1: 2013/08/20(火) 17:41:13.94 ID:dln76bcrP
2: 2013/08/20(火) 17:41:40.38 ID:dln76bcrP
杏「ぐ~……」

光「何やってるんだ、杏?」

杏「すぴ~……」

光「ねぇってぱ!」

杏「……杏は寝てるよ」

光「起きてるだろ」

杏「うるさいなぁ……杏は抗議するんだ! こんなに杏を酷使する鬼畜プロデューサーに!」

杏「週休8日を希望する!」

光「だからPの机の上で寝てたのか」

3: 2013/08/20(火) 17:43:00.77 ID:dln76bcrP
杏「とにかく! 杏はプロデューサーが来るまで動かないよ」

光「それじゃPが働けないだろ」

杏「働きたいなら杏を休ませてからにするんだ!」

ガチャン

光「ん? 誰か来たな」

杏「プロデューサーかな? それじゃ……ぐ~……」

きらり「にょわー」

4: 2013/08/20(火) 17:43:32.21 ID:dln76bcrP
杏「ま、まずいっ! 早く逃げないと―」

きらり「杏ちゃんだにぃ。カワイイにぃ」ヒョイ

杏「はっ、放せぇっ!」

きらり「きらりんルームにいらしゃーい」

ギャー

5: 2013/08/20(火) 17:44:41.29 ID:dln76bcrP
光「二人とも仲が良いな!」

杏「そんなこと言ってないで杏を助けるんだ!」

光「でもきらりは楽しそ―」

ガチャン

きらり2「にょわー」

光・杏「っ!?」

6: 2013/08/20(火) 17:45:44.50 ID:dln76bcrP
光「何できらりが二人もいるんだ!?」

杏「……そういえばきらりの様子がおかしい気がする」

光「きらりの目が……赤い……?」

きらり1・きらり2「にょわー」

きらり2「光ちゃんカワイイにぃ」

光「!?」

きらり1「きらりんルームに招待するにぃ」

「光、こっちだ!」

光「っ!」ダッ

杏「あっ、待て! 杏を置いてくなー!」

7: 2013/08/20(火) 17:47:03.75 ID:dln76bcrP
光「ハァ……ハァ……」

「大丈夫か、光?」

光「あぁ……助かった、晶葉」

晶葉「それは良かった……しかし、何とかしなくては……」

光「晶葉……きらりがああなった原因は……まさか……」

晶葉「あぁ……私の作った発明品が原因だ……」

晶葉「あれは……1時間前の出来事だ…………」

8: 2013/08/20(火) 17:49:01.44 ID:dln76bcrP
― 1時間前 ―

きらり「にゃっほーい!きらりだよ☆」

晶葉「きらりか。頼まれた物はできているぞ」

きらり「晶葉ちゃんさっすがー!」

晶葉「ふっふっふっ……私は天才だからな」

きらり「晶葉ちゃん……この飴は何だにぃ?」

晶葉「あぁ、それか……それは杏から頼まれた物で―」

きらり「それじゃきらりが杏ちゃんに持って行ってあげるゆ☆」

晶葉「! 待て、きらり!」

きらり「杏ちゃん、待ってりゅ☆」

バタン

晶葉「…………まずいことになったぞ……」

9: 2013/08/20(火) 17:50:17.04 ID:dln76bcrP
きらり「杏ちゃんにこれを上げれば喜ぶ? 杏ちゃん喜ぶ!」

きらり「でもこの飴おいしいのかにぃ?」

きらり「おいしくなかったら杏ちゃん喜ばないかもしれないゆ」

きらり「味見してみるにぃ☆」パク

きらり「……あんまりおいし―」

ドクン

きらり「!?……うぅ……な……」

ドクン

きらり「あん……ずちゃん…………」

ポコン

きらり2「にょわー」

10: 2013/08/20(火) 17:51:22.76 ID:dln76bcrP
― 現在 ―

光「それで……きらりが持って行った飴は一体?」

晶葉「あれは……あの飴を舐めると自分が増殖するんだ」

光「!?」

晶葉「飴を舐めた時とその後20分おきに増殖する…………おそらく……今きらりは16人いる」

光「そっ、そんなに!?」

11: 2013/08/20(火) 17:52:19.37 ID:dln76bcrP
晶葉「しかし、まだ完成品ではないんだ……」

光「何か問題があったのか?」

晶葉「あぁ……一つ目は、光も知ってるかもしれないが目が赤くなる」

晶葉「2つ目は、本体以外の知能が著しく低下する」

晶葉「さっきのきらりの様子がおかしかったのはこれが原因だろう」

晶葉「そして最後に……増殖体は欲求が強くなる」

光「それってまさか……」

晶葉「あぁ……カワイイものをきらりんルームにしまうようになる」

光「……んん?」

12: 2013/08/20(火) 17:55:06.55 ID:dln76bcrP
光「小梅と見た映画では食欲が増してた気がするぞ」

晶葉「きらりの場合、カワイイものを集める欲が強いらしい」

光「そうか……」

晶葉「きらりはこうしている間にも増殖し続け、カワイイものを集めている」

晶葉「光、力を貸してくれないか?」

光「わかった! 事務所の平和はアタシが守ってやる!」

13: 2013/08/20(火) 17:56:14.29 ID:dln76bcrP
晶葉「助かるぞ、光」

光「でも、どうやってきらりを元に戻すんだ?」

晶葉「ここに効果を打ち消す飴がある。これを本体に食べさせれば……きらりは元に戻る」

光「よし、わかった! それじゃ本物のきらりを探せばいいんだな!」

晶葉「探す必要はないぞ。おそらくきらりは……地下一階のきらりんルームにいるだろう」

光「ここは3階だよな」

晶葉「あぁ。だからエレベーターで地下一階まで向かう」

光「わかった! ならすぐ行くぞ、晶葉!」

14: 2013/08/20(火) 17:57:54.76 ID:dln76bcrP
― エレベーター前 ―

晶葉「急がないとまたきらりが増殖してしまう」

光「大丈夫だ! アタシがついているからな!」

晶葉「しかし、二人では心許ないな……」

チーン

早苗「うー……頭が痛いわ…………」

光・晶葉「早苗!」

早苗「っ!……ちょっと……大声出さないで…………」

光「二日酔いなのか?」

早苗「えぇ……だから静かにしてくれない……?」

晶葉「早苗……頼みがあるんだ」

15: 2013/08/20(火) 18:00:00.64 ID:dln76bcrP
早苗「事情はわかったわ……一応手助けはしてあげる……」

光「ありがとう、早苗!」

早苗「っ!……だから大声出さないでね……」

光「あっ、そっか……ごめん」

晶葉「……それじゃエレベーターに乗るか」

16: 2013/08/20(火) 18:02:23.51 ID:dln76bcrP
光「大丈夫か、早苗?」

早苗「うー……水があれば……」

晶葉(頼む相手を間違えたかもしれない)

チーン

晶葉「ん? 一階で止まったぞ」

光「……誰か入ってくるぞ」

きらり×4「にょわー」

18: 2013/08/20(火) 18:03:37.11 ID:dln76bcrP
光・晶葉「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!」

早苗「……本当にきらりちゃんが増えてるのね…………」

早苗「それじゃあたしに任せなさい……あー……頭痛い」

晶葉「たっ、頼んだぞっ、早苗!」

早苗「早いとこ済ませちゃおうか……」

19: 2013/08/20(火) 18:05:16.44 ID:dln76bcrP
早苗「きらりちゃん……たちには悪いけど、本物じゃないし大丈夫よね」

早苗「さーて、きらりちゃんたち、覚悟は―」

きらり1「早苗ちゃんカワイイにぃ」

きらり2「カワイイにぃ」

早苗「…………え……本当かしら?」

きらり1「カワイイにぃ」

早苗「……えっとぉ…………何か照れるなぁ」ニヘラ

きらり2「早苗ちゃんカワイイにぃ」

きらり1「きらりんルームにいらしゃーい」ヒョイ

早苗「そっ、そんな言わなくてもいいわよ」テレテレ

20: 2013/08/20(火) 18:06:52.56 ID:dln76bcrP
晶葉「……ダメだったか」

光「お酒って怖いんだな」

きらり4「晶葉ちゃんカワイイにぃ」

きらり3「光ちゃんカワイイにぃ」

晶葉・光「!?」

きらり3・4「きらりんルームに招待するにぃ」

21: 2013/08/20(火) 18:09:14.91 ID:dln76bcrP
晶葉「まずいっ! 逃げるぞ光!」

光「でもっ、早苗が!」

晶葉「早苗はもうダメだ!」

早苗「いやー……あたしもまだまだいけるのかなぁ」ニヘラ

きらり1「早苗ちゃんカワイイにぃ」

きらり2「カワイイにぃ」

早苗「そっかぁ……エヘヘ……」

光「っ! ごめん、早苗! 絶対後で助けるからな!」

22: 2013/08/20(火) 18:10:47.63 ID:dln76bcrP
きらり1「二人とも逃げちゃダメだにぃ」

きらり2「カワイイにぃ」

晶葉「ハァ……ハァ……ダメだ。逃げ切れない……」

光「晶葉! 走るんだ!」

晶葉「ハァ…………私はもうダメだ……光、これを……」

光「っ! これは!?」

晶葉「効果を打ち消す飴だ……持って行ってくれ」

23: 2013/08/20(火) 18:12:09.97 ID:dln76bcrP
光「晶葉っ! お前も一緒に―」

晶葉「二人一緒ではきらりたちからは逃げられない。だが……私が犠牲になれば光は助かる……」

光「でも―」

きらり1・2「見つけたにぃ」

晶葉「見つかったか……早く行くんだ!」

晶葉「事務所を……頼んだぞ…………ヒーロー……!」

光「あっ、晶葉あああああああああああああああああああああああ!!」

24: 2013/08/20(火) 18:14:23.06 ID:dln76bcrP
きらり1「晶葉ちゃんカワイイにぃ」

きらり2「きらりんルームにいらしゃーい」

晶葉「うわあああああああああああああああああああああああああ!」

晶葉「放せっ! 放すんだ!」

きらり1・2「にょわー」

光「っ!……ごめんっ、晶葉……!」

25: 2013/08/20(火) 18:15:04.36 ID:dln76bcrP
光「ハァ……ハァ……ここまで来れば……!」

光「……クソッ! 晶葉っ……! ゴメン……っ」

光「アタシは……無力だ……っ! 誰の力にもなれない……っ!」

光「これじゃ正義の味方になんて……っ! ひっく……」

26: 2013/08/20(火) 18:15:34.25 ID:dln76bcrP
光「うぅ……えぐっ…………」

「どうしたんですか? 光さん」

光「……っ! その声はっ!?」

頼子「何かあったんですか?」

光「頼子……っ!」

31: 2013/08/20(火) 21:27:13.08 ID:dln76bcrP
頼子「大丈夫ですか、光さん? お腹が痛いんでしょうか……」

光「うぅ……頼子おおおっ!」ガバッ

頼子「……っ!」

光「うわああああああああああん! 晶葉がっ! 晶葉が……」

頼子「? 晶葉さんがどうかしたんですか?」

32: 2013/08/20(火) 21:28:15.50 ID:dln76bcrP
頼子「そんなことが……」

光「あぁ……もうアタシ一人しか残っていないんだ……」

光「でもアタシだけじゃどうすることも……うぅ……」

頼子「…………光さんは正義の味方になりたかったんですよね?」

光「…………あぁ……ひっく」

33: 2013/08/20(火) 21:29:25.05 ID:dln76bcrP

頼子「光さんのなりたい正義の味方はどんなもの何ですか?」

光「ぐずっ……アタシの中の正義の味方は……格好良くて……」

光「弱い人を助けて……悪を倒すんだ…………」

34: 2013/08/20(火) 21:31:22.78 ID:dln76bcrP
頼子「……他には?」

光「うん……正義の味方は忙しくて……負けなくて……」

光「それで……っ!……正義の味方はっ……!…………挫けないんだ!」

光「……ありがとう、頼子! おかけで大切なことを思い出せたぞ!」

頼子「ふふっ、いいですよ」

35: 2013/08/20(火) 21:32:15.27 ID:dln76bcrP
光「でも……あの数のきらりたちにどうやって立ち向かえば……」

頼子「私に考えがあります」

光「本当か!?」

頼子「えぇ。でも……これは光ちゃんの力にかかってます」

頼子「それでもやりますか?」

光「あぁ……アタシは正義の味方だ!やってやるぞ!」

頼子「ふふっ。それでは説明しますね」

36: 2013/08/20(火) 21:33:02.42 ID:dln76bcrP
― きらりんルーム ―

光「きらりいいいいいいいいいいい!」

きらり×63「にょわー」

頼子「……っ! こんなに多くのきらりさんが……」

光「これじゃ本体がどれか―」

「本体は他の部屋にいるよ」

光「……っ! 杏……?」

杏「良く来たなっ、光。それに頼子」

37: 2013/08/20(火) 21:35:31.65 ID:dln76bcrP
光「杏! それはどういうことだ!?」

杏「杏がきらりたちに頼んで本体を閉じ込めたんだよ」

光「何でそんなことをっ!?」

杏「何で? 別にいいじゃんそんなこと。本物のきらりはこのきらりたちより杏を甘やかしてくれないんだ」

光「そんな理由で……っ!」

杏「そんな理由で? 光はわかってないなぁ……!」

杏「このきらりたちがいれば杏は働かなくて済むんだ! 見るんだ!」

光・頼子「っ!」

杏「あー、飴が食べたいなー」

きらり5「杏ちゃん、飴あげゆ」

杏「あーん……うん、うまい。きらりー、膝枕―」

きらり63「わかったにぃ」

38: 2013/08/20(火) 21:36:28.86 ID:dln76bcrP
杏「見たか、光、頼子? このきらりたちは杏の願いを何でも聞いてくれるんだ!」

杏「ここなら杏は働かなくて済むんだ……! 週休8日なんだ!」

光「杏……! お前って奴はっ……!」

光「そのために、晶葉をっ! 早苗を捕まえたのか!」

杏「早苗はきらりたちが勝手に捕まえてきたんだけど―」

杏「晶葉は対処法を知っているからまずいんだよねー」

杏「あっ、晶葉も早苗も本体と同じ後ろの部屋に入れてるよ」

杏「助けたいなら助けてもいいよ。できるならだけど」

きらり×63「にょわー」

39: 2013/08/20(火) 21:37:27.60 ID:dln76bcrP
光「……っ! この―」

頼子「落ち着いてください、光さん」

光「頼子……」

頼子「冷静にならなくちゃダメですよ。この方法は光さんにかかっているんですから」

光「…………わかった……!」

頼子「それでは打ち合わせ通りに……ヒーローさん」

光「あぁ……行くぞっ、きらりたち! アタシはここだあああああああああ!」

きらり×63「にょわー」

40: 2013/08/20(火) 21:38:15.10 ID:dln76bcrP
きらり35「光ちゃんカワイイにぃ」

きらり26「捕まえるにぃ」ガバッ

光「っ!」ヒョイ

きらり52「むぇー。おとなしくするにぃ」ガッ

光「っ……!」スカッ

光(頼子っ……!)

頼子「……」

41: 2013/08/20(火) 21:40:47.17 ID:dln76bcrP
――――

――

頼子「この作戦はまず……光さんに囮になってもらいます」

光「わかった! 頼子はどうするんだ?」

頼子「私はきらりさん……たちが光さんに集まっている隙に本体へと行きます」

光「そうか! わかった! アタシがきらりたちを引き付ければいいんだな!」

42: 2013/08/20(火) 21:41:42.99 ID:dln76bcrP
――

――――


頼子(このままなら……行けそうですね)

きらり6「にょわー」ガバッ

頼子「っ!」

きらり13「頼子ちゃん待つにぃ」

頼子「……」ダッ

きらり42「にょわー」

43: 2013/08/20(火) 21:42:11.18 ID:dln76bcrP
きらり61「カワイイにぃ」ガバッ

頼子「……っ!」スカッ

きらり30「むぇー」

頼子(後……少し……!)

きらり×5「にょわー」

頼子「っ!?」

44: 2013/08/20(火) 21:43:05.12 ID:dln76bcrP
杏「甘いんだよねー」

頼子「……杏さん」

杏「光があんな大声で叫ぶなんて……どう考えても陽動だよね」

頼子「……」

杏「そしたら目立たないようにしてる頼子が……本体へと向かうはず」

杏「思った通りだよ」

頼子「……」

杏「さて……飴を渡してもらおうか」

きらり×10「にょわー」

頼子「っ!」

45: 2013/08/20(火) 21:43:48.41 ID:dln76bcrP
きらり32「おとなしくするにぃ」ガバッ

頼子「っ!」スカッ

きらり3「逃げちゃダメだにぃ」

頼子「……っ」ヒョイ

杏「あぁ、もう! 光はいいから頼子を捕まえるんだっ!」

きらり×63「にょわー」

46: 2013/08/20(火) 21:45:35.74 ID:dln76bcrP
――――

――

頼子「いいえ、あまり引き付けないでください」

光「……どういうことだ?」

頼子「おそらく……本体に近づいたら私の方へきらりさんが来ると思います」

光「それをアタシが囮になって防ぐんだろ?」

頼子「誰かが指示するか、あるいは……きらりさんたちが自分の意思で」

頼子「どちらにせよ本体に近づいた人へと向かってくるはずです」

光「それじゃ近づけないじゃないか!」

47: 2013/08/20(火) 21:46:25.60 ID:dln76bcrP
頼子「そこで私が本体へ近づいたら囮となります」

頼子「そうすれば……光さんの方は無防備となります」

光「っ! その隙にアタシが本体に飴を食べさせればいいんだな!」

頼子「そうです。できますか、光さん?」

光「あぁ、アタシに任せろーっ!」

――

――――

48: 2013/08/20(火) 21:47:32.49 ID:dln76bcrP
光(頼子の言っていた通り……アタシに向かってくるきらりが少なくなった!)

光「今なら……行けるっ!」ダッ

杏「……っ! まさか……まずい! きらりたち、光を止めるんだっ!」

きらり×6「にょわー」

光「行っけええええええええええええええ!」

49: 2013/08/20(火) 21:48:18.57 ID:dln76bcrP
光「フッ」ヒョイ

きらり17「にょわー」

光「ハッ!」スカッ

きらり59「むぇー」

光「っ!……」

きらり×3「にょわー」

50: 2013/08/20(火) 21:49:12.50 ID:dln76bcrP
杏「ふぅ、危なかった……まぁ、元からこの数のきらりを相手にするのは無理だったんだよ、光」

光「……」

杏「さぁ、おとなしくそれを―」

光「杏」

杏「……何?」

光「必殺技は最後まで取っておくんだ!」

51: 2013/08/20(火) 21:49:49.16 ID:dln76bcrP
――――

――

頼子「もしこれでも本体へと近づけなかったら……」

光「近づけなかったら……?」

頼子「光さんにこの言葉を言ってもらいます」

頼子「正直……本当に効くかどうかわからないのですが……」

光「教えてくれ、頼子! 頼子の言うことならアタシは信じるぞ!」

頼子「光さん……ふふっ、わかりました。では―」

52: 2013/08/20(火) 21:50:30.21 ID:dln76bcrP
――

――――

杏「一体何を―」

光「聞くんだっ、きらりたち!」

きらり×63「にょわー?」

光「アタシに触ってもいいが……」

光「アタシに触ったら……もうカワイイものに触れなくなるぞ!!」

53: 2013/08/20(火) 21:51:27.60 ID:dln76bcrP
杏「…………いや、意味がわからないよ……」

杏「それじゃきらりたち、光を捕まえちゃってー」

きらり53「……だにぃ」

杏「ん?」

きらり37「いやだにぃ」

54: 2013/08/20(火) 21:52:00.79 ID:dln76bcrP
杏「いやいや。さっきのはデタラメだから。気に―」

きらり22「カワイイもの触れなくなるのはダメだにぃ」

きらり51「光ちゃんに触っちゃダメだにぃ」

きらり2「光ちゃんから離れるにぃ」

きらり10「むぇー」サァー

杏「いや、ちょっと待ちなよ! 絶対嘘だから!」

きらり×63「にょわー」サァー

杏「あぁ、もうっ!」

頼子「まさか……ここまで効くとは思いませんでした」

55: 2013/08/20(火) 21:52:31.49 ID:dln76bcrP
杏「きらりたちっ! 杏の言うことを聞くんだ!」

光「あきらめろ杏!」

杏「光……!」

頼子「もうおしまいにしましょう。杏さん」

杏「頼子……! いやだっ! 杏は働きたくないんだ!」

56: 2013/08/20(火) 21:53:23.42 ID:dln76bcrP
頼子「……杏さん。きらりさんの様子は見ましたか?」

杏「? ううん。部屋に入れてから見てないよ」

頼子「もしかしたら……きらりさんの具合が悪くなっているかもしれません」

頼子「晶葉さんが完成品ではないと言ってましたから……」

杏「……」

頼子「何らかの副作用があるのかも……」

杏「……わかった…………」

57: 2013/08/20(火) 21:54:17.25 ID:dln76bcrP
ガチャン

杏「はい……この部屋だよ」

晶葉「……っ! 光! それに……頼子も!」

光「晶葉っ!」

晶葉「光、飴は持ってきてくれたか!?」

光「あぁ……ここにあるぞ!」

晶葉「よしっ! それじゃ今すぐきらりに食べさせるぞ!」

58: 2013/08/20(火) 21:55:02.31 ID:dln76bcrP
早苗「うー……」

きらり「早苗ちゃん……大丈夫ゆ?」

早苗「んん……きらりちゃんありがとね…………」

きらり「これくらいへっちゃらだにぃ☆」

早苗「あー……膝枕気持ちいー…………」

59: 2013/08/20(火) 21:55:37.25 ID:dln76bcrP
光「何も問題なさそうだな」

杏「…………頼子……もしかして……杏のことハメた?」

頼子「ふふっ、さぁ光さん、きらりちゃんに飴を」

光「わかった!」

60: 2013/08/20(火) 21:56:39.10 ID:dln76bcrP
光「きらり、この飴を食べるんだ」

きらり「わかったにぃ」パクッ

きらり「もきゅもきゅもきゅ……むぇー! にがーい!」

きらり×63「にょわー」シュワー

頼子「きらりさんたちがいなくなりましたね……」

杏「そんな早く効果が出るんだね……」

62: 2013/08/20(火) 21:57:36.00 ID:dln76bcrP
きらり「晶葉ちゃん、ごめーん……きらりが悪かったにぃ」

晶葉「いや、私が無造作に置いておいたのも悪かったよ」

頼子「解決したからいいんじゃないでしょうか」

光「そうだな! ありがとう頼子!」

頼子「そんな……私は光さんのお手伝いをしただけですよ」

晶葉「ありがとうな光……いや、ヒーロー」

光「あぁ……っ! 事務所の平和はアタシが守る!」

63: 2013/08/20(火) 21:58:34.27 ID:dln76bcrP
杏「一件落着かな。それじゃ杏は休んでくる―」

早苗「杏ちゃん」

杏「……な、何?」

早苗「ちょっとお話を聞こうか」

杏「い、いやだっ! 杏は悪くないじゃないか!」

早苗「悪用するのはだめよ」

杏「はっ、放せぇっ!」

早苗「っ! あんまり大声で叫ばないで……まだ頭が痛いのよ…………」

ギャーギャー

64: 2013/08/20(火) 21:59:19.12 ID:dln76bcrP
― その後 ―



ポコン


杏「酷い目にあった……でもこの飴さえあれば今度こそっ……!」

杏「杏は働かなくてもいいんだ!」

杏「さぁ、杏の分身たちよ! 杏のために働けぇ!」

杏2「え? やだよ働きたくない」

杏3「杏が働けばいいじゃん」

杏4「そーだそーだ」

杏「」



おわり

65: 2013/08/20(火) 22:01:29.35 ID:dln76bcrP
これで終わりです

元ネタは

オブ・ザ・デッドシリーズ
青たぬきの「バイバイン」

です

67: 2013/08/20(火) 22:34:34.85 ID:snc6XRQRo
おっつおっつ

引用元: 南条光「ルーム・オブ・ザ・きらり」