxdeGTuO

マヤ「行っちゃった…………。これで良かったのシンジ君?」






シンジ「ナイス子芝居!ありがとうございます。これ、皆さんでどうぞ……」

マヤ「わぁ!シュークリーム!これも作ったの?」

シンジ「はい、初めてなんで美味しいかは心配ですけど…」

マヤ「チーズケーキがあれだけ美味しかったんだもん。こっちも期待させてもらっちゃおうかな?」

シンジ「そんなに言われると………惚れてしまうぜ」

マヤ「残念、わたし男って嫌いなの」

シンジ「」

マヤ「でも今回は応援してるからがんばってね!」

シンジ「はーい」

127: 2014/12/23(火) 23:29:35.59 ID:YVxdeGTuO




レイ「碇、君……ですか?」

ミサト「そう!見かけなかった?」

レイ「さっきまでここでいっしょにご飯食べてましたけど……」

ミサト「ごーーはーーーんーーーー!?何食べたのよ!」

レイ「き、昨日の…タラ鍋の余りで締めの料理を……」

ミサト「ターーラーなーーべーーーーー!!!?し、締めの料理は!?」

レイ「トマトソースとチーズを入れてうどんにしてくれました(こ、怖い…これが恐怖なのね……)」

128: 2014/12/23(火) 23:32:46.51 ID:YVxdeGTuO

ミサト「味は」

レイ「ポカポカして美味しかったです」

ミサト「トマトとチーズがうどんに……?じゃーなーくーてー!」

レイ「碇君がこれを…」

ミサト「お弁当?……なにか挟まってる?」

[シャバの空気を久しぶりに浴びたミサトさんへ
お弁当を作っておきましたのでぜひ、召し上がってください
後二日間は捕まるつもりはサラサラないので追っかけてきても僕は逃げます。ざまぁみろ。
・それでも追いかけてくるならお弁当を各所に用意しますのでお腹に余裕があるなら食べてください。そのまま太って海に浮かべば皆、多少はウケますので、安心して食べてください。
・さて、今僕がいるのは何処でしょうか?正解は駅です。僕も疲れているので近場の駅にいると思います。探す探さないは自由なのでそれこそ自由に励んでください。でも、流石に駅にお弁当は置けないので駅弁を食べてください。北海道の海鮮弁当が僕は好きです。

P.S.あと、諜報員の皆さんはもう僕が買収したので使えません]


ミサト「」プルプルプルプル…

レイ「葛城1尉…?」

ミサト「あんにゃろう!」だっ!




レイ「あ、お弁当……いつの間に………」カラッポ…

129: 2014/12/23(火) 23:37:32.87 ID:TCnrbfVuO

シンジ「綾波、ありがとう…助かったよ」

レイ「いいの……でも、葛城1尉は困ってた」

シンジ「鬼ごっこじゃあっちが鬼だからね。子の僕は逃げないと……明日明後日は来れなくなりそうだから冷蔵庫に作り置きを置いといたから。じゃ」

レイ「うん、気をつけて…」















ミサト「どーこ行ったー!!!」


「みーさとさん!」



ミサト「あ゛ぁ゛っ!?………シンジ君!!?」

シンジ「ばいばーい」ぷしゅー…ガタン

ミサト『あ、ちょっ!…おいこらー!』
駅員『何をやってるんですか!?危ないですよ!!』
ミサト『じゃかわしぃー!!』

ガタンガタン…

シンジ「よし、1日目はクリア……音楽聴きながら寝よ………」

130: 2014/12/23(火) 23:43:11.02 ID:TCnrbfVuO

2日目
ケンスケ「あれ?もう行くのか?」

シンジ「時間がないもんでね…泊めてくれてありがとう。ミサトさんが来たらこれわたしてあげて。じゃ」

ケンスケ「お、おう…気をつ……いないし」



ケンスケ「弁当箱?」スンスン


ケンスケ「というわけです」

ミサト「で、弁当とシンジくんは?」

ケンスケ「それがそのぉー……食べちゃいました」

ミサト「食べちゃいましただぁ!?ふざけないで!!あれのためにどれだけの交通費と労力を使ってると思ってるの!!!」

ケンスケ「お詫びに……ミリ飯どうですか?」

ミサト「貰うわよ!」

ケンスケ「あとこれ碇からの手紙です…」

ミサト「貸して!」

[拝啓・年を食ったセーラームーン様へ






















ごめんなさい特に書くことなかったです

P.S.・





















やっぱり特に書くことなかったです]


ミサト「なん、っなのよーーーーーっ!!!」バリィ!

131: 2014/12/23(火) 23:48:07.72 ID:TCnrbfVuO

3日目・午前3時


ミサト「シンジ、君…………どこぉー………?」ハァハァ…

シンジ「ここだよー」

ミサト「シンジ君!!」

シンジ「あーあー…そんなにボロボロになって……ホントにサービスサービスしてどうするんですか?もはやメロスもびっくりですよ」

ミサト「やっと…捕まえた……はは」

シンジ「お疲れさまでした……ちょっと場所移動するので後ちょっとだけ頑張ってくださいよ…肩貸しますから」

132: 2014/12/23(火) 23:50:09.21 ID:TCnrbfVuO





ミサト「ここは?」

シンジ「まだ秘密です。あと二時間もしないで夜明けが来る筈です……その時に分かりますよ。さ、椅子に座って…ちょっと早いけど朝ご飯にしましょう」

ミサト「………いただきます」

シンジ「お味は?」

ミサト「おいひぃ…」

シンジ「良かった…」ニコ

133: 2014/12/23(火) 23:54:11.33 ID:TCnrbfVuO

ミサト「そろそろ教えてくれない?こんな手のこんだことした理由を……」

シンジ「いや、独房の中の生活で生活リズム崩れてそうだなーって……」

ミサト「……………それだけ!?それだけのためにこんなことしたの!?」

シンジ「そういった方が僕っぽいでしょう?」

ミサト「フフッ……それもそうね………」

シンジ「ほら、日の出ですよ」

ミサト「ん?わぁ~~………」

シンジ「なかなか綺麗な景色でしょ?」

ミサト「キレイねー………あー、今光合成してる気がする~~~」ノビー

シンジ「これを守りたいんですよ…こういう景色を綺麗だって言える………ささやかな幸せを守りたいんです」

ミサト「出来るわよあなたなら……」

シンジ「ははっ、その為には作戦も必要でしょ?」

ミサト「それもそうね……」

シンジ「ひと眠りしたら帰りましょうね」

ミサト「うん、おや……す、み………」

134: 2014/12/23(火) 23:55:36.74 ID:TCnrbfVuO


















シンジ「いや、寝すぎだから!今何時だよ!?今午後7時だよ!!」

ミサト「だいじょうぶよぉ。バスだってあるんだか………無い?ウソ!?」

シンジ「そりゃこんな片田舎に遅くまでやってるバスなんてないでしょうよ!」

135: 2014/12/24(水) 00:03:49.55 ID:LU2JeZGNO

ミサト「まさか帰りが歩きになるなんて……」

シンジ「そりゃ僕のセリフでしょう……お昼頃からちょくちょく起こしに行ったのに……ミサトさん、やっぱりリズム狂ってますって」

ミサト「狂う原因になった奴から言われたくなかったわ……」

シンジ「そりゃどーも……なんかぁパッ!!!っとなる物出てこないかな………」

ミサト「こんなとこにあるわけ無いでしょ………」

136: 2014/12/24(水) 00:07:53.22 ID:LU2JeZGNO

パッ!!!

シンジ「出たァ!!!」
ミサト「閉店ガラガラ、シャットアウト!!!………はあ?」

シンジ「いやいや、いやいやいやいや…場が白けるのを僕のせいにしようとしないでもらえる!?自分で言っておいてそりゃないわ………」





リツコ「アナタ達……お笑い合宿でもしてたの?」


シンジ・ミサト「ごめんなさい…」ホールドアップ

137: 2014/12/24(水) 00:12:59.29 ID:LU2JeZGNO







ミサト「いやー、持つものは友人よねぇ!」

リツコ「シンジ君、ミサトにお酒飲ませたの?」

シンジ「いやいや、買えるわけ無いでしょう……僕はまだ未成年ですから」

リツコ「まぁいいわ…悪いニュースと悪いニュースと悪いニュースがあるんだけどどれから聞きたいかしら?」

シンジ「悪いニュースしかないじゃないか!…………じゃあ三番からで」

リツコ「F.A?」

シンジ「いや、ミリオネアじゃないから」

リツコ「使徒が第三新東京市にむかって来てるわ」

138: 2014/12/24(水) 00:15:04.31 ID:LU2JeZGNO






ミサト「リツコ……………………………2ばんは」

リツコ「選ばせて悪いけど答えはいつもひとつしか用意しない主義なの」

ミサト「初めて聞いたわよその主義…………てか、マジ?」

リツコ「大マジよ…おかげで査察隊に大打撃を被ったわ………」

シンジ「出撃は?」

リツコ「これからよ」

シンジ「はぁ………ミサトさん、何か案はありますか?」

139: 2014/12/24(水) 00:17:19.19 ID:LU2JeZGNO

ミサト「査察隊がダメってことはこっちからエヴァで様子を見るしかないわね……」

シンジ「えーーーーーーーーーーーーーーーーー、ーーーーーーーーーーー?」

ミサト「無駄に伸ばさない!」

シンジ「無人機でもう一度査察お願いできません?査察隊がダメになるって相当だろうに………」

リツコ「無人機ごとやられたわ……行くしかないわ」

シンジ「まじかよ………」

140: 2014/12/24(水) 00:29:31.65 ID:LU2JeZGNO

ミサト「さ、シンジ君!用意はいい?」

シンジ『行きたくないなぁ………』

マヤ「シンクロ率が露骨に下がりました!」

ミサト「大丈夫よ!独房生活を抜け出してあたしも変わったの……信じて!何かあったら殴っても構わないから!!」

シンジ『言ったな!?なぐってもいいんだな!!?今回不安しかないんだけどどーすんのさ!!!』

マヤ「あ、シンジ君!シュークリームおいしかったよ!」

シンジ『そりゃよかったです!今度は何が食べたいですか?大抵のリクエストなら応えられますけど?』

マヤ「じゃあ~……フォンダンショコラ!」

青葉「あ、俺ブッシュドノエルで」

日向「こら!出撃前だぞ!チーズスフレお願い致します!!!」

シンジ『冬月さんはどうします?』

冬月「私はエクレアを所望しよう……碇、お前はどうする」

ゲンドウ「………………………………………くずき
ミサト「エバー初号機、発進!!!」









ミサト「え?」

141: 2014/12/24(水) 00:52:06.18 ID:LU2JeZGNO

青葉「!?…目標内部に高エネルギー反応!」


◆<ラー


ミサト「なんですって!?」

青葉「円周部を加速、収束していきます!」

リツコ「まさか!」

ミサト「だめ!よけて!」

シンジ「え!?無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!!!!!氏ぬから!!!絶対に氏ぬから!!!!よけられるわけねーじゃん!!今すぐロックはずせよぉぉおおお!!!!!ミサトてめ覚えtうあ゛あ゛あ゛あ゛ああ゛ああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああ゛ああ゛ああ!!!!」













ミサト「や、やっちゃった……て、テヘ★」

日向「パイロット回収完了!シンジ君からの伝言です『ぶっころ』」

リツコ「良かったわねミサト。氏刑執行まで時間があるわ」



〈第4話 完〉
To be continued.....
シンジ:うわああああああ!ミサト:シンジ君!

151: 2014/12/25(木) 22:30:08.41 ID:5wEcWpd/O



ミサト「ケイジへ行くわ。みんな後よろしく!」

日向「パイロット、脳波乱れています、心音微弱!」

リツコ「早くパイロットに救命措置を!!!」

日向「はい!………パルス確認!」

リツコ『早くシンジ君を救命室に!』

ミサト「シンジ君…………」

152: 2014/12/25(木) 22:32:08.48 ID:5wEcWpd/O






青葉「敵、荷粒子砲命中、ダミー蒸発!」

ミサト「次!」

青葉「12式自走臼砲消滅!」

ミサト「…なるほどね、シンジ君が不安になったのがやっとうなずけたわ………」

リツコ「あなたの命令で今は氏にかけだけどね」

ミサト「うぅ……わかってるわよ…………」

153: 2014/12/25(木) 22:34:03.19 ID:5wEcWpd/O


職員「あのー、ちょっとよろしいでしょうか?」

ミサト「どうぞ」

職員「これまで採取したデータによりますと、目標は一定距離内の外敵を自動排除するもの、と推測されます」

日向「エリア侵入と同時に荷粒子砲で100%狙い撃ち……更にはエリア外から攻撃を仕掛けても向こうから攻撃が来るとなるとエヴァによる近接戦闘は、もはや自爆行為ですね…………」

ミサト「A.T.フィールドはどう?」

職員「健在です。相転移空間を肉眼で確認できるほど、強力なものが展開されています」

マコト「誘導火砲、爆撃などの生半可な攻撃では、泣きを見るだけですね、こりゃあ」


154: 2014/12/25(木) 22:38:20.93 ID:5wEcWpd/O

ミサト「攻守ともにほぼパーペキ…まさに空中要塞ね。で、問題のシールドは?」

職員「現在目標はわれわれの直上、第3新東京市ゼロエリアに侵攻、直径17.5mの巨大シールドがジオフロント内、ネルフ本部に向かい穿孔中です(パーペキwwwww)」

日向「敵はここ、ネルフ本部へ直接、攻撃を仕掛けるつもりですね(パーペキwwwwww)」

ミサト「しゃらくさいわねーめんどくさくてめんどくさくてしょうがなくなるわー……で、到達予想時刻は?」

職員「えーと…………あ、明朝午前0時06分54秒、その時刻には22層全ての装甲防御を貫通して、ネルフ本部へ到達するもの、と思われます」

ミサト(後10時間足らずか…)

155: 2014/12/25(木) 22:39:57.79 ID:5wEcWpd/O

青葉「敵シールド、第一装甲版に接触!」

ミサト「で、こちらの初号機の状況は?」

リツコ「胸部第3装甲板まで見事に融解。機能中枢をやられなかったのは、不幸中の幸いだわ」

マヤ「後3秒照射されていたら、アウトでしたね」

ミサト「なんかすっごいシンジ君に申し訳がたたないわ………」

作業員「3時間後には換装作業、終了予定です」

ミサト「了解。零号機は?」

マヤ「再起動自体に問題はありませんが、フィードバックにまだ誤差が残っています」

リツコ「実戦は…」
ミサト「まだ無理ね」

156: 2014/12/25(木) 22:43:52.90 ID:5wEcWpd/O




ミサト「それで、初号機専属パイロットの容体は?」

マコト「身体に異常はありません。神経パルスが0.8上昇していますが、許容範囲内です」

シゲル「敵シールド到達まで、後9時間55分!」

リツコ「状況は芳しくないわね………」スパー

マコト「白旗でも揚げますか?」

ミサト「何言ってんの!10時間しかないんじゃない!10時間もあると考えればいいのよ!!!………それに、ちょっち、やってみたいことがあるの」

リツコ「?」

157: 2014/12/25(木) 22:45:57.19 ID:5wEcWpd/O






冬月「目標のレンジ外、超長距離からの直接射撃かね?」

ミサト「そうです。目標のA.T.フィールドを中和せず、高エネルギー収束帯による一点突破しか方法はありません」

冬月「MAGIはどう言ってる?」

ミサト「スーパーコンピューターMAGIによる回答は、賛成2、条件付き賛成が1でした」

冬月「勝算は8.7%か……」

ミサト「それでも最も高い数値です」

ゲンドウ「反対する理由は無い。やりたまえ、葛城一尉」

ミサト「はい!」




リツコ「しかし、また無茶な作戦を立てたものね、葛城作戦部長さん?」

ミサト「無茶とはまた失礼ね。残り9時間以内で実現可能、おまけにもっとも確実なものよ?」

リツコ「これがねぇ……でも、この作戦に必要なポジトロンライフルだけど、うちのじゃそんな大出力に耐えられないわよ。どうすんの?」

ミサト「決まってるでしょ、借りるのよ」

リツコ「借りるって、まさか…」

ミサト「そ。戦自研のプロトタイプをね……!」




リツコ「残念ね、ミサト……あなた作戦部長らしくなってきたわ」

158: 2014/12/25(木) 22:52:35.31 ID:5wEcWpd/O






ミサト「以上の理由により、この自走陽電子砲は、本日15時より、特務機関ネルフが徴発いたします。いうこと聞かないと月に変わってお仕置きしちゃうからそこんとこよろしく」

ウゲーソリャネーヨー

ミサト「聞こえてるからね?」

戦自「かと言って、しかし、そんな無茶な願いは………」

ミサト「可能な限り、原形をとどめて返却するよう、努めますので。…………では、ご協力、感謝いたします」


ミサト「いーわよ、レイ!持ってってー!精密機械だから、そーっとねー!」


バキバキバキ…!




159: 2014/12/25(木) 22:54:20.07 ID:5wEcWpd/O

日向「しかし、A.T.フィールドをも貫くエネルギー算出量は、最低1億8千万キロワット………それだけの大電力を、どこから集めてくるんですか?」

ミサト「決まってるじゃない?………日本中からよ!」・



『番組の途中ですが、ここで臨時ニュースをお伝えいたします。本日、午後11時30分より明日未明にかけて、全国で大規模な停電があります。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。』

トウジ・ケンスケ「「???」」

『繰り返しお伝えいたします。本日午後11時30分より、明日未明にかけて、全国で大規模な停電があります。皆様のご協力をよろしくお願いいたします』

160: 2014/12/25(木) 22:55:53.91 ID:5wEcWpd/O






オペレータ『敵シールド、第7装甲版を突破!』

ミサト「エネルギーシステムの見通しは?」

オペレータ「現在予定より3.2%遅れていますが、本日23時10分には、何とかできます」

ミサト「good,ポジトロンライフルはどう?」

作業員「そりゃもう!技術開発部第三課の意地にかけても、後3時間で形にして見せますよ!」

ミサト「矛は出来た……問題は盾だけど………」

リツコ「それはもう、盾で防ぐしかないわね……見たまんまだけど」

マヤ「これが…盾ですか?」

リツコ「そう、SSTOのお下がり。見た目はひどくとも、もともと底部は超電磁コーティングされている機種だし、あの砲撃にも17秒はもつわ。二課の保証書付きよ?」

162: 2014/12/25(木) 22:59:43.51 ID:5wEcWpd/O
ミサト「それは結構。狙撃地点は?」

日向「目標との距離、地形、手頃な変電設備も考えると、やはりここですね」

ミサト「フーン、確かにいけるわね…」


ミサト「よし、狙撃地点は二子山山頂!作戦開始時刻は明朝0時、以後、本作戦を、ヤシマ作戦と呼称します!」

日向「了解!」

ミサト(後は、パイロットの問題ね…)

職員「初号機パイロットの意識が戻ったそうです。検査数値に問題なし」

ミサト「そう。では作戦は予定どおりに……」

職員「了解」

リツコ「でも、彼、もう一度乗るかしら?」

ミサト「乗るわよ……誰が何を言わなくてもね………二子山決戦、急いで!」

163: 2014/12/25(木) 23:06:28.84 ID:5wEcWpd/O








(氏にたくないなー……あれ?まだ氏んでないよね……?)

(いやいや、いやいやいやいや!考えられる時点で生きてるはずだよ!)

(…………でも、これはこれでいいかもな)

(………綾波に料理の『あいうえお』の『あい』は教えられたしミサトさんとは仲直りできたと思うし)

(………いやいや!こうなったの誰のせいだよ!?年を食ったセーラームーンのせいだろうが!ぶん殴るまでは生きておかないと………)

(起きろ!起きるんだ!)

(あー起きられないよ………よくあるんだよね、コレ………明晰夢っていうの?意識有るけど起きられないっていうヤツ…あれだよね?いやーこまったもんだよね)

(…………もしかして氏んじゃうの?僕氏んじゃうの?そりゃないよ!!!まだ約束だって果たしてないのに!………約束?)

《全くだよ!!!》

(は?なにあんた……あ、もしかしてあれ?神様?)

《僕だって予想してなかったよ!!!僕との約束守ってもらうまでは君には生きてもらわなきゃ困るんだよ!!!だから!君の目を今覚まさせるから!》

(ちょっ!アンタなんだろ!?ka…



シンジ「神様!!!………はっ!……………天井のシミが………………19個も増えてる………!」

164: 2014/12/25(木) 23:07:36.01 ID:5wEcWpd/O

レイ「い、かり…君?」

シンジ「ん?あぁ…綾波…?」

レイ「明日、午前0時より発動される、ヤシマ作戦のスケジュールを伝えます。碇・綾波の両パイロットは、本日17:30、ケイジに集合。18:00初号機および零号機起動。18:05、発進。同30、二子山仮設基地到着。以降は別命あるまで待機。明朝日付変更と同時に作戦行動開始」

シンジ「ゴメン長い。あと、布団のあと顔についてるよ」

レイ「これ、新しいの」

シンジ「ねぇ聞いてる!?」

レイ「寝ぼけて、その格好で来ないでね?」

165: 2014/12/25(木) 23:09:36.76 ID:5wEcWpd/O

シンジ「ん?…やだっ!…綾波さんのエOチ!こんな格好にして乱暴するんだろ!?工口同人みたいにっ!…………みたことないけどね!………………………ごめん」

シンジ「謝ってばかりいるな…僕」

レイ「大丈夫?食べられる?」

シンジ「何も、食べたくないかな……」

レイ「60分後に、出発よ。食べなきゃ……」

シンジ「こんな時のためにウィダー全種類をポケットに………あぁ、裸なんだった」

166: 2014/12/25(木) 23:10:42.93 ID:5wEcWpd/O

レイ「ええ、そうよ……碇君はエヴァに乗るのが怖い?」

シンジ「ははっ…いつも怖いよ。綾波はまだあれに乗って、恐い目にあったことが無いからそんなことが言えるんだろうけど……いや、一度事故が起きたんだから無いって事はないんだろうけど正直もうあんな神経とか諸々すり減るようなことはしたくないな…」

レイ「じゃ、寝てたら?」

シンジ「寝てたらって…?そんな器用な生き方出来ないよ!」

レイ「初号機には私が乗る。碇君が起きなかった時のために赤城博士が初号機のパーソナルデータの書き換えの用意しているわ」

シンジ「リツコさんが?」

レイ「じゃ、葛城一尉と赤城博士がケイジで待っているから……」

167: 2014/12/25(木) 23:12:18.95 ID:5wEcWpd/O

















「さよなら」















シンジ「そりゃないよ……まったく!」ガバッ

168: 2014/12/25(木) 23:19:36.07 ID:5wEcWpd/O

ミサト「では本作戦における、各担当を伝達します」

ミサト「シンジ君。」

シンジ「はい」

ミサト「初号機で砲手を担当」

シンジ「はい、わかったので殴らせて下さいこん畜生め」

ミサト「レイは零号機で防御を担当して」

レイ「はい」

リツコ「これは、シンジ君と初号機の方が、シンクロ率が高いからよ。今回はより精度の高いオペレーションが必要なの」

レイ「わかっています」

リツコ「陽電子は地球の自転、磁場、重力の影響を受け、直進しません。その誤差を修正するのを、忘れないでね………正確に、コア一点のみを貫くのよ」

シンジ「狙撃か……」

リツコ「大丈夫、あなたはテキストどおりにやって、最後に真ん中のマークがそろったらスイッチを押せばいいの。後は機械がやってくれるわ。それと、一度発射すると、冷却や再充填、ヒューズの交換などで、次に撃てるまで時間がかかるから」

シンジ「どのぐらいですか?」

リツコ「おおよそ15秒ね……盾が保つのは17秒だから正直一発で仕留めて欲しいところね」

シンジ(大ピンチ、って事か…主に綾波が)

169: 2014/12/25(木) 23:22:32.67 ID:ling/l8BO


レイ「私は…私は初号機を護ればいいのね」

リツコ「そうよ」

レイ「いやどす(言ってみたかった……)」

ミサト「じゃあ時間よ。」

レイ(!?)

ミサト「2人とも着替えて」

シンジ・レイ「「もう着ています」」

ミサト「あ、ホンマや」

170: 2014/12/25(木) 23:25:25.72 ID:AGPgT2hpO









シンジ「氏にたくないな…」

レイ「どうしてそういうことを言うの?」

シンジ「僕がいっつもアクティブにやっているから思ってないんだろうけど僕はいつだって氏と隣り合わせなんだ……だから自分が氏ぬことがこれ以上なく怖い」

レイ「あなたは氏なないわ…………私が守るもの」

シンジ「そりゃ僕は助かるかもしれない!でも、綾波は……?」

171: 2014/12/25(木) 23:27:20.85 ID:AGPgT2hpO

シンジ「…………綾波がこれに乗るのはみんなとの絆だから…だったよね?」

レイ「えぇ…」

シンジ「僕はね?約束だからだよ……」

レイ「約束?」

シンジ「そう…約束」

レイ「誰との?」

シンジ「それは言えないけど……みんなのための約束」

レイ「そう………」

シンジ「それでも僕は綾波は強いと思ってる」

レイ「私にはほかに何も無いもの」

シンジ「ほかに何も無いって…おい!」

レイ「時間よ。行きましょ……」











「じゃ、さようなら」

172: 2014/12/25(木) 23:31:14.08 ID:AGPgT2hpO

時報『ただいまより、0時0分0秒をお知らせします』


ピッ

ピッ


ピッ





ポーン

日向「作戦、スタートです!』

ミサト「シンジ君、さっきは私のせいであんな目にあわせたことを謝るわ………あとで殴ってもいいし要望があるならあたしを辞めさせたって構わない…………」

シンジ『辞めさせたところですぐに補充が来ないなら意味ないですし………それに今はあなたを信じてますから』

ミサト「日本中のエネルギー、あなたに預けるわ………頑張ってね!」







シンジ「いっつも頑張ってますよ!」

173: 2014/12/25(木) 23:34:20.55 ID:AGPgT2hpO

ミサト「第一次、接続開始!」

日向「第一から、第803管区まで、送電開始!」

オペこ「電圧上昇中、加圧域へ!(あ、なんか牡蠣食べたくなってきた)」

日向「全冷却システム、出力最大へ!」

オペお「温度安定、問題なし!(やっぱ鍋かなー鍋だよなー)」

オペレータ「陽電子流入、順調なり(順調にいけば鍋パできるな)」

ミサト「第二次、接続!」

オペこ「全加速器、運転開始!(牡蠣鍋か……やっぱりキムチ鍋風だよな)」

マヤ「強制収束器、作動!」

オペすけ「全電力、二子山増設変電所へ!第三次接続、問題なし!(問題ないから問題ないから早く鍋をだな!)」

ミサト「最終安全装置、解除!」

日向「撃鉄起こせ!」

シンジ『あいよ!』ガシャン!

オペお「地球自転、および、重力の誤差修正、プラス0.0009。電圧、発射点まで、後0.2!」

日向「第七次最終接続、全エネルギー、ポジトロンライフルへ!……8、7、6、5」

マヤ「目標に高エネルギー反応!」

◆<ラー……

日向「4、」

リツコ「何ですって!」

日向「3、2、1!」

ミサト「発射!」



シンジ「いっけえぇぇぇぇぇえええ!!!!!」バシュッ!


シンジ「なっ!?」ぐにゃあぁぁ~~~
光の衝突!
湾曲する弾道!!
互いに当たらず……!!
シンジ、理解が追いつかず疑問の声………
ところがどっこい……これが現実!!!

シンジ「ぐぅッ………!」

174: 2014/12/25(木) 23:38:38.08 ID:AGPgT2hpO

ミサト「ミスった!」

青葉「敵シールド、ジオフロントへ侵入!」

ミサト「第二射、急いで!」

日向「ヒューズ交換!再充填開始!」

オペこ「銃身、冷却開始!」


マヤ「目標に再び高エネルギー反応!」

ミサト「まずい!」






シンジ「やば!」

綾波「…………!」バシュゥゥウウウウウウウ!!!

シンジ「綾波ぃ!!!」

175: 2014/12/25(木) 23:42:12.98 ID:AGPgT2hpO







レイ『あなたは私が守るもの』














シンジ「終わったあとにお前がいなくちゃ、意味が無いだろ………綾波ぃぃぃぃいいいいいい!!!!!」

176: 2014/12/25(木) 23:45:10.41 ID:9i6t/d9OO

リツコ「盾がもたない!」
ミサト「まだなの!?」
日向「後10秒!」


シンジ「早く…早く!………よしっ!」カチッ

バシュッ!

◆〈キャーーーーーーー!














◆・グラッ



ドーーーーーーーン






ミサト「……………やった?やったよね?これやったんだよね?…………いよっしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!」
ウオォォぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!
牡蠣鍋だぁぁぁぁぁぁ!!!!

177: 2014/12/25(木) 23:48:08.86 ID:9i6t/d9OO

シンジ「綾波ッ!シンジ:うぅ……ぐぅぅぅ…うぅぅぅぅ…」ジュウウゥゥゥゥ……ガコン!

シンジ「綾波っ!大丈夫か!?はやなみぃ!」

レイ「いかり……、くん………!」



シンジ「馬鹿野郎っ!」パシン!



レイ「!?」

178: 2014/12/25(木) 23:52:34.09 ID:9i6t/d9OO

シンジ「自分には…自分にはほかに何も無いなんて、そんな寂しいこと言うなよ……」

シンジ「別れ際にさよならなんて、悲しいこと言うなよ…!」



レイ「何……泣いてるの?ごめんなさい…こういう時、どんな顔をすればいいのか分からないの……」





シンジ「笑えばいいんだよ……ただ静かに笑えばいいんだよ」

レイ「……………うん」ニコ



シンジ「さ、外へ出ようか?手ぇ貸すよ…」

レイ「うん」

シンジ「よいしょっ…たぁ!?」ガッ!




ズテン!



レイ「ご、ごめんなさいい、いかフッ……碇君……こんな時どんな顔をすればいいかわからないの……プフッ!」プルプル…


シンジ「わ、笑えばいいんだよ!」


〈第5話・完〉
To・be・continued....

179: 2014/12/25(木) 23:56:41.20 ID:9i6t/d9OO
第5話終わりです
もともと真面目な場面が多いのでどう茶化そうか迷ってました


年末になりウザイ親戚の集まりが何日か続くので書きため&投下できるまで時間がかかるかもです
ご了承下さい

皆……いい夢見ろよ!

79: 2014/12/22(月) 23:00:31.62 ID:ZXnRyvsM0
乙です。
シンジはもとより、レイのこのキャラは何だ?窒素になりきるて……面白いやないか。

80: 2014/12/22(月) 23:09:37.70 ID:xKglpAG5O

引用元: ゲンドウ「久しぶりだな…シンジ……」シンジ「おぅ…久しいなオヤジ殿よぉ!」