442:◆6RLd267PvQ 22/07/20(水) 00:12:29 ID:DzF8
二宮飛鳥「階下でトリクロマティック・ナチュレの二人が騒がしいな…」

更新します。とりくろ!シリーズ

443: 22/07/20(水) 00:12:44 ID:DzF8
~事務所~

藍子「志乃さん志乃さん、今日は何飲まれてるんですか?」

志乃「いい質問ね……今日の気分は透き通る白……即ち、ノンアルコールウォーターよ…」グビッ

藍子「ノンアルコールウォーター、凄いですね!ノンアルコールなのにウォーターですからね!憧れるなあ」

響子「水ならありますよ」

藍子「水じゃダメですよ、ノンアルコールじゃないと」

響子「藍子ちゃんちの水道はビールサーバーか何かなんですかね」

444: 22/07/20(水) 00:13:09 ID:DzF8
~~~

~うどん屋~

P「さて、ちゃっちゃと啜って仕事の続きだな」

加蓮「この暑いのによくうどん屋さんなんて入るよね、まぁ、嫌いじゃないけどさ」

肇「何だかすみません、私までご馳走になるなんて」

飛鳥「と言うより、随分と懐かしい顔ぶれだな…交わらざりし運命の二度目の交錯……と言うわけか」

肇「ふふっ、何だかこうして顔を揃えるのも久しぶりですよね、私達」

加蓮「レッスン日でスタジオに来てた肇と、事務所で雑誌読んでた私と、この暑いのにわざわざ屋上で黄昏れてた飛鳥かぁ…」

飛鳥「わざわざ振り返らないで貰いたいね、人が何処で何をしようと、個人の勝手というものだろう、論って何になると言うんだ、ナンセンス極まりないね」アセアセ

P「うん、論って熱中症を防ぐことはできるな、説教してもいいかアイドル」

445: 22/07/20(水) 11:48:38 ID:DzF8
飛鳥「む……ボクだって本来なら明るい場所を好ましく思ったりはしないが、不可抗力というヤツだったんだ……静謐を好むボクに、事務所のあの喧騒は相応しくない、そうだろう」

肇「志乃さんと藍子ちゃんと響子ちゃんがいたそうです」

P「あ~……なら仕方ないか……でもせめて蘭子を見倣って日傘くらいはだな……」

飛鳥「次があればそうするさ…できればもう勘弁願いたいが……」

加蓮「志乃さんはわからないけど、響子と藍子の二人は無理なんじゃないかな、シリーズ名的に…」

P「何をお前も常識人面してんだよ」

加蓮「今日ははっちゃける空気でもないし、疲れるからやんないよ」

P「雑な奴……」

446: 22/07/20(水) 11:49:05 ID:DzF8
店員「お待たせしました、かけうどんときつねうどん、海老天うどんと月見うどん、それといなり寿司です」

肇「あ、きつねうどんといなり寿司、私です」

飛鳥「油揚げが重複しているじゃないか……ボクは月見だね」

P「かけは俺だな」

加蓮「で、海老天が私ね、ご馳走さま♪」

P「一番高い海老天うどんを遠慮もなくノータイムで選んだのはこの女」

加蓮「うん、やっぱ揚げ物入ってるとジャンク感出るよね、天かすとちくわ天と野菜のかき揚げも欲しかったかな~」

P「汁気が滅びるぞ」

加蓮「【魚が滅びるぞ】みたいに言わないでよ」

447: 22/07/20(水) 11:49:22 ID:DzF8
飛鳥「フ…何だい、その物騒なフレーズは」

加蓮「いや、この前公園の池でばったり美希と会ってさ、私あの子とはネイル仲間なんだけど」

肇「ああ、そう言えば、お二人とも趣味がネイルでしたね」

加蓮「話してみたら結構気が合ってさ、少し似てるのかな、私達」

P(まぁ、不真面目そうに見えてやる時は自分を顧みないトコが似てるっちゃ似てるのかな…不惜身命と言うか…)

加蓮「確かあの時は……」

~~~

448: 22/07/20(水) 20:05:56 ID:DzF8
~カモ先生のいる公園~

加蓮「え、ポテトを池に?」

美希「うん、カモ先生にあげようと思ったの! そうしたらハニーがね」

ハニー『魚が滅びるぞ』

美希「って。そんなことないって思うなー」

加蓮「ポテトだし、大丈夫でしょ」

美希「だよねー?」

P「ぬぁーっ!!!!」ブンドルブンドルー!!!

加蓮「あ、ブンドル団だ」

美希「レシピッピを盗むのはよくないって思うな」

P「よくないのはお前らの倫理観だよ」

449: 22/07/20(水) 20:06:16 ID:DzF8
~~~

加蓮「って感じで」

P「環境破壊を未然に防いだんだよな、俺は…」

肇「加蓮さん、ダメですよ、油ものを池に投げ込むのは不法投棄ですし、何より中の魚が」

加蓮「わかってるって、面白かったからちょっと悪ノリしてみただけだってば、ねえ?」

P「そこで俺に同意を求めるなよ、と言うか、今日ははっちゃける空気じゃないとかどの口で言ったんだ」

加蓮「この口だけど?」ズズー

肇「何と言うか、芯がブレないですね、加蓮さんは……飛鳥ちゃん?」

飛鳥「……ああ、何かな」

肇「いえ、箸が進んでないみたいでしたから……もしかして、食欲が無かったり…」

加蓮「ダメだよ、いつもブロック栄養食ばっか食べてるから。体に悪いって言ってるでしょ」

飛鳥「キミにだけは言われたくないんだけどね」

P「何だ、猫舌か?麺が伸びるぞ」

450: 22/07/20(水) 20:06:53 ID:DzF8
飛鳥「猫舌はボクではなく雪美だろう、そうではないんだ、今日は『月面着陸の日』だと言うから、敢えてカレンダーに踊らされるのも一興かと月見うどんを選んでみたわけだが…」

加蓮「あ、ここで日付ネタなんだ」

肇「全然気付きませんでしたね…」

P「猫舌じゃないならサッサと食べりゃいいだろに」

飛鳥「…待ってくれ、キミ達は疑問に思わないのか、これは『月見うどん』なんだぞ…」

加蓮「疑問?」

肇「何か、気になる部分でもあるのでしょうか……一見して、普通の卵が乗っているだけですけど…」

P「オーソドックスな月見うどんだよな」

飛鳥「……卵を載せて月見と銘打つのなら、この卵を崩した先にあるのは月面崩壊じゃないか……そして卵を崩さずに食べる事もまたこの出汁の海から月と言う衛星を消し去る事を意味する……いくら暗闇を好むボクとは言
え……あまりに重すぎる選択だ……!世界線の数値を変えてしまいかねない程にね……」

P「俺仕事あるから勘定払っとくよ」

加蓮「肇、海老天1個余ったんだけど食べる?」

肇「あ、はい、いただきます。…ん~♪」ハムッ

飛鳥「ボクと言う存在をも消し去るつもりか!?」

P「まず月見うどんを選んだのはお前自身なんだよ、選択に責任を持て」

451: 22/07/21(木) 02:42:44 ID:ZBeG
飛鳥「ぐ……!そうか、確かにそうだ……己の選択が、時に世界をも壊してしまうのだと云うことを、ボクは身を以て知っている筈だというのに…何てバカな事を…!」

加蓮「肇、あの生卵も食べちゃいなよ」

肇「いえ、もう白身が若干煮えてます、生卵ではなく半熟卵なのでは」

飛鳥「うぁーっ!!!」ズズズー!!!

加蓮「あ、食べた」

肇「美味しいですよね、飛鳥ちゃん、ここのうどん」

飛鳥「…伸びている」

おわれ。

452: 22/07/21(木) 02:45:57 ID:ZBeG
おーぷんの規制で日を跨いでしまったのですぐに次の投下を始めます。多分また規制食らうんだけど……。

お早めに読みたい場合はpixivの方でユーザー名「humming」で検索を。ぷちかれ(ちっこい加蓮)のアイコンが目印ですよ。

ではひとまずお目汚し、失礼をば。

引用元: とりくろ!シリーズ